フォートナイトをApp Storeに戻すように求めるEpicの要求をカリフォルニア州判事が却下

カリフォルニア州の判事は、Epic Games(エピック・ゲームス)とApple(アップル)の間の法廷闘争において、Epic Gamesが要求しているApp StoreへのFortnite(フォートナイト)の復帰について否定した。一方で、Unreal Engineの開発者がアップルのデバイスにアクセスできるようにするために使用されたEpic Gamesの開発者アカウントに対して、アップルが行動を起こすことはできないことも明言した。

裁判所の決定は、8月下旬に行われた法廷審問で、Epic Gamesの弁護士が、アップルがFortniteデベロッパーにApp Storeから会社を追い出し、会社の全アカウントを閉鎖すると伝えた後、一時的な差し止め命令を得ようとしたことで、宣言を再確認した。

今回の判決は、アップルがFortniteの開発者をApp Storeから追い出し、Epic Gamesのすべてのアカウントを終了させることを通知した後、同社の弁護士が一時的な差し止め命令を得ようと求めた、8月下旬の法廷審理での宣言を再確認したものとなる。

裁判官は「一時差止命令による救済は、めったに認められることのない特別な措置である」と指摘し、Epic Gamesの要求の一部を認めつつ、一部を否定したことを詳細に説明した。「Epic Gamesは、このような特別な救済を求める際の負担を負っている」と指摘した。

訴状の内容は以下のとおりだ。

Epic Gamesは、アップルがiOS App Storeを通じて独占的に配布していること、アップルがソフトウェア価格の30%を受け取るアプリ内購入システムについて強い反発を抱いている。しかし、記録が限られておりEpic Gamesはアップルの反論に十分に対処していない。仮差し止め命令の対象となった資産は変更されない。

これは、裁判が始まる前にFortniteがApp Storeに戻らないことを追認するもので、今週裁判所に提出された文書によると両社の裁判は2021年5月3日に始まるという。

Epic Gamesの広報担当者は声明で「Epic Gamesは、訴訟が続く限り、アップルがUnreal Engineと当社のゲーム開発顧客に報復することを引き続き禁じられることに感謝している。我々は、裁判所の保護の下、iOSとMac向けの開発を継続し、アップルの反競争的行為を終わらせるためのあらゆる手段を追求する」と述べた。

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:Epic Games、アップル、Unreal Engine、Fortnite、App Store

画像クレジット:Christian Petersen /Getty Images

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(翻訳:TechCrunch Japan)

アップルが米国で一部のApple TV+のサブスクを2021年2月まで無料延長へ

アップルは米国時間10月8日、2020年11月1日に終了するとされているApple TV+の契約を、2021年2月の請求日まで、つまり2021年1月31日まで延長することを明らかにした。

基本的な状況としてアップルは昨年、新しいデバイスの購入者にApple TV+の1年間無料の権利を配っており、それらはすべて11月に終了するように設定されていた。しかしアップルは誰もがまだ新型コロナウィルス関連の制限で厳しい状態であることを知っているので、無料期間を2月まで延長するわけだ。

サブスクリプション開始日が2020年11月1日より前の月間ユーザーにも特典があり、2021年11月、12月、1月に4.99ドルのクレジット(Apple TV+の購読料)をもらえる。クレジットを受け取るために何もする必要はなく、ユーザーはこれらの拡張・クレジットを通知する電子メールを受け取るだけだ。

そしてもちろん、新型コロナウィルスの感染蔓延で厳しい2020年の第4四半期まで、総サブスクリプション数を一定に保つことも狙っているのだろう。

Apple TV+のスタートは、他社サービスに比べるとやや遅かった。デバイスと人気の司会者や俳優、監督を使った高品質な番組の早期レビューで話題になったが、人々は時間の経過とともに番組に慣れていった。当時の私は、それが自然に起こっている砂糖のクラッシュのようなものだと信じていた。

人々はアップルを愛している。The Morning Showはとても人気があるようです。批評家たちはその番組を嫌った。リリースパッケージとしてラインアップされていた影響で、評価が下がったのは間違いないと思います。

あなたが不平を言うとき、誰かが気にすべきかどうかは別問題です。

The Morning Showについては、Apple TV+初のPrime Time Emmy賞を受賞したことでその完成度が証明された。そのほかApple Originals作品は、合計で114件の賞がノミネートされ、35件が受賞している。ところで、Ted Lasso(テッド・ラッソ)は、現在ストリーミングされている中でより賢くて人道的な番組の1つなのでお勧め。スポーツ、無毒な男らしさ、そして心のこもったドラマをうまく融合させた作品だ。

念のために言っておくと、昨年iOSデバイスを初めて購入した人は実際には無料期間が10月31日に終わる可能性がある。心配しないでほしいのは、このオファーにも含まれているということだ。

契約の詳細は次のとおりだ。

  • Apple TV+のサブスクリプションが2021年の2020年11月1日から1月31日までに終了する場合、アップルは無料期間を2021年の2月まで延長する。
  • 2020年1月31日以前に加入した人には、年間加入延長が適用されることを意味する。
  • サブスクリプションが2020年11月15日に終了するように設定されていた場合、最初の請求日は2020年2月15日になる。
  • 同期間中に新しいデバイスを購入せずに年間契約を結んだユーザーは2021年2月まで無料になる。
  • 2020年11月1日より前に月額プランに加入していれば、月額4.99ドルのクレジットがもらえる。
  • 1年間無料で利用できる新しいデバイスプログラムは今後も継続される。

顧客はこの内容について、順次メールを受け取るだろう。

【Japan編集部注】日本での扱いがどうなるかは、現在のところ不明だ。

カテゴリー:ネットワークサービス
タグ:Apple、Apple TV+

画像クレジット: Apple

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(翻訳:TechCrunch Japan)

元アップルのエンジニアでオートコレクト開発者が初アプリの単語ゲームUp Spellを公開

元アップルのソフトウェア・エンジニアおよびデザイナーで、最初のiPhoneとタッチスクリーン用オートコレクト機能の開発にも携わったKen Kocienda(ケン・コシエンダ)氏は、自身初のiOSアプリ「Up Spell」(アップ・スペル)を開発した。テンポが速くて楽しい言葉のゲームで、2分間でできるだけ多くの英単語を綴るというもの。これには同氏が構築した専用の単語辞書が使われていて固有名詞も判定できる。アプリの売上げの一部は、地元のフードバンクに寄付される予定なので、ゲームでストレスを解消しながら社会貢献もできてしまう。

コシエンダ氏はこれまで、独立したiOSアプリを作ったことがなかったと話している。アップルで働いていたときは、彼が開発するコードはみな、大規模なiOSリリースに組み込むためのものだった。そこで、ゲームを作りたいと思い立った同氏は、目の前にあるアイデアの源に目をつけた。それは、タイピング、キーボード、オートコレクトの開発経験だ。

このゲームの単語辞書は、もともと英語と第二外国語として学ぶ人のための英単語集「New General Service List」(ニュー・ジェネラル・サービス・リスト)の基盤にすべく作られた。同氏は何週間もかけて、候補となる単語のリストを生成する細かいプログラムをいくつも制作した。例えば既存の単語に「s」を付けて複数形にするものなどだ。さらに何時間もかけてリストを精査し、使用する単語を選択した。

コシエンダ氏は、このゲームを面白いものにしたいと考えている。ほかの単語ゲームでは固有名詞が受け付けられないことに個人的にフラストレーションを感じていたのだ。

「PHARAOH(ファラオ)やPYRAMID(ピラミッド)は通っても、NILE(ナイル)やEGYPT(エジプト)はダメというゲームが多いのです。納得できません。どれも言葉なのに!」と同氏。

そこで彼は、何千もの固有名詞を含む独自のリストを作り、さらにスラングや略語も加えて幅を広げた。そのため、たとえばアポストロフィーを含む「S’MORES」も認められる。

固有名詞も含むさまざまな単語に対応することで、ほかの競合する単語ゲームとの差別化が図られたわけだが、このアプリのビジネスモデルもいまどきでは珍しいものになっている。一度だけ料金を支払ってダウンロードすればいいというものだ。

250円でダウンロードすれば、あとは永遠に遊べる。いまはスマホゲームの多くがフリーミアムモデルを採用している。アプリのダウンロードは無料だが、もっと面白くするために、または特定の機能を使えるようにするために、アプリ内コインやトークンの購入をしつこく迫られる。

コシエンダ氏がこのモデルを採用しなかったのは理由がある。「Up Spellは、特別な技を使わなくても2分間楽しめるゲームとして考案しました。ただ単語を綴るだけです。2020年は、誰にとっても厳しい年となりました。単語を綴る以外に何も考えないで済む2分間を手に入れることは、何よりのストレス解消になります。Up Spellが、みなさんの2020年に、ちょっとした意外な幸せを提供できればと思っています」と話す。

さらに、ダウンロード代金のうち25%は、San Francisco-Marin Food Bank(サンフランシスコ=マリン・フードバンク)に寄付されることも覚えておこう。同氏が住む地域の恵まれない人たちの食事を支援できる。

うまくいけばUp Spellのあとに、例えばサウンド合わせや色合わせなどのゲームが同様のモデルで続く可能性もある。

この新しいゲームは、ダウンロード時に1度だけ料金を支払うかたちでApp Storeから入手できる

カテゴリー:ゲーム
タグ:アップル、iPhone、Up Spell

画像クレジット:Up Spell

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(翻訳:金井哲夫)

アップルが英国とカナダでiPhoneに健康記録機能を追加、サーバー経由なしで暗号化データを医療機関に直送

アップルは、英国カナダの2つの新たな市場で、iPhoneの「ヘルスケア」アプリの「健康記録」(Health Records)機能のサポートを追加した。電子カルテ機能はもともと2018年に米国でデビューしたもので、現在では米国の500カ所以上の施設でサポートされている。まず、カナダでは3つの病院、英国では2つの病院でサポートされることになるが、もちろん時間の経過とともにサポートをより多くの病院に拡大する計画だ。

アップルのEHR(Electronic Health Record、医療情報基盤)機能は、ユーザーのプライバシーを念頭に置いて開発されている。具体的には、ユーザーのiPhoneと医療提供者の間で転送される情報は暗号化されており、中間のサーバーストレージなしにデータが直接転送される。また、ユーザーのデバイス上の健康記録データは完全に暗号化されてローカルに保存され、ユーザー個人のパスコード、およびTouch IDやFace IDに対応したデバイスでのみロックを解除することができる。

iPhone上の健康記録は、組織的なサポートを必要とするが、個人の医療データの高度な所有権を提供できるだけでなく、データがポータブルであり、患者を追跡してさまざまな医療施設や医療提供者と統合できることを確認する手段も提供できる。これまで世界各地でEHRシステムを統一し標準化するために多くの努力がなされてきたが、広範な支持を得たものはほとんどない。アップルの強みは、モバイル市場の約半分を占めるデバイスであるiPhoneを世界で幅広く扱うことができ、ユーザーフレンドリーで明確かつ簡潔なデザインだ。

カテゴリー:ヘルステック
タグ:アップルiPhone

画像クレジット:Apple

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(翻訳:TechCrunch Japan)

アップルが中国App StoreからRSSリーダーのReederとFiery Feedsを削除

アップルはまるで中国のApp Storeで中国政府の検閲に満足できないサービスを探しているようだ。ReederとFiery Feedsという2つのRSS(Real Simple Syndication)リーダーアプリは、中国で 「違法」 とされるコンテンツを含んでいることを理由に、中国App Storeから削除されたと発表した。

中国ではあらゆる理由でアプリが禁止されている。RSSのフィードリーダーは、第三者のウェブサイトからコンテンツを取得し、ユーザーが中国のGreat Firewallをバイパスして、それ以外では禁止されている情報にアクセスすることを可能にするため、当局にとって特に厄介だった。

中国でRSSリーダーを利用している人は少ない。中国のインターネットユーザーの9億4000万人ともいわれる大多数は(Xinhua Net記事)は、ByteDance(バイトダンス)のToutiao(今日头条)やWeChat内蔵のコンテンツ購読機能などのアルゴリズムによるニュースアグリゲータから、地元の主要なニュースアプリまで、国内のサービスを通じてニュースを入手しているからだ。

大きな政治的な出来事や規制の変更は、アプリの削除の新たな波を引き起こす可能性があるが、今週2つのRSSフィードリーダーが削除された理由は明らかになっていない。似たようなサービスであるInoreaderは、2017年に中国のApp Storeから追放されている(未訳記事)。Feedlyも現在は中国で利用できない。

今回のアプリ削除は、中国におけるアップルの通常のビジネスの一環とも言える。中国のRSS取り締まりの歴史は2007年にさかのぼり、当局はウェブベースのRSSフィードアグリゲーターを全面的に禁止した。

Fiery FeedsのiOSアプリは、中国ではVPNを使わずに提供されていたが「同期されたサービスの一部はブロックされていた」とFiery FeedsはTechCrunchに明かした。Reederとアップルからのコメントは得られていない。

Fiery Feedsの広報担当者は「『禁止』は中国政府によるもののようなので、アップルに訴えたところで何の役にも立たない」と述べた。

画像クレジット:chinaoffseasonFlickr

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(翻訳:TechCrunch Japan)

アップルがiOS 14.2で男女兼用のMxクロースやタキシードを着た女性などの新絵文字を追加、忍者もあり

iOSの現在のバージョンはiOS 14.0.1だが、アップルはすでにiOS 14.2をテストしており、米国時間9月29日に初期ベータ版をリリースした。そのベータ版からEmojpediaが新しい絵文字を発見した(Emojpedia記事)。

同社すでに7月に新しい絵文字の初期の外観を公開している(Emojpedia記事)。全体としては、今年は数十種類の新しい絵文字が追加される。また、既存の絵文字の新しいバリエーションも加わり、これまで以上に多様で包括的なものになる。

今年初め、新しい絵文字の承認を担当する管理機関であるUnicodeコンソーシアムは、Unicode 13.0の一部として117種類の新しい絵文字を承認した。アップル、グーグル、マイクロソフト、Twitter、Facebook、Mozillaなどのオペレーティングシステム開発者やソーシャルネットワーク企業は、新しい絵文字の独自バージョンを作成し、それぞれのプラットフォームで公開している。

今回のリリースでは、トランスジェンダーの旗、涙を浮かべた笑顔、つままれた指、二人が抱き合っている姿、虫や動物、変装した顔などが収録されている

私のお気に入りは、間違いなく変装した顔だ。

Emojipediaは、これらの新しい絵文字を1つの画像にまとめている。

新しいバリエーションになると、サンタクロースやクロース夫人の代わりとなる男女兼用の 「Mxクロース」が登場する。タキシードはもはや男性に限定されず、ベールももはや女性に限定されない。タキシードを着た女性とベールをかぶった男性の絵文字を送ること可能になる。

これらの絵文字が利用可能になる、iOS 14.2、iPadOS 14.2、macOS Big Surの正式リリースは1~2カ月後になる見込みだ。

画像クレジット:Apple

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(翻訳:TechCrunch Japan)

Google Playのアプリ内購入ポリシー変更、サードパーティ製アプリストア利用が容易に

規制強化にともない、Google(グーグル)は米国時間9月28日、Google Playの課金ポリシーのアップデートを発表し、アプリ内購入でグーグルが手数料を徴収するケースをより明らかにした。説明を読む限り、その意図は以前のポリシーと何も変わってないように見えるが、アプリ内でデジタルグッズを売るときに現在、Google Playの課金システムを使っていない一部の開発者には影響があるだろう。また同社によると、またAndroid 12では変更を加え、Google Playに代わるサードパーティ製アプリストアのインストールや利用が容易になるような変更を行うと発表している。

同社によると、現在の課金ポリシーは、Google Play上のアプリのわずか3%未満にしか適用されないという。それらのアプリの97%はすでにGoogle Playの課金ライブラリを利用している。そのため、明確化された新しいポリシーの下でコンプライアンスがを遵守する必要があるアプリはごく一部にしか過ぎない

移行を容易にするために、アプリ開発者には、これまでデジタル購入に関するグーグルのポリシーを回避していたGoogle Playの課金ライブラリをアプリに導入するために1年間の猶予期間が設けられる。

グーグルまた、パンデミックの影響を受けたいくつかの企業に、今後12カ月間、その支払いポリシーをオプトアウトできるようにする予定だ。これは、ライブイベントのような物理的サービスをオンライン化せざるを得なかった企業に適用される可能性がある。

Apple(アップル)は最近、同様の措置をiOS App Store上のFacebookの有料イベントのある企業に適用した

アップルと同じくグーグルも、アプリ内購入に30%の手数料を徴収している。

グーグルはまた、アップルとは極めて(未訳記事)対照的に(9to5Mac記事)開発者が顧客とコミュニケーションをとることを制限するものではないと述べている。

「明確にしておくと、Google Playでは、開発者のアプリの外でのコミュニケーションにについては何の制限もない。たとえばそれらには他のAndroidアプリストアや自社のウェブサイトを通じて、Google Play上よりも低価格で提供している場合があるかもしれない」と同社は指摘する。「私たちは顧客との関係を維持することの重要性を理解している。そのため、これまでも開発者が顧客に返金したり、他の顧客サポートを直接提供することを認めてきた」と同社はいう(Android Developers Blog記事)。

Bloombergの最近の報道によると、グーグルはPlay Storeのアプリ内購入の減少に、今後ますます力を入れることを計画しているという。

今回のポリシーのアップデートは、Androidのモバイルプラットフォームやアプリストアである「Google Play」の運営方法に対する規制当局からの監視の高まりに、グーグルがどのように対応しているのかを示している。これらの問題は最近、米国やその他の市場で独占禁止法に関する調査対象になっており、政府は現在のハイテク企業が反競争的な商習慣によって権力を乱用していないかどうかを見極めようとしている。

そこで問題となっているのは、アプリストアが開発者がモバイル消費者にアプリを配布するためのデフォルトの方法となり、場合によっては唯一可能な方法となっているという事実だ。しかし、これらのアプリストアは、プラットフォームメーカー自身が競合製品を提供している場合でも、配信するアプリの多くを委託している。たとえばSpotifyといった音楽ストリーミングサービスを提供し、そのサブスクリプション収入の一部を得ている。同時にApple MusicやグーグルのYouTube Musicのような独自の音楽ストリーミングサービスも提供している。

他のケースでは、Epic Gamesのような大規模なアプリパブリッシャーは、配信のためのプラットフォームやツールを提供することができ、顧客に直接請求することができるため、配信や課金サービスのためにアプリストアに支払いたくないと考えている。Apple(アップル)のケースでは、Epic Gamesはこの問題を巡って訴訟を起こしているが、これは現在も係争中だ。また、Epic Gamesを含む開発者グループは先週、アプリ業界にさらなる「公平性」を要求し、アプリストアの行き過ぎと思われるものに対抗するための連動を立ち上げた。

グーグルのアプリストア事業は、すでにユーザーにアプリをサイドロード(正規アプリストア以外からの入手)する機能を提供しているため、アップルほどの注目を集めていない。つまりユーザーは設定を切り替えて、「Google Play」以外でホストされているアプリをインストールできるということだ。

今日の発表でグーグルはさらに、2021年にリリースされるAndroid 12では、消費者がAndroidデバイス上でもっと容易に、Androidの既存の安全性を損なうことなく、ほかのアプリストアを利用できるようになる、と述べている。その変更の詳細は不明だが、気になるのはAndroid OSがアプリのサイドロードをどう位置づけて対応するかだ。

現状ではアプリのサイドローディングは、ユーザーが手作業で有効にする深刻なリスクという位置づけでしかない。さらに最近では、Advanced Protection Programにおいてサイドローディングは制限されている(9to5Google)。このサービスは、政治家などの公人に提供されるセキュリティ対策だが、ジャーナリストや反体制活動家など、アカウントがハッカーのターゲットになる恐れのある人も利用できる。

ゆえに、Google Playのリーズナブルに安全な代替サービスでも、ユーザーの獲得は容易ではない。しかし同社によると、サードパーティのアプリストアに関連するポリシーの変更は、開発者の要望に基づいている。しかもグーグルが強調するのは、Google Playのポリシーが普遍的に適用されること。つまり、グーグル自身のアプリにも適用される点だ。

「我々のポリシーは、グーグル自身のアプリも含めてGoogle Play上で配布されるすべてのアプリに等しく適用される。それはGoogle Play上で特定のアプリを紹介しお勧めするときと同じ原則であり、サードパーティのアプリも我々自身のアプリも平等に扱われる。事実、Google PlayのEditors’ Choiceでは、優れたユーザー体験を提供するものならグーグルと競合する企業のアプリであっても頻繁に推奨している。アプリランキングのアルゴリズムも同様であり、サードパーティのアプリやゲームも、グーグル自身のアプリと同じ基準で格付けしている」とグーグルは発表で述べている。

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カテゴリー:ネットサービス

タグ:Google Google Play Apple

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

EUがAppleに対する1.5兆円超の罰金命令を棄却した判決を上訴

アップルとヨーロッパ間の税金問題は終わりが見えない。米国時間9月27日、欧州委員会(EU)はアップルとアイルランドに対する国家支援と税金に関する150億ドル(約1兆5800億円)の罰金命令を無効とする2020年7月の裁定(未訳記事)を上訴する意向を発表(EUリリース)し、2016年8月の原判決を破棄した。一般裁判所は「多数の法的過ちを犯した」と主張した。

つまりこれは、上訴の上訴だ。

欧州委員会の Margrethe Vestager(マルグレーテ・ベステアー)競争担当委員は声明で「同委員会は税控除を1社に与えライバルには与えない行為は『欧州連合における公正な競争を阻み、国家支援法に反すると考えているため、この行動を起こしたと』」説明した。

本訴訟が進行すれば、最高裁判所に相当する欧州司法裁判所で扱われる。かつて「第一審裁判所」と呼ばれていた一般裁判所の判決に対する上訴はここで裁かれる。声明の全文は文末に掲載した。

アップルはすでに自身の声明を発表しており、上訴内容をこれから調べるとともに、2020年7月の決定が最終であると考えていると(当然ながら)語った。

「一般裁判所は7月の委員会の訴訟断定的に棄却しており、事実はそれ以降変化していない。本件は当社がいくら税金を支払うかではなく、どこで支払う必要があるかの問題である」と広報担当者は言った。「当社は委員会の訴状を受け取り次第内容を確認するが、それは一般裁判所の事実に基づく結論を変えるものではなく、当社が事業を営む他の場所と同じく、アイルランド法を常に遵守していることは一般裁判所の裁定が証明されている」。

この発表は、世界で最も利益を上げている世界最大の企業を巡る数年にわたって進行中の税金物語が、これからも続くことを意味している。

この件は、新型コロナウイルスの感染拡大のために世界経済が縮小している最中に起きた。感染拡大は欧州諸国、とりわけ自宅待機などの措置によって職を失った個人や事業への公的支援に苦悩する国や地域に大きな打撃を与えている。そうした状況の中、税収を得て公正な競争を保証することは極めて緊急な課題だ。

国家援助訴訟を棄却した判決は、税優遇の大きい地域で高い利益を上げてきた巨大多国籍企業から税金を回収しようとしたヨーロッパの取組みに大きな打撃を与えると見られている。

この裁定で裁判所は、「欧州委員会は第107条(1)TFEU(EU機能条約)における利益があったことの立証に必要な法的基準を示すことができなかった」とした。

アップルの基本的論点は常に「ヨーロッパの事業所は実際に利益を上げている場所ではないので、なぜそこで得た収益に税金を払う必要があるのか」というものだ。

同社は2016年の原審判決の後、罰金支払いに必要な資金を第三者預託口座に蓄え始めたが、支払いは始めてはいない。TechCrunchはアップルにコメントを求めている。

欧州委員会の声明は以下のとおりだ。

本委員会は欧州司法裁判所に対し、2020年7月の一般裁判所による、アイルランドが選択的税優遇を通じてアップルに違法な国家援助を与えたとした2016年8月の委員会決定を棄却した判決を上訴することを決定した。

この一般裁判所判決は本委員会による税金対策における国家支援規則の適用に関して、重大な法的問題を引き起こしている。また本委員会は一般裁判所の判決には複数の法的誤りが認められると考えている。このため本委員会はこの問題を欧州司法裁判所に提訴する。

大小を問わずあらゆる企業が相応の税金を支払うことは、委員会の最優先課題である。一般裁判所は繰り返し、加盟諸国は独自の税法を決定する権限を持つが、そのためにはEU法に従う必要があり、国家支援法もその1つであることを確認している。もし加盟国が特定の多国籍企業に対してライバルの得られない税優遇を与えたなら、欧州連合における適切なの競争を阻み、国家支援法に反する。

我々は企業が相応の税金を支払うことを保証するために、あらゆる手段を使い続ける。さもなければ、国庫および国民は投資に必要な資金を奪われることになり、現在その資金はヨーロッパ経済の復活を支援するためにいっそう緊急に必要とされている。まだこの先必要な仕事は残っており、デジタル企業を含め、あらゆる企業が合法的に義務化されている税金を相応に支払うことを確実にすることがその一つだ。

画像クレジット:Emmanuel Dunand / AFP / Getty Images

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

iPhoneのホーム画面カスタマイズアプリがiOS 14リリース以降、インストール数激増

iOS 14ホーム画面カスタマイズがトレンドとなり、一連の新しいアプリがApp Storeチャートの上位に押し上げられている。そしてPinterest(ピンタレスト)のようなインスピレーションを得られるサービスのダウンロードも記録的な多さとなっている。アプリストアマーケット調査会社Sensor Tower(センサータワー)の新たなデータによると、ホーム画面カスタマイズの上位20アプリのインストール数は、iOS 14がリリースされた9月16日以降の4日間で全世界で570万回だった。

アップデート:当初の9月17日から20日の推定回数は、その後再度計算された。そしてSensor Towerは9月17日から23日までの最新の数字を盛り込んでレポートをアップデートした。iOS 14リリース後の7日間でトップ20のホーム画面カスタマイズアプリのダウンロードは1370万回に達し、App Storeでの世界の消費者支出は100万ドル(約1億500万円)を超えた。Widgetsmith、Color Widgets、Photo Widgetがトップ3のアプリで、7日間で合計1260万回超インストールされた。

以下、当初の記事となる。

最もダウンロードされたのはWidgetsmith、Color Widgets、Photo Widgetで、この3つで570万回の95%を占めている。これは3社以外のカスタマイズマーケットはかなり小さいことを示している。しかしより多くのアプリがトレンドを取り込んでイノベーティブでユニークな機能を有するようになれば、今後変わり得る。

Sensor Towerのホーム画面カスタマイズマーケットに関する調査は、ホーム画面のウィジェットを作ったり、カレンダーや時計、メモといった既存の主要サービスに絡むものにフォーカスしている。

アプリがホーム画面のカスタマイズツールを提供しているか分別するのにSensor Towerは9月16日以降のApp Storeにランクインした全アプリのアプリメタデータを分析し、機能がホーム画面カスタマイゼーションに関連していると確認されたアプリを手作業でレビューした。

調査は、ユーザーがカスタムアイコンを作成できるアプリや、ウィジェット機能が加えられた既存のアプリよりも、ウィジェットアプリにより力点が置かれていた。メタデータを基にいくつ調査するか決定することができないと考えたからだ。また一部のケースでは、ウィジェット以外の機能を提供しているアプリが、ウィジェットを加えたばかりであるためチャートで上位にきているかどうかを見極めるのは困難だった。

上位20のアプリはランク順に次の通りだ。

Widgetsmith、Color Widgets、Photo Widget、Photobox Widget、MemoWidget、Home Photo Widget、Motivation Widget、Ermine、Date Today、Hey Weather、TimeDeck、Widgeridoo、Glimpse 2、Widget Wizard、Widget Web、Locket、ItemMemo、OMDZ、Clock Widget for Home Screen、Photo Widgets。

画像クレジット:Sensor Tower

9月17日から20日にかけての4日間、20のアプリでの消費者支出は計40万ドル(約4200万円)だった。Sensor Towerの推計によると、この中で最多はWidgetsmithの37万ドル(約3900万円)だった。そしてDate Todayが約2万ドル(約200万円)で続いた。

Sensor Towerの調査のフォーカスは狭いものの、ウィジェットメーカーを超えて多くのアプリがカスタマイズ機能の恩恵を受けていることを示している。

前述したように、デザインのインスピレーションを得るリソースのPinterestはデイリーダウンロード数が過去最多となった。米国App Storeの無料アプリランキングで18位につけているTuneTrackは、公式のSpotify(スポティファイ)ウィジェットがない間に人気を集めているようだ。TuneTrackアプリはお気に入りの音楽をホーム画面に表示する、Apple Music(アップルミュージック)とSpotifyのウィジェットを提供している。

Sensor Towerは9月17日から20日にかけてTuneTrackが55万2000回インストールされたとしている。この数字は前週(9月10〜13日)から1840%の増加だ。Motivationウィジェットのインストールは43万1000回で、798%の増加となった。

一方、デザインツールのProcreate Pocketは米国App Storeの有料アプリランキングで第2位、PicsArtは無料アプリランキングで第31位だ。アイコンの変更を簡単にできるアプリIcon Changer+は無料アプリランキングで第40位で、Shortcutsというアプリがそれに続く。このアプリはApple(アップル)のShortcutsアプリとは別のものだ(同じ名称の使用が許されているというのは驚きだ)。

画像クレジット:Sensor Tower

ホーム画面カスタマイズツールという部門はないため、一部の新しいアプリは生産性カテゴリーに分類され、その一方で他のアプリはユーティリティアプリあるいはまったく異なるものに分類されている。その結果、ホーム画面カスタマイズ機能を提供する全アプリを1カ所で比較するのはかなり難しい。

iOS 14が事実上、完全に新しいアプリのカテゴリーを作ったことを考えると、もしこの傾向が長期的に続くようなら、アップルが将来カスタマイゼーション部門をApp Storeに追加することを検討するというのはあり得る話だ。

しかし差し当たっては、アップルは新たなApp Store編集コンテンツでアプリ発掘方法の問題に対処している。たとえばApp Storeの「Today」ページにある特集は「どうやってウィジェットを設定するか」というテーマで、Widgetsmithに加えてTodoist、Carrot Weather、Timepage、Apollo、Spark Mailなどウィジェットを追加した数多くのアプリを勧めている。

デベロッパーがiOS 14アップデートを展開するにつれ、新しいウィジェットがどんどん追加されつつある。たとえばFantasticalは9月23日に12のホーム画面ウィジェットを立ち上げた。

残念なことに、アップルはデベロッパーコミュニティに立ち上げ前に十分な時間を与えなかった。同社はiOS 14リリースまで24時間を切ってから発表した。しかもデベロッパー向けのXcodeの最終バージョンなしでだ。そのため、ユーザーがホーム画面をカスタマイズし始めた時、使いたいウィジェットが見つからない、ということがあったかもしれない。

関連記事:iOS 14のホーム画面デザイン機能搭載でPinterestが驚異的なダウンロード数を記録

カテゴリー:ソフトウェア

タグ:Apple iOS iOS 14 App Store

画像クレジット:Sensor Tower

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(翻訳:Mizoguchi

アプリメーカーがApp Storeの規約変更に向けて一丸で闘う「Coalition for App Fairness」が発足

多くのトップアプリメーカーが団結して、アップルによるApp Storeの支配、さらにはグーグルによるPlayストアの支配に対抗するための活動画始まった。米国時間9月24日、Epic Games、Deezer、Basecamp、Tile、Spotifyなどを含む13のアプリパブリッシャーが、「Coalition for App Fairness」(公正なアプリのための連合)を立ち上げた。この新しい組織は、各アプリストアのプロバイダーにポリシーを変更させるか、最終的にはアプリストアを規制に追い込むかのいずれかに焦点を当てた、各社がすでに進めている取り組みを組織化したものとなる。

例えばEpic Gamesは現在、App Storeの手数料ガイドラインをめぐってアップルを相手に訴訟を起こしている。またBasecampは、自社開発のHeyメールアプリがアップルのアプリ内購入プラットフォームを使用しないことを理由に、アップルにアプリのアップデートをブロックされたことで、両者が公の場で争うことになった。このグループに含まれる他のアプリメーカーは、以前に公の声明を通じてアップルの慣行に反対する発言をしており、一部のアプリメーカーはまた議会に不満を伝えている。

Coalition for App Fairnessの新しいグループに含まれるのは、Basecamp、Blix、Blockchain.com、Deezer、Epic Games、European Publishers Council、Match Group、News Media Europe、Prepear、Protonmail、SkyDemon、Spotify、Tileの合計13社。

Coalition for App Fairnessのウェブサイトでは、同グループは、アプリストアの30%の手数料構造のような反競争的な慣行や、何十億ものアップルデバイスにソフトウェアを配布できないことなど、同団体が個人の自由を侵害していると見ている主要な問題について詳述している。

グーグルは、アプリをPlayストア以外で配布する、いわゆるサイドロードを許可しているので、この点でについては標的にはなっていない。実際のところ同団体の取り組みは、アップルのビジネスをターゲットにしている。

もちろん、アプリ経済におけるアップルの成功の大部分は、アプリがどのように作られ、デザインされ、レビューされ、配布されるかを厳しく管理していることに起因する。xApp Storeではジャンクやスパムが排除されることが多く、アプリのレビューは自動化された技術ではなく、主に人間が管理している。また、アップルのアプリ開発者は、アプリの外観や使い勝手、許可されているコンテンツの種類、アプリの動作を管理するガイドラインにも従わなければならない。アプリ内購入に関する同社のルールは顧客体験にもつながっており、アプリ内での購入は親指を押すかボタンをタップし、iPhoneを見るだけで簡単に決済できる。

その一方でアップルガイドラインは、顧客獲得、検索広告、支払いの処理などをApp Storeに頼る必要がない企業にとっては、あまり自由度が高くない。そういった企業は、独自のアプリやサービス、独自のインフラストラクチャを構築できるが、iOSの顧客にリーチするためにアップルのプラットフォームを使用するしか方策がないのだ。

Spotifyのグローバルアフェアーズの責任者兼最高法務責任者のHoracio Gutierrez(ホラシオ・グティエレス)氏は「世界中の執行機関、規制当局、立法者がアップルの反競争的な行動を調査する中、The Coalition for App Fairnessは、消費者の選択肢を保護し、すべての人のための公平な競争の場を作るための努力の中で、アプリやゲーム開発者の声となるでしょう」と述べている。

同団体はまた、業界全体で制定されることを望む10項目の「App Store Principles」のリストを発表している。これには、アプリストア以外の場所でアプリを配信することができること、自社のデータを競合に利用されないように保護すること、開発者向けのドキュメントへタイムリーにアクセスできること、正当なビジネス目的のためにアプリを通じてユーザーとコミュニケーションを取る権利、アプリストアの決済システムを利用することを要求しないこと、不公正な料金を支払うことを要求しないことなどが含まれている。

同団体に参加するメンバーの個別の声明も公式ウェブサイトで公開されている。中でもおそらく最も重要なのは、新しいメンバーを募集する仕組みを立ち上げたことだろう。アップルのやり方に同じように抑圧されていると感じているアプリメーカーは、フォームに必要事項を記入して参加を申し込むことができる。同団体は「大小すべての開発者に参加を呼びかけました」と述べている。

アップルはCoalition for App Fairnessの立ち上げについて直接コメントしなかったが、米国時間9月24日にApp Store関連の新しい情報を公開した。その中には、App Storeについてのページのデザイン変更、開発者の利益に焦点を当てたページの追加、アプリ開発者プログラムが提供する利点の概要、アップルビデオパートナープログラムとその適用方法を説明する新しいサイトなどが含まれる。

アップルは一部のプログラムについて、透明性を欠いている傾向がある。公式声明を発表したり、ブログ記事を書いたり、プレスリリースを発表したりする代わりに、ルールが変更されたときの背景について簡単に説明する新しいウェブサイトを立ち上げるなどして対応してきた。App Storeの問題についてコメントを求められても、アップルが公式発表することはめったにない。

しかし、最近行われた反トラスト法の聴聞会でアップルの内部事情が明らかになり、Amazon(アマゾン)との特別な契約をどのようにしたか、どのアプリを委ねるかをどのように決定したか、複雑な決定をどのように処理したかが明らかになった。

この行為に対する反発は何年も前から沸き起こり、規制当局の調査のおかげでいまや頂点に達しつつある。しかし、アップルと戦うすべての企業が、必ずしも彼らを救うために戦っているわけではない。アップルがEpicやSpotifyと密かに特別契約を結んでいたら、App Storeの乱用について聞いたことがなかったかもしれない。

画像クレジット:TechCrunch

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(翻訳:TechCrunch Japan)

アップルがFacebookのオンラインイベントにおけるApp Store税30%を特例時限免除、ゲーム関連は適用外

先月、Facebook(フェイスブック)は有料オンラインイベントの支援を表明した。イベントを開催する企業の多くが新型コロナウイルスの感染蔓延で苦戦しているため、むこう1年間はFacebookプラットフォームを活用したイベントの手数料を徴収しないという内容だ。同社はこの取り組みに合わせて、アップルがアプリ内購入の際に徴収する30%の手数料を放棄するように要求していたが、アップルが「却下」したことを訴えていた

米国時間9月25日、Facebookはアップル側の方針転換を発表した。オンラインイベントの料金はFacebook Payで処理され、アップルは30%の手数料を徴収しないことになった。この取り決めは12月31日まで続くが、ゲームクリエイター、つまりEpic Gamesなどには適用されない。

このニュースは、Facebookが公式にアップルに姿勢を改めるよう圧力をかけた後に発表された。手数料免除が許可されないことを想定して、同社はイベントの支払いフローに「アップルはこの支払い額の30%を受け取る」と記載されたiOSアプリのアップデートも提出した。Facebookによると、アップルはユーザーにとって 「無関係」 な情報を含むことを理由に、このアップデートを拒否していたそうだ(Reutres記事)。

両社は合意に達したようだが、Facebookが発表した声明には少しトゲがある。

今回の発表は両社が合意に近づいているようにも観るが、Facebookからの声明はまだ少しとげとげしい。Facebookの広報担当者のJoe Osborne(ジョー・オズボーン)氏は、「新型コロナウイルスの感染蔓延は、中小企業やクリエイターにとって困難な時間です。感染蔓延のためにコミュニティが閉鎖されている間は、有料のオンラインイベントから料金を徴収しないのはそれが理由」と説明する。そして「アップルは3カ月間の猶予期間を設けることに同意が、その後は、苦戦する企業であっても30%のApp Store税を支払わなければなりません」と続けた。

同様に、ゲーミングクリエーター向けの例外について議論する中で、Facebookゲーム担当バイスプレジデントのVivek Sharma(ビベック・シャルマ)氏は「残念ながら、ほかの事業の一時的な猶予を得るために、この譲歩をしなければなりませんでした」と述べた。

この変更についてアップルは以下のような声明を出した。

App Storeはすべての開発者に大きなビジネスチャンスを提供しており、175カ国で毎週5億人の訪問者を集めています。すべての開発者がビジネスを成功させ、成長させることができるように、アップルは明確で一貫したガイドラインを維持しており、すべての開発者に等しく適用されます。

より具体的には、「アップルは年末までにFacebookがこれらのイベントのアプリ内支払いを実装すれば、App Storeのルールに準拠させることを許可する」と語った。

これは、大人気バトルロワイヤルゲームであるFortnite(フォートナイト)がApp Storeから削除され、開発元であるEpic Gamesが法的闘争と宣伝キャンペーンを展開していることにも影響する。Epicはまた、最近発表・発足したばかりの、App Storeなどのアプリストアの規制改善を求める非営利団体「Coalition for App Fairness」の一員でもある。Coalition for App Fairnessには、Spotifyや忘れ物防止タグのTileなどの企業が参加している。

画像クレジット:Jakub Porzycki/NurPhoto / Getty Images

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(翻訳:TechCrunch Japan)

iOS 14のホーム画面でアイコンをカスタマイズできるLaunch Center Pro

iPhoneのホーム画面でウィジェットとカスタムアイコンが公式に使えるようになるずっと前から、iOS上で提供されていたユーティリティのLaunch Center Pro(ランチ・センター・プロ) が、そのデザインツールをiOS 14に対応させた。このアプリは、最近の流行であるホーム画面のパーソナライゼーションを利用することを目的としている。アプリは7000種類を超える字体や絵文字を提供し、利用者はそれを使ってカスタムアイコンを作成し、Apple(アップル)のショートカットアプリと一緒に使うことができる。

さらにこのアプリは、それぞれ15色の13種類を超えるアイコンの背景スタイルや、字体のスタイル、バッジなどのカスタマイズされたエクスペリエンスを作成できる、その他のツールを提供する。合計すると、組み込みのツールを使用して13兆とおりものアイコンを作成可能だ。さらに、アイコンを作成する際に自分の写真を使えば、さらに種類を増やせる。

Launch Center Proの開発者であるDavid Barnard(デビッド・バーナード)氏は、これらの実現に可能なための作業の多くは、昨年のiOS 13ですでに行われていたと語る。しかし、iOS 14が登場する今月までは、iPhoneのホーム画面のカスタマイズが本格的に始まることはなかった。OSが更新されたことで、開発者はついに、アプリと一緒にさまざまなサイズのウィジェットを出荷して、より魅力的なエクスペリエンスをユーザーのホーム画面に直接提供できるようになった。

当初の目的は、既存のアプリから、ホーム画面に最新情報を表示することだったが、何人かの開発者たちが新機能を利用して(未訳記事)、専用のウィジェットデザインツールを開発した。こうしたウィジェット作成アプリを使って、ユーザーはさまざまな色やスタイルを使用して、さまざまな種類やサイズのウィジェットを作成することができる。たとえばWidgetsmith(ウィジェットスミス)は、ユーザーがホーム画面のカスタマイズを始めたことで、App Storeチャートでトップ(未訳記事)となっている。

さらには多くのユーザーが、アップルのショートカットを利用してお気に入りのアプリに関連付けられたアイコンを置き換え、完全にユニークなテーマのホーム画面エクスペリエンスを作成する方法を考え出した。人々がiPhoneのイメージチェンジ結果を共有するにつれて、チュートリアルがTikTokに登場し、ハッシュタグ#iOS14homescreenがTwitterでトレンドになり始めた。

しかし、ホーム画面を再デザインする際の困難の1つは、使用できるカスタムアイコンのセットを見つけるか、あるいはPicsArtやPhotoshopといったアプリを使用して独自にアイコンをデザインする必要があったことだ。それは、日頃クリエイティブなツールを利用していない人にとっては難しいことだったかもしれない。そこでLaunch Center Proの出番となる。

@launchcenterpro

Build your own custom icons for iOs 14! More tips to come! #ios14homescreen #ios14 #homescreen

♬ original sound – Launch Center Pro

iOS 14用のカスタムアイコンを作成しよう!新しいヒントが続々と!

このアプリには、デザインの専門家でなくても自分のアイコンを作成できる、シンプルなツールが用意されている。ゼロからデザインする代わりに、ユーザーはアイコンの形、色、字体を選び、オプションでフレームまたはバッジを追加する。アップル自身のショートカットアプリも、同様のツールセットを提供しているが、選択肢ははるかに少ない。

作成したアイコンは、アイコンをカメラロールにエクスポートしてショートカットアプリで使用するか、Launch Center Proの従来の「今日の表示」(Today View)ウィジェット内で使える。これらのウィジェットには、お気に入りのアプリだけでなく、特定のアクションやタスクを含めることができる。たとえば、仲の良い友人にメッセージを送る、道案内を呼び出す、その他携帯電話を使って日常的に行っていることなら何でもだ。

残念ながら、現時点ではLaunch Center ProはiOS 14互換のホーム画面ウィジェットをまだリリースしていない。

ただし、チームは他の大きなアップデートとともに、それらを今秋の後半に準備する予定だ。それまでは、現在のアイコンデザイナーがiOS 14の初期のカスタマイズに役立つことを同社は期待している。また、今後数週間のうちには、アイコンデザインのエクスペリエンスを改善することに焦点を当てた小さなアップデートをリリースする予定だ。

Launch Center ProはApp Storeから無料でダウンロードできる。

画像クレジット: Contrast/Launch Center Pro

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(翻訳:sako)

第8世代iPadはカジュアルユーザーに最適、頻繁な文字入力にSmart Keyboardは力不足か

これは誰にでも起こり得ることだ。iPadに新しくて派手なモデルが登場し、自分が持っているモデルはもはや最新で最高の新しいものではなくなってしまった。しかし、今回のiPadにはこれまでそれなりの実績がある。10年前、このデバイスはタブレット端末とは何かを再定義し、無数の競合他社が脱落した中で、 カテゴリのトップで支配的な場所を維持してきた。そしてアップルは最近、iPadを累計5億台超を販売したことを発表している。

一方、最近はデバイスは自社ブランドの中で存在感が薄くなっている。標準的なiPadは、iPad ProやiPad Airと比較すると、普通のiPadになってしまった。今回発表された第8世代のiPadは、アップルが提供するタブレットのエントリーレベルの製品だ。最近開催されたアップルのハードウェアイベントでは、iPad Airが中心的な役割を果たしたが、iPadにも少しだけ愛が注がれていたように思う。

第8世代のiPadは、画面サイズが9.7インチから10.2インチに拡大したほか、アクセサリーを取り付けるためのデバイス側面のスマートコネクターなど、最近の世代でおなじみのデザインを踏襲している。なお、本体サイズはiPad Airとあまり変わっていない。

また第8世代iPadは、Lightningポートを搭載する残り少ないiPadシリーズだ。Lightning規格はいまとなっては時代遅れになりつつあるが、第8世代iPadは古いアクセサリーとの互換性を維持できるぶん、余計な追加出費を節約できるというメリットもある。なお、充電器は前モデルの12W仕様よりも大容量の18W仕様のものが付属する。

今回の最大のアップデートは、当然のことながら内部構造の刷新だ。第8世代iPadは、Apple A12 Bionicプロセッサーを搭載した、2年ぶりのアップデートなる。A12は2018年に登場したiPhone XSシリーズなどが採用するSoCだ。ちょっとややこしくなるが、iPad Airは昨年にA12を搭載し、今回登場した新モデルでA14 Bionicににアップグレードされた。つまり第8世代iPadは、iPad Air よりも1世代前のSoCを搭載する製品なのだ。

一方、iPad Proは現在A12の強化版にあたるA12Z Bionicを搭載している。混乱してきたと思うが、ここで知っておくべき重要なことはiPadがエントリーレベルのモデルでありながら、A12を搭載しているという点だ。

ディスプレイは他のモデルよりも小さく、iPad Proが備える120Hzのリフレッシュレートや明るいディスプレイではない。True Toneディスプレイ技術やFace IDも搭載されておらず、ホームボタン兼用の伝統的なTouch IDが採用されている。スピーカーは2基を内蔵しており、iPad Proに搭載されているクアッドスピーカーに比べて音量は不足しており、特に横向きでタブレットで映画を見ているときに若干の不満を感じる。

バッテリーでの連続稼働時間は公称10時間となっており、他のデバイスとあまり変わりはない。実際に充電なしで1日中使ってみたが、娯楽目的のために1日数時間だけ使うようなユーザーにとっては、数日ごとに充電するぐらいで十分だ。

iPadは標準のSmart Keyboardや第1世代のApple Pencilには対応しているが、新しいMagic Keyboardは使えない。PCの代わりになるものを真剣に探しているのであれば、iPad Proの購入をじっくり検討したほうがいいかもしれない。iPad+Smart Keyboardはメールの送信などには便利だが、文字入力を頻繁に行うなど、それ以上に頻繁に文字入力が必要な用途では力不足かもしれない。

iPadは、このラインの中でもプライスパフォーマンスに優れた働き者だ。32GBのWi-Fiモデルがで税別3万4800円からと、iPadの中では最も安価なモデルとなる。iPad Airの10.9インチで64GBのWi-Fiモデルが税別6万2800円、iPad Proの11インチで128GBのWi-Fiモデルが税別8万4800円からだ。さらにはホリデーシーズンに向けて、セール価格での販売も確実視されている。実際にこれを書いているいま、米国のアマゾンではエントリーレベルの32GBのWi-Fiモデルが299ドル(約3万1500円)まで値下げされていた。

実際のところ、ほとんどのユーザーにとって第8世代iPadは、ほとんどのアプリを使うためには十分以上の性能を備える。前述のように、電子メールをチェックするためのデバイスを探している人には最適だ。また、いくつかのウェブサイトを訪問する、モバイルゲームをプレイする、Netflixを見るというった用途にも満足のいく使用感を得られるだろう。第8世代iPadは、かつてのアップルタブレットの中のメインストリームではなくなったが、立派なデバイスであることに変わりない。

画像クレジット:Brian Heater

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(翻訳:TechCrunch Japan)

アップルがインドでオンラインストアをオープン

インドで事業を始めて20年以上になるApple(アップル)が、世界第2位のスマートフォン市場の消費者に初めて自社製品を直接販売する。

アップルは9月23日にインドのオンラインストアをオープンした。オンラインストアではアップル製品のほぼすべてのラインナップに加え、さまざまなサービスもインドの消費者向けに初めて提供する。アップルのオンラインストアは、インドが38番目のマーケットだ。

インドの消費者は製品保証を延長するAppleCare+を購入できるようになり、新しいハードウェアの購入価格が安くなる下取りプログラムも利用できる。アップルはチャットや電話での顧客サポートも提供し、購入前にスペシャリストに相談できるとしている。さらにiMac、MacBook Air、Mac MiniなどのMacをカスタマイズして購入できる。Macのカスタマイズはインドでは5月後半に、アップルの認定パートナーを通じてのみオフラインで提供が開始されていた(未訳記事)。

月ごとの分割払いでも購入できる。TechCrunchは2020年1月に、アップルが7~9月の四半期にインドでオンラインストアをオープンする計画であると報じた。また、アップルがインド初の直営店を2021年にオープンする計画であるとも報じている

コンサルティング会社、Convergence CatalystのチーフアナリストであるJayanth Kolla(ジャヤント・コラ)氏は、アップルがインドでオンラインストアをオープンしたのはインドの消費者よりもアップルにとって大きな意味があると論じる。

同氏は、アップルは通常、ある場所にストアをオープンしてから、マーケティングやブランドの構築など市場への投資を始めるとTechCrunchに語った。

アップルはインドで出稿されるiPhoneなどの製品の看板や広告を監視しているが、それを実施し資金を出しているのはサードパーティのパートナーだとコラ氏は言う。「アップルはいくぶんかはマーケティング費用を出しているかもしれないが、広告などの取り組みを主導してきたのはいつもパートナーだ」(コラ氏)。

近年、アップルは世界で最も成長しているスマートフォン市場のひとつであるインドへの関心を明らかに強めてきた。現在、同社が契約している製造業者はiPhoneの最新モデルや一部のアクセサリをインドで作っている。これは2年前に始まったアップルの取り組みだ。

この動きによってアップルはインドでiPhoneの一部のモデルの値下げが可能になった。アップルはインドでは長年、関税を顧客負担にしてきた。米国でのiPhone 11 Pro Maxの価格は1099ドル(約11万6000円)からであるのに対し、インドでは1487ドル(約15万7000円)からだ(最近、iPhone 11の一部のモデルはインドでのみ製造されている)。AirPods Proは米国では249ドル(約2万6000円)であるのに対し、インドでの発売時の価格は341ドル(約3万6000円)だった。

アップルはここ数年、インドにストアをオープンしようとしてきたが、現地の規制のためインド国内での展開が難しかった。しかし最近の数四半期で、インドは規制の多くを緩和している。2019年にインド政府は単一ブランドの小売店の調達基準を緩和し(未訳記事)、アップルなどの企業が実店舗の市場を確立する前にオンラインストアをオープンする道が開かれた。

2020年にインドは国内でのスマートフォン製造を加速させるために66ドル(約7000億円)のインセンティブプログラムも開始した。韓国大手のサムスンとアップルの製造契約パートナーであるFoxconn、Wistron、Pegatronなどがこのインセンティブプログラムに申し込んだ

インド国外の企業の多くはインド国内で製品やサービスを無償もしくは世界的に見て安い価格で提供しているが、アップルはそれとは異なり、高い金額を支払える少数の人々に的を絞っているとコラ氏は言う。そしてその戦略はアップルにとってうまくいっていると同氏は強調する。アップルはインドでプレミアムなスマートフォンの市場を支配している

アップルがインドで価格戦略を変えていないわけではない。Apple Musicは米国では月額9.99ドル(約1050円)だがインドでは1.35ドル(約140円)だ。Apple Music、Apple TV+, Apple Arcade、iCloudがセットになったApple Oneは、インドでは月額2.65ドル(約280円)だ。

アップルの顧客の中には、アップル製品のエコシステムの方がAndroid機メーカーのエコシステムより好ましく、アップルのほかのサービスもインドで利用したいと望む人もいる。Apple NewsやApple Payなどのサービスは、いまだにインドで利用できない。

新しいiPhoneの発表が数週間後に控えると予想される中でアップルのオンラインストアがインドでオープンした。また、多くのインド人が贅沢に買い物をする時期であるインド最大のお祭り、ディワリのおよそ1カ月前でもある。

画像クレジット:Getty Images

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(翻訳:Kaori Koyama)

シングルサインオンのOpenAM最新版でSafari 14経由の生体認証ログインを確認、パスワードレス認証が可能に

シングルサインオンのOpenAM最新版でSafari 14経由の生体認証ログインを確認、パスワードレス認証が可能に

オープンソース・ソリューション・テクノロジ(OSSTech)は9月23日、オープンソースソフトウェアのシングルサインオン(SSO)ソフト最新版「OpenAM14」において、Safari 14とTouch ID、Face IDの組み合わせでWebAuthn認証モジュールが動作することを確認し、サポート対応機種に追加したと発表した。

SSOとは、IDとパスワードで1度認証を行うことで、複数のウェブサービス・クラウドやアプリなどの認証をまとめて行えるようにする仕組み。ユーザーは多数のIDとパスワードを管理する手間を軽減できる。

アップルは9月17日、iOS 14・iPadOS 14とともにSafari 14をリリース。Touch ID・Face ID搭載の同社製品が、生体認証のための規約「WebAuthn」向け認証デバイス(Platform Authenticator)として利用できるようになった。

WebAuthn(Web Authentication API)は、従来のようなパスワードではなく、指紋・顔などの生体情報で認証を行うための規格「FIDO2」(ファイド2)を構成するウェブ認証技術。OpenAMは多要素認証対応のID基盤の構築に利用でき、最新版でFIDO2(WebAuthn認証モジュール)、OpenJDK 11をサポートしている。

AndroidおよびWindows(Windows Hello)はすでにFIDO2認証を取得しており、Firefox、Chrome、Microsoft Edgeでも生体認証ログインを行えるようになっている。

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Apple Watch Series 6ファーストインプレッション、血中酸素計測機能と新バンドソロループに注目

実際のところ、私は新しいApple Watchの完全なレビューにまだ取り組んでいる最中だ。本稿執筆投稿の時点では、私はまだ24時間未満しかこのデバイスを触っていない。正直に言うと、従来はアップルのイベント後のプレススクラムの中で、これまでよりもはるかに多くの時間を検証に割いていたので、今回の記事を完全なレビューと呼ぶのは抵抗がある。レビューを予定しているどんなデバイスでも、良質な時間を過ごすことが重要であり、ウェアラブルにとってそれは特に重要だ。

スマートウォッチという言葉を快適に使えるようになるまでには、スマートウォッチが生活の一部になっている必要がある。私はこれまでwatchOS 7をSeries 5にインストールして多くの時間を過ごしてきたので、OSとデバイスの間にある重要な違いのいくつかについては安心して議論することができる。

Apple Watchのデザイン言語は、長年にわたっていくつかの微妙な審美的な改良を加えながら、プロダクトラインの寿命を通して多かれ少なかれ一貫している。アップルがこれらの製品を何台販売してきたか、そして同社がこの分野をいかに支配し続けているかを考えると、なぜ同社がデザインを大幅に変えないのかは理解できるだろう。製造中止になったSeries 5と共通のDNAを多く持つ、低価格のApple Watch SEにとってはその価値は2倍になるかもしれない。

デザイン言語は変わっていないものの、ケースカラーにはいくつかの新色がある。従来のシルバー、スペースグレイ、ゴールドアルミニウムに加え、ブルーと新しい(PRODUCT)REDが加わった。アップルが私に送ってきたのはブルーで、正直なところ微妙で深い色合いにはちょっと驚いている。ほとんどの照明では、派手な色合いというよりも青みがかって見える。ほとんどのユーザーにとっては、それがベストなのかもしれない。深い青はどんな環境にもマッチしそうだ。一方、(PRODUCT)REDの実物はiPhoneの同色に近い色みだった。

そして、本当に目立つことを望むなら、さまざまな種類のバンドがある。これは依然としてApple Watch専用になっているが、現時点では市場には多くの選択肢があり、品質は別としてサードパーティーの選択肢も多い。正直なところ、1週間ほど経って破れたもので最近ひどい目にあったサードパーティー製バンドもあるのだが。今回追加されたバンドの中では、おそらく「ソロループ」シリーズが最大の注目で、バックルやマジックテープなどがまったくないのが特徴だ。

ソロループとブレイデッドソロループの2つの主要なスタイルとたくさんの異なる色があるが、私はどちらかというと編み込まれたブレイデッドソロループが好きだ。今回登場したものは私の好きな布バンドによく似ているが、少しデザインが異なる。価格は、ソロループが5280円(税別4800円)、ブレイデッドソロループが1万780円(税別9800円)。

ちなみに私は、ストレートなシリコンモデルは好きではないし、ゴム状シリコンバンドのファンになったこともない。一方でソロループは伸縮性に優れており、12種類のサイズの中から自分に最適なサイズを選びたいと思う。自宅で計測して注文することもできるのだが、近くのアップルの直営店が営業しているのであれば、店舗でサイズ調整したほうがいいだろう。

ハードウェア面でのSeries 6の最大の追加は、血中酸素(血中酸素飽和度)センサーだ。アップルは同機能を提供する最初のスマートウォッチメーカーではないが、新型コロナウイルスの感染蔓延の中で、より多くの人々がこのような数字に注目している。

【Japan編集部追記】血中酸素飽和度は、血液中の酸素の量を示す。正常値で99~96%。体に疾患があったり体調不良などを起こしていると数値が低下する。医療機関などで人差し指や中指に挟み込んで利用するパルスオキシメーターを同様の機能を提供するが、医療機器として認定されているかどうかは別問題。なお、日本国内では現在のところ医療機器としては認定されておらず、あくまで健康と運動の状況を自己把握するための目安だ。

この新しい血液酸素センサーは、Apple Watchの文字盤の裏にある4つのLEDクラスターと4つのフォトダイオードで構成されている。完全に再設計されたバッククリスタルに組み込まれたこの新しいセンサーは、「血中酸素」アプリと連動して血中酸素濃度を測定する。検査はバックグラウンドで行われるが、アプリを使って手動で計測することもできる。計測には約15秒かかるが、手の動きの量やバンドの締め具合や位置など、正確な計測には注意点がたくさんある。実際に私は何度か繰り返して計測しなければならなかった。

アップルは、血液中の酸素濃度が実際に何を意味するかについて、もっと状況に即した情報を提供してくれれば素晴らしい。私が思うに、大多数の人々は何が健康レベルを構成するのかを知らない。とはいえ、ずっと歩くのは難しいし、健康状態のレベルは個人差があり、アップルは人を診断しようとは考えていないだろう。しかし同社は、健康モニタリングに関して新型コロナウイルスについて何度か言及している。

Apple Watchは初期の研究にも参加していたようだが、残念ながら明らかな理由から新型コロナウイルスへの感染を確認することはできない。むしろ、ほかのバイタル機器と同様に、潜在的な健康問題を早期に発見することができるだけだ。なお、廉価版のApple Watch SEはECG(心電図)モニタが搭載されていない点には留意してほしい。

新Apple Watchシリーズの発表と、これまでのハンズオンで一番残念だったのは、バッテリー寿命があまり変わっていないことだ。私は今回アップルが、新しい睡眠トラッキングと同時に大きなアップグレードを発表することを本当に望んでいた。バッテリー容量がアップしなかった代わりに、アップルはユーザーは寝る直前か、朝にApple Watchを充電することを提案する機能を搭載した。就寝前に充電が必要な場合、watchOSが警告をポップアップ表示するのだ。

バッテリーについては、初期の段階ではわずかにアップグレードしたとの報道もあったが、公式発表では寿命は18時間でSeries 5と同じだ。私はこの記事を書いている時点で約8時間半のために時計を着用しているし、セルラー回線も利用して残量は74%になっている。アップルによると「Series 6が搭載するS6プロセッサは前モデルよりもバッテリー効率がいい」としている。また前モデルに比べてより速く充電できる点には注目だ。約90分でフル充電になるので寝る前に満タンにしておくこともできる。

Fitness+サービスは悲しいことに少し待たなければならないが、睡眠トラッキングとフィットネス機能の詳細については楽しみだ。私は時計のベルトを下にしてひと晩使ってみた。どうやら私は7時間31分寝たようです。それは今週の、TechCrunch主催イベントDisrupt 2020と、アップルの新製品ラッシュの疲労によるだろう。これまでのところ追跡はかなり基本的なものだが、時間がたてばもっと充実した情報が提供されるだろう。いまのところ、iOS側の新しいベッドタイム機能に加えて、ベッドでの時間と睡眠時間に制限されている。もちろん、一晩の心拍数も随時計測してくれる。

【Japan編集部追記】Fitness+のサービスは、Apple Watchですでに測定可能な、心拍数、消費カロリー、走行速度、走行距離などのさまざまな健康データに基づいて作られている。このサービスには、iPhone、iPadまたはApple TVで見ることのできる数多くのワークアウトビデオが入っている。ユーザーがビデオを開始すると、Apple Watch側で対応するワークアウトアプリが自動的に動き出す。サービスは、オーストラリア、カナダ、アイルランド、ニュージーランド、英国、および米国で今年中にスタートするが、日本での提供は未定となっている。

watchOS 7で導入された手洗い機能はそれなりに機能するが、バスルームの音響やシンクにはまだ多くのバリエーションがあり、指の間で石鹸がつぶれる音を聞いているときでも問題になることがあった。私の場合は、バスルームのシンクに少し問題があったのかもしれない。

しかし、洗面所で手や皿を洗うと15秒のカウントダウンが自動的に始まったのはうれしかった。「ヘルスケア」アプリでは、手洗いの平均時間や1日あたりの回数など、時間の経過に伴う指標を収集してくれる。予想されるのは奇妙なことだが、アップルが指示するタイミングは最高だった。

これまでのところ、Series 6はApple Watchの飛躍的な前進ではない。しかし、アップルがユーザーの健康について真剣に取り組んでいるのは評価できるポイントだ。Fitness+が利用可能になったときにハードウェアを見直すのは素晴らしいことだ。

Series 6は、40mmサイズのセルラー版が5万9180円(税別5万3800円)から、GPS版の40mmサイズが4万7080円(税別4万2800円)からで発売される。一方、SEも40mmサイズのセルラー版が3万8280円(税別3万4800円)、GPS版が3万2780円(税別2万9800円)からとなっっている。旧モデルで併売されるSeries 3はGPSモデルのみで、38mmサイズが2万1780円(税別1万9800円)からとなっている。

完全なレビューは、新しいApple Watchを実際に長期間使用したあとだ。

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アップルハードウェアイベント

画像クレジット:Brian Heater

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(翻訳:TechCrunch Japan)

アップルが9月23日にインドでオンラインストアをオープン、Androidが約99%を閉めるスマホ市場に本格参入

Apple(アップル)は9月23日、インドにオンラインストアを開設し、同国での営業開始から20年以上が経過した世界第2位のスマートフォン市場の顧客に向けて、さまざまなサービスを初めて提供する。

現在アップルは、インドでの販売はサードパーティのオンラインおよびオフラインの小売店に頼っている。オンラインストアでは、ハードウェア製品の保証期間を最大2年間延長する「AppleCare+」や、顧客が以前のモデルを返品して新しいiPhoneを購入する際に割引を利用できる下取りプログラムも提供する。これらはこれまでインドでは利用できなかったサービスだ。また、顧客はカスタム構成のMacも手に入れられる(未訳記事)。

アップルRetail+People担当シニアバイスプレジデントを務めるDeirdre O’Brien(ディアドラ・オブライエン)氏は声明で「私たちは、ユーザーがテクノロジを利用してインターネットに接続し、学習し、創造性を発揮していることを知っています」と述べている。

TechCrunchでは、アップルが今年の第3四半期にインドでオンラインストアを立ち上げる予定であることを1月に報告した。その1カ月後、同社のTim Cook(ティム・クック)CEOがこの動きを認めたうえで、アップルは来年にもインド初の実店舗を開設する予定であることも付け加えた。

アップルのウェブサイトによると、同社はインドの顧客にも融資オプションを提供する計画もあり、学生はアップルの製品やアクセサリについてさらに割引を受けることができるようだ。来月からは、プロのクリエイターによる音楽や写真に関する無料のオンラインセッションも開催される。希望すれば、AirPodsにインドのいくつかの言語で絵文字やテキストを彫ることも可能だ。

インドでのオンラインストアの開設は、Androidスマートフォンが市場の約99%を占めるインドにおけるアップルのビジネスの新たな章を記すことになる。同社はここ数年、インドで明らかに攻勢を強めている。7月にはiPhoneの委託製造パートナーであるFoxconn(フォクスコン)がインドでiPhone 11の組み立てを始めた。社がインドで現行世代のiPhoneを現地で組み立てるのは初めてのことだ。

インドで端末を組み立てることで、アップルを含むスマートフォンメーカーは、インド政府が輸入エレクトロニクス製品に課す約20%の輸入関税を回避することができる。なお同社はすでに、インドで「Apple Music」と「TV+」などのサービスを記録的な低価格で販売している。具体的には、Apple MusicとTV+の個人向けサービスの月額料金はいずれも99インド・ルピー(約140円)だ。

なおiPhone 11 Pro Maxの販売開始は、米国では1099ドル(11万4600円)から、インドでは1487ドル(15万5100円)からとなっている。米国で249ドル(約2万6000円)で販売されているAirPods Proは、インドでは341ドル(3万5600円)だ。

画像クレジット:Apple

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(翻訳:TechCrunch Japan)

アップルはiOS 14のサプライズリリースで開発者の怒りをさらに買ってしまう

アップルと開発者の関係はまた別の問題を引き起こしている。米国時間9月15日にApple WatchとiPadの新モデルを発表したハードウェアイベントで開発者たちを驚かせた。同社の主要なソフトウェアプラットフォームのアップデート版である、iOS 14、iPadOS 14、watchOS 7、tvOS 14を9月16日(日本時間9月17日)にリリースしたのだ。結果的に、開発者に新OSに対して1日も準備する時間を与えないことを発表した。

この予想外に早まったスケジュールのために、多くの開発者はApp Store審査のために各アプリを準備するために慌ただしくなっており、スケジュールを複雑にしてしまった。

ジョシュア・ヴァン:Apple Developer Relations以外の皆さん、おはようございます。

人気ポッドキャストプレーヤーを開発するOvercastなど一部の企業は、iOS 14で予定されている機能の準備ができていないことをユーザーに通知した。

一方で、アップルが開発者コミュニティーが予想外の日程でiOS 14をリリースしたことについて、開発者のSteve Troughton-Smith(スティーブ・トロートン-スミス)氏は「そうでなくてもストレスの多い年に、開発者に不必要なストレスを与えることになります」と述べている。

さらに、アップルの決定はiOS 14のサポートを待つことを選んだ開発者に影響を与える。

開発者は例年、iOSの発売日に合わせて、プレスリリース、ブログ記事、ソーシャルメディアを介してアプリの新機能を宣伝する。アプリのレビューサイトからのニュース報道も、お気に入りのアプリへの注目すべきアップデートのまとめ情報が含まれているかもしれない。さらには、iOSの新機能を興味深い方法で搭載したアプリとしてメディアに取り上げられるかもしれない。

代わりに今年は、デベロッパーコミュニティーはプレスとさまざまな称賛を追いかける必要はなく、iOS 14への対応を予定より早く準備しなければならなくなった。

チャーリー・チャップマン:ほかに不満の声も聞こえるが、私がアップルのイベント後に感じた最もネガティブなことだ。

あまり無理はしていないのだが、iOS 14の「1日目」リリースに向けて、リスト作りなどの報酬を期待していろいろな準備をした。

Overcast:申し訳ありません、iOS 14の機能はまだ準備できていません。

私の顧客のほとんどがiOS 14を使うのはまだ先のことなので、この夏はバグ修正と家庭内感染、学内ロジスティクスを優先しました。私たちは大丈夫、忙しいだけです。

皆さんと同様、私も今年できることをしています。近いうちに。

スティーブ・トロートン-スミス:今からApp Storeにアプリを提出します。英国時間9月16日午後10時です。iOS 14は明日リリースされます。アプリの審査は1時間から数日間かかります。これは、他の点でストレスの多い年の開発者にとって不必要なストレスです。

マシュー・カシネリ:サードパーティーが何百万ドルの収益を上げる可能性があるのだろうか。アップルは、発売日やプレスレビューの数を減らそうとしていたのかもしれない。

消費者もまた、iOS 14のサプライズリリースの影響を受ける可能性がある。いくつかのアプリメーカーは、互換性のためにiOS 14上で正しく動作しない可能性があります。有名なところでは、任天堂が「どうぶつの森 ポケットキャンプ」の機能しないとツイートしたことが挙げられる。同社は、アプリが対応するまではiOS 14へのアップデート待つように案内していた。

バグのためにアプリのレビューを酷評することで非難されることの多い開発者たちは、顧客が今も同じことをするのではないかと心配している。アップルがiOS 14を発表した時点では、アップルの統合開発環境であるXcodeの最終バージョンさえ入手できていなかったにもかかわらず。

しかし、iPhoneユーザーはすぐに最新版にアップデートする傾向が高い。アップルはこの夏のWWDC(開発者会議)に先立ち、2019年9月にデビューしたiOS 13が、それ以来4年以内にリリースされた全iPhoneの91%、互換性のある全iPhoneの81%にインストールされたことを示す、iOSのアップデート率の新しい数字を発表した。

つまり、iOSユーザーの大半が新バージョンに移行する前に、iOS開発者がアプリを最新OSに対応するための時間がほとんどないことを意味する。

マルコ・アーメント:私はiOS 13 SDKを使ってビルドされたアップデートを、iOS 14 GMがリリースされて提出が殺到すると思われる前日の8月14日に申請した。これは賢明だと思った。

しかし、これは裏目に出たと思う。iOS 14のSDKを使ったアプリのほうが審査の優先順位が高く、記録的な速さでレビューされている。列の一番下にはiOS 13のSDKを使ったのアプリが並んでいると思う。

ソーヤー・ブラッツ:iOS 14をリリースするなんて信じられません。開発者としては最悪の出来事です。

ジェシー #AbolishPolice:すべてのiOS開発者:

アップル:iOS 14は明日リリースだ!

ダニエル・シンクレア:アップルがiOS 14を明日にリリースするニュースで、みんなのスケジュールを台無しにした。開発者は準備ができていません。このアップデートはしばらく保留にしておいたほうがいいだろう。

このアップルの最新の失態は、App Storeでの厳しい拒絶が何カ月も続いたことに続くものだ。アプリ内購入ルールで拒絶された最新のメールアプリ「Hey」をめぐってBasecampの間で大騒動が起きた。アップルはアプリ内購入の機会損失に注目していたが、ある時点でWordPressアプリを拒絶したことを公の場で非難された後、異例の謝罪を余儀なくされた。

そしていま、アップルはFortnite(フォートナイト)の開発元であるEpic Games(エピック・ゲームズ)と、Epicのビジネスを委ねる権利を巡って法廷で戦っている。Epicのような大企業は、App Storeでの配信やApple Payのようにアップルが提供するサービスに頼る必要はないと主張しているが、アップルの条件によって強制されている。

開発者は、アップルが裁判所に提出したApp Store事業について説明した書類の中で、同社が同事業を「利益を得る」と記載していたことも注目している。これは一部の開発者を誤解させるような言い回しだ。結局のところ、iPhoneを購入する理由はいくつかあるが、その中でもアプリを利用する頻度は高い。

開発者は、アップルがEpicのApple Developerアカウントを、関連するゲーム開発プラットフォームのUnreal Engine用を含めて奪い取ろうとしたこと見てきた。Unityが「Appleでサインイン」をサポートしたこともEpicの影響だ。アップル側のこうした強硬手段は、開発者のアップル製ツールへの依存度を利用して、一線を越えた開発者を罰する準備ができていることを開発者に明らかにした。

さらに、アップルはApp Store事業が独占禁止法調査の焦点になっているいう事実がある。同社はApp Storeは「平等な競争の場」と主張しているにもかかわらず、同社がどのように特別契約を結んだかを明らかにした。

そしてアップルは最近、App Storeのルールを改訂し、手数料に関する条項をより明確にした。また、ゲームストリーミングサービスをApp Storeで配信可能にする道を模索している。しかしその結果、ルールは非常に複雑になり、多くの除外事項や例外があるため、何が許可されているのか混乱しているデベロッパーもいるだろう。

開発者の怒りの高まりの中で、アップルは開発者コミュニティにiOS 14をイベント翌日にリリースした。他の誰もがそう感じているように、新コロナウイルスの大流行中にだ。新コロナウイルスは人々の日常生活を完全に根底から覆してしまった危機で、多くの開発者は現在、リモートで仕事をしていたり、子供をホームスクールに通わせていたりしている。彼らやその家族が新コロナウイルスの影響を直接受けているかもしれない。

マルコ・アーメント:そうは言いません。これには2つの永遠の問題があります。

アップルのハードウェアのリリース日は、ソフトウェアの品質や対応状況ではなく、ソフトウェアのリリース日を示します。

アップル社員の大部分は、外部の開発者が直面している課題や状況について、ほとんど知らないようです。

アップルは、iOS 14のサプライズ配信の決定の理由について、ユーザーにも開発者にも説明していない。

画像クレジット:Bryce Durbin

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(翻訳:TechCrunch Japan)

いますぐ試せるiOS 14用ウィジェット(その2)

iOSの新バージョンは、数年ぶりに消費者がホーム画面を整理する新しい方法を提供する。今回のアップデートでは、あまり頻繁に使わないアプリをiPhoneの背面画面のApp Libraryに移動できるようになった。

ここでは、本日iOS 14と同時にローンチされた、興味深いアプリとウィジェット22本のうち後半の11本を紹介する。これらは、iOS 14のリリース直後に公開される予定だ。

Tangerine(タンジェリン)

習慣や気分をトラッキングするアプリ「Tangerine」は、ランニングや運動、水を飲むなど、その日の目標の進捗状況を思い出させてくれるさまざまなウィジェットを提供。

画像クレジット:Tangerine

Nudget(ヌゲット)

Nudgetのモバイル予算管理アプリは、使いすぎた、または支出が減ったなどのカテゴリや、今週残っている資金の量など、家計を管理するためのウィジェットを提供。

画像クレジット:Nudget

Birch(バーチ)

整理された写真メモアプリであるBirchには、ホーム画面に写真を置くことができるFeatured Photoウィジェットが含まれている。iOSの写真アプリには同様の方法がないのでこれは便利だ。

画像クレジット:Birch

Card Pointers(カードポインター)

クレジットカードのポイントやキャッシュバックを最大限に活用するためのアプリ「Card Pointers」が、3つのウィジェットを搭載して登場します。

画像クレジット:Card Pointers

FunnMedia’s apps(ファンメディアズ・アップス)

FunnMediaの健康トラッキングアプリ「HabitMinder」「WaterMinder」「Calory App」「Healthview」はいずれも、運動や水分摂取量、その他の健康目標をトラッキングするのに役立つウィジェットを本日リリースした。

  1. Jvofxn8E

    画像クレジット:FunnMedia
  2. kHXoIQSf

    画像クレジット:FunnMedia
  3. ns7-ajLF

    画像クレジット:FunnMedia
  4. QpjN5alH

    画像クレジット:FunnMedia
  5. Ep4Z9hme

    画像クレジット:FunnMedia
  6. m9_Sl7Gx

    画像クレジット:FunnMedia

SmartGym(スマートジム)

1週間のワークアウトのまとめ、よりシンプルでグラフィックの多い「ワークアウト」ウィジェット、さらにはモチベーションアップのための名言を配信するウィジェットなど、いくつかの新しいウィジェットが加わった。また、どれにしようか迷ったときのために、ウィジェットを重ねて使うこともできる。

  1. Summary

    画像クレジット:SmartGym
  2. QuoteOfTheDay

    画像クレジット:SmartGym
  3. Workouts

    画像クレジット:SmartGym
  4. EiEFF8yXYAIT30Z-1

    画像クレジット:SmartGym

Pocketdex(ポケデックス)

Pocketdexは、あなたのホーム画面にあなたのポケモンを配置する。

画像クレジット:Pocketdex

Watch Chess app(ウォッチ・チェス・アップス)

iOS 14のホームスクリーンに「Watch Chess app」のチェスウィジェットを配信する。

Copilot(コパイロット)

ファイナンスアプリ「Copilot」のウィジェット。

Bolt Workout(ボルトワークアウト)

エクササイズアプリ「Bolt Workout」には、ワークアウトや成果などをトラッキングするための大小のウィジェットが用意されている。

画像クレジット:Bolt Workout

Personal Best Workouts(パーソナル・ベスト・ワークアウト)

もう1つのワークアウトアプリ「Personal Best Workouts」では、ウィジェットを使ってワークアウトをトラッキングすることができる。

画像クレジット:Personal Best Workouts

上記のアプリは、いくつかの不測のApp Storeの拒絶を除いて、iOS 14のリリース後、本日配信される予定だ。

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(翻訳:TechCrunch Japan)

いますぐ試せるiOS 14用ウィジェット(その1)

iOS 14が予想よりも早くリリースされ、アプリ開発者は準備期間が十分に取れなかったにもかかわらず、野心的な少数の開発者は、リリース当日にiOS 14をサポートするアプリを提供するために、徹夜までして何とかやり遂げた。iOSの新バージョンは、数年ぶりに消費者がホーム画面を整理する新しい方法を提供する。今回のアップデートでは、あまり頻繁に使わないアプリをiPhoneの背面画面のApp Libraryに移動できるようになった。

やがて、ウィジェットのサポートは多くのアプリケーションの標準機能となるだろう。しかし、アップルは今年はややイレギュラーなかたちでiOS 14をリリースすることを選んだので、初日に提供されるウィジェットは少ないかもしれない。

ここでは、本日iOS 14と同時にローンチされた、興味深いアプリとウィジェット23本のうち前半の12本を紹介する。これらは、iOS 14のリリース直後に公開される予定だ。なお、一部のアプリとウィジェットは日本では配布されていないので注意。

Aviary(アビアリー)

Twitterクライアント「Aviary」が、Twitterのタイムラインから最新のツイートをウィジェットのサイズを選択した場合に1、2、4本のいずれかで閲覧できるウィジェットをリリースした。ウィジェットは定期的に更新される。

画像クレジット:Aviary(右上のウィジェット)

Brief(ブリーフ)

偏りのないニュースアプリを標榜する「Brief」は、クリックベイト(煽り見出し)を避けるという約束を守っており、注意力の分散を防ぐためにデザインされたミニマルな単色のウィジェットを使用している。「フロントページ」ウィジェットのコンテンツは、ニュースチームによって注意深くキュレーションされるため、その日の最も重要なニュースのみがホーム画面に表示される。

画像クレジット:Brief

第二の「選挙スナップショット」ウィジェットでは、現在の大統領、下院、上院のレースを一目で確認できる。ユーザーはこのウィジェットをカスタマイズして、例えば自分の州の選挙など、最も注目されている選挙を追跡することも可能だ。

Soor(スール)

iPhoneユーザー向けのプレミアム音楽プレーヤーアプリ「Soor」が、大小3つのウィジェットをリリース。「Now Playing」ウィジェットは、現在の曲と次の曲が表示され、ほぼリアルタイムで更新される。また、自分のミックスを表示する「Magic Mixes」ウィジェットや、8種類のキュレーションされたコンテンツを表示設定できる「Music Collection」ウィジェットも用意されている。

画像クレジット:Soor

Readdle: Spark Mail, Calendar 5, Documents(リードル:スパークメール、カレンダー5、ドキュメンツ)

ReaddleはiOSアプリの「カレンダー」に、予定や月を表示する「Calendar 5」ウィジェットをリリースした。
した。

画像クレジット:Readdle/Calendar 5

Spark Mailアプリは、メールやカレンダー用のウィジェットも用意されている。

画像クレジット:Readdle/Spark Mail

にDocuments by Readdleは、VPN、音楽、プレーヤー、ブラウザなどのファイルアクションに素早くアクセスするためのウィジェットが加わった。

画像クレジット:Readdle

Streaks(ストリーク)

クセになるToDoリストアプリ「Streaks」も本日リリースされた。

Cheep(チープ)

Cheepアプリを使えば、間違った運賃やその他のとんでもなく割引されたフライトのお得な情報を知ることができる。iOS 14ウィジェットは、あなたの空港のお得な情報をだけをカスタマイズ可能で、アプリを開かなくても簡単にお得な情報を入手できる。

画像クレジット:Cheep

Dice(ダイス)

PCalcのDiceは、卓上ロールプレイングゲームで使用するための多面体サイコロの物理学ベースのシミュレーションだ。このアプリの新しいウィジェットでは、サイコロがホーム画面に表示され、タップするだけでアプリを開くことができる。

画像提供:PCalc

Twilight Dice(トワイライトダイス)

もう1つのサイコロアプリも、本日からそのウィジェットが使える。

画像クレジット:Twilight Dice

Weather Line(ウェザーライン)

天気予報アプリ「Weather Line」は、すでに天気や予報に関連した多くのビジュアルデータを提供している。ウィジェットでは、その分析結果とグラフをiOS 14のホーム画面に表示する。このアプリのウィジェットは天気関係の必要な情報を集約しており、現在の気象状況、予報、高低、日の出・日没、降雨、異常気象警報などを配信する。

画像クレジット:Weather Line

Nighthawk(ナイトホーク)

NighthawkのTwitterクライアントは本日、最初のウィジェットをリリースした。「Vanity」を使うとフォロワー数やフォロワー数など、自分のTwitterプロフィールのメトリクスを把握することができる。

Apollo for Reddit(アポロ・フォー・ラディット)

人気のRedditクライアントアプリのApolloは、選択したRedditフィードからの投稿を表示する「Post」、お気に入りのフィードから複数の投稿を表示する「Multiple Posts」、よりビジュアルでグリッドスタイルのレイアウトで投稿を表示する「Post Feed Grid」、画像が多いSubreddits(Redditのサブフォーラム)の写真を順番に表示する「Wallpaper」、ホーム画面にちょっとしたユーモアを添える「Showerthoughts」「Jokes」など、さままなウィジェットのコレクションを提供する。

画像クレジット:Apollo for Reddit

Carrot Weather(キャロット・ウェザー)

ユーモラスな天気予報アプリであるCarrotは、天気予報、毎時・毎日、天気マップ、そして真のCarrotのファッションである「スナーク」の各ウィジェットが搭載されており、アプリの古典的な皮肉っぽいコメントで天気情報をユーザーに届ける。

iOS 14でリリースされたCarrotのユーモラスな天気予報アプリには、天気予報ウィジェット、毎時と毎日のウィジェット、天気マップウィジェット、そして―本当の人参風に―アプリの古典的な皮肉っぽいコメントで天気を伝えるスナックウィジェットがある。

  1. Forecast-Widget

    画像クレジット:Carrot Weather
  2. Weather-Maps-Widget

    画像クレジット:Carrot Weather
  3. Snark-Widget

    画像クレジット:Carrot Weather
  4. Hourly-and-Daily-Widgets

    画像クレジット:Carrot Weather

上記のアプリは、いくつかの不測のApp Storeの拒絶を除いて、iOS 14のリリース後、本日配信される予定だ。

画像クレジット:Apple

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(翻訳:TechCrunch Japan)