Instagramがストーリーズをまとめて1ページに表示する機能をテスト中

Instagram Stories(インスタグラム・ストーリーズ)は、Facebook史上最高の製品へと成長した。昨年末時点で、Instagramユーザーの約半数、すなわち5億人が毎日このストーリーズ機能を使っている。これは、最初にストーリーズ形式を広めたSnapchat(スナップチャット)のデイリーアクティブユーザー全員の2倍近い。そしてこのほど、Instagramはストーリーズ体験を拡張し、これをInsagramアプリの中心とするテストを行っているようだ。

テスト中の新機能は、Instagramユーザーが一度に見えるストーリーズの数を増やすもので、ホーム画面と新しいストーリー専用画面の両方で利用できる。

ユーザーがInstagramアプリを最初に開くと、ストーリーズが画面のトップに1つだけ表示される代わりに、2例に並んだ状態で始まる。拡大されたストーリーズエリアの下には「See All Stories」(すべてのストーリーズを見る)ボタンがある。

これを押すと、フルスクリーンですべてのストーリーズをスクロールして見られる新しい画面になる。

カリフォルニア在住でソーシャルメディア・マネージャーを務めるJulian Gamboa(ジュリアン・ガンボア)氏が最初にこの機能を見つけた(@JulianGumboの投稿)。

InstagramはTechCrunchに、これは現在少数のユーザーで行っているテストであることを認めた。それ以上詳しくは語らなかったが、テストは1カ月以上続いていると話した。

この機能の多大な人気と成長ぶりや、Facebookの広告主にとってストーリーズがますます重要になっていることを踏まえれば、Facebookがさらに多くのユーザーをストーリーズに留めるためのアイデアを試すのは当然だろう。

2019年第3四半期に、Facebookはストーリーズを最も成長している分野の1つだと認め、全広告主700万社のうち300万社がFacebook、Instagram、Messengerのストーリーズで広告を出していることを指摘した。第4四半期までにストーリーズ広告を使っている広告主の数は400万社に上った

画像クレジット:Julian Gamboa

広告主のニーズに答えるべく、昨年Facebookはカスタマイズ可能なテンプレートを導入し、企業が写真やビデオをアップロードして、レイアウトやカラーやテキストを選んで魅力あるストーリーズを作れるようにした。また、ストーリーズに参加しやすくするために、広告主がFacebook、Messenger、Instagramの広告をまとめて買えるようになった。

Facebookは2020年Q1の決算発表の際に、傘下サービスの総広告インプレッション数が39%伸びたことを報告した。同社はこの飛躍を、ニュースフィードとストーリーズ両方の利用時間が増えたためだと説明した。

しかしFacebookは、ストーリーズ広告の収益率はニュースフィードよりも低いと以前からよく言ってきた。ただしこれは、将来多くの広告主がストーリーズに移行すれば変わっていくと同社は信じているはずだ。

こうした状況を踏まえると、Instagramがフルスクリーンでスクロール可能なストーリーズ体験をアプリで提供したことは興味深い。もし正式に公開されれば、毎日利用するユーザーがさらに増え、ひいては広告主も増えるだろう。

「我々はユーザーコミュニティーのためにInstagram体験を改善する新しい方法を常にテストしている」とFacebookの広報担当者が今回のテストについて話した。

画像クレジット:Bryce Durbin

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

高級ヘアサロン向けサイネージでインスタのSpark ARを活用した新サービスが登場

THE TOKYO SALON VISION COVER Spark AR

動画マーケティングのニューステクノロジー(ベクトルグループ)は7月2日、ARコンテンツ企画・開発など行うport W.LLCと共同で、Facebook(フェイスブック)、Instagram(インスタグラム)提供のAR開発プラットフォーム「SparkAR」を活用した新サービス2種類の提供開始を発表した。

AR新サービスのひとつは、ニューステクノロジー運営の高級ヘアサロン専門サイネージ・メディア「THE TOKYO SALON VISION COVER」と連携したメニューとして採用。美容院に設置されたタブレットに2次元バーコードコードを表示、読み込むと自身のスマートフォンと連動してARが立ち上がり、フィルターを通したAR体験が可能になる。そのまま商品購入ページまで誘導できる。

THE TOKYO SALON VISION COVER Spark AR

もう1点は、インスタグラムのストーリーズでARフィルターを活用した投稿ができるメニュー。インフルエンサーのキャスティングも可能で、オーガニック投稿による拡散も同時に狙えるという。広告配信の場合はフェイスブックのみ配信可能。

ニューステクノロジーによると、ARなど新しいテクノロジーにより、化粧品・スキンケア製品・ファッションアイテムをオンラインで試用・購入できる体験が消費者に急速に浸透しているという。Spark ARの場合では、企業が自社製品関連のオリジナルARフィルターをインスタグラム上でユーザーに提供。プロモーションやトライアルなど、様々なアプローチを開始しているとした。

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Facebookが写真日記&ショートムービ作成アプリ「Hobbi」を半年足らずで終了

Facebookがつい最近リリースした実験アプリのHobbiが、早くも終了する。Hobbiは個人的なプロジェクトや趣味などPinterestぽいコンテンツに関する短いビデオを作るアプリだ。Facebook社内のR&DグループであるNPEチームがリリースしたアプリのひとつで、2020年2月にiOS版が公開された。

Hobbiのユーザーにはアプリが2020年7月10日に終了するというプッシュ通知が送られている。ユーザーのデータはアプリの設定からエクスポートできる。

Hobbiは米国のApp Storeで数カ月間公開され、Sensor Towerの推計ではダウンロード数はわずか7000回だった。Apptopiaも、このアプリのダウンロード数は1万回に届かず、5月と6月はきわめて少ないダウンロード数だったとレポートした。

HobbiがPinterestからヒントを得たことは明らかだが、気になったアイデアを集めるピンボードとして設計されたものではなかった。Hobbiのユーザーは、ガーデニングや料理、アート&クラフト、装飾品といった自分のプロジェクトに関する写真を、ビジュアル化された日記のように整理することができる。プロジェクトの進捗を時系列で撮影し、必要に応じて段階を説明するテキストも加えるためのアプリだった。

プロジェクトが完了したら、すべての段階をつなげたハイライト動画にして、外部に公開することができた。

しかしHobbiはかなり簡素なアプリだった。自分のプロジェクトを記録する以外の機能がない。サンプルをいくつか見られるだけで、ほかのユーザーが作ったプロジェクトを見ることはできない。このサービスのトップユーザーをフォローすることもできない。記録のためのツールとしても発展途上だった。プロジェクトの段階を書き留めるための専用の「メモ」フィールドはあるものの、アプリのエクスペリエンスは「ストーリーズ」の劣化版のようだった。

短いクリエイティブコンテンツの可能性を追求しているのはFacebookだけではない。Googleの社内R&DグループであるArea 120もこのジャンルのビデオアプリ、Tangiを公開している。Pinterestは最近、Story Pinsの新バージョンのテスト(未訳記事)を目撃された。この新バージョンでユーザーはDIYなどのクリエイティブコンテンツを似たような感じで公開することができる。

人気が得られなかったことを考えれば、Hobbiが早々に終了することに驚きはない。かねてよりFacebookは、NPEチーム(Tech@facebook)は急速に変化するアプリに関して実験し、消費者が有用性を感じなければ終了すると述べていた。

NPEチームは2019年夏以降、Hobbi以外にも、ミームづくりのWhale、おしゃべり用アプリのBump、音楽アプリのAux、カップル向けのTunedApple Watch app Kit、オーディオ通話アプリのCatchUp(未訳記事)、共同音楽制作アプリのCollab(未訳記事)、ライブイベント向けのVenue(未訳記事)、予測アプリのForecast(未訳記事)など、多くのアプリをリリースしている。Hobbi以前に終了したアプリはBumpのみだった(アプリにより公開されている国が限られる)。

もちろんFacebookは、これらの実験を通じてまったく新しいソーシャルアプリをゼロから作ろうとしているわけではないだろう。どんな機能がユーザーに響き、どんな制作ツールが使われるのか、データを収集しているようだ。こうしたデータは、FacebookのメインのアプリであるFacebook、Messenger、WhatsApp、Instagramなどの機能の開発に反映させることができる。

我々はFacebookにコメントを求めたが、本稿公開までに回答はなかった。

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カテゴリー:ソフトウェア

タグ:Facebook

画像:Hobbi

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(翻訳:Kaori Koyama)

広告主のボイコットが拡大する中、フェイスブックに米上院議員グループが白人至上主義対策で圧力

Mark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏に送られた新しい書簡の中で、3人の米民主党上院議員は、Facebook(フェイスブック)の最高経営責任者に対して、同社が白人至上主義を助長し、Boogaloo(ブーガルー)グループに代表される暴力的過激主義者の同プラットフォームでの結社を容認している現状(Tech Transparency Project記事)について説明を求めた。

長年の懸案だった人種差別による不平等の全国規模の監視を引き合いに出し、ハワイ州選出民主党Mazie Hirono(メイジー・ヒロノ)氏、バージニア州選出民主党Mark Warner(マーク・ウォーナー)氏、 ニュージャージー州選出の民主党Bob Menendez(ボブ・メネンデス)氏は、フェイスブックが自ら定めたポリシーと実績との乖離を問題視する取り組みの一環として、ザッカーバーグ氏に書簡を送付した。

「合衆国は、長年の懸案となっていたこの社会に蔓延する組織的人種差別の調査を開始しようとしています。あらゆる人種、年代、経歴の米国人が勇敢にも街頭に立ち、すべての人の平等を要求しています」と議員たちは書いている。

「フェイスブックはこの運動に賛同の意を表明したものの、そのプラットフォームでのヘイトの拡散を止められずにいることで、人種間の平等を約束したフェイスブックの宣言と、同社の活動と業務上の関心との間にある大きな溝が露わになりました」。

この書簡は、複数の質問への回答を要求している。一部は、フェイスブックに現在のルールの確実な施行を重ねて約束するよう求める比較的表面的なものだ。しかし、中には大変に興味深いものが2、3あった。1つは、同社プラットフォームでの白人至上主義拡散対策の担当者に明示的に任命されているフェイスブック社員の名前を示せというもの、そしてグローバル公共ポリシー担当副社長でありフェイスブックの保守派の代弁者として特に名高いJoel Kaplan(ジョエル・カプラン)氏(未訳記事)の、過激主義コンテンツへの同社の対応を決定する上での役割の詳細な説明を求めるものだ。

また3人の上院議員は、保守派の政治コメンテーターであるTucker Carlson(タッカー・カールソン)氏が共同創設者であり白人至上主義者たちとつながりのある右翼系ニュースサイトのThe Daily Caller(ザ・デイリー・コーラー)を、フェイスブックのファクトチェック・プログラムのパートナーに加えるか否かの難しい決定(The Daily Beast記事)に対するカプラン氏の影響についても問いただしている。人種間の平等を訴える人権団体のColor of Cange(カラー・オブ・チェンジ)は、フェイスブックに送った最も新しい要望書でも、カプラン氏を名指しして解雇を要求している(Color of Cange投稿)。「変化はトップから始まります。ジョエル・カプラン氏は追放すべきです」と要望書の著者たちは、ザッカーバーグ氏宛の書簡に記した。

関連記事:Facebookはポリシー違反の「報道価値のある」政治発言にラベル添付を約束、広告主の離反受け

上院議員たちの最後の質問には、ユーザーの投稿内容に対してプラットフォームは法的責任を負わないことを保証した通信品位法第230条の見え隠れする危機に関する問題も含まれていた。2020念6月にDonald Trump(ドナルド・トランプ)大統領は、インターネット事業を可能にし、私たちが慣れ親しんでいる現代の社会的インターネットの基盤ともなっているその強力な法律の盾に自ら攻撃を加えた(未訳記事)。

上院議員の書簡は、#StopHateforProfit(営利目的のヘイトを阻止しよう)キャンペーンを機にそのプラットフォームのポリシーを綿密に審査しようという新しい波にフェイスブックが直面している(未訳記事)この時期に届けられた。キャンペーンはAnti-Defamation League(名誉毀損防止同盟)、Color of Change(カラー・オブ・チェンジ)、NAACP(全米黒人地位向上協会)といった公民権擁護団体によって立ち上げられた。フェイスブックの広告出稿のボイコットはCoca-Cola(コカ・コーラ)、Best Buy(ベストバイ)、Ford(フォード)、Verizon(ベライゾン)など最大手ブランドが名を連ねる驚くべき規模に膨れ上がっている。さらにAdidas(アディダス)、Ben & Jerry’s(ベン&ジェリーズ)、Reebok(リーボック)、REI(アールイーアイ)、Patagonia(パタゴニア)、Vans(ヴァンズ)などのブランドも追従している。

あり得ないような異種企業の集まりであり、フェイスブックへの広告費を一時停止した動機もまた異種混合といった感じだが、この取り組みの方針と要求は明確だ(Stop Hate For Profit記事)。ウェブページには、白人至上主義に立脚するプライベートなグループと暴力的な陰謀論の排除、フェイスブックのおすすめエンジンによるヘイトグループや陰謀論グループの推薦の停止、そして「最高」が付くレベルの企業幹部に公民権の専門家を加えること、という要望が示されている。

画像クレジット: Aurora Samperio/NurPhoto / Getty Images

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(翻訳:金井哲夫)

フェイスブックがファン購読プログラムを拡大、オンラインクリエイターの収益化を支援

Facebook(フェイスブック)が、ゲームストリーマーやその他のオンラインクリエイターの収益化を支援するツールの提供を拡大する。

フェイスブックは2018年初めにファンサブスクリプションサービスを開始(未訳記事)し、米国と英国の少数のクリエーターグループが限定コンテンツやプロフィールのファンバッジを月額4.99ドル(約540円)でファンに提供できるようにした。

サブスクリプションプログラムへの参加は、米国時間6月29日まで限定されていた。フェイスブックはブログ記事の中で、 現在はオーストラリア、ブラジル、カナダ、メキシコ、タイ、英国、米国在住で、サブスクリプションの参加資格(1万人以上のフォロワーまたは250人以上のリターンビューアーを持ち、過去60日間に5万回の投稿エンゲージメントまたは18万分間の視聴時間を持ち、フェイスブックの一般的な収益化ポリシーを遵守している)を満たしているクリエーターであれば、誰でも参加登録が可能だという。

フェイスブックはこれらのサブスクリプションを、その収益から最大30%徴収することで収益化する(未訳記事)。また、2020年1月1日以降に加入した会員のみから収益を徴収する。

画像クレジット:Facebook

フェイスブックはまた、ファンがお気に入りのクリエイターにチップを渡す際に利用できる仮想通貨「Stars」の提供を拡大する。オーストラリア、カナダ、コロンビア、インド、インドネシア、イタリア、スペイン、ドイツ、フランス、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、ペルー、フィリピン、台湾、タイ、英国、米国のクリエイターがこれに参加できるようになった。

「コメディアン、アーティスト、フィットネスインストラクター、アスリート、中小企業、スポーツ団体が動画やオンラインイベントを利用して視聴者とつながることで、従来のクリエイターという概念が進化しているのを我々は目の当たりにしている」とプロダクトマーケティングディレクターのYoav Arnstein(ヨーブ・アーンシュタイン)氏、プロダクトマーケティングディレクター兼クリエイター、パブリッシャーエクスペリエンス責任者のJeff Birkeland(ジェフ・バークランド)氏は述べている。「パートナーをより良くサポートするために、クリエイターがお金を稼いだり、フェイスブック上でのプレゼンスを管理したりするためのツールを我々は改善している」。

フェイスブックはサブスクリプションや仮想通貨以外にも、ショートフォーム動画(60~180秒)の画像広告やポストロール広告、ライブ動画の広告など、広告を通じてお金を稼ぐための新しい方法をクリエイターに提供するとしている。

最後にフェイスブックはCreator Studioツールを改善して、Comment Insights(投稿へのコメントがどのようにエンゲージメントやオーディエンスサイズに影響するのかを示す)や、Instagramの認証情報を使ってログインできるようにするとしている。

関連記事:Facebook will start taking a cut of fan subscriptions in 2020(未訳記事)

画像クレジット:Alexander Koerner/Getty Images / Getty Images

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

最新のモバイルアプリには変革が必要だ

1週間の振り返りニュースへようこそ。先週、私はApple(アップル)のApp Storeに対する論争について取り上げたが、今週はアプリが将来は基本的にどのように見えるかについて、アップルのWWDCの発表が投げかけた材料をもとに再び議論したい。

大いなる変革

今月アップルのApp Storeに関しては、開発者たちがアプリの収益化方法の変更を要求するという論争が起きていた。一方先週アップルがWWDCでそのオペレーティングシステムの次のバージョンを詳しく説明したことによって、サードパーティのアプリ自身が根本的に変革される余地があることを、同社が確信していることが明らかとなった。

先週のWWDCで、アップルはApp Clips(アップ・クリップス)を発表した。これはサードパーティアプリのアイデアをわずか1つまたは2つの機能にさくっとスケールダウンするというコンセプトだ。ユーザーは、URL、NFCタグ、またはビジュアルコードを介して、App Clipsを素早く呼び出すことが可能で、適切なコンテキストが発生したときにダウンロードされる。多くの点で、これは開発者により多くの制限を課すことになる、また別の通知タイプに過ぎないが、その背後に横たわるのは、オペレーティングシステム自体の内部へ、サードパーティ統合を推進するというアップルの継続的な関心に従う考えだ。

私たちは個々に独立したアプリのパラダイムを長い間使って来たものの、アップルがARグラスなどの将来のプラットフォームについて考えている中で、グリッドに並べられたアプリがあまり効率的でないことが明らかになった。同社はこのことを、Apple Watchを通してかなりゆっくりと学習したが、サードパーティのエクスペリエンスが専用の独立したプラットフォームとして与えられるよりも、定番アプリを補助するもののように感じられたほうがずっと良い場合がある。Apple Watchにとって、コンプリケーション(時計フェイス上にアプリを配置する機能)は極めて重要なものだが、このことが改めて明らかにしたのは、スクリーンの大きさが限られているデバイスの上で、アプリ開発者がデバイスメーカーと競い合うのは不利だという事実だ。

アップルは、アプリの販売方法や発見方法だけでなく、アプリの基本的な動作方法を決定する、大きな裁量の余地を持っている。同社がiOSの内で、コンテキストにより柔軟に対応したサードパーティエクスペリエンスに興味を持っていることは明らかだ。iOS 10のiMessage内に埋め込まれた内部アプリストアの登場は、これを最も積極的な形で実装したものだったが、その動きに対するフォローアップは、極めて軽いままだった。これを他の定番アプリに拡張して、サードパーティの調整によって製品を強化することもできたはずだが、そうするためには同社は自分が十分満足していないエクスペリエンスを出荷することに対する抵抗を乗り越えなければならなかっただろう。

ホーム画面上にグリッド状に並べられたアプリケーションのアイデアは、ユーザーにとって必ずしも効率的であるとは限らない。App Storeが同社にとっての莫大な収益である一方で、アップルはそのエクスペリエンスを合理化する方法について、ずっと考え続けていることは明らかだ。Widgets(ウィジェット)とApp Clipsは、ユーザーをアプリの実際の機能に集中させることになる。そして、私はそれが開発者にとって本当に良いことなのかどうかに興味がある。私の想像では、ユーザーがこうしたひと口サイズのエクスペリエンスの利用に費やす時間が長くなるほど、ユーザーがこれらのアプリを本当にクリックする時間は短くなり、持続可能なプラットフォームを構築する開発者の機会を減らすことになるのではないかと思う。

こうしたミニチュア体験は、中国で長年支配的だった手法に対して、アップルが開発者を促すことになる。WeChatのミニプログラムネットワークは、米国に存在するものとはまったく異なっている。その意味でWeChatは長い間、欧米の企業に影響を与え、その興味を引きつけてきた。モバイルにおけるサードパーティ統合の形式を再考する努力は、何年にもわたって行われてきたものの、アプリストアからダウンロードされたアプリのコア機能を置き換えることに成功したものはほとんど存在していない。

アップルがこの道を進もうとしたときに、大いなる脅威に晒されるかどうかは不明だ。Facebookの場合は、Cambridge Analyticaの余波で開発者プラットフォームの野望を大幅に縮小してしまい、おかげで開発者が大きな被害を被ってしまったので、何かをすぐに始めるには、Facebookは不利な立場にいるようだ。例外はFacebook Messengerだが、そのチームは数年前の失敗したチャットボットの取り組みを乗り越える必要がある。今月初めに、SnapはSnapchatのチャットセクションに軽量アプリを統合することを発表した。この機能は、ほんのひと握りのサードパーティのエクスペリエンスで開始され、Snapchatがミニゲームのランチャーを提供する場所と同じセクションに統合された。

App Clips、Widgets、Siriサジェスチョン、さらに多くのより細かい機能は、アプリのエクスペリエンスを、デバイスの中心に近付け、アプリグリッドの外に引き出して利便性の核に近付けるための、より積極的な取り組みのビジョンを描き出している。アップルが、サードパーティの統合へのアクセス方法の最前線のコンテキストを支配する中で、同社はどれくらい開発者たちを遠ざけることなく、将来のビジョンへと駆り立てることができるだろうか?

関連記事:アプリの一部機能をオンデマンドで提供するiOS 14のApp Clipsはダウンロードという高いハードルを取り去る

amazon zoox

トレンド

AmazonがZooxを買収
Amazon(アマゾン)は自動運転自動車業界に参入した技術大手の最新企業だ。同社は米国時間6月26日に、自動運転車のスタートアップZooxを買収することを発表した。同社はこれまでに約10億ドル(約1070億円)を調達しており、Financial TimesによればAmazonは同社を12億ドル(約1290億円)で手に入れたと報じられている。

MicrosoftがMixerを閉鎖(未訳記事)
アマゾンのTwitchを打ち倒す競争は、今週Microsoft(マイクロソフト)がゲームストリーミングレースから身を引き、TwitchのライバルであるMixerを閉鎖したことを発表したために、ますます興味深いものとなった。このサービスは後発ではあったが、同社が世界のトップゲーマーの独占ストリーミング権利を取得することで、遅れを挽回することを目指していた。どうやら、それだけでは不十分だったようだ。

FacebookがOculus Goを殺す
先週私は、Facebookが自身で販売している、最も安価なVRデバイスである149ドル(約1万6000円)のOculus Goヘッドセットを、どのように殺そうとしているかについて書いた。このデバイスはすでに数週間売切れ状態だが、Facebookがこの先アップデートがあることを以前の声明の中でほのめかしていたことを思うと、この2歳のデバイスを廃止したことは驚きだ。

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(翻訳:sako)

ユニリーバとベライゾンがFacebookから広告を引き揚げ

Facebook(フェイスブック)のコンテンツと収益化ポリシーに対する広告主の反発が拡大を続けている。

米国時間6月25日、TechCrunchの親会社であるVerizon (ベライゾン)は、「『我々の納得がいく、さらにTwitter(ツイッター)などのほかのパートナーとの我々の同意内容と一貫性のある解決策をFacebookが提示するまで』、FacebookとInstagram(インスタグラム)に出している広告を一時差し止める」と話した(The Verge記事)。

そして6月26日、一般消費財の大手Unilever(ユニリーバ)もこれに加わり、米国内のFacebookおよびInstagram、さらにはTwitterに出しているすべての広告を、少なくとも今年いっぱい停止すると話した。

「現在米国が抱えている二極化問題と、今年の大統領選挙を踏まえ、ヘイトスピーチの領域には極めて厳重な取り組みが必要です」とユニリーバのグローバルメディア担当上級副社長Luis Di Como(ルイス・ディ・コモ)氏はWall Street Journal(ウォール・ストリート・ジャーナル)に語った

Facebookに対して広告主から圧力をかける取り組みは「#StopHateforProfit」(営利目的のヘイトを阻止しよう)キャンペーンから始まった。これは、Anti-Defamation League(名誉毀損防止同盟)、NAACP(全米黒人地位向上協会)、Color of Change(カラー・オブ・チェンジ、公民権擁護団体)、Free Press(フリープレス、メディアの民主主義を擁護する団体)、 Sleeping Giants(スリーピング・ジャイアンツ、リベラル派のソーシャルメディア活動団体)によって推進されている。このキャンペーンは、人種差別、反ユダヤ主義、ヘイトの犠牲者への支援を改善し、偽情報やヘイトに満ちた広告で利益を上げることを阻止するための変革を促すのが狙いだ。

Facebookから広告を引き揚げることに同意した企業には、アウトドアブランドのREI(アールイーアイ)、The North Face(ノースフェイス)、Patagonia(パタゴニア)も含まれる。ただし、Gizmodeによれば、これらの広告主がFacebook Audience Networkからも広告費を引き揚げたかどうかは定かではない。

Unilever:#StaySafe 私たちは米国内のFacebook、Instagram、Twitterの広告を停止する決断を下しました。

二極化の空気により、各ブランドには信頼できる安全なデジタル・エコシステムを構築する責任が増しています。私たちの行動は今から2020年末まで継続されます。

Facebookは、Unileverの発表を受けて次の声明を公開した。

私たちは、年間数十億ドルを投資し、私たちのコミュニティーの安全を守り、外部の専門家と協力して継続的に弊社ポリシーの評価と改善を行う努力を重ねています。私たちは公民権の監査を受け入れ、250の白人至上主義者団体をFacebookとInstagramから追放しました。私たちはAIに投資を行うことで、ヘイトスピーチの90%近くを検出し、利用者からの報告を受ける以前に行動を起こせるようになりました。最新のEUの報告には、Facebookは24時間に受け取ったヘイトスピーチの報告を、TwitterやYouTubeよりも多く処理できていると示されています。これで十分だとは思っていません。今後も公民権擁護団体、GARM(責任あるメディアのための国際連合)、その他の専門家と共に、この戦いを継続するためのさらなるツール、テクノロジー、ポリシーの開発を進めて参ります。

Twitterは、グローバル顧客ソリューション部門副社長Sarah Personette(サラ・パーソネット)氏を通じて次の声明を発表した。

私たちの使命は、Twitterを、公の会話を促し、人間同士のつながりの構築、正しい信頼できる情報の検索と収集、自由で安全な発言が行える確かな場にすることです。私たちは、公の会話を守り支援するためのポリシーとプラットフォーム機能を開発しました。そして常に変わらず、少数派コミュニティーや、社会から取り残された人々からの声を増幅することを責務としてきました。私たちは、パートナー企業の判断を尊重し、この期間も、彼らと密接に協力し対話を続ける所存です。

米国東部夏時間6月26日午後1時57分(日本時間で6月27日午前3時57分)の時点で、Facebookの株価は取引開始時よりも7%下落した。CEOのMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏は、米国東部夏時間6月27日午後2時よりタウンホール・ミーティングを開催し、これらの問題について話し合う予定だと語った

関連記事:Big outdoor brands join #StopHateForProfit campaign, boycott Facebook and Instagram ads(未訳)

画像クレジット:Alexander Koerner/Getty Images / Getty Images

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(翻訳:金井哲夫)

Facebookはポリシー違反の「報道価値のある」政治発言にラベル添付を約束、広告主の離反受け

Facebook(フェイスブック)の偽情報やヘイトスピーチを容認する態度に業を煮やした広告主たちが、そのソーシャルネットワークの巨人から離反してゆく中、同社は彼らをなんとか引き留めようと、強力なポリシーをまとめて導入することを決めた。

Facebookが毎週開催している全員参加会議において、CEOのMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏はライブストリーミング配信を使い、それまでFacebookがとってきた対策を部分的に振り返りつつ、有権者弾圧や偽情報と戦うための新対策を示した。もっともこれは、すでにTwitter(ツイッター)などのソーシャルメディア・プラットフォームが重視し、より積極的に実施している対策とそう変わらない。

今回のポリシー変更は、政治家や公人が今もFacebookのガイドラインに違反し、ヘイトスピーチの拡散を続けている事実を実質的に認めるものでもある。しかし、「報道価値がある」ものはその旨を示すラベルを添付した上で、同プラットフォーム上での表示を続けるという。

これは、ヘイトスピーチや暴力を煽る言動を増幅させるネットワークの力を抑制したTwitterの断固とした態度を水で薄めたようなものだ。

ザッカーバーグ氏は以下のように話している(Facebook投稿)。

年に数回、私たちは、それが及ぼす被害のリスクに比べて公共的価値が高い場合に、通常ならば私たちのポリシーに違反するコンテンツを容認してきました。それは、報道機関が政治家の言葉を伝えるのと同じことです。我々のプラットフォームでも、人々がそれを普通に閲覧できるようにすべきだと私たちは考えています。

私たちは間もなく、人々がその投稿を、そうした類のものであると識別できるよう、掲載が容認されているコンテンツの一部にラベルを添付します。私たちはそれらのコンテンツを、その他の問題のあるコンテンツに関して容認しているように、批判を目的としたシェアを認めます。なぜならそれは、この社会で何が容認されるべきかを議論する上での大切な要素となるからです。ただし、シェアしようとしているそのコンテンツは私たちのポリシーに違反する恐れがあるという警告が追加されます。

このアプローチには無数の問題がある。結論としてこれは、ヘイトスピーチや、その他の誇張表現やプロパガンダの類に関してFacebookが持ち続ける、いつものこだわりの一例に過ぎない。つまり、責任はユーザーに負わせるというものだ。

ザッカーバーグ氏は、暴力の脅威や有権者弾圧は、たとえ報道価値があると認められたとしても、同プラットフォームでの配信を認めないと強調した。さらに「すべてのポリシーにおいて、政治家を例外としないことを、ここに明言しておきます」とも付け加えた。

だが、Facebookがそうした脅威の本質をどのように定義しているのか、さらに彼が声明で語った「報道価値」とのバランスはどうなのかは、いまだ不明だ。

大統領選挙の年、選挙にまつわる暴力に対する同社のこうした取り組みは、投票権に関連して同プラットフォームで拡散される偽情報に対処しようと同社が実施しきたその他の対策を補完する。

関連記事:Facebook adds option for US users to turn off political ads, launches voting info hub(未訳)

ザッカーバーグ氏が発表した新対策には、各地の選挙当局と協力し、情報の正確さと、その潜在的な危険を判断するという取り組みも含まれていた。同氏はさらに、虚偽情報(投票所で米国移民税関捜査局の捜査官が移民証明書を確認するなど)の、または投票干渉で脅しをかける(「私は友人たちと独自の投票調査を行います」といった)投稿を禁止するとも話した。

Facebookは、広告でのヘイトスピーチを制限するための追加措置も実施する予定だ。「特に、私たちは広告ポリシーを拡大して、特定の人種、民族、国籍、宗教、社会的身分、性的指向、性自認、在留資格によって他者の身体的安全、健康、生存を脅かすような主張を禁止します」とザッカーバーグ氏。「また、移民、移住者、難民、亡命希望者を、彼らが劣等であるかのような暗示、侮辱、追放の訴え、直接的な嫌悪表現から、しっかりと守れるようポリシーを拡大します」。

同氏のこの発表は、人権擁護団体が主導する「#StopHateforProfit」(営利目的のヘイトを阻止しよう)キャンペーンに賛同した広告主、つい最近ではUnilever(ユニリーバ)とVerizon(ベライゾン)(未訳)などがFacebookから資金を引き揚げると言い出したこの時期と重なった。

これは、あらゆる方面から(とは言えこれまでは、Facebookにとっていちばん重要な広告主は含まれなかったが)の批判を正面から向き合うことを避けてきたソーシャルネットワークのトップから出た、小さいながらも喜ばしい一歩だ。だが、Facebookの公的なメッセージ、ミーム(面白ネタ)、評論の表面には顔を出さず、プライベートチャンネルで今にも爆発しそうに煮えたぎっている大量の偽情報には、まだまったく手が付けられていない。

画像クレジット:Chip Somodevilla / Getty Images

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(翻訳:金井哲夫)

Facebookが古いストーリーをシェアする前にポップアップ警告を表示へ

Facebook(フェイスブック)は米国時間6月25日の木曜日、90日以上前のコンテンツをシェアしようとするとユーザーに警告する通知画面を導入(Facebookリリース)すると発表した。ユーザーには「go back」(戻る)か、あるいは古いことを知りながらストーリーを共有するためにクリックしてスルーする選択肢が与えられる。

フェイスブックは元の文脈から外れてシェアされた古いストーリーが、誤った情報を広める役割を果たしていることを認めた。同社によると「特にニュースパブリッシャー」が古いストーリーがあたかも最新ニュースのように再度シェアされていることに懸念を表明しているという。

「過去数カ月にわたる我々の内部調査では、記事の適時性は人々が何を読み、信用し、シェアするか決定する上で重要な要素だと判明した」と、フィード&ストーリー担当バイスプレジデントを務めるJohn Hegeman(ジョン・ヘゲマン)氏は同社のブログに綴っている。

上の通知画面は、フェイスブックが近年実験してきた他の通知を流用したものだ。昨年Instagram(インスタグラム)は、攻撃的または不快なコメントを共有しようとするユーザーを思いとどまらせるためのポップアップ通知を導入し、フェイスブックと同様のオプションを提供した。同社によると、初期の実験の結果はユーザーの行動を改善する可能性を示したという。

新機能を発表するブログ記事ではフェイスブックは、新型コロナウイルス(COVID-19)に関する投稿に対してリンク付きのコンテキストを提供し、公衆衛生リソースに向けてユーザーを誘導するポップアップなど、誤情報を減らすために他の種類の通知画面を検討していると述べた。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

フェイスブックが最も安いVRヘッドセットOculus Goの販売を終了

Facebook(フェイスブック)は、同社のバーチャルリアリティーヘッドセットで最小機能、最低価格のOculus Go(オキュラスゴー)の発売を終了すると発表した。発売からわずか2年しか経っていない。

フェイスブックのCEOであるMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏が、2017年末に同製品を発表した。同社がスタンドアロン型ヘッドセットを販売したのはこれが初めてであり、VRは高価すぎるという消費者の認識と戦っていた。価格が199ドル(約2万1000円)からのOculus Goは、度重なる改訂を強いられながらも数年にわたり相当量ライブラリーを築いたSamsung Gear VRの販売中止を受けた代替品というのが主な位置づけだった。

関連記事:Oculus、イベントで199ドルのモバイルVRを発表

このエントリー製品は、消費者をVRの概念に引き込み、上位機器にアップグレードさせることが目的だった。しかしデベロッパーを呼び込むには市場が小さく、デベロッパーはRift SやQuestといった技術的に高度なプラットフォームに興味を示した。フェイスブックは2019年に399ドル(日本販売価格5万4780円)のOculus Questを発売し、Oculusの消費者戦略を進めるには位置追跡可能なヘッドセットが最良の選択であることがすぐに明らかになった。

フェイスブックはGoの発売を2020年中に終了するが、ウェブサイトではかなり前からすでに在庫切れだ。Oculusは同デバイスのバグ修正とセキュリティー修正を2022年まで継続するという。Oculus Goはフェイスブック最後の位置追跡のないヘッドセットとなり、同社は米国時間6月23日のブログ記事で「今後3DoF VR製品を販売することはない」と書いている。

ここ数カ月間、フェイスブックは同社のVRヘッドセット製品ラインであるGo、Quest、Rift Sの需要に応じることができず、長い間在庫切れが続いている。Goの販売が中止されたことで、類似の部品を利用するヘッドセットのサプライチェーンの整備が進むことが期待される。

Goの販売中止の発表とともに、Oculusはアプリエコシステムを開放しデベロッパーのアプリ配布を容易にする方法を検討していることを明らかにした。OculusがQuestを発売した際、Oculus Storeには承認されたソフトウェアのみを置き、実験的要素の強いアプリの拒否に力を注ぐ同社の閉鎖的な方針が議論になった。一部のデベロッパーは、非公式にダウンロードする「サイドロード」をユーザーに勧めたが、効果があったのはマニアに対してだけだった。

フェイスブックはOculus Storeのアプリ選出方法は変えないが、新たな配布方法について詳細の一部を発表した。

これでデベロッパーは、Questを所有しているユーザーへのアプリ配布が、Oculus Storeの認定を受けずに可能になる。まだ詳細を話すことはできないが、当社のストア経由でアプリを配布していない人たちを含め、多くのデベロッパーがQuestを扱えるためのプランを一部だけでも紹介したかった。

OculusのQuestアプリの承認プロセスは、自分のアプリを拒絶されたデベロッパーの間で不評だった。フェイスブックが3本の柱からなる製品ラインから柱のひとつを外したことで、デベロッパーにQuestのタイトルを扱いやすくする必要を感じたに違いない。Oculusは少なくなった製品を多くのユーザーに使ってもらわなくてはならなくなったわけで、アプリの配布方法に変更を加える必要を認識したことは当然だろう。

画像クレジット:JOSH EDELSON/AFP / Getty Images

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

フェイスブックがOculusで最も成功した「Lone Echo」を開発したVRスタジオReady at Dawnを買収

Facebook(フェイスブック)はこの1年の間、ゲームスタジオの買い上げを続け、最も人気のあるVRタイトルを制作した開発者たちを買収してきた。

今もその傾向が続いていることは、Oculus(オキュラス)で最も成功したゲームシリーズの1つである「Lone Echo(ローン・エコー)」の開発会社であるReady at Dawn(レディ・アット・ドーン)の買収を見てもわかる。このスタジオは、ここしばらくパブリッシングパートナーとしてフェイスブックおよびOculusと密接に協力してきた。今回の買収により、「Lone Echo」の続編のリリースに向けて準備を進める同チームは、Oculusの仲間入りを果たす。なおフェイスブックは、「Lone Echo II」の開発状況に関するアップデートを提供しなかった。同作品は当初2019年と発表されていたリリース日から延期を重ねてきている。同タイトルは、2020年中にリリースされる予定だ。

フェイスブックはチーム全体を参加させるといっているものの、取引条件は明らかにされていない。スタジオは、カリフォルニア州アーバインとオレゴン州ポートランドにあるフェイスブックのオフィスから独立して運営される。

「Lone Echo」は、より洗練され革新的なVRタイトルの1つとして知られ、シングルおよびマルチプレイヤーによって繰り返されるプレーが、VRユーザーの間での高い評価につながっている。このシリーズは、仮想現実(VR)ゲームを常に受け入れるとは限らないeスポーツの世界でも採用されている。VRに本格的に取り組む前のReady at Dawnは「ゴッド・オブ・ウォー」シリーズのいくつかのライセンスゲームを含む、ゲーム機向けのタイトルを開発していた。

フェイスブックは以前、「Beat Sabrer」を制作したスタジオであるBeat Games(ビート・ゲームズ)と、Riftゲームの「Asgard’s Wrath」を制作したSanzaru Games(サンザル・ゲームス)の買収を発表した。フェイスブックの買収戦略は、より多くのVRスタジオたちが生き残りのために苦労することなく次のVRタイトルに投資し続けための多大な余裕を与える。

VR空間の進展は遅い。今回の自宅隔離(shelter-in-place)の動きの中で、使用量が少し上がったことに気が付いたVR開発者もいたものの、そもそもハードウェアの普及が不足しているために、成長度合いにはどうしても上限がある。他のVRハードウェアメーカーたちがゆっくりとこの分野を手控えてき、Magic Leap(マジック・リープ)のような没入型プラットフォームがコンシューマー市場を去る中で、高品質のタイトルを作成しようとするVR開発者にとって、生き残りはさらに困難になっている。

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(翻訳:sako)

Facebookがナチのシンボルを使ったトランプ大統領の選挙運動広告を削除

米国時間6月18日、Facebookはトランプの一連の扇情的な選挙広告をヘイト集団の画像をめぐるルールに違反しているとして削除した。それらの選挙広告は、反ファシスト勢力のAntifa(アンティファ)を攻撃している。Antifaは分散的な反ファシズム運動で、頻繁に大統領の怒りの対象になっていた。それらの広告で使われていた画像は赤い三角形を上下逆にしたもので、よく知られている(Musée Holocauste記事)ように、ナチの強制収容所に収監された政治犯が着けていた。

該当の広告はFacebookのAd Libraryで今でも見ることができるが、トランプ大統領自身のFacebookページや副大統領マイク・ペンス氏のページ、そして選挙運動本部Team Trumpのアカウントにリンクしている。

画像クレジット: Facebook Ad Library

トランプ大統領の選挙運動本部はTwitter上で、革新派の監視団体であるMedia Matters for Americaからの批判に応えて、そのシンボルは絵文字であり、「Antifaが広く用いている」と説明している。その赤い三角形のシンボルが絵文字であることは確かだが、後半の主張は間違っている。Antifaがよく使っているシンボルは、三つの下向き矢印赤と黒の旗だ。

しかしトランプの選挙運動本部は、赤い三角形は「FacebookのAd Libraryのヘイトシンボルデータベースにない」とツイートした。

Media Matters:Facebookが載せているトランプの選挙運動の88の広告には、逆さの赤い三角形がある。それは、悪名高きナチのシンボルだ。

Trump War Room:これは絵文字だ。Antifaが広く使っている。Antifaに関する広告でも使われていた。それはAd Libraryのヘイトシンボルデータベースにない。

Facebookのスポークスパーソンは、TechCrunchに提供した声明で「これらのポストと広告は組織的ヘイトに反対する弊社のポリシーに違反しているので削除した。弊社のポリシーは、禁じられているヘイトグループのシンボルを使って、そのシンボル非難したり議論する文脈もなく、政治犯を指すことを禁じている」と反論している。

Facebookは、広告とそのシンボルのある選挙運動本体のポストの両方を、ヘイト団体に結びついているシンボルに対する同社のポリシーに違反しているとして取り外した。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Facebookの判別コンペはディープフェイク抑止に有望な第一歩

深層学習を利用して生成されたフェイク動画であるディープフェイクはますます勢いを増しており、巨大プラットフォームをもつサービスは、ディープフェイクをいち早く見抜く必要に迫られている。

これがFacebookがディープフェイクを見抜くコンテスト、Deepfake Detection Challengeを昨年スタートさせた理由だ。数カ月のコンペを経て優勝者が決定された。その結果はといえば、完全というには遠い。しかし当てずっぽうよりはましだ。ともかく我々はどこからか始めねばならない。

登場したのはここ1、2年だが、ディープフェイクはAIカンファレンスのデモ用のニッチなおもちゃから、政治家やセレブのフェイクビデオを誰でも作れるソフトに進化した。そうしたフェイクビデオは本物と見分けがつけにくく、制作するソフトは誰でもイ簡単にダウンロードできる。

FacebookのCTO(最高技術責任者)であるMike Schroepfer(マイク・シュロープファー)氏はこのコンペについての電話記者会見でこう述べた。「クリックするだけでダウンロードでき、Windowsマシンで動くディープフェイク生成ソフトを私は手に入れている。本物と判別する方法はない」。

今年は米国大統領選挙がある。悪事を企む連中がディープフェイクを使って候補者に言ってもいなないことをしゃべらせ、有権者を誤った方向に誘導しようとする最初の大統領選になるに違いない。このところ一部から非難を浴びているFacebookとしてはディープフェイク対策は極めて重要だ。

去年このコンテストがスタートしたとき、ディープフェイク動画のデータベースも登場した。従来は研究者が利用できるディープフェイクの大型データベースがなかった。ある程度のサイズの偽動画のコレクションはいくつかあったが、このデータベースのようにコンピュータビジョンのアルゴリズムを改良するのに役立つような本格的なデータセットはまったく存在しなかった。

Facebookは3500人の俳優にギャラを払って数千のビデオを製作した。それぞれオリジナル版とディープフェイク版が用意された。ディープフェイク以外にも「雑音」として他の手法による改変も行われた。これはアルゴリズムに偽物を見破ろうために決定的な部分、つまり顔にに注意を集中させようとするためだった。

Facebookのコンペには世界中の研究者が参加し、ビデオがディープフェイクかどうかを 判断するシステムが何千も提案された。下に6種類のビデオをエンベッドしたが、そのうち3つはディープフェイクだ。どれがそうなのか読者は判別できるだろうか(正解は記事末)?

画像:Facebook

こうしたアルゴリズムの精度は当初は偶然より高くなかった。しかし繰り返巧妙なチューニングを施した結果、フェイクを識別する精度が80%以上に達するまでに改善された。残念ながら、システムの製作者に予め提供されていなかったディープフェイク動画でテストした結果は最高で65%程度にとどまった。

つまりコインを弾いて裏表で判断するよりはましだが、その差はあまり大きくはない。 しかしこれは最初から予期されていたことであり、今後の改良を考えれば非常に有望な結果といってよい。人工知能の研究で最も難しいのは、ゼロから何かを生み出す部分だ。その後は猛烈なスピードで改良が進む。ともあれAIで生成されたディープフェイクを判別するという課題がAI自身によって解決可能だということが判明しただけで大きなだ一歩だ。これが実証できた点がFacebookのコンペの最大の成果だろう。

オリジナルと各種の改変を受けたビデオの例(画像: Facebook)

重要な注意点は、Facebookが生成したディープフェイクのセットは単にサイズが大きいだけではなく、さまざまな手法を包括的し、ディープフェイクの最前線を代表するようなものになるよう意図されている点だ。

結局のところ、AIの有効性は入力されるデータ次第だ。AIシステムのバイアスはデータセットのバイアスが原因であることが多い。

シュロープファーCTOは「もしAIのトレーニングセットに現実の人々が遭遇するディープフェイクを代表するようなバリエーションを持っていなければ生成されたモデルも現実のディープフェイクを充分に理解できない。われわれが苦心したのはこのデータセットができるかぎり代表的なものであるようにすることだった」と述べている。

私はシュロープファー氏に「ディープフェイクを判別しにくい顔や状況のタイプがあるか?」と質問したが、この点ははっきりしなかった。この点に関するチームからのコメントは以下のとおりだ。

このチャレンジで利用するためのデータセットを製作するにあたっては自称する年齢、性別、民族等、多数の要因を考慮した。判別テクノロジーはどんな対象であっても有効に機能する必要があるため、データが代表的な例を網羅することが重要だった。

業界の競争を促すため、コンペで優勝したAIモデルはオープンソース化される。Facebook自身も独自のディープフェイク検出システムの構築に取り組んでいるが、シュロープファー氏によれば、これは公開されないだろうという。マルウェア対策同様、この問題は本質的に敵対的だ。「悪い連中」は対策者のシステムから学び、自分たちのアプローチを改良する。つまり何をしているかすべて公開することはディープフェイクを抑止するために逆効果となる可能性がある。

(ディープフェイク画像判定問題の正解:1、4、6は本物。2、3、5がディープフェイク)

画像:Facebook

【Japan編集部追記】上のビデオはダートマス大学で開催されたディープフェイクとメディアについてのフォーラム。右端がTechCruchのDevin Coldeway記者。ビデオでは俳優がオバマ大統領ビデオに合わせてアフレコで別のことを言わせるビデオが紹介されている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

ザッカーバーグ氏とチャン氏が科学者からの人種差別的な暴言への懸念に関する書簡に儀礼的な返事をする

Mark Zuckberg(マーク・ザッカーバーグ)氏とPriscilla Chan(プリシラ・チャン)氏が、Chan Zuckberberg Initiative(CZI)が投資しているプロジェクトで働く140名あまりの科学者たちから先週彼らに送られた公開書簡への返事をした。元の書簡を本記事の下部に埋め込んだが、それは特定の人びとの集団を対象とする誤った情報や、有害で攻撃的で差別的な言葉に対するFacebook(フェイスブック)の管理方法に対する懸念を表明している。特にDonald Trump(ドナルド・トランプ)大統領の攻撃的で、人種差別的で危険な暴言に対するフェイスブックの対応を問題にしている。

チャン氏とザッカーバーグ氏の返事は、懸念を表明したことに対して科学者たちに感謝し、特に両氏は「個人的にはトランプ大統領の、分断を煽るような発言にひどくショックを受け嫌悪感を抱いている」と述べており、CZIとフェイスブックはまったく異なる存在だが、当然ながら共通のリーダーはザッカーバーグ氏である、と認めている。

書簡はさらに、フェイスブックの立場を説明するために最近ポストされたブログ記事やそのほかのリソースにも言及している。そしてまた、同社プロダクトの人種問題や社会正義との関わり方に関して、今後も既存のポリシーの見直しを行う、ともいう。

CZIのトップからの返事では、フェイスブックのポリシーとは無縁だというが、しかしながら彼らの個人的見解としては人種間の不平等や不公平への対策をより積極的に行うべきである、ともいっている。

マーク・ザッカーバーグ氏とプリシラ・チャン氏が誤報対策を求める270名余の科学者に応答した。彼とチャン氏は「トランプ大統領の分断を煽るレトリックに深くショックを受け嫌悪感を抱いた」そうだ。

しかしながら、結局のところチャン氏とザッカーバーグ氏の書簡には実体がほとんどない。そこではただ、最初に懸念を表明した科学者たちからの書簡の核心にある問題が、改めて強調されているだけだ。同一の個人がトップだがCZIとフェイスブックは異なる存在なので指導原理も異なるといった言い逃れをしており、肝心の科学者たちの主たる訴えに対峙していない。科学者たちの書簡が求めているのはいうまでもなく、CZIの今後の変化ではなく、社会的影響力が大きいフェイスブックのトップであるザッカーバーグ氏の今後の態度の変化だ。

CZIとフェイスブックの間には、これからもこのようなちぐはぐが続くのだろう。両社は確かに、相対的な位置づけも関係者の顔ぶれも異なる。そのため今回のような返事も、CZIの研究者や学者たちの長期的な懸念を鎮めることにはならないだろう。

以下は科学者たちの書簡の全文となる。

画像クレジット:Florian Gaertner

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

SNSは民主主義を守らなければならない、たとえ相手が大統領でも

「郵便投票に関する事実を見る」というなんでもない青いラベルから始まった。

先月、ドナルド・トランプ米大統領は、郵便による投票は不正を招くという事実無根の主張を繰り返しツイートした。これに対してTwitter(ツイッター)は、「市民の清廉性」と新型コロナウイルス関連の誤情報に関するポリシーに従ってファクトチェックを行い、主張が間違っていることを示すラベルを添付した。すると、トランプ大統領はソーシャルメディア企業を閉鎖に追い込むと脅しをかけてきた

これに続き同社は、警察官による暴行に関する大統領のツイートのひとつに対して、暴力を美化していることを根拠に、閲覧前に警告文を表示してツイートを隠す措置(The Guardian記事)を採った。すると大統領は、法的強制力がほとんどない大統領令を発して(Vox記事)ソーシャルメディア企業を黙らせようとした。米国時間6月8日、Facebook(フェイスブック)もこの喧嘩に巻き込まれ、同社の従業員はトランプ大統領の投稿に対する会社の無作為に抗議してバーチャルストライキを実施した。

トランプ大統領によるソーシャルメディアへの投稿は、しかし、主に米国内の黒人コミュニティーを標的とした有権者抑圧(The Guardian記事)や抗議者への暴力(Smithsonian Magazine記事)といった長く忌まわしい歴史の中の、つい最近の一要素に過ぎない。総合するに先週の出来事は、ソーシャルメディアがこうした民主主義への攻撃の最前線になったという厳然たる事実を、そしてデジタル偽情報への対処には、やるべきことがまだ山積みであることを浮き彫りにした。

暴力を美化するとの理由で大統領のツイートを非表示にしたTwitterの判断は、大きな注目を集めた。問題のツイートに含まれていた「略奪が始まれば銃撃が始まる」という一文は、そもそも1960年代に黒人が多く住む地域での攻撃的で差別的な警備方針で知られたマイアミの警察署長が言い出した言葉(NPR記事)を元にしている。しかし、抗議活動の参加者は「プロが統率している」とか「ANTIFAが率いる無政府主義者たち」といったトランプ大統領のツイートは、略奪や暴動はANTIFA(アンティファ、米国の反ファシズム運動)の活動家が組織しているという噂を広めることになったのだが、Twitterはどちらの投稿にもラベルを付けたり、非表示にしたり、削除したりはしなかった。同様の投稿がなされたFacebookも一切関与しないことを決めた。

同じく、Twitterがトランプ大統領の「不正投票」の偽情報にラベルを添付したことは、新たな進展だ。先週の火曜日に投稿されたツイートは、Twitterがトランプ大統領の発言にファクトチェックを行った最初のものとなった。もっとも、トランプ大統領はそのずっと以前から似たような主張を繰り返しているのだが。

ちょうど1週間前、ミシガン州とネバダ州の州務長官が郵便投票の範囲を広げようと違法な不正行為を働いたとの偽情報をツイート(NewYork Times記事)し、各州に補助金を削減すると脅しをかけた。大統領はまた「郵便による投票は『大量の不正と悪用』を、そして『偉大なる共和党の終わり』を招く」とFacebookに投稿した。郵便による投票と不正との間に関係性がなく、郵便投票がどちらかの政党に有利に働いたという証拠も一切ない(NewYork Times記事)にも関わらずだ。これに関しては、TwitterもFacebookも行動を起こさなかった。

新型コロナウイルスのパンデミックの最中に、郵便投票の信用を落とそうとデジタル偽情報を流すトランプ大統領の意図は、主に彼の選挙キャンペーンにおける投票者抑圧の歴史に関連している。2016年の大統領選挙に向けた準備期間中、トランプ大統領の選挙事務所のある上級幹部が「3つの大掛かりな投票者抑圧作戦が進行中だ」と口頭で漏らした(Bloomberg記事)ことがある。その一環として、同選挙事務所はFacebookの「ダークポスト」を利用した。特定のユーザーにしか表示されない投稿だ。

主に黒人の有権者をターゲットに選挙当日は家に留まるよう働きかけた。不気味なことに、これはソーシャルメディアを使ったロシアの選挙妨害工作(Brennan Center記事)と同調していた)。2020年の大統領選挙に向けて、トランプ陣営と共和党は、郵便投票を制限する大規模なキャンペーンを計画して(Washington Post記事)いる。政治的プロセスへの信用の低下を目的に不正投票に関する偽情報を流しているのは、この戦略の一部だ。

TwitterとFacebookの暴力と市民参加に関するポリシーは、少なくともソーシャルメディア上でのこれらの問題への対処にいくぶんか近づいてはいる。どのプラットフォームも、暴力の美化や奨励を禁じている(TwitterのGlorification of violence policy)。そして双方プラットフォームで(Forbes記事)では、いつ、どこで、どのように投票するかに関する間違った情報を含むコミュニケーションも、投票を妨害する有償広告も禁じている。

ところが、こうしたポリシーはこれまで公平に適用されてこなかった。どちらの企業も、これまで大統領の投稿内容の審査をしたことがなかった。特にFacebookは政治家の投稿を明示的にファクトチェックから除外したことで批判を浴びている。トランプ大統領の最近の危険な投稿に何も手を打たないことは、Facebookのポリシーが流動的である証拠だ。それが6月8日のストを招き、公民権活動のリーダーたちの非難を浴びる結果(Axios記事)となった。

TwitterもFacebookも、市民参加と暴力に関するポリシーは、デジタル偽情報の影響に対する一般からの圧倒的な抗議に応える形で導入している。たとえ合衆国大統領であっても、そこから免除される者がいてはならない。Twitterはこれを踏まえ、大統領の危険なツイートをファクトチェックし非表示するという小さな一歩を踏み出した。だが将来的には、TwitterもFacebookも、それぞれのポリシーの適用に一貫性を確保していく必要がある。たとえ、権力者に適用する場合においてもだ。

【編集部注】この記事は3人の著者の共著だ。Margaret Sessa-Hawkins(マーガレット・セッサ=ホーキンス)は、MapLight筆者であり、インターネット上の不正な政治的メッセージの影響を追求するジャーナリスト。Ann M. Ravel(アン・M・ラベル)はMapLightデジタル偽装プロジェクトのディレクターであり、連邦選挙管理委員元会議長。Hamsini Sridharan(ハムシニ・スリダラン)はMapLightプロジェクト・ディレクター。

画像クレジット:Blake Callahan / Getty Images

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(翻訳:金井哲夫)

Facebook Messengerにすぐに顧客へ返信できるアカウント切り替え機能追加

Facebook(フェイスブック)はMessengerに新機能を追加し、ビジネスオーナーは友達や家族とのチャットに使っているMessengerアプリを使って顧客からのメッセージに簡単に返信できるようになった。

このアップデートによりビジネス側では顧客とのコミュニケーションを単一のアプリで実行できるようになった。これまでは顧客の問い合わせに回答するためにそのつどメールなど別のアプリにログインする必要があり、この往復はビジネス側担当者の悩みのタネとなっていた。

フェイスブックが実施した調査によると、オーナー、スタッフなどビジネス側担当者の90%以上がすでにMessengerアプリを友達や家族とのチャットに利用しているという。そこでMessengerに顧客とのコミュニケーションに使えるオプションを提供することが理に適っているとフェイスブックは考えた。

MessengerアプリからFacebookページへの問い合わせに回答できるようにすることは2020年5月に予告されていた。米国時間6月9日にこの機能がまずiOS向けにリリースされ、実際に利用できるようになった(Facebookプレスリリース)ことをフェイスブックは発表している。

新機能は外出の制限、自粛によりオンラインショッピングが急拡大したため、ビジネスには顧客からの問い合わせが殺到し、応答に遅れるが生じている状況で登場した。パンデミック以前にHubspotが行った調査、90%の顧客がカスタマーサービスで重要なのは「すぐに返事があること」だと回答している。現在、顧客が企業に対して尋ねたいことは増え、顧客からの質問は以前より急増している。例えば「現在営業しているのか?」「営業時間は変更されたのか?」「これこれの在庫はあるか?」「接触なしの宅配に対応しているか?」などの質問だ。

リリース前ののテストに参加したMatt Volpert(マット・ボルパート)氏は地域のアパレル店のオーナーだが、新型コロナウイルス(COVID-19)の影響により、顧客からの問い合わせが2.5倍に増えたと語っている。そのためスタッフがメッセージに回答するのが追いつかず、遅れがちになっていたという。

新型コロナウイルスの流行に伴うロックダウンのためにスタッフの一部をレイオフせざるを得なかった企業、特にスモールビジネスにとって顧客からの問い合わせに迅速に対応することは売上の落ち込みを最小限にするために最重要な課題のひとつだ。

フェイスブックは「ビジネスユーザー向けのMessengerの新しい機能はFacebookページに代わるものではない」と注意し、ページマネージャーアプリにはまったく影響を与えていない述べている。ビジネスユーザーは従来どおり、ページマネージャを使ってフェイスブックへの投稿を管理し、広告を作成し、ページインサイトを表示して統計を見ることができる。またここからメッセージへの回答を行うこともできる。Messengerに追加された新しいインボックスは返信方法のオプションを増やすことによってスモールビジネスのオーナーなどの利便性をアップさせることが主な目的だ。店舗などのオーナーは友人や家族とコミュニケーションするためにMessengerをすでに開いていることが多いが、これが顧客とのコミュニケーションにも使いやすくなったわけだ。

Messengerの新機能を利用するためにビジネスユーザー側で利用方法に変更を加える必要はない。 オーナー、担当者の個人アカウントがFacebookページに連動していれば新機能は自動的に有効になる。店のオーナーなどはメッセージに返信するときに個人またはビジネスのどちらのアカウントで返信するか選択できる。

新機能はパンデミック以降にフェイスブックが行ってきた一連の取り組みのひとつだ。フェイスブックはいち早く新型コロナウイルス対策のコミュニティヘルプ立ち上げ、利用者の安全を守ると同時に地域のビジネスの支援を図った。最近では地域のスモールビジネスに対する助成金提供ギフトカードやバウチャーなど販売ツールといったサービス追加している

Facebook Messengerのビジネス用インボックスは本日からiOSアプリで利用可能だ。数週間以内にAndroid版も公開される予定だ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

Facebookの写真をGoogleフォトに暗号転送するツールが全世界で利用可能に

Facebook(フェイスブック)の写真移行ツールが全世界のユーザーに公開された。ヨーロッパで最初に提供されてから半年後のことだ。6月4日に同社が発表した。

このデータポータビリティー機能は、FacebookユーザーがGoogleのフォトサービスに暗号化転送を使って自分の写真をコピーできるもので、手動でダウンロードしてアップロードする必要がない。つまり、ライバルサービスに乗り換えるハードルが下がることになる。

Facebookユーザーは、設定のあなたのFacebook情報メニューの「写真またはビデオのコピーを転送」でこの機能を利用できる。

これは、Facebookが以前から提供してきた、さまざまなユーザー情報(写真を含む)をダウンロードする機能と同じメニューだ。しかし、かつての巨大データはほとんど使い道がなかった。一方、新しい写真の直接転送はアカウント乗り換えに伴う障壁を減らしてくれる。

Facebookはこの機能を昨年末にアイルランドで初公開した後に今年3月に対応地域を増やし4月には米国とカナダでも公開した(訳注:日本でも利用可能になった)。

そしていま、全Facebookユーザーが使えるようになった。しかし移行先はまだGoogleフォトだけだ。つまり、どこのスタートアップサービスにも役に立つようなデータポータビリティーではない。今のところ。

Facebookは他のサービスへの対応も開発中だと表明している。ただし、このためには協力相手の開発者がフォトAPIに必要なアダプターを作る必要がある。それは結局、オープンソースのData Transfer Project(DTP、データ移行プロジェクト)の参加者が増えることに依存している。

DTPは2018年に設立され、多くのテック巨人がプラットフォーム間のデータポータビリティー推進という掛け声に乗った。このプロジェクトが広く受け入れられる背景には、巨大プラットフォームが市場競争に与える悪影響に米国やヨーロッパの規制当局が目を光らせているという事実がある。

データ移行に一定のリソースを投入することは、巨大企業が反トラスト法の追及に対応する戦略のひとつで、さもないと支配的帝国はデジタル市場の均衡化のために分割されてしまう。

もしプラットフォームが「自分たちはユーザーを囲い込んでなどいない、なぜならネットワーク効果によって留まってはいるが、ボタン1つでデータを持って好きなところへ引っ越せるからだ」という論理を展開できれば反トラストによる追及のリスクを軽減し、デジタル規制の大改革を阻止できるかもしれない。

ヨーロッパは間違いなく、プラットフォームの力を弱めるためにルールブックを改訂すべく、年内にはデジタルサービスを抑え込む法案を通そうとしている(未訳記事)。

EUの議員らも、デジタル市場の不均衡に対応するために反トラストの新しい道具が必要かどうかを検討している。提案されているのは、欧州の規制当局による介入をスピードアップするもので、違反行為を見つけなくても行動的、構造的な問題に手を入れることができるようにする。

それはそれとして、 限定ユーザーに公開されてからの半年間で、実際のところ何人のFacebookユーザーがこの写真移行ツールを使ったのかは興味深いところだ。

Facebook広報はTechCrunchに対して「具体的な数字は現時点ではない」としたが、「多くの」ユーザーがツールを使って写真の移行を行っていると語った。

「移行システムについて、公開以来フィードバックしてくれている人たちから好意的な反応を得ている」と担当者は付け加えた。「ツールの存在を知る人が増え、新たな移行先やデータタイプが追加されれば、利用者が増えるだろうと期待している」。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

米大統領選を控えてフェイスブックが国家管理メディアに対するラベル導入へ

近くFacebook(フェイスブック)は政府が所有または管理するメデイアであること表示するラベルを導入する。コンテンツの真偽は別として、サイトのそのような成り立ちはユーザーの考慮に値するという考えだ。このラベルが付されれたサイトはこの夏以降、広告の掲出が禁止される。

数か月前に同社は米国の大統領選挙における不正防止の努力の一環として、ページの所有者を確認すること、国家が関与するメディアに対してラベルづけし選挙干渉広告を禁止することなどを考えていると述べていた。

来週、全ユーザー向けに公開される予定のフェイスブックの新機能によれば、「政府の影響下にあることが疑われる」ニュース組織のプロフィールや投稿には、サイズは大きくはないが明瞭に認識できるラベルが付加される。下の画像がこのラベルだ。下方に「このページについて」と「詳細説明」に表示される例を挙げた。

ラベルの警告は上記のとおり。「この投稿者は全体として、あるいは部分的に国家による編集の管理を受けています。 これは資金、組織、ジャーナリズムがあるべき基準を含むさまざまな要素を考慮して決定されています」とある

こうした組織は本拠とする国の外で膨大な投稿を拡散している。OCP(オックスフォード・コンピュータ・プロパガンダ)プロジェクトはこのような動きを詳細にモニターして国家による情報拡散の詳細とその戦略(The Computational Propaganda Project記事)を多数のレポートにまとめている(The Computational Propaganda Project記事)。

上の警告にもあるとおり、国家が関与するメディアを特定するプロセスは簡単ではない。チャイナデイリーやスプートニクなどの国営報道機関は多数の国に存在する。しかし政府の関与は公然たるものとは限らない、資金を供給する(あるいは資金調達を妨げる)ことで編集に影響を与えることができる。また、なんらかの方法で国家の関与を隠して組織そのものを運営することもある。

Facebookは専門家グループに依頼して投稿する報道機関の分析と分類を実行した。 専門家は着目すべき要素が多岐にわたることを明確にしたようだ。その結果、Facebookは分類にあたって公式発表、所有権の構造、利害関係者、編集にあたる幹部、方針、運営、またこれも重要な点だが、当該国における言論の自由の状況などに基づいて、「国家によるコントロール」の有無を認定することとなった。報道機関側では認定が不当だと考えた場合、Facebookに再検討の申し入れを行うことができる。

当然ながらこのラベルは、そのようなラベルを付与された記事を引用しただけの記事や組織には適用されない。またこのラベル付き組織が投稿した記事そのものに自動的に特別な調査やファクトチェックが行われるわけではない。

しかし同社のサイバーセキュリティの責任者であるNathaniel Gleicher(ナサニエル・グライシャー)氏は「そのような限界はあっても、11月の米国大統領選挙に対する外国政府の各種の干渉の防止を確実なものとするために、この夏の後半以降、こうした組織からの米国における広告のブロックを開始する」とブログに書いている。

米国以外の国ではこうした広告はブロックされないが、「国家によるコントロール」のラベルは表示される。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

アマゾンがインド第3位の通信事業者の株式を2000億円以上で取得検討か

Amazon(アマゾン)はインドで急成長している通信市場の一端を手に入れるために、米国の同志であるFacebook(フェイスブック)と同じ道をたどろうとしているのかもしれない。

ロイターが匿名の情報源からの話として伝えたところによると、インドですでに65億ドル(約7080億円)を投資しているアマゾンは、インド第3位の通信事業者であるBharti Airtel(バハーティ・エアテル)の株式の5%を20億ドル(約2178億円)以上で取得する交渉の初期段階にあるという。

アマゾンにコメントを求めたが回答はなかった。一方のBharti Airtelは「我々は常にあらゆるデジタルおよびOTT企業と連携し、各社の製品、コンテンツ、サービスを我々の多くのお客様に提供するために深く関わっている。これ以上はお伝えする動きはない」と述べた。

Google(グーグル)がインド第3位の通信事業者であるVodafone Ideaの株式取得について交渉中(未訳記事)の模様であると報じられている中で、アマゾンはBharti Airtelに関心を持ったようだ。2020年4月にはライバルのフェイスブックがインド第1位の通信事業者であるReliance Jio Platformsの株式の9.99%を取得した。地元メディアの報道によると、Microsoft(マイクロソフト)もReliance Jio Platformsと交渉中で、20億ドル(約2178億円)の投資をする可能性があるという。

Vodafone Global GroupのMDで現在はAccloudのCOO兼パートナーであるAmit Pau(アミット・ポー)氏は、Facebookの出資はインドがテック大手にとっての新たな主戦場であることの表れだと語る。

「フェイスブックはJio Platformsとの連携によりインドのeコマース市場でアマゾンに狙いを定めて攻撃をしかけたが、これは世界最大級の企業が争う壮大な戦いの火ぶたを切ったものだ。インドの消費者はデジタル化によってより良いサービスを利用できるようになり、経済が発展するだろう」とポー氏。

米国の大手企業はこれまでに重要な海外市場であるインドの通信事業者と連携し、インドでの市場を拡大してきた。マイクロソフトはReliance Jioと連携してOffice 365を多くの中小企業に購入補助付きの価格で提供(未訳記事)している。グーグルはGoogle Cloudスイートに関してAirtelと同様の連携を続けている

インドのクラウド市場をリードしているアマゾンは、現時点では通信事業者との同様の取引はしていない。ただし過去にはBharti Airtelと連携(Business Today記事)していた。

画像:Manjunath Kiran/AFP / Getty Images(画像は加工しています)

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(翻訳:Kaori Koyama)

Facebookが過去投稿を一括削除できるツールを発表、プライバシー管理を強化

Facebookはモバイルアプリにユーザーが過去の投稿を一括削除できるツールを発表した。いわゆるデジタル・フットプリントを簡単に縮小できるもので、Facebookのように歴史の長いソーシャルネットワークでは重要な機能だ。この「アクティビティの管理」は6月2日からモバイルアプリで一部のユーザーに公開され、数週間かけて順次公開範囲が広げられるという。

「アクティビティの管理」はユーザーの投稿を一括して削除できる機能だ。アクティビティを延々とスクロールして何年もFacebookを利用しているうちに溜まった不都合ないし不要な投稿を1つずつ消していくという骨の折れる作業から解放される。

Facebookはこの機能を説明するページに「大学を出て就職することになった、ある人間関係から離れたなど生活が大きく変化することがあります。Facebookは現在の自分をいっそう正確に反映させるために自分に関する情報を簡単に管理できるようにしたいと考えています」と書いている。

「アクティビティの管理」では自分のコンテンツ全体を日付、タグ付けされたユーザー、種別(写真、ビデオ、テキスト)などの条件を使って検索し、合致したコンテンツを一括して削除ないしアーカイブできる。新ツールをプレビューしてみたところでは、以前の投稿をスクロールして順次削除する方式に比べて圧倒的に便利だと思えた。

コンテンツを完全に削除するのをためらう場合は、削除ではなくアーカイブを選択できる。FacebookのアーカイブはInstagramのストーリーのアーカイブに似ており、ユーザー自身にしか表示されないという一種の隔離場所に置かれる。削除はデスクトップOSの「ゴミ箱に移動」に似ている。コンテンツは30日間サーバーに保存され、その間ユーザーは手動で完全に削除するか復元することができる。

これまでユーザーが古い投稿を削除しようとすれば、手動が面倒ならサードパーティ製のブラウザアドオンを使う必要があった。しかしこうしたサードパーティのアプリはマルウェアが蔓延していることで悪名高い。

Facebookにユーザーコンテンツの一括削除ツールがこれまで存在しなかったというのはやや驚きだが、巨大なプラットフォームにおけるプライバシー管理は非常にやっかいな作業で、歴史的に見てもユーザーが正しいオプションを発見するのが難しい分野だった。しかし多くのユーザーが大量の個人データをオンライン上に保存することに懸念を感じ始めたため、最近ではFacebookもプライバシー管理について、必ずしも自発的にではないが改善を加えている。 いじめや嫌がらせ目的であろうとなりすましなどの身元情報盗用が目的だろうと、などアカウントへの侵入者にとっては過去の投稿は宝の山だ。

時間の経過とともに過去の投稿やタグ付きコンテンツはある種のデジタル版の水垢のようにソーシャルネットワークの底に沈着してくる。 定期的にそうした付着物をこそげ落とし、クリーンな状態を保っておくことはプライバシー保護に役立つだろう。Facebookのようなポピュラーなソーシャルネットワークから完全に離脱することは難しくても、オンラインに投稿、保存したデータのプライバシーに注意を払い、管理を強化していくことは次善の策として有効だ。

【Japan編集部追記】Facebookの発表によればこのツールは将来はデスクトップにも拡大されるという。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook