Reuters(ロイター)によると、Google(グーグル)はApple(アップル)に続き、同社のPlayモバイルアプリストアからRT(旧ロシア・トゥデイ)とSputnik(スプートニク)のアプリを削除した。
クレムリンとつながりのあるこれら2つのメディアは、ロシアのウクライナ侵攻を受け、欧州連合(EU)で制裁を受けていた。
ロシア国営メディアのアプリに対するPlayストア禁止措置がEUに限定されたものかどうかは、すぐには明らかでない。両社に対する禁止措置は、本日(米国時間3月2日)から施行される予定だ。
Googleはこれ以前に、ウクライナ政府の要請により、同国ではRT Newsアプリを禁止していた。
【更新】グーグルの広報担当者は、今回のブロックは「ヨーロッパ」に限定されているとしている。
声明の中で、Googleは次のように述べた。
我々がこれまでに説明していた、レコメンデーションを減らし、収益化を一時停止し、ロシア国営メディアのリーチを制限する取り組みと一貫して、ロシアのニュースチャンネルRTとSputnikのモバイルアプリは、ヨーロッパ全域のPlayストアで利用できなくなりました。当社のチームは迅速な行動を取るために、24時間体制で状況を監視し続けます。
Googleは、EU加盟国および英国、ウクライナ、アイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェー、スイスで、これらのアプリがブロックされていることを確認した。
Apptopiaのデータによると、Android版のRT Newsアプリはこれまでに全世界で750万回インストールされており、iOS版の250万インストールよりもはるかにフットプリントが大きい。Android版のSputnik Newsアプリは全世界で289万ダウンロードと、これもiOS版のインストール数96万を上回る数字である。
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先に報じたように、EUによるRTとSputnikの法的禁止は、オンラインプラットフォームを含む全配信経路を対象とするものだ。そして、RT、Sputnikおよびその子会社に対して、プラットフォーム大手が行動を起こすための厳しい期限を設定している。
EU加盟国の中には、3月初めにドイツ語版RTの放送を禁止したドイツのように、自国内でロシア国営メディアを一足先に禁止しているところもあるが、汎EU制裁の導入により、まもなく地域全体でより広範な包括的禁止が行われることになる。
EUの制裁措置の発効に先立ち、米国時間3月1日、GoogleはRTとSputnikのYouTubeチャンネルをブロックすることを発表した。
ただし、その措置においては、同社は全世界で両社のアカウントを停止するのではなく、法的制裁が適用されるEU域内でそれらYouTubeチャンネルへのアクセスをジオブロックしているのみだ。
そのため、Googleはロシアのプロパガンダを部分的にしかブロックしていないという批判にさらされている。
また、Googleは他のプラットフォームと比較して、ウクライナ危機への対応がやや遅かったように見受けられる。
Appleは1日、ロシア以外のすべての市場において、iOSのApp StoreからRTとSputnik Newsアプリを削除することを確認した。
一方、Microsoft(マイクロソフト)もすでにWindowsアプリストアからRTを排除し、同社の検索エンジンBing(ビング)で両ニュースソースをランキングから外したという一連の措置を2月28日に発表している。
他のテック企業もウクライナ侵攻を受け、必死にロシア国営メディアに対する規制を打ち出そうとしている。Twitter(ツイッター)は今週初め、ロシア政府系メディアのコンテンツへのリンクを含むツイートにフラグを立て、コンテンツ自体の可視性を下げるラベリングポリシーを拡大した。
Twitterは、欧州の指導者たちから、アカウント自体をブロックしていないことに対する批判を受けていた。しかし同社は1日、Reutersに対し、EUの制裁措置が発効した際にはそれに従うと述べ、次のように付け加えた。「欧州連合の制裁によりおそらく、EU加盟国において特定のコンテンツを表示制限することが法的に要求されることになるでしょう」。
今週初めに発表されたさらなる限定的措置として、Facebook(フェイスブック)は、TikTok(ティックトック)と同様に、EU域内でRTとSputnikをジオブロックしていると発表した。
先週木曜日に始まったロシアのウクライナ侵攻以来、欧州の政治指導者と欧州委員会の議員たちは、欧州委員長が日曜日にロシアの「有毒なメディアマシン」と表現したものに対処するため、主流のテックプラットフォームに対して高レベルの圧力をかけており、同委員長はそれをRTとSputnikに対する「未曾有の」制裁とも表現している。
欧州委員会の評価では、クレムリンとつながりのある2つのメディアは、プーチンの戦争マシンの重要な戦略的要素であるとされている。
【編集部注】この記事は、Googleからのコメントを追加して更新された。
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(文:Natasha Lomas、翻訳:Den Nakano)