Snapchat出資のインターネットマガジン‘Real Life’はテクノロジーを外から見る視点を重視

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ソーシャルメディアやテクノロジーが、ポストモダンの社会に生きる社会的動物である私たちに与えている影響について、より高度な議論に触れたいと日ごろ願っていた方は幸運だ。Snapchatが資金を提供しているサイト“Real Life”はまさに、そのような会話の場だ。

このサイトは、“ソーシャルメディア学”の理論家/研究者を自称するSnapchatの研究員 Nathan Jurgensonが主宰し、いろんな話題に関する記事を一日に一本載せていく。アプリのレビューやWebの最新情報などは、載らない。

Jurgensonはこのサイトのミッションと視角を説明する記事でこう書いている: “テクノロジーに関する今日の一般的な談話では、デジタル空間は現実社会とは別のところにあって、後者が前者を内包するものではない、とされる”。

“しかし、‘オンライン’と‘オフライン’は、‘体’と‘心’などと同じく、電灯などのスイッチの上の二つの位置ではない。そういう間違った見方のことを、私はデジタル二元論と呼んでいる。そうではなくて、すべての社会生活が、情報と物質の両方でできている。技術社会も、人間社会も、仮想社会も、現実社会も、すべてそうだ”。

これで、このオンラインマガジンの基調はお分かりだろう。そこから深い洞察や厳しい批判が出てくるか、あるいは生ぬるいポップ哲学で終わるか、まだそれは分からないが、今のところ、ネガティブな感触はない。テクノロジー世界の外部からの視点は、今私たちの多くが住んでいるエコー・チェンバーに反響する退屈な物語に、活(かつ)を入れてくれるだろう。それは、読者のためにときどきそのエコー・チェンバーを訪れる私のような者にも参考になるはず。願わくば記事の選択が、テクノロジー世界の色眼鏡で行われる、偏ったものにならないことを、期待したい。

Jurgensonはその序言的な記事で、資金は彼が主催するカンファレンスと同じくSnapchatが出すけれども、編集権の独立は保証される、と述べている。彼の人柄からして、資本家と喧嘩するようなことにはならないと思うが、とりあえずReal Lifeには広告がない。

このサイトのローンチは6月27日だが、編集者たちは、今夜マンハッタンで行われるCronenbergの”Videodrome”上映イベントを、Facebook上で宣伝している

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

好調Snapchat、シリーズFで18億ドル調達―取締役会資料で評価額、売上、ユーザー数も判明

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今週われわれはSnapchatが資金調達中だという記事を書いたが、このメッセージ・スタートアップに関してもっと具体的な数字が判明した。

今日(米国時間5/26)、 証券取引委員会(SEC)に提出された報告書によれば、Snapchatは最新のシリーズFラウンドで18億ドルの資金を調達している。さらにTechCrunchに対して別途提供された同社の取締役会のプレゼン資料によって同社の売上や将来予測に関する情報を得ることができた。

このプレゼン資料によって、ロサンゼルスに本拠を置くSnapchatは2015年の売上が5900万ドルに過ぎなかったものの、巨額の資金調達を進めたことが明らかになった。しかし資金調達に成功した今は、本格的にビジネスを拡大する準備が整ったことになる。

信頼できる情報源がTechCrunchに告げたところによると、18億ドルを調達した最近のシリーズFのうち、11億5800万ドルは1月以降の5ヶ月で順次調達されたものだという。

同情報源によれば、資金を提供した投資家にはGeneral Atlantic、Sequoia Capital、T. Rowe Price、Lone Pine、Glade Brook Capital、IVP、Coatue Management、Fidelityなどが含まれている。

今回SECに提出されたForm D書式では会社評価額を明らかにする必要がない。評価額についてわれわれが聞いた情報は錯綜していた。情報源の説明によると、投資の一部はプレマネー(投資実行前の評価額)で175億ドルだったという。これに18億ドルを加えれば193億ドルとなり、TechCrunchが報じた「ポストマネーで200億ドル」という目標値にきわめて近いことになる。

ただし、この部分についてもわれわれは矛盾した情報をつかんでおり、実際の評価額はもっと低い可能性があった。TechCrunchに記事が出て数時間後にある情報源から接触があり、プレマネーの評価額は180億ドル以下だという数字が告げられた。今回のラウンドのポストマネーの評価額は160億ドルかそれ以下、プラス18億ドルだったという。

異例だが、同時に可能でもあるのは、一部の投資家が異なる会社評価額で出資したというものだ。われわれは大勢の投資家がSnapchat株式を購入するために特別に資金をプールするファンドが組成されたという噂を聞いていた。

同時にSnapchatの資金調達における会社評価額は「動的」、つまり現実に資金が調達される時点での時価総額に基づくということを聞いていた。これは同社の資金調達に多数の投資家が関与し、数ヶ月にわたるところから来たものだろう。つまりシリーズFラウンドというのは、こうした投資をすべて合計した名称ということのようだ。

記憶を呼び起こせば、昨年Snapchatは160億ドルの評価額で6億5000万ドルの資金調達を試みたことが報じられた。SECへ報告書によれば、このうち5億3700万ドルが調達ずみとなっている。Snapchatは残りの額も含めて全額を調達ずみだ。どうやら6億5000万ドルの出資目標額の残り〔1億1300万ドル〕が今回のシリーズFラウンドの最初の部分になったものらしい。

Wall Street Journalは3月の記事で、同社はFidelity(シリーズFラウンドの参加者)からhis round) から160億ドルの評価額で1億7500万ドルを調達したと報じている。この資金調達は今回SEC報告書に記載されたシリーズFラウンドの一部であったようだ〔そのためにFラウンドにおける会社評価額について異なる数字が流れたのだろう〕。【略】

巨額の資金、さらなる成長

Snapchatの会社評価額は〔160億ドルから〕いっこうに伸びていないと批判する意見もあるが、同社自体はそれどころでない成長を遂げている(TechCrunchが200億ドルという会社評価額をあり得ると考えたのもそれが一因だ)。

われわれの情報源はSnapchatに投資を試みたことがあり、同社のプレゼンのスライドをTechCrunchに提供した。この資料にはこれまで公開されたことがない数字が記載されている。

スライドの日付は2015年の末となっている。この時点でのSnapchatの2015年の売上は5900万ドルだった(ただし、同社が収益化をスタートさせたのは2015年の下半期であり、それ以前はまったく収益化を行っていなかったことは記憶しておくべきだろう)。

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Snapchatでは2016年の売上を2億5000万ドルから3億5000万ドルの間、2017年は5億ドルから10億ドルの間と予測していた。

プレゼンの資料によれば、こうした数字の上限は現実の売上に基づく推定ではなく、セールス部門の強気の目標数値だったとようだ。別の理由もあって売上予測は多少割引して聞く必要がありそうだ。それはこうした予測が同社が現に収益化の努力を始める前の予測であるという点で、広告やDiscoveなどのプロジェクトを始めるとそれなりのコストがかかることが判明した。

資料はまた2015年12月の1日あたりアクティブ・ユーザー〔DAU〕は1億1000万人だとしている。前年同期が7400万人なので50%弱の成長を遂げたことになる。

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もちろん今は2016年の5月であり、現在のDAUの数字は不明だ。しかしSnapchatは最近も目覚ましいスピードで機能を追加しており、ユーザーはテキストだけでなくビデオや音声をさまざまに処理して友達と共有できるようになっていえる。

たとえばke カメラロール中の写真の顔を別の顔と入れ替えたりビデオ中の動く対象にスタンプを貼り付けたりできるようになた。またさまざまな新機能でサービス全体の使い勝手もすっかりアップグレードされた。【略】

Snapchatではサービス内のビデオの視聴は昨年1年で350%増加し、1日あたり100億回となっていると発表している。またユーザーの3分の2は毎日Snapchatの提供する機能を利用してビデオ・コンテンツを作っている。

今回の資金調達に関連して取材した投資家は、こうした精力的な新機能の追加は「この会社のもっとも魅力的な点のひとつだ」と認めた。投資家の1人は「誰にとっても1週間は168時間しかない。 一般ユーザーのインターネット利用を考えると、1人のユーザーが繰り返し使うプロダクトはせいぜい5種類から7種類くらいだ。それ以上使う『帯域幅』はない」と語った。この投資家によれば「Snapchatはすでに一般ユーザーが繰り返し使うプロダクトの一つとしての地位を確立しており、しかもその成長は始まったばかりだ」とした。

この記事の取材にはMatthew Lynleyが協力した。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Snapchat、3Dスタンプでリアリティーを拡張

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今日(米国時間4/13)Snapchatは、ビデオ内の物体にピン止めして、カメラをいくら動かしてもついてくる3Dスタンプを発表した。ペットに絵文字の顔を付けて歩き回わせたり、月にサングラスをかけさせて、ズームインしたら大きくなるようにできる。

拡張現実を大衆化することで、3Dスタンプは新たな創造性への道を開く。今日Android版が公開され、iOSにも近々やってくる。使うには、ビデオを録画して画面トップのスタンプボタンを押し、貼り付けたい物体の上にスタンプを置いて長押しすればよい。

Snapchatはこのクールな新機能をどうやって実現したのか? 同社は、社内のチームで開発したこと以外、何も私に語らなかった。

しかし、少々調べた結果、Snapchatが最近、エンジニアリング担当副社長、Eitan PilipskiVuforiaから引き抜いたことがわかった。Vuforiaは「体験を環境内の特定の物とつなぐ力」を持つ拡張現実テクノロジーの会社で、3Dスタンプはまさしくそれだ。下のビデオで、Vuforiaの技術を使ってスタンプを動かしているところが見られる。

ビデオ内の物体を自動認識することで、Snapchatは物体の動きを追跡してスタンプを同期させることができる。私はSnapchatが次は3Dドローを出すのか聞いてみたが、将来の計画については何も言わなかった。自分の顔に描いた落書きが一緒に動き回るところを想像してほしい。

アニメーションレンズと今回の3Dスタンプで、Snapchatはビテオアプリの可能性を大きく広げた。FacebookがアニメーションレンズのMSQRDを買収して追いつこうとしている中、Snapchatは既に次のイノベーションで、ソーシャルメディアに花を添えたいティーンユーザーを魅了しようとしている。

3D Stickers

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Snapchatは「Chat2.0」でビデオや音声、GIF、スタンプをシームレスにつなぎ合わせる

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言いたいことを、言いたいように言おう。Snapchatが本日ローンチした、数多くの新しい機能を備える「Chat2.0」について、CEOのEvan Spiegelはこのように表現した。Chat2.0では、ユーザーがコンテンツを「見せたい」のか、それとも「話したい」のか、そしてそれに音を発してほしいのか、そうでないのかによってコンテンツ自体がいろいろな姿に形を変える。WhatsAppがシンプルさにこだわり、Facebook Messengerがコマース分野に注力する一方で、Snapchatはみずからを、最も生き生きとした人間味のあるチャットアプリとして位置づける。

今日、基本的にはSnapchatはすべての機能をアップグレードしたようなものだ。そしてそれらの機能に関する説明は、このQR Snapcodeをスキャンすると再生される特別なDiscoverチャンネルのビデオで観ることができる。だが、それぞれの機能について詳しくみる前に、それらの機能を簡単に説明したこのリストを見てほしい。2-snapcode-to-special-discover-channel

  • Snapchatの「ストーリー」は自動で進むようになった。だから友達のストーリーを鑑賞しおわったり、左にスワイプしたりしたときには、リストにある次のストーリーが自動で再生される。ユーザーは椅子にもたれながらストーリーを鑑賞し続けられる。これにより視聴回数を大幅に増やすことができ、ユーザーにポストすることを促すことができるだろう。
  • 200以上のスタンプがプライベートチャットで利用可能になった。「愛してる」や「お腹すいた」という文字を入力してスタンプボタンを押せば、文字に対応したスタンプが一覧で表示される。(これで、SnapchatがBitstripsを1億ドルで買収したことが意味をなした。BitmojiはまだSnapchatでは利用できないが)04a-how-to-send-a-sticker2
  • Video Notesでは、サムネイルサイズのGIFのような最大10秒間のループ映像を送ることができるので、あなた自身の顔で会話内容に対してリアクションすることができる。受信者はそれをタップすることで、音声を再生することも可能だ。02a-how-to-send-a-note
  • Audio NotesはVideo Notesに似た機能で、短い音声を送信することが出来る。何か声に出して伝えたいことがある時や、移動中で文字の入力ができない時などに使える。
  • 受信者があなたとチャットを開始していなくても、ビデオ通話や音声通話をかけられるようになった。Snapchatが電話により近づいたのだ。03b-how-to-video-chat_1103c-how-to-video-chat
  • チャット上で一度に複数の写真を送れるようになり、Snapchatのツールで画像を編集することも可能になった。写真に文字を入れたり、絵を描いたりすることができる。
  • ビデオ通話や音声通話中、カメラロールの写真を送ることができるようになった。送信された写真はウインドウ上に半透明で表示されるので、相手に何かを見せたいときに使える機能だ。
  • Chat2.0では、ユーザーは通話の途中でビデオ通話から音声通話に切り替えたり、Video notes、Audio notes、スタンプ、テキストなどの機能に切り替えたりすることが可能になった。環境や意図が変われば、それに応じてユーザーは送受信を始めたり、消したりできる。相手の話を聞くだけということも、見るだけということもできる。
  • 新しいPrivacy Centerサイトでは、Live storiesに投稿されたスナップを一時的に保存する以外は全て削除していることを明確にしている。だが、プライバシーポリシーについては変更をしていない。

ここで紹介したアップデートは、今日からすべてのiOSユーザーとAndroidユーザーに配信される。これらの機能のビデオデモと、「なぜSnapchatを打ち負かすことが難しいのか」という理由について私が熱弁している様子は下のビデオで見ることができる。

一つのインターフェイスで、人間が持つすべてのコミュニケーションを

「私たちが最初にChatをローンチした時の目標は、face-to-faceの会話の良いところを再現するということでした」とSnapchatは説明する。「Snapchatにいる楽しさこそが、Chat1.0のすべてでした。他の多くのアプリでは、友達がタイピング中であることを教えるだけでしたが、Chatでは友達があなたの声に耳を傾けていることを知らせます」。そして今Snapchatは、リアルな会話に次いで最も活気に満ちた会話の手段になりつつある。chat-screen

Snapchatは、どうすれば人間が持つすべてのコミュニケーションを、ビデオや音声、テキスト、スタンプ、お絵かきなどを駆使した1つのインターフェイスの中に集約できるのか考え、そして実現した。会話を始める前にコミュニケーションの手段を決めるのではなく、会話の最中にそれ自体が進化していくのだ。

比較してみると、ほかのチャットアプリが柔軟性に欠けたつまらないものに見える。まるで、コミュニケーションがバケツに閉じ込められ、他から隔離されているように思えてしまうのだ。自然で表現豊かなスタイルは、これまで常にSnapchatが持つアドバーンテージであり続けてきた。しかし今となっては他社のアプリがどれだけ時代に遅れた、モバイル用の「AOL Instant Messengers」のような存在なのかは痛いほど明らかだ。

Webを使った会話では、ユーザーのシチュエーションが会話の開始から終了まで変わることはない。歩き回ったり、邪魔をされたり、こそこそと会話したりすることはないだろう。SnapchatのChat2.0は、より現実世界に適応されたものだ。

移動中にもテキストができるし、シームレスに音声通話からNote機能に切り替えることができる。ビデオ通話中にトイレに駆け込むこともあるだろう。そんな時には、あなたはビデオを切って音声通話に切り替えながらも、パートナーの映像はそのままで会話を楽しむことができる。音声通話の最中でも、最近訪れた旅行先の写真を同時に楽しむことができる。もしその画像を見て、パートナーがVideo Noteやビデオ通話でリアクションをしたくなったら?もちろんそれも可能だ。

この柔軟性は中毒になる。

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パートナーとチャットをしていない時にでも、通話ができるようになった。これは一見するとマイナーチェンジのようにみえるが、もっとも重要な変更点の1つだ。Snapchatは今では電話の役割も果たすのである。いつでも誰かとビデオ通話や音声通話をすることが可能になった。しかもSnapchatは賢くて、もしパートナーが電話を取らなければ「不在です」と教えてくれるし、パートナーが意図的に電話をキャンセルすれば「取り込み中です」と教えてくれる。01-swipe-right-to-open-chat

これによりSnapchatは単なるメッセージング・アプリではなく、あなたのデバイスが提供するどんなアプリよりも機能が豊富に揃ったコミュニケーション手段となった。たしかにSnapchatは機能が増えてより複雑になった。だが、これらの機能が既存のインターフェイスの中にきっちりと編み込まれていることと、これらの機能はオプションだということを踏まえれば、このアップデートは困惑しがちなお年寄りにとってもそこまで迷惑なものではないだろう。

今回のアップデートにはマネタイズに直接関係するものはない。だが、右にスワイプする人が増えれば、Snapchatカメラの反対側には何があるのか気になる人も増えるだろう。それには広告がぎっしりと詰まったLive StoriesやDiscoverチャンネルも含まれる。

今のところ、Snapchatはソーシャルメディアにおけるシェアリングとコミュニケーションの基盤のような存在になりつつある。Snapchatは小さなインターフェイスを駆使しながら、フルスクリーンでさまざまなことをやってのける。FacebookやTwitterには空白のスペースやつまらないテキストがいっぱいだ。Instagramでさえも、コンテンツは画面の半分を埋めるだけだ。しかもそこでの他のユーザーとの交流は、写真を加工するのと同じくらい非社会的なものだろう。

Snapchatは、友達の生活を覗くことができる窓に限りなく近い存在だ。競合アプリがその根底をくつがえし、それ以上に進歩的な機能を提供してSnapchatのユーザーを奪い取るのはかなり難しいことだろう。

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(翻訳: 木村 拓哉  /Website/ Twitter

アルゴリズム式フィードは、われわれに競争を強いる

Russell Crowe with sword in a scene from the film 'Gladiator', 2000. (Photo by Universal/Getty Images)

その写真、きれい?そのツイート、面白い?もしそうでなければ、InstagramとTwitterがアルゴリズムでフィードを並べ替えるようになった今、見てもらえないかもしれない。これは、マーケターには大きな問題となってふりかかり、われわれのソーシャルメディア生活をストレスの多いものにするかもしれない。

アプリを一貫して興味深いものにするために、特にノンストップでのチェックをしない人たちのために、InstagramとTwitterは、Facebookのニュースフィード風ランキングシステムに切り替える。

これまで、もしあなたがインスタかツイートする価値があると思ったものを投稿すれば、フォロワーはアプリを開きさえいれば見ることができた。自分の投稿が表示に値するかどうかを心配する必要はなかった。フォロワーは、保証された聴衆だった。選り分けられることのないフィードに、多くの記事を送りすぎて友達をスパム被害にあわせないことを注意するだけでよかった。

これからは、最高の写真か、一番気の利いた風刺だけを投稿しなくてはならない。さもなければ、記事は闇に沈み、人々が見るに値するとアルゴリズムが考えた記事の下に埋もれてしまうだろう。

同じことはFacebookニュースフィードの中のFacebookページですでに起きている。ページのオーナーは、たとえ自分のページを購読しているファンであっても、その多くにリーチすることができない。それは、読む時間の限られるニュースフィードのスペースに競合するコンテンツが多すぎるからだ。企業は、参照トラフィックの減少を恐れている。再びリーチする唯一の方法は、Facebookに料金を払って自社記事の可視性を高めることだ。

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似たような因果はInstagramとTwitterにも迫ってきている。もはやフォローだけでは十分ではない。質の高いコンテンツを投稿し、人々から次々といいね!をもらって、すべてのコンテンツを見てもらうようにする必要がある。

タダ乗りの時代は終った。もはや企業は、こうしたプラットフォームを無制限マーケティングチャネルとして使うことはできない。強引な売り込みは、真の楽しみに取って代わられて影を潜める。コンテンツ記事と直接的なマーケティングの混成よりも、個々のInstagramやツイートを魅力で飾らなければ、埋もれてしまう。

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一方で、平均的ユーザーはそうそう多くの写真や140文字の思いを発信することができない。もはや彼らは、自分の冒険のリアルタイム物語を投稿しても、全部を見てもらえるとは限らない。

もしあなたが、Instagramは既に人々の生活の成功物語のハイライト集だと思っていたなら、もっとぜい肉を削ぐ必要があるだろう。そしてTwitterの未読まとめ機能(While You Were Away)は、ツイートが最新であることを読まれるための鍵ではなくすことによって、できるだけ多くツイートするというユーザーの切迫行動パターンを変えるかもしれない。

今回の変更が両サービスを取っつきやすくすることは間違いないし、定着率も高まるだろう。頻繁にチェックしなくても、最後に見た後のベストコンテンツを見逃がさずに済む。これによって、ユーザーはハマりやすくなる。これは入会、退会、メンバー数成長に問題を抱えるTwitterにとって、特に重要だ。

アルゴリズムによるフィードは悪くないし、今Facebookとさほど変わらない ― あらゆるコンテンツが視聴者の目を奪い合う、権威ではなくスキルと戦略で勝ちとる場だ。

そして最終的にこの変更は、Snapchatをこれまで以上にユニークに感じさせることになるだろう。好きなだけ投稿して、何が友達の注目に値するかを決めるコンピュータはそこにいない。そして、投稿の嵐を浴びせかけて他人の記事を埋もれさせる心配はいらない。すべての投稿が1本のリストに連なり、友達はフィードに強制的にプッシュされるのではなく、自発的にプルして読むことができる。

他のソーシャルネットワークが、ユーザーに最高であることを求める中、Snapchatは、自分自身でいることだけを求めている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ソーシャルメディア活用に積極的なホワイトハウス、いよいよSnapchatアカウントも開設

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今年の一般教書演説は、新たにAmazonにてオンデマンド配信されるようにもなった。さらにホワイトハウスは、どうやら若年層へのアクセスチャネルを増やそうとしているようで、ついにSnapchatデビューも果たした。ホワイトハウスのプロダクトマネージメント部門のディレクターであるJosh MillerはSnapchatのユーザー層に言及している。いわく1億のデイリーアクティブ数や、13歳から34歳が60%以上を占めていることなどに魅力を感じて、Snapchatアカウントの開設にいたったのだとのこと。

アカウントを通じて、テレビやYouTubeなど他のメディアにはないカメラアングルなどを利用した一般教書演説のシーンを流したり、その他の話題についても独自の情報を配信して行く予定であるのだそうだ。

すでに大統領執務室を映したビデオなど、いくつかのコンテンツが見られるようになっている。アカウント名はThe White Houseだ。

IMG_2319ホワイトハウスは、これまでにもFacebook、Twitterアカウント(@POTUSなど)などにアカウントを開設しているし、またTumblrでGIFを公開したり、あるいはVineにもビデオを投稿しているし、Instagramも活用している。

また、般教書演説の内容をMediumで公開したり、一般教書演説の内容についてYouTubeスターからの質問を受けたりもしている。この試みは今年も行われているようだ。

新しいメディアにも次々にチャレンジしているホワイトハウスが、Snapchatのアカウントを作ったのは膨大な利用者層に着目したこともあるだろう。新聞や雑誌、ないしはラジオやテレビなどをあまり利用しない、モバイル世代へのアクセスチャネルとして有効だと考えているに違いない。

Snapchatの主要利用者層は、選挙権を持っていない層ではあるかもしれない。しかしそうした層にわかりやすくアクセスすることで、民主党よりの政治意識を持ってもらうことに役立つということも考えているはずだ。

Pew Researchの調査によれば、SnapchatはティーンにとってFacebookおよびInstagramに継ぐ位置を占めるソーシャルネットワークであるのだとのこと。13歳から17歳の41%が利用しているのだそうだ。大学生などのヤングアダルト層にも広まっていて、ある調査によれば、大学生の5人に4人が利用しているとされている。

Snapchatはその登場当初、「自動消滅型」のスタイルに注目が集まっていたが、さまざまな機能を追加して、より一般的な「ソーシャルメディア」としてのポジションを獲得することに成功している。Justin.tvやTwitch.tvの共同ファウンダーであるJustin Khanは、フォロワー数や閲覧数を競ったりするのとは異なる方向性をもつことがSnapchatの魅力であると説明している

たとえばSnapchatに実装された「ストーリー」は利用者にとって大きな魅力となっている。メディア上に流れる情報を、モバイルフレンドリーな形で提供する「ストーリー」は、多くの人を集める要因のひとつとなっているのだ。写真やビデオを「ライブ」で提供する機能も多くの視聴者を集めることに成功していると、Business Insiderの記事では分析している。ヒラリー・クリントンも、大統領選のキャンペーンの一環としてSnapchatの利用を試みたことがある。

ホワイトハウスは「Meeting People Where They Are」という方針の一環としてSnapchatアカウントの開設に至ったわけだ。この方針に従ってソーシャルメディアの活用を進めているのだとMillerは言っている

「情報取得や共有のためにSnapchatを使う人が増える中、ホワイトハウスとしても利用者の方々と広く、かつクリエイティブな形で交流するためにSnapchatアカウントを開設することにしたのです」とのことだ。

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(翻訳:Maeda, H

Snapchat、セルフィー用「レンズ」を1ドルで販売開始

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Snapchatは最近、セルフィー用「レンズ」の提供を開始した。先に買収したLookseryによるものだ。毎日新しいレンズが追加され、古いレンズは最新ラインアップ7種類から削除されていく。このたび同社は新たに30種類のレンズを発表し、これは99セント払って購入すれば永久に使える。

レンズの使い方をおさらいしておこう。前面カメラを使う際、自分の顔を長押しするとセルフィーレンズが有効になる。レンズを押すと画面の下にブレビューが表示されるので、好きなものを選ぶ。レンズの種類は、虹を吐き出すものから、恐ろしいモンスターの顔まで様々ある。

無料レンズがなくなるわけでなく、引き続き毎日1つ新しいものが追加される。もし7つで足りないなら、過去にスクロールすれば全部見ることができる。プレビューは無料だが、スナップに使うためには99セントかかる。毎日、30種類の有料レンズがある。Snapchatがどれくらいの頻度で新しいレンズを商品に追加するのかは不明だ。

これはSnapchatにとって初めてのアプリ内購入ではなく、0.99ドル支払うことで3回追加再生できる機能を提供している。再生は1回なら無料だが、それ以上見たい時は料金を払う必要がある。

そしてもちろん、会社はスポンサー付レンズやその他の広告による収益化を進めようとしている。アプリ内購入と広告の組み合わせは同社として興味深い方向性だ。多くの消費者向けスタートアップは、サービスの完全無料を続けている。レンズの有償化はSnapchatにとって危険な賭けだ。既存ユーザーを遠ざける可能性があり、もし有料オプションにティーンエージャーたちが反発すれば、成長が遅れるリスクがある。

最近Snapchatの投資家であるFidelityが、同社の評価額を25%減額したことは、Snapchatの評価に対する不安を表している。

またSnapchatは、公式アカウントを導入した。例えば “justinbieber” を検索すると、アプリは新たな “Official Stories” セクションに “rickthesizzler” を候補として表示する。ご想像の通り、”rickthesizzler” はジャスティン・ビーバーの公式アカウントだ。

今でもSnapchatではハンドル名が主流だが、公式アカウントは偽のストーリーをフォローしないために重要な機能だ。ただし、一般ユーザーにとって、”rickthesizzler”が果たして本当にビーバーなのかどうかはわからない。プラットフォームでの有名人発見に関して、Snapchatにはまだまだ改善の余地がある。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ディズニーのスタートアップ養成所、第2期には3Dプリント人形やジェダイ念力装置も

Disneyのスタートアップアクセラレーター第1期は、SpheroのBB-8ドロイドや、Snapchatと手を組んだマーケティングプラットフォームのNaritivという成功を生んだ。

SpheroはBB-8ドロイドを、次期スターウォーズ作品『フォースの覚醒』を当て込んで開発した。しかし、Spheroのロボットチームにオモチャドロイドを作るアイデアを与えたのは、DisneyのCEO Bob Igerとの出会いだった。現在リモコンBB-8は、Best Buy等の店舗やAmazonで購入できる。

そのアクセラレーターが2年目を迎え、この学年にはDisneyらしい魔法も加えられている。カスタム3Dプリント人形を作るMakieLab、バーチャルリアリティーコンテンツ収集のLittleStar、物体を念力で動かせるジェダイ風ヘッドセットのEmotiv等のスタートアップがいる。

このアクセラレータープログラムはTechstarsとの提携で実施されており、各スタートアップには3ヵ月間の指導と12万ドルのシード資金を提供する。われわれはTechstarsのマネージングディレクター、Cody SimmsとDisneyの最高戦略責任者、Kevin Mayerおよび新学年のスタートアップ数社と共に、カリフォルニア州ロサンゼルスのDisneyアクセラレーター本部で話をした。

Disneyの第2期アクセラレーターの全容を上のビデオでご覧あれ。

【訂正:当初の記事にはTargetもSpheroのBB-8を取扱っていると書いていた。TargetのBB-8リモコンロボットは外観こそ似ているが、こちらはHasbroが作ったものだ。】

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

LINE既読が重たい人向け? 日本版Snapchat「winker」が1億円を資金調達

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Snapchatは日本を含む多くのアジア地域では全く鳴かず飛ばず。類似アプリも死屍累々、もうこの市場は日本ではダメなんじゃないかという見方もあると思うのだけど、日本版Snapchatを目指す「winker」を運営するプライムアゲインがシリーズAで1億円の資金調達を行った。投資したのは2013年3月の1200万円のシードラウンドから資金を入れていたEast Venturesに加え、iモバイルとgumi ventures、それに個人投資家数名だ。

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プライムアゲインはもともとNTTドコモ・ベンチャーズのインキュベーションプログラム「ドコモ・イノベーションビレッジ」の第1期生だ。写真加工のアルバムアプリ「DecoAlbum」を提供してきた。DecoAlbumは広告収益は出ているが、現在プライムアゲインは2014年6月にローンチしたwinkerに力点を置いていて、今回の投資もwinkerの将来性を見込んでのもの。2015年6月にはAndroid版もリリース予定だ。

Yahoo Japanの「CommuCamera」(2014年10月終了)、mixiの「muuk」(2015年2月終了)など、すでに「Snapchatライク」なサービスは終了しているところも多い。

winkerはシンプルに消えるメッセージを実現したアプリで、動画は最大10秒。受信者側は1回見たら、そのメッセージや写真、動画は消えるようになっている。画面キャプチャをしたら、そのことは送信者側に通知される仕組みになっている。この辺はSnapchatと同じだ。消える前提だからこその気軽さがあるのが、従来のチャットや写真共有アプリとの違いだ。TechCrunch読者には説明不要かと思うが、Snapchatは2011年にスタート。2015年5月のシリーズFラウンドでは5億3800万ドルの追加資金を調達し、これまでに合計14億ドル(1700億円)もの資金を調達している。シリーズF時の評価額は150億ドル以上(1兆8600億円)とForbesが伝えている。同記事はまた、CEOのエバン・スピーゲルによる情報としてDAUが1億人に近づいているという情報も伝えている。

それほど人気のSnapchatは何故日本で立ち上がっていないのか? 他の類似サービスと違うところは何なのか? プライムアゲイン代表取締役の阿部伸弘氏によれば、winkerに勝機がある理由は大きく2つある。

photo011つはSnapchatがバタ臭いこと。「日本ではSnapchat系自体が伸びていませんが、どこかで(Snapchatのような消えるメッセージのアプリが普及するタイミングが)来ると思っています。Snapchatはアメリカっぽすぎるんだと思っています。例えば、Snapchat Discoverというニュース機能がありますが、CNNとかが並んでいます。UIも独自路線を突っ走っていて、ヘビーユーザーには良いが、新規ユーザーお断りというぐらいハードルが高くて、どんどん分かりづらくなってます」(阿部氏)。なので、winkerは日本人向けに分かりやすく作ってあるという。

阿部氏が指摘するもう1つのポイントはタイミング。2006年ごろ、足あと問題による「mixi疲れ」があってTwitterやFacebookといったSNSにユーザーが流れたように、いま日本の若者にはLINEなどで「SNS疲れ」を感じている人が少なくないという。「SNS上で送るテキストを一生懸命考えるんですよ。もし変なことを言ったら、その会話を抜き出した別グループを立てられて裏で悪口を言われたりする」。グループチャットやタイムラインの様子をキャプチャして、そこでの発言について別の少人数のグループで批判するようなことがありがちなんだとか。LINEだと「既読」がついたまま返信がなくてやきもきするという既読問題もあるが、これは「既読という表示のすぐ隣にコンテンツがあるからツラい」のだというのが阿部氏の見立て。これがwinkerだと、開封したテキストは2度と受信者は開くことができないし、送信者側にも既読と表示されるだけで内容を再表示することはできないという違いがある。記憶には残るかもしれないが、画面上にもクラウド上にも痕跡が残らないのだ。「だから返信が気楽なんです。すごく雑でいい。晩御飯食べてるよという写真が来て、そうなんだー、とかでいい」。winker上では1人のユーザーから恋人や親友、友だちといった3、4人に一斉送信するのが多いパターンだそう。

InstagramやFacebookでやっていた写真や日常の一コマのシェアが気軽にできるのがwinkerの良さ、という。特に若い人にとってFacebookは、上の世代と繋がるメールのような存在だと認識しているし、Instagramも最近ではFacebook繋がりで人が入ってくることから、おやじが増えてきてウザいと思っている若い女性なんかが多いそうだ。若いユーザーほどセルフィーをたくさん撮るし、動画で歌も歌う。ただ、そうしたものをオープンなSNSに共有するほど勇気はないという人が多い。だから「winkerでソーシャル疲れとかなしに、気楽にコミュニケーションする。その問題を解決したい」のだという。

欧米では爆発的に普及したSnapchatだが、日中韓のアプリストアではランク外。Snapchatのコピーアプリも世界各地で全滅している中、日本版Snapchatというポジションを目指すwinkerにどれだけ可能性があるだろうか。もしあるのだとしたら、アップサイドのデカさが薄っすら見えているだけに面白いチャレンジと思う。

Snapchatのアップデートでビデオ撮影中にフロントとリアのカメラを切り替えられる

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Snapchatが今日(米国時間6/8)発表したアップデートで、ユーザはビデオを撮りながらフロントとリアのカメラを切り替えられるようになる。

スチル写真でカメラを切り替えるのは簡単だが、ビデオ撮影中は不可能だったから、スマホ本体の向きを、友だちから自分へ、自分から友だちへ、と変えるしかなかった。

これはささやかなアップデートなので、SnapchatはブログでもTwitterでも触れていない。でも、便利だ。

Snapchatは、今自分がやってることを共有することがキモだが、映像が短命であるため、その瞬間というものに、なにかしら“貴重感”が抱(いだ)かれる。でもこれまでは視界を前後に切り替えられなかったから、一面的な視界しか見せられなかった。

今度からは、自分の友だちを見せつつ、ストーリーの作者も見せることができる。

このアップデートをダウンロードしたい人は、App Storeへ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

英国キッズのタブレット保有率は34%。ニッチ・ソーシャルネットワークも人気上昇中

昨年10月に、Ofcom(英国情報通信庁)が子供たちの間でのタブレット利用率が上がっているというレポートをリリースした。この度、新たに2014年版年次レポートがリリースされたが、どうやらタブレット利用が広がっていくトレンドは継続中であるようだ。今やイギリスの若年層におけるタブレット保有率は3人に1人というレベルに達しているらしい。

たとえば、5歳から15歳の層におけるタブレット保有率は34%となっているのだそうだ(これは両親保有および学校のものを除いた数字だ)。この数値は2013年版では19%となっていた。

さらに低い年齢層でもタブレット保有率は増加傾向にある。3歳から4歳の子供についても、10人に1人(11%)がタブレットを保有しているといの結果が出ているそうだ。これも昨年のレポートではわずか3%となっていた。

また、5歳から15歳の層がネットワークに接続する際に利用するデバイスとしても、タブレットの率が上昇している。すなわち2013年には23%だったものが、今回の調査では42%となっているのだ。

こうした傾向により、ノートPCやデスクトップ機が退潮を示しつつあるという見解も示されている。インターネット接続にあたって、PCないしノートPCを利用している子供の割合は、2005年の調査開始以来初めて低下することとなったそうなのだ。昨年比で3%低下して88%となっているようだ。

一方で、子供たちのスマートフォン保有率については横ばいという状況にある。8歳から11歳については20%、12歳から15歳については65%がスマートフォンを保有しているとなっている。

調査を見る限り、どうやら子供部屋におかれたテレビはタブレットへと姿を変えつつあるようだ。テレビの保有率は2009年の66%から2014年の46%へと3分の1ほども減らしている。但し、タブレットを使ってのテレビ視聴の習慣は増えている。こちらの方は2013年の15%から2014年の20%へと、逆に3分の1ほどを増やしている。

もちろんゲーム機としてのタブレット利用も増えつつある様子。昨年の23%から2014年には30%となっている。ゲーム専用機は昨年の81%から2014年の77%へと減少している。

多様化しつつあるらしいソーシャルメディア

また、イギリス若年層が利用するソーシャルメディアについての分析もなされている。どうやらマイナーなサービスにも利用者の目が向いているのではないかという結果が出ているのだ。

Ofcomの調査を見れば、イギリス国内の子供たちの間でも一番人気はFacebookだ。調査対象となった12歳から15歳の子供たちのうち、96%はFacebookに登録しているのだとのこと。これは2011年以来ほぼ変わらない数値となっている。

しかし「メインで利用しているソーシャルネットワーク」にFacebookを上げる割合は減っているのだ。この割合は2013年に87%だったものが、2014年には75%となっている。

その一方で、ソーシャルネットワークのバリエーションが増えてきているようなのだ。たとえば「メイン」にInstagramを上げる子供もいれば、SnapChatやWhatsAppを上げる子供たちの割合はいずれも増えている。もちろん、割合的にはまだまだFacebookの天下であるともいえる。しかしFacebook以外のソーシャルネットワークに注目する若年者が増えているという傾向は見える。「親がいないところ」を探してニッチなサービスを利用しようとする若年層もいることを示しているのだろう。

ちなみに現在のイギリスにおいては、「ニッチ」の中でInstagramが人気を集めているようだ。調査対象の36%が「使っている」と回答し、また9%がInstagramをメインに使っていると回答している。

次点はSnapchatで26%が使っていると述べ、20%はWhatsAppを利用していると回答している。InstagramおよびWhatsAppはFacebookのサービスとなってはいるが、しかしSnapChatの方は独立したサービスで、さまざまな買収提案を蹴り続けている。

ところで人気が低下しているサービスはとみれば、イギリスの若年層の間ではTwitterの人気が低下中であるようだ。3年連続で利用率が増えていて昨年は37%を記録していたが、今年は28%となってしまった。ちなみにGoogleのYouTubeの利用率も若干の低下を示しており、26%から22%となっている。

尚、レポートからは若年層グループにおける人気のうつろいやすさをはかり知ることもできる。たとえばソーシャルネットワークのBeboは2009年にはほぼ半分(49%)の利用率を示していたのに、2014年にはわずか3%となってもいるのだ。

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(翻訳:Maeda, H


Facebook、あなたのベストショットを拡大表示

写真の価値は平等ではない。あなたがスカイダイビングしているあのカッコいい写真は、あなたのランチ写真よりずっと面白い。そこでFacebookは今日(米国時間10/9)、iOSおよびAndroidアプリのプロフィール画面をアップデートして、「いいね!」のたくさん付いた写真を大きく表示するようにした。また、「アップロード」タブが新たに導入され、投稿した写真を一箇所で見られるようになったので、友達はあちこちのアルバムを探し回らなくて済む。そして、アルバムを見る時には、小さなサムネイルとアルバム名のリストの代わりに、大きなカバー写真が表示される。

最近はSnapchat等のメッセージングアプリで日々シェアされる写真が増えてきてはいるものの、大量に永久保存された友達の写真を見る場所としては、依然としてFacebookがトップだ。そしてテストの結果、この新しいデザインにすることによって、ユーザーは今まで以上に多くの写真を見たり「いいね!」したりするようになる、とFacebookは言っている。

新機能は、今から数時間のうちにiOSおよびAndroidの全ユーザーで有効になり、アプリのアップデートは必要ない。今のところウェブ版にこれが導入される予定はないが、ニュースフィードに複数の写真をアップロードしたとき、動的に一部の写真を大きく表示することはすでに行っている。

今を去る2012年、Facebookはお気に入りの写真にスターを付けて拡大表示させるしくみをテストした。しかし、機能に気付かなかったのか、時間をかけて自分のベストセレクションを手動で選ぼうと思わなかったのか、利用するユーザーは殆どいなかった。

今回Facebookは、どの写真に「いいね!」がたくさんついたかに基づき、モバイルアプリで自動的にこれをやっている。人気があると認められた写真は6倍に拡大される。ハイライトされた写真を小さく戻す方法はないので、あなたは恥かしい写真に大量の「いいね!」がつかないことを願うしかない。

ここ数年で写真共有は二分化された。FacebookのプロフィールページやInstagramで、手入れされた永久保存の写真がシェアされる時代がしばらく続いた後、Snapchatは、カジュアルなその場限りの写真をシェアしてはすぐに消えることを望むユーザーがたくさんいることに気付いた。

Facebookの短命写真共有の2度にわたる試み、PokeとSlingshotは未だ支持を得られていない。しかし、今日のような改善を続けていけば、何年分もの永久保存写真を互いに見せ合いたいと思う人たちがまだまだ多くいるだろう。大好きな人を探し出す方法が他にあるだろうか。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


共有データを幅広く「自己消滅型」にするDSTRUX

友だちと写真や誰かの言葉などを共有して、それがあっという間に広がってしまい、制御不能になった経験を持っている人は多いことだろう。ソーシャルメディアに投稿した場合も、やはり意図せず拡散してしまう場合がある。ツイートしたりFacebookに投稿したりした場合、ひとたび広まってしまうと全く制御不能となってしまうのだ。

そうした状況をコントロールしようとするのがDSTRUXだ。サービスは4月にウェブサービスとして提供開始となった。写真やドキュメントは自動的に暗号化され、それを自己消滅タイマーに応じた時間のみ意図した相手にメールないしFacebookで共有するというサービスだ。

このDSTRUXが無料のiOSアプリケーションをリリースした。ウェブと同様に、決められた時間のみアイテムを公開するものだ。

設定した時間内であっても、意図せぬ範囲にデータが広まってしまっていると感じれば、共有を停止することもできる。類似サービスはあったものの、スクリーンショットを取られればどうしようもなくなるというのが本当のところだった。こうした面にも気を配ったのがDSTRUXの強みだ。

DSTRUXには3つの重要な機能がある。すなわちスクリーンショット防止機能、印刷防止機能、およびローカルあるいはクラウドへの保存禁止機能だ。

ファウンダー兼CEOのNathan Hecht曰く、DSTRUXは個人ユーザーだけでなく、企業をも対象としているのだとのこと。

「この仕組みを利用すれば、安心して情報をシェアすることができます。どこまで情報が広がってしまったのかとか、いったいどこの誰が情報を閲覧しているのだろうということを気にせずに済むようになるのです」と言っている。

ファイルを削除したり、あるいは閲覧タイムリミットを超えたような場合には、DSTRUX上のデータは完全に削除され、復元できなくなる。

情報を共有する前に、どのように情報を扱うべきかきちんと考えるべきなのだと言う人は多いことと思う。しかし友だちや職場の同僚に対してシェアしたデータについても、事後的にアクセスコントロールが行えることになれば、それが便利でないわけはない。

Snapchatが自動消滅型のデータのやり取りというスタイルをメジャーにしてくれた。しかしSnapchatはスクリーンショットに対して無力でもあった。ここに着目したのがDSTRUXであるということもできよう。より深刻なケースでも利用できるようにしつつ、しかし同時に、操作性は簡単であるようにしようとした努力のあとが見られる。

現在のところ、写真とドキュメントには対応しているが、まだビデオには対応していない。しかしこれについても作業中で、さらにAndroid版も9月中にはリリースできる見込みだとのことだ。

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(翻訳:Maeda, H


FacebookのSlingshotが世界中で利用可能になった

Facebookの新しいメッセージングアプリケーションであるSlingshotが、全世界で利用できるようになった。以前にもお伝えしたが、利用者の間で「特別な」操作を行うことが必要とされる。これまでは地域限定で公開されていた。

このSlingshotはもちろん、Snapchatに対する対抗プロダクトとしての意味も持つものだ。SnapchatはFacebookから独立したソーシャルネットワークを構築するものであり、それがある意味ではFacebookに対する脅威ともなっている。Facebookとしても、真剣に対処する必要があるわけだ。

アプリケーションでは写真ないしビデオメッセージを送る。落書きやエフェクトを追記して送ることもできる。そこまでは他のメッセージングアプリケーションと変わらない。ここで必要とされるのが「特別な」操作ということになる。送られてきたメッセージを見るために、自分の方からも写真ないしビデオを送る必要があるのだ。

ある意味では、自分ばかりが送り手になるのではなく、相手からの返信が(高い確率で)期待できるようになる仕組みだと言うこともできよう。

これまでのところ、利用者の受け取り方はさまざまであるようだ。メッセージをやりとりする人々の間での強制的な関係強化を面白い仕組みだと考える人もいれば、これまで何度か生み出されてきた失敗作のひとつとして葬り去られるだろうと考える人もいる。個人的には、なかなか面白いものだとは思う。ただ、大規模に利用されるようになるのかどうかについてはよくわからない。

写真を送らないとメッセージを見ることもできないというのを重荷に感じる人もいることだろう。情報の受け手としての立場でいたいと考える人も多いのだ。発言を強制されるようならば、アプリケーションの利用をやめてしまおうと考える人も多いのではないだろうか。

また、Facebookについて「クールじゃない」と感じる層は依然としているわけで、これはアプリケーションによって払拭できるイメージではないという見方もある。若い人たちは流行に敏感であるものだが、しかし2008年以来Facebookが「流行」となったことはないようにも思われる。今後の動向を見守りたい。

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(翻訳:Maeda, H


Facebook、ユニークな写真共有アプリ、Slingshotを公開―写真を投げ返さないと相手の写真が見られない

先週、早まって一瞬公開されたFacebookの新しい写真とビデオの共有アプリ、SlingshotiOSAndroid向けにアメリカで正式リリースされた。

このアプリは友だちに写真やビデオを送れるが、その友だちがコンテンツを見るためにはまず自分も写真などを送り返さねばならないというユニークな仕組みになっている。プロダクト・マネージャーのWill Rubenは「全員がコンテンツのクリエーターになる。単なる観覧者は誰もいない。そこがSnapchatとの大きな違いだ」と述べた。

Slingshotの成否は、ユーザーがこの「返信してアンロックする」というユニークな特徴を不必要に面倒なハードルと感じるか、参加のインセンティブと感じるかにかかっている。

詳しい話に入る前に、簡単に概要を紹介してておこう。Slingshotは写真や15秒以下のビデオを、相手を指定して、または最近Slingshotで会話した友だち全員に送信できる。,コンテンツの存続は一時的で、閲覧後に消去される。ただし自分が作成したコンテンツは自動的に保存できる。友だちはFacebookの友だちリストないし電話帳の連絡相手から選べる。

ただしプライバシーはあまり強固ではなく、ユーザー名を秘匿するといういわゆるくオブスキュリティー・モデルに頼っている。したがって簡単に推測できるユーザー名を選んだ場合、誰でもSlingshotを通じて写真などを送りつけることができる。

デザインは全体に楽しげで、文字や線を描き込んだり、ユーモラスな効果音やBGMを入れたりできる。

こちらはFacebookのイントロ・ビデオだ。

Slingshotの動作

SlingshotはスタンドアローンのアプリでFacebookの一部ではない。サインアップにはスマートフォンの電話番号を用いる。アプリは電話帳と(メンバーである場合)Facebookの友だちリストをスキャンして新たなソーシャルグラフを作成する。FacebookのメンバーでなくてもSlingshotは利用できる。Slingshotは定期的に連絡相手をスキャンしてソーシャルグラフを最新の状態に保つ。

Slingshotのデフォールトはカメラ画面で、上部に小さいカウンターが表示され、ロックされている未読メッセージとすでにアンロックされたメッセージの数が表示される。画面下部のShootボタンをタップすると現在の画面が撮影され、長押しすると動画が撮影される。Selfieボタンをタップするとフロントカメラに切り替わる。さらにタップして最大5行のテキストを書き込める。

Slingshotにはよく出来たお絵かき機能も用意されており、右側のカラーピッカー・レールを使って好みの色を選択する。左右にドラグしてブラシのサイズを変えることができる。写真の顔にヒゲを描いたり夕日を付け加えたり自由自在だ。ドローツールは操作するたびにマンガ的な効果音が鳴って気分を盛り上げる。

処理が終わったらUseボタンをタップすると、最近Slingshotでなにかコンテンツを送ってきた相手のリストが表示される。その下にSMSで友だちをSlingshotに招待するオプション、まだSlingshotからコンテンツを送っていない友だちのリストが続く。アンロックしていないSlingメッセージにはモザイクをかけてぼやかしたサムネールが表示される。



プライバシーにはご注意

Slingshotの「オブスキュリティによるプライバシー確保」というポリシーには少々懸念を抱かざるをえない。もしユーザー名がどこかに公開されたり、簡単に推測できるようなものだったりすると誰でもあなたにSlingshotメッセージを送りつけてくることができる。メッセージを受け取りたくユーザーは、そのユーザー名を左にスワイプして非表示にできる(設定から再度表示するようにできる)。もしわいせつ写真などを送りつけてくるユーザーがいればFacebookに通報できる。

送信したコンテンツは全員がアンロックして閲覧した後、あるいは30日後に自動的に消滅する。このときFacebookはコンテンツをサーバーから削除するということだ。



Slingshotはブレークするか?

謎めいたコンテンツに「返信してアンロック」するという仕組みは自然に好奇心を刺激して自分もコンテンツを作ろうとするインセンティブになる可能性はある。誰もが興味を持つような印象的な写真はFacebookやInstagramに、親しい間でのプライベートな写真はSnapchatに、普段のなんでもないような写真がSlingshotに、と住み分けることになるかもしれない。

しかし同時に、「返信してアンロック」は面倒すぎる小細工だと感じられるかもしれない。テキスト・メッセージですむところをどうしていちいち写真つきでやりとりしなければならないのか、と感じるユーザーが多ければ利用は進まないだろう。 

「ソーシャルメディアでコンテンツを作っているのは1%のユーザーにすぎない」という「1%の法則」の現実を変えるのは必ずしも不可能ではないだろう。Instagramは巧みなUIデザインによって誰でもアーティスティックな写真のコレクションを作れるようにして裾野を大きく広げた。Slingshotはメッセージ・サービスというもっとも競争の激しい分野に挑戦している。もしかするとSlingshotはなんでもない日常写真を友だちと共有するという新しい分野を開くことができるかもしれない。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Snapchatで「ぼっち」になった人でも楽しめるメッセージングアプリ「winker」

NTTドコモ・ベンチャーズのインキュベーションプログラムである「ドコモ・イノベーションビレッジ」の第1期生であるプライムアゲイン。同社はこれまで写真の加工、アルバムアプリ「DecoAlbum」、Facebookで手書きのイラストを送信できるメッセージングアプリ「DrawChat」などを提供してきた。

プライムアゲイン代表取締役の阿部伸弘氏は、「スマートフォン時代のコミュニケーション領域サービス」提供に向けて、2010年に大学1年生で起業した。「留学先のカナダで、TiwtterやFacebookの普及を見ていた。そしてエジプト人の友人が『母国でソーシャルメディアを使った革命が起きた(アラブの春)』という話を聞いた。もともと政治家になりたかったが、それよりもコミュニケーションこそが世界を変えていけるのではいかと考えた」(阿部氏)。同社はこれまでNTTドコモ・ベンチャーズやEast Venturesなどからシードマネーを調達している。

そんな同社が6月2日に公開したのがiOS向けのコミュニケーションアプリ「winker」だ。winkerは、最大10秒の視聴で消えて二度と閲覧できない動画や写真をFacebookやTwitter、LINE上の友人に送付できるサービスだ。Twitterに関しては相互フォローしている友人間のみでメッセージの送信ができる。

プライムアゲインではwinkerについて「Snapchatライク」とうたっているのだが、動画撮影までの起動時間が多少早いくらいで(デモで比較を見せてもらった)、正直なところ機能としてはSnapchatとほぼ同じと言っていい。

だが1つだけ大きく違う点がある、それはFacebookやTwitter、LINEというほかのSNSのフレンドをそのまま持ち込むことができることだ。Snapchatの場合、連絡先として電話番号を登録している、かつアプリをインストールしているユーザーとしかコミュニケーションできない(もちろん招待もできるが)。「Snapchatを使ってみて分かるのは、実は友達が使っていなくて楽しめないということ。フレンドが多いからこそ消える動画や写真のおもしろさがある。友達を見つけやすいというのは重要な要素だ」(阿部氏)。

今後は国内に加えて、東南アジアでの普及に向けた施策をに取り組むという。


SnapchatのEvan Spiegelはやはり本物のバカだった

【抄訳】

SnapchatのCEOで協同ファウンダのEvan Spiegelを知ってからしばらくになる。会って会話をしたことは6〜7回あるし、電話はもっと多い。Disrupt SFでは20分間、ステージで一緒だった。そして、どんだけ努力をしても、彼を好きになることは困難だった。今回、彼がスタンフォードの学生時代に送ったメールを読む機会があり、自分の本能的直感が正しかったことを知った。

彼は、おバカである。

リークされたメールはValleyWagにそのすべてがあるが、それらの要約としては、上のたった一行のパラグラフで十分だ。以下は、その典型的な例だ:


[ゆうべは6人以上の女の子がきみたちの***をしゃぶったんだろうな。ぼくのところには、誰も来なかったから。]〔訳注: 伏せ字にした部分は、原文では’dicks’。〕

Zuckerbergにも悪名高いIMのリークがあったが、Spiegelのも学生時代のメールで、女性虐待、高純度麻薬の吸引、未成年飲酒、酔っ払った女子会のメンバーたちに友だちを強*させる、デブの女の子をレーザー銃でからかう、などなどが書かれている。これらのメールは、内容だけでなくスペルや文法もひどくて、良い意味での若者らしさはカケラもない。

Spiegelは本誌に、リークに関する公式の声明文を寄越した:

大学の男子会時代の愚かなメールが公開されたことを、当然ながら恥ずかしく思い、困惑しています。言い訳はしません。当時あれを書いたことと、あれを書くほど自分が愚劣だったことを、お詫びします。今のぼく、そして今のぼくの女性観は、そのころとはまったく違います。

彼には、せいぜい困惑していただきたい。これらのメールにはいわゆる“男子会気質”の最悪の部分が表れており、それは今でも、シリコンバレーにおける女性疎外に貢献し続けている。

メールには、Speigelの父である高名な弁護士が、未成年飲酒に対して寛容であったらしいことも、書かれている。

全体的にこれらのメールはSnapchatとSpiegelの両方にとって悪いニュースだが、そんなことは当たり前だ。個人的会話の内容を明かさないことは、彼と前に約束した。でも、人間としてのEvanを協同ファウンダとしてのEvanから分離してみれば、そこにいるのは、霊感を得てアプリを作った愛すべき少年ではない。そこにいるのは、自己の不安を恥知らずなうぬぼれで覆い隠そうとしている、自分に対する自信と確信を完全に欠いた、ひょろ長の青年だ。

私は一応プレスだから、彼も面と向かって差別的なことは言わない。でも彼の話のトーンは終始、Snapchatのようなクールなものを作った自分は優秀である、という自慢と自負に満ち満ちている。ほかの物や人に対しては、否定の言葉しかない。これらのメールは、この少年王がまだ未熟だったころの発言だが、それらと同じトーンに、もっとむかつくような人物像を組み合わせると、今のSpiegelができあがる。

しかし、考えてみれば、これらのメールがSnapchatのメッセージだったら、とっくに消えているのだ。Snapchatの理想のユーザ、それはEvan自身だろう。

【後略】
〔以下えんえんと、筆者のSpiegelに対するネガティブな感想が続く。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Snapchat、短命テキストチャットとビデオ通話を追加

Snapchatは、大成功している短命メッセージングプラットフォーム上に、ゆっくりと機能を追加してきている。今日の新機能は、古き良きチャットと、FaceTimeライクなビデオ通話機能の2つだ。テキストメッセージは、このアプリの性格を大きく変えるかもしれない。

短命写真は何かおかしな物を送って友人たちとの会話のきっかけにするのに最適だ。何人もの友達からスナップが送り返されチャットのようなやり取りが続く。そしてどうでもいい写真を撮ってそこにキャプションを書き込むことになる。短寿命で文字数も制限されているという事実は実に魅力的だが、時としてひどく腹立たしい。

しかし、このすべては過去のものになった。Snapchatの受信箱で友達の名前を右にスワイプするとチャット画面になる。これは一般的なチャットインターフェースだ。テキストメッセージを書いて、送り、スナップを送り、カメラロールの写真やビデオも送れる。残念なから、スタンプはない。

しかし、画面の下端には新しいボタンがある。これが青くなった時、それは相手が今チャット画面にいてあなたのメッセージを読んでいることを意味している。ボタンを押せば、通話が始まる。相手もその青ボタンを押せば、両方で同時に顔を見ることができる。

スナップを見る時と同じく、ビデオ通話を続けるためには、画面に指を置き続けなくてはならない。指の下には、カメラのサムネイルが見える。画面の他の部分には友達の顔がいっぱいに写っている。親指を離すと、相手の顔だけが見え、自分のカメラは共有されなくなる。

前面カメラから背面カメラに切り替えるには、親指を画面上半分までドラッグするだけで良い。こうした繊細なインターフェースは、Snapchatが非常に効果的なメッセージングアプリであり続ける理由だ。

通話やチャットが終ったら、受信箱に戻ることができる。そうするたびに必ずチャット履歴は消され、あなたはSnapchatの短命性に忠実でいられる。ただし、メッセージ毎にタップして保存することはできる。

テキストチャットへの参入は、Snapchatにとって重要な動きだ。Ansaを始め多くのライバルたちが、テキストメッセージ用Snapchatを作り様々なレベルで成功している。Snapchatの既存ユーザーが果たしてこれらの新機能を喜ぶかどうかは、まだ何とも言えない。もはやSnapchatは、ヘンな自撮りを送るだけのサービスではなくなった。

このアップデートは、まだPlay StoreにもApp Storeにも届いていないようだ ― 今日(米国時間5/1)中には公開されるはずだ。チャットをするためには、おそらく相手もアプリをアップデートしている必要があるだろうから、仲の良い友達と新機能を使えるようになるまでにはしばらく時間がかかるかもしれない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


汝のセルフィーを知るべし

【抄訳】

怒っているとき、うれしいとき、恋人の目を見つめているとき、自分がどんな顔をしてるか、ご存知かな? ロンドンのUniversity Collegeの神経科学の先生Dr. James Kilnerは、ほとんどの人が自分の顔を知らない、と言う。

Kilnerによると、一日の中で、多くの時間、ほとんどの人が自分が今どんな顔をしてるか知らないが、それにもかかわらず、実際よりも魅力的で若い顔をしていると信じている人が多い。おや、まあ、そうなの!

でもKilnerの研究によると、意外にも、自分のスマートフォンのフロントカメラの前では、良い表情になることが多いのだそうだ。

彼の研究によると、このところセルフィー(selfy, 自分で自分を撮った写真)がますます氾濫しているのは、自分が自分に関して抱いている、自分は魅力的だというイメージと、自分の写真とを、マッチさせたいと努力するためだ、という。彼が行った実験では、被験者たちにさまざまなセルフィーを見せる。より魅力的に見えるように編集されている写真もあれば、あまり魅力的でない写真もある。そして、元の(編集前の)写真を選べと被験者たちに求めると、ほとんどの人が、編集されてより魅力的になった写真を選ぶ。

空前のセルフィーブーム

携帯やスマートフォン、そしてそれに付随しているサービスやアプリが、安易にセルフィーをそそのかす。最近では、フロントカメラのない新製品の携帯はたぶん存在しない。Instagramには撮った写真を美化したり歪めたりするアプリが付いている。このようなフィルタアプリは、TwitterにもViberにも、そのほかのサービスにも付いている。瞬間写真を撮って送るSnapchatは、日常生活の中のリアルで生き生きした表情をとらえる。もちろん、本格的にPhotoshopを使う手もある。

人間には本来、自分を知りたいという欲求があることに加え、上記のような‘安易に使えるフロントカメラ’がセルフィーブームに大きく貢献している。

今や、誰も彼もがセルフィーを撮る。Obama大統領もセルフィーを撮る。Justin Bieberは自分のことをセルフィーの王様と称している。Tom Hanksは、こんなセルフィーを公開した。MerylとHilary(ヒラリー・クリントン)も。そしてTyra Banksも。こんな笑えるのも。

Instagramには、#selfieタグの付いた写真が7200万点もあり、このブームをねらったビジネス生まれている。セルフィーの流行でティーンたちのヘアにシラミが大量発生しているという説もある。

人類の歴史上初めて、われわれは自分の顔をとらえ、美化し、自分の外見を好きなようにコントロールしてお互いにコミュニケーションできる時代が訪れている。

しかも、それはもはや、単なるティーンたちの流行現象ではなく、哲学や心理学の話題にもなっているのだ。


【後略】

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


新たに発見されたSnapchatの脆弱性はiPhoneをクラッシュしAndroidを超遅くする

力の大きい者は責任も大きい。今でも急速な成長が続いているSnapchatに対しては、このプラットホームのセキュリティへの関心もますます成長している。

今日(米国時間2/7)はセキュリティの研究者Jamie Sanchezが、SnapchatはDoS攻撃に対して無防備であることを発見した。インボックスを過負荷にしてiPhoneをフリーズ、さらにクラッシュできる。回復策はリセットしかない。Androidデバイスはこの攻撃でクラッシュはしないが、ものすごく遅くなる。Los Angeles Timesがそう報じている

Snapchatはこう声明している: “この問題の対策に取り組んでおり、攻撃について発表したセキュリティ研究家に詳細を問い合わせ中である”。

LA Timesの記事によると、このアプリがユーザの本人性を確認するために生成するトークンが再利用できるので、それを利用してわずか数秒で数百のメッセージを送ることができる。これによってSnapchatユーザの大きなグループや個々のアカウントをダウンさせられる。

SanchezがSnapchatに通知せずに新聞社に一報したのは、Snapchatが“サイバーセキュリティの研究コミュニティを無視している”からだそうだ。

彼の言うことには、一理ある。

昨年末のホリデイシーズンにSnapchatはセキュリティの研究者たちから、ユーザデータが盗まれるようなセキュリティホールがある、と警告されていた。その警告が無視された結果、460万人のユーザの電話番号が公開されてしまい、セキュリティホール説が正しいことが証明された。

LA Timesは攻撃の様子を写したビデオを公開している。

今Sanchezに取材を試みているので、彼から情報が得られ次第この記事をアップデートしよう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))