UberのCEOが韓国で2年の懲役刑か…当局は輸送法違反で同社と彼を告訴

UberのCEO Travis Kalanickが韓国で、罰金刑または懲役刑の可能性に直面している。検察官が同社とそのファウンダを同国の輸送法違反で告発したからだ。Yonhap Newsがそう報じている。

今Uberにコメントを求めているが、まだ同社からの返事はない。

あちこちで議論を巻き起こしているこの合衆国のタクシー予約サービスは今、台湾とタイの当局にも取り調べを受けているが、同社のビジネスモデルにどこかの国の規制当局や政府が異を唱えることなく、無事に過ぎ去る日は、このところ一日たりともないようだ。しかし今回の韓国での告発は、これまで多かった操業停止命令とは違って、かなり深刻だ。

韓国の運輸法は、レンタルカー業者がその営業車を使って旅客輸送サービスを提供することを禁じている。Kalanickと韓国のカーレンタルサービスMK Koreaが違反したとされるのは、法のこの条項だ。

Yonhap Newsの記事によると、通常、この場合の刑は、相当額の罰金または2年以下の懲役だそうだ。

Uberが韓国でローンチしたのは10月だが、当局はすでにその前から、同社のサービスは違法、と断じていた。その後、ものごとはその路線の上を着々と進み、今では政府が、タクシー免許のない企業(または個人)の運転手を見つけて報告した市民に報奨を提供している。これがUber対策であることは、ほぼ確実だ。

合衆国の企業であるUberはそれに対抗して、そういう密告奨励制度は韓国と合衆国間の自由貿易協定に違反している、と主張した。

Uberのアジア部門のトップAllen Pennは、先週の声明で、“すべての関係者関係団体に、要らざる衝突を停止することを求めたい。この問題は、ソウルの市民にふさわしい種類のサービスを提供するという観点に立つ、分別ある態度で取り扱うべきである”、と述べた。

今日のニュースでは、韓国の当局が同社に対する告訴を取り下げる、という気配はない。このもめごとが今後どうなるかについて、今単純な予測をすることは、困難なようだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Uber運転手、ボストンでも強姦罪で告発される


ボストンのUber運転手が強姦罪で告発された。Bloombergによる。

男は12月6日の晩に女性客を乗せると、ATMで現金を引き出すよう依頼した後、人気のない場所へ連れていき殴打、強姦した。警察本部長Robert Haasおよびミドルセックス郡検事総長Marian Ryanは、Uberの登録データから容疑者をAlejandr Done 46歳であることを特定した。警察発表資料によると、Uberは本件の捜査において、警察に協力し情報を提供している。

Bloombergによると、Done容疑者が本被害者を標的とするためにあえてUberを利用したかどうかは不明だが、DoneがUberの契約運転手であることは確認されている。

本誌はさらに、容疑者がUber運転手に義務付けられている地域、州および国レベルの身元調査に合格していたことも確認した。

アップデート:UberからTechCrunch宛に声明が届いた。

これは極めて卑裂な犯罪であり、心から被害者の回復を祈るばかりである。Uberは警察当局と密に行動を取りながら、今後も全面的に捜査に協力していく所存である

さらに残念なことに、ボストンで今月起きたUber運転手によるレイプ疑惑はこれが初めてではない。The Boston Globeによると、日曜日(米国時間12/14)夜にボストンで暴行された女性3人のうち少なくとも2名が、容疑者はUber運転手だと確信している。

12月は何ともUberにとって残酷な月となった ― 評価額400億ドルで、12億ドルを調達したことを別にして。

Uberはこの他、インドのニューデリーでもレイプ事件を起こし、当地での営業を中止させられた。その後もオランダ、ポートランド州、フランス、ブリュッセル等、数々の地域で様々な問題によってサービス閉鎖に追い込まれた。Uberの地元サンフランシスコでさえ、「誤解を招く表現」その他の違法行為に対して、民事訴訟を起こされている。

そして以上は最新のニュースにすぎない。過去にも乗客の頭部をハンマーで殴打したUberX運転手や、サンフランシスコで女性をはねて死亡させたUber運転手がいた。同社は責任を否定したが、運転手は今月告発された

しかし昨日Uberは、より高度な技術と厳格な手続きよる審査をもって契約運転手を採用することを約束した

ただしUberの利用規約は変わらず、乗車中の運転手による素行や行動について会社は責任を負わないと記載されている。安全で良識ある運転手を選ぶかどうかはあなた次第です、お客さん。これはUberが物流業者兼乗客と運転手のマッチング業者であり、輸送会社ではないためだ。

当局の発表全文は以下の通り(原文):

CAMBRIDGE – Middlesex District Attorney Marian Ryan and Cambridge Police Commissioner Robert Haas announced that a Boston man, who works as a driver for Uber, has been arraigned on several charges in connection with a sexual assault. Cambridge Police continue to investigate this matter. It is not known at this time if the defendant used information he gained through his position as an Uber driver to target this alleged victim. Uber has been cooperative and has provided assistance with this ongoing investigation.

Alejandro Done, 46, of Boston, was arraigned on charges of rape, assault to rape, kidnapping, and assault and battery (two counts).

Cambridge District Court Judge Roanne Sragow ordered the defendant held pending a Dangerousness Hearing, pursuant to MGL c. 276 s. 58A, scheduled for Wednesday, December 24 at 9:00am.

“We allege that this defendant picked up a young woman, presenting himself as the driver for a ride-sharing service, and then drove her to a secluded location where he beat and sexually assaulted her,” said District Attorney Ryan. “This alleged predator took advantage of a young woman who trusted that he was who he portrayed himself to be and exploited her vulnerability once he had her in his car.”

“Every day people are engaging car services for their transportation needs, and placing their trust in them for their personal safety and security,” District Attorney Ryan said. “While these services are a convenience, and often a necessity of modern urban living, we urge everyone to take precautions to ensure they are as safe as possible. Confirm that the car you are getting into is the particular one you have ordered. Be cautious if the driver is asking you to do something that you understand to be against company policy, as when they request you pay by cash when you understand that the company receives payment by credit card. There are some simple steps that you can take to reduce your exposure to harm from people intent on using these worthwhile services to take advantage of victims.”

“I’m very proud of our detectives, particularly with how diligently they investigated and were able to collaborate with multiple agencies on such a complex case,” said Superintendent Christopher Burke of the Cambridge Police Department. “As a result, the individual allegedly responsible for this serious offense has been apprehended.”

Authorities allege that on December 6, at approximately 7:30pm, the defendant pulled up to a residence on Tremont Street in Boston, where a young woman was waiting for a pre-arranged ride-sharing driver. The woman had been out with friends and decided to use a car service to get home. Once she got inside the car, she told the driver her destination and he instructed her that he would need cash payment. The defendant stopped while the woman went to an ATM to get cash and then returned to the car.

The defendant then drove to a location that the passenger was not familiar with, pulled over in a secluded area and jumped in the backseat where she was sitting. He allegedly struck her with his hands, strangled her, locked the car doors so that she could not escape and covered her mouth so she could not scream. During an ensuing physical struggle, the defendant allegedly sexually assaulted the woman.

Cambridge Police began an immediate investigation into this matter and during the investigation allegedly identified the defendant as the driver of the car through the ride-sharing service company records. The woman subsequently allegedly identified the defendant as the person who assaulted her.

These charges are allegations, and the defendant is presumed innocent until proven guilty.

The prosecutor assigned to this case is Assistant District Attorney Kate Kleimola. The Victim Witness Advocate is Helena Clarke.

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Uber、乗客レイプ疑惑を受けニューデリーで営業停止に

アップデート:Uberはニューデリー市で禁止されたとEconomic Timesが報じた。先週金曜日の夜に一人の運転手が女性乗客を強姦した疑いの事件が引き起こした結果だ。当局は同サービスが利用者を欺いていると言っている。

Uberはコメントを拒否したが、本誌は何らかの情報が入り次第、記事を更新する。

以下は、アップデート前の記事

今日(米国時間12/8)Uberは、ニューデリーで同社の運転手となった前科のある性犯罪者が、乗客を強姦した疑いで逮捕されたことを受け、インドの輸送業者免許システムを批判した。

先週末、警察は容疑者を逮捕した。女性乗客の証言によると、彼女は金曜の夜自宅までUberを利用する間に強姦された。その後の報道によると、運転手は以前性犯罪で7ヵ月間収監されていた。

これを報じたHuffington Post Indiaには、彼がニューデリーの有効な運転免許証を所持していなかったことも書かれている。運転手は犯行を認めていると最新記事は伝えているが、正式発表は今日後ほど行われる予定だ。

土曜日にUberは当局と協力していることを発表し、今日CEOのTravis Kalanickが声明を公開した:

週末にニューデリーで起きたことを大変遺憾に思っている。この卑劣な犯罪の被害者に対してチーム一同お見舞申し上げる。われわれはこの犯人に法の裁きを受けさせると共に、被害者の回復に向けて彼女とその家族を助けるためには、どんなことでも、文字通りどんなことでもするつもりだ。

われわれは当局と協力して、現在当地の商用輸送免許システムに欠けている身元調査を制度化する考えである。さらに、ニューデリーを含む同国における女性の安全を推進するグループと密に協力して、ニューデリーを女性にとって安全な都市にすべく、テクノロジーに投資していく。

Uberは、この運転手を含めたインドにおける採用事前調査に関する本誌に質問に対して、回答を拒んだ。

同社は公式ブログに掲載された声明の中で、「当社は商用免許を受け、政府発行のIDを持ち、州発行の許可証を持ち、完全補償の自動車保険に加入している登録委託運転手のみと契約を結んでいる」と言っている。米国では、過去7年間の様々な項目をチェックしていることを謳っている。

Kalanickの回答は、インドの現行システムが過去の性犯罪者 ― および運転免許証を持たない者 ― が運転手となり会社を代表することを許している点を、明確に非難している。

昨日本誌が指摘したように、Uberは争い、口論、その他運転手と乗客の間で起きた事象に関わるあらゆる責任から、自社が免れるよう、注意深く利用規約を構成している。ライバルのLyftとSidecarの規約も同様だ。しかし、インド当局はこの規約にかかわらず、Uberには顧客の受けた被害の責任があるとして、同社を訴訟する可能性がある。

インドで女性が夜遅く外出するのが危険であることは事実であり、ニューデリーでは特にそうであるとQuartzが指摘している ― しかし、もしUberが自社サービスを女性に安全であると宣伝しながら、実際の運転手がどんな人間であるかを完全に管理できていなかったとしたらどうだろう?

同社はインドにおける状況改善のためにどんな策があるかの詳細を明らかにしていないが、この悲しい事件は、同社の世界戦略に対する(またもうひとつの)警鐘となるだろう。小人数のチームと「グローバル戦略」によって急速に事業をスケールアップするやり方は、スタートアップ/シリコンバレー視点では魅力的かもしれないが、現場の人数を増やすことが、将来このような問題繰り返さないためには得策かもしれない。

先月私が書いたように、Uberはユーザーデータの扱い方に関してもプレッシャーをかけられているが、何とか事態を好転させてくれることを願っている。なぜなら、同社は驚くべきサービスを提供しており、多くの人々がそれに依存しているからだ。そして、新たに獲得した12億ドルの資金とアジア太平洋市場への重点的取り組みの中、インドが同社にとって重要な市場であることは明らかだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Uber、インドの強姦容疑者逮捕後に訴訟の恐れ


インド、ニューデリーでUberの乗客が運転手に強姦されたとされる事件の容疑者が逮捕された。男の名前はShiv Kumar Yadavで、月曜日にニューデリー裁判所に送られる。Reutersが伝えた。

ニューデリー警察のMadhur Verma副総監によると、警察はUber ― 時価総額400億ドル ― に対して、運転手の経歴および車両に適切なGPC装置を塔載していたかどうかの確認を怠ったとして法的措置を取る。警察はこれが刑事あるいは民事訴訟になるかの判断を仰いでいる。

先の報道によると、容疑者は金曜遅くあるいは土曜早朝に起こした犯行中、GPSを無効にしていた。容疑者は、20代半ばとされる乗客が眠った後、人里離れた地域に駐車した。男はその後彼女を強姦し、通報したら殺すと脅した。

恐ろしいことに、Uberの利用規約は必ずしもこの状況を保護していない。

全文はここで読むことができるが、主旨はこうだ:Uberは輸送会社ではなく、輸送手段の探し手(乗客)と輸送手段の提供者(運転手)を結びつけるITサービスである。Uberを利用し、必要な利用規約に同意することによって、利用者が世界中どこの都市で拾った運転手も第三者であり(Uberではない)、従ってUberは彼らの行動に関して〈一切〉責任を負わない。

これは本当の話だ

これを読まれたい:

UBERは第三者輸送業者の適合性、安全性、あるいは利用可能性を保証しない。第三者輸送業者が利用者の要件および期待に沿うかどうかは全面的に利用者の責任である。UBERは利用者と第三者輸送業者間の係争には関与しない。本サービスを利用することによって利用者は、第三者輸送業者に関わる、危険な、攻撃的な、未成年者に有害な、その他好ましくない状況に遭遇する可能性があり、本サービスを用いて手配あるいは計画された第三者輸送業者の利用は、利用者自身の責任と判断によるものである。UBERは、利用者の取引あるいは第三者輸送業者との関係に起因するあるいは関係する一切の責任を負なない。

【日本語版注:ウェブサイトにある日本向け利用規約は上記と内容が異なる】

Uberの運転者と乗客あるいは歩行者との間に起きた紛争(控え目な表現だが)はもちろんこれが初めてではない。頭をハンマーで殴られた男性もいれば、運転者に轢かれて6歳の少女が殺された事故もあった。これはUberドライバーに対する初めての強姦疑惑でさえない。

しかしUberの利用規約は、ライバルのLyftとSidecarともほぼ同じく、こうした悲劇にかかわるあらゆる責任から自らを守ることを明記している。

このケースでは、警察はUberの安全の約束、例えば経歴調査や位置情報機能追跡が実施されていたかどうかを捜査中だ。

「Uberによるあらゆる違反を評価した上で法的手段に出る」とVermaは言った。

この恐ろしい事件は、同社の12億ドル調達ラウンド(評価額400億ドル)の直後に起きた。

週末中Uberは直ちに行動を起こし、警察の容疑者探しに協力した。

同社広報担当者から提供された現状についての声明を引用する:

弊社は今日午前に出来事を知った。安全はUberの最優先事項であり、このような出来事を非常に深刻に受け止めている。弊社は警察の捜査に協力しており、あらゆる手段で事態の究明を支援する所存である。また、重大事件の疑いのある運転手のアカウントを直ちに停止することは弊社のポリシーであり、既にこれを実施した。インドにおいて、弊社は認可を受けた運転手パートナーと共に、安全な輸送手段を、運転手および車両の情報、予定到着時刻共有等、様々な安全対策と共に提供しており、Uberプラットフォーム上で発生するあらゆる移動に関する説明責任およびトレーサビリティーを保証している。

本誌はUberに問い合わせ中であり、情報が入り次第アップデートする予定だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Uber、12億ドルの新たな資金調達を発表―会社評価額400億ドル

新しい自動車交通システムのスタートアップ、Uberは先ほど、12億ドルの資金を新たに調達したことを 発表した。われわれが別途Uberに取材したところでは、今回の資金調達ラウンドでの会社評価額は400億ドルだったという。

現在まだUberは参加した投資家の名前を挙げていないが、噂に上っているのはSequoia、TPG、Fidelity Investments、Wellington Management、Kleiner Perkins Caufield & Byers、 Menlo Venturesなどだ。

さらに驚くべきことに、資金調達はこの12億ドルで終わりではないという。CEOのTravis Kalanickはブログ記事で、「戦略的投資のためにさらに資金調達の枠がある」と述べている。そのような「戦略的投資家」がどこから来るのかといえば東方だろう。「今回資金調達によって、Uberはアジア太平洋地域に相当額の投資が可能となった」とKalanickは書いている。

われわれはしばらく前からUberの資金調達ラウンドと400億ドルの会社評価額の噂を聞いていた。同時に最近Uberは幹部の不用意な発言とユーザーのプライバシーを軽視したビジネス慣行によって集中砲火を浴びる事態となった。

感謝祭直前にBuzzFeedがワンツーパンチを繰り出した。一つは上級副社長の一人(依然Uberに雇用されている)が、同社に批判的なジャーリストの「都合の悪い過去を暴いてやったらいい」と発言した問題で、もう一つはGod View(神の目)と称されるリアルタイムで全ユーザーの利用状況を見られるシステムがビジネス上正当化できないような目的で利用されていたという問題だ。Kalanickはこの問題についてもブログ記事で触れ「問題を正していく」と約束した。

Uberはこれまでも積極的にアジア進出を進めてきた。特にここ数ヶ月は既存ライバルからシェアを奪うために巨額の投資を行いサービスの拡大、料金の引き下げを行っている。GrabTaxiを始めライバルも 資金調達を急いている。 GrabTaxiは昨日(米国時間12/3)、2億5000万ドルの資金調達を発表、インドのOlaも2億1000万ドルを調達した。どちらのラウンドに対しても日本のSoftbankが参加していることが注目される。

Kalanickは「1年前、Uberは21カ国の60都市をカバーしていた。現在は50カ国、250都市だ。われわれは12ヶ月で6倍に成長した」と書いている。しかも成長の速度は加速しているようだ。

今回のラウンドでUberの資金調達総額は27億ドルに達した。投資家のリストは次のようにたいへんに長いものになっている。 Menlo VenturesGoogle VenturesKleiner Perkins Caufield & ByersSummit PartnersBlackRockWellington ManagementBenchmarkTPG Growth, Troy CarterJeff BezosCrunchFundGoldman Sachs等々。

さらに取材中だ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Uber、相次ぐ幹部のスキャンダルに大揺れ―モラルの立て直しが即刻必要

このところ毎日のように新たなUberスキャンダルが発覚する。最新のスキャンダルはゼネラル・マネージャーの一人が「ゴッド・ビュー」と呼ばれる全ユーザーの乗車状況を閲覧できるデータベースを不当に利用したという疑いでUberが社内調査を行っているというものだ。

これに先立って、Uberの上級副社長、Emil Michealが著名人が多数参加したディナーの席で、Uberの批判記事を書くジャーナリストの過去を調査して悪事を暴いてやればいいという意味の発言を行って大問題となっている。

今日、新たに問題となったのはUber New Yorkのゼネラル・マネージャー、Josh Mohrerで、BuzzFeedの報道によれば、 MohreはBuzzFeedのライターの乗車ログに少なくとも2回にわたって正当な理由なくアクセスしたという。MohrerがアクセスしたのはGod Viewと呼ばれる社内ツールで、全ユーザーのリアルタイムの利用状況と個々のユーザーの利用履歴にアクセスできる。

TechCrunchではUberに2回にわたってこの問題へのコメントを求めたが、現在まで回答を得られていない。[われわれはUberがこの問題に関する社内調査を行っていることを別のソースから確認した。]

Uberの社会的責任は大きい

巨大な価値のあるデータを取得したものは巨大な責任を負う。しかしGod Viewの管理はまったくいい加減なものだという情報を得ている。情報源によれば、Uberの管理職なら誰でもGod Viewを使い放題だというのは公然の秘密だそうだ。それでもこれまでは大きな問題は起きなかった。

God Viewのウェブサイト はGoogle検索で簡単に見つかる。 [アップデート: Uberは現在このページをオフラインにした。すくなくとも外部からは閲覧できない。] ともかくGod Viewは秘密でもなんでもなかった。Uberはリアルタイムの利用状況の画像を話題づくり余興として何度も公開している。

9月には『小さく賭けろ! 世界を変えた人と組織の成功の秘密』の著者で、ベンチャーキャピタリストのピーター・シムズが自分の乗車状況をUberに勝手に公開されてしまった経験を報告している。Uberがシカゴで開催したイベントで、巨大スクリーンにシムズの乗車位置がリアルタイムで表示されてしまったのだという。もちろんシムズはそんな許可を与えたことはなく、会場にいた知人からの通報で知ったという。

実はTechCrunchの記者の一人もその会場におり、Uberの車に乗って会場に向かっている参加者の位置がリアルタイムでスクリーンに表示されるのを見た。おそらく彼らはUberのファンで、こうした余興に協力することを厭わなかったのだろう。しかしわれわれの記者はやはり違和感を覚えた。

God Viewは他のイベントでも似たようなやり方で公開されている。Uberが保有する個人データの量とそれがプライバシーに重大な関係があることを考えると、こうした無神経な扱いは憂慮すべきものだ。

モラルの羅針盤は即刻、調整が必要

Uberはこれまでにも、犯罪率や売春とUber乗車データの相関や、異性と短時間夜を過ごす行動をRides Of Glory〔栄光の乗車〕という悪趣味な名前で呼び、詳しい統計データを公開している。またアメリカの議員のUber利用率が非常に高いことから、悪意ある者が政治家の乗車履歴にアクセスできたら、 ありとあらゆる問題が起きるだろうとDigiphileは警告している。

Uberのモラルの羅針盤は即刻、調整が必要だ。今やUberは「ごめん、ごめん」といってそのまま済ませられるような小さなスタートアップではない。

〔中略〕

この数日で明らかになったスキャンダルは、Uberの社内がバブルに浮かれていることを強く想像させる。世界の運輸ビジネスのあり方を変えるのだというそれ自体は正当な使命の意識が、無責任な思いあがりに変質しているのではないか? (ベンチャーキャピタルからの10億ドル以上の資金 が手元にあること、日々繰り返される外部から賞賛も、誇大妄想を育むのに一役買っているだろう)。

この状況がとりわけ残念なのは、Uberのビジネスは全体として見れば価値あるものだからだ。Uberは交通分野において満たされていない需要があることを発見し、それを埋めている。ことにアメリカではそうだ。私が会ったUberのドライバーは全員が親切で、誠実そうだった。しかし最近のUberの行動を見ていると、そのある部分は腐っている、すく少なくとも一部の幹部は(神様のように)誰にも責任を追わないですむと思い込んでいるようだ。

Uberは問題の幹部社員を解雇すべきだし、God Viewを閉鎖するか、すくなくともアクセスを厳格に管理すべきだ。CEOも交代させた方がいいだろうが、これは実現が難しいだろう。いずれにせよ、Uberが大きな問題を抱えていることがユーザーの目に明らかになった。Uberが自己改革してわれわれが信頼できるような人間性を取り戻せるか、そもそもそういうことがUberに可能なのか、というのが現在残された問題である。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


日本未上陸の白タクサービス「uberX」が安くて早くて快適だった

サンフランシスコといえば、シリコンバレー生まれ「Uber」のお膝元。空港を降り立ってアプリを起動すると、乗車可能な車両がマップ上にウヨウヨとうごめいている。ここで気づくのは、日本未上陸の「uberX」が使えることだ。

Uberが日本で提供しているのは、ハイヤータクシーを配車するサービスのみ。uberXで配車するのは、営業許可を受けずに自家用車で営業する「白タク」に近い。Uberに登録した一般のドライバーが運転する自家用車と乗客をマッチングしている。空き部屋を持つホストと旅行者をつなぐAirbnbのような仕組みだ。

アプリから「uberX」を選び、乗降車場所を設定して「uberXを依頼する」ボタンを押すだけで、近くを走っている車が早ければ3分程度でやってくる。日本でインストールしたアプリを日本語表記のままで使えるので、英語が苦手な人でも操作に戸惑うことはなさそうだ。

日本で白タクというと胡散臭い(そもそも法律で認められていない)けれど、サンフランシスコで利用してみると、タクシーよりも早く捕まえられるし、ドライバーの人当たりも良い。なにより安いのがうれしい。そこで、実際に乗車して何人かのuberXドライバーに取材してみた。

uberX(左)とuber TAXI(右)の同一区間(約3.5km)の料金

タクシーでは考えられない「おもてなし」

平日は病院に勤務しているサンフランシスコ出身のジョアン(推定40代)は、金曜夜から週末だけuberXを稼働している。彼女によれば、1日の乗客数は10〜20人。客単価はバラバラだが、月に1000ドル以上は稼いでいるという。

見ず知らずの人を自分の車に乗せる不安はないのかと聞くと、「今までに不快な思いをしたことは一度もないわ」と事も無げに答える。uberXはモバイルの広告で知ったと言い、「生活を支えるため」にドライバーをやっているそうだ。

印象に残ったのは、僕が車に乗り込もうとすると、トランクからキンキンに冷えたペットボトルの水を手渡してくれたこと。乗客に無償で提供しているそうで、タクシーではとうてい考えられない「おもてなし」だった。

Uberでは、利用者が降車後に運転手を5段階で評価し、その点数が他の利用者にも公開されるようになっているのだが、こうした仕組みがドライバーのサービス精神を駆り立てているのだろう。


手数料は20%、まもなく15%に

平日は救急車のディスパッチャー(通信指令員)をしている30代女性(推定)のブリジッタは、FacebookでuberXの存在を知り、6月から週末限定のドライバーとなった。

1日の収益は200〜400ドル。Uber側には売上の20%を手数料として支払っているという。手数料はまもなく、すべての運転手に一律で15%に引き下げられるとも言っていて、「わりといいお金になるわ」と満足気だった。

彼女はUberの競合サービスである「Lyft」のことも知っていた。Lyftの運転手はやらないのかと尋ねたところ、「Lyftは車のナンバーにピンクの髭を付けるのがダサい」という理由でUberを選んだそうだ。UberとLyftを掛け持ちしている友だちもいるのだとか。


本業になりつつある

イギリスに本拠を構える石油大手のBPを2月にレイオフされたという40代男性は、「uberXが本業になりつつある」と言う。本業にしようというだけあってか、燃費の良いハイブリッドカー「PRIUS V」(日本ではプリウスアルファ)に乗っていて、平日は毎日10時間稼働。1日の売り上げは200〜350ドルに上るという。

彼によれば、サンフランシスコではタクシー業界からの反発も大きいようで、タクシーの配車サービス「Uber TAXI」が空港で乗客をピックアップするのは禁止されているという。実際に空港でアプリを立ち上げると、確かにUber TAXIの項目は表示されなかったが、uberXは規制の対象外となっているようだ。


こうした一面からも、Uberがタクシー業界とバチバチやりあっている様子が垣間見られるが、少なからず顧客を奪われているuberXについて、タクシー運転手はどう思っているのか?

「奴らは素人」と吐き捨てるタクシー運転手

25年間、タクシーで生計を立てているというドライバーに聞くと、語気を強めて「uberXの奴らは素人。何の研修も受けてないし、道も知らない。俺の頭の中にはこの街のすべてが入っている」と吐き捨てる。道順はuberXの車両に据え付けるアプリに表示されるのだが、この道25年の「プロ」からすると「素人」に見えるのだろう。

タクシードライバーが「奴らは素人」と切り捨てる背景には、2013年12月にサンフランシスコでUberの契約ドライバーが交通事故を起こし、6歳の少女を死なせてしまった事件があるのかもしれない。この事件を受けてロサンゼルスのタクシー会社の幹部は、「Uberの車に乗ることは、ふつうのタクシーに比べて危険である」という声明を出している。

先述した通り、Uberには乗客が運転手を評価するシステムがあるためか、ドライバーは運転が荒いこともなく、態度が悪いこともなかった。そして、価格もタクシーと比べると3割から5割くらい安い(ただし、Uberでは利用状況に応じて「高需要料金」も設定している)。事前に登録したクレジットカードで自動決済されるので、精算時に現金のやりとりをしたり、チップの計算をする必要がないのも快適だ。

サンフランシスコでuberXを試して感じたのは、タクシーはディスラプト(破壊)されつつあるのかもしれないということだ。手を上げて数十秒でタクシーが捕まる東京と違い、サンフランシスコで流しのタクシーを捕まえるのは簡単ではない。15分かけてやっとタクシーが止まったと思えば、行き先を告げたら何も言わずに走り去られたりもする(実体験)。

uberXがそこまで浸透していない地域もあると思うが、少なくとも僕は、サンフランシスコでタクシーを使おうとは思わない。日本ではタクシー業界の相当な反発があったり、法整備も必要になるので上陸は簡単ではなさそうだが、実現すれば「黒船」になるのは間違いないだろう。


UberのCEO曰く:UberPoolのような相乗りサービスが成立するためには膨大な規模が必要


オンライン配車サービス業界は、1台の車に多くの客を乗せるために、同じ行先の客同志をつなげる方法を模策している。しかし、今日のDisrupt SF 2014で、Uberのファウンダー・CEO、Travis Kalanickは、この種のサービスが成り立つためには膨大な規模が必要だと語った。

今年Uberは、12億ドルの調達ラウンドを完了し、評価額は180億ドルに上った。その資金でUberは、配車サービスのライバル、Lyftとの激しい価格競争を展開しており、両社ともに新規顧客の獲得に奔走している。

Uberは、機能面でもLyftと争っている。新サービスのUberPoolは、行先が同じ客同志が相乗りできるしくみだが、同じく最近サンフランシスコで開始された類似サービスのLyft Lineと競合する。いずれも他の客と相乗りする利用者には割引料金が適用される。

「要するに、ボタンを押すと車が来て拾ってくれて、目的地へ向かう間、他の誰かも同じ方角に向かっているということ」とKalanickは話した。「何が違うかと言えば、バスは家から半マイル離れた角に停車すること」。

Kalanickは、LyftがUberPoolを真似していなと認めたが、誰であれ、この種の相乗りサービスを成功させるのは難しいと語った。「結局のところ、問題は流動性だ」。

「もし事業を始めたばかりだったら、とても無理だったろう」と彼は言った。「たくさんの人々とたくさんの経路を確保する必要がある。一つには流動性、一つにはサービスそのもの ― 失敗する可能性のある要素は多い。

Uberにとって、この新サービスは彼らがこの数ヶ月間試みてきた数多くの実験の一つにすぎない。ニューヨークでは、UberRUSHという運送サービスを実験中で、ロサンゼルスではUberFRESHという食品配達サービスをテストしている。これらは、同社が運用しているUber X、UberBLACK、UberSUV等の配車サービスに加えて実施されているものだ。

Uberは、将来の製品ライン多様化を見据えるのかもしれないが、今のところその中核である配車サービスに焦点を絞っている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Uber、相乗りサービスのUberPoolをサンフランシスコで正式提供開始

Uberは過去4年間を費し、いわゆる「ぜいたく」な人々が黒塗りの車に安く乗るためのサービスから、ほぼ誰もが日常的に使えるサービスへと転換をはかってきた。そして今、UberPoolと呼ばれる割勘サービスによって、街中を移動するコストをさらに下げようとしている。

UberPoolは、Uberの乗客が同じ経路を使う他の利用者を募って相乗りし、料金を安く上げることのできる新サービスだ。同機能はUberアプリにタブの1つとして組み込まれ、ユーザーは最大40%料金を節約できる。

Uberは8月の始めに同サービスの提供をアナウンスし、数週間前にベータサービスを開始した。そして今、過去数週間に約10万人の乗客がテスト利用した後、Uberはサンフランシスコで誰もが利用できるようUberPoolを正式公開した。

ただし、相乗りサービスを提供しているのはUberだけではない。ライバルのLyftは、UberPoolの発表翌日にLyft Lineという類似サービスを導入した。サンフランシスコでこの3週間サービスを提供しているLyft Lineも、同じ方向へ行く客同志が料金を分担し、最大60%の割引きを受けられる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Google、ドローン支配を巡りAmazonに挑戦

歯みがき粉がなくなったので今すぐ欲しい? Googleがドローンで届けようとしている。マウンテンビューのIT巨人が今日発表した

GoogleはAmazonに続き、消費者向け配達用ドローン技術を構築していることを発表した。Amazonは、買い物客に小さなパッケージを配達するドローンを開発中であることを以前に発表している。

しかし、両社のビジョンは異なる。Googleの計画は、驚くほど早い配達、恐らく2分くらいを目指していると、The Atlanticの長文記事は伝えている。一方Amazonは、30分程度の時間に焦点を合わせている。

私は、Googleがどんな商品であれドローンを使って2分間配達を実現できるとは信じられない。商品の取り出し、荷作り、飛行時間、および配達に必要な時間は、サプライチェーンの効率化によって削減可能ではあるが限界がある。一方Amazonは、様々な商品を揃え配達することに関して多くの経験がありはるかに高い即応性を有している。

違いは他にもある。Googleのドローンは、商品を空中から下に降ろすが、Amazonの機体は着地する、少なくとも現在の方式では。

非軍用ドローンは、未だ初期段階にあるテクノロジーだが、今や企業の投資によって急速に成熟しつつある。

Googleは、一部の地域で従来型の自動車を使った同日配達サービスも運用している。この会社は、自動運転車も開発中であり、ベンチャーキャピタル子会社を通じてUberにも出資しいる。こうした行動から見て、同社のドローンへの取り組みは、物理的製品を移動する方式の一環であり、怪しげな科学実験ではなさそうだ。

The Atlanticは今日(米国時間8/28)、Googleのテクノロジーを未だに発達段階にあることを指摘した。

製造品質はピカ一だ。遠くからは、カスタム製エレクトロニクス満載の輝く完成品のように見えるが、近くで見ると、本体はハンドメイドで作り込まれていることがわかる。指紋の汚れもある。いくつかの部品は専門的に作られているようだが、社内の作業場で工作したと思われるものもある。これは進行中のプロジェクトだ。

というわけで、Googleドローン一般公開は、まだまだ先になりそうだ。

両社共に国の強い規制の壁に直面している ― 米国航空局(FAA)は、ドローンの商業利用を取り締る一方で、公式ドローン試験場をサポートしている。FAAが締切りを守っていないという不満も出ている。

Amazonは、規制の緩和を要望している。

次は何か? Google、Amazon共に、平均的消費者が欲しがるような安全で便利な機体を作るだけでなく、経済的に立ち上げ可能なものにする必要がある。これは並み大抵の挑戦ではない。

トップ画像提供:Google

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Uberがランチ・デリバリーのuberFRESHのテストを開始

Ubeは自動車のオンデマンド活用についてあらゆる可能性を試そうとしているようだ。今度はuberFRESHというランチ宅配サービスのテストを始めた。現在対象となっている地区はサンタモニカで、サービス時間は午前11時30分から午後2時30分まで。何種類かのセットメニューから選べて料金は一律12ドル。メニューは週変わり。サービスが提供されるのは月曜から金曜まで、土日祝祭日はサービスを休む。

uberFRESHの宅配は既存のUberアプリから申し込める。アプリの画面右下隅のスライダーにこのオプションが追加された。ベータテストなので当面利用できるのはサンタモニカの一部地区のみだ。テストの実施期間は今日(米国時間8/26)から9月日までを予定しているが、評判がよければ延長されるかもしれない。

ユーザーは12ドル払えばよく、別途配達料は請求されない。またチップも必要ない。受け渡しは住所地先の道端で行われる。ドライバーは家のドアの前やオフィスまでは運んでくれない。およその配達時間は10分くらいだそうだ。

uberFRESHはUberの数多い実験の一つだ。現在ワシントンDC地区では歯磨きなどの日用品を配達するUber Corner Storeが実施されている。仕組みはuberFRESHとほぼ同様だ。ランチ配達のライバルにはPostmatesなどがある。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


UberがAPIを公開―TripAdvisor、UAなど外部アプリ内からUberが呼べるようになった

先週、われわれのJosh Constineは「Uberはサードパーティーのアプリ内からUberの車を呼べるようにAPIを公開する準備をしている」という記事を書いた。今日(米国時間8/20)、Uberは11社のサードパーティーのパートナーに対してAPIを提供したことを発表した

APIの公開はUberにとって多くの新しい潜在顧客の目に触れるチャンスを増やすことが期待できる。同社は現在50カ国の150都市でサービスを展開中だが、サービス地域でまだUberの存在を知らない人々の数は膨大だろう。多くの人々がすでにインストールしている人気アプリ内に「Uberを呼ぶ」ボタンが表示されればプロモーション効果は絶大だ。

5月にはGoogleマップ・アプリにUberが統合され、マップからUberが呼べるようになっている。しかし今回のAPIの公開は多数のサードパーティー・アプリを対象にしている点ではるかに野心的なビジョンだ。

最終的にはUberはクリエーティブな方法でUberのサービスをエンベッドしたいと望むデベロッパー全てにAPIを提供していく計画だ。ユーザーは開いているアプリを離れることなく、Uberに行き先を告げ、Uberはそれに対して料金概算と待ち時間を返す。一部のパートナーの場合、ユーザーはUberアプリを開く必要がない。

今回のAPIのローンチでパートナーとなったのは、Expensify、Hinge、Hyatt Hotels & Resorts、Momento、OpenTable、Starbucks、Tempo、Time Out、TripAdvisor、TripCase、United Airlinesの各社だ。

私の電話インタビューに対して「これはすごいことだ」とUberのビジネス担当上級副社長のEmil Michaelは繰り返した。

Michaelによれば、Uber APIを利用した新しいアプリは合計2億回程度ダウンロードされたはずという。またUberはサードパーティーのアプリからUberに新たなサインアップしたユーザーに対して30ドル分のクーポンをプレゼントしている。

パートナーによってユースケースはさまざまだ。OpenTableアプリでレストランを予約したユーザーは店までの送り迎えにUberを使うだろう。UAで飛ぶ旅行者は空港からホテルまでのUberを予約するだろう。あるいはHyattホテルを予約するとき同時にUberも予約するかもしれない。スマートカレンダーのTempoの場合、会議の時間に合わせてUberを手配しておけば遅刻せずにすむ。

170億ドルの評価額で12億ドルの資金を調達したUberはできるかぎり急速にユーザーを増やそうとしている。そのためには人々がすでに使っているアプリにUber呼び出しボタンをエンベッドさせるのがもっとも効率的だ。Uberはできるかぎり多くのアプリをパートナーとするために努力を惜しまないだろう。

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Uber、相乗りで料金を割勘にできるUberPoolをベータテスト開始

Lyftなどのカーシェアリング・サービスと激しい競争を続ける中、UberはUberPoolという乗り合い客の間で運賃を割り勘にできるサービスをローンチした。

もちろん、すべての乗客が見知らぬ相手と乗り合いするのを歓迎するわけではない。運転手にとっても負担が増える。そうしたわけでUberではこれを「ひとつの社会実験」と位置づけている。

乗客の反応が予測しにくいため、Uberではこのサービスを限定された地区でテストする計画だ。UberPoolは現在プライベート・ベータ段階で、8月15日からサンフランシスコ周辺のベイエリアで公開ベータを開始する。またUberによれば「Googleの友人たち」もアーリー・アダプターとしてテストに参加するという。「〔GoogleとUberは〕エネルギー効率にすぐれた世界を作るというビジョンを共有しており、交通渋滞を緩和し、都市の大気汚染を低減する方策を追求する必要があるという認識で一致している。Googleの友人たちをUberPoolのアーリーアダプターとして迎えることができてわれわれはたいへんうれしく思っている」とUberのブログは述べている。これからすると、GoogleがiOS版、Android版のGoogleマップにUberを連携させるという関係は今後も続くのだろう。

乗り合いによって運賃を節約するというアイディアはもちろんUberの独創というわけではない。われわれも6月にHitchを紹介している。このサービスは相乗り客の数を最大にするよう助けるソフトウェアを開発している点がユニークだ。

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Uberが東京でハイヤーだけでなくタクシーも開始、しかも既存業者の空車を使って

タクシー業界は規制が強く、既存事業者の効率も良い東京にUberが参入するのは難しいだろうというのが業界の観測だったが、新たな施策として8月5日16時から、東京都内でタクシーの配車サービスを開始する。これまでは都心部を中心にハイヤーのみを配車していたが、今後は都内全域で空車中のタクシーとユーザーをマッチングする。

東京ハイヤー・タクシー協会が毎年公表しているレポートによれば、都内にタクシーは約4万5000台あり、その数はハイヤーの約13倍。Uberは配車可能なタクシーの台数を明かしていないが、ハイヤーと比べて呼び出せる台数は相当数増えることが予想される。料金もハイヤーより安いので、ユーザーとしては選択肢が広がりそうだ。

Uberは2014年3月に六本木や渋谷などの都内一部でハイヤーの配車を開始。今回スタートしたのは、提携事業者のタクシーを配車する「uberTAXI(ウーバータクシー)」と、提携事業者の高級車種タクシーを配車する「uberTAXILUX(ウーバータクシーラックス)」の2サービス。世界のUberの中で前者はアジア初、後者は世界初となる。

サービス展開にあたってUberはタクシーを自前で保有せず、第2種旅行業者として、提携事業者とユーザーを結ぶ「仲介業者」となって配車する。

uberTAXIはアプリのマップ上から乗降車位置を指定して配車でき、事前に登録する決済情報によって降車時の支払いも不要となる。料金はタクシーのメーターに加えて、提携各社の規定に準ずる迎車料がかかる。つまり、料金は通常のタクシー配車時と変わらないということだ。料金面以外は、既存のハイヤー配車サービス「uberBLACK」の体験をタクシーに置き換えるものといえるだろう。

サービス内容は、タクシー大手の日本交通が提供する「全国タクシー配車」アプリとも似ている。全国タクシー配車は、日本交通だけでなく全国117提携事業者が保有する約2万台のタクシーに採用され、アプリ経由の売り上げだけで40億円を突破している。Uber Japan執行役員社長の髙橋正巳氏は、「全国タクシー配車を利用する事業者とも手を結んでいく」と言い、Uberと提携するメリットを次のように話す。

「都心はすぐにタクシーが捕まえられるので想像できないかもしれないが、都内のタクシーの実車率は43%と半数以下。uberTAXIでは、ドライバーが車両に搭載したUberのシステムで空車であることを登録すれば、スキマ時間に近くのUberのユーザーに乗車してもらって実車率を高めることができる。日本交通のアプリを導入している事業者のドライバーは、Uberと使い分けるかたちになるのではないか。」

なお、Uberと提携する事業者数やタクシーの台数、事業者が支払う手数料や契約内容はすべてブラックボックスとなっている。

世界初のサービスとなるuberTAXILUXは、タクシーよりもちょっとリッチな車種を配車できる。車種はトヨタクラウンロイヤルシリーズ、BMW7シリーズ、Lexus LS、トヨタアルファードなど。高橋氏の言葉を借りれば、「流しで拾おうとすると、運が良くなければ止められないタクシー」だ。料金はメーターと迎車料に加えて、ユーザーがUberに支払う手数料として500円がかかる。

タクシー配車の対応でサービス拡大に期待

Uberのサービス提供エリアは、台数の確保が困難なハイヤーのみを配車している際は渋谷や六本木、山手線の特定エリアなど「一部都心」だったが、タクシー配車に対応したことで「都内一円」に広がることになる。その先には、東京以外の国内主要都市での展開も視野にあるのかもしれない。この点について高橋氏に聞くと、「まずは東京でサービスを軌道に乗せたい」と前置きした上で、「東京に限定しなければならない理由はない」と可能性を否定しなかった。

さらに、いちユーザーとしてみれば、Uberに登録したドライバー(日本でいう「白タク」)と乗客をマッチングし、タクシーよりも低価格で利用できる「uberX」の上陸も期待したいところではある。日本語サイトに「uberX」のページはあるものの、タクシー業界の猛反発が予想されるし、合法的にサービスを提供するにはいくつもの超えなければならない壁がありそうだ。

ちなみに本日8月5日は、タクシーが日本で誕生した日にちなんで「タクシーの日」でもある。


Uber、ヨーロッパで既存勢力が地団駄踏む間に加速中

ヨーロッパの多くの国々で、人気の、かつ一部で物議を醸している乗り合いサービスのUberに対する、大規模な抗議行動が起きている中、同社のサービスには著しい関心が寄せられている。ストライキに関する報道を見る限り、Uberは何の罰を受けていない。むしろ、需要は急増し、Uberはロンドン市場で新たにサービスを開始した。

何がそうさせたのか?おそらく、一般的興味(「いったい何が抗議されているんだ?」)と利便性(「タクシー運転手が運転しないなら、Uberを使えばいい」)の組み合わせだ。

アプリストアのランキングツール、AppFiguresがまとめた美しいグラフによると、iOS App Storeで過去数日間Uberが急上昇している。実にテレビ向きだ:私の好みからすると、少々出来すぎなので、App Annieのグラフで、時間毎のランキング変動の詳細を見てみよう。

英国(7日間、1時間毎、以下同じ):スペイン:フランス:イタリア:ドイツ:オランダ:これを見ると、Uberがヨーロッパで間違いなく良い時間を過ごしていることがわかる。反対する既存勢力が団結して戦っている時期と正確に一致している。

消費者は、自らの足で意志を表明している。ストライキに参加したタクシー運転手たちが何を求めていたのかよくわからないが、Uberの成長を助けるためでないことは間違いない。

写真提供:DAN GRECH

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Lyft、Uberを押しのけて日本人ファウンダーの福利厚生サービス、AnyPerkと独占契約

LyftとUberの間での運転手のリクルート競争が一段と激しさを増す中、両社はともにAnyPerkと福利厚生契約を結ぼうと試みた。AnyPerkが提供する数々の割引特典が運転手の募集に大きな効果があるからだ。この競争にはLyftが勝った。Lyftの運転手になればAT&T料金の15%割引を始め、ジムの会員料金、レストランの割引などさまざまな特典を享受できる。

事情に詳しい情報源によれば、Uberも同様の特典提供を求めていたが、LyftがAnyPerkと運輸ビジネス部門での独占契約を結んでしまったために果たせなかったという。AnyPerkはLyftの運転手にホテル、映画、スパ・リゾート、さては獣医までさまざまな割引を提供する。

AnyPerkとの独占契約を発表する前の週にもLyftはUberと競争するために攻撃的な手を打っている。LyftはUberのサンフランシスコ支社の前に「ただの数字になることはない」と書かれた巨大な看板“を載せたトラックを駐車して運転手にUberではなくLyftへの参加を呼びかけるキャンペーンを行った。

Lyftには攻勢に出なければならない事情がある。Uber Xは、少なくとも私の住むサンフランシスコでは、Lyftとほぼ同料金だがLyftよりずっと早く来る。運転手リクルートのために自動車ローンの一部負担、サインアップ・ボーナスなどのさまざまな手を打ったのが功を奏して、UberはこLyftより多くの運転手を確保してきた。車が入り用なら、即刻入り用なのだ。Uberは待ち時間短縮競争で勝利しつつある。しかしLyftの反撃で競争はさらに激しくなりそうだ。

[画像:TheAgencySD]

〔日本版:福山太郎氏がファウンダー、CEOを務めるAnyPerkの背景についてはこちらの記事を参照

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Googleマップがメジャー・アップデート―乗換案内、ナビ情報が強化され、Uberを統合

GoogleマップのiOS版、Android版アプリがメジャー・アップデートされ、カーナビでは詳しい道路情報が追加され、交通機関の乗り換え案内も強化されるなど多くの新機能が提供されている。

その中で目立つのはUberを経路検索のオプションに取り込んだことだ。UberアプリをインストールしているユーザーがUberのサービス提供地域で公共交通機関、あるいは徒歩で経路検索をするとオプションにUberが表示される。およその所要時間も表示され、ワンタッチでUberアプリが立ち上がる。

Googleが特定のスタートアップのサービスに大いに目立つ形でお墨付きを与えたことは興味深い。実はUberはGoogle Venturesの重要な投資先だ。やはりそれでUberをひいきしたのではないかという印象もないではない。もっともGoogleはGoogle Venturesの運営はGoogle本体とは独立していると常に主張している。

もちろん、これ以外にも多くの新機能がある。モバイル版のマップはナビ機能を使っている場合、従来より詳しい道路情報を表示するようになった。

トップのグリーンのナビゲーション・バーには道路名、曲がる方向、そこまでに距離の他にレーン情報が表示される。また左下に次の次に曲がる方向が「その先」として情報される。後日の利用に備えてオフライン・マップを事前にダウンロードしてカスタムリストで管理することもできるようになった。

またローカル情報検索では、店舗等の営業時間、価格帯、格付評価などの条件での絞込ができる。レストランを探す場合など、いちいちアプリを切り替えないでも詳しい情報が得られるのは大いに便利だ。これでGoogleマップはいちだんとYelpに近づいてきた。

また公共交通機関を利用する場合は、別経路のオプションが一覧表示され即座に切り替えができる。発車時刻、到着時刻を始め詳しい乗り換え案内情報が表示されるだけでなく、次発のバスや電車の時刻も表示される。

また一度Googleマップで検索した場所はユーザーのアカウントに記録され、サインインすればいつでも後から呼び出すことができる。観光地、名所旧跡など一部の場所ではストリートビューで屋内の画像を見ることができる。

以上のように、今回のモバイル版のアップデートは大掛かりなものとなったが、もっとも興味深いのはやはりUberとのタイアップだろう。はたしてGoogleは将来UberのライバルであるHailoやLyftもオプションに加えるのか、Uberだけを推薦するのか、対応が注目される。

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「リッチなハイヤー体験を誰にでも」Uberがついに東京で正式ローンチ、日本上陸のキーマンに勝算を聞く

Uber日本法人の塩濱剛治社長

スマートフォンアプリでハイヤーを配車できる「Uber(ウーバー)」がいよいよ東京で本格的に始動する。昨年11月より「ソフトローンチ」という位置づけで東京・六本木地域を中心に試験運用を行っていたが、3月3日より六本木、渋谷、恵比寿で正式にサービスを開始することが発表された。タクシー業界の黒船とも言われるUber。日本法人を立ち上げた塩濱剛治社長に勝算を聞いた。

Uberは全米都市部やヨーロッパ主要都市、上海やソウル、台北など31カ国81都市でサービスを展開している(3月3日時点)。アプリではハイヤーを配車でき、目的地までの見積もり額、ハイヤーの現在地や到着にかかる時間などを確認することが可能。決済はクレジットカード情報を登録したアプリで行い、降車後は領収書がメールで送られてくる。東京では基本料金が100円、1分ごとに65円、1kmごとに300円がかかる(最低料金は800円)。

日本上陸にあたっては、法規制をクリアするために第2種旅行業の資格を取得。その上で、ハイヤーを保有するタクシー会社と提携し、ハイヤーと運転手を提供してもらっている。Uber自体はハイヤーを持たず、「仲介業者」として配車している。現在の提携先のタクシー会社やハイヤーの台数は「徐々に増えている」(塩濱氏)というが、具体的な数値は明らかにしていない。収益はハイヤー会社と分配するが、その比率も非公表となっている。

Uberは黒塗りのハイヤーとお抱えの運転手といった高級感のあるサービスが特徴。米国での成功の背景には、流しのタクシーが拾いにくかったり、接客態度の悪いドライバーがいたりする環境がある。これに対して、東京は公共交通機関が充実しているし、ドライバーの接客の質も平均して高い。そんな市場で米国ほどの成功が見込めるのか? 塩濱氏は勝算を次のように語る。

「例えば、私が何かの記念日に家族を連れて食事をするとしたら、タクシーを呼ぶよりも、ハイヤーが家の前まで来てくれて、運転手さんがうやうやしくドアを開けてくれるのは、ちょっとリッチな気分で気持ちいい。こうした体験は従来、大企業の役員クラスしかできなかったが、Uberがあれば誰でもそれができる。プレミアムな選択肢を提供したい。今までハイヤーを使っている人というよりも、新たな顧客層を開拓していけると思っている。」

11月以降のソフトローンチでは、IT・ネット業界の起業家や関係者の利用が多く、こぞって数千円分が無料で乗れるプロモコードをFacebookに投稿していた。見方によっては「ネタで乗車しただけ」とも捉えられるかもしれないが、リピート率は半数を超えているのだとか。具体的な数値目標は掲げていないが、今後は主に起業家や企業のエグゼクティブ、海外でUberに慣れている観光客などを対象にアプローチしていきたいとしている。

タクシー業界の黒船とも言われるUber。実際にサービス開始以降は米国でタクシー会社と衝突したり、訴訟沙汰になったりを繰り返してきた経緯もあるが、タクシー業界をディスラプト(破壊)するつもりはないと塩濱氏は語る。「新しいことを始めると拒絶反応は出てくるもの。私達としては、Uberと組むことでタクシー会社のハイヤーと運転手の稼働率を上げませんかと提案している。競合というより協業のスタンス」。

3日に開催された記者発表会では、アメリカ大使館商務部のアンドリュー・ワイレガラ氏が「Uberは黒船ではない」として日本企業にとって良きビジネスパートナーになるとコメント。また、元ソニーCEOで現在はクオンタムリープ代表取締役の出井伸之氏は、「今までの生態系と違うものが来ると違和感を感じる人もいる。iPodが出た時に音楽の権利関係ではどうなんだという声もあったが、ユーザーの立場で便利なものは普及する。Uberも世界的に見てものすごく便利」とUberの船出を後押しした。


Uberもすごいがオンデマンド・カーシェアリングのLyftはそれ以上に急成長中

数週間前にGawkerがスクープしたところによると、Uberの売上は毎週2000万ドルにもなるらしい。

それでもピア・ツー・ピア交通サービスの分野でUberが決定的な勝者になったわけではない。この市場全体が急成長中であるし、Lyftのような有力ライバルも現れているからだ。Uberが革新的なリムジン・サービスとして始まったのに対し、Lyftはオンデマンド・カーシェアリング・サービスとしてスタートした会社だ。Lyftの共同ファウンダー、John ZimmerがTechCrunchの取材に対して明かした統計によると同社は毎週6%という驚異的な率で成長を続けている。

この週間成長成長率はUberの2.8%の2倍以上になる。この1年でLyftは20倍以上に成長した。

“Zimmerは「リムジン・サービスなど高価格帯のサービスの勝者はUberになるかもしれないが、より手頃な価格のピア・ツー・ピア交通サービスの部門はまた別だ」と語った。“Lyftはすでにこの分野のリーダーであり、オンデマンド交通サービス全体えも圧倒的な成長率を誇っている。

Lyftの売上がもともと小さいから成長率が高く見えるのは当然だと思われるところだが、Lyftによると、週間売上はUberの全サービスの売上合計の3分の1に達しているという(Uberが35億ドルの評価額最新の資金調達をした際の数字)。

Zimmerが明かした売上ダッシュボードの数字によれば、Lyftの売上は通年換算で1億ドルに届く。

われわれの推計ではUberの年間売上総額は10億ドル程度で、Lyftの10倍になる。またファウンダー、CEOのTravis KalanickによればUberは展開中の多くの都市ですでに1億ドルの売上を達成しているという。

Uberはリムジン、タクシー、ピア・ツー・ピアのカーシェアリング、SUVなど幅広いサービスを提供している。またUberは国際展開も進めており、24カ国の66都市でサービスを提供している。Lyftはアメリカ国内でサービス提供は20地域だ。

この他にもスマートフォンから呼び出せるオンデマンド交通のスタートアップとしてはSidecar、Hailo、Gett、それに中国の Didi Dacheなどがある。しかしこうしたスタートアップはLyftとUberに比べれば桁違いに小さい。

しかし両社の競争は次第に激しさを増している。LyftのドライバーがUberに鞍替えすると50ドル分のガソリン・クーポンが渡されるなど、UberはLyftからドライバーを奪うための攻撃的キャンペーンを展開中だ。

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Uberが東京で「ソフトローンチ」、いきなり六本木界隈を走りだしていた!

iPhoneアプリで直ぐに呼べる、ちょっとリッチな感じのタクシー・リムジンサービスを提供する「Uber」(ウーバーと読む。元はドイツ語だが米俗語で素晴らしいという意味)が、11月14日の朝10時ごろから東京六本木エリアのみ、数台のみ稼働という限定的な形ながらサービス運営を開始した。TechCrunch JapanはUber Japanから連絡を受けたが、担当者によれば、すでにUber Japanは法人登記済みで、東京でのサービス運用開始にあたって業務開始に必要な申請や法規制対応なども終えているという。

Uberは全米都市部や台北、ソウルなどでサービスを行っているが、ワシントンDCやサンフランシスコなどでは、地元タクシー業界ともめたり、訴訟沙汰となったりを繰り返しながらサービスが立ち上がって来た経緯があるだけに、まさか東京という感もある。もっとも、東京進出自体はちょうど1年前のTechCrunch Tokyoに来ていたUberのCEOから発表済みだったので、1年かかったと見るべきなのかもしれない。ゲリラ的にサービスを開始し、特にその都市の有力者のコアなファンを作る、そして事実上サービスとして受け入れらたという実績を積んで後から法的に解決するというアメリカっぽいやり方では東京では通用しないだろうと思われていたが、法的問題はクリアしたリムジンサービスという位置付けのようだ。

Uberにはグレードやドライバーの契約形態によって何種類かサービスがある。サンフランシスコでは個人タクシーがUberの機材を搭載して運用する安いモノもあるが、東京で始まったサービスはリムジンぽいやつのようだ。東京はタクシーの量も多く、ドライバーの接客サービスの質も平均して高いので、まずは少しぐらい高くても良いクルマでスマートに移動したいという層にアピールということだろう。UberはGoogle Venturesなどから2億5800万ドル(約256億円)の資金を調達するなど米国では飛ぶ鳥を落とす勢いだが、日本のタクシー業界をディスラプトするほど東京で成功するかどうかは未知数だ。

Uber Japanはブログでソフトローンチの様子を伝えている。Uber Tokyoチームによれば、現在の「Secret Uber」登場を記念して、プロモーションコード「TryUberTokyo」を入力することで初回乗車料金が無料になるキャンペーンを展開している(上限5000円、2013年12月15日まで)。今回、「ソフトローンチ」という耳慣れない用語で静かに展開が始まったUberの東京進出だが、正式ローンチがいつになるか、どのぐらいのペースでエリアや台数を増やしていくかなどは未定だという。