Microsoftが今日でWindows 8とInternet Explorer旧バージョンのサポートを終了

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MicrosoftのWindows 10普及活動は、今もまだ続いている。今日(米国時間1/12)は同社はWindows 8のサポートを終了し、またWebブラウザInternet Explorerの旧バージョンIE 8, 9, 10のサポートも停止した。もちろんこれらのソフトウェアは、ユーザの手元にあれば依然として使えるが、バグフィックスやそのほかのセキュリティパッチのアップデートはもはや行われない。OSとブラウザを最新バージョンにアップグレードしなければ、マルウェア被害のおそれがある、とMicrosoftは警告している。

同社のWebサイトでMicrosoftは、被害を防ぐためにはセキュリティパッチが必要なので、“最新バージョンにアップグレードすることが重要”、と言っている。

Internet Explorerに関しては、最新バージョンInternet Explorer 11へ移行した方がよい、とMicrosoftは示唆している。セキュリティもパフォーマンスも後方互換性も良くて、Webのスタンダードをサポートしている、と。また、このバージョンなら、今後も引き続きバグフィックスやセキュリティパッチを受けられるし、Windows 10だけでなくWindows 7とのWindows 8.1の上でも技術サポートを受けられる。

あるいは、Windows 10デバイスへ移行する人は、ブラウザをMicrosoftの新しいWebブラウザMicrosoft Edgeに乗り換えてもよい。このIEの後継ソフトウェアはWindows 10内蔵のブラウザで、デザインがシンプル、Microsoft製の仮想アシスタントCortanaを使える、テキストが読みやすくなる”Reading View”〔“読み取りビュー”〕、Webページに注釈やメモを書き込める、などの機能がある。

Microsoftが前に言ったように、今でもWindows Vista(SP2)を鞭打って使ってる人には、IE 9が今後もサポートされる。またWindows Serverでも、Server 2008(SP2)でIE 9、 Server 2012でIE 10がサポートされる。

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NetmarketshareのデータによるとIE 8から10までは、今でもデスクトップのWebブラウザの約20%のマーケットシェアを占める。その内訳は、IE 10が4.18%、9が6.67%、8が8.95%だ。かなり大きい。

今日はさらに、Windows 8のサポートも終わる。これも今日のパッチを最後に、セキュリティパッチやそのほかのアップデートが今後は行われない。PCをセキュリティのリスクから守りたければ、Windows 8.1か10にアップグレードしてサポートを継続する必要がある。

Windows 8.1にアップグレードすると、サポートを受けられるのは2023年1月10日まで、Windows 10なら2025年10月14日までだ。

Microsoftはこのところ、より新しいOSであるWindows 10を積極的にプッシュし、最近の同社の発表ではWindows 10はすでに2億以上のデバイスで動いているという。しかし同社の目標はもっと大きくて、数年語には10億超を目指している。そのためには、一般消費者ユーザにおけるものぐさ志向と、企業における変化への抵抗、この二つを克服しなければならない。

ある情報によると、Windows 8は今でも2〜3%のPCで使われている。Microsoftは旧バージョンのサポートを強制的に終わらせることによって、ユーザがついに古いソフトウェアを捨ててくれることを、動機付けようとしている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

Windows 9の画面(スタートメニューなど)のビデオがリークし始めた

Windows 9のテクニカルプレビューのリリースは2週間後だと言われているが、そのビデオがインターネット上に現れ始めた。ドイツのWinFutureが、数日前から、雑多なスクリーンショットやビデオを、われわれ野次馬のために、公開し始めたのだ。

ビデオクリップの方は、複数のデスクトップの使い方、スタートメニューの復帰、などを取り上げている。読者の便宜のために、この記事にもそれらを埋め込んでおこう。

このビデオの見どころは、Windows 8におけるタブレット指向の取り組みと、人気の高いWindows 7のデスクトップ機能をうまく融合して、前者を‘矯正’しているところにある。

スタートメニューを見せているビデオについて、Microsoftはコメントを拒否したが、このビデオが作り物だ、という情報もない。正しいことはまだわからないが、Windows 9、Microsoft社内の呼び名Thresholdが、一般市場への公式リリースの前に、人びとの目の前にちらちらし始めたことは事実だろう。

下のビデオはプレビュー以前に撮られたものだから、まだ大きく変わる部分はあるだろう。ユーザインタフェイスも、機能も、これからさらに足したり引いたりが行われるはずだ。

でも、まあ、とりあえず見てみよう:

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Windowsの権威、メアリー・ジョー・フォーリー、9月か10月に9のプレビュー版公開と予測

Microsoft情報の権威、Mary Jo Foleyによれば、Windows 9のプレビュー版は9月か10月にも公開されるという。このスケジュールなら、Thresholdというコードネームで開発が進んでいるWindows 9は、2015年早々にも製品版が出荷されることになりそうだ。

先週末、私はWindows 9の登場が迫っていると考えて、グッド・バイ、Windows 8という記事を書いた。Windowsの開発の内情に詳しいFoleyがWindows 9の主要部分が来月にも公開されると断言する以上、Windows 8の時代は終わったも同然だ。 デベロッパーはもちろん、多くの先進的ユーザーも(あまり致命的なバグがないようであれば)Win 9プレビュー版に飛びつくだろう。

もっとも単に「Windows 8は終わりだ」と言ってしまっては不公平かもしれない。製品としてのWindows 8はもうじきWindows 9に置き換えられるだろうが、MicrosoftがWindows 8でコンピューティングに導入した多くの要素はそのまま残る。私は以前、こう書いた

Windows 8はOffice 2007に似ている。このバージョンでMicrosoftはパラダイムを大きく変えた。個々の変化の中には見当外れなものもあったが、新機能の大部分はOffice 2010に受け継がれ、大成功を収めた。Microsoftは今回もWindows 8の良い部分を残しつつ、デスクトップについてはもう一度その特性を生かしてさらに使いやすくする形でWindows 9に統合していくのではないか。そうであればWindows 9も使い勝手のよいOSになるだろう。

もちろんこれは多分に希望的観測だ。

しかしFoleyの情報を吟味すると、Windows 9はいわゆる未来的な実験ではなく、もっと地に足のついた実用的な製品であるらしい。プレビューがお目見えすのは8ないし10週間後とみてよさそうだ。

Windows 8は結局どのくらい普及したのだろう? Windows 8とWindows 8.1は合計すると12%以上の市場シェアを獲得した。言い換えれば、世界のパソコンの8台に1台はWin 8が搭載されていることになる。 Windows 8.1はWindows 8より評判が良いが、8は依然として6%のシェアを握っている。

Windows 9がどれくらいWindows 8のシェアを代替できるか、またそのスピードはどれほどか、大いに注目される。Windows 7の代替速度に関してはWindows 8は概ね失敗だったといってよいだろう。

Windows 7、Windows8、Windows 8.1のTechCrunch読者のユーザーは、それぞれどのくらいの割合でWindows 9への乗り換えを考えているのか知りたいものだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


グッドバイ、Windows 8―Windows 9は8の悪名をそそぐ

Windowsの次世代版がどうなるのか方向性が見えてきたようだ。最近リークされたチャームバーの削除や新しいデスクトップUIなどから察するに、鳴り物入りでWindows 8に導入された新機軸の一部は次のWindowsでは後ろに退くことになりそうだ。

現在コードナームでThresholdと呼ばれているWindows 9のリリースは遠くない。今年末、あるいは来年3月までにも公開されるという情報もある(個人的にはそれはいささか楽観的すぎるスケジュールだろうと考えているが)。

Windows 8はモバイル・コンピューティング、とくにタブレットとの統合を過激に推し進めたとこに特徴があったが、Windows 9はデスクトップの使いやすさとモバイルのユーザビリティーのバランスの取れたミックスとなりそうだ。これはパソコンの販売減少に歯止めがかかる一方でタブレットの急成長は一段落するという業界の大きなトレンドにも合致している。

Microsoftとしては、デスクトップ・パソコンの需要が依然として巨大である以上、快適なデスクトップのユーザー体験を提供する必要がある。しかしこれはMicrosoftがタブレットを含む統一的な操作環境の構築、いわゆるOne Windows戦略を放棄したことを意味するわけではない。しかしWindows 8が性急にタブレットに傾斜しすぎたのをもっとバランスよい方向に修正することなるだろう。

Windows 8.1もデスクトップのユーザー体験を改良する方向でのバージョンアップだった。しかし8.xというマイナー・リビジョンによる改良には限度がある。Windows 9ではもっと基本的なレベルからの改良を行う余地がある。

チャームバーの廃止、スタートメニューの復活、マルチ・デスクトップのサポートなどの改良はユーザーから好感をもって迎えられている。

とはいえ、Windows 9は単に古いデスクトップに復帰するわけではない。MicrosoftはますますWindows Storeに力を入れている。 スタートメニューを復活してもスタートスクリーンを捨てたわけではない。 ライブ・タイルUIもWindows/Windows Phoneの主要なインタフェース要素でありつづける。ただMicrosoftはモバイル・インタフェースと平行してWindows 7で完成の域に達したデスクトップUIも提供することにした。

そこで、Windows 9では複数窓を開いた中でMetroアプリが作動するようになることが期待されている。MicrosoftはWindows StoreをWndows環境の中心的な要素とするべく務めているに違いない(Windows 8.1でWindow Storeへのショートカットが追加されたのはその一つの証拠だろう)。[アップデート:私は間抜けだった。Microsoftはすでのこのことを公式に予告していた]

Windows 7はVistaの悪名をそそぐことに成功した。Windows 9も同じことができるかもしれない。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


中国は政府部内のコンピュータにWindows 8を禁ずる–一方的な”XP棄民”に怒りか

Microsoftがまた中国でいじめられている。中国中央政府の物品調達部局(Central Government Procurement Center)は、政府内のコンピュータにおけるWindows 8の使用を禁じた。Reutersの記事によると、Windows XP関連のセキュリティ問題がその理由とされている。

Windows XPのサポート打ち切りに不満を抱いているコンピュータユーザは世界中に多いが、中国政府もその一人だ。Reutersによると、この古びたオペレーティングシステムは中国で現用されているデスクトップコンピュータの50%で今でも使われている。

同社の最近の不振は、大きすぎる市場を扱いかねていることも原因の一つだ。コンピュータの売上台数では中国とアメリカは互角だが、Microsoft社の売上の金額では中国はオランダのような小国と肩を並べる。

そこで同社は数年前からXPのサポート打ち切りを予告し、Microsoftの最新のオペレーティングシステムにアップグレードするよう勧奨してきた。しかしそれでも、XPのユーザはそれほど減らなかった。それにはさまざまな理由があるが、“壊れていないものを直す必要はない”が最大の理由だ。

Microsoftは今、厳しい状況に置かれている。ユーザには何とかして最新のオペレーティングシステムを導入してもらいたいのだが、XPは依然として、セキュリティのパッチを当てるべき重要なシステムで使われ続けている。Microsoftがこの問題に前向きに取り組むまで、中国は同社に背を向け続けるのだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Windows 8にスタートメニューが戻ってくるのは8月らしい

さてWindows 8のスタートメニューの件だが、 Microsoftが近く再導入させることは間違いない。その点は今年に入ってデベロッパー向けのBuildカンファレンスですでに予告されている

しかしここに来て新しい情報が入った。復活するには8月だというのだ。

著名なMicrosoftウォッチャーのMary Jo Foleyが最近報じたところによると、MicrosoftはWindowsの開発サイクルを年2回に強化する方針だという。それが事実とすれば、スタートメニューが復活するはずの次のアップデートは8月ごろということになる。

夏休みが終わり、新学年が始まる直前というタイミングはMicrosoftにとってWindowsの販売を加速させるのに理想的だ。

われわれも何度かレポートしてきたが、MicrosoftはWindows PhoneとWindows RTの融合を図っていくことになるだろう。さらにMicrosoftのプラットフォーム全体の統合も進められるはずだ。といってもWindows Phoneにスタートメニューが載るわけではないだろうが。

いずれにせよ、スタートメニューは復活する

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


マイクロソフト、Windows 8ライセンスの販売数2億本を突破

Microsoftの執行副社長、Tami Rellerは今日(米国時間2/13)、同社がWindows 8のライセンスを2億本以上販売したと発表した。

TechCrunchはこのデータをMicrosoftに確認した。同社はさらに詳しい数値を公表し、ここには「企業向け大量一括ライセンス販売」は含まれていないが、Windows 8へのアップグレード、および新規パソコンへの標準塔載は計上されていることを伝えた。

Microsoftは、この数ヵ月間Windows 8の販売実績について驚くほど口が堅く、2013年5月に1億本を突破したことを公表して以来、事実上何の情報も出さなかった。Windows 8.x(Windows 8およびWindows 8.1)は、売上の糧であるパソコン市場の勢いを、いつも通り享受したかたちだ。

前回のマイルストーンである「1億」が発表されたのは2013年5月7日だった。つまり、282日間に、Microsoftは同オペレーティングシステムを1億本以上売り捌いた。これは1日当たり35万本以上のライセンスが売れたことになる。

Microsoftは昨年1月に、Windows 8の販売数が6000万本を越えたことを発表している。

全Windows 8.xの市場シェアは、ユーザーのWindows 8からWindows 8.1への移行に伴い、最近やや停滞気味だった。Windows 8.1 アップデート1を控え、Microsoftはこの伝統的オペレーティングシステムの三分割化を避けるために、逸早くWindows 8から新しいバージョンに移行するようユーザーを煽りたてるかもしれない。

ところで、2億というのは力強い数値なのだろうか。Windows 8の販売ペースは以前の期間よりも遅くなっている。2012年11月27日から2013年1月8日の間に、Microsoftは2000万本のWindows 8を販売した。1日当たり45万本だ。ただしこれはWindows 8へのアップグレードが割引価格で提供されている時だった。

2億本という数字が市場の筋書きを変えることはないと私は考えるが、もし既存のWindows 8ユーザーを、うまくWindows Storeの顧客へと転換できれば、Microsoftは膨大なユーザー基盤を手にする可能性がある。

IMAGE BY FLICKR USER DELL INC. UNDER CC BY 2.0 LICENSE (IMAGE HAS BEEN CROPPED) 

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Windows 8の次期アップデートではMetroアプリがデスクトップでも作動するようになる

今朝(米国時間1/22)、Paul Thurrottが今年のWindows 8.1アップデートについて詳しい記事を書いたWZorが掲載したスクリーンショットはWindows 8.xについてのPaulの以前の観測を裏付けるものとなっている。

MicrosoftはデスクトップとMetro環境の統合、特にアプリの動作の面での統合を進めようとしているというのがこれらの記事の要点だ。

アプリが双方の環境で動作すればそれだけユーザーが増え、Windows Storeの利用も進む。多くのユーザーが長年慣れ親しんだデスクトップ環境を好んでおり、Metro環境への移行が期待したようには進んでいないという事実をMicrosoftは暗黙のうちに認めざるを得なかったわけだ。

デスクトップを好んでいるユーザーにMetroアプリをもっと使わせたいなら、Metroアプリがデスクトップで使えるようにする他ない。Paulは以前にもMetroアプリがデスクトップでも動くようになるとレポートしていた。今回WZorのスクリーンショットがそれを裏付けた形だが、必然的な成り行きといえるだろう。

Paulはさらに新しい機能を確認している。「Metroアプリには『閉じる』ボックスが追加された。これはデスクトップでお馴染みのマウスでクリックしてアプリを完全に終了させることができる『閉じる』ボタンと同様の機能だ。これはありがたい。作業が終わっても居座り続けるMetroアプリはWindows 8.xの大きな頭痛のタネだった」

これでWindows 8.xにおけるMetro環境とWindows 7を継承した環境が次第に融合してきた。これは以前の環境を好むユーザーにも、新しい環境を普及させたいMicrosoftにとってもよいことだろう。

情報のリークのペースを考えると、実際に作動するバージョンが公開される前にさらにいろいろな新機能が発見されるはずだ。Microsoft はWindows8.xの基本戦略はそのままに、弱点にパッチを当てようとしている。Windowsのモバイル化にはMetro UIとアプリ・ストアが必須だ。伝統的なパソコン環境との間にギャップが出来てしまったが、Microsoftはこのギャップを埋めることができると私は思う。

トップ画像:Flickr

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


2013年末、XPのシェアは大台の30%を割り込み、Windows 8.xは(ようやく)10%を獲得

Net Applicationsの記事によれば、Windows 8.xのシェアが2013年12月時点で10%を超えたのだそうだ。Windows 8が6.89%で、Windows 8.1の方が3.60%であったとのこと。この両者を加えると10.49%ということになる。

ちなみに2013年12月にはWindows 7もシェアを0.88%伸ばしている。シェアを下げたのはWindows XPだ。2.24%下げて28.98%となり、ついに30%の大台を割ることとなった。但し、伸びてきているとはいえ、Windows 8.xのシェアはMicrosoftの思惑からすれば低めなのだろうと思われる。企業利用者には、Windows XPの終了を受けてWindows 7に乗り換えたというところも多いようだ。

ちなみに、Windows 8.1へは無料でアップデートできるにも関わらず、Windows 8のシェアが0.23%伸びているというのは、ある意味で面白いところだ。ちなみにWindows 8.1のシェアは0.96%の伸びとなっている。

そういえばMicrosoftは以前、Windows Storeからのダウンロード数データの詳細を開発者向けポータルで提供していた。この数値を見れば、シェア拡大がアプリケーションダウンロード数にどのように繋がっているのかを見ることが出来るはずだ。しかし試してみようと思ったところが、どうやら提供が停止されているようで、データをダウンロードすることができなかった。

データの提供が永久的に停止されたのであれば、シェアの拡大が、どのようにWindows Store上のユーザー行動と結びついているのかを検証することができない。Microsoftにはぜひデータ提供を再開してもらいたいものだ。

Windows XPのサポートが終了する今年に向けて、Windows 7はシェアを伸ばすこととなった。Windows 8.xも新たな飛躍を狙っているはずだ。まずは二桁シェアを獲得して新年をスタートすることとなった。まずまずのスタートと言えるのではないかと思う。

Top Image Credit: Flickr

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(翻訳:Maeda, H


マイクロソフト、Surface RTのWindows RT 8.1アップグレード問題に対応中

Windows RT 8.1アップグレードは、Microsoftがごくわずかの割合のSurface RT所有者の新OS移行で起きている問題を解決するまで、凍結されている

今日(米国時間10/21)Microsoftは、この問題について新たな声明を発表し、プログラム中のバグはSurface RT所有者だけに影響することを明らかにした。同社の推定によると、アップデートしようとしたSurface RTユーザーの約0.1%が問題に遭遇している。しかし、不良コードがマシンを無用の長物にする可能性を考えると、このパーセンテージは高すぎると言わざるを得ない。

Windows RTにはトラブルの過去があり、自社製ハードウェアの所有者が、自社製オペレーティングシステムのバージョンから次期バージョンへとアップグレードする最中につまづくことは、信じがたい醜態である。問題を何日も引き延ばすことは致命的であり、同社は迅速に解決するべく取り組んでいる。Micosoftは、デバイスを動作可能な状態に復旧させるためのWindows RTリカバリーイメージを公開している。

以下にMicrosoftの本件に関する声明の全文を引用する。

Windows RT 8.1へのアップグレードに際して起きている状況について調査したところ、現時点でWindowsアップデートの問題の影響を受けているのはSurface RTユーザーのみであることがわかりました。影響を受けているのは、Windows RT 8.1をインストールしたSurface RTユーザーの1000人に1人以下(0.1%以下)ですが、これらのシステムをできる限り早く復旧することは、当社の第一優先事項であります。当社はリカバリー用プログラムをダウンロード提供すると共に、Windows RT 8.1アップデートを再びWindows Storeに掲載するべく引き続き作業いたします。ご不便をおかけしていることをお詫びいたします。今後のアップデートは準備ができ次第提供いたします。

これはMicrosoftがWindows 8.1を公開する上で最も避けたかったことだろう。修正にいつまでかかるのか注目したい。

トップ画像提供:Vernon Chan

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(翻訳:Nob Takahashi)


Windows 8のシェアがやっと8%を超える, Windows 7は依然好調でシェア46%強(9月)

Windows 8のマーケットシェアは9月に0.61%伸びて8.02%になり、初めて8%を超えた、とNet Applicationsの調査報告が述べている。同じ期間にWindows 7はマーケットシェアを0.80%伸ばし、シェアは46.43%に達した。

Next WebのEmil Protalinskiはこう指摘している: “Windows 7はWindows 8のリリース以来初めて、シェアの伸びが8よりも大きかった”。

Microsoftは二つのオペレーティングシステムをそれぞれ異なる部分市場に売っている。消費者向けのWindows 8と、企業クライアント向けのWindows 7だ。後者はまだ、Windows XPからのアップグレードサイクルを完了していない。だから、Windows 7の堅調はWindows 8に打撃を与えるものではない。また、8よりも7が信頼されているわけでもない。

Windows 8は依然として歩みが遅く、まだ10%に届かない。0.61%という月間伸び率が続くのなら、クリスマス商戦の成績にもよるが、10%に達するのは12月末、または1月初めだろう。

Windows 7に関しては「難攻不落のWindows 7」と呼びたくなる。企業はMicrosoftが寵愛するオペレーティングシステムに自分を閉じ込めているが、その頑固さはぼくの予想を上回る。つまり過去5年間、PC市場の約半分が、Windows 7に安住しているのだ。このことは、Windows 8を普及させたいしWindows StoreからアプリケーションをダウンロードしてもらいたいMicrosoftにとってはネガティブだが、同時に幸運でもある…これらの(大量の)PCがWindows 8にアップグレードするとなると、Metroへの苦情が一挙に増え、Windows Storeもその対応に追われるだろう。

またWindows 7によってMicrosoftのオペレーティングシステム部門にもたらされる売上も相当なものだ。財務的には、Windows 8が伸びないことは悲観要素ではない。

Windows 8がやっと8%に達したことを、喜んでいる人たちもMicrosoftの社内にはいるはずだ。たしかに8は鈍足だったが、8.1へのアップデートと年内に出るハードウェアの新製品(Surfaceの新バージョン)が、明るい材料かもしれない。どちらも、シェアの伸びに貢献するはずだ。

しかし、Windows全体としては、オペレーティングシステム全体の中でのマーケットシェアがもうすぐ90%を切るかもしれない。本当の大事件は、そっちの方だろう。

画像クレジット: Dell Inc.

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Microsoft、Windows 8.1の開発完了を宣言―ただし公開は10月18日

今日(米国時間8/27)、MicrosoftはWindows 8.1の開発が完了し、生産を開始したと発表した。しかしわれわれ一般ユーザーが手にうするのは10月18日まで待たねばならない。MSDNとTechNetの契約ユーザーも事前入手はできないという。

Windows 8.1はタブレット市場を目指した2度目OSであり、かつ低調を伝えられるパソコン市場の再活性化を狙う試みとして非常に重要な製品だ。Windows 8.1がユーザーを満足させる大幅なアップグレードになっており、かつハードウェア・メーカーにも魅力的であれば、Microsoftはパソコン市場の凋落をかなりの程度減速することができるかもしれない。そうでなければパソコンの衰退は加速し、社内でのWindows事業部の存在感もますます低下することになろう。

Windows 8.1でパソコンの退潮を止めることはできないだろうが、Microsoftがタブレット市場でシェアを拡大することはできるかもしれない。Windows 8.1がタブレットで成功すればWindowsはパソコン専用のOSではなくなる。Microsoftはパソコンの売上が落ちても、タブレットでWindowsの出荷本数の穴埋めができるかもしれない。

MicrosoftはWindows 8.1を「大幅なアップデート」だとしている。これは事実だ。またそうしたOSの大幅なアップデートを極めて短期間に実施できたことを自慢している。もっとも評判の悪いWindos 8をそのままにしてクリスマス商戦を迎えたらどうなっていたか容易に想像がつく。Microsoftとしては是が非でも早い時期にアップデートを実施する必要があったわけだ。

Windows 8.1は、数ヶ月前に私が書いたように、既存機能の改良、インタフェース・デザインの変更に加えて、Winows 8で問題になっていた箇所w修正する重要な新機能の追加などからなっている。Windows 8に対する実質的に重要なアップグレードといってよい。しかし、製品が公開されて一般ユーザーからのフィードバックが得られるまでは、この改良が十分だったかどうかは分からない。なるほど重要なアップデートだ。しかし十分だったかというのがポイントだ。

私はWindows 8.1だけでは十分とは言えないと予測する。つまりソフトウェアのアップデートに見合った魅力的な新しいハードウェアが登場しなければユーザーに財布のヒモを緩めさせることはできないだろう。しかしよく出来たタッチスクリーンを備えたデバイスとWindows 8.1の組み合わせには説得力あるユーザー体験になると思う。

いずれにせよあと2ヶ月だ。Windows 8.1はすぐそこまでやって来ている。

トップ画像:Dell Inc.

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


「タッチ第一」に賭けたMicrosoftの誤算

今週のMicrosoftは散々だった。壊滅的な四半期決算のおかげで株価は翌日11%も下げた。業績 悪化の大きな原因は9億ドルにも上るSurface RTの在庫処理だった。

しかしこの損失処理を別にしても、今期の状況は十分に悪かった。この決算でビジネス向け、企業向け分野(これは比較的好成績だった)を別にすれば、Microsoftは消費者が欲しがる製品を何一つ持っていないという事実が明らかになってしまった。

さほど遠くない以前にこれまでで最高のOSと評されるWindows 7という優れた製品を出した会社がいったいどうしてしまったのか? Microsoftは数年前から消費者向けプロダクトを「タッチ第一」で設計し始めた。

このことが最初に現れたのは2年前にD9カンファレンスでWindows 8のプレビューが公開されたときだった。「Windows 8ベースのデバイスはタッチのみの小さいスクリーンから大型のデスクトップまで、キーボードやマウスなしに操作できるユニークな体系となっている」と当時Windows体験担当コーポレート副社長だった Julie Larson-Greenが強調した。

それ以来、Microsoftは消費者がこぞってタッチスクリーンのノートパソコンを買うだろう、それどころかLenovo Yogaのようなノートとタブレットのハイブリッドのデバイスにさえ飛びつくだろうと期待していた。ところが問題は消費者はそんな製品に興味がないという点だった。タッチ体験の直感性を最大限に生かした究極多機能デバイスだというLenovoの宣伝文句とは裏腹に、Yogaの実態は消費者の大多数が嫌うWindows8のタッチUIが邪魔をするノートパソコンに過ぎなかった。

iPhoneとAndroidの驚異的な成功を見て、 当時のMicrosoftの誰かが「近くすべてのデバイスはタッチ化する。時代に遅れないためにはわれわれも全力でタッチ化を進めることが必要だ」と主張したのだろう。ともあれMicrosoftはその方向に突進した。Microsoftは以前にもタッチ化をちょっと試してみたことがあったが、今回はOEMパートナーも巻き込んだ全力投球だ。

ユーザーを面食らわせたSurface RTはもとも設計思想が間違っていた。消費者がタッチスクリーンに殺到するだろうというMicrosoftの予想は誤っていた。タッチスクリーンのWindows 8ノート、やChromebook Pixelを使ったことがあれば分かるはずだが、誰もめったにスクリーンには触りはしない。もちろん大型タッチスクリーンが意味がある場面も存在する(昨年Microsoftは非常に大きなタッチスクリーンのテクノロジーを開発したPerceptive Pixelを買収した)。しかしノートのタッチスクリーンはたいていの場合無用の長物だ。

Microsoftという会社は動きが非常に遅い。Ballmerは最近の組織再編でこの点を改革しようとしている。しかしその成果が現れるのはだいぶ先のことだろう。Microsoftがいったんある方向に動き始めたらそれを変えるのは容易ではない。機敏に誤りを修正できるような会社ではないのだ。Windows 8とSurfaceで始まった「タッチ第一」という戦略は間違っている。しかし船はその方向に出帆してしまった。Microsoftが正しいコースに戻るまでどれくらいかかるのだろうか? 

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Microsoftはタッチに賭けている。デスクトップは付け足し

Windows 8.1プレビュー版が公開されてから1週間以上が過ぎた。このアップデートの呼び物の一つがスタートボタン(スタートメニューではない)の復活だった。そして、新バージョンをしばらく使ってみた結果、そんな妥協はしたものの、古きデスクトップは帰ってこないことが明らかになった。Windows 8.1に新しく加わったお楽しみは、すべてタッチスクリーン端末向けで、オペレーティングシステムのMetro/Windows 8側で起きている。今やデスクトップはMicrosoftにとって付け足しである。

ビジネスユーザーのためには、MicrosoftはWindows 8.1に主としてデスクトップに関連する新たなセキュリティー機能を追加したが、それ以外にデスクトップにかかわる新しいツールで面白そうなものは一つもない。新しい検索ツールは非常によくできているが、Windows 8モードで動作する。Xbox Musicには新しくラジオモードが加わったが、Metroスタイルのアプリでのみ利用できる。同じことは、Kinect風ハンズフリーモードの付いたレシピアプリや、SkyDrive、リーディングリスト、改善されたメールアプリ、さらにはタッチベースのWindows 8モードではUIが多少変更されたが、デスクトップでは変わらないInternet Explorer 11にもあてはまる。加えて、待ち望まれたマルチスクリーン設定はすべてWindows 8アプリを動かしているユーザーのためだ。

実際、Windows 8.1を使えば使うほど、私はタブレットOSにデスクトップが押し込まれたように感じる。最初のバージョンでは、逆に感じていた。今やWindows 8アプリは好きなようにリサイズして複数のアプリを同時に使える。Windows 8はフル装備のタブレットOSとして、アプリが揃えばAppleやGoogleと戦えるところまで来ている。

例えば、メールのリンクをクリックした時に、メールとブラウザーが並んで表示されるのは理にかなっており、何度か試すと自然に感じられる。Skype等一部のアプリは、この新しいモードに対応するアップデートがなされていないが、8.1が正式公開されるまでにアップデートされるはずだ。

また、Microsoftは近々Windows 8用のOfficeアプリも公開予定なので、多くのビジネスユーザーにとってデスクトップへの切り替えは不要になるだろう。

タブレットモードの一つの問題は、例えば、左右にすばやくスワイプするとバックグラウンドで動作中のアプリ一覧が出てくるなど、ジェスチャーの多くが直感的でないことだ(しかも、これは2つのアプリを並べて表示する唯一の方法でもある)。しかし、慣れてしまえば、Windows 8を近代的タブレットOSのように感じられるようになる。

そして時折デスクトップに来ると、今やこれはレガシーモードなのだと思い知る。まるでMicrosoftにとってデスクトップは付け足しで、今後数年のうちにわれわれ全員がタッチスクリーンに移行することに賭けているかのようだ。スタートボタンを除き、Windows 8.1で事実上デスクトップは手を加えられていない。以前は何か意味のあることをするたびにデスクトップセッションに切り替わっていた設定メニューさえ、今はWindows 8アプリだ。Microsoftは当分デスクトップのサポートを続けなければならない。しかし今後益々、われわれの付き合うオペレーティングシステムは二重人格ではなくなり、一方が非常に優位な側に立ち、他方が便乗させてもらうものになりそうだ。

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(翻訳:Nob Takahashi)


残念―Windows 8.1のスタートボタンは本当のスタートボタンではなかった

今日(米国時間6/26)の報道には「MicrosoftがWindows 8にスタートボタンを戻した!」という 大見出しが踊っている。ジャジャーン! バンザイ! しかしうっかり信じてはいけない。

Windows 8.1のスタートボタンはわれわれのよく知る以前のスタートボタンではない。 新しいスタートボタンは複数階層をサポートするフル機能のアプリケーション・ランチャーではないのだ。Windows 8.1のスタートボタンは小さいカラフルなアイコンが並ぶ画面、つまりスタートメニューへのショートカットに過ぎない。

新スタートボタンを右クリックするとアプリケーションのリスト・メニューが表示される。これには電源管理、イベント・ビュー、ディスク管理Windowsシェルなどの管理ツールが並ぶ。カスタマイズはできない。

要するにMicrosoftはスタートメニューへのショートカットをスタートボタンと呼んでいる。これではWindows 8の本質的な欠陥の改善にはなっていない。

Windows 8でMicrosoftはユーザー・インタフェースを劇的に変更した。スタートボタンの代わりにアイコンをフルスクリーンに並べたスタートメニューが用意された。これは間違いなく生産性を低下させる改悪だった。新しいアプリを起動するために、いちいち現在の画面を離れてフルスクリーンのメニューを開かねばならない。ノートパソコンでは特に苛立たしいUIだ。

Microsoftは対象となるデバイスとしてタブレットに重心を移そうとしている。 たしかにMetroベースのアプリをタブレットで動作させるならWindows8のUIは適切だ。

しかしわれわれ情報を生産するユーザーにはクラシックなデスクトップが決定的に重要だ。デスクトップでアプリの起動のたびにフルスクリーンのスタートメニューを開かねばならないのはまったくの時間の無駄だ。スタートメニューのショートカットを作ったぐらいではたいした改良になっていない。

私はWindows 8.1でMicrosoftがスタートボタンを復活させるというニュースを聞いてからずっと以前のスタートボタンが復活するものと楽しみにしていた。 Windows 8はよくできたOSでWindows 7よりあらゆる面で機能がはっきり向上している。しかし使い始めてから6ヶ月になるが、仕事の中心はやはりデスクトップだ。そしてスタートスクリーンを見るたびに苛々している。

Windows 8のスタートスクリーンのカスタマイズ・アプリを開発するスタートアップが現れないものだろうか。以前のWindowsのスタートボタンの機能のすべてを魔法のように実現するプラグインならなおよい。私自身で開発を試みたがすぐに飛んでもなく手間を食う作業と分かって諦めた。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


SamsungのWindows 8タブレット兼ノート Ativ Qは、Androidも走る

Samsungがロンドンのアールズコートで発表イベントを行い、実に興味深いデバイスで幕を開けた。重量2.8ポンドのタブレットがQWERTYキーボード付ノートPCに変身する能力に加え、この変身Ativ Q convertibleは、ユーザーにAndroidエコシステムのテイストも与える。

例によって、Q のニュースは予定より少し早く漏れ出した。イタリア語サイトのNotebookItaliaは、正式発表の数時間前にQの報道用画像を公開した(ただしQの双OS性には触れていなかった)。この最初のリークは、超高解像度13.3インチディスプレイと新しいIntel Haswell Core i5プロセッサー、RAM 4GB、SSD 128GBなどに言及していた。現在は詳細が公開されている

Samsungはステージでの説明の中で、Qのディスプレイが3200 x 1800であることを認めた。これはピクセル密度275 ppi に相当する。この高解像度パネルはグリッドベースのWindows 8のホーム画面とは相性がよさそうだが、従来のWindowsデスクトップでどこまで使えるのかは気になるところだ。Ativ Qは、Toshiba Kirabook以上のピクセルを13.3インチに詰め込んでいるが、Kirabookはホーム画面以外ではかなり見にくいという問題を抱えている。またSamsungは、Qのバッテリー駆動時間を約9時間と言っているが、実際の使い方でどうなるのかは興味深い。

もちろんこれらの話題も、Windowsのデスクトップアプリからワンタッチの距離にAngry Birdsがあることと比べれば色あせる。QではAndroid 4.2.2 Jelly Beanのストックバージョンに、リブートせずに移動できる。両OS間でデータの移動もできる ― Samsung Europeのマーケティング責任者、Patrick Povelによると、AndroidアプリをWindows 8のスタート画面に置くこともできるという。Windows 8のアプリ不足を暗に認めているのかもしれない。

アップデート:Natasha LomasがAtiv Qを実際に使ってみて、この奇妙なコンバーチブルの使用体験をここに書いている。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Microsoft、Windows RTのライセンスを値下げか? ―妥協だらけのプラットフォームを救うのは何をしても難しい

今朝(米国時間6/3)のBloombergの記事によれば、MicrosoftはWindows RTのライセンス価格を値下げするという。MicrosoftはRTの低調なセールスにテコ入れするのに懸命なようだ。

Windows RTはiPadに対するMicrosoftの回答という触れ込みで登場した。MicrosoftはWindows 8デスクトップ版OSから多くの機能を低消費電力のデバイスに移植し、iPadよりはるかに安定性の高いシステムを構築することを狙った。しかしその過程でMicrosofはOSの別バージョンを作ってしまい、デベロッパーはIntelベースのWindowsとARMベースのWindowsRT(Windows Phone 8、Xboxも同様)という2つのOSに対処しなければならないことになった。

Windows RTがリリースされてから8ヶ月たつが、メインストリームのWindows RTデバイスはほとんど存在しない。他方、Windows 8搭載デバイスは急速にWindows RTと同じ価格帯まで値下がりしてきた。

MicrosoftはiPadないしAndroidタブレットではなくてWindow RTを買うべき説得力のある理由をユーザーに与えることに失敗したといえる。Windows RTで喜んだのはもっぱらMicrosoft Officeを使う旅回りのセールスマンぐらいなものだろう。

値下げは多少の効果があるだろう。

Androidタブレットも初期の頃、価格設定で悩んだことがある。当時Androidタブレットは高価すぎたために存在意義が疑われていた(HTC Jetstreamなど)。そこに250ドルのB&N Nook Color、Amazon Kindle Fire、そしてNexus 7が登場した。200ドル台の低価格のおかげで、Androidタブレットは突如存在意義を復活させることができた。さらにSamsung他のメーカーが続いて、大型タブレットの価格も低下し、Androidタブレットは意味のある市場シェアを獲得した。

しかしWindows RTの場合、たとえ200ドルにまで値下げしても復活できるかどうか疑わしい。

主要メーカーは続々とWindows RTのサポートを打ち切っている。HPは最初期にRTのサポートを中止した。Samsungもすぐそれに続いた。HTCも最近RTタブレットの開発を中止した。

現行製品ではDell XPS 10、Surface RT、Asus VivoTab RTがWindows RTのロゴを表示している製品だ。BloombergによればDellはRTの新製品を開発中だという。しかしLenovoもRT搭載のIdeaPad Yoga 11の製造を早々に中止している。これら以外は問題とするに足りないような製品しかない。

Acerは最近ComputexでIconia W3を発表した。この8インチWindowsタブレットは今月中に379ユーロで発売開始されるようだ。このデバイスは720pディスプレイ、デュアルコアAtom Z2760 CPU、32または64GBのメモリ、microSD expansionスロットを備えている。しかしこのタブレットはWindows RTではなくWindows 8を搭載している。Acerの会長はWSJのインビューに対して、「Windows RTが今後大きな影響力を持つことはないだろう。フル機能のWindows 8が持っているソフトウェアの互換性を欠いているという大きな欠点をWindows RTが克服するのは難しい」と述べた。

Windows RTはそもそもの構想からして間違いだった。「バッテリーの長持ちか、それとも使い勝手か」という選択を消費者に強いたのは愚かだった。もちろん消費者は両方が備わっていることを望む―iPadがその例だ。

Microsoftは値下げの後、販売奨励金さえ出すことなるかもしれない。しかし消費者は、というよりもっと直接にメーカーが、はっきりと態度を表明している。消費者もメーカーもWindows RTが金を出すに値するプロダクトとは見ていない。当初から指摘されていたとおり、Surface RTはあまりにも妥協が多すぎるプラットフォームだった。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Windows 8.1でスタートボタン復活へ。これがないとWindowsは使えないから

朗報! Microsoftのスーパーブロガー、Paul Thurrottが、Windows 8.1のスタートボタン復活について詳しく書いている。ブート後直接デスクトップを表示する機能が加わり、Metro/スマートタイル/スタートページ等を事実上消滅させ、Windows 8の最悪部分を回避できる。何よりも嬉しいことに、Microsoftはこの修正に関して料金を徴収しない。

クラシックに勝るものはない!

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(翻訳:Nob Takahashi)


Microsoft 、Windows Blueのデベロッパー向けプレビュー版リリースは6月下旬と発表

Windows 8がローンチしてから半年になる。称賛もあれば批判もあり、それを受けてMicrosoftは740回もバグ修正やアップデートを繰り返してきた。ここ何ヶ月も話題になっている最初のメジャー・アップデート(コードネーム、Windows Blue)について、プレビュー版公開の時期がやっと発表された。

今日(米国時間5/7)開催されたWiredビジネス・カンファレンスに登壇したMicrosoftのWindows責任者、Julie Larson-Greenは「MicrosoftのBUILDデベロッパー・カンファレンスの開催に合わせ、デベロッパーはWindowsのメジャー・アップデートを6月下旬にダウンロードできるようになる」と明らかにした。

Larson-GreenはWiredの上級編集者、Michael Copelandとの対談で「このアップデートは最終的にはWindows 8ストアで公開され、Windows 8の正規ユーザーなら誰でも利用できるようになる。他のアプリと同様、クリックするだけでインストールされ、Windowsがアップデートされる」と語った。実のところ、6月にメジャー・アップデートのプレビューがリリースされるという噂は1月も前から流れていたので、この発表に驚きはない。ともあれWindows 8のドラスティックな新デザインに馴染めないでいたユーザーには朗報になるかもしれない。

まだBlueの詳しい内容は秘密のベールで覆われている。そもそもアップデートの公式名が何と呼ばれることになるのかもわからない。Windows 8.1という名前が広く使われているが、Larson-Greenは決してその名を口にせず、単に「Windows 8のアップデート」と呼んでいた。CFOのTami Rellerは Blogging Windowsにアップデートに関するQ&Aを載せているが、内容は漠然としている。

とはいえ、このアップデートではWindows 8に対するもっと強い批判がよせられている2点について対応策が取られたものと考えていいだろう。ZDNetのMary Jo Foleyによれば、伝統あるWindowsのスタートボタンが輝かしく凱旋するらしい。またMetro UIを使わず、直接デスクトップUIで起動することもできるようになるという。

Larson-Greenは「6月はMicrosoftとハードウェア・パートナーにとって非常に多忙な時期になる。小型のWindows 8デバイスの開発が大詰めに近づいており、6月にはポータビリティーの専門家がテストを開始できるようになる」と語った。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Microsoft、時期Windows 8.1にて「スタートメニュー」(のようなもの)を復活採用か?!

全米に広がった悪夢に、ようやく終わりが訪れることとなりそうだ。The Vergeが伝えるところによれば、マイクロソフトは次にリリースされるWindows 8.1で画面左下隅の「スタート」ボタンを復活させることにしたようなのだ。但し復活される「スタート」ボタンは、マウスを画面右端に動かした時に表示される「チャーム」と同じもので、タイルインタフェースが表示されるようになるものだ。Pokkiなどのツールにより表示できるようになる従来のスタートメニュー風のものではないが、それでも操作に戸惑っていた人には便利な機能だろう。

マイクロソフトがWindows 8の開発にあたって主張してきた「妥協しない」というポリシーの過ちを示すものだという人もいるかもしれない。あるいはこれはタイルUIを見て操作がわからずに凍りついてしまうユーザーを抱える、企業のIT部門に対する「天の助け」になるものかもしれない。企業で利用するアプリケーションや、以前から使い続けているソフトウェアのほとんどがWindows 8向け機能を活用するものではないわけで、デスクトップモードのようなスタイルで使いたいと考えるのが普通のことなのだろう。結局のところ、ストアアプリのインタフェースを必要としない人も多く存在するわけだ。

MicrosoftがWindows 8のインタフェースにつき揺れ動いていると判断する人が多いことだろう。しかし、正しく「妥協」しつつあるとも言えるのかもしれない。

Image via Geekzone.co.nz

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(翻訳:Maeda, H)