バイオテクノロジー領域のスタートアップ、セラノス(Theranos)のファウンダーであるエリザベス・ホームズの大失敗を描いたドキュメンタリー「The Inventor: Out for Blood in Silicon Valley」がアメリカ時間で3月18日の午後9時、HBOのHBO GO、HBO NOW、HBO On Demand などで公開される。
ホームズの投資家への書簡には、品質管理やコンプライアンスなどを含め、Theranosを再び軌道に乗せるためにこの1年実施してきた改革の概要が示されている。Theranosは訴訟のいくつかで和解し、ラボの実態を調査していた連邦機関、CMS(Centers for Medicare and Medicaid Services)とも和解したという。書簡でホームズは近くラボを再開できることを期待していると述べている。
WalgreensはTheranosに対して訴を起こしたことは確認したが、それ以上の詳細についてはコメントを避けた。 Wall Street JournalのJohn Carryrou(Theranosの虚偽に関して最初にレポートした記者)は「WalgreensはTheranosに対し、デラウェア州で1億4000万ドルの訴訟を起こした」とツイートしている。
Walgreens just filed a $140 million lawsuit against @theranos in Delaware.
サンフランシスコに本拠を置くヘッジファンドのPartner Fund Management (PFM)は、 2014年に9600万ドルを血液検査スタートアップのTheranosに出資したと報じられているが、昨日(米国時間9/10)、同社はTheranosとそのファウンダー、エリザベス・ホームズを訴えたことが明らかになった。
Wall Street Journalによれば、月曜にPFMが投資家に送った書簡で同社がデラウェア州の裁判所に訴を起こしことが明らかになった。PFMは「ホームズと他の経営幹部はPFMNに対して『Theranosが独自に所有権を有し、有効に稼働するテクノロジーを開発した』という明白極まる虚偽を告げた」としている。またTheranosはこのとき「行政の承認は間もなく得られる」と語ったという。
画期的とされる新テクノロジーの内容がどの専門誌の記事、論文によっても裏付けられていないことに気付いた専門家がTheranosに疑問を呈し始めたのは1年以上前になる。その後、Wall Street JournalはTheranosのテクノロジーは現実に使われているのかというさらに深刻な疑問を抱いた。連邦政府の機関がTheranosを精査した結果、この7月にホームズは、すくなくとも向こう2年間、医療検査業務に携われることを禁止された。
このニュースはWall Street Journalで最初に報じられたが、保健社会福祉省のメディケア・メディケイド・サービス・センターは、3月18付書簡で免許取り消しとホームズの就業禁止に加えてプレジデントのSunny Balwaniが医療関係企業を所有、運営することを少なくとも2年禁止するという制裁の意向を明らかにしていた。