Tesla、上海市当局と製造工場設立の契約との報道

Teslaは上海市と同市の自由貿易地区に製造施設を設立する契約を結んだとWall Street Journalが報じた

伝統的に海外自動車メーカーは国内メーカーと提携してきたが、Teslaのケースは異なると記事は伝えている。Teslaは自社工場を所有する計画だ。これによって製造コストを削減し、最終的には中国でのTeslaの販売価格を下げることが可能になるが、中国の25%の輸入税を支払う義務が生じる可能性は高い。

この噂が最初に表面化したのは、6月にTeslaが上海市当局と現地生産について交渉しているとBloombergが報じたときだった。後にTeslaは上海に工場を設立する検討をしていることを認めた。

中国は世界最大の自動車市場であり、電気自動車に関する積極的目標を掲げている。中国政府は2025年までに電気自動車を700万台販売することを目標にしている。今年9月に中国は同国内で事業を行う全自動車メーカーに対して2019年までにEVの製造を開始するよう要求した

正式発表の時期は不明だ。Teslaはこのニュースに関するコメントを拒んだが、6月の広報担当者が発表した声明を示した。

Teslaは中国市場向けの製造施設設立の可能性について上海市と検討している。以前述べた通り、当社は中国での生産について年末までに詳しい計画を決定する見込みだ。Teslaは中国市場に全力をそそいでおり、現地市場を賄うために世界中の製造拠点候補地の評価を続けている。今後も生産の大部分は米国内で続ける予定だが、海外市場での価格低下のために現地工場の整備が必要だと認識している」。

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Tesla、勤務評定後に社員数百名を解雇

Teslaは、年次勤務評定の後、従業員数百人を解雇したとTechCrunchに伝えた。ニュースはThe Mercury Newsが最初に報じた

「他の会社と同じくTeslaでは年に一度勤務評価面接を行い、管理職と社員が対象期間の仕事ぶりや成果について話し合う」とTeslaの広報担当者は言った。「そこでは建設的な意見交換とともに成績優秀者への追加報酬や株式授与の認定が行われ、昇進をともなう場合も多い。どの会社でもあることだが、従業員3万3000人以上を抱える会社として、勤務評価の結果が解雇につながることもある。Teslaは成長を続けており世界中から新たな従業員を雇用している」

同社は勤務評価によって解雇された従業員数を明らかにしていないが、The Mercury News紙は400~700名と推測している。

Teslaは多くの会社と共に今後数週間のあいだに決算報告をする見込みだ。この年Tesla株は驚くべき高値を続けており、最近の四半期決算報告後は特に顕著だ。同社は、Model 3の引き渡しイベント以降Model Sの受注がさらに伸びていると話しており、同社に対する関心がいっそう高まっている。

報告書の中でTeslaは、イベント以来Model 3の予約も1日当たり1800件あったことも書いている。一方、その後Model X 1万1000台を自主リコールしたというニュースもある。今月TeslaはQ3にModel 3を260台生産したと言った。以前CEOのELon Muskは、同社が「製造地獄」(production hell)に突入しつつあると発言し、以来このフレーズは再三使われている。

Model 3についてはまだまだ長い立ち上げ時期が続くだろう。Model 3の順番待ち行列は膨大であり、Telsaは今年中にModel 3を週に5000台、来年のいつかには1万台のペースで製造したいと考えている。今四半期TeslaはModel 3を含め計2万5336台の車を製造したがそのほとんどはModel SとModel Xだった。2018年末までに年間50万台を目指している。

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テスラ、Model X 1万1000台を自主リコール

Teslaは、Model Xのごく一部で起きる可能性のあるリアシート調整ケーブルの問題に対して、「十分な注意」のための「未然防止措置」を講じる。同社は自発リコールを発行し、1万1000台のModel Xを対象として検査することを望んでいる ―― ただし実際に問題が発生する可能性があるはわずか3%だと同社は考えている。

Teslaによると問題は内部テスト中に発見され、リアシートのリクライニングを制御するケーブルの引っ張りが強すぎることに関連する。具体的には、シートをフラット状態から通常位置に戻す際、完全なロック状態にならなくなる。その結果理論的には事故に遭った際大人が座っていると問題が起きることになるが、これまでに顧客からこれに関連する問題の報告は受けていないとTeslaは言った。

Teslaは今日(米国時間10/12)、対象車種のオーナーにメールを送り、点検の予約を受け付ける。2016年と2017年両方のModel Xが対象だが、問題が発見された場合でも追加の部品は必要なく修理には約10分しかかからない、とTeslaが言っているのは朗報だ。

また同社によると、リコールにはTeslaのグローバル移動サービスを利用可能で、これは理論的には誰もがサービスステーションにいくことなく修理できることを意味している。現在一部の地域では、修理の30%にこの移動サービスが使われており、先月発行したタカタ製エアバッグのリコールでは40%をこの方法で扱った。

Teslaの広報担当者は以下の声明をTechCrunchに提供した(原文):

Tesla is taking a proactive action to ensure the safety of some of Model X owners who may need an adjustment to their second row seat. Model X has received the highest rating in every category and subcategory in independent safety tests conducted by the National Highway Traffic Safety Administration, and we continue to conduct our own internal testing to ensure that Model X remains the safest SUV in the world.
During recent internal testing, Tesla determined that a small number of cables in the second row fold-flat seats in some 2016 and 2017 Model X vehicles may need to be adjusted. Although Tesla has not received reports of any issues or accidents relating to this condition, we will be conducting a voluntary recall to inspect the affected vehicles and confirm whether any adjustment is needed. Although we have never seen any incidence of it in the field, internal testing has indicated that if the cable is not properly adjusted, the seat back on the left side of the second row seats could move forward during a crash.
Tesla will be utilizing its mobile repair service to conduct repairs as a part of this recall – we can address 100% of these repairs via mobile service, and customers will have the choice to do that or to bring their car into a Service Center. In the past two months, we have conducted roughly 40% of the Takata airbag recall repairs via mobile service, and customer satisfaction results for our mobile service offering are consistently above 97%.

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ポルシェのMission E、テスラ車と並んでテスト中

後部に見える排気管は無視していい。あれは一般の見物人をだますカムフラージュにすぎない。Autoblogによると、この車はPorscheがTesla対抗として発表を目論む電気自動車である可能性が高い。Porscheは数年前から、Mission Eと呼ばれるコンセプトでこの車について話してきたが、生産モデルの写真はこれが初めてだ。

写真の車には、コンセプトにあったラディカルデザインは見られない。球状のボディーや特徴的な室内と低い車高はどこかへ消えた。これは全く新しい車というよりは、進化したPanameraのように見える。

Porscheらしい左右の車輪間隔を残していて、フロントはPanameraと異なるデザインを採用している。ヘッドライトはコンセプトと似ているようだ。

一連の写真(上記リンク先)はドイツ、シュツットガルトのPorsche施設の屋外で撮られたもので、Tesla車も何台か一緒に写っている。

ただしこの車の駆動系については情報がない。Porscheにはいくつか選択肢がある。MercedesがSLS AMGで行ったように車輪ごとに電動モーターを付けるか、TeslaのAWD(全輪駆動)モデルのように車軸ごとに1台のモーターを使うか。いずれの場合でもPorscheは持っているもの全部をこの車に注ぎ込むに違いない。Mission Eは、年齢を重ねるTesla Model Sに直接対抗する位置づけで、Panameraと同様の価格で2019年には市場に出すとPorscheは言っている。TeslaがModel Sのモデルチェンジを行うと言われている時期の2年前だ。

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イーロン・マスクが、Model 3問題とプエルトリコに力を注ぐためにTeslaのセミトラックの発表日を延期

9月の初めにイーロン・マスクは、長い間噂されていた完全電動セミトラックを10月26日に発表するとツイートしていた。彼はそれが「暫定的」予定であるとし、必要であれば日程変更ができる余地を残していた。それは良い判断だったことが分かった。

今日(米国時間10月6日)の午後のツイートで、イーロンはセミトラックの公開を11月16日にすると発表した。約3週間の延期である。

再スケジュールの理由は何か?マスクは、Model 3のボトルネックと、プエルトリコのためのバッテリー生産という、現在最も力を注いでいる2つのことについて言及している。

昨日(米国時間10月5日)マスクは、ハリケーン・マリアの被害によって、島の電力が10%しか残されなかったプエルトリコに対して、電力システムの再構築の手伝いを提案した。その日の午後までにプエルトリコの知事はその件についての話し合いを持ちたいという返答を行った。

言及されたModel 3のボトルネックについて言えば、Teslaは第3四半期に1500台のModel 3を出荷する予定だったが、月曜日の発表によれば出荷はおよそ260台に留まっている。生産ボトルネックによって生産台数不足に陥ってはいるが、同社は既に原因を「理解」し、「近いうちに製造上の課題を解決できる自信がある」と述べている。ということで、それらの問題に取り組むことが、おそらくこの先数週間の鍵となるだろう。

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Teslaの電動セミトラックらしき車両を発見!

これは、Teslaが今月末に発表するという新型セミトラックだろうか? Reddit投稿された(後に削除され、また投稿された)この写真は、Tesla自身が公開したティーザー写真に偶然とは思えないほどよく似ている(via The Verge)。流線形のフロント部分も電気駆動を思わせる。

Tesla自身が出した画像(下)はほとんどが暗くて比較は難しいかもしれないが、明確な特徴である張り出したフェンダーと角度のついたヘッドライトは、Redditのスクープ画像でもはっきり見て取れる。上野写真は「カリフォルニアのどこか」で撮られたもので、そこはTeslaが走行テストを行う場所として知られている。


Teslaが正式にセミトラックを発表するのは、Elon Musk自身が事前に予告していた10月26日のイベントだ。噂によるとトラックの航続距離は1回の充電で200~300マイル(320~480 km)で、これは長距離輸送には向かないものの本格的全電動貨物トラックとして非常に魅力的な数字だ。気になるのは、充電方法 -― と充電時間だ。

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Tesla、電動トラックの走行距離は200~300マイルか(ロイター発)

Teslaは、9月のイベントで貨物用全電動トレーラー車を披露することをすでに発表しているが、詳しいことはほとんどわかっていない。このほどReutersは、フル充電時の走行距離が200~300マイル(320~480 km)になる見込みであると報じた。これは、このトラックが中距離運送を問題なくこなせることを意味している。

記事が伝えているように、この場合Teslaのトラックは、満タンで最大1000マイル走る燃料エンジン長距離トラックとは直接競合しない。それでも300マイルは、「長距離」の入門レベルとして十分長いと言える。

Teslaは、潜在顧客のニーズを直接聞きながらこの車を開発している、とCEOのElon Muskは言う。最終的にTeslaが作る車に対する顧客の関心について、彼は楽観的だ。トラックには自動運転機能もつくらしいとReutersは報じている。Telsaは無人大型車のテスト走行について、すでにDMV(州陸運局)と話をている。

商業運送業者にとって、Teslaトラックを採用するかどうかの重要な要素はコストだ。重い荷物の長距離運送に必要なバッテリーは、著しく高価に違いないが、おそらくTeslaは、長期にわたるメンテナンスや燃料コストの節約を売りにするだろう。

9月発表の予定は今も変わっていないので、Teslaトラックの実際の走行距離はまもなくわかるはずだ。自動運転もTeslaがこの車を売る上で後押しになるだろう。Muskはトラックの量産にはまだ1~2年かかると予想しているのでなおさらだ。

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TeslaとGEが全米50のHome Depotsのルーフトップに太陽光発電設備を設置中

Teslaのエネルギー部門は、米国内の50のHome Depot(米国では有名なホームセンターのような店舗)のある場所に太陽光発電システムを設置しようとGEのCurrentと協力している。この設置事業は、Home Depotによる店舗電力の更なるクリーン化の一環として行われているものだ。Bloombergによれば、2020年までに、それらの設置場所から135メガワットのクリーンエネルギーを得ることが目標だ。

これらの発電所から得られた電力は、電力不安を抱えるニューヨーク、ニュージャージー、コネチカット、カリフォルニア、ワシントンでHome Depotに売却される、6店舗ではTeslaの蓄電設備(Powerpack)が利用され、ピーク時に生成された余剰電力を後で使用することができる。このソーラーシステムの設置により、店舗が電力会社から調達する電力は少なくとも3分の1に削減されることになる。

TeslaのSolarCityは、これまでカーポートや住宅の屋根の上へのソーラーパネルの商用設置に取り組んできた。エネルギー部門の買収後、その領域はますます広がり、例えば世界中で、様々な再生可能エネルギー発電設備のための、蓄電システムの構築などが行われている。

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(翻訳:Sako)

Tesla、ソーラー発電の可能性を披露する「小さな家」でオーストラリアを回る

TeslaはModel Xでけん引できる車輪付きの「小さな家」を使い、家庭用ソーラー発電製品の可能性を顧客に示す新しい試みを行う。Tesla Tiny Houseはオーストラリアで初公開され( Electrekが報道)、メルボルンのFederation Squareで訪問客向けに展示。その後は、オーストラリアの主要都市を回るツアーを予定している。

けん引可能なTiny Houseは、同社が昨年9月に発表した移動式デザインスタジオを連想させる。Airstreamを改造した同スタジオ内では、自分用のTesla車を設計することができた。ソーラー機器に特化したTiny Houseにも移動式デザインスタジオと設計機器が備わっているが、ソーラーパネルと家庭用蓄電池のPowerwallなどといった、Teslaのソーラー製品を取り扱っている。

今回Tiny Houseは本物の羽目板を用いており、これらの木材は持続可能かつ、人工的な薬剤処理を行なっていない。重さは2トン(約4400ポンド)。パネル6枚を使った2kWの太陽光発電能力で、側壁に1つ搭載されたPowerwallのバッテリーに蓄電する。

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Teslaは今回のツアーでオーストラリアの主要都市を回る予定だが、小さな街にも途中で立ち寄るよう依頼することができる。Teslaはオーストラリアでのソーラー製品設置の提供はまだ開始していないが、そうしたい意向は明確だ。また、他企業のソーラー製品設置に使用するためのPowerwallバッテリーは販売している。

Tiny Houseがオーストラリア人消費者の心を掴むことに成功すれば、Teslaはこのモデルを他の市場でも応用することになるだろう。オーストラリアでの事業としてはPowerpackバッテリーを採用した巨大な再生可能エネルギーのための蓄電施設の建設を行なっている。完成すれば、この種の施設としては世界最大級の規模となる見込みだ。

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Tesla、Model Xを3000ドル値下げ。利益率向上の成果

Teslaは、Model X SUVの入門モデル価格を8万2500ドルから7万9500ドルに引き下げた。同社によると、3000ドルの値下げは同車種の利益率改善の成果であり、実現したのは製造過程を「効率化」したおかげだと同社は言っている、とReutersは伝えている。

Model XおよびModel Sの販売成績は、先週発表された同社の決算報告の注目点だった。アナリストらは、Model 3の魅力的な価格が、Teslaのより高価な既存ラインアップの需要を引き下げると予測していたからだ。結果的に、7月末のTesla Model 3の華々しいデビュー依頼、Model SとModel Xの需要はいずれも増加していると同社は言っている。

先週の決算会見でTeslaのCEO Elon Muskは、未来を予測することは当然困難ではあるが、Model 3の発売以降、需要は高まっており今後もこれが続かない理由はない、と言った。もしModel 3が、Teslaの上位車種へのハロー効果を継続的に生み出すのなら、これ以上望ましい結果はない。Model 3の既存需要を満たすだけの生産体制を整えるまでにはまだ時間がかかることを考えればなおさらだ。

Model X 75Dの価格引き下げは、そうした需要向上に拍車をかけるだろう。ただし、真価がわかるのは次期四半期の結果だ。その頃にはModel 3の大型プレスイベントから時間もたち、ハロー効果が持続的かどうかを評価できるからだ。

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Teslaのソーラールーフ、初期出荷分を設置完了

Teslaは、同社ソーラールーフ製品の初出荷分の設置を完了した。ソーラーパネルを組み込んだ瓦でエネルギーを集めるしくみだ。このソーラー瓦が初めて披露されたのは昨年のことで、見た目はふつうの瓦とほぼ変わらないため、従来型デザインのソーラーパネルの設置に二の足を踏んでいた消費者にとっても、美的に魅力ある選択肢といえる。

最初に設置されたのはTesla社員らの自宅で、電気自動車Tesla Model 3の最初と時と同じやり方だ。これは、こうした製品を市場に出すための多大な努力に報いる意味もあるが、新製品の初期段階でテストとモニターをするための戦略的判断であるにも違いない。

「私の家にも、[Teslaの共同ファウンダー]JB[Straubel]の家にもついている」とElon Muskが電話で言った。初出荷分のソーラー屋根は設置されただけでなくすでにエネルギーを生み始めていることも指摘した。

Teslaはソーラールーフの予約受付を第2四半期に開始した。設置された製品は家の寿命「または無限、どちらか早いほう」が来るまで保証される。

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AlphabetのXラボがエネルギー蓄積プラント開発中――塩と不凍液でタービン駆動

再生可能エネルギーに関しては経済的な蓄積の方法が大きな課題となっている。これについてはTeslaやトヨタなど多くの企業が解決を試みている。ここにAlphabet Xラボ(以前のGoogle Xラボ)が参入した。 XラボのMaltaプロジェクトは商用電力網に利用できるスケールでの電力蓄積プラントの実現を目指す。

Bloombergによれば、Maltaプロジェクトは高熱の塩と不凍液の一種を利用したタービン発電システムだ。このシステムははリチウム・イオン電池より高い効率で安価にエネルギーを蓄積することを目指している。Teslaはリチウム電池を利用したPowerpackによるエネルギー蓄積をハワイのカウアイ太陽光発電施設でデモした。

MaltaはXラボのムーンショット〔アポロ計画に匹敵するような野心的プロジェクト〕の一つで、Googleの自動運転テクノロジーやGoogle Glassのここから生まれた。Xラボではいくつか異なるタイプのエネルギー関連テクノロジーを開発しているいるが、Maltaがもっとも有望であるらしい。

作動の仕組みはこうだ。2種類のタンクを設置し、一方に塩、もう一方に不凍液(に似た炭化水素液)を満たす。太陽光、風力などの再生可能エネルギー源から生み出された電力でヒートポンプ(冷蔵庫に似た仕組)を動かし、高温の空気と冷気を作り出す。高温空気は塩を加熱し、冷気は不凍液を冷やす。電力を取り出す必要が生じると、プロセスを逆転し、発生した高圧気体でタービンを駆動して発電する。

再生可能エネルギーでは発電のピークと需要のピークが一致しない。このギャップを埋めるためにエネルギーを蓄積する手段が必須となる。 化石燃料や原子力などによる発電の場合、電力需要が増加すれば簡単に発電量を増加させることができる。太陽光や風力では発電量は自然が決めることになる。往々にして自然のスケジュールは人間の都合とは一致しない。

従来の再生可能エネルギーではピーク時の需要に応えるのが難しく、逆に需要のない時間帯に過剰に生産されたエネルギーは捨てるしかなかった。これに対してMaltaやTeslaのPowerpackは閑散期にエネルギーを蓄積しピーク需要に対応できるようにすることが目的だ。政府や電力会社が再生可能エネルギーを重視するようになるにつれ、エネルギー蓄積テクノロジーの重要性はますます増加している。

〔日本版〕リンク先Bloomberg記事にプラントの概念図が掲載されている。塩/不凍液のタンクが2組、4本ある。どのようにしてタービンを作動させる高圧気体を発生させるのかなど詳しい仕組みは不明。トヨタが開発中の新しい固体電池についてのTechCrunch記事

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Tesla Model 3の鍵はスマートフォン

Tesla Model 3は様々な意味でユニークだが、中でも興味を引くのがスマートフォンを唯一のキーとして使うことだ ―― 昔ながらのイグニッションキーはもちろんスマートエントリー用のリモコンすらない。この車はスマートフォンのTeslaアプリとやり取りすることでオーナーを個人認証して解錠する。いつスタートして、いつエンジンを切るかも知っている。

Model 3はBluetooth LEを使ってスマートフォンと通信することで、持ち主が近くに来たことを知る。バレーパーキングなどでスペアキーが必要な時のために、NFC方式のプラスチック製カードも2枚ついてくる。タップしてドアを解錠し、エンジンをかけることができる。

この仕組みは一部のひとを驚かせ、あるいは少々不安にさせるかもしれないが、私はそれ以上に便利だと感じた。あらゆる場面で忘れる可能性の低いものと言えばスマートホンであり、今や私の生活の拡張部分のような存在だ。実際、車のキーを置き忘れることのほうがずっと起こりそうであり、それは時々しか使わないものだからだ。

Model 3では、かつてあまり使われたことのない技術的に興味深いものごとが数多く起きている。Teslaデザインでは物理的ボタンが極限まで減らされ、計器パネルも追放された。しかしキーの廃止は、なによりも大きな出来事だ。


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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

これがTesla Model 3の詳細スペックだ

Tesla Model 3の全貌が明らかになった ―― 発売時の様々なオプションキットや内外のサイズ、走行性能、室内の快適さなどに関する情報が手に入った。Tesla CEO Elon Muskは、この車について、「圧倒的に最高の車」を「ほとんど変わらないコストで」作ることが目標だと言っており、今回それが明確に実証された。

Model 3の価格は3万5000ドルからで以前発表された通りだが、それで何が手に入るのかが正確にわかった。新しいEVの基本構成のスペックは以下の通り:

  • 航続距離220マイル(354 km)
  • スーパーチャージャーによる充電30分間で130マイル(209 km)の走行が可能
  • 家庭用240V、32Aの充電器で1時間あたり30マイル(48 km)走行可
  • 0~60マイル加速5.6秒
  • 最高速度130 mph(209 km/h)

9000ドルの追加で長寿命バッテリーを搭載することが可能で、価格は税・報奨金別で4万4000ドルになる。その場合の仕様は以下のように拡張される。

  • 航続距離310マイル(499 km)
  • スーパーチャージャーによる充電30分間で170マイル(274 km)走行可能
  • 家庭用240V、40Aの充電器で1時間あたり37マイル(60 km)走行可
  • 0~60マイル加速5.1秒
  • 最高速度140 mph(225 km/h)

いずれのモデルも内装は同じで、15インチのタッチスクリーンを使ってバーチャル計器パネル、メディア、エアコンなどを操作できる。

ほかに以下のような機能が標準で装備されている:

  • オンボード・ナビゲーション
  • Wi-FiおよびLTE通信接続
  • Teslaアプリによるキーレスエントリー(この車には物理的なキーも認証機能付きキーもない)
  • 音声コントロール
  • バックカメラ
  • リアシートを60/40に畳んで(完全フラットではない)荷物スペースを増やせる
  • 暗くなると自動的に減光されるバックミラー
  • デュアルゾーンエアコン
  • フロントコンソールにUSBポート2基搭載

5000ドルのプレミアム・アップグレード・パッケージには,機能、外観の様々な改善が加わる:

  • 座席ヒーター、「目はじき仕上げ装飾」などの高級内装
  • 後部座席にUSBポート2基
  • 電動調整式のシート、ハンドル、およびサイドミラー(非常に良い)
  • サブウーファー付きサラウンド対応プレミアムオーディオシステム
  • 色付きガラスルーフ
  • 自動減光式電動折り畳みヒーター付きサイドミラー
  • スマートフォンを2台までつなげるドッキングポート
  • LEDフォッグライト

Model 3は、エンハンスト・オートパイロットに必要なセンサーをすべて備えており、5000ドルのアップグレードで、スピードマッチング、車線維持、自動車線変更、および自動駐車が可能になる。ハードウェア的に将来完全自動運転が可能になった時に利用できる能力もある ―― 自動運転にはさらに3000ドルかかる。全部でカメラ7台、前方レーダー、超音波センター12台がこの車に装備されている。

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ほかの有料アップグレードオプションには、基本カラーのブラック以外のメタリックシルバー、ディープブルー、「ミッドナイトシルバー」(非常に美しい青みがかった濃い灰色)、パールホワイト、レッドの各色がある。いずれも1000ドルのアップグレード。さらに標準の18インチホイールを19インチのスポーツタイプにアップグレードすることも可能でこちらは1500ドル。

以上、Model 3をフルにアップグレードした価格は5万9500ドル(税・奨励金別)で、これは得られる内容からみてかなりリーズナブルと言え、同等のガソリン車と比べれば特にそうだ。

Model 3のベースモデルよりも前に、バッテリーアップグレードモデルが出荷される予定で、今後3カ月間に初期予約顧客にのみ納入される。Model 3の詳細スペックを見るためにここまで待っていた人は、今こそ予約の時だ ―― 行列は現時点で2019年まで続いており、さらに伸びていくことは間違いない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Tesla Model 3の生産モデル第1号はこれだ

ついにやってきた:Model 3生産モデルの最初の1台が組み立てラインから送り出され、オーナー ―― Elon Musk ―― の物になった。Teslaのファウンダー・CEOは新車の写真をツイートした。実は彼がこの車を手に入れることができたのは、実際に予約で一番だった顧客が、誕生日プレゼントにとMuskに順番を譲ったからだ。

Muskは写真と共に、Teslaで新型車を出した時に誰が最初の1台を手に入れるかについて興味深いトリビアをツイートした。最初に車の正規代金を払った人物だそうだ。MuskはRoadsterとModel Xでその栄誉に浴したがModel Sでは逃したと書いている。

このModel 3生産モデル第一号のカラーは黒で、フォードのT型初代モデルを思い出させる。「どんな色でもお届けします、ただし黒に限る」という売り口上で知られていた車だ。Model 3では色を選べるが、これはこのモデルで顧客がカスタマイズできるごく限られた中の一つだ。Teslaはオプションを限定することで製造プロセスを簡易化している。

プロトタイプモデルや初期の隠し撮り写真から、新モデルはModel Sより車体が短いが、同じスポーティーな4ドアセダンだろうと予想されていた。Muskの大々的発表は技術スペックについては詳しくなかったので、最低215マイルの走行距離がどこまで延びるのかを含め、技術情報はまだわかっていない。

以前Teslaは、Musk以外の初期購入者らに届けられるのは7月28日ごろからだと言っていたので、そのころには詳しい情報が得られるだろう。

ボーナス:Model 3の新しい写真が追加された。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Teslaがオーストラリアのウィンドファームのために世界最大のバッテリーストレージ施設を建設

Teslaは、オーストラリアのホーンズデールウィンドファームのために建設する世界最大のリチウムイオンバッテリーストレージ施設により、再生可能エネルギーのストレージ市場のテーブルでまた大きなレイズをしたようだ。その完成は、2017年12月1日とされている。その施設はTeslaの商用バッテリーストレージモジュールPowerpackを使用し、容量は100 MW/129 MWhとなる。それはファームのタービンのピーク発電時間帯における生成エネルギーを保存し、グリッド(一般送電網)の必要に応じて終日安定供給する。

このシステムの最大容量は、約3万世帯への電力供給量に相当する。Teslaによるとそれは、2016年のサウスオーストラリアにおける暴風で州全域に生じた停電の規模に、ほぼ相当する。しかし本当の目的はサウスオーストラリアの電力グリッドの安定化にあり、これによりピーク需要に応じた電力デリバリのコントロールが可能になる。Teslaによると、住民用には同社の家庭用バッテリーストレージデバイスPowerwallを据え付けるので、グリッドの安定化にさらに貢献する。

Teslaはすでに、大規模なエネルギーストレージ施設をハワイのカウアイ島に建設しており、その落成式でTeslaの協同ファウンダーでCTOのJB Straubelが、Powerpackを使ったシステムは、ソーラーに限らず、さまざまな再生可能エネルギーによる発電に利用できる、と説明した。今回の風力用の造成は、その規模も相まって、Teslaのエネルギー関連提供物が多様なニーズに対応することを、世界に示すだろう。

“バッテリーストレージはわが国のエネルギー市場の未来であり、この分野におけるわれわれのリーダーシップに世界の目が追随するだろう”、とサウスオーストラリア州の州首相Jay Weatherillが声明文に書いている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Tesla株、ゴールドマンサックスの目標価格180ドルで7%安

株式市場でTeslaに注目している人は、同社に注目しているアナリストたちの間で、楽観 vs 悲観の戦いが起きていることを知っているに違いない。

Goldman SachsやBank of Ameriaといった主要投資銀行のアナリストは、株式の将来目標価格について合意しないのが普通だが、ある銘柄が上がるか下がるかで完全に意見が分かれるのはかなり稀だ。

それが今まさにTeslaで起きている。Teslaの予測を公開しているアナリスト24人のうち、8人が買い、8人が売りと言っている。そして8人が中立 ―― 市場全体と同じように動く ―― と言っている。

具体的には、最低目標価格はCowenの155ドルで、最高が Berenbergの464ドルだ。

目標価格の平均は281.79ドルで、今日(米国時間7/5)7%下がったあと安定した327.09ドルよりもさらに低い。

ではなぜ今日株価は下がったのか? いくつか理由がある。

昨日、Teslaは2017年Q2に2万2000台の自動車を出荷したと発表した。これは2016年通年の出荷台数7万6000台を抜くペースではあるものの、予測を下回っており、Teslaはその理由を「100 kWhバッテリーの著しい生産量不足」のためと説明した。

そして今日の午前、Goldman Sachsは目標価格を190ドルから180ドルに下げた。現行のModes SとModel Xの需要が停滞しており、Teslaの今後の生産目標の達成に問題があるという懸念からだ。

もちろんTeslaの今の主な焦点は今月末の出荷が予定されている低価格のModel 3だ。8月の生産予定はわずか100台だが、Elon Muskは、12月までには月間2万台、2018年中には50万台生産すると言っている。

アナリストの間でこれほど相違がある本当の理由は、人々がTeslaを見る目には2種類あるからだ。一つはTeslaを従来の自動車会社とする見方だ ―― そしてその業界標準で価値をつけるなら、明らかな過大評価だ。

他の人々はTeslaを、自動運転とバッテリー製造技術に根ざしたテクノロジーとエネルギーの会社と見ており、この場合今のTeslaは成長の可能性から見てほんの何分の一の規模でしかない。

どちらの理論を買うにせよ、TeslaがModel 3の生産能力を高め、量産体制に入れることを証明しようとする今後数か月が興味深いものになることには誰もが同意するだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Tesla、Q2の出荷台数は2万2000台、2017年前半では4万7000台

Teslaは、2017年第2四半期に2万2000台の乗用車を出荷したことを本日発表した。このうち1万2000台がModel S、1万台がModel X SUVで、2016年同期の出荷台数から53%増えた。

2017年Q1とQ2の合計では4万7100台となり、2016年全体で7万6000台という目標を上回る勢いだ。Teslaの第2四半期の出荷台数は100kWhバッテリーの品不足が足かせになったと同社は言っている。このバッテリーは新しい技術の生産ラインを使って製造しているもので、同社の新たな課題となっている。Teslaによると生産量は6月初めの段階で約40%需要を下回っていたが、その後は会社史上最高の実績(受注、出荷共)をあげている。

Teslaは2017年後半のModel SとModel Xの出荷台数は、前半を越えると予測している。なおQ2の生産台数は2万5708台だった。さらにTeslaはModel X車の展示および試乗用車両を大幅に増やしたと言っている。一部のショウルームに車がなかったことを受けたものだ。同社は、Model Xの生産能力が劇的に向上し、生産ラインの「初期品質問題」は「ごく稀」にしか起きていないことにも言及した。

Teslaの出荷台数は、車両が物理的に顧客の手に届き、書類手続きもすべて完了しているものを数えている。 また同社は7月28日からModel 3を最初の購入者30人に出荷すると発表した。最初の正式量産車は今週金曜日に完成する。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Tesla、独自の音楽ストリーミングサービスを計画か

もうすぐTeslaは音楽サービス会社になるかもしれない ―― 電気自動車とソーラーエネルギー製品に加えて。これはRecodeの最新記事によるもので、Teslaはそのために音楽レーベルと話をしていると伝えている。

計画中のサービスは、Pandra風の無料ストリーミングラジオとしてスタートするかもしれない。理論的にはTesla車と結びついたものと考えられる。Teslaはずいぶんと奇妙なことに手を出すものだと思えるが、今月始めのTesla株主総会で、ファウンダー・CEOのElon Muskは同社が音楽サービスを検討していることをほのめかしていた。

Muskは、運転中に聞きたい音楽の「良いプレイリストや良いマッチングアルゴリズム」を見つけることは現在非常に難しいと指摘し、Teslaに何ができるかを年内に発表すると言った。

Muskのいわくありげな物言いは、興味をそそる秘密を知っていて、誰かに少しだけ言いたくてしかたのない人のようだ。これもまた、LAの交通事情に対するMuskの憤激から生まれたThe Boring Companyと同じく、個人体験に端を発したプロジェクトに違いない。

Teslaがパートナーと組むのではなく自社でやる必要があると思った理由はまだわからない ―― あるいは音楽レーベルとの交渉次第で、最終的にどこかのサービスと提携することになるかもしれない。

そして、たとえ奇妙に感じられたとしても、もしTeslaが、ほとんどの時間自動運転している未来の車を考えているなら、サービスはTeslaにとって鍵になるビジネスだ。中でも音楽は走行中に車内で利用するのに最適なサービスだ。

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Swiftの開発者が、わずか6ヶ月でTeslaを去る

Chris Lattnerは、Appleで基礎レベルのソフトウェアテクノロジーを11年間担当し、確かな評判を確立していた。特に彼は、Appleの最新プログラミング言語Swiftを開発したことで有名だ。この1月TeslaはLattnerを、Autopilot SoftwareのVPをして採用したことを発表した。

そしてその6ヵ月後、彼はTwitter上でTeslaを去ることを発表した。「結局、Teslaは私にはあまり合っていなかったことがわかりました」と彼は言っている。Lattnerはまだ次の仕事のことは決めていないようだ。

結局、Teslaは私にはあまり合っていなかったことがわかりました。ベテランエンジニアリングリーダーとしてのポジションに興味があります!

私のレジュメはオンライン上に簡単に見つかります。当方Swift言語で7年の経験アリ 

Appleは、2014年6月のWWDCで初めてSwiftを発表した。それはゆっくりと、しかし確実にiOS、macOS、tvOS、watchOSなどの、全てのAppleプラットフォーム上で、ディフォルトのプログラミング言語となってきた。Swiftは以前のAppleのプログラミング言語であるObjective-Cよりも、柔軟で未来に対応する力があるものと考えられている。

Swiftに携わる前には、LattnerはClangコンパイラならびに、LLVMコンパイラ最適化インフラストラクチャを開発していた。Appleのソフトウェア開発ツールであるXcodeに対しても、多くの仕事をしている。世界中の何百万人もの開発者が、Lattnerの仕事の影響を受けていると言えるのだ。

2016年10月にTeslaは、この先製造される全てのTeslaの車両が、自動運転車になるために必要なハードウェアセンサの全てを装備することを発表した。しかし、ソフトウェアスタックに関してはまだそうなっていない。それこそがTeslaが、自動運転機能のためのソフトウェア責任者として、Latterを引き抜いたことを誇らしげに公表した理由なのだ。

Lattnerの素晴らしいレジュメを考えれば、他のハイテク企業たちから多くのオファーが届くことだろう。そして、最後にどの会社が彼を雇うのかはとても興味深い。

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(翻訳:Sako)