ArmベースのSQ2プロセッサを搭載する高速なSurface Pro Xが登場、新x64エミュレータも11月に提供予定

Microsoft(マイクロソフト)は米国時間10月1日、Armベースのタブレット端末Surface Pro Xの第2世代を発表した。

第1世代は昨年10月に発売され、その後同社はQualcommと協力して第2世代のSQ2プロセッサを設計した。しかし、SQ2は第1世代のSQ1プロセッサを完全に置き換えるものではなく、最上位のPlatinumモデルにのみに搭載する。税別価格は、メモリー16GB/ストレージ256GBのモデルが20万4380円。メモリーが16GB/ストレージ512GBのモデルがが24万1780円。

新しいプロセッサを除くと、LTE接続、2つのUSB-Cポート、13インチのタッチスクリーンを内蔵など、昨年発売されたSurface Pro Xとほぼスペックは同じだ。

同社は、従来のマットブラック仕上げに加え、プラチナ仕上げの新色を追加した。また、Surface Pro Xキーボードに、アイスブルー、ポピーレッド、プラチナの新色3色も加わった。

外観以外のいくつかの重要なアップデートもある。ソフトウェアの改良により、Surface Pro Xは最大15時間のバッテリー駆動時間を実現する。

しかし、もっと重要なことは、より多くのソフトウェアパートナーがWindowsアプリをArmアーキテクチャ用に最適化していることだ。

第1世代のSurface Pro Xをリリースしたとき、マイクロソフトはかなりの割合で否定的な評価を受けた。理由としては、サードパーティ製ドライバのサポートが不足していたこと、いくつかのアプリは失敗に終わったことにある。また、エミュレーションに頼らなければならないために単に動作が遅くなるアプリもあった。ただし、開発者がArm互換バージョンをリリースしている場合は別だった。

同社は先週、Surface Pro Xが搭載するArm版Edgeブラウザについて、バッテリ消費を抑えるためのアップデートを提供すると発表した。さらにx64アプリの実行サポートを強化し、新しいx64エミュレーション機能をWindows Insiderプログラム参加者に11月に提供する予定であることも明らかにした。Visual Studioもアップデートされ 「Windows 10 on Arm」 向けに最適化されている。

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(翻訳:TechCrunch Japan)

マイクロソフトがマルチクラウド管理サービス「Arc」にデータサービスを導入

マイクロソフトは米国時間9月22日、Azureの顧客が同社の競合他社を含むクラウドとオンプレミスのデータセンターを横断してワークロードを実行・管理できるようにするマルチクラウドサービス「Arc」のメジャーアップデートを発表した。2019年のMicrosoft Igniteで初めて発表されたArcは、ユーザーがサーバを管理するのを支援するだけでなく、Azure SQLやAzure Database for PostgreSQLのようなデータサービスを、データが置かれている場所の近くで実行できるようにすることを常に意識していた。

本日同社は、予想どおりAzure SQLやAzure Database for PostgreSQLをサポートしたAzure Arc対応のデータサービスのプレビュー版を発表し、この約束を果たした。さらに、Arcの中核機能であるArc対応サーバの一般提供も開始した。これらはサービスの中核を成すツールであり、標準のAzure Portalを使っている企業が、マルチクラウドとエッジ環境でWindowsとLinuxサーバを管理・監視できるようになる。

画像クレジット:Microsoft

同社のAzure Data担当コーポレートバイスプレジデントであるRohan Kumar(ローハン・クマー)氏は「企業が各社のアプリケーションモデルやビジネスモデルでクラウドの利便性を享受しつつ、特定のアプリケーションとワークロードをオンプレミスで維持する必要性を両立させたいというニーズは以前からありました」と説明する。「実際、多くの顧客がマルチクラウド戦略を採用しています。場合によってはコンプライアンスのためにデータを保存する必要があります。多くの企業は既存の投資を最大化したいと考えていますし、彼らは多額の設備投資を行っているのです」と続けた。

クマー氏が強調したように、同社は例えばコンテナアーキテクチャの採用やArcを使用するために特殊なエンジニアリング機器を交換するなく、顧客がいる場所で顧客に対応したいと考えている。「ハイブリッドとは、顧客に柔軟な選択肢を提供し、顧客のいるところで顧客に対応することであり、ソリューションを規定することではない」と続ける。

同氏はこのアプローチがソリューションのエンジニアリングをより難しくしていることを認めたが、チームはベースラインをコンテナのエンドポイントにして、それ以上は何もしないことにした。そしてほとんどの場合、同社のエンジニアがすでに使っていたツールをパッケージ化して自社のインフラ上でAzureサービスを動かし、それらのサービスをマルチクラウド環境で管理することができる。

「振り返ってみると、最初は少しやりがいがありました。なぜなら最初に構築したときには、こんな風にパッケージ化するとは想像もしていなかったからです。しかし、これは非常にモダンなデザインポイントです」と同氏。しかしその結果、Azureの場合と非常に似ているので顧客サポートは比較的容易になったとのこと。

クマール氏によると、Azure Data Servicesのセールスポイントの1つは「Azure SQLのバージョンが基本的に永続的であり、SQL Serverのライセンスやサポート終了に関する質問を気にする必要がないことだ」という。

Microsoft Ignite

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(翻訳:TechCrunch Japan)

マイクロソフトが生物学的脅威検出のための「Premonition」プラットフォームを発表

マイクロソフトは米国時間9月22日に開催されたIgniteカンファレンスで、蚊のような病気の媒介者を監視してサンプリングするためのロボットとセンサーのプラットフォーム、サンプルを分析するためのクラウドベースのソフトウェアスタックである「Premonition」が、間もなくプライベートプレビューに入ることを発表した。

Premonitionは基本的に、疫病の発生を防いで気象監視システムとして機能するシステムを構築することだ。同社が最初にこのプロジェクトを披露したのは2015年だが、それ以来かなり長い道のりを歩んできた。

かなり荒唐無稽なプロジェクトのように聞こえるが、同社によるとこの分野での5年間の研究開発に基づいているという。全米科学財団のConvergence Accelerator Programや、ジョンズ・ホプキンス大学、ヴァンダービルト大学、ピッツバーグ大学、ワシントン大学の保健指標評価研究所(Institute for Health Metrics and Evaluation)などの学術パートナーと提携してテストを進めている。また、製薬大手のバイエル社とも、昆虫などが媒介する病気の理解を深め、生物脅威検出のための自律センサーネットワークについて研究している。

現在は蚊が媒介する病気に焦点が当てられているようで、同社はレドモンド本社キャンパスに「予測実験場」(Premonition Proving Ground)を開設し、研究者によるロボットのテスト、機械学習モデルのトレーニング、収集したデータの分析を支援している。この節足動物の封じ込めレベル2の施設では、会社は蚊を育てて分析することができる。このアイデアは将来的には蚊だけでなく生物群系全体を監視することを目的とする。

マイクロソフトによると、これまでのところこの予測システムは80兆個以上のゲノム物質の塩基対をスキャンして生物学的脅威を調べているという。

PremonitionのシニアディレクターであるEthan Jackson(イーサン・ジャクソン)氏は、「約5年前、ロボット工学、AI、クラウドコンピューティングが、まったく新しい方法で、まったく新しいスケールで、バイオームを監視できる転換点に達していることに気付きました」と本日公開されたビデオの中で語っている。「地球上で最も希少なウイルスの1つが、動物から人へと飛び移ってこの大流行を引き起こしたのはなぜか?それを予測できたかもしれないシグナルは何なのか?」。

2016年にジカ熱が流行したとき、Premonitionチームはすでに、自律的に蚊を識別して捕獲できるスマートなロボット型トラップ群を構築していた。このシステムは蚊を識別し、捕獲するか逃がすかを一瞬で判断することができる。ジャクソン氏によると、このトラップはひと晩で最大1万匹の蚊を識別できたという。マイクロソフトは、これらのシステムを、テキサス州ハリス郡に米国で最初に導入した。

このプロジェクトに参加したジョンズ・ホプキンス大学の分子微生物学・免疫学教授で昆虫学者でもあるDouglas E. Norris(ダグラス・E・ノリス)氏は「蚊の治療に関していま私たちがしていることは、すべて反応性があります。私たちはたくさんの蚊を見て、たくさんの蚊を散布しています」と語る。「このデータとモデルに基づいて、数日のうちに大量の蚊が発生することを予測するシステムがあれば、蚊に刺される前に早めに治療し、スプレーをかけて早めに手当てできます。そうすれば、疫病の感染を引き起こす可能性のある大量の蚊の発生を防ぐことにつながります」。

これは非常に野心的なプロジェクトだ。なぜマイクロソフトはこのタイミングで、Igniteカンファレンスで発表したのだろうか?当然のことながら、システム全体がMicrosoft Azureクラウドを利用してストレージと計算能力を提供しているからだ。Microsoft Ignite

画像クレジット:Fernando Trabanco Fotografía / Getty Images

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(翻訳:TechCrunch Japan)

マイクロソフトがビジネスパーソンが使えるワークフロー自動化ツールPower Automate Desktopを発表

今年の初め、Microsoft(マイクロソフト)はWindowsを中心としたローコードロボットプロセスオートメーションの分野で活躍するSoftomotiveを買収した。そして同社は米国時間9月23日、IgniteカンファレンスでSoftomotiveの技術をベースにした新しいアプリケーションである「Power Automate Desktop」を発表した。

「Power Platformの目標は、誰もが開発に参加できるようにしたいということです」と同社のローコードプラットフォーム担当コーポレートVPであるCharles Lamanna(チャールズ・ラマンナ)氏は語る。「Power Platformでの開発には、Power BIでデータを解析してレポートを作成、Power Appsでウェブやモバイルアプリケーションを構築、Power Automateでタスクを自動化、Power Virtual Agentでチャットボットやチャットベースの体験を構築といったことが含まれます」と続ける。

Power Automate は、ZapierやIFTTTと同様にウェブベースのアプリケーションを接続できるが、同社は昨年末にはユーザーがネイティブシステムコンポーネントをPower Automateに接続可能にするためのブラウザ拡張機能も発表した。今回のSoftomotive技術の統合と、この新しいローコードのWindowsアプリケーションの発表により、Windowsのネイティブユーザーインターフェースへの統合をさらに一歩進んだ。

「すべてがクラウド上で実行され、クラウドに接続されていることに変わりはありませんが、UIの自動化をオーサリングして記録するためのリッチなデスクトップアプリケーションを手に入れることができます」とラマンナ氏は説明する。同氏はこれを「究極のコネクター」にたとえ「究極のAPIはただのUIです」と説明した。同氏はまた、この新しいアプリはOutlookやWordのような、ほかの最新のOfficeアプリのようだと強調した。そして、これらのアプリケーションの最新版のように、Power Automate Desktopはクラウドに接続されていることでさまざまな機能を提供する。

さらにPower Automateは、単純な2~3ステップのプロセス、例えば上司からのメールを受けてテキストメッセージを送信するといった処理を自動化するためのプラットフォームではなく、多ステップでビジネスに不可欠なワークフローを自動化するためのプラットフォームである点にも注目だ。例えば、T-Mobileは、自社システムとSprintとの間の統合プロセスの一部を自動化するためにこのプラットフォームを使用しているとのこと。

ラマンナ氏は「大企業がこの種のローコードサービスを導入するには文化の転換が少し必要です」と指摘する。IT部門は、データの安全性を確保するなどこれらのツールがどのように使用されているかについて、ある程度のチェックが必要になるからだ。

同社が本日発表したもう1つの新機能は、Power PlatformとGitHubの統合で、現在はパブリックプレビュー中だ。この統合の狙いは、開発者が独自のソフトウェアライフサイクルワークフローを作成できるようにすること。「Power Platformのコアとなるアイデアの1つは、ローコードであるということです。そしてビジネスユーザーやビジネスアナリストに使ってもらいたいと考えています。そして、もちろんプロの開発者も歓迎します」と同氏。Power Platformは開発者が使いやすいように、GitHubとVisual Studio、Visual Studio Codeなどの使い慣れた環境やツールを用意している。

Microsoft Ignite

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(翻訳:TechCrunch Japan)

日本マイクロソフトが「Xbox Series S」国内価格を税抜2万9980円に改定

日本マイクロソフトが「Xbox Series S」国内価格を税抜き2万9980円に改定

日本マイクロソフトは9月24日、「Xbox Series S」の日本国内における販売価格の改定を発表した。Xbox Series Sの国内販売価格は、税抜き3万2980円から、税抜き2万9980円となる。「Xbox Series X」は従来通り税抜き4万9980円で変更はない。両製品とも日本での予約受付は9月25日から開始し、全世界で11月10日に発売する。

日本マイクロソフトが「Xbox Series S」国内価格を税抜き2万9980円に改定

なお、9月24日午後9時から配信を行う「Xbox 東京ゲームショウ ショウケース」では、最新ゲームや日本国内パートナー、プレイヤーによるコンテンツ、Xbox関連サービスに関する最新情報を公開予定としている。

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Microsoft Azureがカナダとオーストラリアにアベイラビリティゾーンを新設

Microsoft Azureは競合他社よりも多くのデータセンターリージョンを開発者が利用できるようにしているが、高可用性を必要とするユースケースのためにリージョン内に別のアベイラビリティゾーンを提供することには遅れをとっていた。数年前に目を引く問題がいくつか発生し(DataCenter Knowledge記事)、その後、マイクロソフトはアベイラビリティゾーン構築のロードマップを急いできた。現在、マイクロソフトの12のリージョンに複数のアベイラビリティゾーンがあり、Igniteで発表された通りカナダセントラルとオーストラリアのリージョンでもアベイラビリティゾーンを利用できるようになった。

さらにマイクロソフトは米国時間9月22日、データセンターを運用している各国で2年以内にアベイラビリティゾーンを設けると約束した。

アベイラビリティゾーンは同一の地理的リージョン内にある物理的に別のデータセンターをユーザーが利用できるようにするものだ。それぞれのアベイラビリティゾーンが電力、ネットワーク、接続のインフラストラクチャを備える。このようにしておけば、何らかの理由でデータセンターのひとつがオフラインになっても同一エリア内にある別のデータセンターに引き継げる。

当初、Microsoft Azureのアプローチは少し変わっていて、アベイラビリティゾーンを提供するよりも地理的に広げる方が重要であるとしてアベイラビリティゾーンを持たないリージョンに力を入れていた。Googleも似たアプローチをとっていたが、現在はほとんどのリージョンに3つ(アイオワには4つ)のアベイラビリティゾーンを設けている。開発者は高可用性の必要なアプリケーションでは通常、複数のリージョンを選択できるが、例えばレイテンシーは増える。

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(翻訳:Kaori Koyama)

マイクロソフトがTeamsに小会議室、カスタムレイアウト、仮想通勤などの新機能を追加

新型コロナウイルスの影響で、Microsoft(マイクロソフト)がTeamsに力を入れているのは自然なことだ。そのため、同社が2020年のIgnite ITカンファレンスでTeamsの新機能の数々を発表したのも当然の流れだ。

米国時間9月22日に発表された新機能は、夏の初めに登場したTogetherモードダイナミックビュー(Microsoftリリース)に続くものだ。

Togetherモードは、会議参加者の画像を仮想セットの中に配置できるようにするものだが、本日、ちょっとしたアップデートがあり講堂、コーヒーショップ、会議室など、新たなシーンが追加された。さらに以前と同じく、会議の主催者はシーンを選択できるが、今回のアップデートにより、機械学習を使って参加者が仮想のイスの真ん中に座れるように自動調整され、画像全体が少しだけ自然な感じに近づく(だが私には、マイクロソフトの調査結果とは裏腹に、どうも滑稽な感じに見えて仕方がない。『マペット・ショー』のオープニングを思い起こさせるからかも)。

画像クレジット:Microsoft

また、カスタムレイアウト機能もTeamsに加わった。プレゼンを行う際に、自身の姿や、自身で用意した動画をカスタマイズできる。これを使えば、たとえば自分で用意した動画に自分の姿をスーパーインポーズしながらプレゼンが行える。

画像クレジット:Microsoft

Breakout rooms(小会議室)は、今ではZoomでも人気となっている機能だが、ついにTeamsにも導入される。マイクロソフトは、これがTeamsで最も要望の多かった機能だと話している。他の同種の製品と同じく、会議の主催者は参加者を小さなグループに分けることができ、主催者は分割された小会議室の間を行き来できる。いうまでもなくこの機能は、特に教師たちの間で人気が高いのだが、企業の間でも、たとえばブレインストーミングを行う際などによく使われている。

画像クレジット:Microsoft

小会議室でのブレインストーミングで力を使い果たし会議を締めくるときには、Teamsでは録音データ、書き起こしメモ、共有ファイルなどを含む会議の要約を自動生成して配ることも可能になる。この要約は、Outlookのカレンダー内に自動的に配布される。マイクロソフトは将来、SharePointで会議の録音データを自動保管できるようにするという。

定期的に大きな会議を開く企業のために、マイクロソフトは近い将来、最大1000人の参加者にも対応できるようにする。参加者全員が、Teamsの機能をフルに利用できると同社は約束している。さらにその後には、2万人が閲覧のみで参加可能な会議も設置できるようにするという。これらの機能は、新しいAdvanced Communications(高度なコミュニケーション)プランの一部として利用できるようになる。通信速度やコンピューターのパワーにもよるが、最大で1000人が参加する会議の開催が可能になる。

画像クレジット:Microsoft

またマイクロソフトは本日、Teamsに関連する2つのハードウェアも発表した。1つめは、同社がMicrosoft Teams Panels(ティームズ・パネルズ)と呼んでいるもの。会議室の外に置いてウェイファインディングができるようにする小型のタブレットだ。その機能の中でも際立っているのが、特に新型コロナ禍以後のオフィス戦略を考え始めた企業に便利なものとして、たとえば会議室のカメラから送られてくる情報から、会議室に実際に集まっている人が何人いるか、あと何人参加できるかを確認できるものがある。

同社はさらに本日、大型のSuface Hub 2S 85インチモデルを2021年1月に発売開始すると発表した。

まだある。マイクロソフトは、最前線の従業員のスケジュール変更の支援、仕事時間外でTeamsを使おうとした際の警告の発信、社員であることが確認できる表彰バッジの授与(社員にはバッジなんかより現金のほうがうれしいが)を可能にするTeamsの新機能も発表した。

さらに新しいところでは、TeamsとRealWearヘッドマウント機器を統合した遠隔での共同作業と、Androidの新しいWalkie Talkieアプリとの連携も可能になる。

デジタルのバッジだけでは従業員に十分な幸せを与えられないため、マイクロソフトでは新たにTeamsに福利厚生機能を持たせた。日常習慣の改善を個人的に指導して、幸福感や生産性を高めるというものだ。

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そこには新しいVirtual Commute(仮想通勤)機能も含まれる。瞑想支援サービスのHeadspace(ヘッドスペース)が利用でき、現在の精神状態の確認もできる。

私は、職場と自宅との間の短くて自由の利く通勤が昔から大好きだったが、今はまったくできなくなってしまった。おそらくHeadspaceも有効だろうが、Andy Puddicombe(アンディー・ピュディコム。マインドフルネス教師でHeadspaceの共同創設者)氏のコースばかり取らされる。当然のこととして、マイクロソフトは情緒的状態に関するあらゆる情報は本人以外に漏らすことはないと強調しているが、私は最初から口外するつもりはない。

企業は従業員の情緒的幸福感に気を遣うようになってきたが(生産性に直結しているからだ)、管理職が最も気にかけているのは、私たちの業績だ。そんな彼らのために、TeamsにはWorkplace Analytics(職場分析)機能が追加される。「管理職の視点を、仕事の後の付き合い、フォーカス時間、会議の効率性、社内全体の連帯といったチームワークの常識に転換」させ、「同じようなチームと比較することで、実用的な価値のある見識を管理者に与える」というものだ。

これで管理職がハッピーになれないとしたら、他に何があろうだろう? デジタル表彰バッジか?

Microsoft Ignite

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カテゴリー:ソフトウェア

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(翻訳:金井哲夫)

マイクロソフトがEndpoint Managerをアップデート、iPadやmacOSのサポートを拡充

Microsoft(マイクロソフト)は米国時間9月22日に開催されたIgniteカンファレンスで、エンタープライズ環境におけるデバイスの管理とセキュリティを実現するための同社の統合プラットフォーム「Microsoft Endpoint Manager」の新機能を多数発表した。

このサービスは、Microsoft System Center Configuration Managerの機能とIntuneのクラウドベースのツールを組み合わせたもの(未訳記事)で、1年弱前にサービスが開始されたも。本日のアップデートでは開発チームが当初作成した基盤をベースに、macOSとiPadのサポートを改善したほか、モバイルデバイスをオンプレミスのアプリ(社内専用アプリ)に接続するための新しいツールや、同社がサービスから収集した日付に基づいて追加された生産性向上ツールが追加されている。また、企業のIT部門が従業員のためにリモートでデバイスをプロビジョニングする(引き渡す)ことを容易にしているという。

結局のところ、新型コロナウイルスの感染蔓延は同社にとって、ビジネスの成長と、企業がリモートデバイスを管理する必要性の両方を加速させたに過ぎない。

Commercial Management Experiencesチームで同社のコーポレートバイスプレジデントを務めるBrad Anderson(ブラッド・アンダーソン)氏は「実際には、このクラウドとIntuneにあったすべてのインテリジェンスをConfig Managerを1つのものとして機能させることです。新型コロナウイルスが発生したことで、人々が我々のサービスを使用したいと思い、必要とするようになったのを見るのは、とても興味深いことでした」と振り返る。「米国では3月8日か10日にさかのぼりますが、感染蔓延が最初に明らかになったとき、米国では毎日のようにCIO(最高情報責任者)の周りに電話がかかってきて『私のVPNは圧倒されています。すべてのシステムを最新の状態に保つにはどうすればよいですか?』という問いに答えなければなりませんでした」と続けた。

本日の発表は、マイクロソフトが昨年の間にこのサービスで行ってきた作業をベースにしたものだ。例えば、今年初めにmacOS上でスクリプトのサポートを開始した後、同社は本日、デプロイスクリプトだけでなく、登録体験やアプリのライフサイクル管理機能も改善した新しい「macOSの第一級の管理経験」をプラットフォームに提供することを発表した。

Endpoint ManagerはアップルのShared iPad for Business機能もサポートし、企業がiPadをユーザーにデプロイし、Azure Active Directoryアカウントでログインできるようにする。これにより、ユーザーはデバイス上で2つの部分 、1つは仕事用、もう1つはその他すべて用を使用できるようになる。

もう1つの新機能は 「Microsoft Tunnel」 だ。これにより企業は、デバイス全体または単一のアプリをカバーできるVPNを利用可能となり、従業員のデバイスを安全に保ち、社内ポリシーに準拠してネットワークにアクセスできるようになる。

「Microsoft Tunnelの重要な点は、これがすべて条件付きアクセスに統合されていることです」とアンダーソン氏は説明する。「VPNが起動したときに、データやアプリへのアクセスが許可される前に、Microsoft 365の内部に構築された条件付きアクセスエンジンは、IDの信頼性とデバイスの信頼性についてのチェックする機能を備えてます」と続ける。「これが本当に重要な差別化要因です。ここだけの話ですが、別のMDMとMicrosoft Endpoint Managerを実行している顧客が待ち望んでいるのは、おそらくこの1つの機能だと思います」と説明した。

Endpoint Managerは現在、Windows仮想デスクトップ(WVD)環境もサポートしている。WVDは同社にとって大きな成長分野であり、新型コロナウイルスの感染蔓延によって利用は加速している。同氏によると、感染蔓延の影響でWVDは10倍の成長を遂げたという。「Windows Virtual Desktopは、Microsoft Endpoint Managerでの超注目株です。つまり、物理的なエンドポイントを管理するのと同じように、仮想エンドポイントを管理することができます。すべてのポリシーが適用され、すべてのアプリケーションをクリック可能です。これにより、ユーザーに権限を与えるためのツールの1つとして、エンドポイントを簡単に使用できるようになります」とのこと。

Endpoint Managerのもう1つの分野は、Productivity Scoreだ。ただし、このサービスには従業員の経験と技術的経験という2つの側面がある。Productivity Scoreは、従業員がどのように働いているかを企業がよりよく理解し、企業が改善できる分野を特定できるよう支援することを目的としている。技術面では、どのアプリがクラッシュするのか、なぜラップトップが遅くなるのかを理解することも重要だ。

「これが重要なシナリオの1つです」とアンダーソン氏。「時々電話がかかってくるのですが、『私のユーザーは皆、Office 365で素晴らしい体験をしていますが、一部のユーザーの中には動作が遅いユーザーがいます』というような内容です。多くの場合、それはネットワークの問題です。そのため、たとえばユーザーがファイルを開いたり、ファイルを保存したり、添付ファイルを開いたりするたびに、その操作を理解するのに役立つ遠隔測定結果が返ってきます。南フランスのISPがくしゃみをしたときに、おそらく私たちはそれを把握しているでしょう。Office 365はどこにでもあるので」と続ける。

もう1つの新機能は、MicrosoftがEndpoint Analyticと呼んでいるものだ。これにより同社は、従業員のデバイス上のアプリがいつクラッシュしたかについての詳細な情報を企業に提供することができるようになる。それが社内のアプリであれ、サードパーティのサービスであれ、マイクロソフトのアプリであれ。

これらのテクノロジースコアに加えて、Productivity Scoreにはミーティングなどの新しいカテゴリが追加され、管理者は従業員のミーティングの回数や新しいチームワークカテゴリを確認できるようになった。

Microsoft Ignite

画像クレジット:Volker Pape / EyeEm / Getty Images

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(翻訳:TechCrunch Japan)

マイクロソフトが人工衛星をクラウドにつなぐAzure Orbitalを発表

米国時間9月23日に開幕したMicrosoft(マイクロソフト)のIgnite(バーチャル)カンファレンスで、同社はAzure Orbitalを発表した。このサービスは衛星運用のプラットフォームで、衛星の運用者は詳細なデータをAzureクラウドで処理するだけでなく、同社の豊富な地上衛星施設を利用することができる。

マイクロソフトはこのサービスを衛星利用情報データ処理の中心に位置づけている。すでにAmergint、Kratos、KSAT、KubOS、Viasat、US Electrodynamics、Viasatと提携しており、各社がこのサービスを再販売する。

画像クレジット:Microsoft

Azure Networkingのプロダクト責任者であるYves Pitsch(イヴ・ピッチ)氏はブログ記事で「マイクロソフトはカスタマーによる衛星利用情報の収集、転送、処理に対してサポートを与えるために好適な位置を占めている。マイクロソフトのインテリジェントクラウドは最先端のテクノロジーにより、60カ所以上のクラウドリージョンが利用可能となっている。高度のデータ分析やAI利用処理を世界最速で最も信頼性の高いクラウドネットワークに統合できる。セキュリティとイノベーションがマイクロソフトのサービスの革新だ」と述べている。

画像クレジット:Microsoft

衛星運用者はマイクロソフトのクラウド上で衛星データを処理できるだけでなく、同社が提供するあらゆる地上衛星施設のサービスを利用できる。これにはマイクロソフトが所有、運用する地上基地(周波数帯域はXバンド、Sバンド、UHF)を利用して衛星からデータを得る能力が含まれる。データはリアルタイムでAzureクラウドに転送され、保存、分析、AI利用などが可能となる。

AWSは既に地上基地を利用した同様のサービスを提供(AWSリリース)している。GSaaS(地上基地サービス)プロダクトでは世界各地に設置された衛星コミュニケーションアンテナを利用でき、そこで得たデータは直接AWSクラウドに転送される。さらにAWSではさらに一歩進んで、宇宙及び衛星利用ソリューションを扱う専用事業部を設置している。

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カテゴリー:宇宙

タグ:Microsoft Microsoft Azure Azure Orbital Microsoft Ignite 2020

画像クレジット:imaginima / Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

Microsoftが2030年までに事業展開地域で利用する以上の水を生態系に戻すことを宣言

2020年に見られる良い流れの1つは、大規模テック企業たちが先を争うように、それぞれが環境に与える影響に関して、これまで以上に大胆な取り組みを宣言していることだ。皮肉屋なら、彼らがやっていることを止めてしまえばもっと大きな効果があるだろうにと、いうかもしれない。しかし環境への影響を最小化するだけでなく、それを実際に復元する取り組みをする企業として、新たにMicrosoft(マイクロソフト)が名乗りを上げた。マイクロソフトは、2030年までにウォーターフットプリントの黒字化を達成することを約束(Microsoftブログ)した。これが意味しているのは、その事業が行われているすべての「流域」で、取り出したものよりも多くのエネルギーを環境へ戻そうということだ。

マイクロソフトは、主に2つのタイプの活動で、この目標を達成したいと考えている。まず1つ目は、1メガワットあたりに対して会社が消費する水の量を使って計測される事業が利用する水の「消費率」を削減することだ。第2に、マイクロソフトの事業が世界の「水が不足気味」の地域で行われている場合には、実際に水を供給することも目指している。これは湿地帯の修復への投資や、アスファルトを含む特定表面の除去と交換などの取り組みを通じて行われる。アスファルトなどは水を透過することができず、雨のような自然から与えられる水が地域の保水地に戻ることを阻害してしまうからだ。

マイクロソフトは、どれだけの水を返すかはまちまちになるという。それは、それぞれの地域で同社が消費する水の量や、全体的な消費という意味で、その地域の水源がどれくらい危機的であるかに依存しているからだ。だがマイクロソフトは、この情報を単に外部の情報源だけに頼るつもりはない。同社の持つ人工知能技術を駆使して、水利用という意味でどの地域にストレスがかかっているのか、そしてどこでプロジェクトを行えば最大の効果を得ることができるかに関するより良い情報を提供する予定だ。同社は、The Freshwater Trust(フレッシュウォーター・トラスト)を含む多くの業界グループとともに、すでにこれらの目標に向けて取り組んでいる。

マイクロソフトは、2020年初めに行った2030年までに「カーボンネガティブ」になるという(Microsoftブログ)宣言を含め、グローバルな環境への影響を改善するために多くの宣言を行っている。一方、Apple(アップル)は2020年7月に、サプライチェーンを含む同社の製品が、2030年までにカーボンニュートラルになると発表し、Google(グーグル)も先週、やはり2030年までにカーボンフリーエネルギーのみを使用するということを宣言している。

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カテゴリー:EnviroTech

タグ:Microsoft

画像クレジット:Suttipong Sutiratanachai / Getty Images

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(翻訳:sako)

マイクロソフトがBethesda親会社を買収、Elder ScrollsやFalloutなどがクラウドゲーミングサービスへ

米国時間9月21日朝、マイクロソフトは現金75億ドル(約7840億円)でZeniMax Media(ゼニマックス・メディア)を買収する計画を発表(マイクロソフトプレスリリース)した。このゲーム持株会社は、Bethesesda Game Studios(ベセスダ・ゲーム・スタジオ)、id Software(イド・ソフトウェア)、ZeniMax Online Studios(ゼニマックス・オンライン・スタジオ)、Arkane(アーカネ)、MachineGames(マシンゲームス)、Tango Gameworks(タンゴ・ゲームワークス)、Alpha Dog(アルファ・ドッグ)、Roundhouse Studios(ラウンドハウス・スタジオ)などの著名なパブリッシャーの親会社だ。

この契約が承認されれば、The Elder Scrolls(エルダー・スクロールズ)、Doom(ドゥーム)、Fallout(フォールアウト)、Quake(クエイク)、Wolfenstein(ウルフェンシュタイン)、Dishonored(ディスオナード)、Prey(プレイ)、Starfield(スターフィールド)など、業界で最も注目されているタイトルのいくつかがマイクロソフトの傘下に入ることになる。

Xboxの責任者を務めるPhil Spencer(フィル・スペンサー)氏はこのニュースを発表するブログで「彼らの素晴らしい作品はすべて、もちろん継続して成長していくでしょうし、マイクロソフトのリソースとサポートで彼らに力を与え、創造的なビジョンをより多くのプレイヤーに新しい方法で提供できるようにすることを楽しみにしています」と投稿している。

BethesdaのSVP(シニアバイスプレジデント)であるPete Hines(ピート・ハインズ)氏は、この買収についてパブリッシャー自身のブログで「Bethesda Softworksが最初に設立されてから34年間、世界、業界、そして当社は大きく変わりました。本日、それは再び変化しました。そして、この決定に疑問を投げかけてくるのはわかっています。しかし重要なのは、私たちは今でもBethesdaであるということです。昨日と同じように、何年も一緒に仕事をしてきたスタジオによって作られたゲームに取り組んでおり、それらのゲームは私たちによってリリースされます」と述べている。

今後数カ月の間にXboxとPlayStationの双方の新機種が予定されているため、このような契約の締結はタイトルの独占性の面でマイクロソフトを重要な位置に置くことができる。このような動きが最終的にThe Elder ScrollsやDoomのような大作が競合するシステムでどのような影響を与えるかについては、まだ議論されていない。

BethesdaのエグゼクティブプロデューサーであるTodd Howard(トッド・ハワード)氏は自身の投稿で、このような取引が実際にパブリッシャーのタイトルへのアクセス性を高めることになるとし、「我々の元々のパートナーシップと同様、今回の取引は1つのシステムや1つの画面以上のものです。私たちは、ゲームが持つ基本的な力、つながりを持ち、力を与え、喜びをもたらす能力に対する深い信念を共有しています。そして、それをすべての人に届けるべきだという信念を共有しています。画面の大きさ、コントローラー、あるいはコントローラーを使用する能力に関係なく、すべての人にそれをもたらすべきだと考えています」と説明している。

この動きにより、マイクロソフトのポートフォリオは15のスタジオチームから23のスタジオチームに拡大される。また、BethesesdaのタイトルがXbox Game Passに登録されることになり、現在マイクロソフトのゲームの未来を担う重要な要素と位置づけられているクラウドゲーミングサービスにとっては大きな勝利となるだろう。近日発売予定の「Starfield」のようなBethesdaのタイトルは、発売日にゲームパスの一部として利用できるようになる。また、マイクロソフトは今朝、同サービスの加入者数が1500万人を突破したことにも言及しており、これは4月に報告した1000万人から500万人も増加している。

2014年、Id Softwareの共同創立者であったJohn Carmack(ジョン・カーマック)氏がOculusに移籍したことを受けて、ZenimaxはFacebookを提訴(未訳記事)。この訴訟では、企業秘密の盗用を主張し、40億ドル(約4180億円)の損害賠償を求めていた。裁判所は、著作権侵害と契約違反についてはZenimaxを支持したが、企業秘密については支持しなかった。当事者は法廷外で和解(Variety記事)したという過去がある。

画像クレジット:Christian Petersen / Getty Images

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(翻訳:TechCrunch Japan)

マイクロソフトがProject Natickで海底データストレージの実行可能性を確認、乾燥地と比べて信頼性が最大8倍

Microsoft(マイクロソフト)はスコットランドのオークニー諸島沖の海底に設置した輸送コンテナサイズの海中データセンターを使用するという数年にわたる実験を終えた(Microsoftリリース)。同社は「Project Natick」と呼ぶ海中データウェアハウスを夏の初めに水中から引き揚げ、この数カ月をデータセンターとその中の空気の研究に費やし、モデルの実行可能性を判断した。

結果は、オフショアの海中データセンターを使用すると、性能の点でうまく機能するだけでなく、データセンター内のサーバーの信頼性が乾燥地に比べ最大8倍になることがわかった。研究者らは高い信頼性に寄与したのは何かを正確に突き止め、このメリットを陸上のサーバー施設全体に応用し、性能と効率を向上させたいと考えている。

別の利点として高い電力効率で運用できる点がある。この利点は、特に陸上のグリッドに継続的なオペレーションを支える十分な信頼性がない地域で有効だ。海底環境のおかげで、データファーム内に格納されたサーバーを人工で冷却する必要性が減ったことが要因の1つだ。オークニー諸島地域は風力と太陽光の両方を供給元とする100%再生可能グリッドで覆われている。使える電源が分散していることは、従来の陸上データセンターが求める電力インフラ要件に関する課題を解決することになりそうだ。同地域のグリッドは、同じ規模の海中でのオペレーションに対して十分以上といえるものだった。

マイクロソフトのNatickの実験は、世界中の沿岸地域にポータブルで柔軟なデータセンターをモジュール式に展開することで、エネルギーと運用コストを低く抑えながらデータセンターのニーズを拡大できることを示した。すべてを一元化されたハブにつなぐのではなく、小規模のデータセンターを顧客が必要とする場所の近くに設置する。現在のところ、このプロジェクトはそのメリットを非常にうまく示すことができたようだ。マイクロソフトは次に、複数のデータセンターをつないで能力を足し合わせ、規模と性能を拡大できるかを調べる予定だ。

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カテゴリー:ハードウェア

タグ:Microsoft Project Natick データセンサー

画像クレジット:Microsoft

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(翻訳:Mizoguchi

マイクロソフトもオラクルもTikTokを買収することはないと中国の国家メディアが報道

週の頭の朝から大騒ぎだ。Microsoft(マイクロソフト)がTikTokの米国事業の買収交渉から降りたという ニュースが出され、Oracle(オラクル)が勝者になるという噂が駆け巡り始めた直後に、中国の国営放送CGTNが、ByteDanceは米国のTikTok事業を、マイクロソフトもしくはオラクルのどちらにも売却しないと情報源を示しつつ報道した(CGTNサイト)。

世界で最も企業価値のあるByteDanceは、TikTokを全世界で普及させた重要技術である「ショートビデオのレコメンデーションアルゴリズム」を開発したことで評価されている。情報源がCGTNに語ったところによれば、ByteDanceはそのソースコードを米国の買い手には一切渡さないだろうということだ。情報源の1つはSouth China Morning Post(南華早報)に対して、ByteDanceは人気のTikTokを支えるソースを販売も譲渡もしないことを決定したと伝えていた(South China Morning Post記事)。

ByteDanceはこれらの噂についてはコメントしないと語っている。

TikTokの運命の時は刻一刻と迫っている。中国政府は当初、ByteDanceと米国政府との交渉に表向きは参加していなかったが、ByteDanceが「8月6日から45日以内(ホワイトハウスサイト)すなわち9月20日までに米国内で買収相手を見つけられなかった場合には、そのサービスを停止せよ」と米国政府が脅した期日が迫るにつれて、その態度も変化したようにみえる。

第1に、中国政府は輸出規則を改正したが、それはByteDanceの人工知能技術の譲渡または販売を阻止する可能性がある。そして、オラクルとの取引が確定したという噂を否定する国家の報告書が存在している。

ロイターの記事によれば、TikTokの米国資産の取得金額は500億ドル(約5兆3000億円)にもなると噂されている。

ByteDanceが注目を集めるようになったのは、ビデオ、ミーム、ニュース記事などのコンテンツなどを提供する同社のアプリが利用するアルゴリズムと密接に関係している。機械学習は、人間によるキュレーションの必要性をなくし、ByteDanceサービスにおいてはソーシャルや興味のグラフさえも不要だ。ユーザーがより多くのコンテンツを消費すればするほど、アプリはユーザーの興味をより正確に予測できるようになる。データ主導のプロセスはすでに文化の違いを超越しており、おそらくこのプロセスがTikTokが中国で初めて西洋を征服したコンシューマー向けアプリとなった理由だろう。

画像クレジット: NOEL CELIS/AFP / Getty Images
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(翻訳:sako)

Surface Duoファーストインプレッション、Gmailや電子書籍リーダーは使い勝手良好、カメラは次期モデルに期待

マイクロソフトは当初、Surface Duoをスマートフォン(電話)と呼ぶことに躊躇していた。そのように定義するよう求めらたとき同社は「Surface Duoは電話をかけられるだけではない」というようなコメントで話をそらす傾向があった。公平を期すために言っておくと、ほとんどのスマートフォンも同様だ。同社には「Microsoft Phone」の苦い経験が頭の片隅にまだ残っているのかもしれない。

Surface Duoは野心的なデバイスで、これは同社がSurfaceシリーズに抱いている野望でもある。同社は単に世界にたくさんあるハードウェアメーカーの1社になりたいわけではない。将来的には、革新的なデバイスを切り拓く存在になりたいと考えている。これはいくつかの点で価値のある追求だ。

結局のところ、過去10年間にモバイルで見てきたイノベーションの中で、このカテゴリーはあまり動きがない。確かに5G技術は注目で、この次世代ワイヤレス技術は業界に一時的な刺激を与えるはずだった。とはいえ、5Gがモバイルハードウェアの変化を意味するものではない。

多くのメーカーが認識しているのは、モバイル機器の次のブレークスルーは、ポケットの中により多くの画面を収めることができるようになるということ。モバイル機器は現在、「我々が手に持てて、ポケットに入れて持ち歩くことができるもの」という点で、ハードウェアのサイズとしては上限に近づいている。近年はベゼルをなくしたり、曲面ディスプレイを採用したりと、本体サイズを維持しつつ画面領域を増やすというブレークスルーもあったが、それも飽和点に近づいてきているように見える。

一方で折り畳み式の画面は今後の展開を考えるうえで魅力的だ。何年も前からある技術だが、スマートフォンのスクリーンサイズ上限に達しつつある現在、その注目度は上がっている。折り畳み式スマートフォンとしては、サムスンのGalaxy Foldは発売前に不具合が見つかり、ファーウェイのMate Xのような同種のデバイスに悪影響を与えた。Mate Xは中国で発売されたが、次第に人々の話題から消えていったようだ。そしてモトローラの最初の折り畳み式端末はまったくの失敗だった。

昨年のSurfaceイベントで発表されたDuoは、折り畳み式の既存端末と比較すると長所と短所があるが、画面の問題にまったく異なるアプローチを採っている。マイクロソフトは、2つの画面をくっつけるのではなく単純に接続することで堅牢性を確保している。もちろんこの場合、フルスクリーンのビデオを見るときなどに画面と画面に間のベゼルの存在が邪魔になるなど別の問題も引き起こす。

もちろん、このようなデュアルスクリーンを採用した最初の企業はマイクロソフトではない。ZTEのAxon Mが思い浮かべる人も多いだろう。Axon Mは2つのスマートフォンを貼り合わせたように感じだった。Axon Mは折り畳みスマーフォンの実験段階の真っ只中で発売された端末で、イチかバチかの製品だった。一方のマイクロソフトは、非常にしっかりしたデザインでデュアルスクリーンのアイデアを際立たせている。ZTEの製品とは異なり、Surface Duoがゼロから開発されたことは明らかだろう。

前回、Surface Duoについて書いたときは、デバイスのハードウェアのみに焦点を当てた「ハンズオン」だった。というのも、前回はソフトウェアの準備が整っていなかったのだ。しかし、同社はハードウェア自体を披露することを興奮していた。そしてそれにはもっともな理由があった。Surface Duoの外観や印象は素晴らしく、TechCrunchの多くのスタッフを魅了した最初のデバイスとなったのも不思議ではなかった。

Surface Duoはスマートフォンではあるが、この分野での大きな可能性を秘めている。そして同様に重要なのは、第一世代の折り畳み式の手法にこだわることなく、デュアルスクリーンを実現できることを示したことだ。Surfaceの責任者であるPanos Panay(パノス・パナイ)氏は、Surface Duoに関する初期のブリーフィングで、同デバイスの設計上の複雑さを分析するために多くの時間を費やした。公正を期すために言っておくとそれが同氏の主な業務であるからなのだが、2つのディスプレイ間の有線接続を維持する滑らかでしっかりとしたヒンジに至るまで、正確に動作するハードウェアを開発するために、同社はいくつかのブレークスルーを実現したことを私は信じている。

もちろんトレードオフはある。前述のスクリーン間のギャップはおそらくその最大のものだ。これは主に、ディスプレイをまたいで単一のアプリを開くときに問題になる。例えば、ウィンドウをドラッグ&ドロップして一方の画面からもう一方の画面になめらかに動かす際に気になるかもしれない。この点が、同社がSurface Duoをエンターテイメントよりも生産性の高いアプリを使う端末として位置づけている1つの理由だろう。ちなみに、マイクロソフトの一部のハードウェアに見られる明確な特徴でもある。

同社は、それぞれの画面で2つの別々のアプリを開けるように非常に苦労したようだ。実際には、2つのアプリを開いた状態でマルチタスク処理をする際は、2つの画面の間に明確な区切りが生まれるため、この画面間のギャップがプラスに作用する。また、特定のビジネス・生産性向上アプリはデュアルスクリーンをうまく活用している。Gmailを例に挙げると、片方の画面には完全な受信トレイが表示され、もう一方の画面には開いているメッセージが表示される。本を読むためにAmazonアプリを使う場合も同様だ。マイクロソフトが過去に計画を破棄した、デュアルタッチスクリーンタブレットのCourierプロジェクトのように、Surface Duoは電子書籍を読むための完璧なフォームファクターかもしれない。

Surface Duoのデザインは、ほかにも実用的な配慮がある。Surface Duoが採用した本のようなデザインは、外観にスクリーンがないことを意味する。ガラスと鏡面仕上げのWindowsロゴは素敵に見えるが、通知をプレビューする手段がないのだ。ここで、Galaxy FoldとMotolola Razrは、それぞれの第2世代のデバイスのフロントスクリーンのUXにかなりの投資していることを覚えておいてほしい。中には、閉じている間はオフラインになるデバイスを好む人もいるだろう。オフラインになるなら、いつでも画面を外向きして閉じられる。

簡単な写真を撮るためにデバイスを必要としている人は、スクリーンを外に向けておきたいだろう。写真撮影はSurface Duoの最大の課題の1つだ。Surface Duoには背面カメラが備わっていないのだ。おそらく同社は、このデバイスでの写真撮影は、テレビ会議などのウェブカメラ機能に付随するものだと考えている。ちなみに私は、デバイスが立ち上がってハンズフリーで目の高さに合わせて話しかけられる体験が好きだ。

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しかし、実際に歩きながらカメラを試しに撮ってみると、何度も手探り状態になってしまった。撮影時に3歩も5歩も離れている感じがするのだ。そして実際のところ、写真もうまく撮れていない。搭載されているカメラ自体も1400ドル(約14万8000円)のデバイスの基準には達していない。正直なところ、このレベルのカメラは余計なものに感じる。私はここ数週間Galaxy Note 20のカメラを使っていたので、なおさらそう思ってしまう。しかし、今回の第1世代のSurface Duoが人気になれば、同社も次期モデルではもう少しカメラに力を入れるだろう。

私にとってもう1つのハードウェア面の失望は、ベゼルの大きさだ。マイクロソフトはこの点について、ユーザーによるタッチスクリーンの誤操作を防ぐための最小限のサイズだと説明する。たしかにもっともな理由で、デザイン的には悪影響を及ぼさないが、ラップトップモードで両手でタイプするのは不可能に近い。

ラップトップモードは、普通のスマートフォンと同じように親指でタイプするだけだが、正直言って私がSuraface Duoで興奮した機能の1つだ。Duoは私が想像していたよりもかなり小さく使い勝手には良し悪しがある。より充実したタイピング体験を求める人は、Surface Neoの登場を待たなければならないだろう。

マイクロソフトが5Gを搭載しなかった点は疑問が残る。その一因は、本体の薄さとフォームファクターの制限だったようだ。とはいえ、2020年のいまの時点では5Gは必ずしも主流ではないが、この1400ドルのデバイスの将来性をアピールすることは重要だ。Surface Duoは、多くの人が毎年行うようなスマートフォンのアップグレードとは異なる。買い替えのサイクルに入るころには、LTEはかなり時代遅れになってしまうだろう。

2つの独立したバッテリが画面の下に配置されているため、バッテリ持続時間は非常に安定している。私が試用した限りでは、約1日半の連続使用が可能だった。これは5Gを搭載していない利点の1つともいえるだろう。複数のアプリを操作してみたが、パフォーマンスもほぼ安定しているようだ。しかし、Bluetooth接続については不満が残る。「Surface Buds」と「Pixel Buds」の両方を接続したままにしておくと、さまざまな問題が発生し、ポッドキャストを聞こうとすると非常にイライラすることがあった。

第2世代の折り畳みデバイスが解決すべき問題もある。初期の段階ではいくつかのアプリにバグがあったものの、多くのアプリはそれを解決する方向に進んでいる。しかし、シームレスなデュアルスクリーン体験を提供するには追加の作業が必要になる。Spotifyなどの一部のアプリは画面をまたぐようなUIになっており、デュアルスクリーンには最適化していない。アプリによってはユーザー側で少し手を加える必要もある。今後Surface Duoが人気があるフォームファクターであることが証明されれば、サードパーティーの開発者がもっと熱心に微調整するようになるだろう。

ほかにも、オープニング時に画面がブラックアウトすることがあるなどの問題があったが、多くの場合はデバイスを閉じて開き直すことで解決できた。なおマイクロソフトは、タッチスクリーンの誤操作を避けるために、両方の画面を外側にしている時はアクティブにする画面を一方だけにしている。ディスプレイの切り替えは、アクティブでないディスプレイをダブルタップすればいい。そのほかマイクロソフトは、App Groupsなどの便利な機能もいくつか追加している。App Groupsは一度に2つのアプリを起動するためのクイックショートカットだ。

さて、同社がなぜWindows 10ではなくAndroidを選んだのか?その答えは明白で、Androidは多くの異なるフォームファクタに対応できるように設計されているからだ。そしてWindows 10には十分な数のモバイルアプリがない。同社は、デュアルスクリーンという新しいフォームファクタのコンセプトを証明するものとしてSurface Duoを訴求しているが、今後十分に収益化できるかどうかはいまのところ疑問符が付く。

とはいえAndroidを採用している点は、グーグル製の数多くのビジネス・生産性アプリを含めて、エンドユーザーにより多くの選択肢があることを意味している。最近はマイクロソフトのビジネス・生産性アプリだけに縛られている人はほとんどいないことを考えると、これは重要な利点だろう。

ほかの実験的なフォームファクターと同様に、第1世代モデルはかなりの試行錯誤を伴う。マイクロソフトはしばらくの間、社内で製品を開発していたことは間違いないが、多くのユーザーがこの種のデバイスをどのように利用しているのか、正確には何を求めているのかはまだわからない。Surface Duoがリリースされて半年後には、同社ははるかに明確なビジョンを持っているだろうし、それらのアイデアはすべて次世代製品に反映されることになるだろう。

とはいえ、Surface Duoは第1世代のデバイスとしては非常に使い心地がいい。ソフトウェアは来年も改良が続けられることはほぼ間違いないだろう。ただし、私はその理由だけでSurface Duoを少し待ちたい。問題は、最終的な早期導入のコストがどれくらいかということになる。

折り畳み式デバイスというこれまでにない壮大な計画を考えると、1400ドルという価格はそれほど高くない。しかし、ソフトウェアの最適化が進行中という現状では、スマートフォンやタブレットのフラッグシップモデルと比べると割高に感じる。Surface Proがこの価格になったのは真新しいフォームファクターを採用したことが主な要因だと思われるが、今のところSurface Proを購入するのは将来性のあるデバイスへ投資するアーリーアダプターだろう。

画像クレジット:Brian Heater

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(翻訳:TechCrunch Japan)

TikTok買収はマイクロソフトを押しのけオラクル勝利との報道

エンタープライズサービスの大手であるOracle(オラクル)がTikTokの米国事業を買収する入札に勝ったという情報が入ってきた(Wall Street Journal記事)。いち早く入札に手を挙げていたMicrosoft(マイクロソフト)は負けたことになる。TechCrunchは、TikTok、オラクルの両社に取材しているが、まだコメントを得られていない。

Wall Street Journalの報道によれば、オラクルはまもなくと「TikTokの米国における信頼されるパートナー」となったことを発表するという。 またこの記事によれば、事情に通じた情報源が「おそらくストレートな買収にはならないだろうと述べた」という。

オラクルがTikTokの米国事業を買収したのが事実であれば、同社の将来が不確かだった期間も終わりを告げる。この契約は買収先が決まらない場合、トランプ政権が運営を禁止する期限とした9月20日よりもはるか以前に実現した。

9月13日、マイクロソフトは「TikTokの米国事業を買収する申し出は親会社のByteDanceによって拒絶された」と発表した。

マイクロソフトはこの声明で「我々の提案はTikTokのユーザーにとって最もメリットの大きいものだったはずだと確信している。米国の安全保障を守りつつ、セキュリティ、信頼性、フェイクニュース対策などについて抜本的な修正を行う予定だった」と述べている。

「このサービスが以上のような分野でどのように対処していくのか今後の成り行きに注目している」とマイクロソフトは述べている。

事実、セキュリティに関する懸念はTikTokをめぐる諸問題の中でも最も深刻なものだった。TikTokはインドで「国防と安全保障上の懸念」を理由として他の中国関係アプリ58種類とともに禁止されている。インドはTikTok最大の外国市場だった。マイクロソフトに加えて、Twittter、Google、Walmart(ウォルマート)など有力テクノロジー企業がTikTokの米国事業買収に手を挙げていた。しかしTechCrunchのRon Miller記者が指摘したとおり、 オラクルがTikTokの買収にこれほど熱心になるにはそれなりの理由があった。巨大な市場シェアだ。テクノロジービジネスの分析を手掛ける Constellation ResearchのHolger Mueller(ホルガー・ミュラー)氏がTechCrunchに説明したところによれば、どんなかたちにせよTikTokを確実なユーザーとして確保できれば、オラクルはインフラサービスとして極めて大きな利益を得るのだと言う

「TikTokのシェアはインフラサービスにとって非常に魅力的なものだ。またバイラルの効果が大きいことも見逃せない 。 マイクロソフトがTikTokを買収した場合売上に与える影響は2%から5%だろうが、オラクルの場合は10%のアップになる可能性がある」という。

エンタープライズサービス大手のオラクルが若者に人気のショートビデオプラットフォーム、TikTokを買収するという一見突飛な動きも、実は合理的な理由があったわけだ。しかしドラマティックな展開という印象は変わらない。

画像:Lionel Bonaventure / Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

Xbox Series Xは約5.3万円で米国で11月10日発売、予約開始は9月22日

Microsoft(マイクロソフト)は、米国時間11月9日の水曜日に次期モデルのゲーム機「Xbox Series X」 を499ドル(約5万3000円)で発売することを認めた。

同ゲーム機は9月22日から予約受付が開始され、Xbox Series Xだけでなく廉価モデルの「Xbox Series S」も発売される。Xbox Series Sの価格は299ドル(約3万2000円)で、11月10日に発売され、予約注文は9月22日から始まる。

Xbox Series X は、Xbox Oneのハイエンドモデルとなる後継機で、8コアのカスタムCPU、16GBのメモリー、12テラフロップスの処理能力を持つGPU、超高速なロードと転送速度を実現する1TBのNVMe SSD、および60/120fpsの両方で最大4K解像度をサポートするなど、非常に印象的なスペックを誇る。

Series Sは低消費電力な廉価モデルで、物理ディスクドライブを搭載せず、60fps/最大1440p解像度をサポートし、512GBのNVMe SSDを含むより低いスペックとなる。なおSeries Sは、Series Xと同じCPUを搭載する。マイクロソフトが新世代コンソールにおいて、予算重視なゲーマーとプレミアムゲーマーの両方にアピールしたいと考えているのは明らかだ。

今週初めには、Xbox Series Sのオフィシャルティーザー画像とトレーラーが、価格情報とともにリークされた。マイクロソフトはその後にこれらの詳細を確認し、低価格かつ非常にコンパクトなSeries Sの発売予告を公開したが、これまでSeries Xと同じ発売日に発売されるかどうかもわからなかった。さらに、499ドルという価格も本日初めて明らかにされた。

Xbox Series Xは、マイクロソフトのXbox All Accessサブスクリプションを通じて、2年間にわたり月額34.99ドルで提供される。Series Sは分割払いでも入手可能で、同じ24カ月間で月額24.99ドルだ。これらのサブスクリプションには 「Xbox Game Pass Ultimate」 も含まれており、ハードウェアの支払い期間中に同社のサブスクリプションゲームライブラリにアクセスできる。

画像クレジット:Microsoft

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

マイクロソフトが約3万円の次世代コンパクトゲーム機「Xbox Series S」の存在を認める

マイクロソフトは、Xboxの公式Twitterアカウントを介して次期モデルの「Xbox Series X」とともに「Series S」と呼ばれる小型Xboxが発売されることを認めた。Series Sの存在は、最初は米国時間9月7日の月曜日にリークされた。最初はBrad Sams(ブラッド・サムス)氏がTwitter上で情報を投稿した。そしてWalking Cat(ウォーキングキャット)が追従。Xboxのアカウントでは、大きな円形の通気グリルを備えた同じ小さなデザインの画像がツイートされ、発売時の推定小売価格は299ドル(約3万1700円)になると伝えられた。

サムス氏の最初のリークでは価格は299ドル、Walking Catがリークした内容にはトレーラービデオも含まれており、その中には、Series SはSeries Xより60%小さいが、高速な512GBのNVMe SSDを搭載し、最大1440p解像度、120FPS、4Kのアップスケーリングを提供すると書かれている。また、DirectX Raytracing(DXR)もサポートしているようだ。

Series Xとともに、Series Sが発売される噂もあった。マイクロソフトが最初にSeries Xを公式発表したのは2019年12月だった。同社はリークされた仕様や性能については一切認めなかったが、それは間違いなくXboxの公式ティーザーをるWalking Catが目にしたもののようなので、おそらく正しいのだろう。

同社はまた、Series Sの発売日や予約日についても何も発表していない。次世代XboxとソニーのPS 5の両方の発売は、大規模なチラ見せキャンペーンを通じて非常に注目を集めている。一方で、予約受付と発売の詳細が発表されないためゲームファンは苛立ちを覚えている。願わくば、今回のリークと公式アカウントの情報ががXデーに近づいていることを意味しているといいのだが。

画像クレジット:Microsoft

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(翻訳:TechCrunch Japan)

米国防総省はMSがJEDIクラウド契約を獲得したことを再確認したがアマゾンとの戦いは終わらない

今週は、米国防総省(DoD、Department of Defense)が10年に渡る100億ドル(約1兆600億円)のJEDIクラウド契約(未訳記事)の最終的な勝者を最終的に決定しようとしていることから、多くの動きが見られた。米国時間9月4日、DoDは最終候補であるマイクロソフトとアマゾンの提案(未訳記事)を再度検討した結果、マイクロソフトが契約の勝者であることを改めて表明した(米国防総省リリース)。

「国防総省は、JEDIクラウドの提案の包括的な再評価を完了し、マイクロソフトの提案が引き続き政府にとって最も価値のあるものであると判断しました。JEDIクラウド契約は、国防総省がクラウドコンピューティングサービスの全範囲を利用できるようにする、固定価格、無期限、無数量の契約です」と国防総省は声明の中で述べている。

9月3日の連邦控訴裁判所の判決は、調達プロセスに欠陥があり、元アマゾンの従業員がRFP(Request for Proposal、提案依頼書)の要件を書くのを手伝っていたために利益相反があったというオラクルの主張を否定したことに続くものだ。

米国防総省は、昨年10月にマイクロソフトを選定した後も同社が契約を獲得すべきだと考えていると判断したが、これがこの長い間続いてきた争いの決着とはならない。実際のところ米連邦裁判所は2月に、アマゾンが進めている抗議活動に関する審理を待つ間、このプロジェクトの作業を中止(未訳記事)した。アマゾンは、ワシントンポスト紙を所有しているアマゾンのJeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏が儲かる契約を結ぶのを防ぐために、大統領が調達プロセスに干渉したと考えている。

国防総省は、法的な揉めごとが解決するまでプロジェクトを開始できないことを確認した。「2020年2月13日に連邦請求裁判所が出した仮差止命令により、契約履行はすぐには開始されませんが、国防総省はこの機能を軍人(制服組)に提供し始めることを切望しています」と国防総省は声明で明らかにしている。

マイクロソフトの広報担当者は「プロジェクトの続行が承認され次第、すぐに作業に取り掛かる準備ができている」と述べた。そして「注意深く検討した結果、国防総省が適切な技術と最高の価値を提供したことを確認してくれたことに感謝しています。私たちは、この国に貢献している人々が、この非常に必要とされている技術を利用できるように準備を整えています」とTechCrunchに語った。

一方、本日の午後遅くに公開されたブログ記事の中でアマゾンは、今回の結果に不満を持っていることを明らかにし、調達プロセスの完全性を脅かした大統領の干渉であると断定して法的救済を追求し続けるだろう。ここで彼らはブログ記事をどのように締めくくっているかというと、次のような内容だ。

我々は国防総省の欠陥のある評価に強く同意せず、政府とその選出された指導者が客観的かつ政治的影響から自由な方法で調達を管理することは、我が国にとって非常に重要であると信じていまし。私たちが自分たちに問い続けているのは、米国大統領が国防総省の予算を自分の個人的、政治的な目的を追求するために使うことを許されるべきかどうかということです。抗議行動を通して私たちは、あからさまな政治的干渉や劣った技術が許容される基準になることを許さないことを明確にしてきました。これらの決定は容易なものではなく軽視するものではありませんが、標的となる政治的な取り巻きや架空の是正措置に直面しても引き下がらず、公正で客観的、公平なレビューを追求し続けます。

本日の国防総省の声明は、この長期にわたるドラマの終着点に一歩近づいたように見えるが、裁判所がアマゾンの主張について判決を下すまでは、これで終わりではない。アマゾンが退陣する気がないことは本日のブログ記事からも明らかだ。

画像クレジット:Glowimages / Getty Images

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(翻訳:TechCrunch Japan)

マイクロソフトが米大統領選挙を前にディープフェイク検出ツールVideo Authenticatorを発表

Microsoft(マイクロソフト)は、動画や静止画を分析して操作スコアを生成するツールの提供を発表した。これは、合成されたメディア、いわゆるディープフェイクを発見することを目的とした技術の1つになる。具体的には、メディアが人為的に操作されたことを示す「確率、または信頼度スコア」をVideo Authenticatorと呼ばれるツールが提供する。

Video Authenticatorのブログ記事には「ビデオの場合、ビデオが再生されるたびに、フレームごとにリアルタイムでこのパーセンテージを提供することができます」とある。「これは、人間の目では検出できないかもしれないディープフェイクや微妙な色あせ、グレースケールの要素のブレンド境界を検出することによって動作します」とのこと。

もしオンラインコンテンツの一部が本物に見えても「なんとなく間違った雰囲気がする」場合、それは本物であるかのように見せようとする、高度な技術を使った合成である可能性がある。おそらく人々に誤解を与えようとする悪意の意図があるのだ。ディープフェイクの多くは、面白いとか面白いとかいうまったく異なる意図で作成されている(未訳記事)が、文脈から外れるとこのような合成メディアは、拡散するにつれてそれ自体が独立した存在になることがあり、疑っていない視聴者を騙すことにもなりかねない。

AI技術はリアルなディープフェイクを生成するために使われているが、技術を使用して視覚的な虚偽の情報を見極めるのはまだ難しい問題だ。ハイテクな大嘘を見分けるための最良のツールは、人間の批判的な思考力であることに変わりはない。にもかかわらず、マイクロソフトが提供した今回の最新ツールを含み、技術者はディープフェイク発見器の開発に取り組み続けている。

ブログの記事は「この技術は、AIを駆使した偽情報の軍拡競争において一応の実用性しか提供しないかもしれないと警告している。ディープフェイクが学習し続けることができるAIによって生成されるという事実は、彼らが従来の検出技術を打ち負かすことは避けられない。しかし、次の米国大統領選挙のような短期的に目の肥えたユーザーがディープフェイクを識別するのに役立つツールとして、高度な検知技術が利用される可能性があります」と書いている。

今年の夏、Facebookがディープフェイク検出器を開発するために開始したコンテストでは推測よりも優れた結果が得られた(未訳記事)。なお、このコンテストでは、研究者が事前にアクセスしていなかったデータセットの場合に限られた、少し制限された環境だった。

一方マイクロソフトのVideo Authenticatorツールは、Face Forensic++の公開データセット(合成された顔画像の検出の学習データ)を使用して作成され、DeepFake Detection Challenge Datasetでテストされたことを明らかにしている。同社によると「これらはディープフェイク検出技術のトレーニングとテストのための両方の主要モデル」とのこと。

このツールは、サンフランシスコを拠点とするAI Foundationと提携しており、今年中に報道機関や政治キャンペーンなど、民主的なプロセスに関与する組織が利用できるようになる。「Video Authenticator は当初、RD2020(Reality Defender 2020)を通じてのみ利用可能となり、あらゆるディープフェイク検出テクノロジーに内在する限界と倫理的配慮を通じて組織をガイドします。詳細について知りたいキャンペーンやジャーナリストの方は、こちらのRD2020にお問い合わせください」と同社は付け加えている。

このツールは、マイクロソフトの研究開発部門であるMicrosoft Research(マイクロソフトリサーチ)が、AIチームと、AIに関する社内の諮問機関である工学・研究委員会の倫理・効果委員会が協力・開発したもので、偽情報による脅威から民主主義を守ることを目的としたマイクロソフトの幅広いプログラムの一部だ。

同社は「合成メディアを生成する方法は、今後も高度化していくと予想されます」と続ける。「すべてのAI検出方法には失敗率があるため、検出方法をすり抜けたディープフェイクを理解して対応できるようにしておく必要があります。従って長期的には、ニュース記事やその他メディアの信憑性を維持し、認証するためのより強力な方法を模索しなければなりません。オンラインで見ているメディアが信頼できるソースから来たものであり、改ざんされていないことを読者に保証するのに役立つツールは、現在のところほとんどありません」とのこと。

後者の対策、つまり改ざんされていないことを読者に保証するツールとしてマイクロソフトは、コンテンツ制作者がデジタルハッシュと証明書をメディアに追加できるようにするシステムも発表した。これは、コンテンツがオンライン上を移動する際にメタデータに残るメディアにデジタルハッシュと証明書を追加し、真正性の基準点を提供するものだ。

このシステムの2つ目のコンポーネントは、ブラウザの拡張機能として導入可能なリーダーツールで、証明書をチェックしたり、ハッシュを照合したりすることで、マイクロソフトが言うところの「高い精度」で、特定のコンテンツが本物であるか、変更されていないかを視聴者に提供するものになる。またこの証明書は、誰がメディアを制作したのかについての詳細を読者に提供する。

マイクロソフトは、このデジタル透かし認証システムが、英国の公的放送局であるBBCが昨年発表したTrusted News Initiativeの下支えになることを期待している。

このプロジェクトは、BBC、CBC、ラジオカナダ、マイクロソフト、ニューヨーク・タイムズの連合体が主導しているもので、デジタル透かし技術を広く採用できる標準に発展させることを目的にした団体であるProject Origin(プロジェクト・オリジン)でテストされるという。

「さまさまな出版社やソーシャルメディア企業が参加するTrusted News Initiativeも、この技術に参加することに同意しています。今後数カ月の間に、この分野での作業をさらに多くのテクノロジー企業、ニュース出版社、ソーシャルメディア企業に広げていきたいと考えています」とマイクロソフトは説明する。

ディープフェイクを識別する技術の作業が続く一方で、同社のブログ記事はメディアリテラシーの重要性を強調している。ワシントン大学、Sensity(センシティ)、USAトゥデイとのパートナーシップは、米国の選挙を前に批判的思考を高めることを目的としている。

またこのパートナーシップは、「合成メディアについて学び、批判的なメディアリテラシーのスキルを身につけ、合成メディアが民主主義に与える影響についての認識を得る」ために、米国の有権者を対象とした「Spot the Deepfake Quiz」を開始した。

同社にブログ記事によると、このインタラクティブなクイズは、USAトゥデイ、マイクロソフト、ワシントン大学が所有するウェブとソーシャルメディアのプロパティに配信され、ソーシャルメディアの広告を通じて配信される予定だという。また、テック系の巨大企業であるマイクロソフトは、米国で行われている公共サービス発表(PSA)キャンペーンを支援していることにも言及しており、選挙前にソーシャルメディアで情報を共有したり、宣伝したりする前に、「反射的な小休止」を取り、評判の良い報道機関からの情報であることを確認するよう人々に呼びかけている。

「PSAキャンペーンは、人々がより良い誤報や誤報が私たちの民主主義に持っている害を理解し、信頼性の高い情報を識別し、共有し、消費する時間を取ることの重要性を支援します。広告は、9月と10月に米国内のラジオ局を横断して実行されます」と付け加えた。

画像クジレット:Microsoft

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(翻訳:TechCrunch Japan)

米小売大手のウォルマートがマイクロソフトと組んでTikTok買収に参戦

ショートムービープラットフォームのTikTokに関するニュースの洪水は止む気配がない。

まず、100日前にTikTokにやってきたばかりの元ディズニー幹部のKevin Mayer(ケビン・メイヤー)氏がCEOを辞任したというニュースが飛び込んできた。

すでに売却をめぐるニュースは数多く報道されているがさらに米小売大手のWalmart(ウォルマート)もTikTok買収に参戦したことが判明した。 同社は複数のメディアの取材に対してMicrosoft(マイクロソフト)とチームを組んで買収を目指している(CNBC記事)ことを明らかにした。一方エンターテインメント関係ニュースのサイトでるThe Wrapは、Oracle(オラクル)がTikTok買収に200億ドル(約2兆1300億円)前後を提示したと報じている。

トランプ政権がTikTokを米国の安全保障に対する脅威として売却を命じて以後、同社はメディアの注目を一身に集めることになった。米国時間8月6日、トランプ大統領はTikTokの親会社である北京のByteDanceに対し「米国におけるTikTok事業の閉鎖を免れるためには45日以内に同社を売却する必要がある」とする大統領行政命令に署名した。この期限は後に11月中旬にまで延長された(The Verge記事)。

この命令はテクノロジー分野以外でも米中関係の緊張が大きく高まっている中で発せられた。対中国関係を悪化させた要因は、中国が治安維持を理由として香港に国家安全法を適用したこと ウイグルにおける数百万のムスリム住民の強制収容(New York Times記事)、関税、軍拡、南シナ海における領有権主張(ABC News記事)、さらには新型コロナウイルスの感染蔓延が中国発であることを否定したことなど数多い。

テクノロジー企業はこの2つのスーパーパワーの対立に巻き込まれた。TikTok問題の前にも米国政府は中国のファーウェイに対する制限を一段と強めていた(ロイター記事)。

大統領行政命令に対しTikTokは「命令には根拠がない」として裁判所に差し止めを申し立てるなど全力で反撃を始めている。一方米国のテクノロジー企業数社が買収に関してTiktokと話し合っていると報じられた。これにはマイクロソフトを筆頭に(未訳記事)、Twitter(Wall Street Journal記事)、Google(Wall Street Journal記事)、オラクル(未訳記事)が続いた。そして最新の参戦がウォルマート(CNBC記事)というわけだ。オラクルは8月27日午前中に「買収にあたって現金10億ドル(1060億円)とオラクル株式10億ドルぶんを用意し、買収後は同社の利益の半額を親会社のByteDanceに送金するという条件でホワイトハウスの了解を得られる見込みだ」(The Wrap記事)と報じられた。

TikTokアプリが米国の安全保障にとってどれほどの脅威になっているのか実際のところはまだ不明だ。行政命令はこの中国製のアプリが「合衆国の国家安全保障、外交政策及び経済活動に対する脅威」となっていると述べている。その根拠としてアプリが位置情報、インターネット閲覧履歴、検索履歴を含む米国市民の個人情報を収集していることを挙げている。批判者はTikTokは中国共産党による米民の個人情報の収集だけでなく、プロパガンダと検閲のツールとしても役立っていると指摘する。

TikTokアプリは最近米国で急成長を遂げ、ショートムービーの分野で驚くべきシェアを集めている。これは、例えば7月の下院司法委員会の反トラスト法公聴会でCEOのMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏が「Facebook は独占ではない」と主張したが、その根拠としてTikTokを挙げたほどだ。

アプリ情報の分析会社のSensor Towerによれば、TikTokは米国だけで19400万回近くダウンロードされている。これは中国版の抖音(Douyin)を含めて世界におけるダウンロード数の8.2%にあたる。また8億4000万ドルの総収入のうち米国は13%、1億1100万ドル占めているという。

同じくアプリ情報分析会社のApp Annieのデータによれば、TikTokは8月9日から15日までの1週間のアクティブユーザー数は5200万人だったという。アクティブユーザー数は上昇中で、7月15日から25日の週は2020年初めの数字と比較して75%もアップしていた。実際にTikTokはApp Storeの第2四半期で世界ベースで最大収入を得たアプリとなっている。利用時間の急増には新型コロナウイルスの感染蔓延で多くのユーザーが外出を制限されことが大きな影響を与えているのだろう。App StoreでもGoogle  PlayストアでもTikTokは常に5位以内を占めてきた。

アプリの利用時間も間違いなくアップしている 。2018年8月の月間利用時間が5時間4分だったのに対し、2019年12月には16時間20分へと急増している。

こうした大成功にもかかわらず当社の今後は予測しにくい。同社は訴訟に注力する必要があるし、同時に買収にあたって米国の規制当局から承認を得なければならない。また大統領選挙が激しく戦われている時期にあたってユーザーからの信頼を繋ぎ止めるのも重要だろう。TechCrunchでも新しい情報が得られ次第、記事をアップデートしていく。

画像:Lionel Bonaventure / AFP/ Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook