スウェーデン拠点のPolestarが電気自動車Polestar 2のリコールと約375kmのEPA格付けについて言及

スウェーデン拠点のPolestar(ポールスター)は、Volvo(ボルボ)と吉利汽車(Geely、ジーリー)からスピンアウトした若い自動車メーカーだ。現在、設立からわずか4年で2台の車を市場に投入しているが、間もなくさらに多くの車を発売する予定となっている。多くのスタートアップと同様に、同社も政府の規制当局と早期リコールの嵐を乗り切っている。

今週初め、米国環境保護庁(EPA)はPolestar 2の電気範囲に関する調査結果を発表し、フル充電で233マイル(約375km)の走行が可能であることを証明した。これは、競合するTesla Model 3よりも約90マイル(約k145km)少ない。Polestar 2のファーストインプレッション記事はこちら

PolestarのCEOであるThomas Ingenlath(トーマス・インゲンラス)氏はTechCrunch Sessions: Mobilityに登壇し「PolestarはドライバーがEPAの航続距離を超える結果を実際に目の当たりにしていることを知っています」と述べた。

「私たちは車が実際に何をしているかを知っています。大きな違いのように見えるかもしれませんが、実際にはそれほどの差ではないことも知っています。EVとしての日常生活には間違いなく十分だと考えています。また、これは私たちの電気自動車のバージョンの1つであり、今後Polestar 2にはより高いEPAを持つさまざまなバリエーションを追加していく予定です。航続距離は競合する電気自動車の中では本当に良いレベルだと思います」と同氏。

インゲンラス氏は、Polestarが航続距離でテスラに勝っているわけではないことを認めつつも、EPAの評価ではなく実際の性能の比較を奨励している。「紙の上では大きな違いのように見えるものは、実際にはそれほどではありません」と同氏。そして、より長い距離を走れるバージョンが開発されていることも明かした。

「来年、2021年にはシングルモーターバージョンを計画しています。もちろん、同じバッテリーでより良い航続距離を提供します。そして、その途中でソフトウェアの改良を行い、同じkW(キロワット)時のバッテリーでより効率を上げることができるようになるでしょう。私たちは旅に出ています。そこからスタートし、月々良くなっていくでしょう」と続けた。

インゲンラス氏はまた、走行中に突然停止した車両をめぐるPolestar 2の最近のフルリコールについて「これは非常にまれなケースで起きたことです」と述べ、「市場には2200台のPolestar 2しかなく、報告されたケースはいずれも米国では起きていません。影響を受けた車両が事故に巻き込まれたことはありませんでした」と説明した。なお、この問題はソフトウェアのアップデートで修正されている。

「私たちには学ぶべきことがたくさんあり、企業として改善すべきこともあります。私たちは駆け出しのスタートアップです。そしてもちろん、すべてがスムーズに進むことを期待することはできません。私たちは改善していかなければなりませんし、お客様ともその道をともに歩んでいかなければなりません。そして、自動車業界では、実際に誰も問題を起こさないようにするために非常に早い段階でリコールを行うというのは、本当に素晴らしい基準だと思います」と述べた。

早期リコールには大きな問題はないという。その代わりに現在は「リコールに関連してPolestar 2のオーナーと接する際に会社が顧客サービスに優れていることを確認することに注力している」と同氏は語った。

カテゴリー:モビリティ
タグ:Polestar、電気自動車

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(翻訳:TechCrunch Japan)

ポルシェがガソリンエンジン車を持続可能なものにする合成燃料を研究中

持続可能な自動車への道は最終的には電気自動車にたどり着くと思われるが、そのゴールへの道筋は明確ではない。ゴールに向かう方法は複数あるが、ポルシェはその1つの可能性として合成燃料に注目している。いわゆるeFuels(e燃料)と呼ばれるものは、CO2と水素から製造される。再生可能エネルギーを利用して製造された場合、内燃機関(ICE)を搭載した自動車が寿命を迎える前に、より持続可能なものになるのを助けることができる。

今週初め、ポルシェの執行役員で営業・マーケティング担当のDetlev von Platen(デトレフ・フォン・プラテン)氏は、TechCrunch Sessions: Mobilityでこの代替燃料について語った。

ポルシェの現在のラインアップを見れば、同社がどこに向かおうとしているのかは一目瞭然だろう。もちろん電気スポーツカーだ。現在の計画では、2020年には電動スポーツセダンが1台、小型SUVの電動バージョンが近々登場する予定となっている。また、プラグインハイブリッド車も数台用意している。そして2025年までには、車の半分が電気自動車になるとしている。

「世界各地で多くの新しい規制が出てくるのを目の当たりにしています。カリフォルニアはその一例です。ヨーロッパや中国は今後さらに複雑化していくだろうし、非常に早く変貌を遂げていくのが目に見えています。そして、ある時点までには、この技術を中心とした内燃機関や自動車を開発・生産することは、バッテリー車よりもさらに高価になるでしょう。物事は非常に速く進んでいます」」とフォン・プラテン氏。

世界各国の政府は積極的な規制を用いて自動車メーカーを電気自動車の未来に向かわせようとしているが、その目標はすでに何百万台ものガソリン車が道路を走っていることには対処していない。

フォン・プラテン氏は「パリ協定で定められた約束を予定よりも早く達成することがポルシェの目標だ」と説明する。そのためには、自動車産業全体の環境負荷を低減することが必要であり、ポルシェは、現在および将来の内燃機関車の環境負荷を低減する方法としてeFuelsを検討している。再生可能エネルギーで生産されれば、ICEを搭載した車が再生可能エネルギー源の燃料で駆動することになる。

ポルシェはユニークな立場にある。それは、これまでに生産された車の70%が今も走行中であるということだ。所有者は一般的に熱狂的で、クラシックな空冷ポルシェ・クーペを電気自動車のために下取りに出すことはほとんどない。同社は、eFuelsを走行中の車を維持しながら環境への影響を低減する方法として捉えている。

この新しいタイプの合成燃料は、水素とCO2から製造される。ポルシェによれば、この燃料は、最も基本的な用語では、原油から生産される灯油、ディーゼル、ガソリンと特性を共有しているという。

9月に発表されたポルシェの声明で、執行委員会の研究開発部門のメンバーであるMichael Steiner(ミヒャエル・シュタイナー)氏は「この技術は、今後何年にもわたって内燃機関が自動車の世界を支配し続けることを考えると、特に重要な技術です」と、述べている。「既存の自動車を持続可能な方法で運用したいのであれば、eFuelsは基本的な要素です」と続ける。

合成燃料は過去にも研究が試みられたが、長期的な牽引力はほとんど得られなかった。ポルシェは、この新種の合成燃料の仕様に影響を与え、eFuelsがポルシェのパフォーマンスエンジン内で確実に機能するようにしたいと考えている。「(ガソリンにエタノールを10%混ぜた)E10が市場に出回ったとき、このブレンドにはいくつかの欠点がありました。今回は違うものにしなければなりません」とシュタイナー氏。

フォン・プラテン氏は「化石燃料に比べればまだかなり高価なので、この燃料技術の工業化について話し合うためのパイロットプログラムを開始しました。将来的にこれがうまくいけば、電池技術以外にも持続可能性を生み出すスピードを上げるものを手に入れることができる。

カテゴリー:モビリティ
タグ:ポルシェ、eFuels

画像クレジット:Stuart Garage/Unsplash(Image has been modified)

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(翻訳:TechCrunch Japan)

GMが車載インターフェースにUnreal Engineを採用、GMC Hammer EVに搭載へ

近日発売予定のGMC Hammer EV(GMCハマーEV)には、Unreal Engine(アンリアル・エンジン)を搭載した新しい車内ユーザー インターフェイスが採用される。Unreal Engineは強力な3Dプラットフォームで、最新のビデオゲームを支えるものであり、車内の乗員にダイナミックで堅牢な体験を提供するのに適しているだろう。

Unreal Engineの開発元であるEpic Games(エピック・ゲームス)は米国時間10月8日、同社のヒューマン・マシン・インターフェイス・プログラムの最新開発ツールを発表した。

GM(ゼネラルモーターズ)の現在の車載ユーザーインターフェースは、市場で最悪の部類に入る。世界有数の自動車メーカーとしては驚くべきことだが、Chevy(シボレー)、Buick(ビュイック)、GMC、Cadillac(キャデラック)の各車種では、インフォテインメントシステムにいつもがっかりさせられる。競合他社と比較するとGMの車のシステムは遅く退屈で、競合他社の車に見られる高度な機能が不足している。

Unreal Engineは強力なプラットフォームであり、GMのエンジニアにはほかの場所では見られない最新の機能やインターフェイスを搭載するための十分なスペースを提供するはずだ。

Epic Gamesが説明しているように、このプラットフォームには、デザイナーやエンジニアのワークフローを改善するための開発者ツールの包括的なセットが用意されいる。

今回のニュースは、Hammer EVがGMにとって極めて重要な製品であるという考えを裏付けるものだろう。同社は2020年の初めにスーパーボウルの広告スポットでプロジェクトを発表したが、それ以来、次期電気自動車についてはほとんど明らかにしていない。

なお、GMがUnreal Engineを追加車両に使用する意向があるかどうかは不明だ。

カテゴリー:モビリティ
タグ:GM、GMC Hammer EV、Epic Games、Unreal Engine

画像クレジット:Epic Games

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(翻訳:TechCrunch Japan)

コロナ禍に大麻吸入器メーカーの売上が急増、全米での合法化を見据え転換期を迎える大麻業界

世界的なパンデミックで大麻に興味を持つ人が急増しており、吸入器メーカーは記録的な売上を達成している。TechCrunchの取材に対し、スタートアップから大手メーカーまで複数の主要メーカーが、「コロナ危機が始まって以来、売上が増加している」と語った。供給量が制限されていることもあって、一部の上位モデルの吸入器は品薄となっており、各メーカーは増産対応に追われている。

一部のメーカーのCEOらは、パンデミックによって大麻が消費者に広く受け入れられるようになり、全米での合法化を求める声が高まっている状況を目の当たりにしている。合法化されれば、新たな消費者が市場に入ってくるため、Canopy Growth(キャノピー・グロース)、PAX(パックス)、Grenco Science(グレンコ・サイエンス)などの企業は市場トップ水準の大麻吸入器メーカーとして利益を享受することになるだろうが、肝心の製品が品薄ではそれもかなわない。

こうした品薄の原因の一部はサプライチェーンにあるが、品薄に苦しんでいる大麻関連製品だけではない。米国市場では現在、自転車からカヤックまで、多くの製品が品薄になっている。そうした製品は、もともと供給量が少なかったが、需要が増大したため、品薄に拍車がかかっている状態だ。

2012年に創業されたグレンコ・サイエンスは、ドライハーブの吸入器市場では早期参入組である。同社は2019年、シリーズAで資金を調達し(金額は非公開)、革新的な製品を開発、リリースした。さらに、安価な水ろ過式携帯型コンセントレート吸入器DashとRoamを2020年の初めに市場に投入する準備を整えていた。

ちょうどそのタイミングで新型コロナウイルスのパンデミックが発生した。

CEO兼共同創業者のChris Folkerts(クリス・フォルカーツ)氏によると、RoamとDashのリリースは延期されたが、製品を市場に投入する余力はまだ残っていたという。

フォルカーツ氏は次のように語る。「(パンデミック発生後も)引き続き成長を維持し、製品パイプラインを大幅に拡張できたと思っている。今年の後半にいくつか製品をリリースする予定になっており、買収後に新しいデザインのStundenglassを投入できると思う」。

実際、グレンコは、パンデミックの最中でも2つの製品のリリースや他メーカーの買収で大忙しだった。そして、その忙しさはまだ続くようだ。消費者のドライハーブへの興味が急速に高まっている一因は、同社がリリースしたDash吸入器ではないかとフォルカーツ氏は言う。グレンコは、さらに3つのドライハーブ吸入器をリリースする予定だ。

フォルカーツ氏は、現在に至るまでに、特に顧客サポートや製品出荷に関して問題に直面してきたことを認めている。オンラインショップや代理店経由で注文が殺到したが、それに対応する準備が整っていなかったのだ。そこで、かなりの人数の社員を再教育して、製品・出荷サポート担当として直接、顧客対応を行わせた、と同氏は語る。

キャノピー・グロース傘下の有名な吸入器販売会社Storz & Bickel(ストーズ・アンド・ビッケル)も顧客サポートの問題に頭を悩ませている。どのユーザーフォーラムを見ても、同社の顧客対応が追いついていないことは明らかだ。出荷が遅いとか、顧客対応が悪いといったクレームが購入者から寄せられている。同社のウェブサイトstorz-bickel.comに掲載されている商品の大半には、正規代理店には在庫があるにもかかわらず、「残りわずか」の警告が表示されている。

キャノピー・グロースのグローバル吸入器部門担当副社長Andy Lytwynec(アンディ・リトイネック)氏によると、ストーズ・アンド・ビッケルは予想を越えて急速に成長し、急ピッチで生産拡大が行われ、「ドイツの工場では、高まる切迫感の中で30人の社員が追加採用された」という。

2000年、 ストーズ・アンド・ビッケルは、世界初のデスクトップ型ドライハーブ吸入器と言われているVolcanoをリリースした。同社は現在、2種類のVolcano、およびVolcanoと同じ技術を用いた数種類の携帯型吸入器(いずれも医療用として認可済)を販売している。2018年、キャノピー・グロースはストーズ・アンド・ビッケルを買収し、他の吸入器ブランドをストーズ・アンド・ビッケルに統合した。

リトイネック氏は、ストーズ・アンド・ビッケルは新型コロナウイルスの影響度を判断するためのある種のバロメーターだ、と指摘する。キャノピー・グロースの最新の四半期報告によると、売上は増加しており、第1四半期が終了する6月末までに71%の売上増を記録した。財務報告書によると、この売上増の主な要因は、ストーズ・アンド・ビッケルの売上増と代理店販路の拡大であるという。

パンデミックの最中、消費者が購入したのはドライハーブだけではない。濃縮大麻吸入器のメーカーの売上も増加している。

Puffco Peak e-rigという優れた吸入器を製造するPuffco(パフコ)も売上が急増した。パフコの創業者Roger Volodarsky(ロジャー・ボロダスキー)氏はTechCrunchに次のように語った。「パンデミック発生以降、多くの新規嗜好者が大麻市場に入ってきたようだ。パフコでは、この期間、創業以来最大の売上を記録した。さまざまな課題に直面している中で、継続的に成長できていることに感謝している」。

パフコの製品は、粉ではなく、濃縮大麻で使用するように設計されている。濃縮大麻というカテゴリーは、大麻の吸入器市場でこれから大きく伸びることが予想される。乾燥粉末と、いわゆる携帯用ペン型吸入器との中間にあたるカテゴリーだ。

Jupiter Research(ジュピター・リサーチ)は、CCELL吸入ハードウェア販売の最大手で、米国を含む世界の規制された大麻市場でビジネスを展開している。事前にパッケージングされた自給型THCカートリッジであるCCELL市場で、ジュピター・リサーチは新型コロナウイルスの影響をほとんど受けなかった。

ジュピターの最高執行責任者兼社長のTim Conder(ティム・コンダー)氏は次のように述べている。「少なくともデータを見る限りでは、吸入器市場全体で新型コロナウイルスの影響による大きな変化はなかった。実際、当社は吸入器カテゴリー全体で市場シェアを伸ばし続けている。吸入器(ベイブ)は、大麻ヘナ粉末で2番目に大きなカテゴリーで、3番目は食用だ」。

コンダー氏は、新型コロナウイルスがきっかけとなって、大麻に対する政府の姿勢が変化する可能性があると見ている。「大麻合法化の動きが連邦レベルで勢いを増しているように感じる」と語る同氏は、各州政府にも連邦政府にも、全米の合法大麻市場によってもたらされる財政上のメリットに注目してほしい、と考えている。

他の大麻関連機器メーカー企業も、新型コロナウイルスによって米政府が大麻をさまざまな角度から見るようになった、という見方に同意している。

ウィスコンシン州に本社を置くDynaVap(ダイナバップ)によると、大麻に対する一般大衆の認識は、社会的な受容に向けた機運の継続的な高まりと同調する形で拡大してきたという。DynaVapの創業者兼CFOのEric Olson(エリック・オルセン)氏は、「大麻草にはプラスの効能さえあり、新型コロナウイルスの影響を軽減するのではないかと思う」と指摘する。さらに同氏は、

「業界が州および国レベルでの合法化を推進し続けることができれば、パンデミック後、大麻草をめぐる動きは肯定的で影響力のある住民運動となるだろう」と語った。

ウィスコンシン州を拠点とする従業員50人のダイナバップは、5月に人員を増強し始め、最近、「Orion」と呼ばれる誘導加熱器など、いくつか新しい製品をリリースした。

世界的なパンデミックの発生から6か月が経過した今、前述の各メーカーは需要増に対応すべく増産と人員増を図っており、大麻市場は勢いよく拡大しているようだ。

キャノピー・グロースのリトイネック氏は、ここ数か月間が大麻業界のターニングポイントになったと考えている。それは、大麻の合法化(および課税)による経済的影響のみを指しているのではない。消費者が大麻に対して洗練された感覚を持つようになっている、と同氏は言う。

「消費者は違法の雑草にではなく、より高級な商品にお金を使うようになっている。パンデミックの最中にカテゴリーが成熟していくのは良い傾向だ。吸入器や高品質の消耗品が売れるようになっている。これは大麻が受け入れられている証だ。今後業界が追い風に乗って、この暗黒の時期を可能な限り早く脱出できることを祈るばかりだ」とリトイネック氏は語った。

関連記事:大麻栽培者の規制上のデータ入力をRFIDスキャナーとBluetooth対応の測量器で容易にすることを目指すCanix
カテゴリー:ヘルステック
タグ:新型コロナウイルス 大麻

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(翻訳:Dragonfly)

AmazonがEchoをリニューアルして球形に、Echo Show 10は画面が自動スイベル、Alexaも改良

Amazonは今日(9月24日)のハードウェアイベントで、多数のプロダクトを発表した。スマートスピーカーのEchoシリーズも新モデルが登場した。まずデザインが一新された。特徴的な円柱形は廃止され、市場で類を見ない球形になった。ライトは下部に配置されたが、丸いボタンは依然トップにある。

搭載されるAlexaソフトウェアもアップデートされた。 Alexaは音声コマンドが理解できない場合尋ね返し、次回からその内容を利用する。つまりユーザーごとの高度なカスタマイズが可能になった。例えばAlexaに室温を「いつものようにセットして」と命ずると、Alexaは「それはどういう設定ですか?」などと尋ねる。Alexaが「会話モード」を備えたのはブレークスルーだ。今日のデモでは、AmazonはユーザーがAlexaにピザを注文するところ見せた。人間が「あまりお腹が空いていないので小さなピザでいい」と言うと、Alexaはその意味を理解して自動的に注文を代行する。開発チームはこれを「自然な会話分析」と呼んでいる。

Echo Studio、Auto, Linkその他ウェアラブルに関してAmazon は市場に投入される時期を明らかにしていない。

第4世代Echoの価格は99ドル(日本では10,980円)で従来のEchoとEcho Plusの機能が統合されている。中・低音のスピーカーは上部にあり、2個のツィーターが下部にある。 従来のEcoh Plusと同様、ZigBeeハブとSidewalk Bridgeネットワークを介してAmazonのスマートホームデバイスに接続できる。

Echo Dotはさらにボール状に丸くなった。フルサイズのEchoの半分のサイズで価格は49ドル(5,980円)、時計つきバージョンが59ドル(6,890円)となっている。 従来のEchohも引き続き販売される。

従来のEcho Dotと同様、新バージョンでも子供向けのEcho Dot Kidsがサポートされる(日本では未確認)。今回のモデルは動物など楽しい柄がプリントされ価格は59.99ドルだ。Alexeは子供向けに設定されている。

Echo Show 10は249ドル(日本では29,980円)で、10インチの高精細度ディスプレイ、1300万画素のカメラ、2.1スピーカーシステムが搭載される。目玉機能はなんといっても「ディスプレイがユーザーを追いかける」ことだろう。カメラとAmazon独自のCPU周囲を観察して理解し、人物がいる方向にディスプレイを向ける(Facebook Portalに似ている)。現在のバージョンと同様、SkypeやZoomはじめとして多数のビデオコミュニケーションサービスをサポートする。

(Japan編集部追記)Amazonの日本サイトのEchoページで新モデルの価格、機能が詳しく紹介されている。登録しておくと予約開始時にメールで通知を受けられる。

画像:Amazon

Amazon Hardware Event

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滑川海彦@Facebook

NetflixがついにAmazon Echo Showで視聴可能に

Amazon(アマゾン)は2017年にスマートスクリーンとしてEcho Showのプロダクトラインを発表した。そして米国時間2020年9月24日、ついにNetflixへのアクセスを獲得した。このビデオサービスは、公式にサポートされているビデオストリーミングアプリとして、HuluとAmazon Primeビデオに加わる。

このニュースは、アマゾンが毎年開催しているEchoイベントで、同社が再設計されたスピーカーやアップデートされたAlexa機能を含む一連の新製品やサービスを発表したことに由来している。

アマゾンの幹部は「Echo Showの所有者が小さな画面でコンテンツを見るのが好きだというデータがあることを示している」と話した。Netflixはそのユーザー層を幸せにするはずだ。発表されたばかりのEcho Show 10で、Netflix、Hulu、Primeビデオを視聴すると、ユニットは電動スタンドで回転し、部屋の中を動き回って視聴者に追従する。

Amazon Hardware Event

画像クレジット:Krisztian Bocsi / Bloomberg / Getty Images

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(翻訳:TechCrunch Japan)

「EchelonのPrime Bikeはコラボ商品ではない」とアマゾンがページから削除

9月22日にフィットネス用品メーカーのEchelon Fitness(エシュロンフィットネス)がPrime Bikeという最新プロダクトを発表した。価格は500ドル(約5万3000円)で、1900ドル(約20万円)するPeloton(ペロトン)のバイクのほぼコピーだ。EchelonはPrime Bikeを「Amazon(アマゾン)とのコラボで」開発したと話した。しかしアマゾンはそれは真実ではないとし、サイトからPrime Bikeを除外し、Echelonとは距離を置く声明を出した。Prime Bikeを発表したプレスリリースは、大半のリストから削除されている。

「バイクはアマゾンのプロダクトでもなければ、Amazon Primeに関連するものでもない」と同社は声明で述べた。「Echelonはアマゾンと正式な提携関係にない。当社は今回のことを明確にすること、プロダクトの販売を停止すること、プロダクトのブランド名を変えることでEchelonと連絡を取っている」

今回のアマゾンの声明は、昨日のEchelon Fitnessによるプロダクト発表を受けてのものだ。発表の中で同社は「(アマゾンの)初となるコネクテッドフィットネス製品」とうたっていた。500ドルのバイクは確かにPelotonの安価なコピー商品のようだった。EchelonのPrime BikeはPelotonのオリジナル商品より45ポンド(20kg)も軽いが、配色やデザイン、機能が同じで、唯一大型のビデオモニターがない。

現状、Prime Bikeはアマゾンでは購入できない。上記のアマゾンのコメントからすると、ゆくゆくは異なる商品名でアマゾンのサイトで販売されるかもしれない。なおいま購入したい人は、異なる商品名ながらWalmart(ウォルマート)で同じものを同じ価格で買うことができる。

画像クレジット: Echelon

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(翻訳:Mizoguchi

AmazonがPelotonを意識したエクササイズバイクPrime Bikeを5万円台で販売

Amazon(アマゾン)Prime Bikeの製造・販売でEchelon(エシュロン)とタグを組む。500ドル(約5万3000円)のエクササイズバイクは事実上、1900ドル(約20万円)するPeloton(ペロトン)のバイクからスクリーンをなくしたもののクローン。配色やデザインすら同じだ。Prime BikeはAmazonで購入できる(少し異なるブランドになるがWalmartでも販売される)。

Echelonは不気味にもMirror(ミラー)にそっくりのスマートミラーを含め、いくつかのフィットネス製品を製造している。Prime BikeはEchelonの3つめのスマートバイクとなる。他の2つはビデオスクリーンを備えていて、999ドル(約10万5000円)と1199ドル(約12万6000円)だ。

Prime Bikeは、前輪でのエクササイズ負荷の数段階調整など、Pelotonのものに搭載されているほぼすべての機能を備える。トゥークリップの代わりにPrime Bikeはライダーの足をペダルに固定するのにストラップを使っている。ただ、Pelotonのバイクが重さ135ポンド(約61kg)なのに対して、Prime Bikeは80ポンド(約36kg)しかなく、Pelotonのものほどしっかり、そしてがっしりしていないことが予想される。

Prime Bikeにないものとしてはスクリーンが挙げられるが、これはタブレット端末ですぐに解決できる。Pelotonはアプリを通じてクラスを提供しているため、Prime Bike購入者はPelotonのサービス、あるいはPelotonのものにかなり似ているEchelonのサービスを利用できる。

「みんなが利用できるフィットネス、という考えに基づいて作った。Prime Bikeは500ドル以下の素晴らしいコネクテッドバイクを作るという目的で、Amazonとのコラボとして開発された。目的が驚異的に一致していたことが証明された」とEchelon FitnessのCEOで会長のLou Lentine(ルー・レンティニー)氏は話した。「初のコネクテッドフィットネス製品でのパートナーとして当社に目を向けたAmazonは、当社のリーズナブル価格で品質の良いものを届けるという姿勢を認めている。当社の取り組みは2019年の爆発的な成長に反映されている」。

Pelotonのものより安価で販売されているスピニングバイクは数えきれないほどある。そしてその多くはAmazonで購入可能だ。だがPrime Bikeほど露骨なものは他にない。Amazonは人気の製品をかなり真似たプロダクトを製造・販売するという、長い歴史を持つ。

Echelonとの提携で、AmazonはPelotonに狙いを定めて大きな一歩を踏み出す。その動きにPelotonの株価が反応し、5%近く下落して1株あたり90ドル(約9450円)となった。

Prime Bikeと同じエクササイズバイクが500ドルでWalmartでも購入できることは記すに値するだろう。WalmartではEchelonの「Connect Sport Bike」というブランドで販売されている。

関連記事:Pelotonがエクササイズバイク上位モデルBike+とトレッドミルTreadを発売、価格はいずれも約26万円

カテゴリー:ハードウェア

タグ:Amazon Peloton フィットネス / エクササイズ

画像クレジット:Echelon

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(翻訳:Mizoguchi

詐欺疑惑渦中の電気自動車メーカーNikola会長が辞任、株価は暴落

電気貨物自動車のスタートアップ、Nikola Corp.のファウンダーで取締役会長のTrevor Milton(トレバー・ミルトン)氏が辞任した。これは著名な空売り投資機関が同社に詐欺の疑いがあると発表したことに端を発する一連の動きの中で起きた。ミルトン氏の後任にはすでにNikolaの取締役であるGM(ゼネラルモーターズ)出身のStephen Girsky(スティーヴン・ガースキー)氏が就任している。

Nikolaの株価は市場開始前の取引で30%下落し、現在25ドル前後で取引されている。この数カ月、同社の株価は乱高下を続けており、高値は79ドルにもなっていた。

ミルトン氏はTwitter(ツイッター)で「重要なのは世界を変える可能性のあるこの会社の使命であり、私自身ではない。外野席から私に向けられた非難に対し個人として身を守る」と述べた。

2020年9月に入り、空売り投資家のHindenburg Researchは「Nikolaは投資家を誤らせる情報を発表していた」とするレポートを発表していた。Nikolaはこの主張を否定している。

NikolaはHindenburgのレポートに対して「空売り投資家によるこれらの非難は事実に反しており、誤解を招くものだ。(このレポートは)ニコラの株価を下げることによって空売りによる利益を挙げようとした不当な誘導策である」と反論した。

このレポートは、NikolaがGMと大きな取引を行った直後に発表された。Nikolaの最初の電気トラックのリリースに当たってテクノロジーとマーケティングにおける支援と引き換えにGMに所有権の11%に当たる株式を与えることに合意していた。一般向け、事業者向けともに電気トラック市場は自動車メーカーが激戦を繰り広げるようになっていた。

市場では多数のイノベーションが予測されており、既存の大メーカーは有望なスタートアップと提携することで参入に要する時間の短縮を図っていた。消費者向けトラック市場のリーダーであるフォードはミシガン州のスタートアップであるRivianと契約している。最近、GMがNikolaと提携を発表した際、投資家は賢明な動きとして歓迎していた。しかしHindenburgのレポートの発表後、この契約が賢明であったか疑問が持たれている。GMの電気ピックアップトラックの将来も不透明なままだ。

【Japan編集部追記】ミルトン会長が逮捕されたという情報が流れたが、Yahoo Financeの編集委員であるBrian Sozzi(ブライアン・ソッツィ)氏は「逮捕されていない」とツイートしている。

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カテゴリー:モビリティ

タグ:Nikola 電気自動車

画像クレジット:Nikola

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

大麻栽培者の規制上のデータ入力をRFIDスキャナーとBluetooth対応の測量器で容易にすることを目指すCanix

工業規模で大麻を栽培するには、コンプライアンス法を遵守しながら利益を管理する必要がある。大小を問わず、多くの生産者にとって、これは種から販売までのデータ入力の継続的な作業となっているのだ。

Canix(カニックス)のソリューションは、データ入力にかかる時間を短縮することに重点を置いた、堅牢なERP(エンタープライズリソースプランニング)プラットフォームだ。このプラットフォームは、RFIDスキャナーとBluetooth対応の測量器を使用することで、一般的な会計ソフトや業界全体の規制プラットフォームであるMetrcとうまく統合されている。

Canixは2019年6月にローンチし、新型コロナウイルスの感染拡大のありながら、1年ちょっとで1000以上の栽培施設にまたがる300社以上の顧客を獲得し、250万本の植物の動きを追跡している。

創業者は、このソフトウェアの目標である人件費の削減を率直に語っている。TechCrunchとのインタビューの中で「人件費を改善することで生産者がどのようにして利益を上げることができるか」を力説していた。

生産者は一般的に、作物の追跡と予測を行うためにERPプラットフォームに頼っているが、Canixは会社のコンプライアンスを維持しながら、請求書の発行、原価計算、レポートを処理する。現在の在庫を監視するだけでなく、予測機能も備えている、植物のクローンだけから始めて、これらの予測機能は、生産者が90日先の収量を予測するのに役立つとのこと。

Canixを理解する前に、米国の合法大麻栽培の状況を知ることが不可欠だろう。生産者は、植物が施設内を移動するたびに書類を提出するなど、厳格な監視体制を守らなければならない。これには多くのデータ入力が必要で、ほとんどの州では生産者がMetrcでこの情報を提出することを要求している。

Metrc自体もスタートアップだ。2013年創業で、現在では13州で大麻のオペレーションを追跡している。2018年10月、Metrcは5000万ドル(約5230億円)を調達した。このプラットフォームは、コンプライアンスに深くフォーカスしており、種から販売までの大麻を追跡するように設計されている。一部の生産者はシンプルさのためにそのように使用していますが、それはERPプラットフォームではない。Metrcは現代の農業経営のための詳細に構築されており、一部の生産者にとっては、Metrcにデータを入力するのは、多くの場合、コンプライアンスを維持するために栽培者がスタッフを雇用しなければならない、労働集約的な作業です。

 

このプラットフォームは、大麻の種子から販売までを追跡するように設計されており、コンプライアンスを重視している。これはERPプラットフォームではないが、単純化のためにそのまま使っている生産者もいる。Metrcには近代的な農業経営のために詳細なシステムが構築されているのだが、一部の栽培者にとっては、Metrcへのデータの入力はコンプライアンスを維持するためにスタッフの雇用が必要な、労働集約的な仕事になってしまう。

Canixは、大麻のライセンスを持っている商業運営のために設計されている。MJ PlatformやBioTrackなど、いくつかのスタートアップがこの市場向けに同様のプラットフォームを構築しているが、Canixはデータ入力の改善に重点を置いていることが他社との差別化を図っているという。

Stacey Hronowski(ステイシー・フロノウスキー)氏とArtem Pasyechnyk(アルテム・パセチニック)氏は、Metrcの欠点を発見した後に同社を設立した。

フロノウスキー氏は「私が最初にCanixを始めたのは、ベイエリアの大麻会社のコンサルティングをしていた時でした」と話してくれた。「私は、同社のCRMと流通システムを接続し、請求書を作成するたびに行っていた二重のデータ入力を減らすソフトウェアを書いていました。その会社から、私が作ったシステムをMetrcに接続することを検討してほしいと頼まれました。Metrcを見始めた私は、生産者が紙にバーコードを書き込んでいることに非常に驚きました。Canixの最初のアイデアが出たのはその時でした」と続ける。

v氏は、Facebookの共通の友人を通じてパセチニック氏と知り合い、2人はプラットフォームの構築を始めた。ベータ版が好意的なフィードバックを受けた後、2人は本格的な運用にまで拡大した。

Canixは、その短い期間に何人かの重要な投資家の目に留まった。同社はY Combinatorの2019年夏のプログラムに参加し、2020年5月にはFloret Ventures、Yleana Venture Partners、Altair VC、Mava Ventures、Nano LLC、元コロラド州大麻取締官のAndrew Freedman(アンドリュー・フリードマン)氏から150万ドル(約1億5600万円)のシードを調達した。

画像クレジット:Canix

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(翻訳:TechCrunch Japan)

Greenstopが大麻自動販売機をカリフォルニアの大麻販売薬局に設置

大麻(カナビス)は、カリフォルニアの一部のディスペンサリー(大麻販売薬局)の自動販売機で買えるようになった。カリフォルニアを拠点とするGreenstop(グリーンストップ)が開発したこのセルフサービス式売店は、現地の規制に準拠しつつ、同時に4人までが利用できる。この販売機の登場は、まさに最高のタイミングだった。

新型コロナウイルス禍において、カナビスはカリフォルニアには欠かせないビジネスと考えられており、このシステムは、利用者と販売員の双方の安全を保つソリューションをディスペンサリーにもたらした。しかも、私のような内向的な人間は、Budtender(バテンダー、カナビスの相談販売員)と話をしたくないときでも、ただ行って買って帰って来られる。購入は数秒で済むと、Greenstopの幹部はTechCrunchに話した。

Greenstopはこれを「スマート・ディスペンサリー」と呼び、この自動販売機をスーパーのセルフ会計レジのようなものと位置づけている。この場合、店員、つまりバテンダーは、客の身分証を確認し、必要ならば相談に応じた後に販売機のアクセスを許可するという販売の監視を行うことになる。この監視役の店員を配置するればディスペンサリーは規制をクリアして、販売機を導入して運用できるようになる。

Greenstopは2015年、Timothy Island(ティモシー・アイランド)氏とJames Edwards(ジェームズ・エドワーズ)氏が創業し、自己資金で運営してきた。2018年にはプロトタイプを発表している。2020年9月現在、製品をローンチした同社は、10人の従業員を擁し、まずはロサンゼルスで、次にカリフォルニア全土、ゆくゆくは全米に事業を拡大する資金として500万ドル(約5億3000万円)の調達を目指している。

スマート・ディスペンサリーは、ローンチ時点で2カ所に設置された。カリフォルニア州マリーナ・デル・レイのMarina Caregivers(マリーナ・ケアギバーズ)と、カリフォルニア州エンシノのThe Healing Touch(ザ・ヒーリング・タッチ)だ。1台で同時に4人に対応できるため、小さなディスペンサリーなら1台導入するだけで、新たにバテンダーを雇わなくても販売能力を高めることができる。

画像クレジット:Greenstop

当初、Greenstopのマシンは、速度のことだけを考えて開発されていた。ビールの6本パックを買うときのように、店に入って大麻を買って出てくるまでの時間をできるだけ短くすることに注力していた。しかし、共同CEOのティモシー・アイランド氏は、開発途中で別の利点を発見したとTechCrunchに話している。

「セルフサービスでは、買うときに自分が運転席に座っている感覚になれるのです」とアイランド氏。

Greenstopのマシンには完全にインタラクティブなディスプレイが備えられていて、ディスペンサリーは、リッチメディアを用いてすべてのメニューを更新できる。客はゆっくり時間をかけて、カナビスの系統や品種に関する説明を読むことができる。ディスペンサリーで人と話さずにこの種の情報を得るのは、これまでは不可能だった。

もうひとつは、販売機なので人の体に触れることなく買い物ができるという点だ。同社は、新型コロナが流行している間は、臨時のアクリル遮蔽板を設置して、ソーシャルディスタンスの確保に務めている。

共同CEOのアイランド氏とエドワーズ氏は、将来的にモバイルアプリを立ち上げ、モバイル機器で情報を調べたり、注文ができるようにしたいと考えている。

現在、Greenstopは、ディスペンサリーとの共同ブランドでマシンを展開している。双方のブランドを表に出すことで、客には合法的な購入であるという安心感を与え、同時にGreenstopの知名度を高めることができる。

まずはロサンゼルスで力をつけ、その後、周辺地域に拡大させてゆく考えだ。いずれは、カリフォルニアと米国全土のディスペンサリーに導入されることを期待している。2人の共同CEOは、同社はディスペンサリーを経営しているわけではなく、販売用製品のメーカーであるため、他州に素早く移動できるのだと説明していた。

共同CEOのエドワーズ氏は、同社の製品は新型コロナウイルス禍の影響で注目度が高まっていると話す。「全国的にバテンダーと話をしなければカナビスが買えないことになっているので、多くの人がバテンダーと話さずに買えることを願っているのです」

彼は正しい。一部のディスペンサーでは、そのために長い行列ができてしまう。ソーシャルディスタンスが求められる中では、空間は大変に貴重だ。

新型コロナウイルスは、Greenstopに他にはない好機をもたらした。人々が感染蔓延に見舞われる中で、カナビスの人気は急上昇している。ソーシャルディスタンスは社会的な義務になりつつある。2020年のこの最悪の事態を少しだけ和らげようと、Greenstopの製品は作られ、次の展開を待ち構えている。

TechCrunch Disrupt 2018より

【Japan編集部注】大麻は米国ではカリフォルニア州など一部の州、カナダ、オランダなどでは全土大麻取締法で規制z禁されているが、日本では大麻取締法で規制されており、所持することは違法となる。
画像クレジット:Greenstop

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(翻訳:金井哲夫)

Lucid Motorsのウェブサイトで最新EVの3Dモデルを作成、ディーラーでVR体験が可能

Lucid Motors(ルシード・モータース)は、印象的な外観の最初の生産車両を発表したばかりだ。確かにこのクルマはすごいのだが、ここでは同社の新しいウェブサイトについて触れておきたい。同社のウェブサイトは、ユーザーが車の3Dモデルをオンラインで作成し、同社のディーラーでVRで体験ができるという、素晴らしい購入体験を特徴としている。なお、まだローンチからあまり時間がたってないためか、このサイトはときどき動きが鈍くなるが、いずれ改善されるだろう。

ツールの使い方は、ビデオゲームのキャラクターを構築するようなものだ。モデルを選択し、いくつかの色を追加し、別の外観を得るためにモデルを回転させればいい。黒が気に入らない場合は、もろろん赤に変えることもできる。ズームイン、ズームアウト、ホイールの変更も可能で、画像はその都度更新される。

ビデオゲームには何年も前からこの機能が備わっていたので、特別に新しいコンセプトではない。しかし、いくつかの自動車メーカーは、ユーザーが色や装備を変更できる同様の機能をウェブサイトで提供しているが、私はLucid Motorsほどの豊富な機能のウェブサイトは見たことがない。同社のウェブサイトはメルセデス・ベンツのオンラインショッピングツールが最も近いかもしれないが、このクオリティーの3Dで見られるのはLucid Motorsだけだ。

顧客は自分の好みに合わせて車両をカスタマイズ後、そのデータをLucid Motorsのプロフィールに保存しておけば、Lucid Motorsのショールームに行ってVRで体験することができる。これらのショールームには、Lucid MotorsのシートとVRヘッドセットを備えたディスプレイが設置されており、同社の従業員がユーザーが保存した車をVRシステムに読み込み、ユーザーは車が作られる前に車を体験できる。なお同社は、米国内に20店のショールームを建設する予定とのこと。

このツールは、新型コロナウイルスの感染蔓延を受けて意図的に作られたようだ。ユーザーはディーラーに行く前に、車両について取得できる情報量を大幅に増やせる。そして、販売店では車に乗らずに車を体験できる。

Lucid Motorsにとってこの体験は、Tesla(テスラ)が顧客に提供するものよりもはるかに没入感がある。

画像クレジット:Lucid Motors

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(翻訳:TechCrunch Japan)

GMが電気トラック開発のNikolaに2120億円出資、生産でも提携

Nikola(ニコラ)とGeneral Motors(GM、ゼネラル・モーターズ)は米国時間9月8日、戦略的パートナーシップを発表した。提携を通じGMはNikolaの株式11%を取得し、Nikolaのワイルドな燃料電池ピックアップトラックを2022年末までに生産する。

提携のニュースを受けて両社の株価は大きく上昇し、立会取引時間前でNikola株は45%、GM株は11%上昇した。

今回の提携で、GMは注目を集めている自動車スタートアップの1社であるNikolaに20億ドル(約2120億円)を出資する。また、株式の取得とともにNikolaの取締役会に1席を確保する。

GMのCEOであるMary Barra(メアリー・バーラ)氏は、今回の提携は同社のバッテリーと燃料電池システムを展開する別の方策であるとの考えを示した。

「当社は複数の大型EV部門で存在感を高めており、その一方でバッテリーと燃料電池のコストを下げて収益性を向上させる方策も構築している」とバーラ氏は述べた。「加えて、当社の電動化テクノロジーソリューションを大型の商業車両に適用することはゼロエミッションを目指す当社のビジョン達成において重要なステップとなる」。

今回の提携では、GMはNikolaが今後展開するクラス7・8(中型・大型)トラック向けに燃料電池を提供する唯一のサプライヤーとなる。

Nikolaにとっては生産を控えた中での、強力なパートナー獲得となる。GMは電動の燃料電池搭載ピックアップトラック「Nikola Badger」を設計、確認、承認する。同社はまたピックアップトラックの生産も担う。

Nikolaの創業者でCEOのTrevor Milton(トレバー・ミルトン)氏は声明で次のように述べた。「両社が手を携えることで、我々はGMの有効性が確立されたパーツ、Ultiumバッテリーテクノロジー、生産準備の整った数十億ドル(数千億円)規模の燃料電池プログラムにアクセスできる。Nikolaはサプライヤーと製造の何十年にもわたる知識、承認・テスト済みで生産準備が整っているEVプロポジション、世界クラスのエンジニアリング、そして投資家の信頼をすぐに手に入れることができる。そして最も重要なのは、General MotorsはNikolaの成功に常に関心を持っていることだ。当社は株主に3つの約束をしたが、このうちの2つを予定前倒しで果たした。素晴らしい発表だ」。

今回の提携でNikolaは生産業務を世界最大の車メーカーの1つに任せることになり、これにより発売を早めることができる。ひいては、Nikolaの投資家により早くリスクを抑えつつ利益を還元することになる。GMにとっては、少なくとも名目上は勢いのある大きな資産を手にすることになる。

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カテゴリー:モビリティ

タグ:Nikola General Motors 電気自動車

画像クレジット:Nikola Motor

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(翻訳:Mizoguchi

モータースポーツのラップタイム短縮を目指すGarminの新しいGPSユニット

米国時間9月3日、Garminはモータースポーツに特化した999ドル(約10万6000円)のGPSユニット、Garmin Catalystを発表した。このユニットはモータースポーツのコーチのような存在になることを意図していて、ラップタイムの短縮などに役立つ。ほとんどの車にGPSユニットが搭載されているいま、さまざまな市場を探っているGarminの最新の試みだ。

標準的なGPSユニットと同様にCatalystは車のフロント部分に取り付け、ドライバーに詳しいマップを示す。ただしトラックを周回するレース用なので、経路を示すのではなく、音声によるコーチングとドライバーのパフォーマンスに関する詳細な分析を提供するようだ。

GarminプロダクトマネージャーのAdam Spence(アダム・スペンス)氏は「(Catalystは)データメトリクスを集め、ラップをスムーズに回れる位置をつないで最も速く走れるレーシングラインを作成する。これにより、実際に走ったラインに基づいて最も速く走った場合のタイムをユーザーに示し、最速タイムのラップを実際に達成できるようにする」と説明する。

このGPSユニットはさまざまなセンサーやコンポーネントを使ってトラック上のレーシングラインを生成する。1080pのビデオを撮影し、ユニット上でスピードやラップのデータなどのトラックデータと重ねて再生できるカメラなどが使われている。

ドライブ中、Catalystはそれまでのラップに基づいてドライバーにその時々に応じた指示を出すことができ、カーブのイン、エイペックス、アウトのタイミングのほか、必要な場合にはブレーキングのデータも示せるとのことだ。こうした情報は互換性のあるヘッドセットまたはBluetooth接続のカーステレオで再生できる。

データとトラックの情報は、ユニット自体に表示したり、モバイルデバイスやコンピュータに書き出したりすることができる。

このシステムは、GPSのノウハウをニッチな市場に提供しようとしているGarminの最新プロダクトだ。以前に同社は悪路を探索するような車両用として、同様のユニットであるOverlanderを発表した。写真を見る限り、OverlanderとCatalystのマウント部は同じで、Overlanderのほうが頑丈そうな感じではあるもののデザインも似ている。

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画像クレジット:Garmin

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(翻訳:Kaori Koyama)

Lucid Motorsが来週発売の電動セダン「Lucid Air」で9.9秒のクォーターマイルを達成、テスラを破ったと主張

米国カリフォルニア拠点の電気自動車メーカーであるLucid Motors(ルシード・モータース)は、電動セダン「Lucid Air」の発表日に設定されている来週、Tesla(テスラ)をターゲットにすることが明らかになようだ。ここ数週間、同社は充電時間、推定航続距離、双方向のパワーフローなど明らかにしてきた。そして本日米国時間9月12日、クオーター(4分の1)マイルタイムを含むLucid Airの注目すべき側面を明らかにした。Lucid Airはどのテスラ車よりも速いことをうたっている。

Lucid Motorsによると、Lucid Airは9.9秒でクオーターマイル(約400m)を走ることができる。これはテスラのModel Sはもちろん、市場に出回っているほとんどの市販車よりも速い。

もちろん、この速度を出すにはコストがかかる。第一にドライバーは、信号機に近づくと速度を落としたり、停止させる必要がある。そして、安全のためドライバーは10秒未満でクォーターマイルに到達することを期待すべきではない。Lucid Motorsは、経験豊富なドライバーの技術と、ウォームアップ済みタイヤを使ってトラック上で達成したのだ。

Lucid Airは、各車軸にモーターを利用した1080馬力のパワートレインを搭載している。モーターを組み合わせると、2.5秒で時速60マイル(約96km)まで加速できる。確かにこれはテスラのModel Sよりも速い。

Lucid Motorsは2016年に最初にLucid Airを発表。ようやく量産バージョンの生産をスタートさせ、顧客が購入できる準備が整った。航続距離は517マイル(約832km)。クオーターマイルの加速については、ほとんどのエキゾチックなスーパーカーの大半に打つ勝つことができるだろう。

画像クレジット:Lucid Motors

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(翻訳:TechCrunch Japan)

フォードとボッシュがデトロイトで自動駐車場を発表、ドライバーレスで自動運転レベル4の駐車機能を実現

米自動車メーカー大手のFord(フォード)、ドイツ本拠の総合自動車部品・電動工具メーカーであるBosch(ボッシュ)、現地の不動産会社であるBedrock(ベッドロック)の3社は米国時間8月26日、米国デトロイトのダウンタウンでの自動駐車場のデモンストレーションを発表した。このシステムは、ドライバーが車両から降りると、車両が自ら駐車場の所定の場所に駐車するように設計されている。

フォードのSUV社であるEscape(エスケープ)のテスト車両に搭載されたシステムが、ボッシュのセンサーと通信して空の駐車場の場所を特定し、その場所に車両を移動させるという仕組みだ。このシステムには、走行経路内の物体や歩行者に車両が反応して反応するようにするセーフガードが内蔵されている。など、この車両間通信プラットフォームは、オリジナル開発または既存ものを改良することをほかのモデルへ展開できる。

ボッシュは数年前から同様のシステムを構築してきた。同社は2017年にダイムラーと提携し、ドイツのシュトゥットガルトにあるメルセデス・ベンツ博物館の自動駐車場システムを構築した実績がある(未訳記事)。2019年にボッシュとダイムラーの両社は、ドイツの規制当局から人間の運転手がハンドルを握ることなく自動運転によって駐車を実行することについて承認を得ている。これによりこのシステムは、日常的な使用のために正式に承認された世界初の完全自動運転のドライバーレスSAE(自動運転)レベル4の駐車機能として認められた。

本日発表されたデモは、デトロイトのコークタウン地区にあるフォードが所有するミシガン・セントラル駅近くの駐車場「Assembly Garage」に設置されたシステムが披露された。高度に制御されたデモンストレーションは9月末まで展示され、定期的なツアーを通じて見学することができる。

今回の提携により、自動化された駐車場システムは最大20%の車両増加に対応し、最終的には充電・給油・洗車などの追加サービスも提供するという。デトロイトのダウンタウンとミシガン州アナーバーの間の40マイル(約65km)は、ミシガン州と提携した自動運転車専用の道路を開発を目指すCavnue(
カヴニュ)が自動運転車専用レーンの建設を計画している。このパートナーシップは、Cavnueと自動車パートナーで構成されており、Cavnueは自律型シャトルやバス、トラックや個人用車両だけでなく、自律型シャトルやバスのために設計された多数の専用道路の建設を想定している。ちなみにCavnueは、ミシガン州とグーグルが出資したSidewalk Infrastructure Partnersの子会社だ。

Cavnueは、フォード、GM(ゼネラル・モーターズ)、Argo AI、Arrival、BMW、ホンダ、トヨタ、TuSimple、Waymo(ウェイモ)などのパートナーとともに、コネクテッドカーや自律走行車をパイロットプロジェクトから米国の高速道路、フリーウェイ、高速道路、高速道路、街中の道路に移動させるために必要な、物理的・デジタルインフラを開発するための標準規格に参加している。

本日披露された自動駐車場は賞賛され、デトロイト市長とミシガン州副知事が、フォード、ボッシュ、ベッドロックの代表者とともにその開発についてを発表した。

ダイムラーとシステムを共同構築してきたボッシュがフォードと提携したことは、この技術への参入コストの低さを物語っている。今回のフォードのデモンストレーションでは、平均価格が約2万5000ドル(約265万円)のコンパクトSUVが使用された。ダイムラーの初期のシステムは、10万ドル(約1060万円)以上するメルセデス・ベンツの車両を使用してたことを考えると破格だ。

フォードの最高技術責任者(CTO)である Ken Washington(ケン・ワシントン)氏によると「この自動駐車場技術が市販車に導入される時期については、まだ発表する準備ができていない:という。同氏は、本日の自動駐車場は同社のロードマップ上にあり、同社は駐車場への駐車が面倒であることを「はっきりと」聞いていると述べた。

画像クレジット:Ford

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(翻訳:TechCrunch Japan)

ベントレーのSUV「Bentley Bentayga」ファーストインプレッション、乗り心地は素晴らしい

私は新しいBentley Bentayga(ベントレー・ベンテイガ)を24時間借りた。以下は、17万7000ドル(約1880万円、日本国内ではBentayga V8モデルが税別1892万4545円から)のSUV(スポーツ・ユーティリティー・ビークル)の簡単な試乗体験だ。限られた時間だったのでSUVの奥深くに飛び込むことができなかったので、完全なレビューというわけでない。

とにかく常にベンテイガには驚かされる。私は、ベンテイガの乗り心地、性能、クセに、良くも悪くも驚き続けた。

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ベントレーのクーペやセダンとはひと味違う走り

新しいベンテイガは、最近乗った3台目のベントレーだが、他のベントレーとは異なる。乗り心地はしなやかで、ほとんど欠点がない。どんな断層や段差の上でも浮いているように、道の上をバンバンと弾むように流れていく。これはベントレーのセダンであるNew Flying Spur(ニュー・フライング・スパー)や、クーペのContinental GT(コンチネンタルGT)で経験したものとも異なる。

ベンテイガのバネのような乗り心地は非常に弾力性があり、最初の街乗りでは吐き気がするほどだったが、数十マイル走ると乗り心地に慣れてきた。

何時間も車内で過ごした今、その乗り心地のよさには驚かされる。急カーブを曲がると、重いSUVは驚くほどフラットなままだ。コーナーでは期待を裏切るような俊敏な走りを見せてくれる。ツインスクロールV8エンジンとサスペンションは瞬時に立ち上がり、SUVが後足で立ち上がるのを防いでくれる。

乗り心地のよさを追求するために、ベンテイガにはもっと時間をかけて乗りたい。好きか嫌いかはまだわからない。直線道路では想像以上に柔らかい走りを見せてくれる。一方、曲がりくねった道になると乗り心地は驚くほどよくなる。

インフォテインメントシステムは反応速度が気になる

ベントレーの次世代インフォテイメントシステムを搭載した新型ベンテイガ。デザイン的には往年のバージョンと似ているが、操作が少し緩慢に感じた。ボタンをクリックして少し待ってやっと反応する。この点は決して低価格車ではないベンテイガで考えるとちょっと残念に感じた。

ベントレーはフォルクスワーゲン社の一部であり、Audi(アウディ)車と多くのコンポーネントやシステムを共有している。新型ベンテイガに搭載されているシステムは、アウディの最新のインフォテインメントシステムとデザイン言語が似ているが、アウディの実装でこのような遅延を経験したことはない。

反応の鈍さはさておき、インフォテインメントシステム自体はデザイン性が高く、レイアウトもいい。

しかし、ベンテイガのインフォテイメントシステムには、フライングスパーやコンチネンタルGTに搭載されていた、人目を引く機能が欠けている。これらのベントレー車では、画面をダッシュボードの内側に反転させて画面を隠し、3つのアナログメーターを表示させることができるのだ。この価格帯ではほかのどこにもないユニークな機能なのに、ベンテイガにはないのが残念でならない。

後部座席は居心地がいい

ベントレーの銘板とスポーツユーティリティのスタンスに騙されてはいけない。ベンテイガはあくまでもミッドサイズのSUVだ。後部座席エリアは快適だが、大きさや装備は控えめ。サイズ感のある高級ランドヨットではない。

ベンテイガは、豪華な個人的な移動手段というよりは、スポーティな食料品配送車かもしれない。ほとんどのベントレーと同様に、ベンテイガはドライバーのために設計されており、ドライバーのためのSUVといえる。助手席などにも心地いいファブリックとソフトなシートが用意されているが、最高級のアウディやBMWのSUVに比べれば特別なものはほとんどない。

結局のところ、ベンテイガには大人4人とそのクラブを地元のゴルフコースに運ぶのに十分なスペースがあり、それだけで十分なのかもしれない。
画像クレジット:Matt Burns

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(翻訳:TechCrunch Japan)

Android Automotive初搭載EVのPolestar 2は駆動性と楽しさでTesla Model 3を上回る

私はTesla Model 3(テスラ・モデル3)よりもPolestar 2(ポールスター2)の運転を楽しんでいる。Polestar 2は、より快適で、より良い作りになっているように見えるし、車内エンターテインメントシステムもより優れている。ただし、従来の自動車の評価基準からすると、Polestar 2はいい車だが、Tesla Model 3よりもお勧めするのは難しい。

Polestar 2は、Tesla Model 3の弱点を突いている点では優れている。Polestar 2は、スウェーデンのラグジュアリーブランドとパートナー関係にあるため、フィット感と仕上げはBMW、Mercedes(メルセデス)、Volvo(ボルボ)に匹敵する。

しかし、この車にはテスラの魅力的なエコシステムに匹敵するものがない。Polestarは自社のEV充電ステーションのネットワークを持っておらず、同社が無線アップデートで斬新なソフトウェア機能をロールアウトするかどうかは不明だ。テスラには、刺激的かつ魅力的なブランド文化があり、この点は車を購入する際に十分考慮する価値がある。

ファーストインプレッション

私はPolestar 2で、郊外やミシガン州の未舗装路を走り回った。高速道路でも運転し、買い物にも使うなど長い朝を過ごした。数時間運転したあと、バッテリーにはまだ120マイル(約193km)走行できる残量が残っていた。

EPA(米環境保護庁)はPolestar 2の航続距離の評価をまだ発表していないが、Polestar自身はフル充電で275マイル(約442km)まで走行できると発表している。実際に私が試乗した限りではもう少し短い250マイル程度(約402km)だった。とはいえ、この車に乗っていた短い時間に未舗装路を走ったり、スピードを出して運転したことが原因かもしれない。ちなみに曲がりくねった未舗装道路は、AWDシステムと49/51の前後重量配分のおかげで乗り心地はよかった。

Polestar 2は素敵な車で品質も最高だ。ドアはバタンと音を立てて閉まり、シートは支えがあって快適で、ダッシュボードはリサイクル素材で作られている。高級であると同時に環境問題に対して責任をもつなど、まるで成熟した自動車会社が作った車のようだ。

私はPolestar 2がいかによくできているかを詳しく説明することができないが、この完成度はPolestarとボルボとの密接な関係によるものだろう。

3年前にボルボとGeely(ジーリー)の2社の合弁でスタートしたPolestarは、すぐに独立して独自の自動車メーカーとなった。とはいえ、独立後も両社との関係は深い。同社は、ボルボ、ゼネラルモーターズ、BMWと同様に、自動車のOEM(相手先ブランドでの生産メーカー)とみなされており、車体番号、製造施設、経営陣などは独立している。

Polestar 2は、同社の第2世代モデルだ。同社は15万5000ドル(約1650万円)のハイブリッドスポーツカーのPolestar 1からスタートしたが、限定1500台の生産でこの3年で北米に輸出されたのはわずか450台だ。数週間前に市販のPolestar 1に乗ってみたが、パワートレイン(駆動システム)が素晴らしいことがわかった。ハイブリッドシステムは、最高のスポーツカーと同じレベルの優れた車になるようにチューニングされていた。

Polestarによると、同社の車は運転が楽しくなるようにデザインされており、2つタイプに分かれているという。ハイブリッドのPolestar 1は、パワフルで力強い運転ができる。全電気式のPolestar 2はPolestar 1とは当然異なり、運転者の楽しみに合わせて調整されている。前述のようにPolestar 2はTesla Model 3よりも運転しやすい車だと感じた。

Polestar 2の電気モーターは、制御された状態で動力を供給する。電気式のPolestar 2は、ギクシャクした感じはなく滑らかで洗練されている。アクセルを踏み込むと徐々にパワーを蓄え、ゆっくりと始動して素早く加速する。5秒以内に時速60マイル(約96km)を叩き出すことができるので、ファミリーカーとしては十分な速さだ。私の経験では、Model 3の電力供給は加速の瞬間に多くの電力を供給するようにチューニングされている。Model 3は非常に速いのだが、標準モードでも一部の人には速すぎるかもしれない。

Polestar 2とModel 3の加速の違いは、微妙だが本質的なものだ。Model 3は、ドラッグレースではPolestar 2を抜き去ることができるが、それはほとんどのドライバーには関係ないだろう。私にとっては、少し遅くても十分に速いPolestar 2のほうが運転していて楽しい。

Polestar 2では、安定して曲がれるし、アンダーステアもまったくない。最高の4ドアセダンのような制御性能を備えている。これにはいくつかの理由がある。1つは、車重のバランスがほぼ完璧で、フロントが49%、リアが51%になっている点。そして、その重量のほとんどがバッテリーが配置されている車の底部に集中しており、車体の揺れを軽減している。もう1つは、各車軸に搭載された電気モーターがAWDシステムを介して素晴らしいトラクション(牽引力)を生み出している。

私は数時間しか乗っていないので「Polestar 2を毎日運転するのはどうなのか?」と聞かれたら「まだ何とも言えない」としか答えられない。しかし、後部座席は中型車にしては十分な広さで、床面積はTesla Model 3よりも充実しているように感じた。ハッチエリアは広く、フロントには小さな収納スペースがある。

Polestar 2では航続距離が欠点になるかもしれない。Tesla Model 3と比較すると、Polestar 2の航続距離は短いのだ。Model 3はフル充電で322マイル(約518km)を走行できるが、Polestar 2の航続距離は約275マイル(442km)だ。興味深いことに、Polestar 2はModel 3よりも大きなバッテリーパックを搭載している。しかし、Polestar 2はガソリン車にも使用されているボルボ/Geelyのプラットフォーム上に構築されており、車体が重いことも航続距離に影響しているのだろう。

Polestar 2には、ボルボのデザイン言語のヒントが随所に見られる。私にとっては、未来的でシックなデザインでとても気に入っている。存在感と落ち着きがあるほか、ボディーは滑らかでありながら角張っている。内装も同じで実線とシャープな曲線で構成されている。

PolestarのCEOであるThomas Ingenlath(トーマス・インゲンラート)氏は、長年のカーデザイナーであり、Polestar 2が彼の影響を受けていることは明らかだ。デザインは、Polestarを体験するうえで最も重要なポイントだろう。インゲンラート氏は、Volkswagen(フォルクスワーゲン)グループのAudi(アウディ)やSkoda(シュコダ)で同様の役職を歴任した後、Polestar入社前はボルボのデザイン担当上級副社長を務めた人物だ。

Polestar 2のインテリアは、ほかの車よりも必要最低限のシンプルなものだがModel 3よりは少し複雑だ。ハザードライト、ラジオのスイッチ、後部エアコン、前部エアコン、音量調節ノブなど、物理的なボタンはほとんどない。ステアリングホイール(ハンドル)の左右にある2本の軸がこれらの機能を制御する。ステアリングホイールはボルボの最新の車から供給されたもので、メディアコントロールとクルーズコントロールが利用できる。

センタースクリーンは大型で見やすく見やすい位置に配置されている。Polestar 2で数時間走行した際に不快な眩しさは経験しなかった。なお、写真ではセンタースクリーンが薄暗いが、これは運転席から離れるとバッテリーを節約するために画面を暗くする仕様のためだ。

結局のところ、製造品質が最も重要であることに変わりはない。Polestar 2はModel 3のようにリスクを感じない。Model 3にはこれまで、数多くの設計上および製造上の問題があった。Polestar 2はスタートアップ企業の第2世代の車ではないと感じる。

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Android AutoではないAndroid Automotiveを搭載

Polestarは、Android Automotiveを提供する最初の企業だ。従来のAndroid Autoとは異なり、Polestar 2の主要なインターフェースになっている。ラジオから気候情報、車両の設定や地図、アプリ、コネクテッドサービスまで、すべてを制御するシステムだ。

Android Automotiveは素晴らしい。インターフェイスはすっきりとしていて、最高のスマートフォンのように反応がいい。すべての機能を利用するには、ユーザーはGoogleアカウントにサインインする必要がある。普段使っているメインアカウントにログインしてもしい、Polestar 2のためだけに別のアカウントを作成していいだろう。いずれにしても、一度サインインするとGoogle Homeアカウントに接続されているデバイスを含め、地図、アプリ、その他のサービスに接続することができる。もちろんAndroid Automotiveは、Googleアカウントにサインインしなくても使用できる。このステップをスキップしてもユーザーはほとんどの機能にアクセスできるが、一部のパーソナライズオプションは利用できない。

Android AutomotiveはGoogleアシスタントを内蔵している。そして、私がこれまで使った車内音声サービスの中で初めてうまく機能した。「OK、Google、Spotifyをオンにして」と言うだけでSpotifyを使える。場所を伝えれば、その場所を表示してくれる。温度を変更するように頼むと、Android Automotiveが車載のエアコンを制御してくれる。いくつかの機能はネット接続が必要になるが、ほとんどの車内設定はネット接続なしで使える。

私がPolestar 2に乗っている間、Android Automotiveには本当に感銘を受けた。使い勝手を考えてUI/UXが論理的に設計されている。なお、このシステムは近々ほかの車にも導入される予定で、前述のようにPolestarはシステムを導入した最初の自動車メーカーにすぎない。

Android AutomotiveはiOSデバイスでも動作するようだ。Polestar 2は近日中に無線アップデートでCarPlayにも対応する。iPhoneユーザーはBluetooth接続でAndroid Automotiveとペアリングできるようになる。

Polestarとテスラ、どちらを選ぶべきか

私はPolestar 2に感銘を受けたものの、全力でお勧めするのは難しい。私にとっては、航続距離が短くてもModel 3よりも優れた車だと感じる。しかし、Polestar 2には欠けているものがあるのだ。

テスラ車にはさまざまな欠点があるものの、テスラは革新的ないくつかの事業を展開してきた。全国に充電ステーションのネットワークを構築し、ソフトウェアアップデートで常に新しい機能を提供し、オーナーに喜びと感動、そして驚きを与えている。例えば、犬だけを車に残しても適切に温度管理してくれるペットモードなどがある。同社CEOのElon Musk(イーロン・マスク)氏のTwitterアカウント宛てにペットモードが提案されたあと、テスラはすぐにセンタースクリーンに情報を表示しながらオーナーがペットを安全に車内に待機させておけるモードをロールアウトした。これはほんの1つの事例に過ぎないが、テスラ車の乗車体験について理解しやすい内容だろう。Polestarが同じような乗車体験をPolestar 2で提供するかどうかは不明だ。実際のところ、その可能性は低いと考えられる。

PolestarはModel 3ではなく、むしろテスラに対抗して販売している。テスラ車を購入するということは、その車を補完する各種サービスのエコシステムを購入することだ。テスラは車がライフスタイルの選択肢の1つであることをよく知っており、素晴らしい文化を築いた。

Polestarの幹部は、自分たちが苦しい戦いをしていることを理解しているようだ。一方では、同社はテスラのエコシステムや文化と戦っており、同社はテスラの足跡をたどっているようにも見える。同社は、ディーラーでの車の販売を止め、テスラの直営店のように高級ブランド店が並ぶ有名なショッピングエリアのような注目度の高い場所に店舗をオープンさせている。まさにテスラのショールームと同じだ。テスラと異なるのは、購入者がより早く車を入手できるようにするため、これらの店舗はボルボのディーラーが所有しており、販売とサービスを手掛ける。

Polestarは、テスラではなく欧州ブランドの高級中型車に対抗して販売している側面もある。少なくとも同社は公式にそう説明している。これには一理あるだろう。Polestar車の製造品質はテスラよりも優れており、ヨーロッパの最高品質と同レベルだからだ。

結局のところ、Polestar 2はTesla Model 3よりも優れているのか?答えは「イエス」だ。しかし、どちらを買うかを決めるのは複雑な問題も絡み合う。

Tesla Model 3は、充電でより遠くまで走ることができ、テスラのスーパーチャージャーネットワークとシームレスに統合されている。これは購入時に考慮すべき重要な要素だろう。新しい機能を展開し続けるというテスラの方針は車を常に最新で刺激的な状態に保てる。こちらも購入者にとってもは見逃せないポイントだ。

Polestar 2はModel 3よりも価格が高いが、同じ価格帯の車だと言える。各種装備を整えたPolestar 2の価格は6万ドル(約640万円)前後から、同様のスペックを備えるModel 3の価格は5万ドル(約530万円)前後からとなっている。ただし米国では、Polestar 2は7500ドル(約80万円)の税額控除の対象となる。

テスラはさておき、PolestarはPolestar 2という素晴らしい車を作っており、これは賞賛されるべきことだ。この自動車会社は3年前に設立され、世界中に800人の従業員がいるだけで、まだ世界レベルの自動車を作る段階には至っていない。にもかかわらず、このような展開ができる自動車会社はほかにほとんどないだろう。そしてPolestarには将来の大きな計画がある。SUVのPolestar 3を2022年に発売する予定で、まったく新しいプラットフォームで航続距離もずっと長くなるそうだ。

いまは、Polestarが車を作ったという情報を周知させることが最も重要だ。

画像クレジット:Matt Burns

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(翻訳:TechCrunch Japan)

デルの最新Chromebookは企業セキュリティと高スペックを融合

最新のDell Chromebookは、企業システムに接続する必要がある在宅ワーカーのために設計されている。Latitude 7410 Chromebook Enterpriseは、どのChromebookよりも優れたスペックを誇り、IT部門によるリモート管理を可能にするDellのエンタープライズプラットフォームが搭載されている。ただし、それと引き換えに高価だ。

7410は14インチの4K解像度スクリーン、LTEによるモバイルブロードバンド、Intel WiFi 6、第10世代Intel Core i7 CPUを搭載。Dellによるとバッテリー駆動時間は最大21時間と良好で、0%から35%まで最短20分で充電できるという。USB-Cポートが2基、USB-Aポートが2基、SDカードスロットが1基、そしてHDMI出力を搭載している。従来のクラムシェル型のノートPCデザインと、2-in-1のコンバーチブルタブレットの2モデルが用意されている。

これは企業向けChromebookのラインを拡大しているDell(デル)の最新製品であり、最も重要なモデルでもある。かつては消費者や教育機関での使用に限定されていたChromebookだが、近年は企業環境での利用が増えてきている。またデルは社内でChrome OSを運用させるためのIT管理ソフトウェアを展開しているが、7410はWindowsベースのノートパソコンと同レベルのパフォーマンスとIT管理機能を兼ね備えているため、Chrome OSにとって大きな一歩になると思われる。

7410の一部のモデルはすでに購入可能で、価格は1299ドル(約13万8000円)から。Core i3バージョンは後日リリースで、価格は1099ドル(約11万7000円)となっている。

画像クレジット:Dell

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

テスラのライバルだったFaraday Futureが電気自動車のプロトタイプをオークションに出品

Faraday Future(ファラデー・フューチャー)はまだ量産車を製造していない。この会社は2015年に、Tesla(テスラ)が支配する電気自動車市場をひっくり返すという大胆な目標とともに突如出現した。しかし、それもまだ起きていない。代わりに創業者は破産を宣告し、会社は設立メンバーの大半を失い、未だに量産車を生産する資金を確保できていないという期待はずれの状態だ。

それでもFaraday Futureは、これまでに何台かのプロトタイプをなんとか作ってきた。その1つが近々オークションを通じて販売(Worldwide Auctioneersリリース)される。出品される車は、Faraday Futureがスピードテストで時速60マイル(約96km)に2.3秒で到達したのと同じものだと言われている。同社がPikes Peakのヒルクライムレースに挑戦した車とも同じだ。オークションの出品リストには、かつてEPA(環境保護庁)がこの車を航行距離378マイル(608km)と認定したことも書かれている。

プロトタイプの内装は最小限の仕上げで、座席は床にボルトで止められ、ドアパネルは床と同じ材質で覆われている。それでも、ハンドルと大画面はついているが、その画面が動作するかどうかはわからない。

画像クレジット:Worldwide Autcioneers

もちろんこれは、日常で使用するために買うような車ではない。そもそも、運転すべきでもない。保証はついていない。

初期のプロトタイプは、 車のコレクターが熱望することが多い。量産車とは違う歴史があり、人々をワクワクさせるからだ。かつてFaraday Futureは、最も声の大きいTeslaのライバルだった。カリフォルニア拠点のスタートアップは大胆な主張を掲げたが、目に見える形で実現したものはなく、2020年になってもそれは変わっていない。このためこのプロトタイプは電気自動車の歴史で興味深い脚注となることはあっても、初代Model Tのように値段のつけられない価値をもつ車になることはないだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook