ロイター報道:レティナ版iPad miniは歳末商戦向けに投入ながら、年明けまで安定供給ならず

Appleが、ホリデーシーズンに向けて新しいiPadを準備中だとの噂がある。レティナ版iPad miniなど、複数の機種を準備中だとの話だ。但しロイターの報道によれば、レティナ版miniは年明けまでは品薄の状態になりそうだとのこと。

この話の情報元はAppleのサプライチェーンのひとつであるらしい。それによると、Retina版miniの生産台数をなんとか増やそうと試みているところながら、ホリデーシーズンにはほとんど入手できない状態になりそうだという話らしい。但し、新機種の発表自体は今月中に行いたい考えなのだそうだ。

生産が遅れそうだと見られている理由は明らかではない。但し、使用するディスプレイパネル部の消費電力について、Appleがかなり厳しい要求をしているという話もある。モバイルデバイスにおいては、ディスプレイの電力消費は常に頭の痛い問題となる。しかもAppleは新機種を出すときには前機種比で同等以上のバッテリー駆動時間を提供することを心掛けている。たとえ消費電力が間違いなく増える高解像度モデルにおいても譲れないところと考えている様子。Retina版となったからといって、バッテリーのもちを犠牲にするようなことがあってはならないと考えているらしい。確かにそれは、遅れの原因のひとつとなり得るだろう。

ロイターの情報源は、ともかくAppleのRetina版miniは少なくとも年明けにならなければまとまった台数を確保できないだろうと言っているそうだ。そうした状況を受けて、レティナ版miniの発売を来年に伸ばすか、それともともかく製造出来るだけの台数を年内に売り出すつもりなのか、それも含めて今のところは検討中であるとのこと。

尚、価格面についてもAppleはサプライヤーに圧力をかけている最中らしい(これもApple絡みではよくある話ではある)。Appleとしては、アジアマーケット等コストが大きく影響する市場を意識して、エントリー機(非レティナ)はKindle Fireなど安価なAndroidデバイスと同じ価格帯で出したい考えを持っているらしい。こうした戦略にもとづき、iPad miniの最安値モデルでは、価格を抑えるために8GBストレージモデルを用意しようとしているという噂もある。

しかし、そうは言ってもAppleのデバイスが200ドルあたりの額になることはないのではないかと思わる。それであれば、わざわざ8GBモデルなどを用意する必要はないのかもしれない。供給が追いつかないというのはAppleの新製品ではありがちのことだ。iPhone 5sもそのせいでバックオーダーがたまってしまっている。というか、新製品のリリース前には、ほぼ必ず供給状況の遅れが報道されると言っても良いくらいだ。

結局のところレティナ版iPadはホリデーシーズンに向けて売りだされるのではないかと思う。供給が間に合わなくても、在庫がなくても、ともかく売り出すのではないかと思っている。つまりは消費者がオーダーしてから入手するまでにかなり待つことになるというわけだ。今回出てきた情報は、消費者への覚悟を促す目的であるのかもしれない。実際にはそれほど待たずに製品を入手できるということも、十分にあり得るのではないかと思うのだ。どのようなスペックのものが、どういった価格帯で出てくるのかは、もちろん現時点ではわかっていない。

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(翻訳:Maeda, H


1500億ドルの株式買い戻しを迫られたApple, 株主還元を渋る金持ち企業はもう古い?

4月にAppleは、株式買い戻し事業の規模を100億ドルから600億ドルに拡大する、と発表した。買い戻しはキャッシュで行われ、この事業が終了する2015年までの総額事業規模は1000億ドルになる。それは、これまで発表されていた株主還元努力の総額が、550億ドル増加したことを意味する。

Appleの予定では、各年約300億ドルをこの拡張事業の間に株主に還元する、その計算の起点は2012年8月とする、というものだ。Appleは今日まで、1年以上にわたって配当を発行してきた。

今年も配当金として年額100億ドル強を還元する。

しかし、これに満足していない投資家もいる。投資家たちのアイドル、ドルおじさんこと、Carl Icahnもその一人だ。20億ドル近くのApple株をため込んでいるIcahnは最近、AppleのCEO Tim Cookとディナーを共にした。その席で彼が持ちかけたのは、1500億ドルの株式買い戻しだ。二人は数週間後に、この問題を話し合う予定だ。

Icahnが求めたのは1500億ドルの株式買い戻しであり、それは株主還元の総額ではない。それはAppleが発表している今現在の株式買い戻し事業の総額よりも900億ドル大きく、またAppleが最近拡張したばかりの総事業規模の150%に相当する、驚異的な額だ。

Appleがそれまで600億ドルと言っていたその同じ期間に、1500億ドルの株式買い戻しをやれたなら、同社の各年の株主還元費用は300億3000万ドルから570億6000万ドルとほぼ倍増する。

コスト

Appleは、それを払えるだろうか。Wall Street Journalの今日の記事 によると、Appleは前四半期を保有キャッシュ1466億ドルで終えている。 その四半期では、Appleの純利益は69億ドル、キャッシュフローは78億ドルだ。78を単純に4倍すると、1年ではわずかに312億ドルだ。

だからIcahnが申し入れた額で買い戻しを行うためには、Appleはそのキャッシュポジションに手をつけなければならない。Appleがその金蔵を軽くすることを、なぜ彼は望むのか?(投資の拡大のためか?)。彼の考えでは、Appleの株は過小評価されているので、大きく買い戻す絶好のチャンスなのだ。

株価がその価値よりも安ければ買う、そして、より効果的なレートで株を市場から取り上げる。

Appleの株価は今488ドルだ。IcahnはCNBCのインタビューで、一株630ドルでもまだ安い、と言っている。彼の見方としては、今もっと多くの株を買わないのは大馬鹿である。

今から(現四半期を入れて)10四半期で、各四半期78億ドルとすると、Appleは780ドルの新たなキャッシュを手にすることになる。それを現在のキャッシュポジション1466億ドルに加えると、2246億ドルになる。Icahn は、そのうちの1900億ドルをAppleに使わせたい。するとAppleのキャッシュポジションは350億ドルになる(ウォッカで汚れたナプキンの裏に誰かが鉛筆で書きそうな額だ)。Appleの保有キャッシュがCroesus(世界最大の金持ち)よりも少ないなんて、おかしな光景だ。

しかもこれは、Appleが株式の市場総額の約1/3を市場から取り去る、という話だ。投資家のポジションにも、大変化が訪れる。

影響

AppleがIcahnの言うとおりにしたら、それは一つの前例を作ることになる。富裕なテクノロジ企業が行う大規模な買い戻しと配当計画ですら、企業の側から見るとリスク要因とみなされる。たとえばMicrosoftも、やはりValueActという活動的な投資家に同様の迫られ方をしている。この投資家はMicrosoftの株の0.8%を握って同社の取締役の地位と、おそらく、これまでよりも大きな株主還元を求めている。Googleには数百億ドルのキャッシュがあり、CiscoもOracleも、そしてFacebookさえも、このまま行けば今のAppleの同類になる。

手短に言えば、テクノロジ企業が大量の余剰キャッシュを抱え、それを攻撃や防御の武器として自由に利用する時代は、終わりつつある。Appleはわずか2年あまりでキャッシュポジションが1466億ドルから35億ドルに下がるかもしれない。それでどんなバランスシートになるか、見ものだ。

企業がキャッシュというクッションを愛することは事実だ。怖いライバルをどんどん買えるだろう。潤沢なキャッシュがないとできないような、長期的な計画にも取り組める。

Icahnの張り方は、でかい。彼の買い戻し計画の総額は、Appleの現在のキャッシュポジションの総額よりも大きい。

しかも彼は、それを実現させるかもしれない。

画像クレジット: Mike Deerkoski

〔余計な訳注: スティーブ・ジョブスは生前、将来の(巨額な)研究開発費を口実に、株主還元リクエストの多くを断ってきた。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Appleは全企業保有現金の10%を持っている? ちょっと違う

Wall Street Journal:今Appleは全企業保有現金の10%を所有している。Moody’s調べ

QZ:Appleは米国全企業保有現金の10%を押さえている

実際は:Appleの国内および国外保有現金をもし総合すれば、米国企業保有現金の10%程度に相当する、ただし金融機関を除く。つまり、たまたま米国に本社を置く一国際企業を米国企業と呼び、その保有現金を算出し、米国企業で最も現金豊富な分野を除外して人為的に制約した集計値と比べると、全企業保有現金の10%に相当するという意味だ。

これはWall Street Journalの見出しより、ずっと印象に乏しく、QZの記事よりかなり割引かれている。しかし、われわれは少々杓子定規になりすぎたようだ。ちょっとAppleの隠し金庫をのぞいてみよう。

2013年5月21日付内部文書に、Appleが納税を逃がれるために、様々な事象を処理している方法 ― 完璧に合法かつ予想された行動 ― が示されている。これによると同社は現金1450億ドルを保有しており、その70%に当たる1020億ドルは海外にある。

つまり、国際複合企業体たるAppleは、1020億ドル相当の現金、現金相当物、および有価証券を、有名無実の母国であるアメリカ合衆国の外部に持っている。現金は一部の国境を越えては移動できない。もしAppleがその現金を「母国」に持ち込みたければ、苛酷な法人税を払う必要がある。つまり、同社の現金の大部分は永続的国外追放状態にある。

よって、これをわれわれが米国企業と見做せる会社の管轄下にあるとして勘定することは、合理的定義を曲げることになる。

Appleの国内保有現金は約430億ドルだ(国内外比率に関しては5月のデータが最新)。Wall Street Journalの記事は、Moodyによると米国企業保有現金合計は1兆4800億ドルであると報じている。したがってAppleの国内現金はこの数字の約3%だ。少々印象に欠ける。

しかし、一企業の国内保有現金を他社の総保有現金と比較するうえで、そこにはさらなる混乱の元がある。比較対象は(全企業ではなく)非金融機関企業だけだ。われわれは真理とはほど遠い位置にいる。

それでもAppleは莫大な富を持っており、アクティビスト・投資家のカール・アイカーンは、同社に対して900億ドルの株式買い戻しプログラムを要請中であることを発表した。Appleの現金持ち高を抑制するためだ。

保有現金を比較する真っ当なやり方は、Moody’sが格付けする1000社(同社が1.48兆ドルという数字を算出する元にしたと思われる)の明細を調べ、国内現金は国内と、国外は国外と比べることだ。ただし、米国を拠点と呼ぶ一国際企業の部分集合と比較したければの話だが。

裕福な国際企業すべての総保有現金高を比べる方が、ずっと興味深いだろう。お楽しみあれ。

トップ画像提供:Steve Snodgrass

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(翻訳:Nob Takahashi)


ロジテックのiPhone用ゲームパッドの写真がリーク―任天堂に脅威?

今日(米国時間10/1)、Twitterで@evleaksがLogitechのiPhone向けの新しいゲームパッドのリーク写真を公表した。evleaksはSamsungやNokiaなどの新製品のリーク情報をいち早くツイートした実績が何度もある。

今回の写真は今年始めにリークしたプロトタイプの写真によく似ているだけでなく、6月のAppleのWWDCカンファレンスでデベロッパーに紹介されたデザインにも似ている。このゲームコントローラーには右側に4つのボタン、左側に十字ボタン、さらにトップの左右に一つずつボタンがある。

AppleはiOS 7で新たにゲームパッドのサポートを開始したが、ゲームパッド自体はまだ製品が出ていない。Logitechは先月からっぽの両手とiPhoneの写真をフィーチャーしたティーザー広告を公開している。

iOS 7のプレスイベントでAppleは3種類のゲームコントローラー・デザインを紹介した。2つはiPhoneをはめ込むケースタイプで、1つはBluetoothでiPhoneに接続するスタンドアローン・ユニットだった。こうしたコントローラーはiPhone本体のタッチスクリーンでは困難な正確なゲーム・コントロールを可能にする。

その中にはサムスティックを2組備えたものがあったが、Logitecのデザインはこれと違う。LogitechはMFi(Made for iPod)のメンバーだから、今回のゲームパッドもおそらくAppleとの提携プログラムの下で開発されたのだろう。

iOS 7以前は、アクセセリーのデベロッパーはBluetoothキーボードをカスタマイズしてボタン入力をシミュレーションする機能貧弱なコントローラーしか作れなかった。iOS7ではLightningで直結できるだけでなく、ボタン動作もネーティブでサポートされており、正確性、反応速度とも格段に向上すると期待されている。

AppleのゲームパッドのサポートはAndroidとiOSのゲーム関連収入が任天堂などゲーム専用機大手のライバルになろうとするタイミングで行われた点が興味深い。この種のゲームパッドが普及するようなら(それにはアナログ・スティックのサポートが必要だろうが)、Nintendo DSのような製品にとって深刻な脅威になるかもしれない。

トップ画像:Marco Crocoli/ Flickr CC

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Dropboxは、あなたの写真保管場所になりたがっている

ここ数年Dropboxを見てきた人にとって、今日発表された新機能は何の驚きでもないだろう。Mac版アプリに、スクリーンショットを自動的に検知し、アップロードしてリンクで共有できる 新機能が追加された。

これはCloudappなどのアプリが存在する主な理由であり、Dropboxはその邪魔をしようとしている。しかし、実際にはこの機能を便利に感じるのはDropboxユーザーの一部だけだ。スクリーンショットの自動アップロードは「インターネット・ピープル」にとってはすばらしいだろう。ジャーナリスト、Twitterのヘビーユーザー、アプリ開発者、デザイナー、および協同作業チーム等の人々だ。これは、〈わずかな〉一部ではなく、私もCloudAppの代替を手に入れたことを喜んでいる。また、Dropboxがこの機能をサポートしたいう理由〈だけで〉、スクリーンショットの共有がより一般的になると私は信じている。どうしても皮相的な見方をしたければ、この機能は日頃から〈大量の〉スクリーンショットを撮る ― そしてこの機能について記事を書くであろう(hi!</a)ジャーナリストに対するファンサービスだと言っても構わない。

しかし、今日はもう一つの発表の方がずっと大きい。iPhotoライブラリー全体をDropboxにアップロードし、イベント毎に整理するまでを一気に行うインポートツールだ。

以前Dropboxは、iPhoneやAndroid端末で撮影した写真を自動的にアップロードする機能を発表した。今日の発表がこれらと異なるのは、過去の、Dropbox以前の写真も含めて全てコピーすることだ。

これは、Dropboxビジネスのロードマップを考える上で重要な一歩だ。もし、今の「押し」のゴールが、ユーザーの写真保管場所の標準になるためであるなら ― そうだと私は信じている ― これで何が可能になるのか。もし、スマートフォンやデジカメで撮った写真の全部が自動的にアップロードされるようになると、答えは「たくさん」だ。

何よりもあなたは、驚くほど強力な〈囲い込み〉にあう。もちろんファイルは自分のものであり、いつでもダウンロードして他のクラウドに持っていくことはできる。しかし、囲い込まれるのは「データ」だけではない。Dropboxが「安全に保管している」という「記憶」もだ。もし、別のプラットフォームに移ったときに、主要な保管場所としてDropboxから離れる理由はあるのか? 使っているどのプラットフォームにも自動アップロードを設定していれば、「入ったら、入ったまま」になる可能性は高い。

ここまで書くと、AppleやGoogleが写真をどうしようとしているかが気になるだろう。AppleはiCloudを使って、ユーザーがiPhone(多くの人がメインのカメラとして使っている)で撮った写真を最優先で捕えている。Googleも、Google+の写真で同じことをしている。そして、サードパーティーであるDropboxは、自動化ツールによって両方からさらっていこうとしている。Dropboxに乗る、ということは、iOSとAndroidの間を行き来しても、写真はクラウドで自由に利用できることを意味している。Googleは、iOS用G+アプリで利用することを可能にしているが、どちらかといえば片道切符だ。

ここで改めて思い出されるのは、スティーブ・ジョブズが、Dropboxのパートナー、Arash FerdowsiとDrew Houstonの2人と行ったとされるミーティングだ。ジョブズはHoustonに、君には機能はあるが商品はないと言い、Appleが「クラウドストレージ」市場で後を追うところだと告げた。当時Dropboxが、消費者市場で写真に注目することを考えていたかどうか私にはわからないが、ユーザー行動の検証を数多く重ねた結果今に至ったのだろう。

しかし結局Dropboxは、スタンドアロン機能として存在している方が、他の主要エコシステムの交換可能な歯車の一つとして生きるよりも得策かもしれない。つまるところiCloudも本当に信頼できるとは言えず、Googleは、データを広告に活用する以外の関係を顧客との間に築いたことがない。中立的なサードパーティーの一「機能」が、実は私たちの写真を安全に保管する最良の方法なのかもしれない。もちろん、存続する方法をDropboxが見つければの話ではあるが。

画像提供:Frédéric BISSON/ Flickr CC

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(翻訳:Nob Takahashi)


Apple TV、iPhoneで「タッチして設定」が可能に。Bluetooth LEを利用

Appleは、iPhone 4S以降のiPhoneに塔載したBluetooth LEテクノロジーを活用して、Apple TV 3Gの自動セットアップを可能にした。iOS 7が動作しているデバイスでApple TVにタッチするだけで、最新Apple TVのWiFi、Apple Storeその他の設定ができる。

つまりこれは、AppleがiBeaconとして説明しているものと類似のテクノロジーを使っている、ということになる。

この「ワンタッチ」設定は、TUAWの読者、Aaron Gが発見して今日記事に書いた。Appleのヘルプドキュメントには、BlueTooth LEが利用されていることが示唆されている。AppleがiBeaconプロトコルに利用している技術だ。

これは、Apple TVを、iBeaconテバイスに変えるものではないが、使われているテクノロジーは似ている。


この機能を使うには、iPhone 4S、iPad 3G、iPad mini、または第5世代以降iPod touchのBluetoothをオンにする、次に、設定画面が表示されているApple TV 3Gを、デバイスで「タッチ」する。両デバイスはアウト・オブ・バンド・ペアリングモードに入り、iOSデバイスにApple IDを入力するよう促される。

この後Apple TVは自動設定され、あのガムのようなリモコンでApple IDとWiFi情報を打ち込む超面倒なプロセスを回避できる。Apple TVのバージョンは 6.0以降、iOSデバイスは7.0以降が必要。

ヘルプにBluetoothをオンにする必要があると書いてあるという事実は、これがAppleが必要以上前からデバイスに塔載してきたあの技術に基づいている、という決定的証拠だ。Appleは、Bluetooth LEをかなり前からデバイスに内蔵させており、iBeaconサポートは最新のiOSおよびApple TVソフトウェアに組み込んだ。

本誌が新しい設定手順を試したところ宣伝通りうまくいった。ただし物理的接触は必要なく、最大20センチ離れていてもペアリングできた。これはiBeaconのレンジングというプロセスの一部と一致している。デバイスをApple TVに「タッチ」しろという指示は、確実に近づけるためだろう。

というわけで、これはまだ “iBeacon” ではないが、いずれそれが登場した時にはよく見かける風景になることは間違いないだろう。

iBeaconの詳細については、Estimoteの記事を参照された。Bluetooth LEを使って、小売店が店内の位置を利用して客と対話するためのハードウェアだ。

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(翻訳:Nob Takahashi)


AppleのiOS 7 Tech Talksが東京など世界の6都市で開催

Appleが先ほど(米国時間9/25)、iOS 7のアプリを作るためのTech Talksカンファレンスのスケジュールを発表した。これはAppleがときどき開催する行事で、エヴァンジェリストたちがデベロッパにお話をして、WWDCよりももっとパーソナルな雰囲気で支援をする。

AppleのメインのデベロッパカンファレンスであるWWDCは今年早々とチケットが売りきれてしまったから、困っているデベロッパを助けるためにはこのようなトークイベントがとりわけ重要だ。これでやっと彼らは、お話だけでなく実物演習にも参加して、願わくばiOS 7のすべてを知ることができる。

トークの会場はサンフランシスコとニューヨーク、東京、上海、ベルリン、そしてロンドンだ。今回初めて、‘アプリデベロッパの日’と‘ゲームデベロッパの日’の二日に分けて行われる。これまでは一回のセッションに両方の話が混在していたが、今回はそれぞれ別になる。

ゲームとアプリとでは、扱う技術がかなり違うから、今回のやり方はとても理にかなっている。ふつうのアプリを作るデベロッパは、Game Center、Sprite Kit、OpenGL ESといった技術とは無縁だが、ゲームデベロッパはこれらのフレームワークに首まで浸(つ)かって仕事をしている。

ただし、二日通して参加することはできない。各都市で、ゲームの日かアプリの日のどちらかにしか行けない。ただし、終了後(12月下旬以降)にはビデオが公開されるので、行けなかった日のプログラムも見ることができる。だいたい一回の収容人員が400名ぐらいだ。

参加申し込みは開催日の13日前まで受け付けられ、申し込みが定員をオーバーしたら抽選が行われる。わずか90秒で売りきれたWWDCのチケットを買うときほど、あわただしくはない。申し込んだ人全員に、チャンスはある。

参加を申し込みたい人はここで(各日の詳しいスケジュールもある)。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


AppleCare+、海外でもiPhone、iPad、iPodsの修理、交換が可能に

Appleは、新しいiPhoneの発表と共に、AppleCare+ のプランを変更した。これからは、自国だけでなくAppleCare+を提供しているどの国でも、iPhone、iPad、iPodのサービスを受けられるようになる。

この変更は、海外旅行中であっても、自分の国でAppleCare+を購入していればサービスを受けられることを意味している。これまでは、購入した国でしかサービスを受けられなかった。ただし、どの国でもあらゆる交換や修理が可能というわけではないことに注意されたい。特定のiPhoneモデルをストックしていない国もあるからだ。例えばCDMAのiPhone 5はブラジルでは販売されていないため交換もできない。

また、当地でAppleCare+に特別なルールが規定されている場合は、それが適用される。しかし殆どの場合、旅行者にとって修理や交換の新しい選択肢が増えることになる。

iPhone、iPod、iPadがAppleCare+でカバーされるようになる国は、オーストリア、カナダ、中国、フランス、ドイツ、香港、アイルランド、イタリア、日本、オランダ、シンガポール、スペイン、スイス、英国、および米国。Appleは最近、AppleCare+を提供する国を拡大すると共に、サービル料金も「1件」当たり39ドルから79ドルへと値上げした。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Apple高マージンの秘密; iPhone 5sの製造原価は199ドル, 5cは173ドル

Appleの新製品が出るたびに、検索企業のIHSはその部品を調べ上げて原価を試算する。それによって、Appleがその製品を消費者に1台売るたびにいくら儲けるのか、およその見当がつくのだ。

AllThingsDがIHSから入手したiPhone 5sとiPhone 5cに関する初期の試算によると、16GBの5sの材料原価は少なくとも191ドル、組み立て費用が8ドルで、製造原価は199ドルとなる。64GBの5sが最高で208ドル、これは昨年IHSがiPhone 5の最小ストレージ製品に関して出した最小推定額205ドルに近い。

iPhone 5cの製造原価は16GBモデルが173ドル、32GBモデルが183ドル、これには組み立て費用7ドルが含まれている、という試算だ。指紋センサー(単価7ドル)や13 LTE用の特注RFチップなど新しい部品を導入したにも関わらず、Appleはいつものように前世代製品に比べてコスト削減に成功している。RFチップセットは5sも5cも同じで、単価は32ドルだが、iPhone 5の5バンドLTE用推定34ドルに比べて安い。

Appleは製品の原価や供給コストを明かさないから、IHSによる計算の妥当性は分からないが、彼らはこういうことを昔から長年やっているので、それほど大きな外れはないだろう。Appleの、供給価格を下げてマージンを上げるというやり方は、依然として健在だ。むしろ、今回がいちばんうまくいった、とも言えるかもしれない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Apple、高速CPU、802.11ac、PCIe Flashストレージを用意してiMacラインをリニューアル

AppleがオールインワンiMacのリニューアルを発表している。昨年末の大幅リニューアルとは異り、今回の変更は外見的にはマイナーチェンジとなっている。しかしパフォーマンスは大幅に向上しており、細かくスペックをみるとかなりの変更点がある。たとえばインテルのクアッドコアを採用し、802.11ac Wi-Fiを搭載、さらにはより高速なPCIeベースのフラッシュストレージにも対応している。

基本モデルとなる21.5インチのiMacには2.7GHzのクアッドコアIntel Core i5プロセッサが搭載されている。IntelのCrystalwellアーキテクチャを採用した初めてのデスクトップで、新しいIris Proグラフィックスチップも搭載している。ちなみにIros ProというのはミッドレンジのゲーミングPCで一般的なGPUだ。これまでのモデルと比べて、かなりの性能向上が期待できる。27インチモデルではCTOオプションで3.5GHzクアッドコアIntel Core i7を搭載したり、4GBのビデオメモリを搭載するNVIDIA GeForce GTX 780Mを選ぶこともできる。

ネットワークにも802.11acが搭載され、今年初めに新世代ネットワーク環境として投入された、最新のAirPort ExtremeおよびTime Capsuleルーターの機能をフルに活用できるようになった。PCIeベースのフラッシュストレージは、Appleの発表によると前モデルとの比較で最大50%の速度向上を望むことができる。起動速度が速くなり、アプリケーションのロードも高速となり、全体的なシステムパフォーマンスが大きく向上することになるはずだ。CTOではストレージを1TBのフラッシュストレージにすることもできる。またFusion Driveは1TBと3TBのふたつが用意されている。

基本モデルの構成ではRAMは8GB、そしてドライブ容量が1TBとなる。メモリは最大で32GBまで拡張することができる。今回発表になった新モデルは、既にApple Storeで販売が開始されており、プレスリリースによればショップでの販売も直ちに開始されるのだそうだ。標準のマウントモデルと、自前のスタンドなどで利用する人用にVESAアダプタ搭載モデルも用意されている。価格はオプションの選択をしない場合で133,800円から208,800円となっている。

ハイエンドの27インチモデルは、最大で40%高速なグラフィック性能を持ち、PCIeおよびIntel Haswellクアッドコアプロセッサを搭載している。高速なマシンを必要とするゲームをプレイする人や、あるいは本格的ビデオ編集を行う人も満足できる性能だろう。こうしたハイスペックが、昨年のレビューでお話した通りのスマートな筐体に収められている。Appleの美学を体現したデバイスになっていると言えると思うが如何だろうか。

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(翻訳:Maeda, H)


iPhone 5sおよび5c、発売3日で全iPhone中1.5%を占めるまでの急成長。中でも5sが絶好調

AppleのiOS 7は、かなりの勢いで広がりつつあるようだ。Mixpanelのレポートによると、モバイルサイトおよびアプリケーションへのトラフィックベースでは、既にiOS 6を凌駕しているところもあるのだそうだ。新しいOSの普及速度もさることながら、ハードウェアも急速に普及しつつある。Localyticsの調査によると、iPhone 5sも5cも非常によく売れているようだ。発売後3日もたたないうちに、アメリカにおける全iPhoneのうちの1.36%を占めるまでになったようだ。

Localyticsの調査は、iPhone 5sおよび5cの発売日である9月20日から、日曜日である9月22日の午後8時(ET)までの期間、アメリカにおける2000万台のiPhoneを対象に行なったものだ。ちなみに現行のiPad(第4世代およびiPad mini)が発売された時は、発売後1ヵ月たった時点で、全iPadトラフィックの4%を占めるのみだった。

調査ではキャリア毎のiPhone率についても調査している。中ではAT&Tの割合が最も高くなっている。AT&Tでは、5sと5cをあわせて全体の0.67%となっている。

尚、iPhone 5sが大いに在庫不足状態になっているという話からも想定されるように、Localyticsの調査の中でも、米国内iPhoneの中で5sが占める割合は1.05%となっており、5cは0.31%となっているようだ。Twitterなどのソーシャルメディアでも5sの需要が高く、それによって品薄状態になっているということが言われている。イギリスにおいても、コヴェント・ガーデンのAppleストア店員が、土曜日段階で5sは早々に売り切れ、そして5cの方はまだ在庫が残っていると話をしていた。

5sに関しては供給が追い付いていないということもあるのだろうが、世界中で売り切れが続出しているというのは、ともかく需要があまりに大きいことを意味しているのだろう。今回集めているデータはごく初期の販売動向を示すだけのものであり、表面的なデータを見ているだけであるかもしれないが、取り敢えずここからは5cの販売が伸びていないらしいことがわかる。但し、価格を抑えた5cが、従来とは違った層を狙ったものであることも考慮しておいて良いかもしれない。すなわち登場してすぐに端末を手に入れに走る人々とは異なる層をターゲットにしているという見方もあるわけだ。

Appleのプレスリリースでも好調な売上状況と、5cに対する5sの優勢が伝えられている。

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(翻訳:Maeda, H)


Apple、iPhone 5sとiPhone 5cの先週末の合計販売台数は900万以上と発表―iPhone 5の500万台を大きく上回る

Appleは先ほどプレスリリースを発表し、先週末に新モデルのiPhone 5cとiPhone 5sを合わせて900万台販売したと述べた。Appleはこれまで同じく、モデル別の販売数内訳は発表しなかったが、他の情報から推測すると、ハイエンド・モデルのiPhone 5sの人気の方が5cより高かったようだ。新モデル発表の週末の売上としては昨年のiPhone 5の500万台を大きく上回る新記録となる。

iPhone 5sが発売開始後すぐに売り切れたという報道が世界中から届いた。現在Apple Storeのウェブサイトでは5sの発送予定日が「10月」という漠然としたものになっている。しかし5cは世界中の大部分のオンラインストアで在庫があり、24時間以内に発送可能だ。

アナリストは最初の週末のセールスを合計500万台から800万台程度と予測していた。KGIのMing-Chi Kuoは安価なiPhone 5cの方が売れると予測した。5sが売り切れ状態のためKuoの予測は結局当たるかもしれないが、 Localyticsのデータからはやはり5sの方が売れていることが示唆される。

Appleはまた先週発表されたiOS 7を、現在すでに2億台のデバイスが搭載していると発表した。これは史上最速のOSアップデートだ。デベロッパーや調査会社から当初発表された「アップデートは急速」という予測を裏付けるものだ。Appleによれば、iOS 7と同時に発表された新しい音楽ストリーミング・サービスのiTunes Radioは先週末だけで1100万人のユーザーを獲得したという。アメリカ国内のみのサービスであることを考えると驚異的な数字といえるだろう。Pandoraが2億人の登録ユーザーを得るまでに6年かかっている。

なおiPhone 5は当初、世界で9カ国で発表されたが、iPhone 5sと5cは旺盛な需要が見込まれる中国を含む11カ国で同時にローンチされた。中国では iPhone 5の場合、発表直後の週末で200万台売れている。今回も中国での販売数はかなりの割合を占めているはずだ。.

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Appleの「子供向け」App Storeを使ってみた

Appleは、同社の端末を使う子供たち、特にiPadを気に入っている家族にむけて、子ども向けApp Storeを公開した。今週、iOS 7と共に登場した子ども向けApp Storeは、個別のモバイルアプリではなく、Apple App Storeの一セクションだ。ストアには「子ども向け」カテゴリーが追加され、年齢別に分類されている。

同カテゴリーは、年齢範囲が5歳以下、6〜8歳、9〜11歳の三段階に分かれている。

Appleが最初にこの「キッズ」セクションを発表したのは、今年の夏にWorldwide Developers ConferenceでiOS 7を初披露した時だった。アップデートされたモバイルApp Storeは、他にも「ジーニアス」がボトムメニューから消え、「近くで人気(Near Me)」に代わったり、自動アプリアップデートその他の機能追加など数々の変更があった。

子供向けモバイルアプリの体系を改善して使いやすくしたことに加え、AppleはKids App Store導入に合わせて13歳未満の子供によるサインアップを許しiTunesのユーザーアカウントを持てるようにした。ただし、「認定教育機関」による事前承認を受けていることが条件だ。以前TechCrunchが指摘したように、Appleは幼少者に直接モバイルアプリを届けられるようになったことによって、これまで以上の監視の目を向けられるようになるだろう。

子ども向けアプリの安全な居場所

例えば、13歳未満向けに設定されたアプリは、児童オンライン保護法(COPPA)の要求を満たしている必要がある。デベロッパーが子供から個人情報を取得することは「適用される児童プライバシーモデルに準拠した目的」を除き禁止されている — つまり、ターゲット広告のための情報収集目的はできないという意味だ。アプリは親の許可なく個人情報を送信あるいは共有することもできない。

また、明文化されたプライバシーポリシーが必要になったことに加えて、このカテゴリーのアプリは、アプリ内の何からのアクティビティを完了させるために広告を利用することが禁止されており、コマース目的でアプリ外のウェブや他のソフトウェアにリンクする際には親の許可を得なければならない。

子供向けアプリの定評あるデベロッパーの多くにとって、新しいポリシーに準拠することはさほど大きな問題ではなかった。「変更はごくわずかだった」と Mindshpesの共同CEO、Chris Michaelsは言う。この会社は、キッズセクション公開時にアプリが3本掲載された。「われわれは、Appleの要求にしたがって、アプリ内にプライバシーポリシーを同梱している。他にも、取引や外部リンクに基づくコンテンツにおける親の承認などの機能は2013年にすでに実現している」と彼は言った。

Toca BocaのCEO Björn Jefferyは、自分を含めてキッズアプリ・デベロッパーの多くは、はるか前からAppleの殆どのルールに則っている、「いくつか存在する怪しげなデベロッパーたちは、準拠しようという意志もなかっただろう」。こうして子供たちにとって「安全な」アプリは、iTunesのキッズセクションにある評判が広まれば、子供たちのアプリ内購入で儲けようと今でも考えている連中のビジネスは、ネガティブな影響を受けるだろう。

「Appleは、まちがいなく正しいことをしている。この年代層の子供たちをだましてアプリ内購入をさせる破廉恥なアプリによる悪用を排除しようとしている」と、JibJabの共同ファウンダー、Gregg Spiridellisは言い、自社のアプリを新しいポリシーに準拠させるためには、ごくわずかな変更しか必要なかったことを指摘した.

大物バブリッシャー、例えばDisneyなどは、この夏の時点でアプリはすでにCOPPA準拠になっており、アプリ内購入、ユーザー登録、もしくはメールアドレス取得に関係することすべてについて「年齢ゲート」を追加した。これは基本的に、コード生成システムのついたポップアップウィンドウであり、先へ進む前に読んでコードを入力する必要がある。他には、プレス・アンド・ホールドのジェスチャー等の特殊なアクションを使用したり、親が別のアプリ内アカウントを持つ必要があるアプリなどがある。

全体を通じて、よく知られたキッズブランドの殆どがこの変更に関して同じような話をしていた — 彼らの修正量は最小限であり、これらの「新」ポリシーは、もともとやっていたことだ。今回はそれが系統化され、ルールを守らないアプリと一緒にされなくなっただけだ。

「子ども向け」カテゴリーを眺めてみる

iOS 7のApp Storeアプでも、最新版iTunesデスクトップアプリでも、「子ども向け」カテゴリーでは、より一般的な「教育」カテゴリーとは別の特に吟味されたアプリケーションが紹介されている。両者の間には重複も多く、子ども向けカテゴリーは、教育カテゴリーから選抜されたサブカテゴリーとも言える。後者には成人や「生涯学習者」をターゲットにしたアプリも含まれ、若年齢学習者向けに限らない。

公開にあたり、子ども向けカテゴリーには、テーマ別のコレクションが特集されている。「楽しく作ろう」「いろとかたち」「身近な世界を探検しよう」「はじめての言葉と数」「音楽アプリ」「楽しく学ぼう」「さわって遊べる絵本」などなど。

キッズブランドのビッグネームたちには、それぞれ独自のコレクションが与えられている。Disney、Toca Boca、Duck Moose、SagoSago(実際にはToca Bocaの別ブランド)、Sesami Street、PBS Kidsなどは、キッズアプリメーカーとして以前以上の注目を得ている。多くのアプリが教育系に寄っている一方で、エンターテイメントに焦点を合わせたゲームも一部にはある — 例えば、エルモやクッキーモンスターと「Facetime」できるものもある。

そして上に書いた通り、これらのアプリは子供たちに広告をタップしたり、追加アイテムを買うようにしつこく迫ることはない(Out Fit7のおしゃべりキャラクターなどとは違って)。購入は承認が必要な「親エリア」に隠されているだけでなく、このカテゴリーのアプリの多くは有料アプリであり、質の高さを示している。

幼稚園児の娘を持つ親の一人しとして、この数日間多くの推奨アプリを試しててきたが、スムーズにことは運んだ。以前試したような広告で埋め尽くされた質の悪い無料アプリと異なり、娘はお話や対話を楽しみ、まだ理解できない購入行動へとだまされて誘導されることはなかった。

私はiPadから古いアプリを一掃し、キッズストアの厳選されたアプリだけをインストールした.時間のある親御さんにはぜひおすすめしたい週末プロジェクトだ。

すでにダウンロード上昇中

まだ始まったばかりではあるが、Duck Duck MooseのCEO Alan Shustermanは、同社のアプリ14本がAppleに推奨されており、すでに売り上げに好影響を与えていると言っている。PBS KIDS Digitalの副社長、Sara DeWittも同様であると言い、このトレンドは続くと予想している。そして、Disney Publishingのデジタルメディア担当副社長、Yves Saadaは、子ども向けカテゴリーは、アプリの発見に役立ち、同社ではすでにダウンロードの増加を確認している、と話した。

Toca Bocaなどのようにまだ明確な上昇をみていない会社もあるが、時間とともに、新カテゴリーがApp Storeの注目スポットになり、デベロッパーにとって長期的な売り上げ増加につながることを彼らも期待している。

iTunesで新しい子ども向けアプリストアを利用するには、カテゴリーのリストをクリックして「子ども向け」を選べばよい。

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(翻訳:Nob Takahashi)


ドイツのハッカー集団、複製した指紋でAppleのTouch IDを迂回

指紋スキャナーは、これを迂回するための労を惜しまないハッカーたちの危害に常にさらされてきた。この数年間、グミベアプレイドー[粘土] から、もっと高度な技術まで、あらゆる手段でこの生体認証スキャナーを迂回しようとする人々を見てきた。AppleがiPhone 5sに搭載したTouch ID指紋スキャナーもまたその手のハックに攻撃に曝させるるのは当然だ.ドイツのChaos Computer Club(CCC)は今日(米国時間9/22)、TouchIDの迂回に成功したと発表した。

しかし、このハックを大局的に考察してみよう。CCCのハッカーがプレスリリースやこのビデオで思わせているほど、ことは簡単に運ばない。

まず、指紋を採取するために、一種のカラーパウダーか瞬間接着剤が必要だ。次にその採取した指紋をスキャンし、反転してから1200dpi以上の解像度でOHPシートに印刷しなければならない。その後、OHPシート上にトナーが作り出したパターンに、ピンクのラテックス液または木工ボンドを流し込んで偽の指を作る。最後に、「シートからラテックスの薄い膜をはがし、息を吹きかけて少々湿気を与えてからセンサーに載せて電話をアンロックする」とCCCは書いている。この方法は、現在出回っている事実上すべての指紋スキャナーに適用できるはずだ。

もし誰かが、このすべてを実行してあなたの電話に侵入することをいとわないとすれば、あなたが指紋のセキュリティーどころではない問題を抱えている可能性が大だ。また、現在多くのiPhoneユーザーが、自分の端末を守るために暗証番号すら使っていないことを考えると、Touch IDはスマートフォンのセキュリティーにおける飛躍的進歩であるに違いない — たとえ誰かがあなたの指紋を複製し、上記のような手間をかけて迂回する可能性がゼロでないとしても.

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(翻訳:Nob Takahashi)


あなたが寝ているとき恋人や配偶者はiPhone 5s上の秘密情報を盗み見できる…指に鍵はかけられない

パスワードはまだ要るね。iPhone 5sの指紋セキュリティシステムTouch IDはスマートフォンをあなたの指でアンロックするのだが、しかしそれは、本人が寝ているときの指でもよい。だから嫉妬深い恋人は、あなたが眠ってるときに、あなたの親指をあなたのiPhoneに押し付けて、その中のテキストや通話履歴、メールなどなどを全部読んでしまえる。

Appleは、死体の指はだめだ、と確認している。クロロフォルムを嗅がせるのはよいかも知れないが、外国のスパイが首相の親指を切り落としてそのファイルにアクセスしようとしても、だめだ。また指紋はAppleのサーバに保存されず、A7プロセッサの“セキュアな領域”に保存されるので、ハッカーやほかのアプリからはアクセスできない。

AppleはTouch IDセキュリティシステムをなるべく使いやすくするために努力したので、5sは猫でもアンロックできるし、足のつま先でも、あるいはあなたのあそこでも、できる…事前に登録してあれば。でも残念なことに、Touch IDにそのオーナーが亡くなったことを教える方法はない。

気をつけるべきは、ここからだ。ある晩飲みすぎて泥酔して前後不覚で寝てしまったとき、起きてみたら弟があなたの元XX全員にメッセージを送っていた。Facebookのプロフィールをクリエイティブに書き換えていた。ということがありえる。いちばん困るのは、弟ではなくあなたの重要な他者(significant other, 配偶者, 恋人, 親, 上司など)が、睡眠中のあなたの指を悪用したときだ。

寝てる間(あいだ)にボーイフレンドやガールフレンドに携帯の中身を見られた、という話は昔からよくある。浮気がばれてしまった…、でもそういうのは、パスワードで防げるだろう。

しかしTouch IDは、睡眠に弱い。

どの指で登録したか分かっていれば、寝ている人のその指をiPhoneに押し付けると、たちまちアンロックされる。

ひとに知られたくない個人的情報やデータを、スマートフォンに記録しないようにしよう。それが無理なら、指紋を削除して、パスワードによるロックに切り替えよう。そうすれば、寝てるあいだに自分の指を悪用される心配はなくなる。

そもそも、どんなパスワードも安全でないし、便利でもない、という過去の経験と反省から指紋方式は生まれたのだが、実際には指紋も顔認識も完全に安全ではない。今日のわれわれのデジタル生活に、完全なセキュリティはない。そのリスクと不便に堪えながら生きるしかない。落書きアーチストのBanksyが書いた、下の短詩のように:

愛の詩

見つめ合う瞳と
甘いキッスのかなたに
さまよい出た魂は
息を飲むような光景を見る

安らかな熟睡から
ほほえみと共に目覚めると
あなたは朝の光を浴びながら
静かに読みふけっている
私の携帯のすべてのメッセージを

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


速報:iOS 7のアップデート率は予想を上回るハイペース―初日で35%を記録

Appleは画期的な新OS、iOS 7を昨日(米国時間3/18)東部標準時で午後1時ころ公開した。アクセスの殺到によるサーバーのエラーで当初かなり待たされるユーザーも多かったが、結局驚くべき数のアップデートが実行されたようだ。

われわれは各種の調査をできるだけ広くあたってiOS 7の公開開始から24時間のアップデート率の推測を試みた。どうやらiOS 7へのアップデートはきわめて急速に行われつつあるようだ。Chitikaによれば、iOS 7デバイスは今や北アメリカのトラフィックの18%以上を占めるという。これはiOS 6の初日のアップデート率を上回る。この調査はアメリカとカナダのデバイスによる3億ページビューをモニタしており、iOS 6のアップデートの初日のトラフィックのシェアに比べて、今回のiOS 7の場合は3%ポイント上回っているという。

モバイル・ウェブ・アナリティクスのMixpanelはiOS 7のシェアの変化をリアルタイムで観察し、同社のサービスにアクセスするユーザーのiOSデバイスのうちiOS 7のシェアが最初の24時間で35%に達したと発表した。Mixpanelによると、多くのユーザーが公開直後にアップデートを行った(ローンチ後10時間以内に22%)という。Mixpanelは今後24時間以内にiOS 7のトラフィックがiOS 6を追い越すものと予測している。これに対してAndroidではJelly Bean(の全バージョン)が、公開後450日も経つのに、まだ57%しか普及していない。

モバイルとタブレットの最適化ソリューションを提供するOnswipeもプラットフォーム別のシェアのモニタしており、カバー範囲には100万のユニークなiOSデバイスが含まれる。この調査によると、すでに31.27%のデバイスにすでにiOS7%が搭載されている。 iPhoneが34.04%、iPadが26.12%とiPhoneのアップデート率がわずかに上回っている。

私の取材に対して、OnswipeのCEO、Jason BaptisteはiOS 7について「これほどアップデート率が高い理由は、いわば新型のデバイスを無料で入手できる(ほど大幅なアップデートだった)からだろう」と語った。【中略】

結局、インターフェイスデザインの一新をはじめとする大胆な改良がiOS 7のアップデート率を鈍らせることはまったくなかった。そうなるかもしれないという予測は杞憂に終わったといえる。まだ1日目を終えたばかりだが、すでにトレンドは明白だ。

(Matthew Panzarinoが協力した)

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


もしものときのため、iPhone 5sのTouch IDにペットの「指紋」も登録しておこう

上のビデオでおわかりのように、iPhone 5sに搭載された指紋センサーは「人間限定」ではないようだ。猫を某所より調達し、そして「ペットの指紋もTouch IDに登録することができるのではないか」という仮説を、実際に試してみたという次第だ。

ちなみに、確かに猫の手でもロック解除することができたが、人間の指で行う場合に比べて、エラーになる頻度は高かった。まあそれでも正しい場所に乗せることができれば、きちんと繰り返し解除することができた。実のところ猫にも人間同様、個々に異なる「指紋」のようなものがあるそうなのだ。確かにそれを裏付けるように、ロック解除用に登録した足以外の足ではロックを解除することができなかった。すなわち、「猫にでも解除できる不安定なデバイス」というわけではなく、セキュリティ機能はきちんと機能しているのだ。

このビデオを見て、いろいろとセキュリティ関連が気になるという人のために実験をしてみた。すなわちロック解除用に指紋ではなく、掌底部の掌紋を登録してみたりもした。あるいは手首付近をセンサーに押し付けて登録を強行してみたりもした。いずれの場合もきちんと登録でき、iPhoneをアンロックすることができた。但し、登録したのと逆側の手の同じような部分をセンサーに押し付けても、アンロックすることはできなかった。

ZDNetは、istouchidhackedyet.comが「偽の指紋によってバイオ認証をかいくぐった人に与える賞金のクラウドファウンディング」を行っているという記事を掲載していた。ここで報告している「猫の手認証」や、「掌底認証」は、そうした類の「ハック」では全くない。iPhone 5sによる「指紋」の定義が、一般よりも少々広めであるということを意味するに過ぎない。自分にもしものことがあったとき、ペットに5sの面倒を見てもらいたいと思うのなら、ぜひとも登録可能な5つのアカウントのうちのひとつに、ペットの「指紋」を登録しておくと良いだろう。

本稿を作成するにあたって、TechCrunchのNatasha Lomasに大いに協力してもらった。

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(翻訳:Maeda, H)


App Storeの3G経由のダウンロード制限が100MBに倍増。無料アプリやゲームのサイズも2倍に膨張か

Appleは3Gネットワーク経由のダウンロード制限を50MBから100MBに引き上げた。この変更は700MB超のiOS 7オーバー・ジ・エア・アップグレード公開に伴うものだ。

サイズの増加を最初に報告したのはMacRumorsで、本誌もその後新しい上限を確認した。

Appleの当初のダウンロード制限は、WiFiに接続していない状態で10MBだった。このためデベロッパーは自分のアプリがそれをわずかに下回るように最大限の努力を払ってきた。これは無料アプリやゲームのデベロッパーの間では特に顕著だ。無料アプリは「衝動ダウンロード」に頼っているからだ。〈どこでも〉アクセスできる方が、WiFiオンリーよりも、はるかにダウンロードされる可能性が高い。

App Storeのトップアプリと推奨アプリをざっと見てみると、ダウンロードサイズが驚くほど似かよっていることに気付く。42.6MB、45.8MB、46.4MB、43.9MB。これらはBattle Camp、CastleVille、Dragon Flinga、Deer Hunterといった、いずれもその場でダウンロードして時間をつぶすためのゴミアプリだ。

これが意味しているのは、上限が100MBになればできるだけ早くそこまで膨らますだろうということだ。今のファイルサイズの一致は偶然ではない。Appleが通信回線上で許している最大ゴミサイズ50MBをわずかに下回る値だ。

これによる副作用は、こうした衝動アプリをダウンロードすることが、ユーザーのデータプランに大きく影響することだ。読者がそうするだろうと言うわけではないが、この手のアプリを月に5回ダウンロードすれば500MBだ。これはAT&TのiPhone用最低額データプランの上限の倍以上になる。最低プランの人は月に3回ダウンロードするだけで上限を越える。

すべては、キャリアがデータ通信に関してケチでみみっちくなっているためだ。T-MobileやSprintなど一部のキャリアは「無制限」データプランで市場シェアを獲得しようとしているが、米国ユーザーの大半はメガバイトを金塊のように出し惜しむ悲しいデータプランで契約している。無制限プランを安く使っている世界中の人たちの話は聞きたくもない。

ともあれ、これはもろ手を上げて喜ぶ話ではないが、Appleがこの制限を緩めたことや、データプランに関してキャリアとどう衝突するかは実に興味深い。そして、あの無料アプリたちのサイズはすぐさま2倍になるだろうから、注意すべき問題でもある。

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(翻訳:Nob Takahashi)


iPhoneのアクティベーション・サーバー、iOS 7の重みでダウン寸前

ハッピー iOS 7 デー! 私を除いて。および、様々な理由でiOS 7インストール中にiPhoneをアクティベートできない他の数多くのiPhoneオーナーのみなさんも除いて。われわれのiPhoneは、iOS 7アクティベーション辺獄に捕えられている。

今日(米国時間9/16)午前以来、アクティベーションサーバーはダウンないしは非常にレスポンスが遅くなっていて、インストール処理に捕まったiPhoneは事実上使い物にならない。状況はかなり悪く、AppleはiPhoneのアクティベーションを妨げているサーバー問題について社員に通知するべく、高優先度の社内警報を発したと伝えられている。

Appleは何としても金曜日までにサーバーを復旧させなくてはならない。そこには無数のiPhoneがアクティベーションを待っている。

理想的な世界では、iOS 7へのアップグレードにアクティベーションは必要ない。しかし、もしインストールプロセスに失敗した場合、最良の選択肢は工場出荷設定にリストアすることであり、iPhoneのアクティベーションが必要になる。あるいは、いい機会だからフレッシュ・インストールしてiPhoneを完全に洗脳して新しくやり直そうと、いうオーナーも。

あるいは、どこかで誰かが今日新しいiPhoneを買うというマズイ選択をしてアクティベーションを必要としているかもしれない。

いずれのケースであれ、Appleの内部メモ、および無量大数のツイートによると、AppleのiPhoneアクティベーションサーバーは、現在多くのiPhoneオーナーに応答していない。

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(翻訳:Nob Takahashi)


AppleがiOS 7を一般公開―次の注目はユーザーのアップデート率

映画「イージー・ライダー」ではないが「エンジンをかけてハイウェイをぶっとばす」ときがやってきた。いや、つまり先ほどAppleから画期的な新OS、iOS 7が公開されたところだ。iPhone 4以降、iPad 2以降、iPad mini、第5世代のiPod touchにインストールが可能だ。

ここで大きな注目が集まっているのは、ユーザーがiOS 7にアップデートする速度だ。これほど大幅ではないOSのマイナー・アップデートの場合、ユーザーの移行は非常に急速だった。

Chitikaの調査によれば、iOS 6.1、6.12はどちらもアメリカ、カナダで非常に急速な移行率を示した。また世界的にみてもこれまでAppleのiOSデバイスのユーザーが新OSをインストールするスピードは速かったが、iOS 7の場合はいろいろな面で過去のOSアップデートとは事情が異なる。

iOS 7ではほとんどすべてが変えられた。まずルック&フィールが根本的に変化した。ナビゲーションから各種機能まですべてが改良の対象になっている。私も以前の記事で指摘したが、ほとんどの変化は実際に改良になっているものの、ユーザーがiOS 7に慣れるには少々時間がかかるだろう。

アップデートをスタートするには設定メニューで一般 >ソフトウェア・アップデートを開くか iTunesをインストールしたパソコンに接続する。 Appleのサーバーには膨大な負荷がかかることが予想されるので、ダウンロードが始まるまでに少々時間がかかるかもしれない。エラーがあっても根気よく再試行を続けること。

AppleがiOSをアップデートするつど、ユーザーの移行カーブは注目されてきたが、今回は特に強い関心が注がれている。テクノロジーに強くない友だちや親類を持っている人は、iOS7の変化に驚いて助言を求める電話がひんぱんにかかってくる覚悟をしておいたほうがいい。iOSのユーザビリティは今回大きく向上しているので、当初の驚きがすぎれば大きな問題はないだろう。またAppleがiBookstoreで公開しているアップデートのガイドを教えてやってもよい。

われわれはiOS 7の移行率についていつもの情報源が発表を行うのを待っている。情報が入り次第アップデートしていく。

〔日本版〕Engadget Japanのアップル iOS 7提供開始。iPhone 4 / iPad 2以降とiPad mini、iPod touch(5代目)対応も参照

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+