X Asia 代表取締役CEO 門奈剣平氏によると、従来ECサービスのように(ひとりだけで)目的の商品を購入できればよいという形態ではなく、ショッピングセンターやデパ地下などで魅力的な商品を偶然見つけて、「この商品、よくない?」「一緒に買おうよ!」といったやり取りやつながりを楽しみつつ、購入できるショッピング(醍醐味)アプリを目指しているという。買い物ならではの楽しさの実現のため、あえて検索機能を用意していないそうだ。
IBM Blockchain Platformは、エンタープライズ用途を意図したオープンソース・ブロックチェーン。Hyperledger Fabricの商用配布として、SLA(サービス品質保証)と24時間365日サポートを提供する。また開発向けに、Visual Studio Code(VS Code)拡張機能を使用し、スマートコントラクト開発とネットワーク管理をスムーズに統合。スマートコントラクトは、JavaScript、Java、Go言語で開発できるという。
オリーブオイルブランド大手、スペインのConde de BenaluaとアルゼンチンのオリーブオイルサプライヤーRolar de Cuyoは11月11日、ブロックチェーンを活用したIBMの食品追跡システム「IBM Food Trust」を利用し、オリーブオイル製品のトレーサビリティ・正規品であること(偽造品ではないこと)を示す真正性(Authenticity)・品質などの情報を消費者に提供するサービスの提供開始を発表した。
IBM Food Trust
IBM Food Trustは、IBMとWalmart(ウォルマート)の取り組みによりスタートした食品トレーサビリティシステム。ブロックチェーン技術であるHyperledger Fabricをベースに開発された。国内でも伊藤忠が同システムを用いたコーヒー豆のサプライチェーンに利用するなど、様々な食品の由来と流通経路を明らかにするために用いられている。
オリーブオイル業界では、「TERRA DELYSSA」ブランドを製造するチェニジアを拠点とするCHOと、2020年に参加したイタリアの製油工場I Potti de FratiniがすでにIBM Food Trustを活用しており、両社はこれに追従する形になる。グローバル展開をするオリーブオイル大手ブランドは、ブロックチェーン技術を用いて自社オリーブオイルに対する消費者の信頼を高め、より効率的で透明性の高いサプライチェーンの構築に取り組み始めているという。
消費者は、各ボトル付属のQRコードをスキャンするだけ
IBM Food Trustにより、消費者は、オリーブオイルの各ボトルに付いているQRコードをスキャンすることで、オリーブの栽培場所、オイルに加工した製油工場、流通経路、販売店舗といった、オリーブオイルの生産・流通行程を確認できる。また、オリーブがどこで収穫され、搾油されたかを画像で見ることが可能なほか、農家や作業員などの生産者を知ることもできる。
IBM Food Trustは、生産者側にもメリットがある。サプライチェーンメンバーは、より信頼性と効率性を高めた協力作業のもと、取引の永久的なデジタル記録を作成し、許可された関係者間で情報を共有可能となる。IBM Food Trust内のデータを共有することで、食品の鮮度保証、保管時間の管理、無駄な廃棄物の削減に活用可能になるという。
Bolar de Cuyoディレクター、Guillermo Jose Albornoz(ギレルモ・ホセ・アルボルノス)氏は「私たちの使命は、消費者に高品質のオリーブオイルを提供し、本物の健康的な製品を楽しんでいただくこと。我々がブロックチェーン技術を利用する目的は、世界中のオリーブオイルパッカーの信頼を得て製品を選んでもらうようにすることです」と述べている。
この国際的な役割を果たすための資金として、Apeelはおよそ3000万ドル(約31億3000万円)の資金を International Finance Corp.、Temasek、Astanor Venturesなどの投資会社から新たに調達した。
「革新的な技術は、新興市場の発展の流れを変え、生活、経済、そしてこの場合は食糧が守られます」と国際金融公社の暫定業務執行取締役および上級副社長および最高執行責任者のStephanie von Friedeburg(ステファニー・フォン・フリードバーグ)氏は声明の中で述べている。「私たちはApeelとパートナー関係を結び、食糧廃棄を半分まで減らし、持続可能性を高め、気候変動を緩和できる画期的な技術に投資できることを嬉しく思っています」。
Shiok Meatsは、幹細胞の研究者Dr. Sandhya Sriram(CEO)とDr. Ka Yi Ling(CTO)が2018年8月に共同設立した、シンガポールのフードテック・スタートアップ。エビ・甲殻類から幹細胞を分離する独自技術を有しており、クリーンなエビ・甲殻類の細胞培養製造によって、アジア地域が抱える食糧・タンパク質危機や気候変動、海洋汚染の社会課題解決を目指している。
「ジェイムズ・クラーク博士がチームに加わったことで、Higher Steaksは大変な優位性を得ました」と、研究開発責任者のRuth Helen Faram(ラス・ヘレン・ファラム)博士は話す。「培養豚バラ肉もベーコンも、これまで一度も実際に提供されたことがありません。ウシ血清を使わない豚の培養筋肉を70パーセント含むプロトタイプの開発に世界で初めて成功したのがHigher Steaksです」。