昔々Microsoftは、Windows Phone用のYouTubeアプリを作るべきと考え、実際にかなりすごいアプリを作り上げた。ユーザがYouTubeのビデオをダウンロードできるし、しかも広告がまったくない。しかし、誰が見ても当然ながら、Googleにとってそれは、おもしろくない。そのアプリの魅力である機能は、YouTubeのサービス規約に違反しており、そこでこの検索巨人は、悪質アプリの削除をMicrosoftに要請した。
その後いろんなやりとりや懐柔策などがあったあげくに、この二社はどうやら合意に達したようだ。MicrosoftとYouTubeが今日(米国時間5/24)発表した声明は、両社が共同で、規約に違反しないWindows Phone用YouTubeアプリを作る、と確言している。
以下が、その(短い)声明の全文だ:
という次第だが、あまり感動的なニュースでもない。Microsoftが油断していたところにGoogleの怒りが炸裂し、それでは広告はすべて表示いたしましょうという話から、Googleは同社に対し“必要なAPI”へのアクセスをOKしたのだ。しかしGoogleの担当者によると、YouTubeのiFrame APIはかなり前から一般公開されているのだから、そもそもMicrosoftが最初からそれを使わなかったことが、不可解である、と。Microsoftが対Googleネガキャン専用サイトScroogledを作ったりして、両社の中はこじれていたが、とりあえずこの件では仲直りしたらしいからめでたいけど、そのとばっちりは消費者に及ぶ。
数週間後には、広告満載のYouTubeビデオを見るアプリがWindows Marketplaceに登場し、それをダウンロードしたWindows Phoneのユーザは面食らうことになる。Windows Phoneはこのところ、アプリの高品質化に努めているし、消費者も、改良ではなくわざわざ改悪されたアプリを見るのは興ざめだ。いくら、ルール遵守が優先する、とは言ってもね。
Microsoftは、YouTubeとの共作による新バージョンを出すまでのつなぎ策として、“旧アプリの新バージョン”をこのほどWindows Marketplaceに出品した。それを使うと、ビデオのダウンロードはもうできないが、“再生中の広告排除”はまだ生きている。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))