ポルシェがモデルや年代で中古車検索できるプラットフォームを米国で立ち上げ

Porsche Cars North America(ポルシェ・カーズ・ノースアメリカ、PCNA)は、顧客がディーラーのネットワークを通じて中古車を探すことができるPorsche Finderという新しいオンラインプラットフォームを立ち上げた。オンラインマーケットプレイス設置に向けた同社の最新の動きとなる。

ポルシェの子会社Porsche Digital(ポルシェ・デジタル)とPCNAが開発した新たなプラットフォームでは、顧客がモデルや年代で車を検索でき、価格や装備、パッケージ、インテリアやエクステリアのカラーでフィルターをかけることもできる。

現在は、新しいPorsche Finderツールを使って中古車もしくは認定中古車を検索できるだけにとどまっている。もしユーザーが探していた、911 GT2 RSやPanamera Turbo Sport Turismo、Macanクロスオーバー、電気自動車Taycanを見つけたら、その車両を扱っているPorscheのディーラーに連絡するよう案内される。

PCNAは、米国中を検索できる機能を構築する以上の目的を持っている。Porsche Finderは、顧客が車両の検索、購入、ローン申し込みの全プロセスを一気通貫で済ませられるオンラインショップを構築するという大きな戦略の一部だ、とPCNAのCEOであるKlaus Zellmer(クラウス・ゼルマー)氏は最近のインタビューで述べていた。

「ポルシェに関するすべてのことができる、シームレスなeコマースエコシステムを用意したい。長期的なビジョンだ」と同氏は述べ「ゆくゆくは顧客が車両を売り買いしたりローンや保険、最終ウェブ署名も完了させられるようにしたい」とも付け加えた。

同社はすでに前進している。昨年10月、パイロットプログラムを通じて新車と中古車のオンライン販売を米国で開始。立ち上げ時、米国内ディーラー192店のうち26店が参加した。新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミック以来、他のディーラーも次々にこの取り組みに参加している。ゼルマー氏によると、6月までに全米のポルシェディーラーの3分の1がこのデジタルパイロットプログラムに参加する見込みだ。

直接のオンライン販売はするものの、ディーラーネットワークを持たないTesla(テスラ)車のオーナーにとっては、車両を購入するためのデジタルマーケットプレイスを構築することの将来性は明らかだったかもしれない。そして奇異にすら思えたかもしれない。しかしポルシェの顧客にとってはショールームを訪れ、911やCayenneの運転席に座るのは、長く続いてきた購入体験の一部だった。

「新型コロナウイルスが世界を襲い、あらゆる産業を混乱させ、消費者の買い物方法を変える前からポルシェ・デジタルはこの検索プラットフォームに取り組んでいた。「そしてパンデミックによってポルシェのeコマースに向けた動きが確かなものになった」とゼルマー氏は話した。

「デジタル化の動きが我々の事業にとっていかに重要かを明確にしている」と同氏。「直感的な体験を売りにしているブランドであることに誇りに思っているが、と同時に我々はiPadを使って米国で入手できるものの中から車を探したいという顧客の願望を尊重しなければならない」とも述べた。

画像クレジット: Porsche AG/ Photo: Christoph Bauer

[原文へ]

(翻訳:Mizoguchi

ポルシェが完全電気自動車タイカンのさらなる廉価版を準備中

ポルシェは現在、完全電気自動車Taycan(タイカン)スポーツセダンの3種類のバリエーションを生産している。その基本価格は10万5000ドル(約1100万円)強から、18万5000ドル(約2000万円)までの範囲である。

Car Magazineに掲載されたポルシェR&Dの責任者Michael Steiner(マイケル・シュタイナー)氏に対するインタビューによれば、現在ポルシェは、より安い後輪駆動バージョンを導入する準備をしているようだ。シュタイナー氏によるとTaycan Turbo S 、Taycan TurboそしてTaycan 4Sのラインに加わるこの新しいバージョンは、より小型のバッテリーを搭載し、全輪駆動を必要としない中国のような市場で販売されるということだ。

ポルシェは、このTaycanの謎めく4番目のバリエーションについて、TechCrunchに対しては具体的な詳細を提供しなかった。メーカーは、将来の製品については語らないとした上で「電気化の取り組みは3種類のTaycanだけに止まるものではありません」とだけ付け加えた。

ポルシェは何年にもわたる準備期間と10億ドル(約1080億円)以上の初期投資を投入し、2019年9月に最初の完全電気自動車2種を投入した。それらはTaycan Turbo SとTaycan Turboで、それぞれ18万5000ドル(約2000万円)と15万900ドル(約1600万円)に設定された。

そしてそのわずか7週間後には、完全電気自動車の3番目のバージョンであるTaycan 4Sを発表した。

4Sを含むすべてのTaycanは、同じシャーシとサスペンション、永久磁石同期モーターその他の同じ特徴を備えている。4Sはハイエンドバージョンよりも軽く安価で、少し遅いバージョンだ。

標準の4Sはこれまでのところ最も安いTaycanで、納車代金を含めた基本価格は10万5250ドル(約1100万円)だ。標準の4Sには、79.2kWhのバッテリーパックと、482馬力(360 kW)を発揮する一対の電気モーターが搭載されている。発進制御を有効にすると、馬力は562に跳ね上がる。

また4Sには、ベース価格に6580ドル(約71万円)を加えたパフォーマンスバッテリープラスバージョンもあり、それは93.4kWhのバッテリーとデュアル電気モーターを搭載し、最大563馬力(420kW)を発揮することができる。どちらの4Sモデルも最高速度は時速155マイル(時速約249km)で、時速0マイルから時速60マイル(時速約97km)まで3.8秒で到達する。

原文へ

(翻訳:sako)

ポルシェが完全電動車の低価格モデル「Tycan 4S」を発表

Porsche(ポルシェ)が同社で3番目の完全電動自動車「Taycan 4S」(タイカン4S)を米国時間10月14日に発表した。

Taycan 4Sには「パフォーマンス・バッテリー・プラス」(performance-battery-plus)オプションがあり、外観は9月に発表されたTaycan Turbo 2とよく似ている。実際、Taycan 4Sを含め同シリーズはいずれも同じシャシーとサスペンション、永久磁石同期モータなどを使用している。しかし今回の車種は、やや軽量かつ低価格で、わずか7週間前に発表されたTaycanのハイエンドモデルより少し遅い。

ポルシェは以前からTaycanには複数のバージョンを作ると言ってきた。今年9月、同社は10億ドルの初期投資の成果として、全電動4ドアスポーツカーの上位車種であるTaycan Turbo SおよびTaycan Turboをそれぞれ18万5000ドル(約2000万円)と15万900ドル(約1630万円)で発表した。それに対して、Taycan 4Sのベースモデルは最上位モデルより8万ドル安い。

Taycan 4Sのバッテリーサイズは2種類ある。標準モデルは10万3800ドル(約1120万円)からで、79.2 kWhバッテリーパックと429馬力(320kW)を生み出す電動モーター2台を備える。ランチコントロールを有効にすると522馬力(384kW)に上がる。

Taycan 4Sのパフォーマンス・バッテリー・プラスのオプションを装備した場合は価格が11万380ドル(約1200万円)となり、93.4 kWhのバッテリーとデュアル電動モーターが最大563馬力(420kW)を生み出す。いずれの4Sモデルも最高速度は155mph(250km/h)で、0~60mph(96km/h)を3.8秒で走る。Taycan 4Sは2020年春に米国ディーラーに届く予定だ。

4Sの性能は、最も強力なTaycanで616馬力(ランチコントロール有効時は751馬力)のTurbl Sとは比較にならない。Turbo Sの最大トルクは774ポンド・フィート(107.01kgf·m)、0~60mph加速は2.6秒。当然価格もTurbo Sのほうが高く18万5000ドル(約2000万円)からだ。

ポルシェはいずれのTycan Turbo車についてもまだEPA予測航続距離を発表していない。欧州WLTP基準の1回充電当たりの予測航続距離は、Turbo Sで256マイル(約412km)、Turboで280マイル(約450km)となっている。

  1. 12-Porsche-Taycan-4S-

  2. 11Porsche-Taycan-4S-

  3. 03-Porsche-Taycan-4S-

  4. 08-Headlights-of-the-Taycan-4S

  5. 05-Interior-of-the-Porsche-Taycan-4S

  6. 07-Rear-lights-of-the-Taycan-4S

  7. 01-Porsche-Taycan-4S-

  8. 09-Porsche-Taycan-4S-

  9. 10-Porsche-Taycan-4S

関連記事:ポルシェのEVTycan」とテスラ「Model S」をスペックで比較

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ポルシェとボーイングは高級電動飛行車を共同開発へ

電動の垂直離着陸機(eVTOL)の業界は競争が激化している。多くの企業が、業界に旋風を巻き起こすことができそうなパートナーを探している。そのためには、一般向けの商用の空の旅の実現に向けて、技術的、および規制に関するハードルを克服しなければならない。そして今、自動車メーカーのポルシェ(Porsche)は、ボーイング(Boeing)との新たなパートナーシップを確立して、この分野に殴り込みをかけようとしている。両社は、「高級」eVTOLのコンセプトを共同で開発するための新たな覚書を締結した。

この新しいパートナーシップでは、都市の空中モビリティの時代において、「高級」であることが、どのような形の製品として実を結ぶのかを探求する。まずは、航空機の設計から、実際に飛行可能なプロトタイプの開発とテストまでを協力して遂行する。さらに、高級な航空サービスの潜在的な市場が、どんなものになるのかを研究する。

皮肉なことに、近い将来においては、空中モビリティのサービスは、コスト、アクセス性、利用方法、どれをとっても「高級」なものにならざるを得ないと思われる。すでにUberや、他の会社は、短距離用のコミューターヘリのサービスを導入して、混雑した空港のハブ間を接続している。こうしたサービスのコストを見れば、それが都市間や空港間を結ぶ大量輸送手段の代わりになるものではないことは明白だ。

それでも、今回のポルシェとボーイングの提携は、空中モビリティが、価格、サービスのレベル、アクセス性などの点で、将来広がりを見せることに期待したものだろう。特にポルシェは、都市の航空輸送が2025年ごろから急激に増加する、という自社のコンサルティンググループによる調査結果を拠り所としている。それが、今回の提携を後押ししたのは間違いない。

原文へ

(翻訳:Fumihiko Shibata)

ポルシェ初の電動スポーツカーTycanの最新画像21枚

4年前にポルシェは、投資、研究開発、製品方針などあらゆる面で同社の転換点になるコンセプトを披露した。Mission Eと呼ばれたそのコンセプトへの反応を見た同社は、電気自動車を1台作るだけではなく、電動化に向けて数十億ドルを投資するポルシェの決意を強く推し進めている。

米国時間9月4日に3カ国で同時に行われた発表イベントで、世界は初めて同社の戦略の成果を目にすることとなった。

TechCrunch編集部はナイアガラの滝で華々しいデビューを見た。本誌は発表された2モデルのTycan(タイカン)の詳細(価格、パワー、性能など)を報じた。そしてもちろん、タイカンとテスラModel Sとの1対1比較も。さらには、ポルシェのTycan開発過程の詳細も写真とともに紹介した。

本稿では、Tycan Turbo Sセダンがカナダで披露された際の写真21枚をまとめてお贈りする。

  1. IMG_20190904_114129-1

  2. IMG_20190904_114120-1

  3. IMG_20190904_114111-1

  4. IMG_20190904_114107

  5. IMG_20190904_105935-1

  6. IMG_20190904_105910

  7. IMG_20190904_105901-1

  8. IMG_20190904_104123

  9. IMG_20190904_102126-1

  10. IMG_20190904_102103-1

  11. IMG_20190904_101949

  12. IMG_20190904_101837

  13. IMG_20190904_101311

  14. IMG_20190904_101235-1

  15. IMG_20190904_101229

  16. IMG_20190904_101149-1

  17. IMG_20190904_101121

  18. IMG_20190904_101050-1

  19. IMG_20190904_093337

  20. IMG_20190904_092611-1

  21. IMG_20190904_092600

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ポルシェのEV「Tycan」とテスラ「Model S」をスペックで比較

ポルシェのTycan(タイカン)はテスラを直接狙ったミサイルだ。ドイツ製の電動セダンは、テスラのModel Sと初の本格的戦いをするのに必要なものをすべて備えている。低い空気抵抗を始め、テスラのセダンに欠けている技術の粋を集めた結果、ポルシェはスピードに劣ることなく、スリムなスタイルを提供している。しかしModel Sは長い航続距離をずっと低い価格で実現している。

スペックだけで車の価値を正しく表すことはできないが、スタート地点としては悪くない。以下の表では、Tycanの2つのモデルと、現在販売中のModel Sの2モデルを比較した。

ここではModel Sの主要な機能である自動運転機能は取り上げていない。本稿執筆時点でポルシェはTycanの自動運転機能について、全ポルシェ車が備えている標準的運転支援システム以上のことは明らかにしていない。

【注意】EPA(米環境保護庁)はTycanの公式航続距離をまだ発表していない。現在ポルシェは、新しいヨーロッパの評価システム(WLTP)による279マイル(449km)という数値のみ発表している。EPAは、テストらのModel Sロングレンジの航続距離を370マイル(595km)としている。


出典:Motor Trend

【関連記事】
Porsche unveils the $150,900 Taycan Turbo electric sedan
Porsche’s all-electric evolution: from sketch to Mission E concept to Porsche Taycan

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

フォルクスワーゲングループは燃費水増し訴訟の和解金約10億円超を支払いへ

フォルクスワーゲン・グループ・オブ・アメリカは、米国時間8月30日、約9万8000台のガソリン車に関する燃費の数値の水増しに関する訴訟で、米国内の数千人の顧客と和解したと発表した。対象車種は、Audi(アウディ)、Bentley(ベントレー)、Porsche(ポルシェ)、Volkswagen(フォルクスワーゲン)の4つのブランドにまたがる。

今回の和解の対象となるのは、燃費の数値に誤りがあったとされる、9万8000台の車両。これは、米国内で販売、またはリースされた、モデル年2013〜2017のフォルクスワーゲン・グループ全車のおよそ3.5%に相当する。EPAによると、燃費の数値は1ガロンあたり1マイルの差異が修正されることになる。これは、米国固有の「Monroney」(モンロニー)ラベルに表示するための要件に従って四捨五入された後の数字だ。

燃費が実際よりも多く発表されていた車のほとんどは、2013年、2014年、2015年型のAudi、Bentley、Porscheの各ブランドと、2016年型のAudi A8L、同RS7、同S8だ。また、Porsche Cayenne(カイエン)のバリエーション、Cayenne S、Cayenne Turboも対象に含まれる。

フォルクスワーゲンは、和解の条件として、不正があったことを認めていない。

和解金支払いの対象となる顧客は、対象者を所有またはリースしていた期間について、毎月5.4ドル(約570円)から24.3ドル(約2580円)を受け取ることができる。フォルクスワーゲンによると、和解金の総額は、裁判所による承認待ちだが、9650万ドル(約10億2540万円)になるという。

また、フォルクスワーゲン・グループ・オブ・アメリカは、燃費の数値の相違に合わせて、温室効果ガスのクレジットを修正することになる。

和解金を受給する資格のある人は、請求を申し立てなければならない。ただし、今の段階では、まだ該当車のオーナーがアクションを起こす必要はない。フォルクスワーゲンによると、提案された和解内容の仮承認を裁判所が認めた場合、集団訴訟に加わった個々のメンバーは、権利とオプションに関する情報を受け取ることになるという。そのオプションには、和解を受け入れないという選択肢も含まれる。

画像クレジット:Audi

原文へ

(翻訳:Fumihiko Shibata)

ポルシェ・タイカンがニュルブルクリンク・ノルトシュライフェで4ドア電気自動車の最速記録を更新

Porsche(ポルシェ)の近日発売予定の全電動自動車Taycan(タイカン)が、ドイツのニュルブルクリンク・ノルトシュライフェの試験コースで、僅差だが有意義なラップタイム新記録を出した。

米国時間8/26に同社は、9月4日に発売予定のポルシェ・タイカンが12.8マイル(約20.6km)のコースを7分42秒で走行したと発表した。これは4ドア電気自動車の最速ラップだ。新記録はタイカンの試作車によって達成され、Lars Kern(ラース・カーン)氏が運転した。

ただしこれは、電気自動車全体の最速ラップではない。その栄誉は、6分05秒336 で走行したフォルクスワーゲンのID R 電動レーシングカーに与えられる。従来の記録は2017年にPeter Dumbreck(ピーター・ダンブレック)氏がNextEVの電気自動車 Nioを運転して達成した。

今はどの車も活発な動きを見せる時期だ。ポルシェは同社初の電気自動車のデビューを前に、スピードと耐久性を誇示したかった。ニュルブルクリンク・ノルトシュライフェの高速走行と、ナルド・サーキットでの耐久テストによって、タイカンがその両方をできることを見せつけた。

今年ポルシェは、タイカンの時速0~62マイル(約100km)の連続加速性能をテストした。ビデオを見た26回の連続スタートでは性能低下が見られなかった。ポルシェによると平均加速時間は10秒以下だった。最高と最低の差は0.8秒だったと同社は語った。

タイカンは、イタリア、ナルドのコースを、時速128~133マイル(約206〜214km)で2128マイル(約3425km)走行し、停止したのはバッテリー充電とドライバー交代のみだった。

ニュルブルクリンク・ノルトシュライフェでは、開発エンジニアがシミュレーターでタイカンを走らせ、バーチャルレーストラック上でテストと性能評価を開始した。ポルシェによると、主な目的のひとつは、温度管理によって電気エネルギーを測定することであり、これはラップタイムを叩き出すために重要な要素だという。

ポルシェは、ほとんどが電気自動車を所有したことのない既存顧客に対して、タイカンが同社のガソリン乗用車やSUVと同等の性能を発揮することを証明したい。さらには、新しい顧客もポルシェブランドに魅力を感じてくれることを願っている。

もしタイカンの数千件の予約が実際の購入につながったなら、ポルシェは正しい方向に進んでいる。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ポルシェ・タイカンがニュルブルクリンク・ノルトシュライフェで4ドア電気自動車の最速記録を更新

Porsche(ポルシェ)の近日発売予定の全電動自動車Taycan(タイカン)が、ドイツのニュルブルクリンク・ノルトシュライフェの試験コースで、僅差だが有意義なラップタイム新記録を出した。

米国時間8/26に同社は、9月4日に発売予定のポルシェ・タイカンが12.8マイル(約20.6km)のコースを7分42秒で走行したと発表した。これは4ドア電気自動車の最速ラップだ。新記録はタイカンの試作車によって達成され、Lars Kern(ラース・カーン)氏が運転した。

ただしこれは、電気自動車全体の最速ラップではない。その栄誉は、6分05秒336 で走行したフォルクスワーゲンのID R 電動レーシングカーに与えられる。従来の記録は2017年にPeter Dumbreck(ピーター・ダンブレック)氏がNextEVの電気自動車 Nioを運転して達成した。

今はどの車も活発な動きを見せる時期だ。ポルシェは同社初の電気自動車のデビューを前に、スピードと耐久性を誇示したかった。ニュルブルクリンク・ノルトシュライフェの高速走行と、ナルド・サーキットでの耐久テストによって、タイカンがその両方をできることを見せつけた。

今年ポルシェは、タイカンの時速0~62マイル(約100km)の連続加速性能をテストした。ビデオを見た26回の連続スタートでは性能低下が見られなかった。ポルシェによると平均加速時間は10秒以下だった。最高と最低の差は0.8秒だったと同社は語った。

タイカンは、イタリア、ナルドのコースを、時速128~133マイル(約206〜214km)で2128マイル(約3425km)走行し、停止したのはバッテリー充電とドライバー交代のみだった。

ニュルブルクリンク・ノルトシュライフェでは、開発エンジニアがシミュレーターでタイカンを走らせ、バーチャルレーストラック上でテストと性能評価を開始した。ポルシェによると、主な目的のひとつは、温度管理によって電気エネルギーを測定することであり、これはラップタイムを叩き出すために重要な要素だという。

ポルシェは、ほとんどが電気自動車を所有したことのない既存顧客に対して、タイカンが同社のガソリン乗用車やSUVと同等の性能を発揮することを証明したい。さらには、新しい顧客もポルシェブランドに魅力を感じてくれることを願っている。

もしタイカンの数千件の予約が実際の購入につながったなら、ポルシェは正しい方向に進んでいる。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ポルシェは完全電動スポーツカーTaycanにApple Musicを標準装備

ポルシェ(Porsche)は米国時間の8月19日、発売予定の完全電動スポーツカーであるTaycanにApple Musicを組み込むことを明らかにした。これは、Apple Musicが車載用のスタンドアローンのアプリとして採用される最初の例となる。

この発表は、ポルシェが車内のデジタルエンターテイメントに注力しているというだけでなく、Apple(アップル)とのさらなる関係強化にも取り組んでいることを物語るものだ。

Apple Musicの標準装備は、熱い期待を寄せられているTaycanから始まることになる。しかし、Appleとポルシェとの関係はそこで終わるわけではないと、ポルシェ・ノース・アメリカのCEOであるKlaus Zellmer(クラウス・ゼルマー)氏はTechCrunchに語った。

AppleのCarPlayは、iPhoneのルックアンドフィールを、車のコンソール中央のディスプレイにもたらすものだが、すでに新しいポルシェのモデルには採用されている。そこにはTaycanも追加されることになる。さらにCarPlayのときと同じように、完全に統合されたApple Musicアプリも、やがてすべてのポルシェのラインナップに採用されていくはずだ。

その意図するところは、すべてのポルシェの顧客に「同じバンド幅のサービス」を提供することだと、ゼルマー氏は言う。そしてApple Musicは、ストリーミングサービスを利用できる技術を採用した他の新しい車種にも導入されるということ。これと同じ趣旨の発言は、ポルシェAGの取締役会メンバーであるDetlev von Platen(デトレフ・フォン・プラテン)氏の声明の中にも見られる。

現状では、Appleとポルシェのパートナーシップにより、Taycanのオーナーは、車載のタッチスクリーンまたはボイスアシスタントを使ってApple Musicにアクセスできるようになっている。そして、その中の5000万曲と、Beats 1ライブストリーミングRadioステーション、キュレーターによって選ばれたプレイリストを利用できるのだ。Apple Musicは、個人会員なら9.99ドル(日本では9800円)の年会費がかかるが、最近有料会員が6000万人を超えた。

ここで言う「統合」とは、Taycanのデジタルタッチスクリーンに、Apple Musicアプリのアイコンが表示されることだけを意味するわけではない。ポルシェはエクスペリエンスをシームレスなものにしたかった。そこで面倒なサインイン、iPhoneとのペアリング、あるいは車用アカウントの準備といった操作をすべて省いた。それは、ポルシェがオーナーのApple IDを独自のPorsche Taycan IDにリンクさせることで実現している。それにより、ユーザーのiPhoneアプリ上のApple Musicコンテンツが、Taycanの中でもそのまま使える。

TaycanのApple Musicは、ポルシェのボイスアシスタントからもアクセスできる。ユーザーは、曲、アルバム、プレイリスト、ラジオ局の再生をしゃべってリクエストすることが可能だ。

ポルシェの新規、および既存のオーナーには、Apple Musicの6か月間の無料サブスクリプションが提供される。これは、Apple Musicの統合が、いずれはポルシェの他の車種にも適用されることを意味している。

無料期間が終われば、オーナーはストリーミングサービスの料金を支払う必要がある。とはいえ、Taycanオーナーの状況が米国におけるポルシェの顧客ベースを反映しているとすれば、多くの人がすでにApple Musicの会員になっている可能性が高い。またゼルマー氏によれば、米国のポルシェの顧客の80%以上がiPhoneを所有しているという。

またポルシェは、Taycanのオーナーに3年間の車内インターネットアクセスを無料で提供する予定であることも明らかにした。

「私たちの顧客は、ストリーミングのためのデータ消費量について何も心配する必要はありません」と、ポルシェAGのポルシェコネクト部門における販売およびマーケティング担当責任者であるLars Buchwald(ラース・ブッフヴァルト)氏は、アトランタにあるポルシェの北米本社で開かれた今回のイベントで述べた。

ゼルマー氏によると、Appleとポルシェは自然に調和するのだという。両社のブランドは、デザイン、テクノロジー、イノベーションのいずれをも重視する姿勢からして、かなり相性がいいということ。

両社のブランドは、クローズドシステムを好む価値観という点でも共有している。たとえばポルシェは、Apple CarPlayのライバルであり、オープンソースベースのAndroid Autoをサポートしていない。それは、必ずしもApple Musicが、Taycanや他のポルシェ車に統合されうる唯一のアプリであることを意味するものではないとしても、それ以外のものが採用されることはまずないだろうし、あったとしてもごくまれということになる。

「一般的な話ですが、私たちは常にプライバシー上の理由によって、システムを管理したいと考えています」とゼルマー氏は言う。「関係のない、あるいは不適切なマーケティングメッセージや広告が、私たちの顧客の目に触れることは望ましくないと考えています。私たちは、私たちの車のデジタルエコシステムに対して、だれによるアクセスを許可するのか、ということについて、常にかなり気を使っています。Appleが私たちのパートナーとして適している理由は、彼らの姿勢がまったく同じだからということもあるのです」。

画像クレジット:Porsche/K7 Musicの厚意による

原文へ

(翻訳:Fumihiko Shibata)

ポルシェ・カイエンの最新プラグインハイブリッド車はパワー満載

Porsche(ポルシェ)はハイブリッド分野での戦力を強化すべく新たな車種をラインアップに加える。その1つが2020 Cayenne Turbo S E-Hybrid(2020・カイエン・ターボS・Eハイブリッド)だ。

このフラグシップSUVのプラグインバージョンは、14.1kW時のバッテリーと134馬力電動モーターを、従来のガソリンエンジンであるCayenne Turboと同じ4.0LのツインターボチャージV8エンジンとともに搭載している。電動モーターは、V8エンジンと標準8速トランスミッションとの間に位置している。

その結果生まれた670馬力のプラグインは、663ボンド・フィート(899ニュートンメートル)のトルクを生み出し、0〜60MPH(96km/h)を3.6秒で加速する。SUVには悪くない数字だ。

しかし、見どころはパワーだけではない。ポルシェはバッテリー容量も増やし、前世代のCayenne
プラグインハイブリッドモデルで使われていたものより30%大きい。EPA燃料消費率は公表されていないが、他のポルシェハイブリッド車と同等であれは20mpg(マイルパーガロン)前後だろう。

ポルシェは、Cayenne Turbo S E-Hybrid(およびCayenne Coupéの新プラグイン2車種)に、7.2kW内蔵充電器、21インチAeroDesignホイールなどいくつもの魅力的なアイテムを標準搭載している。改定された充電器は、240V、50 Aの電源を使い最低2.4時間で完全充電できるとのこと。

プラグインバージョンのCayenne TurboおよびCayenne Turbo Coupéには、セラミックコンポジットブレーキ、ダイナミックシャシーコントロール、18ウェイアダプティブスポーツシートなども標準搭載されている。

価格がそれなりなのはもちろんだ。2020 Cayenne Turbo S E-Hybridの基本価格は16万1900ドル(約1790万円)。

porsche cayenne plgu in

2020 Porsche Cayenne Turbo S E-Hybrid

ポルシェは、Cayenneの小さくて少し派手なバージョンとして新しいCayenne Coupéのプラグイン2車種も披露した。どちらのCayenne Coupéもリアウィンドウの上部に固定スポイラーがあり、その下に設置された新しいアダプティブ・スポイラーとともに空気力学的安定性を強化する。

Cayenne Turbo S E-Hybrid Coupéの基本価格は16万4400ドル(1733万円)と、SUV車よりやや高価だが、これは20インチ合金ホイールやガラス製パノラマルーフなどが追加されているためだ。

しかし、これらのハイエンド車2車種は、多くの標準装備や性能が共通している。いずれも、0〜60mph加速は3.6秒、最高速度183mphで、最高速度は電子的に制限されている。

ポルシェは低価格低パワー 455馬力のCayenne E-Hybrid Coupéも披露した。V6エンジン搭載で基本価格8万6400ドル(910万円)。Cayenne E-Hybridと同じパワートレインを持つ同車の最高速度は157 mph、0〜60mph加速は4.7秒。

原文へ

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

米国内での存在感を増すポルシェデジタルの本当の狙い

自動車メーカーPorsche(ポルシェ)の子会社であるPorsche Digital(ポルシェデジタル)は、2017年にシリコンバレーに最初のオフィスを設けたのに続き、北米では2番めとなる拠点を開設する。このPorscheの機動部隊は、ソフトウェアとデジタル製品の開発に注力している。今回、北米に置く2つめのオフィスの場所として選んだのは、アトランタだ。すでにPorscheの北米におけるカービジネスの中枢となっている地域だ。Porsche Digitalは、アトランタを選んだ理由の1つとして、親会社の自動車事業の本社に近いことを挙げている。しかし、それに加えて、アトランタの「地元の技術人材」と「堅実で、常に成長を続けているスタートアップやハイテク企業」も、今回の選択のキーとなる要素だと示唆している。

2つめのオフィスの必要性は、具体的には米国市場をまかなうことにあると、Porsche Digitalは述べている。同社は、来年中に2つのオフィスで合計45人の従業員を確保する予定だという。また同社は、米国以外にもベルリン、上海、テルアビブにオフィスを構え、世界中に120人の従業員を擁している。

Porsche Digitalは、Porscheの顧客向けに、ソフトウェアとデジタル製品を開発することに注力している。しかし本当は、親会社にとって、もっと重要な役割を果たしているようだ。それは、世界中から有能な技術人材をスカウトしたり、Porscheの新規ビジネス開拓の戦略的拠点として機能すること。ハイテク業種のスタートアップという話になれば、同社のオフィスの位置は、世界的に見ても、ホットスポットをしっかりと押さえていることになる。また、そのような場所に常駐しているという存在感を示すことは、才能あるエンジニアを勧誘したり、まだ初期段階にある有望な会社を買収するという点で、有利に働くことは間違いない。

原文へ

(翻訳:Fumihiko Shibata)

WayRayのホログラフィックAR HUDにポルシェなど自動車メーカーが800万ドルを投資

巨大にして古い体質を引きずる自動車産業は、次世代の自動車技術を開発してもらおうと、革新的なスタートアップに望みと夢を託してきた。そのいちばん新しい物語のページが、先日(9月18日)、開かれた。チューリッヒに本社を置くホログラフィーを使った拡張現実技術(AR)とハードウエア(運転者の視界に映像を投影するヘッドアップ・ディスプレイ(HUD)に使われる)を開発する企業WayRayが、ポルシェが主導するシリーズC投資として800万ドル(約9億円)の資金を調達した。これには、現代自動車、以前から同社に投資を行っているアリババ・グループ、招商局集団、JVCケンウッド、さらに政府系ファンドも加わっている。

WayRayは、この資金の使い道として、来年を目処に自動車メーカーにディスプレイ技術をOEM供給すること、長期的には、建築用の窓のような自動車用以外のディスプレイを開発する計画を示している。

WayRayは設立から約5年になる。製品は広く紹介されているものの、まだプロトタイプの段階に留まっている。しかし、その評価額は非常に高い。WayRayに近い情報筋によると、現在の評価額は5億ドル(約560億円)にのぼる。だが、WayRayの創設者でCEOのVitaly Ponomarevは、来年に予定されている製品の出荷が始まれば、その額は2倍になるだろうとインタビューで話している。

「私たちの製品の寿命はとても長いものです」とPonomarevは言う。「私たちは今、自動車業界への部品の認定供給業者になろうとしてるところですが、それには時間がかかります。来年にはティアツーサプライヤーになることを目指しています。年が開けるとすぐに契約が結ばれ、私たちの評価額に影響してくるはずです」。さらに彼は、すでに「すべての大手自動車メーカー」と接触していると話していた。

(資金に関して付け加えるならば、同社は公式には1億1000万ドル(約124億円)を調達していることになっているが、我々の情報筋によると、非公式に1億4000万ドル(約157億円)を、今は支援していることを伏せておきたい投資家から受け取っているという)

自動車用のHUDの市場価値は、昨年の時点で5億6000万ドル(約630億円)と見積もられていたが、2023年までには10億ドル(約1120億円)を超える見通しだ。WayRayのような企業は、コンチネンタルやパナソニックといった企業と頭を付き合わせて、彼らの要求に応えるシステムを作ることになる。これには2つの役割がある。ひとつは、運転者のアシスト。もうひとつは、乗客(または自動運転車の運転席に座る人)に情報や娯楽を提供することだ。

Ponomarevは、2週間以内に、それらのケースに対応するアプリ開発用のSDKを発表すると話している。

企業としてのWayRayは、AIに強く、とくにコンピュータービジョンと車内の安全システムの技術に優れた2つの国にまたがっている。WayRayの研究開発の大部分を占め、最初の(プロトタイプ用の)工場が置かれたのはロシアのモスクワだ。もうひとつの拠点が、現在はスイスのチューリッヒにある。最近までローザンヌにあったのだが、ドイツの国境に近く、複数の自動車メーカーが拠点を置いているチューリッヒに移転した。WayRayは、製品を製造する最初の工場をドイツに構える予定もある。2番目の工場は上海に作られる。現在、上海には営業所があるだけだ。

TecCrunchでは、今年のCES会場でWayRayを見つけて、その技術について簡単な記事を紹介したが、その画像の鮮明さや広さは、HUDの可能性を信じる私たちを勇気付けるものだった。すでにいくつものHUDメーカーが製品を販売しているが、言わせてもらえば、NavdyiScoutなど残念なものが多い。 しかしWayRayは、そうした多くのメーカーとはアプローチの角度が違う。反射式画面や埋め込み型ディスプレイではなく、ホログラフィックAR技術に特化している。

それにより、同社の専門はソフトウエアのみならず、最新のレーザー技術や材料科学(新しいポリマーを開発している)にまで広がったとPonomarevは話す。ホログラフィックHUDを研究している企業はWayRayだけではないが、WayRayがもっとも進んでいると彼は信じている。「特許の面から言えば、私たちが世界でナンバーワンです」と彼は言う。このシステムは、現在作られているものに比べて、20分の1のサイズにまで小さくできる可能性がある。

WayRayは、現在、埋め込み型のHUDシステム、つまり車両に組み込むための技術とハードウエアにフォーカスしているが、それは最近になってからのことだ。今年の初めまで、ユーザーが自分で買って好きな車両に取り付けられる、後付け型のハードウエアも同時に開発していた。

後付け型ハードウエアの問題点は、基本の技術がかならずしも同じでなくても、過激な競争になることだ。「中国など、世界中の何十社もの企業が参入して、後付けHUDビジネスを破壊してしまいます」とPonomarevは言う。「理由は単純です。中身に(独自の)技術がないからです」

後付けハードウエアのもうひとつの問題点は、販売チャンネルを作らなければならないことだ。

「小売りチェーンを通ることで、大きなマージンが取られてしまいます」と彼は言う。「しかし、OEMチャンネルに競争相手がひとつもなかったなら」……これはWayRayが主張する現在の状況だが……「それは金の鉱脈です。顧客は、一緒に仕事ができる時間が作れるまで、私たちのことを列を作って待っていてくれます。敷居が高い(一から始めて新しい技術分野を切り開き自動車産業に参入する)のが難しいところですが、良い面がとても大きく広がっているので、私たちは後付け型から埋め込み型に切り替えました。私たちは、それに相応しい技術を持っています」

それでも、WayRayが成功を実感できるようになるまでには、乗り越えなければならないハードルがある。自動車の内装には物理的にさまざまな違いがあり、それによってホログラフィック・ディスプレイの挙動は変わる。それに、本体はできるだけ小さく、映像はできるだけ大きく映し出すというハードウエアの開発には、つねにその2つの駆け引きによる緊張が付きまとう。

もうひとつ、その車種に、これを受け入れる準備ができているかどうかを考慮する必要がある。高度なドライブシステムや複数のセンサーなどを備えた車種なら、WayRayのシステムから出力される映像のレンダリングが高速に処理されるだろうが、そうではない車種では、WayRayのシステム自身が必要なデータを収集する方法から考えなければならない。それには、より複雑で高価な技術が必要になる。

しかし、そうした困難な問題に取り組んだとしても、見返りは大きい。

ポルシェは、WayRayの技術を、単に運転車のアシストに使ったり、すでに高い性能を有する車のオマケにするだけでなく、いずれはもっと多くのサービスを提供したいと考えている。たとえば、アリババを使った電子商取引だ。

「私たちが手を組むことで、お客様がポルシェに期待している基準での顧客ソリューションを提供できるようになると確信しています」と広報担当者は話している。

「WayRayは、宇宙工学、ハードウエアとソフトウエア開発といったしっかりとした経歴を持つユニークな専門家集団です」と、ポルシェの取締役会副会長であり財務IT担当取締役員のLutz Meschkeは、声明の中で述べている。「彼らの革新的なアイデアと製品には、非常に大きな可能性があります。これを基に、私たちはカスタマイズされたポルシェのソリューションをお客様に提示できるようになります。だからこそ、私たちはこの戦略的な投資を決断したのです」

また、長期的にその技術の応用に対する投資も拡大している。

「WayRayは、ホログラフィックARディスプレイ・システムのハードウエア開発、ソフトウエア開発の両方において、卓越した専門性を有しています」と現代自動車グループの最高イノベーション責任者であり執行副社長の池永朝(ヨンチョウ・チ)博士は声明の中で話している。「現代とWayRayの協力により、私たちはAR技術を利用した、まったく新しいエコシステムを確立し、ナビゲーション・システムの強化だけでなく、スマートシティーやスマートビルディングのためのARプラットフォームも構築することになります。それは、現代自動車グループは新事業でもあり、将来的に、私たちの車を運転されるお客様に、革新的な顧客エクスペリエンスを提供します」

[原文へ]
(翻訳:金井哲夫)