音楽ストリーミングサービスのPandoraが対話型音声広告のベータテストを開始

音楽ストリーミングサービスのPandoraは米国時間7月23日、「対話的音声広告の広範な公開テストを実施する」と発表した。この新しい広告形式は広告主の質問にユーザーが音声で応答するもので、2019年12月にDoritos(ドリトス)やAshley HomeStores(アシュレイホームストア)、Unilever(ユニリーバ)、Wendy’s(ウェンディーズ)、Turner Broadcasting(チューナー・ブロードキャスティング)、Comcast(コムキャスト)、Nestlé(ネスレ)など少数のアーリーアダプターの協力で導入された。

この広告は、最初に広告形式の仕組みについてリスナーへの説明がある。それから短くて簡単なメッセージを述べ、そのあとリスナーが応答できる質問を投げかける。たとえばウェンディーズの広告はリスナーにお腹が減ってるか尋ね、答が「イエス」なら、何を食べるべきか推奨する。アシュレイホームストアの広告は、関心を持ったリスナーに良い睡眠のコツなどを教える。

この広告形式は、スマートフォンの画面を凝視していないユーザーに広告主が訴求する機会を与える。例えば、運転中や料理中、掃除中など手が空いていない人がPandoraを聴いてるときは、この広告形式が便利だ。

Pandora自身のデータ(Pandraリリース)によると、この広告は開始以来かなり好評だ。音声を使う形式については47%のユーザーが「自分の声で答えるという方式を好きだ」と回答している。30%は「好きでも嫌いでもない」だ。一般的に広告はあまり歓迎されないので、この数値はかなりポジティブな反応といえる。また、72%のユーザーは「この広告形式が応答しやすい」と答えている。

しかしPandoraは「多くのユーザーが応答する広告とそうでない広告を理解するためにはもっとテストが必要」と説明する。初期のアルファテスト(Pandraリリース)では、応答性のいい広告は、楽しい、ユーモアがある、知ってるタレントの声であるといった性質を持つものだった。

この新しい広告フォーマットがベータテストに入り、より多くの広告主が加わっている。具体的には、Acura(アキュラ)、Anheuser-Busch(アンハイザー・ブッシュ)、AT&T、ドリトス、KFC、Lane Bryant(レーンブライアント)、Purex Laundry Detergent(ピューレックス・ランドリー・ディタージェント)、Purple(パープル)、ユニリーバ、T-Mobile、The Home Depot(ザ・ホーム・デポ)、Volvo(ボルボ)、Xfinity(エクスフィニティ)などだ。

この幅広いテストは、音声広告のベンチマークを得ることが目的だ。そして、ユーザーの参加性や応答性を良くするためにどこを改良すべきか、上位顧客層のコンバージョンを誘えるか、広告のコンテンツに対応して消費者が行動を起こす気になったかなどを検討していく。

Pandoraは対話的音声広告の展開と並んで、2019年に立ち上げて(未訳記事)、同年7月に全ユーザーが使えるようになった「音声モード」(Pandoraブログ)をアップグレードする。新しい機能によりリスナーは、特定のトラックやアルバムにオンデマンドでアクセスできるようになる。ただしテキストによる検索のときと同じく、そのときPandoraのVideo Plus形式のビデオ広告が表示される。

画像クレジット: Pandora

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iPhone不要、Apple Watchだけで音楽が聴けるPandoraの最新アプリ

PandoraのApple Watchアプリにスタンドアロンのストリーミングがやってくる。米国時間2月18日、同社は外出先でiPhoneなしにApple Watchだけで音楽やポッドキャストを聞けるApple Watchアプリを発表した。これでPandoraは、Apple Watch向けスタンドアロンアプリを提供する(Apple Music以外で)初めての主要サードパーティーになった。

念の為に書いておくと、PandoraはApple Watchアプリを提供する初めての非Apple Musicサービスではない。よく知られているところではSpotifyが2018年に 専用Watchアプリを公開した。ほかにもSoundCloud、Napster、DeezerなどもApple Watch体験を提供している。

ただし、Spotifyのアプリを使うためにはiPhoneとつながっている必要がある。これはSpotifyの中核ユーザーグループの間では触れられたくない話題のひとつで、特にエクササイズしながらApple Watchで音楽を楽しみたい人たちにとっては、iPhoneを持ち歩くことは面倒だ。なかにはApple Musicにくら替えするユーザーもいて、未だにオフライン利用をサポートしないこのアプリを「ただのリモコン」と呼んでいる。

Pandoraの新しいアプリは、ストリーミングとオフラインダウンロードの両方に対応し、iPhoneを家に置いてでかけることができる。

アプリはAppleが2019年の年次デベロッパーカンファレンスで発表したストリーミングAPIを活用している。watchOS 6から、デベロッパーはiPhoneに頼ることなく独立したオーディオ体験を提供できるようになった。

Pandoraにとってこれは、ユーザーがAppel Watchから直接App Storeに行ってアプリをダウンロードして、ログインしてストリーミングを始められることを意味している。iPhoneがなくても再生、一時停止、曲のスキップ、ポッドキャストの続きを聞く、好きな曲にサムズアップする、音量調節などが可能になる。

Pandora Premiumのサブスクライバーなら、好きな曲やアーティストやアルバムを検索してオンデマンドで再生することできる。

一方、オフラインでのリスニングは、Pandora PlusまたはPremiumの有料サブスクライバーが利用可能で、Apple Wacth内に曲を保存しておける。これは、電波の弱いところや届かないところ、たとえば飛行機や地下鉄にいるとき特に便利だ。

Pandoraの新しいApple Watchアプリは、すでに古いバージョンをインストールしている人にも最新バージョンにアップデートした人も利用できる。

アプリはAppleの新しいストリーミングAPIを使ってスタンドアロンストリーミングを行っているので、watchOS 6が必要だ。最新バージョンのアプリは、Apple Watch Series 1以上で動作するが、スタンドアロンストリーミングを使用できるのは上記の制約のためSeries 3以上のみだ。なお、音楽のストリーミングまたはダウンロードには、Wi-Fiまたは携帯通信によるインターネット接続が必要だ。

PandoraのWatchアプリ改定のニュースは先週すでに伝えられていた。しかし、当時いくつかニュースレポートが新アプリについて報じたあと、Pandoraはごく一部のユーザーグループ(1%)だけに向けて公開していたと明言した。Pandoraは1月にWatchアプリのデザイン変更と再生機能の改善を行ったばかりだった。

本日、2月19日から、米国の全ユーザーにアップデートされたApple Watchアプリが提供される予定だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

2020年はAI利用の対話型音声広告がブレーク、Instreamaticに注目

テクノロジー界ではAlexaとGoogle Homeデバイスが登場して音声時代が本格的にスタートしたと見られている。2020年には検索の半分がスマートアシスタントなどを利用した音声になると推定されている。若い世代ほど音声検索を使う、ある調査ではティーンエージャーの55%が毎日音声検索を利用していることを考えればこのトレンドは進行する一方だ。

TechchCrunchでは2年前に「2022年までに米国だけでもスマートアシスタントの普及は世帯の55%に達する」というレポートを紹介した。このことは音声によるオンラインショッピングのマーケットの爆発的に成長することを意味している。音声アシスタントとスマートスピーカーの普及は向こう数年で音声経由の消費額を20倍にすると予測されている。スマートデバイスは家庭だけでなく自動車にも搭載されるようになると見られており、これがさらに追い風になるだろう。

音楽からドラマ、映画、ポッドキャストまでデジタル・メディア全体がストリーミング化していることもあり、 オーディオは巨大なブルーオーシャンだ。しかしブランドはこのトレンドに追いつくために苦闘している。それはオーディオで収益化する方法を発見するのが困難なためだ。

こうした中、東欧の音楽ストリーミングのパイオニアであるZvukの共同創業者の1人は、世界中の音楽ストリーミングサービスがどれひとつとして黒字化を達成できていないことに着目した。ユーザーが有料のサブスクリプションへ移行する率は低すぎ、広告主もストリーミングのユーザー体験を悪化させ、現実の購入行動に結びつけるのが難しい音声広告にさほど期待していないからだ。

そこで元Zvukのチームは米国サンフランシスコでInstreamatic(インストリーマティック)をスタートさせた。このスタートアップはスユーザーがトリーミングに挿入される音声広告と音声で会話できる機能を提供する。AIを利用した音声レスポンス機能により音声広告がおなじみのAlexaのように反応するようになるのだ。

 

これまでの音声広告は、伝統的なテレビ、ラジオのCMと同様、一方通行でありデジタル化のメリットが生かせていなかった。しかし双方向AI広告によって消費者と自然に対話できるようになれば効果は大きいだろう。Instreamaticのようなテクノロジーを利用するブランド、パブリッシャーはユーザーの行動履歴から推測して関連性が高いと思われる音声広告を挿入し、エンゲージメントの内容を処理、分析することができる。

またユーザーからの反応を受け取ることができるため、ブランドの広告戦略のオプションが増える。たとえばユーザーが広告に対して「興味ない。この広告は聞きたくない」などのネガティブな反応を返してきたとき、ブランドはこのユーザーに対する広告挿入を一切ストップすることもできるし、コミュニケーション戦略を変更してまったく新しい広告、ないし別製品の広告を挿入してみることもできる。Instreamaticはユーザーの反応を理解し、その後の広告を事前に検討されたシナリオに沿ってカスタマイズすることが可能だ。

スマート音声広告のライバル、AdsWizzはユーザーが挿入された音声広告に興味を持った場合、スマートフォンを振って意思を伝えることができる。最近の調査によると、この場合の反応率は3.95%だった。

これに対してInstreamaticの音声対話方式は興味ない広告をスキップさせ、興味ある広告には詳細を尋ねるなどより自然なユーザー体験を与えることができる。調査によれば13.2%という高いエンゲージメント率を得られたという。

ビジネスモデルとしては、音声広告から売上が発生した場合、広告主はパブリッシャーに対して一定のコミッションを支払うというものだ。Instreamaticはパブリッシャーから売上に比例するライセンス料を得る。

Instreamaticは、現在インド最大の音楽ストリーミング・サービスであるGaanaとパートナー契約を結んでいる。GaanaはInstreamaticのテクノロジーをプラットフォームの一部に組み込む予定だ。Instreamaticは米国のオーディオストリーミングプラットフォームのTriton Digitalとも契約している。Instreamaticは今後、PandoraJacapps、 Airkast、SurferNETWORKなどのストリーミングサービス各社にテクノロジーを提供していく。

パートナーを通じて、同社は米国に1億2000万人、ヨーロッパに3000万人、アジアに1億5000万人のアクティブユーザーを持つという。

Instreamaticは現在サンフランシスコとロンドンにオフィスがあり、モスクワにエンジニアリング・チームを置いている。CEOで共同創業者のStas Tushinskiy(スタス・ツシンスキー)氏はInstreamaticを開設するために米国に移ってくる以前、ロシアにおけるデジタル音声広告のパイオニアだった。同社の共同創業者で国際ビジネス開発の責任者であるSimon Dunlop(サイモン・ダンロップ)氏は、Bookmateと呼ばれるサブスクリプションベースの読書プラットフォームの創業者であり Zvukの共同創業者でもある。

画像:Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

音楽ストリーミングサービスのPandoraからWindowsアプリが登場

Pandoraは今年初めのMacアプリに続いて米国時間9月12日にWindowsユーザーのためのデスクトップアプリを発表した。機能は多様で、画面上の通知やキーボードによるコントロール、聴き方の「モード」を選ぶ、などなどがある。ただしストリーミングのポッドキャストはサポートされない。Windowsアプリの機能は、そのほかのPandoraアプリとほぼ同様である。

アップデート:Windows Storeにおける説明では、ポッドキャストをストリーミングできる高料金のプランがある。しかしPandoraの話では、それは違う。ポッドキャストのサポートは今後の計画だそうだ。だからこの記事でも、ポッドキャストのサポートの件は省いた。

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PandoraのWindows 10アプリ。ポッドキャストの再生機能がある!

Mac用アプリと同様に、Windowsアプリでも無料のユーザーと有料のサブスクライバーが共に利用できる。

無料ユーザーは広告入りのステーション(ラジオ局)にアクセスでき、Pandora Plusの定期購入者は広告のないステーションと無制限スキップ、個人化されたステーション、そして最大4つまでのオフラインステーションにアクセスできる。Pandora Premiumのサブスクライバーは、これらプラス、プレイリストの共有、アルバムの再生、曲のオンデマンド、そして無制限のオフライン聴取ができる。

これもMacアプリと同じだが、再生、ポーズ、リプレイ、シャッフル、親指上げ下げなどをキーボードでコントロールできる。またPandora Modes機能では、自分の個人化ステーションについて細かい注文ができる。今の人気曲とか、新人アーチストのおすすめ、大幅カット、特定のアーチストのみ、新譜のみなど。

優れたウェブブラウザーのあるデスクトップでも、音楽に関してはブラウザーのタブを開きっぱなしにしておくよりは、ミュージックアプリを好む人が多い。より円滑でまとまりのある音楽体験ができるからだ。ただしPandoraのMacアプリはまだ、ユーザーから絶賛とまではいっていない。

それでもPandoraはウェブだけに任せずデスクトップのアプリを出すことによって、すでにデスクトップアプリのあるApple MusicやSpotifyと互角に競合しようとしている。Appleの場合は、従来のなんでもiTunes主義への反省から、macOSの次のバージョンからは、その主要部品を独立させようとしている。しかしユーザーライブラリやマーケットプレースのないPandoraには、そのような問題がない。

Windowsのユーザーは本日からPandoraアプリをMicrosoft Storeからダウンロードできる。

このアプリが動くのは、Windows 10である。Pandoraにはこれとは別にXbox用のストリーミングアプリがある。こちらもMicrosoft Storeで入手できる。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

対話可能な音声広告をテストするPandora

ラジオの広告は、メッセージを一方的にリスナーに放送する。Pandora(パンドラ)の新しい音声広告は、リスナーが声を出して応答することを可能にする。それによって、宣伝されている製品に関するより詳しい情報を得たり、興味がないものについては広告をスキップできる。Pandoraは、リスナーが広告に対して返事をすることの可能な対話音声広告をテストすることに同意したことを明らかにした。そのテストは、サンフランシスコに本拠を置く広告技術会社、Instreamaticの協力によって実施されるもの。今年の後半にはベータ版として開始されることになっている。

ウェブやモバイルの広告なら、インプレッション数(広告がユーザーの目に触れた回数)やクリック数などによって効果を計測することができる。しかし、従来の音声広告はクリックできない。つまり広告主は、その広告を耳にした人のうち、後でどれくらいの人がもっと詳しい情報を求めたかとか、実際に製品を購入したか、といったことを知る由もない。

対話音声広告が、それを変えるかもしれない。このしかけは、ちょうど消費者が音声アシスタントとやりとりするのに慣れてきたころに登場した。たとえばAmazon Echoのようなスマートスピーカーや、Siriを備えたiPhoneのようなスマホを利用することになる。

広告主のメッセージを単に放送するのではなく、対話音声広告は、商品についてより詳しく知りたいかどうか、リスナーに尋ねることができる。たとえば、新しいスマホの広告なら、音声による司令によって、リスナーがその機種の特長について知ることができるようにする。リスナーが、声で広告に応答すれば、より詳しい情報が得られるのだ。あるいは、否定的な応答によって、それ以降の広告をスキップすることも可能となる。

さらにInstreamaticによれば、同社の音声広告プラットフォームはAI技術を利用していているので、顧客は単に「はい」か「いいえ」だけでなく、それ以上の言葉で広告と対話できるという。機械学習や自然言語理解といった技術を使用して、広告がユーザーの意図を理解するのだ。この能力によって、より多くの顧客が広告とやりとりできるようになる。

Pandoraでは、通常は応答できないような状況でも、広告主はリスナーにアプローチできるようになると考えている。たとえば、屋外でランニング中や、ジムで運動中、あるいは運転中や料理の最中といった状況だ。そのような場合には、クリックしたりタップしたり、その他の方法で広告とやり取りすることはできない。

Instreamaticは、対話音声広告に関してPandoraと提携したことを発表したが、Pandoraにとっては、この市場をターゲットにする方法は、それだけではない。

「Pandoraは音声広告に大きく投資しており、エコシステムの促進によって市場を開拓し続けています」と、同社の広告商品管理担当副社長のEric Picardは述べている。

「Pandoraは、消費者向けの広告サービス全般について、包括的な音声ソリューションを開発しています。そこには、私たち自身、つまり「ファーストパーティ」によるものだけでなく、InstreamaticやAdsWizzなどの「サードパーティのベンダー」がプラグインできるようなサービスもあります。私たちが期待しているのは、買主側、つまり広告主や代理店が、「1回作ってあちこちで買う」タイプのソリューションを、他の市場と同様に、音声広告にも求めるようになることです。そしてInstreamaticは、さまざまなサイトにまたがる買主側の音声広告を専門とする最初の会社です」と、彼は説明した。

Instreamaticは、5年前にデジタルオーディオ広告ネットワークとして起業した会社だ。それから、さまざまなツールを開発し、今では音声で作動する広告も実現した。同社は、この機能を他の分野にも応用し、数社に提供している。たとえば、無料の音楽配信プラットフォームAudiomack、ロシア最大のラジオグループの1つGazprom-Media Radio、ヨーロッパのラジオ会社GlobalDAXなどだ。そこでは広告主が、音声プロンプト付きの広告を、TuneInやAccuRadioといったストリーミングアプリに挿入できるようにしている。

Pandoraは、顧客獲得においても非常に優れている。音声で作動する広告についても、かなりのユーザー数を確保し、その現実性を証明できるはずだ。

現在Pandoraは、Instreamaticと協力してそのフォーマットをテストすることに合意しており、AdsWizzのような他のサードパーティのベンダーも今年中にサポートする予定だ。Picard氏は、対話音声広告の大規模なソリューションとしては、これら2社以外には認識していない、という。

つまりサイト運営者は、独自の音声ソリューションを準備するか、さもなくば、これらのベンダーに協力を求めることでしか、この領域に足を踏み入れることはできないことになる。

Pandoraは、音声で作動する広告の戦略について、これ以上の詳細を明らかにしていない。しかし、興味を抱いている広告主を獲得してテストが開始されれば、より詳しいことも明らかになるはずだ。

「音声の時代がやってきました。しかし、音声広告の領域で意味のある消費者の参加を実現するには、まだやるべきことが残っています。それを測定する指標も必要です」と、Instreamatic.aiのCEO、Stas Tushinskiy氏は述べている。「Instreamaticは、この市場で役立つ理想的な広告プラットフォームを提供しているものと信じています。Pandoraと協力して、このAIを利用した技術をリスナーや広告主にもたらすことができることにワクワクしています。そして、こうした新しい体験を実現し、さらにすばやく拡張できるように準備を整えています」。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

「Pandora Premium」がAlexaにもやってきた

Pandora PremiumがEchoデバイスでも使えるようになった。今日(米国時間11/19)午前、ストリーミング音楽サービスのAlexaは、同社で最高レベルの有料サービスをAlexa対応デバイス向けに公開した。Amazon Echo、Echo Dot、Echo Show、およびPandoraに対応しているサードパーティー製Alexaデバイスでも利用できる。

Pandoraの無料広告付きサービスは以前からEchoデバイスで利用できるが、Premiumサービスは最近、Google HomeなどのGoogle Assistant対応デバイスのみに対応した。Echoでは今日までPermuimを利用できなかった。

機能を有効にすると、Pandora Premiumユーザーはお気に入りの曲やアルバムやプレイリストをAlexaのボイスコマンドを使って聴いたり、Pandoraが集めた特集プレイリストを再生することができる。

ただし、Pandoraが最近Premiumユーザー向けに公開したパーソナライズド・サウンドトラックという新機能は公開当初は利用できない。しかし、「近日公開」すると同社は言っている。

PandoraのAutoPlay機能にも対応していて、曲やアルバムやプレイリストが終わった後も音楽再生を続ける。

PandoraをAlexaデバイスで使うためには、”Alexa, play Pandora” あるいは “Alexa” に続けて曲やアルバムやジャンルの名前を言えばよい。

同サービスをデフォルトに設定することもできる——無料版のPandoraでも可能。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Pandoraの有料プランにファミリープランが登場、プレイリストの個人化なども遅まきながら導入

Pandoraが、その有料サービスのファミリーバージョンを立ち上げた。月額14ドル99セントで6名までが、有料版にアクセスできる(個人では9ドル99セントだった)。この新しい会費制は、とくに発表や宣伝もなく静かに始まったが、今朝(米国時間5/28)、Android Policeが見つけた

これによりPandoraは、少なくとも料金的にはSpotify PremiumやApple Musicと肩を並べる。6名まで月額14ドル99セント、というファミリープランがあるところも、同じだ。PandoraのPremium Familyは、年額では164ドル98セントになる。

Pandoraのファミリー有料会員制には、通常の有料機能のほかに、家族一人々々の音楽の好みに基づく、個人化されたプレイリストOur Soundtrackがある。Pandoraの個人化プレイリストは、先週、展開されたが、それは、Spotifyの人気機能を真似するべく、今年初めに発表されたものだ。

有料制の機能には、オンデマンドの聴取やプレイリストの作成、ダウンロードしてオフラインで聴く、スキップやリプレイは無制限、良い音質、広告なし、などもある。

画像クレジット: Pandora

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

音楽ストリーミングでPandora健闘――アメリカのアプリ内購入、売上8000万ドルでトップに

音楽ストリーミングのPandoraはSpotifyとApple Musicと激しい競争を繰り広げながら売上を大きく拡大することに成功した。Sensor Towerの新しいデータによると、アメリカ市場の2017年第3四半期におけるアプリ内課金(ゲームを除く)でランキングのトップに立った。パンドラがアプリ内課金の1位になったのは2015年第3四半期四半期以来だ。

Pandoraアプリの拡大を今年に入って後押ししたのはPremium契約の導入だ。このサービスは3月に「招待オンリー」で開始された後、4月には広く一般公開された。

Pandora PremiumはPandoraを特長づける音楽ラジオ番組的サービスに加えて好みの楽曲を検索してストリーミング再生し、プレイリストに追加するサービスとを追加したオンデマンド音楽ストリーミングとなっている。料金は月額9.99ドルでPandoraのライバル、SpotifyとApple
Musicの料金と等しい。

Pandoraではこのフラグシップ・サービスに加えて、Pandora Plusというミドルクラスのサービスも用意されている。こちらは2016年の秋にスタートしており、料金は月に4.99ドルだ。この有料サービスに加入すると広告が挿入されず、楽曲のスキップやオフラインでの再生などの快適なオプションが提供される。

Pandoraはアメリカの第3四半期のアプリ内課金で8000万ドルを売上げ Netflixを押しのけて1位となった。

Netflixはアプリア内課金でここ1年ほど首位をキープしていた。ただしNetflixは全世界ベースの売上では第3四半期も依然トップだ(ゲームを除く)。

Pandoraの(推定)売上8000万ドルは前年同期の3500万ドルから142%のアップだ。ただしSensor Towerのデータはアプリ・ストアに関するデータなので、ここで捕捉されている売上はアプリ内課金の分だけだ。Pandoraのビジネス全体については別の視点が必要になる。サブスクリプション契約はアプリ内だけでなくウェブからも可能だし、無料版は広告収入を得ている。Pandoraの7月の決算報告によれば、広告売上の伸びは対前年比5%だったものの、サブスクリプション売上の伸びは25%にもなっていた。

Pandoraは今年に入ってかなりの混乱を経験し、CEOのTim Westergrenの辞任などトップの入れ替えもあったが、7月の決算はアナリストの予想を上回った。会社売却が検討されたこともあったが、Pandoraは別の道を選び、SiriusXMから4億8000万ドルの資金を引き出した。

Pandoraは今日(米国時間11/2)、新しいCEO、Roger Lynchの下での第3四半期の決算を発表する予定だ。これにはPandoraがラジオ・ビジネスに一層注力するという方針の発表も含まれるだろうとBarron’sは予測している。

またこの記事によれば、アナリストはPandoraの損失を1株あたり8セント、売上を3億8000万ドルと予想しているという。

非ゲームアプリでの売上増が見られたのはPandoraのみではない。 Sensor Towerによれば、世界ベースでのアプリ内売上は 2016年第3四半期の17億ドルから2017年第3四半期には28億ドルに増加している(Google PlayとiOS App Storeの合算)。

App Annieも世界のアプリ売上の増大のトレンドを報じていた。ゲームを含むアプリ売上の総額は170億ドル弱だという。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

iHeartRadioが月額4.99ドルの定額制オンデマンド音楽サービスをローンチ

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iHeartRadioは数カ月前、オンデマンド音楽の定額制サービスを開始する予定だと発表していた。現地時間1日、同社はそのプランの詳細を明かすとともに、同サービスのベータ版をローンチした。

iHeartRadioを運営するiHeartMediaの起源は、従来型のラジオ会社だ(現在でも858チャンネルを運営している)。これまでの同社のアプリは、PCやモバイル端末でラジオを聴取するためのものだった。iHeartRadioプレジデントのDarren Davisは、今回ローンチした新サービスは「Spotifyや他の類似サービスと同じようなものではなく、生放送のラジオを聴取する体験を加速するものだ」と語る。

月額4.99ドルのiHeartRadio Plusと呼ばれる安価版のプランを契約すれば、これまでのラジオ体験に新しい機能を加えることができる。このプランの会員になれば、ラジオを聴取している間に気になる音楽が流れてきた時に、その音楽をすぐにもう一度再生する機能を利用できる。その音楽が本当に気に入れば、ユーザーはその音楽をアプリに保存することも可能だ。保存した音楽は「My Music」と呼ばれるアプリ内のセクションで後から再生することができる。聴きたくない音楽をスキップできる回数は無制限だ(Pandoraも月額4.99ドルの定額制サービスを提供している。このサービスでは広告なしで音楽を聴くことができ、追加のスキップ回数が付与される)。

「好きな音楽を見つけて保存する機能と、ラジオのパーソナリティの力を組み合わせることができる企業は当社だけです」とDavisは語る。

ラジオと共に育った読者は、ラジオを聴いている最中に知らない音楽が流れてきて、「あの音楽は誰の曲だろう」と思う瞬間を覚えていることだろう。これまでは、その曲がもう一度流れてくることを期待するしかなかったのだ。

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あるユーザーがApple MusicやSpotifyの会員になっていたとしても、彼らが新しい音楽を見つける場所は未だにラジオであることが多いとDavisは語る。だからこそiHeartRadio Plusは、音楽を聴くことと、その音楽を自分用に保存することを直接つなぎ合わせたのだ — 子供の頃、ラジオから流れてくる音楽を自分で録音していたテープの新しい形が、このサービスなのだと考えれば分かりやすいだろう。

この機能に加えて、iHeartRadio Plusの会員は他のオンデマンドサービスと同じように、何百万曲ものライブラリの中から音楽を検索して再生することもできる。

Davisによれば、アメリカ国内のラジオ聴取者のほとんどは、音楽の会員制のサービスに加入していない人々だという。そのような人々は、月額9.99ドルのiHeartRadio All Accessと呼ばれる上位プランに加入しても良いだろう。このプランではPlusの機能に加えて、オフラインでラジオを聴ける機能や、曲のライブラリからプレイリストを作成する機能などを利用できる。iHeartRadioは、このAll AccessプランをNapsterと協力してつくり上げた — だから、このプランの正式名称は「iHeartRadio All Access powered by Napster」だ。

同社は本日からPlusとAll Accessのベータ版をiOS及びAndroid向けにリリースする一方で、正式配布版のリリースは1月を予定している。そのリリースにあわせて、同サービスのデスクトップ版やその他のデバイス版もリリースされる見通しだ。

また、同社はそれと同時に大規模なプロモーション活動を開始する予定でもある。Davisによれば、iHeartRadioは他のオンデマンド音楽サービスとは違い、プロモーションに何百万ドルもの資金を費やすつもりはないという。なぜなら、同社が運営するラジオ番組こそ「音楽好きに向けた、アメリカ最大のメガホン」だからだ。

[原文]

(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

PandoraがTicketflyとタッグを組んで近郊のライブ情報発信サービスを開始

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昨年、Spotifyがオススメ機能を担うエンジンをライブに向け、ユーザーが聞いている音楽にもとづいて近くで行われるライブ情報の提供を開始した。本日(米国時間7月27日)Pandoraは、昨年買収したTicketflyの力を借りつつ、同様のサービスを開始すると発表した。今後両社が協力して、ユーザーの聞く音楽のパターンをもとに、パーソナライズされたライブ情報の提供をPandoraユーザーに向けて行う。

あるアーティストがTicketfly上でイベントを作成すると、そのアーティストを好きなPandoraのユーザーは、近くで行われるライブに関するプッシュ通知を受け取るようになる。そして、ユーザーがプッシュ通知をタップすると、アプリ内のブラウザを通じてTicketflyのサイトに直接誘導され、チケットを購入することができる。

もしもイベントが発表された段階でまだチケットが販売されていなければ、ユーザーはプッシュ通知をタップして進んでいくことでリマインダーを設定することもできる。これにより、チケットの販売が開始されたときに2つ目の通知がユーザーのもとに届けられるようになる。

Ticketflyによれば、チケットの販売開始に関する通知サービスはそろそろ開始される予定だが、Pandoraアプリのフィードアラートはすでに公開されている。このフィード上に、イベントの発表やチケットの販売に関する情報が表示されるようになる。

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さらに、ユーザーの好みに合ったイベントのダイジェストが載ったメール配信サービスも今年中に開始される予定だ。このメールにはイベントのお得情報が掲載されているものもあり、ユーザーのチケット購入を促す効果があるとTicketflyは語る。

両社のサービスのさらなる統合に関するニュースは、昨年のPandoraによる4億5000万ドルでのTicketflyの買収後に巻き起こり、Pandoraのユーザーを地元のライブイベントへと結びつけることを目的としている。買収時点では、両社のサービスがどのくらいのレベルまで統合されていくのかハッキリしていなかったのだ。

この新たな動きによって、Ticketflyの1600組におよぶアーティストは、Pandoraの8000万人におよぶ月間アクティブユーザーをターゲットとすることができるとPandoraは述べる。同時に、Ticketflyが受け取るサービス料は、全てPandoraの米国会計基準上の売上に計上される予定だ。2つのサービスがPandoraの広く使われているアプリ上で繋がることで、両社の純利益も増加が見込まれる。

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「Pandoraアプリは世界で最も使われているアプリで、ユーザーは平均して月に24時間以上Pandoraアプリを利用しているのに加え、合計で月々18億3000万時間もPandoraアプリ経由で音楽を聴いています」とTicketflyのプロダクトディレクターのCaren Parkは発表の中で語っている。

さらにParkは、「これはつまり、イベントの発表時やチケット販売開始時に、これまでにないほどの数の目と耳が各イベントに向けられるようになることを意味します。さらにこれはまだはじまりに過ぎません。今後数ヶ月間のうちに、Pandoraのライブイベントマーケティングプラットフォームはさらに進化し、イベントの宣伝やアーティストのブランド構築が楽になることで、もっと多くのライブを少ない労力で行えるようになります」と付け加えた。

ユーザーの位置情報をもとに近くのイベント情報を発信するサービスは、今日ではたくさんの企業が行っている。Songkickとの協力によって生まれたライブ通知機能を備えたSpotifyやSongkick自身のほか、Bandsintown、Reverbnation、Jambase、Eventfulやその他の企業が同様のサービスを提供している。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

Pandora、悲喜交々のQ4決算は売上3.36億ドル、リスナー数3.8%増の8110万人

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身売りが噂される中、Pandoraは2015年Q4の決算報告を発表した。リスナー数8110万人はQ3の7810万人からは伸びているものの、1年前の8150万人より減っている。Pandoraの売上は3.36億ドル、1株当たり利益は0.04ドルだった。アナリスト予測は売上3.32億ドル、EPS 0.07ドルだった。Q4のリスニング時間は53.7億時間で、前期比4.5%、前年同期比3%のアップだった。

今日(米国時間2/11)New York Timesは、同社が自社を売却する可能性を報じ、株価は取引時間内に最大10%急騰した。しかし、時間外取引では10%下落し、決算発表後に再び取り戻し、5%前後安値となっているが、それでも始値を上回っている。

売上の対前年比25%アップは悪くないが、同社は当時は1.69億ドル、Q4には1940万ドルの損失を出している。ロイヤルティー支払い後にこの出費をカバーできるだけの現金は残らない。2016年へのガイダンスは、売上が14.0~14.2億ドル、調整後EBITDA損失予測は6000~8000万ドルだった。

pandora

Pandoraのビジネスは厳しい挑戦だ。広告支援ラジオと定期購読を組み合わせて運用されている事業は、Apple Music等の巨大勢力との戦いが厳しさを増している。Appleの購読者ベースサービスは、契約者が1000万人を越えたと報じられている ― そしてiPhoneに直接組み込まれているこという事実が後押しし、Pandoraに対する優位性となっている。

そしてSpotifyは、異なるビジネスモデルを採用しているが、急速にPandoraに追りつつあり、同じくアルゴリズムベースのラジオサービスも提供している。Pandoraの事業は、当初革命的だったが、他の主要プレーヤーと競争するうちに、徐々に日常化してきた。

昨年11月、Pandoraは倒産したRdioの資産を買い取ることに同意した。今日の決算会見で同社は、ラジオリスナーの10%を、同社がRdioの資産を利用しようと考えているオンデマンドストリーミングサービスに移行させたいと話した。

Ticketfly Website

PandoraはQ4の始めに、コンサートチケット販売のTicketflyを4.5億ドルで買収してビジネスの活性化を目指した。Pandoraは膨大なリスナーと十分な広告スペースを持っており、必要なのは購入を説得することだけだ。もしリスナーとお気に入りアーティストのコンサートチケットを結びつけて、アプリ内で買わせることができれば、売上は大幅に伸びるだろう。Ticketflyは四半期後半の2ヵ月間に1020万ドルの売上をもたらした。

Pandora株がおかしくなったのはこれが初めてではない。著作権委員会が、Pandoraはアーティストにロイヤルティーをいくら払うべきかを決定した時 ― 非購読者の再生100曲につき17セント ― 株価は22%急騰した。有料購読者向けは再生100曲あたり22セントで、同社にとってはわずかに有利となっただけだが、投資家は最悪のシナリオに備えていたのだろう。

つまるところ、ストリーミング事業は苛酷だ。レコード社と著作権者は高いロイヤルティーを要求し、経費を差し引くと利益は殆ど残らない。Spotifyは多額の資金調達をしなければならず、GoogleとAppleはそれぞれの実入りの良い事業で得た現金を注ぎ込んだ。
Pandoraは、TicketFlyを巨大な収益源に変える必要があり、さもなければ他に収益源を持つ大きな会社の傘下に入って安定するべきかもしれない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Pandora株が乱高下する理由

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音楽配信サービスのPandoraは、水曜日(米国時間12/16)の時間外取引で劇的な暴落の後、劇的な22%の急騰を見せた。投資家らが未来を占い、その後著作権料決定のニュースを知ったためだ。

投資家らは著作権料委員会の決定を一年中待ち続けていた。Pandoraや、iHeartRadioを始めとするその他のデジタルラジオサービスが、向こう5年間アーティストに支払う金額がこれで決まる。著作権料は、非購読者による再生が100曲につき17セントで、14セントから上昇した。購読者による再生は100曲につき22セント。

これは利益を出していない会社にとって、さらに費用が嵩むことになるが、Pandoraの投資家は最悪のシナリオを描いていたため、ニュースを聞いて株価が上がった。音楽業界の中には、100曲につき25セント以上を要求している人々もいる。

レコード会社と直接交渉しているSpotifyやApple Musicと異なり、Pandoraの著作権料は一律に固定で、これは同社がラジオサービスと見做されているためだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ネットラジオ大手、Pandora、ライバルのRdioの資産を7500万ドルで買収―Rdioは倒産へ

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これは非常に速い展開だった。Pandoraがネット・ラジオのRdioを買収するというニュースが流れると同時に、2社は買収が事実であると確認した。PandoraがRdioの「主要な資産」を買収した金額は7500万ドルだと発表された。しかし同時に、Rdioは連邦破産法11条の適用を申請し、事実上倒産したことが判明した。.

またRdioは公式ブログで同社の音楽サービスはここ数週間のうちに終了されると述べた。ただし手続きに支障がなければサービス停止はすぐにも実施されるらしい。

デジタル音楽ビジネスにおける競争がく激化している現実を考えると、Rdio以外にも買収されたりサービスを終了するサービスが出そうだ。

Rdioには現在でも「白馬の騎士」が介入する余地は残されているものの、 Pandoraが予定どおりに契約を実行するなら、Rdioとはまったく別個に、現在のPandoraのネット・ラジオ・サービスと並行する形で、Rdioの資産を利用した独自のオンデマンド・ストリーミング音楽サービスを立ち上げるつもりだろう。Pandoraが買収予定の「主要な資産」にはRidoのユーザー・ベースだけでなくテクノロジーや知的所有権もすべて含まれる。

またPandoraはRdioチームの主要メンバーもチームに加える計画だ。ただし、元Amazon幹部で現在RdioのCEOを務めるAnthony Bayは「移籍せずに、今後もRdioのビジネスを見る」とPandoraのCEO、Brian McAndrewsが今日の電話記者会見で説明した。

この電話記者会見でPandoraのMcAndrewsはRdio自体ではなく、その資産だけを買収することに決めた理由についても触れた。McAndrewsによれば「Rdioを企業として買収すればPandoraは底なしの赤字に悩まされることになっただろう。Rdioの財務は企業として最悪の状態だ。〔…〕Pandoraが新たなサービスを立ち上げるのは2016年末になってからだろう。今のところ詳細を発表することはできない」と述べた。

しかしMcAndrewsは新しい資産を追加するのはPandoraにとって既定の成長戦略であると明言した。これにはライブ音楽の開催やTicketFly の買収などにより、コンサート・チケットの処理に力を入れることが含まれている。

今後はPandoraのレコードレーベルとのライセンス料金引き下げの交渉結果に注目が集まることになる。Pandoraは衛星音楽放送のライバルに比べてライセンス料金が高すぎるとしている。Pandoraはこの戦略でいくつかの方面で前進しており、楽曲の著作権者に対しても、今月初めのSony ATVとのとの交渉のように、成果を上げている。

〔後略:Pandorの声明は原文を参照〕

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Pandora、Q2のEPSは予測を上回る0.05ドルで時間外取引株価は5%高

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今日(米国時間7/23)の取引終了後、デジタルラジオサービス Pandoraは2015年第2四半期の決算を報告し、1株当たり利益0.05ドル、売上2.856億ドルだった。ウォール街はPandoraの利益を1株当たり0.02ドル、売上を2.83億ドルと予測していた。

予測を上回る決算を受け、Pandora株は時間外取引で約5%上昇した。株価は決算報告直後のさらに高いピークを経た後安定した.

同社の売上は対前年比30%増で、モバイル売上は37%増だった。これらの数字とは対照的に、象徴的指標であるリスニング時間は5%しか伸びていないのは興味深い。

Pandoraのガイダンスは、同四半期の売上を3.01~3.15億ドル、大きく非GAAP調整されたEBITDA(*)を2500~3000万ドルと予測していた。アナリストは今日の報告に先立ち、調整方式による1株当たり利益を0.10ドル、売上を3.092億ドルと予測していた。【訳注 * 金利・税金・償却前利益】

Pandoraの実際のEBITDAは、予測を下回る1630万ドルだった。Pandoraは保有現金4.615億ドル、前年同期から2000万ドル減で第2四半期を終えた。

Pandoraは、長年のライバルであるSpotifyとiTunesに加え、Apple Music等の新規参入との厳しい競争に直面している。それでも現時点でPandoraは好調で、投資家も満足している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Pandora、リスナーのデータをミュージシャンに提供


つい先ほどPandoraは、Artist Marketing Platform(AMP)を発表した。様々なリスナーデータを、同インターネットラジオサービスで曲が再生されているミュージシャンに提供するプラットフォームだ。

AMPを発表したリリース文の中でPandoraは、このプラットフォームで各曲のデータ(再生回数、サムズアップ数等)や、アーティストのステーションを作ったファンの人数、リスナーの地域年齢層別データ等を提供すると言っている。

新サービスを宣伝する共同ファウンダーのTim Westergrenは、自身のミュージシャンとしての経験を引き合いに出した ― サンフランシスコからコロラド州テルライドまで運転して公演に行ったところ15人しか観衆が来なかった ― フライヤーや招待状を作って配るために何時間もかけたのに。

「当時はそれ以上何もわからなかった」と彼は言い、もしバンドに関するデータがもっとあれば、賢い判断ができたであろうことを暗示した。

Westergrenはさらにこう続ける:

AMPを使えば、アーティスはヤマ勘を排除して日々の行動がしやすくなる。人気の曲が何かを知ってシングルを告知したり、アーティストのファンベースの場所に応じてツアーのスケジュールを組んだりできる。われわれのゴールは、あらゆる分野のアーティストが、キャリアを構築、維持していくのを手伝うことだ

長年Pandoraは、ストリーミング音楽サービスは十分なロイヤルティーを払わないとするミュージシャンらから批判されてきた(恐らく最も印象的だったのは、デビッド・バーンがSpotifyとPandoraに向けて述べた「インターネットは世界中の創造的コンテンツを吸い上げる」という彼の主張だろう)。新しいツールによってPandoraは、同サービスがミュージシャンに対して金銭の支払い以上の価値を提供できるという説得力ある主張が可能になるかもしれない。

私は、いずれこれがPandoraの新しい広告商品にも結びつくとも予想している。

同社はしかし、ミュージシャンが直接収益を上げる方法を加える様子を見せていない ― AMPのホームページが支払いに言及しているのは、既に同社が提供しているSoundExchange経由のロイヤルティーシステムに関する告知だけだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


PandoraおよびIndiegogoもダイバーシティー(従業員の多様性)レポートをリリース

PandoraおよびIndiegogoが、ダイバーシティーレポート(多様性レポート)をリリースした。これを見ると、双方ともにアフリカ系アメリカ人の割合が低くなっている。レポートのリリースは、同様のレポートを公開している他のテック系企業に追随するものとみて良いだろう。

まずPandoraについていえば、1300名の従業員中、3%がアフリカ系アメリカ人で、4%がヒスパニックとなっている。ちなみにPandoraが拠点をおくオークランドでは、人口の28%がアフリカ系アメリカ人であり、25%がヒスパニックとなっている。さらに幹部職および技術職については、アフリカ系アメリカ人の占める割合はさらに低くなり、それぞれ1.1%および2.8%となっている。尚、ヒスパニックは幹部職にてむしろ割合を増やし、6.3%を占めている。

Indiegogoの従業員は100名ほどだが、アフリカ系アメリカ人の割合は2%となっている。そして幹部職および技術職にはアフリカ系アメリカ人がいないのが現状だ。

アメリカ人口全体でみると、アフリカ系アメリカ人は12.9%を占めているが、従業員中での割合が、人口構成比程度になっているテック企業は多くないようだ。たとえばTwitterFacebook、あるいはGoogleなどでも、従業員中にアフリカ系アメリカ人が占める割合は2%に過ぎない。

このように、人種的な多様性については日常世界から大きく離れているようにみえるものの、今回取り上げている両社にては男女ギャップが小さいようだ。双方のレポートでも、そのことを強調しようとしている。

Pandoraでは、全従業員の約半数が女性であり、幹部職でも40%を女性が占める。Pandoraクラスの規模の会社としては非常に珍しい数字だと言うことができる。但し、技術職に占める女性の割合は低く、18%となっているようだ。

またIndiegogoの方は技術職にても33%を女性が占めるとしている。これは、他にダイバーシティーレポートを公開しているさまざまな企業よりも高い割合となっている。

比較のためにみておくと、Twitterの技術職中で女性が占める割合は10%となっている。この数字はSnapchat(15%程度)、Facebook(15%)、そしてGoogle(17%)など他社でもさほど上がっていない。PinterestおよびeBayでは技術職の20%以上が女性であるとしている。しかしIndiegogoの30%超にせまる数値を見つけることは難しい。

但し、こうしたデータを見る際には、Indiegogoの従業員数の少なさも意識しておくべきだろう。人数にすれば、女性技術職は30名ほどに過ぎないのだ。しかしIndiegogoとしては、企業規模を拡大しながらも男女に等しく門戸を開き、従業員の多様性を維持していきたい考えであるとのことだ。

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(翻訳:Maeda, H


「iTunes Radioだって?」PandoraとSlackerは感銘を受けていない

Appleは、長らく噂されていたApple iRadio、ではなくiTunes Radioを今日のWWDCで発表した。新しい音楽ストリーミングサービスの概要はわかったが、明白な疑問が一つ。PandoraやSpotifyなど既存のインターネットラジオやオンライン音楽サービスにとってこれは何を意味するのだろうか。

そこで私は、Pandora、Rdio、Slacker、およびSpotifyにメールで意見を尋ねた。Spotifyは回答を拒否し、Rdioは何らかの発表を準備中とのことだったが、あとの2社は短い声明を送ってくれた。大きな驚きはなく、あの恐怖の「正当性」という単語も1回登場する。ともあれ、彼らがなぜこのニュースに脅威を感じていないかについての興味深いトークが展開されている。

まず、Pandoraの声明:

Appleの新機能は、iTunesをすでにラジオ機能を持つ他の音楽ストリーミングサービスと対等にする進化だ。当社は過去13年間ラジオを再定義することだけに集中し、他を寄せつけない知的財産、パートナライズされたプレイリストの提供に関する豊富な体験、およびあらゆるプラットフォームで利用できる普遍性の恩恵に預かってきた。Pandoraなら2億人を越える登録ユーザーが、いつでもどこでも大好きな曲と簡単につながることができる。

そしてこちらがSlacker CEOのJim Cady:

結局人々は音楽をレンタルしたいのだろう。

Appleがついに音楽ストリーミング分野に乗り出したことは、われわれがSlackerで2010年以来、世界の音楽ライブラリーをどの端末からでも聞けるサービスを提供してきたことの正当性を実証する。Appleは優れた製品を作るが、Appleのエコシステムに入っていない人は使えない。囲い込みはリスナーのためにならないので、Slackerはユーザーに自分のコンテンツをアクセスする真の自由を与えることの重要性を信じている。iOSであれ、Android、Windows、スマートテレビ、Xbox、あるいは車載情報エンターテイメントシステムであれ。

さらにSlackerは、独自の人間的アプローチをコンテンツプログラミングに取り入れ、ABC、ESPNスポーツのニュースやWeather Channelの最新情報を盛り込むことによって、音楽に留まらないユニークなパーソナライズド・エンターテイメントを実現している。

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(翻訳:Nob Takahashi)