Apple、Googleの証明書乱用を受け社内iOSアプリを使用禁止に

Appleは、Googleが社内向けiOSアプリを企業ネットワーク上で配布することを禁止した。TechCrunchの調査によって検索の巨人による認証乱用が発覚したためだ。

「現在Appleと協力して一部の社内iOSアプリの一時的中断を修正中であり、まもなく解決する見込みだ」とGoogle広報は言った。Appleの広報担当者は次のように語った、「現在われわれはGoogleが企業向け証明書を一刻も早く回復できるよう協力して作業している」。

TechCrunchは1月30日の記事で、Googleがスタッフ向け社内アプリを開発するためにAppleから発行された証明書を、Screenwise Meterという消費者向けアプリに使用してAppleの規約に違反していることを報じた。そのアプリは、ユーザーのiPhoneから大量のデータを調査目的で収集するために作られていたが、特別な証明書を使うことで、GoogleはユーザーがAppleのApp Storeを回避することを可能にしていた。その後Googleは謝罪し、そのアプリは「Appleのデベロッパー・エンタープライズ・プログラムの下で運用されるべきではなかった。これは間違いだった」と語った。

本件は、今週本誌が報じたFacebookも調査アプリで社内専用証明書を乱用していた(若者に金を払ってウェブ利用状況を吸い上げていた)案件に続くものだ。

これがGoogleにどれほどのダメージを与えるのか現時点では明らかになっていない。Screenwise MeterがiPhoneで使えなくなるだけでなく、検索の巨人が証明書に頼っているあらゆるアプリに影響を及ぼすことを意味している。

The Vergeによると、多くのGoogle社内アプリも動作を停止している。これは、Googleマップ、Hangouts、Gmailなど消費者向けアプリの初期あるいはプレリリース版や、通勤アプリなどの社員専用アプリも動作しなくなるということだ。

FacebookもAppleの介入後に同様の非難を浴びた。本誌は、Appleの中止命令が下された後、FacebookとInstagramアプリの未公開版やテスト専用版の多くが動作しなくなったことを報じた。その他のオフィス・コラボレーション、トラベル、社員食堂メニューなどの社員専用アプリも同様だった。消費者がAppleのApp Storeからダウンロードしたアプリが影響を受けることはない。

Facebookには3万5000人以上、Googleには9万4000人以上の社員がいる。

Appleが新たな「社内専用証明書」をいつ(果たして?)発行するのかは不明だが、新たに、より厳格なルールが付加されることはまず間違いない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Foxconnは190億ドル分の工場建設を中止、競争力と長期的投資のバランスは?

Foxconnが世界的に事情縮小を進めるペースはわれわれが想像していたよりずっと速かった。昨日(米国時間1/30)、TechCrunchはFoxconnがウィスコンシン州に建設予定だった100億ドル規模の工場建設をキャンセルしたことを報じた。ウィスコンシン州政府は大混乱に陥っているようだ。これに加えて、Nikkei Asian Reviewが入手した内部文書によれば、Foxconnは広州の90億ドル規模の工場建設も延期する方針だという。その原因として貿易戦争の激化とマクロ経済の減速に対する懸念が挙げられている。

われわれは昨日の記事でマクロの経済環境の影響について論じたが、Foxconnのドラスティックな規模縮小の決断を理解するには製造業のフレキシビリティーに関する考察が必要になりそうだ。

数週間前、私はFictivのファウンダー、Dave Evansにインタビューした。Fictivはファブレス製造を請け負うスタートアップだ。 Evansによれば「製造業のクラウド化と考えていい。AWSやロードバランシングサーバーを使うのと同様、需給に応じてダイナミックにスケールアップしたりスケールダウンしたりできる」のだという。

政治的環境が急速に変化し、消費者需要の予見も難しい現代では、「製造業には何より柔軟性が必要だ」とEavansは強調した。「地政学的条件の変化に対応できるほど機敏なサプライチェーンを構築する方法についてまだ誰も語っていない。サプライチェーンの確立には数年、場合によって十年以上もかかることもある。しかし政府の政策、各種の貿易取り決めを考えると四半期レベルの対応速度が必要だ」とEvansは述べた。

「強固な基盤の上に事業を構築したければ、強固なサプライチェーンを構築する必要がある。トランプ大統領がツイートするたびあちこちに吹き飛ばされるピンポン玉にはなりたくないだろう」とEavansは語った。前回の記事で指摘したように、アメリカの製造業の復権を妨げている最大のハードルはこの規模の柔軟性の欠如だ。

製造規模を機敏に変更できる点が長年中国の製造業の優位性をもたらしてきた。事情をよく知る知人によれば、「中国の製造業で最大の強みは、深シンセンや広州で最近発展したエコシステムではなく、工場を一週間で数万人規模で拡大縮小できることだ」という。

中国経済において単なるメーカー以上の巨大な存在となっているFoxconnは事業規模の柔軟性の重要さについて知り尽くしているはずだ。Foxconnには発注者の需要に対応して即座にパーツや完成品を何百万という単位で提供し、あるいは提供を止める能力がある。成長計画が実情に合わないと見てとれば即座に修正する。これはウィスコンシン州には大損害をもたらしたが、アメリカが外国製品との競争で遅れを取ってきた大きな理由が柔軟性の欠如だ。

競争力の維持と長期的投資を両立させるというジレンマ

東京における重要な鉄道ターミナルであり商業センターでもある渋谷地区は民間企業の東急が運営の重要な役割を担っている。

競争は資本主義に必須の要素だ。激しい競争があればそれだけ価格は下がり、消費者は利益を得る。われわれが独占を防止するさまざまな規制を設けているのはそのためだ。

しかし同時に、競争は皆が小さなパイを奪い合うという副作用をもたらしがちだ。今の売上が今四半期の決算に直接反映される。目先のサバイバルと利益率が何より大事になると長期的な投資は後回しになってしまう。収入はマーケティングと営業に回され、研究開発や企業の将来のために投資されない。

これが競争にまつわる巨大なジレンマだ。競争が足りなければ非効率が温存される。しかし、われわれの直感とは逆に、独占はイノベーションの生みの親となってきた。現代のGoogleやMicrosoft、以前のXeroxのパロアルト研究所やAT&Tのベル研究所はわれわれの生活に大きな影響を与える新しいテクノロジーを無数に育ててきた。独占に支えられた強固な経営基盤と長期的なビジョンがこうしたイノベーションを生んだ。

ここで興味あるのは、世界の鉄道の民営化の成功と失敗を分析したFinancial Timesの長い記事(有料)だ。要約すれば日本は民営化と顧客満足度の向上の双方を成功させたが、イギリスでは民営化後、料金が上昇して運行本数が減った。 逆にスイスの鉄道は模範的に運営されているが完全に国有企業だ。

どうしてこういう差が生まれたのだろうか?

スイスと日本という成功例に共通しているのはシステム志向だ。つまり「鉄道企業」だからといって物理的な鉄道だけが事業の対象ではないことを両国は理解していた。日本の鉄道企業は広大な土地を保有しており日本有数の不動産デベロッパーでもある。鉄道の利用者が増えれば、駅やその周辺に建設されたショッピングセンターの利用者も増える。鉄道とショッピングセンターの所有者が共通であるためにこういう循環が生じる。

しかし独占は独占だ。事業を分割して競争させればもっと利潤を消費者に還元できるのではないか? しかし日本の鉄道事業者は沿線に広大な土地を所有しているため鉄道ビジネスの長期の繁栄のためには沿線の繁栄が欠かせないという事情にあった。Financial Timesの記事によればこうだ。

東急電鉄は東京西部のもっとも人口の多い郊外に路線を持つ私鉄だ。取締役の城石文明氏は、 「東急の沿線は魅力のある住宅地だ。われわれは 若い世代が将来にわたってこの沿線を好み、住み続けてくれるよう全力を挙げている。なるほど日本では今後人口増は見込めないだろうが、鉄道事業において勝者と敗者は生まれるだろう。人々は便利な場所に集まる。つまりある沿線では人口が30%増えるのに対して、別の沿線では70%減るというような事態が予想される」と述べた。

つまり競争はここでも存在する。ただ非常に長期的なスパンの競争だ。東急電鉄のような会社は時刻表どおり電車を走らせることだけが事業の最終目的ではないことを理解している。人々が生活の基盤としてどの沿線を選ぶかという非常に重要な決断が電鉄企業のパフォーマンスにかかっているのだ。同時に沿線環境を高いレベルで維持すれば電鉄会社は投資の元を取ることができるという点も考えねばならない。

今日の多くのスタートアップが直面する課題の中でも、長期的投資をどうするかはもっとも重要かつ困難なものだと私は見ている。いうまでもなく競争は激しい。キックスクーターのスタートアップを立ち上げた、と思った瞬間に情勢が激変し、数々の難題が降りかかる。長期的に価値ある会社を作るのは重要だ。しかし「6ヶ月後には倒産しているのだったらどうやって長期的価値を実現できるのか?」という議論に答えるのは難しい。

シリコンバレーではヘルスケア、教育、建築、不動産といったジャンルに進出する企業が続いている。こうした分野のプロダクトの研究開発には巨額の長期的投資が必須だ。長期的な利益を生むためには競争の減少にともなう副作用を最小限にしつつ最大限の投資を確保することがこれまでになく重要になっているるのだと思う。

TechCrunchはこの記事のようなフォーマットをテスト中。 この記事は草稿であり完成したものではない。 フィードバックはdanny@techcrunch.comまで。

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滑川海彦@Facebook Google+

Cosmic JSは開発者がコンテンツに集中できるように、Web開発の簡素化を狙う

もしウェブ開発者であれば、従来のウェブコンテンツ管理システム(CMS)の多くが、どれほど複雑であったかを知っているだろう。大きな問題の1つは、システム支えるインフラストラクチャの管理である。Y Combinatorクラスの2019年冬期メンバーであるCosmic JSは、インフラストラクチャの部分の管理を提供しながら、柔軟なフロントエンドをコンテンツクリエイターたちに提供することを狙っている。

「当社のお客さまは、Cosmicを使うことで恩恵を受けることができます。なぜならそうすることで、お客さま自身のCMSを構築し管理する苦労を回避することができるからです。月々のサービス料をいただくことで、私たちはシームレスなインフラストラクチャを提供し、お客さまが本当に大切なこと、すなわち素晴らしい製品とユーザーエクスペリエンスを構築することに集中することを可能にします」とCosmic JSのCEO兼共同創業者のTony Spiroは、TechCrunchに語った。

多くのYC企業と同様に、この企業も創業者たちが2014年に自身のウェブサイト構築で感じた困難から始まった。そのときSpiroはウェブサイトを構築しており、そしてCMO兼共同創業者のCarson Gibbonsはアカウントに対するサービスを提供していた。そして彼ら2人はインフラストラクチャの部分に問題を見出したのだ。

「私たちは、自分たちのバックエンドのインフラストラクチャ管理の中で、単にインストールして保守するだけでも大きなボトルネックがあることに気が付いたのです。そこでその頃から、本業とは別に、Cosmicの開発を始めました。もしウェブダッシュボードと、コンテンツをサービスとして配信するためのAPIがあれば、素晴らしいことだと考えたのです。これが全ての始まりでした」とSpiroは説明した。インフラストラクチャ管理を計算から除外することで、Cosmicは開発者たちを自由にして、顧客に対するものだけに集中できるようにしたのだ。

Cosmic JSコンテンツ編集ビュー。スクリーンショット:Cosmic JS提供

SpiroとGibbonsは、2016年に初期バージョンをリリースしたあと、Cosmicに専念するために仕事を辞めた。彼らが目指すのは、5から100人のメンバーで構成されるウェブ開発チームに向けた製品だ。この製品には3つの主要なユーザータイプが含まれる:開発者、サイトマネージャ、そしてコンテンツ制作者である。これまでのところ、100ヵ国に250の顧客を抱えている。

製品はオープンソースではないが、拡張機能アプリの開発では、コミュニティメンバーの力に頼っている。「私たちは、コミュニティによって開発された何百ものアプリ(レディメードのウェブサイトやアプリケーション)や拡張機能を持っています」とSpiroは語る。これらのツールにより、ゼロから開発することなく、写真、ビデオ、検索における最善のサービスやツールに、Cosmicを接続することができる。

Cosmic JSウェブサイトのテンプレートとアプリ。スクリーンショット:Cosmic JS提供

Spiroは、彼らがY Combinatorに参加したのは、アドバイザーや投資家たちの要請に従ったからだが、それは発展的な体験だったと語る。「クラスに申請して参加しました。そしていまや私たちは、テクノロジーの世界でもっとも素晴らしく知性的な人びとに囲まれているのです」とSpiroは語る。

これまでのところ、Cosmic JSには2人の共同創業者と、何社かの請負業者とフリーランサーが参加しており、拡大した開発コミュニティと共に同社を支えている。同社は既にある程度の資金を得ているが、創業者たちには、まだそれを使う準備が整っていない。

彼らの目標は、有料ユーザー基盤の構築を継続し、アウトリーチやイベントを通じてコミュニティへの参加を増やすことだ。

画像クレジット: Guzaliia Filimonova / Getty Images (Image has been modified)

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(翻訳:sako)

AIアプリケーション開発プラットフォームのPaperspaceが1300万ドルを調達

Paperspaceは、GPUやその他の強力なチップに支えられた、ソフトウェア/ハードウェア開発プラットフォームを使って、人工知能ならびに機械学習アプリケーションの開発者たちを支援することを狙っている。本日(米国時間10月16日)、このY Combinatorの2015年冬クラス卒業生は、1300万ドルのシリーズAを発表した。

ラウンドを主導したのはBattery Venturesであり、参加したのはSineWave Ventures、Intel Capital、Sorenson Venturesである。これまでの投資家Initialized Capitalも参加した。本日の投資によって、投資総額は1900万ドルに達した。

Battery VenturesのゼネラルパートナーであるDharmesh Thakkerは、現在のPaperspaceの立ち位置を、有利なものとみている。AIや機械学習が始まると、開発者はそれを処理するために一連のツールやGPU搭載ハードウェアを必要とする。「主要な半導体やシステム、ウェブコンピューティングのプロバイダーたちは、深層学習を真にデータ駆動組織から利用可能なものにするために、クラウドベースのソリューションと連携ソフトウエアを必要としています。そしてPaperspaceはその提供を助けようとしているのです」とThakkerは声明の中で述べている。

Paperspaceはこの点に貢献するために、独自のGPU搭載サーバを提供するが、共同創業者でCEOのDillon Erbは、大きなクラウドベンダーと競争しようとはしていないと言う。彼らは、顧客に対してハードウェアソリューション以上のものを提供する。昨年の春同社は、AIや機械学習のワークロードの展開と管理を容易にする、サーバレスツールのGradientをリリースした

Gradientをサーバレス管理ツールにしたことで、顧客は基盤となるインフラストラクチャについて考える必要がなくなった。その代わりに、Paperspaceが全ての必要なリソースを顧客のために用意するからだ。「私たちは多くのGPUコンピューティングを行っていますが、現在私たちが注力し投資家の皆さんに今回の資金調達で買っていただいたのは、ソフトウェアレイヤーを構築し顧客のために多くのインフラストラクチャーを抽象化することのできる、とてもユニークなポジションに私たちがいるという点なのです」とErbはTechCrunchに対して語った。

彼は、インフラの一部を構築することは初期の重要なステップだったが、クラウドベンダーたちと競争しようとはしていないと語る。彼らは、開発者たちが複雑なAIならびに機械学習アプリケーションを構築することを助ける一連のツールを提供しようとしているが、それが実行されるのは彼ら自身のインフラストラクチャーの上であろうと、Amazon、Google、あるいはMicrosoftなどの主流クラウドプロバイダーの提供するインフラストラクチャーの上であろうとも構わないのだ。

さらには、GPUの利用に止まらず、AIや機械学習ワークロードをサポートするために開発された強力なチップの利用もサポートする。おそらくそれが、Intelがこのラウンドに投資家として参加した理由の1つだろう。

彼はこの資金調達が、彼らが2014年に着手し、Y Combinatorを卒業する際に立ち上げたこの仕事に対する、一種のお墨付きだと語った。その当時は、プレゼンテーションの中で、そもそもGPUは何かというところから説明する必要があったのだ。今ではもはや彼がそこから説明する必要はないが、この分野にはまだまだ大きな成長の余地が残されている。

「これは本当に、未着手のチャンスなのです、私たちは皆が、インテリジェントなアプリケーションの開発に、インフラストラクチャーを心配することなく着手できるような、頼りになるプラットホームになりたいと願っています」。1300万ドルを手にした彼らは、その道を進んでいると言っても間違いないだろう。

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(翻訳:sako)

画像クレジット: metamorworks / Getty Images

Amazon AIがローンチ、Alexaのような音声アプリが開発可能に

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Amazonは本日、ラスベガスで開催している 開発者イベントre:InventでAmazon AIプラットフォームのローンチを発表した。Amazonが何年もかけて開発した機械学習の知性を社外の開発者でも利用できるようにする。最初の段階では3つのツールを提供するが、今後新たなツールを追加していく計画だという。

Amazonは機械学習の取り組みについてあまり発表してこなかったが、この分野において多くの知見があるとAmazon Web ServiceのCEO、Andy Jassyは強調する。「長くAIに取り組んできました。私たちのビジネスにはAI専任の人員が何千人もいます」という。

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Amazon AIのツールの1つは画像認識サービス「Rekognition」だ。GoogleやMicrosoftなどが提供するサービスと同じように画像に写る物を特定することができる。Amazonのツールでは、画像に写っている犬の犬種まで認識できるとAmazonは主張する。ただ、他の競合サービスでもたいてい同じことができることは明記しておきたい。Amazonのサービスはとてもコスト効率が良いとJassyは説明しているが、実際の価格帯をまだ発表していない。

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2つ目は Amazon Pollyで、これはテキストを音声に変換するサービスだ。裏では機械学習の知性を多く活用しているという。人が話しているかのような音声が作成できるとJassyは話す。「Pollyは、音声生成でこれまで課題だった部分を解決します。例えば、『live』の言葉の発音は文章によって異なります。『I live(リブ) in Seattle』と『Live(ライブ) from New York』のようにです。Pollyは同形異義語を認識して、スペルが同じでも発音が違うことを知っています」。

Pollyは男性と女性の47の音声を備え、24言語に対応している。

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3つ目のサービス「Lex」で、これが一番重要な新サービスだろう。基本的にはAmazonが手がけるAlexaを動かしているテクノロジーと同じとJassyは言う。複数回のやりとりを要するコミュニケーションにも対応する会話型アプリケーションをこれで開発することができる。開発者はLex Consoleから会話を設計し、サンプルの会話文でボットを訓練することができる。

Amazon Lexを使用してチャットボット、あるいはユーザーと生き生きとしたインタラクションを持つウェブやモバイルアプリを制作することが可能になります」とAmazonは本日の発表で伝えた。「ボットは情報を提供したり、アプリを動かしたり、作業を効率化したり、さらに他のロボット、ドローンやおもちゃの操作するのにも活用することができます」。

本日のキーノートでAmazonは、声の指示だけで航空券を予約する様子を見せた(なぜか航空券の予約がこういったサービスの定番のデモになっている)。LexはLambdaや他のAWSのサービスと深く連携し、また他の法人向け連携サービスにも対応している。他にもFacebook Messenger、Slack、Twilioとも連携可能で、これによりAmazonの端末にとどまらず、基本的に他のどのデバイスでもこれらのサービスを使ってアプリを開発することができる。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website

とにかくロードが早いHTML5ゲームを初披露、Blackstormが目指すアプリ開発の未来

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友人と楽しむアプリやゲームのローンチに数秒もかからない未来をErnestine Fuは思い描いている。数秒ですら長いくらいだ。

この構想の下、Blackstormは誕生した。Blackstormは素早く起動するアプリを制作するツールを備えた開発プラットフォームだ。App Storeで入手できるアプリと同じようなアプリを制作できる。BlackstormのアプリはHTML5で駆動し、メッセンジャーアプリやブラウザといった異なる環境でも利用することができる。今月にはゲームスタジオを新設し、このテクノロジーを使って初のゲームタイトルをいくつかFacebookのインスタントゲーム向けにローンチした。

このようなプラットフォーム、そしてBlackstormがローンチするゲームの特徴は、「瞬時に」ゲームがロードすることだ。Facebookの「インスタントゲーム」の名称が示している機能だ。BlackstormはHTML5のテクノロジーを最大限活用する一連のカスタムツールを構築し、ゲームの全アセットと要素の早いロードを実現する。少ないデータ量でも、従来のアプリにあるパーティクル・エフェクトや画面上で個別に動くスプライトを多く置くことを可能にしている。

「最大の点は、いかに迅速な開発を可能にし、今利用できるテクノロジーの限界に挑戦できるかです」とBlackstorm共同ファウンダーのFuは話す。「実際に何を制作できるか、何を表示できるかの限界に挑戦しています。Facebookのプラットフォーム、特に今回ローンチするゲームについては、ユーザーがゲームの開始ボタンをタッチした瞬間に動かなければなりません。人々が慣れ親しんだアプリストアの体験とは違います。基本的に、ゲームのすべてが5MB以内に収まっている必要があります」。

今日ローンチするゲームは2種類だ。1つはEverWingで、これは妖精のグループを操作してモンスターと戦う内容だ。昔ながらの宇宙空間で戦うゲームにファンタジー要素を加えたような見た目だが、メインのゲーム以外にも物語は広がっている。

2つ目はPuzzle Bobble Blitzだ。「Bobble(ボブル)」の部分でピンとくる人もいるかもしれない。Blackstormはタイトーのブランドと協力し、バブルが弾けるパズルゲームを開発している。定番ゲーム「バブルボブル」の派生版で、ここ10年で広まったモバイル端末のゲームスタイルを加えている。

「誰もがこのタイプのゲームで遊んだ経験があると思います」とFuは言う。「これはとても洗練したバージョンで、これからはFacebookで友人と遊ぶことができます。私たちはそのことにとてもワクワクしています。多くの人がこのゲームに親しみを持つでしょう」。

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競争的な要素は随時更新されるリーダーボードシステムにある。メッセンジャーのスレッドで友人とゲームをしている場合、常に最新のリーダーボードにアクセスすることができる。Blackstormには、さらに大きなグループの「Blackstorm Battle Group」がある。ここではそれぞれの高得点を閲覧することができ、競争心に火を付ける仕掛けだ。

もちろん、Facebookのインスタントゲームの開発は彼らにとって始まりにすぎない。Facebook Messengerやニュースフィードを介して何十億人の前にゲームを展開できたとしてもだ。Blackstormの目標はゲームや他のアプリ開発を裏で支えるテクノロジーを提供することだ。Facebookのインスタントゲームのように、異なる環境下でもアプリが瞬時にロードすることが求められる場合に対応している。

Blackstormが手がけるゲームは同社が発明し、構築している内部の開発環境で制作している。Xcodeに似ているとFuは話す。数週間から1ヶ月以内にはIDEと開発者向けツールを外部にも提供する予定だという。Blackstormは今年、3350万ドルの資金調達を実施したことを発表している。BlackstormのアドバイザーにはアメリカのSegaでチーフを務めるTom Kalinske(ソニック・ザ・ヘッジホッグに感謝!)、Zyngaの共同ファウンダー Justin WaldronとPlaydomのCEOであるJohn Pleasantsが含まれている。

このプラットフォームに開発者を引き込むのも課題だ。App Storeはゲームを始めアプリの最大の配信手段となっている。開発者をそこから剥がして、新しい開発環境とプラットフォームに移行してもらうハードルは高い。App Store経由でゲームを入手したユーザーに対して開発者は、クロスプラットフォームで他のゲームを宣伝することもできる。

しかしApp Storeが開発者にもたらす機会は、非効率で、時に数百メガバイトに及ぶゲームを最初にダウンロードするような労力をユーザーに強いているからだ。だが、App Storeのおかげでユーザーが多く集まるメッセージプラットフォームや他の代替サービスも誕生した。AppleはApp Storeでの体験をよりシームレスにしようと取り組んでいる。彼らは、ユーザーが何回も戻ってきたくなる方法を見つけだすかもしれない。しかし、少なくともBlackstormのような会社がApp Storeの時代以降の開発環境を作ろうと考える余地も残しているようだ。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website

Shopifyがカナダのデザイン/開発会社Boltmadeを買収、Shopify Plusを強化

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Shopifyはカナダのウォータールーに拠点を置くBoltmadeを買収したことを発表した。これによってデジタルコンサルティングとプロダクト開発チームを社内に抱えることになる。買収によってBoltmadeの21名のチームが加わるが、その大部分はエンジニアとデザイナーで構成されていて、ウォータールーではShopify Plusに焦点をしぼったオペレーションが加えられる。

Shopify PlusはShopifyが提供する「高級」サービスである。専任のアカウント担当者、カスタマイズ可能な販売プロセス、そしてShopifyによって提供される他のアドオンサービスに対する割引などの追加サービスが含まれている。このサービスは同社のプラットフォームを利用する、より大きくて取扱量の非常に多い販売企業を狙ったものだ。現在のPlusの顧客には、主要なところとしてReddit、Wikipedia、Tesla、そしてWWFが含まれている。

Boltmadeは顧客企業のためにデザインとソフトウェア開発を行っているが、その顧客にはXerox Parc、Shopify自身、Kirk、その他が含まれている。買収は、ウォータールーにおけるShopifyの既存のPlusの存在感を高めるだろう。最近の記事では「主に営業チーム」と書かれたが、この先Plusの顧客の要求に対応するために、相当数の技術的タレントが加わるに違いない。

この買収は2013年にShopifyが行ったトロントに拠点を置くユーザーエクスペリエンスとデザインエージェンシーJetCooperの買収にとても似た側面がある。このときの買収でも、現在はSpotifyのトロントの最高のタレントになっている者たちを集めることになったのだ。Shopifyは、契約条件を明らかにしていない。

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(翻訳:Sako)

アプリストアを超えたアプリの普及を狙う、Blackstormが楽天などから3350万ドルを調達

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App Storeのアプリ管理は、新米開発者にとって難しい仕事の内の1つだ。ユーザーに気付いてもらうのは難しく、App Storeの体験もそんなに良くないし、今後Appleは検索広告を導入する予定だ。この事態をさらに面白くするのは、メッセージ・ボットを含め、従来のアプリとは別のプラットフォームにも関心が集まっていることだ。

最終的に、メッセンジャーボットや理論的には今後発展するウェブブラウザ体験といった複数のプラットフォームにまたがって通用する、シームレスなアプリ開発を行う手段が必要になる。Alsop Louie partnersのパートタイム・パートナーを務めるErnestine Fuが新しく立ち上げたBlackstormは、それを実現させようとしている。Blackstormは楽天、Highland Capital、Oculusの役員、 Alsop Louieを含め、複数のエンジェル投資家から累計3350万ドルを調達したことを発表した。

「現在のマーケットについて考えてみると、誰もがアプリを使用しています。アプリはiOSとAndroidであり、それらの配信はAppleとGoogleが握っています。UberやLyftといった大企業も、これらのアプリストアに完全に依存して構築されています。次に何がくるか考えてみてください。メッセンジャー、アプリ内アプリ、IoT、モバイルブラウザといった形でアプリが存在し、新たな配信プラットフォームが出てくることでしょう。私たちの会社の目標は、アプリストア・プラットフォーム以後の時代におけるソフトウエアの取引と配信のインフラを担うことです」。

Blackstormはメッセンジャーボットとモバイルブラウザから着手し始めるが、最終的には手がける開発プラットフォームと配信を、IoTや車内エクスペリエンスといった多様な新興コンピューティングプラットフォームにも広げられることを期待している。確かに、プラットフォームシフトは定期的に起きるものだが、それを予測するのは難しい。少し前までウェブ版Facebookが開発者にとって最も主要なインターフェイスになるように見えた。一部のゲームなどではうまく機能したものの、最終的に利用率のほとんどがモバイルへと移行した。

現在、Messngerアプリの開発レースが始まっている。さらにAppleはiMessageサービス(とその他のサービス)をサードパーティー開発者に開放する。FacebookやSlackも自社プラットフォームでボットや他のサービスを開発してもらうために開発者を惹きようと躍起になっている。これは、しばらく前から言われているように、中国のWeChatが広めた体験に追いつくための施策だろうとFuは指摘する。

「新しいプラットフォームができる度に新たな問題が出てきます」とFuは言う。「2つ、突出した問題があります。1つは、開発者が新しいツールやテクノロジーを活用するのが難しくなること。もう1つは、最初はユーザーへの配信がとても非効率的ということです。ライフサイクルの終わり頃には、さらに非効率性は高くなり、マーケティングに何百万ドルも出せる最高位アプリしか大きなオーディエンスを獲得できません。従来のプラットフォームシフトはこの痛みに何年も耐え、相互的なバランスを得られるように進化することができましたが、現在、コンピュータープラットフォームは爆発的に増えています」。

Blackstormは今のところ、2つのプロダクトを展開している。FuがNeo Storeと名付けたプロダクトとメッセンジャーや他の種類のユーザー体験にまたがって通用する開発環境だ。前者は、例えばアプリストアのみならず、例えばウェブポータルを介してアプリの追加コンテンツを配信したい通信事業者向けのホワイトレーベルサービスとFuは言う。後者は、IDEを内包しているが、その最終的な目標は体験の種類にかかわらず、複数のプラットフォームにアプリを配信することを簡単にすることだ。

新しいプラットフォームが登場すると、いち早く開発に着手し、アーリーアダプターを獲得するために開発競争が発生する。もちろん取るに足らないアプリも出現するだろうが、その内例えばメッセンジャーでもその機能を活用して、便利なユースケースを開発することができるだろう。最初は、1つのプラットフォーム向けに開発を行うことになるだろう(つまり最大のFacebook向け)。開発者は後々、そのアプリを他の既存のプラットフォーム、そして今後登場するだろう新規のプラットフォームへと裾野を広げる方法を見つける必要が出てくる。Blackstormはそれを実現するための助けになりたい。

また、ユーザー行動の変化も起きるだろう。私たちはこれまでアプリストアからダウンロードした、いくつもの四角いアイコンを使ってきた。開発者がメッセンジャーにアプリをリンクするところから、実際にダウンロードして、最終的にアカウントを開設するまで多くのユーザーを取りこぼしてしまう。スマホの四角いアイコンはなくならないだろう。すでにスマホ画面にウェブアプリを保存することはできるようになった。しかし、アプリを共有したり、遊んでみたりする全体の体験は、ユーザーがそのアプリを使いたい瞬間のいかなる環境にも対応できるように変わっていくだろう。

Appleはアプリストアの質を高めるために多くの策を講じてきた。最近は、放置されたアプリやスパムっぽい名前のアプリを削除し出した。これらは、アプリストアの体験を向上させることを意図しているが、それが成功するかどうかは分からない。開発者はオーディエンスがいるところに向かう。そして、シームレスな開発体験はアーリーアダプターを取り込むことにもつながるかもしれない。

Fuは、いつの日かBlackstormがアプリストアに取って代わることを期待している。それはかなり野心的な目標だが、近い将来に実現するかと聞かれたら、そうではないかもしれない。しかし、当面の間、アプリストアと共存することができないというわけでもない。それに、誰もユーザー行動のシフトが起きた未来がどのようになるかなんて予測できない。WeChatは、アプリストア以外で多様なアプリが利用される状況が実現可能と証明する一つの成功性だ。他の新たなプラットフォーム、例えばVRやインターネット接続デバイスなども誕生したばかりで、広く使われることになるかもまだ未知数だ。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website