Petnetのスマート自動給餌器が1週間停止、同社の顧客対応にも大きな不満の声

Petcoなどの投資家が支援するスマート自動給餌器のPetnetで最近、第2世代製モデルのSmartFeedersにおける1週間のシステム障害があった。このスタートアップのカスタマーサービスは、SmartFeedersとアプリの機能が回復したと先週末にツイートしたが、Petnetの不十分な対応は多くの顧客を失望、あるいは混乱させ続けている。

Petnetは米国時間2月14日、同社の第2世代モデルのSmartFeedersに影響するシステム障害を調査中であると、初めて発表した。同社のツイートによると、SmartFeedersは予定通りに餌やりができているとしているが、何人かの顧客は給餌できていない、あるいはスケジュールどおりに給餌しなかったと回答した。

2月19日、Petnetは「サービス停止に関して、サードパーティのサービスプロバイダと緊密に連携して対応している」と述べ、2月22日にSmartFeedersがオンラインに復帰すると発表した。

この間、顧客はTwitterやFacebookでの質問に対する同社の回答不足に、不満を述べた。同社のサポートメールと、CEOを務めるCarlos Herrera氏(カルロス・エレーラ)氏へのメッセージを送ることができなかった。

TechCrunchもメールで連絡を取ろうとしたが、送信失敗の通知が届いた。彼らのツイッターアカウントに送ったメッセージも返信がなかった。同社には再度、コメントを求めている。

Petnetは2020年1月にも、同様のシステム障害を経験している。

Crunchbaseによれば、Petnet.ioは2012年の創業以来、Petcoが率いるシリーズAを含めて1490万ドル(約17億円)を調達している。

Petnetによるサービス停止解消発表前の週末にTechCrunchに送られた声明の中で、同社の関係者は「我々PetcoはPetnetの小規模で受動的な投資家だが、当社は同社の運営には関与しておらず、また現在起こっているシステム停止についての情報も持っていない」と述べている。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

アマゾンやアップル、グーグル、Zigbeeがスマートホームのオープン標準化で協力

コネクテッドホーム分野の大手各社は、オープンソース標準の策定に取り組んでいる。Amazon(アマゾン)、Apple(アップル)、Google(グーグル)、Zigbee Allianceなどの有力企業がこの取り組みを主導する。

このほかにも、IKEA(イケア)やLegrand、NXP Semiconductors、Resideo、Samsung SmartThings(サムスン・スマートシングス)、Schneider Electric、Signify(元Philips Lighting)、Silicon Labs、Somfy、Wulianなど、多数の主要パートナーが参加している。

その目標は明確なようだ。Connected Home over IPのプロジェクトは、企業やデバイス間における互換性を向上させるために設計された、接続規格の策定を目指している。現状はかなり分離しており、各企業は独自規格をかなり深く掘り下げ、多くの小規模なサードパーティーのメーカーに対応を求めている。

それは今後もある程度続くだろうが、より多くのデバイスが互いに接続できるようになれば、消費者にとっては間違いなくプラスになるだろう。その狙いは、ハードウェアメーカーがAlexa、Google アシスタント、Siriなどと連携するデバイスを簡単に作れるようにすることだ。

共同発表では、「このプロジェクトは、スマートホームデバイスは安全で信頼性が高く、シームレスに使用できなければならないという、共通の信念に基づいて構築されている」としている。「このプロジェクトは、インターネットプロトコル(IPアドレス)に基づいて、スマートホームデバイス、モバイルアプリ、クラウドサービス間の通信を可能にし、デバイス認証のためのIPベースのネットワークテクノロジーの特定の標準を定義することを目指している」。

セキュリティとプライバシーも、リストの上位にくるべきだ。これらのトピックは、私たちがより多くのデータをコネクテッドデバイスに明け渡す時に最も重要かつ増大する懸念だ。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

スマートメーターの警察によるデータ利用には令状が必要

どれだけ電力を使っているかがわかると、その家庭で起きている多くのことがわかる——特に、その情報が数分ごとに収集されて中央に記録されていれば。スマートメーターのデータを警察当局が取得するためには捜査令状が必要であると、利用者が想定することはプライバシーの観点から妥当であると連邦裁判所が判断したことは実に示唆的である。

これはデジタルプライバシーの戦いにおけるニッチな勝利に思えるかもしれないし、ある意味でそのとおりなのだが、それでも重要な決定だ。われわれ消費者がモノのインターネットなどの形でユビキタス技術を導入するリスクのひとつとして、かつてないほど膨大な量のデータを生み出しながらそのデータが必ずしも適切に保護されていないことが挙げられる。

このケース実に良い例だ。従来の回転式メーターは、おそらく月に1回地元の電気会社が見に来るだけでデータの精度といえば、その家やアパートの一室に誰かが住んでいるか、その人たちが異常に多く電力を使っているかどうかがわかるくらいだ——地下室で麻薬を密造している連中を探している人にとっては有効な情報。

一方スマートメーターは短い間隔、おそらく15分毎に正確なメーターの値を送信し、そのデータは数年間保存される。これほど詳しいデータがあると、誰かが住んでいるかどうかだけでなくいつ在宅しているか、最近冷蔵庫をあけたかどうか、どの部屋にいたか、洗濯の頻度はどのくらいかなどもわかる。その家の電力ネットワーク上の個々の電気製品を識別することは決して難しくない。

もちろんこれは、電力会社の負荷分散や需要予測などに役立つ。しかし、もし当局がそれ以上のことをしたいと思ったら、たとえば、犯罪捜査で誰かがある時刻に在宅だったかどうかの証明に使ったとしたらどうだろう。

懸念をもったある市民グループが、数年前にスマートメーターを義務化したイリノイ州ネイパービル市を訴え、データの収集は不当な捜査にあたると指摘した。

当初の裁定は、電力消費データを自発的に第三者に提供したことは、住民がプライバシーの権利を放棄したことを意味すると事実上判断した。プライバシー放棄ということは、データを取得することは「捜査」ではないことを意味する。

しかし、第7巡回控訴裁判所は控訴審(EFFが主導)で、第三者など存在しないという裁定を下した。データを収集したのは市であり、データを使いたかったのも市だ。また、仮に存在したとしても、「居住者は、自宅に電気を引くことでほぼ定常的に監視されることのリスクを想定していない」。よってこれは捜査〈である〉。

ただしデータ収集は、「訴追目的」でなく行われた場合は〈不合理〉な捜査ではない、と裁判所は判定した。つまり、市が電力グリッドの管理と改善を目的として行動しているかぎり、捜査令状なしにこの情報を収集することは完全に合理的であることを意味する。

しかし、それ以上の目的で必要となった場合、たとえば犯罪捜査目的であれば、当然令状が必要になる。

この区別は重要だが、常に遵守されているわけではない。系統的な収集とメタデータの分析によって、個人の行動と習慣の驚くほど詳細な記録を生成することが可能であり、憲法修正第4条などによる保護の抜け穴を見つけて塞ぐことは簡単ではない。

本件が最高裁まで行く可能性はあるが、これは言論の自由や政府の情報アクセスなどの重要課題ではないので、実際にはありそうにない。電力利用量のための捜査令状は、生死にかかわる問題ではないと思われるが、法廷闘争では重要になりうる——捜査令状を要求することが不合理な要求ではない理由でもある。

ネイパービル市や同じ立場にある都市がこの決定に従う可能性は高そうだ。これはわれわれのプライバシーにとっての勝利であり、同じようなデータ収集活動に対する戦いの一歩だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

認知症の人が自分で着替えができるようにするニューヨーク大のスマートドレッサー

毎日の生活の中で、服を着ることは重要な作業のひとつだが、長年の経験で第二の天性になっている。しかし認知症の人などはその天性を失い、うまく着ることができないことがある。ここでご紹介するニューヨーク大学で作られたスマートドレッサーは、そんな人たちの服を着る作業を助けるとともに、介護者の苦労と負担を減らしてくれる。

臨機応変な人間に換えてロボットのドレッサーを使うことは、無神経なやり方に見えるかもしれない。しかし介護施設などでは介護者がタイムリーに特定の人の世話をできないこともあるし、また居住者自身もプライバシーと独立性を重視して、このようなソリューションの方を好む場合もある。

“目標は認知症の人びとを介助して、彼らが今いる場所でもっとおだやかに老いていけるようにすることだ。また理想としては、要介護者が着替えをしているときには、介護人が休めるようにしたい。そのためにこのシステムは、着替えが終わったら介護人に通報し、手伝いが必要なら合図できる”、とプロジェクトのリーダーWinslow Burlesonがニューヨーク大学のニュースリリースで述べている。

このデバイスはDRESSと呼ばれ、引き出しが5つある化粧だんすで、上には鏡ではなくタブレットがある。タブレットは、表示とカメラの役を演ずる。そして、服を着替える人の様子を観察しながら、正しいやり方を教える。

正しくない着方はたくさんあるが、正しい着方はひとつだ。シャツは上に頭と首を通し、前を胸と腹側にする。ズボンは前開きを前にして着る。靴下は両足に着ける。などなど。服にはタグが付いているので、DRESSはそれを見て正しい着方をしたことが分かる。ズボンを着る前に靴を履いた、という間違いもチェックできる。引き出しの前面についているライトが、次に着るべきものを知らせる。

しかし、要介護者が迷ったり、使い方が分からなくなると、介護者に通報が行くので助けに駆けつけられる。しかし完全に正しい着替えが終了したら、それは、完全に自力でやった着替えだ。それは、以前は不可能なことだった。

DRESSは現状ではまだプロトタイプで、概念実証のような段階だ。今後はシステムの視覚系をもっと改良したり、衣類のたたみ方/広げ方の標準化、衣類につけるタグの改良などが課題だ。

画像クレジット: ニューヨーク大学(NYU)

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

アパート全室をスマートホーム化するDweloが$4.9Mを調達、管理人の仕事も楽に

スマートホームはいいけど、テクノロジーが大好きな人たちの多くは、ホーム(自分の家)には住んでいない。そこでDweloが提供するのは、アパート全体とその各室のための大規模なスマートホームのソリューションだ。

同社のシステムを利用すると、オーナーはスマートロックや、スマートライト、サーモスタットなどを各室に装備でき、居住者はDweloのアプリとハブを使ってそれらをコントロールできる。サポートもすべてアプリから行われるので、電球がちかちかする、とかなんとかで管理者がいちいち連絡する必要はない。

ユタ州でDweloを作っているProvoが今日(米国時間8/30)、Peterson Venturesがリードするラウンドで490万ドルを調達したことを発表した。同社の総調達額は、これで970万ドルになる。

CEOのMichael Rovitoは声明文の中でこう述べている: “発売直後から、需要は爆発的に伸びている。アパートの住民や経営者にスマートホーム技術の利便性を提供できることは、実にすばらしいと感じている”。

これがあるとアパートの管理者がいちいち施錠の状態をチェックする必要もなくなり、一方でDweloは、Nextdoorのようなコミュニティアプリにはできなかったやり方で、アパートのコミュニティに奉仕できる。住民自身がたった一つのアプリでアパートを管理できるだけでなく、今後の機能の追加により、アパートコミュニティの核のようなサービスも提供できるようになるだろう。Rovitoも、今後はその方面を追究していきたい、と言っている。

Dweloの収益源は、最初のハードウェアの据え付けのみだ。それは建設と同時並行でもよいし、あとからでも設備できる。また管理人の仕事の多くを代行することになる、各住民が持つアプリも、月額の使用料が管理者に請求される。

同社は今、アメリカ全体でおよそ100のアパートを顧客にしている。今回得られた資金で、さらなる拡大を図ろうとしている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

980円から購入できるStroboのスマート窓センサー「leafee mag」ーーMakuakeに登場

Strobo代表取締役の業天亮人氏

Strobo代表取締役の業天亮人氏

Stroboは8月23日、IoT窓センサー「leafee mag(リーフィー・マグ)」の先行予約をクラウドファンディングサイト「Makuake」にて開始した。同社はこれまで、姿勢改善をサポートするスマホ連動型スマートクッション「クッシーノ」の開発など、オフィス向けのIoT製品の開発が事業の中心になっていたが、今後はコンシューマー向けのIoT製品の開発にも事業の裾野を広げていく。

leafee magは、Bluetoothでスマートフォンと連動するスマート窓センサー。窓にセンサーを貼り、鍵部分に専用マグネットを取り付けるだけで自宅の窓の戸締まりをスマートフォンから確認できるようになる(※鍵を閉めることは不可能)。これにより、朝、家を出るときに誰もが感じたことのある、「窓の戸締まりしたかな?」という日常生活の不安が解消される。

どうやって窓の戸締まりを検知するのか? 仕組みは非常にシンプル。センサーと専用マグネットの距離を測って、戸締まりができているかを確認。距離が10mm以内であれば閉まっているいると認識され、10mm以上離れれば開いていると認識される。

leafee magの利用イメージ

leafee magの利用イメージ

 

これだけ見れば、「また似たようなIoT製品が登場したのか」と思うかもしれない。確かにスマートホームを可能にするIoT製品は、すでに数多く誕生してきているが、leafee magは導入のハードルが既存製品に比べて低く、そして安価だ。

使用にあたって、必要なものはスマートフォンだけ。既存のIoT製品はブロードバンド回線やルーターといった機器を用意しなければならなかったが、leafee magは先立って準備しておくべき機器が一切ない。価格も1000円台(Makuakeでは980円から販売)と誰もが気軽にモノとインターネットがつながった生活を体験できるようになる。

既存のIoT製品は導入のハードルが高すぎる

この手軽さ、低価格を実現した背景には代表取締役である業天亮人氏のIoT製品への強い思いがあった。

「Stroboを創業する前にもインターネット家電メーカーを起業し、IoT製品の開発を行っていました。自分たちの中では、『これは上手くいく』という感覚があったのですが、蓋を開けてみたら、思ったように普及していきませんでした。なぜ上手くいかなかったのか、その原因はハードルの高さにありました。その製品はルーターやインターネット回線も用意していただければいけなかったですし、何より価格を1万円以上に設定していた。それでも当時は安い方だったんですけど、やはり導入のハードルが高いと誰も必要としないんだなと思いました」(業天氏)

この経験があったからこそ、誰もが気軽にモノとインターネットがつながった便利な生活を体験してほしいと強く思うようになり、価格1000円台のスマート窓センサー「leafee mag」が誕生したという。

「IoTによって、生活はもっと便利に、そして豊かになると思っています。しかし、まだまだコンシューマー向けのIoT製品のハードルは高い。僕たちのleafee magが、そんな状況を変えていく第一歩になればと思っています」(業天氏)

ユーザーの反応も上々、想定外の使い道も

すでにleafee magのユーザーテストは済んでおり、ユーザーの反応も上々とのこと。このユーザーテストによって、窓に取り付けるだけでなく、エアコンに取り付けたり、冷蔵庫に取り付けたり、様々な使い道があることも発見されたという。

「まさか、エアコンや冷蔵庫に取り付ける使い方があるとは思ってもみませんでした。でも、このユーザーテストを通じて、多くの人がモノとインターネットがつながった生活に便利さを感じていることも分かりました」(業天氏)

Stroboはまず、Makuakeでのプロジェクトの成功を目指す。ただし、プロジェクトに関わらず、モノとインターネットがつながった便利なライフスタイルを提供するためにも、コンシューマー向けのIoT製品の開発は今後も進めていくという。

エアコンや冷蔵庫に利用するケースも

エアコンや冷蔵庫に利用するケースも

スマートな消費者を増やすために、スマートホーム・デバイスができること

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編集部注:本稿はRobert S. Marshallによる。MarshallはEarth NetworksのCEOを務めている。

ラスベガスで行われてあConsumer Electronics Showに参加した人は、「スマートホーム」関連デバイスの多さに目を回したことだろう。牛乳や玉子が少なくなったときに通知してくれる5000ドルのスマート冷蔵庫や、スマートフォンやテレビ画面から灯りや鍵、あるいはサーモスタットをコントロールできるデバイスなどが出品されていた。いずれもなかなか便利そうなプロダクトにみえる。ただし、スマートホーム化が節約になっているのか、エネルギーを効率的に利用しているのかなどと考えだすと、よくわからなくなってしまう面もある。

起業家たちも、スマートホーム関連のデバイスないしサービスを生み出して、スマートホーム業界への参入をはかっている。しかしスマートホーム・デバイスの普及のために、スマートな消費者の存在が必要であることを見落としているのではなかろうか。

Parks Associatesの2016年3月のレポートによれば、スマートデバイスを利用している家庭の70%が、エネルギー消費を抑えることに成功しているのだそうだ。ただし、アメリカではブロードバンド導入済み家庭の83%が、毎月の電気代がいくらなのか把握していないという結果も得られている。すなわち、電気代を抑えたりすることのできるスマートデバイスへの興味の低さを示しているとも言えるだろう。

こうした状況の中、スマートホームを実現する機器に注目してもらい、そして利用を促進するためには、新たな戦略も必要となってくる。デバイス製造者、技術開発者、ユーティリティ機能の提供者、インテグレーター、そして規格の策定者たちが歩調を揃えて、統合的に利用できる環境を整えることによって「賢い消費者」を育てていく必要があるように思えるのだ。このために直ちに対処する必要のある改善点がいくつか存在する。

IOTに根ざしたアプローチを

まず、スマートホーム関連デバイスは、単独で動作するものではなくIoTの機能を備えている必要がある。消費者は、スマートホームのデバイスを1つずつ追加していく傾向があるようだ。そうでありながら、2015年のForresterの調査によれば、13%の消費者が複数のスマートホーム・デバイスを活用しているのだ。すなわち、複数のデバイスが連動して快適さなどを提供することができるようにならなければならない。

直接に役立つデータを提供して、賢い消費者を応援することが必要だ。

スマートホーム・デバイスの導入時期には、セキュリティシステムが灯り制御をコントロールするシステムを制御できるかとか、あるいはスマートサーモスタットがスマートメーターのデータを読み取ったりすることができるのか(あるいはその逆)といったことに興味を持つ人は少なかったかもしれない。初期の利用者は、プロダクト自体に新規性があればとにかく使ってみるという傾向もあるからだ。しかしスマートホーム・デバイスを一般家庭にも普及させるためには、何百ドルも出してさまざまなスマートホーム・デバイスを導入することで、全体として実現できる快適さをアピールしていく必要がある。

スマートホーム・デバイスに統合的なシステムや、あるいは標準プロトコルを持たずに相互通信が行なえような状態が続くなら、スマートホーム・デバイスは「おもしろい」存在に留まり、「必要」なものとしてとらえられることはないだろう。複数導入しても便利になったり、節約できるようになるわけではなく、ただ混乱がもたらされるだけといったことになってしまうのだから。

今後はさらなるスマートホーム・デバイスが市場に出てくることが予想される。そしてIoTを意識したアプローチの重要性が増すことになる。Parks Associatesの最新レポートによれば、ブロードバンドを導入している家庭の40%が、1年以内にスマートホーム・デバイスの導入をする予定なのだそうだ。しかしそうした消費者の頭の中でも、スマートホーム・ソリューションの相互連携を大事だとする考えが芽生えつつあるようだ。

前向きな技術開発はいくつも行われており、たとえばZigBeeZ-Waveなども、スマートデバイスないしセンサーをIoTで連携させる仕組みを構築しつつある。スマートデバイス分野においては、独自の仕様にこだわるのではなく、IoTで連携するための標準化の上にプロダクトを構築していくことで、消費者はさらに便利に、そしてスマートに利用できるようになる。家庭に設置した各デバイスがリアルタイムで情報のやり取りを行い、そこから考慮ないし対処すべきさまざまな情報が得られるようになる。デバイスの相互接続性が増すことで、スマートホーム・デバイスの普及がさらに進むことになるはずだ。

データの活用範囲は「ホーム」を超えて拡大する

本稿では「スマートホーム」という用語を何度も使ってきた。ちなみに「スマートホーム」と「コネクテッド・ホーム」(connected-home)の違いを意識しているだろうか。「スマートホーム」に重要なのは「データ」だ。有用でわかりやすいデータが消費者に届けられることにより、消費者自身も「スマート」になるのが「スマートホーム」の目的であるのだ。

デバイス間の相互接続性をそれほど意識していなかったものから、徐々に「スマートホーム」を目指して、デバイスが連携してトータルなサービスを提供を目指すデバイスが増えつつあるようにみえる。

たとえばAmazon Echoは、それほどの期待はなかったものの、徐々にその評価をあげつつある。ecobeeEmersonPhilips Hue、さらにはSamsung SmartThingsなどと連携して、さまざまな機能を提供するスマートホームを音声によりコントロールできるようになっている。それにとどまらずUberDominos Pizzaのサービスとも連携することで、「ホーム」を超えたデータ連動の可能性が示されつつあるのだ。

データは使うためにある

現在のところでは、スマートホーム・デバイスについてはIoTを使ってどのようなデータをやり取りすることができるのかということよりも、単体としての機能に注目が集まっている段階ではある。開発者たちやメーカーは、これを次の段階に進める必要がある。データを連動させることによって描かれる未来を消費者に提示していく必要があるのだ。

すでにセンサー技術の発展などにより、屋内外から膨大なデータが収集できるようになっている。しかしそうした情報を消費者に向けて、使いやすい形で提供することはまだできていないのが現実だ。

相互接続の機能もなく、データの互換性もないような状況が続けば、データを統合的に活用するなど夢のまた夢だ。さまざまなデータを活用したいと考える消費者も混乱するばかりになってしまう。さまざまなデバイスで得られるデータを統合して、利用しやすい形で提供することができれば、それは消費者をよりスマートにさせることにつながる。そして消費者は2度の温度調整が家計にもたらす影響を把握できるようになり、外の気候に応じて室内環境を整えることの大事さを具体的に知ることができるようになるのだ。

知ることがさらなる行動につながる。スマートホーム・デバイスに関わる人たちはそのことを念頭におくべきだ。消費者をよりスマートにすることで、データも、もちろんデバイスも広く活用されるようになっていくのだ。

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(翻訳:Maeda, H

広レンジWi-Fi規格HaLowは、IoTの進化の次の当然のステップだ

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[筆者: Jim Hunter]( Greenwave Systemsのチーフサイエンティストでテクノロジーエヴァンジェリスト。)

Wi-Fi Allianceが最近発表した待望のWi-Fi HaLowスタンダードは、IEEE 802.11ahワイヤレスネットワーキング技術を実装したプロダクトのための通信の、新しい規格だ(HaLowはMicrosoftの人気ビデオゲームの名前と同じように発音する)。

HaLowはWi-Fiを900 MHzバンドに拡張し、今標準の2.4 GHzよりも大きなレンジ(到達範囲)を提供し、壁などの障害物も通るので、スマートホームのセンサーやウェアラブルなど低電力消費のIoTアプリケーションの利用域を広げる。

HaLowは、IoTの進化における、当然のような次のステップだ。“あらゆるものにIPを(IP on Everything)”は、これまでのIoTの進化を推し進めてきたスローガンだったが、HaLow にはそのトレンドを指数関数的に拡張する可能性がある。HaLowは電池で動くWi-Fi IPデバイスならどんなものでも実現可能にし、IoTの長年の夢を現実化する。 IPデバイスが使えるようになると、スマートホームに進出したい個人起業家や既存企業の、大きな障碍が消える。

物理層のプロトコルブリッジやゲートウェイの必要性、それらに伴う先行的経費(価格、単純性、使いやすさ等)が、長いあいだ、リテイラーやサービスプロバイダや消費者の前に立ちはだかっていた。HaLowでは、ブリッジングデバイスが要らなくなる。メーカーの消費者用ネットワーク機器に、HaLow機能があるだけでよい。

HaLowは、電力供給ラインに接続されていない900MHzデバイスの電池寿命を最適化する。それを謳う技術は過去にもいくつかあったが、どれも中途半端だったから、私もあえて用心して言うが、Wi-Fi AllianceとIEEEが今802.11ahに関して行っているものは、今後の中心的な通信規格として広く採用されるだろう。

ここまで楽観的なことが言えるのには、理由がある。たとえば:

  • デベロッパーから見れば、ほかのIPデバイスとHaLowデバイスは同じであり、とくに違いがない。デバイスやブラウザーやアプリケーションの通信スタックが、同じようにシームレスに動く。
  • IPベースの通信は、世界でもっとも信頼性があり、幅広く普及しているコミュニケーションネットワークのプロトコルである。
  • 大衆的なワイヤレスルータを作っている企業はつねに、自分たちの製品や技術を、IPベースの通信の最新のIEEE規格をいち早くサポートするよう、進化させている。HaLowに関しても、その勤勉ぶりは同じだろう。
  • 大衆的普及により、802.11 ahの無線通信技術はコストが急激に下がり、新しいIoT製品を開発しようとする者にとって、おいしい好機になる。

ただし、用心すべき点もある:

  • 低電力消費のデバイスはスリープサイクルが必須だから、それと良好な応答性とのあいだにはトレードオフがある。製品とその目的によって、最適の妥協点があるはずだから、HaLowの実装においてもそれを見つける苦労が伴う。
  • HaLowの規格そのものは、応用機器間の完全な互換性を保証していない。A社製の電球で使えたコントロールが、そのままB社製の電球でも使えるためには、業界の明示的な協調努力が必要だ。HaLow自身に共通のデータモデルがあるわけではない。低電力消費のデバイスのためのIPメッセージ通信の、規格らしきものはあるようだが、それは、今後のもっと大きなIoTの相互運用性を担うものではない。
  • 広範な採用には時間がかかるから、消費者市場が臨海質量に達するまでは、メーカーは消費者が手を出しやすい低価格な製品の開発と販売で苦労するだろう。
  • IPの文字がどこにも見当たらない多様な通信技術が氾濫している…ZigBee, Z-Wave, Bluetooth, INSTEON,などなど。したがって今すでに、HaLowでない製品があちこちで大量に使われている。それらが一晩で消えてしまうことは、期待できない。

こういった注意点や欠点はあるものの、HaLowの到来はすばらしい。これによって既存の技術がその可能性の幅を広げ、文字通りあらゆる物が、全世界的に共通の規格で結びつくようになる。今、テレビやラップトップやスマートフォンやタブレットが、全世界的に結びついているように。IoTの今後の進化とともに、このことの重要性は、誰もが過小視できなくなるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

物のインターネット(IoT)に完全なプライバシー保護を具備させようとするNeuraがシリーズAで11Mを調達

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インターネットに接続されているデバイスの振る舞いををユーザが個人化でき、しかも個人のデータを保護できる、というプラットホームNeuraが、このほどシリーズAで1100万ドルの資金を獲得し、そのSDKをプロモートしていくことになった。このラウンドをリードしたのはAXA Strategic PartnersとPitango Venture Capitalで、これにLiberty Israel Venture FundとLenovo Groupが参加した。

Neuraは今、55種あまりのデバイスやソフトウェアチャネルと統合でき、最近“数万名のユーザによる”ベータを終えたばかりで、SDKのローンチによりユーザ数の大きな増加を期待している。協同ファウンダでCEOのGilad Meiriによると、今回の新たな資金はSDKのプロモーションと、テク企業とのパートナーシップ締結、および社員の増員に充てられる。

今多くのテク企業が、インターネットに接続されたデバイスが互いに“対話する”方法を模索している。たとえば、フィットネストラッカーがユーザの睡眠を感知したら、玄関のスマートロックをトリガする、とか、コーヒーメーカーは朝スマートフォンからのアラームを受信してコーヒーを淹れ始める、など。

Neuraはこのような機能を実現するが、しかしこの、カリフォルニア州サニーベールのスタートアップのファウンダたちによると、彼らがもっと関心を持っているのは物のインターネット(Internet of Things, IoT)と人間との対話だ。同社の技術はユーザの行動パターンを経時的に分析し、その結果に基づいてアプリやデバイスを各人向けに個人化(パーソナライズ)する。

Neuraが生成する行動パターンデータの中には、個人の執務時間帯や健康情報、住所など機密データもありえるから、同社は、各サービスとシェアしてもよい個人データをユーザが完全にコントロールできることを確約している。

GSM Associationによると、2020年にはインターネットに接続されたデバイスが240億に達するという。SmartThingsWinkなどは、ユーザがインターネットに接続されたフィットネストラッカーや、温度計、家電機器、エンタテイメントシステムなどと単一のダッシュボードから対話できるプラットホームを開発している。しかし最近のユーザはますます、企業が自分の個人データを集めることに関して神経質になっているから、プライバシーに重点を置くNeuraは競合上有利かもしれない。Meiriによると、Neuraはユーザのプライバシーを守るだけでなく、テク企業の責任負担も軽減する。

プライバシーを犠牲にせずにインターネット接続デバイスをより便利にする

ソフトウェアとデバイスはAPIでNeuraのプラットホームに接続され、ユーザはそれらをスタンドアロンのアプリからコントロールできる。同社の技術が、接続デバイスやソフトウェアに対する各ユーザの使い方を分析する。そしてその情報を使って、個人化された機能を作り出す。

ただしそれらの機能が動き出す前に、ユーザはそれぞれをレビューして、OKなものにパーミッションを与える。

Meiriは語る: “Neuraは、たとえば玄関の鍵に、ユーザの居場所や睡眠時間などのデータを共有しない。だから企業には、個人情報の取り扱いをめぐる責任負担が生じない。ユーザの動きや睡眠パターンなどは、鍵の動作の制御に使われたらそれで終わりだ”。

同社のファウンダは、個人的理由からも、接続デバイスが便利であると同時にプライベートであることに固執している。協同ファウンダでCTOのTriinu MagiはNeuraのローンチの前に糖尿病を誤診され、無効な薬を処方された。通常の血糖値計や試験ではMagiの状態を示す十分な情報が得られず、最後に彼女は、血糖値の値と、彼女のフィットネスや食生活の記録を合わせて分析することにより、医師の正しい診断を導いた。

“彼女のときはNeuraのようなプロダクトがなかったから、データサイエンティストとしての自分のスキルを利用して情報を分析するしかなかった”、とMeiriは語る。“今は、それぞれのデバイスが自分だけのデータチャネルを作り出していて、それらを組み合わせてインサイトを得る方法がない”。

Meiriによると、テク企業はデータを収益機会と見て、それらのデータの発生源である人間を助けようとしないことが多い。一方ユーザは、 Google MapsやFacebookなどのサービスを利用できるためには、自分の個人情報のコントロールを、あまりにも自ら進んで放棄しがちだ。

しかしその結果、どれだけのプライバシーが失われたのかを人びとが悟ると、しばしばその反動が起きる。Neuraによると、消費者に、彼らのデータの使われ方に関する十分な透明性を付与すれば、そういう反動に見舞われることも防げる。

Meiriは述べる、“物のインターネットに関しては、まだなんにも決まっていない。そこにはまだ、Webのパラダイムを変えるチャンスがある。ただしそのハードルは高い。検索履歴や友だちのリストだけでなく。バイオメトリクスと、われわれのフィジカルグラフの完全なマッピングが必要なんだ”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

NEEOは、手のひら認識を使うスマートホーム用リモコン


スマートホームにはリモコンが必要だが、今日(米国時間1/13)Kickstarterでデビューするスタートアップは、スマートフォンは必ずしも最良の選択肢ではないと考えている。NEEOは、リモコンだけでなく自宅の中央制御装置のブレインとして、暖房装置やNest、Philips Hueなどの「つながるガジェット」もコントロールする専用デバイスだ。

NEEOはカリフォルニア州クパチーノのスタートアップで、設立チームはホームオートメーション分野で25年以上の経験を持つ。CEOのRaphael Oberholzerは電子工学の専門家で、Bang & Olufsenやスイスの高級スマートホームシステム設備会社、Smart Home SAで経験を積んできた。

Oberholzer率いるチームは、ここ数年間スマートリモコンには大したイノベーションが起きていないことに気付き、今日のITと電気のイノベーションにふさわしいデバイスを作ろうと考えた。LogitechのHarmonyリモコンシリーズが最近スマートホームに進出したので、NEEOとは直接競合するが、同チームによると、NEEOにはHarmonyにはない機能が数多く組み込まれているという。

例えばNEEOには、手のひら認識があり、バッテリーは1回の充電で数ヵ月間使用できる。ロケーター機能を使うと、スマホアプリから呼び出してビープ音を鳴らすことができ、Bluetooth、Wi-Fi、6LowPAN、ZigBee、Z-Wave、およびThreadを標準でサポートしている。ハブに内蔵されたIRブラスターは360度のレンジを持ち、未サポートのガジェットの赤外線コードを学習できる。

NEEOで最も注目すべき機能は、手のひら認証を使ってユーザーのニーズを予測するように作られていることで、291 ppi 480 x 800 3.2インチタッチスクリーン上に、お気に入り、プレイリストその他のコンテンツを個人の手の形状に応じて表示する。専用ハードウェアではあるが、スマホ用のコンパニオンアプリもある。

NEEOは、3万種類以上のガジェットデータベースと共に出荷されるのでセットアップは容易で、早期支援者は148ドルのプレッジで入手できる。出荷時期は何段階かに分かれており、第一弾は4月だ。大胆な目標のようだが、すでに機能プロトタイプの設計は完了しており、クラウドファンディングの目的は、量産への最後の一押しのためだ。

専用スマートリモコンは、ソフトウェアによるソリューションに遅れをとっているが、スマートフォンアプリだけでは満足できないのも確かだ。NEEOのコンセプトは非常に期待が持てるので、製造に向けて頑張ってほしいものだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


BeOnは、点灯パターンを学習して侵入者を抑止するスマート電球

ここ数年、いわゆる「スマート電球」が数多く市場に現れ、消費者のスマートホーム化を促してきた。有名なところではPhilips HueやKickstarterプロジェクトのLIFXがある。しかし、以前私も指摘したように、「つながっていて」、アプリで制御できること以外にスマート電球や他のスマート家電は、結局あまりスマートではない。BeON Homeのスマート照明システムは、明かりの力で侵入者の裏をかこうとしている。

現在Kickstarterでクラウドファンディング中のBeOn Burglar Deterrent侵入抑止システムは、犯罪防止の方が犯罪発見よりも重要であるという認識に基づいている。このスマート電球は一般の電球と同じようにソケットに挿入され、壁のスイッチもそのまま使用する、しかし、― 内蔵された「スマート」モジュールのおかげで ― いくつかの知能を発揮する。具体的には、システムがその家の点灯パターンを学習し、留守にしている時も誰かが家にいるかのような印象を与える。

さらに、恐らく同じくらい賢いことに、BeOn電球は呼鈴の音を検知して、順番に照明をつけていく ― ここでも誰かが常に在宅している印象を与え、こそ泥予備軍の偵察作戦を撃退する。BeON Burglar Deterrent電球には、充電式バッテリーが内蔵されているので、停電時にも侵入者を抑止できる。

BeOn電球の明るさは、白色LEDによる800ルーメン(60ワット白熱電球とほぼ同等)。内部にはBluetooth Low Energy、マイクロフォン、CPU、および充電式バッテリーを備えている。よく考えられているのは、電球同士が通信して、呼鈴や充電残量、点灯状態、スケジュールなどの情報を交換することだ。そしてもちろん、専用スマートフォンアプリが用意されていて、リモートコントロールや細かい設定を行える。

もう一つ、私が特に素晴らしいと思う機能は、BeON電球が家庭内の他の音、例えば一酸化炭素検知器のアラーム音を聞いた時、全点灯させて安全に逃げ出しせるようにすることだ。

価格と発売時期について、マサチューセッツ州拠点の同社は、BeOn Burglar Deterrentシステムは、3、6、または9個のセットで販売され、標準的A-Lampおよび埋め込み型のBR30の2種類が提供されると言っている。Kickstarterの早割3個パッケージは199ドルから。出荷は2015年4月からの予定。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Apple、WWDCでスマートホーム用プラットフォームを発表か

Appleがスマートホーム分野に本格参入しようとしているとFinancial Timesの最新記事が報じた。同社はiPhone等のiOSデバイスを、スマートホーム機器用プラットフォームに変え、照明やセキュリティーシステム等の〈つながる家電〉を制御可能にしようとしている。プラットフォームはiPhoneに内蔵され、複数のサードパーティーアプリに分散するのではなく、集中制御方式をとると同紙は伝えている。新プラットフォームは来週のWWDCで披露される。

対応機種にはiPhone、iPadだけでなく、Apple TVも含まれると記事は伝えており、Apple TVは今年中に新機種が出るという。これらを組み合わせることにより、例えば部屋に入ると照明が点灯したり、家を離れるとセキュリティーシステムが有効になる等の自動化が可能になる。サードパーティーハードウェアの「Made for iPhone」プログラムと同じく、Dropcam、Next、Philips等のアクセサリーメーカーは、自社のスマートホーム機器がAppleの自動化プラットフォームで動作することの認定を受けることができる。

FT紙はこれをAirPlay、CarPlay、およびiBeaconと比較し、自動化機能の一部に低電力Bluetoothが利用されることを示唆している。また、次期iPhoneのNFC採用を予測するアナリストがいることも指摘しており、NFCはこの種のスマートホームシステムと相性が良い。

Appleがこの分野に参入することは、SmartThings等すでに同様のサービスを提供しているスタートアップにとっては悪いニュースかもしれないが、消費者のスマートホーム機器導入を著しく促進する可能性がある。スマートホーム技術は、Philips、Honeywell等の伝統的家電メーカーの参入にもかかわらず、消費者への普及に関してはまだ初期段階にある。Googleも、すでにモノのインターネットおよびスマートホーム技術に注力する意向を明らかにしていることから、Appleが積極的に領有権を主張することは理にかなっている。

来週のWWDCでは、iOSおよびOS Xの新バージョンが発表されることも予想されており、6月2日月曜日の基調講演では多くの魅力ある発表が行われるだろう。本誌は現地からライブでニュースを届ける予定だ。

Image: Composite with Shutterstock photo

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ZuliのSmartplugは、家庭の電源コンセントをスマートにする(Kickstarter募集中)

最近Kickstarterに登場した、Zuli Smartplugというプロジェクトは、Bluetooth Low Energyを使って、家庭の電源コンセントを賢くする。スマートフォンから制御したり、部屋の出入りを検知したり、スケジューリングでトリガーすることもできる。これは、おそらくみなさんがAppleのiBeaconsについて聞かされているものの一種だ。あれは小売店が買い物客のいる位置に基づいて異なるコンテンツを端末に送り込む話だが、こちらは家庭の既存電化製品と連動する。

ZuliのSmartplugは、あなたが部屋に出入りしたことを検知して、それぞれの場合に望んだ動作をするようカスタマイズできる。つまり、例えば事務所に入った時にはパソコンと卓上スタンドと暖房の電源を入れ、晩に帰宅する時には無線以外は全部切る、ということができる。Zuli Smartplugは複数組み合わせて使うことも可能で、Bluetoothのネットワークを作り互いに会話させられる。家庭内で正確な位置を追跡するためには最低3つのコンセントが必要だが、そうでなくても、エネルギー使用量を監視したり、スケジューリングや電源の迅速な管理に使える。

Zuliには、既存製品のBelkin WeMo Switchなどと多くの共通点を持っているが、WeMoは位置ベースの自動化を利用するためには、別のモーション用アクセサリーが必要だ。ZuliはKickstarterキャンペーンを通じて、3パックスターターキットを135ドルで提供しているのに対して、BelkinのWeMoは1つ60ドルで、モーションキットは別売だ。

Zuliのチームは、電気工学とファームウェアの技術者たちから成り、サンフランシスコ地域を拠点にしている。過去に消費者製品を送り出すことに成功したメンバーもいるので、完料の見込みは高いだろう。家庭内のデバイスをつなぎたいと思っている人は、Philips Hueの照明制御や、Nestのスマート・サーモスタットなどのコレクションに追加する価値がありそうだ。

目標の15万ドルに到達すれば(既に10万ドルが集まっているので可能性は高い)1月に生産を開始して、出荷は2014年6月の予定だ。問題なく動作するかどうかを確認するために、ベータプログラムが予定されており、Kickstarterである程度以上支援している人も参加できる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook