フェイスブックとInstagramがNFTの作成・販売をサポートするかもしれない

NFTの波に乗る次の企業はMetaかもしれない。Financial Timesの情報筋によると、MetaはFacebookやInstagramでNFTを作成、表示、販売する方法を開発しているという。同社Noviのウォレット技術は「サポート機能」の大部分を担うことになると、ある情報提供者は述べている。Instagramは、NFTを展示する方法をテストしているとされ、Metaはこれらのデジタルコレクションの売買を支援するマーケットプレイスについて議論しているという。

同社はすでにコメントを控えており、情報筋は、この取り組みはまだ初期段階にあり、変更される可能性があるという。しかし、InstagramのリーダーであるAdam Mosseri(アダム・モセリ)氏は2021年12月に、彼のソーシャルネットワークは「積極的にNFTを模索している」と述べている。少なくとも、この技術は同社の頭の中にある。

NFTへの参入は理に適っている。NFTとメタバース(ただNFTを提供するだけではメタバースをつくっているとはいえない)のつながりを悪用する企業もあるが、Metaは、仮想世界の住人がユニークなデジタル商品を販売できるように、そのためのフレームワークを求めているのかもしれない。NFTが一時的なトレンド以上のものであると証明された場合、このMetaの動きはOpenSeaのようなサードパーティープラットフォームが強すぎる支配力を得るのを防ぐのに役立つかもしれない。

編集部注:初出はEngadget。執筆者のJon FingasはEngadgetの寄稿ライター。

画像クレジット:SOPA Images / Contributor

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(文:Jon Fingas、翻訳:Katsuyuki Yasui)

Instagram、2021年第4四半期に世界総ダウンロード数でTikTokを抑え再びトップに

Instagram(インスタグラム)は、インドでのTikTok(ティクトック)禁止の恩恵を受けており、2021年第4四半期時点の世界総ダウンロード数で首位に返り咲いた。アプリインテリジェンス会社Sensor Tower(センサータワー)が発表した新しいデータによると、Instagramにとって2021年第4四半期は少なくとも2014年以来最高のものとなり、インストール数は第3四半期から10%増えた。また、Instagramは、2019年第4四半期にWhatsAppがその座を占めて以来、ダウンロード数ランキングで1位を獲得した初のMeta傘下アプリとなった。

実際、過去2年でTikTokが世界ダウンロード数で1位でなかったのは2021年第4四半期が2回目だったとSensor Towerは指摘している。

その前にTikTokが首位から転落したのは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行が始まった頃で、2020年第2四半期にZoom(ズーム)がTikTokを破ってダウンロード数1位のアプリとなった。

画像クレジット:Sensor Tower

Instagramが世界の(ゲーム以外の)アプリ市場でトップに躍り出たのは、Androidユーザーによるインストールが増加したためだ。Google Playアプリの世界ダウンロード数トップチャートでは、2四半期連続でMeta傘下のアプリが1位と2位を獲得した。1位はInstagram、2位はFacebook。一方、TikTokは3位だった。

画像クレジット:Sensor Tower

Apple(アップル)のApp Storeで最もダウンロードされたアプリを示すチャートでは、状況はかなり違っているようだ。

TikTokとYouTubeがそれぞれ1位と2位をキープしており、2020年第2四半期以降、その座を守り続けている。第4四半期にTikTokは、8四半期連続でApp Storeでのインストール数が5000万回を突破したとSensor Towerは指摘している。

残りのトップ5は、3位WhatsApp、4位Instagram、5位FacebookとMetaのアプリで占められている。一方、6位には、国家キャンペーンで宣伝されたことを受け、中国の国家詐欺防止センターアプリが異例のランクインを果たした。その他は、ソーシャルアプリ、チャットアプリ、エンターテインメントアプリという典型的なセレクションで占められている。

画像クレジット:Sensor Tower

興味深い補足として、2021年第4四半期には、TwitterがApp Storeで最もダウンロードされたアプリのトップ20に2020年第1四半期以来初めて入った。2020年以降、4度目のランクインだ。ダウンロードは前四半期比34%増と急増し、その後も成長は続いている(製品開発活動の活発化がようやく実を結び始めたのかもしれない)。

TikTokは米国のApp StoreとGoogle Playの両方でダウンロード数第1位のアプリだが、世界第1位からの転落は、少なくとも部分的にはインドが2020年6月に「国家安全保障」の懸念から、中国企業の他のアプリとともにインド国内で禁止する決定を下したことに起因している。

Sensor TowerがTechCrunchに語ったところによると、禁止措置が取られて以降、Instagramのグローバルダウンロードにおけるインドの割合は着実に増えているという。

画像クレジット:Sensor Tower

例えば、2020年第2四半期には、Instagramのダウンロード数の約21%がインドからのものだったが、2021年第4四半期にはそのシェアは39%に拡大した。また、通年で見ると、2020年にはInstagramのダウンロード数の約25%がインドからで、2021年には約36%に増えた。

InstagramはTikTokの脅威に対処すべく動画に注力するようになり「Reels」というTikTokクローンの普及に努めてきた。Instagramは競争が激化する中で牽引力を回復しようと、2021年にReelsに投稿するクリエイターに巨額のボーナスを提供し始め、中には1万ドル(約115万円)という高額な支払いもあった。

直近の四半期はInstagramが勝利したものの、Sensor Towerのデータによると、通年(2021年)の両アプリストアのグローバルダウンロード数ではTikTokがトップで、次いでFacebook、Instagramの順となっている。

ちなみに、Sensor Towerのライバル会社App Annieは、少し異なるランキングを発表している。App Annieのデータでも世界的なダウンロード数ではTikTokがトップだが、次いでInstagram、Facebookの順となっている。このことから、FacebookとInstagramのダウンロード数は近いと考えられる。Sensor TowerとApp Annieのダウンロード数推定方法が異なるため、結果的に異なる数字になったものと思われる。

画像クレジット:Bryce Durbin/TechCrunch

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nariko Mizoguchi

ツイッターがTikTok風リアクション動画によるリツイートをテスト中

誰もがTikTok(ティックトック)の魔法のおこぼれに預かりたいと思っている。

そこでTwitter(ツイッター)は、ツイートに対するリアクションを昔ながらの引用ツイートではなく、リアクション動画を奨める新機能のテストを開始する。これは実に「un-Twitterlike(ツイッターらしくない)」選択だが、このところ同社は積極的に新サービスの実験をしていて、今はなき消滅型ツイートのFleets(フリート)も安らかに眠っていることだろう

今のところテストはiOSのみで、ユーザーは「Quote tweet with reaction(リアクションをつけて引用ツイート)」をリツイートメニューから選ぶことができる。Twitterはこうしたリアクション動画を 「Tweet Takes」と呼んでいて、埋め込まれたツイートとともに再生される。楽しい機能だが、TikTokの動画リプライの派生物であるに違いない。TechCrunchはTwitterに連絡を取り、テストが行われている範囲と、Tweet Takesが正式サービスとして提供される可能性について質問した。

Twitterによると、テストはiOSユーザーの少人数のグループでのみ行っていて、フィードバックを見て今後の方針を決めるという。会社は、ユーザーに「もっとクリエイティブな形で自分を表現」して欲しいと言っている。これは同社の最近のテスト的な雰囲気とも一致している。

2021年12月、Instagram(インスタグラム)はTikTok風リプライ動画の独自バージョンとして、リールを使ってコメントする仕組みを追加した。リプライ動画によっていかにTikTokがインタラクティブでライブ感のあるものになっているかを考えれば、Instagramが自社のTikTokクローンにそのためのオプションを統合することは理に適っている。Twitterにとってはそこまで意味はないかもしれないが、これまでの何も変えずに何年も放置してうまくいくことを願うだけの戦略よりも「反応をみて考える」製品アプローチのほうがずっとよいと我々は思う。

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画像クレジット:Twitter

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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Nob Takahashi / facebook

Instagram、一部ユーザーを対象にストーリーズのプライベート「いいね!」機能をテスト中

Instagram(インスタグラム)は、限定的なテストの一環として、ストーリーズのプライベート「いいね!」機能のテストを開始した。Meta(メタ)傘下の同社は、この機能が広く利用できるわけではなく、現在グローバルで少人数のグループにのみ表示されていることを確認した。また、ストーリーズを投稿した人のみが「いいね!」の総数を確認でき「いいね!」の数を公開表示する予定はないと説明している。

Metaの広報担当者はTechCrunchにメールで「私たちは常に、人々が気になっている人と繋がれることを手助けする方法に取り組んでいます。私たちは今、ストーリーズの投稿者のみが見ることができる、ストーリーズに反応するための方法であるストーリーズ「いいね!」の機能をテストしています」。と教えてくれた。

多くのユーザーが、この機能を目にし始めたことを明らかにし、Twitterにその新たなオプションのスクリーンショットを投稿している。スクリーンショットを見ると、テストに参加したユーザーには、自分のストーリーズに「いいね!」を受け取る可能性がある旨の通知が表示されることがわかる。

現在、すべてのInstagramユーザーは、笑い、驚き、ハート目、涙目、拍手、炎、お祝いと、100の絵文字を含む8つのオプションで、ストーリーに返信または反応するオプションを持っている。これらのリアクションは一般には公開されていないが、ストーリーズを投稿した人は、絵文字ごとに受け取ったリアクションの総数を確認することができる。ストーリーズに「いいね!」が導入されることで、ユーザーとストーリーズの新しい関わり方ができるようになる。また、ユーザーやインフルエンサーにとっては、投稿と同じようにストーリーズのエンゲージメントを測定する新たな手段となるだろう。

Instagramは現在、ユーザーが投稿への「いいね!」の数を非表示にできるようになったため、ストーリーズへの「いいね!」の導入は実験的に行われた。ソーシャルメディアの巨人は、2019年に初めてこのオプションのテストを開始し、2021年5月に全ユーザーに正式に展開した。特に同社はストーリーズの「いいね!」を一般に見えるようにする計画がなかったため、今回の最新のテストは、Instagramがプライベートな「いいね!」の考えに引き続き注力することを示している。

同ソーシャルメディアプラットフォームは最近、ストーリーズに公開スレッドを作成する新しい「Add Yours」ステッカーを導入し、ユーザーにストーリーズに参加してもらう方法をさらに模索している。この機能により、ユーザーはプロンプトや特定のトピックに従って、他のユーザーのストーリーズに自分のストーリーズで応答することができる。このインタラクティブなステッカーを使用することで、各ユーザーが自分のストーリーズを追加するコンテンツチェーンを作成することができる。この新しいステッカーは、ユーザーがオリジナルビデオをフィーチャーしたコンテンツを作成できるTikTokの「デュエット」機能にやや類似していることは特筆すべきだろう。

画像クレジット:Bryce Durbin/TechCrunch

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(文:Aisha Malik、翻訳:Akihito Mizukoshi)

Instagramに新着順フィードが帰ってきた

Instagram(インスタグラム)は2021年12月に約束したとおり、時系列(新着順)フィードを復活させた。

米国時間1月5日のツイートで、InstagramのトップAdam Mosseri(アダム・モセリ)氏は、同プラットフォームのメインフィード体験の動作に大きな変更を加え、ユーザーが3種類のフィードを選べるようになったことを発表した。新たな2つのオプション、「Favorites(お気に入り)」と「Following(フォロー中)」ではコンテンツが時系列に並べられ、第3のオプション「Home(ホーム)」では現在と同じアルゴリズムによって並べられる。

モセリ氏は、時系列ではないホームフィードは、時間とともにおすすめがどんどん増えていき、すでに知っている人のコンテンツをフォローするよりも、新しい発見のためのハブのような役割をすると語っている。Favoritesは、少人数の友達や家族の近況をすべて読むのに便利で、それ以外のフォロー中の人の投稿はFollowingビューで読むことがてきる。

この変更はすでに公開済みで、今後数週間のうちに全ユーザーに反映される予定だ。時系列フィードオプションの最終バージョンは2022年前半に提供する計画だとモセリ氏はいう。Facebeook(フェイスブック)やInstagramが通常行っている数多くの限定された実験とは異なり、今回の変更はアプリ体験に広く実装される。

Instagramユーザーは長年時系列フィードに慣れ親しんできたが、会社は2016年にアルゴリズムフィードに切り替えた。これは同アプリを次の金の卵と考えていた親会社のFacebook(現在はMeta)の意向を受けたものだった。アルゴリズムフィードにすることで、Instagramは意欲的に広告を撒き散らすことが可能になり、アプリの原点である時系列の写真シェア空間から遠ざけた。

時は進んで2022年、会社が時系列フィードを再登場させたのはユーザーを喜ばせるためだけではない。もしそうであれば2016年にユーザーの反発が起きた時、すぐに戻していただろう。時系列フィードを復活させたInstagramの決断は、同アプリを使う全員にとっての勝利だが、Metaがアプリをユーザーにとって安全でよりよいものにするための常識的な変更を行うのは、 マスコミの悪評や漠然とした規制による圧力がかかってからであるという悪習の新たな事例となった。

米国の立法者たちは、ソーシャルメディアの危険性に注目し、提案された規制によってプラットフォーム各社はユーザーの選択肢を増やし、アルゴリズムがコンテンツをランクづけする方法の透明性を高めることを強いられている。

Protecting Americans from Dangerous Algorithms Act(危険なアルゴリズムから米国民を守る法令)という法案では、プラットフォームはユーザーがアルゴリズムによる推奨を無効にできるスイッチを追加することが要求されている。

「透明性と説明責任を強化すべきであると私たちは信じ、もっとコントロールできるべきであると信じています」とモセリ氏は2021年12月に行われた彼にとって生涯初の議会公聴会で語った。「来年公開できることを願っている時系列フィードの開発に現在取り組んでいるのはそのためです」。

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画像クレジット:LIONEL BONAVENTURE / Contributor / Getty Images

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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Nob Takahashi / facebook

TikTokは2022年、世界第3位のSNSになる

最新の予想によると、TikTokがFacebookとInstagramに次いで、世界で3番目に大きなソーシャルネットワークになる。Insider IntelligenceeMarketerから社名変更)によると、2022年のTikTokの月間ユーザー数が7億5500万になると予想している。TikTokの成長率は2020年が59.8%、2021年が40.8%だった。

Facebookは、同社の直近の決算報告によると月間アクティブユーザー(MAU)数は29億1000万で、前年比6%の増だった。Instagramの最近のリークによると、月間ユーザー数は20億を超え、2018年6月の10億という記録的数字をはるかに上回った。

しかし、Insider Intelligenceの予想は同社自身の2022年の予想に基づくものであり、独自の計算方法を使っている。MAUの同社独自の定義は、企業によって異なっていることもありうる。たとえば同社は、カレンダー上の各年で一貫して1カ月に1回以上ログインしているユーザーを数え、そこからできるかぎりフェイクアカウントを取り除く。この方法により、調査のクライアントには、各プラットフォームの有意な比較が提供されることになる。

このような推計方法によると、Facebookの月間ユーザー数は2022年に21億に達し、次がInstagramの12億8000万となる。それに続くTikTokは7億5500万になり、SnapとTwitterを上回る。

画像クレジット:Insider Intelligence

TikTokはここ2年間で、急速に成長している。

アプリに関する情報を提供するSensor Towerによると、2020年第1四半期、App StoreとGoogle Playを合わせてTikTokアプリのダウンロード数は20億回を超えた。App Annieのレポートでは、2020年のTikTokの成長率は325%で、月間の消費時間も他のどのアプリよりも急速に成長した。米国における65%も含め、Facebookを超えている。

またSensor Towerによると中国のDouyinも含めたTikTokのダウンロード数は、ゲームを除くモバイルアプリで、App StoreとGoogle Playを合わせて、Facebook以外では初めて全世界で30億に達している。その間、TikTokの消費者支出額は25億ドル(約2841億7000万円)を超えた。同社はTinderやNetflix、YouTube、Tencent Videoに次いで、この記録を達成したアプリの仲間入りをした。

多くの企業が2021年のTikTokのMAUを10億超と予想していたが、計算方法が異なるInsider Intelligenceはやや保守的だ。しかしその低い予想でも成長は続き、2022年の成長率は15.1%となる。

成長の結果として、TikTokのソーシャルネットワーク全体における市場占有率も上げ潮だ。Insider Intelligenceの予想では初めてTikTokの占有率が20%を超え、2024年には4分の1に近づくとしている。

Insider Intelligenceの主席アナリストであるDebra Aho Williamson(デブラ・アホ・ウィリアムソン)氏は、次のように論評している。「TikTokの急上昇は同じく若者市場を狙うSnapchatにとって特に脅威でしょう。TikTokにTwitterとの類似性はあまりないにもかかわらず、すでにあるプラットフォーム並みの大きさに成長したことには、TikTokのコンテンツが持つ中毒性があらわれています」。

TikTokは今もまだ大きな伸び代があり、Insider Intelligenceによると、2022年は全体で35億7000万人がソーシャルネットワークアプリを少なくとも月に1回は利用するという。

画像クレジット:Jakub Porzycki/NurPhoto/Getty Images

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(文:Sarah Perez、翻訳:Hiroshi Iwatani)

Instagram、リールでのコメント返信可能に

Instagram(インスタグラム)は、投稿へのコメントにリールで返信できる新機能「Reels Visual Replies(リール・ビジュアル・リプライ)」を展開した。これにより、ユーザーがコメントへの返信を選択した際に、返信動画を作成するためのリールボタンを選択できる新しいオプションが表示される。返信動画は、ステッカーとして表示される。

「私たちは、クリエイターがInstagramで築いたコミュニティを愛しています」。Instagramは、この新機能を発表するツイートで述べている。「だからこそ、視聴者と対話するための新機能であるReels Visual Repliesを開始することに興奮しています」。

Instagramの新機能は、リールをより広いソーシャルメディアプラットフォームに統合する。この新機能は、ユーザーが自分のコンテンツに対するコメントに動画で返信できるTikTok(ティックトック)のビデオリプライと似ていることは注目に値する。TikTokは、ユーザーが自分の動画についてより詳細な情報を提供したり、質問に答えたりする方法を提供するために、2020年この機能を導入した。この機能の人気を考えると、Instagramが自社のTikTokクローンに同様の機能を開始したのも不思議ではない。

Reels Visual Repliesのリリースは、Instagramがいくつかの新機能を導入している中で行われた。最近では、年末の「Playback(プレイバック)」機能を新たに導入した。この機能はストーリーのアーカイブを活用したもので、ユーザーは最大10個のストーリーを選択、カスタマイズし、フォロワーと共有することができる。この機能を利用するには、ユーザーが2021年3つ以上のストーリーを投稿しているか、ストーリーズアーカイブをオンにしている必要がある。Instagramがプレイバックの投稿を提案してくれるが、シェアしたい内容を選ぶこともできる。この新機能は現在「数週間のあいだ」ユーザーに提供されている。

また、Instagramは、ユーザーがアプリの問題を報告するためにスマホを振ることができる新機能「Rage Shake(シェイク)」を展開している。振って報告すると、アプリで起きたことを説明し、問題を報告することができる。また、同社は、少なくとも3つの画像または動画を含むカルーセル投稿からアイテムを削除する機能を導入した。カルーセルフィードの投稿は、1つの投稿に最大10枚の写真や動画を組み合わせることができる。今回のアップデートにより、既存のカルーセルからアイテムを削除できるようになった。

また、10分、20分、30分のいずれかでInstagramを休むことをユーザーに思い出させることができる「Take a Break(テイク・ア・ブレイク)」という新機能もテストしている。また、ストーリーに公開スレッドを作成する「Add Yours(アド・ユアーズ)」ステッカーも新たに追加された。この新機能は、他のユーザーのストーリーに対して、プロンプトや特定のトピックに沿って自分のストーリーで返信することができる。

画像クレジット:Instagram

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(文:Aisha Malik、翻訳:Yuta Kaminishi)

フェイスブックとInstagramがパーソナライズされた「今年の思い出」機能を展開

Metaは、FacebookとInstagramの両方に「2021年を振り返る(Year in Review)」という機能を追加した。ユーザーは自分の個人的な「思い出を一緒に(Year Together)」カードで共有し、そこで2021年の思い出の多い友だちや感想、場所、人を共有する。新しいフィード内体験によって、プラットフォーム上の1年を回想し、それらを適宜編集して、共有カードにまとめる。この新しい機能は米国時間12月9日から全世界で利用可能で、12月30日までアクセスできる。

Instagramでは、ユーザーはカスタムの年末「Playback」タイムカプセルを自分のIG Storyで共有できる。この機能はStories Archiveを利用するため、ユーザーは10のストーリーをカスタマイズやセレクトしてフォロワーと共有できる。この機能を利用するためには、2021年に3つ以上のストーリーを投稿する、もしくはStories Archiveを有効にしておく必要がある。プラットフォームはPlaybackのポストを提案するが、自分がシェアしたいものを選んでもよい。Instagramのフィードにメッセージが出て、自分のPlaybackを作成するように勧める。この新機能は、今後数週間利用できる。

画像クレジット:Instagram

これまでInstagramのユーザーは、自分自身の年末機能を作って、写真のグリッド中の上位9つの画像を投稿した。2021年のInstagramでは、アプリ内機能を提供して、ユーザーが年末コンテンツを共有する。

FacebookもInstagramも、これらの新機能は完全にカスタマイズできるため、コンテンツを追加や削除も自由だ。Metaによると、これら2つの機能は今後数日間展開され、全世界のユーザーが利用できる。

今回の新機能のリリースは、Spotifyが毎年ソーシャルメディア上で広く共有している「Wrapped」体験のおかげで、共有可能な年末の振り返りがますます人気を博していることを受けたものだ。FacebookとInstagramは、この人気機能を真似しようとしている他の多くのデジタル大手とともに、独自のバージョンをリリースした。例えば、Redditは今週、ユーザーの習慣に関する統計情報を含むパーソナライズされたレビューを公開している。

画像クレジット:Facebook

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(文:Aisha Malik、翻訳:Hiroshi Iwatani)

Instagramトップ、2022年初めに時系列順のフィードオプションを復活させ提供と発言

Instagram(インスタグラム)が時系列順のフィードを復活させる。これは、同アプリを使用している若者への害について開催される上院パネルの前に、InstagramトップのAdam Mosseri(アダム・モセリ)氏が行った証言の中で明らかになった。消費者が「アルゴリズムに操作される」ことなくInstagramアプリを使用できるべきだと考えるかと質問されたモセリ氏は、ユーザーに対して時系列順フィードのオプションを提供することを支持すると語った。そして実際、同社は現在そのオプションを開発している最中だと付け加えた。

「透明性を高めることや説明責任を増やせることが良いことだと信じていますし、より細かいコントロールができることも良いことだと信じています。それが、2022年に提供する予定の時系列順フィードのバージョンに取り組んでいる理由なのです」とモセリ氏はいう。

この面での同社の計画の詳細を求められたモセリ氏は、Instagramがこの数年間、ユーザーが自分の体験をより細かく制御できるようにするためのさまざまな方法を試してきたと答えた。同社が公にテストしたアイデアの1つは「Favorits(お気に入り)」というもので、これはユーザーが自分のフィードのトップに表示したいアカウントを選択できるようにするものだ。モセリ氏によると、同社が取り組んできたもう1つのアイデアが、Instagramの時系列順バージョンだ。

この時系列順のオプションがいつ一般に公開されるかについてモセリ氏は「今すぐ具体的な提供月をお伝えできれば良いのですが、現時点での目標は来年の第1四半期です」と述べた。

2016年にInstagramが、アルゴリズムによるフィードに切り替えた決定は、物議を醸すこととになった。フィルタリングされたフィードそのものは、エンゲージメントメトリックを改善することから、当時のソーシャルメディア全体で標準になりつつあったが、多くのユーザーはその変更に不満を持っていた。Instagramは、新しいフィードがリリースされてから数年にわたり続いたユーザーの反発によって、アルゴリズムフィードに最近の投稿も追加することに同意さえするようになった。

2020年には、同社が「Latest Posts(最新の投稿)」機能の内部プロトタイプを構築していることが発見された。これにより、ユーザーはアプリの特別なセクションを通して最近の投稿を見ることができたが、それはFacebookが現在ニュースフィードのオプションとして提供しているもののような、完全な時系列順フィードへの回帰ではなかった。またこの機能は、Instagramのグローバルユーザーベースに公開されることもなかった。

現在モセリ氏は、ユーザーが本当に時系列順フィードオプションをもう一度手に入れることができることを約束している。しかし、ユーザーをアプリに引き付け続けるという点でアルゴリズムフィードがもたらす利点を考えると、Instagramがこれをデフォルト設定またはわかりやすい選択肢とする可能性はほとんどないだろう。

画像クレジット:Bryce Durbin/TechCrunch

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(文:Sarah Perez、翻訳:sako)

Instagramのアダム・モセリ氏、 10代のメンタルヘルスについて上院で証言

Instagram(インスタグラム)の責任者であるAdam Mosseri(アダム・モセリ)氏は、子どもや10代の若者のオンラインの安全性に関する一連の公聴会の一環として、初めて上院で証言する。The New York Timesによると、モセリ氏の公聴会は米国時間12月6日に行われる。

モセリ氏の公聴会は、Richard Blumenthal(リチャード・ブルーメンタール)上院議員(民主党)が、Facebook(現Meta)のCEOであるMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏に手紙を送り、彼かモセリ氏のどちらかが上院の公聴会に参加するよう要請したことに端を発する。

モセリ氏は、上院議会への出席のニュースを受けて動画を投稿した。彼は、10代の若者のオンラインでの安全性に対する懸念が高まっていることを話し、10代の若者のアカウントをデフォルトで非公開にしたり、若者が目にする広告の種類を制限したりするなど、Instagramが若いユーザーを保護するために行ってきた過去の対策を紹介した。

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「これらの問題について、比較的近いうちに議会で話すつもりです」とモセリ氏は語った。「これらは重要な問題ですが、私たちは共通の目標を持っています。私たちは皆、若い人たちがオンラインで安全に過ごして欲しいと願っています」。

9月にInstagramが10代の少女に危険な影響を与えていることを知っていたという報道が流れたとき、上院商務科学運輸委員会はそれを重くみた。委員会はまず、Facebookのセキュリティ部門のグローバルヘッドであるAntigone Davis(アンティゴン・デイビス)氏に質問したが、上院からの直接の質問には答えなかった。その数週間後、委員会はFacebookの内部告発者であるFrances Haugen(フランシス・ハウゲン)氏の証言を聴取した。ハウゲン氏は「Facebook Papers(フェイスブック・ペーパーズ)」として知られる何千もの内部文書を流出させた元シビックインテグリティプロダクトマネージャーだ。ハウゲン氏はこの証言で、Facebookはユーザーの安全よりも利益を重視していると上院に訴えた。

「Facebookが、私や他の議員、一般市民に対して完全に透明性を保とうとせず、若者のメンタルヘルスや依存症に関する重要な情報を隠しているように見えることに失望しています」と、この公聴会を主催する上院委員会の議長を務めるブルメンタール上院議員は書いている。「私が8月の手紙でInstagramと10代の若者に関する具体的な情報を求めたとき、Facebookは、ハウゲン氏が直接反論した明らかに回避的で誤解を招くような回答をした」。

2021年10月、Snap(スナップ)、TikTok(ティックトック)、YouTube(ユーチューブ)の幹部から話を聞いた後、再びInstagramの代表者から話を聞くために委員会は開催される。思春期の摂食障害の発症とInstagramの関連性について委員会が関心を示していることを考えると、モセリ氏は、Instagramが10代の少女に与える影響についてMetaが行いリークされた内部研究について質問されることが予想される。

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The Wall Street Journalが入手し、後にMeta自身が発表したこの内部研究によると、Instagramは10代の女の子の3人に1人のボディイメージの問題を悪化させ、10代の女の子は不安や鬱病の増加をInstagramのせいにしていることがわかった。自殺願望のある10代の若者の間では、6%のユーザーが自殺で死にたいと思ったきっかけをInstagramだとしている。さらに、調査対象となった10代の女の子の32%が、自分の体に悪い印象を受けたとき、Instagramがその気持ちをさらに悪化させたと報告している。

これらの文書が流出した直後、モセリ氏はInstagramがInstagram Kids(インスタグラムキッズ)の構築を一時停止することを発表した。Metaには、13歳未満のユーザーが親の承認した相手とチャットできるMessenger Kids(メッセンジャーキッズ)などの製品がすでにある。

「この体験を開発する必要性を支持しますが、このプロジェクトを一時停止することにしました」とモセリ氏は書いた。「これにより、保護者、専門家、政策立案者、規制当局と協力し、彼らの懸念に耳を傾け、10代の若者のオンライン経験にとってこのプロジェクトの価値と重要性を示すための時間を得ることができます」。

しかし、批評家たちは、Metaが責任を持ってInstagram Kids製品を構築する能力があるかどうかについて懐疑的だ。2021年11月に発表された調査によると、Facebookは広告ターゲティングのために10代の若者を監視し続けていると言われている。

「あなたかアダム・モセリ氏が証言して、記録を整理し、議会のメンバーや親たちに、あなたがどのように子どもたちを守るのかという計画を示すことが緊急かつ必要です」とブルメンタール上院議員はザッカーバーグ氏に書き送った。

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Yuta Kaminishi)

Instagramが新機能「Rage Shake」とカルーセルから投稿を削除するオプションの提供開始

Instagram(インスタグラム)は、ユーザーがスマホを振ってアプリの問題を報告できる新機能「Rage Shake(レイジ・シェイク)」を導入した。InstagramのトップであるAdam Mosseri(アダム・モセリ)氏は、Twitterの動画でこの新機能の開始を発表し、その仕組みを説明した。

「Instagramを使っていて、想定どおりに動作しなかったことはありませんか?ストーリーが読み込めなかったり、音声が聞こえなかったり、写真をアップロードできなかったりして、本当に困った、本当に腹立たしい思いをしたことはありませんか?そんなとき、文字通り携帯電話を振ると、問題を報告するための小さなオプションが表示されるようになりました」と、モセリ氏は説明した。

問題を報告するために電話を振ると、そのアプリで何が起こったかを説明し、問題を報告することができる。モセリ氏によると、この機能は、同社がバグに優先順位をつけたり、アプリで修正すべき点を知ったりするのに役立つ。今のところ、この機能は、iOSとAndroidの両方のユーザーに対して、米国でのみ提供されている。

また同社は、少なくとも3つの画像または動画をアップするカルーセル投稿の中から、1つのアイテムを削除する機能を開始する。カルーセルフィードの投稿では、1つの投稿に最大10枚の写真や動画を組み合わせることができる。今回のアップデートでは、既存のカルーセルからアイテムを削除できるようになった。ただし、カルーセルにアイテムを追加したり、あるアイテムを別のアイテムに置き換えたり、カルーセル内のアイテムを並べ替えることはできない。

画像クレジット:Instagram

モセリ氏によると、この新しいオプションはしばらく前に提供されるべきだった、要望の多い機能だという。Instagramは、ユーザーが誤った操作をした場合、特定の写真をグリッドに表示したくないがカルーセル全体を維持したい場合、特定の投稿を変更したかったりする場合があると指摘している。

カルーセルから画像や動画を削除するには、投稿の右端にある3つの点をタップして「編集」を選択する。その後、削除したい写真や画像のところまでスワイプして、左上の「削除」アイコンをクリックする。この新機能は、現在のところiOSでのみ利用可能で、Androidへの対応は近日中に予定されている。

この2つの新機能は、Instagramがここ数週間でいくつかの新機能を導入しているなかで展開された。先週、10分、20分、30分のいずれかの時間が経過したときに、ユーザーがInstagramを休むように自分自身にリマインドすることができる「Take a Break(テイク・ア・ブレイク)」と呼ばれる新機能のテストを開始した。また、同社は最近、ストーリーに公開スレッドを作成する新しい「Add Yours(アド・ユアーズ)」ステッカーを展開した。この新機能により、ユーザーは、フォローしているトピックについて、他のユーザーのストーリーに反応することができる。

画像クレジット:Bryce Durbin / TechCrunch

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(文:Aisha Malik、翻訳:Yuta Kaminishi)

InstagramリールにTikTokのようなテキスト読み上げとボイスエフェクト機能を追加

Instagram(インスタグラム)は米国時間11月10日、Reels(リール)内に「Text-to-speech(テキスト読み上げ)」と「Voice effects(ボイスエフェクト)」という2つの機能を追加した。これらの機能は、TikTok(ティックトック)ではすでに人気の機能だが、クリエイターはInstagramでも使用できるようになる。Instagramでは、クリエイターにインセンティブを与えるために巨額のリールボーナスを提供しているので、短編動画に関して、TikTokに追いつこうとするInstagramの努力が見られる。

テキスト読み上げ機能とは、視覚障害者や弱視者が文字を理解するために必要なアクセシビリティ機能だ。しかし、このロボットのような声を使った動画がTikTokで不可解なほど人気を博したため、この機能を担当した声優が、自分の録音を使用する許可を与えていなかったとしてTikTokを訴えた。訴えられた後、TikTokは声優を変更した。

クリエイターがテキスト読み上げ機能を使用するのは、アクセシビリティの観点からではなく、単調でコンピュータ化された声がコンテンツのナレーションをするのがおもしろいからだ。このテキスト読み上げツールは、リールカメラのテキストツールの中に表示されている。ビデオを録画またはアップロードした後、プレビューに移動してテキストを追加する。テキストを追加すると、画面の下部にテキストバブルが表示され、ユーザーはそのテキストを表示するタイミングを調整することができる。これまでは、3つの点のアイコンをタップすると、それぞれのテキストバブルにメニューが表示され、テキスト読み上げのオプションを追加することができていたが、現在は、3つの点のアイコンをタップすると、それぞれのテキストバブルにメニューが表示され、テキストから音声ナレーションを追加するオプションが表示される。音声は2種類の中から選べる。

しかし、ボイスエフェクトを使えば、リールをさらにクリエイティブに仕上げることができる。この機能は、投稿の音声やナレーションを変更することができるというものだ。ボイスエフェクトを見つけるには、リールを録音した後に音符アイコンをタップして、オーディオミキサーを開く。すると、エフェクトメニューが表示され、そこでリールの音声やナレーションを変更することができる。

この新機能は、現在、Instagramのモバイルユーザーに展開され始めている。

画像クレジット:Instagram

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Akihito Mizukoshi)

InstagramがTikTokクローン「Reels」への投稿に最高114万円のボーナス、ただし米国内からのみ対象

Instagram(インスタグラム)は、Reels(リール)を投稿して欲しいと真剣に考えている。もし運がよければ、Reelsへの投稿に対して最高1万ドル(約114万円)までの報酬を得ることができる。

TikTokの月間アクティブユーザー数が10億人を突破したことで、YouTubeショート、Snapchat Spotlight(スナップチャット・スポットライト)、Instagram Reels(インスタグラム・リール)などの競合プラットフォームたちが、ユーザーに短編コンテンツを自社のアプリに投稿することを奨励している。YouTubeは「ショート」のために1億ドル(約114億円)のクリエイターファンドを創設し、SnapchatはSpotlightチャレンジへの投稿に賞金を提供し、そしていまInstagramは、月次ボーナスプログラムのReels Play(リール・プレイ)を強化する。

しかし、どのような要素がInstagramからのボーナスの大きさを決定するのかについてははっきりしておらず、Instagramもその懸念を払拭しようとしていない。InstagramはTechCrunchに対し、このプログラムは実験的なものであり、まだ初期段階にあると述べている。しかし、その透明性の低さは、これらのプラットフォームを利用して生計を立てているクリエイターにとっては悩みの種となる。今週、このボーナスプログラムに不具合が発生し、対象となるクリエイターたちに「実際には支払いの対象外でした」と伝えられたことがあった。InstagramはTechCrunchに対し、この不具合は修正されたと述べている。

インスタグラムで5万2000人近くのフォロワーを持つMaddy Corbin(マディー・コービン)氏は、1カ月の間に自分のリールに対して1000ドル(約11万4000円)近くの配当を受けた。しかし彼女は、他のクリエイターに別のオファーが行われていることに気がついた。

「私よりも多くのフォロワーがいるのに、600ドル(約6万8500円)しか稼げない人もいたんです」とコービン氏はTechCrunchに語った。より少ないフォロワー数で、800ドル(約9万1400円)を受け取ったひともいた。「報酬がどのようにして生まれたのかを、もっと知りたいと思います。想像するに、過去のリールの見られ方を参考にしているのではないかと考えていますけど」。

コービン氏の半分にも満たない約2万4千人のInstagramフォロワーを持つあるクリエイターがTechCrunchに語ったところによれば、先月、その月に投稿されたすべてのリールの再生回数が170万回に達した場合に、800ドル近くのボーナスが提供されたという。このボーナスはオールオアナッシングではない。このクリエイターが、ボーナス期間中、意図的に1日1リールを投稿し、149万回の再生回数を獲得したところ、689.90ドル(約7万8800円)の配当を得ることができたという。先月Metaが所有する、Instagramを含むすべてのアプリがサーバーの問題で6時間もオフラインになったときには、彼らは残念な思いをした。

だが、今月Instagramはそのボーナスを一段と高めた。現在このクリエイターは928万回の再生で最大8500ドル(約97万1000円)を手にすることができる。先月のレートよりもペイアウト単価が高く、もちろん10倍以上稼げる可能性もある。このクリエイターによれば、自身が3万2千人のフォロワーを持つTikTok(ティクトック)で得られるものよりも、1回あたりの報酬が高いそうだ。

Instagramのボーナスオファーがどのように計算されているかを判断するのは困難だ。あるRedditユーザーは、1カ月で5800万回以上の閲覧回数で3万5000ドル(約399万8000円)近くの報酬を受けている。Instagramのフォロワー数が800人程度のTwitch(トゥイッチ)ストリーマーのMiguel Lozada(ミゲル・ロザダ)氏は、2万4000人のフォロワーを持つクリエイターと同額の8500ドル(約97万1000円)の報酬を受けた。5万9000人のフォロワーを持つ別のユーザーは、今月は850ドル(約9万7000円)のボーナスを提供されたとTechCrunchに語っている。

InstagramはTechCrunchに対して「より多くのクリエイターに報酬を渡せるように、支払いのテストを続けています。まだ始まったばかりなので変化は続きます」と述べている。「私たちは、できるだけ多くのクリエイターを支援できるように、達成可能でそれなりの収益につながる方法でボーナスをデザインしました。目標は、ボーナスが時間とともによりパーソナライズされていくことです」。

ボーナスプログラムに参加したら、自分のリールが注目されなくなったと感じたと報告するクリエイターもいる。

「ボーナスプログラムに参加した最初の3日間は、1日に40ドル(約4571円)くらい稼げていましたが、1週間後には文字どおり暴落して、1日あたり数セント(数円)から数ドル(数百円)になってしまいました」とコービン氏は語る。「コンテンツの出し方をそれほど変えていないのにこうなったことは、興味深いですね」。

Instagramのサポートページによると、これらのボーナスは「ゆっくりと展開している」とのことで、まだすべてのユーザーが利用できるわけではない。そもそも、これらのボーナスは米国内にしか適用されない。

InstagramがTechCrunchに語ったところによると、これらのプロモーションの対象となるのは、ユーザーが18歳以上で、プラットフォームのパートナーマネタイズポリシーを満たしている必要があるとのことだが、これは少し曖昧だ。このポリシーによれば、クリエイターは「十分なフォロワー数」を維持する必要があるものの、Instagramは何をもって「十分なフォロワー数」とするかを数値化していない。TechCrunchは、フォロワー数が800~5万9000人のクリエイターたちがボーナスを支給されたことは確認している。

また、Instagramは今週、ボーナスプログラムReels Surprise(リール・サプライズ)を発表した。このプログラムでは、米国を拠点とするクリエイターたちが特に感動的で楽しいリールを制作した場合に、毎週最大150人に最大1万ドル(約114万円)の報酬が与えられる。対象となるのは、米国を拠点とする18歳以上のクリエイターで、Instagramのコミュニティガイドラインパートナーのマネタイズポリシーを満たし、1000ビュー以上の既存リールを持ち、まだボーナスを受け取ったことがないことが条件だ。

ユーザーがTikTokのコンテンツを再利用するのを阻止するために、Instagramのアルゴリズムは、他のソーシャルメディアプラットフォームからのウォーターマークがあるコンテンツの評価は引き下げる。しかし、YouTube Shortsは、人気のあるクリエイターを自社のプラットフォームに誘導するために、さらに積極的な戦術をとっている。今週Business Insider(ビジネス・インサイダー)は、一部の人気TikTokプレイヤーが6カ月間で100本のYouTube Shortsを投稿することを条件に5万ドル(約571万2000円)のオファーを受けたと報じた。このプログラムは公開されておらず、YouTubeの1億ドル(約114億円)のShortsファンドとは別のものだ。Business Insiderの取材に応じたタレントのマネージャーによると、クリエイターがYouTubeにショートフィルムを投稿した後、それを他のプラットフォームに再投稿するまでには7日間待たなければならないという。

TikTokは成長を続けているが、Google傘下のYouTubeやMeta傘下のInstagramのような長年の巨人によく対抗している。そうした巨人企業にとっては個々のユーザーの短い動画に1万ドル(約114万円)を投じることは、ビジネス上の大きな出費ではないのだ。

取材協力:Sarah Perez

画像クレジット:Instagram

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(文:Amanda Silberling、翻訳:sako)

Instagramがアプリ使用中の休憩リマインダー機能「Take a Break」をテスト中

Instagram(インスタグラム)のトップ、Adam Mosseri(アダム・モセリ)氏は、今週から「Take a Break」という新機能のテストを開始したことを発表した。この機能は、ユーザーの好みに応じてアプリを使い始めて10分、20分、30分後に、アプリの使用を休憩するようにリマインドするというものだ。ただし、これはオプトインの機能で、ユーザーが自分で新しいコントロールを設定するには動機付けが必要なため、リマインダーの効果は限定的かもしれない。

同社は以前「Take a break」リマインダーを検討していると話していた。例えばモセリ氏は、Instagramが若いユーザー向けのサービス「Instagram for Kids」の構築を一時停止する計画についてコメントした際に、この機能の追加について触れた。同氏は、Instagramがユーザーのメンタルヘルスへの影響に関する問題に取り組んでいる一例として「Take a Break」のような「ナッジ」や「リマインダー」を組み込む計画に言及した。

Meta(旧Facebook)のセキュリティ担当グローバルヘッドであるAntigone Davis(アンティゴネ・デイビス)氏もまた、9月に上院で行われたティーンエイジャーのメンタルヘルスに関する公聴会で質問攻めにあった際、Instagramの「Take a Break」リマインダーについて言及した。デイビス氏は、ユーザーが長時間ブラウズした後にアプリを見るのをやめるよう促すための機能だと述べ、プラットフォームを利用する若者の体験を向上させるための同社の数多くの取り組みの1つとして挙げた。

しかし、Instagramが投稿から「いいね!」の数を削除する実験を行い、最終的にはオプトイン機能にすると決定したのと同様に、この新しい「休憩」リマインダーはデフォルトではないため、プラットフォームの利用には影響しなさそうだ。また、iOSやAndroidに搭載されているスクリーンタイムコントロール機能では、端末の所有者がモバイルアプリの利用時間を個別に、または「ソーシャル」などのカテゴリーごとに制限できるようになっているため、ユーザーが今回の新機能を採用するかどうかは不明だ。

言い換えると、Instagramはアプリの使用に影響を与えるような普遍的な変更を実際に行うことなく、メンタルヘルス機能を構築したことを評価してもらいたいようだ。

Instagramがこのような演出をするのは、今回が初めてではない。同社は2018年に「You’re All Caught Up」という通知を展開した。Instagram Feedで過去2日間のすべての新しいコンテンツの終わりに到達したときに表示されるものだ。しかし2020年に同社は逆行して「You’re All Caught Up」通知の下のスペースを使って、提案の投稿や広告を表示することにし、ユーザーが停止点に達した後もアプリの使用を維持しようとした。

Instagramがメンタルヘルスに真剣に取り組んでいるのであれば、アプリ内でユーザーにリマインダーを表示する時間を指定し、その上でユーザーがそれをオフにしたり、間隔を調整したりできるコントロールを提供できるはずだ。競合するTikTok(ティクトック)は、ユーザーのFor Youフィードに動画を挿入して、ユーザーが長時間スクロールした後に休憩するよう提案することで、すでにこれを実行している。TikTokは、何百万人ものフォロワーを持つインフルエンサーを活用してこのような警告を発しており、単なるポップアップ通知より効果的かもしれない。

モセリ氏によると、新しい「Take a Break」リマインダーは当面の間、限られた数のユーザーを対象としたテストとして今週から展開されているが、今後数カ月内に一般公開される予定だ。

画像クレジット:Bryce Durbin/TechCrunch

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nariko Mizoguchi

Instagramのクリエイターサブスクが一般公開間近、App Storeの説明で発覚

2021年5月、Instagram(インスタグラム)は、クリエイターサブスクリプションを検討中であると語り、後に、クリエイターサブスクリプション契約者だけがアクセスできる独占Stories(ストーリーズ)を開発していることが発覚した。そしてこのたび同社は、クリエイターサブスクリプションのテスト範囲を拡大しようとしている。サードパーティーアプリ調査サービス2社によると、最近Instagramは、アプリ内購入オプションを米国向けアプリに追加し、それは「Instagram Subscription」のためだという。

Sensor TowerApptopiaの両社は、いずれもランキング動向、アプリのユーザー定着率、マーケティング情報などを調べてモバイルアプリのエコシステムを追跡している。しかし、それ以外にアプリに見られる微妙な変化にも注目している。たとえばApp Storeの説明文の変更、スクリーンショットの入れ替えなどで、今回はApp Storeの説明にアプリ内購入の記述が加えられた。

こうした変更は、近々やってくる機能を見つけるきっかけになることがある。例えば新たに追加されたアプリ内購入オプションを追跡することで、App Store観察者たちはTwitter(ツイッター)のプレミアムサブスクリプションサービスであるTwitter Blueが公開間近であることを突き止めることができた。同じように、新しい「Instagram Subscription」アプリ内購入オプションは、Instagramのサブスクリプションベースのクリエイタープラットフォームが広く公開されることを示している可能性が高い。

Sensor Towerによると、米国App Storeの一覧に「Instagram Subscription」のアプリ内購入が最初に追加されたのは11月1日で、価格は4.99ドル(約560円)だった。2日後の11月3日には、0.99ドル(約110円)のアプリ内購入が追加された。

同社によると、これまでに利用できたアプリ内購入は、「Instagram Badges」のさまざまなオプションだけだった(お気に入りのクリエイターにライブストリーミング中に投げ銭するためにファンが購入できるバーチャルアイテムで、価格は0.99~4.99ドル)。

App Storeのスクリーンショット

Instagramユーザーの中にも追加機能を見つけた人がいる。たとえば英国のソーシャルメディアコンサルタントであるMatt Navarra(マット・ナバラ)氏とBrian Kofi Hollingsworth(ブライアン・コフィ・ホリングスワース)氏が、それぞれサブスクリプションの記述についてツイートしている。

通常Instagramは、新機能を一般公開する前に少人数のクリエイターとともにテストする。このため、もし近い将来、新しいアプリ内購入が示しているように、米国でInstagram Subscriptionsを公開するつもりだとしても、あなたがフォローしているクリエイターのところで今すぐこのオプションを見つけられるとは限らない。

Instagramは、クリエイター向けツールを拡張して、サブスクリプションやNFT(非代替性トークン)などを導入することでクリエイターにとってより使いやすいプラットフォームにする計画があることを公言している。サブスクリプションが導入されれば、ファンは少額の料金を支払うことによって、お気に入りのクリエイターの限定コンテンツにアクセスできるようになる。

同社はこの夏、開発中のサービス「Exclusive Stories」(イクスクルーシブストーリー:独占ストーリー)の一機能と思われるものを開発しているところを発見された。この機能は有料でサブスクライブしているファンに、一般ユーザーは見ることができないストーリーを提供するもので、スクリーンショットを撮ることもできないが、サブスクライバーは「Highlights」(ハイライト)として表示することができる、と開発中の機能を発見したリバースエンジニアAlessandro Paluzzi(アレサンドロ・パルッチ)氏はいう。同氏はさらに、サブスクライバーは特別なメンバーバッジを与えられ、独占ライブビデオもアクセスできるようになることも、Instagramアプリ内で発見した内部コードに基づいて暴露した

Instagramはサブスクリプションの計画についてまだ全容を説明していないが、Instagramの責任者であるAdam Mosseri(アダム・モセリ)氏は6月のCreater Week(クリエイター・ウイーク)で、一般論として同社の収益化戦略について語った。同氏は3種類のクリエイター向け収益化ツールに言及した。1番目はコマースで、ブランド付きコンテンツ、物販、アフィリエイト・マーケティングなどからなる。2番目が収益分配。3番目が決済サービスで、チップやバッジなどの直接支払いや「ゲート付きコンテンツやサブスクリプション」などだ。

「私はこれらを大いに気に入っています。なぜなら、クリエイターがファンと直接触れ合うことができるからです。これは長期的に持続可能かつ予測可能だろうと私は考えています」とモセリ氏が決済サービスの計画について語った。

クリエイター人材を巡って競争しているのはInstagramだけではない。増え続けているスタートアップやクラウドファンディング・プラットフォーム、そしてTikTok(ティックトック)、Snap(スナップ)、Pinterest(ピンタレスト)、YouTube(ユーチューブ)などのソーシャル分野のライバルたちに加えて、9月にはTwitter(ツイッター)も独自のサブスクリプション・プラットフォーム、Super Follows(スーパー・フォロー)をスタートさせた

新しいアプリ内購入オプションについてInstagramにコメントを求めたが、同社は計画についてこれ以上情報提供することを拒んだ。

画像クレジット:Stockcam / Getty Images

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nob Takahashi / facebook

「コピーされて殺された」、ショート動画アプリPhhhotoがフェイスブックを反トラストで訴える

Instagramのかつてのライバル企業が、Meta(旧Facebook)が競合製品のクローンを作成し、最終的に同社のビジネスを消滅させたと、反トラスト法違反の疑惑で訴訟を起こしている。

2014年に登場した「Phhhoto」というアプリは、GIFのような短い動画を作成してユーザーに共有を促すというものだ。聞き覚えがあるとすれば、それは同じ機能がInstagramアプリ「Boomerang」で普及したからだ。その機能は現在、Instagramの主要機能の一部になっている。

新たに提出された訴状(本記事の下部にリンク)によると、Facebookがソーシャルグラフへのアクセスを遮断し、提案された関係の進捗を遅らせ、最終的にはPhhhotoの主要機能である数秒のループ動画のコピーを独自にリリースしたことで、Facebookの行動が独占禁止法に違反したと主張としている。

この訴訟では、メンローパークに拠点を置く弁護士であるGary Reback(ゲイリー・リバック)氏がPhhhotoの代理人を務める。リバック氏は、連邦政府がMicrosoftに対して行った反トラスト法違反の訴訟を成功させたことで広く知られている。この訴訟は結局、巨大ハイテク企業の分裂にまで至らなかったが、同社はコンピュータ事業の一部を開放することを余儀なくされ、その結果は今日のハイテク業界にも影響を与えている。

リバック氏は、Phhhotoの経験は、巨大なハイテク企業が競合他社を買収してそれらの事業を運営し始めることが、なぜ市場にとって有害なのかを示していると主張する。

「この記録は、FacebookがPhhhotoと提携して、Instagramと競合していたであろうこのすばらしい新ソーシャルネットワークを立ち上げていたことを示しています」とリバック氏はいう。Facebookのトップが、この生まれたばかりの競合他社に対して、異例ともいえる積極的なアプローチをとったことをリバック氏は強調しています。

Phhhotoはリリース後、iOSアプリのチャートを賑わせた。話題のソーシャルアプリが注目を集めると、Mark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏をはじめとするFacebookの幹部たちも関心を寄せました。

「2014年8月8日頃、ザッカーバーグ氏は携帯電話にアプリをダウンロードしてインストールし、Phhhotoアプリに自分の端末の電話番号を入力して個人アカウントを作成し、新しいPhhhotoアカウントに自分のプロフィール写真(以下に再現)を投稿した」と訴えている。

訴状には、そのときのレシートとして、彼がそのアプリを試しているときに撮った自撮り写真が含まれている。

画像クレジット:Phhhoto

また、当時Instagramを率いていた同社の共同創業者のKevin Systrom(ケヴィン・サイストロム)氏も、このアプリをダウンロードしてその機能を探っていた。訴訟によると、FacebookはPhhhotoとの提携の機会を提供し始めたが、後に撤回した。

……Facebookの戦略的パートナーシップマネージャーだったHurren(ハーレン)がPhhhotoに接近して「Phhhotoは本当にすばらしい」と主張した。ハーレンはまず、Phhhotoの技術をFacebookのMessengerサービスに組み込むことを提案した。Phhhotoがそれを断ると、ハーレンはPhhhotoのコンテンツをFacebookのユーザーのニュースフィードに組み込むことを提案した。Phhhotoはこのプロジェクトにかなりの投資を行ったが、結局ハーレンは社内での「法律的な会話」を理由に、このプロジェクトを進めなかった。

この関係が実現しなかった後、訴訟では、FacebookがPhhhotoを廃業に追い込むために、アプリ上のコンテンツの発信元を示すInstagramのハッシュタグがあらかじめ入力されていない状態にするなど、さまざまな行動を取ったと訴状にはある。また、Instagramは、Phhhotoをソーシャルグラフから切り離し、競合他社と思われるユーザーがInstagramの友人とアプリ内で接続できないようにした。

Phhhotoの終焉にはドラマチックな瞬間もあった。2015年10月22日、同社がアプリのAndroid版を発表することになっていたその日に、InstagramがBoomerangを発表したのだ。訴訟では、BoomerangのプロダクトマネージャーJohn Barnett(ジョン・バーネット)氏は「熱心はPhhhotoユーザー」とされている。発売当時、TechCrunchはBoomerangがPhhhotoに「疑わしいほど似ている」と指摘していた。

この訴訟では、BoomerangがFacebookの反競争的な取り組みの頂点であり、Phhhoto社の革新的技術を「機能ごと」再現した模倣アプリによって、小規模な企業を事実上消滅させたと主張している。

訴訟によると、Phhhotoは当時、Facebookが他の競合他社に対してどの程度の攻撃的な行動をとっているのかさえ知らず、2018年末に英国議会が同社の内部文書を大量に公開した後に詳しく知ったという。

Phhhotoは、このような事態になっても、Facebookの動きについて発言することを恐れていない。「Boomerangがリリースされるほぼ1年前に、サイストロム氏と彼のプロダクトチームがPhhhotoをこっそり使っているのを見ていました」と、Phhhotoの共同設立者であるChamp Bennett(チャンプ・ベネット)氏は2017年にTechCrunchに語っている

アプリが閉鎖された後、Instagramが独自のクローンを立ち上げたことは「まったく驚きではなかった」とベネット氏は述べている。


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関連記事:iPadでGIF動画が撮れるPhhhotoにみんながはまった、ヘンな名前のアプリなのに

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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Hiroshi Iwatani)

Instagramがコンテンツの連鎖を生み出す「Add Yoursステッカー」を提供、日本でもテスト

米国時間11月1日、Instagramはストーリーズの中に公開スレッドを作れる「Add Yours」ステッカーの導入を発表した。この新しい機能でユーザーは、他のユーザーのストーリーズに、プロンプトや何かのトピックにフォローして応答できる。この機能は2021年11月、日本とインドネシアテストを行い、その後グローバルにローンチする。

このインタラクティブなステッカーを使ってコンテンツの連鎖を作り、そこに各ユーザーは自分のストーリーを加えることができる。たとえばあるユーザーが「今日のおしゃれ」というストーリーをポストし、フォロワーたちにステッカーを使って自分のおしゃれストーリーを加えるよう、促すことができる。

Add Yours = ストーリーズの中に公開スレッドを作るステッカー  カスタムのプロンプトと公開の応答でステッカーをシェアし、自分のストーリーズに誰が応答しているか見ることができる。

上のツイートでInstagramは「カスタムのプロンプトと公開の応答でステッカーをシェアし、自分のストーリーズに誰が応答しているか見ることができる」と述べている。

この新しい機能は、コンテンツを自分のストーリーに捕捉またはアップロードするとき、上部のナビゲーションバーからステッカーツールを選んで利用できる。そこからさらに「Add Yours」をセレクトすると、公開スレッドがスタートする。また「Add Yours」ステッカーへの応答のやり方は、その上をクリックして自分のストーリーを加え、そのコンテンツ連鎖に加わる。

この機能の目的はユーザー同士のコラボレーションだが、そこから新たにフォローしたい人を見つけることもできる。誰かのストーリーのステッカーをクリックすると、そのスレッドに参加している全員を見られるし、その人たちのストーリーズも見られる。

なお、このステッカー機能はTikTokの「duet(デュエット)」機能にやや似ていて、こちらはユーザーがオリジナルビデオをフィーチャーしたコンテンツを作れる。Instagramの方がやや違うのは、コンテンツ連鎖(コンテンツチェーン)中にあるみんなの追加したポストを1カ所で見られることだ。TikTokの機能は現在、オリジナルからポストされた、つまりデュエットされたビデオを、1カ所で見ることはできない。

この最新のステッカーのローンチのちょっと前の先週には、ストーリーズのLinkステッカーを全ユーザーが利用できるようになった。それはこれまで、企業や高名なクリエイターに利用が限られていた。

2つの新しいステッカーを全ユーザーが使えるようになり、コラボレーションや関心を全員が共有できるようになった。ソーシャルメディアも最近は競争が激しいから、Instagramもその競争から落ちこぼれるわけにはいかない。

画像クレジット:Instagram

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(文:Aisha Malik、翻訳:Hiroshi Iwatani)

【コラム】オンラインプラットフォームには子供たちを危害から守る責任がある

Facebook(フェイスブック)の内部告発者であるFrances Haugen(フランセス・ハウゲン)氏による、Instagram(インスタグラム)が10代の少女たちに与える影響に関するメッセージは明確だった。Facebookの調査によると、英国のティーンエージャーの13%が、Instagramが自殺の考えを誘発したと回答し、女性ティーンエージャーの17%がInstagramは摂食障害を悪化させると語った。

こうした数値は、しかし、ネットを利用するティーンエージャーの安全全般にかかわる問題の一部でしかない。

ある調査によると、 50万人以上の性犯罪者が日々インターネットで活動していると推計されている。2020年には2170万件の児童の性的搾取が、全米行方不明・被搾取児童センターのホットラインに報告された。何者かがインターネットを通じて搾取を目的に児童と連絡を取った際に発行されるオンライン誘惑レポートは前年より97%以上増加した。

オンライン性犯罪者の報告は増加しているが、ネット上の搾取行為の歴史はNetscape(ネットスケープ)に遡る。

わが家に最初のパソコンが来たのは1999年だった。私はNeopets(ネオペッツ)やGaia Online(ガイアオンライン)などのゲーミングプラットフォームを使い始めた。その後すぐにMyspace(マイスペース)とTumblr(タンブラー)で自分の考えを投稿したり他のユーザーと交流したりするようになった。オンライン世界が拡大すると、私はプリティーンを偽る成人男性と遭遇した。17歳の少年と「つきあい」始めたのは、私が12歳の時だった。もちろん誰にもこのことは話さなかったが、主としてそれは恥ずかしかったからだ。自分が「育成(grooming)」されていることなど知らなかった。性的暴力に関わる仕事を私自身が始めるまで、そんな言葉が使われるのを聞いたこともなかった。

育成は狡猾で、馴染みのないティーンエージャーは気づかない。育成によって信頼と精神的つながりを構築することで児童を操り、利用し、虐待できるようにする。その行為とは、たとえば年長のティーンエージャーが児童やティーンエージャーにウェブカム撮影を頼み、徐々に回転ポーズをとらせたり服を「可愛らしい」ものに着替えさせることや、デジタル「友達」がサイバーセックスを強要することだ。時として性犯罪者は、年齢を偽ることで写真や性的履歴などの個人情報を入手し、その情報を自らの享楽の武器にすることもある。

つい最近になって私は、自分のCSAM(児童席的虐待コンテンツ)がインターネットに出回っていることに気づいた。私の動画は今でも何者かの携帯電話やハードディスクでほこりを被っているかもしれない。そしてある日、Discord(ディスコード)やTelegram(テレグラム)のプライベートチャンネルでシェアされるのかもしれない。

インターネット上のティーンガールとしての個人的経験は、私が非営利のオンライン身元調査サイトを構築し、誰もが自分の話している相手に暴力行為歴があるかどうかを、理想的には対面する前に、調べられるようにするきっかけの1つだ。最近当サイトでは、最低13歳のユーザーから当サイトの公開情報データベースを利用できるようにすることを決定した。子どもたちがネット上で虐待されるのを完全に防ぐことはできないかもしれないが、少なくともオンラインで出会う人物に悪い行為の履歴があるかどうかを知るためのツールとテクノロジーで武装させることはできる。

もちろん、身元調査は安全を守る兵器の1つにすぎない。人は自分の名前や身元を偽ることがよくある。子どもが育成される時、あるいは大人が子どもを虐待する時、犯罪者は往々にして匿名で孤立して秘密裏に行動する。

オンラインで待ち受ける危険を避けるよう、子どもたちを教育することが重要である理由はそこにある。love bombing(ラブ・ボミング / 大げさな愛情攻撃)や極端な嫉妬、要求の限度を広げるといった早期の赤い旗に気づかせる教育も必要になる。他にも私たちは、若者たちに健全で安全で合意に基づく関係とは何かを、赤ではなく「緑の旗」とともに伝えることもできる。

子どもたちの教育に取り入れられる実用的スキルにもさまざまな種類がある。シェアする写真や誰のフォローリクエストを承認すべきかを慎重に選び、オンラインで知り合った人物と現実世界で会う時には大人を連れて行くことを教えるべきだ。

周囲の大人たちが、オンライン出会いやインターネットでの会話の危険性について、常に率直に話し合っていれば、子どもたちはリスクを認識する方法を学習する。これは深刻な心的外傷を防ぐ上で大きな役割を果たす可能性がある。ネット上の安全に関する会話は、性教育と同じく、親たちに任せられることが多くいが、親たちは子どもたちが学校で教えられていると思っている。この種の会話の進行は簡単ではなく、オンラインカルチャーに馴染みのない親にとっては特にそうだが、親たちは情報を探して自ら学習することが絶対に必要だ。

ホーゲン氏が指摘するように、オンラインプラットフォーム側にも責任がある。各プラットフォームに信頼と安全の部署が設けられたのは比較的最近であり、学習、改善すべき点がまだ数多くある。

多くのデジタルプラットフォームにおいて、コンテンツモデレーター(コンテンツ検査担当者)は人材不足、低賃金、訓練不足だ。オンラインプラットフォームは、利益より保護を有線し、自らのプラットフォームを安全に保つ責任を持つ人々のさらなる教育と心の健康の維持にもっと投資すべきだ。問題のあるコンテンツについて考えるために必要なツールと時間を安全管理チームに与えることによって、効果的かつ注意深く任務を遂行できるようになる。

インターネットは悪用につながる環境を作る可能性をもっていると同時に、若者たちに警告の前兆と世界の現実について教える強力なツールでもある。ネット上で話している相手に関する情報を入手できるように武装させることもその1つだ。

事後措置によって悪事と戦うことは、刑事司法制度からプラットフォームモデレーターまで、出血している傷口をバンドエイドで覆うようなものだ。性的虐待を事前に防ぐことは子どもたちに対する最良の保護だ。ネット上で起きる潜在的危害の責任を負うことによって、プラッフォームであれ政治家であれ親であれ、私たちは全員にとってより安全な世界をつくり始めることができる。

編集部注:本稿の執筆者Kathryn Kosmides(キャスリン・コスマイズ)氏は性的暴力被害の克服者で身元調査の非営利団体、Garboのファウンダー。

画像クレジット:JGI/Jamie Grill / Getty Images

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(文:Kathryn Kosmides、翻訳:Nob Takahashi / facebook

FacebookのザッカーバーグCEOいわく「我々の目標は、メタバースが10億人に到達するのを助けること」

FacebookのザッカーバーグCEOいわく「我々の目標は、メタバースが10億人に到達するのを助けること」

GLENN CHAPMAN via Getty Images

Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOは、社内に対して「若年層(young adults)へのサービス提供を進むべき道だとする」よう伝えたと述べています。これは、投資家との第3四半期決算説明会で、ここ数年、若い年齢層(18~29歳)のFacebook利用が減少し、今後それがさらに加速すると予想されることに対する懸念を反映しての方針転換と言えそうです。

これままでのFacebookは「若年層に特化したものではなく、幅広い年齢層に最適なものになるよう調整されている」とザッカーバーグ氏は述べています。そして、ターゲットの変更は高い年齢層の人々のFacebook利用率を下げることになるだろうとも述べました。しかし、結果を天秤にかけて考えれば、方針転換は「正しいアプローチだと思う」として、今後FacebookアプリおよびInstagramアプリに「抜本的な変更」を加え「メタバース」のビジョンを構築するために数十億ドルを投じる構えです。ただ、先日伝えられたFacebookの社名変更については、ザッカーバーグ氏はコメントしませんでした。

再構築には数年がかかると予想され、特にInstagramの変化は動画に力を入れ、特に「Reels(リール)」機能を中心に据えたものに変わるとのこと。これはTikTokの爆発的な普及に対応した動きでもあります。またそのほかに検討されている案としては、グループ機能の刷新、就職支援ツール、ムードフィードなどがあがっています。

一方、Faebookはもう1つの主要な優先事項として「メタバース」のビジョン構築を掲げています。「我々の目標は、メタバースが10億人に到達するのを助けること」だとザッカーバーグ氏は述べ、メタバースが「数千億ドルのEC市場」を生み出す可能性があるとしています。そして、Facebookは財務報告をFacebook、Instagram、Messenger、WhatsAppといった”ファミリー向け”と、AR / VR の開発を担当するReality Labs部門に分けて行うと発表しました。Reality Labsへの投資によって、Facebookは2021年の利益がおよそ100億ドル減少したと述べ、今後数年はAR / VR分野での支出が増えると予測しています。

Facebookは現在、フランシス・ハウゲン氏による一連の内部告発への対応にも取り組んでいると述べています。ザッカーバーグ氏は、報道が組織的に「リーク文書の美味しいところだけを切り抜いて、Facebookの誤ったイメージを広めようとしている」としました。そして「これらの問題が主にソーシャルメディアに関するものでないのを明確にする必要がある」「つまり、Facebookが何をしようと、我々だけでは決して解決できない問題だ」と述べています。

(Source:BloombergThe VergeEngadget日本版より転載)

米国会議員がSnap、TikTok、YouTubeに対して子供と安全に関する公聴会を開催

議会はこれまで、同じ企業の寡黙で場馴れした経営陣たちを何度も何度も呼び出してきたが、今回はハイテク業界の中でも重要な顔ぶれである2つの企業に新たに注目しようとしている。TikTok(ティックトック)とSnap(スナップ)だ。

米国時間10月26日火曜日には、上院の米国消費者製品安全委員会の議員たちが、この2社とYouTube(ユーチューブ)の政策担当者に、それぞれのプラットフォームが脆弱な若いユーザーにどのような影響を与えるかについて質問する予定だ。Facebook(フェイスブック)の内部告発者であるFrances Haugen(フランシス・ハウゲン)氏は、自らの正体を明かした直後の2021年10月初旬に、同委員会で同様の問題について証言している。

公聴会の模様は、米国時間10月26日午前7時(日本時間10月26日午後8時)から放映される予定で、Snapのグローバル・パブリック・ポリシー担当副社長のJennifer Stout(ジェニファー・スタウト)氏、TikTokのパブリック・ポリシー担当副社長のMichael Beckerman(マイケル・ベッカーマン)氏、YouTubeで政府関係およびパブリック・ポリシーを担当するLeslie Miller(レスリー・ミラー)氏が証言を行う。

公聴会は、委員長であるRichard Blumenthal(リチャード・ブルーメンソール)上院議員(民主党・コネチカット)が主導し、ソーシャルメディアが子どもや10代の若者に与える悪影響に焦点を当てる。ブルーメンソール議員は「FacebookとInstagram(インスタグラム)に関する衝撃的な報道は、若いユーザーに有害な影響を与え、真実性や透明性を欠いることから、ビッグテックによる子どもへのアプローチに深刻な懸念を抱かせるものです」と述べ、Instagramが10代の若者に与える危険性に関する報道を、より広範なソーシャルメディアに結びつけた。小委員会の幹部であるMarsha Blackburn(マーシャ・ブラックバーン)上院議員(共和党/テネシー)は、TikTokのプライバシーに関する問題に特に関心を持っていることを示唆している。

摂食障害、ハラスメント、いじめ、オンラインの安全性、データのプライバシーなどのテーマが取り上げられ、小委員会のメンバーが順番に3社のポリシー担当者に回答を求めていくことが予想される。また、この議員グループは、オンライン上の子どもや青少年を保護するための法案についても議論する予定だが、公聴会でどの程度解決案が提示されるかは未知数だ。そうした解決策の候補としては、16歳未満の子どもたちのために新しいオンライン保護を提供するKIDS法(Kids Internet Design and Safety)などがあり得る。ブルメンソール議員と同じ民主党のEd Markey (エド・マーキー)上院議員が、先月この法案を再提出しているからだ。

現在、ソーシャルプラットフォームが関与している社会的危機は、子どもや若者の精神的健康に限られるわけではないものの、共和党と民主党がともに訴えている問題だ。理由の1つは、珍しく双方の政治的主張に重なりが多い、批判対象であることだ。両党とも、テック系の大企業を何らかの形でコントロールする必要があるという点では一致しているようだが、その理由についてはそれぞれ異なる側面を強調している。保守派にとっては、プラットフォームから消去されるコンテンツに関して、これらの企業があまりにも多くの決定権を持っていることを問題視している。一方民主党側は、過激な表現や誤った情報などのコンテンツが放置されてしまうことを心配している。

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米国時間10月26日の公聴会では、アルゴリズムが有害なコンテンツをどのように増幅させるかについても検討されるだろう。ソーシャルメディア企業は、通常そのアルゴリズムの仕組みについては秘密にしているため、今回の公聴会は、こうした企業がどのようにユーザーに対してパーソナライズされたコンテンツを提供しているかを、一般の人々が知ることのできる貴重な機会となる。理想を言えば、この2、3年の間に米国議会が開催した、しばしば長く繰り返し行われた技術関連の公聴会を通して、私たちはこの種の事柄について多くのことを学んできたはずだ。しかし無知で無関係な質問をする議員と、何時間もメディアトレーニングを受けて回避術を身につけた技術系幹部の間に通常期待できるのは、いくつかのささやかな新情報だけだ。

今回の公聴会にはFacebookは登場しないが、同社やInstagramに関する最近の情報が、同日に行われる公聴会に反映されることが期待される。証言を行うソーシャルメディア企業3社は、Facebookのリーク文書ならびに、そのデータに関して月曜日(米国時間10月25日)に行われたさらなる報道に対する世間の反応に注目している。

Instagramが10代のユーザーに与えるリスクを認識しているという最初の報道が流れた直後に、TikTokはウェルビーイングガイド、より優れた検索ブロック、センシティブな検索語に対するオプトイン警告などの新しい安全対策を導入した。先週Snapは、家族に焦点を当てた新しい安全ツールを発表し、子どもがプラットフォームを使って何をしようとしているのかを、親がもっと見ることができるようにした。この2つのソーシャルネットワークは、Facebook、Instagram、Twitterなどのプラットフォームに比べて若いユーザーに偏っているため、強固な安全ツールがより必要とされている。公聴会に先立ち、YouTubeは、どのような子ども向けコンテンツが収益化の対象となり得るかについての自社の変更を発表するとともに、子どもを中心としたその他の安全対策についても強調した。

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画像クレジット:AaronP/Bauer-Griffin/GC Images / Getty Images

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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:sako)