アップルがM1チップ搭載した新型Mac Miniを発表

Apple(アップル)はMacBook Air(未訳記事)に加えて、新しいMac Miniも発表した。Mac MiniにはMac専用に設計されたアップル初のカスタムチップセットであるApple M1を搭載している。おなじみのデザインはそのままだが、チップはARMベースのものが採用されている。

「Mac miniをこの価格帯で最も売れているデスクトップと比較すると、miniはサイズが1/10であるにもかかわらず、最大で5倍高速です」と、ハードウェアエンジニアリング担当シニアマネージャーのJulie Broms(ジュリー・ブロムス)氏は語っている。

M1には、4基の高性能コアと4基の高効率コアが搭載されている。​製造プロセスは5nmだ。GPUコアは8基で実行ユニットは128個で、ピーク時の性能は2.6テラフロップスになる。​また、アップルの機械学習用のニューラルエンジンも搭載している。

アップルによると、新型Mac MiniはCPU性能に関しては前モデルよりも最大3倍速くなっているという。GPU性能に関しては、最大6倍高速化されている。MLアクセラレーションも最大15倍高速化されている。

背面にはEthernetポート、6Kディスプレイに対応するThunderbolt / USB4ポート×2、HDMI 2.0ポート、USB Aポート×2、3.5mmイヤホンジャックを備える。

価格は699ドル(日本では税別7万2800円)からで、新型Mac Miniは来週発売される。

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アップルがARMベースの新Macを紹介するイベントをこのページで観よう

Apple(アップル)が米国時間11月10日(日本時間11月11日午前3時)から、ここ3カ月で3度目となるイベントを行おうとしている。アップルはイベントを自社のウェブサイトでもライブでストリーミングしているがYouTubeでも観ることができる。

アップルはすでにデベロッパーカンファレンスで、ARMベースのプロセッサーを載せた新しいMacを2020年に出すとアナウンスしている。そのため今回のイベントは、アップル独自のプロセッサーを搭載する新しいコンピューターを紹介する絶好の機会のようだ。

また、macOS Big Surがいつリリースされるかもわかるだろう。この新しい大型アップデートは、アップルの新しいコンピューターにおそらく搭載されるだろう。また、この機会を利用して、新しいアクセサリーなどその他の細かい発表もありそうだ。

Apple TVを持ってる人は、新しいアプリをダウンロードしなくてもApple TVアプリを開いてApple Eventsを見つければいい。そこで今回のイベントをストリーミングできるし、以前のイベントも観られる。

Apple TVを持っておらず、YouTubeでも観たくない人はアップルのウェブサイトのApple Eventsからイベントをライブストリーミングできる。この動画はメジャーなウェブブラウザー(Safari、Firefox、Microsoft Edge、そしてGoogle Chrome)のどれでも見ることができる。

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日本時間11月11日午前3時開催、アップルの「One More Thing」イベントに期待するもの

Apple(アップル)がWWDCで大々的にApple Silicon搭載Macの発表を行ってから5カ月が経ち、いよいよ今週のビッグイベントで最初のモデルが登場することを声高に宣言している。どのモデルが、どのようにアップグレードされるか、何カ月も噂されているが、まだ明らかになっていない。

ここ数カ月の間、アップルは小規模なイベントを数多く開催してきたが、今回が同社にとってホリデーシーズンが本格的に始まる前の最後のイベントであることも注目に値する。つまり、待ちに待った製品が靴下やクリスマスツリーの下に置かれるのに間に合うように到着するかもしれないということだ。

まず明らかなのは新しいMacが登場するということだ。アップルは6月に、ARMベースのチップを搭載した最初のモデルが2020年に発売されることを認めている。この件に関して、同社の公式は発表をはるかに上回る数多くの噂が飛び交っている。iMacや他のモデルも示唆されているが、今週のイベントでは特に2台の新しい13インチノートパソコン、つまり新しいMacBook ProとMacBook Airが登場するのではないかと考えられているようだ。

先週のBloombergの報道では、2020年のiPhone 12とiPad Airに搭載されているのと同じA14をベースにしたチップの詳細が紹介されている。アップルはこの新チップが「業界をリードするパフォーマンスと協力な新技術を提供する」と豪語している。その他の利点としては、電力効率やバッテリー寿命の向上、セキュリティや機械学習などのモバイルデバイス向けに開発された機能などが挙げられている。

同社は、ファーストパーティのシリコンに完全に移行するための2年間の計画を明言していることを覚えておいてください。つまり、私たちはiMac(これはかなり最近になって1つを受け取った)、Mac miniやMac Proへの大きなアップデートを見ることはできそうにないということだ。

ハイエンドモデルである16インチMacBook Proのアップグレード版の発表も今回のイベントで予定されているかもしれないが、アップルは長い間噂されていたiMacと合わせて再設計に着手しているようだ。同社はファーストパーティーのApple Siliconへの完全移行が2年間の計画であることを明言しており、iMac(2020年夏に新モデルが発売)、Mac mini、Mac Proが大幅にアップデートされることはなさそうだ。

そしてもちろん、新しいソフトウェアも発表されるだろう。アップルは6月のイベント以来、macOS Big Surのリリース日を発表していない。つまりmacOS 11.0が配信されるのはほぼ確実だろう。ここ数年間のデスクトップ用OSにおける最大のアップデートの1つとして、macOS Big SurはMacにいくつかの重要なデザイン変更と新機能をもたらしてくれる。

繰り返しになるが、これがホリデーシーズン前のアップル最後のビッグイベントであることを考えると、我々は1つか2つのMac以外の発表を見られる可能性が高いように思える。最も確度が高い候補は、私たちがここ数カ月間、すべてのアップルのイベントに向けて議論してきたもの、つまりAirTagsとAirPods Studioだ

最近のiPhoneイベントは、HomePod miniの登場と一緒にオーバーイヤーヘッドフォンを発表するには絶好のタイミングにように思えたが、この製品は製造上の問題に直面していると報じられている。現在、市場で最もよく売れているオーバーイヤーヘッドフォンブランドであるBeatsを所有していることを考えると、これは驚くべきことだ。しかし早々に壊れてしまうものよりも、発売が遅くなったほうがいい。

AirTagsは、長い間噂されてきたTileのライバルだ。これはAirPods Studioよりも長く噂リストのトップにあった。現在は間違いなく、発表するのにいいタイミングだ。

現時点での噂リストはここまで。アップルの「One more thing」Mac イベントは米国時間11月10日午前10時(日本時間11月11日午前3時)から始まる。

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(翻訳:TechCrunch Japan)

確かに便利だ、しかし高価で少々期待外れなアップルの新充電器「MagSafeデュアル充電パッド」

Apple(アップル)の新しいMagSafeデュアル充電パッドを試すことができた。これは折りたたみ式のデュアルトラベルチャージャーで、MagSafeを使ったiPhoneと、従来のマグネットチャージャーを利用するApple Watchの両方を充電することができる。

もちろん、宣伝どおりに充電できる。MagSafeのiPhone側にiPhoneを置けば、内部の磁石が適切に位置を合わせてくれる。Apple Watch側は充電器部分がポップアップされるので、クローズドループのバンドでも簡単に使うことができる。また簡単に折りたためるので持ち運びやすく、一方を使わないときも後ろに折りたたむこともできる。MagSafeデュアル充電パッドは確かに使える。

しかしこの折りたためることが、もやもやを感じる原因でもある。このMagSafeデュアル充電パッドは129ドル(日本では税別1万4800円)で販売されるが、70ドル(約7350円)の商品であるように感じるということをご理解いただきたい。電源アダプターが付属しない充電器だとわかったら、40ドル(約4200円)であっても私は驚かないだろう。この充電器にはLighting to USB-Cケーブルが同梱されている。つまり、本製品はユーザーがUSB-Cケーブル対応充電器を持っていることを前提としているが、この充電器はまだ一般的ではないと私は思う。MagSafeデュアル充電パッドにはLightingポートがあるが、ここにはLightning充電ケーブルを挿して使うことができる。

ヒンジと筐体は、プレス成型されたようなソフトタッチゴムでコーティングされている。​ヒンジは正常に動くが、グラグラしておりすぐにシワになる。ゴムは十分に厚く、すぐに破れてしまう印象はないが、信頼性は低い。ヒンジは安価なものであり、アップル製品ではなく価格重視のサードパーティ製アクセサリーのもののようだ。

全体がプレス成形されているため、本体の外周にはこのようなラインが存在する。シールが貼られているが、よく見るとラミネートの層も見える。傷やほつれ、曲げ、汚れの対策になっているようだが、バッグの中に入れるものとしては決して素晴らしいものではない。

白というカラーも良い選択ではない。私の持っているものはすでに薄汚れてしまい、外に持っていけなくなっている。

​充電は十分速く、デバイスはしっかりとロックされる。​Apple Watchの充電部分は、滑らかな小さなクロームのヒンジで最も高級感がある。​MagSafe充電パッドとApple Watchの充電器は、アップルによくある表面処理加工が施されたアルミニウム製だ。​Apple WatchとiPhoneを同時に20Wの電源アダプタで充電できるかどうかはテストできなかった。その結果は今後、更新する予定だ。

​しかし残念ながら、先にAirPowerが大々的に紹介されたが最終的には消滅してしまったことを考えると、全体的には少々期待外れだ。アップルは​、AirPowerを実現させようとしていたときからずっとこの製品を計画していたのかもしれないが、この充電器にまでたどり着いた物語の最後は、実にフワフワフワフワという悲しいトロンボーンの音色のようだ。

MagSafeデュアル充電パッドは確かに機能するし、エンジニアリングにおいて明るい点もいくつかある。​しかし129ドル(日本では税別1万4800円)の充電器と必要な19ドルの20Wの電源アダプタを購入する時点でそれだけの価値があると感じることはないだろう。ほぼ同様の機能を持つサードパーティー製アクセサリーも販売されている。

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(翻訳:TechCrunch Japan)

アップルが労働条件めぐりサプライヤーのペガトロンと新規取引凍結

Apple(アップル)は、台湾を拠点とするOEMメーカーのPegatron(ペガトロン)による学生労働者の取り扱いに問題があったとして、同社との新規取引を停止した。アップルによると、ペガドロンがサプライヤーに関する行動規範を破ったという。

アップルはBloomberg(ブルームバーグ)への声明の中で「ペガトロンは学生が夜間労働をしたり残業をしたり、場合によっては専攻とは関係のない仕事をしたりすることを認めるなど、プログラムの学生労働者への対応を誤り、書類を偽造するなど規範の違反を隠蔽した」と述べた。

ブルームバーグによると、アップルはペガトロンによる是正措置が完了するまで同社を観察処分にしているという。

ペガトロンは、アップルのもう1つの主要サプライヤーであるFoxconn(フォックスコン)と競合している。両社は台湾に本社を置くが、中国やその他の国にも工場を所有しており、労働条件に関する問題に直面している。その一例として、労働者が両社によって過度に長時間労働を強いられていると非難されている。

TechCrunchでは、アップルとペガトロンにコメントを求めている。

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

アップルがiOS 14.2をリリース、100以上の絵文字とLiDARで近くの人を検知する新機能を搭載

Apple(アップル)は米国時間11月15日、iOS 14.2をリリースした。アップデートには複数の新機能だけでなく、いくつかの重要なバグ修正とセキュリティの更新が含まれているが、特に今回のリリースでは100以上の新しい絵文字の追加がアピールされている。

絵文字にはトランスジェンダーの旗、涙を浮かべた笑顔、つままれた指、2人が抱き合う姿、いくつかの昆虫や動物、変装した顔などが含まれている。新バリエーションとしては、サンタクロースやミセスクロースの代わりに、性別を問わないMxクロースが追加された。タキシードは男性に限定されなくなり、ベールは女性に限定されなくなっている。タキシードを着た女性とベールをかぶった男性の絵文字を一緒に送ることができる

今回のリリースでは、iPhone 12 ProとPro Maxを使う目が不自由なユーザーのためのアクセシビリティ機能も追加されている。内蔵するLiDARセンサーにより、iPhoneのカメラの視界にいる人の存在と距離を検出することができるようになっている。

目の前に6フィート以上離れた人がいる場合や人が近づいてきた場合にそれぞれ別のアラートを出す機能は新型コロナウイルスのパンデミックが収束しても有用だろう。ステレオオーディオのアラートだけでなく、人が近づくにつれて速くなる触覚パルスを設定することも可能だ。

またiOS 14.2では、新しい壁紙や、音量が大きすぎる場合のヘッドフォンのオーディオレベル通知、AirPlayのコントロールのデザイン変更といったマイナーな機能も追加されている。

アップルはHomePod Miniを発表した際、同社は家にいる別のアップルユーザーと会話ができる新しいインターカム機能について触れたが、今回のソフトウェアアップデートではiPhone、iPad、Apple Watch、AirPods、CarPlayのインターカムサポートが追加されている。

AirPodsは最適化されたバッテリー充電ができるようになった。これは、iPhoneの最適化されたバッテリー充電と同じように動作するものだ。寝る前にAirPodsの電源を入れても、フルスピードで充電されることはない。その代わりに、iPhoneに目覚める直前にAirPodsを100%に充電するように指示できるため、バッテリー寿命が改善するはずだ。

またアップルは、iPadOS 14.2とwatchOS 7.1もリリースしている。韓国とロシアのApple Watchユーザーは、最新のApple Watchで心電図機能を試せるようになっている。

アップデートの際は、必ずデバイスのバックアップをとっておこう。iPhoneまたはiPadで設定アプリを開き、上部のアカウント情報をタップし、iCloudのバックアップが最新のものであることを確認しよう。または、iOSデバイスをコンピュータに接続して、iTunesまたはFinderで手動バックアップを行うこともできる。設定アプリを開き、「一般」から「ソフトウェアアップデート」を選択することでアップデートを始めることができる。

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(翻訳:TechCrunch Japan)

NVIDIAがFortniteのiOS版をクラウドゲーム経由でリリースか

BBCの報道によると、NVIDIA(エヌビディア)Fortnite(フォートナイト)をiPhoneとiPadに復活させるようだ。

報道によると、NVIDIAはSafari上で動作するGeForceのクラウドゲームサービス向けのバージョンを開発したとしている。

今回の開発により、FortniteのゲーマーはNVIDIAが運営するサーバーでEpic Gamesのタイトルをプレイできるようになる。はっきりしないのは、このクラウドゲーミングサービスがゲームプレイに大きな遅延をもたらすかどうかだ。遅延はゲームプレイに影響を与える可能性がある。

Epic GamesのFortniteの新バージョンは、同社がゲーム内での支払いに関するApple(アップル)のルールを回避したため、iOSプラットフォームでは現在はダウンロードできなくなっている。

Epic Gamesとアップルは収益とルールに関して対立している。同社はゲーム内マーケットプレイスを開発しており、アップルが同社のプラットフォームを通じて行う取引に課す30%の手数料の対象となっていなかった。

この戦略はアップルの利用規約に明らかに違反しているが、Epic Gamesはルール自体が不公正であり、アップルが同社のプラットフォーム上でアプリケーションの配信を独占的に支配している一例だと主張している。

現在進行中の法的紛争は2021年5月まで内容を知ることはできず、また訴訟が解決するまでには何年もかかる可能性がある。

BBCによると、これによりほぼ1億1600万人のiOS版Fortniteプレーヤー、特にアップル製品しか使わない7300万人のプレーヤーにとって、面倒な事態となっている。

Androidとは異なり、アップルは自社以外のアプリストア経由でゲームやその他のアプリをスマートフォンやタブレットにインストールすることを許可していない。

NVIDIAはすでに MacやWindows、Android、Chromebook向けにGeForceのゲームサービスを提供しているが、BBCの報道によると、新バージョンはアップルのモバイルデバイスでも利用できるようになるという。

これが実現すれば、NVIDIAのクラウドゲーミングサービスはiOSプラットフォームをサポートする唯一のサービスとなる。Amazon(アマゾン)のクラウドゲーミングプラットフォームであるLunaも、Google(グーグル)のサービスStadiaも、Fortniteを取り扱っていない。

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

11月13日発売のiPhone 12 Pro Maxと12 Miniをいち早く触ることができた

iPhone 12とiPhone 12 Proは発表から間もない10月の終わりに発売された。残るiPhone 12 Pro MaxとiPhone 12 miniは、米国時間11月6日に予約開始、13日に発売される(日本でも同様に11月6日に予約開始、13日に発売)。

iPhone 12と12 Proに関しては、本誌にはすでにレビューがある(未訳記事)。ハイエンドモデルの12 Pro Maxとローエンドの12 miniの発売を待つ間、これらのデバイスを触り、写真を撮る機会があったのでレポートしよう。

画像クレジット:Brian Heater

繰り返しになるが、もう少し時間が経てば詳しい記事を書けると思うが、現在のところはちょっとしたファーストインプレッションやいくつか写真をお見せすることしかできない。Apple(アップル)がパンデミック前に行っていた発表会後のハンズオンイベントの代わりになる機会に参加できた。

4つのサイズすべてが存在し、説明された。ここ数カ月、大量のAndroidデバイスをテストしてきた人としては、6.7インチのPro Maxは特に大きく感じないという。しかし最上部の写真を見ていただくとわかるように、miniとの違いは歴然としたものだ。

画像クレジット:Brian Heater

スクリーンサイズに対する私たちの認識が、ここ数年で急速に変化したのは驚くべきことだ。初代iPhoneよりも2インチ大きなディスプレイを備えたスマートフォンがいまでは「mini(ミニ)」と呼ばれるようになった。先に6インチのPixel 5でさえ現在の基準ではかなり小さなもののように感じられる。

今回のスタンダードデバイスであるiPhone 12と12 Proの6.1インチディスプレイは、多くの人がしっくりくると感じる大きさだろう。ハイエンドとローエンドの価格差が400ドル(約4万1400円、日本版は安価なモデルで3万2000円)の価格差があるにも関わらず、基本仕様は意外にも一貫している。いずれも5G接続が可能で、新しいMagSafeに対応、そしてOLEDディスプレイやA14チップを搭載している。

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サイズとストレージ、バッテリー容量以外では、カメラに大きな違いがある。ほとんどのスマートフォンメーカーが最も力を入れ成長しているのはこのカメラであるため、驚くべきことではない。4モデルの違いを表にしてみた。

iPhone 12 Pro Maxと iPhone 12 Miniは、11月13日に発売される。

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画像クレジット:Brian Heater

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大統領選挙期間中、AppleやMicrosoftをはじめとしたハイテク株が急騰

米国時間11月3日の大幅な上昇を受けて、4日の時間外取引ではハイテク株が再び急上昇している。テック株の多いNASDAQ総合指数の先物取引は今朝、3.4%の上昇を示しており、より業種が幅広いS&P 500指数の1.7%という上昇予測を、はるかに上回っている。

世界で最も価値の高い企業の時価総額、つまりApple(アップル)は3.9%上昇し、Microsoft(マイクロソフト)が4.4%とさらに上昇したことで、数百億ドル(数兆円)の価値を追加した。

テック市場のより小さな他の企業も株価が上昇しており、時間外取引ではSalesforceが2.9%上昇し、Twilioが3.3%の時価総額を上げている。

取引量の多い資産の価格は過去24時間で急落(The Wall Street Journal記事)し、11月3日夜の米国政府債務の利回りは低下した。これは、投資家が経済全体に対して強気であったことを示している。その後、いわゆるBlue Wave(ブルーウェーブ)が形成されていないことが明らかになったため、再び上昇した。議会が分裂するという見通しが今後の景気刺激策を阻害する可能性があり、その可能性がここ数カ月の市場取引の重要な柱となっている。

11月4日朝、ハイテク株が上昇している理由は完全には明らかにはなっていない。明らかな1つの可能性としては投資家が取引市場に戻り、経済の不透明感が強い時期に定期的に成長する可能性のある企業に資産を集中するため、ソフトウェア関連企業の株を高く買うというシナリオだ。

議会の分裂が景気刺激策の足かせを意味するのであれば、以前のやり方に戻ってみてはどうだろうか。

年末までに、あるいは2021年初頭に株式を公開したいと考えているテック企業やテック関連企業にとって、今回の株価上昇は歓迎すべきニュースである。しかし2020年の選挙がそうであるように、状況はまだ変わる可能性がある。

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Apple Silicon搭載Macついに登場か、アップルの次のビッグイベントは米国時間11月10日

Apple(アップル)が最新の、そして2020年最後のビッグイベントの招待状を送信した。11月10日午前10時(太平洋標準時)に設定された「One More Thing」イベントは、ほぼ確実に待ちに待ったApple Silicon搭載Macの登場に焦点が当たることになるだろう。このビッグイベントは当然のことながら、オンラインのみの開催となるはずだ。

新型コロナウイルスのシャットダウンの中でバーチャルなイベントに移行する中、企業はこのようなスポットライトイベントを例年よりも多く開催できるようになった。しかし記者やアナリストにライブストリームを視聴してもらうだけでは、注目度は小さい。このようにアップルは連続で3つのイベントを開催することで、優位に立っている。最初のイベントでは新しいApple WatchとiPad、2番目のイベントではiPhone、そして今回は同社がMacに目を向けようとしているのは必然のことだ。

今回のイベントでは待望のmacOS Big Surのリリース日とともに、アップルが最も力を入れているARMベースプロセッサを搭載したMacが発表される可能性が高い。6月下旬のWWDCにて同社は、開発者が製品を入手できる発売日のかなり前にこの技術を発表するという、異例の措置をとった。しかしこの技術に触れられるのは、開発キットに限定されていた。

「Macは当初から、パーソナルコンピューティングの最前線であり続けるために、常に大きな変化を常に受け入れてきました。本日、我々はApple Siliconへの移行を発表したことで、Macにとって歴史的な日となりました」と、Tim Cook(ティム・クック)氏はWWDCのイベント発表で語った。「強力な機能と業界をリードするパフォーマンスを備えたApple Siliconは、Macをこれまで以上に強力かつ高機能にします」。来週には、そのすべてが何を意味するのかがわかるだろう。

最近のうわさでは、MacBook Airの新バージョンが2020年第4四半期(10月〜12月)に登場するとされている。MacBook ProとiMacのデザインも刷新されると報じられている。11月初旬のイベントは、アップルがホリデーシーズン前に製品を発表する最後のチャンスでもある。そのため、Tileのような追跡タグのAirTagsやヘッドホンのAirPods Studioなど、長い間噂されてきた他の製品が登場する可能性もある。

TechCrunchではアップルのイベントに関する最新ニュースをお届けする予定だ。

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一部のAirPods Proに異音などの問題、アップルは交換対応を発表

AirPods Proのイヤホンからおかしな音がしたら、その問題はあなた1人が体験しているわけではない。

Apple(アップル)がAirPods Proの販売を開始してわずか数カ月後、一部のユーザーはイヤホンの片方、または両方がガタガタ、あるいはパチパチと音を立てていることに気づき始めた(MacRumors記事)。このノイズはユーザーが移動していると悪化し、時には数カ月間使用した後に発生することもあるという。

アップルは当初、この問題についての多くを語らなかったが、もしサポートに問い合わせた場合には通常はイヤフォンを交換していた。米TechCrunchのメンバーの何人かもAirPods Proでの騒音を体験し、それは交換品でも再発していた。

問題は、公式に認められるほど広範囲に及んでいるようだ。米国時間10月31日、アップル「AirPods Pro の音の問題に対する修理サービスプログラム」を開始した。

新たに公開されたサポートページでは、潜在的な症状の概要が説明されており、いずれもこの問題がノイズキャンセリングシステムに関係していることを示唆している。

  • AirPods Pro から異音 (「パチパチ」という音など)がして、周囲の騒音が大きい時、運動中、または通話中にそれが大きくなる。
  • アクティブノイズキャンセリングが正常に機能しない。例えば低音が欠けていたり、背景音 (街頭や飛行機の騒音など) が大きくなるなど。

アップルによると、影響を受けるのは2020年10月以前に製造された製品のみで、現在製造されている製品ではこの問題が解決されたことを示唆している。サポートページには、故障したユニットは 「修理」ではなく 「交換」すると記載されている。もしそうなら、対応にかかる時間は短いはずだ。

関連記事:アップルがAirPods Proに空間音声の機能を追加、WWDC20で発表

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

iPhoneが目が見えない人に他人の接近とその距離を知らせる機能を搭載する

Apple(アップル)がiOSの最新のベータに、興味深いアクセシビリティ機能を組み込んだ。それは、iPhoneのカメラの視野内に人がいると、その距離を検出するシステムだ。この機能により、現在、何より重要な目が不自由なユーザーが効果のあるソーシャルディスタンスを保つことができるようになる。

この機能はアップルよ拡張現実(AR)システムARKitにあるもので、画像処理の技術用語で「people occlusion」と呼ばれ、人間の形状を検出してバーチャルアイテムがその前や後ろを通るというものだ。この技術に、iPhone 12 ProとPro MaxのLiDAR装置を組み合わせると、目の不自由な人にとって便利なツールができる、とアクセシビリティのチームは気がついた。

一般的に、人が店や横断歩道を歩くときは他の人がどれだけ近く、あるいは遠くにいるかを、目が絶えず判断し注意している。しかしパンデミックの間にまず思いつくのは、他の人と約2mの距離を保つことだ。

この新しい機能は、拡大鏡(Magnifier)アプリ内のもので、iPhone 12 ProおよびPro MaxのLiDAR機能と広角カメラを使って、さまざまな方法でユーザーにフィードバックを行う。

赤外線ビデオに映るiPhone 12 ProのLiDAR。1つひとつの点が、それが反射するモノの正確な距離を教える

第1のフィードバックは、ユーザーに視界に人がいるかいないかを教える。誰かいたら最も近い人までの距離をフィートかメートルでアナウンスし、近づいたり遠ざかったりすると距離を頻繁に更新する。その人がいる方向からの音もステレオで拾う。

第2のフィードバックは、距離を知らせる音をユーザーにセットさせる。例えば6フィート(約183cm)にセットしたら、その人が6フィートよりも離れていたらある音が鳴り、6フィート以内であれば別の音が鳴るようセットさせる。ユーザーが知りたいのは、正確な距離が頻繁にわかることではなく、現在、人と十分な距離が保たれているかどうかということであるためだ。

そして第3のフィードバックは、ユーザーの皮膚に届く振動(周波数)で、人が近づいていることを教えるというものだ。これは目と耳の両方が不自由な人に便利だろう。この機能は検出した人を画面上の矢印で指して教える。視覚が不自由な人にもその程度はさまざまで、どうしても人の助けを必要とする場合も少なくない。これは介護者の役に立つものかもしれない。

このシステムには広角カメラの高画質な画像が必要であるため、暗闇では使用できない。また、ハイエンドのiPhoneに限定されていることも、利用を妨げるかもしれない。

視覚補助ツールは、以前から存在している。多くのスマートフォンや専用デバイスに人やモノを見つける機能が搭載されているが、いずれも標準として活用されているものではない。

この人検出機能は、米国時間10月30日に公開されたiOS 14.2のベータ版が動作するiPhone 12 ProとPro Maxで利用できる。もうすぐ詳細が、AppleのiPhoneアクセシビリティサイトに掲載されるだろう。

カテゴリー:ソフトウェア
タグ:AppleiOS 14iPhoneLiDAR

画像クレジット: Apple

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

中国の第3四半期スマホ出荷台数が減少、新型コロナのリバウンド需要続かず

中国は、初期の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックから真っ先に立ち直った主要スマホ市場だった。厳しいロックダウン措置により、中国は新型コロナ第1波期間に比較的早く回復でき、他の国よりもスマホ出荷が戻り始めていた。

しかし第3四半期に再び減少し始めた。Canalysが発表したデータでは、前期比8%減となった。2019年同期比では15%減だ。長らく業界最大手として君臨してきたHuawei(ファーウェイ)の減速について、同社が現在も米政府との間に問題を抱えている点をCanalysは指摘している。そうしたHuaweiの困難は、Huaweiに次ぐメーカーであるVivo(ビボ)とOppo(オッポ)にカスケード効果をもたらした。

画像クレジット:Canalys

「Huaweiは、8月17日の米国による制裁を受けてスマホ出荷制限を余儀なくされました。制裁により第3四半期はチャンネルに空白が生じました。これは競合他社にはなかったものです。Huaweiは2016年にマーケットの主導権を握って以来、最も困難な状況に直面しています」とアナリストのMo Jia(モ・ジア)氏はリリースで述べた。「米政権の姿勢が変わらなければ、Huaweiは(Harmony)OSとソフトウェアエコシステムの構築にフォーカスし、事業戦略の転換を試みるでしょう。中国政府はグローバルプラットフォームに代わる国産のものを育てたがっています」。

Huaweiの中国本土におけるスマホ出荷台数は前年同期比18%減となった。VivoとOppoの出荷台数も減り、それぞれ前年同期比13%減と18%減だ。Xiaomi(シャオミ)は前年同期比19%増で、第3位との差を縮めた。一方、Apple(アップル)はiPhone 12の発売がずれ込んだにもかかわらず比較的堅調だった。Huaweiが引き続き困難に直面していることで競争が和らいだのかもしれない。

アナリストのNicole Peng(ニコール・ペン)氏は5G対応端末の導入でアップルは堅牢な立場にあると指摘し、「アップルにとってiPhone 12シリーズは中国本土においてゲームチェンジャーとなると予想されます。中国で販売されているスマホのほとんどがいまや5G対応ですが、アップルは大きな隔たりを埋めつつあり、累積している新5G端末需要は大きなものとなるでしょう」と話した。

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タグ:スマートフォンHuaweiApple中国

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(翻訳:Mizoguchi

Appleの新サブスクリプションバンドル「Apple One」が米国時間10月30日にスタート、Fitness+は間に合わず

Apple(アップル)のサブスクリプションバンドル、Apple Oneが米国時間10月30日からサービスを開始する。ただし、ワークアウトサービスのFitness+はまだ準備ができていない。

米国時間10月29日の決算会見で、アップルのCEOであるTime Cook(ティム・クック)氏は翌日、10月30日のサービス開始を発表し、Apple Oneに関して「ユーザーがアップルのサービスを楽しむ最も簡単な方法です」と語った。 Bloomberg(ブルームバーグ)との会話でアップルのCFOであるLuca Maestri(ルカ・マエストリ)氏は、Fitness+の開始時期についても明らかにした。また同社は、現在有償サブスクリプションユーザーは5億8500万人で、2020年末までに6億人を超える見込みであることも話している。

このサブスクリプションバンドルは、アップルのさまざまサービスにより多くのユーザーを呼び込むことが目的だ。これはユーザーをSpotify(スポティファイ)からApple Musicに乗り換えさせる大きな役割があり、それがこの商品の最重要部分に違いない。

月額14.99ドル(日本では1100円)の個人プランにはApple Music、Apple TV+、Apple Arcadeおよび50GBのiCloudストレージが含まれる。アップルは他にも、19.99ドル(同1850円)のファミリープランも販売し、ストレージは200 GBに増える。そして29.99ドルの「プレミア」プラン(日本での提供は未定)にはFitness+とApple News+が加わる予定だ。

アップルのサービス部門は、同社の損益にとって重要な存在になりつつあり、部門売上で史上最高を記録し、四半期のiPhone売上の半分を超えた。決算報告の詳細は以下で読める。

本稿の一部はSarah Perezが執筆した。

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2020年のApple第4四半期決算がいつもと違う理由

米国時間10月29日、Apple(アップル)は第4四半期決算で予測を上回る成果を報告したが株価は下がり、それは投資家が期待以下だったiPhone売上を懸念したためだった。本稿執筆時点で時間外取引の株価は約5%安だ。

ささやかな予測超えだった。アップルの売上647億ドル(約6兆7600億円)はウォール街予測の637億ドル(約6兆6500億円)を上回り、1株あたり利益も0.73ドル(約76.25円)で予測の0.70ドル(約73.21円)を超えた。アップルはサービスおよびMac部門で史上最高を達成したが、iPhoneの売上は対前年比20%減だった。

一般に、アップルの第4四半期は新型iPhone発売後最初の数日間の売上でちょっとしたピークを迎えるが、2020年は発売が数週間遅れたため、新機種は第4四半期に入り込むチャンスを逃しホリデー四半期である第1四半期にすべてまとまることになった。

iPhone 11とiPhone 11 Proは2019年9月20日に発売されたのに対して、2020年のiPhone 12の発売日は1カ月以上後の10月23日で、iPhone 12 Proはまだ発売されておらず11月13日の予定だ。

さらに気になるのは、この遅れが会社全体の製品発売スケジュールに影響を与えるかどうかだ。果たしてiPhone 12とiPhone 12 Proは、かつての機種よりも短いライフサイクルを過ごすのか、それとも10月、11月が今後同社の新しい新発売時期になるのだろうか?

iPhone以外の数字を見ると、アップルは第4四半期に90億3000万ドル(約9400億円)のMacを販売し、iPadを68億ドル(約7100億円)、ウェアラブルなどで78億7000万ドル(約8200億円)、サービスで145億5000万ドル(約1兆5200億円)をそれぞれ売上げた。これはアップルのサービス売上がiPhoneの売上に最も近づいた四半期であるのは興味深い。サービス売上はiPhone売上の半分強まで届いた。2019年は1/3の方が近かった。

次は売上の点で大きな四半期になることが予想されるが、投資家は第4四半期の結果にはあまり惹かれていないようだ。

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タグ:AppleiPhone決算発表

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Appleが簡単動画作成アプリClips 3.0発表、縦位置ビデオサポートでTikTok世代を狙う

Apple(アップル)は米国時間10月28日にビデオ製作アプリClipsの新バージョンを公開した。Clips 3.0では縦型ビデオがサポートされ、TikTokやストーリーなどのサードパーティのSNSアプリへの投稿が容易になった。また横型ビデオやiPhone 12のHDR動画対応など多数の機能が追加された。これ以外にも新しいスタンプやサウンド、ポスターなどが提供されている。

アップルが最初にClipsを発表したのは2017年で、Instagramにビデオを投稿するためのツールを狙ったものだった。そのためアプリは正方形のフォーマットのみサポートしたが、これはその後、時代遅れになっていた。ユーザーは現状、カジュアルなビデオはTikTokをはじめTriller、Dubsmash、Instagram Reelsといった短いビデオ専門のソーシャルネットワークに投稿している。

一方、Instagram、Facebook(フェイスブック)、Snapchat、Pinterest、そして近くTwitterにも登場するはずのストーリーズはもっと長いビデオを中心とし、ユーザーのSNSへの投稿で中心的な位置を占めるようになっている。

アップル自身も縦型ビデオのサポートがClipsに対する要望で最も多かったと認めている

Clips 3.0は正方形フォーマットに加え、16:9と4:3のアスペクト比をサポートする。アプリがiPadで開かれた場合は、デフォルトで横位置が選択される。これは教師が子どもたちを教える際に利用する教育目的の場合、特に便利なはずだ。

iPadのClipsはiPadがMagic Keyboard for iPadのようなケースに入っていても作動し、Bluetoothマウス、トラックパッドもサポートされる。テキスト欄にはApple Pencilで入力できる。

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新アプリはiPhone 12、iPhone 12 ProのリアカメラのHDRビデオをサポートする。

ClipsのUIもリニューアルされた。横位置、縦位置で録画する場合、新しい録画表示窓は画面の上でフロートする。これは「アプリの反応が遅い」と感じる一部ユーザーの不満に対処したものだろう。

またユーザーは、Clips Projectsなどで各種効果にアクセスするなどが以前より容易になっている。

新しいインターフェースにはTikTokの影響が感じられる。例えば効果を下から上にスワイプすると、カードが全面表示されビデオに追加できるスタンプや見出しテキストを選ぶことができる。この利用できる効果をすべて表示するポップアップ式カードのフォーマットはTikTokとよく似ている。ただしこちらはボタンをタップする方式でジェスチャーではない。

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今回のアップデートではコンテンツ系のオプションが増えた。例えばSNS向け系スタンプは8種類が追加された(Instagram Stories向けの「音声オン」など)、矢印や図形は6種類、著作権フリーのサントラも24種類追加され利用できるBGMは100種類になった。Clips内に新しいメディアブラウザが設けられ、自分の作った写真やビデオが選択できる。トーグルルでポスターが表示され、カスタマイズ可能なフルスクリーンのタイトルカードが70種類から選べる。

フィルターやセルフィーもアップデートされ、ユーザーが簡単に音声でキャプションをつけられるLive Titles機能も追加された。

プロジェクトの作成が完了した後、ビデオをソーシャルネットワークに投稿するのも簡単になった。共有画面にはiMessageや「デバイスに保存」に加えてInstagram、YouTube、TikTok、Twitter、Snapchatなどの投稿先が並ぶ。

Clipsは着実にユーザーを増やしてきたが、最後のアップデートは半年前で、他のアプリに比べてアップルの注目度が低い印象だった。同社によれば、ユーザーは毎日数百万の単位でClipsのプロジェクトを作っているという。利用が目立つのは米国、英国、中国だ。

またアップルによれば、2020年に入ってClipsの利用は30%も増えたという。これは学校教育がリモート化し、教師がデジタル教材を作成しなければならなくなったことと関係があるだろう。

画像クレジット:Apple

今回、縦位置ビデオをサポートしたことも一例だが、Clipsは非常に大きな潜在的市場を持っていた。

現在、多くのユーザーがストーリーズやTikTokを利用するサードパーティのアプリ(InShot、Prequel、Splice、PicCollage、Canva、VSCO、Funimate、KineMaster、Magisto、CapCutなど)に短いビデオクリップを投稿している。これまでClipsがこの市場利用できなかったのは縦位置ビデオをサポートしていなかったためだ。

新しいClips 3.0は、世界で本日から順次公開される。

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タグ:AppleClipsTikTok

画像クレジット:Apple

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

AppleがGoogleに対抗する検索を開発中か、同社検索クローラーの動きが活発に

Financial Timesによると、Apple(アップル)は米司法省と議会の両方で反トラストの機運が盛り上がっていることに乗じて、Google(グーグル)に対抗する検索を開発しているかもしれない。

これは、極めて皮肉な動きといえるかもしれない。というのも、反競争的な行為に終止符を打とうとする努力が既存の企業とより身軽な新興企業との間の競争を活発にするというよりも、すでにテクノロジー業界を支配している巨大企業の間に、さらに激しい競争を作り出そうとしているからだ。

Financial Timesによると、アップルの検索技術への関心の再燃は、iPhoneのオペレーティングシステムの最新バージョンiOS 14の一見些細だが重要な変化と、アップルのスパイダリングツールの活動の増加から察することができるという。「スパイダリングツール」は「ウェブクローラー」とも呼ばれ、ウェブ全体のあらゆる細部を探り検索の性能を上げるツールだ。

現在、ユーザーがiOS 14のホーム画面でクエリ(検索項目)をタイプすると、アップル自身が行った検索の結果が表示され、ウェブサイトのリンクを教えてくれる。この機能は、これまでのiOSのベータバージョンでもポップアップしていたため、よく知られていた機能でもある。CoywolfのJon Henshaw(ジョン・ヘンショウ)氏は、アップルのクローラーによる検索量の増大を8月という早い時点で気づいていた(Coywolf記事)。

Financial Timesが引用している情報筋によると、この変化は、社内的な開発だったアップルの検索が新しい段階に入ったことを物語っている。すなわち同社はこれから、検索に本格的に力を入れていくのかもしれない。

カリフォルニア州クパチーノに本社のある企業には、確かに検索の専門的技術がある。同社は3年ほど前にグーグルの検索のトップだったJohn Giannandrea(ジョン・ジャナンドレア)氏をスカウトした。それは、アップルの人工知能技術の基盤を支え、Siriの音声検索を改良するためだと一般的に思われていた。そのときのアップル社内の組織構造を見ると、ジャナンドレア氏が未来の「検索プロダクト」とSiriの両方をフルタイムで担当していることはあり得なかった。しかし可能性としては、別の機能を手がけているチームを彼の専門知識と技能が助けていたこともあり得る。

どんな検索ツールにせよ、自力開発はアップルが検索を導入するための第三の方法だ。現在、同社はグーグルとの高額契約により、グーグルをデフォルトとする検索サービスを利用している。これもまた、検索をめぐるグーグルのいわゆる反競争的行為に対する司法省の調査の中核にある。市場の他のメジャーな検索サービスだけが、MicrosoftのBingを利用して彼らの検索結果を補強している。

たしかに活動が活発化している兆候はあるが、アップルのクローラーの活動に対しては、企業が秘密裏に行っている開発に対する煙幕であるという説よりも、アップルがすでに相当明確に述べている目標に沿った活動だという説の方が、妥当かもしれない。

アップルが検索でグーグルと正面衝突するという話は、たしかに大きな見出しにはなるが、活動の活発化はもっと合理的に説明できる。それは、Siriが検索のクエリをもっとうまく扱えるようになり、アップルとグーグルやMicrosoft Bingのような検索サービスとの間の仲介ができるようになるためという説だ。このような人間を介さない検索、いわゆる中抜きは、数年前にグーグルが始めて、Siriの同じような機能と競合するために拡張を続けてきた。

その一部は、セマンティクス(意味論)に行き着く。「検索エンジン」という言葉の意味は、「人びとが質問をタイプするウェブサイト」だろうか、それともウェブの結果をホワイトレーベルのように扱って独自の目的に使う音声アシスタントのことだろうか。自分のプラットフォームで、グーグルのような怪物的なブランドにのさばられたくない。どんな分野でもそれが、競合する者の強力な動機だ。Siriの上での検索はSiriのサービスでありたい。

そうやって、Siriだけであらゆる用を済ませたいとアップルが欲するのは、最近の規制によってOS、ここではiOSの初期化においてユーザーが、検索プロバイダーを選べるようにするべきだと声を上げている(Axios記事)ことへの対応でもある。しかしそれは、グーグルの助けにはならない。それでなくてもグーグルはアップルに数十億ドル(数千億円)を払って、世界最大のモバイルウェブユーザーであるiOSユーザーを確保しようとしている。グーグルとしては、人びとが検索を選べるようになっても、依然としてグーグルを使うというだろう。Siriを検索でも出しゃばり屋にしたいもう1つの理由は、それによってグーグルでなくアップルが上になるからだ。

TechCrunchは現在、アップルにコメントを求めている。回答が届き次第、本記事をアップデートする。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:AppleGoogleiOS検索

画像クレジット:Bryce Durbin / TechCrunch

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Facebookもクラウドゲームへ参入、Appleと同社の新たな確執が生まれる

まもなくFacebook(フェイスブック)は、クラウドゲームの世界に参入する、最新のハイテクの巨人になるだろう。彼らのアプローチは、Microsoft(マイクロソフト)やGoogle(グーグル)が構築したものとは異なるが、中心的な問題を抱えている。それはApple(アップル)への対応だ。

フェイスブックは、Stadia(スタディア)やxCloud(xクラウド)に対抗するようなコンソールゲームを開発してはいない、その代わりに彼らが集中するのはモバイルゲームだ。すでにローカルのデバイス実行できるモバイルゲームを、クラウドストリーム配信するのはなぜだろう?フェイスブックが目指しているのは、ユーザーがより迅速にゲーム参加できるようにすることで、ゲーム広告を見ていることと実際にそのゲームをプレイすることの間の垣根を下げることだ。ユーザーは何もダウンロードせずにそのままゲームの中に入ることができる、最終的にモバイルアプリストアからそのタイトルをダウンロードすれば、中断したところからゲームを再開することができる。

フェイスブックのサービスは、デスクトップ上のウェブとAndroid(アンドロイド)向けにローンチされiOSは除外される。フェイスブックが、アップルのApp Store利用規約に概説されていると説明するユーザビリティ制限がその理由だ。

新しいプラットフォームを使うと、ユーザーはフェイスブックの広告から、直接モバイルゲームをプレイを開始することができる。(画像クレジット:Facebook)

2020年のアップルは、Spotify(スポティファイ)、Tinder(ティンダー)、Fortnite(フォートナイト)などの主要アプリケーションの開発者たちから、 App Storeからダウンロードしたアプリの収益から徴収する手数料の多さで猛烈な攻撃を受けてきた。一方、クラウドゲームプラットフォームを構築することを目指す企業の苦悩はますます微妙なものとなり、これらのプラットフォームが、基本的にアップルデバイス上で動作することがどのように許されるのかにつながっている。

アップルは当初、かつてAppStoreでは禁止されてきたグーグルやマイクロソフトのクラウドゲームアプリへの道筋の提供に及び腰だった。iPhoneを提供するアップルは、最近これらのアプリケーションが存在できるようにポリシーを更新したが、プラットフォームメーカーたちが希望していたものよりも複雑な内容であり、メーカーのプラットフォーム上でゲームタイトルをクラウドストリーミングできるようにするためには、まずユーザーをApp Storeに送るよう強制した。

大規模なシングルプレイヤー型の大作ゲームをダウンロードしようとするユーザーにとって、そのような短い回り道は不便だが、長年フェイスブックのゲームエグゼクティブを務めるJason Rub(ジェイソン・ルービン)氏は、このアップルの契約条件は、何もダウンロードせずにモバイルゲームのプレイをすぐに始める手段を提供しようとしているフェイスブックのプラットフォーム構想に対しては、役に立たないという。

ルービン氏はTechCrunchに対して「消費者体験を悪化させるハードルの連続です」と語る。

アップルはTechCrunchに対して、アップルのガイドラインに従ってフェイスブックのゲーム活動の取り込みを行うために、フェイスブックとの連携を続けていると語った。各ゲームをApp Storeに提出して審査するか、Safari上でサービスを運営することで、プラットフォームはiOSを使うことができるという。

モバイルウェブ上に新しいプラットフォームを構築するという点では、ルービン氏は、現在禁じられているように、iOSアプリのユーザーをブラウザベースのエクスペリエンスに振り向けることができないならば、フェイスブックはその数十億人のユーザーを、主にブラウザからサービスにアクセスするように奨励することはしないという。Zoom(ズーム)会議中に、ルービン氏はこの機能がiOS上でどのように動作させることが可能かを示した、ユーザーがアプリ内の広告をタップすると、モバイル版Safari(サファリ)内でのゲームエクスペリエンスへとリダイレクトされるやり方だ。

「でも、現在はそれをタップしても、ウェブに行くことはできません。アップルは『いや、いや、いや、いや、いや、そんなことはできない』というのです」とルービン氏は語る。「アップルはそれを、自由でオープンなウェブだというかもしれませんが、実際にそのウェブ上で構築できるものは、彼らがコア機能に含めることに決めたものによって限られてしまうのです」。

フェイスブックのPlay副社長ジェイソン・ルービン氏(画像クレジット:Facebook)

ルービン氏はゲーム開発スタジオであるNaughty Dog(ノーティ・ドッグ)を1994年に共同創業したが、その会社は2001年にソニーに買収された。ルービン氏は、2014年に買収が発表されたOculus(オキュラス)に数カ月後に入社して以来、フェイスブックに在籍し続けている。以前ルービン氏は、バーチャルリアリティヘッドセットのゲームエコシステムの管理を担当していたが、2020年になって彼は、フェイスブックのPlay部門担当副社長として、コアなアプリケーションファミリ全体にわたる、同社のゲームの活動を担当することになった。

ゲーム開発者 / プラットフォームの小競り合いに精通したルービン氏は、フェイスブックがアップルに対して抱いている不満と、2020年の夏にアップルを訴えたEpic Games(エピック・ゲームス)からなどの苦情を、すばやく区別してみせた。

「私たちは、グーグル(Android)に対しては、30%を支払っているという事実はきちんとお伝えしておきたいと思います。アップルの問題は、お金に関するものではないのです」とルービン氏はTechCrunchに語る。「もちろん、グーグルが30%を徴収することは妥当かどうかを議論することはできますけどね。しかし、もしアップルが私たちがここで提供しているものを、消費者のみなさんが手に入れる機会を与えてくれるなら、私たちは今すぐアップルに喜んで30%を支払います」。

フェイスブックの経営陣はアップルの高い手数料収益に対して苦言を呈しており、直近ではApp Storeの課金モデルがパンデミックの中で小企業を苦しめていると批判していたが、フェイスブックもゲームに対して30%の手数料を徴収する。この騒動は結局(VERGE記事)、 中小企業がオンラインイベントを開催する際のチケット販売代金に対しては、2020年の年末までアップルが手数料徴収を行わないという発表につながった。

アップルが、主要ゲームプラットフォームが消費者に対して個別にゲームを提供するための道を歩むことに対して首を縦に振らないことは、消費者がこれらのクラウドプラットフォームへシフトすることによって、App Storeの収益の大きな部分が失われかねない事実を強調している。CNBCの推定によれば、アップルは2019年にApp Storeから約500億ドル(約5兆2000億円)の収益をあげている。そしてゲームは長い間、アップルにとって最も利益率の高い部門だった。

フェイスブックはこれを、ゲーマーのための主要なプラットフォームとの困難な戦いと捉えているが、弱者同士の戦いではない。フェイスブックは2019年に約700億ドル(約7兆3000億円)の広告収入を得た。彼らのモバイルゲームスタジオ向け製品の改善は、その数字を増すための意味あるステップとなるだろうし、アップルのApp Storeのルールを脅かすものになるかもしれない。

当分の間、フェイスブックは今回のローンチをかなり控えめに行っていく。ローンチ時に利用可能になる予定のタイトルは5〜10個しかない、とルービン氏は語る。フェイスブックは無料のこのサービスを今週、米国内のいくつかの州で展開する、対象になるのはカリフォルニア州、テキサス州、マサチューセッツ州、ニューヨーク州、ニュージャージー州、コネチカット州、ロードアイランド州、デラウェア州、ペンシルバニア州、メリーランド州、ワシントンD.C.、バージニア州、ウェストバージニア州などだ。地理的にバラバラな展開が行われる理由は、クラウドゲームの技術的な限界によるものだ。利用しやすいエクスペリエンスを得るには、ユーザーはサービスが展開されるデータセンターの近くにいる必要があるのだ。今後数カ月で米国の他の地域への拡大を目指している、とフェイスブックはいう。

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カテゴリー:ゲーム / eSports
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画像クレジット:Alexander Koerner/Getty Images / Getty Images

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(翻訳:sako)

対Apple訴訟でEpic Gamesが優越的地位の乱用による反トラスト法違反を強く主張

世界的な大人気を誇るゲーム「Fortnite(フォートナイト)」と多くのデベロッパーに利用されているゲームエンジンのベンダー、Epic Games(エピックゲームス)はApple(アップル)に対して訴訟を起こしているが、法廷で反トラスト法に違反する反競争的行為があったと強く主張した。

反トラスト法はリベラル、保守を問わず米国でますます注目を集める問題となっている。これはEpicの訴訟にとって有利な環境を作るものだ。

2020年10月に入ってトランプ政権の米司法省はGoogle(グーグル)に対して反トラスト法訴訟を起こした(未訳記事)。一方、米国議会は時価総額1兆ドル(約104兆7000億円)を超える4大テクノロジー企業の独占的な力を制限するためのロードマップを提示している。4大企業とは、Facebook(フェイスブック)、Amazon(アマゾン)、Apple(アップル)、Alphabet(グーグルの親会社)だ。

Epicの弁護士は訴状で、同社がアップルと結んだ契約に違反したことを認めている。しかしEpicはこの契約をやむを得ず結んだものであり、契約条項においてアップルが課す制約が違法なものであるとして次のように主張した。

「Epic GamesがiOSデバイス上で消費者が直接支払いができるようにする手段を講じた際、EpicはアップルがiOSアプリのデベロッパーに課した契約上の制限のいくつかを破った。しかしEpicがこうした手段をとったのは、この契約が違法であるからだ。Epicが直接支払という手段を選んだのはアップルによる独占が存在することを明らかにし、消費者に歓迎され利益をもたらす競争をiOSに導入するためだった。Epicはこの変更を予告なしに実行したが、それは予告をすればアップルがその独占的支配力を利して競争的手法の実現を妨害したはずだからだ」。

結局この議論は「アップルは自社のスマートフォン上のマーケットプレイスで行われる商取引に対して、アップルを通すことを強制する支配権を持つのか」という点に行き着く。

Epic GamesのファウンダーでCEOのTim Sweeney(ティム・スウィーニー)氏は「これはバカげた誤った考え方だ」とツイートしている。

Epicは法廷で「アップルの契約に含まれる制限事項は反競争的であり、開発者、消費者双方の選択自由を否定するものだ」と主張した。

Epicはゲーム内にマーケットプレイスを作りプレイヤーが直接同社に支払いができるようにした理由は「App StoreがiOSエコシステムの不可分の一部ではなく、単にアップルが独占を維持するための道具に過ぎないことを証明するためだった」と主張した。

Epicは訴状に「アップルには契約から生じるものを除いて、Epicの労働の成果を横取りする権利はない。消費者はEpicに対して創造性やイノベーションの対価を直接支払うにあたってFortnite内の課金システムを利用すること選んだ」と書いている。

この訴訟は時価総額世界最大級の企業とゲーム業界の期待の星であり、圧倒的にユーザーに人気のあるゲームを開発運用している会社の間で争われている。Epic Gamesは2020年8月にFortniteアプリ内でゲームプレイヤーがデジタルグッズを購入した場合、アップルのアプリ内課金システムを通さず、ゲーム内から直接支払いができるメカニズムを実装した。

Epicは同じ仕組みをAndroidアプリにも追加した。アップルに加えてAlphabetも直ちにFortniteをアプリストアから削除した。10月に入ってYvonne Gonzales Rogers(イヴォンヌ・ヌゴンザレス・ロジャーズ)判事は9月に出されたEpicの申し立てによる暫定差止命令を維持した。このこの命令はアップルがEpicのゲームエンジンであるUnreal Engineを削除することを報復として禁止したが、アップルがEpicのFortniteをストアから削除した点については差し止めを認めなかった。

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カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:AppleEpic GamesApp Store反トラスト法

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

iPad版Microsoft Officeがマウスとトラックパッドをサポート

予告どおり、Microsoft(マイクロソフト)がMicrosoft 360のiPadOSバージョンでトラックパッドとマウスをサポートしたことを発表した。WordとExcelとPowerPointもその対象に含まれており、タブレットとデスクトップの差を減らそうとするApple(アップル)の長年の努力に、また重要な一歩が加わることになった。これでiPadはさらに充実した生産性マシンになる。

アップルがそのための基盤を作ったのは、2020年3月のiPadOS 13.4のリリースのときだ。iPad Proの最新バージョンと合わせて、トラックパッドとマウスのサポート、そしてそれによる画面上のカーソルのサポートが発表された。TechCrunchではのRomain その詳細をまとめている。新しいタブレットとオペレーティングシステムのアップグレードとともに、トラックパッドを採用した高価なキーボードが紹介された。

画像クレジット:Microsoft

本日発表されたアップグレードはそれの実装であり、最新のiPadやiPad Pro、iPad Airでマイクロソフト製の生産性ツールを使うとき、デスクトップ版に近い使い方ができる。Officeの標準機能であるテキストの高輝度表示やExcelにおける一定範囲のセルのセレクト、グラフィクのサイズ変更などができる。以前からあったものばかりだが、これまでノートやデスクトップパソコンの上でそれらを使い慣れていた人には、ありがたいだろう。

アップデートでは他にも、より明快なインターフェイスや新しいメニュー編成などいくつかの追加がある。マイクロソフトによると、これらのエンドユーザーへの展開は「2週間後」になるとのことだ。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa