今や立派なビジネスになりつつあるジェイルブレーク

新しいiOS製品のジェイルブレークは大事件だ。最初のころのチームは、ジェイルブレークやSIMのアンロックに成功するとお祝いのための休日を楽しみ、何百万という待ち焦がれていたユーザがその最新のソフトウェアに殺到した。今でもその興奮とジェイルブレーク人気は変わらないが、変わったのは、ジェイルブレークがビッグビジネスになったことだ。

たとえばEvasi0nの場合は、iOS 7のジェイルブレークがリリースされると、ユーザは言語を中国語にセットしたコンピュータの上で、そのジェイルブレークプログラムがTaiG(Tai-GiまたはTai Chi)という名前のプログラムを自動的にインストールすることを知った。それは中国語のアプリを提供する中国のアプリストアだが、しかしただ者ではない。何ページにもわたって、大量の、クラックされて海賊版にされたゲームが載っているのだ。

そのジェイルブレーキンググループは中国語版のiPhoneにTaiGを載せて、およそ100万ドルを稼いだという。その金額の正確さはともかく、噂では、なにしろそれは、途方もない額の料金だそうである。

Evasi0nのチームは、海賊版のアプリストアをユーザのスマートフォンに載せて金をもらったという非難に、こう応じた:

たしかにわれわれは、ジェイルブレークコミュニティのほかの人たちと同じく、自分たちの仕事から経済的な利益を得ている。われわれのジェイルブレークはユーザにとってつねに無料だが、しかしわれわれには、倫理的な方法で報酬を得る権利があると思う。その点は、ほかのデベロッパと同様である。しかしわれわれの場合は、コミュニティの関心がつねに最優先する。ジェイルブレークをリリースするとき、コミュニティの関心を支える組織への寄付を約束した。われわれは今、心ならずもコミュニティを困らせたことに狼狽しており、その修復に努めている。

彼らは上記に続けて、“そのスポンサーのストアに海賊行為が見つかったことに、非常に困惑している。それは受け入れられないことなので、彼らは今、問題の誠意ある修復に努めており、われわれの目にとまったものをすべて削除した”、と述べている。

“ジェイルブレークには実用性があるのだから、人びとはそれを使うべきだ”、とCydiaを作ったJay Freemanまたの名saurikは言う。Cydiaは人気の高い“フィーチャーストア”で、iPhoneのOSのいろんな部分改造やアップデートを売っている。

Freemanは、“TaiGが困るのは大量の海賊版があることだ。でも、ジェイルブレークと海賊行為が結びつけられていたのは過去のことだ。今ではまったく違うが、しかし人びとの心にはそんなイメージが残っている”。

Saurikの生活はジェイルブレークされたiPhoneに彼のアプリをインストールすることで成り立っているし、Evasi0nのチームなどは今回の例のようにアプリ内のスペースを企業に売ってお金を稼いでいる。孤独なハッカーがひまな時間にiOSをクラックするというジェイルブレークのイメージは過去のものとなり、今ではジェイルブレークは立派なビジネスなのだ。

今回のTaiGとのパートナーシップのような例は、このニュービジネスに対して、今後長期的にはほとんど影響を及ぼさないだろう。今では、初期のジェイルブレーカーとして名を馳せたEven George Hotzまたの名Geohotでさえ、自分のジェイルブレーク技術を某企業に35万ドルで売ろうとしたぐらいだ。つまり今や、ジェイルブレーク、イコール、ビジネスなのだ。

結局は、Evasi0nのようにジェイルブレークを無料で提供するのが主流になり、ジェイルブレークそのものを売る、というタイプは過去のものになるだろう。そのスペースを買ったスポンサーがたまたま海賊版ストアだったことは、ささいな事故にすぎない。重要なのは、今後はますます、このような形で、ジェイルブレークがビジネスになっていくことだ。ビジネスとして永続するためには、海賊版ストアは当然、お呼びでないものになる。

FreemanもEvasi0nについて、“いい仕事をしてるから、お金を稼いで当然だね”、と言っている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


iOS 7版ジェイルブレイクが公開

Evasi0nと名乗るiOSプログラマー集団が、最新iPhone/iPod/iPadオペレーティンシステム、iOS 7.0.4をジェイルブレイクした。ジェイルブレイクすることによってユーザーは、自家製ソフトウェアをインストールしたり、Cydiaソフトウェア・リポジトリの未承認アプリを実行することが可能になる。

ジェイルブレイクに必要な時間は「5分」で、WindowsまたはOS Xで動作する。9to5macのユーザーたちは、このジェイルブレイクの登場が早すぎることに動揺を見せている ― 多くの人たちは、近々出るであろうメジャーアップデートの7.1を含め、今後いくつかのリリースで動かなくなることを心配している。殆どの報告によるとこのジェイルブレイクは、iOS 7.xをサポートするデバイスで問題なく動作している。

今回のリリースは、iOS 7版ジェイルブレイクが収益化目当てのサードパーティーにこっそりを売られたらしい、という不安が噂されていた直後であることも興味深い。伝統的に殆どのジェイルブレイクは無料だが、たとえわずかの期間でも有料サイトで提供されていれば、非常に実入りの良い話だっただろう。もはやそれはなくなった。

あらゆるジェイルブレイクと同じく、次の言葉を肝に命じておくように。「備えよ常に!」。データのバックアップを取り、うまくいかなかった時には文鎮化したiPhoneに数時間費やす覚悟をしておくこと。過去数年と比べて手順はかなり改善されているが、バグの可能性はある。もうひとつ、これはジェイルブレイクであってSIMアンロックではないことを忘れないこと。キャリアを変更することはできない。自家製ソフトウェアをインストールできるたけだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Apple Mac Pro、いよいよ発売。最大構成+4Kモニターなら1万3000ドル

Appleが、最新の米国で組み立てらてたMac Proをオンラインストアで販売開始した。昨日(米国時間12/17)のプレスリリースで発表した。このプロ向きコンピューターは、最低価格2999ドルからだが、カスタムオプションをフル装備し、これも今日発売されたシャープの4Kディスプレイを加えれば、最大1万3194ドルの出費が可能だ。さらに本音を言えば、4Kディスプレイは最低2台は欲しくなるだろうから、その場合の価格は1万6879ドルにはね上がる。

このスーパーカスタム構成の出荷予定日は「1月」とだけ表記されているが、標準構成であれば、現時点の見込みでは12月30日までには配送される。店頭持ち帰りも可能だが、これまで聞いた限り「店へ配送」とのことなので、いきなり店に入って購入することは現段階ではできないようだ。

Mac Proは、Macのモデルの中でも稀少な選択肢になることは間違いなく、深い懐と高度な技術的ニーズを持つ人だけのものだが、正当な購入の理由の見当たらないわれわれにとっても、すこぶるよだれの出るマシンだ。しかし次回私に1万5000ドルの余裕が出来た時の使い道は決まった。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Appleの要請: 2014年2月1日以降提出のアプリはすべてiOS 7対応とすべし

Appleのデベロッパポータル上の最新記事によると、2014年の2月1日以降提出されるiOSアプリはすべて、iOS 7対応でなければならない。新作アプリだけでなく、既存アプリのアップデートも然りである。で、そのためにはデベロッパは、64ビットのサポートやプロセスをバックグラウンド化するAPIのある最新バージョンのXcode 5を使用しなければならない。

過去2年間のAppleは、デベロッパがOSの最新バージョンをサポートすることを、これまで以上に熱心に奨励してきた。そのためにAppleは毎回、最新バージョンのOSの採用率を公表してきたが、それらはとてもとても高かった。iOS 7の場合は、どのイベントにおける発表でも全iOSユーザの76%でトップであり、そしてその最新の数字を、今では同社のサイトに載せている。

iOS 7は変化がこれまでになく大きいから、Appleはアプリのアップデートに関してさらに躍起になっているのかもしれない。とくにiOS 7は、多くの複雑なフィジカル言語を導入し、これまでデベロッパがユーザへの指示に使っていたビジュアルなキューの多くを剥ぎ取ってしまった。だからアプリのルックスからして大きく変わってしまい、アップデートしてないアプリが場違いにも見えてしまう。

ただしAppleの記事をよく読むと、デベロッパへの要請はアプリを支える構造が中心で、外見は重視していないようでもある。つまり、アプリをiOS 7向けに‘最適化’し…何が最適化か?…、新しいXcodeでビルドするのだが、デザインは変えなくてもよい。ただしAppleの標準のUI成分は新しいSDKにおいて変わってしまったから、旧アプリをアップデートする場合でも、ルックスと機能の修正がある程度は必要だろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


不満だらけの十代も、テックで優しくなれる。ホリデーシーズンにはそんな甘い夢をAppleと

ティーンエイジャーの頃、年末年始のホリデーシーズンに、実家に帰省するのが大嫌いだったという記憶をもつ人は多いのではないだろうか。少なくともぼくはそうだった。不機嫌な顔をして友だちと田舎のつまらなさについてメッセージのやり取りをしたり、あるいはゲームに興じていたりしたものだ。最初はそういう不満だらけの十代少年の話なのかと思った。実はそうではなく、不満を感じてるように見える少年も、得意の「テック」を使って家族と愛で結ばれるという内容だ。

Appleは、たとえばAndroid陣営からプラットフォームが閉鎖的であるとか、あるいは何かおたく的視点から批判されることが多い。しかしテックの世界に人間味(人間的あたたかみ)を持ち込んでいるのがAppleなのではないかと思うのだ。テックを使って、よりヒューマンな存在になれる。Appleとはそういう企業であり、そして上に載せたCMはまさにそういうAppleの方向性を示すものであると言える。

現実の世界ではもちろん、CMビデオのような美しい結末を迎えることは少ない。ほのぼのと感じるような体験も非常にレアなものとなっている。ただしかし、そういう世の中でも、クリスマスシーズンにはほのぼのとしたビデオを見るのも良いのではなかろうか。Appleが提供する「夢」を、素直に感じてみたい。

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(翻訳:Maeda, H


Appleが選んだ今年のApp Storeトップ賞は外国語学習のDuolingoとフラットデザインのゲームへ

Appleがさきほど、毎年恒例の、iTunesとApp Storeの“Best Of”を発表した。今年のトップの中には、外国語の学習やちょっと変わったデザインのゲームなど、珍しい種類のアプリもある。

iPhoneとiPadのGames of the Yearはどちらも、6月にApple Design賞を受賞している。iPhoneのRidiculous Fishing: A Tale of Redemption(Vlambeer制作)は、そのフラットなデザインで他の釣りゲームを圧し、iPadのトップゲーム、FroglandのBadlandは贅沢なHDグラフィクスでおどろおどろしい雰囲気を作り出している。iPadのApp of the Yearに選ばれたDisney Animatedは、対話的機能とビデオクリップを使って、Walt Disney Animation Studioによる53本のムービーすべてのメイキングを見せた。

iPhone App of the Yearに選ばれたDuolingoは、気軽なアクセス性で外国語の学習に革命をもたらした一連のアプリの中で、最初にして最良の製品だ。〔お手本になりつつあるDuolingo。〕

Appleが毎年選ぶトップアプリは、ダウンロード数や売れ行きとは無関係である。

ダウンロード数で上位に来るアプリは、当然ながらゲームだ。KingのCandy Crush Sagaは三つのカテゴリを総なめしてダウンロード数トップだ(iPhone無料アプリ、iPad無料アプリ、有料iPadアプリ)。有料iPhoneアプリのトップは、MojangのMinecraftだ。

ゲーム以外では、VineとSnapchatがiPhone無料アプリの4位と6位で善戦している。全カテゴリー中でこれらに次ぐのがPandora Radio、写真編集のAfterlight、目覚まし時計のSleep Cycleだ。

iTunesはポップスとラップが上位だ。Artist of the YearはThe 20/20 ExperienceのJustin Timberlake、Album of the YearはMacklemore and Ryan LewisのThe Heistである。Song of the YearはニュージーランドのシンガーソングライターLordeの“Royals”、Kendrick LamarのGood Kid, M.A.A.D. CityはBreakthrough Album賞〔今年ブレークしたアルバムで賞〕を取った。
ベストムービーはGravity、ベストアニメーションはDespicable Me 2。ベスト男優演技賞は12 Years a SlaveChiwetel Ejiofor、ベスト女優演技賞はBlue JasmineCate Blanchettへ行った。

TV Show of the Year(年間テレビ番組賞)は当然ながらBreaking Badのファイナルシーズン。Scandalのシーズン3がBest Breakthrough賞、カルト好みのOrphan BlackがBest Discovery賞、Duck Dynastyのシーズン3がBest Reality TV賞を、それぞれ受賞した。

AppleのeリーダーiBooksで読める本では、George SaundersのTenth of Decemberがベスト小説賞、Bill BrysonのOne Summerがベストノンフィクション賞を取った。ヤングアダルト向けベスト本はBrandon SandersonのRithmatist、iBooks向けのベストブックデザイン賞は、Appleの企画作品Breaking Badへ行った。

Best Podcasts賞は複数選ばれ、MSNBCのRachel Maddow、The Adam and Dr. Drew Show、AsapScience、Stuff You Should Knowとなった。

今年のトップ賞をもっと詳しく知りたい人は、iTunesとApp Storeをチェックしてね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


企業モバイル市場はiOSが支配。AndroidとWindowsが2番手を巡る戦い

Intermediaの報告によると、Appleは中小ビジネスのモバイル端末市場を依然リードしている。2013年1~10月に、Intermediaの顧客は計19万台のApple端末をアクティベートした。Samsungは2万9000台、Motorolaは1万3800台だった。

Appleはこの期間、市場の76%を支配した。Apple Insiderが指摘するように、上記データはIntermediaがホストするExchangeサービスから得た、約70万人のビジネスユーザーによるものであり、十分有意な標本サイズだ。

Microsoftは、無視できるほどわずかなシェアでこの期間を終えたが、端末台数は大きく伸び、この10ヵ月間で93%の増加率だった。これはモバイル端末市場のシェアを増やしたくてたまらないMicrosoftにとって良いニュースだと言える。

しかし、直前の販売台数があまりに少なければ、台数の増加率を伸ばすのはさほど難しいことではない。

中小規模企業におけるAndroidの市場シェアは、Appleの人気と比較にならず、端末台数シェアで25%以下だった。

コンピューティング市場は、企業の規模によってもちろん変わる。上記と対象的なのが、Bernstein Researchが先週発表した調査結果で、Barronが報じている。同調査によると、

各社のCIO(IT責任者)によるWindowsタブレットの配布および配布計画は6ヵ月前から56%と大幅に増え、iPadとほぼ同じレベルに達している。Androidタブレットは明らかに遅れており、前回調査の23%から15%へと減少している。

Appleは未だにモバイルでトップの座を占めているが、Windowsの勢いはそれを上回っており、AndroidはAppleの有力なライバルではあるものの、未だ挑戦権ろ得るには致っていない。

中小企業ではAndroidがWindowsのモバイル端末を圧倒しているが、大企業スケールのクライアント端末では、MicrosoftがAncroidを打ち負かす勢いを得ている。ここに働く力学はある意味で単純だ、と私は思う。大企業ほど、既存のIT基盤にあてはまる端末を必要としており、それはMicrosoftがWindows 8.1タブレットで強調してきたことだからだ。

しかし、Intermediaのデータは、スモールビジネスにおけるMicrosoftの少々悲惨な現状を描いている。これは無視するわけにはいかない企業購買層だ。

というわけで、全体の光景はある意味で見慣れたものだ。AppleのiOSモバイル端末は、小規模企業の間で圧倒的強さを見せ、大企業にとっても魅力がある。読者の体験的感覚もそれに近いだろう。この結果、モバイル端末市場の2番手争いは、AndoidとWindowsの戦いだ。

今日もプラットフォーム戦争の日常が続く。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


これが夢にまで見た未来のiPhoneだ

Appleは私たちに、夢を抱(いだ)けと教えた。

同社がiPod、iPhone、iPadなどの革新的な製品を出してきたとき私たちは、心の中に思い描いたものがある日現実になるのだ、と感じた。だからこそElon Muskは飛行する自動車を作り始めたし、Pebbleの連中はスマートフォンを腕に着けることを考えた。

でも、中には、もっとすごいものを夢見る人たちもいる。

たとえば、Set Solutionが考えた次世代iPhoneのコンセプトはどうか。それは、とんでもなく薄いiPhone Airと、とんでもなく曲がったiPhone 6Cだ。すでにお分かりと思うが、このCはCurved(曲がっている)のCだ。

とくに美しいのは、iPhone Airだ。ベゼルとフレームのない全面ガラスのディスプレイで、横から見るとあまりにも薄いので、何もないように見える。ただしこの夢の実現には障害も多いだろう。最大の難関は、十分な持続時間を持つ電池の開発だ。

次のビデオは、曲面スマートフォンiPhone 6Cだ。CはColorのCでもあるので、外殻はカラフルなプラスチック、そしてディスプレイの面は大きく湾曲している。

Appleは実際に曲面ディスプレイを開発中で、特許も取ったようだ。でもAppleという会社は昔から、実際に製品化しないありとあらゆる技術で特許を取るところだからね。

見てお分かりのように、これらのビデオを作ったのはAppleではない。Appleとは何の関係もないビデオだ。しかも、これらの技術はどれも、実現しない夢で終わるだろう。

でも、夢はどんな夢でも許される。Appleも、いろんな夢を望むだろう。

楽しい金曜日を。

[出典: CNET]

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Appleのポリシー変更で閉鎖したアプリAppidemiaの苦悩

[筆者: Marko Mudrinic]

5か月前にローンチしたAppidemiaが、アプリに関するAppleのポリシーのおかげで苦境に立っている。同社は、数週間にわたってAppleのアプリ審査委員会とメールのやりとりをした挙句、同社のもっとも成功したアプリを取り下げることに決めた。iOS 7でポリシーが変わり、不適合とされたからだ。

Appidemiaを作ったAppricot社のファウンダでCEOのIgor Salindrijaによると、そのアプリを使い続けるためにはアップデートが必要だが、最新バージョンはAppleの厳しい規則にひっかかってしまった。Appleが最新バージョンのAppidemiaを拒否した理由は、App Storeを真似た部分がある、というもの。フィルタリングやブックマーキングや検索や、リコメンデーションの共有などの機能は、App Storeとあまり変わらないから承認できない、というのだ。Apppricot社は、Appidemiaの今後について、最終決断を迫られた。

“Appidemiaはソーシャルディスカバリ(発見)アプリで、ファンも多く、ポジティブなフィードバックも多い。新しくて便利なアプリを見つけやすい、と言ってくれる人が多いのだ。最新のアップデートはどうしても必要なものだが、しばらく保留にされ、ついに拒否された。デベロッパたちはがっくりしている”、とSalindrijaは言う。

アプリの閉鎖を決断した時点でユーザ数は20万を超えており、App Storeでの評価も高かった。でもiOS 7以降の新しいルールでは、過去のどのバージョンも承認されないことになる。落胆の色を隠せないSallindrijaは、Appleの新ルールに合わせるためにアプリをどんどん変えていったら、オリジナルとは似ても似つかないものになってしまった、と言う。

それはもはやAppidemiaではないし、ユーザも承知しないだろう。アプリの取り下げを決めてからは、チームは別のプロジェクトに取りかかっている。それは、クロスプラットホームなコラボレーションの分野をディスラプトする、というねらいのアプリだ。

“ほかには何もできることがない。ユーザが理解してくれることを、期待する”、そうSalindrijaは言った。

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Appleが曲面タッチスクリーンとディスプレイで特許を取得, 曲面iPhoneの噂はホンモノか?

Appleが曲面のタッチスクリーンディスプレイで特許を取得した、とAppleInsiderが報じている。その特許は、曲面のタッチ感応型ガラスを作るシステムを記述している。それは、ディスプレイが作り出す画像を変形歪曲することなくタッチ感応性を維持する曲面のスクリーン表面を作り、それをディスプレイやタッチ対応マウス(今のMagic Mouseなど)、タッチパッドなどのデバイスに利用できるもの、とされている。

Appleの技術が既存の曲面ガラス技術と異なるのは、後者が、ふつうの平面として作ったタッチサブストレートをガラス下面に貼り付ける、そのガラスがたまたま平面だったり曲面だったりする、という点だ。この技術では、ガラスが曲面の場合、タッチサブストレートとのあいだに空きが生じてタッチの感度が劣化することがある。

Appleの特許には、表面の曲率を部分的にを変える方法も含まれている。それは、一連の泡のようなものを配置するやり方で、ソフトウェアキーボードでキーの盛り上がり感を出すために利用できる。Appleのこの方法は、このほか、画面輝度や音量などをコントロールするボタンや、画面上の仮想マウスなどの実装にも利用できるだろう。実物マウスをまったく使わない、完全なタッチインタフェイスが完成するのだ。

AppleはLGSamsungのように曲面ガラスを使ったモバイルデバイスを作る気配をまだ見せていないが、これまでとは違ったスクリーンを作っているという噂はある。11月のBloombergの記事は、2014年にAppleは曲面ガラスを使ったiPhoneを出す、とまで踏み込んでいる。曲面ガラスに向いた良質なタッチスクリーンで特許を取ったことは、これらの記事を裏付けるものかもしれない。

曲面ガラスは一時的な流行になるかもしれないが、物珍しさ以外に実利的なメリットがあるのか、となると、いまいちピンとこない。でも今は、けっこういろんなところで研究開発が行われているから、その動向はとりあえず追うべきだろう。

曲面型iPhoneの画像: Ciccarese Design.

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Apple、iOS 7普及率を74%と発表。AppStoreの利用データによる

先ほどAppleは、iOS App Storeのデベロッパーサイトを更新し、iOSのバージョン別割合を発表した。今やiOS 7は最大勢力となり、iOSデバイス利用者の74%が、9月にiPhone 5s、5cと共にリリースされたこの大改訂版を使っている。

iOS 7の利用は10月から10%上昇しており、これは全OS要素のビジュアルが変わるなど劇的な変更のあったアップデートとしては、注目すべき伸びだ。さらに注目すくべきは、22%のアクティブApp StoreユーザーがiOS 6を使っていることで、合計96%のiOSユーザーがわずか最新2世代のOSを走らせていることになる。未だにバージョンの断片化の著しいAndroidとは対照的だ。

こうした牽引力はデベロッパーにとって朗報だ。少ない労力でアクティブiOSユーザーの大半をターゲットにできる。しかもiOS 7の場合、旧バージョンとの違いがあまりにも大きいため、ほぼ全員近くがこの新しい大集団に入ってくれることは、ことさら重要だ。

外部調査会社も類似の数字を示しており、Chitikaの最新調査によると、北米地域のiPhoneおよびiPadトラフィックの70%がiOS 7から来ている。この導入速度は半年をかけて83%に到達したiOS 6の時よりも早い。これでiOS 7のみを対照にしたアプリも、ユーザー層が制限されることを心配する必要はなさそうだ。

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Apple、Twitter分析のTopsyを2億ドル以上で買収。SiriやAppStoreの関連性強化に利用か

Appleは、ソーシャル分析会社のTopsyを買収した。Twitterのデータ解析に特に力を入れている会社だ。The Wall Street Journalによる。契約金額は「2億ドル以上」と思われると同紙は報じている。

Topsyは、Twitterのデータ収集、解析に注力しているいくつかの会社のひとつだ。顧客は2006年以来4250億件以上のツイートにアクセスして、トレンドを感じとることができる。TopsyのTwitterデータ再販におけるライバルには、DataSiftやGnipがいるが、そのトピック・トレンド検索等のユーザー向けツールは、世間でツイートされていることを理解しようとする人々の間で人気が高い。

AppleはすでにTwitterのパートナーであり、iOSとOS Xプラットフォームにログインや投稿機能を組み込んでいることから、買収の目的がTwitterの全データにあるとは考えにくい。おそらくAppleは、Topsyの持つトレンド分析のテクノロジーと技術者を、何らかの形で自社製品に取り込みたいのだろう。

あえて推測するなら、これはAppleがAppStoreとiTunes Storeの関連性エンジンを作ろうとしていることと関係しているかもしれない。自社ストアの検索アルゴリズムにソーシャル信号を加えることによって、検索の関連性を改善し、Appleはユーザーにとってより魅力的で興味深いアプリを表面化できる。複数のソーシャルネットワークを横断してアプリのトレンドを追跡することで、アプリのカテゴリーや品揃えを微調整し、人気アプリをいち早く浮上させられる。

これを先に進めれば、AppleはあなたのTwitterフィードデータを利用して、「一般的」ではなく、より個人的な基準でアプリを推奨することも可能になる。Appleは現時点でこの種の個人的推奨を殆どやっていないが、何事も初めての時はある。

WSJの記事は、iTunes Radio広告とiAdプラットフォームも、Topsyエンジンの恩恵に預かる候補だと指摘している。理論的に、Appleはソーシャルデータを使って、広告主がより関連性の高い視聴者に広告を打てるよう手助けできる。これは、これまで絶好調とは言えなかった、Apple広告プラットフォームにおける売上と関連性を強化するものだ。

Appleは、アプリ検索会社のChompを昨年売収したが、結局使ったのは主にその「カード風」インターフェースだけで、一部が予想していた優秀な発見モデルではなかった。残念ながらこの買収は、AppStoreの検索結果に大きな改善をもたらしていないようだ。また、最近Appleはストア内検索に手を加え、ミススペリングやタイプミスの修正を強化した。

AppleがTopsyのトレンドデータやTwitter生データを使って、Siriの検索を改善しようとしている可能性もなくはない。そうなればSiriが質問された時、Twitterにおけるトレンドトピックや検索結果を利用者に提示できる。

Topsyはソーシャルネットワークに関連して、10件以上の特許を申請している。その中には、予測ベースでソーシャルメディアネットワークをクロールするためのシステムおよび方法や、ソーシャルネットワークから収集したソーシャルメディアコンテンツのカスタマイズ化フィルタリングと分析のシステムおよび方法がある。

Twitterの全データにアクセスできる数少ない会社の1つで、Twitter初の認定パートナーでもあるTopsyが買収されたことによって、残された者たちの市場は変わっていくだろう。

Topsyのチームや製品が何に利用されるにせよ、その強味は巨大データセットのリアルタイム解析にあるので、時間に依存する、あるいは、流れくる情報の影響を受け続ける何かに使われるだろう。これは、Twitterのようなネットワークを流れるデータに対する、Appleの興味の高まりを示すものであり、ある意味で新鮮な考えだ。これまで同社は、この分野にあまり熱心ではなかった。Appleはこの買収をWSJに対して正式に認めた。

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(翻訳:Nob Takahashi facebook


AppleのUXエバンジェリストが教える、優れたアプリアイコンをデザインする6つの秘訣

久々にこんなベタな記事を載せてみたかった、ということで今日もアプリで一獲千金の夢を描いているあなたに送る、より注目を集めるアプリアイコンのデザイン手法についてまとめた記事をThe Next Webから。リリースしても注目を集めるのは至難の業なのがスマホアプリの世界。SEOも微妙な感じですし、広告費を投入するしか露出の手段はないのか、、、という感じですが、アイコンのデザインが良ければ他アプリより目立った露出とダウンロードを獲得できるかも?それが全てではないでしょうが、プラスになるには間違いない、アイコンデザインのティップス集です。 — SEO Japan

これは、アイコン用検索エンジンIconFinderの創設者、Martin LeBlancによるゲスト投稿。彼をTwitterフォローするにはこちら


6月にサンフランシスコで開催されたWWDCイベントの直後、大量のiOS7リソースがウェブ上で利用できるようになった。何百ものセッション、講演者、基調講演の至る所で、Appleは、幸運にもその場にいた何千人もの代表者に新しいiOSを公表した

その中で私たちは、AppleのUXエバンジェリストMike Sternによる“Best Practice Guide for Great iOS Design”と呼ばれる素晴らしいプレゼンテーションを見つけた。

彼のプレゼンテーションの最初の部分は、アプリアイコンに関することだった。彼は、アプリアイコンをデザインする際に重要な6つのことについて詳しく話した。私たちは、この記事の中でそのプレゼンテーションを要約するために最善を尽くすつもりだ。

Mike Sternは、なぜUIとアプリアイコンに注意を払うことが重要なのかを説明することから始めた:テクノロジーをいくつ使用しているか、いくつのAPIをインテグレートしたか、コードがどれほど洗練されているかを基に、ユーザーはあなたのアプリを判断するわけではない。彼らがあなたのアプリを判断する方法は、何ができて、どんな気持ちにさせるかだ。ユーザーは、アプリを使用する時、直感的で美しく、時に魔法のような体験を期待する。

より優れたアプリアイコンを作るための6つの秘訣

デベロッパーによって繰り返されているいくつか共通した落とし穴と過ちがあり、多くのアプリがレビュープロセスの間にアプリストアから拒否されている。アプリが拒否される理由トップ3の中に、出来の悪いアプリアイコンがある。

アプリアイコンは、通常、ほとんどの人があなたのアプリに出会う最初の場所だ。あなたは、他より突出していなければならない。私たちは、‘カメラ’アプリでアプリストアを検索した際のスクリーンショットを見せられたのだが、そこではPathのようなアプリがカメラレンズを使用している他のカメラアプリから際立って見えた。美しいこと、簡単に認識可能であることは、あなたが頭に入れておきたい2つの主たるクオリティだ。

ユーザーがアプリストア内であなたのアプリを見る時には、ユーザー体験について、それがどれくらい楽しいのか、どれくらい直感的なのか、どれくらいニーズに合っているのか、仮定を築き始める。もしアイコンが立派に見え、注意深く作られているのなら、アプリ自体も同じように上手く作られていると仮定することは理にかなっている。しかし、それだけでは終わらない。ユーザーはあなたのアプリについて他の種類の仮定も築きはじめる―テクノロジーはどれくらい優れているのか、どれくらい安全なのか、安定性はあるのか、競合相手よりも優れているのか?だから、そのことを頭に入れて、アプリアイコンに焦点を合わせて時間を投資することが本当に重要なのだ。

では、何がアプリアイコンを優れたものにするのだろう?それには2つある:美しさ、そしてもっと重要なことに、簡単に認識できることだ。では、どうやってそれを達成するのか?優れたアプリアイコンと他とを区別するものは6つある:

秘訣1: ユニークな形を重視する

これら4つのアイコンはかなり異なる―多くの色を使用しているものもあれば、グラデーションを特徴としているものもあるが、これらは全てシンプルな形で始まっている。それが、離れた所からでも、一目見ただけでも、認識することを可能にしているのだ。

アイコンは異なるサイズで表示される。Appストアでは大きいが、ホーム画面では小さくなるし、通知センターやグループ内ではさらに小さい。アイコンに選択した画像が、きちんと縮小できること、どんなサイズでも明確であることを確かめよう。

秘訣2: 注意深く色を選択する

限られたパレットを選択すること。あるいは、2色で十分かもしれない。たくさんの色を使った素晴らしいアイコンは数多くあるが、それを成功させるのは難しい。

秘訣3: 写真の使用を避ける

アプリアイコン内で写真を使用するのはなるべく避けよう。Sippアプリは、いかにアプリアイコンが写真と同じ要素を持つことができるのかを示す良い例だが、それは‘S’という文字の形を使って描かれたものだ。

秘訣4: たくさんのテキストを避ける

テキストを一切使わないで済むなら恐らくそれが一番だろう。アプリアイコンには一文字もしくはロゴだけを使用してみよう。これの良い例が、NessPocketVineSnapguidePinterestだ。

秘訣5: 題材を正確に表現する

iOS7の変更を考えると、これは少し驚きかもしれない。Paperが一つの例だ(2012年にADAを受賞)。Square walletも、ホログラムと目立った形を用いて‘本当に上手にポップしている’。1passwordのアイコンは、データの安全性を見事に反映して、感情的な反応によって安心感を与える。LifeKrazeには、異なる素材による模造のアプローチをとても上手く打ち付けたアプリアイコンがあり、Mikeは‘どうやってそれをやったのか分からないが、最高レベルの芸術性である’ことを認めている。経験7年のAppleデザイナーが出しているSoftFacadeにも大きな称賛を心から送りたい。

秘訣6: クリエイティブになる

あなたは他から突出しようとしているのだ。RoutesyHipstamaticEvernote FoodBrewski Meは全て、この分野の寵児として取り上げている。多くの場合、その秘訣は、シンプルなコンセプトを作ることだ―時には、最も複雑なレンダリングはシンプルな形の組み合わせを基にしている。

おまけの秘訣: 異なる壁紙でアイコンアプリをテストする

あなたの新しいアイコンは古いレインドロップ上ではよく見えるかもしれないが、全ての壁紙上で良く見えるという保証はない。必ず全ての異なる種類の壁紙でアプリをテストして、それがどう見えるかを評価するために自分のデザインをフォルダにグループ分けしてみるのだ。

ケーススタディ: Turnplay

有名なアイコンデザインの会社、Ramotionは、Turnplayと呼ばれるアプリでとてつもなく素晴らしい仕事をした。それは、音楽ファイルをあたかもレコード盤で聞いているかのように再生するアプリだ。

RamotionがTurnplayのアプリアイコンをデザインする時が来た際、彼らはいつもやっている方法で始めた―伝統的スタイルの紙のスケッチを用いるのだ。初期段階での細かいペンシルデザインを見たり、彼らがいかにして異なるアイディアと戯れていたかを見るのは興味深い。これを見ると、レンダリングや細部がどんどん複雑になった時にさえ、このチームが決してデザインを見失わなかったことが分かる。

多くの試みの中で、彼らは、名前から取ったTやレコードに乗せた手などをアイコンに使用することを試みた。そして、ついにこれに行き着いた。再生のシンボルが真ん中に乗ったターンテーブルである―ベーシックな形を基にしたシンプルなアイコンだ:

もしあなたがこのセッションをまるまる見る機会があるのなら、それは間違いなくあなたの1時間を費やす価値のあるものだ。Apple Developerアカウントが必要ではあるが、フルバージョンを見ることができる。

画像クレジット:Shutterstock


この記事は、The Next Webに掲載された「Six tips from Apple on how to create better app icons」を翻訳した内容です。

AppleのUXエバンジェリストといわれると妙に説得力が増す記事ですが、確かにどれもいわれれば納得ではありますし、何より美麗アイコンの事例集として参考になる素晴らしいアプリアイコンが多数紹介されており、眺めているだけで心躍る記事でした。各アドバイスもさることながら、最初のカメラアプリの一覧画像におけるPathの目立ち具合は半端なかったですね。ついつい自身のアイコンデザインに集中してしまいがちですが、競合のアイコンとの比較や差別化、ということもデザイントレンドが常に移り変わるスマホデザインの世界ではアイコンデザインのクオリティ以上に大事なのかな、とも感じました。 — SEO Japan [G+]

App Store内検索で、いつの間にかスペルミス補正機能が実装されていた

AppleのApp Storeで使われている検索エンジンが進化して、タイポなどがあっても正しい(意図する)検索結果を戻してくれるようになったそうだ。また、名前は覚えていてもどこにスペースが入るのかを忘れてしまったような場合でも、だいたいにおいて目的のアプリケーションを探しだしてくれるようになったようだ。たとえば最近人気の「QuizUp」だと、以前は「Quiz Up」ではヒットしなかったが、これでも検索できるようになっている。

情報元によると、この検索エンジン機能の変更は、しばらく前に行われたものであるとのことだ。

アプリケーションにちょっと変わった名前を付けてしまった場合でも、今回の変更によりきっとダウンロードが増えていくことだろう。これまでは検索で絶対に出てくることのなかったものも、いろいろな検索結果の中に表示されるようになった。

「アプリケーションのパブリッシャーにとっては非常に良いニュースです。Appleにとっても、いろいろなアプリケーションを提示できるというのは良いことであるはずです」と、モバイルアプリケーションを開発しているFiksuのChef Strategy OfficerであるCraig Palliは言っている。

今回の変更はGoogle Playとの比較の意味でも、重要なものであるといえる。Google Playの方はずっと前からスペルチェック的機能を備えていたのだ。App StoreのSEOファームであるSearchManが、2つのアプリケーションストアで、たとえば「Calendar」を「Calender」と綴ってしまった場合の検索結果について調査を行っていた。この調査によると、Google Playの方が、100倍も多い検索結果を表示していたとのことだ。Appleの方は、キーワードでわざわざミススペルを登録してあるアプリケーションしか検索できなかった。

SearchManはいろいろなスペルミスを使って調査を行っている(こちらの資料の8ページ目がわかりやすい)。少なくともこれまでのところは、Google Playの方がはるかに上手にタイポなどのスペルミスにも対応していたようなのだ。

SearchManのCEOであるNiren Hiroは、同様の調査を2013年11月24日にも行った。すると必ずしもミススペルに寛容になったわけではないと思えるケースもありながら、しかし多くのケースで、より多くのアプリケーションが検索できるようになっているようなのだ(下の表を参照)。

過去においては、たとえば「news」を「newz」と綴ってしまうと、検索結果で9つのアプリケーションしか表示されなかった。また「camara」の場合は862件の検索結果しか表示されなかった。こうした部分では、最近行われた変更により、検索結果表示数は大いに改善したということができる。どうやらAppleは、スペルミスの検索結果をだいたい2200件ほど見つけ出して結果を戻すという処理を行うことにしたようだ。そのせいで「shoping」や「pocker」などのスペルミスについては、これまでよりも少ない検索結果しか戻さなくなってもいる。スペルミスを予定してキーワードに登録しているものを拾ってくるのではなく、まず検索語を補正してから2200件程度を上限にヒットする結果を引っ張ってきているようだ。

今回の変更により、確かにこれまでは見つけられなかったアプリケーションを見つけられるように、あるいはこれまでよりも素早く目的のアプリケーションに辿り着けるようになったことだろう。実はこうしたスペルミスによる検索というのは、全体からみるとごく少数のものであったため、これまで対応を見送られてきたということであったようだ。

App Storeのオプティマイズサービスを行っているStraplyのファウンダーであるGeorge Lawrenceは、iOSアプリケーションストアに入力された「Angry Birds」をミススペルした検索文字列についての調査を行っている。

Lawrenceによると正しいスペルで検索されたのが98.48%とほとんで、いずれのスペルミスも1%にも見たない頻度なのだとのこと。「Angery birds」が0.46%で、「angri birds」が0.37%、そして「angry blrds」が0.32%などとなっている。統計に数値として出てくるスペルミスは5つのみであったようだ。

「スペルミスないしタイプミスというのは、必ず発生するものです。しかしその量は非常に少なく、これに対応していくのは、なかなか難しい問題であるようです」と述べる。「ミススペルによる検索量は四捨五入すれば0%と丸められてしまうようなものなのです」。

但し、こうしたスペルミスが非常に少ないものであるとはいえ、ロングテール戦略的視点に立てば、こうしたものに対応することはアプリケーションストアのみならず、あらゆる検索エンジンにとって重要なものであるといえる。Googleは、その出自からもアプリケーションストアにおいて、こうしたロングテール戦略を充実させてきていた。2014年が間近に迫った今になって、Appleもようやくこうした方向の強化を始めたわけだ。

いずれにせよ、今回の改造はほとんどのiOS開発者にとって好ましいものと受け入れられるものとなるだろう。スペルミスを期待して妙な名前のドメインを用意していたサイバースクワッターにとっては悲しむべきアップデートだと言えるかもしれない。

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(翻訳:Maeda, H


あなたならいくら払う? ジョナサン・アイブがデザインしたゴールドイヤホン

あなたなら、Jony Iveがデザインした一点ものにいくら払うだろうか?

先週Sothebyのデザイン中心オークションに集まった人々は、(ものによっては)世界的有名なデザイナー、Jony IveとMarc Newsonによって収集あるいはデザインされた商品に、1200万ドル以上を費した。

このオークションは、Bonoのプロジェクト(Red)の一環で、利益はAIDS、結核、マラリアと戦うGlobal Fundに贈られる。

しかし、最も予想以上の成果を上げたのは何だったのか?

予想にたがわず、テクノロジー関連の物件は予想以上の値を付けた。

例えば、 (Red) バージョンの赤いアルミニウムで作られたカスタマイズ版Mac Pro、Jony Ive選出は、97万7000ドルで落札された。そう、殆ど100万ドルだ。数年後、Appleがさらに素晴らしくて強力な製品を出した時には時代遅れになるパソコンが。

一方、Jony IveとMarc Newsonのデザインおよびカスタムメイドによるライカカメラは180万ドルで売れた。予定価格は50万~75万ドルだった。スペックは、F2.0、50mmのレンズと、陽極酸化処理済みアルミニウムボディーで、その価格を請け合うほどの価値はない。しかし、IveとNewtsonの名前には間違いなくその価値がある。

オークションには、IveとNewsonがカスタマイズしたローズゴールドのEarPodsも出品された。予想価格2~5万ドルの豪華なイヤホンは、46万1000ドルで売れた。ゴールドiPhone 5sの完璧なパートナー、だろう?

オークションで最高値を呼んだ商品の一つは、IveとNewsonがデザインした特別製デスクで、168万5000ドルで売れた。デスクは陽極酸化アルミニウムで作られ、どのデザインマニアの目も引く作品だが、おそらく最も重要なのは、誰がデザインしたかだろう。

iPhoneの時代に、Jony Iveデザインという印象がもたらす価値を見せつける話だ。iPhone自身が誰でも知っている名前になったように、Iveは世界で数少ない名前を知られたデザイナーになった。だからこそ、彼がデザインし、彼が選んだ商品なのだ。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Apple、iCloud版iWorkをアップデート。コラボレーション、プリント、フォルダーを追加

Appleは今日(米国時間11/14)、iCloud版iWorkを改訂し、以前開発中であると発表していた機能をいくつか追加した。中心となるのは、コラボレーション用のツールで、iCloudユーザーにGoogle Docsの優れた代替手段を提供することを目的としている。

iCloud上の、Numbers、Keynote、およびPagesがいずれもアップデートされ、現在iCloud.comで利用できる。変更点はアプリ毎にやや異なるが、概ね共通だ。コラボレーション機能の一つに、現在文書を編集しているユーザー名のリストがある。リスト中の名前をクリックするとその人が編集している箇所にジャンプする。コラボレーターが画像を移動したり再フォーマットする様子もリアルタイムで見ることができる。

Appleによる新機能のリストはこちら:

iCloud版Pages、Numbers、およびKeynote、各ベータ共通:

  • コラボレーター・リスト:現在文書を編集中のコラボレーターを一覧する。
  • コラボレーター・カーソル:文書にいる全員のカーソル位置と選択範囲を表示する。
  • コラボレーターにジャンプ:コラボレーター・リストの名前をクリックすると、その人のカーソル位置にジャンプする。
  • コラボレーション・アニメーション:コラボレーターが画像や図形を移動する様子をアニメーションで表す。
  • プリント:ツールメニューから文書を直接プリントする。
  • フォルダー:文書をフォルダーにまとめる。

iCloud版Numbersベータ:

  • シートの並べ変え:ブラウザー内でスプレッドシート中のシートの順番を、入替える。
  • リンク:HYPERLINK関数てリンクを作る。

iCloud版Keynoteベータ:

  • スライドのスキップ:再生中にナビゲーター中のスライドを右クリックしてスキップする。

新しいiCloud版iWorkで文書を開くと、ファイルが変換されるという警告が出ることがある。文書をコピーするか、オリジナルを変換するかを選択できる。変換した場合、新しいフォーマットと非互換の部分を一部失う可能性がある、とAppleは注意している。

もちろんこの新フォーマットは、AppleによるOS XとiOS 7を含む全プラットフォームを横断するiWorkアップデートの一環だ。これで統一が完了し、いくつか機能の欠けているものはあるが、新アプリの足並みが揃った。Appleは最近、一部ユーザーからの批判に答えて、今後数ヶ月のうちにiWorkの機能を一部復活させると発表した。

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(翻訳:Nob Takahashi)


新刊「Apple対Google戦争」の著者に聞く―2500億ドル市場をめぐる死闘の記録

ノンフィクション作家のFred Vogelsteinによれば、シリコンバレーの2超大国、GoogleとAppleは2500億ドルに上るコンテンツ市場の支配権を巡って戦争状態にある。

新刊Dogfight: How Apple and Google Went to War and Started a Revolution〔ドッグファイト―AppleとGoogleはどのように戦争を始め、革命を起こしつつあるのか〕で、VogelsteinはAndroidとiOSをめぐる巨人の戦いは将来われわれがデジタル・コンテンツを消費するプラットフォームを決定するものになるという。

過去のApple対Microsoft戦争はパーソナル・コンピューティングの支配権をめぐる競争だったが、その教訓から学ぶなら、この種の戦いは「勝者総取り」となる可能性が高い。そしておそらくどちらかが決定的な勝利を収めることになるだろうというのがVoglesteinの予測だ。

「この戦争はテクノロジー産業全体に巨大な影響を与える。もし戦いが拡大して収拾がつかなくなるようなら政府の介入もあり得る。Googleが勝利してコンテンツ配信においても現在の検索と同レベルの独占を打ち立てるようであれば、反トラスト法適用の機運が高まるだろう」という。

〔日本版〕ただしこの後、Vogelsteinは「反トラスト法の運用は法律的というより高度に経済的、政治的な課題であり、有権者の支持がなければ政権は大掛かりな訴訟には踏み切れない。一般市民の間でGoogleの人気が高ければアグレッシブな反トラスト法の運用は難しくなる」と注意した。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


これがApple新本社屋の母鑑だ

Appleの宇宙船本社屋のこれまでで最も真実味のある詳細画像が、Wiredの秀逸な記事に掲載された。

280万平方フィートかならる同キャンパスの最新画像には、広大なカフェテリア、地下駐車場、そして今後のApple新製品がメディアに披露される地下ホール等が写しだされている。

社屋は176エーカーの敷地に建ち、土地の殆どが土着の動植物相に宛てられており、床から天井まで続くガラス壁と外界を遮る障壁の役目を担う。

メインキャンパスの外には、研究開発部門のために別棟群もある。

下の写真で新Appleキャンパスの内部をのぞき見した後は、Apple CFO Peter Oppenheimerによる建設許可承認後のプレゼンと、クパチーノ市に向けたスティーブ・ジョブズの最初のプレゼンもお見逃しなく。

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(翻訳:Nob Takahashi)


iPad Airか、それともiPad miniか(Fly Or Die:iPad Air)

iPad Airが売れるかどうかと言えば、売れるに決っている。Fly or Dieで検討したいのは、旧世代iPadをiPad AirとiPad miniのどちらにアップグレードすれば良いだろうかということだ。

当たり前の話だが、これは使い方による。

新しいiPad Airが非常にパワフルで、高速であり、そして最も表示の美しいモデルであることは間違いない。これまでの世代のiPadよりも半ポンドほども軽くなっている。64bitのA7プロセッサーを搭載し、デザイン的にはiPad mini風になっているところもある。さらにこれまでのフルサイズiPadと比べて、ベゼル部分が43%小さくなっており、初めて真の片手持ち用デバイスとなっている。

しかし、常にiPad Miniが利用目的に沿うというわけではない。iPad miniのように(大きめの)ポケットにいれていくということもできない。どういうタイプの人にiPad Airが適しているのだろうか。

たとえば、iPad miniの登場以来、iPadを「常に」持ち歩いているという人も増えてきた。こうした人は、ネットを利用するのにも必ずiPad miniを使う。たいていの人がスマートフォンを使うように、iPad miniを使うわけだ。ニュースを読んだり映画を見たり、アプリケーションで遊んだりする他に、メールやウェブ検索もiPadを使う。

こうした、「スマートフォンじゃなくてタブレット」派の人にとっては、軽量化されたiPad Airといえど、やはり少々「大きすぎる」ことになるのだと思う。

もう少し一般的な利用シーンとしては、家庭内や、旅行の時にiPadを使うというというケースだ。人数的に言えばこちらの方が一般的なのだと思う。飛行機内で映画を見たり、記事の閲覧に使ったりする。ベッドでウェブを見て回ったり、ゲームをしたりするのに使ったりする。

こういう人はiPad Airが最適だろう。持ち運びしやすいサイズ(重さ)になり、それでいながら画面を広々と使うことができるのだ。

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(翻訳:Maeda, H


Apple、”Made In USA” への取組みを拡大。サファイアガラス工場をアリゾナに建設

Appleは、アリゾナ州に製造工場を建設する計画であり、これは同社がテキサス州の工場で行っている “Made In USA” への取組みを拡大するものだ。このニュースは、アリゾナ州政府、およびサファイアガラス部品を製造するGT Advanced Technologies双方の発表による。

MacRumorsの記事によると、この複数年契約には2015年から5年間にわたってAppleに返金される5.8億ドルの前渡し金が含まれており、GTは最少レベルの製造能力を維持する必要がある。GTのリリースが示唆するところによると、Appleはサファイアガラスに関して極めて有利な契約を手に入れ、「この新素材ビジネスから得られる利益は、歴史的なGT社における機器の利益と比べて著しく低くなることが予想される」と指摘しているが、同契約の戦略的性格および、継続的契約であるという事実によって帳消しされると言っている。基本的に、Appleがドアをノックしに来れば、GTはノーと言えない。

AppleはFirst Solar社の空き工場を買い取り、ガラス製造工場として再目的化する。

Pocket Lintに伝えた声明の中でAppleは、「アリゾナの新工場によって当社の国内生産への取組みを拡大し、技術、製造、および建設において2000以上の職を生み出せることを誇りに思っている」と言い、さらにこう付け加えた「この工場ではApple製品のために部品を製造し、稼動初日から100%再生可能エネルギーで運転する。これは工場の動力を賄うグリーンエネルギーを作るために、SRPと協同作業してきた成果だ」。

Appleの再生エネルギーへの取組みが契約を後押ししたと思われる。これによって、永続職700人分、建設職1300人分が創出される。、

「Appleは紛れもなく世界有数の革新的企業であり、同社をアリゾナに迎えることを大いに喜んでいる」とアリゾナ州のJan Brewer知事は言った。「Appleはアリゾナ州に驚くべき経済効果を与え、この地が選ばれたという事実は、われわれが過去4年間作り出してきた、親しみやすくビジネスに優しい環境について声を大にして語ってくれるだろう。同社の再生エネルギーへの投資も、われわれの電力網のグリーン化に役立ち、大陽光および地熱による新たな著しい電力をわが州にもたらすだろう。州知事として、アリゾナが企業を歓迎していることを強く推してきた。今日のニュースは、その成果の表れだ」

Appleはサファイアガラスを、最新iPhoneのカメラ部およびホームボタンの保護カバーに使用している。今年Appleは、 新しいMac Proコンピューターをテキサスの工場で組立てると発表した。現在Appleは、中国の製造業者と契約を結んでおり、製造および機械のコストのために、膨大な前払金を要求している。今回の契約は、この種の方式を米国に拡張した現れと見られ、GTはApple所有の施設内でガラスを製造する。契約にはGTが前払金を受け取って運営することが記されているが、設備の所有権を誰が保持するかに関する言及はない。おそらくAppleなのだろうが。

現在サファイアガラスはごくわずかの部品でしか使用されていないが、GTは、新たな溶融炉技術によってコストが下がり適用範囲は広がるだろうと言う。同社は、これでLEDおよび特殊サファイアガラス事業が拡大すると言っているが、それはAppleが現在のCorning供給者不明の部品から、より硬い高いガラスへと切り換えるという意味なのかどうかは不明だ。

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(翻訳:Nob Takahashi)