Boseが音声ARプラットフォームから撤退

ヘッドフォンメーカーのBose(ボーズ)は、ARプラットフォームから撤退する。来月プラットフォームに関わるサードパーティーの開発者へのサポートを終了する予定だ。

最初にこのニュースを報じたニュースサイト「Protocol」(プロトコル)に掲載された声明で、ボーズの広報担当者はプログラムが計画どおりに機能しなかったことを認めた。さらに、同社はもうサードパーティーの開発者アプリに関与しておらず、サポートも7月中旬に終了すると述べた。

Bose ARは、当社が思い描いていたものにはなりませんでした。当社のテクノロジーを計画どおり商用化できなかったのはこれが初めてではありませんが、Bose ARのコンポーネントはBose製品の所有者の皆さまを別の方法で支援するために使用されます。当社はそれが適切だと考えています。当社の研究は所有者の皆さまのために行っており、当社自身のために行っているわけではないからです。

コメントを求めて現在ボーズに問い合わせ中だ。

同社は2018年、米国オースチンで毎年開催されるテクノロジーイベントであるSXSW(South by Southwest)でARプログラムを立ち上げた。同時に、骨伝導ヘッドフォンをフレームに組み込み、マイクも埋め込んだプロトタイプのサングラスもデビューさせた。

同社が想定していたのは、ユーザーの行動や場所に基づき絶えず音声で通知しフィードバックを受け取るテクノロジーだった。5000万ドル(約54億円)のファンドも立ち上げた。プラットフォームに関わる開発に携わるスタートアップへの投資を考えていた。そして多くのスタートアップに投資したが、5000万ドル(約54億円)のうち過去2~3年間にどの程度を実際に使ったのかは不明だ。

同社が4月以降、新しい開発者パートナーとの提携に踏み切らなかったことは、おそらく不吉な前兆だった。デジタルツールが五感をどう拡大するかに興味がある開発者にとって、この2年ほどのプラットフォームの状況は素晴らしいとは言えなかった。同社は専用の音声ARプラットフォームを開発する取り組みの中では最も注目を集めていた。一方、視覚ARプラットフォーム業界の方は過去2年間縮小を続け、ODG、Meta、Daqriなどの新規参入組がすべて店仕舞いをして資産を売却した。Magic Leapもまた厳しい年を迎えており、今年初めに大規模なレイオフを発表し、消費者向けから企業向けへの転換を発表した。

ボーズは音声ARスペースにテントを張った最初の会社ではない。DopplerLabsが初期の参入者だったが後に解散した。同社はボーズを相手取り、DopplerLabsの音声AR技術の一部を盗んだとして訴訟を起こした。ボーズのプラットフォームは常に困難な戦いに直面してきた。同社はハードウェアの会社だが出力デバイスのみであり、iOSとAndroidの気まぐれと空想に依存する立場に身を置いていた。

画像クレジット:Bose

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(翻訳:Mizoguchi

ボーズのラボ出身開発者が作る雰囲気を変えるサングラス、カールツァイスの技術を応用

新しいサングラスのブランドFuturemood(フューチャームード)の共同創設者であるAustin Soldner(オースティン・ソルドナー)氏とMichael Schaecher(マイケル・シェカー)氏は、ハイエンドのオーディオ技術企業のBose(ボーズ)が新たに設立したサンフランシスコの研究開発ラボで出会った。

2人はBoseのサングラス型ウェアラブルの開発を任されていたが、スニーカーやファッションなど共通の趣味で仲良くなった。いろいろな話を交わすうちに、テクノロジーを使えばサングラスのあり方を変えられる可能性があることに気づき、サングラス業界ではOakley(オークリー)以来となる新ブランドを立ち上げて、市場に参入した。

さらにそこには、何十年間も本当の意味での技術革新がなかった業界にスニーカーメーカーがもたらしたものと同じ、素材科学と技術重視の戦略を持ち込む余地があった。

そうして登場したのがFuturemoodの「Auras」(オーラス)だ。同社はこれを、科学的な検査を経て実証された、気分を変えられる初めてのメガネと言っている。

レンズメーカーのCarl Zeiss(カールツァイス)が開発した技術を応用したFuturemoodの最初の製品には、リラックスできるグリーン、リフレッシュできるブルー、元気が出るレッド、集中力が出るイエローの4色がある。同社はこれを、四角い太めのフレームと、一般的な丸みを帯びたフレームの2つのスタイルで販売する。

画像クレジット:Futuremood

気分を変える効果は、Zeissがずっと取り組んできたハロークローム・レンズ技術(論文も発表されている)によってもたらされる。フィルターを通した光で人の気分が変えられるという説に、Zeissは科学的は裏付けを求めてきた。

Zeissはそれ以前にもいくつかの研究を行っているが、科学的に証明されていない部分も多い(ヨーロッパの大学で2つの研究を主導してきた)。

シェカー氏とソルドナー氏は、その説の信奉者だ。長年、技術責任者を務めてきた2人は、そのレンズを、素材科学の実験と、Futuremoodから市場投入を目指す製品の開発という大きな世界への窓として見ている。

「スニーカーの世界では、Nike(ナイキ)やAdidas(アディダス)がすでにそこに到達しています。それは、製品デザイン、素材、ブランディング、マーケティングのイノベーションによって実現しました。そのすべてが、サングラスの世界には欠けていたのです」とシェカー氏は言う。

Airbnb(エアービーアンドビー)でマーケティング責任者として働き、それ以前は、すでに廃業したMuchery(マンチェリー)で最初にマーケティングを担当した経験を持つシェカー氏は、ブランディングには詳しい。一方、Playground.fm(プレイグラウンド・エフエム)の創設者であり、Jawbone(ジョウボーン)ではプロダクトデザイナーを務めていたソルドナー氏は技術の専門家であり、Futuremoodのすべてのフレームの主任デザイナーでもある。

「私たちは、技術的なイノベーションと製品のイノベーションの枠を押し広げるチャンスがあると確信しました」とシェカー氏。「サングラスの概念を広げるものを、私たちは在庫として準備しています」

サングラスは、じつに大きなビジネスでもある。市場調査会社 Grand View Research(グランド・ビュー・リサーチ)によれば、2018年には、消費者はサングラスに145億ドル(約1兆6000億円)を費やしている。Futuremoodは、そのユニークな捻りを加えたサングラスで、市場のほんの一部でも獲得できれば御の字だ。

優れた直販製品すべてに言えることだが、Futuremoodの製品は、まずパッケージからして違う。気分を変えてくれるこの「ウェアラブル・ドラッグ」の美観を踏襲する同社の製品は、サングラスと同じ鮮やかな色合いのパッケージに入ってくる。中にはサングラスを拭くための布、サングラスを入れるベルベットのポーチ、サングラスに合った香りの匂い袋、サングラスの説明が書かれたなんとなくタロット風のカード、そしてそのサングラスが呼び起こすことになっている感覚(それに合ったSpotifyのプレイリスト付き)が入っている。

シェカー氏はその感覚について、電子メールで「カンナビジオールほど曖昧ではなく、テキーラやロゼの1杯ほど強烈ではない」と説明してくれた。

「オースティンと私は、いろいろなセルフケアや時間の過ごし方を試すのが大好きなんです。そこで、(パッケージで)喜びや楽しい気持ちを届けることができると考えたのです」とシェカー氏。「サングラスを掛けるたびに、みんながSpotifyのプレイリストを聞いたり匂い袋を嗅いだりするとは期待していませんが」。

Futuremoodは、これまでほとんど自費で活動してきた。キリスト生誕から2020年目の今年、ご多分に漏れず、彼らの計画も新型コロナウイルスのパンデミックのお陰で後退せざるを得なくなった。

「私たちのレンズはZeissのイタリアの工場で製造しています。メガネは深圳の郊外で作っています」とシェカー氏。「私たちは最初の注文を2週間保留しました。Zeissは、イタリアでもっとも被害の大きかった地域にあります。そこから予定が遅れています。18カ月、必死に頑張ってきて、その挙げ句に発売を延期しなければならないなんて、言葉になりません」。

パンデミックの最中でも、彼らは次の製品のデザインに向けて動き出している。そこから、シェカー氏とソルドナー氏が事業を広げたい方向が見えてくる。「2つめの製品ラインがありますが、それは気分を変えるメガネではありません」とシェカー氏は言う。「昔ながらの普通のサングラスで、アイウェアでよりも航空機で一般的なチタン合金を使います」。

デザインは、より贅沢な美観を反映している。シェカー氏が冗談めいて話したところによれば、デジタル店舗で販売される一般消費者向けの直販ブランドというよりは、カルティエのショールームで寛ぐような感じだそうだ。

現在は、同社のウェブサイトを通して消費者に直販する予定だが、ビジネス活動が解禁されたなら、小売り業者とのコラボやフィールドマーケティングの可能性を探りたいと考えている。

気分を変える効果に関して、また「ウェアラブル・ドラッグ」が市場のシェアを勝ち取れるか否かについては、シェカー氏はきわめて楽観的だ。「かならず反響があります」と彼は言う。「これまで存在していなかった、楽しくて新しいものですからね」。

画像クレジット:Futuremood

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(翻訳:金井哲夫)

Boseが日本を含む世界119カ所の直営店を閉鎖へ

これは永遠の課題だ。ものを買う習慣はテクノロジーとともに変化し、あらゆるリアル店舗のオーナーはネットショップから何らかの圧力を感じている。どうやらBose(ボーズ)ほどの有名ブランドでさえ、翌日配達のパワーには勝てなかったようだ。

オーディオメーカーであるBose(ボーズ)は今週、オーストラリア、ヨーロッパ、日本、および北米の直営店119カ所を数カ月のうちに閉鎖するとThe Vergeに伝えた。1993年に初めて米国に出店して以来、Boseには店頭販売の歴史がある。

当時、世界中のSharper Imagesなどのショップから撤退して店頭に自らのブランドネームを掲げるという計画は、確かに理にかなっていた。何百ドルもする商品を買う前に消費者に対面デモができる利点は大きい。しかし、昨今このモデルが成立しなくなったことは明らかだ。

「毎日わたしたちに誇りを感じさせてくれる素晴らしい店頭チームのことを思うと、今でも困難な決断です」と、同社が社員宛てに送った文書に書かれていた。「彼らは店に来てくれた人たち一人ひとりに真摯に対応する。それが問題を解決するためであっても、専門的なアドバイスをするときでも、ひと休みして素晴らしい音楽を聞きたいだけの人であっても。長年にわたり、それがカスタマーサービスの基準になっていった。そしてBoseの全員が感謝の気持ちをもっている」。

Boseは、影響を受ける社員に対して退職手当や再就職の斡旋を行うと言っている。また、中国、UAE、インド、韓国、およびその他アジア地区の130店舗は営業を続ける。

この種の物事に盛衰があるのは当然だ。私がCESで会ったヘッドフォンのスタートアップであるNuraは、自分たちのオーディオ技術を直接体験してもらうために小さな店舗をいくつか開くつもりだと言っていた。もちろん、そのサイズやスケールはBoseとは比較にならないが。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Boseの新ポータブルスピーカーはAlexaとGoogle アシスタントを搭載

Bose(ボーズ)のポータブルスピーカーは低価格帯の製品が多く、JBLといったブランドとの競合をもたらしている。しかし「Portable Home Speaker」という無味乾燥な名前の製品は、ポータブルとプレミアムの中間に位置づけられる。つまり、それなりの価格がするということだ。

この349ドル(約3万7000円)のスピーカーは、Amazon(アマゾン)のポータブルスピーカー「Amazon Tap」とは大きく異る。価格の割にはかなり小さく、また上部には大きなハンドルが備え付けられており、部屋から部屋へと持ち運ぶことができる。

BoseはGoogle アシスタントとAmazonのAlexaの両方に対応する姿勢を続けている。またAirPlay 2やSpotify Connect機能も内蔵されており、Bixby以外のほぼすべての機能を備えている。つまり、冷蔵庫との連携はできないかもしれない。

上部には物理的なボタンも搭載されており、重要なことにマイクのオフも含まれる。防水性能はIPX4となっており、水しぶきや軽い雨には耐えられるが、水没には耐えられない。また報道資料からもわかるように、屋外での使用は意図していないが、ピクニックに持ち出すくらいなら問題ないはずだ。

Portable Home Speakerは9月19日に発売される。競合製品は多く、またSonosもBluetooth対応のスマートスピーカーを開発しているするようだ。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

音声制御可能なBoseの新型ヘッドフォン3機種が登場

Bose(ボーズ)は3機種のヘッドフォン(うち2機種はイヤフォン)を米国時間5月29日に発表した。「Noise Cancelling Headphones 700」というそのままな名称の製品は、「象徴的な『QuietComfort』以来で最大の進歩だ」としている。

新しいヘッドホンはQuietComfortを足がかりにし、Google アシスタントとAlexa(さらにSiriとの互換性)を追加し、ノイズキャンセリング機能を進化させた。Boseによれば、「にぎやかな会話やラッシュアワー、うるさい地下鉄の構内では、静寂かつ周りにノイズのない環境を共有する。これにより自宅や職場におけるクリアな通話と、これまでになく正確なボイスアシスタント機能を提供する」としている。

正直、これはQuietComfortの競合製品を提供するソニーのような会社が提供してきたものとよく似ている。しかしBoseはこの業界でも評価の高いメーカーなので、ノイズキャンセリング機能の進化に期待したいところだ。

BoseのBrian Maguire氏はプレスリリースにて、700sはタッチスクリーンを代替するもので、AirPodsのような常時のボイスコントロールを目指していると述べている。「ノイズキャンセリングヘッドホンはより良い視聴をもたらす。しかし、我々はさらに前進する必要がある。そして、この問題はモバイルデバイスでは解決できない。スマートフォンでもヘッドホンでもなく、その併用でもない。しかし、Bose Noise Cancelling 700はそれを変える。我々は顧客がその違いを体験するのが待ち遠しい」

700sは6月30日に399ドル(約4万4000円)にて販売され、QC 35 IIの上位モデルに相当する。同じくノイズキャンセリングイヤホンの500と700の情報は非常に少ないのだが、「非常にコンパクトで多機能、年内に投入される」とのこと。製品のローンチが近づく段階で、詳細と画像が公開されるはずだ。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

BoseもGoogleアシスタント対応でAlexaと2本立て

Sonosが2つのスピーカーに、前から言っていたGoogleアシスタントの統合をやってから1週間後、今度はBoseが同じことをした。同社は人気者のスマートホームAIすなわちGoogleアシスタントを3機種、Home Speaker 500とSoundbar 500および700に載せる。小型のHome Speaker 300はGA内蔵で市販される。

Sonosと同様に、音楽の再生やChromecast TVのコントロール、スマート照明などコネクテッドホームの各種機能のコントロールなど、GAの標準的なコマンドを使える。これらへのアクセスはすべて、内蔵のスピーカー配列から行われる。さらにSonosと同様に、Amazon Alexaとの互換性もある。

サードパーティのメーカーとしては、片方だけの味方をしないほうが得だ。そこでGoogleとAmazonにとっては、そのスマートホームエコシステムがどちらも、二つの尊敬されているブランドに載ることになる。これまたSonosと同じく、セットアップは同社の音楽アプリで行われるから、GoogleのHomeのスピーカーのような細かいセットアップオプションは揃っていない。

アップグレードは米国時間5月22日から始まる。ニュースやポッドキャストなど、そのほかの機能は夏にお目見えする。上述のHome Speaker 300も発売は夏だ。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Boseのサングラス型新製品は‘オーディオAR’を提供する(ディスプレイはない)

オーディオ(スピーカー、ヘッドフォン)の名門Boseが新しいウェアラブルSDKを立ち上げて、拡張現実(augmented reality, AR)に手を染めたのは3月だった。そして近ごろやっと製品市場化のめどが立ち、最初のヘッドセットを来月発売することになった。

でも、ARという言葉に釣られるのは禁物。そのFramesと呼ばれる製品は、いかにもBoseらしく、あくまでも“オーディオによる”拡張現実だ。つまりそれはサングラスのような形はしているけど、ヘッドアップディスプレイはない。むしろそのねらいは、すごく没入的なオーディエンス体験をユーザーに提供することだ。

このハードウェアは、頭の動きを捉える9軸モーションセンサーとAndroidまたはiOSデバイス上のGPSにより、ユーザーがどこにいてどっちを向いてるかを検出する。そして位置や方向の変化に応じてオーディオを内蔵ヘッドフォンへ注ぎ込む。

このグラスには、イヤーバッドや骨伝導ではなく、小さなスピーカーグリルがある。だからユーザーには環境音も聞こえる。そのことは、良くもあり、悪くもある。耳を完全に覆うヘッドフォーンのように完璧なオーディオは楽しめないが、まわりによく注意することはできる。

さて肝心のコンテンツだが、その発表はまだない。それは来年からだ。でも同社によると、ゲームや学習、旅行情報などが提供されるらしい。ツアーガイドなんかも、あるのだろう。でももちろん、あなたはそのコンテンツが対応している場所にいなければならない。

お値段は199ドルで、まだ未知数の製品にしては高いが、もともとBoseの製品は高いから、誰も違和感を感じないかもしれない。電池は一回の充電で3.5時間、スタンバイタイムは12時間だ。

上図のようにFramesは二つのスタイルがある。アメリカでは1月に発売。そのほかの市場には春だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Boseの補聴器、FDA承認を取得

補聴器なしでは聞こえに困難を抱えるという大人は3750万人にのぼる。Boseの新しいプロダクトはそんな人のためのものだ。今日、米国食品医薬品局(FDA)は、オーディオテクノロジー企業Boseの新補聴器の販売を承認した。

Bose Hearing Aidと名付けられたこのデバイスは、難聴の人が医療提供者の助けを借りなくても聞こえを調整したりコントロールしたりできるようにデザインされている。このデバイスは、マイクを通じて音の振動をとらえるのに空気伝導を活用する。そしてそのシグナルを処理し、増幅させ、外耳道にあるイヤホンを通して音を伝える。ユーザーはモバイルアプリで聞こえを調整することができる。

「難聴は社会の大きな健康問題であり、特に年齢に応じて顕著になる」とFDAのデバイス・放射線保健センターで眼・耳鼻咽喉のデバイス部門を統括する医学博士Malvina Eydelmanはプレスリリースで述べている。「今回の販売の許可で、患者は直接自分でフィット感や機能をコントロールできる新たな補聴器を手にすることが可能となった。今回のFDAの決定により、難聴を抱える人は自己健康管理にこれまで以上に積極的に関わるオプションを手に入れることになる」。

このデバイスの市販を承認する前に、FDAは患者125人の臨床試験データをレビューしたとのことだ。この研究では、専門家がデバイスを調整した場合の結果と同等であることが明らかになった。

「そうした結果に加え、患者がBose Hearing Aidを試したとき、プロが行なった設定より自分で行なった設定の方を好んでいた」とFDAはブログに投稿している。

この手の補聴器を手がけるのはBoseが初めてではない。現在は存在しないスタートアップDoppler Labsアクティブリスニング機能を搭載したイヤホンを開発し、聞こえの手段を提供した。また、Nuhearaは今年初めに聞こえを改善させるイヤホンを発表している。しかしながら、Boseのデバイスとそれらとの間にある決定的な違いは、FDAの承認だ。

Boseは、FDAのDe Novo発売前レビュー審査を受けた。これは、リスクが低〜中程度のデバイスで革新的かつ新規のもので行われるプロセスだ。FDAが言うように、ユーザーが自分でフィット感や補聴のプログラムを調整できる補聴器として初めて認可された市販向け商品となる。しかしながら、州の法律によっては、補聴器を扱う認可機関でこのデバイスを購入することになるかもしれない。

このデバイスがどのような外観なのかは明らかではない。もしかすると、“日常会話がよく聞こえるようになる”ヘッドフォンとして現在市販されているBoseヘッドフォンが、単に補聴器として再投入されるだけかもしれない。

Boseはこれまで50年以上にもわたって業界トップのオーディオ体験を提供してきた。そして最近我々は、その専門性をいかして騒音のある環境でもよく聞こえるようなものに取り組んでいる。Boseの広報Joanne BerhiaumeはTechCrunchに対し文書でこう述べた。「FDAによるDe Novo申請承認で、軽度〜中度の難聴を抱える人が聞こえをコントロールするのにBoseのテクノロジーを活用することができるようになった。補聴器によって恩恵を受けることができるのに現在補聴器を使っていないという何百万人もの人に、求めやすく、操作も簡単、そして素晴らしい音が楽しめるというこのソリューションを提供することを非常に楽しみにしている」と述べている。

イメージクレジット: Photo by Larry French/Getty Images / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi)

Bose、400ドルのHomePodでスマートスピーカー市場に本格参入

最新のEchoデバイスは、これまでのものと比べて高級感を増したものとなっているようだ。但し、どうやらAppleのHomePodと伍するものとはなっていない様子。Amazonとしては、Apple対抗高級製品路線は、サードパーティーにまかせているということなのかもしれない。

たとえばBoseだ。高級感の面でAppleに対抗し得るThe Home Speaker 500を市場に投入するのだ。本機種の発表により、オーディオメーカーのBoseが、スマートスピーカー市場に本格参入してくることになる。スマートスピーカーと同時に、やはりAlexaの機能を搭載したサウンドバーもアナウンスしている。

Boseは、ここ数年をかけて、Amazonのスマートアシスタントとの連携を図ってきている。しかし新発表の3機種は、これまでのスキルベースのものとは異なり、Alexaの機能を自身に搭載している点が新しい。Speakerはコンパクト(8インチ☓6インチ☓4インチ)ではあるものの、専用のドライバーを搭載して反響音を有効に活用することに成功している。見かけは非常にコンパクトであるものの、音質は「さすがはBose」といいたくなるものだ。

ボード上には8台のマイクが搭載されており、Amazonの「far-field」技術に対応している。音声コマンドの受信性能を向上させるためのものだが、さらに他のEchoデバイスとの連携性もよくなることが期待される。サウンドバーにも同様のマイクが搭載されているが、これらはBoseのヘッドセットに搭載されているものと同様の技術を利用して製作されている。

スマートスピーカーは400ドルで、サウンドバーの方が550ドルないし800ドルとなっている。販売開始は10月を予定しているとのこと。ちなみにBoseは、来年早々に登場予定となっているAirPlay 2や、Googleアシスタントへの対応なども視野に入れているようだ。

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(翻訳:Maeda, H

Bose、睡眠改善ビジネスに参入

米国民の大人の35%が睡眠を7時間とっていないと知ったら、あなたはますます悩むかもしれない。実際、この数字はすごく少ないように思われる。私自身、よく眠れていない。これまでずっとそうだったし、状況を改善するいいガジェットがあると聞くとつい手を伸ばしてしまう。

睡眠不足は、米国において毎年4110億ドルもの経済負担を生じさせている。睡眠不足は体に悪いし、周囲の人が近寄りがたいほど気難しくなったりする。だからこそ、Boseは睡眠改善ビジネスに参入しようとしている。明日、BoseはSleepBudsを発表する。入眠や眠りの質で悩みを抱えている人に向けた同社初の商品となる。

耳に差し込むタイプのこのワイヤレスイヤホンの登場は、150ドルの“スマート耳栓”を開発・販売しているサンディエゴ拠点のスタートアップHushをBoseが買収したことによるものだ。この買収では、横向けに寝ていようが寝ていまいが耳に快適に収まるその小さな躯体に必要な部品を詰め込むというノウハウをBoseは得た。その結果、今回発売するSleepBudsはティップとフックを除くとペニー硬貨のおおよそ半分ほどのサイズだ。

今日のランチイベントで私が話した担当者によると、Hush買収時、Boseは独自の睡眠改善ソリューションで試行錯誤していた。最終的に仕上がったこの製品にはHushの部品がBoseのもので仕上げられ、磨かれたアルミニウムのケースに収まっている。

Hushを買収したことによる面白い影響は他にも見られる。というのは、今回がBoseにとって初めてのクラウドファンディングであるということだ。オリジナルのスマート耳栓はKickstarterでのクラウドファンディングを経て商品化されていて、この2社はSleepBudsをテスト展開するために今回Indiegogoに持ち込む。

249ドルのSleepBudsはあらゆる要素が詰め込まれている。驚くほど快適な装着感で、外れにくい。シリコン製のティップが、耳に入るこもうとするノイズをブロックしてくれる。Boseが熟知しているアクティブ・ノイズ・キャンセリング機能は搭載していない。その代わり、搭載するサウンドスケープ(葉がたてるサラサラとした音や、したたる水の音など)でノイズをかき消す。

Boseはマンハッタンのホテルで我々にデモ体験をさせてくれた。街の喧騒といったニューヨーク特有のざわめきがする中で、製品の実体験というよりはラボでの睡眠研究のような感じだった。

SleepBudsは音をいっぺんにブロックするわけではない。その代わり、そよ風が吹く野原の遠くで誰かがいびきをかいているような奇妙なエフェクトが混ざった音がする。この音のレベルはアプリでいつでも調整できるが、決して大きなボリュームで聞きたい種類のものではない。

興味深いことに、Boseはこうした音をストリーミングせず、ローカルにファイルを保存することを選んだ。10のサウンドがプレロードされていて、さらに追加することもできる。これはバッテリー問題のためにこうなっている。フル充電すると16時間作動し、充電ケースを使えばさらに16時間の使用が可能だ。これは多くの人にとって4日分の睡眠時間、不眠に悩まされる人にとっては7、8日分の睡眠時間に相当するだろう。

SleepBudsのデメリットは明らかだ。もしあなたがこのプレロードされたサウンドではなく、音楽やポッドキャスト、その他のものを聴きながら眠りにつきたいのだとしたら、残念ながら、ということになる。前述したように、アクティブ・ノイズ・キャンセリング機能は搭載していないので、長距離フライトで眠りにつこうとするときにはベストな選択肢ではない。実際のところ、飛行機の騒音というのは、この耳栓にプレロードされているサウンドの一つで、この音で落ち着くという人もいるかもしれない。

不眠のためのアプリケーションは数多く展開されているわけではなく、そのためかSleepBudsの価格は249ドルとお高め設定だ。もしBoseがこの耳栓にタイマー機能を搭載したり、HeadspaceやCalmと提携したりすれば、瞑想にも使えること間違いなしだろう。しかし改めて言っておくが、この耳栓にはストリーミング機能はない。それが難点といえるだろう。

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(翻訳:Mizoguchi)

SonosとBoseのコネクテッドスピーカーはハッカーにアクセスされて勝手に曲が鳴る

Trend Microの研究員たちが、SonosとBoseのスピーカーに、リモートアクセスされてしまう脆弱性を見つけた。それを最初に報じたWired誌の記事によると、Sonos Play:1, Sonos One, Bose SoundTouchの3機種には、ハッカーにアクセスされ、音楽を再生されてしまう危険性がある。

今のところ、悪ふざけのようなアクセスがほとんどだが、研究員たちはもちろんその脆弱性を利用して彼らの好きなRick Astleyの曲を鳴らし、近くにあるAlexa対応デバイスに命令していたずらをした…South Parkのように。またSonosのフォーラムには、ドアが軋る音や赤ん坊の泣き声やガラスの割れる音が大音量で鳴った、というユーザーのおそろしい報告が載っている。

しかしその脆弱性のあるシステムの数は、比較的限られている。被害の生じた機種のスピーカーの数はSonosが2000から5000、Boseは500足らずだ。Sonosのスポークスパーソンはこう語った: “今詳しく調べているが、被害に遭ったのはユーザーが構成を間違えたネットワークで、そういうごく少数の顧客のデバイスが、一般的に公開されているネットワーク上に露出したのだろう。そんなセットアップを、弊社が顧客に勧めているわけではない。とりあえず、心配なお客さんは、Sonosのシステムが確実に、安全な内部ネットワーク(LAN)上にセットアップされているように、していただきたい”。

Sonosは、この穴を塞ぐパッチも発行した。Boseからはまだ、公式の応答はない。

Trend Microのコメントも、やはりネットワークへの接続を、スピーカーのデフォルトの設定とともに問題視しているようだ。同社の調査部長は曰く、“不運なのは、これらのデバイスが接続されるネットワークが、根拠もなく信頼されていることだ。ネットワークの状況を、もっと詳しく知る必要があるね。現状では、デバイスをハックしたり、ネットワークの構成が不注意だったら、誰もがスピーカーにアクセスして、音をコントロールできる”。

単なる悪ふざけで終わってしまう可能性もあるが、でもこれを機に、あなたの家のインターネットに接続されたすべてのデバイス(“コネクテッドデバイス”)が安全であることをチェックしてみたらどうか。今はとくに、誰もが、いわば自分のプライバシーを犠牲にして、家庭内のスマートデバイスを次々と増やしている状況だからね。その中には当然、カメラや常時onのマイクロフォンがついたのも、あるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Bose、Googleアシスタントに最適化したヘッドホンを発売

噂のノイズキャンセリング・ヘッドホンBose QC 35 IIが噂ではなくなった。今日(米国時間9/21)Boseは正式発表し、人気の高級ノイズキャンセリング・ヘッドホン QC 35の後継機を披露した。

GoogleはBoseと協力して新型ヘッドホンを作ったと最新のブログ記事に書いている。GoogleがiPhoneとAndroid用に提供しているバーチャルアシスタントに「最適化」するためだ。ヘッドホンには専用のアシスタントボタンがあり、押せばいつでも必要なときに音声ベースのコンパニオンを呼び出せる。

ヘッドホンには、アシスタントサービスそのものは搭載されていない ―― 代わりに、着信通知、ニュース概要、電話発信、音楽再生のための音声コマンドなど、Googleアシスタントベースの機能に対応している。

QC 35 IIのアシスタント対応機能が利用できるのは、米国、オーストラリア、カナダ、ドイツ、フランス、および英国。米国での販売価格は349ドルと、従来機種のQC 35と変わらない。

Googleは新しい提携に言及したブログに、Boseのヘッドホンとアシスタントの統合は、QC 35 II「から始まる」と書いていることから、今後Bose製品でこの機能がさらに拡大する可能性がある。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Boseが補聴ヘッドホン分野に参入

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“Hearphones”(いやGoogle、”headphones” の間違いではない)などといううまい名前を思いついてしまったら、世界に向けて製品を出す義務がある。Boseにとって補聴ヘッドフォンという新興市場は、このちょっとした言葉遊びを生かす理想的な舞台だ。

Boseが新たに披露したイヤホンは、NuhearaのIQbudsをはじめ最近いくつか登場しているハードウェアと同じような位置を狙っている。以前本誌でIQbudsを取り上げたとき、ヘッドホンと補聴器の混合種だと表現した。Hear OneやSonyノイズキャンセラーヘッドホン、MDR-1000xをIFAで見たときもそうだった。

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「Hearphones」は指向性マイクロホンを備え、特定の音に焦点を当てたり、その音を増幅することによって周囲の雑音を相殺することができる。Boseが既に公開しているHearアプリですべて微調整が可能で、様々な設定は保存して将来使えるほか、「ジム」「機内」等のプリセット設定も用意されている。

Boseは今年QuietComfortを大々的に発表したのに対して、今回の披露は控え目だった。マサチューセッツ州フラミンガムの本社で、12月15日まで試用が可能だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Boseのヘッドホン、QuietComfortがついにワイヤレスになった

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Boseの名前は、「ノイズキャンセリング」と同義と言ってもよい。だがワイヤレス、となるとそうでもなかった。このヘッドホンメーカーは、ことコードを切ることについては、ライバルたちが挙ってBluetoothで市場を溢れさせているにもかかわらず、歩みが遅かった。

嬉しいことにその会社が、ついに羽ばたく準備を整え、主力ヘッドホン、QuietComfortブランドにワイヤレス接続を導入した。新しいヘッドホン、QuietComfort 35は、もちろん同社の主要機種と美的な相違はない。このアラウンドイヤーヘッドホンは、複数のマイクロホンを備えアクティブノイズキャンセリング機能を提供する。

音楽の操作や通話受信のためのボタンを備え、充電式バッテリーは音楽再生20時間を約束し、Boseの言葉を借りれば「ニューヨークから香港までのフライトより長い」という。大変結構。ヘッドホンは今日から349.95ドルで発売される。

Bose

QuietComfortシリーズには新たなイヤホン2機種も加わる。上位機種のQuietControl 30は、同社の最高級製品ラインのイヤホン版として明確に位置づけられている。299.95ドル(発売は9月)のBluetoothイヤホンは、ノイズキャンセリング用マイクロホン(計6基)を備え、ケーブルには音楽再生と通話制御機能ボタンが装備されている。バッテリーは1回の充電で10時間持続する。

Bose

一方SportSoundヘッドホンは、人気のJaybirdのフィットネスイヤホンに対抗すべく、耐汗性がありワークアウト中でも使用できる。価格は149.95ドルで、心拍モニター内蔵バージョンのPulseは、50ドル高い。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

音声の場合と同じ原理によるノイズキャンセル技術が地球サイズの長距離光ファイバの帯域を5倍にアップ

最近の研究によると、ノイズキャンセル技術は、長時間のフライトで隣の席の赤ん坊の泣き叫ぶ声や男女のおしゃべりをブロックするだけでなく、インターネット接続の品質と信頼性とスピードを高めることができる。VentureBeatが見つけたNature Photonics掲載の研究論文が、そう述べている。ノイズキャンセル技術はバックグラウンドノイズを排除するわけだから、光ファイバ上の信号を掃除して接続の速度と質を増進することもできるのだ。

長距離光ファイバネットワークの上を旅する主信号に付随するノイズを、それらを打ち消す光線を照射してキャンセルすると、スピードを最大でそれまでの400%に上げることができる。Bell Laboratories(ベル研)のXiang Liuが率いる研究チームが、そう述べている。それにより、12800キロメートルを超える長さのケーブル上で毎秒400ギガビットの送信が可能になる(サイクリストのRyan Stotlandが2009年に南米の7か国を自転車ツアーしたときの全走行距離は、これよりも短かった)。すなわち、複数の大陸にまたがる高速インターネットが可能になる。

国際データ通信において、接続インフラの感度を上げるための高価なハードウェア投資をしなくてもすむようになる、という意味でこの技術の価値は大きい。しかもこの研究がもたらす変化はスループットの今後の段階的な改善ではなくて、一挙に400%の改善だから、世界中で日に日に急速に増加する一方の帯域需要に即応できる可能性がある。それはGoogleがKansas CityAustinやユタ州のProvoなどで実験している野心的な超高速光ファイバインターネット事業よりも、はるかに大きな可能性だ。

実用化試験はまだまだ先のようだが、ネットワーク技術者や科学者たちを長年悩ませてきた、ノイズによる信号の劣化という問題を解決するエレガントなソリューションとして期待は大きい。Google的に全米を高速光ファイバでおおうと110億ドルぐらいかかるらしい。こちらのノイズキャンセル技術の、実用化費用はどれぐらいになるのだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))