東京大学の研究グループが布地に印刷できる伸縮性の導体を開発

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東京大学の研究グループは、伸縮可能な導体を布地に1回でプリントできる方法を開発した。これによりメーカーは、心拍数や筋肉の収縮といった生体情報を検証する伸縮可能なウェアラブルデバイスを製作することができるようになる。

英文リリースから

東京大学大学院工学系研究科の染谷隆夫教授の研究グループは、1回プリントするだけで簡単に布地にパターンを形成できる新しい導電性インクの開発に成功しました。この導電性インクは、銀フレーク、有機溶剤、フッ素系ゴム材料とフッ素系界面活性剤で作られています。インクは、従来の長さの3倍に伸張した後も高い導電率を保ちました。これは、元の長さの2.5倍以上伸張できる導電性物質の導電率の中で世界最高の値です。

訳注:記事内の抜粋は英語リリースの翻訳
日本語リリース文はこちらからどうぞ。

これが何故重要なのか?電子部品の電気の往来する部分が驚くほど伸縮自在になるからだ。チップやトランジスタはまだ伸ばしたり、折り曲げたりするのは難しいが、コネクターの部分を曲げたり伸ばしたりすることで、計測する類のテクノロジーを特定の場所にぴったりと装着させることや、コネクターを今まで以上に皮膚に近づけることができる。この技術はまだ全盛期ではないが、商業化したならウェアラブルの世界に面白い変化を持ち込むことになるだろう。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter

ブラウザ上の仮想デスクトップDeskdooはその上でどんな仕事でもできる…アプリケーションもクラウドからだ

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ブラウザ上の仮想デスクトップは長年IT管理者の夢で、おもしろい実装もいくつかあったが、どれも非力だった。しかしHTML5が使えるようになった今は、ブラウザの中にデスクトップ体験を作ることがとても容易になっている。Deskdooが、そのことを証明している。

ポーランド生まれのDeskdooは、あなた個人や会社の人たちに、仕事で使うあらゆるものが集まるリポジトリを与える。ほかの仕事をしながらでもMicrosoft Office互換のドキュメントを作ったり、トゥドゥリストを作ったり、ノートをとることもできる。各部課用に複数のデスクトップを作れるし、個人的なファイルを別の場所に保存できる。作者はAdam AdamczykDawid Krawczykiewiczだ。

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小さなITショップは今後絶対に、こういうものを使うだろう。リモートの社員のために仮想デスクトップを作ってやれば、セキュリティは良いし、大量のラップトップやPCがあちこちあるよりも、管理者の手元で(というよりクラウドプラットホーム上で)仮想デスクトップサーバのインスタンスが一つだけ動いている方が管理も容易だ。データがどこへ行ったかわからん!という事故も防げる。

“各ユーザは自分のコンピュータやタブレットに何もインストールする必要がない。サーバも自前ではなく最新のクラウドコンピューティングプラットホームを使っているし、アプリケーションもGoogleなどのサービスで十分間に合う”、とAdamczykは語る。“これは世界初の、クラウド上で動く仮想デスクトップシステムであり、そられが提供しているアプリケーションを厳選することによって、仕事の効率もアップする”。

アプリケーションはほとんどGoogleのツールだから、いわばこのシステムは、“Googleというオペレーティングシステムのためのシェル”だ。たしかに、いまどきの企業のIT部門は、社員各人が自機上で自由にアプリケーションをダウンロード〜インストールして使っている状態は、むしろやばいと言えるのだろう。

〔余計な訳注: ChromeOSの発想に近いね。〕

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Lenovoが130ドルのHDMIスティックWindows PCを発表…意外とフル装備

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わが力作のExcelを、テレビの大型画面で鑑賞したい、と秘かに前から思っていた人に朗報だ。Lenovoがこのほど発表した130ドルのスティックIdeacenter Stick 300は、HDMI入力のあるディスプレイならどれにでも接続できる、立派なWindowsマシンだ。

こういうスティック状のコンピュータは前からあるが、しかしこちらはCPUがIntel Baytrail Z3735F、RAM 2GB、最大32GBのストレージを誇る。おまけにスピーカーとSD CardリーダーとWindows 8.1内蔵だ(10に無料アップグレード)。

なんでこんなものが必要なのか? さよう、Windows PCをテレビに差し込んでSteamをプレイしてもよいし、公共目的の街頭コンピュータを設置してもよい。一年の半分以上をどこかのホテルで寝ている出張過多の人は、ぜひこれをバッグに入れて持ち運ぶべきだ。キーボードとマウスも使える、Bluetoothで。誰かが言いそうだ、可能性は無限にある、と。まだリリースの日程は発表されていないが、実際に使ってみるとどんな感じか、かなり興味があるね。

出典: Neowin

Lenovo自身の記事。〕

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生まれたときから前足のないダックスのバブルズちゃんが3Dプリントで快足の車いすを

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3Dプリントという21世紀の新技術のおかげで、助かるワンちゃんが増えている。今日ご紹介するダックスフンドのバブルズちゃん(Bubbles)は、生まれたときから前足がない。しかし飼い主のTrevor Byersは、母犬から生まれた時点ですでに足がないことに気付き、なんとかしてあげたい、と思った。でも、やや大きくなったバブルズは、犬用の車いすで遊びまわることが大好きになった。

そこで3Dプリントの登場だ。Byersは小さなバスケットとやや大きい車輪を作り、バブルズがそれを使えるよう練習した。そしてさらに彼は、犬用の車いすを3Dプリントで作りたい人たちのための、インストラクションまで書いた:

ふつうの工作で車いすを作ろうとして何か月も失敗を重ね、ついにわが家で初めての3Dプリンタを買った。失敗の数は前よりも多かったが、やっとうちのバブルズにぴったりの設計が完成した。軽くてしかも安定性を良くするのに苦労し、最後にはバブルズの細長い背中に重しを載せなくても走れるようになった。ほかの前足のない小型犬に比べると、彼女は自分の車いすでかなり長時間遊びまわる。上り坂も下り坂も、生い茂った草むらも、全速で走れる。バブルズで成功した私と妻は、ほかの犬たちがささいな障害で苦しまないために、今回の3Dプリント経験を共有したい、と考えた。

 

バブルズにはFacebookのページもあり、下のビデオでお分かりのように、3DプリントのおかげでThe Life of Reillyを満喫しているようだ。

出典: via 3Dprint

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いよいよクラウドファンディングが“寄付”から“投資”へと大人になる…SECのReg A+規則で

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クラウドファンディングが、これまでよりもおもしろくなってきた。SECのレギュレーションA+(Regulation A+)によると、本日より企業は、一定の法と規範を守ることを条件に、クラウドファンディングで資金を調達できることになった*。〔*: これまでの米クラウドファンディングの法的定義は“寄付”。リターンがない。〕

SECのMary Jo White議長は2015年3月25日付のプレスリリースで、“これらの新しい規則は、資本調達への効果的で実行可能な経路を与え、また、強力な投資家保護をも提供する”、と述べている。“この規則によって小企業の資本調達がより容易になるための方策を、当委員会が継続的に探究していくことが、とくに重要である”、との言葉もある。

SECによると、新しい規則には二つの層がある:

層1 “12か月間に最大2000万ドルまでの株式を提供し、発行者の協力関係者が保有する株式の売り提供が600万ドルを超えないもの”。

層2 “12か月間に最大5000万ドルまでの株式を提供し、発行者の協力関係者が保有する株式の売り提供が1500万ドルを超えないもの”。

共に要件は似ているが、層2では情報開示の要請がより厳しい。

SECの新規則にかねてから注目していたIndiegogoのSlava Rubin CEOは、大きな可能性を感じている:

“われわれはSECの新しい株式クラウドファンディングの規則に、尻を押されているような気分だ。それによってスタートアップや小企業はより多くの資金を確保でき、同時により強力な投資家保護を提供できる。うちのビジネスモデルで株式クラウドファンディングが演ずる役割について、継続的に探究していきたい”。

実際にはどんな仕組みか? 株式発行に関する法的手続きを終えた者は、この新しいSEC規則の下(もと)で、Kickstarter的なキャンペーンにより、株式を売ることを“テスト”できる。テストというのは、投資するかもしれない者が関心を示すが、まだ実際に株式を買わない…単純に言うとそれは、投資の可能性のある人たちが集まったメーリングリストを作ることだ。そのリストが集まったら、ブローカーのライセンスを持っているディーラーに頼んで、それらの投資家に株を売り始める。

Kickstarterで実際に株を売るわけではないから、この場合は一種のKickstarter-liteだ。法を順守しながら、太鼓をドンドンと叩いて関心を喚起するのだ。利口なマーケターなら、この段階であなたのプロジェクトの真価を嗅ぎ分けるだろう。

イギリスとEUでも同様の規則が作られつつあるから、この株式クラウドファンディングを使って標準的な投資の世界をバイパスする動きが、どこまで広まるか、興味津々だ。SECのプレスリリースの全文を、以下に引用しよう:

〔以下、英文ママ〕

FACT SHEET

Regulation A+

SEC Open Meeting

March 25, 2015

Highlights of the Final Rules

The final rules, often referred to as Regulation A+, would implement Title IV of the JOBS Act and provide for two tiers of offerings:

Tier 1, which would consist of securities offerings of up to $20 million in a 12-month period, with not more than $6 million in offers by selling security-holders that are affiliates of the issuer。
Tier 2, which would consist of securities offerings of up to $50 million in a 12-month period, with not more than $15 million in offers by selling security-holders that are affiliates of the issuer。
In addition to the limits on secondary sales by affiliates, the rules also limit sales by all selling security-holders to no more than 30 percent of a particular offering in the issuer’s initial Regulation A offering and subsequent Regulation A offerings for the first 12 months following the initial offering。
For offerings of up to $20 million, the issuer could elect whether to proceed under Tier 1 or Tier 2. Both tiers would be subject to basic requirements as to issuer eligibility, disclosure, and other matters, drawn from the current provisions of Regulation A. Both tiers would also permit companies to submit draft offering statements for non‑public review by Commission staff before filing, permit the continued use of solicitation materials after filing the offering statement, require the electronic filing of offering materials and otherwise align Regulation A with current practice for registered offerings。
Additional Tier 2 Requirements

In addition to these basic requirements, companies conducting Tier 2 offerings would be subject to other requirements, including:

A requirement to provide audited financial statements。
A requirement to file annual, semiannual and current event reports。
A limitation on the amount of securities non-accredited investors can purchase in a Tier 2 offering of no more than 10 percent of the greater of the investor’s annual income or net worth。
The staff would also conduct a study and submit a report to the Commission on the impact of both the Tier 1 and Tier 2 offerings on capital formation and investor protection no later than five years following the adoption of the amendments to Regulation A。
The Commission is exploring ways to further collaborate with state regulators, including a program for a representative of NASAA or a state securities regulator to work with the staff in the SEC’s Division of Corporation Finance in implementing these rules。
Eligibility

The exemption would be limited to companies organized in and with their principal place of business in the United States or Canada. The exemption would not be available to companies that:

Are already SEC reporting companies and certain investment companies。
Have no specific business plan or purpose or have indicated their business plan is to engage in a merger or acquisition with an unidentified company。
Are seeking to offer and sell asset-backed securities or fractional undivided interests in oil, gas or other mineral rights。
Have been subject to any order of the Commission under Exchange Act Section 12(j) entered within the past five years。
Have not filed ongoing reports required by the rules during the preceding two years。
Are disqualified under the “bad actor” disqualification rules。
The rules exempt securities in a Tier 2 offering from the mandatory registration requirements of Exchange Act Section 12(g) if the issuer meets all of the following conditions:

Engages services from a transfer agent registered with the Commission。
Remains subject to a Tier 2 reporting obligation。
Is current in its annual and semiannual reporting at fiscal year-end。
Has a public float of less than $75 million as of the last business day of its most recently completed semiannual period, or, in the absence of a public float, had annual revenues of less than $50 million as of its most recently completed fiscal year。
An issuer that exceeds the dollar and Section 12(g) registration thresholds would have a two-year transition period before it must register its class of securities, provided it timely files all of its ongoing reports required under Regulation A。
Preemption of Blue Sky Law

In light of the total package of investor protections included in amended Regulation A, the rules provide for the preemption of state securities law registration and qualification requirements for securities offered or sold to “qualified purchasers,” defined to be any person to whom securities are offered or sold under a Tier 2 offering。
Background

Under the Securities Act of 1933, when a company offers or sells securities to potential investors, it must either register the offer and sale or rely on an exemption from registration. Regulation A is a longstanding exemption from registration that permits unregistered public offerings of up to $5 million of securities in any 12-month period, including no more than $1.5 million of securities offered by security-holders of the company. In recent years, Regulation A offerings have been relatively rare in comparison to offerings conducted in reliance on other Securities Act exemptions or on a registered basis。
The JOBS Act amended the Securities Act to require the Commission to update and expand the Regulation A exemption. In particular, the JOBS Act directed the Commission to:

Adopt rules that would allow offerings of up to $50 million of securities within a 12-month period。
Require companies conducting such offerings to file annual audited financial statements with the SEC。
Adopt additional requirements and conditions that the Commission determines necessary。
Effective Date for Regulation A+

The rule amendments become effective 60 days after publication in the Federal Register.

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Knotableは一箇所に何でも放り込んでコラボレーションできる“グループのためのEvernote”

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Amol Sarvaはほぼ10年前ぐらいから、クールなものをいろいろ作ってきた。PeekHaloなどのデバイスをおぼえておられる方が多いと思われるが、でも今度の彼の会社Knotableは、ブラウザの上で使うクールな生産性ツールを作っている。パートナーのEdward Shenderovichと共に立ち上げたそのサービスはKnotable Note Instantlyと呼ばれ、Chromeブラウザの中でノートを取ったりタスクリストを作ったりできる。

同社にはすでに、Bloomberg Betaや500 Startups、それにエンジェルのTom Glocer、Thomas Lehrman、Dave Lerner、そしてJeff Waldらが投資している。

“みんなが同じページに集まって仕事ができるようにしたい。これまでは、ストレージはDropbox、チームのコミュニケーションはSlack、プロジェクト管理はTrelloというように、ばらばらのソリューションを、あっちへ行ったりこっちへ来たりしながら使う必要があった。Knotableなら、ドキュメントでもリンクでもメッセージでも埋め込みでも、何もかも一箇所に放り込んで、そこに各人がアクセスすればよい。みんなが同じページの上で、ひとつのテーマに集中することができる”、とSarvaは語る。

使い方は従来のノート取りアプリケーションと同じで、画面をクリックして新しいノートを書き加えたり、データを入力する。投票ボックスとか、トゥドゥリスト(to-do list)などを作れるし、ファイルや画像のアップロードもできる。ノートは今動いているどのChromeからでもアクセスでき、Dropboxなど、ほかのサービスにエクスポートもできる。ひとつのKnotableに複数のユーザを設定して、リアルタイムでコラボレーションできる。いわば、グループのためのEvernoteだ。

今はChromeのみだが、プラットホームはWindowsでもOS Xでもモバイルでも何でもよい。このアプリケーションの目的は、ユーザの考えや発想のすべてをインターネットに接続された場へダンプすることだ。小さなアイデアでも大きなアイデアでもよい。ちょっと気に入ったGIFや漫画などを投げ込んでおくと、意外な発想のきっかけになったりするだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

FTCが初めて、失敗したクラウドファンディングを裁定…詐欺の一種と見なす

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失敗したクラウドファンディングプロジェクトをFTCはどう裁定したか、そのおもしろい詳細をFTC自身がポストしている。そのプロジェクトはThe Doom That Came to Atlantic Cityというボードゲームで、12万2874ドルを集めたが、製品はできなかった。作者のLee MoyerとKeith BakerはそのCthulhuが登場するボードゲームを2013年に発売するつもりだったが、メーカーForking PathのErik Chevalierはそのプロジェクトを完成させることができなかった。返金をしなかったChevalierは告訴されたが、彼はそのお金を家賃の支払やオレゴン州への引っ越し費用、私用の機器類の購入、別のプロジェクトのライセンス料などに使ってしまったらしい。

裁定でChevalierは、“経済状態が良くなったら”11万1793ドル71セントを返金すべし、となったが、FTCはこう書いている:

裁定命令によりChevalierは、いかなるクラウドファンディングキャンペーンに関しても不実表示を為すことと、明文化されている返金方針の履行に失敗することを禁じられる。彼はまた、顧客の個人情報を公開して利益を得ることと、そのような情報の適正な処分に失敗することを禁じられる。当命令は、Chevalierの支払不能によって保留にされる11万1793ドル71セントの判決債務を課す。彼が彼の経済状態を不実表示していたことが明らかになった場合は、ただちに全額の返済義務が生ずる。

 

FTCはTwitterまで使って、この事案について語っている。“FTCの捜査の詳細は非公開なので具体的な議論はできない”、とは言っているが、クラウドファンディングプロジェクトの管理者は顧客を公正に扱うべし、とお説教している。

[クラウドファンディングのプラットホームには公平かつ公正に振る舞う責任がある。]

[消費者がクラウドファンディング詐欺を避けるための秘訣を当委員会はポストした。](http://www.consumer.ftc.gov/blog/doomed-false-promises)

クラウドファンディングの世界に、とても興味深い前例が作られた、という感じを受ける。FTCによる介入と裁定がある、ということになれば、詐欺的な、あるいは不真面目なプロジェクトのオーナーは、真剣に用心せざるをえないだろう。FTCが扱う金額としては10万ドルはひな鳥の餌程度だが、IndiegogoKickstarterの悪質プロジェクトにFTCが目を光らせている、とわかっただけでも、すごいことだ。

FTCが今回明らかにしているのは、裁定があくまでも製作者の詐欺行為に関するものであって、クラウドファンディングの過程やKickstarterそのものとは無関係であることだ。今度また大きなキャンペーンがコケたとき、政府が誰に目をつけるかがわかった、と言えるかな。

[この事案はプロジェクトの作者が消費者に虚偽の約束をしてはならないことを示している。]〔リンク先: 「FTCはKickstarterで行ったプロジェクトの表現を責めたのか、それとも彼の返金不履行を責めたのか?」〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

君も人類史上初の宇宙撮影ポルノ(マジ)に出資してみないか?!

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面白いものが出てくる時代になった。ポルノビデオ撮影のための資金をあつめるべくクラウドファンディングが行われているのだが、その額がなんと300万ドルなのだ。これはもちろんただのポルノではなく、なんと宇宙にて撮影を行うものだとのこと。この初めての宇宙ポルノのためのキャンペーンページはこちらだ。プロジェクトのタイトルは「SEXPLORATION」と名付けられている。俳優と、おそらくはカメラクルーを宇宙に送り込み、そして本格宇宙ポルノを撮影する予定であるとのこと。

「ポルノ!」「宇宙!」「クラウドファンディング!」、「本格的ポルノ!」なんて言葉を並べれば、いかにもうさんくさい。しかし単なる宣伝文句としてでなく、実際に宇宙での撮影に成功すれば、それはなかなか面白いことかもしれない。もちろん史上最高予算のポルノビデオとなるのも間違いないだろう。関係者は以下のように述べている。

歴史上に、偉大な冒険を志す人がいなかったなら、この世界はいまとは全く異なったものとなっていたことでしょう。冒険精神のおかげで新世界を発見し、産業および文化の進化もそこに端を発したのでした。冒険家の勇気が、世界の在り方や、あるいは私たちの過ごし方を根本から変えたのです。名前をあげるならコロンブス、ガリレオ、ダ・ヴィンチ、エジソン、あるいはフォードなどの名前を挙げることができるでしょう。彼らの存在があってこそ、わたしたちのホームプラネットである地球の今があるのです。

今、「わたしたちのホームプラネット」と言いましたが、現代になって、この「ホームプラネット」を飛び出すようなアイデアもいろいろと登場してきています。たとえば火星を植民地化する計画があったり、あるいは2050年までに宇宙エレベーターを建築するというプランもあります。そうした時代にあって、宇宙における生活の在り方についても注目があつまっています。もちろん、その中でも大きな存在が「セックス」です。

そうした中、PornhubはDigital Playgroundと組み、アームストロングやガガーリンにならって重力に挑戦しながら世界初の宇宙ポルノを撮影し、新世界/新時代のセックスを表現しようと立ち上がったのです。これはアダルト業界に新しいジャンルが生まれるというだけのことではありません。人類にとって大事な振る舞いを宇宙空間にて行う、全人類史的に大きな出来事となるのです。

十分な資金が得られなければ、出資を表明した額は返金されることになる。また関係者曰く、無重力空間におけるセックスは可能なものであり、決して不可能なことを行うとして金を奪う詐欺行為ではないと述べている。

なかなか興味深いキャンペーンだが、希望額を手に入れるのはなかなか難しいのかもしれない。たとえば1ドルの出資で「参加証明」(Certificate of Endorsement)が得られ、また15万ドルを出資すれば、俳優が着用した宇宙服(および下着)を入手できる。しかしこれを手に入れて自慢したいと考える人は少数かもしれない。また、NASAの協力が得にくいであろうことも難点だ。しかしElon Muskも言うように、宇宙探検の将来は「個人的なもの」となってきており、あるいはこのプロジェクトが嚆矢となることもあるのかもしれない。

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(翻訳:Maeda, H

Rhombusのシステムで、テキストメッセージを送るだけで決済が可能に

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ミレニアル世代は、クレジットカードも現金も使わない。もちろんビーズや貝殻を使って決済を行ったりしない。彼らに決済を求める場合は、必ずスマートフォンを通す必要がある。 Rhombusのようなテキストメッセージから決済ができるサービスは、若い世代を惹きつけて止まないまたたびのようだ。このアプリは、特定の連絡先番号に金額をテキストで送るだけで送金することができる。例えば、カスタマーがテキストメッセージから商店に注文する。「ラージサイズの豆乳チャイラテソイレント、アーモンドミルク入りを5つ」とカスタマーが注文したら、店舗は代金の現金払いを依頼する。システムが彼らに決済の内容を確認した後、カスタマーの口座から代金が自動的に引き落とされるのだ。

Rhombusは、二人のフィンテック(金融テクノロジー)マニアのEdwin ElodimuorとTaiwo Oyeniyiが製作した。Elodimuorは Navigant Consultinで、OyeniyiはGoldman Sachsに勤めていた。Oyeniyiはコンピューターサイエンスで修士号を取得していて、Elodinuorは経済学で修士号を取得している。

システムは運営を開始していて、既におよそ40万ドルの決済が行われたという。3656の取引を完了し、プラットフォームには100を超える商店が登録している。SquareやVenmoのシステムと違い、アプリも必要ない。代わりに、その商店の固有の番号にテキストを送るだけで、カスタマーと商店との取引が完了する。

「私たちが抱えていた問題を解決するためにRhombusを作りました」とOyeniyiは言った。「共同ファウンダーと私は、地元の教会への寄付を送る簡単な方法はないかと考えていました。寄付金は通常、現金や小切手を封筒に入れて毎週日曜日に集められていました。すぐに代金を簡単に受け取る方法を探していた一般企業からも、注目を集めました。商店とカスタマーに私たちが提供するこのシンプルなサービスにメッセージ機能を加えるのも自然な選択でした」。

このシステムは、どのモバイル端末でも使用でき、別のハードウェアは一切必要ない。また、システムからRhombusが利用できる商店のリストをテキストで受け取ることができる。

「カスタマーはビジネスとやりとりするのに何かにサインアップする必要はありません。連絡帳に載っている人にテキストメッセージを送る感覚と一緒です。会話のやりとりの中で決済を行う時は、金額を入力して送るだけというシンプルさです」とOyeniyiは言った。このサービスでも、注文したプロテイン入りカップケーキを取りに行く時など、何かを買う工程の中で人と少なくとも一回は接しなければならないが、支払いの手間が大幅に省かれていて画期的だ。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter

写真の「LEGO化」に必要なLEGOブロックおよびその組み合わせを教えてくれるLegoizer

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LEGOを使えばいろいろなものを自分で作ることができる。さらに、Legoizerを使えば写真さえもLEGOにすることができる。画像をピクセル化する技術を利用して、写真をブロックに分割し、LEGOで描くための方法を教えてくれる。すなわち必要なブロックの色と形、および各行毎にどのように組み合わせていくのかを教えてくれるのだ。

たとえば上に掲載した写真は、125行のレゴブロックで再現できるのだそうだ。必要なブロック数は9400ピースなのだとのこと。実用性はともかくとして、LEGOファン同士の間でネタにするには十分に楽しいのではなかろうか。あるいは財政赤字の自治体など、交通標識をLEGO化することで支出を抑えることもできるかもしれない。

サイトを訪問してみても詳細な情報は記載されていない。コンタクト情報すら掲載されていない。写真をLEGO化することを楽しんでもらいたいと考えたおたく親切な人が開発してくれたのだろう。おそらくサンフランシスコ在住のプログラマーであり、Sailor Mercuryの名も持つSailorHGの作品ではなかろうかと思うのだがどうだろうか。

via Giz

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(翻訳:Maeda, H

小さなディスク型デバイスのChronosが普通の時計をスマートにする

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Apple Watchのおかげで、自分の時計コレクションの登場回数は激減したのだが、そろそろ良質な機械の生真面目に一定間隔で時を刻むあの動きが恋しくなってきた。小さい電子製品から情報を始終受け取りながらも、卓越した時計職人の作品を愛でることはできないのだろうか?そうだ、Chronosがある。

Chronosは、手持ちの洒落た時計の下部に「マイクロ吸盤」で取り付けられる、小さなディスク型のデバイスで、通知を小さなLEDの点滅と振動で伝える。スマートウォッチのように時計の表面をタップし、デバイスを起動させ、着信を止めたり、音楽を再生したりすることもできる。Kisai Linkのように、Chronosのインターフェイスはとても限定的だが、そこが洒落た時計をしつつも、多すぎる通知に煩わされたくない人にとって魅力的なポイントになっている。

以前私はこのような製品を厳しく評価していた。今でもニッチな市場であると思っている。しかし、良い時計に大金を払った人がジャガー・ルクルトの時計からApple Watchに乗り換えるのは難しいだろう。たとえそれが金のApple Watchでもだ。そう考えると、Chronosは道理にあった製品であると言える。

このプロジェクトのCTOのLuke Fromowitzは、Samsungの電子製品イノベーションチームと組み、Highway 1でのプログラムを修了して会社の設立に至った。彼らがローンチしたサインアップページには価格は掲載されていなかったが、この小さなディスクの今後に注目していくことにする。予想していたよりも早く私のスピードマスター マークII の出番が回ってくるかもしれない。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter

あなたの脳波がパスワード代りになるかもしれない

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ニューヨーク、ビンガムトン大学の研究者らは、少々訓練することによって、コンピューターが特定の単語に対する脳波の反応に基づき個人を識別できることを発見した。これは、パスワードの代りにいくつかの単語を聞くだけで、極秘ファイルのカギを開けられることを意味している。

リリース文より:

学術誌『Neurocomputing』で最近発表された研究 “Brainpoint” で、ビンガムトン大学の研究者らは、45人の協力者が75種類の略語(FBI、DVD等)を読んだ時の脳波を観察した。彼らは文字グループ毎に対する脳の反応を記録し、単語を読み、認識することに相関のある脳の部分に注目したところ、被験者の脳は略語毎に異なる反応を示し、コンピューターシステムが94%の精度で協力者を識別できることがわかった。この結果は、脳波をセキュリティーシステムで個人の識別に用いることができる可能性を示唆するものだ。

つまり、ユーザーが脳スキャナーを付けてして席に着くと、コンピュータはいくつかの単語を聞かせる。それらの単語に対する反応に基づいて、極秘コンピューターシステム(あるいはfacebook)に入ることが許され、あるいは拒否される。もちろん94%の精度は理想とは言えないが、改善は可能だ。面白いことに、こうした「脳紋」は指紋と同じくらい固有だが、実際には順応性を持つ。

「もし誰かの指紋データが盗まれた時、その人が代りの指を生やして置き換えることはできない ― その人物の指紋は永久に危険にさらされる。指紋は「取消し不能」である。一方、脳紋は理論的に取消し可能だ。このため、万一侵入者が認定ユーザーの脳紋を盗むことができたとしても、認定ユーザーは自分の脳紋を「リセット」することができる」と、プロジェクトの一員で心理学および言語学の准教授、Sarah Laszloは話した。

近いうちに脳でログインできるようになるのか? おそらく違うだろう。しかしこれは超厳戒システムにとっても、あなたのTwitterアカウントにとっても興味深い解決方法になるかもしれない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

日本発のKisai Linkは、ギーク風味を消したBluetoothウェアラブルだ

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ファッションの奴隷である私は、常に格好よくいる必要がある。しかし、こう多くのウェアラブルを身に付けなくてはならない今、いったいどうすればいいのか。ファッションとエレクトロニクスは両立しない。幸いなことに、Tokyoflashがまさにそのための商品を作った。Kisai Linkは小さなBluetoothデバイスで、手首に着けて使用する。電話やメッセージの着信を、LEDの様々な点滅とバイブレーションのパターンで知らせてくれる。画面はないので1回の充電で5日間使え、複数のファッショナブルなスタイルが用意されている。

Tokyoflashは、その明らかに奇妙なファッションウォッチで最もよく知られており、本誌でも過去数年間に何度も取り上げた。しかしこのLinkは違う。過去のデバイスの異常なオタク的スタイリングをほぼ完全に排除し、より流行に敏感な人たちをターゲットにしている。Linkは見た目がふつうのブレスレットなので、サイボーグのように見られずに「つながって」いられる。

Linkは79ドルで発売中。ファッショナブルな男女に向けたスタイルがいくつも用意されている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Peekはスマホカメラと3Dプリント部品で網膜写真を撮影し、途上国の眼疾患を診断するアプリ

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“Peek”(Portable Eye Examination Kit)は、目の病気を診断するためのスマートフォンベースシステムだ。3Dプリントされたカメラ用アドオンを使うことで眼科医は屋外でも詳細かつ完全な目の検査を行うことができる。英国の眼科医らが開発したこのシステムは、最近Indiegogoで13万0475ポンドを集め、現在医師からの予約注文を受け付けている。


Peekはスマートフォンの高精度カメラを使って網膜を見て、白内障の診断、視力、色覚、コントラスト等の検査を行う。プロジェクトを率いるのはDr. Andrew BatawrousとStewart Jordanで、デザインはKate TarlingとDr. Mario Giardiniが行った。同システムは、基本的眼科検診を受ける機会のない世界3900万人の人々を助ける目的で作られた。TED TalkでDr. Bastawrousは、白内障手術や処方レンズによる視力回復等、途上地域における目の健康維持を助ける彼の研究について話した。Peekで撮影した医療画像は、遠方の医師に送信され、患者の診断や治療の提案を行うことができる。

作者らによると、世界中の失明の80%は予防可能だが、眼疾患の検出に必要な器具は重く複雑で操作が難しい。安価なスマートフォンとプラスチック部品を組み合わせることによって、眼科医は世界中の眼疾患に対応することが可能になる。同システムには、画面に文字や図形を徐々に小さく表示していくことで視力検査をする興味深い機能もある。同様の方法によって色覚異常も検出できる。

これは明らかに消費者向けではないが、医師や訓練を受けた人材が、現地で本物のの有用な目の検査を行うことを可能にする。眼科診療室の器具をポケットに入れることによって、非常にシンプルかつ安価な方法で目の中の写真を撮影できるようになり、医師は必要な地域を訪れたりリアルタイムで人々を助けることができる。プロジェクトは目標金額を達成したので、アプリと3Dプリント部品は近日中に出荷されるはずだ。

via 3DPrint

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

MasterCard Sendは、ちょっとしたP2Pマジックで送金をスピードアップする

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お金を送るのは大変だ。たしかに一部の人にはbitcoinがあり、もっと多くの人のためにPaypalがあり、残るがさつ者のわれわれにはあのひどいSWIFTやACHシステムがあるけれども、送金のトリックを解明した者はまだ誰もいない。そんな中、MasterCard Sendは良いスタートを切った。

MasterCard Sendは、連邦準備金制度の送金システム高速化イニシャティブに沿った取り組みの一環として、即時支払いを可能にする ― 保険会社からの支払いが自分の銀行口座にほぼ瞬間に届くところを想像してほしい ― と共に、消費者はP2P支払いによって「家族や友達同志でカード会社や送金会社、商店等を通じて、通常数秒以内にスムーズな送金と受領を行うことができる」。カードからカードへ送金も可能で、Mastercard以外のカードも受け取れる。一度でも送金しようとしたことのある人なら、これが大ごとだとわかるだろう。

Mastercardは、技術的な詳細について語ろうとしないが、こう書いている。

MasterCard Sendは、個人支払いサービスとして唯一、全米デビットカード口座のほぼすべてに送金が可能で、取引きは通常数秒で完了する。これは、送金が閉鎖的ネットワーク内に限られていたり、ACHが関与するため送金に数日を要する既存のソリューションと比べてはるかに優れている。

新サービスはEコマース業者や企業が利用可能であり、Berkshire Hathaway Travel ProtectionやFreeShipping.comといった大会社(両社はSendの初期顧客)だけでなく、誰もが利用することによって、数多くの規制監視に報いるだろう。自分のビジネスにこれを利用できる人には、是非試して欲しいとMasterCardは願っている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

おめでとう今年のBitcoin Pizza Day!

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毎年5月22日になると、世界中のサイバーおたくたちがBitcoin Pizza Dayを祝う。この日、初期のbitcoinファンでプログラマのLaszlo Hanyeczが、bitcoinsで実際に物を買うことに成功した。彼は10000bitcoin(当時約25ドル相当)で、Papa Johnのピザ(上図)を二つ買った。2010年に彼は、bitcoinのメッセージボードに、こんな投稿をした:

10000bitcoinで二枚のピザを買うよ…たぶん、ラージサイズ二枚だから、翌日まですこし残る。ピザを食べたければ自分で作ってもよいし、電話で近くの宅配のピザを頼んでもよい。でもぼくがやりたいのは、ホテルの食堂で何かを頼むときのように注文した食べ物の代金を、bitcoinで払うことだ。bitcoinでちゃんと食事ができたら、とてもハッピーだ。きみも関心があったら、残りのピザをbitcoinで売ってあげるよ。よろしくね。Laszlo

10000bitcoinは、今なら233万ドル相当だ。

それから数時間後にこのイギリスのbitcoin所有者は、ピザを注文して届けさせた。そのごちそうは、まるで奇跡のように、まる40日続いた。ただしLaszloと彼の子どもたちが大量のピザを食べたのは、ほんの数日だったが、ひとつの伝説がここに生まれた。

Bitcoin Pizza Dayには一部の決済サイトがディスカウントのピザをbitcoin所有者たちに提供する。Snapcardbitcoinで買ったピザ一枚につき5ドルをチャリティして、Bernard & Millie Duker子ども病院の子どもたちにピザを贈る。

Pizza For Coinsでは、パイも買える。この全国的な祝日をどのように祝ってもよいが、でも、今日(こんにち)までのbitcoinの成長と成熟のために奮闘した人たちに敬意を表して、あの、べたべたぬるぬるして、むかむかする匂いの、Papa Johnのガーリックソースを、ピザにどっさりかけよう。あるいは、あの日Hanyeczが買ったのよりもおいしいピザを買おう。Papa Johnのは、ひどいよ。

出典: CryptoCoinsNews

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プログラミングの教材ビデオを生徒が自作する高校のコンピュータクラブ…楽しくなければ身につかない

高校のときは、プログラミングを、体格のがっしりした髭男から習った。彼は生徒たちがPascalのコードを書いているとき、ゴルフのスィングの練習をしていた。教室では歌を歌ったりせずみんな静かにしていたが、彼のやり方ではプログラミングの能力も身につかなかっただろう。ネバダ州Zephyr Coveの高校Whittell High Schooのコンピュータクラブは、生徒全員がプログラミングを好きになる、秘密の方法を発明した。

そのコンピュータクラブとAP(Advanced Placement, 高校時の大学課程習得コース)のコンピュータ科学のクラスは、生徒のMadison Maloneがリーダーで、彼はBlank Codeの見事な替え歌を作った。データ構造に恋をして、週末に、悪いコードを良いコードに変える、という内容だ。その歌は、何人かのしろうとが歌っているが、Taylorが意図したように、ゲームのプログラミングとAPのテストが歌詞になっている。

[妹が、Taylor SwiftのBlank SpaceのすばらしいニューバージョンBlank Codeを書いた。YouTubeは<https://youtu.be/BpowWp9OoD8>だ。]

アカペラのバージョンはアレンジがやや薄い。もっと厚くて賑やかな方が良いと思うが、でも、歌詞にGoogle Web Servicesが登場して、Steve Jobsに向かって“ぼくのコードを見てよ”なんて歌う曲は、それだけでもサイコーだ。生徒たちはビデオを、学習ロボットDashの作者が主催するコンテストのために作った。コンピュータの勉強と人気アイドルTaylor Swift、この二つの合体はとってもいいセンスだね。

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スマートウォッチのPebble、2000万ドルを集めながら破綻の噂

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スマートウォッチメーカーのPebbleにトラブルが起きているらしい。会社に近い筋によると、同社は成長を維持する上で困難に遭遇し、Sillicon Valley銀行に500万ドルの融資および500万ドルの与信枠を要望した。シリコンバレーのベンチャーキャピタルらは、同社からの新たな資金調達要求を却下している。

PebbleのCEO Eric Migicovskyはコメントしていない。

同社は最近驚異的に成功したKickstarterキャンペーンで2000万ドルを集め、現在150人の従業員を抱えさらに雇用している。クラウドファンディングによる資金注入 ― 手数料差引後約1800万ドル ― にもかかわらず、会社は成長を維持するためにVC資金を求め、今度は「沈まないために」銀行融資に頼った。

情報源によると、多くの従業員が、Apple、Androidその他のライバルに直面するにつれ、会社の方向性に不満を感じているという。例えば、Olio watchが発売されれば、Pebbleのインディー・スマートウォッチの看板を奪われるかもしれない。Pebbleは最近、フラグシップ機の99ドル白黒Eペーパーウォッチの後継として、Pebble Timeを発表した。新機種はカラーEペーパー画面を採用し、内蔵マイクロホンを持つ。

しかし、会社はすべてを失ってはいない ― 今のところ。私が話した匿名の社員は、慎重ながらも楽観的だった。しかしGlassdoorの3月の記事によると、彼らの雇用プロセスは ― 元Appleハンチョーで法務顧門のJeff Hymanが運営している ― 評判が悪い。

「うちは若い会社だ。Pebbleの前途は非常に明るい。これまでの道のりは素晴らしかった」と匿名を希望する現従業員は言った。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

私が今もApple Watchを使っている理由

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私はTechCrunchの常駐腕時計オタクとして、今使っているオメガやセイコーやJLCをApple Watchに代えるつもりがあるかどうか、しょっちゅう尋ねられる。

そして私は、代えた。本当に。私はApple Watchを手に入れて以来毎日これを着用し、次に機械式を身につけるのがいつなのかわからない。長年、どのスマートウォッチも良くできているが必要ではない、と言い続けてきた私にとって、これはこの世で一番言いたくないことだが、ついに私はこのピカピカの安物に屈服した。理由はいくつかある。

通知の扱いが適切

私はいくつかのAndroid WearやPebbleを使ってみた。MartianやGeak等のデバイスも試したが、どれもスマートウォッチのなすべきことができていない。私が行動することも無視することもできる通知をよこすことだ。Pebbleはそのゴールに一番近かったが(そして私はあの会社が大好きなのでカラーPebbleを予約した)、SaumsungやAppleのスマートウォッチの優れている点の殆どを欠いていた ― ワークアウトのモニターや単純な「アプリ」等。

だったら、なぜFitbitやSppedmasterを持たないのか?それは、Apple Watchは、その両方の目的を一つのパッケージに収め、Speedmaster並みの仕事をするからだ。

美しい

私は腕時計がどうやって作られているかを知っている。いくつか機械式時計を修理したこともあるし、時計工場も何度か見学した。数多くのスイス企業がモンラッシェを飲みながら、Appleがいかにうまくやったかを語り合っているに違いない。Appleはスチール製のケースに曲面とクリスタルを加え、スイスのどの工場よりはるかに安い価格で作ることに成功した。
大変人気のあるレッセンスType 3を思い浮かべてほしい。これと2500ドルのスイスアーミー・アルピナッハ・オートマチック・クロノグラフ(恐らくオモチャ以外の機械式クロノグラフで最も安い)との違いは、ケースと文字盤だ。あのケースを作るためには多くの高給な人々と多くの時間が必要だったが、Appleエンジニアほど高給な人はいなかったと私は思う。

要するに、3万4000ドルのレッセンス最大のセールスポイント ― 柔らかく有機的にさえ感じるケースと文字盤のスタイル ― が、携帯電話を作っている会社によって改善され量産されているのだ。私は、正真正銘の芸術作品であるレッセンスをApple Watchと比べるつもりなど毛頭ないが、製造という観点から見て違いは殆どない。

ちなみに、Apple Watchのバンド交換システムはそれほど斬新だと思わない。ジャガー・ルクルトやカルティエは同じ押しボタン方式を何年も前から使っている。Appleが盗んだのだ!

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私の他のウェアラブルを置き換える ― そしてスマートフォンを

上に書いたように、Apple Watchは私のFitbitに取って替わった。歩数計を身に付けるなど無駄だと主張する向きも多いが、私は自分が一日中動き回り楽しんだことを知りたいのだ。しかも、私への通知やヘルスデータがスマホではなく手首で見られるこは驚くべき利便性だ。

確実な通知のおかげで、私は携帯電話を取り出すより腕を見るようになり、思っていたのと違うメールを見るためにアプリを操作することもなく、前を向いている時間が長くなった。

私はクロノグラフ文字盤を使っているが、私の興味を引きつけておくのに十分な日々の情報を与えてくれる。今やApple Watchを着けていないと寂しさを感じ、気がつくとベル&ロスの文字盤をスライドしている自分がいる。

新しい

腕時計は欲望をかき立てる。本気でコレクションしていた2004~2006年頃、私は常に60台の腕時計を持っていた。時計コレクターは、ほぼ無限に新しい時計を探し続けるという欲望を持っている。そんな新しもの好き癖は決して健全ではなく、多くの場合、長くは続かない。

多くの時計コレクターは20台くらいに落ち着き ― 経験からわかる ― 新たに追加するために時計を売買する。しかし、Apple Watchはそんな新し物好き欲を長時間満足させだろう。時計とは、所有者から永遠に称賛されるアイテムだ。

かつて私は、時計を分解し隅々まで部品やしくみを観察したり、ガラス裏ブタの向こうでテンプが往復するのに合わせて秒針が動くところを見て感動したことを覚えている。Apple Watchは、あの同じ感動をソフトウェアを通じて与えてくれる。これは新しいもの中毒患者にとって明らかに危検だ。

いつか機械式に戻るかって? かもしれない。私は信頼できる機械式時計の価値を知っているし、時計作りの歴史や起源も知っている。私はかつて時計が人類最高の偉績であったことを知っているが、テクノロジーがこの百年だけでも複数回にわたって時計業界に打撃を加えたことも知っている。

偉大なるメーカーたち ― ロレックス、オメガ、ブレゲ ― は1970年代終りまで裕福なバブルの中に存在していたが、セイコー、カシオ、テキサスインスツルメントらによる極めて現実的手段によって殆ど破壊された。最初のクォーツ時計は車1台くらいの値段だったが、電子メーカーが部品の量産に成功して以来、価格はドル、いやセント単位にまで下がった。スイスの時計産業は高級品へと移行することによって対抗し、その結果多くの人々にとってスイス腕時計はホビーを超える価格になった。

スイスはどうなっているのか?

今私はスイスを心配しているか? イエスでありノーだ。スイスは長年その栄誉を拠りどころにして平均的消費者を無視してきた。私が2004年にWristWatchReviewというサイトを開いたのは、困惑を感じたからだった。GQやEsquire等のページを開くと、モデルがプラダのジャケット(900ドル、ゼンガのシャツ(400ドル)、ブライトリングの時計(2万ドル)等を身に着けていた。ジャケットに900ドル払う人が裕福すぎることは暗に理解できたが、腕時計が当時デトロイトの好地で家一軒買えるほどの値段であることは理解できなかった。

時計メーカーが決して教えなかった ― そして今も教えない ― こと、それは21世紀の時計作りが、四輪馬車を作ったり、ゼラチンシルバープロセスで写真を現像するのと同じくらい道理にかなっていることだ。とはいえ、月の光の下で馬車に乗ることや、生まれたばかりの赤ん坊の美しくプリントされた写真より素晴らしいものなどあるだろうか?

テクノロジーは、時計作り技術の大部分をハンダ付けロボットと低賃金工場労働者で置き換えた。だからこそ、私は時計愛好家として、時計作りの歴史、尊厳、そして大切さを世界と共有することが重要だと考えるようになった。

しかしスイスはそれを理解していない。例えば、Speedmaster Professional。スイスはこれを初めて月へ行った時計として宣伝している。しかし、この名高いSpeedmaster Proが重要なのは月へ一度行ったからではなく、現存する最も読みやすく信頼性の高い機械式クロノグラフの一つだからだ。

1950年代60年代の偉人たちはそれを身に着けていた。われわれには初期のクロノグラフの作者や使用者たちに対して、情報時代を切り拓いてもらった恩がある。それは独自のデザインと機械技術の時代に作られた、驚くべき作品である。

スイスは死んだ馬を見つけては鞭を入れ続けている。私の愛する時計メーカーの一つ、ウブロは、事実上1種類の時計を並べ替えながら売っている。ロレックスは前世紀から殆ど変わっていない(ただしロレックスおたくにこれを言ってはいけない)― 価格を除いて。この退屈で鈍感な倫理は何十年も彼らの間で通用している ― クオーツ危機が起きた後でさえ。一種類の時計とその微妙なバリエーションを繰り返し作り続け、値札に際限なくゼロを加え続ける、なぜならコレクターがそれを払うから。これは正気な消費者に対する侮辱であり、いわゆる「良い」時計は、魅力よりも非常識さを感じさせる。

「ヴィンテージ時計はアナログ時代の最も優れた化石である。一つひとつが小さな世界であり、小さく機能的なメカニズムは微小で謎めいた動く部品の集まりだ。動く部品!その結果これらの時計は、ある意味で、生きている。彼らには鼓動がある」とウィリアム・ギブソンは15年前に書いている。「彼らは、タマゴッチのように、『愛』に反応し、通常それは特別な専門技術者による高価な仕事を通じてなされる。まるで古代の蒸気機関トラクターやヴィンセントのバイクのように、時計は事実上どんな崩壊状態からでも苦労して復元される」

私は彼に全面的に賛成する。純機械的なものには魔法のようなものが漂い、それは専門家が習得に一生かかるほど複雑である。この量産ハードウェアと容易な対話の時代に、それは何かを意味している。

しかしサイバネティック予言者のギブソンでさえ、もう一つの、はるかに心引かれるタマゴッチを予見することはできなかった。Apple Watchは同じようには愛に反応しないが ― それは冷たく、計算されている ― デザインと欲求、テクノロジーとファッション、単一性とつながり等の奇妙な融合を通じて愛を生み出す。そしてそれらの融合こそ、スイスが警戒すべき理由なのである。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Light Phoneは、アンチ・スマートフォン

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Light Phoneは現存するあらゆる携帯電話の逆を行く。小さくて薄く、充電は20日間持続し、文字通り電話をかけて受けることしかできない。まるでSports Illustrated Football Phoneの制作者が、ウィリアム・ウォーカー・アトキンソンの不巧の講演を聞いて作ったかのような、プラトン理想主義的究極の通信デバイスだ。何が一番いいかって? 値段は100ドル。

何ができるかって?何も。SIMカードを入れていくつかボタンを押して電話をかける。ブラウザーはない。ゲームもない。NFCもない。スピードダイヤルはある、これは良い、懐中電灯にもなる。そうそう、充電が20日間持つことは言ったっけ?

制作者のJoe HollierとKaiwei Tangは、ニューヨークで行われたGoogleの30週間インキュベーターでこれを作った。二人ともデザイン経験を持ち、Kaiweiは携帯電話にも関わったことがある。

「これを作り始めた理由は、真の幸せとは存在することであるとわかったからだ。それはセネカ以来あまりにも多くの賢人が書いていることだ。今や一日のあまりに多くの部分をつながって画面を見つめて過ごしていて、あまりに多くの場面で存在を失っている。われわれはLight Phoneを、人が自分の〈つながり度〉のバランスを見つける方法として作った。二度とつながるべきでない、と言っているのではない。ひと休みすることがあらゆる意味で非常に健康的であるというだけだ」

ゴールは、究極的には、電話機をできるだけ使わないこと。Light Phoneには500分のプリペイド通話時間が含まれ、USB経由で充電するが、取り出して通話をしたらすぐしまうという使い方をして欲しいと彼らは言う。出荷目標は2016年5月なので、自己認識を取り戻す手段を待つには長い時間だが、彼らにも時間をあげよう。

そして重要なこと。この端末はあまりにも素朴(いい意味で)なので、二度と買い換える必要がない。

「この電話機を新機種に買い換える必要はまずないだろう」とHollierは言う。「このプロジェクトでわれわれが言いたかったこと。テクノロジーは毎日の生活を本当に幸せにするのか?テクノロジーに反抗するつもりはないが(われわれはインキュベーターに参加し、情熱も持っている)、もう一度人間を第一に考え、長い目で見て生活を良くするテクノロジーが何かを見直すべきだと思う。Light Phoneがその全部に答えるわけではないが、これはそのための会話の第一歩であり、われわれは他にも数多くのアイデアを持っている」。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook