MicrosoftとGoogleが仲直り: Windows Phone用の”正しい”YouTubeアプリを共作へ

昔々Microsoftは、Windows Phone用のYouTubeアプリを作るべきと考え、実際にかなりすごいアプリを作り上げた。ユーザがYouTubeのビデオをダウンロードできるし、しかも広告がまったくない。しかし、誰が見ても当然ながら、Googleにとってそれは、おもしろくない。そのアプリの魅力である機能は、YouTubeのサービス規約に違反しており、そこでこの検索巨人は、悪質アプリの削除をMicrosoftに要請した

その後いろんなやりとりや懐柔策などがあったあげくに、この二社はどうやら合意に達したようだ。MicrosoftとYouTubeが今日(米国時間5/24)発表した声明は、両社が共同で、規約に違反しないWindows Phone用YouTubeアプリを作る、と確言している。

以下が、その(短い)声明の全文だ:

MicrosoftとYouTubeは共同で、今後数週間以内にYouTube for Windows Phoneアプリをアップデートし、広告の有効化など、YouTube APIサービス規約の遵守を図る。その間Microsoftは、Windows Phone Storeにある既存のYouTubeアプリを以前のバージョンで置き換えるものとする。

という次第だが、あまり感動的なニュースでもない。Microsoftが油断していたところにGoogleの怒りが炸裂し、それでは広告はすべて表示いたしましょうという話から、Googleは同社に対し“必要なAPI”へのアクセスをOKしたのだ。しかしGoogleの担当者によると、YouTubeのiFrame APIはかなり前から一般公開されているのだから、そもそもMicrosoftが最初からそれを使わなかったことが、不可解である、と。Microsoftが対Googleネガキャン専用サイトScroogledを作ったりして、両社の中はこじれていたが、とりあえずこの件では仲直りしたらしいからめでたいけど、そのとばっちりは消費者に及ぶ。

数週間後には、広告満載のYouTubeビデオを見るアプリがWindows Marketplaceに登場し、それをダウンロードしたWindows Phoneのユーザは面食らうことになる。Windows Phoneはこのところ、アプリの高品質化に努めているし、消費者も、改良ではなくわざわざ改悪されたアプリを見るのは興ざめだ。いくら、ルール遵守が優先する、とは言ってもね。

Microsoftは、YouTubeとの共作による新バージョンを出すまでのつなぎ策として、“旧アプリの新バージョン”をこのほどWindows Marketplaceに出品した。それを使うと、ビデオのダウンロードはもうできないが、“再生中の広告排除”はまだ生きている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


MicrosoftがiPadをけなすCMをリリース―Windows 8タブレットがダメな理由がよく分かる

自社の製品が市場で遅れを取っていれば苛立たしいだろう。トップの製品にケチをつけたくなる気持ちは理解できる。最近、検索とメールでGoogleに食ってかかったMicrosoftが今回はタブレットでAppleをけなした。最新Windows 8タブレットのCMはiPadを横に並べてWindows 8タブレッtがいかに優れているか主張するものになっている。Asus VivoタブレットはiOSにできないことがたくさんできるというのだ。

MicrosoftはSiri風の音声を使って(ごくありふれた女性の声の合成音声だからこれは別に難しくない) 、Windows 8タブレットにできてiPadにはできないことを数え上げている。しかしそのセリフがあまりわかりやすくない。たとえばWindows 8のSnapマルチタスク・モードでPowerPointをデモしている場面でiPadが「私はそんなアップデートがありません」というのだが、私はしばらく考えてしまった。最後に価格の比較になってAsusのタブレットの方がずっと安いと訴える。

単にSiriに喋らせるというアイディアが弱く、セリフもまずいというだけはない。最大の問題は、Microsoftが選んだ「Windowsタブレットにはこれができる」というその機能が、なぜWindowsタブレットが市場で受け入れられないかを浮かび上がらせてしまったところにある。一般のユーザーはタブレットにマルチタスクでPowerPointのスライドを作る機能などは望んでいない。そういう作業のためには普通のコンピュータを使う。

CMの最後のシーンが最悪だ。Siriの声が「PowerPointはできません。Chopsticksなどをプレイしてはどうですか?」と言う。しかし競争相手をやっつけたいときに、iPadがいかに驚異的にリアルなバーチャル体験を提供できるかを見せるのはまったくの逆効果だろう。自分の製品がデモできる同等のユーザー体験がないなら特にそうだ。楽器やゲームなどの楽しい体験に対して(いくら実用性があるとはいえ)真面目くさった作業を並べて見せても市場の大勢を変えるのは無理だろう。

この記事は掲載当初Asus VivoタブレットをSurfaceと勘違いしていた。訂正済み。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


MicrosoftがiPadをけなすCMをリリース―Windows 8タブレットがダメな理由がよく分かる

自社の製品が市場で遅れを取っていれば苛立たしいだろう。トップの製品にケチをつけたくなる気持ちは理解できる。最近、検索とメールでGoogleに食ってかかったMicrosoftが今回はタブレットでAppleをけなした。最新Windows 8タブレットのCMはiPadを横に並べてWindows 8タブレッtがいかに優れているか主張するものになっている。Asus VivoタブレットはiOSにできないことがたくさんできるというのだ。

MicrosoftはSiri風の音声を使って(ごくありふれた女性の声の合成音声だからこれは別に難しくない) 、Windows 8タブレットにできてiPadにはできないことを数え上げている。しかしそのセリフがあまりわかりやすくない。たとえばWindows 8のSnapマルチタスク・モードでPowerPointをデモしている場面でiPadが「私はそんなアップデートがありません」というのだが、私はしばらく考えてしまった。最後に価格の比較になってAsusのタブレットの方がずっと安いと訴える。

単にSiriに喋らせるというアイディアが弱く、セリフもまずいというだけはない。最大の問題は、Microsoftが選んだ「Windowsタブレットにはこれができる」というその機能が、なぜWindowsタブレットが市場で受け入れられないかを浮かび上がらせてしまったところにある。一般のユーザーはタブレットにマルチタスクでPowerPointのスライドを作る機能などは望んでいない。そういう作業のためには普通のコンピュータを使う。

CMの最後のシーンが最悪だ。Siriの声が「PowerPointはできません。Chopsticksなどをプレイしてはどうですか?」と言う。しかし競争相手をやっつけたいときに、iPadがいかに驚異的にリアルなバーチャル体験を提供できるかを見せるのはまったくの逆効果だろう。自分の製品がデモできる同等のユーザー体験がないなら特にそうだ。楽器やゲームなどの楽しい体験に対して(いくら実用性があるとはいえ)真面目くさった作業を並べて見せても市場の大勢を変えるのは無理だろう。

この記事は掲載当初Asus VivoタブレットをSurfaceと勘違いしていた。訂正済み。

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YouTubeがMicrosoftに自家製Windows Phoneアプリの配布停止を要請

とっても早い反応だ。1週間前にMicrosoftは、同社のWindows Phone 8プラットホーム用のYouTubeアプリをリリースした。そして今日(米国時間5/15)YouTubeはMicrosoftに、そのアプリはYouTubeのサービス規約に違反しているので削除するよう求めた。

YouTubeのGlobal Platform Partnerships担当部長Francisco Varelaが今日、Windows Phone AppsのゼネラルマネージャTodd Brixに書簡を送り、そのMicrosoft作のアプリを取り下げるよう要求した。書簡が主張しているところによると、ユーザはそのアプリケーションでYouTubeからビデオをダウンロードでき、ビデオからは広告が除去される。また、プラットホームによっては再生できないビデオ…たとえば大手メディア企業がYouTubeに携帯電話やタブレットでの表示許可を与えていないビデオ…をMicrosoft作のアプリは見せる。

上記の行為はすべて、YouTubeのサービス規約APIのサービス規約に違反しているので、Microsoftにアプリのダウンロードを不能にするよう求めることにつながる。また、サードパーティ製であるにもかかわらずYouTubeのブランドと商標が前面に出ているのでユーザを混乱させる、とYouTubeは主張している。以上すべてにより、YouTubeはMicrosoftに一週間の猶予(来週水曜日–5月22日–まで)を与え、それまでにアプリケーションを取り下げるよう求めている。

YouTubeによると、同社とのパートナー事業によって売上を稼ぎ出しているチャネルはすでに100万以上あり、そのうち数千は年商が6桁以上に達している。書簡は、Microsoftのアプリは、それらのチャネルがWindows Phone 8のアプリ上で収益–広告収入–を得る能力をはぎ取っている、と主張している。また、コンテンツをどのデバイス上でどのように表示するかを決める能力をも、奪っている、と。

Microsoft側としては、アプリを自作するという前例のない決定をしたのは、YouTube公認のWindows Phone用ネイティブアプリをサポートするために必要なリソースの提供を、YouTubeが拒否したからだ、と言う。しかしこれに対してYouTubeは、Microsoftのモバイルオペレーティングシステムを使用するデバイスのユーザのためには、YouTubeが提供するHTML5による標準的なWeb体験という代替手段がある、それで十分である、と主張するのだ。

〔余計な訳注: Android上でもYouTubeはWebブラウザからの方が使いやすい(インタフェイスに柔軟性がある)、と思う。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


MicrosoftがGoogle Docsネガキャンに執着する理由: Quickofficeがブラウザにやってくる

Googleが毎年行うデベロッパカンファレンスGoogle I/O、今年もあと数日だが、初日(水曜日, 米国時間5/15)の3時間にも及ぶ長時間のキーノートの詳細はまだ分かっていない。でもその中にはどうやら、MicrosoftのOffice部門が神経をとがらせる何かがあるようだ。先週Microsoftが始めたGoogle Docsに対する強烈なネガキャンは、これまで同社がScroogledでやってきた一連のアンチGoogle広告のパターンでもある。でもなぜ、その対象が突然、Googleのプロダクティビティツール(productivity tools, OAソフト)なのか? その理由は、Quickofficeがブラウザに登場することだ、とぼくは思う。

Googleが昨年6月に買収したQuickofficeを使うと、iPadとiPhoneとAndroidでWordとExcelとPowerPointの文書を見たり編集できる。Google DocsはまだMicrosoft Officeに比べると機能面で制約があるが、Quickofficeでは文書のレイアウトやDocsにない高度な機能を利用している部分を失うことなく、Officeのファイルを開いたりエディットできる。先月GoogleはQuickofficeのAndroidアプリとiPhoneアプリを出し、またChromeブラウザ上にOfficeのファイルを表示できるChrome Office Viewerを発表した。後者のブラウザエクステンションは、おそらくQuickofficeのコードを利用しているのだろう(これまではChrome OSでしか利用できなかったが)。

しかし、表示はともかく、Officeドキュメントの編集となると、GoogleのWebアプリケーションではどうしようもなかった。MicrosoftのOffice Web Appsが、この点ではとても良くできた…しかし過小評価されている…ツールだ。

しかし、今度は、QuickofficeそのものがWebにやってくるのだ。Googleが2月にPixel Chromebookを発表したとき、QuickofficeをChromeにポートしていることを匂わせた。そのときGoogleのSundar Pichaiは曰く、Googleのプロダクティビティアプリケーションを愛用している人は多いけど、でも企業の世界ではMicrosoft Officeが依然としてデファクトのデフォルトだ、と。そしてそれに続けて彼は、“ChromeブラウザとChrome OS機Chromebook(s)でQuickofficeが使えるようになれば、多くのユーザにとって、完全に一件落着になる”、と言った。その2月のときの彼の話では、完全な編集機能のあるQuickofficeのWebバージョンのリリースは約3か月後、ということだった。3か月後といえば、まさに、今度のI/Oのことではないか?!

Microsoftは、オンラインのプロダクティビティツールが激戦になること、追われる者として守りを固めなければならないことを、知っている。Office 365やOffice Web Appsの見込みユーザの多くは、完全なOffice互換ツールが他社から(安価に)出ることを知って、心ゆらぐだろう。MicrosoftがDocs対抗マーケティングキャンペーンを今というタイミングで展開するのは、当然なのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Microsoft曰く: Google Docsは仕事の生産性が落ちる危険なギャンブル

Bing、Scroogledと来て、Microsoftによる次のGoogle毀損キャンペーンはGoogle Docsに対する攻撃だ。MicrosoftのOffice担当シニアプロダクトマネージャJake Zborowskiが今日(米国時間5/10)、Docsを貶めるブログ記事をなんと二つもポストした。ひとつはドキュメントの正確さを問題にし、もう一つはユーザたちの証言をもとに、Google Docsは完成度が低いと論じている。

今週の初めにOffice 365担当のマーケティング部長Michael Atallaとチャットしたときには、その中で実際に”Google”の名前が言及されることはほとんどなかった。しかしZborowskiの場合は、藪をつつかなくても蛇がぞろぞろ出てくる。“OfficeのファイルをGoogle Appsに変換することはギャンブルだ”、と彼は書いている。“Microsoft OfficeとMicrosoft Office Web Appsを使えばOfficeのファイルを安全に作成し共有し編集できるのに、なぜOfficeファイルをGoogle Docsに変換するというギャンブルを冒すのか”。

Microsoftは、Webだけでなくタブレット上でもそうだ。と主張する。GoogleのタブレットアプリQuickofficeは、文書の変換をけっこううまくやってくれるが、しかしもちろん、Microsoftが示す例では違う(下図)。

では、最新のChromeドキュメントビューワはどうだろう? Zborowskiに言わせると、これも危険なギャンブルだ: “Googleが提供する最新のギャンブルは、同社のファイルビューワでMicrosoft Officeの文書を見ることだ。しかしこれすらも、リスクの大きすぎるギャンブルだろう”。

ブログ記事に添付されているビデオの中では、登場人物が、Docsにスイッチしたために昇進の機会を失っている:

二つ目の記事”Office is a team player”(Officeはチームプレーヤー)でZborowskiは、Google Docsには多くの重要な機能がどれもない、と主張している。何人かのMicrosoft Officeユーザが、彼に代わって証言している:

Officeはバージョンアップのたびに便利な機能がいくつも加わる。その中には2010年のペーストオプションのようなささやかなものもあれば、ExcelのFlash FillQuick Analysis のような重要な省力省時間機能もある。Officeは機能がとても充実しているので、仕事の生産性が高い。対してGoogle Docsでは、いろんなことを自分で工夫して実現しなければならない。時間もかかるし、ときにはそのためにサードパーティ製のツールを見つけなければならないこともある。

“Google AppsからOffice 365に切り替えたことによって、社員たちの自発的な協働体制が実現した。会社のどの部門でも、良い結果が得られている”[続きを読む]

– Andy Springer, Director, Rookie Recruits

これらと並行してMicrosoftが立ち上げたwhymicrosoft.comには、もっと多くの証言やスクリーンショットなどがある。これらのブログ記事を読んでもまだGoogle Docsへの乗り換えを検討している人たちに、とどめを刺すためだ。

この第二のブログ記事には、こんなビデオがある:

これらのGoogle Docs/Driveやっつけ作戦は、もちろんGoogle I/Oというタイミングをねらっている。とくにQuickofficeは、Microsoft Web Appsの強力な代替製品のベースになる重要なプロダクトだ。今は確かに、Microsoftが言うように、機能はMWAの方がGoogleのツールよりも充実している。しかし来週の水曜日(Google I/O)には、ベースであるQuickofficeの上に乗るものが、いろいろ発表されるのだろう。

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MicrosoftがNook Mediaを10億ドルで買収検討との内部資料を入手―Nookは来年Androidから他のプラットフォームへ移行か?

われわれはMicrosoftがNook Media LLCのデジタル部門を10億ドルで買収することを検討しているとの内部文書を入手した。Nook Mediaは一般電子書籍と大学向け電子教科書を販売するためにアメリカの大手書店、Barnes & NobleがMicrosoft及び他の投資家とともに設立したジョイント・ベンチャーだ。

Microsoftが買収を検討しているNook Mediaのデジタル事業部には大学向け電子教科書部門、一般電子書籍部門、Nook eリーダーとタブレット部門などが含まれる。

またこの文書には、2014年末までにNook MediaがAndroidタブレット事業を閉鎖し、Nookのデジタル・コンテンツをサードパーティーのデバイスで配信する計画が含まれている。

Nookがeリーダー事業から撤退するという情報はこの2月に浮上した。問題の文書はこのサードパーティーのタブレットがMicrosoftのWindows 8デバイスになるかどうかを明らかにしていない。ただしサードパーティーのタブレットは2014年内に発表されるとしている。

ただし現行のNook e-リーダーはある時点で完全に終了するというわけではないようだ。むしろ、ユーザーが電子書籍を一般のタブレットのような多目的デバイスで読むようになるにつれれて、自然に役割を終えて消えていくというシナリオが描かれている。

MicrosoftとB&Nはこの件に関してコメントを避けた。

Nook Mediaのデジタル事業部を買収するというのはMicrosoftに取って自然な成り行きだ。MicrosoftがNookのデバイスとコンテンツに関連してBarnes & Nobleと提携することを発表したのは2012年4月だった。このときMicrosoftは3億ドルをNook Mediaに投じている。またMicrosoftはNookのWindows 8デバイスの開発の費用の前払い金としてさらに1億8000万ドルを支払う(現在開発が進行している)。

現在Nookデバイスはeリーダーとタブレット合計で1000万台が販売されており、700万人以上のアクティブ・ユーザーがいる。MicrosoftはこれまでWindows 8ベースのデバイスにあまり大きな関心を示してこなかった(ただし1億以上のライセンスを販売したとしている)。現在NookアプリはAndroid、iOS、Windowsを含むすべての主要OS版が提供されている。

Nook Mediaは Barns & Nobleの書店チェーン部門から昨年10月に分離・独立した。この際、Microsoftは16.8%の株式持分と引き換えに3億ドルを出資した。この提携は、当時誕生したばかりのWindows 8タブレットにB&Nの電子書籍コンテンツを確保することが目的だった。当時、Nook Mediaのデジタル・プロダクト責任者だったJamie Iannoneは、「ハード、ソフト、コンテンツ、Nookに関するすべてをNook Mediaが担当する。もちろん、NookビジネスはBarnes & Nobleとの長期的な協力のもとに行われる」と述べた。

しかしNookビジネスの不振は戦略の見直しを強いることになったようだ。Barnes & Nobleのファウンダーで大株主でもある、Leonard Riggioは書店チェーンの株の買い戻しを提案したことがある。

TechCrunchが入手した文書はB&Nの会社評価額を16億6000万ドルと見積もっている。Nook Mediaの創立時点では、Nook Media単独で17億ドル近くの評価額だった。Pearsonが1月に8500万ドルで5%の株式を取得した際の評価額は18億ドルだった。Microsoftの10億ドルの評価額はこれよりだいぶ下がっていることになる。

われわれが入手した文書は、情報を公的な提出書類と経営陣との面談によっているが、Nook事業部は会計年度の2012年度(毎年5月1から4月30日まで)は12億1500万ドルの売上高に対して2億6200万ドルの損失(EBITDAベース)を計上している。2013年には売上が10億9100万ドルに減少、損失は3億6000万ドルに増加すると予測されている。その後、タブレット事業の閉鎖し、売上の回復によって2017年度には、19億7600万ドルの売上に対してEBITDAベースの利益が3億6200万ドルになると予測されている。

しかしNook事業は昨年のクリスマス商戦の不振により打撃を受けている。新製品は値崩れが数週間も続き、フラグシップの10インチ Nook HD+は当初の269ドルから179まで値下げされた。 KindleはFire HDを同価格で販売している。Nookのハードはいろいろな面でKindleをしのいでいるが、売上でも市場シェアでもAmazonの製品に及んでいない。MicrosoftがNook事業を傘下に収めることになれば専用eリーダーをめぐるB&Nとジェフ・ベゾス率いるAmazonとの対決はついに終了することになるだろう。

この記事の執筆にはJohn Biggsが協力した。.

アップデート:Publishers’ Lunchは今回の会社評価額には、大学教科書部門のMicrosoftの株式持分やMicrosoftによる追加投資があった場合の影響など、さらに考慮すべき要素があるかもしれないと論じている

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Microsoft 、Windows Blueのデベロッパー向けプレビュー版リリースは6月下旬と発表

Windows 8がローンチしてから半年になる。称賛もあれば批判もあり、それを受けてMicrosoftは740回もバグ修正やアップデートを繰り返してきた。ここ何ヶ月も話題になっている最初のメジャー・アップデート(コードネーム、Windows Blue)について、プレビュー版公開の時期がやっと発表された。

今日(米国時間5/7)開催されたWiredビジネス・カンファレンスに登壇したMicrosoftのWindows責任者、Julie Larson-Greenは「MicrosoftのBUILDデベロッパー・カンファレンスの開催に合わせ、デベロッパーはWindowsのメジャー・アップデートを6月下旬にダウンロードできるようになる」と明らかにした。

Larson-GreenはWiredの上級編集者、Michael Copelandとの対談で「このアップデートは最終的にはWindows 8ストアで公開され、Windows 8の正規ユーザーなら誰でも利用できるようになる。他のアプリと同様、クリックするだけでインストールされ、Windowsがアップデートされる」と語った。実のところ、6月にメジャー・アップデートのプレビューがリリースされるという噂は1月も前から流れていたので、この発表に驚きはない。ともあれWindows 8のドラスティックな新デザインに馴染めないでいたユーザーには朗報になるかもしれない。

まだBlueの詳しい内容は秘密のベールで覆われている。そもそもアップデートの公式名が何と呼ばれることになるのかもわからない。Windows 8.1という名前が広く使われているが、Larson-Greenは決してその名を口にせず、単に「Windows 8のアップデート」と呼んでいた。CFOのTami Rellerは Blogging Windowsにアップデートに関するQ&Aを載せているが、内容は漠然としている。

とはいえ、このアップデートではWindows 8に対するもっと強い批判がよせられている2点について対応策が取られたものと考えていいだろう。ZDNetのMary Jo Foleyによれば、伝統あるWindowsのスタートボタンが輝かしく凱旋するらしい。またMetro UIを使わず、直接デスクトップUIで起動することもできるようになるという。

Larson-Greenは「6月はMicrosoftとハードウェア・パートナーにとって非常に多忙な時期になる。小型のWindows 8デバイスの開発が大詰めに近づいており、6月にはポータビリティーの専門家がテストを開始できるようになる」と語った。

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MicrosoftのWeb開発ツールWebMatrixがバージョン3となりGitHubをサポート

Microsoftが、無料のWeb開発ツールWebMatrixの最新バージョンWebMatrix 3をリリースした。新バージョンではWindows Azureとの統合がより深くなり、そしてGitHubをサポートした。

WebMatrixのユーザはWindows Azureからサインインして最大で10のサイトを無料で作れるようになった。それらのサイトは、ローカルにでも、あるいはWindows Azureからでも管理できる。

WebMatrix 3では、デベロッパが自分のサイトをリモートでエディットできる。すなわち、ヴィジュアルなサイトギャラリーというものが提供され、ユーザは自分のローカルなマシン上に既存のサイトを開けるし、あるいはWindows Azureでホストされているサイトをリモートで編集することもできるのだ。

Windows Azureのブログによると、これまでもっともリクエストの多かった機能が、バージョンコントロールシステムのサポートだ:

TFS(Team Foundation Server)とVisual StudioがGitをサポートしたことの発表に続き、さらにWebMatrix 3がGitとTFSの両方をサポートする。これらによるソースコントロール体験はエクステンションとして提供される。弊社は複数のパートナーとの協働により、CodePlexGitHubの充実したサポートを提供する。

Windows Azureのブログはさらに、Gitの利用はユーザの緊急リポジトリと構成と既存のツールもカバーする、と述べている。コミット、ブランチ、マルチプルリモート、そしてWebサイトのWindows Azureへのパブリッシュもサポートされる。

WebMatrixは2010年に導入され、ASP.NET、PHP、およびNode.jsによるWebサイト開発をサポートする。Windows Azureとのより深い統合は、Microsoftとしての標準のパターンだ。同社はますます多くのツールをWindows Azureに持ち込もうとしている。たとえば先月Microsoftは、Windows Azure中でActive Directoryを正式にサポートする、と発表した。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Microsoft、から招待状―5月21日に新しいXboxの発表イベント

Microsoftからプレスイベントへの招待状が届いた。ワシント州レッドモンドの本社で5月21日午前10時から開催されるイベントには #XboxRevealというハッシュタグが付与されている。このイベントでMicrosoftの次世代Xboxがお披露目されるのは間違いない。

6月のE3での詳細発表に先立ってMicrosoftが5月下旬に新しいXboxのプレビュー・イベントを行うという情報は以前から流れていた。Microsoftのブログに#8220;ネルソン少佐”ことLarry Hyrbが書いた記事によれば、 プレスイベントはXbox.comとSpike TVのXbox LIVEチャンネルでアメリカとカナダにライブ・ストリーミングされる。このイベントでは6月19日のE3での発表に先立って新Xbox概要が発表されるようだ。

5月下旬のイベントについては、Windowsの専門家、Paul Thurrotが最初に情報をつかんだ(実際、5月21と書いている)。その後VergeのTom Warrenが確認した。イベントで発表される内容はまだ明らかでないが、MicrosoftのHyrbは以前 SonyがPlayStation 4の発表会でハードウェアの実物を見せなかったことを非難していたから、今回のイベントでは新Xboxの実物が登場するのだろう。

新Xboxはインターネット常時接続が必要になるという噂についてもMicrosoftの公式発表があるだろう。またケーブルテレビのセットトップボックスなど他のリビングルームのデバイスとどのように接続されるのか、その詳細についても明かされることを期待したい。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Microsoft、時期Windows 8.1にて「スタートメニュー」(のようなもの)を復活採用か?!

全米に広がった悪夢に、ようやく終わりが訪れることとなりそうだ。The Vergeが伝えるところによれば、マイクロソフトは次にリリースされるWindows 8.1で画面左下隅の「スタート」ボタンを復活させることにしたようなのだ。但し復活される「スタート」ボタンは、マウスを画面右端に動かした時に表示される「チャーム」と同じもので、タイルインタフェースが表示されるようになるものだ。Pokkiなどのツールにより表示できるようになる従来のスタートメニュー風のものではないが、それでも操作に戸惑っていた人には便利な機能だろう。

マイクロソフトがWindows 8の開発にあたって主張してきた「妥協しない」というポリシーの過ちを示すものだという人もいるかもしれない。あるいはこれはタイルUIを見て操作がわからずに凍りついてしまうユーザーを抱える、企業のIT部門に対する「天の助け」になるものかもしれない。企業で利用するアプリケーションや、以前から使い続けているソフトウェアのほとんどがWindows 8向け機能を活用するものではないわけで、デスクトップモードのようなスタイルで使いたいと考えるのが普通のことなのだろう。結局のところ、ストアアプリのインタフェースを必要としない人も多く存在するわけだ。

MicrosoftがWindows 8のインタフェースにつき揺れ動いていると判断する人が多いことだろう。しかし、正しく「妥協」しつつあるとも言えるのかもしれない。

Image via Geekzone.co.nz

原文へ

(翻訳:Maeda, H)


Microsoft、時期Windows 8.1にて「スタートメニュー」(のようなもの)を復活採用か?!

全米に広がった悪夢に、ようやく終わりが訪れることとなりそうだ。The Vergeが伝えるところによれば、マイクロソフトは次にリリースされるWindows 8.1で画面左下隅の「スタート」ボタンを復活させることにしたようなのだ。但し復活される「スタート」ボタンは、マウスを画面右端に動かした時に表示される「チャーム」と同じもので、タイルインタフェースが表示されるようになるものだ。Pokkiなどのツールにより表示できるようになる従来のスタートメニュー風のものではないが、それでも操作に戸惑っていた人には便利な機能だろう。

マイクロソフトがWindows 8の開発にあたって主張してきた「妥協しない」というポリシーの過ちを示すものだという人もいるかもしれない。あるいはこれはタイルUIを見て操作がわからずに凍りついてしまうユーザーを抱える、企業のIT部門に対する「天の助け」になるものかもしれない。企業で利用するアプリケーションや、以前から使い続けているソフトウェアのほとんどがWindows 8向け機能を活用するものではないわけで、デスクトップモードのようなスタイルで使いたいと考えるのが普通のことなのだろう。結局のところ、ストアアプリのインタフェースを必要としない人も多く存在するわけだ。

MicrosoftがWindows 8のインタフェースにつき揺れ動いていると判断する人が多いことだろう。しかし、正しく「妥協」しつつあるとも言えるのかもしれない。

Image via Geekzone.co.nz

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(翻訳:Maeda, H)


マイクロソフト2013年Q3決算:1株当たり利益0.72ドルは予測以上、売上204.9億ドルは予測に届かず、CFOは退任

Microsoftが2013会計年度第3四半期の収支を発表した。売上は予測をわずかに下回る204.9億ドルだったが、1株当たり利益は0.72ドルで予想を上回った。Windows 8の反響の少なさや 低調の続くパソコン販売にもかかわらず、アナリストの総意は、Microsoftの売上は前年同期の13%増だった。予測数値は、今期売上205.6億ドル、1株当たり利益0.68ドルで、2012年Q3の実績は売上174.1億ドル、1株当たり利益0.60ドルだった。

「クラウドサービスへの大胆な賭けが功を奏し、人々はOffice 365、Windows Azure、Xbox LIVEおよびSkypeといったMicrosoftのサービスを益々選ぶようになった」とMicrosoftのCEO Steve Balmerが発表会見で言った。「まだやるべき仕事はあるが、Windowsデバイスに関する賭けが、長期的にわれわれをよい位置に導いてくれると楽観している」

伝統的に非常に好調な前四半期、同社の実績は、GAAP売上215億ドル、純利益63.8億ドル、希薄化後1株当たり利益0.76ドルだった。

今日の発表の中でMicrosoftは、同社CFO Peter Kleinが在任4年、在籍11年を経て同社を去ることを明らかにした。Microsoftは、同社の財務部門から選出される後任CFOを近く発表する。

Windows 8の発売、低迷するパソコン市場を受け、Windows部門の実績には間違いなく多くの注目が集まっていた。昨期、Microsoftは同グループの売上が対前年比24%増(58.8億ドル)を記録したと報告した。今期、Windows部門の売上は57億ドルと、前年同期比23%増だった。

部門別の四半期実績は以下の通り:

  • Microsoftビジネス部門:売上63.2億ドル、前年比8%増
  • サーバー・ツール部門:売上50.4億ドル、同11%増
  • Online Services Division reported revenue of オンラインサービス部門:8.32億ドル、18%増
  • エンターテイメントおよびデバイス部門:25.3億ドル、56%増

昨四半期、サーバー・ツール部門は売上9%増の51.9億ドルだった。一方ビジネス部門は10%減、オンラインサービス部門とエンターテイメントおよびデバイス部門(Xboxの拠点)はいずれも11%増だった。

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(翻訳:Nob Takahashi)


一般消費者は本当にタッチを必要としているのか?

これは驚き。ロシアのMicrosoftポータル、その名もMicrosoftPortalが、今のところ“Blue”と呼ばれているWindowsの次のバージョンには、“CanSuppressStartScreen”という名のブーリアンの(二値の)フラグがあることを見つけた。これをonに設定するとユーザは、スタート画面をバイパスしていきなりクラシックのWindows環境に着地する。一部の人にとっては嬉しいかもしれないが、完全にタッチインタフェイスのWindowsマシン、というMicrosoftの夢にとっては、明らかな退歩だ。

でも、Hexusの記事によると、これはMicrosoftが別の顧客層をねらっていることの証拠だ。その客層とは、PCをタッチでなんか使いたくない!使えない!と固く信じている人たちだ。

まず、タッチは無料ではない。ふつうの22インチモニタは149ドルぐらいで、探せばもっと安いのもある。タッチ画面のモニタは300ドルだ。構成にもよるが、ラップトップもタッチ画面のはノンタッチの倍はする。部品価格としても、12インチのWXGAスクリーンで90ドル、タッチなら240ドルだ。タッチ画面にするとラップトップの価格は高くなり、メーカーの利益率は下がる。

Microsoft自身が、内蔵アプリケーションや初心者ユーザ向けにWindows 8の“クラシックエディション”を出すことも、考えられる。タッチ機能なしで完全に使えるOS、世界中の多くの人が慣れ親しんでいるWindows XPの世界に戻すユーザ体験だ。

しかし、この退歩はMicrosoftとって難題だ。Windows 8の売りは、古い世界との決別、だったはず。古いことわざを言い換えると、タッチスクリーンを持ってると何でもタッチスクリーンに見える。Microsoftは、本心では、店頭のすべてのデバイスをSurfaceにしたい(それ自体は悪いことではないが)。今のMicrosoftにとっては、クラシックインタフェイスはどっかに消えてほしい邪魔者だ。でも、世の中、それほど甘くはない。

Chris Pirilloのようなユーザが大声でWin8に不平を言う。Engadgetのナードたちですら、後方互換性が重要と言う。こいつは困った。Windowsの一部のパワーユーザたちは、慣れている今までの使い方で十分、と信じている。それは、世代の問題でもある。OS Xはあと数年はノンタッチだと思うが、これも世代問題への対応だ。

今や、タッチの時代だと言われる。でも、そう言える状況は限られている。モバイルデバイスは、マウスとキーボードが無理だからタッチだ。でもラップトップなら、それを十分使える状況では、タッチパッドとキーボードの方がずっと使いやすい。

Windows 8のクラシックバージョンが現実化したら、それはMicrosoftの大きな退歩だが、でも世界中のITとラップトップ艦隊を敵に回さないためには、世代の偏見に前向きに対応せざるを得ない。ちょっと前までは、あくまでもタッチで行く、妥協しない、とMicrosoftは言っていた。でも今は、こう言うぼく自身もWin8の熱心なユーザの一人だが、妥協が必須だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


ハードウェアメーカー御中:視線を外したら自動的に一時停止する機能など欲しくはない!

どうやらMicrosoftが、見ていないときは自動的にビデオ映像をポーズする機能をXboxに実装しようとしているようだ。SamsungがGalaxy S4で採用したものと同様の機能だ。

こんなものに一所懸命になって欲しくないと思うのだが如何だろう。

こんな機能を欲しいと思う人などいないと思うのだ。

ふむ。確かに人によっては喜ぶのかもしれない。広告業界の人にとってはもしかすると福音と受け取られる可能性はある。ドラマの途中に流れる広告の最中にも、電子レンジでおやつを温めてくるなんてことができなくなってしまうわけだ。しかし一般の利用者にとっては、まさに「無駄の典型」と思えるのだがどうだろうか。

持っているXboxで「ちゃんと見ていないから」という理由でビデオが停止してしまったりするのなら、ともに過ごした素晴らしい日々を思い出しながら涙を流し、そしてXboxをゴミ箱に叩きこんでしまうことになるだろう。

そこまでする人は少ないかもしれない。しかしいずれにせよ、この「一旦停止」機能を考えだした人は、人びとがどんな風にテレビと付き合っているのかを「全く理解していない」のではないかと思う。

読者の皆さんにも考えていただきたい。テレビに映像が流れているとき、どのくらい画面を見つめているだろうか。

真剣に画面を見るケースというのは3種類くらいしかないのではないかと思う。すなわち大好きな続き物の最新話を見る時、あるいはずっと見たいと思っていた映画が放映されているとき、そしてあとはポルノだ。

それ以外の場合(それ以外、の方が多いように思うが)は、ただ単に映像を「流している」だけのことが多いと思うのだ。そう、BGMのような扱われ方をしていることが多いのだ。とくに何度も見たドラマの再放送などは、完全に気を抜いてただ流すことになりがちだ。意識は手元のノートパソコンやiPadにあり、そしてごくたまに視線をあげてみるといった具合だ。

「そんなに心配しなくて大丈夫だよ。どうせオプションなのだから」。

そんな風に言う人もいるだろう。しかしオプションであれなんであれ、とにかく馬鹿げた機能であるということは間違いない。オプションではあるにしても、そうした機能を実装することでUIをおかしくしてしまったりすることもある。他にやることが満載のはずの開発者から時間を奪ってしまうことにもなる。オプションがオンになってしまったり、あるいはそのオプションの周辺にバグが入り込むことだってあり、そうなると使い勝手も大いに低下することになる。

それに、こうした機能にはどうしても不具合が入り込んでしまうものなのだ。

個人的には、Xboxが大好きで、これまでに3台を買い換えてきた。持っているデバイスの中ではもっとも利用頻度が高いものとなっている(スマートフォンは別だ)。うちにきた人にはKinectを見せびらかしてあげることにしている。面白いモノなのだが、このKinectもきちんと動作しなくなることがある。

たとえばうちのKinectは、ビデオの音声をコマンドだと誤解して動作することがある(あるいはもしかするとそこらを浮遊している霊的存在がマイクに向かって「止まれ」などと命令しているのかもしれない)。さらに1日に2、3度は、こちらがじっとしているのに何かしらジェスチャーコマンドを発したと誤解してしまう。また、こちらが懸命にボイスコマンドを発しているのに、徹底的に無視されてしまうこともある。

SamsungのGalaxy S4のハンズオンデモを見ても、搭載されたビデオポーズ機能は少々動作が怪しいものであるようだ。

迷惑な機能だと思っているが、もしこうした機能を便利に使えるケースがあるにしても、「きちんと動作」することが非常に大事になる部分だと思う。画面に集中しているのに勝手に一時停止してしまったり、あるいは逆に目をそらしても流れ続けるようなことがあってはならない。

ちなみに、画面を見ているかどうかを検知するメカニズム事態が使い物にならないと言っているわけではない。画面から目を離した時に、画面にCMが何分くらい続くのかを表示してくれたり、あるいは見たくないものを簡単にスキップする仕組みを実装してくれるのなら大歓迎だ。

一時停止や早送りに関する、こちらの自由を奪わないで欲しいのだ。

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(翻訳:Maeda, H)


Xbox常時接続を擁護する暴言でMSのディレクターが離任―問題は暴言より常時接続そのもの

次世代のXboxは「インターネット常時接続必須」になるという噂に対してTwitterでその方針を公けに擁護したMicrosoftのクリエーティブ・ディレクター、Adam Orthはすでに同社を離れたとされる。Orthは常時接続に懸念を示すツイートに「今はどんなデバイスも常時接続だ」と反論した。それだけならよかったのだが、「ウィスコンシンやバージニアの田舎はシアトルやサンフランシスコほど接続がよくない」というツイートに「なんでそんな場所に住まなきゃならないんだ?」と返したので炎上してしまった。

Game Informerによると、匿名の情報源がMicrosoftに電話して確かめたところではOrthは「すでに同社を離れた」とぃうことだ(われわれもMicrosoftに公式の確認を求めたが「この件に関しては一切コメントしない」と断られた)。どうやらOrthは辞職したか解雇されたもようだ。MicrosoftがOrthのツイートの件で公式に謝罪したところからみて、OrthがもはやMicrosoftにいないのは確かだろう。

常時接続を擁護する発言がいつのまにか口喧嘩に変わってしまったのは問題だが、仮にMicrosoftがXboxに常時接続を導入するとすれば、その理由は論理的に言って「違法コピーなどの海賊行為を取り締まるため」というシンプルなものであるはずだ。

最初に流れた情報によると、次世代Xboxは、ゲームをプレイするにあたってインターネットへの常時接続が必要とされ、プレイ中に3分間接続が中断するとゲームが停止する仕様になるという。EAがPCゲームの人気タイトル、Diablo IIIとSimCityを常時接続にしたことで不満を募らせていたゲーマーにとって、この噂(Microsoftは暴言には謝罪したものの噂については肯定も否定もしていない)はまさに悪夢だっただろう。

今週に入って、Vergeが次世代Xboxはケーブルテレビのセットトップボックスに接続できるようになるという記事を掲載した。つまりそのために常時接続が必要となるという地ならしだろう。Xbox関係の一連のイベントの初回は5月下旬に予定されているが、それに先立ってMicrosoftは常時接続となるという情報のリークで生じた反発を和らげようとする密かな努力を始めていたようだ。

いずれにせよ、ユーザーが単独でインターネット接続をまったく必要としないゲームやアプリまで 常時接続を必須とするというのは合理的な説明が難しい。デバイスが常時接続を必要とする論拠を、あの恐ろしい3文字(D-R-M)を使わずに説明するのはやはり不可能だろう。MicrosoftやEAには腕利きのPRのプロがたくさんいるが、それでもケーブルテレビに接続できるという程度の薄弱な根拠では常時接続をユーザーに納得させることはできまい。TwitterでOrthは噂は事実であると強く示唆し、さらに「常時接続はサービスの向上でありユーザーいじめではない」という公式見解に反するような暴言を吐いた。不人気でもあり大きな影響を及ぼす変更を主要プロダクトに予定している会社としては、とうてい見過ごすことはできなかったものと思われる。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Microsoft、あと365日でサポート終了とXPユーザーにクギを刺す

もしまだWindows XPを使っているなら、あるいは使っている人を知っているなら、Microsoftは、サポート終了まであと365日しかないことを思い出してほしいと言っている。XPは2001年10月25日にニューヨークで登場したWindows XP SP3およびOffice 2003共、2014年4月8日にはサポート対象外となり、それ以降XPユーザーは、Microsoftからセキュリティー・アップデート、緊急修正、その他サポート(有償無償を問わず)を受けられなくなる。全世界のデスクトップおよびノートパソコンの40%弱が今でもXPを使っている、とNet ApplicationsのNetMarketShareが報じている。

すでにMicrosoftは、Windows XPの主たるサポートを2009年4月に打ち切っているが、企業ユーザーの拡張サポートおよび全ユーザーに対するセキュリティーアップデートは続けている。

2014年4月以降、XPの利用は「移行しないことを選択した利用者の自己責任」であるとMicrosoftは書いており、XPを使い続けれる時間が長くなるほど移行コストは高くなる可能性が強い。

今日の発表でMicrosoftは、XPを使い続ける落伍者たちに対して、「検討提案から移行完了まで」に平均的企業で18~32ヵ月を要すると念を押した。現時点でWindows 7または8への移行を提案することは簡単(Windows 8の方が難しいとしても)に思えるかもしれないが、現実には相当数の企業が新OSへの移行を決断していない。もちろん、XPからWindows 7への直接アップグレードパスがないことも移行を難しくしており、技術サポート要員のいない中小企業ではなおさらだ。

もちろんMicrosoftにとって、Windows XPの終了は潜在顧客にWindows 8の「利点」を再考させるチャンスでもある。同社はWindows 8について「近代的企業のための近代的OSであり、Windows 7のスピード、信頼性、およびセキュリティーといった中核機能に基づき、新しい世代のハードウェアオプションのためにデザインされた最新プラットフォームを作り上げた」と言っている。

しかしMicrosoftは、企業によって「全社一斉にWindows 8に移行するのが最善である場合と、まずWindows 7に移行する方がよい場合とがある」ことも認めている。しかし多くの場合、モバイルユーザーにはWindows 8タブレットといった具合に、Windows 8とWindows 7を並行して展開していくシナリオが主流になるだろう。

Windows 8への移行を促進するためにMicrosoftは、2013年6月30日までWindows 8 ProおよびOffice Standard 2013の15%割引キャンペーンを実施している。

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(翻訳:Nob Takahashi)


MicrosoftのWorldWide TelescopeはNASAのデータによる全宇宙の地図

Microsoft Researchの人たちが壮大な宇宙の地図を作っている。そのために利用しているのは、NASAのHubble Space Telescopeをはじめ、世界中の天文台(の望遠鏡)から集めたデータや写真だ。彼らはそれを、The WorldWide Telescopeと呼んでいる。

銀河系宇宙にはおよそ3000億の星があり、宇宙にはそれとほぼ同じ数の銀河がある(欲しければ一つでも二つでもあげるよ)。WorldWide Telescopeでは、科学者とデベロッパが宇宙の詳細な3D画像を一つ一つ組み上げ、ユーザは人間に今分かっているどんな惑星や恒星や銀河のそばでも飛んでいける。一枚の画像で全宇宙を見ることもでき、それを見れば自分たちが無に等しい存在だと悟れる。

しかしWorldWide Telescopeは天文学ファンや物理学マニアのための探検ツールでは終わらない。プログラムディレクターのDan Fayは、NASAがこれを研究ツールとして利用し、また小学校から大学まですべての学校の児童生徒学生たちの教材にもなることを望んでいる。操作はタッチスクリーンやデスクトップで行うが、とてもシンプルな操作インタフェイスだ。2つのボタンにさわってから、ピンチしてズームすると、宇宙旅行が始まる。モバイルへの実装も、予定されている。

APIも提供されるので、デベロッパは独自のツアーやレッスンを作れる。銀河系宇宙の星雲観光旅行をやってみたが、なにしろ綺麗だ。レッスンは、太陽系宇宙のすべての惑星のそばを飛行する簡単なものから、宇宙最深部の写真を分析する高難度なものもある。また、ふつうの可視光線のほかに、赤外線やX線などいろんな波長の光で宇宙を見ることもできる。

デモを見たあとぼくは、2018年立ち上げ予定のJames Webb Space Telescopeのスケールモデルで宇宙ツアーをやってみた。Hubbleの100倍という高性能な望遠鏡で、大きさも7倍だ。反射鏡の直径は21フィート、数多くの計器類もついている。

NASAは生成期の星のまわりにある宇宙塵雲を赤外線装置を使って透視できたら、星の誕生の様子が分かるだけでなく、望遠鏡の視界もこれまでよりずっと遠方になり、今まで分からなかったことも分かるようになる、と期待している。太陽系の外部に、水蒸気を検出することもできるから、水があるところには生命が見つかる可能性もある。

今日は、圧倒されてしまった。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Microsoft、学生の囲い込みを狙って、Office 365とSkyDrive 20GBを最大6ヵ月間無料トライアル可能に

Office 365の出荷を開始したMicrosoftが、今度は学生たちにもっと試してもらおうとしている。同社は既に学生向けOffice 365 Universityを4年間で80ドルと大幅に割引しているが、新たに学生がOffice 365を3ヵ月間、特典についてFacebookでシェアすればさらに3ヵ月間無料で使ってみられるキャンペーンを発表した。学生さちはSkyDriveのストレージ20GBも追加で使用できる。

Microsoftの広報担当者によると、このキャンペーンを行う理由は、「顧客らがSkyDriveを使ってドキュメントにアクセスし、どこでもどのデバイスからでも協働作業ができることを大いに満足している。中でも、学生はこの種のツールが役立つグループの一つだというフィードバックを直接聞いている」からだという。

この特典は、米国内で.eduのメールアドレスを持つ人全員が対象で、マーケティング・キャンペーンには“Parks and Recreation”のスター、Aubrey Plazaを登用している。.

Microsoftのこの分野最大のライバルはもちろんGoogleで、同社はDriveアプリを無料で公開している。しかし、Microsoft Officeの方が機能豊富で未だに多くの大学で標準になっているのは間違いない。それでも学界におけるMicrosoftの存在感は、多くの大学がOffice 365 for Education(旧 Live@Edu)を採用しているにも関わらず、縮小気味だ。

学生向け特典の殆どがそうであるように、この特典の狙いが学生たちをMicrosoft Officeエコシステムに囲い込むことにあるのは明白だ。しかし、文書ファイルはすべて標準フォーマットなので、いつでもファイルを持って出ていけるのはもちろんだ。トライアル期間終了後、Officeアプリは読み込み専用モードになるので、閲覧と印刷しかできなくなるが、もちろんファイルは自分の物で自由にSkyDriveからダウンロードできる(SkyDriveの基本Office Webアプリも引き続き利用できる)。

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(翻訳:Nob Takahashi)

Microsoft、Windows 8/RTのIE10でFlash使用サイトのブロックを解除

今日(米国時間3/11)現在、Windows 8のMetro UIモードおよびWindows RT上のInternet Explorer 10は、標準でFlashをブロックし、MicrosoftがまとめたCompatibility View(CV)リストに載っているサイトにのみFlashコンテンツの再生を許している。明日それが変わる。あらゆるFlashコンテンツが標準で動作するようになり、CVリストはFlashコンテンツの動作を禁止するサイトのために使用される。

これまでWindows 8ユーザーは、Flash使用サイトを見るためにはデスクトップモードに切り替えなくてはならなかった。しかし、Microsoftは、「テストした数千ドメイン」のうち未だに非互換なのはわずか約4%だったため、方針を変更すべきと判断したと語った。

これはかなり予想外の変更だが、Microsoftは、「過去数ヵ月間徹底的にテストした結果、Flashコンテンツを含むサイトの大半が、今はタッチ、性能、およびバッテリー寿命に関してWindows体験と相応れる状況になった」と 言っている。MicrosoftのInternet Explorerグループのマネージャー、Rob Mauceriは、殆どのサイトがIE10で「問題なく動く。みんなが持ち歩くこれらのメインマシンは、重要なサイトのウェブコンテンツをアクセスできるはずだ。そうでなければ、単なるPCのお供になってしまう」と語った。

Windows 8 Flash

Windows 8およびRTの公開に先立ち、MicrosoftはAdobeと協力して、Windows 8の中心機能に違いないタッチ操作に最適化したバージョンのFlashを開発していた。しかし、Flashがバッテリー寿命やセキュリティー、信頼性を損ねることを恐れたMicrosoftは、当初のWindows 8のMetroモードおよびRTのIE 10ではCVリストを利用して、タッチに対応し利用体験に何らかの悪影響を与えないサイトのみ動作を許可した。

デベロッパーがInternet Explorer 10で自サイトが正しく動作するかどうかを確認するために先月Microsoftが立ち上げたサイト、modern.IEには、明日から、新たなFlashブロックリストに自分のサイトが載っているかどうかをデベロッパーが確認できる機能が加わる。

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(翻訳:Nob Takahashi)