大きなサイズの SNS ボタンを設置できる WordPress プラグイン 『Tweet, Like, Google +1 and Share』

WordPress サイトにソーシャルネットワークへのシェアボタンを設置するプラグインは幾つもありますが、今日はその中でも「大きなサイズの SNS ボタン」を簡単に設置出来る WordPress プラグイン『Tweet, Like, Google +1 and Share』をご紹介します。

また、本プラグインを利用して『はてなブックマークボタン』を表示する場合の方法についても説明しています。

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『Tweet, Like, Google +1 and Share』 の利用イメージ

『Tweet, Like, Google +1 and Share』を利用して SNS ボタンを設置したイメージは、上記のスクリーンショットの様になります。それぞれの SNS ボタンのデザインが目にも面白いですね。綺麗に並んでるし、なんとなく可愛らしいです。

スクリーンショットはサンプルなので全ての数字がゼロですが、勿論この数字はリアルタイムで実際の数が反映されていきます。この数字が増えていくのも、ブログを書いている人にとっては楽しみの一つではないでしょうか。

『Tweet, Like, Google +1 and Share』 の設定

『Tweet, Like, Google +1 and Share』は設定項目が多く用意されているタイプのプラグインです。その上、設定項目は全て英語表記となっているため、少し分かりにくい部分もあるかも知れません。
本記事ではプラグイン利用に際しての基本的な項目のみを解説しています。もし不明な点があればコメントや Twitter でお気軽に質問して下さい。

表示するボタンを選ぶ

“Select Icons to display” という項目で表示する SNS ボタンを選択する事が出来ます。また、ボタンの並び順もここで設定する事になります。

特にここで設定しておきたいポイントは以下の三項目になります。

  • “Display Twitter” には自分 Twitter ID を入力
  • 後述するはてブや Pocket を表示する場合は、”6, Display Custom Buttons” にチェックを入れておく
  • “Display order” にて表示する SNS ボタンの並び順を変更できる

最低限 Twitter ID さえ入力しておけば、特にデフォルト設定のままでも問題ないでしょう。

ボタンを表示するレイアウトを選ぶ

“Alignment” という項目で SNS ボタンを「右寄せ」で表示するか「左寄せ」で表示するかを選択する事が出来ます。寄せ方に関しては “Align” か “Float” かを選択する事も可能です。

また、”Vertical Scrolling Sharebar” にチェックを入れる事で、画面に追従するたて型の SNS ボタンも設置されます。記事本文だけではなく、常に見える場所に SNS ボタンを置いておきたい場合はチェックを入れておくと良いでしょう。

余談になりますが、私はこの「たて型追従 SNS ボタン」がめちゃくちゃ嫌いです。

ボタンを表示する場所を選ぶ

“Where to Display” ではボタンを表示する場所を選びます。
表示させたいページの種類を選んで、その上で上部と下部のどちらか(または両方)にボタンを表示するか選択します。

  • Display on Posts(記事で表示する)
  • Display on Pages(固定ページで表示する)
  • Display on Home Page(トップページで表示する)
  • Display on Archive Pages(アーカイブで表示する)

例えば、「記事には表示させたいけど、トップページでは非表示したい」という場合は “Display on Posts” にチェックを入れて、”Display on Home Page” のチェックを外して下さい。

また、ボタン表示箇所は以下の通りになります。

  • Display Above Content(ページ上部)
  • DDisplay Below Content(ページ下部)

両方にチェックを入れる事で、ページの上下どちらにも SNS ボタンを設置する事が可能です。

特定の条件で非表示にする

『Tweet, Like, Google +1 and Share』では特定の状況下で SNS ボタンの表示を OFF にする事も出来るようになっています。

モバイル上、特定の記事やページ、特定のカテゴリーなど状況に応じて SNS ボタン非表示設定を行いましょう。

OGP タグについての注意

基本的な設定項目として、最後に設定画面最下部の “Other options” を見てみましょう。

その中で “Do not add Facebook OG META tags” という項目があります。これは Facebook などで使われる Open Graph タグを記述するか否かに関しての設定になりますので、ご自身で OGP タグを設定している場合や、他のプラグインを利用して OGP タグを管理している場合はチェックを入れて OFF にしておきましょう。

はてなブックマークを追加する

このプラグイン、海外産だけあって日本ユーザーにとっては馴染み深い『はてなブックマークボタン』が用意されていません。しかし、非常に簡単に『はてブボタン』を追加する事が出来るので、そのやり方をご紹介します。

手順は以下の通りです。

  1. “Select Icons to display” 項目の “6, Display Custom Buttons” にチェックを入れる
  2. 下記のコードをコピーして “Add your own Custom Buttons” に貼り付ける

    1
    
    <a href="http://b.hatena.ne.jp/entry/%%URL%%" class="hatena-bookmark-button" data-hatena-bookmark-title="%%TITLE%%" data-hatena-bookmark-layout="vertical-balloon" data-hatena-bookmark-lang="ja" title="このエントリーをはてなブックマークに追加"><img src="http://b.st-hatena.com/images/entry-button/button-only@2x.png" alt="このエントリーをはてなブックマークに追加" width="20" height="20" style="border: none;" /></a><script type="text/javascript" src="http://b.st-hatena.com/js/bookmark_button.js" charset="utf-8" async="async"></script>

これでだけで簡単にはてブボタンが追加出来ます。尚、次に説明する人気のあとで読むサービス『Pocket』もコードが変わるだけで方法は同じです。

Pocket を追加する

前項でご説明した『はてブ』ボタン追加方法に加えて、最近ニーズが増えてきた『Pocket』の追加方法もご紹介します。尚、『はてブ』と『Pocket』を両方追加した場合は、前述のはてブ追加コードに続けて Pocket のコードを記述して下さい。

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<a data-pocket-label="pocket" data-pocket-count="vertical" class="pocket-btn" data-lang="en"></a>
<script type="text/javascript">!function(d,i){if(!d.getElementById(i)){var j=d.createElement("script");j.id=i;j.src="https://widgets.getpocket.com/v1/j/btn.js?v=1";var w=d.getElementById(i);d.body.appendChild(j);}}(document,"pocket-btn-js");</script>

おまけ

上記でご紹介した『はてブ』と『Pocket』のコードはそれぞれ大きなアイコン表示のコードになりますが、小さなアイコン表示コードを入力する事でこんなデザインにする事も出来ます。

ややダサイ可能性も無きにしもあらずですが、遊び心としてコードを載せておきます。

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<!-- 「はてブ」ボタンコード  -->
<a href="http://b.hatena.ne.jp/entry/%%URL%%" class="hatena-bookmark-button" data-hatena-bookmark-title="%%TITLE%%" data-hatena-bookmark-layout="standard-balloon" data-hatena-bookmark-lang="ja" title="このエントリーをはてなブックマークに追加"><img src="http://b.st-hatena.com/images/entry-button/button-only@2x.png" alt="このエントリーをはてなブックマークに追加" width="20" height="20" style="border: none;" /></a><script type="text/javascript" src="http://b.st-hatena.com/js/bookmark_button.js" charset="utf-8" async="async"></script>
<!-- 「Pocket」ボタンコード  -->
<a data-pocket-label="pocket" data-pocket-count="horizontal" class="pocket-btn" data-lang="en"></a>
<script type="text/javascript">!function(d,i){if(!d.getElementById(i)){var j=d.createElement("script");j.id=i;j.src="https://widgets.getpocket.com/v1/j/btn.js?v=1";var w=d.getElementById(i);d.body.appendChild(j);}}(document,"pocket-btn-js");</script>

まとめ

以上、大きなサイズの SNS ボタンを設置できる WordPress プラグイン『Tweet, Like, Google +1 and Share』のご紹介でした。SNS ボタン設置の WordPress プラグインと言えば『WP Social Bookmarking Light』が有名ですが、大きなサイズの SNS ボタンを設置したい場合に断然オススメ出来るのは、この『Tweet, Like, Google +1 and Share』です。

この記事が何かの参考になれば幸いです。

大きなサイズの SNS ボタンを設置できる WordPress プラグイン 『Tweet, Like, Google +1 and Share』 is a post from: Room 402

Facebookのデスクトップ広告売上、Q2の伸びはわずか0.69億ドル。加速するモバイルが2013年中に追い越す勢い

〔この記事はAlex Wilhelm記者の執筆〕

昨日(米国時間7/24)Facebookは、2013年第2四半期のモバイル広告が全広告売上の41%を占めたと発表して周囲を驚かせた。第1四半期にはわずか30%だったものを、わずか3ヵ月間に1/3以上伸ばしたことになる。金額ベースでみると、Facebookのモバイル広告は同四半期にデスクトップ広告の4倍以上伸びている。

しかし、モバイル広告のこの成長も、過去の文脈に照らしてみると驚きもさほどではなくなる。2012年の第3から第4四半期にかけて、Facebookのモバイル売上は広告売上全体に対して9ポイント伸び。2012年第4四半期から2013年第1四半期にかけては7ポイント伸びた。昨日報告された11ポイントと合わせると、過去いくつかの四半期におけるモバイル広告の広告売上全体に占めるパーセンテージは平均9%ということになる。

ここから、基本的な予測が可能になる。Facebookは昨日の決算報告会見で、モバイル広告売上はいずれデスクトップを上回るだろうと言った。しかしそれはいつなのか? われわれには予測できる。もしモバイル広告売上が過去何回かの四半期の平均伸び率を続けるなら、Facebookは現四半期中にデスクトップ広告とモバイル広告から正確に同じ売上を得るようになる。

単純な計算だ。Facebookは昨期、モバイル対デスクトップが41対59だった。もしモバイル売上が、四半期中に ― 再び、平均通り ― 9ポイント伸びたとすれば、41+9は50で、残りの50%はデスクトップ広告売上だ。

そのまま同じことが続けば、年の終りには、逆転してモバイル売上が59%、デスクトップが41%になる。

もちろんこれは明らかに楽観的だ。甘すぎるだろうか。

あらゆる予言には必ずリスクが伴う。未来の市場はわれわれの視野の外にあり、今後もそうあり続けるからだ。それでも、ここで使っているモバイル売上の伸びの平均値は、直近の四半期よりも低いので、われわれは今後Facebookの業績が直近の四半期よりも低くなると予測しているわけだ。

そう考えると、予測も少し気が楽になる。グラフにするとこうなる。

もしモバイル売上がそこまで強いのなら、デスクトップ広告売上はどうなるのだろうか?実は、Facebookのデスクトップ広告ビジネスは殆ど伸びていない。これは、Facebookのモバイル広告売上を総広告売上から引き算してみればわかる。ちょっと遊んでみよう。

  • Facebookの総広告売上は、2013年第1四半期には12.5億ドルだった。そのうち30%がモバイルだった。つまり70%はデスクトップから来ていた。12.5億の70%は8.75億だ。
  • Facebookの総広告売上は、2013年第2四半期には16.0億ドルだった。そのうち41%がモバイルだった。つまり59%はデスクトップから来ていた。16.0億の59%は9.44億だ。
  • 9.44億-8.75億 = 0.69億ドル。Facebookの数字が正しいとすれば、これがFacebookのデスクトップ広告ビジネスの、Q1とQ2の差だ。

大きい数字ではない。Facebookは、モバイルプラットフォームのパーセンテージが増えているだけでなく、売上増そのものが徐々にあなたの側のスマートフォンから来はじめている。

最後に金額で見てみよう。Facebookのモバイル広告売上は、第1、第2四半期の間にどれだけ増えたのか? よくぞ聞いてくれた。計算してみよう。

  • 2013年第1四半期、Facebookの総広告売上は12.5億ドルで、30%がモバイルだった。12.5億の30%は3.75億。
  • 2013年第2四半期、Facebookの総広告売上は16.0億ドルで、41%がモバイルだった。16.0億の41%は6.56億。
  • 6.56億 – 3.75億 = 2.82億。

つまり、Facebookのモバイル売上は第2四半期に2.82億ドル増えている。悪くない。総売上増加の75%ほどだ。そして、さらに重要なのは2.82億ドルという数字は、上で出した0.69億ドルの4倍以上であることだ。つまり、モバイル広告は金額ベースでは直近四半期でデスクトップの4倍以上の速さで成長している。

モバイル第一、たしかに。

トップ画像提供:Randy Lemoine

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)


Facebook、Q2の月間アクティブユーザーは前年比21%アップの11.5億人、日間は27%アップ6.99億人、モバイルの月間は51%アップ8.19億人

2013年第2四半期、Facebookの月間アクティブユーザー数は11.5億でQ1末の11.1億人からアップ、日間アクティブも6.65億人から6.69億人、モバイル月間アクティブも7.51億人から8.19億人へとそれぞれアップした。しかし、こうした総計から全貌をつかむことはできない。Facebookの成長はその大部分がアジアおよび新興市場から来ており、そのユーザー当たり売上は多くない。

2013年6月の平均モバイル日間アクティブユーザー数は4.69億人に達した。Facebookのモバイルのみユーザー数は、Q1の1.89億人から6月末には2.19億人への増加した。6月にFacebookの利用は、1日当たり200億分、1日1ユーザー当たり17.39分、即ち月間8.3時間だった。決算報告会見でCEO Mark Zuckerbergは、データは10代ユーザーが同ソーシャルネットワークを離れていないことを示している、Facebookは米国10代をほぼ完全に取り込んでおり、彼らは安定してサービスに定着している、と語った。

収益に関して、Facebookは売上18.1億ドル、53%アップ、モバイル広告売上は41%アップだった。Facebookの全売上データはここで見られる。

他にFacebookの成長を示す見所としては、Instagramがビデオ機能リリース後わずか24時間で500万アップロードを記録し、最近ユーザー数1.3億人を達成した。多機能電話向け”Facebook for Every Phone” は、公開後わずか2年で月間アクティブユーザー1億人を超えた。Facebookが買収したParseは先月、同社の〈サービスとしてのモバイルバックエンド〉上に構築されたアプリ数が10万本を超えたと発表した。Facebookが買収した時点では6万本だった。

ユーザー数の伸びを地域別に見ると、Facebookは米国およびカナダで、日間アクティブユーザー数(DAU)をQ1の1.39億人からQ2は2.15%アップの1.42億人とし、月間アクティブユーザー数(MAU)を同じく1.95億人から1.53%アップの1.98億人とした。ヨーロッパの伸びはさらに遅く、DAUが1.67%アップ、MAUが1.11%アップだった。

しかしアジアを始めとする世界の他の地域では、依然としてFacebookは急速にユーザーを増やしている。「他の地域」でFacebookは、DAUを1.8億人から1.95億人へと8.33%、MAUを3.27億人から3.46億人へと5.81%それぞれアップさせた。アジアのDAUは1.67億人から1.81億人、8.38%アップ、MAUは3.19億人から3.39億人、6.26%アップだった。

全体の成長を示す数字が必ずしもFacebookのビジネスで起きていることを表していないことを理解するのは重要だ。たった今、Facebookの成長はその大部分が新興市場であり、平均ユーザー平均売上(ARPU)は高くない。全世界でFacebookは、ユーザー当たり1.60ドル収益を上げているが、ユーザー数の伸びを支えている「他の地域」ではわずか0.63ドルだ。

残念ながらFacebookは未だにモバイルユーザー数の成長を地域別に公表していない。このため、モバイルの成長の大部分が途上国から来ているのかどうかは明らかにされていない。

総合的に見て、今期はFacebookのユーザー数成長に関して比較的安定した四半期だった。先進国では追加すべきユーザーが底をついている可能性もあるが、アジアとその他の地域では約8.3%の成長を確鞭した。Facebookの熱は冷め壁につき当たったと否定論者たちは主張するが、ソーシャルネットワークは今も拡大を続け、不可欠なコミュニケーションツールとしての地位をさらに固めつつある。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Facebookの第2四半期決算は好調―売上は53%アップで18.1億ドル、モバイルは広告売上の41%に急上昇

〔この記事はAlex Wilhelm記者の執筆〕

今日(米国時間7/24)、Facebookは第2四半期の決算報告を発表した。売上高は18.1億ドルで、アナリストの売上16.2億ドル、1株当たり利益り0.14ドルという予測を上回った。

Facebookの第2四半期の売上は対前年同期比で53%のアップだった。アナリストは37%のアップと予想していた。第2四半期の同社の純利益は3億3300万ドルだった。前四半期、2013年の第1四半期の売上は14.6億ドル、1株当り利益は0.12ドルだった。

モバイル分野の売上は41%で前四半期の30%から11%ポイントも上昇した。2012年第4四半期には24%にすぎなかった。Facebookは急速なモバイル化に対応して利益を上げることができることを見事に証明した。投資家の懸念は一掃されたといえる。

実際、41%というのは予測を大きく超える驚くべき数字だ。しかし他の主要インターネット企業も同様のレベルでモバイル化に対応して収益を確保できるとは限らないことに注意する必要がある。Facebookのユーザーベースは比較の対象がほとんどないほど巨大であり、モバイル分野でもあらゆる種類の広告をそれにマッチしたユーザーに届けられるという圧倒的な優位性を持っている。

Facebookの売上の大部分は広告関連だが、各種の料金、手数料収入も2億1400万ドルあり、対前年同期比で11%のアップとなっている。

ユーザー統計でもFacebookは力強い成長を続けている。1日当たりのアクティブ・ユーザー数は対前年同期比で27%アップの6億9900万人、月間アクティブ・ユーザーは11億5000万人で対前年同期比21%のアップだった。モバイルでの月間アクティブ・ユーザーは対前年同期比51%アップの8億1900万人となっている。われわれのJosh Constine記者が先ほどFacebookユーザー統計に関する記事を公開している。

Facebookの資本支出は下がっているものの、依然として利益率確保の圧力を受けている。第2四半期の営業利益率は31%だった。

Facebookの今期のキャッシュおよび短期投資は103億ドルで良好な資本運用成績だ。市場の通常取引時間内にFacebookの株価は1%アップした。時間外取引ではさらに大きく上昇している。

トップ画像Emmanuel Huybrechts

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Facebook、ビデオ中の全フレームを認識し、音声を把握する特許を取得(Instagramのカバーフレーム自動選択にも活用)

顔認識、位置情報認識、そしてビデオ撮影の際に録音した音声を認識する技術まで実用に供される時代となりつつあるそうだ。そうしてFacebookは、収集したデータをもとに短編ビデオ(Instagram)で「カバーフレーム」にすべきシーンのサジェスションを行ったり、タグ情報の提案を行ったりするという特許を取得した。映っている人それぞれに通知を出す等、多くの写真やビデオの中で注目してもらえるようにする技術をいろいろと実現しているようだ。

実のところ、1ヵ月前にこの特許をみたときは、何のためのものであるのかがよくわからなかった。それまでFacebookはビデオ関連にはあまり注力してこなかったからだ。特許書類の図表によれば、撮影したビデオからカバーフレームをセレクトするようなことが書いてあったが、これは当時のFacebookではサポートされていない機能だった。ビデオからカバーフレームを選ぶのに、スマートフォンの全機能を総動員するものらしいとはわかったが、どのような形で実装するつもりなのかがよくわからなかったのだ。

しかしInstagram Videoの発表で、いろいろなことが腑に落ちた。

カバーフレームの重要性

現在、Instagramで動画を撮ると、撮影シーンの中からカバーフレームにするシーンを選択することができるようになっている。これはVineに比べても少々面倒な作業手順追加となっていて、ビデオ投稿を面倒がらせる一因ともなっているようだ。

但し、面倒であるかどうかには関わらず、カバーフレームを選択するというのは非常に重要なステップだ。ビデオの閲覧には、写真を見るよりもより多くの「投資」が必要となるからだ。以前までのInstagramであれば、望みのままの速度で全体を見渡して面白そうなものを見つけ出すことができた。しかしビデオについては、実際に見てみるまで、それが面白いものなのかどうかよくわからないのだ。見ると決断するということは即ち、時間を「投資」することになる。ほんの15秒程度のことではある。しかしモバイル環境でわざわざビデオを再生し、そしてそれがつまらないものであるとなると、多くの時間を損したように感じてしまうものだ。

閲覧者として、事前に「投資効果」をはかるのは、投稿者の人気度合い、ビデオの説明、そしてカバーフレームしかないのだ。

ビデオに含まれる全てのフレームが、ビデオ自体の魅力を伝え得るものでないことは明らかだ。そこで現在のところFacebookは、自動的にビデオの中から15フレームを抜き出し、その中からカバーフレームとして適していそうなものを選ばせるという形をとっている。そのうちのどれがベストなのかを判定する機能は持たず、時系列的に並べて投稿者に選ばせる形となっているのだ。

しかし、新しい特許技術を実装することにより、FacebookないしInstagramではビデオ中から最も面白そうな瞬間を抜き出すことができるようになる。映っている人などから判断し、カバーフレームに適した瞬間を選び出し、また注目を集めるのに適したタグの提案までをも行なってくれる。

笑顔のみならず、笑い声からも「最高の瞬間」を判定

特許が認められたのは2013年4月で、申請されたのは2011年10月のことだ。申請者はFacebookおよび従業員であるAndrew “Boz” BosworthDavid Garcia、およびSoleio Cuervoとなっている。申請タイトルはAutomatic Photo Capture Based on Social Components and Identity Recognition (’80)、Preferred images from captured video sequence (’00)、およびImage selection from captured video sequence based on social components (’65)となっている。

申請技術の基本にあるのは、ビデオフレームをひとつひとつ写真のような分析対象とするというものだ。ここで顔認識やパターン認識などの技術を用いて、映っている人々や文字情報、ブランド、風景などを把握する。

画像キャプチャプロセスにおいて、ビデオフレームを順次走査して…場所(エッフェル塔、金門橋、ヨセミテ国立公園、ハリウッド等)やショップや企業(コーヒーショップ、サンフランシスコ・ジャイアンツ等)、さらにはブランド商品(コカ・コーラ、ルイ・ヴィトンなど)を認識します。

認証プロセスを経て、映っている人物や場所、そしてブランドに対する適格なタグがサジェストされることになる。あるいは誰のニュースフィードに表示すべきかということを判定するために、収集したデータを活用していくこともできる。つまりビデオ中に映っている場所の近くにいる人に対して集中的に配信したり、あるいは場所やブランドないし映っている人と親しい関係にある人に配信するということが自動的に行える。Instagramでは5月から写真に対するタグ付けをサポートしているが、新しい特許技術と結びつくことにより、一層効果的に機能するようになる。

人やプロダクトがタグ付けされることにより、そうした人ないしモノをフィーチャーしたビデオでも、自動的に魅力的なカバーフレーム選択が行われることになる。また特許には、明るさやコントラストを判断してベストフレームを選択したり、また人の表情すら読み取って最適なカバーフレーム選択に利用すると記載されている。大勢が並んで映っているビデオを撮影したようなときは、みんなが晴れやかに笑っている瞬間のフレームがカバーフレームとして選択される。また加速度センサーからの情報も判断して、手振れのないシーンを選択するというようなことも行うそうだ。

いろいろと面白そうな機能が書かれているが、マイクで拾う音声さえも、ビデオの中のベストフレームを選ぶのに利用されるというのが面白い。

フレーム選択プロセスでは、ビデオ中の音声データも分析します(音声認識プログラムなども利用します)。そして重要な瞬間をセレクトするのです(「チーズ!」、「すごい!」、「素晴らしい!」等)

Instagramが「聴覚」を持つというようなことだ。美しい日没の風景などを見て驚嘆の声をあげたり、あるいは笑い声をあげた瞬間をInstagramはキーフレームとして選択することができるようになるわけだ。

Instagram、Vine、その他のサービスの間で争われている主力ビデオサービスの座を巡っての戦いの中、こうした技術要員が地位獲得のためのキーとなっていくのだろう。アプリケーションには軽快さと簡単さが求められ、公開までの手順は少なければ少ないほど良い。種々の機能追加はパワーユーザーに歓迎されるだろう。但し、コア部分については機能を絞込み、シンプルに使えるようにしておくことが重要だ。

Facebookは、ずっと写真などの投稿をスムーズかつシンプルに行えるように研究開発を進めてきた。Boz、Garcia、そしてSoleioは、ビデオの扱いも写真と同じようにシンプルにすることを目指して研究をすすめてきたのだろう。特許の成果がInstagramで結実すれば、投稿ビデオの世界に新たな地平が生まれることにもなるかもしれない。投稿される写真にも面白いものが増え、友人たちの撮影したビデオを閲覧する機会も増えることになるだろう。

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(翻訳:Maeda, H)


Facebookのグラフ検索がGoogleに追いつくには課題山積―精度の向上とサードパーティーのデータへのアクセスが必須

今日(米国時間7/8)、Facebookはアメリカで英語版のグラフ検索の一般公開を開始した。実際にこのサービスを利用してみると、Facebookから構想が発表された当初には予想されなかったような問題が表面化している。

現在、Facebookサイト内の検索はユーザー、投稿された写真、場所、施設などをより適切に発見させることを対象としている。 しかしこのグラフ検索が機能するためには、たとえばレストランの推薦やお気に入りの音楽アルバムなどのユーザーデータを利用することが必要だ。

一言でいえば、グラフ検索はさらに広範囲なユーザー・データへのアクセスを必要とする。ところがPRISMスキャンダルで、NSAがFacebook、Google、Yahoo、Microsoftその他のサイトから情報を得ていたことが明らかになり、ユーザーの不安が増している。

Facebook自身のデータだけでは十分ではない

現在のグラフ検索の核心をなす検索エンジンは、Facebookユーザーが友だち、友だちの友だちと共有し、あるいは一般に公開しているデータを対象としている。この中には居住地域、訪問した場所、位置情報タグのついた写真、「いいね!」したFacebookページなどの情報が含まれる。

残念ながら、Facebookの「いいね!」データは、特に企業のページに対する「いいね!」はユーザーが本当に推薦していることを意味しない。 「汚い「いいね!」(dirty likes)と呼ばれたりするが、企業はFacebookページでファンを増やすためにあの手この手でキャンペーンを仕掛けて「いいね!」をかき集める。「いいね!」を押すと懸賞に応募できたり、特別なコンテンツが見られたり、割引クーポンが入手できたりするなどの仕掛けが頻繁に使われている。 こうして集めた「いいね!」は本来の意味からはかけ離れたものが大部分だ。

これに加えて、ユーザーは定期的にアップデートを受け取るために仕方なく「いいね!」をする場合がある。たとえば近所の生鮮食品店やショッピングモール、子供の通う学校などだ。実際に意見を聞いてみれば別に推薦しているわけではないということもよくある。また「いいね!」を押さない主義のユーザーもいるし、Facebookにページが作られていない企業のプロダクトを強く推薦するユーザーもいる。

つまりFacebookの「いいね!」は、検索エンジンが関連性を判定する情報、検索用語でいう「シグナル」として利用できる。しかしこれ単独ではユーザーが「いいね!」の対象を推薦していると判断する材料にはできない。

Facebookはユーザーがレストラン、店舗、施設などにチェックインしたときに残すレビューも利用しようとしてしている。しかしレストランやホテル、観光地などのユーザー・レビューの分野ではFacebookよりはるかに知名度が高く、膨大なデータを抱える専門サイトがいくつも存在する。だからグラフ検索の精度を高めるためにはFacebookはユーザーがサードパーティーのサービスで共有した情報にもアクセスする必要がある。しかしFacebookはこの点では将来どういう連携策を取るつもりなのか、スケジュールを含めて明らかにしていない。

Facebookはさらにユーザーデータを必要とする

アメリカの英語版Facebookユーザーは今日から新しい検索インタフェースが利用できる(全員に公開されるまでには数週間かかるもよう)。さて、そこでユーザーはまず何を検索するだろう? ある会社に友だちが働いているかどうか、近く訪問する予定の都市に友だちがいるかどうかを調べるかもしれない。あるいは「パリの写真」を検索して友だちの目でパリ観光を楽しもうとするかもしれない。

しかし長期的な視野で考えると、Facebookはグラフ検索をGoogle検索の代わりとして使わせ、Facebookへのトラフィックと滞在時間を大きく増加させたいだろう。前述のようにFacebokkは今後ローカル・レビューやSpotifyのような音楽ストリーミングなどサードパーティーのサービスと提携して検索対象のデータを拡大する計画だ。

今年中にはグラフ検索をモバイル化すると同時に、ユーザーの近況アプデートのテキストを解析して場所や友だちとの関係に関する情報をさらに詳しく収集し、推薦情報を得られるようにするという。

プライバシーに関する懸念

PRISMスキャンダルが暴露される以前は、 「いいね!」やチェンクイン、レビュー投稿などの情報をベースにしたグラフ検索は、Google検索に代わって、それまで個々のユーザーのソーシャルグラフ中に囲い込まれていたデータを広く共有し、役立てることができる素晴らしいツールになるという楽観的な見方が強かった。しかし現在ではユーザーはFacebookの主張する「もっと透明でもっと結び付けられた世界」に対して懐疑的になっている。グラフ検索はもちろんユーザーのプライバシー設定を尊重する仕組みになっているが、ユーザー情報の共有の拡大を目指していることには変わりがない。行き過ぎたソーシャル化への懸念とゆり戻しが起きている現在、ユーザーの関心は情報の共有範囲を狭め、匿名性を拡大する方向に向いている。これはFacebookを含むさまざまなソーシャル・サービスにとって逆風だ。

Facebookはグラフ検索を広告プラットフォームに利用する計画なので、PRISMスキャンダル以後の懐疑的な空気の中で、個人情報を検索エンジンに入れることに対するユーザーの警戒心を解くためにさらに努力する必要があるだろう。その点からも、Spotifyで聞いている曲とかひいきの寿司レストランといった公開することに抵抗の少ないサードパーティー・サービスの情報にアクセスできるかどうかはグラフ検索にとって決定的に重要だ。

残念ながら現在のFacebookのグラフ検索はこうした点で大いに改善の余地がある。しかしこのサービスは今誕生したばかりだ。Facebookには膨大なサードパーティーのデベロッパーとアプリ、そのデータが存在する。グラフ検索はウェブ検索でGoogleに及ばないとしても、この強みを生かすことができればFacebookに少しでも長く滞在させ、Facebook広告を少しでも多くクリックさせるのに役立つだろう。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Facebook、いよいよ今週から「グラフ検索」の一般公開を開始

英語(US)モードでFacebookを使っていて、ベータ版登録を行なっていない人にも、いよいよグラフ検索(Graph Search)がやってくるようだ。米国時間の月曜日から徐々に公開が始まり、数週間のうちに対象者すべてに公開されるようになる見込みだそうだ。

Facebookの話としてABC Newsが報じているところによると、「6ヶ月ほどのクローズドテスト期間を経てきたグラフ検索が、いよいよ今週のうちに数億人程度の人に公開されることになる」とのこと。

グラフ検索のベータ版がリリースされたのは1月のことだった。発表にあたってCEOのMark Zuckerbergは、これまでのウェブ検索とは全く異なるものだと話していた。「ウェブ検索では、やや抽象的な質問を投稿して、求める答えが含まれる可能性のあるリンクを見つけるという流れになっています。グラフ検索では、より具体的な内容で検索を行います。そして戻ってくるのは答えがあるかもしれないリンクではなく、答えそのものが戻されることになります」という内容だった。

発表イベントで示された例としては「スターウォーズおよびハリー・ポッターに興味を持っている友だち」とか、「友だちがとった国立公園での写真」といったものだった。どちらかと言えばありきたりなものだが、当然に、ベータテスターたちがより進んだ利用法を開拓していった。Actual Facebook Graph SearchesというTumblrサイトに多くの用例があがっている。たとえば「売春好きの既婚者」とか「人種差別的な雇用主」などといったものが登録されている。

冗句ネタもあるわけだが、Actual Facebook Graph Searchesは、グラフ検索で問題になりそうなプライバシー問題にもスポットを当てている。グラフ検索を利用する人が増えるに連れて、プライバシー問題もいろいろと出てくることになるだろう。グラフ検索を使えば、より古いコンテンツにも注目が集まることになり、プライバシー設定を見直す必要が出てくる人も多くなるに違いない。昔のバツの悪い写真が掘り出されたり、連絡先情報を抜き取られたりするような人も出てくるかもしれない。

ともかく、グラフ検索はFacebookにとっては需要充足型(demand-fulfillment)広告の展開にとっても非常に重要なプロダクトになる。但し、収益化については慎重に行なっていく予定にしており、モバイル版での展開時期についても未定であるとしている(現在はウェブ上でのみ利用することができる)。但し、グラフ検索の収益化については慎重であるとはいっても、Facebookは11億超の利用者が生み出すデータを、より効率的に利用できるようにしようとする取り組みは大いに進んでいるようだ(登録していない利用者のデータまで活用しようとする動きもある)。こうした動きはビデオデータについても活発で、ビデオ(Instagram Videoを含む)からさまざまな情報を取得する機能について特許も取得している。

原文へ

(翻訳:Maeda, H)


独立記念日は、InstagramおよびVineにとっても史上最良の日(歴史はほんの短いものなれど)

7月4日は、InstagramとVineにとっては「新記録樹立の日」であった。この日にはオンラインコンテンツが多くシェアされる日であり、今年はInstagramおよびVineを使った動画も多く投稿されたせいだ。

独立記念日となるこの日、多くアメリカ人はバーベキューをしながらホリデーを楽しんだ。しかし楽しむだけではなく、「自由か死か」とイギリスに独立のための戦いを挑んだパトリック・ヘンリーのような選択を強いられることにもなった。強いられたその選択とは6秒か、それとも15秒かというものだ。

記念日に打ち上がられた花火をフィルター加工して公開したいと考えた人もいたし、ループ形式のビデオが面白いだろうと考えた人もいた。

こうした記念日を経たあとでは、コンシューマー向けサービスを提供している企業は、「成果」を発表しなければならないと決まっているのかもしれない。たとえばVineは「re-vine」回数が過去最高になったとアナウンスした。「re-vine」が可能になって2日目の数値であることは、積極的にはアナウンスされていないが、記憶しておくべきだろう。Instagramの方は、ビデオの投稿数が過去最高であったとアナウンスしている。但しビデオ機能がアナウンスされたのが、2週間前であることは、やはり記憶しておいて良いと思う。

これまでの感謝祭NBAファイナルを見てもわかるように、面白そうなイベントがあれば、数多くの写真やビデオが投稿される。

モバイルデバイスの普及により、写真やビデオの共有件数は飛躍的に増大してきている。友達の多くがオンラインに生息するようになってきている。両者の主張する「新記録」も、こうした時代の流れの一環ではあるわけだ。

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(翻訳:Maeda, H)


Facebook、メッセージ用スタンプをウェブでも提供。担当デザイナーは退社

Facebookは、プライベートメッセージにスタンプ ― キュートでアニメーション付きもある既製の画像[英語版ではsticker] ― をウェブでも提供開始した。Facebookは、4月からモバイルでスタンプを提供しているが、これからはウェブでも無料のスタンプパッケージ16種類から好みのセットを選べる。スタンプで、Facebookユーザーが他のメッセージサービスへ移行することを阻止できるかもしれない。

しかし、Facebookスタンプの進展にブレーキがかかるかもしれない。ハッカソンでこのプロジェクトを立ち上げ、Facebookのプロダクトデザイナー兼アートディレクターだったデザイナーのSophie Xieが、つい最近会社を去った。ウェブ版スタンプは彼女の最後の仕事の一つとなり、同社広報部から配布された下のスクリーンショットには彼女が登場している。XieがFacebookに在籍していたのは2012年からのわずかな期間だけだが、彼女の退社は会社にとっ大きな損失になるだろう。現在彼女は超ローカル位置情報アプリに関わっていると言われている。

粘着ビジネス

スタンプ〈ストア〉と呼んではいるが、FacebookはLineやPathなど他のメッセージアプリのように有料で販売することはないことを正式に表明している。同社はユニバーサルスタジオと協同で映画 “Despicable Me 2″[邦題『怪盗グルーのミニオン危機一発』]向けにブランド付スタンプを作ったが、ブランドが料金を払ってブランド付スタンプをストアに加えることに関しては発表することはないと言っている。ストアに新しいスタンプパックが追加された様子もない。

だからと言ってスタンプがFacebookに売上をもたらさない、という意味ではない。楽しく可愛いいビジュアルなコミュニケーションツールのおかげで、FacebookユーザーがGoogle Hangoutsに移行するのを防げるかもしれない。Hangoutsは、Google+、Google Messenger、Google Talk(Gchat)を合わせた新しい統合チャットシステムだが、スタンプはまだない。

Facebookは、メッセージとスタンプによるエンゲージメントを、特にウェブにおいて、直接間接両面で収益に結びつけることができる。スタンプメッセージに返信するためにFacebookを開いたユーザーが、結局ニュースフィードを見ることになり、会話の待ち時間に広告を見るかもしれない。一方、メッセージを送れば送るほど、Facebookはそのユーザーが誰と一番親しいかを知る。このデータを使ってコンテンツ関連アルゴリズムを精緻化し、いちばん気にかけている人に関するフィードを表示できる。

Facebookのスタンプへの取り組みは本気だ。一線級の外部デザイナー(Mark Zuckerbergの愛犬ビーストを専用パッケージにしたDavid Lanham等)に依頼して、最高のスタンプを作ろうとしている。さらには、UCバークレーの感情研究者らとも協力して、これまでのテキストのみのエモーティコンに代わる、生き生きと感情を伝える新世代のアニメーションスタンプを開発した。

ばかばかしく感じるかもしれないが、スタンプはFacebookをはじめとする無数のメッセージングアプリにとって、強力な差別化要因だ。SMSが消えつつある今、テキストメッセージを制する者には山ほどのトラフィックがもたらされるかもしれない。

【日本語版注:訳者の環境では現在利用不可。例によって徐々に展開しているのかもしれない】

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(翻訳:Nob Takahashi)


Facebookにトレンドリストが必要な理由

FacebookはRSS製品の開発には取り組んでいないようだが、ニュース発見に関しては極めて大きなチャンスを持っている。Facebookは、われわれが友達とシェアしているリンクを、全世界向けのオートマチックDiggに変えることかできる。Facebookには10億人以上の人々がいて、その多くがニュース記事や外部サイトのコンテンツへのリンクをコメントと共にシェアしている。

ただしTwitterのような公開投稿と異なり、殆どは友達や知り合い同志のセミプライベートな投稿だ。現在のところ、Facebookユーザーの間で何が重要だと考えられているかを総合的に知る方法はない。Facebookのアルゴリズムだけが、どのリンクや単語が人気なのかを知っている。もしFacebookが、人々がシェアしたデータを、匿名でプライバシーに安全な形で集計することができれば、あらゆる瞬間における世界で一番人気のあるウェブページのリストを作ることができる。Facebookのホームページやモバイルアプリから簡単に見られるようにすれば、そのリストはわれわれの集合意識を覗き見るための有益で中毒性のある入り口になる。

巨人REDDITの肩に乗る

世界で何がシェアされているかを垣間見る場所は今でもあるが、Facebookのデータや本流といれるユーザーをベースにしたものは存在しない。Redditは驚くべきサイトだ。そこでは非常に多様性のあるコミュニティーの人々が、ほぼ無限のカテゴリーからその日で最も重要なコンテンツを拾い出している。彼らの投票によって最も興味ある記事が浮上し、彼らの意見はわかりやすいスレッドと会話にまとめられる。スレッドの設計は実にすばらしく、他の形式化されていないコメントシステムはいずれRedditのスタイルになっていくのではないかとさえ私は思っている。

これは利点とも欠点とも言えるだろうが、Redditは自発的投稿に基づいている。何かがRedditに載るためには、誰かが率先して時間をかけ積極的に掲載する必要がある。掲載されれた後、その記事のランクを決めるのは、投票し、コメントするRedditメンバーたちだけだ。その結果Redditのトップページは、ウェブ全体というよりもRedditコミュニティーを反映したものになる。全員のための”R/”もあるが、全体で見れば、Redditには、誇り高きオタク精神と懐疑主義とユーモアの入り混じった姿勢が現れる。Facebookには、そこでシェアされたあらゆる記事を分析することによって、より広くより主流な定義による人気ランキングを作れるチャンスがある。誰かが自発的にリスト作りに貢献する必要はない。ただ、Facebook上でよくシェアされているかどうかによってリストが有機的に作られていく。何回クリックされたか、いいね!が付けられたか、コメントが付いたかなどの情報も使えるかもしれない。国や地域別のリストを提供すれば、内容をある程度ローカライズすることもできる。

TWITTERのトレンド情報

私が想像するFacebookでのニュース発見体験は、Twitterのトレンド情報と似ているかもしれない。あちらもユーザーが積極的に選ぶ必要はない。人々が日々起きたことについてつぶやけば、人気の単語やハッシュタグがリストを上昇していくだけだ。しかし、Twitterのトレンドをチェックすることにハマっている人はいるだろうか? 少なくとも私は違う。一瞬驚いたり面白いと感じることはあっても、クリックしたいと思うことは稀だ。

Twitterトレンドには専用のページすらない。Twitterホームページの左列にあるだけだ。モバイルではDiscoverタブの下にまとめられている。最大の弱点はコンテキストがないことだ。それがなぜシェアされたのかを知る術はない。クリックすればその単語やハッシュタグが検索されるだけで、結果はごちゃごちゃで解読不能であり、トレンドが何であるかの決定的な答は得られない。スポーツイベントや世界的大ニュースに関しては、このストリームは世界が考えていることに関するすばらしい洞察を与えてくれる。しかし、#FOTunisがチュニジアの首都チュニスのオンライン・カンファレンスを指していることは、Googleでさえすぐには教えてくれなかった。

個々の単語や短いフレーズからニュースを編成することは、少なくともこのデザインやコンテキストを抜きには効果的な方法とはいえない。もしFacebookがリンクに基づいたニュース発見サービスを作れば、人々が何を話題にしているかがずっと明快にわかるだろう。一般にリンクには、見出しや写真やテキストなど宣伝文句に使えそうなものが付いている。Facebookは、リンクのリストにこの情報を付けて出すだけでよい。われわれがニュースフィードにウェブサイトのリンクを載せた時と同じだ。

Facebookはいずれハッシュタグのトレンドリストを作るかもしれない。6月にFacebookはTwitterと同様のハッシュタグをサポートし、先週には、検索したりクリックしたハッシュタグを付けられた記事によく付けられる別のタグを表示する、関連ハッシュタグ機能が追加された。おそらくFacebookは、ハッシュタグ製品を徐々に展開し、将来トレンドハッシュタグ製品を作るための準備をしているのだろう。

FACEDIGG

誤解のないように言っておくと、Facebookのニュース発見サービスはRedditやTwitterを置き換えるものではないし、必ずしも直接競合するわけでもない。しかしそれは、人々が気にかけていることを浮かび上がらせ、主観性を減らした上で簡潔な使いやすいデザインにまとめてくれる。私自身はこの「Facebookトレンド」ページを頻繁にアクセスするだろうと思う。自分のニュースフィードに飽きたら、インスピレーションを求めてここをクリックする。ざっと見渡していろいろなリンクをたどっては、またトレンドページに戻る。地域別のリストや、私の行動や興味、さらには私に似た人の好みに合わせてパーソナライズされたリストがあれば、もっと使いたくなるだろう。

DiggもRedditも9GagもTechmemeも、トレンド情報のすばらしいリストが中毒性であることを証明している。しかし、本流の人々に焦点を絞ったものはまだない。

もしFacebookがこれをものにすれば、山ほどのトラフィックが生まれる。これをクリックして、世界で起きていることをしょっちゅう見に行く人たちもいるだろう ― 友達からのコンテンツをニュースフィードで見るのと同じくらい。両者は情報の2本柱として、ひとつは自分にとってが特に関心のある、もう一つは全員にとって関心のある情報を提供する。プライベートと公開。主観的と客観的。

Facebookトレンドは友達との質の高い会話を始めるきっかけにもなる。共感できる話題を見つけた人は、クリックするだけでなくシェアして友達と語り合うだろう。理想的には、友達もシェアしていた場合にはトレンドリストの中で会話スレッドが作れるとよい。

Facebookはこれを行うのに打ってつけのしくみを、すでに最新のニュースフィードに組み込んでいる。シェアされたリンクの横にプロフィール写真が並び、マウスをかざすとその友達がコンテンツをどう説明し、どんな返信をしたかを読むことができる。友達がすでにシェアしたトレンドリンクにこのデザインを採用すれば、未知らぬ人たちのコメントが延々と続く1本のスレッドよりはるかに便利だ。

もしあなたが「こんなものいらない。世界で何が起きているかは友達がすばらしいリンクをシェアして教えてくれる」と思っているなら、あなたはラッキーだが、おそらく少数派だ。平均的ユーザーの友達は180~250人程度だという。大多数のFacebookユーザー、とりわけ途上国では、ソーシャルウェブの大きな楽しみ ― その日のニュースや悲劇や偉業にまつわる即時かつ集合的な会話 ― を逃がしているのではないかと私は憂慮している。たった一人がFacebookトレンドをフォローしていれば、一つのソーシャル集団全体を啓蒙することができる。

記事やコメントの長さには事実上制限がないので、世界で最も話題になっているニュースに関する意見を書くための場所は十分にある。だからTwitterのようなエコー室になることもない。「このリンクをシェアしている友達が5人います」と表示されていれば、そのコンテンツに関する様々な見解を見ることができる。

あらゆる発見メディアはスポンサードプレースメントによって収益化できる。ブランドは料金を払ってトレンドリンクの一覧内に自社へのリンクを挿入できる。これはコンテンツマーケティングで主流のチャンネルになれるかもしれない。そこでは伝統的広告は使えないかもしれないが、ブランド入りのコンテンツやアプリ、楽しい余興やコンテストへのリンクは、友達からのオーガニック・コンテンツがうまく収まらないニュースフィードとは別の場所に送られれば、良い結果を残す可能性がある。主要広告主たちは、一度に多数のオーディエンスにリーチする方法をFacebookに要求し続けてきたが、これがその答になるかもしれない。

もしFacebookがわれわれのデジタルライフを包含したければ、われわれが誰であり何をしたかを扱うだけでは足りない。われわれが何を考えているかも網羅すべきだ。考えていることを打ち明けさせるためには、われわれに情報と刺激を与え、今世界で何が話題なのかを知らせることによって友達との会話のネタを提供する必要がある。

[画像提供:Brian Shaler]

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(翻訳:Nob Takahashi)


Facebook、Google PlayのAndroid Beta Programでベータ版を公開

今日(米国時間6/27)、FacebookはAndroid Betaプログラムで新しいFacebookのベータ版を公開した。Google Play上で開始されたAndroid Betaプログラムは正式公開前のベータ版をユーザーがテストし、デベロッパーにバグなどを報告できるようにするプラットフォームだ。

プロダクト・マネージャーのRagavan Srinivasanは「これによってユーザーからフィードバックを収集し、一般公開前にプロダクトが改善できるようにするのが目的だ」と説明する。

Facebookはブログ記事で詳しく説明しているが、サインアップはこちらからできる。参加の手順は次のとおり。

  • Google GroupsまたはGoogle+のFacebook For Android Beta Testers Groupのメンバーに登録する
  • Googleのベータテスト約款に同意する。
  • ベータアプリをダウンロード、インストールして利用する。スワイプすると表示されるバグ・レポートでフィードバックを送信する。
  • ベータテスターのFacebook Groupに参加する(任意だが、強く薦めている)。

FacebookがGoogleのソーシャル・ネットワークを利用してベータテストを行うのを奇妙に感じる読者もいるだろうが、Google GlassのFacebookアプリのように、両者は実務レベルではこれまでもしばしば協力している。.

FacebookはQualcomm、HTC、Ericsson、Sony、Huawei、MediaTekにベータ・アプリを提供している。Facebookのヘビーユーザーは友だちに先駆けて新機能が使えるが、その代わりに多少のバグに遭遇することは覚悟する必要がある。

「新機能を素早く作ってしゃにむに公開してしまう」という初期Facebookの方式は、アップデートのたびにたちまち何百万人ものAndroidユーザーがダウンロードを始める規模になってはリスクが大きすぎることになったようだ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


聞け、同性愛嫌悪者よ。アメリカ人の70%はFacebookにゲイの友達がいる

アメリカ人は自分の性的指向に関して益々オープンになってきており、それが差別の排除につながるかもしれない。ゲイ・プライド週間を祝い、Facebookが調査した結果、米国ユーザーの70%に、自分をゲイ、レズビアンまたはバイセクシャルであると登録している友達がいることがわかった。この事実は、偏狭な態度や同性愛嫌悪の中傷が誰かを傷つけるということを人々に思い起こさせる。

過去の時代には、性的指向は秘密にすることが多かった。これは友達にゲイがいても気づかなかったという意味だ。

人々の内面を知ることができなかった時代には、同性愛であることが、何か抽象的で異質で同情に値しないもののように捉えられがちだった。

しかし世界は変わっている。Facebookでは自分の性的指向を登録することが可能で、さらにはどの友達がレズビアンやゲイであるかを検索することさえできる。グラフ検索で “Friends who are gay” とタイプすれば、“My friends who are men interested in men” [男性に興味を持つ男友達]と“My friends who are women interested in women”[女性に興味のある女友達]が表示される。こうして、われわれがみな人間であるという事実を隠すことは難しくなる。

70%という数字は、ゲイの友達をもつアメリカ人の推定値としては控え目である可能性が高い。全員が性的指向を登録しているわけではないからだ。実際のパーセンテージはずっと100%に近いだろう。話を広めることを恐れてはならない。多くの人が知れば知るほど、自分の偏見を考え直すかもしれない。

嫌悪はマイノリティーだ。

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(翻訳:Nob Takahashi)


プロのVine使い、Instagramビデオを使う

Vine vs Instagramビデオの議論に関して、私はもう言いたいことを言ったが、果たして他のユーザーはどう考えているのだろうか?

InstagramとVineのユーザー、Meagan Cignoliが、同じストップアニメーション・ビデオをVineとInstagramに投稿し、どちらが良いかフォロワーに聞いた。彼女は両プラットフォームのパワーユーザーで、Instagramには1万人、Vineには20万人近いフォロワーがいる。

そして圧倒的な総意は? Vineだった。

何百ものコメント中。唯ひとりだけがInstagramを選んだ。

これがVine。

これがInstagramビデオへのリンク[Instagramは埋め込みができない]

見ての通り、Instagramビデオの方がややきめが粗く、Vineよりズームインしている。Cignoliの説明によると、この種のストップアニメーションでは、InstagramビデオのCinema機能を使う必要がある。Instagramでビデオを撮ると、アプリの手ぶれ補正機能が自動で働き、プレビューはややズームインして見える。

この機能はビデオ撮影後にオフにして、高画質ビデオを得ることが可能だが、そうするとフレーム外にあるもの、Cignoli言うところの「セットのリアリティー」を見せずにストップアニメーションを作ることが不可能になる。

この違いを除くと、2つのビデオは全く変わらない。Cignoliによると、彼女は両方のビデオで同じiPhone 5、全く同じ三脚を使い、録画ボタンを押した回数も全く同じだった。そしてその結果は、圧倒的多数がVineを支持した。

もちろん、これは科学でもなんでもない。Meagonのミニ選挙でこの謎が解けることはない。

彼女はプロのフォトグラファーで、現在Vineをフルタイムの仕事として、Loewsなどのブランド向けにビデオ広告を撮っている。

新しいクライアントを獲得するために、写真をFacebookとTwitterに掲載し始めたが、Instagramにはなかなか参加しなかった。「携帯電話では写真を撮りたくなかった。私はフォトグラファーだから!」と彼女は言った。

しかし結局降参した。「Instagramに入ったのは遅かったので、ポピュラー入りは難しく、全く牽引力を得られなかった」と彼女は言った。「Vineには早くからいたので、ポピュラーページにも早く入って多くのフォロワーを獲得できた」。

それ以来、Vineにフルタイムで集中し、12~15のブランドと仕事をしている。

InstagramでMeaganをフォロワーすることは、Vine使い集団よりもカルト的であり、投票結果を正確性は必ずしも信用できない。どちらのストップアニメーションが良いかは読者自身で決めていただきたい。

Meaganにとっては、あらゆる点でVineだ。だからといってInstagramを楽しんでいないわけではない。「InstagramのビデオはInstagramの写真みたいに見えるところが好き」と彼女は言う。「だから私はフィルターを使う、それがInstagramのウリだから。使うのはそのためでしょう。どちらのサービスも最高の形で人に見せたいと思っている」

警告:MeaganのVineストリームを見ていると時間を忘れる。夢中になる覚悟で。

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(翻訳:Nob Takahashi)


ビデオ投入でInstagram上でのエクスペリエンスは悪化。ぜひとも選択的ストリームの導入を!

先日の記事はご覧になっただろうか。Instagramには1億3000万もの利用者がいるのだそうだ。

Instagramは、その利用者を失おうとしているのではなかろうか。Instagram Videoの導入は、映画「プリティ・ウーマン」風に言って逃した魚は大きいという結末に繋がりそうな気もしている。

Instagramというのは、他のどのソーシャルネットワークと比較しても「消費」傾向の強いサービスだ。「写真を撮る」ためのサービスだと思っている人も多いだろうが、「撮る」人よりも、それを「見る」人の方がはるかに多い。

利用者がどの程度の割合で写真を撮り、そしてどのくらいの人が写真を見ているのかという、正確な統計データが公表されたことはない。先日リリースされたデータから、その割合を伺うことができる。これまでに登録された写真の数は60億枚だとのことだった。サービスを開始して3年少々に過ぎないことも考えれば、これは相当に大きな数字だということができる。

しかし、Instagramは既に1億3000万の月間アクティブユーザーを抱えるサービスでもある。これらの利用者の中には数百枚ないし数千枚の写真を公開した人もいるだろう。一方で数枚程度しか公開していない人もいて、個人ごとにばらつきがあるのは当然の話だ。それは理解しつつも強引に平均をとってみると、利用者毎の平均投稿写真数は46枚ということになる。

但し、Instagramのアナウンスによれば、写真に対して付される「いいね」の数は1日あたり10億件にものぼるそうだ。これを利用者当たりの数字になおすと、月間230回「いいね」を付けていることになる。

先にも書いたように、数千枚の写真を投稿する人もいれば、ごくわずかしか投稿しない人もいる。昔からInstagramを使っている人もいれば、つい最近になって使い始めたという人もいるだろう。目にする写真のすべてに「いいね」を付けている人もいれば、なかなか「いいね」しない人もいるだろう。しかしいずれにせよ、投稿する写真の枚数よりも、閲覧ないし「いいね」する枚数の方が遥かに多いことは間違いない。

そして、これこそInstagram利用方法の本道であると思うのだ。すなわち、いろいろと写真を見て回って、気に入れば「いいね」をクリックしてみるというスタイルだ。そういう楽しさこそ、多くの人がInstagramに求めているものだと思うのだ。日々の中で、ちょっとした時間に味わう幸せのひとときといった具合だ。新機能の導入は、多くの人の楽しみを奪い去ってしまうことになったと思う。

サービスを開始して3年、内部にはビデオをやりたいという声もあったようだが、写真に専念してやってきた。

そもそもInstagramは、モバイルフォンの低機能カメラで撮影した無様な写真をなるべく綺麗な見せかけでシェアしてみようというものだった。そして大ヒットとなった。以来、モバイルカメラの性能も向上し、そして撮影が一般的となって、撮影者の技術も向上していった。そこに見えてきたのが「ビデオ」という新しいフロンティアだ。

Instagramとしては、写真のケースと同様に、市場がホットなうちに参入を果たしたいという考えだ。ロークオリティなビデオにエフェクトや手ブレ防止を施して、簡単に共有できるようにしようというわけだ。大ヒット間違いなしと考える人もいる。

しかしここで改めて考えて欲しいのが、Instagramは作成ツールとして人気を集めているわけではないということだ。フィルタで加工したり、おしゃれなスタンプをつけて公開できる写真共有サービスはたくさんある。しかしそのいずれも1億3000万もの利用者を獲得してはいないのだ。大量の写真がストリームに流れてくることもない。Camera+やLineを使って写真の加工を行うことができる。しかしInstagramと同じような楽しさを感じることができるだろうか。できないと応える人が多いと思う。

Instagramには、写真を閲覧していくときにこそ感じる大いなる楽しみがあった。しかし今回のビデオ機能の追加により、自らの魅力を大いに減じてしまうことになるのではないかと思うのだ。

魅力を減じてしまうだろうと考える理由のうち、いくつかは対処可能なものだ。たとえば組み込まれてしまったバグなどはなくすこともできる。たとえば、ネットワークの状態がよくないときにInstagramにVideo(たとえばVinstagramなんて呼び方はどうだろう?)があると、読み込む前にスクロールしていくことになるだろう。しかしそのようなとき、ビデオの読み込みが完了すると、そのビデオが既に画面上に表示されていないにも関わらず、音声付きで再生されてしまうのだ。

そうした問題がないにしても、しかし動画がより大きなデータ量を必要とすることには違いない。確かに現在は、多くの人のAndroidないしiOSデバイスはLTE接続を利用していることだろう。しかしもっと遅い速度でネットワークに繋いでいる人もいる。また、どうにも速度の遅いWiFi環境を利用する場合もある。常に快適な通信環境を利用できる保証など、どこにもないのだ。

これまでのInstagramなら、表示するのが写真だけに限られていたために、ネットワーク環境が問題になることも少なかった。

公衆回線もWiFiも、ともに利用できない状況でもない限り、ストリームに流れる写真を眺めて楽しむことができた。ときにアップロード出来ないことはあったかもしれないが、それでも「いいね」をクリックするようなことまでできなくなるということはなかった。

しかしビデオ機能導入により、閲覧して楽しむのにも時間がかかるようになってしまった。個人的にはLTE環境でiPhone 5を使っているが、それでも時間がかかりすぎるようなことが何度もあった。そのような場合、場所を変えてネットワークの様子を見るとか、あるいはWiFiに切り替えるというようなことをしたりはしない。単純にInstagramを終了してしまう。

Instagramは写真の投稿も閲覧も簡単に行えることがウリのひとつだったはずだ。しかしVinstagramになって、少々ハードルが上がってしまったように思う。

問題はネットワーク接続絡みのもののみではない。コンテンツについても問題だ。言うまでもないことだが、Instagramに投稿される写真の全てが美しい、面白い、興味深いものであるわけはない。しかしトリミングやフィルタのおかげで、まずまず見られるものに仕上がっていることが多い。

また、写真というのは慣れてくればそこそこに撮れるようになることもある。根気強く狙えば、まさにベストと言える瞬間をカメラに収めることができたりもする。最初はうまく撮れなくても、何度か撮ってみるうちに、なかなかのものが撮れることがある。そんなときには、うまく撮れたものだけを公開すれば良いわけだ。

しかしビデオとなるとそうもいかない。最大で15秒もの間、魅力的なシーンを映しださなければならないのだ。確かにInstagramにはCinemaと呼ばれる仕組みが有り、手振れを補正してはくれる。また13種類のフィルタも搭載されている。しかしそれでも「どうしようもない」レベルのビデオになってしまいがちだ。

Instagramの投稿者たちが、人の注目しそうなものではなく、つまらないものばかり撮っているにしても平気だ。つまらない食事、コーヒー、ビール、ペット、飛行機の窓からの風景、ときには自分の足ばかり写している人もいる。そうした写真や、道端の鳩などの写真が表示されれば、どんどんスクロールしていけば良いのだ。ただ、隅の方にビデオであることを示すアイコンが表示されると、つい待ってみたくなるのが人情だと思う。何か面白いVinstagramが表示されるのではないかと期待してしまうのだ。

しかしその期待が満たされることはほとんどない。

人々は新しいInstavids(こんな呼び方も良いかもしれない)の魅力を引き出そうといろいろと試してみているところだ。それで今のところはつまらないものばかりが流れているということもできよう。かくいう自分自身もつまらない動画を流している。これまでに2本の動画を流したが、今は後悔している。申し訳なかった。

おそらくは練習を重ねて、上手なビデオを撮ることができる人も増えてくるのだろう。これまで同様に食べ物撮りを練習して、そこそこのクオリティのものが流れてくることになるのだろうと思う。

しかしもしそうなっても、個人的にはInstagramを起動するのに躊躇ってしまうようになると思うのだ。無駄な時間がかかってしまうことになるからだ。

Instagramはそもそも時間を消費するアプリケーションだ。開いてみるのはレストランでオーダーが届くのを待っている時間だったり、トイレでしゃがんでいるときだったり、あるいはちょっとした休憩時間であることが多い。ここに読み込みにも閲覧にも時間のかかるビデオがやってきたわけだ。15秒などさほど長い時間ではなかろうという人もいるだろう。しかし写真を見るのには0.5秒もかからない。いろいろな意味で長い時間を必要とするようになり、Instagramはもはや「隙間時間」に利用できるアプリケーションではなくなってしまった感じだ。

覚悟を持って時間をつぎ込むアプリケーションになってしまったと思うのだ。

Instagram Videoが全く下らないというつもりはない。TwitterのVineも非常な人気を集めている。Facebookは、ソーシャル部門で人後に落ちるつもりはないようで、今や「ソーシャル」にビデオも含まれる状況とはなっている。したがって、Vineの人気をみたからにせよ、あるいは以前から計画していたからにせよ、ビデオサービスを始めること自体は良いと思うのだ。

但し、Instagramには1億3000万もの利用者がいる。しかしうまくいっているものに手を加えるなという言葉もある。Instagramの提供するエクスペリエンスに手を入れてしまうのは非常にリスキーなことだと思う。ただ、対処のしようはある。

たとえば、勝手に名付けているだけだが「フィルターストリーム」を導入してはどうだろう。ストリームに流れてくるものを、写真だけ、Vinstagramだけ、あるいは両方というように設定できるようにするのだ。世の中にはDivvyのように写真関係のストリームをアグリゲートするアプリケーションがある。自分が見たいフィードを自分自身で選ぶことができるものだ。Instagram自身が、そうした仕組みを導入して悪いわけがない。

そうした仕組みが導入されるまで、少なくとも個人的にはInstagramの閲覧頻度を下げることになるだろう。これまでInstagram上で交流してきたみなさん。こちらからの「いいね」が減っても気を悪くしないようにお願いしたい。

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(翻訳:Maeda, H)


Facebook、モバイルメッセージに「いいね!」ボタンを追加。ワッタッチで「了解!」


「OK」、「了解」、そして大いに嫌われている “k” に、ビジュアルなデザイン変更が施された。FacebookのiOSおよびAndroidアプリのメッセージに、ワッタップでサムズアップの「いいね!」ボタンスタンプを返信するボタンがついた。これは、これまで文字が入力されていない時にはグレイだった送信ボタンに代わる、極めて機能的な追加だ。地味だが、実に満足の行く機能だと私は思っている。

Facebookに確認したところ、私が呼ぶところのこの “Like Reply”[いいね!返信]ボタンが「最新アップデートの一部」であることを認めた。しかし、「最新情報」リリースでは触れられていない。これは、Facebookが時々新しいモバイル機能を追加しながら、発表しないか何回か後のアップデートでリリースノートに書く、という常々私が抱いていた疑惑とも重なる。今、Like ReplyはiOSおよびAndroidのFacebookアプリとMessengerアプリ、さらにはm.facebook.comでも利用できるが、デスクトップにはない。

アップデート:Path 3が最初にこの機能を付けていた。数ヶ月前のアップデートで追加された。Pathのデザインではチェックマークが使われていて、これはサムズアップに比べるとずっと曖昧に感じる。ともあれFacebookがスタンプもPathのすぐ後に追加したことを考えると、速攻フォローのトレンドが起こりつつあるのかもしれない。

濃縮コミュニケーション

スタンプは、モバイルメッセージングで感情を伝えるための速くて活気ある方法として急速に普及している。しかし、通常はメニューの奥から堀り起す必要がある。一方で携帯メールは効率が第一だ。コミュニケーションの中で最もよく使われるものの一つが「肯定」だ。今言ったことに同意。賛成。しぶしぶ承諾。

そこで “k” が生まれた。1文字肯定だ。しかし、これでさえ何度かのクリックが必要だ。メッセージボックスを開き、文字をタイプし、送信する。

しかし、いいね!返信ボタンはこれを1動作でやってのける。Facebookはいいね!ボタンのサムズアップスタンプも用意していて、適切な状況ですぐに使える。Androidの明るいブルーは特に鮮やかに見える。これで節約できるのは1秒。しかし、あなたを含む誰もが何百回も1秒節約すれば、かける毎月7.5億モバイルユーザー数だ。効率化には意味がある。

以前から私はテキストメッセージにこれが欲しかった。実際には、返信に限らずテキストよりも軽量なシグナルを送るために。私はそれを “nudge”[肘などで軽く押す]と名付けた。SMSよりもさらに弱い一言だ。もし私が10分以内に迎えに行くと言って、相手が11分後に nudge を受け取ったら、外に出ておいでという意味だ。友達と飲みに行く時、多勢に連絡したかったら?マスnudgeだ。「オレと飲みに行かない?寂しいから」よりもずっと煩わしくない。

これは、私の夢である〈明白に解釈可能なバイナリー・コミュニケーション〉への楽しみな第一歩だ。今度Facebookメッセージで何かにOKする時には、ぜひ試してみてほしい。果たしてこれが流行するかどうか注目したい。

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(翻訳:Nob Takahashi)


動画をサポートしたInstagram、現在の登録写真数160億、利用者数は1億3000万人

InstagramのKevin Systromは、世界中の情報をリアルタイムに共有していくためのツールをアナウンスした。Instagramの対象をビデオにまで拡げることとしたのだ。結局、プレスイベントの内容は、TechCrunchで最初に伝えた通りのものであったわけだ。

尚、新機能のアナウンスと同時に、現在のInstagramに関わる数値についても報告があった。曰く、利用者数は1億3000万を数え、共有されている写真は160億にのぼるのだそうだ。また「いいね」の数も10億に達するのだとのこと。利用者については4月のアナウンス時点では1億に到達したとなっていた。すなわちほんのしばらくのうちに3000万の利用者を上積みしたことになる。

ちなみに、今回のアナウンスも「発表数値」に加えておこう。Instagramでは「15秒間」のビデオが利用できるようになり、ビデオには「13種類」のフィルタが適用可能となっている。思い起こせば、Instagramは当初よりフィルタ機能により人気を集めてきた面もあった。すなわち、Instagramは相変わらず私たちに馴染み深いInstagramであり続け、そして面白いものを見せてくれる存在であるわけだ。「コンテンツが動く点が従来と少し変わるところです」とSystromは言っている。

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(翻訳:Maeda, H)


Instagram、13種類のフィルタを搭載した15秒間ビデオの共有サービスをアナウンス

しばらく前にFacebookにより10億ドルで買収された、人気写真共有サービスを提供しているInstagramが、サービスの範囲を写真以外にも拡げることとなった。

メンローパークにあるFacebookの本社で行われたプレスイベントにて、Instagramの共同ファウンダー兼CEOであるKevin Systromがビデオの共有機能を発表したのだ。名前はシンプルに「Video On Instagram」というものだそうだ。サービスを使って15秒間の動画を作成することができるようになっている。

プレスイベントはまだ行われている最中であり、詳細はまたこれからアナウンスされることになっている。

ともかく、今回リリースした動画共有機能が、多くの人に影響を与えることは間違いない。Instagramは現在、月間で1億3000万もの人にリーチしており、利用者はこれまでに160億枚の写真をシェアしてきている。アプリケーションのエンゲージメントは非常に高いレベルにある。たとえば日々、10億を超える「いいね」が投稿されつつある。

今回のアナウンスは、TechCrunchのスクープが結局正しかったことを意味する。「ビデオ版Instagram」の地位獲得に多くのスタートアップが名乗りをあげていたが、ついにその戦いにも決着がつくこととなるわけだ。

Instagramの共同ファウンダーであるKevin Systromは以前から、ビデオを取り込むことはあり得ると話をしていた。しかしビデオ機能を実現するにあたっては、写真の場合とはまた異なった難しさと対峙せねばならないとも語っていた。昨年秋に行われたVergeでのインタビューでは、写真と同じような仕組みでビデオサービスも始めれば良いのではないかと質問されていた。Systromは、ビデオサービスを導入するにあたっては、データ処理速度と閲覧にかかる時間をしっかりと考慮しておかねばならないと述べていた。面白いビデオを作ることも、またそれらを閲覧することも、写真の場合とは大いに異なるものであると認識していたわけだ。おそらくはFacebookのリソースが利用可能になったことで、Instagramも動画にチャレンジする準備が整ったということなのだろう。

今回の発表は、FacebookとTwitterの間の争いをより激化させる方向に働くのは間違いないだろう。既にご存知のことと思うが、Twitterの方は昨年、ビデオ共有サービスのVineを買収し、Twitter社としてのサービスを提供してるところだ。Twitterも、本日のアナウンスがInstagram上で動画サービスを提供するものであることを察したのか、Vineに新しい機能を追加してアナウンスしている。

本日のイベントについての招待状が送付されて以来、いったい何が発表されるのかについて、いろいろな憶測がなされていた。そんな中、TechCrunchのIngrid Lundenがビデオサービスのリリースをスクープしたのだった。今月末にGoogle Readerサービスが停止されることもあって、あるいはRSSリーダーがリリースされるのではないかという話もあった。しかし、少なくとも本日のところは、RSSリーダーについての話は出てきていないようだ。

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(翻訳:Maeda, H)


Facebookの”謎の新製品”発表会よりライブでブログする

先週、一部のテク系メディアにFacebookからサプライズメールが飛び込んできた。それは、何かの発表会への招待状だった。

“小さなチームが大きなアイデアに取り組んで参りました”、と書かれていた。

そして、そのほかの唯一の情報といえば、“新製品”を発表するということだけ。それがどんな製品で、どんなチームが取り組んでいるのか、何も分からない。とは言うものの、その新製品は、たぶんこれのことではないかと思うんだけど。

カリフォルニア州メンロパークのFacebook本社から、ライブブログをやろう。その発表会の開始時刻はPSTで6月20日午前10時からだ(中部標準時でお昼の12時、東部標準時で午後1時、ロンドンで午後6時)*。始まったら、いつものように、目の前で起きていることを刻々とブログしていく。始まる前から、写真や誰かのコメントなどもポストする。だから10時ではなく、9時半ごろからこのページを見た方がいいかも。〔*訳注: 日本時間では6月21日午前2時より…“ライブ翻訳”はありません。その時間に起きている方は、原文のページを見てください。〕

June 20, 201300:51 am

Facebookからの発表は6月20日PST午前10時からだ(中部標準時でお昼の12時、東部標準時で午後1時、ロンドンで午後6時)。その前に、ここに戻ってきてね!

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Facebookがページインサイトをアップデート―ビジネス・ユーザーにページのパフォーマンスをより正確に伝えられるようになった

Facebookはページインサイトをアップデートしたことを発表した。ページインサイトは管理者にFacebookページのさまざまなパフォーマンスの指標を提供する解析ツールだ。プロダクト・マーケティング担当マネージャーのGalynBurkeは私の取材に対して「これはページインサイトが2011年の10月にリリースされて以後、最初のUIのアップデートだ」と述べた。.

今回のアップデートは実際にこのツールを利用していないと読者にはやや難解に感じられるかもしれない。しかしBurkeによると変更のかなりの部分はこれまでにユーザーから寄せられた要望を実現したものだ。たとえば「私のページのパフォーマンスを表示するだけでなく、改善する方法も示してほしい」という声が強かったという。

Burkによれば、今回のアップデートは、ビジネス・ユーザーが自分のページのどこがうまく行っており、どこがうまく行っていないのかをより明確に知ることができるようにするのが目的だ。管理者はこうした情報を元にコンテンツの改善を図ることができるし、Facebookとしては広告にさらなる投資を呼び込むことも期待できる。

今回の変更の一つは「話題にしている人(People Talking About This)」の計測だ。これにはページに「いいね!」したユーザー数、投稿に対するコメント数、そのページが対象としている店舗、施設等にチェックインした回数などを総合したものだ。Burkeは「問題はこの『話題にしている人』にはユーザーの興味あるコメントなど重要jな情報が多数埋まっているにもかかわらず、ページの管理者が個々の内容をチェックしずらいことだった。そこで各要素をまとめてしまうのではなく、それぞれの要素ごとに表示することにした」と説明する(上の図参照。「いいね!」数、ページビュー数などに分類している)。

一方、「口コミ効果(Virality)」では従来どおり全体を合計した指標となっている。ただし、計測対象にクリック数を加え、タイトルをEngagementRateと改めた〔現時点では日本語未訳〕。

もうひとつの改良は、個別の投稿のパフォーマンスをスコアカード化して見やすくしたことだ(下のスクリーンショット)。「いいね!」、コメント、シェア、クリックなどのポジティブなアクションの合計と非表示、スパムとして報告などのネガティブなアクションの合計が表示される。Burkeは「これまでページ管理者が個々の投稿のパフォーマンスの全体像をつかもうしたらいくつものタブを開かねばならなかった」と説明する。

最後の変更はPeople Engaged(関与したユーザー)という新しいレポートだ。これには投稿になんらかの形で反応した人々についての地域や人口動態的情報が表示さえる。Burkeは「どんなタイプのオーディエンスに情報が届いているのかを知ることはビジネス・ユーザーが今後の広告キャンペーンを立案する上で非常に重要だ」という。

Facebookは今回のアップデートを少数のビジネス・ユーザーを対象としてテストしてきた。今回対象となるグループが拡大された。ユーザーからのフィードバックをさらに検討するということで、すべてのFacebookページが対象となるまでにはまだ多少の時間が必要が必要なようだ。

詳細はFacebookのブログで

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


スクープ! Facebook、6/20のイベントでInstagramにVine風のショート・ビデオ共有機能を追加との情報

Facebookが今週予定しているプレスイベントの内容についてわれわれは取材を続けている。ニュースリーダー・アプリが発表されるという噂を聞いたが、どうやらこの情報は間違っていたようだ。情報源によれば「6月20日〔日本時間21日〕のイベントでFacebookは人気の写真共有サービス、Instagramに短いビデオを投稿できるようにする」という。Twitterの6秒のビデオ共有機能、Vineに触発されたものに違いない。

Facebookの20日のイベントについては、なぜかコーヒーカップの底のシミの模様を印刷した招待状が郵便で送られてきた。これもある種の煙幕だったのかもしれない。

もっとも、3週間ほど前に、Matthew Keysが「Instagramで5秒から10秒程度のビデオ共有機能が社内テストされている」という記事を書いていた。ただしその時点では一般公開のスケジュールについてはまったく不明だった。

TwitterのVineを始め、Viddy、Cinemagram、Socialcamなどソーシャル・ビデオ共有サービスが急速に人気を得ている点から、Facebookもビデオ機能をサポートするする必要があるのは明らかだった。

6秒のビデオを独自のサイトとTwitter、Facebookに投稿できるVineアプリはこの1月のリリース以来急速に普及している。当初はiOSアプリだけだったが、今月に入ってAndroid版が登場したのを機にVinのトラフィックは劇的に増加し、TwitterではInstagramの写真を抜くまでなっている(下のグラフ)。

もちろんこの点については、VineのビデオがTwitterのサイト内で表示されるのに対してInstagramの写真はインラインで表示されなくなったことも影響しているだろう。

一方で、Instagramにビデオ機能を取り入れるのはビデオが広告媒体としてきわめて魅力的だという理由もあるだろう。もちろんInstagramは現在広告を表示していない。実際Facebookは去る12月にサービス約款を改定した際、強い反発を受けて改定を取り下げて謝罪する破目になった。Facebookの最近の四半期決算の電話記者発表lで、CEOのマーク・ザッカーバーグは「大手広告主はInstagramでの広告に強い関心を示しているが、当面このサービスに広告を掲載する計画はない」と述べた(ただしInstagram自身はすでにブランドにとって重要なPRプラットフォームとなっている)。

また現在の1億人というInstagramのユーザー数は、Facebookが本格的な収益化を図るにはまだ規模が十分でないのだという考えも成り立つ。ビデオ機能の追加は将来の収益化を可能にするレベルに新規をユーザーを獲得するにも有効だろう。

われわれの取材に対しFacebookはコメントを控えた。

写真ripleyb、Instagram

取材協力: Josh Constine

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+