中国Royoleが5G対応の第2世代折り畳みスマホ「Flexpai 2」を発表、ヒンジの堅牢性を独自技術で実現か

私は2018年に中国で開催されたTechCrunchのイベントで、初めてRoyole Flexpai(ロヨル・フレックスパイ)を手にした。このデバイスは刺激的で、Samsung(サムスン)とHuawei(ファーウェイ)が一般販売した折り畳み式スマートフォンよりも早期に市場に投入された製品だった。中国・深センに拠点を置くハードウェアメーカーの挑戦だったが、完成度はいまひとつでコンセプトを証明するレベルの出来栄えだった。

この2年間は、折り畳みスマートフォンのカテゴリーは「混乱」と言ってもいい状況だ。2000ドル(約21万円)の折り畳み式スマートフォンが業界を混乱させるとは誰も予想していなかったはずだ。特に多くの人がモバイル機器にあまり投資しない時代に。しかし、折り畳み式スマートフォンが困難なスタートを切ったと言うのは控えめな表現で、Royoleはその後もいくつかの製品を発表していた。とはいえ消費者の視点から見ると、折り畳みスマートフォンのFlexpaiは依然として同社の最も魅力的な製品であることに変わりない。

Royoleは9月22日、北京で開催されたイベントでFlexpai 2を発表した。このデバイスは最初のモデルとデザインが似ており、画面を外側に向けて折り畳むスタイルを採用している。このデザインは端末を閉じたままで通知などを受けられるというメリットがあるが、ポケットに収納するときなどに破損する懸念もある。

記者会見では、デバイスに画面が表示されていたがごく短い時間だった。残念ながら、我々が頼りにできるのは現在にところプレスショットのみだ。これは新型コロナウイルスの感染拡大時における、ハードウェア発表会の悩みのタネであり続けるだろう。さて同社は、Flexpai 2のヒンジについての説明に多くの時間を割いた。結局のところ、サムスンの第1世代折り畳みスマートフォンの大失敗の原因はその部分だったようだ。

Royoleがプレス資料で以下のように説明している。

ヒンジの構造は安定しており、衝撃に強く、スクリーンを保護します。200以上の精密部品を搭載し、加工精度は0.01 mm。このヒンジ技術は約200件の特許を保有し、他の折り畳み式スマートフォンに見られる多くの問題を解決しました。

Flexpaiに触れた時間は限られていたが、第1世代で問題になった堅牢性について問題ないと感じた。デザインは初代より40%ほど薄くなっている。ディスプレイは7.8インチと大きいが、ガラスの強化が今後使用上の問題になるかどうかはわからない。

5Gをサポートし、4450mAhのバッテリーとSnapdragon 865プロセッサーを搭載。同社はAndroid 10上に構築された独自OSのwaterOSをアップデートし、よりシームレスな折り畳み体験を提供している。中国では1427ドル(約15万円)前後で発売される予定だ。米国での販売については現在のところ不明だ。

画像クレジット:Royole

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(翻訳:TechCrunch Japan)

「曲げられるディスプレイのスマホ」以外の用途を模索するRoyole

2年前には少なくともRoyoleは、初めての折りたたみ式スマートフォンで我々の関心を掴んだ。初めて、というのはそれだけでもニュースになる。それによってこの無名企業があちこちで採り上げられたが、同社のフォームファクタ革命はまだちっとも始まっていなかった。何よりもまず、同社のそのFlexPaiはまだプロトタイプでしかなかった。

[Royole Corporation: RoyoleのRoTree(下図)には500台の完全な折りたたみ式スクリーンがぶら下がっている。それらは本物の木の葉のように軽いが、それだけでなく、その葉っぱに映っている画像やビデオを変えられるのだ! このツリーは深圳の宝安国際空港に、空港の新しいランドマークとして「植えられて」いる。]

しかしそれでもRoyoleは、我々の関心を掴んでいる。深圳の空港で折りたたみ式スマートフォンのツリーも間近で見た。でも、今度は何だろう? もちろん、もっとおもしろいものだろう。同社は今週のCESで2つの新しいデバイスを披露したが、その目的はどうやら、FlexPaiのときと同じようだ。すなわち、折りたたみ式ディスプレイという技術のポテンシャルをデモすること。それはまさに、Royoleという企業の使命のようだ。

関連記事: A closer look at Royole’s foldable display…Royoleの折りたたみディスプレイを間近で見る(未訳)。

人だかりができていたのは、Mirage Smart Speakerだ。これはAmazon Echoに8インチの曲げられるAMOLEDディスプレイを巻きつけたようなもの。製品にしっかり巻きつけられているから、ユーザーはそれを曲げられない。でも正直なところ、ユーザーが自分の手で曲げられることが、この話の焦点だったはずだが。とにかくこちらは、折りたたみ式ではなくて巻きつけ式ディスプレイだ。Winampのサウンドビジュアライザーみたいで、楽しいかもしれない。

カメラもついているけど、何のためだろう? スマートスピーカーにカメラは不要なのでは? そう考えるのは、私だけかな?

同社のRoWriteのニューバージョンもある。これは1枚の紙のようなもので、センサーを内蔵しているのでユーザーが書いたり描いたりしたものをデジタイズする。紙に書く(描く)ように気軽に使えて、しかもそれがデジタル化されることがキモだ。ニューバージョンはバッテリーが新しくなって前よりも小さくて軽い。

CES 2020 coverage - TechCrunch

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

世界初の画面折りたたみ式スマートフォンがいよいよ現実になった

折りたたみ式スマートフォンの噂は何年も前からあったが、ついにそれが実現した。中国のRoyoleという企業がその製品FlexPaiを、今ラスベガスで行われているCESで展示している。ちょっとだけ、いじってみた。

スマートフォンとしても使えるし、小型のタブレットとしても使えるから、どちらかに決めつけることはできない。印象としてはタブレットサイズの方が使いやすそうだが、メーカーはフォーンと呼んでいる。開いたときの画面サイズは7.8インチで、Androidが動いている。

そのAMOLEDディスプレイを折りたたむと、半分サイズになる二つのスクリーンの間に小さなギャップがある。でもそれは、開いたときよりもかなり小さい。でっかいスマートフォンだけど、タブレットに比べればバッグなどにしまいやすい。

アメリカに住んでる人なら、このデバイスのデベロッパーバージョンを1300ドルですでに買える。OSはAndroidだが、ソフトウェアによる独自の機能がたくさんある。たたむと、すべてのコンテンツがスクリーンの片方へ移動する。その動きは、流れるようにとは言いがたいがまあまあだ。

折りたたみスマホ(“画面を折りたためるスマートフォン”)は、SamsungやHuaweiが話題としては先行したが、実物で先頭を切ったRoyoleはエラい! 今後同社は、これを自力で売るのか、それともどこかとパートナーするのか、その両方か? なお、今週の後半にはこの製品のビデオをお見せできるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

2019年に注目すべきスマートフォンのトップトレンド

今年は、スマートフォンにとって良い年ではなかった。なにしろ、とどまるところを知らないと見られていた成長に、初めて陰りが見られたのだ。

まず2月には、Gartnerの調査がこのカテゴリを扱うようになってから初めて、前年比での減少を記録するという、幸先の悪いスタートとなった。強大なAppleでさえ、そのトレンドから逃れられなかった。そして先週には、影響力の強いアナリストMing-Chi Kuoが2019年の売上予想を引き下げたため、株価も打撃を受けた。

人々は、以前ほど頻繁には買い替えたがらなくなっただけだ。これは、フラグシップモデルのできが、どのメーカーのものを見ても、かなり良くなっていることと無関係ではない。多くのメーカーがしのぎを削って戦い続けてきた結果、自分で自分の首を締めることになったとも言える。継続的に買い換えなければならないような差し迫った理由は、もはやなくなってしまった。

もちろん、だからと言って、メーカーは戦いを止めるわけにはいかない。来年には、カメラのような、いわば通常のアップグレードに加えて、スマートフォンの「形状」に対する根本的な発想の転換、さらには5Gへの最初の試みも、いくらかは期待できそうだ。

もし運が良ければ、さらにいくつかの驚きもあるかもしれないが、以下に挙げるトレンドは、2019年の既定路線と考えていいだろう。

5G

中国広州−12月6日:2018年12月6日に、中国は広東省広州のPoly Worldトレードセンター展示ホールで開催されたChina Mobile Global Partner Conference 2018のQualcommのブースで、5G携帯電話を注視する参加者。3日間のカンファレンスは、5Gネットワークをテーマにして、木曜日に始まった。(写真は、Getty Images上のVCG/VCGによるもの)

これについては、しばらく放って置く方がいいかもしれない。ちょっと変な話ではあるが、多くの出版物が、2019年は「5Gの年」であると言いたがっている。しかしそれらはみんなフライングだ。とはいえ、来年には5G携帯電話の最初の波を見ることになるのは確かだ。

OnePlusとLGは、5G携帯電話を約束した。Samsungは、やはりSamsungらしく、その後その2社に追従することを発表した。さらにVerizonも5GのMiFiを確約し、HTCとSprintも、何だこれは、というものを発表した。

他社は、特に目立つのはAppleだが、それらの列に加わっていない。この会社は、2020年までに5G携帯電話を発売することはないと見られている。それでは、進化から取り残されてしまうと思われるかもしれないが、実は5Gというのは、マーケティング上の戦略としてこの世に登場したのだ。5Gが完全に機能するようになれば、スマートフォンや、それに続くものに対して、革新的な素晴らしい技術となる潜在能力を持っている。そして、いくつかのキャリアは、来年初めにも米国内で5Gのサービスを開始すると発表しているものの(AT&Tでさえ、フライングしている)、実際にユーザーが使う携帯電話は、より多くの時間、4Gで接続されることになりそうだ。

つまり、5Gのカバーエリアが広がるまでは、ほとんど利用しない機能ために、高額の利用料金を支払うことになる。もちろん、だからといって、ハードウェアメーカー、コンポーネントの製造会社、それと手を組むキャリアが、そうしたデバイスをできるだけ早く市場に投入するのを止めようとするはずはない。余計な出費をする前に、自分のキャリアのカバーエリアの地図を確認した方がいいだろう。

折りたたみ式


これまでに、2機種が発表された。しかし実際には1つ半といったところだろう。スマートフォンメーカーは、次の目玉を見つけ出そうと躍起になっているので、さらに何機種かを見ることになるのは間違いない。何年も待たされたあげく、これまでに登場した折りたたみ式の携帯電話は、がっかりさせられるようなものだった。

Royoleは魅力的だが、その実用化にはまだ足りないものがある。Samsungのプロトタイプは、当分の間、やはりプロトタイプに過ぎない。同社は、それを最近の開発者会議の中心に据えていたが、具体的な製品化を明らかにすることはできなかった。なぜなら、まだ完成した製品を発表するための準備ができていないからだ。

長年期待を集めてきた技術が、ようやく消費者向けとしての準備を整えた今、いくつかの会社が、さまざまな形状の製品を模索していることに期待してもいいだろう。状況から考えて、GoogleがSamsungと協力して、その形状に合わせたAndroidのバージョンを開発したことは間違いない。ちょうどAndroid Pieがディスプレイ上部のノッチに対応したのと同様だ。

もちろん、5Gと同じように、こうした折りたたみ式の製品にも特別高い価格が付けられるだろう。しかし初期の目新しさがなくなったとき、そうした製品が人生に不可欠であると消費者に納得させることは、かなり難しい課題となる。

ピンホール


ベゼルは忌み嫌われている。良かれ悪しかれ、ノッチはフラグシップのスマートフォンの主流となっている。実際に誰もが(Samsungを除いて)、エッジ・トゥ・エッジを実現するために、その切り欠きを採用している。Googleでさえ、それをAndroidに取り込んだ(世の中にノッチを普及させておきながら、Pixel 3 XLは一段と高いところから見下ろしているようだが)。

Oppoのポップアップカメラのような、巧妙な代替策も登場しているし、さらにいくつかが続くだろう。Huawei Nova 4のように、ディスプレイにピンホールを開けたデザインは、大多数のカメラメーカーにとって、より合理的な選択肢のように見える。

埋め込み指紋認証


全面ディスプレイへの競争の側面には、指紋認証をどうするかという問題もある。いくつかの会社は、それを背面に移動した。また別の会社、たとえばAppleは、顔認証を採用することで、指紋認証は廃止した。もちろん、そうした技術は、顔の完全な3Dデータを登録できない限り、かなり簡単にごまかすことができる。そのため、指紋認識がすぐに廃れてしまうことはない。

OnePlusの6Tは、ディスプレイ内蔵の指紋認証を市場に投入した最初の製品となった。それは非常にうまく機能している。その技術の仕組みは以下の通りだ(数ヶ月前の私自身の記事から引用)。

画面がロックされると、どこを押すべきかを示す指紋アイコンがポップアップ表示される。指が正しい位置に置かれると、AMOLEDディスプレイが強く発光し、指の表面からの反射光によってスキャンする。メーカーは、0.3秒ほどでスキャンが完了するとしているが、私自身のテストでは1秒近くかかった。親指を適切な位置まで動かす時間を含めれば、もっとかかることもあった。

2月ごろに発売される予定のSamsungのS10も、その技術を採用すると言われている。そして、他の多くのメーカーがそれに追従したとしても、まったく驚くには値しない。

カメラ、カメラ、カメラ(そして、カメラ)


背面カメラの合理的な最大数はいくつだろうか? 2つ? 3つ? 数ヶ月前にリークされたNokiaのモデルが搭載する5台のカメラというのはどうだろう? 電話機が脇役になって、カメラが主役になるのはいつなのだろうか? このまま多くのメーカーが写真で差別化しようとし続ければ、やがて存続の危機に対処しなければならないような事態にもなりかねない。

最近のスマートフォンのカメラは、どこを見渡しても非常に優れているので、シンプルな解決策は、単純に数を増やす、ということになる。LGの最新モデルは、数を増やすことがどれだけ効果的であるかを示す、好例となっている。そのV40 ThinQは、前面カメラを2つ、背面カメラを3つ備えている。背面の3つは、標準、超広角、そして2倍の光学ズームレンズとなっている。スマートフォンは薄いので、1種類のカメラでは十分な光学ズーム性能を実現し難いが、3種類用意して、それぞれ異なるなるタイプの画像を撮影しようというわけだ。

それとは反対に、既存の部品を使いながら、よりよい写真が撮れるようなソフトウェアの開発に、それなりの投資をしている会社もある。AppleとGoogleは、ちょっとしたAIと機械学習の採用でも、写真撮影をどれほど向上させられるかを、いずれも最新のモデルで実証した。そうした技術は、特に非常に暗い場所での撮影と、ズーム機能に大きな効果を発揮する。

画像クレジット:Otto Steininger/Getty Images

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(翻訳:Fumihiko Shibata)