HP、控え目な会計第1四半期は予測を上回る売上282億ドル、1株当たり利益0.90ドル

今日(米国時間2/20)の取引時間終了後、HPが2014年会計第1四半期の業績を発表した。売上282億ドル、非GAAP 1株当たり0.90ドルは、いずれも予測をわずかに上回った。投資家らの予測は、売上271.9億ドル、1株当たり利益0.84ドルだった。

HPの売上は前年同期より1%減少した。それでなぜ上回ったのか? 人々があなたの会社の売上を4%下がると予想していたなら、これは立派な数字だ。HPの非GAAP 1株当たり利益は10%増、同GAAPは17%増だった。

次の会計第2四半期についてHPは、1株当たり利益0.85~0.89ドル(非GAAP)と予測した。アナリストの予想は0.89ドル。HPが時間外取引で横ばいから下げ気味なのは、恐らくこの弱気が理由だろう。

厳しかった2013年会計第3四半期の後、HPは2期連続で堅調な業績をみせている。これを現CEO Meg Whitmanの経営プランが機能している現れだとする Julie Bortの意見に、私は同意する。

さてPCに関して。HPのパソコン事業の内訳は以下の通り。

パーソナルシステムズの売上は前年同期比4%増、経常利益率3.3%。企業向売上は8%増、消費者向売上は3%ダウン。総販売台数はデスクトップが6%増、ノートは5%増だった。

これはわれわれの予想と符合しているかもしれない。企業向けPC需要の好調が、消費者向けの低調を補って余りある。MicrosoftのOEM売上の詳細を思いだせば、ストーリーは似かよっている。プリンター売上は2%ダウンした。Whitman曰く、HPは「いま、しばらくぶりに強力なポジションにいる」。

同感だ。

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Groupon、時間外取引で急騰。Q4売上7.68億ドル、EPS 0.04ドルで予測を上回る[アップデート:熱狂の後、投資家に嫌気]

アップデート 1:投資家らはGrouponの予想以上の業績を受け、大きく高値をつけた。しかし、15%近く上げたそのわずか10分後にトーンが変わった。現在同社は5%以上値を下げている。

アップデート 2:どうやら一般的な予測の相違らしい。Grouponは今年の利益を大きく伸びないと予測した。投資家は2倍以上を期待していた。痛っ。

今日(米国時間2/20)の取引終了後、Grouponは2013年第4四半期の業績を発表した。売上は7.684億ドル、非GAAP 1株当たり利益は0.04ドルだった。前四半期のGrouponは、売上5.951億ドル、1株当たり利益0.02ドルだった。

今日報告されたGrouponの第4四半期に対するアナリストの予測は、1株当たり利益が再び0.02ドル、売上は大幅増の7.19億ドルだった。もちろんこの第4四半期は、消費に関わる企業にとって恒例の書き入れ時である。

今日の通常取引で、Grouponは1.5%以上値を上げて市場のリードしていた。収支報告後、Gouponは13%の急上昇を見せた。

GAAPべースで、Grouponは1株当たり12セントの損失だった。GAAPと非GAAPでここまで大きな差が出るのはなぜか? 同社によると、「株式補償、買収費用、および中国での少額投資の損失」とのこと。それなら納得だ。

Grouponの通年売上は26億ドルだった。

対前年比を見ると、第4四半期の売上は20%増でホリデーショッピングが主な理由だと同社は言っている。全般的にGrouponにとって堅調な四半期だった。

モバイルは同社にとって益々重要になってきており、2013年12月に同社は「全世界の取引の50%近くがモバイル端末上で完結している」と語った。その月のGrouponはまさしくモバイルカンパニーだった。次の四半期でこの比率がどう変わるかに注目したい。

今後はどうなのか? Grouponは次四半期の予測を、売上7.1~7.6億ドル、1株当たり(非GAAP)損失2~4セントとしている。この損失は最近の韓国企業Ticket Monster買収の費用に起因するものだ。

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今日Twitterは、時価総額 “12.14 Instagrams” を失った

昨日(米国時間2/5)Twitterは、苦難の業績報告日を過ごした。好調の財務状況を報告しながら、ユーザー数の成長は小さかった。一部の投資家は、直ちに持株を放出した

このニュースを受け、今日Twitter株は16ドル近く下がり、同社は時価総額にして約87億ドルを失った。

別の見方をしてみよう。その昔Facebookは、10億ドル相当でInstagramの買収を提案をした。しかし、契約締結時にはFacebookの株が下がり、その小さな写真アプリは、わずか7.15億ドルで売られた。

つまり、Twitterは〈今日〉の価値で、12.14 Instagramsを失った。投資家は成長を好み、Twitterには不足していた。

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LinkedIn、4Q売上4.47億ドルで予測を上回るも、成長への懸念で株価は急落

本日(米国時間2/6)通常株取引終了後、LinkedInが2013年第4四半期の業績を報告した。売上は4.472億ドル、非GAAP1株当たり利益は0.39ドルだった。アナリスト予測は、それぞれ4.37億ドル、0.38ドルだった。

通常取引時間内のLinkedIn株は、高めを保ち4%以上の高値で引けた。しかし時間外取引で急落した。同社はこの期の売上を4.15~4.20億ドルと予測していた。

直前の四半期、LinkedInの売上は3.93億ドル、1株当たり利益は0.39ドルだった。

LinkedInは、現在2.77億人のメンバーを保有していると報告した。リリース文中同社はこの結果を「堅調」と評している。

同社の「タレント・ソリューション」部門は、同四半期に2.456億ドルを売り上げた。マーケティング・ソリューションの売上は1.135億ドル、プレミアム・サプスクリプション事業は0.881億ドルだった。

なぜ、LinkedInは時間外取引で値を下げているのか? どうやら同社が出した今年の売上予測、20.2~20.5億ドルという数値がウォール街の期待を下回っているようだ。この状況は、昨日Twitterが収支報告で、売上、利益ともに予測を上回りながら、長期成長予測への懸念で株価を下げたことと酷似している。LinkedInの落ち込みはTwitterほどではないようだが、損失は膨大だ。

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トップ画像提供:Sheila Scarborough, via CC BY 2.0 license. (Image from Flickr. It has been cropped.)

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Twitter、上場後初の四半期決算は予想を上回る好成績―ユーザー数の伸び悩みを嫌気して株価は急落

今日(米国時間2/5)、Twitterは上場以後、公開企業として最初の四半期決算を発表した。売上高は2億4270万ドル、1株あたり利益は0.02ドル(非GAAP)だった。1株あたり0.02ドルの赤字、2億1782万ドルの売上というのがアナリストの予測だった。

良い材料、悪い材料が混じった期待の中で時間内取引ではTwitterの株価は1%下がっただけだったが、決算が正式に発表された後、株価は急落した。

今期のTwitterが発表した月間アクティブ・ユーザーは2億4100万人、このうちモバイルのユーザーは1億8400万人だった。

Twitterにとってきわめて重要な点だが、モバイル広告が総収入の75%を占めた。Twitterのビジネスは今や完全にモバイルとなったといっていいだろう。

決算の数字としては今期の成績はきわめて良かった。損失が予想されたにもかかわらず、利益を確保したし、売上は前四半期と比較して健全な成長を示した。しかしユーザー数の伸びの鈍化は予想以上だった。時間外取引で株価が急落したのはこの点に対する懸念が原因とみられる。

もし今後Twitterのユーザー数の伸びが見込めないとなれば、売上高も、結局は利益も成長を期待できないことになる。

Twitterが上場を控えて証券取引委員化に提出したS-1申請書によれば、Twitterは今期の直近にあたる2013年の第3四半期に1億6860万ドルの売上を計上している

Twitterはさまざまな駆け引きを駆使した結果、上場価格を26ドルとした。昨年11月の上場以来、Twitterは70ドルの高値を付けた。Facebookが上場後に値を大きく下げたのと反対にTwitterは上場後大きく値を上げた。これは投資家がTwitterの成長の可能性を高く評価したためだ。それだけに今回のユーザー数伸び悩みを示す数字は大きな影響を与えそうだ。

トップ画像: Andreas Eldh under CC BY 2.0. Via Flickr. 画像はトリミングされている。

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Amazon株、時間外取引で下落。予想を下回る業績と弱気の予測が原因

今日(米国時間1/30)の株式市場閉鎖後、Amazonは第4四半期の業績を発表した。売上は255.9億ドル、1株当たり利益(EPS)は0.51ドルだった。同期の経常利益は0.51億ドルで、対前年比26%増だった。

ウォール街は、Amazonの売上を260.6億ドル、EPS 0.66ドルと予測していた。つまりAmazonは、GDPの伸びる四半期において、売上と利益の両方で期待を裏切った。

通常取引で、Amazon株は非常に好調で5%値を上げた。時間外取引では8%近く急落した。ちなみにAmazonの予測EPS成長率は200%以上たった。

失望させる収支にもかかわらず、同社は楽観的だ。「Amazonの顧客にとって今は良い時だ」とファウンダー・CEOのJeff Bezosが収支会見で言った。

直前の四半期でAmazonは、売上170.9億ドル、EPS マイナス0.09ドルだった。同社にとって2期連続の損失だった。3Qと4Qの売上差は、毎年Amazonにとって好機であるホリデーシーズンが含まれるかどうかによる。。

1年前の同四半期、Amazonの1株当たり利益は0.21ドルだった。

2013通年では、Amazonの売上は744.5億ドル、前年比22%増だった。同期間の経常利益は10%増の7.45億ドル、年末の現金および現金相当保有額は86億ドルだった。

Amazon株が通常取引で400ドル以上にはね上がったのは、おそらく昨日発表されたFacebookの期待以上に好調な業績が理由だろう。Twitterも堅調に8%値を上げ、同じ風に乗っている。しかし数字が出された今、あの楽観的予想は見当外れだったようだ。

次の四半期に関してAmazonは、売上182~199億ドル、前年比13%増と予測している。

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Google 2013年Q4:売上168.6億ドルはアナリスト予測超え、EPS 12.01ドルはモトローラの不振で予測に届かず


先ほどGoogleは2013年Q4の収支を報告しその内容はウォール街の予測にほぼ沿うものだったが、1株当たり利益は予測を下回った。これはMotorolaの損失が前年同期の2倍と予想以上に振るわなかったためだ。

過去3ヵ月間に同社は、売上168.6億ドル、純利益33.7億ドルを記録した。非GAAP1株当たり利益(EPS)は12.01ドル、GAAP EPSは9.90ドルだった。

「2013年を再び勢いと成長の四半期で終えることができた。Google単独の売上は前年比22%増の157億ドルだった」とGoogle CEOのLarry Pageが声明文で語った。「われわれは幅広い製品の改良および事業目標において大きな成果を上げた。引き続きユーザー体験に全力を注ぐことで、人々の生活を改善していくことを楽しみにしている」。

収支報告前には多くのアナリストたちが、同社の1株当たり利益はモバイルとYouTubeの広告売上に支えられて約16%上昇すると予測していた。アナリストの総意は、Googleの売上を167.5億ドル(前年比37.8%アップ)、1株当たり利益を12.26ドルと予測していた。

昨期は、売上148.9億ドル、純利益29.7億ドル、EPS 10.74ドルだった。

Googleは直近の3四半期連続でウォール街の予測を上回っており、主にこれはAdWords拡大キャンペーンの売上好調によるものだ。しかし全体では、Googleの広告成績を測る鍵となる指標であるクリック単価が、Q3には4%、前年比では8%ダウンと減少傾向にある。一方有償クリックは、Q3に8%、前年比26%増加している。今期(Q4)の有償クリック数は31%増、クリック単価の減少は2%に留まった。

4Qのトラフィック獲得コストは33.1億ドルと、前年同期の30.8億ドルから増加した。これはGoogle全売上の24%に当たる。前年は25%だった。

ここ数週間のGoogleは特に興味をひいていた。32億ドルでNestを買収したことを発表し、つい昨日には(今日の収支報告に合わせたに違いない)Motorolaの大部分をLenovoに売却することを表明した。

Motoralは、2012年にGoogleが買収して以来損失を出し続けてきた。昨四半期の経常損失は2.48億ドルで、今期は12.4億ドルを売上げたが3.84億ドルの損失だった。

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Facebook、2013年Q4の収支は、売上25.9億ドルEPS 0.31ドルでアナリスト予測を上回る

本日(米国時間1/29)Facebookは、2013年第4四半期の収支を報告した。売上は25.9億ドル、1株当たり利益(EPS)は0.31ドルだった。アナリストの予測は、売上23.3億ドル、EPS 0.27ドルだった。いずれの数値も非GAAP。

通常取引におけるFacebookの株価は3%前後値を下げたが、時間外取引では急上昇した。

同期のGAPP純利益は5.25億ドルで、1年前のわずか0.64億ドルから大幅に伸びた。

株式上場以降のFacebookはジェットコースターのようだ。公開時の株価38ドルが、一時は18ドルまで下がり、その後50ドルを超える急騰を見せた。いまやこの会社は、デスクトップからモバイルへの広告売上移行における疑似伝説だ。上場後、市場はFacebookがスマートフォンから収益を上げることはできないだろうと苛立っていた。それは間違っていた。昨四半期、Facebookは売上20.2億ドル、1株当たり利益0.25ドルを計上した。

今日Facebookは、広告売上におけるモバイルのシェアは53%であったことを報告した。

通年では、Facebookの売上は78.7億ドル、前年比55%増、純利益15.0億ドルだった。12月の日間アクティブユーザー数は7.57億人で、伸びは控え目ながら順調な22%だった。同社にとって鍵となる月間モバイルユーザー数は、39%増の9.45億人だった。

総合的に見て、Facebookの航行は順風満帆だ。この四半期はほぼあらゆる面において好調だったが、[広告売上のモバイル比率]53%という数字は前四半期からわずか4ポイントの増加であり、期待されていたほどの成長ペースではない。それでもFacebookのモバイル利用の成長を踏まえると、まだ伸びる余地がある。

この後行われるFacebookの収支会見では、ソーシャルカンパニーにおける重要なマーケットである若年層の利用状況について話を聞けることを期待している。

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Yahoo、2013年Q4売上は12.7億ドル6%ダウン、EPSは0.46ドル31%アップ、ディスプレイ広告は6%ダウン

今日(米国時間1/28)Yahooは2013年第4四半期の収支を報告した。GAAP売上12.7億ドル、非GAAP1株当たり利益0.46ドルだった。トラフィック獲得コスト(TAC)を除いた売上は12億ドルだった。売上は6%減少したが、EPSは31%増加した。

非GAAP経常利益は3.3億ドル、前年比3%減だった。

First Callのアナリストの予測 ― TACを除く売上12.01億ドル、非GAAP利益2.497ドル ― に基づくと、この結果は悲喜半ばだ。アナリストの合意予測による1株当たり利益は0.38ドルだった。昨期Yahooが与えた指針と比赫すると、TACを除いた売上は11.8~12.2億ドルの予測範囲内、非GAAP経常利益は2.4~2.6億ドルの予測を上回った。

同じく本日報告された年間業績は、売上が47億ドルで6%減、利益が5.9億ドルで4%増だった。

Q4のディスプレイ広告(除TAC)は4.91億ドルで、2012年Q4の5.20億ドルから6%減。2013通年では17.37億ドルで、前年の1.899億ドルから9%減だった。

検索はやや明るい兆しを見せた。Yahooによると、2013年4Qの検索売上(除TAC)は4.61億ドルで、前年同期の4.27億ドルから8%増だった。2013通年では16.99億ドル、6%増。

昨期Yahooは、売上10.8億ドル、ディスプレイ広告(除TAC)7%減の4.21億ドルとギリギリ予測達成したことから、注目はYahooがこの主要収益源の流れを取り戻せるかに集まっていた。その意味で今期は相半ばする結果だった。

今月同社は、新たに広告配信および広告管理のユニットを立ち上げた。同社はTumblrのスポンサー付投稿もサポートしている ― これは同社が今年Tumblr広告における存在感を高めるための全体計画の一部だ。ただし、こうした取組みの効果が出るまでにはしばらく時間がかかるだろう。

CEO Marissa Mayerの下、同社は買収ブームにあり、昨期だけで8社を買収した ― Aviate (ThumbsUp Labs)、PeerCDN (Instant IO)、Evntlive、Ptch、SkyPhrase、LookFlow、Bread Labs、およびHitpost。自社サービスおよび株式買い戻しへの継続投資と合わせ、同社の現金保有高は約50億ドルとなり、1年前から10億ドル減少した。

現金持ち高を伸ばす方法の一つが、今後の特許売却だ。CFO Ken Goldmanは収支会見中、同社は今年中に特許の売却を始める計画であると語り、同社が運営会社であること ― 執行機関ではない ― を強調した。

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Apple、2014年Q1にiPhone 5100万台、iPad 2600万台、Mac 480万台を販売。しかし成長は鈍化

アナリストらは、今期のAppleハードウェアを好調と予想し、Fortuneによると、iPhoneの出荷台数を5400~5600万台、iPadを2500万台、Macを460万台と予測していた。実際の結果は、iPhoneが5100万台で予測に達しなかったが、iPadの2600万台、Macの480万台はわずかに予測を上回った。

これは2013年10月から12月というホリデーシーズンを含む四半期だということを思い出していただきたい。下降を続けるiPodの販売はわずか600万台で、1年前の1270万台から激減した。しかし、これは驚くことではなく、Appleも人々がiPhoneやiPadのような多機能デバイスに移行することに何の懸念もないだろう。iPhoneの数字こそ人々が注目し話題にする対象だ。

それでもiPhoneおよびiPadの売上はいずれも前年より増えている。2013年Q4に、AppleはiPhoneを4780万台、iPadを2290万台、Macを410万台売った。今四半期のAppleは、iPhone 5c、5s、iPad AirおよびiPad mini、さらにはMacBook Proの新モデルも10月に発売されあらゆる部門で四半期新記録を打ち立てた。これほどの新ハードウェアと共に迎えたホリデーシーズンは前例がなく、数字もそれを反映した。

iPhoneの販売台数は、2012年Q1から2013年Q1の間に、29.5%増加し、同時期にiPadは48%以上伸びた。今回(2013年Q1から2014年Q1)、iPhoneはわずか6.7%、iPadもわずか8.4%の伸びだった。これらの数字は、Appleがこのビジネスで成長の余地に困窮しているという印象を拭うにはあまり役立たないだろうが、それでも新記録の四半期であったことに違いない。

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Apple、悲喜半ばの2014年Q1。売上576億ドル、利益131億ドル、EPS 14.50ドル

先ほどAppleは2014年Q1の収支報告を公開した。売上は576億ドル、純利益131億ドル、1株当たり利益(EPS)14.50ドルだった。前年同期と比べると、売上は5.7%増、EPSは5%増、純利益は横ばいだった。

同四半期にAppleはiPhoneを5100万台、iPadを2600万台、Macを4800万台売った。iPhoneは依然としてApple最大の金を生む製品だが、アナリストの予測は5500万台だった。Appleは彼らの期待を上回ることができなかった。2013年Q1と比較すると、iPhoneの売上は6.7%増(Appleの総売上よりも増加率が大きい)で、iPadは13.5%増だった。ハードウェア売上の詳細については本誌の別記事を参照されたい。

Apple CFOのPeter Oppenheimerは収支会見で「供給不足にもかかわらず」iPadを2600万台売ったと語った。つまりもっと在庫があればもっと売っていたということだ。「12月期終了時にはほぼ需給のバランスが整った」とOppenheimerはiPadの生産について言った。

「iPhoneおよびiPadの売上が新記録を達成し、Mac製品は好調、iTunes、ソフトウェア&サービス部門も引き続き成長していることを喜んでいる」とCEOのTim Cookがリリース文で語った。「お客様に満足していただくことを喜びとし、今後もわが社の製品とサービスをによってさらに体験を向上させるべく投資を続けていくつもりだ」。

売上は予測を下回ったが、EPSは予測以上

Fortuneによると、アナリストの総意は1株当たり14.36ドル、売上581億ドルと、いずれも成長を見込んでいた。WSJの予測は、売上574.6億ドル、利益126.8億ドルで利益は前年比3%減と予測していた。

iPhoneの販売台数が初めて5000万台を越える史上最高を記録しながら、売上はウォール街の予測を下回った。一方利益は横ばいでEPSは予想を上回った。利益率は37.9%、前年同期は38.6%だった。それが純利益が横ばいだった理由だ。

ちなみに、Appleは2013年Q4、売上375億ドル、純利益75億ドル、1株当たり利益8.26ドルだった。

前四半期決算報告時の指針で、Appleは売上550~580億ドル、利益率36.5~37.5%と予測していた。過去3四半期にわたり、Apple自身による指針は大きく精度を高めており、予測の上限は実際の数字に極めて近い。

ソフトウェア売上は前年比26%増だった。iOS 7は対応機種の80パーセントにインストールされた。「iOSは世界で最も人気の高いオペレーティングシステム」とOppenheimerは言った。iWorkアプリはOS X、iOSの両方で無料になったが、今のところ成長に影響を与えていない。

今四半期、iTunes、ソフトウェア&サービス全体で44億ドルを売上げた。

同社の現金保有高は1467.6億ドルから1588億ドルへと増えた。これは今でもAppleにとって重要な戦略資産だ。ただし米国内ではわずか344億ドルしか保有していない。

この数年間、同社は配当および株式買い戻しに関して寛容さを増しているが、それでも今四半期だけで120億ドルを加えている。多くのIT企業は12億ドルの〈売上〉を切望していることだろう。

暗い見通し

Appleは次四半期の売上予測を420~440億ドル、純利益を37~38%としている。2013年Q2の売上実績は436億ドルだった。つまり、Appleは来期売上に関して前年比ほぼ横ばいと予想していることになる。

Apple株は、時間外取引で5.7%ダウンを示しているが、主たる理由は今期の売上ではなく来期の指針によるものだろう。

海外売上

大中華圏およびヨーロッパにおける売上は前年から成長を続けているが、その他の地域では横ばいに近い。海外売上の詳細については別稿を参照されたい。

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Facebook、デスクトップ広告売上2600万ドル減。モバイルは2.26億ドル増

Facebookは今日(米国時間10/30)、第3四半期業績報告の中で、同四半期中の広告売上の49%がモバイルによるものであると報告した。この数字は、第2四半期の41%から8%の増加だ。

Facebookの第3四半期広告売上は18億ドルだった。その49%は8.82億ドルなので、Facebookのデスクトップ広告売上は残る9.18億ドルということになる。

第2四半期、Facebookの広告売上は16億ドルで、その41%である6.56億ドルがモバイルだった。デスクトップは9.44億ドルだったことになる。

つまり、Facebookのデスクトップ広告売上は、第2四半期から2600万ドル〈減〉っている。第1四半期8.75億ドルだった。かくしてFacebookのデスクトップ広告売上は、2013年第2四半期がピークだった。

しかし、好調なホリデー四半期にFacebookのデスクトップ広告売上が再び伸びる可能性はある。直近四半期の成長率はマイナスだった。

同社のユーザーベースは伸び続けているので、広告売上全体を増やすことは容易かもしれない。モバイルが急上昇を続けたとしても、デスクトップ広告が伸びることは可能だ。たとえ全広告売上に対するパーセンテージが落ちたとしても。実際、デスクトップ広告のARPU[加入者1人当たり売上]が順調であると仮定するなら、今後もユーザーベース拡大および海外ユーザーの収益改善による売上増が期待できる。

第4四半期のFacebook最大の売上カテゴリーは、何か異変が起きない限りモバイルになるだろう。Facebookがわずか1期で広告売上を2.26億ドル伸ばしたことは大変なものだが、第2四半期にはその数字が2.82億ドルだった。

Facebookは、紛れもなくモバイルファースト企業に移行した。Yahooもこれに倣うことができるかもしれない。

トップ画像提供:Flickr

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(翻訳:Nob Takahashi)


Facebookは第3四半期も好調―売上20.2億ドル、1株あたり利益0.25ドル、広告売上の49%はモバイルから

今日(米国時間10/30)、Facebookは 2013年第3四半期の決算を発表した。売上高は20億2000万ドル、1株当たり利益は0.25ドルで、売上高19億1000万ドル、1株当たり利益 0.19ドルというアナリストの予想を上回った。

好調の主な要因はモバイル広告収入の伸びで、今期は49%にもなっている。Facebookの広告売上高は18億ドルで、対前年同期比で66%のアップだった。

今期のFacebookの決算は重要な数字がすべて好調を示している。1日当たりアクティブ・ユーザー数は25%アップして7億2800万人に、登録ユーザー数は18%アップして11億9000万人になった。

モバイルの月間アクティブ・ユーザーは対前年同期比45%のアップで8億7400万人、 月間アクティブ・ユーザー総数は対前年同期比40%のアップで、2013年9月の月間アクティブ・ユーザー数は5億700万人だった。

これらのFacebookのユーザーの増加は主としてアメリカ以外から生じている。第3四半期のアメリカにおける新規ユーザーはわずか100万人だった。

Facebookのユーザーと収入がともにモバイルに移行していることは、スマートフォンがコンピューティングの主役の座を占めつつある傾向がさらに強まっていることを実証している。モバイル・ユーザーから収入を得る道を確保することが上場以後のFacebookの主要な課題であり、この点に関する投資家の懸念が上場後しばらくの株価の低下を招いていた。最近のモバイル収入の飛躍的な伸びはこうした市場の懸念を払拭するものだ。

今日のプレスリリースでCEOのマーク・ザッカーバーグは「この10年、Facebookは世界をより結びつけられた場所にすることを使命としてきた。今期の力強い結果は、われわれが次の段階に踏み出す準備が整ったことを意味する。われわれは全人類の残りの50億人がオンライン化し知識経済に参加できるよう努力する」と述べた。

現在Facebookの株価は時間外取引で11%アップし、54ドルとなっている。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


ノキア、北米で大躍進。Q3の端末出荷台数は前年比367%増

Nokiaの最新業績報告によると、同社はついに北米地区で、Windows Phoneベースのスマートフォン、Lumiaの市場を軌道に乗せた。これは、プラットフォーム自身にとっても、Nokiaの端末事業を70億ドル以上で買収するMicrosoftにとっても朗報だ。

Nokiaの北米における端末台数は、2013年第2四半期の50万台から、第3四半期には140万台へと増えた。第1四半期は40万台、1年前の第3四半期は30万だった。同地域における四半期当たりの出荷台数を1四半期で3倍近くに伸ばしたことには、驚くほかない。

Nokiaによると、「北米における連続成長は、当社のスマート・デバイス事業の売上増が主な要因」だという。つまり、売上増の大部分はスマートフォンによるものだ。そして、米国内のモバイル市場がカナダよりはるかに大きいことを踏まえると、殆どの販売は国境の南側で起きたと考えられる。

つまりNokiaは、第3四半期に前期よりはるかに多くのWindows Phone端末を売ったことになる。ざっと見積って、米国内で100万台以上のLumiaを売ったと考えていいだろう。

以下がそのグラフだ。

Nokia Lumiaシリーズのスマートフォンは、2011年11月に発売された。同社の第4四半期中にあたる。この期に同社は「世界で100万台以上のLumia」を販売したことを後に明らかにした。

続く2012年第1四半期、Nokiaは販売台数を公表しなかった。2012年第2四半期には、世界で400万台売ったと報告した。ここからは、Nokiaが控え目ながら順調にLumiaシリーズの売上を伸ばしていたと見ることができる。

しかし、2012年第3四半期、販売台数は290万台に落ち込み、同社にとって非常に苦しい時期を迎えた。Nokiaは「Lumiaの新製品群によるすばらしいイノベーションが次に来ることを公表した」ことが原因だと指摘した。

それ以来、Lumiaの販売は期毎に伸び続け、2012年3Qの440万台から、直近の2013年3Qには880万台へと増えた。以下のグラフで全貌がわかる。

つまり、世界市場での成長は順調で、次の第4四半期には、初めてWindows Phone端末の販売台数を1000万の大台に乗せられるかもしれない。しかし北米市場については、同社の苦戦を認めなくてはならない。グローバル事業が拡大を続ける中、北米は停滞している。

しかし、ローエンドのLumia 520(および521)とハイエンドのLumia 1020に加え、Windows Phone 8のソフトウェア改善によって、少なくとも米国での成長に必要なカギは解かれたようだ。

これは重要だ。もしNokiaがこの市場で失敗すると、通信会社の支援が打ち切られる危険もある。この種のものはひとたび失うと、再び獲得することは難しい。すなわち、好調な第3四半期は、米国市場におけるNokiaが長期的に存続できることを暗示しているとも言える。

NokiaのWindows Phone戦略は、長年批判の的となり、見込みがない、運がない、不誠実、高価だと言われ続けてきた。MicrosoftのWindows Phone戦略も同様にやり玉に上げられてきた。今や両者がタッグを組み、非難の的が一点に集中するので時間の節約だ。冗談はさておき、Nokia ― Windows Phone OEMの事実上の標準 ― は、数四半期前と同じ台数を出荷できることを証明した。しかし、北米の問題は消えていない。Microsoftは自身のプラットフォームを自国の市場で売ることかできるのか? 長年のつらい歩みを経て、答えはもうすぐはっきりするだろう。

では次の目標は何か。Lumiaの北米売上を伸ばし続けること。もしNokiaが、この地域で例えば200万台第4四半期に販売できれば、ゲームとして成立するだろう。

データはすべてNokiaによる。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Amazon、Q3売上24%増の170億ドルも、損益は2期連続のマイナス

Amazonの第3四半期業績はアナリスト予測を辛うじて上回り、売上170.9億ドル、損失4100万ドル、1株当たり0.09ドルだった。ウォール街の予測は、1株当たり損失0.10ドル、売上168億ドルだった。

時間外取引で、Amazon株は7%上昇した。投資家らはこの日の結果に元気づけられたに違いない。しかし、GeekWireのBlair Frankが指摘するように、これはAmazonにとって2期連続の損失であり、同社の第4四半期予想は驚きの損失5億ドルだ。

しかし損失の内訳には、株式による報酬3.5億ドルおよび無形資産の償却が含まれている。つまり現金損失はある程度鈍化している。

会社は雑草のごとく伸びているが、さして利益性の高い雑草ではない。Amazonは、来たる第4四半期の純売上高を235~265億ドルの間と予想している。この数字は、対前年比でそれぞれ10~25%の伸びに相当する。

Amazonは現金および現金相当物約77億ドルを保有しているので、資金不足にはほぼ遠い。1年前の同四半期、同社の純売上は138.1億ドル、損失は2.74億ドルだった。よってこの四半期はある意味で前進だ。

この会社は、利益に対する意欲のなさで悪名高く、代わりに同社のさまざまなビジネスユニットに資金を注ぎ込み続けている。Amazonは、タブレットを売り、ビデオをストリームし、あらゆる種類の商品 ― 食料雑科さえ ― を配送する一方で、エンタープライズ水準のクラウドコンピューティング・ソリューションを提供している。多様な会社である。

Amazonは投資を抑えることによって、高水準の利益を達成することも可能だ。しかし、近いうちには起こりそうもない。素晴らしき船に乗ってベゾスは疾走する。

トップ画像提供:Carl Malamud

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(翻訳:Nob Takahashi)


Netflix、Q3実績でアナリスト予測を上回る。国内ユーザー130万人増、1株当たり利益0.52ドル

Netflixの2013年第3四半期の業績が発表され、購読者数はアナリストの予測を越えた。1株当たり利益は0.52ドル、売上は11億ドルだった。前年同期は、それぞれ0.13ドル、9.05億ドルだった。利益はアナリスト予測0.49ドルを上回り、売上は予測の11億ドルで一致した。

いつもの通り、Netflixの収支レポートで最も注目すべき数字は国内購読者数の成長だ。同社はこの四半期中に130万人の国内購読者を増やした。同社の予想は70~150万人だった。アナリストの予測は国内110万人、海外95万人だった。

第2四半期、Netflixの国内購読者数は63万人増とアナリスト予測をやや下回った。それが原因で株価も時間外取引で8%ほど下がったが、それ以降350ドルに戻した。過去1年間で株価は200%以上伸びた。

投資家らはNetflixの海外での成長にも目を見張っている。海外購読者数は140万人増で、売上1.83億ドルに貢献した。

Netflixの成長は、高価値のオリジナルコンテンツを購読者向ストリーミングサービスに加えたことによるものだ。今年同社は政治スリラー「House of Cards」と、人気のカルトコメディー「Arrested Development」第3シーズンで絶賛を浴びた。第3四半期には、Weedsの作者、Jenji Kohanによるプリズン・ドラマコメディー「Orange Is The New Black」を追加した。

購読者数を増やす傍ら、Netflixはコンテンツでいくつかの賞を受賞した。ストリーミングサービスとして初めて、エミー賞を3部門で受賞し、ドラマシリーズ最優秀監督賞に、House of Cardsのデビット・フィンチャーが選ばれた。これらの受賞は、同社がオリジナルコンテンツの世界でもケーブルや放送と対等に戦えることを示すものだ

サービス分野でNetflixはパーソナル化をさらに進めている。この夏に個人化プロフィールを導入して、一世帯の複数視聴者をサポートし、続けてパーソナル化されたインスタント番組表 “My List”を公開した。これは同サービスのライブラリーにあるコンテンツを検索、発見するための新しい方法として作られた。すべてはユーザーをより多く再来させ、究極的には月額8ドルの購読サービスを長く契約してもらうためである。

Netflixは、セットトップボックスに自社アプリを載せるために、複数のケーブル会社と交渉中であることも報じられている。もし実現すれば、購読者数の伸びは、さらに早まるだろう。

第4四半期について、Netflixは国内購読者3270~3350万人を目標としており、これは160~240万人の増加に相当する。国内売上は7.31~7.41億ドル、海外売上は2.10~2.24億ドルとそれぞれ予想している。利益予想は、2900~4900万ドル、1株当たり0.47~0.73ドルだ。

Netflixの投資家らはこの報告に対してかなり熱烈な反応を見せており、株価は時間外取引で過去最大の10%上昇した。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Googleの第3四半期はアナリストの予想を上回る―売上148.9億ドル、純利益29.7億ドル、一株当たり利益10.74ドル

Googleの2013年第3四半期の決算報告が先ほど公開された。成績は全般的に予想を上まわっている。過去3ヶ月の連結売上高は 148億9000万ドル、純利益は29億7000万ドル、非GAAP利益は一株あたり10.74ドルだった。

Yahoo Financeによれば、アナリストは事前に148億ドルの売上、一株あたり10.35ドルの利益と予想していた。Googleにとってさいわいなことに、今期の成績は前期に比べて大幅な改善となった。前期は売上でも一株当たり利益でもウォール・ストリートの期待を下回っていた

株式市場はすでこのニュースに反応している。Googleの株価は市場の終値で1%上昇したが、現在、時間外取引で6%上昇している。

大勢の目がGoogleの広告ビジネス、特にそのクリック単価に向けられている。オンライン・マーケティング会社のThe Search Agencyが最近発表したレポートによれば、Googleのクリック単価は、前四半期に3.5%アップしたとされていた。しかし今回のGoogleの発表ではそれと違い、クリック単価は対前四半期で8%、対前年同期比で4%ダウンしている。第2四半期でも第1四半期にくらべて6%のダウンだったから、これはGoogleにとっては懸念すべき傾向だろう。

Googleの広告ビジネスは近々、賛否の議論のある領域に入る。Googleによれば、数週間後にGoogle+ユーザーの投稿したテキストや写真をプロダクトの推薦に利用する広告を導入するという。一方、エンハンス・キャンペーン(広告主は単一の出稿で複数のデバイスに広告を表示できる)はモバイル広告分野でのGoogleの地位に好影響を与える。一方、有料クリック数は対前年同期比26%のアップ、前四半期比で8%のアップだった。

今期、Googleはハードウェア事業にも力を入れた。傘下のMotorola Mobilityが発表したMoto Xは全般的に好意的な評価を得ている。いささか奇妙なドングルタイプの35ドルのChromecastは即座にAmazonのベストセラー商品のトップに踊りでた。しかしMotorola事業部はここしばらく四半期ごとに赤字を計上し続けている。コストの削減のために大幅な人員削減が行われてきたが、最近は従業員数はいちおう安定している。しかし売上はわずか11億8000万ドル(Googleの全売り上げの8%)で、2億4800という巨額の営業損失を記録している。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Adobe、Creative Cloudの加入者が100万人を突破。ただしQ3収益は9.95億ドルに減少

本日(米国時間9/17)Adobeは、2013年会計第3四半期の業績を発表した。同社の売上は9.951億ドル、1株当たり利益は0.32ドルと連続して減少したが(アナリストほぼ全員の予測通り)、定期課金サービスのCreative Cloudは、見事な成長を続けている。

しかし、さらに重要なのはAdobeが今日、Creative Cloudの加入者が100万人を越えたと発表したことだ。先にAdobeは、今年中に加入利用者(個人およびチーム)125万人を目標にしていると言っていたが、どうやら楽に達成できそうだ。

「われわれはQ3中に加入者100万人を達成した。これはCreative Cloudへの移行が予想より早く起きていることを示している」と、Adobeの社長・CEO、Shantanu Narayenは今日の声明で語った。

AdobeはCreative Cloudに大きく賭けており、今やユーザーが同社ソフトウェアを利用する主要な手段となっている。ユーザーや評論家の多くは、Adobeのこの動きを数年後と予想していたが、今年のMAXカンファレンスでのパッケージ商品販売中止の発表は、かなり大きな衝撃だった。しかしAdobeは、Creative Cloudの勢いがあまりにも良いとかねてから言っており、あえて予定より早くビジネスモデルを変える決断を下した。

最重要製品のビジネスモデルを変更したことで、Adobeが短期売上を捨て長期の定期課金収益を選んだことは明らかだ。その結果同社の四半期売上は現時点で減少を続けているが ― 今日の業績報告に如実に表れている ― 、概してAdobeの動きに好意的な投資家らにとっては意外なことでではない。事実今週Adobeの株価は、今日の業績発表を待たずに最高値を記録し、時間外取引でも急上昇を見せている。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Apple iPhoneの平均販売価格は、プロモーションの効果と旧機種の人気を暗示している

Appleの四半期決算が出た。そこで多くの業界人が注目しているのがiPhoneの平均販売価格だ。現在は580ドル前後で昨期の613ドルと比べると大きな変化だ。考えられる理由はいくつかあるが、それはAppleにとって必ずしも悪いことではない。

AT&Tは同四半期にかなり積極的な価格攻勢をかけ、その中にはiPhone 4Sを下取りしてiPhone 5を無料で提供するものもあった。AT&Tは収支会見で、前年同期よりも多くのiPhoneを販売したと言ったが、正確な数字は明かさなかった。おそらくそれは非常に好調だったという意味であり、大量の無料iPhoneを配った可能性があることを意味している。同四半期にはT-MobileもiPhone 5を発売し、当初はライバル他社よりも安くiPhoneを売っていたことも思い出してほしい(しかし、誰が損を被っているのかは不明だ)。

これは、AppleがiPhone 4やiPhone 4Sなど、現在も入手可能な旧機種を数多く販売していることを強く示す証拠でもある。Appleはこれらの機種をかなり安く卸しており、平均販売価格も低いことが多い。Walmartも6月後半からiPhone 5およびiPhone 4Sの値下げを始めており、これも平均販売価格を下げる要因だ。

では、なぜそれがAppleにとって良いことなのか?3100万台のiPhoneというのが非常に適切な理由の一つだ。Appleは、平均販売価格を下げることによって市場シェアを伸ばし、このプラットフォームにも端末売上全体にも、長期的な恩恵をもたらしている。なぜならiPhoneオーナーが他のApple製品を買うようになる、というハロー効果を生むからである。そして低い平均販売価格は、新興市場への侵入にも有利であり、これも同社にとって長期的恩恵だ。もし、この秋に低価格のiPhoneモデルが発売されれば、途上国市場はさらに開かれるだろう。

それでもAppleは、「今もiPhone 5は圧倒的に最も売れているiPhoneである」と収支会見で言ったが、同時に「iPhone 4とiPhone 4Sの販売状況にも大変満足している」とも言った。だとすれば、プロモーションは、旧機種以上に平均販売価格に大きな影響を与えたのかもしれない。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Appleの2013年Q3業績:売上353億ドル、利益69億ドル、1株当たり利益7.47ドルで予測を上回る。総利益率は対前年で減少

先ほどAppleは会計2013年第3四半期の収支決算を発表した。売上は353億ドル(前年同期の350億ドルから0.9%の微増)、純利益69億ドル(同88億ドルから21.6%減)、1株当たり利益(EPS)は7.47ドルで前年同期の9.32ドルから19.8%減だ26た。

Appleは今も金銭製造機だが、成長は鈍っている。最近同社は、製品発売サイクルを多少いじった。2012年最後の3ヵ月間でほぼ全製品ラインを一新し、2013年Q1の売上を強化した結果その後に空白を作った。Appleは、MacBook Airを除き、今年も同じパターンを踏襲すると見られる。

Zach EpsteinがTwitterで言っているように、現在世界一利益を上げているスマートフォンメーカーはSamsungで、その利益89億ドルはAppleを上回っている。ただし、Samsungが旗艦スマートフォンのGalaxy S4を発売したばかりなのに対して、iPhone 5の発売は10ヵ月前だ。

それでもAppleは予測を上回った

Bloomberg Businessweekによると、アナリストらの共通見解は、Appleの1株当たり利益が7.28ドル、売上は349億ドルだった。Fortuneの予測もほぼ同じで、売上349.4億ドル、1株当たり利益7.29ドルだった。

保有現金は1450億ドルから1466億ドルに微増。

同社の保有現金は1450億ドルから1466億ドルへとわずかに増えた。これは今もAppleの主要資産の一つだ。このおかげで、資金の心配をすることなく新製品の実験と準備に多くの時間を費やすことができる。Appleは利益を減らしているものの、この数字は伸ばしている。

「私たちは、記録達成の6月四半期にiPhone販売が3100万台を超え、iTunes、ソフトウェア、およびサービスにおける売上が好調に伸びていることを、とりわけ誇りに感じている」とCEO Tim Cookが収支報告で述べた。「来たるべきiOS 7とOS X Marvericksの公開は大いに楽しみだ。また、秋から2014年にかけて発表する予定の驚くべき新製品の開発にも集中して最大の努力を払っている」。

前四半期の決算報告では、今期売上を335~355億ドル、利益率36~37%と予測していた。従来同社の予測は控え目だったが、今回はぴったりだった ― これで株主に逃げられることもないだろう。

iPadの売上はダウン、旧iPhoneの人気は史上最高

数字を細く見ていくと、端末売上は予想通り低調だった。iPadの売上は1460万台で初めて前年同期を下回った。それでもiPhoneは3100万台以上を売り対前年比20%増だった。MacとiPodの販売は、対前期対前年共わずかに減少したが、これは他の〈iプロダクト〉との食い合いが始まっていることからAppleも予想していた。詳しくは本誌の別記事にて。

過去数週間、多くのアナリストが業界全体におけるスマートフォン販売の鈍化を報告している。Appleは、iPhone 4およびiPhone 4Sをいずれも低価格で販売しており、同社の利益を圧迫している。Horace DediuがTwitterで指摘したところによると、iPhoneの平均価格は昨期の613ドルから現在は580ドルまで下がっている。利益が落ちているのに、売上は前年比で増えているのはそのためだ。


Appleの成長なき四半期に関するグラフはこちら

2013年Q4とそれ以降

2013年Q4のApple自身による見通しは、売上が340~370億ドル( 2012年Q4は360億ドルだった)、利益率36~37%)

第2四半期中Appleは新製品を全く発売しておらず、同社自身の予測はかなり低かった。このほどAppleは、伝統的かつ期待されたWWDCキーノートでいくつかの新製品を発表した。MacBook AirMac Proも改訂された。しかし、前者の発売は四半期が終る6月30日のわずか数週間前であり、後者はまだ発売日も決まっていない。

そしてもちろん、AppleはiPhoneとiPadをそれぞれ昨年9月、10月以来リフレッシュしていない。言い換えれば、Q3はビッグな製品のないその他の四半期だった。Cookは収支会見の中でそのことを示唆し、新製品は秋にやってくると言った。リリース文中の発言でも確認されている。Appleは根本的に一新したiOS 7を発表した。このことで評論家たちは驚きの新製品が近づいていることを期待している。革新的製品という意味で、2013年Q4に長らく期待された発表があるのは間違いない。

株式市場に関して、Apple(NASDAQ:AAPL)は7月に入って以来かなり好調だ。6月末に400ドルを割った後、ここ数日間は420ドル以上で取引きされている。現在Apple株は時間外で4.16%高で取引きされており、投資家たちが今日の決算に満足したことを表している。

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(翻訳:Nob Takahashi)