優れたデザインのAndroid WearウォッチMoto 360のクローズアップ写真が多数リーク、たしかに目の快楽

Android Wearは、すでに世に出て、人びとの手首や、もしかして人びとの心*にもあるはずなのだが、Motorolaの円形のスマートウォッチMoto 360は、心よりもファッション指向の消費者の目をとらえたようだ。発売は今月中と思われているが、でも最新のリーク写真を見ると早くも活発な稼ぎどきに入っているのかもしれない。〔*: だじゃれ的に心拍計とかけている。〕

AndroidWorld.itに載ったこれらの画像はイタリアのブロガーLuca Viscardiがポストしたもので、6月にGoogle I/Oカンファレンスで見たのよりもデザインがやや洗練されている。今回の写真の中には同機のQi規格によるワイヤレス充電が、実際に使われている様子もある。また最終デザインにおけるLG Gとのサイズの違いもだいたい分かる。光学式の心拍センサも見えるし、ラベルからはIP67の防水防塵性能であることも分かる。


〔ここにスライドが表示されない場合は、原文を見てください。〕

これらの写真を見るかぎり、デザイン的には最良のAndroid Wearウォッチであるというぼくの最初の印象が、いよいよますます濃くなる。ワイヤレス充電は、うまくいけば、既存のWearウォッチの最大のめんどくささを取り除いてくれるだろう。専用の充電器は要らないし、Qi規格のパッドならどれでも使えるはずだから。

今ぼくがAndroid Wearウォッチを一つ選ぶなら、純粋にデザインのみで、こいつだ。もちろん、性能も最高であってほしいけど。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


スマートフォンのアンロックを行うためのタトゥーシール登場

実際にありそうなジョークグッズの話だろう、と最初は思った。しかしジョークではなく本当のプロダクトであるようだ。

モトローラがVivaLnkと提携し、スマートフォンをアンロックするのに利用できるタトゥーシールの提供に乗り出したらしい。これを利用すればPINコードの入力も不要になる。肌の上にタトゥーシールを貼り、そこにスマートフォンをかざせばアンロックできるというものだ。

身体埋め込み型アンロックシステムが使えるのならば、ジェスチャーや顔認識によるアンロック機能など無用になるのかもしれない。

どのような仕組みなのか。これは身体には影響のない(とされている)メディカルグレードの3M粘着テープにより、超薄型NFC回路を身体に貼り付けることにより動作させるものだ。

タトゥーシール10枚で10ドルとなっている。モトローラによれば水泳など各種エクササイズでも剥がれることはなく、5日間は皮膚に張り付いているはずだとのこと。つまり10枚組であれば1ヶ月以上にわたって利用できるということになる。

面白そうだとオーダーに走る人もいるかもしれないが、ちょっと注意事項も記しておこう。現在のところ、このタトゥーシール型アンロックシステムは、Motorola Xシリーズのみで利用できるようになっている(このような極限的ニッチプロダクトを、当初から多デバイス対応とするのはあまりにリスクが大きいのだ)。他のAndroidフォンを使っているような場合、このタトゥーシールを使ったアンロックはできない。

(尚、上のビデオではこのタトゥーシールが格好良く見えるように工夫したとも言っているが、どうやら何か病気による痣のように見えるという意見があることも付記しておく)。

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(翻訳:Maeda, H


Motorola、Android WearのMoto 360スマートウォッチをビデオで紹介―丸型、高級感、つけ心地がカギ

MotorolaはさきほどAndroid Wear OSを利用した最初のスマートウォッチのひとつ、Moto 360 をチーフデザイナーのJim Wicksが自ら詳しく紹介するライブHangoutセッションを公開した。

ここではまず製品開発のコンセプトから順次具体的な内容が説明されている。ただしMotorolaはハードウェアのスペックについてはほとんど明らかにしなかった。しかしWicksがカメラの前で動作するところを見せたので(*)、Moto360はすでに単なるコンセプト・モデルではないことがわかった。こういうものを好む消費者の購買欲をそそるのに成功したに違いない。

丸型

WicksはMoto 360が丸型であることを強く訴えた。私のいい加減な勘定によると「丸い」という言葉を1000回は繰り返したと思う。 スマートウォッチという新規なツールにこれまで見慣れた時計の外観を与えることで一般ユーザーの心理的障壁を取り除こうとしたのがWicksたちが丸型を採用した理由のようだ。Wicksは「人々は時計といえば丸い形を思い浮かべる。人類が時計を発明して以来、時計はずっと丸かった」と語った。

またWicksは「われわれは一般消費者のためにテクノロジーを役立てるのであり、その逆ではない。新しいテクノロジーを採用するために消費者に心構えを変えさせるようなことはしたくない」’と付け加えた。

ライバルのメーカーの大部分はスマートウォッチの機能を最大限に生かすためのデザインを考えているが、Motorolaは逆に消費者の心理的抵抗を最小限にする方向でデザインしているようだ。これはひとつの見識だろう。時計としての見慣れた形を採用することはメインストリームの消費者にスマートウォッチを普及させるために有効な方向だと思う。

材質とつけ心地

同様の見地から、開発チームは材質と仕上げの高級感とつけ心地にこだわった。その結果がステンレスのボディーと本革のバンドになったのだという。バンドは付け替えが可能だという。また女性など手首の細いユーザーのためのバンドも将来用意されるかもしれないと述べた。Wicksは「購入後ユーザーが自分で交換もできるようにする」と述べたが、市販の腕時計バンドが使えるかどうかは明言しなかった。Pebble Steelと同様、特殊な形状のコネクターを用いた専用のバンドしか使えないことになる可能性もある。

またMoto 360がデザイン上もっとも重視したのがつけ心地だ。丸型を採用した理由の一つでもあるという。Wicksによると「同面積の場合、角型の方が角が手首に当ってつけ心地が悪い」のだそうだ。また丸型デザインは自然に画面の中心に注意を集めるので、一瞥して情報を受取やすいという。また左右どちらの手首にはめてもよいように画面を回転させる機能もついている。

スペック、接続性、発売時期

ハードのスペックについてはWicksは新しい情報をほとんど明かさなかった。ただしハングアウト視聴者の質問に答える中で、ある程度の防水性が与えられること、またこれに関連してボディーは一体型であり外部接続ポートは存在しないと述べた。すると充電の方法が問題になるわけだが、この点についてWicksは「Motorola独自の方法を採用する」と述べるにとどまった。誘導電流を利用する方式か、あるいは機械式腕時計のような自動巻き機構を採用するのかもしれない。

バッテリー駆動時間についてもWicksは具体的な数字は明かさず、「われわれはMotoACTV以降エネルギー管理については豊富な経験を積んできた」と述べた。

またMoto 360にはカメラが装備されないことも確認された。単独であれもこれもと機能を満載する方向ではなく、あくまでスマートフォンと連動してユーザーの置かれたコンテキストに応じて適切な情報をタイミングよく提供することに特化したデバイスとしてデザインされているのだという。

価格は不明だが、この夏まずアメリカで発売された後、国際展開される予定であることは確認された。Moto 360のスマートフォンとの接続性に関してはMotorolaのすべてのAndroid携帯に加えて、Android4.3以降を搭載するあらゆるスマートフォンと接続可能であるという。

〔*日本版 ビデオの9:48あたりでWicksがMoto 360の画面を指でスワイプしてみせている。〕

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Motorola、Moto 360を発表―Android Wear搭載のファッショナブルなスマートウォッチ、今夏発売へ

MotorolaはGoogleが発表したAndroid WearウェアラブルOSの最初のハードウェア・パートナーの1社だ。Motorolaは最近Lenovoが買収するまでGoogle傘下の会社だったからこれは驚くに当たらないだろう。新しいMoto 360はクラシックな時計らしい円形のデザインを採用している(Android Wearではデバイスのスクリーンとして角型と丸型を選択することができる)。また最近のGoogleのデバイスで標準となったOk Googleという音声コマンド入力を常時受け付ける。

Moto 360の通知音、警告音は控えめに設定されている。Motorolaではこのデバイスは「ファッションを優先したプレミアムモデル」と位置づけており、材質も組み立ても最高の品質を目指したとしている。この夏、まずアメリカで発売される予定だ。

Android Wearデバイスは現在、LGとMotorolaと2社から発表されたばかりだが、すでにアプローチの大きな違いを見てとることができる。LGのGウォッチはスマートフォンと連動してその通知をタイミングよく表示することを主要な目的としているのに対してMoto 360はもっとファッション・センスの高い層をターゲットにしているようだ。

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Google、スマートウォッチOS、Android Wearを発表―最初の製品はLG ‘G’とMotorola Moto 360

Googleは新しいスマートウォッチ向けプラットフォーム、Android Wearを発表した。OEMメーカーはこのOSを利用してウェラブル・デバイスのハードウェアを開発することができる。

Android Wearableを採用した最初のスマートウォッチは次の四半期にリリース予定のLGの Gウォッチとなる模様だ。この製品にはスマートウォッチ版Android UIが搭載されており、いまやおなじみとなったOk Googleという音声コマンドに常時反応する。Googleによれば他のOEMパートナーも今年中に製品を発表するという。

Android Wearはまずスマートウォッチで製品化されたが、Gooleによれば、他のさまざまなウェラブル・デバイスに利用可能だという。

Android Wearableは多くの面でGoogle Nowの拡張として機能するようデザインされており、ユーザーの置かれたコンテキストを判断して、もっとも必要としそうな情報をもっとも必要としそうなタイミングで提供する。常時待機状態の音声コマンドで質問をし、音声で回答を得ることが可能だ。音声コマンドではメッセージやメールが送信できる他、フライトを予約したり、予約の確認をしたりできる。

音声コマンドとコンテキスト化された情報の提供に加えて、Android Wearableはフィットネスとヘルス関連の機能も装備されている。フィットネスの目標設定、実績、目標達成の度合いなどをリアルタイムでモニタするアプリを動作させることができる。またGoogleのスマートウォッチはマルチデバイスの操作をサポートしている。つまりスマートウォッチに音声で命令することによって、タブレットやテレビなど、接続された他のデバイスをコントロールすることが可能になる。GoogleによればChromecastによるコンテンツのストリーミングをAndroidWearableのスマートウォッチから操作できるという。

今回のAndroid Wearの発表にあたってはLGとMotorolaが主要なパートナーだ。MotorolaのMoto 360はLG Gとまったく異なるデザインで、OEMメーカーはAndroid Wearを利用しながらそれぞれ極めて独自な製品を作れることが見てとれる。Moto360の発売は今年の夏になるもよう。

LTとMotorolaに加えて、Asus、HTC、Samsung、Fossilなど多数のメーカーがハードウェア・パートナーに加わっている。

GoogleはAndroidデベロッパー向けにWearableのSDKのプレビュー版を公開した。このSDKを利用すると、既存のAndroidアプリをAndroidスマートウォッチと連携動作させるエクステンションを開発することができる。スマートウォッチ単独で動作するアプリより利便性を高めることができる。

プレビュー版SDKには、Androidアプリの通知がAndroid Wearデバイス上でどのように表示されるかを再現するエミュレータが用意されている。角型、丸型どちらのスクリーン・タイプにも対応しており、通知をさまざまにカスタマイズ表示したり、音声化したりするためのAPIもある。

Androidの拡張としてウェアラブル・デバイス用のOSを提供することはGoogleとしては自然な方向だ。発表された実装を見ると、GoogleNowに非常に近いが、スマートフォンを代替するのではなく、スマートフォンと連携してその機能を拡張するという方向だと感じられた。この点は先行しているPebbleも同様のアプローチだ。ソニーのSmartwatchやSmartwatch2がスタンドアロン型であるため、コンテキストを理解した適切な情報をリアルタイムで提供することに失敗しているのと対照的だ。この点では最初のGalaxyGearも同じような失敗をしている。

現在の段階ではGoogleはハードウェア・パートナーと共にウェアラブル・デバイスで何ができるかをデモし、学んでいる段階だろう。今後さらに洗練された製品が続くことになることを期待したい。

続報あり。…

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Motorola、新型スマートウォッチを開発中である旨を発表

MotorolaがMobile World Congressにて、あまり注目されない中でプレスカンファレンスを開催した。記者たちも大きな情報を期待していたわけではなかったが、SVPであるRick Osterlohの発表はなかなかの驚きを持って迎えられた。Motorolaはスマートウォッチの開発を継続しており、間もなく新しいデバイスを発表できる見込みだというのだ。

もちろんMotorolaは当初よりスマートウォッチに興味を示してきた企業ではある。順調な活動を繰り広げていた2011年、MotoactivというGPS機能およびフィットネス管理機能を備えた腕時計型デバイスをリリースしている。無骨なデザインで、iPad nanoをリストバンドに取り付けたような感じだった。それでもフィットネス用デバイスに興味を持つ人々に向けて、単なるフィットネスを超えたスマートなデバイスを提供したのだった。どれくらい「スマート」だったかといえば、このデバイスでAngry Birdsをプレイすることもできた。しかし2013年に製造中止となっていた。

プレスカンファレンスの内容からだけでは、Motorolaの新スマートウォッチが2014年内にリリースされるのか(2014年がターゲットであるという話にはなっている)どうか、正確なところはわからない。Motorola MobilityのLenovoへの売却が完全に完了してから、Lenovoブランドで世に出すことになるのかどうかも不明だ。いずれにせよウェアラブルデバイスのシェア争いを見ていく中で、重要なポジションを占めることにはなりそうだ。

ウェアラブルはテックプロダクトの主戦場となりそうな気配で、Pebble Steel、Samsung Gear、なども続々と「スマートデバイス」を投入してきており、さらにフィットネス専用デバイスを進化させつつあるFitbitなども存在感を示しているところだ。

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(翻訳:Maeda, H


Motorolaから新登場のMoto Gレビュー:抜群のコストパフォマンス、驚異的な待ち受け時間

Moto Gの発表でMotorolaはついに手頃な価格でトップクラスのパフォーマンスのAndroidスマートフォンの提供に成功した。Moto Gは高価なMoto Xの弟分だが、どちらにも全身にGoogleの刻印が打たれている。Moto Gの良いところは値段以上の価値があることだ。以下に詳しくレビューする。

概要

  • 4.5インチ、1280×720, 326ppiディスプレイ
  • 8GBまたは16GBのストレージ
  • 5MPリアカメラ、1.3MPフロントカメラ
  • 802.11n Wi-Fi
  • Pentaband HSDPAをサポート
  • Bluetooth 4.0
  • メーカー希望小売価格179ドル/199ドル、アンロック、キャリヤ契約なし
  • 製品情報ページ

メリット

  • 驚くべき低価格
  • この価格でこれだけの性能のスマートフォンは世界中にMoto G以外ない

デメリット

  • コストパフォーマンスは極めて高いが、性能には若干の妥協がある

デザイン

Moto Gはややまるっこいデザインだが、慣れれば持ちやすく快適だ。マット仕上げのケースはグリップがいいが、痛みが目立ちやすい。全体としてiPhone3G、3GSを思い起こさせる。Moto Gのデザインはスマートフォンが「携帯電話」だったころの性格を残しており、私は気に入っている。ただしこのデザインは裏蓋を開けるのが難しい。


機能

Moto Gはユーザーにとって役立つ機能以外の余分な機能を全廃し、出来る限り低価格で販売できるようにするという方針で開発が進められたようだ。Moto CareはMotorolaのサポートにインスタント・メッセージまたは音声通話で直接アクセスできる機能で、 Assistは「運転」、「会議」、「就寝」の3状況に合わせてワンタップでデバイスの動作モードを変える機能だ。Motorola Migrateを利用すればデバイスを乗り換えたときに旧デバイスの設定、IM、通話履歴などをコピーできる。

こうした地味だが便利な機能は他のAndroidメーカーのこけおどしで邪魔になるばかりのプレインストール・アプリとは対照的だ。Moto Gには初めてスマートフォンを利用するユーザーも多いだろうからますます適切なサービスだ。

パフォーマンス

Moto Gのパフォーマンスを600ドル以上のフラグシップ製品と比べるのは無理がある。しかし使用していてハイエンド・モデルとの差を感じることはほとんどない。たとえばGoogleNowのカード表示はスムーズだし、音声認識の精度もずっと高価なモデルと変わりない。文字の鮮明さは特筆ものだ。ブラウザで画像が多い重いページを読み込むと若干もたつき気味になることがたまにある。

Moto Gのカメラはすばらしいというほどではないが十分役に立つ。

ディスプレイ

私はめったに手放しで称賛はしないが、Moto Gのスクリーンにはそうしてもいい。私は以前のMotorolaのスクリーンは彩度が高すぎてあまり好みではなかった。しかし今回Motorolaはカラーマネジメントでも大いに進歩を見せただけではなくはるかに高価なiPhone5sなみの高解像度(326ppiという数字に注目した読者も多いだろう)を実現した。Androidのトップ製品とは違ってフルHDではないが、この価格帯では群を抜いた画質だ。.

バッテリー

バッテリーはMoto Gの中でも屈指の長所だ。Motorolaでは終日持つと言っているが嘘ではない。ヘビーな使い方ではなかったとはいえ、私の場合、1回の充電で3日ももったことがある。

これだけのバッテリー駆動時間があれば、Moto Gは「カバンに放り込んでそのまま忘れてしまう」という使い方ができる初めてのスマートになれるだろう。省電力モードでの待ち受け時間は1週間にもなるという。動画などでヘビーな使い方をした場合は現行の他機種とそう変わらなくなるが、それで上位に位置するのは間違いない。この価格でこれだけのバッテリー駆動時間は驚異だ。

結論

Moto Gはきわめて優秀な製品だ。一見すると今年派手に登場したMoto Xの地味な弟分と思われるだろうが、コストパフォーマンスの優秀さを考えるとこちらの方がはるかに重要な製品だ。念のために断っておけば、私個人はやはり高価なトップエンド機を今後も日常使い続けるだろう。しかし私がテクノロジー・ライターを職業としていなかったら、あるいは私に十分な収入がなかったら、私は毎日喜んでMotoGを使うだろう。

〔日本版:元記事にはデバイスの細部がわかるスライドショーあり〕

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MotorolaがあのクレイジーなProject Araで3D Systemsと提携–モジュールを3Dプリントで量産へ

Motorolaがモジュラースマートフォン(モジュール構造のスマートフォン)に本格的に取り組んでいることが知れ渡ったとき、その技術の詳細はほとんど闇の中だったが、その後、このGoogleの子会社は徐々に、このクレイジーな製品の実装方式を明かし始めた。

その基本は、3Dプリントだ。しかもそれを多用する。Motorolaが今日発表したところによると、同社は3D Systemsと独占的な提携関係を結び、Project Ara(Araプロジェクト)のスマートフォン用の基本筐体やコンポーネントなど、各モジュールを作らせる。

Project Araとは、Motorolaのモジュラースマートフォンプロジェクトの名称だ。Motorolaの連中は、これまでの、完全ブラックボックス型のスマートフォンのデザインに疑問を感じていた。ユーザに構造の細部が分かり、構成をカスタマイズできる、ブロック玩具方式、組み立て方式のスマートフォンを作ろう、というアイデアからProject Ara、すなわちモジュラースマートフォンのプロジェクトが生まれた。たぶんGoogleの傘下に入ってからのMotorolaには、奇矯なアイデアを好むGoogleの企業文化が徐々に感染したのだろう。今同社はディスプレイのある電話機本体(”endoskeleton”と呼んでいる)を作っており、これに後からユーザがいろんなものをくっつけて、自分好みのスマートフォンを‘構成’するのだ。たとえば、最新のカメラコンポーネントをつける、プロセッサコンポーネントも最新最速のものに交換する、などなど、カスタマイズの可能性は無限にある。〔サードパーティが特殊なコンポーネントを開発提供することもありえる。〕

ここで、3D Systemsの立場がなかなかおもしろい。同社は今では消費者向けの低価格3Dプリンタやスキャナにも力を入れているが、事業の本体は大きくて重い業務用製品だ。それらは、値段が高いだけでなく、仕事もはやいし、精度も高い。つまりProject Araのような仕事に向いている、ということ。おそらく同社はMotorolaからハイスピードの量産体制を求められただろう。今はまだベータテスター、いわゆる”Ara Scouts”たちからのフィードバックを集めている段階で、一般市販の日程などは発表されていないが、そのSDKであるModule Development Kitは、アルファバージョンがこの冬、ハッカーたちの手に渡る、と言っている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Motorolaが完全にMade in Americaのスマートフォンを発売, でもアメリカで作ったというだけでは…

アメリカ人の一人として、独立記念日おめでとう!と言いたい。湖の花火大会を見ながらお肉(四つ足)のバーベキューを食べる日だ。でも今年は、善良なるアメリカ企業、MotorolaとGoogleが作った携帯電話を買う日でもある。

MotorolaはThe New York TimesとUSA TodayとWall Street JournalとWashington Postの7月3日号に、見開き全ページ広告を出している。それはしかも、完全純粋にアメリカ的なスマートフォン、Motorola Xの発売予告広告だ。

その広告ははっきりと述べている。これはアメリカの企業が作ったアメリカの携帯電話だ。何と言ってもMotorolaは、カントリーミュージックやタイプ2糖尿病と同じく、れっきとしたアメリカ製だ。

昔々Motorolaは、アメリカの創意と繁栄の象徴だった。イリノイ州で1928年に創業された同社は、数十年にわたって世界のモバイル技術の最先端にいた*。カーオーディオも、Motorolaが始めた。Motorolaは1969年に月へ行った。Motorolaは、携帯電話を作った。〔*: mobile, 移動技術の意味, 自動車関連なども含まれる。宇宙ロケットも。〕

それから、Motorola RAZRがやってきた。クラムシェル型携帯で、歴史上もっとも多く売れた折りたたみ携帯だが、それがMotorolaの終わりの始まりになった。今のMotorolaは、昔のMotorolaの痕跡であり、二つの実体が残っている。一つはGoogleの中にあり、あと一つは通信プロバイダだ。

今度出るスマートフォンMotorola Xについては、あまり多くのことが知られていない。リーク写真が数枚あるが、それらを見るかぎり、平凡なスマートフォンであり、ほどほどのスペックだ。SamsungやAppleを超えている部分は、なさそう。でも、GoogleがMotorolaの消費者部門をすべてかっさらって丸一年だから、その間、なにか美味しい料理をぐつぐつと煮ていたのかもしれない。

それに、ぼく自身も、アメリカ中部のさびれた工業都市の出身だから、製造業がアメリカに戻ってきた姿を見るのはすばらしいことだ。

Dellはテキサスを完全には去らなかったし、Lenovo(元IBM PC)は最近ノースカロライナに工場を建てた。製造を海外で行う流行に完全に乗ってしまったAppleは、閉鎖したアメリカの工場を再稼働させつつある。でも、消費者電子製品のメーカーに望みたいのは、平凡な製品を作ってそれにMade In Americaのステッカーを貼り、アメリカ製ですよと消費者を釣るようなことは、絶対にやめてほしい。アメリカ人とアメリカ企業は、世界最高の製品を作れるのだから、その水準に達していない製品は、やめてほしい。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))