Appleには、知的財産権に関してやらなくてはならないことが山ほどある。しかし、中国の知財権裁判で下された判決には胸をなでおろしたことだろう。金曜日(米国時間3/24)、同法廷は、既に倒産した中国の小企業Shenzhen Bailiのデザイン特許をAppleが侵害したとした2016年5月の裁定を覆した。
裁判はiPhone 6および6 Plusの外観デザインが、Shenzhen Bailiのスマートフォン100Cのコピーだという同社の主張を巡って争われた。この会社は訴訟を起こした時点で「ほぼ存在していなかった」。また、100Cなるスマートフォンを見つけることも困難だった。
当初Appleは、iPhone 6製品ラインの中国での販売を差し止める命令を受けたが、直ちに行政不服審査を請求し、裁判所による追加検討がなされるまで製品の販売を続けることが許可された。被害は最小限だったとみられる。TechCrunchのSarah Perezが当時報じたように、このドラマが始まったときAppleは主力製品をiPhone 7に切り替えた後だった。
今回の裁定を受け、Shenzhen Bailiの弁護団は控訴を予定していると語った。Apple広報はコメントを発表していない。
最近Appleは中国市場で、XiaomiやBBK ElectronicsのOppoおよびVivoブランドなどの出現によってシェアを失っている。それでも依然としてAppleは市場でもっとも利益を上げている会社だ。具体的にはMotley Foolが書いているように、「2016年にAppleは、世界スマートフォン市場全体の利益の79%を占めながら、市場シェアはわずか14.5%だった」。
このたびの知財権裁判の裁定は、中国の法廷が常に地元企業に有利な判決をするわけではないことを少なくとも示した。保護主義的な判決への懸念を引き起こした例はほかにもあった。
昨年の春、革製品メーカーのXintong Tiandiが中国で “iphone” および “IPHONE” の商標を使ったバッグの製作を続けることを裁判所が許可した。Xintong Tiandiはこのブランド名を2007年に登録しており、Appleが中国でiPhoneを販売開始したのは2009年だった。Appleは商標登録の範囲に革製品を含めていなかった。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)