Android版リリースから1年後、Instagramの1億のユーザーの半数がAndroidに

このごろではInstagramは大昔から存在していたような気がする。しかしiOS専用アプリだった時間が長く、Androidにドアを開いたのはかなり後になってからだ。

公式ブログの記事によると、実は今日(米国時間4/4)がAndroid版リリースの1周年に当たるのだそうだ。このわりあい短い期間に、ユーザーのほぼ半数がAndroidとなっているということだ。

Instagramの1月の月間アクティブ・ユーザーは1億人だと最近発表された。この依然として続いている急成長の非常に大きな部分がAndroid版のリリースによるものだという。なにしろリリース後わずか24時間で100万ダウンロードを記録したほどだ。当時、InstagramのiOSインストール数は3000万くらいだった。

その後InstagramはFacebookに10億ドルで買収されたが、昨年4月9日の買収以後もiOS版、Android版ともにユーザー数を着実に伸ばした。実際、買収のわずか2週間後にInstagramは毎週新たに500万人が加入中で、ユーザーは5000万人を突破したと発表した。Android版がリリースされて5ヵ月後にはユーザーは8000万人に達した。

このInstagramなどは典型的な「こんな簡単なアイディアをなんで自分は思いつかなかったのだろう」と思わせるタイプのアプリだ。しかしその成長戦略は非常に周到なものだった。Instagramは写真の見栄えを大きくアップするフィルタ機能と共有の簡単さで他のライバルすべてを打ち負かした。モバイル・テクノロジーの歴史に残るシンプルだが決定的なソリューションといえるだろう。

またInstagramはiOSのみの環境で1年近く改良と準備を重ねてからAndroidに門戸を開いた。これらの戦略は1年後に大きな見返りをもたらすこととなった。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


テレビ放送ストリーミングで勝訴したAereoのCEOが提携網の拡大について自信を語る

昨日(米国時間4/1)裁判所の重要な裁定を勝ち取ったAeroは、テレビ放送のストリーミングとDVRサービスをめぐる既存放送業界との法廷闘争でさらに有利な立場に立った*。同社のサービスは、HDのビデオコンテンツをユーザのお好みのデバイスへオンデマンドあるいは月額料金制で送り届ける。しかも最近の噂ではAereoは、Dish、DirecTV、AT&Tなどのテレビ局やISPと提携に関して協議しているという。〔*: 控訴審がAeroの著作権侵犯を否定、テレビ局側の残る手は最高裁への上告のみ。〕

AeroがFox、NBCといった大手ネットワーク〔==番組配信網を持つ〕放送局と法廷で争っているかぎり、そのような提携や買収の案件がまとまることは難しい、と言われていた。しかし、控訴審勝訴後のCEOでファウンダのChet Kanojiaは本誌TechCrunchのインタビューで、今回の勝訴によって業界の革新的破壊者としてのAeroの立場はより堅固になった、と説明する。昨日の判決はAeroにとって追い風である、と。

Kanojiaは具体的な社名等は挙げないまま、いま“多数の”企業と協議中であり、彼らはAeroとの協働に“非常に前向きの関心を”表明している、と語った。結局のところ、今回の問題の本質はただ一つ、“消費者に最大の利益をもたらすものは何か”である、と彼は言う。“提携に関しても、提携のための提携はしない”、と。

今回の勝訴によって、それら企業のAero観は変わっただろうか? この問いに関しKanojiaは、彼らとの協議はコンスタントに行われている、とだけ答えた。

Kanojiaは、裁判に関してはまったく心配していないようだ。“金の無駄遣いだし頭の無駄遣い”にすぎないが、今の放送業界の体質がそれだから、しょうがない、と。

Kanojiaは曰く、テレビ業界の歴史を見てみると、真の変化やイノベーションはどれもこれも、数ダースもの法廷闘争を背負わされている。非常に腰の重い業界だが、そのために今では熟れすぎていて、そろそろ木から落ちる頃合いだ。

私は彼に、“つまり、業界の既存の大型選手たちから攻撃されるのは吉兆である、ということですね”、と聞いてみた。彼は、面倒な訴訟に巻き込まれたこと自体を肯定はしなかったが、しかし裁判(とくに昨日の裁定)によって、Aeroに対する市場の信認がより揺るぎないものになったことは確実だ、と述べた。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


AppleのiWatchは、iPhoneないしiPadを手首に結びつけるための「バンド」だった?!

大いに話題を集めたAppleのiWatchではあるが、どうやら期待通りのプロダクトではないようだ。

フレキシブルディスプレイ搭載で、Siriによる操作が可能であるという噂もあった。しかし、実のところはiWatchとはAppleデバイスを装着するための「バンド」に過ぎないようなのだ。

上には、リハーサル時点でのリークビデオを掲載しておいた。ビデオを見れば使い方はすぐにわかる。この「バンド」でiPhoneないしiPadを手首に巻きつけて使うわけだ。「バンド」の価格は249ドルなのだそうだ。この価格は他のスマートウォッチを意識したものだが、もちろんiPhoneおよびiPadは別売りとなっている。

Appleに発売時期について尋ねてみたが、現在のところ詳細な情報は入手できなかった。アナリストによれば、iWatchは次世代iPhoneと同時に、7月に発表されるのではないかとのことだ。

発売時期や地域についての情報は得られなかったものの、MBAないしMBPについても対応可能であるとの説明は受けた。これによりスマートウォッチにて「フル機能」を体験することができるようになっているわけだ。

「iPhoneやiPadを指して、情報消費のためのデバイスであると言う人たちがいます」と、匿名を条件にAppleのエグゼクティブがインタビューに応じてくれた。「私たちは、iWatchについては生産的な用途にも活用してもらいたいと考えているのです。そこでノートデバイスを取り付けられるようにしたのです」とのことだ。

Appleとしては、デザイナーやクリエイティブによる利用シーンを想定しているのだろう。

ちなみにこのiWatchプロダクトを存分に活用してもらうため、Appleは関連プロダクトのリリースも計画しているようだ。見れば誰でもわかるように、このiWatchに大型のAppleデバイスを取り付ければ、身につけた状態で歩いたり、手を動かしたり、そしてもちろん作業を行ったりするのが、肉体的に大きな負担となる。そこでAppleはそうした動作による体重減を測定するための、エクササイズ関連グッズをリリースする予定だというのだ。「重たいスマートウォッチを使ってダイエットしよう」ということのようだ。

Appleがこうしたプロダクトのリリースを考えているのは、もちろんSamsungによる身体データの数値化(Quantified Self)関連プロダクトの充実を意識したものだ。Galaxy S IVにはハートレートモニターや体重計などの機能を持たせるのではないかと噂されている。

Appleとしてもいろいろな戦略があるのだろう。ただ、個人的にはiWatchがコンピューティングデバイスではなく、単なるアクセサリーであることに失望の気持ちを禁じ得ない。もちろんAppleのこうした選択は生産コストやR&D費用の削減を目指したものであるということなのかもしれない。

Appleは「期待値管理」の手法を用いているつもりなのだろう。これはMapsでも同様であったと言うことができるかもしれない。戦略の成否は時が明らかにしてくれるものと思う。

訳注:本記事は米国TechCrunchサイトからの翻訳であり、同地は未だ4月1日であることを記しておきます。みなさまの温かいご理解をよろしくお願い致します。

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(翻訳:Maeda, H)


YouTube、過去8年間がコンテストだったことを発表。審査のため4月1日にサイトを閉鎖

残念なニュースがある。YouTubeが閉鎖される。

8年前にこのサービスが提供されて以来、YouTubeビデオにのめりこむあまり忘れていた人もいるだろうが、実はあのすべてはコンテストだった。いや、YouTube自身が競争だと言ったことはない。いずれにせよ、YouTubeという名の、あのコンテストは終りに近づいている。

歴代最高のYouTubeビデオを決めるために、同社は専門家による審査パネルを設定し、映画評論家、YouTubeの常連コメント人に加え、YouTubeの有名人、“Charlie bit my Finger”のChalieと、“Antoine Dodson News Blooper(オリジナル版)”のAntoine Dodsonらを迎えた。

YouTubeでは3万人以上の作業員が、過去8年間に投稿されたビデオの絞り込みに日夜励んでいる。審査員は次の10年をかけてどのビデオが最終勝者になるかを決定する。

明日の深夜零時、サイトは閉鎖され全コンテンツが削除される。YouTubeは2023年まで復活することはなく、再開時点でサイトにあるビデオはこのコンテストの勝者のみだ。とはいえ勝者は今後10年間は選ばれることはないが、審査風景の最初の12時間は、明日YouTubeのロサンゼルスオフィスからライブ中継される。

ゆっくりと着実に、とは言うものの、果たして2023年に人々はYouTubeを覚えているのだろうか。

幸い、審査の対象となる15万本の投稿ビデオは人気に基づいては選ばれるのではない。『カンナムスタイル』の勝つチャンスはこれと同じだ。

優勝者にはMP3プレーヤーと、次の創造的作品を生むための報奨金500ドルが渡される。

このニュースへの反応は興味深い。YouTubeはGoogleにとって最も成功し最も価値のある資産であり、誰もが簡単にビデオをオンライン共有するための世界の必需品だ。しかし、最近Googleは春の大掃除を実施し、Readerをはじめ数多くのサービスをラインアップから外した。

恐らくこれも、同社による商品整理の次の段階なのだろう。

あるいは、マウンテンビューには1日早くエイプリルフールがやってきたのかもしれない

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(翻訳:Nob Takahashi)


運転中の携帯端末操作、年齢を問わずに増加(悪化)中

運転中にテキストメッセージを送受信するのは、若者に特有の傾向だと思っている人が多いのではないだろうか。ティーンエイジャーたちは運転中にどのようなことに気をつけるべきかを知らず、無謀な行動をしそうに思える。また携帯端末を常にいじり続けているという印象もある。

しかし、AT&Tが資金を出した最近の調査によると、実のところ「大人」でもかなりの人がテキストメッセージのやり取りを行なっているそうだ。本調査は1,011名の「大人」を対象に行われた。

この調査によれば、成人の半数近くが運転中にテキストメッセージのやり取りを行なっていることがわかった。ティーンエイジャーについての調査では43%であったので、むしろ「大人」の方が多い率を示していることになる。さらに、運転中にメッセージのやり取りをしている「大人」の98%以上が、悪いことと知りつつ行なっているそうなのだ。

この調査はAT&TのIt Can Waitキャンペーンの一環として行われたものだ。昨年中にAT&Tの販売店や、CMなどでよく宣伝されているキャンペーンなのでご存知の方も多いだろう。キャンペーンでは、運転中にメッセージ送受信を行なって注意力散漫となってしまったせいで、障害を負ってしまったり、あるいは大事な人を失ってしまったりした経験を持つヤングアダルトやティーンの悲惨な話を紹介している。

全米安全評議会(NSC)によると、ティーンも運転中に携帯端末をいじっているが、数にすると「大人」のドライバーの方がはるかに多く(1千万人程度対1億8千万程度)、成人による不注意運転にも大いに気をつけるべきであるとしている。ちなみに疾病予防管理センター(CDC)によれば、毎日平均して9名ほどが、テキストメッセージの送受信に関わる事故で命を失っている。関連事故により、日々1,060人もの人が負傷してしまっているのだそうだ。

メッセージのやり取りを行うには端末を見ながら操作する必要があり、当然ながら気持ちも運転から離れてしまう。路上で最も危険な行為のひとつだと言えるだろう。集中しているときと比べて23倍も事故を起こしやすくなるというデータもある。

尚、現在のところ大きく問題となっているのはテキストメッセージのやり取りについてではあるが、運転中の注意力を散漫にする仕掛けはますます多く生まれつつあるのが現状であると言えよう。Googleグラスのことを思い起こす人もいるだろう。関連事故を防ぐための動きなども現実化しつつあるところでもある。「It Can Wait」をもう一度よく考えてみるべきだろう。

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(翻訳:Maeda, H)


NintendoはWii Uのマーケティングでも的を外す(Wii旧型機を敵視!)

たぶん、Wii Uが売れないのはマーケティングがお粗末だからだろう。Spike TVのGTTVのホストGeoff KeighleyがTwitterで言ってるが、Nintendoの今度のキャンペーンではWii Uがいかにすばらしいかを言うために、チラシを使っている。

ただし、ライバル機をやっつけるのではなく、自社の旧型機であるWiiを攻撃している。たしかにWiiは、Wii Uの最大の強敵だろう。でも両者のゲームプレイはかなり違う。Wiiは家族やグループのためのゲーム機で、いわば仲良しするためのマシンだ。対してWii Uは、自分が好きな時間に一人で遊ぶゲーム機だ。家族があなたと一緒に映画を見たいと思っていても、それを拒否してゲームにのめり込むタイプ。

Nintendoのチラシは、いくつかの項目について、Wii Uの強みとWiiの弱みを表形式で対比している。上(および下)の図でお分かりのように、お互いに共通の機能はあるけど、Wii Uのペケ印(✓)の下図に比べてWiiのドット(•)の数は少ない。式で表すと、ドット < ペケ印 だ。

そのチラシを一枚もらってきて、自分の寝室の壁に貼っておいて毎日ながめると、やっぱりUにアップグレードしよう、という気になるかもしれない。その逆かもしれない。あるいは、チラシを机の引き出しにしまったまま、友だちがWii Uのことを話題にするまでは忘れてしまうかもしれない。

でも、率直に言って、昨年のE3で発表されたWii Uのデュアルスクリーンについて知っている人は少ないと思うから、こんな比較表を見てもピンとこない人がほとんどだろう。つまりNintendoのマーケティングは、あまり効果がない。

たとえば、Wii Uのコマーシャルを見てみよう:

まず、このコマーシャルを実際にテレビで見たことがない。そしてこのコマーシャルは、かんじんのゲーム以外の要素が多すぎる(お絵描き、テレビを見る、体重を計る、Webを閲覧する、ビデオチャットをする、など)。ゲーム機を買いたくなる動機とは、無関係でしょ。ゲームで遊ぶことと、NetflixやHulu+1とは、関係ないわね。

でも、Nintendoのマーケティングがひどいのは、今に始まったことではない。Nintendo 3DSのコマーシャルをおぼえてる? Glee and Selena Gomezの女の子が出るの。夕食の食卓で女の子がパイの絵を描くんだけど、どうもNintendoって、お絵描きのシーンが好きね。

でも、Wii UがWiiよりも良いことを忘れた人や、Wii Uの存在そのものを忘れた人は、近くの空港やショッピングモールへ行って、このチラシを一枚もらってくるといいわね。

*本誌のWii Uのリビュー記事はこれ

[出典: Kotaku]

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


撮った写真を未来の自分に送るThrowback(最低でも1ヵ月しないとどんな写真かわからない!)

写真共有アプリケーションは既に膨大な量が公開されている。この度その一員としてデビューしたのはThrowbackというアプリケーションだ。これは写真と「ノスタルジー」をミックスするために作られたものだ。

Throwbackで撮った写真は、将来の自分ないし友だちに送られるようになっている。撮影した写真は、なんと最速で1ヵ月後まで自分で見ることすらできないのだ。サービスから写真が送られてくる際はメールの添付ファイルとして送られてくるので、カメラロールなど、好きな場所に写真を保存することができる。

こうしたサービスを思いついたのはファウンダーのCalli Higginsだ。写真とノスタルジーの出会う場所に存在するサービスを意識したのだとのこと。

「心に訴えかける写真とそうでないものの差を考えてみたのです。たとえば、久しぶりに目にするものはノスタルジーの感情を呼び起こします」とHigginsは言う。「現在はすべてにおいて露出過多となっていて、ノスタルジーを感じることなどなくなってしまっています。ThrowBackはそうした現状を変えるアプリケーションなのです」ということなのだそうだ。

使い方は非常に簡単だ。メールアドレスを投稿して、写真を撮影するか、あるいはこれまでに撮った写真を指定する。写真の指定が終われば、次には送られてくる日付を指定する。これは特定の時間幅(6ヵ月から5年)の間で指定したり、あるいは「Surprise」でランダムに送らせることもできる。特定の日付の指定もできるが、最短でも1ヵ月後でなければ指定できないようになっている。

また、写真を自分だけに送るのか、あるいは他の人にも同時に送るのかを指定することができる。

但し、本アプリケーションでは既存のソーシャルネットワークとの連携は行えない。これを不備と感じる人もいるだろうが、実は狙いがあってのことと見ることもできる。すなわち現在はあまりに膨大な数の写真がネットワーク上に出回っている。このせいでせっかくの面白い写真も注目されることなく流されてしまう傾向にある。そうした状況から抜け出すためのアプリケーションであってみれば、ソーシャルとの連携はしないという選択肢もありだろう。

但し、今後の機能追加は考えているようだ。たとえば数ヶ月後になってから思い出写真のツイートを流すだとか、Facebookへの投稿は行えるようにするなどという機能追加はあるかもしれない。しかしまだ詳細は教えてもらえなかった。

Facebookの登場が、あらゆるジャンルのソーシャルネットワークの登場を促した(仕事向けにはLinkedIn、親しい間で利用するにはPath、短いメッセージを即時に流すならTwitterといった具合)ように、Instagramの流行がさまざまな種類の写真・動画共有サービスを生み出しているとも言えるだろう。

たとえばすぐに消えてしまうメッセージを送るSnapchatでは、自分撮り写真を流すという動きが加速して、これはFacebookのPokeを生み出すことにも繋がった。

TwitterもVineの提供を開始した。そしてVineはViddy、SocialCam、あるいはCinemagraph、あるいはHTCのZoeやSamsungのシネマモードのように、携帯メーカー版の動画・写真共有アプリケーションなどをも生み出すきっかけとなった。

また位置情報とリアルタイム共有を目指すAlbumatic、PhotoSocial、そしてサービスを停止してしまったColorというものもあった。

こうしてみると、凡百のInstagramクローンから抜けだして話題を集めるには、何かしらユニークな機能を持っていることがまず大切であることがわかる。そうした点で見るとThrowbackはまず可能性を持っていると言えるかもしれない。

ThrowbackのiPhone用アプリケーションはこちらから入手できる。

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(翻訳:Maeda, H)


Mashery経由でAPIを使うデベロッパが20万に接近, “うちがコーラならライバルApigeeはペプシだ”と

API管理のMasheryは着実に成長を続けている。ここを利用するデベロッパは2010-2011の1年間で35000から10万に増加したが、今では18万5000人を超えている。これは昨年7月の16万から15%の増加だ

しかしCEOのOren Michelsは、これで安泰とは思っていない。本誌のインタビューでMichelsは、ウェアラブルなコンピューティングデバイス(QS(quantified self)とHUD(head-up display)の両方)で伸びることが、これからの同社の課題であり機会でもある、と語った。

“コンパクトでしかも常時接続型だから帯域にもプロセッサにも制約がある”、とMichelsは言う。“ユーザが求めるデータを、必要とするデータだけを正しい形で送ることが重要になる”。

それはどのAPIメーカーにとっても重要だが、Michelsによれば、Mashery ではウェアラブルへの移行を同社のツールAPI Packagerを使って行える。デベロッパではなくプロダクトマネージャのような人が、多様なプラットホーム向けに情報を“切り刻む”ことができるのだ。

Layer7やApigeeとの競合はどうなる? APIのマーケットプレースは、一見地味なようだが、今日のビジネスにとって必要不可欠なのだ。

Michelsによると、今その市場を支配しているのはMasheryだ。ApigeeのAPI管理プロダクト、とりわけそのより深い分析プラットホームについて尋ねるとMichelsは、“Apgeeは立派な会社だが、うちがCoke(コカコーラ)だとすると、彼らはPepsi(ペプシコーラ)の座をねらっている”、と述べた。

“でもApigeeと比較されるのは仕方がない”、と彼は認める。Apigeeはモバイル中心のAPI管理プラットホームだが、MasheryがシリーズDで1000万ドルを調達した直後に大きな資金調達をした。同社は、同社のAPIから、顧客に良質なデータ分析機能を提供しようとしている。

しかしMichelsによれば、Masheryを利用しているデベロッパの数は、Apigeeなどの10倍以上であり、またApigeeとMasheryでは生まれ育ちがまったく違う。

彼は曰く、“Apigeeはもともと、ハードウェアのルータとソフトウェアルータを作っていた企業で、その顧客サービスの一環としてAPI管理を加えた。うちは最初から、APIのためのマルチテナントSaaSプラットホームとしてスタートし、過去7年間それをやっている”。

現在のユーザ(デベロッパ)数が20万弱で、MasheryのAPIを使っているアプリケーションは昨年7月現在で5万あまりある。Masheryは今後も、デベロッパたちへのサービスを拡大していく意向だ。同社はデベロッパに対する情報サービスも行っている。たとえば、今は消費者の購買行動が活発になっているから、eコマースを実装する好機である、とか。また同社は、同社のAPIの利用促進のためにハッカソンを頻繁に開催している。昨年は、80回以上行った。

CEOは曰く、“デベロッパたちはうちのサービスに満足しているようだよ”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Samsung Galaxyシリーズにもロックスクリーンからパスワードなしで通話できるバグあり

iOS 6のロックスクリーンにバグがあったことは記憶に新しい。iPhoneを手にした侵入者がいくつか巧妙な指の動きをするとパスワードを入力せずに通話をしたりいくつかの重要なアプリを起動できたりすることが発見された。昨日(米国時間3/19)、Appleは急きょiOSをアップデートしてこの問題を修正した

しかし同様のバグはSamsungのAndroidスマートフォンにも発見されている。

Terence Edenによれば、パスワード、PINその他の手段で画面をロックしていても、ハッカーがダイアラーその他のウィジェットにアクセスできる欠陥があるという。

iOSの場合と同様、Samsungのセキュリティーのバグも、緊急通話ダイアラーに関連しているようだ。緊急通話ダイアラーを利用した場合、画面を閉じる前に短時間だがハッカーが他のアプリを起動したり通話したりするチャンスがあるという。Edenは2月にこの欠陥を発見し、Samsungに報告した。Edenは「修正がリリースされるまで公表を差し控えてもよい」と申し出たが、Samsungは提案を受け入れなかったという。

Edenはこれより前に、やはり緊急通話ダイアラーに関連するバグを発見している。これはスクリーンのある場所を同時に押すことでホームスクリーンにアクセスが可能になるというものだ。2つのバグは密接に関連しているものとみられる。Samsungはこれらのバグを認識しており、修正作業に取り組んでいるという。

これらのセキュリティー問題は他のAndroid OS搭載機では報告されておらず、SamsungがカスタマイズしたAndroid 4.1.2特有の問題とみられる。バグが確認されているのはGalaxyNote II、Galaxy S IIIだが、他のAndroid搭載デバイスにも存在している可能性がある。われわれはこの点についてSamsungに問い合わせているが、まだ回答がない。

Edenはこちらにハッキングの詳しい方法を掲載している。この記事によれば、現在バグを回避する方法はROMの交換しかないという。これはあまり現実的な方法とはいえない。

GalaxyシリーズはSamsungのベストセラー製品だから、読者の中にもユーザーは多いことだろう。Androidのセキュリティー問題はこちらに詳しい

[via SlashGear]

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Samsung、自我が芽生える

iPhoneの6年にわたる人生の中で、初めてAppleは守りに入ったようだ。正当な理由によって。Appleの世界市場シェアは徐々に縮小し、Androidの成長と共にSamsungがスマートフォン王への道を進んでいる。Galaxy S IIIは発売以来5000万台出荷された。

そしてこれはSamsungが毎年Android OSを載せて発売する何十台もの機種の1つにすぎないことに注意されたい。

Samsungのフラグシップシリーズの最新機種、Samsung Galaxy S4は3月14日木曜日にデビューを飾った。それはかなり見事な光景だった。2日後、Appleは“Why iPhone”というページを立ち上げた。そこには、なぜiPhone 5が優れていて、それ以外は・・・そうでないかを示す理由が列挙されている。

“Why iPhone” ページは、A6チップとiPhone 5のバッテリーが、バッテリー寿命を犠牲にせず大容量を実現するよう、「Appleの科学者」たちによって注意深く作られ、ライバルたちが「大型の既製品で妥協」しているのとは違うと説明している。

さらに”Why iPhone”には、iPhoneのカメラがFlickrで最も人気のあるカメラであることも書かれている。「他のスマートフォンはメガピクセル数の大きさを誇っているが、すばらしい写真を撮ることの方がはるかに重要だ」と言っている。Samsung、HTCらライバルのAndroid機が、つい最近8メガピクセル領域を卒業して13メガピクセルの世界に入ったことは興味深い。偶然?

さらに同ページでは、iPhoneのコンテンツが「世界一信頼されているエンターテイメントストア」であるApple iTunes Storeから来ることにも触れている。Appleからコンテンツを買えば、恐ろしいマルウェアの心配がいらない、とこのページは約束している。

これは、非常に珍しいAppleのPhil Schillerによるツイートともよく一致する。昨年第4四半期に行われたセキュリティー調査の結果を報告した後、Shillerは、「Androidの脅威が96種類発見されたので、Androidファンは注意されたし」と言った。

通常Appleは、何とかして競合のニュースに割って入ろうとする。この会社は、CESの期間中にプレスリリースを出し、Mobile World Congress中にiPadイベントの招待状を送ったことで知られている。しかし、今年は今のところ厚かましく高慢な邪魔はなく、防御的なインタビューとツイートだけだ。

さらにPhil Schillerは、Galaxy S4の発表前日にWSJのインタビューまで受けて、Android全体を叩いた。「Android端末を箱から出した後、iOSに内蔵されている体験を得るためには異なるメーカー9種にアカウント登録する必要がある。それらはシームレスに連携して動かない」とSchillerは言った。「

これは彼のAndroidバッシングの味見程度でしかない。

このAppleの新たな防衛に関して最も興味深いのは、Samsungの立ち振舞いだ。Galaxy S4の大がかりな発表の最中、あらゆる場面でSamsungのエゴに気付かずにはいられなかった。具体的に指摘するのは難しいが、とにかく私にはそう感じられた。Samsungは世界でスマートフォンメーカーのトップに立ったことを公に認めており、今後それらしく振舞うのを見る機会は益々増えるだろう。

一例を挙げると、発表イベントはラジオシティー・ミュージックホールの巨大な会場で行われ、マイナーな有名人が登場し、熱の入ったブロードウェイ寸劇が演じられた。通常この手のイベントでは、報道関係者には前列に特別席が設けられ、それなりに使えるWiFiが提供される。Samsung Unpackedイベントでは、われわれも一般消費者と同じ扱いを受けGalaxy S4発表を報じるための通信手段を確保するのにに苦労した。あれはSamsungのビッグなスマートフォンだが、あまりにビッグでわれわれがカバーできるかどうも気にしていなかったのだろう。

一方、Appleは守備的布陣へと後戻りしているらしく、Appleの参加していないカンファレンスの最中にニュースを発表してわれわれを驚かすことも、GoogleやSamsungの一面を指摘して嘲笑することもなくなったようだ。

そして、この成り行きを見るのは実に楽しい。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Rovio、Dreamworksのアニメ映画「ザ・クルッズ」とタイアップしたゲームを公開中

croods

Rovioからの新ゲームはもう試しただろうか。Dreamworksのアニメ映画である「The Croods」(ザ・クルッズ)を元にしたものだ。

RovioはDreamworksとタイアップし、キャラクターやシーンなど、映画と同じものが登場するゲームに仕上げた。遊び方自体はシンプルだ。石器時代後の原始時代に向けて成長(進化)しつつあるクルッズファミリーをサポートするのが目的となっている。

いろいろな場所を駆け巡りながら、クルッズは食べ物を採取し、そして狩りをする。その中で見たこともない生き物を見つけ、そして飼い慣らす。

「見たこともない生き物」というのは、言葉通りで「異形」の生物たちだ。Rovioも「見たこともないモノ」と表現している。名前はGirelephant、Molarbearなどというものだ。また、Rovioとしてはポケモン風を意識したのかブログ記事中では「ゲットだぜ!」(catch them all)などという言葉も使っている。

プレイ中には族長であるGrugからの助言も得ることができる。Bad Piggyの作る乗り物のような、新しい道具を作るヒントを与えてくれるのだ。そうした助言に基いても事態が打開できないようなときにはレベルアップアイテムなどを使うこともできる。

Rovioはいろいろと映画業界とのタイアップを活発化させているようだ。『ブルー 初めての空へ』(原題: Rio )が出たときは、これにあわせてAngry Birds Rioが登場した。またAngry Birds Star Warsの大人気も記憶に新しいところだ。

こうしたコラボレーションと同時に、Angry Birdsは自前の短編アニメを、ゲーム内配信という形で毎週リリースしていく予定ともなっている。

ザ・クルッズはiOS版およびAndroid版がリリースされている。

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(翻訳:Maeda, H)


Google Readerのサービス停止に反対する利用者の声、署名サイトに集約中

昨日、GoogleがGoogle Readerの終了をアナウンスした。Google ReaderとはRSSフィードを読み込むためのGoogleのプロダクトで、7月1日にサービスを停止するとのことだ。しかしDaniel Lewisの発案により、Googleに対してGoogle Readerの除名を求める嘆願活動が始まった。本稿執筆時点で3万以上の署名を集めている(訳注:訳出中の現在、5万5千を超えています)。

Google Readerの終了に関する記事にも100以上のコメントが付いている。同じく終了に言及しているこちらの記事にも200以上のコメントが付いている。

つまるところ、RSSというものに対しては、まだまだ多くの人が必要性を感じているということなのではなかろうか。

確かに、Google Readerを使ってフィードを呼んでいる人というのは、さほど多いわけではないのかもしれない。しかし、Google ReaderがFacebookやTwitterで記事を共有する機能を残しておいてくれたら、事態は異なっていたと思うのだ。

ご記憶だろうか。2011年の10月に、GoogleはGoogle Readerの変更を行った。UIを大きく変更し、そして同時に(Google+以外の)すべてのソーシャル機能を削りとってしまったのだった。

Lewis氏が言うように、FacebookやTwitterで情報の共有が行えるようにしていたことで、Google Readerは単なるフィード処理ツールとは違う役割を担っていたのだ。ソーシャルネットワークを担う、プラットフォームのひとつとして機能していたのだった。

しかし「Do No Evil」という道を探りつつ、GoogleはGoogle+以外のソーシャルネットワークと関わらないようにするという方針を選択した。これにより利用者が減るというのは完全に予測できた事態のはずだ。Google+の利用者は、TwitterやFacebookに比べればまだまだ少ないものなのだ。それなのに「利用者が少なくなっている」などと言い募り、サービスを停止するのはおかしな話なのではなかろうか。

先にも記したように、RSSというものを必要としない人も多いのかもしれない。しかし署名サイトを見てみて欲しい。また、Google Reader停止について触れた記事に付いているコメント数を見てみて欲しい。インターネット人口全体から見れば、Google Readerの停止に対して声を挙げている人の数は少ないのかもしれない。しかし声をあげている人のほとんどが、「心から」の声を発しているのだ。

Google Readerの停止を見直して欲しいという声は、相当に大きく響き渡っているはずだ。

[via InfoWorld]

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(翻訳:Maeda, H)


無限容量ストレージのBitcasa: ユーザデータ18ペタバイト, 114か国にまたがる国際企業に

Bitcasa-Logo-Green

ユーザに容量無限のクラウドストレージとインスタントなストリーミングを提供するBitcasaは、ゆっくり歩まざるをえない。コンテンツを無限に保存できて、それらを即座にストリーミングできるサービスは、当然需要も多いが、それでもBitcasaはトラブルのないスムースな運用を提供しなければならない。

ファウンダのTony Gaudaは自己弁護として、“前例のないサービスだから、利用できるレガシー技術もベストプラクティスもない”、という。

一昨年9月のTechCrunch Disruptでファイナリストになった同社は、先月公開ベータに入り、その後の有料サービスInfinite Driveの登録ユーザは114か国にまたがる。

Bitcasaは合衆国国内よりも国際展開を重視していて、そのためなおさら、急速な拡大はできない。

“次のステップは、ストレージの未来の構築を続けることと、事業とチームの成長を加速することだ”、とGaudaは言う。“走り始めた最初の月は、合衆国以外の顧客が多くて、国際企業だった”。

Bitcasaが今ホストしているユーザデータの量は18 Pbを超える。それは公開ベータになる前の13%増だ。

ユーザは10日以内に有料サービスにアップグレードするから、同社のコンバージョンレートは業界平均より高い、ともいう。

無限容量、即座のストリーミング、そしてさらにBitcasaは、すべてのコンテンツを暗号化するから、セキュリティも万全だ。有料サービスは、月額10ドルから。

Bitcasaのサービスは、DropboxやSkyDriveなどの既製制勢力にとって、料金でも容量でも脅威だ。ただし、実際に影響が出る/出ないは、もう少したたないと分からない。

Bitcasaが2011年のDisruptのステージでローンチしたときGaudaは、“巨大なプラットホームだが、市場は正しく認知してくれるだろう”、と述べた。最初の24時間で、登録ユーザ数は5万を超えた。

“ストレージの未来についてステージの上から人びとに語りかけることは、すばらしい体験だった”、とGaudaは言う。“ストレージをギガバイトで語る時代は終わった、と述べたとき、野次が飛んだ。それは、私にとって屈辱的な体験だった”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

速報:業績悪化で株価暴落のGroupon、ファウンダーでCEOのアンドルー・メイソンが離任

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Grouponのファウンダー、CEOのAndrew Masonがさきほど離任し、 会長のEric Lefkofskyが後任CEOとなった。また副会長のTed LeonisisがCEO室長という新設ポストに就いた。

二人は暫定で共同CEOを務める。現在取締役会は後任CEOを探しているという。

公式プレスリリースでLefkofskyはこう述べている

Groupon取締役会を代表してAndrewのリーダシップ、創造性、Grouponへの愛に深く感謝の意を表したい。ファウンダーとしてAndrewは新しいビジネスモデルを作り上げ、Grouponが史上もっとも急速に成長する企業となることを助けた。

このニュースは今朝の大波乱の直後に公表された。Grouponが発表した第4四半期の決算は驚くほど期待を下回った。発表の直後に時価総額は4分の1も下落した。

しかしGrouponのトラブルは今日に始まったことではない。Masonへのプレッシャーは日々高まっていた。この数ヶ月、Masonの下で株価が2桁のパーセンテージで下落したため、解任の動きが激しくなっていた。

昨年11月にはヘッジファンドからの投資があってGrouponの株価は11%上昇したものの、今朝の決算報告で再び暴落した。.

Masonは2008年にGrouponが創立されて以来、CEOを務めてきた。Grouponは昨年上場し、7億5000万ドルを市場から調達したが、以後苦闘が続いていた。割引クーポン共同購入ビジネス市場そのものも勢いを失っている。

さらに取材中…

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+

KindleのiOSアップデートにユーザーのライブラリを完全に削除するという恐怖のバグ〔アップデート:修正版リリースずみ〕

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昨日(米国時間2/26)、AmazonはKindleのiOSアプリ( iPhone、iPad、iPod touchすべて)をバージョン3.6.1にアップデートした。

いくつかのバグを修正し登録手続きを改良するのが目的だったが、このアップデートには深刻なバグがあったことが判明した。本の虫そろいのユーザーたちの目の前で彼らのAmazonのデジタル・ライブラリーと個人設定が完全に消滅してしまったという。

アップデート: Amazonは以下のような呼びかけを発表した。

今回のアプリのアップデート中にユーザーの登録を削除してまう可能性のある問題が発見されました。この場合、Amazonアカウント名、メールアドレス、パスワードをAmazonCloudに登録してください。Amazonから購入したコンテンツはクラウド上に保管されており、利用できます。Amazonではこの問題を修正したバージョンをAppleに送付しておりますので公開をお待ちください。

アップデート: AppleがAmazonの修正版(3.6.2)を公開した。この最新版は安全と思われる。

iTunesのページに書き込まれた悲鳴の一部。

このアップデートはiPadの私の本を全部削除してしまいました。別名で再登録しなければなりませんでした。一からやり直しです。クラウドには130冊も本を保管しているのです。

さて、ここで注目はAmazonが熱心なKindleファン(まあFireを使わずにiOSデバイスを使っているという点でそれほど熱心なファンとはいえないのかもしれないが)にどう対応するかだ。消えてしまったライブラリの復元について何らかの措置を考えているのだろうか?

幸いなことに、データはクラウドに残っているので、ユーザーが同じコンテンツを二度買わざるを得ないような事態には陥らずにすんだ。しかし映画を25本、テレビ番組を30回分、本を200冊購入していたとすると再ダウンロードはそうとうに苦痛な作業になるだろう。

[via TUAW]

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「10秒で消える」写真共有サービス、SnapchatがAndroid版にもビデオ撮影機能を追加

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投稿が最長10秒で自動的に消える写真共有サービス、SnapchaがAndroid版にiOS版と同様のビデオ撮影機能を追加したベータ版を発表したのはつい10日前だった。

それが早くも今日(米国時間2/21)、ビデオ撮影機能つきのアプリがGoogle Play公式に登場した。共同ファウンダーのEvan Spiegelは今月上旬のわれわれの取材に対し て「SnapchatのAndroid版にビデオ機能を追加するには苦労させられそうだ。数々の画面サイズ、CPUなどに対応させなければならない」と述べていた。

今回のアップデートはAndroid 2.2以降をサポートしている。共同ファウンダーのDaniel Smithのブログ記事

今回のアップデートで通知システムなどUIも若干改良されている。メッセージの受け取りに関してユーザーがカスタマイズできるようになった。カメラ機能とフレームレートにも改良が加えられ、ユーザー体験が向上している。

Snapchatにとって今年はすばらしい出だしとなっている。Benchmarkから1350万ドルの資金の調達に成功し、Android版をリリースし、毎日6000万のスナップがアップロードされるまでに成長した

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コラボレーションで, そしてドラッグ&ドロップでWebサイトを簡単に自作できるサービスPadlet

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WordpressやBlogger、Tumblrなどは、誰もが容易にWebサイトを作れるための優れたサービスを提供している。しかしそれでも初心者は、バックエンドやCMSの複雑さを前にしてたじろぐ。とりわけそれらのプラットホームは、シンプルであると同時に、ユーザの多様なニーズに対応するため、相当複雑な機能もあるからだ。

Y Combinatorの育成事業から巣立ち、今日(米国時間2/21)一般公開されるPadlet(元Wallwisher)は、分かりやすく使いやすいドラッグ&ドロップ方式により、一般人によるWebサイト制作に、上記の有力プラットホームをもしのぐ容易さと短い工期を提供する。しかもPadletはGoogle Docsみたいに、複数のユーザが同時に協力しながらページを作っていける。つまり、コラボレーションのできるWebサイト制作サービスなのだ。

“一般の人が考えるのは、‘これをインターネットに載せたいけどやり方が分からない’という単純なニーズだ”、と協同ファウンダのNitesh Goalは言う。“その質問の答えは、25ぐらいあるね。画像ならFlickr、ビデオならYouTubeとか。うちは、インターネットにいろんなものをポストすることを、いちばん素早く、いちばん簡単にできるようにしたいんだ”。

このサービスはすでに今日から利用できるが、Webサイトの制作を民主化することはすばらしくても、でも問題は、それを誰が利用するかだ。

Padletの考えでは、ユーザはきわめて多様だろう、プロジェクトマネージャはPadletを使ってクリエイティブなホワイトボードを作り、先生たちは生徒とコラボレーションするだろう。企業や団体がファンのための参加性の高いページを作っている例もある。たとえばこれこれ、そしてこれなど。

“コンピュータ知識のない人たちに、とても好評だ。でも、Bloggerなどを使いこなしていたコンピュータ通の人たちにも、広く使われている”、と協同ファウンダのPranav Piyushは言う。“そういう人たちは、対話とコラボレーションのできる場を、作りたがっているんだ”。

Padletには、ユーザが自由に使えるオプションの種類がとても多い。コンテンツのレイアウトはドラッグ&ドロップでやるから、これにも大幅な自由と柔軟性がある。またコラボレーションに関する設定により、ページを変更してもよい人と、だめの人を分けられる。ページのリンクの共有は、誰にでもできる。

さて、それでは収益源は?

Padletには、すでに売上がある。自分だけのプライベートなPadletを使いたい中小企業などには、プラットホームそのもの(のコピー)を有料で提供しているのだ。そういう分身的なPadletは、ストレージもユーザ側のものを使い、アップロードはそこへ行われる。Padletのサーバに、ではなく。

今後の、拡張の計画もある。

“自分のサイト〜ページ上で決済と支払ができるようにしたい、というユーザはとても多い。今後は、支払ウィジェットの提供などにより、そのニーズに対応していきたい”、とPlyushは語る。“今はまだ、きわめてベーシックだが、今後はもっと高度な対話的機能をいろいろ盛り込んでいく予定だ”。

Padletは今日から利用できる。アクセスはここから。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Saber Blastは、小さな会社がマーケティング同盟を組んでソーシャルメディアを活用するサービス

スモールビジネスや新しいブランドは、ソーシャルメディアの海の中ではイワシにすぎない。しかし、一匹では弱い小魚も群れをなせばはるかに強くなる。それが新しい連合マーケティングツール、Saber Blastがベータを終えて開業した理由だ。

このサービスに登録した会社は、他の会社やブランドと力を合わせ、ソーシャルメディアのコンテンツをRTしたりシェアしたりする。これは、Airbnbのような宿泊シェアサービスが、LyftやGetAroundなど移動に重点を置いたピアツーピアサービスと組めばうまくいく、というアイディアに基づいている。これらのサービスは、旅行者は宿泊と移動の両方を必要とし、顧客はピアツーピアサービスを使うことに慣れつつある、という意味で共通点を持っているが、会社同志は直接競合していない。

Saber Blastでは、LyftとAirbnb、あるいは誰でもが同盟を組み、互いのコンテンツをそれぞれのメディアチャネルを通じてRT、シェアし合う。何をシェアして何をシェアしないかに関しては利用者が全面的に決められるが、仲間のコンテンツをシェアすればするほど、自分のコンテンツを相手が流してくれる可能性が高くなる。

Saber Blasterのウェブには、連合を形成したり、連合がプロモーションを依頼したり、シエア、分析などを行うためのダッシュボードがあり、操作はすべてここで行う。

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Saber Blastは、有料購読モデルによって収益化しており、20社、2000メールアドレスまで月額20ドルから最上位パッケージの月額100ドルまで段階に分かれている。

FounderのMatt Ackersonは、これが4社目の設立となり、Saber Blastはスモールビジネスやスタートアップを対象としているが、大小のブランドも恩恵を受けられると言っている。

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(翻訳:Nob Takahashi)

コードを書けない人でもドラッグ&ドロップでアプリが作れてしまうKleverbeast, 公開ベータへ

Hatch LabsのCEOでファウンダのDinesh Moorjaniらが作ったKleverbeastは、プログラミング経験のない一般大衆でも、コンテンツの充実した美麗なアプリケーションをわずか数分で作れるというツールだ。それが今日から公開ベータを開始する。基本的にこのツールは、ユーザがビデオや画像などお好みのメディアをドラッグ&ドロップでレイアウトしていくことが、使い方の中心だ。

10〜15年前には、Webサイトはコードを書ける人やデベロッパを雇うお金のある人しか作れなかった。今日では、TumblrやWordPressのようなサイトを利用して、誰もが自分のWebサイトを作れる。

でも、アプリケーション(ここではとくにモバイルのアプリ)となると、そうはいかない。とくに、複雑でプロ級のアプリケーションを、しろうとが自分で作るのは無理だ。Moorjaniによると、今アプリケーションの開発をデベロッパたちに頼むと、そのコストは最低でも2万ドル、上は7桁(数百万ドル)まで軽くいく。

Kleverbeastはこの、一般大衆の接近を阻む壁をぶち壊すために、一から十まで完全に揃ったアプリケーション制作ツールを月額29ドルで提供する。しかも完成したアプリは、iPhone、iPad、Androidなど複数の主要なプラットホームで同時に展開できる。

ユーザが自分のアプリで利用できるメディアや機能は、写真、ビデオ、アニメーション、画像のイフェクト、ソーシャルメディアの統合など、何でもありだ。コンテンツのアップデートは、いつでもできる。また、完成したアプリはユーザが自分のモバイルデバイス上でテストできる。

実際の作例を見ていただこう: これこれこれ、そしてこれなんか。

Kleverbeastは自社のデザイナーたちが作ったテンプレートをたくさん提供しているし、それらはユーザが自由にカスタマイズできる。Moorjaniの構想では、今後は外部のデベロッパが自作のテンプレートを提供できるようにしたい、という。

このようなアプリ制作サービスはこのところ、Yapp EventsAppy Coupleなどの新顔が続々登場してにぎわっているが、Kleverbeastは対応プラットホームでも、またアプリのタイプでも、包容力が大きい。テンプレートは、ファッション、写真、アドバイス、デザイン、中小企業などなど、さまざまな業種業態をカバーしている。

Kleverbeastでアプリを作るのが、どれだけ簡単か。この記事の取材時に同社のチームは、わずか20分で私にアプリを作らせてくれた。下の画像は、そのホームページのスクリーンショットだ:

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このサービスは今日(米国時間2/14)から公開ベータだ。無料の、7日間試用サービスもある。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

「大きな問題に取り組むのが好きだから馬サイズのアヒルと戦う」―ビル・ゲイツ、Redditの「なんでも聞いてね」セッションでたくさんの質問に答える

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Microsoftの共同ファウンダーで現在はビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団の共同会長を務めるビル・ゲイツRedditで初のAMAセッションを行った〔AMA=Ask Me Anything=「なんでも聞いてね」 は有名人が登場してリアルタイムで質問に答えるRedditの企画〕。

ゲイツは30以上の質問を驚くほど巧みにさばいた。また答えているのが本人であることをいくつかの洒落た方法でアピールした(左の写真、下のビデオ参照)。

ちなみにゲイツのお気に入りのコンピュータはMicrosoft Surface Proで彼はやっと1週間前にこれを手に入れたという。ゲイツはまたWindows 8はWindows 7より良いと信じている。後のものは当然良いのだろう。

ディスプレイは何を使っているのかと聞かれてゲイツは「Windows 8用のホワイトボード・サイズのPerceptive Pixelディスプレイを使っている。そのうち価格も下がって普及するはず」と答えた。〔Perceptiveは昨年Microsoftが買収した高性能マルチタッチスクリーンのメーカー。その後でゲイツは巨大な80インチのタッチスクリーンの前に立つ自分の写真を送ってきた

驚いたことにに、ゲイツはBingが検索エンジンとしてもっとも優れたプロダクトだと信じているという。本気かね?

将来のビジョンについては「ロボット、モバイルその他、いたるところに存在するディスプレイ、音声による対話がコンピューティングを根本的に変えるだろう」と述べた。「コンピュータに視聴覚が備わり、人間の言うことを理解し、手書き文字でも読めるようになったらコンピュータとの関係は全く変わってくる」とゲイツは書いている。

予想どおり、Redditユーザーの一人がスティーブ・ジョブズとの関係について質問した。

われわれは互いに尊敬しあっていた。われわれの最大の共同事業はMacだった。Macアプリの開発にMicrosoftはAppleよりも多くの人員を充てた。その後もスティーブとは定期的に会っていた。残念にもスティーブが亡くなる数ヶ月前のある午後に会ったのが最後だった。

ソフトウェアの天才は「今は望むほどの時間プログラミングができない」と残念がっている。「私はC、C#、それにBasicでも少しプログラミングしている。新しい言語を使ってみると、プログラミングを簡単にする方向に進歩がないのは驚くほどだ。高校生の大半にプログラミングの経験をさせるようにしたらすばらしいことだろう」

ゲイツがこれまででいちばん興奮を感じたプロダクトは、意外にも、結局陽の目を見なかったWinFSだという。一言でいえば、WinFSは高機能なクラウド・ストレージ・システム上のリレーショナルDBだった。当初はVistaと同時に出荷される予定だったが、ゲイツによれば「時代に先駆けて過ぎて」いたのだという。

インターネットのオープン性についてはこう答えている。

Q: オープンで自由なインターネットに反する動き(たとえばSOPA法案)などが過去、現在、そしておそらく将来も絶えない。これについての考えは?

この問題には2つの側面がある。一つはソフトウェアの有料対無料という問題だ。インターネットには多数の無料ソフトがあり、また多数の商用有料ソフトがある。面白い傾向は、有料と無料のハイブリッド・モデルが生まれたことだ。商用ソフトでも無料のトライアル版を作ることが多くなっている。逆にオープン・ソフトの多くも有料のサービスを提供している。

もう一つの問題は実名対匿名の関係の緊張だ。これも両方が生き残るだろう。ある場合には匿名が必要だろうし、別の場合には実名の方が効果的だ。本人認証の分野でも残念ながら進歩はごく少ない。しかしこれもやがて改善されるだろう。

大富豪のゲイツだが、彼を楽しくさせるのはほとんど金のかからないものだという。ゲイツのお気に入りはチーズバーガー、子供たちを助けること、オープン・コースウェアを受講することなどだそうだ。

〔日本版〕下はRedditのAMAセッションを予告するビデオ。

Q1:財布にいくら入ってる?
A:100ドル。
Q2:100万ドルちょうだい!
A:あなたが貧しい国で子供にワクチンの接種をさせようとしている両親なら私の財団からの資金を受け取れます。
Q3:アヒルのサイズの馬100頭と馬のサイズのアヒル1羽なら、戦う相手に選ぶのはどっち? 
A:私は大きな問題に取り組むのが好きだから馬のサイズのアヒルかな? 

全文はこちら。.

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