グーグル、「一部の」ChromebookにPCゲームストアSteamのアルファ版提供を発表

グーグル、「一部の」ChromebookにPCゲームストアSteamのアルファ版提供を発表

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Googleは15日(米現地時間)に開催した「Google for Games Developer Summit」にて、「一部の」ChromebookにPCゲームプラットフォーム「Steam」のアルファ版を提供すると発表しました。2年以上前から「GoogleがChrome OSでのSteamサポートに取り組んでいる」とうわさされていましたが、ようやく正式に発表されました。

Googleは「Steamアルファ版が始動します、PCゲームストアの老舗(Steamのこと)が一部のChromebookで試用できます」と軽く触れているのみで、動画ではそれ以上の詳細には踏み込んでいません。

が、これに先立ちGoogleは「Borealis」(Chrome OS上でSteamをプレイ可能にするプロジェクト)のコード変更に際して、最初にサポート対象となるChromebookの製品リストに言及していました

このリストを見るかぎり最小システム要件があり、事実上は第11世代のIntel Core i5またはi7プロセッサと7GB以上のRAMが必須とされています。つまり、ハイエンド機種を除くほとんどのChromebookでSteamが動かない可能性が高いと思われます。

ほかGoogle公式には、Chromebookのコミュニティフォーラムに「Valve社と協力して」いることや、近日中に初期アルファ版を「一部Chromebook向けのDevチャンネルに公開」するとも表明しています。少しでも早く試したい方は、上記のリストにあったChromebookを購入した上で、Devチャンネルをチェックしてみるとよさそうです。

もともとChromebookの主なメリットは「価格が安いこと」にあり、ゲームを遊ぶために高価なハイエンドモデルを買うのは本末転倒のようにも思えます。当初は最小要件を厳しめにするのはやむを得ないとしても、軽いゲームであれば安価なモデルでも動くよう、徐々にハードルを下げていくことが望まれそうです。

(Source:Google for Games Developer Summit 2022 Keynote(YouTube)。Via 9to5GoogleEngadget日本版より転載)

グーグル、PCやMacをChromebookに変える「Chrome OS Flex」を発表

Google(グーグル)は米国時間2月15日、事実上すべてのPC(および古いIntelベースのMac)にChrome OSを導入することを目的とした、新戦略の早期プレビューとなるChrome OS Flexを発表した。Googleが2020年に買収したCloudReadyの上に構築されているChrome OS Flexは、既存のデバイスの寿命を延ばしたい企業や教育機関のユーザーをターゲットとしているが、USBドライブにアクセスできる人なら誰でも古いPC、あるいは低消費電力の新しいPCの寿命を伸ばすために使用することができる。そこには、明らかに持続可能性(サステナビリティ)という視点がある。

このアイデアは、Chrome OSの完全な体験を事実上すべてのコンピュータに提供するというものだ。しかし現在のところ、PCのコンフィグレーションは無数に存在するため、すべてのコンピュータでChrome OS体験を実現させることはできない。Googleは認証されたマシン(ほとんどがノートパソコン)のリストを公開しているが、他のマシンでも動作する可能性はある。そして、これを試すのは、Chrome OSが明らかにベースとしている最新のLinuxディストリビューションを試すのと同じくらい難しいことだ。

GoogleのChrome OS製品管理ディレクター、Thomas Riedl(トーマス・リードル)氏は、BIOS(基本出入力システム)にアクセスしてUSBドライブから起動するようにマシンを設定しなければならない場合、消費者にとってインストール体験はまだ少し面倒なものかもしれないと述べている。

画像クレジット:Google

Chrome OSとChrome OS Flexは同じコードベースを使用し、同じサイクルでリリースされる予定だ。ユーザーにとっては、両システムは見た目も使い勝手もほぼ同じになるはずだ。ただし、これはまだ非常に初期のリリースであり、ユーザーはすべてがすぐに完璧に動作することを期待すべきではない、とGoogleは明言している。

Androidアプリについてはどうか。Googleの広報担当者が筆者に語ったように、チームは現在、中核のユーザーエクスペリエンスをできるだけ強固なものにすることに注力しているが、Chrome OS FlexでGoogle Play StoreとAndroidアプリのサポートを追加する予定はない。「ですが、もちろん我々は将来のためにChrome OS Flexを改善する方法を継続的に評価しています」と広報担当者は述べた。

画像クレジット:Google

もしあなたが最新のMacやMacBookを使っているなら、Apple独自のハードウェアがそうしたマシン、特にM1を採用している新しいデバイスにLinuxディストリビューションをインストールすることをほぼ不可能にしているのと同じように、残念ながら対象外となる。ただ、2016年以前のほとんどのデバイスは問題なく動作するはずだ。もし白いMacBookをどこかにまだ持っているなら、今がそのMacBookの上に積もった埃を払う時かもしれない。

CloudReadyに基づいているため、Chrome OS Flexには企業向けのコンポーネントもある。Chrome OSに適用される通常のIT管理能力はすべて、Chrome OS Flexにも適用される。企業は、Chrome OSのライセンスをChrome OS Flexのデバイスに適用することもできる(一方で、以前はCloudReadyは別のライセンス体系を採用していた)。

CloudReadyのメーカーNeverware(ネバーウェア)の元製品担当ディレクターで、現在はGoogleでCloudReadyの製品マネージャーを務めるForrest Smith(フォレスト・スミス)氏は、2016年ごろから、企業がデバイスの寿命を延ばすのにNeverwareのサービスを利用するという考えに注意を向け始めたと語った。

「デバイスの寿命を12カ月延ばしたいという人がたくさんいて、彼らはどんな取引もいとわなかったのです。そして、Chrome OSのエコシステムが本格的に導入された2015年、2016年、2017年の3年間は本当にすさまじく、顧客は『Chromebookが思うように手に入らない』とNeverwareに来ていました」という。

リードル氏は「私にとって本当にエキサイティングなことは、非常に興味深いが独立したソリューションであったCloudReadyとその管理サービスをなんとか手に入れ、今ではシームレスに統合したことです」と話した。「ですので、これらのChrome OS Flexのデバイスは、過去にWindowsあるいはMacを動かしていたとしても、アドミンコンソールに表示されます。つまり、Chromebook、Chromebox、Flexデバイスなど、すべてのデバイスを統一されたインターフェースで管理できます。管理者にとって、ずいぶん簡単になります」。

画像クレジット:Google

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(文:Frederic Lardinois、翻訳:Nariko Mizoguchi

グーグルがFast Pair機能をヘッドフォン以外にも拡大、デバイスと生活で使うさまざまな機器をつなぐプラットフォームに

2022年のCESでは、Googleのハードウェアに関する発表はかなり少なくなりそうだが、ソフトウェアでは多くの新機能を発表する予定になっている。中でも重要なのは、これまで主にイヤフォンのペアリングで利用されてきたFast Pairのアップデートだ。新たに追加されたいくつかの機能はGoogle製デバイスとOSを統合するプラットフォームのようなものだと位置づけられている。

「私たちはパートナーと協力して、Fast Pairの機能をウェアラブル、ヘッドフォン、スピーカー、クルマなどのオーディオ接続だけでなく、テレビやスマートホーム機器にも拡張し、瞬時に生活の中にあるあらゆる機器をすべて使い始めることができるようになります」と同社はブログで述べている。

画像クレジット:Google

Googleは、コネクテッドスマートホーム機器向けの統一プラットフォームのようなものを提供することを目的とした「Matter」規格の採用を拡大している。まず、Chromebookの機能が強化され、Chrome OSにインスタントヘッドフォンのペアリング機能が追加された。この機能は数週間以内に提供される予定となっている。

また、2022年後半には、新しいChromebookの所有者は、Android端末を使用してデバイスをすぐに設定することができ、GoogleのログインやWi-Fiパスワードなどを瞬時に移せるようになる予定だ。Android端末でChromebookのロックを解除するすでにある機能に加え、Googleは競争力のあるウェアラブルOSの構築を目指し、Wear OSでもロックを解除する機能を追加する予定だ。

画像クレジット:Google

Fast Pairは、今後数カ月以内にGoogle TVおよびAndroid TV OSデバイスとヘッドフォンを同期し、AndroidのMatterサポートにより、スマートホームデバイスの迅速な立ち上げをサポートする。Googleのヘッドフォンにも自動切り替え機能が搭載され、ユーザーはAndroidデバイス間での接続を切り替えられるようになる。Googleは、Appleのヘッドフォン製品によりダイレクトに対抗するために、空間オーディオ機能とともに、こちらも今後数カ月のうちに登場する予定だ。

Googleはさらに、サードパーティメーカーと提携し、Boseのサウンドバーやスマートスピーカーを皮切りに、Chromecast機能を各社ハードウェアに組み込んでいく予定だ。

画像クレジット:Google

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(文:Brian Heater、翻訳:Katsuyuki Yasui)

グーグルがFast Pair機能をヘッドフォン以外にも拡大、デバイスと生活で使うさまざまな機器をつなぐプラットフォームに

2022年のCESでは、Googleのハードウェアに関する発表はかなり少なくなりそうだが、ソフトウェアでは多くの新機能を発表する予定になっている。中でも重要なのは、これまで主にイヤフォンのペアリングで利用されてきたFast Pairのアップデートだ。新たに追加されたいくつかの機能はGoogle製デバイスとOSを統合するプラットフォームのようなものだと位置づけられている。

「私たちはパートナーと協力して、Fast Pairの機能をウェアラブル、ヘッドフォン、スピーカー、クルマなどのオーディオ接続だけでなく、テレビやスマートホーム機器にも拡張し、瞬時に生活の中にあるあらゆる機器をすべて使い始めることができるようになります」と同社はブログで述べている。

画像クレジット:Google

Googleは、コネクテッドスマートホーム機器向けの統一プラットフォームのようなものを提供することを目的とした「Matter」規格の採用を拡大している。まず、Chromebookの機能が強化され、Chrome OSにインスタントヘッドフォンのペアリング機能が追加された。この機能は数週間以内に提供される予定となっている。

また、2022年後半には、新しいChromebookの所有者は、Android端末を使用してデバイスをすぐに設定することができ、GoogleのログインやWi-Fiパスワードなどを瞬時に移せるようになる予定だ。Android端末でChromebookのロックを解除するすでにある機能に加え、Googleは競争力のあるウェアラブルOSの構築を目指し、Wear OSでもロックを解除する機能を追加する予定だ。

画像クレジット:Google

Fast Pairは、今後数カ月以内にGoogle TVおよびAndroid TV OSデバイスとヘッドフォンを同期し、AndroidのMatterサポートにより、スマートホームデバイスの迅速な立ち上げをサポートする。Googleのヘッドフォンにも自動切り替え機能が搭載され、ユーザーはAndroidデバイス間での接続を切り替えられるようになる。Googleは、Appleのヘッドフォン製品によりダイレクトに対抗するために、空間オーディオ機能とともに、こちらも今後数カ月のうちに登場する予定だ。

Googleはさらに、サードパーティメーカーと提携し、Boseのサウンドバーやスマートスピーカーを皮切りに、Chromecast機能を各社ハードウェアに組み込んでいく予定だ。

画像クレジット:Google

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(文:Brian Heater、翻訳:Katsuyuki Yasui)

発行ライセンス数7万3000件超、こどもパソコンIchigoJam用OS「IchigoJam Basic」のバージョン1.5がリリース

子ども向けのワンボードコンピューター「IchigoJam」(イチゴジャム)のランセンス販売を行うB.Inc(ビーインク)は12月22日、IchigoJamのプログラミング学習用OS「IchigoJam Basic」のバージョン1.5をリリースした。RISC-Vチップを搭載したIchigoJamに対応し、Chromebookと連携して制御・計測・ネットワークの学習も行える。

IchigoJam Basicは、LEDの点灯などの初歩のプログラミングからゲームの制作まで、1時間程度のワークショップで習得できるプログラミング学習用のOS。現在、福井県鯖江市のすべての小中学校に採用されるなど、様々な教育現場で活用されている。2021年12月時点での発行ライセンス数は7万3000件を超える。

IchigoJamのコア部分だけを取り出して超小型化したワンボードコンピューター「IchigoDake」(イチゴダケ)の、文部科学省GIGAスクール構想に対応した機種「GIGA IchigoDake」(プログラミングクラブネットワークが販売)にも採用されている。

バージョン1.5の変更点

  • RISC-Vチップ(GigaDevice製GD32VF103CBT6)に対応
  • USBキーボードに対応
  • 保存できるプログラム数が増加(4→15ファイル)
  • すべてのIN ポート(4個)がANA入力に対応
  • すべてのOUTポート(6個)がPWM出力に対応
  • DAC出力に対応

2021年第3四半期のChromebook販売が激減、教育市場が飽和状態になったとの分析

市場調査会社Canalys(カナリス)が米国時間11月1日に発表したレポートによると、第3四半期の全世界におけるPC販売台数は2%減少したという。だが、最新のPC市場調査の中で最も驚くべきデータは、Chromebook(クロームブック)の全ノートPC販売台数に占める割合が、前四半期の18%から今四半期はわずか9%に半減したことだ。

市場全体にとって良いニュースは、第3四半期の販売台数が1億2200万台を超え、新型コロナウイルス流行前の水準を上回ったことだが、全体的なサプライチェーンの問題により、今後数四半期の間にPCメーカーの生産状況が悪化する可能性があり、嵐の気配も迫りつつあるようだ。

新型コロナウイルス流行に起因する販売熱がようやく落ち着き、Chromebook全体の販売台数は前年同期比37%減の530万台となった。この数字はChromebook販売の低迷を反映しており、大手Chromebook販売店は大きな打撃を受けている。トップベンダーのLenovo(レノボ)は前年比の20.9%減、2位のHPは66.1%減、3位のAcer(エイサー)は28.6%の減少となった。

Canalysはその原因について、部品不足やその他のサプライチェーンの問題よりも、市場の飽和が影響していると推測している。「第3四半期のChromebookの出荷台数は、前年同期比37%減(前四半期比52%減)となり、Chromebook市場は大きな落ち込みを見せています。これは、米国や日本などの主要な教育市場が飽和状態に達し、公的機関によるデジタル教育プログラムへの資金提供が鈍化しているためです」と、調査会社は述べている。

画像クレジット:Canalys

一方、タブレット端末の全世界における出荷台数は、前年同期比で15%減少。23%増加したアジア太平洋地域を除き、すべての地域で販売台数が減少した。北米では24%の減少となった。

Apple(アップル)は、前年同期の34.4%から上昇して40%のタブレット市場シェアを維持したものの、販売台数は前年とほぼ変わらなかったため、成長率は0%となった。Samsung(サムスン)のシェアは、前年同期の20.4%から今期は19.1%へとわずかな減少だったが、販売台数は2020年比で20.2%減と急激に落ち込んだ。3位のレノボは11.3%のシェアを獲得。前年同期の9.5%から上昇し、成長率はわずかながらプラスの2%だった。

PC全体では、トップベンダーのレノボが4.1%増、2位のアップルは4.6%増、そして3位のHPは5.7%減と、HPは特にChromebookの売上減少の影響を大きく受けたようだ。

CanalysのリサーチアナリストであるBrian Lynch(ブライアン・リンチ)氏は、サプライチェーンの問題があるとはいえ、ホリデーショッピングシーズンには、ある程度の安心感が得られるだろうと述べている。

「第4四半期の売上高は、サプライチェーンの問題にもかかわらず、前四半期比で改善が見られるでしょう。これは主に、ホリデーシーズンに関連して消費者の需要が世界的に高まるためです。この需要は、低コストで材料費の少ないデバイスに向けられるでしょう。消費者はより高性能ではないデバイスを購入する傾向にあるため、部品メーカーへの負担は軽減されます」と、リンチ氏はTechCrunchに語った。ただし、Canalysでは、第4四半期の前年同期比成長率は比較的落ち着くと見ており、2022年以降はわずかながらも安定した成長が期待できるとしている。

なお、Canalysの市場調査方法は、最終顧客への販売ではなく、チャネルへの販売をカウントしたものであることは、記しておく必要があるだろう。つまり、消費者であるユーザーではなく、Best Buy(ベストバイ)やStaples(ステープルズ)のような企業に販売した台数をカウントしているのだ。

画像クレジット:Filipovic018 / Getty Images

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(文:Ron Miller、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

ChromebookでAndroid版MS Officeアプリが9月18日以降利用不可に、ウェブ版への移行推奨

ChromebookでAndroid版MS Officeアプリが9月18日以降利用不可に、ウェブ版への移行推奨

Chromebook(Chrome OS)の特徴の一つが、Android用アプリへの対応。この機能が搭載されているため、ChromebookでWordやExcelといったMicrosoft Officeアプリが必要な際は、Android版を利用できます。

ただしこのMicrosoft純正のOfficeアプリは、残念ながら9月18日(現地時間)以降利用できなくなりそうです。というのも、一部のユーザーが、Chromebook上でOfficeアプリのサポートが終了するとの通知を受け取っているため。

Chromebookの情報に特化したウェブメディアAbout ChromebookがMicrosoftに確認したところ、OfficeのAndroidアプリは9月18日にChromebookサポートを終了し、代わりにOffice.com(Web版Office)を利用する必要があるとの返答を得たとのことです。

なお、今回の処置はChromebookで利用できなくなるだけで、Android上では引き続きOfficeアプリが利用可能なようです。

Microsoftは声明の中で「Chrome OS/Chromebookをご利用のお客様に最適な体験を提供するため」としており、ウェブ版への移行に際し「追加のプレミアム機能を利用できる」とも言っています。

今後、何か新しいバージョンがリリースされるのか、あるいはクラウドPCのWindows 365導入を促す目的なのか、いまのところ、この変更の理由は定かではありません。

ただしどちらにせよ、Officeアプリを利用していたChromebookユーザーにとっては、ウェブ版を利用するか、あるいはGoogle Docなどに移行するのか、といった選択を迫られることになりそうです。

(Source:About Chromebook。Via 9to5GoogleEngadget日本版より転載)

第2四半期のChromebook出荷数は前年同期比75%の増加

2021年第1四半期にChromebookの売上台数は前年同期比275%増の1200万台となった。調査会社Canalysの最新の調査によると、第2四半期はそこまで大きな数字ではないが、それでも前年同期比75%の成長で1190万台を出荷した。

コロナ禍でPC市場全体が成長する中、Chromebookはこの市場の一角を占めるようになってきた。消費者が緊急に在宅勤務の体制を整えなくてはならない状況で一般的なタブレットやPCが堅調に成長する一方、GoogleのOSは学校がリモート学習を始めたことからさらに大きく伸びている。

コロナ禍の発生から1年以上経って多くの学校が再開しているが、Chromebookの売上の伸びは依然として目覚ましい。GoogleはこのOSを教育分野にとどめずさらに範囲を広げて、この成長を足がかりにしようとしていると見られる。

Googleは間違いなくエンタープライズ分野に注目している。デプロイもロックダウンも簡単なシステムはエンタープライズから歓迎されるだろう。

画像クレジット:Canalys

CanalysのBrian Lynch(ブライアン・リンチ)氏は発表の中で「Chromeが教育分野で比較的堅調を維持し、2021年にGoogleは商用分野に大きく乗り出しています。Google Workspaceの『個人用』サブスクリプションや、古いPCを転用して既存のChromebookと共存させるCloudReadyライセンスのプロモーションといった新たなサービスで、スモールビジネス対策を強化していると見られます」と述べた。

AppleもM1ベースのシステムを複数発売してからはビジネス分野に力を入れている。同社は最近、新しいApple at Workのサイトを公開した。

Appleは企業向けITの取り組みについてサイトに次のように書いている。「組織でお使いのデバイスが10台でも1万台でも、Appleは既存のインフラと簡単に統合できます。IT部門はゼロタッチ導入によってリモートで構成と管理を行い、あらゆるチームに合わせて設定プロセスを調整できるので、すべてのMac、iPad、iPhone、Apple TVを、すぐに使い始めることができます」。

2021年後半にはWindows 11が登場し、Microsoftはリモートなども含めた職場での優位性を維持するために独自の主張をしていくはずだ。

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カテゴリー:ハードウェア
タグ:ChromebookパソコンノートパソコンGoogleCanalys教育オンライン学習

画像クレジット:Boston Globe / Getty Images

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(文:Brian Heater、翻訳:Kaori Koyama)

「クラウドPC」はマイクロソフト版Chromebookのような低価格ハードウェア誕生につながる?

米国時間7月14日に、Microsoft(マイクロソフト)がWindows 365(ウィンドウズ365)という名のクラウドPCサービスをリリースすると発表したとき、私は考え込んだ。Windows 365は、仮想のWindowsビジネスデスクトップをクラウド上にパッケージ化したものだが、今回の発表を別の角度から考えてみると、以前からなにかと話題になっていた、軽量なクラウドベースのWindowsバージョンの始まりを告げるものかもしれない。

はっきりさせておくが、今回の「クラウドPC」の発表は、ハードウェアとはまったく関係がない。これは、Windowsデスクトップを完全に仮想化してクラウドに移し、どこからでも実行できるようにしたもので、WindowsデスクトップPCのレプリカをクラウド上に提供するものだ。しかし、その考えを少し拡張して、Office(オフィス)アプリケーションとともにMicrosoft 365を低価格のPCに入れてしまい、Edge(エッジ)ブラウザを第1手段としてコンピュータとやり取りするとしたらどうだろう。こうすれば、Chromebook(クロームブック)スタイルのコンピュータと直接競合することができるようになるわけだ。

これは、Google(グーグル)が10年以上にわたってChrome(クローム)やChromebookで行ってきたことだ。パートナーと協力して低価格のハードウェアを提供し、必要な演算処理はほとんどクラウド上で行う。Chromeブラウザが主要なデスクトップ環境だ。またGoogle Workspace(グーグルワークスペース、通称G Suite)が、ワープロ、表計算、プレゼンテーションソフト、メール、カレンダーなどのサービスを備えたオフィススイートアプリのデフォルトセットを提供する。実際、Microsoftのクラウド・オフィス・ツールを含め、希望するあらゆるソフトウェア・サービスをChromeで実行することができる。いずれにしても、こうすることで最終的には、ほとんどの処理をクラウドでまかなうことのできるローエンドのビジネス用(または個人用)のノートPCとなるのだ。

ほとんどの人は最新のノートパソコンを必要としておらず、かつてGoogleが述べたように、最高に強力なOSを動かすために必要なハードウェアは、基盤となるマシンのコスト高につながる。もしすべてを、ブラウザ、オフィススイート、お気に入りのツールへのウェブアクセスに簡略化してしまえるならば、従来のOSを搭載したPCを所有することにともなう管理の煩わしさを感じることなく、必要なものはほぼすべて手に入れることができるだろう。

たとえばメールとオフィスツールを使い、そしてNetflixを多少観るだけの人のことを考えてみて欲しい。こうした簡略化されたマシンは、予算を大幅にオーバーしたり、複雑になったりすることもなく、こうしたライトユーザーにぴったりなのだ。

2020年、パンデミックの発生によって、子どもたちを含めてみんながPCに向かって作業をしなければならなくなったとき、人びとは低価格の選択肢を探した。そうした人たちが向かったのがChromebookだった。Canalys(カナリス)のデータによれば、Chromebookの販売台数は3000万台を超え、第4四半期だけで1100万台を超えた。

2021年の第1四半期には成長がやや鈍化したものの、Canalys社によると、Chromebookの出荷台数は今でも275%増加している。CanalysのアナリストであるBrian Lynch(ブライアン・リンチ)氏は、レポートの中で「Chromebookは、今や十分にコンピューティング製品の主流となっています」と述べ「出荷台数の大半は依然として教育機関が占めていいますが、一般消費者や従来のビジネス顧客からの人気も、この1年間で新たな高みに到達しました」と付け加えている。

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Windowsも好調だったが、Microsoftのソフトウェアを搭載したマシンも製造しているLenovo(レノボ)やHPを筆頭にして、Chromebookが次々と販売されていることを考えると、WindowsベースのクラウドPCはChromebookへの対抗手段となるだろう。

もちろん、すでに低価格のWindows PCが販売されていることを指摘しておくことには意味があるだろう。ウォルマートではそんなPCが149ドル(約1万6400円)で販売されていて、価格的には世のChromebookコンピューターと競合している。しかし、こうした低価格Windowsマシンは、結局完全なWindows PCであることに変わりはなく、利用者はすべての管理に対応しなければならない。IT部門(または個人使用)の観点から見ると、ChromebookはWindows PCよりもはるかに管理しやすい。

2014年にSatya Nadella(サティア・ナデラ)氏がMicrosoftのCEOに就任して以来、同社はその名声(そして売上)の起点となったPCから、クラウドへと焦点を移すことに強い意欲を示してきた。これまでのところ、レドモンド(Microsoft)はその方向に向かって順調に進んでおり、最近では時価総額が2兆ドル(約220兆円)の大台を突破している。

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さらに、Microsoftのクラウドインフラストラクチャの市場シェアは約20%で、ナデラ氏が就任した2014年の2倍以上となっている。さらには、2014年にはクラウドオフィススイートのシェアは約16%だったが、それが現在では40%にまで拡大している。しかし、Statistaによると、クラウドオフィススイートの中ではGoogleが最も大きなシェアを占め、現在は60%近くとなっている。Chromebookの販売が、ユーザーをスイートに向かわせたことが少なくともその一因となっていることは間違いない。

もしMicrosoftがこのGoogleの数字を減らしたいと思うのなら、Chromebookによく似た、しかしWindowsの要素を取り入れたクラウドベースのノートブックを作るのが良い方法だろう。それは、彼らの伝統的なデスクトップPC OSの優位性を侵食することを意味するが、2014年と同様に、収益性が低下しつつある過去と、より有望な未来とのトレードオフになるのかもしれない。

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カテゴリー:ソフトウェア
タグ:MicrosoftWindowsWindows 365Chromebook

画像クレジット:Ron Miller/TechCrunch

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(文:Ron Miller、翻訳:sako)

米国の2021年第1四半期のPC出荷台数は73%増、Chromebookが好調

パンデミックによる需要増を受け、米国の2021年第1四半期のPC出荷台数は前年同期比73%増となった、とCanalysは発表した。計3400万ユニットが販売された。Appleの出荷台数は36%増と好調だったが、HPが1100万ユニットを販売して年間成長率は122.6%とAppleを上回った。

Canalysが指摘したように、ホリデーシーズン後の第1四半期はAppleのハードウェアは苦戦する傾向があるが、これはHPにとっては追い風だ。出荷台数を大きく伸ばしたその他の企業には、116%増のSamsung、92.8%増のLenovoがある。Dellは29.2%増で、他社に比べると控えめな成長だった。

PCは飛ぶように売れ、全体的にはすばらしい四半期だった。Canalys ResearchのアナリストBrian Lynch(ブライアン・リンチ)氏は、これは部分的には人々が2020年に在宅ワークやオンライン教育に移行し、新しいPCを必要としたことによる需要増が貢献したと指摘した。しかし成長が歴史的に比類ないものだったにもかかわらず、2021年第1四半期は業界のこれまでで最も好調だった第1四半期の1つという位置づけだ。メーカーは供給問題が世界の他のエリアで解決される前に米国の不足していた在庫の補充を優先した、とリンチ氏は発表文で述べた。

画像クレジット:Canalys

おそらく驚くことではないが、PC買い換えを検討し、特に教育目的だった人がPCマーケットのローエンドに目を向けたため、低価格のChromebookが最も人気だった。この傾向は高価格のApple製品にマイナスの影響を及ぼしたはずで、 Appleは出荷台数トップの座を失った。

そしてSamsungや他のChromebookメーカーが躍進した。2020年Chromebookの売上高は548%増加し、なかでもSamsungが1963%増と驚異的な数字で成長をリードした。ASUS、HP、LenovoもChromebookの売上を900%超増やした。

そうした数字にはデスクトップ、ノートブック、タブレット、ワークステーションが含まれるが、中でもノートブックが前年比131%と目覚ましく増加するなど、その大半はノートブックとタブレットだった。タブレットの売上はノートブックと同様の増加率ではなかったが、販売台数は51%増の1100万ユニットに達した。

教育部門の需要が継続し、マーケットが今後数四半期で急激に落ち込むことはないとCanalysは予想する。パーツ、特にチップの不足は引き続き業界に影を落としているが、これは今後の四半期の需要につながるだけだと同社はとらえている。

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カテゴリー:ハードウェア
タグ:CanalysノートパソコンChromebookアメリカ

画像クレジット:Boston Globe / Getty Images

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(文:Ron Miller、翻訳:Nariko Mizoguchi

2021年Q1のChromebook出荷は前年同期比275%増の1200万台、パンデミックで好調維持

パンデミックで多くの人がどのように、そしてどこで働くかを再考することを余儀なくされ、2020年から2021年にかけてのPC出荷台数は引き続き成長した。調査会社Canalysの新たなデータで明らかになった。PC出荷は4期連続で成長し、2021年第1四半期は全体で前年同期比53%増だった。

データによると、主な成長要因はChromebookだ。Chromebookの出荷は第1四半期に275%増え、1200万台に達した。HPがかなりの割合を占め、マーケットシェアは前年の18.6%から36.4%にアップした。そしてLenovo、Acer、Samsung、Dellがトップ5を占めた。

画像クレジット:Canalys

PC出荷の成長は引き続き主に教育部門によるものだ。これまで主流の使用法に割り込めなかったデバイスにとって教育部門は長い間、足がかりだった。多くの学校がオンラインへの移行を迫られ、この部門はかなり成長した。そしていま、教育以外にも拡大している。

Chromebookはいま真に主流のコンピューター製品です」とCanalysのBrian Lynch(ブライアン・リンチ)氏はニュースリリースで述べた。「教育部門が出荷の大半を占めている一方で、一般消費者や従来の商用顧客の間でのChromebook人気は昨年これまでになく高まりました」

ここしばらく停滞していたタブレット端末の販売も第1四半期は好調だった。活用方法は多様だが、この部門でも教育が主要な成長要因だった。タブレット端末部門はAppleがリードしていて、マーケットシェアは38.2%だった。そしてSamsungとLenovoがトップ3に入った。PCの分野ではLenovoが第1位で、以下Apple、HPと続いた。

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画像クレジット: Savusia Konstantin / Getty Images

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(文:Brian Heater、翻訳:Nariko Mizoguchi

NVIDIAとMediaTekがChromium・Linux対応リファレンスプラットフォーム開発で連携、RTX GPUとArm採用ノートPCを示唆

NVIDIAとMediaTekがRTX GPUとArm組み合わせたノートPCを示唆、Chromium・Linux対応リファレンスプラットフォーム作成で連携

米NVIDIAと台湾MediaTekは、リファレンスラップトップのプラットフォームを共同開発すると発表しました。

今回の提携で、両社はChromium、Linux、NVIDIA SDK(ソフトウェア開発キット)をサポートするラップトップ(Chromebookかどうかはわかりません)を開発します。現時点では具体的な製品仕様や投入時期などは明らかになっていませんが、NVIDIAによれば「RTX GPUとARMアーキテクチャの組み合わせにより、リアルなレイトレースグラフィックと最先端のAI(人工知能)をラップトップに導入する」ことを目標としています。

Nintendo Switchや車載インフォテイメントシステムに採用されている「Tegra」シリーズなど、NVIDIAはすでにARMベースのプロセッサを多数市場へ投入しています。さらに同社は12日に開催した年次カンファレンス「GTC 2021」にて、ARMベースのデータセンター向けプロセッサ「Grace」を発表しました。こちらはAIスーパーコンピューティングや自然言語処理など、大規模なデータ処理を対象とした製品。

MediaTekのプロセッサはハイエンドスマートフォンではあまり見かけないものの、2020年第3四半期にはシェアで米クアルコムを追い抜くなど、着実にその勢力を伸ばしています。またローエンドからミッドレンジ向け製品が中心のMediaTek製プロセッサですが、RTX GPUの技術が加わることにより、一挙にハイエンド級のパフォーマンスを達成することも期待できそうです。

PC向けプロセッサメーカーの話題としては、韓国サムスンとAMDが協力しAMD製GPUを搭載したラップトップ向けプロセッサを投入するとの観測も登場しています。NVIDIAは2020年にソフトバンクグループからARMを買収しており、今後もARMアーキテクチャへさらなる経営資源の投入を進める可能性があります。

(Source:NVIDIAEngadget日本版より転載)

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NVIDIAがArmベースのデータセンター用CPU「Grace」発表、2023年に搭載システム立ち上げ予定
6月公開予定のLinuxカーネル5.13がAppleシリコン「M1」搭載Macをサポート開始の可能性
5万800円の2 in 1タイプChromebook「ASUS Detachable CM3」発売、ペンも収納可能

カテゴリー:ハードウェア
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5万800円の2 in 1タイプChromebook「ASUS Detachable CM3」発売、ペンも収納可能

5万800円の2 in 1タイプChromebook「ASUS Detachable CM3」発売、ペンも収納可能

ASUS

ASUSは3月17日、キーボードが着脱する2-in-1スタイルのChromebook、「ASUS Chromebook Derachable CM3」を発売しました。価格はストレージが128GBの一般販売モデルが5万800円(税込)。64GBの教育・法人向けモデルは4万4980円(税込)で4月中旬の発売を予定しています。

キーボードのほか、背面のスタンドも着脱式になっており、すべて外せば10.5インチのタブレットとして利用可能。LenovoのIdeaPad Duetと同様の作りです。

マグネット着脱式の背面スタンド(フレックスアングルスタンドカバー)は、スタンドの出し方を変えることで縦置き、横置きのどちらにも対応します。

5万800円の2 in 1タイプChromebook「ASUS Detachable CM3」発売、ペンも収納可能

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キーボードは、Surfaceと同じく折曲げにより角度が付けられるタイプです。キーピッチは17.5mm、ストロークは1.5mm。なお、日本販売モデルは日本語キーボードとなります。

5万800円の2 in 1タイプChromebook「ASUS Detachable CM3」発売、ペンも収納可能

ASUS

また、4096段階の筆圧検知に対応するスタイラスペンASUS USI Penに対応しており、ペンは本体に収納可能です。収納する都合上、一般的なペンと比べると細く持ちにくい可能性もありますが、使いたいときにペンを探さなくて済むのは、大きなメリットでしょう。

5万800円の2 in 1タイプChromebook「ASUS Detachable CM3」発売、ペンも収納可能

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また、Chromebook Detachable CM3は、日本市場で流通するChromebookとしては初めて「ゼロタッチ登録」に対応します。これは、企業や学校などでセットアップする際に、僅かな操作だけで組織向けの必要な設定やアプリが適用される機能です。

このほか、主な仕様としては、ディスプレイが10.5インチ TFT液晶で解像度は1920×1200(16:10)。CPUはMediaTek MT8183 (2.0GHz オクタコア)。RAM4GB、ストレージは128GB(教育・法人向けは64GB)。バッテリー駆動時間は単体で約12.3時間、キーボード接続時には約12時間。

インターフェースは、USB Type-C(USB 2.0)が1ポートと3.5mmジャックで、データ転送や給電もこのUSBポートで行います。外部への映像出力も可能ではあるものの、最大でも1440×900と解像度は低めです。

カメラは、アウトカメラが800万画素、インカメラが192万画素。1W x 2のステレオスピーカーとマイクも搭載しており、ビデオチャットを利用可能です。なお、無線関連は、IEEE802.11 a/b/g/n/ac(2.4GHz/5GHz)とBluetooth 4.2に対応します。

サイズは255.44 x 167.2 x 79mmで重さは約506g。キーボードとスタンドカバーを装着すると約915gで、MIL規格に準拠した高い堅牢性も備えます。

発売を記念した数量限定1万8000円オフのキャンペーンも実施中。

(Source:ASUSEngadget日本版より転載)

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グーグルがChromebookの10周年を記念しChrome OSに多数の新機能を追加

グーグルがChromebookの10周年を記念しChrome OSに多数の新機能発表

Googleは3月9日(現地時間)、2011年に初めて発売されたChromebookが10周年を迎えるあたり、それを記念して多数の新機能を追加したChrome OS M89をリリースしました。

まず、カバンの中や手の届かない場所にあるAndroidスマートフォンをChromebook上から操作できるPhone Hub機能が追加されます。バッテリー残量や電波強度を確認できるほか、テキストメッセージに返信したり、テザリングを開始したりがChromebook側から可能になります。また、Android上で最後に開いたChromeブラウザのタブも表示できます。Windowsで利用できる、スマホ同期のChromebook版といった機能です。

また、同じGoogleアカウントでログインしている場合に、Androidなどで接続しているWi-Fiにパスワードなど入力することなく接続できるWi-Fi同期の対象デバイスも拡張されます。

さらに、今後数ヶ月でChromebookでもNearby Shareが利用できるようになります。Chromebook同士のほか、Androidデバイスとも簡単にファイルの共有を行えます。

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スクリーンキャプチャ機能も強化され、ショートカットを利用しなくても使えるよう、クイック設定メニューにメニューが追加され、この機能では動画として記録するスクリーンでコーディングも利用できます。キャプチャしたものは、トートと呼ばれるエリアに表示されます。このエリアはキャプチャのほか、直近でダウンロードしたファイルなどが自動的に表示され、よく使うファイルなどを固定しておくことも可能です。

また、クリップボードもアップデートされ、直近5つまでの内容を保持可能となります。クリップボードは、Everythingボタン+Vでアクセスできます。

仮想デスクも強化され、最大8つのワークスペースに対応。再起動しても、すべてのウィンドウがもとのデスクに復元されるようになったとのことです。

これらの新機能含むChrome OS M89はすでにリリースされており、対応デバイスには準備アップデートが配信されます。

Chromebookは、日本ではいまひとつ盛り上がりに欠けていましたが、文部科学省のGIGAスクール構想や、コロナ禍による在宅学習の増加なども受け、教育シーンを中心に徐々に導入が増えてきているようです。

Androidとの連携強化や、クリップボート、トート機能など使い勝手の改善も図ってきた今回のアップデートにより、さらに勢力を拡大できるのか、今後に注目したいところです。

(Source:Google(1)(2)Engadget日本版より転載)

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2020年、Chromebookは絶好調

2020年はどこから見てもおかしな年だった。確かに、消費者電子製品の分野は特に激しかった。スマートフォンを例にすると、中国では初めて生産の遅れが生じ、その後、需要の広範な落ち込みが襲った。後者には多くの理由があるが、最も単純で支配的な理由は、人々が自分のデバイスをアップグレードするためにお金を使いたくないというものだ。

しかしパンデミックはまた、人々の仕事や勉強のやり方とその場所を変えた。それは経済の不確実性に直面していながらも、テクノロジーへの投資を必要としている多くの人達にとっては突然の変化だった。その結果、何年間も不振で、高値止まりで、売上が落ち込んでいたPCとタブレットの売上が急騰した。2021年2月初めにIDCは、第4四半期におけるタブレットの売れ行きがほぼ20%増、その理由の一端がPCの受注のバックログあると報告している。

IDCは、同時期にChromebookが相当伸びたとも報告している。最初に報じたのはGeekWireでは、IDCのPC Trackerによると、Chromebookは2020年のPC市場で10.8%を占め、前年同期の6.4%からアップしている。この数字はまた、同年のmacOSの7.5%を抜いている。

しかしながら、macOSの7.5%は6.7%からのアップになるため、Appleもまた伸びたといえる。ChromebookとMacの伸びはともにWindowsの数字を食ったものになるが、シェアは85.4%から80.5%にダウンしているが、それでもMicrosoftが市場を支配していることには変わりない。

他の調査企業も同じくポジティブで、2021年1月のCanalysの報告は「Chromebookのベンダーは第4四半期に、これまでにない高さの成功を収めた。市場全体の規模が前年同期に比べて4倍になったことにも後押しされている」と述べている。価格も重要な要素で、新型コロナウイルスへの恐れで学校がバーチャルになり、そこへの売り込み競争が激化した。

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画像クレジット:Savusia Konstantin/Getty Images

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(文:Brian Heater、翻訳:Hiroshi Iwatani)

GoogleがClassroomなどのオンライン教育ツールに50以上のアップデートを予定、「Google Workspace for Education」に再ブランド

米国時間2月17日、Google(グーグル)はパンデミック下で利用とさらなる開発が加速するオンライン教育ツールGoogle ClassroomGoogle Meet、および次世代のG Suite for Educationを、Google Workspace for Educationとして再ブランドすることを発表した。同社の教育関連製品全体で50以上の新機能が追加され、生徒だけでなく、教育者と管理者のニーズを満たすことに焦点が当てられている。

Googleが最初にGoogle Classroomを公開した時、Learning Management System(LMS)を作る計画はなかった、という。しかし新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックの中でGoogleは、多くの教育者がClassroomをオンライン学習の「ハブ」として使い始めたことを知った。現在このサービスは1億5000万人以上の学生、教員、学校管理者が使用しており、2020年の4000万人から急増している。

パンデミックに起因する利用拡大とユーザーフィードバックの結果、Googleは2021年に数多くの新機能をClassroomに導入する予定だ(公開時期はさまざま)。

Classroomをオンライン学習のハブとして使っている人たちのニーズに応えるべく、Classroom「アドオン」のための新しいマーケットプレイスは、教員が気に入った教育ツールやコンテンツを選び、生徒に直接割り当てることが可能でログインし直す必要はない。管理者はこれらのアドオンをドメイン内の他の教員のためにインストールすることもできる。

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また2021年中に管理者は、Student Information Systems(SIS、生徒情報システム)名簿の同期を使って事前にクラスの割当が可能になり、一部のSISユーザーでは、Classroomの成績を直接SISにエクスポートできるようになる。Classroom監視ログ(生徒の退室や到達などの状態を見る)やClassroomアクティビティーログ(生徒のクラスとのやり取りの確認)など新たなログ機能も追加される。

生徒たちが実際に学校に来ていれば、教員は遅刻している生徒を容易に見つけることができる。新たなClassroomツールは同じことをバーチャル学習でもできることを目指している。新しいStudent Engagement Tracking機能により、教員はその日にどの生徒が課題を提出したか、投稿にコメントしたかなど生徒がどのようにクラスとやりとりしているかを把握することができる。

画像クレジット:Google

インターネット環境が整っていない、あるいはまったく使えない生徒が在宅学習するためのツールもある。新しいClassroom Androidアプリを使えば、生徒は課題に取り組んだり、添付ファイルを開いたり、Goolgeドキュメントに書き込んだりすることがオフラインでも可能になる。作業内容は接続が復活すれば同期される。また生徒が写真を撮って課題をアップロードするときには、複数の写真を1つの文書にまとめたり、画像のトリミングや回転、ライティングの調整などができる。

Classroomはリッチテキスト形式もサポートする。太字、斜体、下線、箇条書きなどがウェブ、iOS、Androidすべてで利用できるようになる。

画像クレジット:Google

盗用を検出する独自性レポートが15言語で近く使えるようになる。英語、スペイン語、ポルトガル語、ノルウェー語、スウェーデン語、フランス語、イタリア語、インドネシア語、日本語、フィンランド語、ドイツ語、韓国語、デンマーク語、マレーシア語、ヒンディー語の各言語だ。

そしてGoogle自身の無料入門コンピュータサイエンスカリキュラム「CS First」が今すぐClassroomで利用可能だ。

Classroomだけでなく、Google Meetも教育者のニーズを念頭にアップデートされている。

数週間のうちに提供される必須機能の1つ、「mute all(全員ミュート)」ボタンは教室の支配を教員の手に取り戻す。4月からは生徒がいつ自分をミュート解除できるかも制御できるようになる。

画像クレジット:Google

他にも、誰が会議に参加できるか、チャットやスマホからの画面共有ができるかなどを確認、コントロールできる会議制御機能は2021年中に公開される。

4月から誰がビデオ通話に参加できるかのポリシーも管理者が設定できるようになり、離れた生徒同士の通信、教員のための専門能力開発、クラスへの外部講演者の招待などに関するルールを決められる。生徒はClassroomで作られたミーティングには教員が来るまで参加できない。一方、教員は教員間でクラス管理の負荷を分散できるように複数のホストを設定できる。

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Google Meetには生徒のエンゲージメントとインクルージョンに関する機能も追加される。生徒はエモジのスキントーンを選んで自分を表現したりクラス内でエモジで反応することができるようになる。使えるエモジは教員が制御できる。

画像クレジット:Google

そして、GoogleのClassroom、Meet、Gmail、カレンダー、ドライブ、ドキュメント、スプレッドシート、スライドなどからなるこの「G Suite for Education」は、「Google Workspace for Education」に再ブランドされる。現在世界で1億7000万人の生徒と教員が使っている各ツールそのものは変わらない。ただし、プランはさまざまなニーズに応えるべく2種類から4種類に増える。

無料バージョンは、Google Workspace for Education Fundamentalsと名前を変え、内容はほぼ変わらない。有料バージョンはGoogle Workspace for Education Standard、Google Workspace for Education Plus、およびTeaching and Learning Upgradeの3種類になり、最後のプランはFundamentalsまたはStandardに、Google Meetのビデオ通話や独自性レポートなどのClassroomツールを追加できる。

Standardは、FundamentalsにSecurity Centerによるセキュリティ強化、監視ログ、高度なモバイル管理などが加わる。Plusは他の3バージョンの全機能に加えて、高度なセキュリティと分析、教育・学習機能などが入る。

FundamentalsとPlusは本日より提供され、他の2つは2021年4月14日に公開予定。すでにG Suite for Enterprise for Educationを利用しているユーザーはEducation Plusにアップグレードされる。

一連の変更にともない、ストレージモデルも新しいプールドストレージオプションへになり、複数の教育機関にわたるストレージ資源の分配がやりやすくなる。新たなモデルは学校や大学にベースラインとして100TBのプールドストレージを提供し、全ユーザーで共有される。新たなストレージポリシーは2022年から新規ユーザーに適用され、既存ユーザーのGoogle Workspace for Educationでは2022年7月から有効になる。Googleは改訂されたモデルの影響を受ける教育機関は1%以下だろうと述べている。ベースライン(100TB)は1億文書分、あるいはプレゼンテーション800万件分、あるいは動画40万時間分に相当するサイズだという。

Googleは今後数週間のうちにGoogle Workspace for Education製品ラインのアップデートをいくつか計画している。Google Formsのドラフト保存(Fundamentals)、Google Meetのミーティング文字起こし(Teaching and Learning Upgrade)などだ。

ソフトウェア製品のアップデート以外にもGoogleは、40以上の新しいChromebooks(クロムブック)を発売する。LTE通信機能内蔵の常時接続モデルもある。Chromeのスクリーンリーダー、ChromeVoxもアップデートされ、新しいチュートリアル、ChromeVoxの検索、テキストの原語に基づいてスクリーンリーダーの声を自動的に変えるボイススイッチングなどだ。

子供のオンライン学習にさまざまな方法で参加している親は、子供のGoogle Workspace for Eductaionアカウントを、GoogleのペアレンタルコントロールソフトウェアであるFamily Linkに子供の個人アカウントとして追加できる。そうすることで、子供は学校のアプリやアカウントにログインできるが、親は子供が学習に専念するように他のアプリやデバイスの使用時間を制限できる。

【Japan編集部】SHARPもChromebookのパートナーになった。NECに続き同社からも今後、Chromebookが発売される。

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画像クレジット:Thomas Park/Unsplash

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nob Takahashi / facebook

Chromebookの2020年出荷数がコロナ禍の需要増により前年比2倍以上に

Chromebookの2020年出荷数がコロナ禍の需要増により前年比2倍以上に

2020年の春は、パンデミックにより在宅勤務や自宅学習が一般化するのに伴いPCの需要が急造。日本でもノートPCが品薄になるなどの影響が出ていました。これは世界的なものだったようで、とくにChromebookの需要が急増し、2019年から倍増するほどの勢いだったことが市場調査の結果から明らかになりました。

市場調査会社のCanalysによると、2020年の全世界でのChromebook出荷台数は3060万台で、2019年の1470万台から倍以上に急増したとのこと。もっとも出荷を伸ばしたのはSamsungで、その数は実に前年比の4倍です。ただし、数値自体は190万台とこちらは控えめです。このほか、Lenovoも2.8倍となる680万台と、好調でした。

いずれのメーカーも、出荷台数を大幅に伸ばしたのは第4四半期。この期間に限れば、Lenovoの出荷台数は前年同期比で1766%と驚異的な数値になっています。

これは、パンデミックの第2波により、多くの国や地域で遠隔学習が余儀なくされた結果だとCanalysでは分析しています。Chromebookは米国や欧州で教育向けデバイスとして人気が高く、また、多くの政府が、学生1人に対して1台になるよう目指しているとのことで、2021年もChromebookの需要は続くだろうと予想しています。

なお、タブレットもChromebookほどではないものの需要が増加。こちらも第4四半期に急増しており、iPadの出荷台数は1920万台に。これは2014年第4四半期以来の高水準だったとのこと。

こちらはSamsungやLenovoも第4四半期に順調に出荷台数を伸ばしていますが、トップ5では唯一、Huaweiのみが出荷台数を減らしています。

2020年全体では、タブレットの出荷台数は1億6060万台。市場が大きく、成長率こそ低くなっているもののその数はChromebookの約5倍で、身近なデジタルデバイスとしてはまだまだタブレット人気が強い様子がうかがえます。

Engadget日本版より転載)

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サムスンが「低価格のプレミアムChromebook」という矛盾した存在を具現化

CES 2021の開幕まであと少し。今年最大の家電ショーは新型コロナウイルスの影響により、オンラインで開催されることになっているが、そのためすでにいくつかのメーカーはショーの正式開幕前に、独自に新製品の発表を行っている。

Samsung(サムスン)が発表したGalaxy Chromebook 2(ギャラクシー・クロームブック2)は、ほぼ間違いなく、今回のショーで登場する新製品で最も注目度の高いものの1つだろう。

この新型2 in 1機は、初代の発表からほぼ1年ぶりの登場となった。先代の魅力的な部分は多くが受け継がれているように見えるが、注目すべきは大幅に改善されたその価格だ。Chrome OSを搭載するこのポータブル機は、先代が999ドル(約10万400円)だったのに対し、今回ははるかにリーズナブルな549ドル(約5万7100円)からとなっている。

画像クレジット:Samsung

ただし注意してほしいのは、この価格で買えるモデルは第10世代のIntel Celeron(インテル・セレロン)プロセッサを搭載していることだ。Core i3がほしければ、699ドル(約7万2600円)からとなる。少々高くなるものの、日常的に使えるマシンを求めるユーザーなら、こちらを検討した方がよいだろう。それでも初代よりずっと安価だ。とはいえ、2020年型モデルがCore i5以上を搭載していたことは留意すべきだろう。つまり、価格の引き下げによってプロセッサも若干ダウングレードしたといえるわけだ。

バッテリー駆動時間は初代の抱える問題の1つだったが、この点に関しては新型はまだ未知数だ。Chromebook 2では、初代の4K AMOLEDに代わり、新たにQLEDディスプレイを採用(Chromebookでは世界初とサムスンは主張する)。これによって駆動時間が改善された可能性はある。

第一世代と第二世代の間で施された変更は、各メーカーがいまだにはっきりと「プレミアムChromebook」には何が必要かを掴んでいないということが明確に現われている。結局のところ、このフレーズが「矛盾」しおていたのは、決して昔の話ではないのだ。

サムスンのコンピューティング部門のGMであるShoneel Kolhatkar(ショニール・コルハトカー)氏は、これについて一般的な思考プロセスを、プレス発表の中で非常に上手くまとめている。

多くの子供たちは学校でChromebookを使って育ってきましたが、社会人になるとニーズが変化し、直観的なGoogle体験を向上させるプレミアムでパワフルなハードウェアを求めます。私たちはこのようなユーザーを念頭に置いてGalaxy Chromebook 2を設計しました。Galaxy Chromebookで人気の高かった特長(素晴らしいビジュアル、優れたスペック、豪華なデザインとカラー)を取り入れ、より多くのお客様にご提供します。

ある意味、サムスンはGoogle(グーグル)がPixelbook(ピクセルブック)からPixelbook Go(ピクセルブック・ゴー)に至ったのと同じような道筋を辿っている。そして今のところ、Googleがこの分野では非常におとなしくしているため、サムスンにとって市場にはかなりのスペースが残っている。

Galaxy Chromebook 2は、13.3インチのディスプレイと、4GBまたは8GBのRAM、64GBまたは128GBのストレージを搭載し、今四半期後半に発売される予定。カラーはグレーの他に、お好みなら「Fiesta Red(フィエスタレッド)」を選ぶこともできる。

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画像クレジット:Samsung

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(翻訳:TechCrunch Japan)

ChromebookでWindows 10が動く「Parallels Desktop for Chromebook Enterprise」レビュー

Chromebook(クロームブック)上でWindowsを利用可能にする「Parallels Desktop for Chromebook Enterprise」を最新のChromebook上で実際に試用できたので、使い勝手を中心にレビューしよう。Chromebook版Parallelsの概要、登場した背景などについては、「Chromebook上でWindowsが動くParallels Desktop for Chromebook Enterpriseが登場」を参照して欲しい。

セットアップからWindowsの起動まで

前述の記事でも述べたように、Chromebook用のParallelsは一般的なChrome OS用のアプリとは様々な面で違いがある。アプリの動作形態がChrome OSの拡張機能ではなく、いわばChromeブラウザと同様のネイティブ動作である点がひとつ。もうひとつ重要なのは、Chrome Enterprise環境でのみ動作するアプリであるということ。

もう少し具体的にいえば、新しいデバイスまたは中身をクリアしたデバイスを用意して、エンタープライズ環境用にエンロールする必要がある(「Chromeデバイスの登録」参照)。

こうしてエンロールしたデバイスは、「マネージド」状態となり、Chrome OS上で利用できるアプリも、エンタープライズのアドミニストレーターによって設定できるようになる。Parallels Desktopのような特別なアプリは、エンロールの過程で自動的にインストールされる。Parallelsは、一般的なChromeアプリのように、ユーザーが「Google Workspace Marketplace」や、Chromeウェブストアなどからダウンロードしてインストールするわけにはいかない。

いったんParallels Desktopを含む環境にエンロールすると、他の通常アプリと同様に「Parallels Desktop」をChromeのランチャーから選択して起動できる。ただし、Parallels Desktop本体には、仮想マシンが含まれていない。最初に起動した際に自動的にダウンロードしてインストールすることで、管理者があらかじめ設定した仮想マシンを利用できるようになる。ChromebookでWindows 10が動く「Parallels Desktop for Chromebook Enterprise」レビュー

仮想マシンの中身やサイズは、もちろん実際にエンタープライズ環境で利用するものに依存するが、現在のテスト用環境の場合、英語版のWindows 10にOfficeなどいくつかのアプリケーションをインストールした状態となっており、16.4GBのサイズがある。

仮想マシンのインストールが終われば、そのまま通常のWindowsを起動できる。Parallelsの場合、仮想環境上のWindowsと、ホストとなるOS(この場合はもちろんChrome OS)との間の連携動作を可能にするため「Parallels Tools」というドライバー / アプリケーションのインストールが必要となる。Mac版のParallelsのユーザーなら目にしたことがあるだろう。このツールのインストールも自動的に完了する。
ChromebookでWindows 10が動く「Parallels Desktop for Chromebook Enterprise」レビュー

Chrome OS固有のツールバーや、常に表示されるウィンドウ操作用ボタンのバーが難点

Windowsは、基本的にChrome OSの1つのウィンドウの中で動作する。Chrome OSの機能としてウィンドウをフルスクリーンにすることも可能だが、現状ではその場合でもChrome OSの仕様に従って、アプリ(Parallels Desktop)固有のツールバーと、ウィンドウ操作のボタンが並ぶバーが上部に表示される。このため、Windowsのデスクトップ領域が上から圧迫されてそれなりの面積を消費してしまう。

画面の底辺にあるChrome OSのシェルフは、自動的に隠すよう設定することで画面から消すことができる。なんとか上辺の2本のバーも非表示にしてWindowsのデスクトップだけで純粋にフルスクリーンで使えるようにして欲しいところだ。

もちろん、Parallels Desktopのウィンドウは、Windowsを動作させたまま自由にリサイズできるので、Chrome OSの他のアプリと同時に表示して、1画面内で切り替えながら操作できる。他のアプリと併用する場合には便利だ。
ChromebookでWindows 10が動く「Parallels Desktop for Chromebook Enterprise」レビュー

Chrome OSに組み込まれている共有機能

Parallels Desktop固有のツールバーをチェックしよう。ここには、右端のメニューボタンも含めて6つのアイコンが並んでいる。このうちの4つについて触れておこう。
ChromebookでWindows 10が動く「Parallels Desktop for Chromebook Enterprise」レビュー

キーボード

6つのアイコンのうち、一番左はキーボードメニューを開くボタンだ。Chromebookの場合、基本的なキーの配列はWindow PCとさほど変わらないものの、ファンクションキーまわりや、本来ならばアルファベットキーとテンキーの間にあるWindows固有の機能キーなどは備えていない。そうしたキーが押せないと、Windowsでは困ることもある。そこでこのキーボードメニューには、そのような機能キーを押したのと同じ機能を発揮するコマンドが並んでいる。使用頻度が低いものがほとんどだけに、これがあれば困ることはないはずだ。
ChromebookでWindows 10が動く「Parallels Desktop for Chromebook Enterprise」レビュー

スピーカーおよびプリンターの設定

スピーカーのアイコン(左から2番目)は、Windowsの音をChromebookのスピーカーから出すかどうかを1クリックで切り替えるもの。Windowsの場合、不意に音を出すアプリもあるので、このボタンが常に見える場所にあるのは安心だ。その右のプリンターのアイコンは、Chromebook側のプリンターの利用を許可するかどうかを決めるボタン。

共有フォルダの設定

フォルダアイコン(右から3番目)は、共有フォルダについてのもので、共有フォルダの設定には、Chrome OSのFilesアプリを使う。ここにあるのは、Filesで設定したフォルダー共有を無効にする機能だけだ。

Chrome OSのFilesから直接見えるChrome OS側の「My files」フォルダには、Parallels Desktopによって「Windows files」というフォルダが自動的に追加されている。これは、Chrome OSから直接Windows仮想マシンの「Desktop(デスクトップ)」、「Docoments(書類)」、「Downloads(ダウンロード)」といったユーザーフォルダにアクセスするためのもの。通常は、これだけでファイル共有機能は十分に機能する。
ChromebookでWindows 10が動く「Parallels Desktop for Chromebook Enterprise」レビュー

その上、ユーザーが独自のフォルダを追加して、それをWindows仮想マシンと共有することも可能だ。新しいフォルダ(ここでは「Parallels共有」)を作ったら、その上で右ボタン(2本指)クリックして、メニューから「Share with Parallels Desktop」を選ぶ。
ChromebookでWindows 10が動く「Parallels Desktop for Chromebook Enterprise」レビュー

必要な操作はこれだけ。この操作の後、Windowsのエクスプローラーで確認すると、「ネットワーク」の中に「Parallels共有」というフォルダが現れる。あとは、この中に入れたファイル / フォルダを、Chrome OSと仮想マシン上のWindowsで自由に共有できる。実に簡単だ。
ChromebookでWindows 10が動く「Parallels Desktop for Chromebook Enterprise」レビュー

使い勝手を向上させるParallels Toolbox

Parallels Desktopには、Mac版同様の「Parallels Toolbox」も付属している。さまざまな単機能のツールを集めたユーティリティ集のようなもので、目的と合致すると非常に便利に使える。Mac版の場合には、macOS上で動くものと、仮想環境上のWindowsで動くものの2種類を利用できるが、Chrome OS版の場合は、とりあえずWindows側で動くものだけが利用可能となっている。
ChromebookでWindows 10が動く「Parallels Desktop for Chromebook Enterprise」レビュー

個々のツールの機能紹介は割愛するが、仮想環境上のWindowsを本物のWindows PC以上の使い勝手にするツールも含まれている。Windowsのタスクバーの右端のツールトレイの中のアイコンをクリックするだけで、いつでも呼び出せるようになっているので便利だ。

テストに使用したChromebook「ASUS Chromebook Flip C436FA」(C436FA-E10162)

今回テストに使用したChromebookは、14インチサイズのディスプレイを搭載する「ASUS Chromebook Flip C436FA 」(C436FA-E10162)というマシンだ。

スペックは、CPUは第10世代のインテルCore i7-10510U、16GBのメモリー、512GBのSSDとなっている。もちろんGoogle(グーグル)のChrome Enterprize認定デバイスの1つだ。
テストに使用したChromebook「ASUS Chromebook Flip C436FA」(C436FA-E10162)

  • 製品名:ASUS Chromebook Flip C436FA(C436FA-E10162)
  • ディスプレイ:14型ワイド(1920×1080ドット)10点マルチタッチ対応
  • CPU:Core i7-10510U(1.8GHz / 4.9GHz)
  • メモリー:16GB
  • ストレージ:512GB SSD(PCI Express 3.0 x2)
  • 通信:Wi-Fi 6(11ax、2.4 / 5GHz)
  • インターフェイス:USB 3.1 Gen1 Type-C×2、Bluetooth 5.0、microSDXCカードスロット
  • バッテリー駆動時間:約11.8時間
  • 重量:約1.15kg
  • そのほか:指紋認証センサー、USI対応スタイラス「ASUS USI Pen(SA300)」

製品名に「Flip」が入っていることからわかるように、ディスプレイを本体の裏側にぴったりとつくまで360度開くことが可能で、タブレットとしても使用可能。このスタイルは、Windows PC同様にChromebookでも見かける。実際、Chrome OS上でAndroidアプリを利用する際などには便利に使える。

また10点マルチタッチを検出可能なタッチスクリーンを装備し、4096段階の感圧式のスタイラス「ASUS USI Pen(SA300)」も付属しているので、この製品だけでかなり広い用途に利用できる。今回、感圧機能までは試せなかったものの、主にChromebook(Chrome OS)での利用が想定されているUSI(Universal Stylus Initiative)規格に対応しており、仮想マシンのWindows上の描画アプリでのドローイングや、手書き文字認識などでも正常に機能することを確認できた。
テストに使用したChromebook「ASUS Chromebook Flip C436FA」(C436FA-E10162)

ParallelsおよびWindowsを動かすのにうってつけのスペック

スペック的には、Parallelsを利用してWindowsを動かすのにも十分だ。むしろ単なるChromebookとして使うだけではもったいないと感じられるほど。この画面サイズとスペックで、重量は1.15kgしかないというのは、ちょっとした驚きだ。

厚さも閉じた状態で約13.8mmに抑えられている。これは本体とディスプレイを合わせたものなので、本体は最も厚い部分でも10mmを切っている。それでもキーボードのストロークは1mm程度は十分にあり、タイピングにもストレスは感じない。ソフトウェアの機能と、本体の重量や厚さは関係ないとはいえ、これだけ軽く薄いマシンで、Chrome OSとWindowsが両方使えるのはありがたい。

Parallels Desktop for Chromebook Enterpriseには、まさにうってつけのマシンだと感じられた。

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Chromebook上でWindowsが動くParallels Desktop for Chromebook Enterpriseが登場

Mac用の仮想PC環境ソフトウェアでおなじみのParallelsは、Mac版のParallels Desktopと同様に、Chromebook上でもWindowsとそのアプリケーションを利用可能にするソフトウェアソリューション、Parallels Desktop for Chromebook Enterpriseを米国時間10月20日付けでリリースした

ハイスペックのChromebook Enterprise専用

長い製品名の最後にEnterprise(エンタープライズ)と付いていることからもわかるように、これは企業向けの製品。残念ながら今のところ個人のユーザーは対象としていない。この「Enterprise」という語は、製品名全体を修飾しているというよりは、「Chromebook Enterprise」という、企業向けのハイスペックなChromebookを意味している。Chromebookの動向をなんとなくでも気にかけている人なら、最近になって様々なメーカーから、これまでよりかなりレベルの高いハードウェアを備えたChromebookが発売されるようになったことにお気付きだろう。つまり、今回発表されたParallels Desktopは、そうしたハイエンドChromebook向けのソリューションということになる。

このところGoogleは、Chrom OSの機能を強化して企業ユーザーのニーズを満たすために、Chrome Enterprise Upgradeを展開している。そのためのデバイスが、ハイエンドのPC並のスペックを実現したChrombook Enterpriseであり、それによってWindowsやその上のアプリケーションを利用可能にするための切り札として登場したのが、今回のParallels Desktop for Chromebook Enterpriseだと理解できる。Googleの戦略と、高性能Chromebookを供給するPCメーカー、そして仮想化ソフトウェアでWindows PCとのギャップを埋めるParallels、三つ巴の壮大なプロジェクトというわけだ。

これまで教育市場を中心に展開してきたChromebookには、大別してARM系のCPUを搭載したものと、Intel系のCPUを搭載したものの2種類があった。Chromebook用のParallels Desktopということで、ARM系の機種でも動くのかという期待を抱いた人もいたかもしれないが、これはIntel系専用。しかも上で述べたように、Chromebookとしてはかなりのハイスペックを要求する。Parallelsでは、推奨条件として以下のようなスペックを挙げている。

  • CPU:Intel Core i5/同Core i7
  • メモリ:16GB以上
  • ストレージ:128GB以上のSSD

また、各社のChromebookのハイスペックモデルが、以下のように具体的な推奨デバイスとして挙げられている。

HP

  • HP Elite c1030 Chromebook Enterprise
  •  P Pro c640 Chromebook Enterprise

Google

  • Google Pixelbook
  • Google Pixelbook Go

Acer

  • Acer Chromebook Spin 713
  • Acer Chromebook Spin 13

Dell

  • Dell Latitude 5300 2-in-1 Chromebook Enterprise
  • Dell Latitude 5400 Chromebook Enterprise

Lenovo

  • Lenovo Yoga C630 Chromebook

ASUS

  • ASUS Chromebook Flip C436FA

また、システム要件としては、Windows 10のライセンスはもちろん、企業のIT管理者がChromebookを集約的に管理するためのGoogle 管理コンソールが不可欠となっている。なお価格は、1ユーザーあたり年間7389円(税別)と定められている。

世界初のChrome OSネイティブアプリ

Parallels Desktop for Chromebook Enterpriseは、簡単に言ってしまえば、Parallels Desktop for MacをChromebookに移植したもの。Parallelsは、長年に渡って主にWindowsの利用をターゲットにした仮想環境ソフトウェアをMac用に開発し、改良を重ねてきた。Chromebook版には、そうした開発の積み重ねから得られた成果を、最初から土台にしてスタートできるという大きなメリットがある。本物のPCのハードウェアとの互換性については、最初からかなり高いレベルの動作が期待できるはずだ。もちろん一般的なWindowsの機能と、その上のアプリケーションの動作も、安定したものが得られるだろう。

仮想PC環境としての基本的な機能や操作は、Mac版のParallels Desktopを使ったことのある人にとっては、かなり自然なものに感じられるはず。Chrome OSとWindows間でのクリップボードの共有、ユーザーフォルダーの共有、プリンターの共有、Windows画面のダイナミックなリサイズ、フルスクリーンのサポート、リンクやファイルを開くアプリをOSをまたいで設定、Windows環境のサスペンドとリジュームといった機能は、当たり前のように使える。

ただし、Chromebook版の最初のバージョンでは、ChromebookのCPUが内蔵するGPUを直接使うような3DグラフィックスAPIや、Chromebook上のUSB、ビデオカメラ、マイクのサポートは見送られている。Chromebook上で本格的な仮想環境を動かすこと自体初めてのことなので、まだ実現が難しい部分が残っているのだろう。こうした未サポート部分は、将来のバージョンで実現するとしている。主な用途としては、ビジネス系のアプリケーションの利用が中心となると考えられるので、GPUサポートののプライオリティは、さほど高くないのかもしれない。しかし、ビジネス用に特別なUSB器機を接続して使う用途も考えられるし、昨今ではWindows上のコミュニケーションツールの利用が必須というリモート環境で使うことも考えられる。少なくともUSBやカメラ、マイクのサポートは早期に実現すべきだろう。

Chrome OSのアプリと言うと、常にインターネットに接続したオンライン状態でないと使えない、あるいは機能が制限されるという印象も強いかもしれない。しかし、Parallels Desktopは完全なオフライン状態でも問題なく動作するという特長も備えている。もちろん、オフラインの間は、ネットワークにアクセスできないが、それは本物のPCを使う場合でも同じだ。

Parallelsでは、Chromebook用のParallels Desktopが、Chrome OS用として世界初のサードパーティ製のネイティブアプリだとしている。これまでのサードパーティアプリは、すべてChrome OSの機能拡張として動作するものばかりだったからだ。Chrome OS上でのネイティブ動作は、この種の仮想環境ソフトウェアを可能な限り効率的に動かすために不可欠な措置だったものと考えられる。このような低レベルで動作するソフトウェアの開発には、Googleによる例外的なサポートが必要だったのは明らかだ。これはGoogleが、Chromebookをエンタープライズ分野に浸透させるための不可欠なピースの1つとしてParallelsを選択し、確実なWindowsアプリの動作を実現するため、技術的にも深い協力関係を築いて開発を進めた成果だろう。

なお、現在TechCruch Japanでは、実機によるレビュー環境を準備中だ。実際に動く環境が整ったら、Chromebookの実機上でParallels Desktopを動かし、Windows使ってみた上でのレビュー記事を掲載予定だ。

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(翻訳:Dragonfly)