フォルクスワーゲンが 電気自動車のID.3投入に先駆けて家庭用EV充電システムを発売

Volkswagen(VW、フォルクスワーゲン)は電気自動車(EV)IDファミリーのマーケット投入に先駆けて、家庭充電デバイスの販売を開始した。

ID.3はIDを冠する初のEVで、欧州でのみ販売される。ID.3 1stとして知られるローンチエディションを予約した顧客は2020年6月17日から注文できる。VWは今週、ID.3 1stの納車が9月に始まると話していた。

つまり少なくとも今のところ、Wallboxという家庭用充電デバイスが欧州8カ国でのみの販売となることを意味する。VWは3つのバージョンのWallboxを製造していて、価格幅は399ユーロ(約4万8000円)〜849ユーロ(約10万3000円)だ。ここには設置費用は含まれない。

全バージョンとも充電容量は最大11キロワットで、 固定型のType 2充電ケーブルを備え、DC残余電流保護機能を搭載している。

Charger ConnectとID. Charger Proという2つのプレミアムモデルは、2020年後半に発売される見込みだ。これらは、Teslaオーナーにはお馴染みのインターラクションや分析ができる追加のソフトウェアが搭載される。ID. Charger Connectでは顧客は充電プロセスを管理するためにスマホをリンクさせることができる。ID. Charger Proではコネクティビティ機能に加え、商業使用のための電気メーターも付いている。VWによると、このメーターは運転者に電気代を請求するのに使用できる。

ID.3は、VWの全電動IDブランドの最初のモデルで、2025年までに年間100万台のEVを販売するという野心的な計画の第1弾となる。ID.3は欧州限定だが、IDブランドの他のモデルは北米でも販売される見込みだ。

画像クレジット:VW

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(翻訳:Mizoguchi

フォルクスワーゲンが全電動ID.3ハッチバックを6月に販売開始

Volkswagen(フォルクスワーゲン)は、全電動ハッチバックID.3の正式版を2020年6月から一般顧客向けに販売する計画だ。まずは予約分から正式注文を受け付ける。

画像クレジット:Volkswagen

ID.3 1stと呼ばれる初代の正式版を予約した顧客は、6月17日以降に車の注文ができるようになる。フォルクスワーゲンの取締役であるJürgen Stackmann(ユルゲン・スタックマン)氏がツイッターで明らかにした。フォルクスワーゲンは、最初のエディションに対して、3万7000台を超える予約を受け付けていた。ただし実際の台数は3万に制限されるはずだ。スタックマン氏によると、右ハンドル車の注文は7月に開始されるという。

同社は2020年4月に新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックのために中止されていたドイツのツヴィッカウ工場でのID.3の生産を再開すると発表していた。今回の発表はそれに続くものだ。ID.3 1stの生産は4月23日に再開されたものの、当初は生産能力が低下し、サイクルタイムも長くなっていた。

ID.3は、同社の新しい全電動車であるIDブランドにおける最初のモデルであり、2025年までに毎年100万台の電気自動車を販売するという野心的な計画の開始を飾るものとなる。ID.3自体はヨーロッパでのみの販売となるが、IDブランドのその他のモデルは北米でも販売される。

このID.3ハッチバックは4ドアの5人乗りで、VWゴルフと全長が同じだ。ただしID.3の方がオーバーハングが短いため、ホイールベースはゴルフより大きく、室内空間は広くなっている。同車のスペシャルエディションの価格はドイツで4万ユーロ(約460万円)以下になると、同社は以前に明らかにしていた。

フォルクスワーゲンは、まずこのID.3のスペシャルエディションの注文分から納車を開始する予定だ。顧客は、1000ユーロ(約11万5000円)の手付金を支払って、スペシャルエディションを予約注文していた。同車によると、ID.3 1stには初年度で最大2000kWhまでの無料充電が付属するという。これは同車の充電アプリであるWeChargeに接続され、全ヨーロッパをカバーする急速充電ネットワーク、IONITYを利用可能なすべての公共充電スタンドで有効となる。

フォルクスワーゲンはID.3に3種類のグレード、Pure、Pro、Pro Sを用意する計画としている。

ID.3 Pureは、45kWhのバッテリーパックを装備したエントリーレベルのモデルで、WLTP規格では概算で260マイル(約418km)の連続走行が可能。このモデルは、ドイツ市場では3万ユーロ(約346万円)以下の価格となり、18インチのスチールホイール、自動照明コントロール付きのLEDヘッドライト、LEDテールライトクラスターを標準装備する。

ID.3 ProはPureよりもバッテリーが大きく、その分走行距離が長い。またよりパワフルで、充電時間も短い。ドイツでは3万5000ユーロ(約403万円)以下から始まる価格帯となる。最上位モデルのPro Sは、19インチのAndoyaアロイホイールや「Play&Pause」デザインのペダルなど、スポーティな装備を身にまとっている。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

フォルクスワーゲンの全電動ID Buggyコンセプトはシンプルで楽しいクルマ

フォルクスワーゲン(Volkswagen、VW)の電動ID Buggyコンセプトは愉快で、朗らかで、頑丈で、そしてなんとも微笑ましいものだ。陽射しや砂丘にぴったりの車で、ビーチでタイヤがはまってしまうことも少なそうだ。

そのため、この全電動バギーカーのプロトタイプにカリフォルニア州モントレーのスパニッシュ・ベイ近くの海岸で試乗したとき、悲しくなってしまった。結局、ID Buggyはコンセプトにすぎないのだ。現実のものとなることを意図されていない。少なくとも今のところは。

それでもID Buggyが生産される可能性はまだある。TechCrunchが把握しているところでは、VWはこのバギーカーを生産するために「少なくとも1社」とすでに協議している。

3月に開かれた第89回ジュネーブ国際モーターショーでのID BuggyコンセプトのグローバルデビューはVWの電動化の予想図を示し、モジュラー電動ドライブツールキットキャシーまたはMEBの多能さを宣伝するねらいがあった。2016年に発表されたMEBはフレキシブルなモジュラーシステムだ。VWが言うには、より効率的で費用対効果が高い電動車両を生産するための共通パーツの基盤となる。

このMEBプラットフォームを活用した最初の車両はIDブランドで展開される見込みだが、MEBはSkodaやSeatといったVWグループの他のブランドの電動車両にも活用することができ、また活用されることになりそうだ(独自のプラットフォームを開発しているVWブランドのAudiやPorscheでは使用されない)。

VWはすでにいくつかのIDコンセプトを発表している。ID CrozzやID Buzzといったコンセプトは生産される予定だ。Crozzの生産バージョンは2020年末に米国にやってくることが予想される。バギーのような他のコンセプトは今のところ生産の予定はない。

ID Buggyを運転してみて

ID Buggyはシンプルだ。そしてまさにそうあるべきなのだ。ごちゃついたものや、かなりの快適さといったものはない。その代わり、このレジャー車両はルーフやドアがない1960年代のMeyers Manxにインスピレーションを得ている。ドアがないので、ドライバーは登るようにして車両に滑り込む(比較的簡単だが、ドライバーの運動神経にもよるだろう)。

ID Buggyは、インスピレーションを得たMeyers Manxとはかけ離れている。Meyers Manxバギーは1960年代のカリフォルニアの「ビーチと波」カルチャーにおいて人気を得てアイコン的な存在となった。

ID Buggyの乗り心地はまた、Meyers Manxよりも静かでスムーズなものだった。私はまた、ガソリンで走る4速マニュアルの明るい赤色のバギーにしばらく乗ったが、1速にシフトを入れるとManxはうなり音をたてた一方で、電動のID Buggyは砂地の駐車場を走った時も静かでスムーズだった。

ID Buggy内部の主要細部に機能や仕掛けは見当たらない。上の写真にある通り、六角形のハンドルにはトグルが散りばめられていない。クロスバーにいくつかのコントロールボタンがあるだけだ。ハンドル右側の小さなストックで運転者はドライブ、バック、駐車を操作し、デジタル計器は速度など基本的な情報を表示する。

ブレーキとアクセルのペダルも最小限のデザインとなっている。

ダッシュボードと助手席のエリアにも余計な機能はない。ボトムのマットグリーンとグレイがかった青は目を引くが、「もの」の欠如はフォームというより機能を優先している。ID Buggyは雨だろうが晴れだろうが運転できるようになっている。なのでデザイナーはインテリアをウォータープルーフにした。

ID Buggyの下にはいろんなものが搭載されている。後輪駆動のバギーは201馬力、最大トルク228ポンドフィート(31.52kgf·m)を生む電動モーターを搭載している。そして62kWhのバッテリーでは、フル充電で155マイル(約250キロ)の航続距離(WLTPスタンダード)が可能だ。静止した状態から時速62マイル(約100キロ)に到達するまでには7.2秒しかかからない。

私は海岸に沿ってものすごい速さで走行しようと考えていたのだが、残念ながらこのプロトタイプにはスピードリミッターが付いていた。

それでもID Buggyの乗車は楽しく、気楽で、快活な気分になるものだ。曲がり道も問題なく、ワイドボディと高いリアエンドにより、大型車に囲まれて走行しても安心感が得られる。

ID Buggyの生産

どの企業がBuggy生産についてVWと話し合っているのかは明らかではない。VWは社名を明らかするつもりはない。実際、モントレーでの心地よい潮風や雲のない空、スーパーカーを彷彿とさせる姿でもってしてもVW社員の口は固かった。

明らかにされていない企業がe.Go Mobileである可能性はある。VWは3月、e.Go MobileがVWのモデルレンジに加えて他のEVを展開するためにMEB電動プラットフォームを活用する最初の外部パートナーになると発表した。専用の車両プロジェクトがすでに計画されている、とVWは当時語っていた。

VWの広報はTechCrunchに対し、e.Go Mobileとの提携でどういう車が製造されるのか決まっていない、と語った。バギーになるかもしれないし、他の車両になるかもしれない。

そしてFordがいる。今年初め、自動車メーカー2社はFordがVWのMEBをベースとした電動自動車を生産することを含めた提携を発表した。

モントレーにいたVWの社員は、サードパーティーがバギーか、バギーの修正バージョンを生産するという望みを表明した。広報の1人は後にTechCrunchに対し、「モントレーでの披露が示しているように、BuggyはVWと電動モビリティにとって素晴らしいアンバサダーだ。多くの顧客をひきつけると確信している」と語った。

最後に、ID Buggyは1960年代のオリジナルがそうだったようなビーチ爆撃機というより、スマートなクルーザーだ。VWの電動プラットフォームの多能さをうまく表している。結局のところVWは、近い将来、複数の消費者向け電動車両を動かすことになる必要不可欠な部分をID Buggyが搭載することになると考えている。ID Buggyの生産に関わる企業がドアのような馬鹿げたものを含め、より多くのガジェットを備えるというのはもちろん考えられることだ。

画像クレジット:Kirsten Korosec

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(翻訳:Mizoguchi)

フォードとフォルクワーゲンがEV開発で提携、プラットフォームを共用

自動車メーカーのFord(フォード)とVolkswagenVW、フォルクスワーゲンは米国時間712日、さまざまなエリアを包括する提携を発表した。ここには、オートノミー(VWArgo AIへの新たな投資を通じて)と電気自動車(EV)開発でのコラボレーションが含まれている。このEVタイアップではフォードが、欧州で生産・販売される欧州マーケット向けの少なくとも1つの完全EVを開発するために、VWの今後展開される消費者向けEVに使用されるMEBプラットフォームを活用する。

MEBは、VWが将来を大きく賭けているものだ。MQBプラットフォームがVW内燃機関エンジン車で使用されたように、MEBすべての電動モデルで使用されるものだ。こうしたプラットフォームはモジュラーで、さまざまな車両タイプをカバーするフレキシブルさを備え、モデルに応じた再開発のためのコストを大きく抑制するのに貢献する。

MEBプラットフォームはVWAudi(アウディ)SEAT(セアト)、Skoda(シュコダ)などを含むVWグループの自動車メーカーから2019年から2023年にかけて発売されるさまざまな車両に使用される計画だ。MEBを使用するVWグループ外の自動車メーカーとしてはフォードが初となる。フォードは現段階で確固たる計画があるのは1つだけと明言していて、その後さらに拡大するかは最初のコラボの行方による、としている。

フォードは、MEBを使用した最初のモデルだけで欧州マーケットで6年間に60万台超を販売する計画だ。そしてプレスリリースではまた、MEBプラットフォームをベースに開発する2モデルについて検討しているとも述べている。フォードはリリースで、今回の発表は現在進行形のEV開発全体の一部であり、 Mustang(ムスタング)Explorer(エクスプローラ)を含む米国マーケットモデルの欧州への輸入の動きは継続する、とも記している。両社とも現在同様それぞれに独立した経営を維持する。

この2社の提携についての詳細は今月初めにロイターが報じたが、今回両社が正式に認めた。VWはまた、ドイツスタートアップe.GoMEBを使って車両を開発しているとも以前報じられたが詳細は明らかになっておらず、具体的なリリース時期や大量生産の意図を伴うVWグループのテックを使った車両開発を行う企業としてはフォードが初となる。

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(翻訳:Mizoguchi)

フォルクスワーゲンの新EVは予約受付開始24時間で1万台受注

Volkswagen(VW、フォルクスワーゲン)は、電気自動車の新たなブランドIDの初モデル、スペシャルエディションを記念した特別イベントを開催し、欧州での事前予約の受付を開始した。受付開始から24時間で1万件以上の申し込みがあり、電気自動車に対する大きな需要があることを物語っている。

VWは5月8日、初モデルの名称、価格、スペックを明らかにした。このモデルを含めた電気自動車の開発に同社は数十億ドルをつぎ込んでいる。ID.3として知られる初モデルはハッチバックで、3つのバッテリーオプションが提供される。航続距離はWLTPでは330〜550km(205〜341マイル)。WLTP(Worldwide Harmonised Light Vehicle Test Procedure)は燃費と排ガスを測定する欧州の基準だ。

3万台限定のスペシャルエディション「ID.3」に関心のある客の数は「予想をかなり超えるもの」とVWは述べ、かなりの客が事前予約しようとシステムにアクセスしていて、これをさばくのに苦戦していることも明らかにした。

「アクセス集中により、いくつかのマーケットでは長い待ち時間と登録過程の中断につながっている」と発表文で説明している。「にもかかわらず、受付開始からの24時間で欧州全体で1万件以上の申し込みがあった」。

ID.3の生産は2019年末に開始し、初の納車は2020年半ばとなる見込みとのこと

VWが明らかにした申し込みの件数からうかがえるID.3への関心の高さは、規模はいくぶん小さいが2016年にTeslaがModel 3セダンの予約受付を開始したときのことを思い出させる。予約受付開始から1週間後にTeslaは顧客32万5000人がModel 3の予約金1000ドルを払った、と自慢した。Model 3の発売は2017年7月を予定していた。

VWの顧客はスペシャルエディションの予約金として1000ユーロ(1122ドル)を払う。ID.3スペシャルエディションでは、VWの充電アプリWeChargeに接続しているすべての公共充電ポイントや、欧州で展開されている急速充電ネットワークIONITYでの充電が最大2000kWhまで初年は無料になる。

インセンティブ前の価格が4万ユーロ(約4万4898ドル、約494万円)となるスペシャルエディションのWLTP基準での予想航続距離は420km(260マイル)だ。VWによると、ID.3のベースモデルは小さめのバッテリーを搭載し、ドイツでの価格は3万ユーロ以下からとなる見込み。

VWはここ数年、電気自動車コンセプトのIDシリーズを発表してきた。そしていま、ようやくそれらのいくつかの生産準備を始め、まずはID.3となる。VWはID.3を年10万台販売することを目指している。

ID.3ハッチバックは同社の新しいモジュールMEBで生産される初のモデルとなる。2016年に導入されたMEBは電気自動車を生産するためのフレキシブルなモジュールシステムで、VWは効率よく低コストで生産できる、としている。

他のモデルもすぐに続く見込みだ。VWは全部で20の電気自動車モデルの展開を計画している。最終目標は2025年までに電気自動車の年間販売台数を100万台にすることだ。

イメージクレジット: Volkswagen

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(翻訳:Mizoguchi)

VW傘下のポルシェ、ディーゼルから完全撤退

Porscheはディーゼル駆動車の製造をやめ、電気およびハイブリッドテクノロジーに投資を集中する。週末に同社が発表した。

Porscheはディーゼルに関して、同じVWグループ傘下の他社ほどには力を入れてこなかった。同社は、Porsche Cayenneなどディーゼルモデルをいくつか提供している。しかし需要の落ち込みとVolkswagenの排ガス不正スキャンダルが、Porscheのディーゼル離れを加速させていた。そしてこのほどディーゼルを永久に見限った。

2018年2月以降、Porscheの製品ラインアップにディーゼル車はない。そして2017年のPorscheにおけるディーゼル車の割合は世界でわずか12%だった。

一方、ハイブリッドモデルへの関心は高まっている、と取締役副会長のLutz MeschkeがLinkedInの投稿に書いた。Panamera車の約63%がハイブリッドモデルだとMeschkeは付け加えた。

「Porscheはディーゼルエンジンを悪者扱いするつもりはない——それは、今もこれからも重要な駆動技術だ」とMeschkeが自身のLinkedInへの投稿で語った。「伝統的にディーゼルエンジンが二次的役割を演じてきたスポーツカーメーカーとして、ディーゼルモデルがなくても将来生き残っていけるという結論を下した」

Porscheは、既存のディーゼルユーザーへのサービスは継続すると言っている。

ディーゼルからの転換は、Porscheの全電動およびハイブリッド車への投資拡大とともにやってきた。

Porscheは、2022年までに60億ユーロ(70億ドル)以上を電気化に投資する計画で、これにはハイブリッドも含まれる。Porscheの新車の半数は電動駆動——ハイブリッドの一部あるいは完全電動——を備えることになるかもしれない

投資額のうち5.8億ドル以上がTaycanおよびそれをベースにした車種の生産に向けられる。Porche Taycanは全電動のスポーツカーでかつてMission Eと呼ばれていた。発売は2019年の予定。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple、フォルクスワーゲンと提携して従業員用無人運転シャトルを開発

Appleは自動運転車の開発でVolkswagenと提携することを決めた。The New York Timesが今日(米国時間5/23)報じた。同紙によると、VolkswagenのトランスポーターT6を無人運転車に改造して従業員向けシャトルバスにする計画だ。

しかしプロジェクトは予定より遅れていて、Appleの無人運転チームはかなりの時間を費やしている。NYTによると、AppleのBMW、Mercedes-Benzらといった製造メーカーとの提携交渉は決裂した。

A Volkswagen T6 van

今月、Appleのカリフォルニア陸運局登録済みの自動運転車は55台に増えた。これはAppleがGeneral Motorsに続いて州で2番目に多く自動運転車を保有していることを意味している。Appleの標準的な自動運転テストでは、センサーと自動運転ハードウェアを装着したLexus SUVを利用している。

AppleとVolkswagenに連絡を取ったので、情報が入り次第本稿を更新する予定。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Volkswagenの自動運転スクールバスは通学だけではもったいないクールバス

自動運転車が普及したら、子どもを学校に行かせることがずっと楽になるかもしれない。そう主張したいVolkswagenはジュネーブのモーターショーに二年連続で、自動運転マイクロバスSEDRICを出展した。この未来のスクールバスは、外観がアメリカの小学校教科書の表紙によくあるような黄色で、中には学童を楽しませるための大型OLEDスクリーンがある。そして椅子の下には、かばんなどのための収納スペースがある。

乗客定員は4人だから、今のスクールバスに比べるとすごく少ないが、学校がこれを数台〜10数台持てば、今の父兄が運転する車による送迎などに比べると、ずっと楽になる。全電動のSEDRICは、親がスマートフォンのボタンを押せば来てくれるし、ドアツードアの運行なので通学時の子どもの安全性も高い。

外部に対しては、大きくて明るくて目立つLEDライトが、運転者や歩行者たちの注意を促す。ドアはガラス製の大きなスライドドアだから、子どもは楽に乗り降りができる。

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明るい黄色の外部塗装と、よく目立つライトにより、このマイクロバスの可視性はたいへん良い。乗客の安全性を再優先する車両だから、これぐらい目立つデザインにする必要があるだろう。

展示品はまだあくまでもコンセプトの段階で、自動運転マイクロバスの未来の姿を示す。でもルックスは今すでに相当クールだから、なるほど、自動運転の時代における子どもたちの都市内移動には、大きなバスは要らないな、と思ってしまう。

スクールバス、というより、クールバスかな。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

フォルクスワーゲンのI.D. Buzzコンセプトは、自動運転時代のマイクロバス

Autodesk VRED Professional 2017 SP1

Volkswagenの新しい電動車、I.D. Buzzは未来のマイクロバスをイメージしたコンセプトで、かつて走るだけでなく、路上でリラックスしたり同乗する仲間と時間を過ごしたファミリー向けキャンピングカー時代を思い出させる。この新しいEVデザインは、Volkswagenのコンセプトカー、I.D. シリーズの第2弾で、今年の北米国際自動車ショーで発表された。

Buzzは1回の充電で270マイル(430 km)走り、全輪駆動で完全自動運転モードを備える。前部座席は後部コンパートメントと向かい合わせて配置できる。用途に合わせてモジュラーシートで最大8人まで乗れるほか、車の全長に伸びる豪華なラウンジシートを2席だけ作り、自動運転させることもできる。

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車載エンターテイメントシステムも、様々な乗車パターンに合わせて設計されており、コンソール中央では着脱可能な大型タブレットが、フロントガラスではAR対応のヘッドアップディスプレイが情報を表示する。Volkswagen IDを使って利用者を識別するので、ドライバーごとに好みを設定できる。Beatsとの提携によるBlutooth対応スピーカーは車外に持ち出してキャンプ場等で使うこともできる。

他の自動運転車と同じく、ライティングシステムを通じて車と人との間で数多くのやりとりがなされる。外部のLEDは自動運転が作動していること等を歩行者に知らせ、車内にはアンビエントムード照明がある。

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VWのマイクロバスはその柔軟性で人々に愛されてきた。冒険心のある家族にとって最適な休暇用乗り物だった。新しいI.D. Buzzの外見はかつてのDNAを引き継いでいるように見えるが、テクノロジー世代に合わせて改訂されている。

Buzzはコンセプトであり、これが生産モデルとして路上に登場する保証はない。しかしVolkswagenは2025年までに電気自動車を100万台販売する目標を掲げており、様々なモデルと共に再イメージされたこのマイクロバスが陽の目を見る可能性は十分にある。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Volkswagenの今度のEVは未来の自動運転を完全に意識、ハンドルがどこかへ隠れてしまう!

Volkswagen Showcar NAIAS Detroit 2017

Volkswagenは、今年の初めにパリのモーターショーで披露したI.D.コンセプトカーの系列を拡張した新しいコンセプトカーを、1月にデトロイトで行われる北米国際オートショーで正式に発表する。今日同社は、そのコンセプトカーの“予告編”をリリースして、その車種の詳細をいくつか垣間見せた。それにより、その設計が、将来の自動運転車を完全に想定していることも分かる。

今回I.D.系列に新たに加わる車種はフル・エレクトリック、ハイブリッドでない完全な電気自動車(EV)で、同社のModular Electric Drive(MEB)がベースだ。この新しいプラットホームをVolvoも使用して、そのEVラインを今後10年間で30車種以上に広げる計画だ。

この新しいコンセプトは、パリのオートショーで紹介されたI.D.よりも未来志向のようだ(I.D.は、MEBをベースとする最初の量産車両になる、と同社は言っていた)。新しいコンセプトカーの設計は完全に自動運転を前提しており、ステアリングホイールはあるけれども、VWのロゴのあるボタンを押すと、ダッシュボードの中へ格納され、運転者がくつろげる空間を作る。

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その設計/デザインはまるで、人間が運転しなくなった時代の車はどうあるべきか、をヴィジョンしているようだ。実際に“ポスト人間運転”の車が路上を走るようになるのは、もっと未来の話だが、今現在の消費者向け自動車に自動運転車の技術を部分的に導入するVWの考え方は、やはりおもしろい/興味深いと言える。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

VWの排ガス不正事件、賠償金の内訳はこうだ

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6月28日、Volkswagenは米国規制当局(FTC(連邦取引委)を含む)、米国の一般原告団、および44の州との間で、TDIディーゼル不正問題に関する約150億ドルの賠償に合意したことを発表した。

おさらいが必要な人のために書いておくと、2015年秋、VWが同社のTDIディーゼルエンジンの制御ソフトウェアを改造し、排ガステスト中と通常走行時とで異なる振る舞いをさせていたことを研究者らが突き止めた。テスト中であることを検出すると ― ハンドルが真っすぐで、一定時間スピードや回転数が変わらない ― エンジンはクリーンな状態で動き、性能は損われるがテストには合格する。通常走行時は、性能が向上するとと共に排ガスも増加した。

賠償金額の内訳は以下の通り:

  • 47万5000台のVWおよびAudiのディーゼル車が、買い戻されるかリースが終了する
  • もし対象者全員がこの支払いを要求すれば、VWによると総額は103.3億ドルに上る
  • VWは「環境改善基金」に27億ドルを投資する
  • VWは米国での無公害車推進活動に20億ドル投資する
  • VWは44の州、ワシントンDC、およびプエルトリコにして6.03億ドルを支払い、消費者保護訴訟の解決に努める

これは、2.0リッターTDIエンジン塔載車のみが対象だ。今後さらに、3.0リッターTDIエンジン車についての示談 ― および追加の支払い ― が待っている。

もしあなたがTDI車のオーナーなら、いくつか選択肢がある。買い取りあるいはリース終了プラス現金、あるいは、排ガス基準に合致するよう車を改造させることができる。前者の場合、買い取り価格はNADA Used Car Guide 2015年9月号の”Clean Trade-In Value”(良好状態下取り価格)に基づく。後者の場合、車を所有し続け(ただし性能は損われる可能性が高い)た上でいくらかの現金をVWから受け取る。改造については、EPAおよびCARBの承認が下りてから実施される。

ソフトウェア改竄は2009年から2015年の車に影響を与えているので、あなたが以前TDI車を所有していて既に売却あるいは下取りに出していることも考えられる。がっかりするのはまだ早い ― その場合でもいくらか現金をもらえるかもしれない。まだウェブサイトに詳細は書かれれいないが、該当する人は注意しておく価値がある。

あなたがどの選択肢に該当するか、どれを利用したいか関わらず、まずこの夏に書類を提出して裁判所の承認を受ける必要がある。実際にTDIのオーナーが現金を手にするか改造を受けるのは2016年秋になる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

米国取引委員会、フォルクスワーゲンを虚偽広告で提訴

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連邦取引委員会(FTC)は今日(米国時間3/29)、Volkswagen Group of Americaを、「同社の『クリーンディーゼル』であるべきVWとAudiの販売促進に使用した広告キャンペーンで、顧客を欺いた」として提訴した。もちろんみなさん覚えている通り、2015年10月の排ガス試験で不正が見つかったあの車のことだ。

本訴訟は、VolkswagenまたはAudiを2008〜2015年に購入したアメリカ人全員の損害を対象としている。さらにVolkswagen社に対して、これ以上消費者を騙さないよう要求した。同社が過去6ヶ月間学習したであろう教訓だ。

FTCによると、Volkswagenは同社のディーゼル車を低排ガスで環境に優しく再販価値を維持できると宣伝した。その7年間に50万人以上のアメリカ人がそれを素晴らしいと感じ、VWとAudiを購入あるいはリースした。

訴状は特に、問題の車が「50州の規制に適合」と宣伝されていたことを指摘している。これは、全米のどこでも、最も厳格なカリフォルニア州でも排ガス試験に通過することを意味している。そして、実際試験には合格したが、誠実なやり方ではなかった。

これらの車は、通常行われるように実験室で排ガス試験を受けていることを検知すると、エンジンの挙動を変えて排出量を減らす数行のコードが組み込まれていた。車が路上を走っている時は、排ガスを犠牲にしてエンジン性能を最適化していた。路上で排気管内のプローブを使って試験したところ、窒素酸化物は基準の最大35倍に達していたことを、国際クリーン交通委員会ウェストバージニア大学の代替燃料・エンジン・排ガスセンターの協力によって発見した。本訴訟は、これを不公正な取引行為であるとして訴えている。

おそらくみなさんは、自分が影響を受けた消費者であるかどうかおわかりだろうが、もし不確かであれば、訴訟の対象は、2009〜2015年のVolkswagen TD Jetta、Passat、およびTouareg、並びに同期間のAudi TDI全車である。該当車種の平均価格は2万8000ドルで、FTCはこれらの車をいかなる価格で購入した顧客に対しても賠償するよう求めて訴えている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

フォルクスワーゲンのApple Watchアプリは、未成年ドライバーにスピードの出し過ぎを警告する

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ドイツの自動社メーカーVolkswagenは今日(米国時間5/5)、同社のモバイルサービスの一環としてApple Watchアプリを提供すると発表した

VWのCar-Netサービスは、2014モデルイヤー以来同社モバイルアプリに様々な「スマート」機能を提供してきた。エアコンのリモート設定、窓の閉め忘れや駐車した場所の確認、燃料・バッテリーの監視などすべてがiOSおよびAndroidアプリで利用できる(正直に言うなら、両プラットフォーム共デザイン要素はかなり奇妙だ)。そして近々、新たなiOSアプリのアップデートによって、腕の上にもやってくる。

いずれの機能も気が利いているが、「必須」と呼べるものではない。ちょっと気を引いたのが、スピードや境界の警告が腕に送られることだ。自分が10代のドライバーだった頃(スマートフォンによる超接続時代の直前)を思いだすと、両親は私が午後の殆どをどこで過ごしていたかも、両親が寛大にも与えてくれた何トンもの金属の塊を、私が責任を持って転がしているかどうかも全く知らなかった。

Car-Netアプリがあれば、家族内の特定のドライバーがスピード制限を越あたり、一定の地域境界を越えた時にアラームを鳴らすことができる。スマートフォンにそれが載っているだけでも親にとっては感激だが、携帯電話の通知は容易に見逃がされてしまう。

Apple Watchなら話は違う ― ポイントは通知を最重要なものだけに限定することだ。ユーザーがその努力をすることを前提にすれば、Car-Netのメッセージは十分目立つ。もしうるさすぎるようになったら、おそらく安全運転について子供たちとじっくり話し合うか、彼らの居場所を監視しなければならないときだろう。

他に便利そうな機能としては、Apple Watchを使ったリモート解錠(2016年モデル以降)だある。もちろん、ドアをアンロックしたりトランクを開けたりする手段はすでにあるが、Apple WatchのApple Payによって、荷物や幼な子を抱えて列に並んでいる時にiPhoneやサイフを取り出さずに済むようになったのと同様、コートのポケットやバッグのキーを探す必要を取り除くことは、日常のフラストレーションを取り除くはずだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook