1990年中盤以降生まれのZ世代は非ゲームアプリを月4.1時間使用、モバイルで最もパワフルな消費者に

1990年代中盤、後半以降に生まれたZ世代の消費者が、どのようにスマートフォンやモバイルアプリを利用しているのかを掘り下げた新たなレポートがApp Annieから発表された。2020年第3四半期に集められたデータによると、Z世代ユーザーは、人気の非ゲームアプリに1カ月あたり平均4.1時間費やしていて、これは上の世代よりも10%長い。Z世代ユーザーはまた、上の世代より頻繁にアプリを利用し、ユーザー1人あたりの非ゲームアプリのセッションは20%長く、1つのアプリのセッション数は1カ月に120回だ。

アプリ利用状況についてのこのデータはZ世代に照準を当てたものだが、米国、英国、ブラジル、フランス、ドイツ、インドネシア、日本、メキシコ、韓国、トルコというマーケットに絞っているため完全な分析ではない。また、Android端末からのデータのみを使用しているため全体像は描けていない。

レポートによると、Z世代は上の世代よりもゲームの利用が多いが、使用時間ほど頻繁にゲームにアクセスしてはいない。25才以上の世代は実際には、最も使用するゲームに関しては20%以上長く時間を費やし、アクセス回数は10%多い。Z世代そしてZ世代より上の世代も、非ゲームアプリよりもゲームにより多くの時間を費やしている。

データは、一部の市場におけるプリインストールされたAndroidアプリを除く、MAU別のゲーム以外のアプリトップ25に焦点を当てている。(画像クレジット:App Annie)

Z世代ユーザーが利用するゲームの中で突出しているのは、カジュアルアーケードゲームのAmong Usだ。これはチームを基本とするマルチプレイヤー機能とTwitchストリームによるものであり、世界で3番目に多くプレイされているゲームになった。共和党議員Alexandria Ocasio-Cortez(アレクサンドリア・オカシオ=コルテス)氏が10月20日夜にTwitchでゲームをした(未訳記事)とき、ピーク時には43万5000人が視聴し、これまでで最大のTwitchストリームの1つになった。

その他、Z世代に人気のゲームはCandy Crush SagaやToon Blastのようなパズルゲーム、PUBG MobileやFree Fireといったアクションゲーム、Minecraft Pocket EditionやRobloxのようなシミュレーションゲームだ。

画像クレジット:App Annie

App Annieはまた、Z世代ユーザーがiOS、Android両方の非ゲーム部門でどういうアプリを好んでいるのかも調べた。

調査が実施された10のマーケットのうち9つのマーケットのZ世代の支持を得ていたのがTikTokとSnapchatだ。Snapは米国時間10月20日に素晴らしい内容の決算を発表したが、決算内容はアナリスト予想を上回り、デイリーユーザー数は4%増の2億3800万人だった。

Discordもまた成長中で、特にフランスで人気だ。パンデミック中、モバイルとリモートのゲームが他の人との関わりにおいて中心的役割を果たすようになったためだ。

画像クレジット:App Annie

エンターテインメントアプリとしては、10マーケット中6つのマーケットでTwitchが最も人気だったが、日本では動画配信サービスniconico(ニコニコ)が人気だった。

App Annieによると、ファイナンスやショッピングアプリはまだZ世代に幅広く受け入れられていないが、有望株であることが示されている。

画像クレジット:App Annie

Z世代に人気のファイナンスアプリはほとんどないが、Z世代はVenmoやMonzo、DANAのようなノンバンク系のフィンテックアプリを活用する傾向がある。韓国ではローンや保険、クレジットを提供しているP2P決済アプリのTossが人気だった。

一方でZ世代に人気のファッションアプリは、Shein、ASOS、Shopee、 Mercariだった。

全体的に、アクティブなZ世代ユーザーは分析対象となったマーケットで大きな存在になりつつある。インドネシアやブラジルのような新興マーケットでは特にその成長は目覚ましい。

画像クレジット:App Annie

Z世代は、モバイルにおいては最もパワフルな消費者世代になりつつある。98%がスマートフォンを所有していて、推定される年間支出額は1430億ドル(約15兆円)だとApp Annieは指摘した。

「Z世代はスマホがない世界を知りません。彼らはまずモバイルを通して世界を見ています」とApp AnnieのCEO、Ted Krantz(テッド・クランツ)氏はレポートに関する声明で述べた。

関連記事:SnapchatのSnapが予想を大幅に上回る収益で第3四半期後、株価急騰

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Z世代スマートフォンアプリ

画像クレジット:Sally Anscombe / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

TikTokがコンテンツ削除に関する新しい通知システムを全世界で導入

TikTok(ティックトック)は、コンテンツ削除をより明確にさせる新しい通知システムを世界中で導入したとしている。グローバル展開に先立って数カ月間テスト展開されてきた同システムは、TikTokユーザーに彼らのビデオがポリシー違反で削除された際に通知する。ユーザーは望めば、決定に反論して削除取り消しを求めることもできる。

コンテンツ違反でビデオが削除されたとき、ユーザーはアプリ内で通知を受ける。投稿日と違反した特定のポリシーが、コミュニティガイドラインに移動するリンクとともに案内される。

画像クレジット:TikTok

もしコンテンツが自傷や自殺に関連するものというフラグが立てられれば、TikTokは追加の通知を通じて非営利団体であるbefrienders.orgといった専門的なリソースをユーザーに案内する。しかし自殺ホットラインの電話番号は含まれず、代わりにユーザーやユーザーの友人に「地域の法執行機関」に電話するよう促す。

Facebook(フェイスブック)とInstagram(インスタグラム)は同様の場合をサポートを行う、よりしっかりとしたシステムと提携パートナーを持っている。

画像クレジット:TikTok

これまで、通知なしにビデオが消えることに対して、TikTokユーザーが苦情をいうことはよくあった。こうした話の一部は口コミで広がった。例えば水着の動画が消えたことについてLizzoがTikTokを非難した(BuzzFeed記事)ときなどだ。

多くの人がTikTokを利用するようになるにつれ、削除されるビデオも増えている。2020年上半期にはポリシー違反で1億450万点のビデオを削除した、とTikTokはいう。2019年下半期の4900万点(CNBC記事)から増えている。

新しい通知システムのグローバル展開は、TikTokの最近のヘイトスピーチやヘイトに満ちたイデオロギー取り締まりの拡大に続くものだ。

そうした変更について、同社は欧州コミュニティ向けに米国時間10月21日に説明した。そのアップデートについて一部のメディアはそれが新しいポリシーであるかのように誤って報道した。しかし変更の大半は8月に米国で発表されている(TikTokリリース)。

タイミングにかかわらず、TikTokの強力なポリシー実行は、透明性のある通知が欠如しているために動画削除に関してさらなる混乱を生むかもしれない。

TikTokは、動画削除に関する新たな通知システムが、テストの時と同様に違反の繰り返しを減らすのに役立つだろうと考えているという。また新しい通知システムの結果、テスト期間中にコミュニティガイドラインの閲覧が3倍近くに増え、削除の抗議が14%減った。

「コミュニティに対して常に透明性を確保することは信頼を獲得し、そして維持し続けるための鍵となります」とTikTokは声明文で述べている(TikTokリリース)。「全ユーザーに新しい通知システムを提供するのは喜ばしい限りです。安全でサポーティブなプラットフォームを構築するため、ユーザーコミュニティのポリシーへの理解を支える方法の改善に引き続き取り組んでいきます」。

関連記事:TikTokは2020年上半期に1億400万本の動画を削除、有害コンテンツ制限で他アプリとの連携を提案

カテゴリー:ネットサービス
タグ:TikTok

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(翻訳:Mizoguchi

Amazonがオンライン注文から1時間での食品店頭受け取りサービスを全米のWhole Foodsで導入

Amazon(アマゾン)は米国時間10月21日、プライム会員向けに食料品をネット注文から1時間で受け取れるサービスを全米のWhole Foods Market(ホールフーズ・マーケット)に拡大すると発表した。プライム会員はアマゾンのアプリまたはウェブサイトで、Whole Foods Marketタブから買い物して注文できる。そして35ドル(約3700円)超の買い物の精算時に1時間でのピックアップを選べる。

Whole Foods店舗に行く前に、客はAmazonアプリを使って店舗スタッフに向かっていることを知らせることができる。たいていの場合、到着後の注文品受け取りの待ち時間は1分だとアマゾンは話す。この点は他のオンライン小売は達成するのに苦戦している。

1時間受け取りサービスの拡大により、アマゾンはオンライングローサリーの競合他社、特にWalmart(ウォルマート)、Target(ターゲット)そしてInstacart(インスタカート)と張り合うことができる。例えばWalmartはオンライングローサリーが部分的に貢献してeコマースのオペレーションが第2四半期に97%成長した。業界の成長平均27%を大きく上回った。オンライングローサリーの成長はまた、経済刺激策として政府が発行した小切手も含め、新型コロナウイルスの影響も理由だ。

Targetも8月にグローサリーピックアップサービスを全米に拡大し、スケジュール前倒しで全店舗の85%での提供を達成した。Drive Upや配達を含め、オンライン注文のピックアップは、Targetの直近の四半期におけるデジタル成長の大半を占める。カーブサイドピックアップは734%超も利用が増えた。

一方で、米国のオンライングローサリーマーケットの半分超はInstacart利用だった、との報道が今夏あった(ただし、アマゾンやInstacart似の他のデリバリーサービスよりもWalmartの利用が多かった、という報道もあった)。

アマゾンのグローサリー戦略は依然として一貫性を欠いている。

アマゾンは2つのオンラインサービスを展開している。Amazon.com経由で買い物できるWhole Foods、それからAmazon Freshだ。同社はまた、最近Whole Foods店舗のグローサリー倉庫としての活用も始め、8月には初のAmazon Fresh実在店舗も開店させた。2020年初め、キャッシャーなしの技術が目玉のAmazon Go Grocery storeもオープンした。

消費者にとって、アマゾンの似たようなグローサリーブランドの増加はまぎらわしい。

しかしアマゾンはオンライングローサリーマーケットは依然として初期段階にあり、ライバルに追いつくことができると確信している。

アマゾンは本日、Whole Foods Marketの毎月のピックアップ注文の40%超がサービス初利用者によるものだと指摘した。同社はまた、パンデミック期間に急増したオンライングローサリーショッピング小売の数がすぐに減るとは考えていない。他の多くの産業と同様、パンデミックはすでに成長していたトレンドの浸透を加速させただけのことだ。

「Global Data Researchの最近のデータによると、顧客の68%がパンデミックが落ち着いてもカーブサイドピックアップの利用を続ける、と話しています」とアマゾンは声明で指摘した。

ピックアップに加えて、2000超の市町村に住むプライム会員はAmazon FreshとWhole Foods Marketが扱うアイテム17万点超から選んで35ドル超買い物すれば無料で2時間内の配達を利用できる、ともアマゾンは話した。

同社によると、全米にWhole Foodsは487店舗ある。今後オープンさせる新店舗も含め、全店でピックアップサービスを提供する。

関連記事:Amazonが初のレジなし食品スーパーをシアトルに出店

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Amazon

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(翻訳:Mizoguchi

Amazonが同社以外の店舗における購入データを消費者から買い取るプログラムを開始

米国Amazon(アマゾン)は、Amazon.com以外で何を買ったかに関する情報を提示し、簡単なアンケートに答えた利用者に直接報酬を支払うという新しいプログラムを立ち上げた。Amazon Shopper Panel(アマゾン・ショッパー・パネル)と呼ばれるこのプログラムの参加者は食料品店、デパート、ドラッグストア、映画館、テーマパーク、レストランなどの娯楽施設(営業している場合)など、アマゾン以外の店舗で買い物をした際のレシートを1カ月に10件送付することが求められる。

Whole Foods、Amazon Go、Amazon Four Star、Amazon Booksといったアマゾン傘下の店舗は対象外となっている。

このプログラムに参加したい人は、iOSAndroid用に新しくローンチされたAmazon Shopper Panelモバイルアプリを使い、紙のレシートなら写真を撮影して、またはメールで送られてきたレシートなら転送の形でreceipts@panel.amazon.comに送付すると、10ドル(約1050円)の報酬を得ることができる。これは自分のAmazon Balance(アマゾン・バランス、日本ではアマゾンチャージに相当)に追加するか、慈善事業への寄付に使える。

アマゾンによれば、すべてのアンケートに答えることで、毎月さらなる報酬が利用者に支払われるという。これはオプションだが、興味のあるブランドや製品、それをどれほど買いたいと思うかといった内容だ。また、広告について感想を聞くアンケートもある。報酬額はアンケートごとに異なる。

このプログラムは、現在は米国の消費者のみを対象として、招待され登録した人だけが参加できる。招待された参加者は、新しくローンチされたAmazon Shopper Panelアプリがダウンロードできるようになり、パネルの一員となる。招待者以外でこのプログラムに興味のある人も、予約リストに登録して招待を待つことができる。

画像クレジット:Amazon

処方箋の内容など、個人的な機密情報は削除されるとアマゾンは述べている。ただし、一般的な個人情報は削除せず、現在のプライバシーポリシーに準拠するかたちで保管される。参加者が望むなら、すでにアップロードしたレシートを削除することも可能だ。

消費者パネルはよく行われている活動だが、アマゾンのパネルには、取得したデータをいろいろなかたちに役立てる計画がある。

アマゾンのウェブサイトには、消費者のデータをAmazon.comとWhole Food Marketの品揃えの改善、さらにPrime Video(プライム・ビデオ)といったアマゾンのサービスで提供されるコンテンツの内容の改善に「使用する可能性がある」とある。

またアマゾンは、収集したデータを広告主が、広告と製品の購入との集団レベルでの関連性を知るために役立てたり、どの消費者グループがどのような製品に興味を持つかに関するモデルをアマゾンが構築する助けにするとも話している。既存の製品のフィードバックを得られるよう、データをブランドに提供する場合もあると同社はウェブサイトで触れている。

画像クレジット:Amazon

このプログラムは、米国内外での消費者の購入情報の使用法を巡り、アマゾンの競争を阻害するビジネス手法に対する監視の目が強まったことを受けて立ち上げられたものだ。

アマゾンが外部小売業者の販売データを自社のプライベートブランドの事業に役立ててきたその手法(CNBC記事)を、米国の規制当局は激しく非難している。同社CEOのJeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏は、2020年7月に米国連邦議会で証言を行い、アマゾンにはそれを行わないというポリシーがあるが、そのポリシーに違反したか否かを確認する手段がない(The Washington Post記事)と話した。アマゾンはまた、EUでの事業において独占禁止法違反(The Wall Street Journal記事)で起訴されるおそれもにも直面(Reuters記事)している。

そんな中でアマゾンは、広告事業への投資を増やし続け、第1四半期は前年比で44%増、39億1000万ドル(約4120億円)に達した。この伸び率は、総額ではまったく及ばないものの、Google(グーグル)の13%、Facebook(フェイスブック)の17%よりも大きい。ちなみにDigiday(ディジデイ)の記事によると、グーグルの広告事業費は同じ第1四半期で280億ドル(約3兆円)、フェイスブックは174億ドル(約1兆8000億円)となっている。

パンデミックによってeコマースへの移行が5年分ほど早まったこともあり、アマゾンのより効率的な広告スペースへの必要性も加速化された。そのため、自社のウェブサイトから直接収集できるよりも多くのデータを取り込む必要性が急激に増したようだ。

このプログラムの開始にあたって広告主に送られたメッセージの中で、アマゾンは自身のeコマース事業を、小売り市場全体のごく小さな一片だと位置づけている。これは規制の回避を期待して、同社がよく使う表現だ。

非常に競争の激しいこの小売り環境において、アマゾンはあらゆる規模のブランドと協力し、その事業が、私たちのストア内に限らず、お客様が買い物をするさまざまな場所においても成長できるよう支援いたします。また、販売パートナー、特に中小事業者が当ストアで成功できるよう、ツール、見識、データの提供に懸命に取り組みます。

しかし、当ストアはパズルの1ピースに過ぎません。お客様は日常的にアマゾンを利用し、製品を探して調べ、他の店舗で購入されています。事実、アマゾンの売上高は、米国全体から見るとわずか4%です。そのためブランドはさらなる情報を求めてNielsen、NPD、特定セグメント専門の情報プロバイダーなどのサードパーティーの消費者パネルやビジネス調査会社に頼ることが多くなっています。そうした登録型の消費者パネルには定評があり、顧客の意見や買い物に関する情報を集めたい数多くの業者が利用しています。それを執り行う企業は、複数の店舗での買い物行動に関するデータを収集し平均的な販売価格、販売総数、無数の人気商品による収益などのデータを報告します。

これに続きShopper Panelでは、アマゾンのストアにとらわれない付加的な見識を提供し、販売店やブランドを支援すると説明している。

プログラムの予約リストがいつまであるかは明示されていないが、米国時間10月20日より、誰でも登録できると同社は述べている。話している。

関連記事:新型コロナパンデミックで米国におけるeコマースへのシフトが5年分加速

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タグ:Amazonネットショッピング個人情報

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(翻訳:金井哲夫)

アップルのHomePodがアップデートでインターフォン機能追加、iPhoneやiPadへも音声メッセージが送れる

Apple(アップル)のHomepodを持ってる人は米国時間10月20日から、先に発表されたインターフォン機能で、複数のHomePod同士でメッセージを送れるようになった。この機能はソフトウェアのアップデートで利用可能になり、他にもいくつかの新機能が追加される。インターフォン機能は、先週行われたアップルのイベントで発表されたHomePod miniがデビューしたときに、紹介されたものだ。

新機能のうちインターフォンは最も大きなアップデートでHomePodは、数年前から同様のブロードキャストメッセージングシステムがあるAmazon(アマゾン)やGoogle(グーグル)といったライバルのスマートスピーカーに追いつく。

アップルのインターフォン機能は、「ご飯よ」とか「もう寝なさい」といった家族のHomePod間で音声メッセージを送るだけでなく、iPhoneやiPad、Apple WatchそれにAirPodsやCarPlayまで、アップル製デバイスのエコシステムすべてに送ることができる。

これは特に、アマゾンの安価なEchoデバイスが広く利用される米国市場での競争で、優位に立てる要素だ。アマゾンはとっくの昔に、スマートフォンから手を引いてしまっている。

しかしアップルによると、インターフォン機能の他デバイスへのサポートは、本日のアップデートには含まれていない。年内に行われる今後のアップデートに含まれるという。

インターフォン機能では、複数のHomePodを持つオーナーは次のようなやりとりを行える。

「Hey Siri、誰か私のメガネを見なかったか?」
「Hey Siri、みんなにご飯ができたといって」
「Hey Siri、キッチンへ。試合は始まった?」

そして、答はこんな感じになる。
「Hey Siri、『はい』って答えて」

インターフォンの他に、今回のアップデートではApple MapsやiPhoneとのより深い統合や、どのHomePodからでもタイマーとアラートを設定 / 停止できる機能、マルチユーザー状態でポッドキャストを聴き続けられる機能などが加わった。

より深い統合とは、HomePodのユーザーがSiriに、交通渋滞の状況や近くのレストランや企業について聞けるようになったことだ。そしてSiriの提案がiPhone上のMapsに出るので、車に乗ってすぐ道順がわかる。

また、Siriにウェブの検索を頼むと、結果がiPhoneに出る。

今回ではないが年内の新しい機能は、1台または複数のHomePodを5.1または7.1のサラウンドのApple TV 4Kに接続でき、映画やテレビやゲームなどをDolby Atmosで楽しめる。

そしてもう1つはパーソナルアップデートと呼ばれ、Siriに「what’s my update」(私のアップデートは何?)や「play my update」(私のアップデートをいって)と呼びかけると、最新のニュースや天気予報、今日の予定、その他の備忘録などを読み上げてくれる。

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カテゴリー:ハードウェア
タグ:AppleHomePod

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

アップルがミュージックビデオステーションサービス「Apple Music TV」を米国で開始

Apple(アップル)が音楽への投資を拡大している。米国時間10月19日、同社は「Apple Music TV」のサービスを米国で開始した。この新しいミュージックビデオステーションでは人気のミュージックビデオのほか、独占のビデオプレミア、厳選したミュージックビデオ特集、ライブ番組、ファンイベント、カウントダウンチャート、ゲスト出演などの音楽コンテンツが24時間ライブ配信され、無料で視聴できる。

このサービス専用のアプリはなく、2つの既存エンターテインメントアプリの新機能として提供される。リリース時点では、アップルのミュージックアプリとTVアプリの「ブラウズ」タブでApple Music TVを見ることができる。apple.co/AppleMusicTVからもアクセスできる。

Apple Musicは有料のサブスクリプションサービスだが、Apple Music TVは米国内のユーザーに無料で提供するとアップルは述べている。

サービス開始の10月19日には、米国のデータに基づいてApple Musicの全曲からこれまでにストリーミングされた回数の多い曲、トップ100のカウントダウンがApple Music TVで配信された。

この新しいサービスをざっと試してみたところ、検閲はかかっていなくて広告もないが、かなり簡素なエクスペリエンスだった。ビデオストリームでは曲の開始時にアーティストと曲の情報が表示され、曲の再生中ずっと表示されるわけではなかった。Apple Musicとの統合もなく、曲をお気に入りにしたりプレイリストに追加したりといった有料サブスクリプション利用者向けの機能はなかった。

ミュージックアプリを閉じると再生は停止した。バックグラウンド再生には対応していなかった。

画像クレジット:Apple

自分が見ているコンテンツをソーシャルメディアに投稿するツールも画面に表示されていない。3点アイコンのメニューから共有ボタンを見つける必要がある。ここからリンクをツイートできるが、アーティスト名や曲名などのテキストやハッシュタグがあらかじめ入力されているわけではない。

ライブストリームの再生を停止した直後は続きを再生できる。しかし少し経つとストリームが切断され、一時停止したミュージックビデオのサムネイルはApple Music TVの画像のプレースホルダに戻る。ライブ再生中はテキストとアイコンが赤色で表示される。切断されるとその目印として白色に戻る。

シンプルではあるが、Apple Music TVは何年分にもわたる独占インタビューやコンサート映像などの音楽関連のオリジナルコンテンツをアップルが配信する新たな場だ。アップルにとっては、ファンにリーチする新たなプラットフォームとしてプレミア配信をアーティストと交渉できるという利点もある。プレミアそのものだけではなく、新譜のプロモーションに備えて次のリリースまでの間に配信時間を提供すると交渉することもできる。

この新しいステーションではApple Music 1(以前のBeats 1)ラジオステーションで制作されたコンテンツも、こうしたプロモーションの一環として活用される。

例えば米国時間10月22日(木)に、Apple Music TVはBruce Springsteen(ブルース・スプリングスティーン)の新曲「Letter to You」のプロモーションとして、ヒット曲のミュージックビデオ特集に加え、Zane Lowe(ゼイン・ロウ)による独占インタビューやファンイベントのスペシャルライブストリームを配信する。

アップルによれば、Apple Music 1では今後ライブストリームステーションの専用コンテンツは制作しない。その代わりにApple Music 1は、Apple Music 1、Apple Music Country、Apple Music Hitsのラジオステーションですでに制作したビデオコンテンツをApple Music TVのインタースティシャルコンテンツとして配信するという。

金曜日は新しい音楽を取り上げる日だ。米国太平洋時間10月23日午前9時から、Apple Music TVで独占ビデオプレミアが2本紹介される。Joji(ジョージ)の「777」とSAINt JHN(セイント・ジョン)の「Gorgeous」だ。

Apple Music TVの最大の強みはもちろん、膨大な数のアップル製デバイスオーナーに思いのままにアクセスできることだ。

しかし、グループチャットやクリエイターとの直接のやりとりなど、他のライブストリームのファンイベントやプレミアにある魅力的な機能が欠けているため、人気集めには苦労するかもしれない。

今どきのアーティストはYouTubeやVEVO、最近では2020年にミュージックビデオのサービスを開始したFacebook(未訳記事)などのオンラインサービスでファンとつながりアルバムのプロモーションをしているが、Apple Music TVはむしろMTVのような従来型のテレビ放送に似ている。

アップルは米国以外でのApple Music TVの展開について明らかにしていない。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:AppleApple Music TV音楽

画像クレジット:Apple

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(翻訳:Kaori Koyama)

FacebookがMessenger APIでInstagramもサポート、ソーシャルショッピングを強化

Facebook(フェイスブック)は2020年9月にMessengerをInstagramとの連携を強化した。これに続いて米国時間10月19日、Messenger APIをアップデートし、企業が自社アプリ内で顧客との会話にMessengerと同時にInstagramを効果的に利用できるようにしている(Facebookリリース)。

これまで企業はInstagramアプリ内からの顧客からの問い合わせに対し、フェイスブックの統合された受信箱を利用してきた。これはスモールビジネスの場合にはあまり問題がなかったが、問い合わせ数が膨大となる大企業の場合、効率的な管理が難しかった。今回のアップデートで企業は自社のオンラインショッピングシステム内に設けたコミュニケーション機能にInstagramを統合できるようになった。特に、写真写やリンクなを含むリッチメディアの処理ができるようになったことは大きい。

企業のショッピングアプリで、Messengerからの問い合わせに対して顧客データベースを起動し過去の購入履歴など顧客プロフィールを即座に検索する機能を追加できる。今回のアップデートでInstagramについても同様の機能が得られる。CRM(顧客管理)システムを持つ企業であれば、問い合わせに対して詳細な顧客情報を即座に引き出して回答に利用することができる。

フェイスブックによれば、企業はこのAPIを利用して自社のInstagramのプロフィール、ショップ、ストーリーを管理できるという。

画像クレジット:Facebook

今回のアップデートはInstagramがショッピング機能を中心に据える努力を背景としている。新しく登場したInstagramショップはアプリのビジュアルを大きく変えショッピング体験を前面に打ち出している。

フェイスブックによれば、MessengerとInstagramにおける企業と顧客の会話は前年比で1日当たり40%以上増加しているという。

今回のAPIのアップデートで、フェイスブックは企業がInstagramを通じたFAQに属する質問にアルゴリズムで自動的に回答すると同時に、必要ならライブでサポートを続けることができる機能を追加した。フェイスブックのパートナー企業であるClarabridgeではアルファ版のテストでInstagramによる問い合わせに対する回答率が55%アップしたという。

新しいMessenger APIは一部のパートナー企業に対しベータテスト公開中(Facebookリリース)だ。Adidas、Amaro、Glossier、H&M、MagazineLuiza、Michael Kors、Nars、Sephora、TechStyle Fashion Groupその他の大手消費者ブランドがベータテスターとなっている。同時にフェイスブックのパートナーとなっているデベロッパーに対しても公開されていた。本日の発表以降、一般企業デベロッパーも後期ベータテストの待機リストに登録できるようになった。

最近のInstagramとMessengerのアップデートで最も重要な部分は無料アプリ間通信機能だが、これは今回のAPIのアップデートにはまだ含まれていない。顧客からのメッセージは、顧客が利用しているアプリに応じて企業のMessengerかInstagramのどちらかの受信箱に表示される。ただし「この点は今後改善していく」とフェイスブックは約束している。APIのMessengerとInstagramのアプリ間通信機能のサポートは今後のアップデートを待つ必要がある。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:FacebookFacebook MessengerInstagrameコマース

画像クレジット:Facebook
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(翻訳:滑川海彦@Facebook

米国でTwitterの投稿頻度の高いユーザーは民主党支持、しかし一般ユーザーはあまりツイートしないという調査

米国時間10月15日、Pew Research Center(ピュー研究所)が発表した最新の調査報告は、米国の民主党支持者と共和党支持者のTwitter(ツイッター)の使い方の違いを掘り下げている。2019年11月11日から2020年9月14日までに収集したデータから、両党の支持者は非常に頻繁にツイートしているが、その中で最も多くツイートしているTwitter利用者の多くは左派であることがわかった。

この報告は、ピュー研究所が実施し同様の結果を導き出した2019年の調査内容(未訳記事)を更新するものだ。前回の同研究所の調査では、米国人の成人が投稿した全ツイートの80%は、米国人Twitter成人利用者のうちの10%によるものだと判明した。

その数字が、今回は変化した。調査期間中は、最も活発に投稿していた利用者の10%が、米国人の成人によるツイートの92%を占めていた。

さらにこの非常に活発な利用者の69%は、民主党員または民主党支持を自認する個人だ。

しかも、最も活発にTwitterを利用する民主党系の10%が、もっとも活発な共和党系の1カ月あたりのツイート数(79件)のおよそ2倍(157件)の数をツイートしていた。

非常に活発なTwitter利用者(大半が民主党系)のほんのひと握りが米国人成人によるツイートの大部分を占める(画像クレジット:Pew Research Center)

しかし、これらの非常に活発な利用者は、ほとんどのTwitter利用者のツイート内容を代弁しているわけではない。

支持政党の違いに関わりなく、Twitter利用者の大多数は、ごくまれにしかツイートしないことも、ピュー研究所の調べでわかった。

今回の調査期間中、米国人のTwitter成人利用者は、平均して1カ月にわずか1件しか投稿していない。平均的民主党系のツイート回数も1カ月でほんの1件だが、平均的共和党系の投稿数はさらに少ない。

平均的成人のフォロワー数も非常に少なく、平均的民主党系のフォロワー数は32件なのに対して、平均的共和党系は21件だ。しかし民主党系がフォローしているアカウント数は、共和党系のものよりも多く、共和党系の71件に対して126件だった。

民主党系も共和党系もツイート行動は同様に非常に活発な米国人Twitter成人利用者の少数グループに支配されている。左列上から「民主党員、民主党支持」「調査期間中の総ツイート数」「1カ月あたりのツイート数」「フォロワー数」「フォローしている数」「共和党、共和党支持」以下同じ。中央列は「米国成人Twitter利用者」、右列は「最も活動的なTwitter利用者上位10%」(画像クレジット:Pew Research Center)

今回の調査では、新たに別の差異についても調べられている。ツイート頻度のほかに、2つの政党の支持者は、どのように同プラットフォームを利用しているかだ。

まずは、民主党系の60%は、Twitterで自らをリベラル、あるいはどちらかと言えばリベラルだと説明している。それに対して、Twitterを使っていない民主党系がそう主張する割合は43%だった。保守を自認する人たちの場合は、Twitter利用者と利用してない人との間にあまり差がなく、それぞれ60%と62%だった。

また同研究所の調査で判明した米国の成人がもっとも多くフォローしている2つのTwitterアカウントは、バラク・オバマ前大統領(@BarackObama)と、ドナルド・トランプ大統領(@RealDonaldTrump)だった。

当然ながら、オバマ氏のフォロワーには民主党系が多く、共和党系のわずか12%に対して民主党系は42%となっている。一方、トランプ氏のフォロワーは、共和党系が35%、民主党系がわずか13%だった。

そのほかの政治関連の著名人でも同様の傾向が見られる。たとえば、アレクサンドリア・オカシオ=コルテス下院議員(@AOC)のフォロワーは民主党系が16%、共和党系が3%。Fox Newsのパーソナリティータッカー・カールソン氏(@TuckerCarlson)とショーン・ハリス氏(@seanhannity)のフォロワーは、どちらも共和党系が12%、民主党系はわずかに1%だった。

Twitter人気アカウントのフォロワーはどちらかの政党を支持する米国成人に二分される傾向がある(画像クレジット:Pew Research Center)

これは、ピュー研究所の調査結果が示している以上に深刻な問題かも知れない。なぜなら、Twitterのそもそもの目標が人々がオープンに語り合える「公共の広場」を築くことであったにも関わらず、Twitter利用者たちは、ほかのソーシャルメディアで作っているものと同じ、孤立したフィルターバブルで自分たちを囲ってしまったからだ。

Twitterのメインのタイムラインには、フォローしている人のツイートやリツイートだけが表示されるため、利用者は自分たちの側の意見だけを聞き、それを増幅して返しているに過ぎない。

もちろん、この問題はTwitterに限ったことではない。Facebook(フェイスブック)も、利用者に2つの異なるバージョンの真実を配信し続けているとして、この数年間、激しく批判されてきた。2016年、The Wall Street Journal(ウォール・ストリート・ジャーナル)は、「青」のフィードと「赤」のフィードを並べて表示する実験を行い、その対立がいかに強固であるかを示している。

この問題は、双方の政党支持者がTwitterなどの主流のプラットフォームを離れ孤立化を深めていることから、ここ数カ月でさらに深刻化している。保守派は、Gab(ギャブ)やParler(パーラー)といった、言論の自由をうたいファクトチェックを嫌うプラットフォームに集まるようになった。一方、新しいソーシャルネットワークTelepath(テレパス)(未訳記事)は、積極的に偽情報(保守系報道機関から流されることが多いのだが)をブロックし、個人情報を利用したアイデンティティー攻撃を禁止するなどで、左派のユーザーに好まれている。

その他、今回ピュー研究所が調査した内容に、2つの政党支持者のハッシュタグの使い方もある。

調査期間中、米国人Twitter成人利用者の5%以上が、ハッシュタグをまったく使っていないことがわかった。ただしそれは、#BlackLivesMatter(黒人の命も大切だ)においては大きく差異が出た。民主党系利用者の4%がこのハッシュタグでツイートを行ったが、共和党系は1%に過ぎなかった。

双方の政党支持者の間でよく使われたハッシュタグは、#covid10、#coronavirus(コロナウイルス)、@mytwitteranniversary(Twitter記念日)、#newprofilepic(新しいプロフィール写真)、#sweepstakes(懸賞)、#contest(コンテスト)、#giveaway(プレゼント)となっている。

「米国人Twitter成人利用者がもっとも多く使ったハッシュタグ」
画像クレジット:Pew Research Center

しかしこれもまた、ごく一部のツイートでしか使われていないわけだ。

ハッシュタグの人気は下降気味だ。ハッシュタグを使う(Entrepreneur Handbook記事)のは「クールじゃない」と見られる(Mashable記事)こともある。そもそもハッシュタグは、特定の話題を通じて幅広い会話に即座く参加できるように作られたものだ。しかし、それが敬遠されているということは、視野を広めてくれる人たちとのつながりをもたらすツイートが、どんどん減少していることを意味している。

現在Twitterは、「Explore」セクション、トレンドのハイライト、利用者がツイートを調査できるキーワードの検索ツールで、この問題に対処しようと考えている。しかし、Twitterが本気で利用者のフィルターバブルを排除したいと思うのなら、新しい製品を作る必要があるだろう。別の形で利用者同士のつながりを作り、ハッシュタグを付けようが付けまいが、ひとつの言葉にまつわる多様な会話が広がるものだ。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Twitter、政治・選挙

画像クレジット:TechCrunch

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(翻訳:金井哲夫)

グーグルの会話型AI「Duplex」がコロナ禍で300万件以上のビジネスリスティングを更新

Google(グーグル)は米国時間10月15日、レストランの予約やGoogleビジネスリストの更新などに自然な会話を利用できる同社のAIテクノロジーであるDuplexに関するアップデートを提供した(Googleリリース)。新型コロナウィルスの感染拡大が始まったとき、同社はビジネス拡大のためのDuplexのサービスを8カ国に拡大。それ以来、薬局、レストラン、食料品店などのビジネスリストに300万件以上の更新を行ってきたという。

これらの更新は、GoogleマップとGoogle検索で200億回以上見られていると同社は述べている。

2018年の開発者カンファレンス「Google I/O」で初めて紹介されたこのAIテクノロジーは、企業に電話をかけたり、電話に出た人と対話したりすることができる。予約の場合、日時をリクエストしたり、質問に答えたりできる。さらにはAIをより人間らしく見せるために音を鳴らすことも可能だ。例えば、「mm-hm-hm」や「um」のような微妙な声の区切りを会話に挿入することもできる。

同社は、Googleアシスタント内蔵のDuplexは、ローンチ以来100万件以上の予約を完了したと本日発表している。同社はまた、昨年から米国のGoogleマップとGoogle検索のビジネス情報を自動的に更新するためにDuplexを使用するようになったことにも言及しており、ビジネスオーナーが店舗の営業時間やテイクアウトを提供しているかどうかなどの詳細を、手動で更新する手間を省くことができる。

そのほかにも同社は、昨年に映画のチケットの購入やレンタカーなどの予約を簡単にするために、米国のウェブにDuplexを導入した。本日の発表では、ショッピングや注文した食品をより早くチェックアウトできるようにする機能など、ほかのことでも同じ体験を試験的に開始する予定を明らかにしている。

同社は数週間前にも、Duplex機能に「Hold for Me」(私のために保留して)機能を追加している。これを使えば、Googleアシスタントを使って電話をつないだままにしておき、誰かが電話口に出たときに通知を受け取ることができる。

ニューラル音声認識と合成、そして独自の新しい言語理解モデルの進歩のおかげで、同社は本日、Duplexの通話の99%が完全に自動化されていると説明した。

Duplexのアップデートは、同社が本日開催したSearch On 2020イベントで発表したいくつかの発表のうちの1つで、鼻歌で曲を検索、スペルミスをよりよく推測、質問に答えるためにページの正しい部分をユーザーに指し示す、動画のキーモーメントをタグ付けできるなど、多くの検索機能の改善が紹介されている。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Google、Duplex

画像クレジット:Google

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(翻訳:TechCrunch Japan)

SpotifyのiOS 14用ウィジェットはジャケットに合わせて自動的に色が変わる

10月14日、Spotifyは最新のアップデートで待望のiOS 14用ウィジェットを公開した。新しいウィジェットにはスモールとミディアム2つのサイズがあり、最近再生したアーティストやアルバム、ポッドキャストを1タップでアクセスできる。

小さいほうのウィジェットは直前に聞いた曲だけを表示するのに対して、ミディアムサイズのウィジェットは最近の5曲を表示する。4曲が横一列、最新がトップにある。ユーザーは5曲のうち今すぐ聞きたい曲の小さなサムネイルをタップするとSpotifyアプリのページに直接飛べる。

画像クレジット:Spotify widget, screenshot via TechCrunch

もうひとつこのウィジェットで面白いのが、背景の色がサムネールの画像に合わせて自動的に変化することだ。アーティストが赤を着ていると、ウィジェットも赤に変わるといった具合だ。アルバムがブルーならウィジェットもブルーになる。

ただし色の種類は限られているようだ。例えば、サムネール画像のカラースキームがグレイとホワイトの曲、テイラー・スウィフトの「フォークロア」などをストリームしたとき、ウィジェットはデフォルトのSpotify風グリーンシェードになった。

画像クレジット:Spotify widget, screenshot via TechCrunch

ウィジェットのカラフル体験は、ホーム画面で目立たせる効果がありそうだ。ただし、iOS 14ホーム画面を特定のデザインにカスタマイズしている人には問題になるかもしれない。たとえばアプリアイコンをニュートラルシェードやピンク、紫、ブルー、ブラックなどに統一している人などだ。

Etsyトレンドによると、iOS 14パックではニュートラルと秋シェードが現在のベストセラーで、明るいピンクと黒のダークテーマも人気だ。Spotifyのウィジェットはこの種のデザインと衝突する可能性がある。

Spotifyウィジェットへの期待は非常に高く、 ユーザーがiOSホーム画面のカスタマイズを始めると、正式版の公開前にあるサードパーティ音楽ウィジェットメーカーがApp Storeで急上昇した。そのTuneTrackというウィジェットメーカーは、2020年9月19には全体で8位、音楽ジャンルで1位にまで上りつめ、カスタマイズのトレンドに後押しされて数百万ダウンロードを記録した。

新しいSpotifyウィジェットは10月14日からApp StoreでアップデートされたSpotifyアプリの一部として公開される。

関連記事:iPhoneのホーム画面カスタマイズアプリがiOS 14リリース以降、インストール数激増

カテゴリー:ネットワービス
タグ:Spotify、iOS 14、ウィジェット

画像クレジット:Getty Images

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

アップルのHomePodの新機能「インターコム」で家庭内ボイスメッセージが実現

Apple(アップル)は米国時間10月13日、発売されたばかりのHomePod Miniを含む、HomePodシリーズで利用できる新機能「Intercom(インターコム)」を発表した。インターコムはAlexaの「アナウンス」機能と同様に、HomePodのオーナーがスマートスピーカーや他のアップルデバイスを活用して、家族全員と一度にコミュニケーションをとる手段だ。

ユーザーはiPhoneやiPad、Apple Watch、Mac、さらにはAirPodsとCarPlayによりインターコムを使用できる。この機能はすでにアップルのエコシステムに購入している家庭にとって、最もメリットのあるものとなる。

インターコムではアップルがデモしたように、親は下階にあるアップルデバイスを使って外出の時間だと家族に伝え、家族は近くにあるアップルデバイスを使って返信できる。

インターコムを使用する場合、ユーザは「Hey Siri, tell everyone…」と言ってから、送信したいメッセージを続ける。メッセージの受信者は「Hey Siri, reply…」と応答することになる。

原則的には、すべてのデバイスにメッセージが届くわけではない。アップルによると、インターコムのメッセージは家庭のHomePodスピーカーとユーザーのAirPodsで再生され、個人のデバイスには代わりに通知が表示されるという。

アップルが自社のエコシステムを活用して、インターコムのような機能を展開する能力は、すでに同様の機能を自社のスマートスピーカーとディスプレイに提供しているライバルかつ市場をリードするAmazon(アマゾン)やGoogle(グーグル)に対する、スマートスピーカー分野における競争上の優位性を証明できるかもしれない。

HomePod miniは99ドル(約1万1000円)という価格設定で、より購入しやすくなっている。また消費者は、アップルが音声録音の処理方法に関してプライバシーをサポートしていることから、製品を購入しようとするかもしれない。

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Apple iPhone Eventカテゴリー: ハードウェア
タグ: AppleApple iPhone EventHomePod miniHomePod

画像クレジット:Apple

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(翻訳:塚本直樹)

iPhone 12 ProのLiDARスキャナーを使ったAR体験一番乗りはSnapchat

Apple(アップル)は、米国時間10月13日に行われたiPhoneイベントにて、最新のフラグシップモデルiPhone 12 Proと12 Pro Maxを発表した。その他の新型iPhoneと異なり、これらの機種にはLiDARスキャナーが搭載されている。より没入感の高い拡張現実(AR)体験をもたらすものだ。Snapchat(スナップチャット)は同じく米国時間10月13日、このLiDAR対応カメラを使う新技術を、他社に先駆けてアプリに採用することを明かした。

同イベントでアップルが説明していたとおり、LiDAR(光検出と測距)スキャナーは、光が目標に到達して戻ってくるまでの時間を計るものだ。

iPhoneの機械学習技術と開発フレームワークを使うことで、iPhoneはLiDARを通じて周囲の世界を理解できるようになる。

アップルは、この技術をiPhone 12 Proに採用し、その「暗闇でも見える」能力を応用して暗い場所での写真の画質を向上させている。

画像クレジット:Appleのプレゼンテーション(スクリーンショットはTechCrunch)

この技術を使えば、アプリ開発者はiPhoneの周囲の正確な深度マップが作れるようになり、即応性が向上するためARは高速化し、ARを応用した新しいアプリ体験が可能になる。

具体的にいえば、アプリ開発者はこの技術を使うことでオブジェクトや部屋のスキャンが可能になるということだ。例えばAR買い物アプリ、家のデザインツール、ARゲームなどが考えられる。

写真や動画のエフェクトにも使える。iPhoneは部屋の奥行きや物の位置を「見る」ことができるため、画像の中に正確にARオブジェクトを配置するといったことも可能になる。

画像クレジット:Appleのプレゼンテーション(スクリーンショットはTechCrunch)

これは、Snapchatが準備しているような新しいAR体験の原動力となる。すでに最上級のAR写真フィルターで知られる同社は、iPhone 12 Pro専用のLiDARを利用した「レンズ」をすぐにローンチすると話している。

アップルは今回のiPhoneイベントでLiDARを説明する際に、SnapchatのLiDARを使った機能をちらりと紹介していた。

上の写真は、SnapchatアプリのARレンズのものだ。テーブルや床の上が花と葉っぱで埋め尽くされ、ユーザーの顔に向かって小鳥が飛んでくる。部屋の奥に置かれた植物は、手前のものよりも遠くにあるように見える。さらにキッチンの戸棚を蔓が覆っている。物理的な空間のどこにテーブルや戸棚があるかを、認識している証拠だ。

Snapchatレンズの小鳥は、人の背後に回ったときには陰に隠れて見えなくなる。また、人の手の上に正確に止まる。

これがまさに、Snapchatが開発中のレンズだとわかるが、今のところ同社はそれ以上の詳細は公表していない。しかし、LiDARを使ったSnapchatの体験がどんなものかを感じることはできる。

Apple iPhoneイベントの動画の59分41秒あたりで、実際にSnapchatのレンズの動作を見ることができる。

【更新情報】米国東部時間10月13日午後4時47分、ここで公開されているレンズが、実際にローンチされるものだとの確認がとれた。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ: AppleApple iPhone EventiPhoneLiDARSnapchatAR

画像クレジット:Denis Charlet / AFP / Getty Images

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(翻訳:金井哲夫)

アップルがフラグシップとなる5GモデルiPhone 12 ProとPro Maxを発表

米国時間10月13日に開かれたApple(アップル)のiPhoneイベントで、一連の新型iPhoneが公開されたが、その筆頭は発表されたばかりのフラグシップモデルであるiPhone 12 Pro(10万6800円〜)と、iPhone 12 Pro Max(11万7800円〜)だ。5Gに対応したこの新型モデルは、全面が画面となるRetina XDRディスプレイ、A14 Bionicチップ、セラミックシールドのフロントカバー、LiDARスキャナーそしてもちろんiPhoneで最上級のカメラシステムを備えている。

iPhone 12 ProとiPhone 12 Pro Maxには128GB、256GB、512GBの3つの仕様があり、仕上げはグラファイト、シルバー、ゴールド、パシフィックブルーという4種類から選べる。

画像クレジット:Apple

当然ながら、5Gが最大のセールスポイントだ。この新技術によりスピードが格段に上がる。つまり、ダウンロードとアップロードが速くなり、ストリーミングの画質が上がり、ゲームのレスポンスが向上し、アプリの反応も速くなるなど、さまざまな恩恵がある。

もちろん新しい5Gスマホの当面の需要は、特に新型コロナウイルスがいまだに手の付けられない状態にある米国などの市場では、パンデミックによって沈静化される恐れがある。自宅勤務をしているユーザーたちも、パンデミック前とは違い、今すぐ5Gにアップグレードする必要性を感じていないだろう。1日の大半を自宅で過ごす人たちの多くは、Wi-Fiが使える環境にあるからだ。

米国では、iPhone 12 Proは人が混み合う場所であっても、最大4Gbpsの速度で使えるとアップルは話している。データ使用量とバッテリーパワーのバランスをリアルタイムでインテリジェントに調整するSmart Data(スマートデータ)機能が、さらにデータ転送の高速化を助ける。

この新型iPhoneの内部には、16コアのNeural Engine(ニューラル・エンジン)を採用したA14 Bionic(バイオニック)チップが搭載され、性能は80%向上したとアップルは主張している。これは、1秒間に11兆回の演算が行える処理能力だ。以前のモデルよりも高速で効率性も高い。

美的観点からも、この新型iPhoneはどこか違っている。

6.1インチのiPhone 12 Proと6.7インチのiPhone 12 Pro Maxは、フラットエッジデザインとなり、縁が狭く、端から端まで有機ELディスプレイが広がっている。エッジが「より四角く」なったことで、昔のiPhoneのデザインを思い起こさせる。

Pro Maxには、これまでで最大の画面が搭載され、解像度もほぼ350万ピクセルと最高になった。

背面はマットなガラス仕上げで、エッジにはステンレス製のベルトが巻かれている。しかし、新しいのはアップルが「Ceramic Shield(セラミックシールド)」と呼ぶものだ。いわば「ひび割れしにくい」頑丈なフロントカバーで、落としたときの耐久性はiPhone 11 Proの4倍だとアップルはいう(これは確かめなければ!)。

画像クレジット:Apple

iPhone 12 Proは、水深6メートルで30分間耐えられる防水性も備えている(IP68等級)。

もうひとつ、このハイエンド機の大きな魅力といえば、もちろんカメラシステムだ。

今度のカメラは、新しい画像信号プロセッサー(ISP)とA14 Bionicに支えられ、2020年中に「Apple ProRAW」形式に対応するとのことだ。この形式は、アップルのマルチフレーム画像処理技術と計算写真学的性能にRAWの汎用性を組み合わせたものだ。具体的には、iPhone上でネイティブに、あるいはサードパーティー製の写真編集アプリを使って、色、ディテール、ダイナミックレンジをクリエイティブに調整できるようになる。

iPhone 12 Proにはさらに、絞り値ƒ/1.6の新しい7枚構成の広角カメラが搭載された。処理速度はiPhone製品の中では最高となり、暗い場所での動画や写真の画質の向上が期待される。超広角カメラは視野角が12度となり、焦点距離52ミリの望遠カメラには4倍の工学ズームが備えられた。

iPhone 12 Pro Maxではさらに、センサーが47%大きくなり、ピクセル幅が1.7μmとなったことで、暗い場所での画質が87%向上するとアップルは話している。超広角カメラと焦点距離65ミリ、工学ズーム5倍の望遠カメラも備える。

ナイトモードがフロントのTrueDepthカメラと超広角カメラでも使えるようになり、タイムラプスをナイトモードにすれば、より鮮明な動画が撮影できる。iPhoneを三脚に固定すれば、光の軌跡や露光の変化もさらに滑らかに撮れる。

Deep Fusionも高速化され、スマートHDR 3の画像はより実際に近いものみなるとアップルは説明している。

画像クレジット:Apple

動画は最大60fpsのDolby Vision対応HDRの撮影が可能となり、安定度が増した。4K Dolby Visionの動画は、AirPlayで共有できる。

その上、新たにLiDARスキャナーが搭載された。AR(拡張現実)に対応するための機能だ。

これは、暗い場所でも6倍速くなったオートフォーカスとの組み合わせで、より高速でリアルなARを提供するも。これを使うことで、Snapchat(スナップチャット)のフィルターのような、おもしろいアプリやアプリ内体験が現れる可能性がある(特に解説はなかったが、デモの中でSnapchatがちらりと見えた)。

もうひとつ、この新型iPhoneの消費者にとってうれしい機能は、MagSafe(マグセーフ)だろう。これは、無線充電を可能にするものであり、同時に、磁石でくっ付くアクセサリーを使えるようにするものだ。新しいアップルのMagSafe対応iPhoneレザーウォレットなどがそれにあたる。米国時間10月16日にはMagSafe充電器、iPhone 12 Pro用シリコンケースとクリアケースのセットが発売される。Leather Caseの発売は米国時間12月6日。MagSafe Duo ChargerとLeather Sleeveが、その後に発売が開始される。

画像クレジット:Apple

iPhone 12 Proの米国での予約は、米国太平洋夏時間で10月16日金曜日午前5時から受付が開始される。米国での販売は米国時間10月23日より。iPhone 12 Pro Maxの予約受付は米国太平洋夏時間11月6日午前5時から。米国での販売は米国時間11月13日からとなる(日本ではPro、Pro Maxともに10月16日午後9時から予約開始)。

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カテゴリー: ハードウェア
タグ: AppleApple iPhone EventMagSafeiPhone

画像クレジット:Apple
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(翻訳:金井哲夫)

PopSocketsもアップルのMagSafeが使えるiPhoneアクセを開発中

TechCrunchが確認したところでは、PopSockets(ポップソケッツ)はApple(アップル)のMagSafeに対応する。つまり、使ったり洗ったりするうちに粘着力がなくなる背面のステッカーを心配することなく、このユビキタスなiPhoneアクセサリーを伸ばしたり縮めたりさせることができるようになる。

アップルの充電ブランドMagSafeは現在、iPhoneのワイヤレス充電と取り付け簡単なアクセサリーのための新しいシステムとなった。米国時間10月13日に同社のiPhoneイベントで発表された

ワイヤレス充電コイルの周囲に新たに配置されたマグネットのおかげで、iPhoneはアップルのMagSafeチャージャーとMagSafe Duoチャージャーにつなげたときにうまく連携する。これらのチャージャーはiPhone 12、iPhone 12 Pro、Apple Watchのためのものだ。

しかしこのシステムはまた、一連のMagSafeアクセサリーをiPhone 12と使えるようにもする。

アップルはiPhone 12モデルの背面に簡単に取り付けられる新しいシリコン、レザー、クリアのケース、取り付け可能なiPhoneウォレットといった独自のアクセサリーを発表した。同社はまた、さまざまなMagSafeアクセサリーがサードパーティからリリースされるだろうとも述べた。

筆者はなぜか、アップルのイベント前にPopSocketsについて考えていた。だからこそMagSafeが発表されたときに「あっ、PopSockets!」と最初に頭に浮かんだ。

おそらく筆者だけではないだろう。

PopSocketsは2014年の発売以来、1億6500万個超のPopSockets Gripsを販売した。スマホの背面に取り付けて滑りにくくするためのものから、鏡やリップグロス付きのPopSockets、小さいバージョン、ウォレット付きのPopSockets、Otterとコラボのスマホケース、ネイルにマッチするPopSocketsに至るまで、バリエーションを拡充してきた(同社は現在ユーザーのPopSocketsにマッチするフェイスマスクも展開している)。

PopSockets Gripsは何回も取り外せるが、次第に粘着力が失われていく。その対策は、洗ってから10分ほど空気乾燥させ、iPhoneの背面に取り付けて数時間そのままにしておくことだと同社は話す。

これはやや面倒なプロセスだ。だからこそ同社は、交換に対応するPopTopsというカバー付きのPopSockets Gripsをリリースした。

しかしMagSafeに対応するPopSocketsのラインナップでは、PopSocketsの粘着力が失われることを心配する必要はなさそうだ。結果として、ユーザーはこうしたiPhoneのドングルを購入する方へと誘惑されるかもしれない。

また、PopSockets Gripsを利用するために、iPhoneにケースを使わなければならないことをユーザーが忘れるかもしれないことも意味する(iPhone 11のユーザーは現在ケースを使用しなければならない)。

逆にアクセサリーマーケットでPopSocketsがさらに競争にさらされることも考えられる。Gripsや同社の特許(PR Newswireリリース)で保護されているテクノロジーを避けて開発する必要がなくなるからだ。その代わり、ライバル企業は売上高を伸ばすためにMagSafe対応のアイテムを投入して既存のプロダクトラインを純粋に拡充することができる。

PopSocketsはMagSafeプロダクトを開発中としたが、現時点では詳細を明らかにしていない。

注意:写真はMagSafe対応プロダクトではない。

カテゴリー:ハードウェア
タグ:PopSocketsMagSafeiPhone

画像クレジット:PopSockets

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(翻訳:Mizoguchi

Facebook Groupsに新機能、ディスカッションの管理や公開コンテンツの表示が可能に

Facebook(フェイスブック)はFacebook Groups(フェイスブックグループ、以下Facebookグループ)向けの一連の新機能を導入する。Facebookグループは現在、毎月18億人以上が利用するプライベートソーシャルネットワーキングプロダクトだ。フェイスブックは今日、オンライン開催されたFacebook Communities Summit(フェイスブック・コミュニティ・サミット)で、近日公開される予定のグループ管理者向けツールについて詳しく説明した。

これらのツールは、コミュニティの運営、選別、管理の改善に役立つように設計されている。加えて、チャット、会話を促進するための「Prompts(プロンプト)」、Q&Aなど、活発な議論を促すための新機能についても説明が行われた。特に注目を集めたのは、公開グループのディスカッションをグループメンバー以外のユーザーに向けて、Facebook内だけでなく外部でも(ウェブ検索を通じて)表示する新機能のテストをまもなく開始する、という発表だった。

この発表は、有害コンテンツや誤情報を広めようする人々によるFacebookグループの利用拡大が大きく報道されている中で行われた。例えば、フェイスブックは今週、先月だけで6500を超える極右のグループとページを削除したと発表している。Facebookグループは、健康に関する誤った情報、反科学運動、根拠のない陰謀説など、さまざまな危険コンテンツの温床にもなっている。陰謀説はユーザーを洗脳して、インターネット上には隠された秘密の信号があり、それにより自分たちだけが別の現実を見ることができる、と信じさせる。

ただし、今日発表されたFacebookグループ用の一連の新機能は、必ずしもこのような問題の解決に焦点を合わせているわけではない。それよりも、全般的にグループの管理と利用をさらに容易にすることを主な目的としている。しかし、グループディスカッションを見つけられる場所に関する今後のテストは、広範囲に影響を及ぼす可能性がある。

まず、新しい「管理者サポート」ツールは、特定のキーワードが含まれる投稿を自動的に拒否することにより、Facebookグループの管理者が投稿をより適切に管理するのに役立つ。

Image Credits: Facebook

このツールを使うと、汚い言葉などの特定の不適切なコンテンツを除外できるだけでなく、トピックから外れた投稿、QAnon(キューアノン)などの危険な動きに関連する言葉やハッシュタグを使用した投稿、またはFacebookグループを利用して宣伝を試みる投稿などを却下できる。

例えば、多くのコミュニティには、 Amway(アムウェイ)、Herbalife(ハーバライフ)、Young Living(ヤングリヴィング)、doTERRA(ドテラ)、Avon(エイボン)などのマルチ商法企業(MLM)からの投稿を禁止するポリシーがあるが、これまでは、「メンバーの投稿をすべて承認」をオンにして管理者が投稿の承認・却下を決められるようにする以外に、このような広告の表示を自動的にブロックする方法はなかった。

Image Credits: Facebook

このツールを使うと、汚い言葉などの特定の不適切なコンテンツを除外できるだけでなく、トピックから外れた投稿、QAnon(キューアノン)などの危険な動きに関連する言葉やハッシュタグを使用した投稿、またはFacebookグループを利用して宣伝を試みる投稿などを却下できる。

例えば、多くのコミュニティには、 Amway(アムウェイ)、Herbalife(ハーバライフ)、Young Living(ヤングリヴィング)、doTERRA(ドテラ)、Avon(エイボン)などのマルチ商法企業(MLM)からの投稿を禁止するポリシーがあるが、これまでは、「メンバーの投稿をすべて承認」をオンにして管理者が投稿の承認・却下を決められるようにする以外に、このような広告の表示を自動的にブロックする方法はなかった。

Image Credits: Facebook

Facebookグループの管理者は、Brand Collabs Manager(ブランドコラボマネージャ)を使用して、グループのユーザーに自分たちの商品やサービスを宣伝したいと考えているブランドと直接連携することにより、大規模な公開グループを収益化することもできる。

これまでブランドは、フォロワーを持つ個々のインフルエンサーとコラボレーションする傾向があったが、今では代わりに、インフルエンサーとしての力を持つグループと連携できる。

Image Credits: Facebook

フェイスブックは最後に、Facebookグループのコミュニティを構築、拡大、サポートする方法を理解していることを示す「コミュニティ管理」の認定資格を取得できるカリキュラムと試験を導入することを発表した。

他にも、ユーザーがコミュニティでのやりとりをさらに楽しめるようにする変更がFacebookグループに加えられる予定だ。

その1つに、他のグループのユーザーと会話をするために、グループでリアルタイムのチャットを使えるという新機能がある。

Image Credits: Facebook

新しいタイプのコラボ投稿、「プロンプト」は、写真を使って会話を盛り上げる機能だ。これはさまざまなグループですでに発生しているトレンドを取り入れたもので、管理者は、例えばお気に入りのミーム、ペットの写真、自撮り写真、カメラロールの最後の写真などをユーザーに共有してもらうことで、ディスカッションを促進する。

しかし、この新しいフォーマットでは、上記のようなアクティビティがまとめて生成されるので、みんなが自分の反応を投稿しやすくなり、他の人がシェアした画像をスワイプ操作で見られるようになる。

Image Credits: Facebook

同様に、管理者は従来のスレッド化されたコメント形式を利用せず、コミュニティメンバーが気軽に参加できる新しいQ&Aセッションを利用してディスカッションを促進できる。

Image Credits: Facebook

さらに、グループメンバーは、参加するグループごとにプロフィール写真をカスタマイズすることが可能になる。これができると、例えば大規模な公開コミュニティへの投稿時などにユーザーの安心感が増すだろう。または、ペットコミュニティでは自分が飼っている犬の写真を使う、オンラインブッククラブではお気に入りの本の写真を使う、というように単純にいろいろなプロフィールを楽しむこともできる。

Image Credits: Facebook

フェイスブックは、これらの変更に関連して、公開グループで行われている会話を見つけるための方法についてテストを開始するという発表も行った。

このテストでは、誰かがFacebookにリンクを投稿したときや、投稿を再度シェアしたときに、ニュースフィードに「Related Discussions(関連するディスカッション)」と呼ばれるものが表示されるようになる。これにより、ユーザーは、同じコンテンツに関する他の公開グループのやりとりを見られるようになる。さらに思い切った変更として、フェイスブックは、ユーザーが「ウェブで検索している」ときにこれらの会話を目にする可能性が高まるよう、ディスカッションを検索エンジンの対象にする、と述べている。

Image Credits: Facebook

フェイスブックによれば、この機能によって「さまざまなバックグラウンドや経験」を持つ他のユーザーからの「興味のあるトピックに関する多様な視点」に目を向けられるよう、ユーザーを助けることができるという。今回の変更はまるで、自分たちが作り出したフィルターバブルならぬFacebookバブルからユーザーを解放しようとする試みである、とほのめかしているようだ。

ただし、この機能はまだ提供が開始されていないため、フェイスブックがこの点に関してどこまで進めるかは不明だ。それに、例えば「ビッグチーム」に関する投稿に他チームのファングループからの関連ディスカッションも含まれる、といった場合のように、相反するコンテンツに対して表示されることにユーザーがどのように反応するかも、まだわかっていない。また、政治など、論争を引き起こしやすいディスカッションにこの機能が利用された場合は、さらに懸念すべき状況になる可能性がある。

Image Credits: Facebook

さらに、グループが外部からの参加を許可している場合、Facebookがグループ外のユーザーを現在行われている会話に招待できるようになる。

フェイスブックによると、この機能は「これから数か月」かけて米国でテストされる。その間、管理者は、自分のグループを公開グループに関する新しいエクスペリエンスに参加させるかどうかを選択でき、参加する場合は投稿承認をオンにできる。この機能は来年、米国以外の国々でも展開される予定だ。

サードパーティーのチェッカーによって虚偽と判断されたものはすべて、関連するディスカッションや投稿をユーザーに対して表示するその他の機能において表示される資格を失う、とフェイスブックは付け加えた。さらにフェイスブックは、同社のルールに違反するものがあった場合、完全に削除されるだろうと述べている。もちろん、このようなガイドラインは現在でも存在するが、それでも誤った情報は広がり続けており、Facebookプラットフォーム全体で事実確認が行われないままになっている。その原因は、特に、広告を優先してモデレーションは外部委託するという収益モデルに基づいてビジネス全体が構築されている場合、Facebookのような規模でガイドラインを実施することが極めて難しいことにある。

今日発表されたその他の機能も、数か月後には提供が開始される予定だ。

関連記事:Facebook MessengerでInstagramユーザーにメッセージが送れる、次期アップデートでクロスアプリ通信機能など追加

カテゴリー:ネットサービス

タグ:Facebook SNS

[原文へ]

(翻訳:Dragonfly)

Facebook MessengerでInstagramユーザーにメッセージが送れる、次期アップデートでクロスアプリ通信機能など追加

Facebook Messengerは最新のアップデートで、チャットテーマ、カスタムリアクション、セルフィースタンプ、バニッシュモードなどビジュアル変更のほか、いくつか新機能を追加する。今回の変更は9月末に発表(未訳記事)されたInstagram(インスタグラム)ユーザーが初めてFacebookユーザーとつながったFacebookメッセージングプラットフォーム改革の一環だ。

Instagramユーザーがクロスプラットフォーム通信機能を利用するためには、新機能へのアップデートにオプトインする必要があったのに対して、Messengerユーザーは特別な選択は必要がない。

米国時間10月13日のFacebook(フェイスブック)の発表によると、Instagramとのクロスアプリコミュニケーション機能は、北米ユーザー全員に近く公開される(Instagramの発表に際には、どの地域が最初にアップデートされるかを発表しなかった)。

画像クレジット:Facebook

Messengerユーザーは新機能を利用するための操作は必要ない。ユーザーのいる地域で利用可能になった時点で自動的に配信される。

ビジュアル面では大きな変化が1つある。Messengerのクロスプラットフォームメッセージング機能を反映して、Messengerロゴが変わった。Facebookブルーから青と紫とピンクのシェードのよりInstagram風のデザインになった。

画像クレジット:Facebook

デフォルトのチャットカラーも新しいスタイルに合わせて変わる。

新たにチャットテーマのloveとタイダイが使えるようになり、カスタムリアクションは現在の決まったものではなく、さまざまな絵文字を使って返事できる。

その他、自撮り写真をスタンプで飾れるセルフィースタンプとチャットが消滅するバニッシュモードは「近日」公開予定。

これもInsagramユーザーが最新アップデートで手にしたのと同じ機能だ。

これまでもMessengerにはさまざまな新機能が追加されていて、最近では、MessengerやMessenger Roomで友達や家族と一緒にビデオを見られるようになった。

フェイスブックが新しいメッセージングプラットフォームとクロスアプリコミュニケーション機能でユーザーを囲い込む方針を打ち出したことで、ユーザーは他のライバルメッセージングアプリに乗り換えるのがいっそう困難になるだろう。しかし、1つのアプリで2大ソーシャルネットワークと繋がれるのに手間をかける必要があるだろうか?(そしていつの日か、WhatsAppも統合されるかもしれない)。

これは、フェイスブックにとっても規制当局によって事業分割を強いられた時の対応が難しくなるという意味でもある。

この発表に先立ち、下院司法委員会は先週発表した反トラスト報告(CNBC記事)で、フェイスブックの独裁状態を緩和する方法を提案し、事業の一部を分割することもその1つだった。しかし、規制当局はフェイスブックがInstagramとMessengerなどの既存アプリをどう運営するかよりも、ライバルを買収して優位性を確保しようとすることの方に重点を置いているのかもしれない。

関連記事:FacebookがMessengerで友達と一緒にビデオを見る新機能「Watch Together」を公開

カテゴリー:ネットサービス
タグ:FacebookFacebook Messenger

画像クレジット:Facebook

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebookが方針転換してホロコースト否定コンテンツを禁止へ

Facebook(フェイスブック)は米国時間10月12日に、同サイトにおけるホロコースト否定コンテンツに対する方針を大きく転換した。長年にわたり、フェイスブックは表現の自由を優先して著しく攻撃的なコンテンツを削除せず、伝統的出版社の果たしてきた責任から距離をおいている(Vox記事)ことを非難されてきた。10月12日に同社は立場を翻し、「ホロコーストを否定あるいは歪曲するいかなるコンテンツも禁止する」ようヘイトスピーチポリシーを変更した。

この決定は、オンラインヘイトスピーチ攻撃が増え続けている中、プラットフォーム全体でヘイトスピーチの蔓延と戦うフェイスブックの新たな取組みの一環であると同社は語った。

「私たちは250を超える白人至上主義団体を排除し、ポリシーを改定して武装集団とQAnon(キューアノン)に対処しました」とフェイスブックはコンテンツ担当副社長であるMonika Bickert(モニカ・ビッカート)氏が書いた発表文で説明した。「また当社は、世界中でその他の個人および団体も定期的に追放しているほか、2020年第2四半期には2250万件のヘイトスピーチを削除しました。最近当社は一年間にわたる外部専門家との協議を経て、世界やその主要な組織を動かしているとするユダヤ民族の団結力に対する反ユダヤ姿勢の投稿を禁止しました」と同社は述べている。

さらにフェイスブックは、この分野における同社の不作為が世界に与えた影響を如実に表す不穏な統計データを公表した。18~39歳の米国成人を対象とした最近の調査によると、1/4近くがホロコーストは作り話であるか、誇張されているか、あるいはよくわからないと答えたとフェイスブックは語った。

フェイスブックは、ホロコーストの研究と追悼に取り組むYad Vashem(ヤド・ヴァシェム)などの組織が、ホロコースト教育は反ユダヤとの戦いの鍵であると強調していることも指摘した。

憶えている人も多いだろうが、かつてフェイスブックのCEOであるMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏は、フェイスブックがプラットフォームに投稿された内容に介入すべきかどうか議論の一例としてホロコースト否定を取り上げた。2018年、Recodeのインタビューとその関連記事でザッカーバーグ氏は、ホロコースト否定は間違った考えであり個人的に「極めて不快」だと語ったが、フェイスブックはそのコンテンツを削除すべきではない、なぜなら「誤っている人は存在するものだから」と語った。

しかしこの問題とその賛否はフェイスブックにとって新しいものではなかった。ホロコースト否定コンテンツはこの会社にとって長年の問題であり、フェイスブックの表明する立場に反対している社員も少なくない(未訳記事)。2009年5月には、言論の自由の保護を優先し、それは否定的結果よりも重要であると主張した(未訳記事)ことさえあった。

その後フェイスブックは自社プラットフォーム上でホロコースト否定を許すだけでなく、積極的に推進した。2020年の英国拠点の反過激主義組織、Institute for Strategic Dialogue(ISD/戦略的対話研究所)の調査(The Guardian記事)でフェイスブックを検索したところ、フェイスブック上のホロコースト否定ページが候補に表示された。推奨されたリンクの中にはホロコースト修正主義者や否定主義者の書籍を販売している出版社も入っていた。

今夏、ADLおよびNAACP(全米黒人地位向上協会)やColor of Changeなどの人権擁護団体が1カ月にわたるフェイスブック広告ボイコット運動を行い、フェイスブックがヘイトスピーチ対策に力を入れ、何らかの措置をとることを促した。取組みには1000社以上の広告主が賛同(The New York Times記事)し、フェイスブックに方針転換のプレッシャーを与えた。

その後フェイスブックは、フェイスブックおよび初めてInstagramでも反ユダヤ陰謀論を全面的に禁止(Recode記事)し、一部に反ユダヤ的要素を含むQAnonの排除を開始した。しかし、ホロコースト否定の禁止までには至らなかった。

そして10月12日、ザッカーバーグ氏はフェイスブックの公開投稿で次のように述べている。

私は表現の自由の保護、およびホロコーストの恐怖を矮小化あるいは否定することによる危害という両者間の緊張に苦慮してきました。反ユダヤ暴力の増加を示すデータを見てきたことで私自身の考えが変化するとともに、ヘイトスピーチに対する当社のポリシーも変わっています。許される表現と許されないの正しい境界線を引くことは、ひと筋縄ではいきませんが、現在の世界の状況を踏まえると、これが適切なバランスだと私は信じています。

フェイスブックは、今回の決定によってプラットフォームからこの種のコンテンツが直ちに一掃されるわけではないといっている。

「こうしたポリシーの施行は一夜にしてなせるものではありません。ポリシーに反するコンテンツにはさまざまな種類があり、施行にあたって当社のレビュー担当者とシステムを訓練するための時間がしばらく必要です」とフェイスブックは説明した。

関連記事:Facebookは全プラットフォームで米国の陰謀論グループQAnonを締め出しへ

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タグ:Facebookホロコーストヘイトスピーチ

画像クレジット:Jakub Porzycki/NurPhoto/ Getty Images

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

AmazonがQRコード搭載の商品配達箱で使えるARアプリをリリース

Amazon(アマゾン)は、「インターラクティブでシェア可能な」AR(拡張現実)エクスペリエンスを提供しようと、商品配達の箱に記載されたQRコードと連携する新たなARアプリを静かに立ち上げた。アプリはシンプルに「Amazon Augmented Reality」という名称で、同社は「Amazonの箱をリサイクルゴミ箱に入れる前に再利用する面白い方法」と説明している。

App Storeのスクリーンショットにあるように、それぞれの箱がAR体験ができるユニークなアクティビティを提供する。たとえば、とあるスクリーンショットには、白く印刷されたカボチャに顔を描き、それをジャック・オー・ランタンに変化させる様子が示されている。そしてQRコードをスキャンすると、カボチャがARのオブジェクトとして飛び出す。別のスクリーンショットでは、犬の画像にARのカボチャとコウモリのウィングを重ねている。もう1つのスクリーンショットでは、QRコードがスキャンされAmazonの箱が小さな青いARの車になっている。

アプリを紹介するビデオでは、Amazonのスマイルロゴ、QRコードがスキャンされるとふざけた感じで飛び出してくるARのコーギー犬などアニメーション化されたキャラクターも登場している。

TrueDepth対応iPhoneであれば「セルフィー」モードのような機能を使えるよう顔の動きを追跡するために端末のカメラをアプリは使う、とAmazonは説明している。

数日前にiOS App StoreGoogle Playにデビューしたこのアプリは、新たなQRコードを搭載しているAmazonの箱でのみ使える(しかし使える箱がない場合、こちらで体験をテストできる)。

ただ、立ち上げにあたってアプリはカボチャのARエクスペリエンスだけにフォーカスしている。パンプキンに顔を描いてスキャンしARにすると、他のボタンを押して帽子を被せたり、色を変えたりといったふうにカボチャをさらにデコれる。またユーザーのセルフィー画像にカボチャを持ってきてユーザーの顔をカボチャにするようにカメラを切り替えることもできる。そしてアプリのカメラボタンを押してその様子を撮り、オリジナル写真をソーシャルメディアでシェアできる。

QRコードを搭載した箱は配達に使用され始めたばかりで、まだAmazon利用者の手元には届いていないと推測する。この箱はまた、同社が展開している「Less Packaging、More Smiles」キャンペーンの一環として材料をあまり使わずに作られている。

AmazonはこれまでもARに取り組んでいて、直近のものでは新しいARショッピング機能がある。この機能では、Amazonショッピングアプリのユーザーが購入を考えている複数の家具や装飾品を自分の部屋にARで同時に配置することができる。また同社は数年前、ARKitを使って構築されたAR Viewという機能を搭載したARショッピングのシンプル版をiOSアプリで立ち上げた。実際のアイテムの代わりにプロダクトのベーシックなスティッカーを部屋に置くのにARを使う「ショッピングできるスティッカー」も試行した。

ただ、最新のAR View機能立ち上げで同社はAppleのARKit最新バージョンをサポートする準備を済ませていて、同社はその他の使い方を模索したかったのかもしれない。箱をスキャンするARアプリは、さらなるARプロダクトを消費者が欲するかを試すものとなりそうだ。しかしAmazonはこのアプリを広範にわたる研究データを収集するためには使わないようだ。App Storeにある説明は、Amazonの新しいAR Playerにあるテクノロジーを使って処理される全ての情報はデバイスに保存され、「Amazonによって保存、処理、あるいは共有される」ことはないとしている。

このアプリはiOSAndroid用が用意され、無料でダウンロードできる。

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(翻訳:Mizoguchi

第3四半期のアプリ消費額は過去最多の3兆円、コロナ禍で利用増

新型コロナウイルスパンデミック下でも、モバイルの使用は変わらず多い。新型コロナによりソーシャルディスタンス維持やロックダウンが導入され、消費者は仕事、学校、社会交流のためにオンラインに移行した。これは過去最高のアプリ支出額につながり、使用時間も急増した。App Annieの新たなレポートによると、消費者は第3四半期に世界で330億ものアプリを新たにダウンロードし、アプリで280億ドル(約3兆円)使った。この額は前年同期比20%増だ。消費者はまた、2020年7月から9月にかけて計1800億時間超をアプリで費やし、これは前年同期比25%増だ。

App Annieはこれより前に、新型コロナパンデミックが消費者のモバイル行動に長期的な影響を与えるかもしれないとの分析を示していた(App Annieレポート)。少なくとも新型コロナでモバイルの使用が2、3年先に進んだ。この傾向は第3四半期でもみられ、モバイルの使用は主要アスペクトで増えている。

画像クレジット:App Annie

画像クレジット:App Annie

第3四半期に330億回のアプリダウンロードがあり、うちGoogle Playのダウンロードは250億回で前年同期比10%増だった。一方、iOSは90億回で前年同期比20%増だった。Google Playでのアプリダウンロードの55%は非ゲームアプリで、iOSではもう少し多い70%だった。

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ダウンロードが多かったマーケットは、Google Playではインドとブラジル、iOSでは米国と中国だった。インドとブラジル、メキシコがGoogle Playのダウンロード回数を押し上げ、iOSではインドと韓国が成長要因となった。

ダウンロード回数の増加は、部分的にはパンデミックと直接結びついている。

例えばメキシコでは学生がリモート学習を余儀なくされ、教育アプリのダウンロード回数は25%増え、ライブラリー&デモのアプリは270%増となった。米国の消費者はロックダウンや事業閉鎖の期間中にアクティビティを求めてアウトドアに目を向け、旅行アプリのダウンロードが50%増え、ナビゲーションアプリは25%、天気アプリは15%増えた。

全体をみると、最もダウンロードが多いゲームを除くとゲーム、ツール、エンターテインメントのカテゴリーで増加がみられた。そしてiOSのゲーム、写真・ビデオ、エンターテインメントが5四半期連続で上位を占めた。

消費者は第3四半期に過去最多の280億ドル(約3兆円)をつぎこみ、これは四半期としてこれまでで最も大きな額でもある。

支出額はiOSで前年同期比20%増の180億ドル(約1兆9000億円)、Google Playでは35%増の100億ドル(約1兆600億円)だった。支出額に占める非ゲームアプリの割合はiOSでは35%、Google Playでは20%で、これは主にサブスクリプションのおかげだ。

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iOSとGoogle Playの両方で消費者の支出額が最も多かったマーケットは米国と日本で、Google Playだけみると韓国の支出額も多かった。

アプリでの消費者支出額の増大はパンデミックとその影響に密接に結びついているとみることができる。例えばゲーム、ソーシャル、エンターテインメントが消費者がGoogle Playで最も金を使ったカテゴリーだった。エンターテインメントの中では、Disney+、Twitch、Globo Play、HBO Maxなど消費者が家にいながらして楽しめるストリーミングアプリが支出額を押し上げた。

iOSではゲーム、エンターテインメント、写真・ビデオでの支出額が最も多かった。米国ではスポーツがテレビに戻り、スポーツアプリでの支出額は前四半期から55%増えた。一方、TikTokはゲーム以外のカテゴリーで消費者支出額が2番目に多かった。しかしゲーム以外のカテゴリーで過去最多の支出額増加に貢献したのは、コミックアプリのpiccoma、YouTube、Tinder、AbemaTVだった。

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Tinderは第3四半期に回復力を見せた。パンデミックにもかかわらず、Tinderは消費者支出額で第1位の座を獲得した。Disney+も第4位へと躍進した。

しかし月間アクティブユーザーの点では、Facebook(フェイスブック)がまだ上位を牛耳っている。第1位から第4位までがフェイスブック、WhatsApp、Messenger、Instagramの順だった。次いでAmazon(アマゾン)、Twitter、Netflix、Spotify、TikTokそしてTelegramがくる。Telegramは第2四半期からランクを2つ上げて今回初めてトップ10入りした。

ゲーム部門はパンデミックの影響で引き続き利用が多い。ロックダウン中の消費者がエンターテインメントを求め、週間ダウンロード回数は約10億回を維持し、これは前年同期よりも15%多い。

画像クレジット:App Annie

消費者はまた、第3四半期に過去最多の200億ドル(約2兆1000億円)をゲームに費やした。年末までにモバイルゲーミングはデスクトップの2.8倍、コンソールゲームの3.1倍になるとApp Annieは予想している。

第3四半期のゲームのダウンロード回数は140億回に達し、うち110億回がGoogle Playでのもので、これは前年同期比20%増だ。iOSでは26億回のダウンロードがあった。このダウンロード回数を反映して、ダウンロードが最も多かったゲームの45%がGoogle Playのもので、iOSは30%だった。

今回のApp Annieのレポート内容は、2020年10月初めに発表された調査会社Sensor Towerの第3四半期レポートとほぼ同じ傾向を示している。Sensor Towerはアプリの売上高が第3四半期に290億ドル(約3兆600億円)を超え、アプリのダウンロードは365億回だったと推定した。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:新型コロナウイルスiOSApp StoreAndroidGoogle Playアプリ

画像クレジット:TechCrunch

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(本訳:Mizoguchi

Rokuが、新しいUltraプレイヤー、2-in-1「Streambar」およびAirPlay 2対応OSを発表

ストリーミングメディアデバイスメーカーであるRokuは、ホリデーシーズンに先駆けてラインナップを強化し、2つの新商品を発表した。1つはハイエンドのRoku Ultraの新型商品で、ドルビービジョンとBluetoothに対応した同社初の製品となる。もう1つはプレイヤーとサウンドバーを組み合わせたデバイス、Roku Streambarだ。さらに、今回のRoku OSソフトウェアの更新では、Apple AirPlay 2とHomeKitのサポートなどの新機能も追加される。

ハードウェアの面では、2つの新製品の発売に伴いデバイスを更新し、市場の穴を塞ぐ戦略を引き続きとっている。

Roku Ultraの改良により、ワイヤレス範囲は50%拡大され、Bluetoothにも対応するようになるという。範囲が拡大されたことで、ストリーミングの品質やエクスペリエンスを損なうことなく、インターネットルーターからさらに離れた場所でもUltraを使用できる。また、Bluetoothが搭載されたことにより、ペアリングしたスマートフォンからRoku Ultra経由で音楽やその他オーディオをテレビにストリーミングできるようになる。

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アップデートされたRoku Ultraは、ドルビービジョンテレビのユーザーの需要に応えるため、Dolby Atmosサウンドとドルビービジョンにも対応した。さらにRokuは、AV1コーデックを追加し、低ビットレートで高品質な動画の視聴を可能にしたことでデバイスの将来性を保証した。

Image Credits: Roku

デバイスと一緒に、HDMIケーブルのほか、Roku Voiceリモコンが同梱される。このリモコンには、テレビの電源と音量ボタン、任意のショートカットボタン、一人での視聴を楽しむヘッドフォン、リモコン紛失時の検索機能が搭載されている。価格は変わらず、99.99ドルでの提供となる。

次にRoku Streambarを紹介しよう。この2-in-1デバイスは、4K HDRストリーミングとプレミアムオーディオの両方に対応する。プレイヤーの特徴を見てみると、卵のパック程の大きさで、Roku Streaming Stick+と同様の機能があり、Amazon AlexaとGoogleアシスタント両方に対応している。サウンドバーは、HDMIケーブルでテレビに接続する。テレビがARCに対応している場合は、HDMIケーブルを差し込めばすぐに音声が送られる。対応していない場合は、同梱の光ケーブルを使えば問題はない。

サウンドバーには、会話やセンターチャンネルをクリアに聞かせるドライバが前面に2つ、側面には、部屋を音で満たすためのドライバが2つと、4つのプレミアムドライバが備えられている。さらにこのデバイスは、コマーシャルの音量を下げる機能、音声の音量を上げる機能、夜間での試聴を最適化する機能などのRokuの機能にも対応している。

Bluetooth、Spotify Connect、Alexa、Googleアシスタントにも対応し、テレビ、サウンド、ストリーミングも声で操作可能だ。

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サウンドバーは主に、Rokuの製品を初めて使うユーザー向けのエントリーレベルデバイス、または新しいテレビで使用するためのオールインワンソリューションとして宣伝されているが、いずれはホームシアターに拡張して楽しむことも可能だ。Rokuによると、後から同社のワイヤレススピーカーやRoku Wireless Subwooferを追加してサラウンドサウンドや低音を楽しむこともできるという。

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今後数週間で、AirPlay 2やHomeKitのサポートを含むいくつかの新機能を前述のデバイスや他の製品で体験できるRoku OS 9.4をインストールできるようになる。AirPlay 2を使うと、Appleデバイスユーザーは個人のコンテンツをそれぞれのライブラリやその他ストリーミングアプリからRokuプレイヤーに直接ストリーミングできる。

この追加機能は、Rokuでサポートしていないストリーミングサービスで特に役立つはずだ。ここ数か月、Rokuは、独自のハブであるThe Roku Channelを介してサブスクリプションチャネルプラットフォームを実行しているためメディア会社との交渉がうまくいっていない。たとえばNBCUとの交渉で、NBCUは、両社が問題を解決する前に、TV EverywhereアプリをRokuから削除すると脅し口論となった。現在でも、新しいストリーミングアプリであるHBO MaxはRokuでは利用できない状態だ。言うまでもなく、このような争いで損をするのはユーザーである。AirPlay 2のサポートは、アプリが利用できないときのための妥当な回避策と言える。

Roku OS 9.4ではHomeKitもサポートされるため、4Kデバイスを選択できるようになる。ユーザーはiPhone、iPad、Mac、Apple Watch、HomePodのHomeアプリやSiriでRokuをコントロールできる。

Image Credits: Roku

今回のアップデートでは、The Roku Channelで115を超える無料のライブチャンネルが視聴できる新しい「ライブテレビ」のタイルがホーム画面に並ぶ予定だ。ユーザーは、音声コマンドを使用する際の役立つヒントをテレビで見ることができ、オプションのサウンドが入った最新のテーマパックを受け取ることができる。テーマパックは、ジャングル、ウェスタン、航海、キッズなどのテーマを連想させ、標準の背景やデザインを置き換えることができる。さらにこのアップデートではその他のパフォーマンスの改善も行われ、The Roku Channelに無料のチャンネルが増え、マルチチャンネルオーディオのサラウンドレベルが改善される。

同社は、iOSとAndroidのスマートフォン向けにThe Roku Channel専用の無料アプリを近日リリースする予定だ。

Roku OS 9.4は、数週間以内に、新しいUltraやStreambarを含むすべての対応プレイヤーでも利用可能となる。Roku TVは来月アップデートされる予定だ。

Rokuのウェブサイトでは新しいプレイヤーの予約注文が可能で、出荷は10月となる。大手小売店やオンラインでも10月に販売を開始する。

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(翻訳:Dragonfly)