難題多いガラスの3Dプリントはアートとテクノロジの結婚だ

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ガラスの3Dプリントは、ご想像どおり、かなりの難題だ。大量の熱と運を必要とするが、ガラスは均一に冷えてくれないから、簡単に美しい形にはならない。でも、これらの問題をすべて克服出来たら、天国が訪れるだろう。

ヴァージニア工科大学とロードアイランドデザイン学校(Rhode Island School of Design, RISD)の研究者たちが、ガラスの3Dプリントを研究するためのシステムとラボを作った。現在のシステムは、溶けたガラスをセラミック製のタイルの上に吹き出すエクストルーダーを使っている。そして小さな可愛らしいロボットアームがそのタイルを動かすことによって、物の形が一層ずつできていく。最終製品は、複雑で高解像度のものではないし、ガラスを溶融する工程もまだ素朴で原始的なようだが、とりあえず、ガラスを3Dプリントする、という夢は実現している。

“この研究は、アートとデザインとテクノロジとサイエンスが交わったところに生まれるイノベーションの例だ”、とRISDのガラスアーチストStefanie Penderは語る。“テクノロジが主導するアプローチではなくて、たとえばわれわれアーチストは、素材に関する深い理解をデジタルの製作過程に提供できる。この研究は、従来のテクニカルアートがデジタルな工程にリプレースされるのではなく、未来の工程をテクニカルアートがガイドしていく例でもある”。

このような、ローテクの職人芸が支える3Dプリントは、テクノロジとアートが結婚すると、難しい素材でもけっこうおもしろいものができる、という意味でなかなかおもしろい。

出典: 3DPrintingIndustry

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

多様なツールヘッドを駆使する3Dプリンタからすばらしい振り子式時計が生まれた

 

未来には、マルチツールヘッドのロボットが人間の臓器を採取し、人間の生殖サイクルをコントロールするだろう*。そうなるまでには、彼らは素晴らしい時計を作れる。ロボットではなくMatt Olczykが作ったこの時計は、ツールヘッドを交換していろんなことができる3Dプリンタ、ZMorphで作られた。〔*: 原著者は、ロボットが人間社会を支配する未来をテーマに、記事を書いてる人。〕

ZMorphのシステムには、CNCフライス盤、デュアルエクストルーダー、(オプションで)チョコレートエクストルーダー、さらにレーザー焼成機もある。これらのヘッドを全部使ってOlczykは、精密に噛み合う歯車や、数字板、さまざまな彫り出し部品などを作った。たいへんな労力と時間を投じた結果は、なかなかクールだ。ZMorphの連中が書いている:

3Dプリントだけではできないものも多い。3Dプリントのように素材を足し加えていく“足し算の”製造技術は画期的だが、削る、磨く、彫りだすなど、要らないものを引いて取り去っていく“引き算の”製造技術もまだまだ必要だ。すべての技術に制約があり、3Dプリントにも制約がある。それらは、3Dプリントの原理そのものに由来する制約だ。だから、ラピッドプロトタイピングでも実際の加工でも、射出整形やCNCフライス盤のような既存の方法を使うべき場面がある。素材の制約が使える機械の制約や、美的表現の制約、ときにはコストの制約につながる。だから、3Dプリントではできない部分を別の技術で補うのは、当然なのだ。

 

できあがった時計はかなり独特だ。振り子を使って針を動かすが、歯車はよく見えるように表面に展開している。しかしそれは実用時計であり、Olczykはプラスチックや木、それにプレキシグラス(強化アクリル板)まで使って部品を作った。今の3Dプリンタは、Makerbotのような押し出し成形タイプと、FormlabsのようなSLA(光造形)タイプに分かれるが、ここに見るような第三の道もある。

出典: 3DPrint

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

今度は先天的に後ろ足が奇形の猫が3Dプリントで正常に歩けるように

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猫のVincentは生まれつき後ろ足の脛骨がなくて歩けず、誰かがそのキャンプ場で見つけてくれなかったら、幼い子猫のまま死んでいただろう。アイオワ州立大学のMary Sarah Bergh博士も、診療に訪れたVincentを見捨てることなく、3Dプリントで猫用の脚を作った。

実際にVincentの後ろ足を設計して作ったのは、Bergh博士の相談を受けたBiomedtrix社だ。そのチタン合金製の義足は、猫の成長に合わせて調整できる。

Vincentは今3歳で、とても元気だ。

“このやり方は、同じような障害を抱えたほかの動物にも応用できる”、とドクターBerghは語る。“Vincentのケースで技術を磨くことができたから、次からはもっとうまくできると思う”。

Vincentの義足は、最先端の人工四肢技術(prosthetics)の産物だ。傷害のあるペットのために車いすを3Dプリントで作る例はこれまでもあったが、Vincentの場合は素材も技術も最高度であり、しかも技術情報が一般公開されているのが、すばらしい。しかも今のVincentは、本物の(実在した)、パイレーツ・オブ・カリビアンみたいだから、かっこいいね。

出典: 3dprint

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足型をスキャンして精密に3DプリントするWiivvのインソールは、その自然なフィット感でユーザの寿命を延ばす

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人間と機械の融合という不可避の未来の接近とともに、われわれはさらに多くの子音と母音を必要とする。Wiivvも、まさにその典型的な例だ。Wiivvは、あまりにもディスラプティブ(disruptive)な企業なので、その名前を、自動修正をonにせずにタイプすることはできない。同社は、人間が作った自分の足のスキャンをもとに、インソールを3Dプリントする。同社は、あなたの足を快適にするために、300万ドルのシード資金を調達した。

バンクーバーで創業された同社の協同ファウンダShamir HargovanとLouis-Victor Jadavjiは、いずれも3Dプリント企業の出身だ。HargovanとCTOのBen Wynneはともに、HPの3Dプリント部門を辞めて、同社を創った。

同社の300万ドルのシード資金には、カナダ政府からの補助金も含まれている。

同社は現在、足をスキャンしてインソールを売っているが、1月にはKickstarterで資金募集を開始する。これまで約1000名が同社のプロダクトWiivv 100を試したが、その中には看護婦のグループや、消防士、捜索救助隊の人たちもいる。

“New BalanceやAdidasも靴の3Dプリントを宣伝しているが、コンセプトの段階であり、量産はまだだ”、とHargovanは述べる。“弊社では、耐久性とバイオメカニックの二点から、理想的な素材の選択に成功した”。

インソールはしかし、序の口だ。Hargovanのビジョンでは、今後はアスリートのためのパッドや足のガード、ヘルメットなども3Dプリントされるようになる。同社のスキャン技術は精度が高いので、人体と一体化して、違和感のまったくない用具を作れる、という。

“Wiivvは、人間の健康寿命を今よりも10年延ばすことを考えている”、とHargovanは語る。たぶん彼らは、それに成功するだろう。なんといっても、すでに社名に、反復文字を二つも使っているのだから。

〔訳注: 最近のJohn Biggs氏は、ジョークっぽい記事が多い。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

トースターのように誰もが使える3Dプリンタを目指したSkriware、799ドルでフルオート

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まず、下のビデオをご覧いただきたい。アクション映画の予告編のナレーションを担当しているような男が、ちょっとおかしな英語で喋っているこのビデオは、これまでぼくが見たKickstarter上の売り込みビデオの中では、最高傑作だ。おっと、いきなり脇道に逸れてしまったが、このポーランド製の3DプリンタSkriwareは、これまでの3Dプリンタおよび3Dプリントのあり方に不満だった連中が作った。もうこれ以上、新しい3Dプリンタは要らないよ、という声も聞こえるが、Skriwareはもっともっと使いやすいソフトウェアとハードウェアを目指している。

目標は、ユーザにワンタッチシステムを提供することだ。ネット上にさまざまな、3Dプリントオブジェクトのマーケットプレースがある。そこから何かをダウンロードしてプリント物が出来上がるまで、ほとんど人手が介入しない。それはほかの家庭用3Dプリンタでもできるが、799ドルの機種にそんなフルオートの機能はなかった。

低価格化の鍵は、プリントヘッドの設計を単純化したことと、熱をあまり必要としない素材を使ったことだ。彼らは、焦点を使いやすさに絞った。3Dプリントの市場においては、それは新しい切り口だ。

“Skriwareは、できるかぎり使いやすくて、直観的に使える3Dプリンタを目指した。ゲームのフィギュアを作りたい小学生でも、孫にテレビドラマの超人的ヒーローの形をしたクッキーを作ってあげたいと思っているおばあちゃんでも、簡単に使えるプリンタを作りたかった”、と彼らは書いている。

発売は来年の4月だが、すでに完成度は高いようだ。ヨーロッパ製の、電脳内蔵の、デバイスだ。3Dプリンタを売るために、こんな仰々しいナレーションは要らないと思うが、たしかに3Dプリントの市場は、今や変化の時期だ。

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New Balanceが3Dに進出―最新ランニングシューズのミッドソールは3D出力される

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テクノロジーは実際に世界を制覇しつつあるらしい。それはハイテク・シューズのNew Balanceがこのトレンドを最大限取り入れることにしたことでも分かる。同社は近く3Dプリントしたランニング・シューズを発売すると発表した。.

もちろん靴全体が3Dプリントされるわけではない。 3Dテクノロジーが用いられているのはミッドソールの部分だけだ。これは足底に触れる部分とゴムの靴底との間に挟まれる部分で、走ったときに足をしっかり支持し、衝撃を吸収する重要な役割を持っている。

New Balanceは今回3D Systemsの協力を求め、同社のDuraForm Flex TPUというSLSエラストメリック粉末を利用した。これは柔軟で耐久力のある形状を3D出力するのに適した素材だという。

New Balanceのプレスリリースによれば、

3Dプリンティングを利用すればきわめて複雑な構造を最適化して正確に出力でき、必要な部分に十分な(あるいは最小限の)素材を配置することが可能となる。すなわち、1層ずつ積み上げていく3Dプリント・テクノロジーによってまったく新しい.有機的な形状が容易に作成できるようになった。こうした技術の恩恵を得て、New Balanceは人体構造的に革命的なミッドソールの開発に…成功した。

バズワードを少し省いて説明すると、New Balanceは3D出力によってユーザーの足と走り方に合わせてきわめて多数の形状のミッドソールを作ることが可能となったということだ。New Balanceは高度な計測機器を用いてユーザーが走るときに足底のどの部分に最大の力がかかるかを測定し、これに合わせて適切な部分のクッションを増加させることができる。

ミッドソールを3Dプリントしようとしたのはこの製品が最初というわけではない。New Balance自身、3Dテクノロジーを用いたミッドソールをプロ・アスリート向けに2013年から提供している。しかしメインストリームの消費者向けのNew Balance製品に3Dプリンティングが利用されるのはこれが初めてだ。

ただし、製品が実際にお目見えするのは2016年の4月以降で、販売されるのも特定のショップに限られるという。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

あのかわいいTurboRooから動物の義足専門のスタートアップPawstheticsが誕生

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われわれ二本足の人間も、そしてその四本足の友だちも、不運に遭うことがある。ときには、ひどい不運に。ぼくの親友のTurboRooは、そんな不運に対して、良き助けを提供できるだろう。

Turboは2014年に、動物病院に預けられて新しい飼い主を探していた。そのときの彼の年齢は生後4週間だったが、生まれたときから前足がなかった。幸運にも彼は、すてきな里親さんAshleyとRayにもらわれた。前足のないTurbがなんとか歩こうと努力する姿を見て、彼らは最初、玩具の部品を利用して小さなカートをつくった。そんなTurboをテレビのニュースなどが取り上げたため、サンディエゴの航空宇宙工学のエンジニアが、3Dプリンタで補助具を作ろう、と名乗りでた。彼はTurboの体に合わせたカートを作り、TurboはTurboRooになった。世界で初めての、3Dプリンタで車いすを作ってもらった子犬だ。

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里親のカップルも3Dプリンタを購入し、TurboRooの義足の改良を重ねた。デンバーの3Dプリントストアも協力した。そのプロジェクトはやがて”Pawsthetics”(義足prostheticsからの造語、pawは犬などの前足)と名付けられ、あらゆる障害者ならぬ障害生物を3Dプリントで助けようという、大きな目標を持った。

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この壮大な(==資本を要する)”Pawsthetics”プロジェクトは、Indiegogoで資金募集をしている。目標額は5万ドルだ。

今このプロジェクトが計画中のプロダクトは、三本足の犬用のカート/小動物用の義足/前足用固定具/傷口被覆具(傷口をなめないように)、などだ。今ではこのプロジェクトに、いろんな動物の飼い主たちからの、いろんな補助具のリクエストが舞い込んでいる。

人間の人生の支えにもなってくれる小さな友だちが、今、あなたのヘルプを求めている! テクノロジには、こんなすてきなこともできるんだ。ではみなさん、良い感謝祭を(米国時間11/26)。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

無料の3Dデザインアプリケーション3D SlashをRaspberry Piで使える

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無料の3Dデザインアプリケーション3D SlashがRaspberry Pi完全互換になり、Raspberry Piを使った教育用小型コンピュータPi-Topで使えるようになった。

それにより小中高の児童生徒などでも、このシングルボードコンピュータの上で3Dオブジェクトをデザインできる。数年前には考えられなかったことだ。オブジェクトをトラックパッドで動かせるし、キーボードからの対話的操作もできる。25ドルで買えるCAD/CAMシステムだ。

3D SlashのCEO Sylvain Huetはこう言う: “3D SlashのニューバージョンをRaspberry Piの世界に提供できてとても嬉しい”。

アプリケーションのダウンロードはここから。このアプリケーションは、OS XでもWindowsでもLinuxでも使える。

出典: 3DPrint

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

3Dプリンタからプリント物を簡単に取り出せるための奇跡の製品Fleks3Dはわずかに25ドル

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3Dプリンタからプリントされた物を取り出すのはいつも厄介だ。こんなことをやりたい人は、地球上に一人もいないだろう。大金を出して、誰かを雇うべきか? 神は、われわれ地球人を見捨てたのか? われわれはこの、冷たい無感覚な宇宙に無力なまま放置されたのか? そうではない、と思いたいが、でもこの苦痛はひどい。

通常の3Dプリンタは平滑なプレートの上にオブジェクトを押し出し、それは化学物質やテープでおおわれている。その平滑な面からオブジェクトを取り外すためには、スクレーパーと馬鹿力を要す。しかしこれからは、この難局をFleks3Dが救ってくれる。

タネを明かせばそれは、上図のように撓(たわ)むプレートだ。プリントが終わったら、それをちょいと曲げれば、オブジェクトは外れる。バカバカしいほどに当たり前だ、と思えるのは、まさしくそうだからだ。Fleks3DのプレートはUltimaker用やMakerbot用があり、お値段は25ドル。発売は来年2月だ。

この前のKickstarterキャンペーンで成功したときは、数百枚を世の中に提供できたが、その後改良を重ね、対応プリンタの機種も増やした。3Dプリンタからオブジェクトを簡単に取り出すか、それとも、苦しみと悲しみで泣きながら仕事をするか。あなたなら、どっちを選ぶかな。

出典: 3DPrint

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

新生児の微細な血管や臓器を傷めないカスタムメイドの医療器材を3Dプリントで作るNortheastern大学

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医療用ハードウェアの多くが、既製品だ。カテーテルもインプラントも、単純に手近にあるものを使う。でも、未熟児用のとても小さなコネクタや、特殊な形のブレースが必要なときはどうするか? 3Dプリントの出番だ。

Northeastern大学の研究者たちが、個々の患者に合わせたプラスチックやセラミックのインプラントを作り始めている。それがあれば医師は、微細な組織を傷つけたりしないし、またどんなインプラントを挿入するときでもダメージを防げる。

“新生児の場合は、個体によるサイズの違いが大きいし、また抱えている問題もさまざまだ”、とNortheasternの准教授Ran­dall Erbは語る。“でもこれからは、個々の患者に合った形やサイズのカテーテルをプリントして、患部への正確な挿入ができる。静脈に穴をあける心配もなく、薬剤等を迅速正確に移送できる”。

研究者たちの最新の研究論文がここにある

そのシステムはプラスチックとセラミックのファイバを使って、精度の高い剛体オブジェクトを作る。セラミックファイバを使っても、穴やカーブを作れるし、耐久性はプラスチックより高い。研究者たちによるとそれは、木や骨のような丈夫な自然オブジェクトを作るやり方と同じだそうだ。

チームは光造形法と磁力を使ってセラミックファイバの位置と方向をコントロールする。最初にファイバを磁化するやり方はFDAも認可しており、その合成素材の各部に超微弱な磁界を与え、液状プラスチックに浸したセラミックファイバを最終製品の仕様に従って整列させる。それは、強度のある素材を押出成形によらずに成形する、巧妙なやり方だ。

システムはまだ試験中だが、実用化はもうじきだ。

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100ミクロンの高精度3DスキャナEora 3D ScannerはKickstarterで199ドルと超安価

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うちの家族のような原始人は、3Dスキャンが人の魂を盗み取ると信じていて、立体画像の持ち込みすらうちでは許されない。でもEora 3Dスキャナなら、もしかして許されるかもしれない。相当複雑なマシンなのに外見がとてもシンプルで、しかもカメラをたった一つしか使わないからだ。

これを作ったオーストラリアのシドニーのRahul KoduriとAsfand Khanは、太陽光を一点に収束する研究をしている人たちだ。そこから生まれた3Dスキャナは今、Kickstarterで資金を募集している。

Koduriはこう説明する: “Eora 3D Scannerは、手ごろな値段の高精度な3Dスキャナがほしい、という自分たちのニーズから生まれた。太陽光発電の効率を上げるために、朝から夕方まで太陽の位置を追うパラボラアンテナみたいな装置を作ろうとしていた。その設計と仕様作成のためには高精度な3Dスキャナが必要だったが、100ミクロン以下の精度のものは、5000ドル以上もする”。

自作を決心した彼らはプロトタイプを作り、理想の仕様に到達した。

そのシステムは物の表面をグリーンのレーザーでスキャンする。レーザーはBluetoothでスマートフォンのカメラに接続し、物の点群(point cloud, ポイントクラウド)を驚異的な精度で作り出す。しかも、小型のスキャナにしては珍しく、フルカラーでスキャンする。

“Eora 3D Scannerにはグリーンのレーザーがあり、またカメラのCMOSセンサはグリーンのスペクトルへの感度がとくに高い(通常の2倍)ので、屋外などいろんな条件で3Dスキャンができる。人間という動物も緑の中で進化してきたから、グリーンのスペクトルに対する感度がとくに高い”、とKoduriは語る。

これで作った3Dモデルは、ゲームや3Dプリント、プロトタイピングなどに使える。彼らがデモとして見せてくれたAssassin’s Creedのキャラクターのスキャンは、わずか一回のスキャンでびっくりするほど詳細だ。スキャンに要する時間は、単純な物なら3分ぐらい、複雑な物ならもっと時間がかかる。自動ターンテーブルがあるので、物のすべての面を100ミクロン以下の精度で捕捉できる。

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by eora 3D
on Sketchfab

Kickstarter上で初期の支援者には199ドルで提供される(目標額は50000ドル)。その目標額はとっくに突破しているから、これからは誰もが安価に、見事な3Dスキャンを楽しめる。その楽しさを知ろうとしない、うちの家族が気の毒だ。

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RPGのダンジョンの各ピースを自分で3DプリントできるキットDragonlockがKickstarterに登場

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パーテイーは暗い部屋へ入っていく。闇の中でろうそくが燃えていて、向こうの壁に何かが光っている。最初に、シーフ(thief, 盗賊)が入る。彼の小人(こびと)ナイフがギラギラし始める。危険はすぐそばだ!

どうしたらいいか? 壁を3Dプリントして、そこの床にはめるのはどうか? それとも3Dプリントしたビホルダーを部屋へ入れるのは? 柱や階段を作るのは? それとも小さな木製のドアをそこに作るのはどうだろう?

Dragonlockでは、それができる。このKickstarterプロジェクトは、ユーザが対話的な3Dダンジョンを自分でプリントできる。小さいからたくさん作れるし、あとで好きな色を塗れる。

10ドルのパッケージにはモデルが10個あって、簡単にプリントできる。60ドルのKingパッケージには、樽、罠、アーチ、毒キノコなど、いろんなピースがある。

これを作ったFat Dragon Gamesは、3Dモデルやペーパークラフトのメーカーだ。キットの多くはPDFとSTLモデルで、ダウンロードはここでできる。バーバヤーガの小屋もある。

ローブを着て魔法使いの帽子をかぶったら、ぜひ3Dプリントしたダンジョンのピースで遊ぶべきだ。きみのバグベアが感謝するだろう。

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via 3DPrintingIndustry

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昔っぽい未来のためにCAD/CAMと3Dプリントで重厚な木製家具を作るGoebel & Company

Goebel Furnitureの連中は昔流のやり方ですばらしい木製家具を作っているが、デザインのバラエティはCAD/CAMと3Dプリントによるモデルで作り、それから各部材を顧客の注文にぴったり合わせて正確に彫ったり削ったりしていく。Martin Goebelが経営するこの企業は、商用家具と一般家庭用の家具を作っている。商用と言っても、すごくずっしりしていて、心温まるデザインだ。家庭用家具には、遊び心がある。

セントルイスにあるGoebelのワークショップを訪ねたら、彼はそこでハードウッドを寝かせ、それを見事に成形していた。トレンディなウィスキーバーのある通りをずっと行くと古い自動車販売店があり、その中の一角に、隠れるようにして彼の作業場がある。その建物の背後から近づくと、濃密なおがくずの香りに迎えられ酔いそうになる。裏口が入り口であり、正面入口はない。路地から入ろうとすると、会社で飼ってる犬たちが軽快に駆け寄って歓迎してくれる。主人のGoebelは熟練の木工職人で、人間的魅力とびしっとした規律感の両方がある。この楽しい場所から、すばらしい作品が生まれているのだ。

上のビデオを楽しくご覧いただけたら、同社のWebサイトにも行ってみよう。

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光硬化型3DプリンタForm 1で世間をあっと言わせたFormlabsから完成度の高いForm 2がお目見え

同社の最初の製品FormlabsのForm 1を初めて見たときは、これは何か特別なものだ、という感想を抱いた。この3Dプリンタはレーザーとレジンを使って、すばらしくきめの細かいプリントをする。その工程は見てて気持ち良いが、それと同時に、養生処理があるため、ある種かったるい。その後Formlabsは初代機の不満点をじっくりと見直し、あらを削って、プロシューマー向け3Dプリンタのベスト、と呼べる最新機種Form 2を作った。

Makerbotなどそのほかの3Dプリンタは押出成形タイプなので、プラスチックの薄い層を押し出して重ねていく。Formlabsの3Dプリンタはステレオリソグラフィー(光造形法)と呼ばれ、レーザー光が当たると硬化するレジンを使う。オブジェクトは一層々々、光で‘描かれて’いき、すべての層が終わったらレジン槽から取り出される。できあがったオブジェクトは、完全な剛体だ。養生工程は、プリント後のオブジェクトを消毒用アルコールに浸ける。これがあるために、この3Dプリンタは子どもの教育用に採用されなかった。そして今回のForm 2では、この工程がやや容易になり、やや単純化されたようだ。

Formlabsの連中と一緒に、新しいプリンタのデモを見た。層の厚さ(高さ)は25〜200ミクロンで、同社の公式のレジン以外のレジンも使える。各層がプリントアウトされると“ワイパー”が動いて表面をなめらかにする。これが、結果オーライだった前機種に比べての、最大の改良点だろう。

オブジェクトの仕上がりは美しいが、養生に時間と場所を取るため、一般的な消費者製品とは言いがたい。デザインショップやそのほかのプロにはおすすめしたいが、ただし、大きなシンクがあること。

しかしForm 2はすばらしい。最初のForm 1は、世界で初めての消費者にも手が届くSLAプリンタのプロトタイプとして歴史的功績があるが、Form 2は完成製品だ。デザインが美しく、本体とPCソフトウェアの機能も優れている。あなたが思いつくものは、何でも作れるだろう。今注文すると3499ドル、レジンは1リットル149ドルだ。

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チョコレートのトップメーカーHersheyがお客がデザインしたチョコレートキャンディを3Dプリントしてネットと実店で販売

Hersheyのチョコレート科学者たちは今、ユニークなデザインのチョコレートキャンディを3Dプリントしている。この製菓企業は、3D Systems製の3DプリンタCocoJetを使って、合衆国各地でチョコレート愛好家たちに、この未来的なキャンディマシンで作ったユニークに美味(おい)しいデザインを提供しようとしている。

消費者はiPadの上で3Dグラフィクスのライブラリと対話をし、チョコレートのさまざまなデザインを作ってもらえる。複雑な六辺形でもよいし、細かいレース状のパターンでもよい。CocoJetはオープンソースのパターンにも対応するので、ユーザは自分のデザインをCocoJetにアップロードしてもよい。Hersheyでテクノロジマーケティングを担当しているJeff Mundtによると、フィギュアのようなものはプリントが難しいが、理論的にはチョコレートで自分自身の(または好きな人友だちの)レプリカを作ることもできる。

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チョコレート専用の3Dプリンタは実はほかにもある。Choc Edgeも、チョコレートのデザインをカスタマイズできる。そのほかの食品用3Dプリンタの中にも、チョコレートの絹のようにスムーズなテクスチャを扱えるものがある。しかしHersheyは、今実用されているものの中ではCocoJetがいちばん技術的に高度なチョコレート用3Dプリンタだ、と信じている。

“うちでは、ふつうのプラスチック用の3Dプリンタでプリントできる形状なら何でもチョコレートでプリントできる。だから3D Systemsのふつうのプリンタとほとんど同じに見えるけれど、実は大幅に変えられている”、Mundtはそう語った。

本誌はMundtとCocoJetを、女の子のためのDIY/eコマースサービスBrit + CoのカンファレンスRe:Make 2015で取材した。みなさんはとりあえず上のビデオをご覧いただき、Hersheyの、口の中が唾液でいっぱいになりそうな楽しい3Dプリントを、ご自分の目で味わってほしい。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

このキャンディー自動分類器を今日Appleはローンチすべきだった

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最悪のキーノートだったな。ぼくの感想はは正しい? 絶対だよ。

今のAppleにすこしでも才能があるなら、彼らはきっとこの、3DプリントによるSkittles自動分類器をリリースしただろう。代わりに今日は、高い壁で囲まれた庭(walled garden)*の中で、どうでもいいものばかり、見せられたけどね。おえーっ。

この分類器はNathan Petersonの作で、LEDの光でSkittleの色を見分け、それらを正しい場所のお皿に放り込む。現状では色数が限られているので、残念ながらM&M’sは分類できない。

Petersonは書いている:

このSkittles分類マシンはTinkercad(tinkercad.com)を使って設計した。カラーセンサはTCS3200を使っている。DCモーターを3つ使い、回転ディスクの傾斜やSkittlesの落下を検出するために、そのほかのセンサも使っている。

 

彼に今後の計画はまだないけど、Appleと違っていずれきっと、オープンソースにしてくれるだろう。するとみんなが、家でSkittlesを分類できるからね。ぜひ、そうすべきだよ。

〔*: walled garden, 一般に、オープンではなくクローズドであること。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

3Dプリンター製ロケットパーツがいよいよ実用段階へ(さらにその先へ)

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NASAが、3Dプリントで製作したターボポンプのテストに成功したとアナウンスしている。このターボポンプは従来品に比べてパーツ数が45%少なくなっているそうだ。部品数が少なくなることで製造期間や予算も少なくてすむようになっている。またNASAは、他のさまざまなパーツも3Dプリント化してテストを行なっているところなのだそうだ。おもしろそうな未来を感じる話だ。

NASAの発表によれば、ターボポンプは「これまでに3Dプリントで製作したロケットエンジンパーツのうち、最も複雑なもののひとつです」とのこと。3万5000ポンドにも達する圧力を想定して、さまざまな環境下における15種類のテストを行ったのだとのこと。ターボポンプはNASCARの2倍の馬力となる2000馬力の力を産み出すのに使われるパーツだ。

発表を見る限り、ロケットパーツの製造工程に革新的な未来を持ち込む話であるように思われる。これからがとても楽しみになる。

マーシャル宇宙飛行センターのMary Beth Koleblは、今後はNASAにとってもますます3Dプリントの重要性が高まってくると述べている。

マーシャルではターボポンプのテストに加え、今後はほとんどのパーツを3Dプリントで製作したエンジンのテストも行う予定にしています。こうした方法がうまくいけば、NASAはロケットエンジンの開発にかかるコストやリスクを低減できるようになるのです。

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NASAでターボポンプの開発に携わるNick Caseによれば、この種のパーツの開発およびテストには通常4年間が必要となるのだそうだ。それが3Dプリントを活用することにより、半分の時間に短縮できたという。

見る人がみればわかるかもしれないテストの様子を映したビデオを掲載しておこう。

以前には宇宙で3Dプリンターが使えるようになったという記事を掲載した。時代は進み、いつかは巨大な3Dプリンターで「印刷」された宇宙船の中で、小型宇宙船を「印刷」するような時代がくるのかもしれない。ちょっと不思議な感じのする世界だ。

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(翻訳:Maeda, H

Carbon3DがGoogle Ventures他から1億ドルを調達―製造業で3Dプリントが実用化へ

2015-08-21-carbon3d

3Dプリンターのスタートアップ、Carbon3Dは1億ドルの新たな資金の調達に成功した。これによって3Dプリンターの利用はプロトタイプ製造から製品量産の段階に飛躍することが期待される。

今回のシリーズCのラウンドをリードしたのはGoogle Venturesで、これに既存投資家のSequoia Capital、Silver Lake Kraftwerk、Northgate Capitalと新規のYuri Milner、Reinet Investments、F.I.Sが加わった。

Carbon3Dのプリンターはどことなくターミネーターの映画を思わせるが、実は共同ファウンダーのJoseph DeSimone自身が「ターミネーター2からインスピレーションを受けた」と書いている。このプリンターは現在一般的な積層式ではなく、化学的な光硬化プロセスを用いており、従来製品より出力速度が100倍も速いという。DeSimoneは次のように説明している。

Google VenturesのAndy Wheeler「Carbon3Dのテクノロジーは 3Dプリンティングをプロトタイプ用途から製品の製造の段階に推し進めることを可能にする力を持っている。その理由はまず第一に圧倒的なスピードだが、それに加えてきわめて広い範囲の素材が利用できることも重要だ」と述べた。

事実、Carbon3Dはこれまで使えなかった素材を用いてリモコンのケースから椅子の肘掛まで複雑な形状のパーツをプリント可能だ。

Carbon3Dはフォード・モーターズや特殊効果スタジオのLegacy Effectsを始め、すでに自動車、宇宙航空、家電などの企業十数社で採用されている。

Carbon3Dが出力するパーツの多くは、それまで射出成形によって製造されていた。射出成形には金型が必要になるため、製造量が少ない場合はきわめて高くついてしまう。しかし長期的にみればもっとも大きなインパクトがあるのは、Carbon3Dによってまったく新しい構造のパーツが製造できるようになることだろう。

たとえば航空機のフレーム材に使われている高張力鋼を最適の構造のプラスティックに置き換えてCarbon3Dで製造することができるようになるかもしれない。

Carbon3Dプリンターは現在ベータテス中だが、今年中に市販が開始される予定だ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

子どもたちのために3Dプリントによる義手義足を広めるボランティア団体e-NABLE

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先週ロサンゼルスで行われた2015年スペシャルオリンピックス日本サイト)で、Ariという名前の5年生の女の子が、Googleのブースを訪れた。そのブースには、Googleの障害者サポート事業”インパクトチャレンジ“に関する情報がある。でもAriが知らなかったのは、この大会の前と後とでは自分の人生が変わることだった。

AIO Roboticsのボランティア数人がブースに立ち寄って、生まれつき指のない彼女の左手に、カラフルな義手を取り付けた。実はそれは、3Dプリントによる子どものための義手や義足を広めようとしているボランティアネットワーク“e-NABLE”のデモ行事で、事前の手配によりマスコミも大きく取り上げた。

明るいピンク色の義手をつけてもらったときの、Ariの大きなスマイルがすばらしい。何度でも、見たくなるね。

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もちろん、こんな例はもっともっとある。下のビデオでは、8歳のIsabellaが、やはりe-NABLEの努力で新しい義手をつけてもらっている:

テクノロジって、ときには、ほんとにすばらしいよね。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

電子回路を内蔵した完成品を一体成型的に3DプリントできるVoxel8が$12Mを調達…電子製品の製造技術の革命

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複数の素材から成る、立体構造の電子回路を一度のプリントで作る3DプリンタVoxel8が、ARCH Venture PartnersとBraemar Energy VenturesがリードするシリーズAのラウンドで1200万ドルを調達した。これにAutodeskとSpark Investment FundとIn-Q-Telが参加した。資金はこのプリンタを、企業の備品だけでなく、一人々々のエンジニアやデザイナーのデスク上に普及させるための拡販努力に使われる。

同社の協同ファウンダでハーバード大学の教授でもあるJennifer Lewisは、このプリンタに結実した3Dプリント技術をこれまでの10年間研究し、特許も取得している。Voxel8は、導電性インクと可撓性シリコンと高強度のエポキシを使って、完動品の電子部品ないし製品を一度にプリントする。

もう一人の協同ファウンダDan Oliverの説明によると、今の3DプリンタはFDM(fused deposition modeling, 熱溶解積層法)方式でプリントするものが、圧倒的に多い。それは一種類のプラスチックを熱で溶融して押出成形する方式だ。

そしてARCH Venture PartnersのマネージングディレクターClint Bybeeの説明では、“これまで3Dプリントというと、最終製品の一つ々々の部品を個別にプリントするものが多かったと思うが、Voxel8は、その中に電子回路のある機能部品(もしくは小さな最終製品)の全体を一度にプリントする。このような能力のある3Dプリンタが市場に出るのは、実はこれが初めてなのだ”。

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このVoxel8プリンタは、クワッドコプタードローンや補聴器など、さまざまな電子製品の制作に使われてきた。最初からPCBを内蔵するから、これで作った3Dのアンテナは、従来の2Dの製品よりも省スペースで性能も良い。

“このプリンタを使って、次世代の電子製品をいろいろ作れる。それが楽しみだ”、とOliverは言う。“だからデザインやエンジニアリングに関わっている人たちに、個人レベルでこのプリンタが浸透して、さまざまなイノベーションを生み出してほしい”。

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お値段は8999ドルで、最初の20回ぐらいのプリントに必要な素材もついてくる。Autodeskの高度なデザインツールも、同梱で提供される。

今同社には、航空宇宙産業や自動車、国防、医療機器、アパレルなどの大企業のR&D部門から予約注文が舞い込んでいる。発売開始は、今年の終わりごろだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa