IntelのQ3決算はアナリストの予想をあっさりと上回り、とくにチップの多様化専用化で稼ぐ

本年第三四半期のIntel Corp.は、アナリストたちの予想をゆうゆう上回る数字によって、この世界的かつ支配的なチップメーカーがこのところ他社に後れを取っているという界隈の懸念を払拭した。

IntelのCEO Brian Krzanichが声明文で述べている: “第三四半期の業績は好調で、全分野で強力な結果が得られた。本年は弊社にとって記録的な年になると思われる。そう言えるほどの大きな前進と未来展望に、私は心躍らせている。人工知能や自動運転などの分野で従来よりも多くのイノベーションが進展しているためIntelは、これまでで最強の製品ラインナップを揃えることができている”。

同社が発表した調整済みの決算報告では、EPSはThomson Reutersのアナリストたちが予想した80セントに対し1ドル1セントになった。売上は予想157億3000万ドルに対し、実績161億ドル5000万ドルである。収益は前年同期比34%増の45億2000万ドルだった。

Intelの株式は今週、マーケットに火を着け、その週だけでも14%上がった。さらに終了後にも1%の上昇を見た。

これらの数字は、これまでの中核的ビジネスだったパーソナルコンピューティングの次を目指す、というIntelの戦略転換が功を奏し始めていることの兆しだ。

同社のデータセンター事業や、中核的なメモリ事業、それに物のインターネット(IoT)事業はいずれも今四半期の売上の急伸に貢献した。

とくに重要なのが“Programmable Solutions Group”と題された項目で、これはIntelの未来に最大の貢献をすると思われる分野だ。…これには、自動運転車や人工知能向けチップなどが含まれる。

このグループは売上が10%伸びて4億6900万ドルを記録した。IoT部門は23%増の8億4900万ドル、不揮発性メモリソリューショングループは37%増の4億6900万ドルを記録した。

—この稿続く—

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WineryGuideはその名のとおりワイナリーのガイドだ(目下カリフォルニアのナパヴァレーに限定)

ワインとガイドブックの両方が好きなぼくは、WineryGuideに目がとまった。Aga/Mariusz Andryszewski夫妻が作ったこのサービスは、ナパヴァレーのワイナリーのコンパクトでスマートな詳しいガイドだ。

CTOのMariusz Andryszewskiは曰く、“WineryGuideには、プロのワインコンシエルジュが長年蓄積した経験や知識とツアーガイドが、簡単なユーザーインタフェイスの下に詰め込まれている。よく聞かれる質問に最新の技術を使って答えているし、ユーザーが今いるところから行きたいところへどうやって行くべきかを、正確かつ簡明に説明している”。最初のバージョンは簡単なガイドだったが、今のiOSネイティブアプリにはクーポンや位置対応のお買い得特典などがミックスされている。

制作にはワインのエキスパートJohn Stallcupが参加し、ワイナリーのマーケティングツールに過ぎないアプリではないアプリを作り上げた。また、当地のホテルに必ず置いてある観光パンフレットのような、浅いガイドでもない。

“Agaとぼくは、ナパヴァレーに何年も通っている。どの季節に行っても景色は素晴らしいけど、ワイナリーは行くところがだんだん絞られてきた”、とMariuszは語る。“だから、おかしなことに、新しいワイナリーを見つけようと思ったら地元の地方紙を見たり、旅行ガイドや誰かの推薦に頼るようになった。既存のモバイルアプリは、広告費を払っているワイナリーを優遇しているし、Google Mapsはワイナリーの情報が詳しくない。もっと、ナパのインサイダー的な情報が必要だ、と思った。そこでシカゴからベイエリアに引っ越して、協同ファウンダーを見つけ、プロジェクトをスタートさせた”。

このサービスはまだ完全に自己資金のみで、一日のユーザー数は数十名だ。今後の展望としては、ワイン中心のナパヴァレーガイドに成長して、すべてのハイテク企業をスポンサーにしていきたい。

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Googleのライフサイエンス部門Verily社が細菌に感染した蚊2000万匹をフレズノに放つ

Googleの親会社Alphabet傘下のライフサイエンス企業Verilyが、研究室で育てて、細菌に感染させた蚊2000万匹を、カリフォルニア州フレズノにリリースする計画を準備している。そしてそれは、良いことなのだ!

実は、ジカ熱を媒介するネッタイシマカがその地域に蔓延している。今年の初めには、ある女性がフレズノで、ジカ熱の最初の感染者と確認された。それは、それまで旅をしていたパートナーとの性的接触によるものだった。今では、何か対策をとらないかぎり、感染の流行が避けられないおそれがある。VerilyのDebug Projectと呼ばれるそのプランは、ジカ熱を媒介する蚊の人口(生息数)を一掃して今後の感染を防ぐ、というものだ。

蚊の人口をいじると予期せざる弊害はないのか? それはない。この種類の蚊は、2013年に初めてその地域に入ってきたのだ。既存生態系の一部ではない。

では、どうやって退治するのか? Verilyの雄の蚊はボルバキア菌に感染していて、人間には無害だが、雌の蚊と交配すると感染し、卵子を発生不能にする。

おまけに、雄の蚊は噛まないから、フレズノの住民が今以上に痒さを我慢することにはならない。

費用に関する発表はないが、蚊をリリースするチームのエンジニアLinus UpsonがMIT Technology Reviewで、次は同じことをオーストラリアでやる、と言っている。

“環境が変わっても同じ効果があることを、証明したいんだ”、と彼は同誌に述べている。

Verilyの計画では、フレズノの面積300エーカーの地域社会二箇所に、20週間にわたって、毎週100万匹の蚊を放つ。ボルバキア菌に感染している蚊をリリースする規模としては、アメリカでは過去最大である。

Fancher Creek地区の住民は今日(米国時間7/14)から、Verilyのバンがやってきて小さな虫たちの健康的な大群をリリースする様子を、目にすることになるだろう。

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Cisco、対話型AIのスタートアップ、MindMeldを1.25億ドルで買収

今日(米国時間5/11)CiscoはMindMeldを1.25億ドルで買収すると発表した。2011年に設立されたMindMeldは、クラウドベースのサービスを使って企業の対話型インターフェース構築を支援する。

当初はExpect Labsと名乗っていたこのスタートアップは、TechCrunch Disrupt SF 2012のステージ上でデビューした。当時同社は、ユーザーの会話を聞き取って関連する情報を提供するiPadアプリを作ろうとしていた。その後、事業を拡大して構文解析、言語認識などのAPI群を提供するようになった。

MindMeldが提供するAPI

MindMeldはこれまでに、1540万ドルのベンチャーキャピタル資金をIDG Ventures、Greylock Partners、Bessemer Venture Partners、Intel Capitalなどから調達してきた。対話型AIは、M&A活動にとって常に注目を集めている分野だ。Samsungは昨年Vivに2.15億ドルを支払って、同社のテクノロジーを自社のパーソナルアシスタントであるBixbyに衣替えした

「MindMeldは、AIを備えた対話インターフェースを誰でも導入できるように、初めから終わりまで支援する」とIDG Venturesのパートナー、Alexander Rosenが本誌のインタビューに答えて言った。「AmazonとGoogle以外でこれができるところは多くない」。

このところCiscoは買収づいている。今年に入ってAppDynamicsを37億ドルの巨額で買収した。Ciscoは自らをソフトウェア会社であると定義しようと努めている。

「MindMeldと協力して当社のコラボレーション・スイートを強化し、Cisco Sparkを始めとするコラボレーション製品に新しい対話型インターフェースを加える」とCiscoの経営企画責任者のRob Salvagnoがブログで言った

もしCiscoがソフトウェアに本気で取り組むつもりなら、AIは不可欠な中核技術であり、将来のあらゆる製品の基盤になる。Ciscoは、同社のMindMeldチームを中心に認知的コラボレーションチームを作ると言っている。IBM ワトソンの認知コンピューティンググループの美的思想を思い起こさせる行動だ。

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血液検査スタートアップのセラノス、創業者の持ち株を投資家に提供

Theranosが生き残る望みのひとつは、投資家に持ち株を倍増させる提案をすることであり、ファウンダーであるElizabeth Holmesの持ち株も供出する。ただし投資家が訴訟しないことが条件だ。

Theranosは、投資家と消費者による相次ぐ訴訟で窮地にたたされている。昨年Theranosの血液検査製品は、精度に問題があり自身の基準に達していなかったことが発覚したためだ。主要パートナーである薬局チェーン大手のWalgreensは販売を中止し損害賠償訴訟を起こした。

Wall Street Journalによると、2月にTheranosの取締役会は、投資家を鎮静化させるためにファウンダー、Elizabeth Holmesの持ち分を含めて自社株を供出することを承認した。

2015年にTheranosが6億ドルを調達した最後の投資ラウンドの投資家が対象となる模様で、同ラウンドで購入した株の2倍の株を入手することになる。 BlueCross BlueShield Venture Partners、Continental Properties Co.、Esoom(台湾企業)、Jupiter Partners, Palmieri Trust、Dixon Doll、Ray Bingham、およびB.J. Cassinら後期段階の投資家も対象となる可能性がある。Wall Street Journalが報じTheranosも認めた。

「これは従業員、投資家その他の利害関係者と今後の関係を築くための積極的施策だ」とTheranos取締役のDaniel J. WarmenhovenがTechCrunch宛ての声明で語った。「Holmesは他の株主の持ち株が希薄化されることを防ぐために自身の持ち株を提供することを申し出た。私の経験上これは特別に配慮された提案であり、当社の経営状況への理解を示しているだけでなく、Holmesの無私無欲と会社の成功に対する思い入れを反映したものだ」。

Holmesがどれだけの株式を手放すつもりなのかは明らかにされていないが、少なくとも何人かの投資家は受け入れていない。TheranosはNews Corp21st Century Fox Inc.の執行会長であるRupert Murdochと個別の契約を交わしている。Murdochは他の投資家と同じ条件に同意しなかった ― 税金に関わる理由と考えられる。代わりにTheranosはMurdochの株を1ドルで買い戻すことになるだろうと同紙の情報筋は伝えている。

サンフランシスコ拠点のヘッジファンドでTheranosに投資しているPartner Fund Management LPも条件に同意していない。10月にTheranosを訴えた。同社はシリーズCラウンドで1.98億ドルを投資しており、かつてTheranosの評価額が90億ドルになるきっかけとなった。

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Uber、30日以内に法を守らなければカリフォルニア州で営業停止に

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Uberは、30日以内にカリフォルニア州法に従わなければ、営業停止と730万ドルの罰金を課されると、判事が裁定を下した。

同法はUberに対して、州内の乗合いサービスを法制化した2013年の法に基づき、アクセシビリティー要求に関する運行データをカリフォルニア公益事業委員会(CPUC)に提出することを義務付けているが、Uberの子会社でUberのデータを州内で取扱っているRasier-CAは、これまで要求を拒否している。

CPUCは、乗合いサービスのLyft、SidecarおよびUberに対して1年間の遵法猶予期間を与えた。同委員会によると、アクセシビリティーに関する適切な情報の提出を拒否したのはUberだけである。

しかしUberは、同法に基づき適切な情報を提供したが、その後CPUCは同社ユーザーのプライバシーを侵害する追加情報を要求したと言っている。

「この裁定と罰金は極めて遺憾である」とUber広報担当者のEva Behrendは言った。「われわれは控訴する。Uberはすでに相当量のデータを委員会に提出しており、それは他で提供しても何の苦情も受けていない情報だ。これ以上の情報開示は、乗客個人やドライバーパートナーのプライバシーを侵害するリクスを伴う。こうしたCPUSの要求は、同委員会の権限を越えるものであり、公衆安全の改善に貢献しない」。

Uberは今後も世界中で様々な法的問題に直面し続けるだろう ― 例えばカリフォルニア州とテキサス州では、ドライバーが障害者を差別および、盲導犬を連れた視覚障害者の乗車を拒否したとして訴訟されている。

Uberはこれらのケースにおける責任を否定し、障害者へのサービスを拒否したドライバーを解雇あるいは停職処分にしたと言った。現在同社は、アクセシビリティー情報を要求するCPUCの命令に対して法的行動を起こす計画だ。

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Tesla Model X、カリフォルニアの路上で発見される


Teslaの電気SUVの発売は近く、少なくとも1台がカリフォルニア周辺を走っているらしい。上のビデオには、わずかにカムフラージュされたModel Xがパロアルトを送っているところが写っている。このSUV(スポーツ・ユーティリティー・ビークル)の外見は、たとえあらゆるデザイン要素が隠されてたとしても美しい。

未発表車の路上テストは、自動車メーカーにとって標準的な運用手順だ。同様に、写真やビデオを撮ることは熱烈なファンにとって楽しいスポーツだ。一般に、被覆が多いほど発売は遠い。今回のケースは、Model Xが既に発表されているため、Teslaは製造モデルで最終決定していないわずかな装飾部分しか隠していない。

Model Xは、何度も発売日が遅れた末、2015年後半にディーラーに届くと言われている。

Model Xが路上で発見されたのはこれが初めてではないが、上のビデオはModel Xを予約している人たちに、ようやく、いつか、もしかした今年中には、Teslaが本当にこの電気SUVを出荷し始めるという期待を持たせるはずだ。

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a16zが出資しているuBiomeが歯のバクテリア収集のためIndiegogoでクラウドファンディング

自分の胃腸の中のバクテリアのフロラやファウナに関心を持ったことある?

歯は、どう?

Y Combinatorのバイオ系育成企業uBiomeは、かつてAndreessen Horowitz(a16z)から資金を調達したが、今度は歯のバイオームに着目して二度目の資金募集を開始した。

バイオーム(biome, 生物群系)とは、体の中の何兆というバクテリア全体の生態系のことだ。人間の体の細胞の数は10兆ぐらいだが、微生物の細胞はその10倍ある。100兆のそれらすべてが、人体のバイオームを構成している。

通常それらは無害だが、体重や健康状態や消化やそのほかの疾病に、予測困難な影響を与えることもある。

uBiomeは人間のバイオームの配列を決定するためのサンプリングを、2年前にクラウドファンディングにより開始した。彼らは35万ドルを集め、資金提供者は2500名にのぼった。この研究でuBiomeは、UCSF(カリフォルニア大学サンフランシスコ校)の歯科医学の教授で、生物情報科学の博士号を持つJeremy Horstとパートナーする。

Indiegogoの資金募集キャンペーンでは、サンプルを採取するためのキットを79ドルで支援者に買ってもらう。同社はサンプルを処理し、配列を求め、その微生物学的成分を理解する。そして発見された微生物と、それらが次の研究に与える影響について、報告書を共有する。

uBiomeの長期的なビジョンは、市民科学者や市民研究者たちの大きなコミュニティを育てることだ。

uBiomeの協同ファウンダJessica Richmanによると、同社の顧客の多くがこれまで何度も試験に協力し、プロバイオティクス(善玉菌)サプリメントの効果や、彼らのバイオームの構成などの研究に貢献してくれた。

“大きなデータ集合からインサイトを得て、それらを今後、治療や診断のためのツールにしていかなければならない”、と彼女は言う。そのデータ収集はもちろん、理解と合意の上で行われなければならない。

たとえとしては、23andMeが遺伝子に対して行うことを、uBiomeは個人のマイクロバイオーム(体内微生物叢)に対して行う。それは消費者製品だが、今後のもっと大きな研究コラボレーションの基盤になる。マイクロバイオームにはどんな個人差があり、それが健康にどんな影響を及ぼすのか…それはまだ、ほとんど未知の研究分野だ。

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