アップルのAirPowerがNomadの新製品Base Station Proとして蘇る?

アクセサリメーカーのNomadは、Apple(アップル)やその他のQi互換デバイスで使える優れたワイヤレスチャージャーを、すでにいくつか販売している。そして、さらに汎用性の高い新製品を発売する予定だ。新しいNomad Base Station Proは、パートナー企業のAiraが提供する「FreePower」と呼ばれる技術を利用したもの。表面に置いた3台までのデバイスをまとめて充電できる。置く向きは関係ない。3台を同時に充電できるだけもすごいが、普通の充電器とは異なり、充電するデバイスを正しい向きで所定の位置にぴったり合わせて置いたりする必要もないのも素晴らしい。

これは、残念ながらポシャってしまったアップルのAirPowerが目指したものによく似ている。内部には、複数の充電コイルがマトリックス状に並んでいる。それらが相互にリンクすることで、Base Station Proの表面の、どの位置でも充電できるようになっている。おそらく意図的なものだが、AiraのウェブサイトのURLは「airapower.com」となっている。アップルが棚上げした純正アクセサリの名前に1文字だけ加えたドメイン名だ。

Nomadの新しい充電器は、同社の既存の製品と同じ仕上げを継承している。つまり、デバイスを置く面は、黒い柔らかなレザーになっている。周囲のフレームはスレート色のアルミニウム製だ。この充電器も、かなりの高級感を備えている。これも、同社の他のBase Stationから受け継いだもの。

Base Station Proは、各デバイスに対して最大5Wの電力を供給できる。これはiPhoneや、その他のデバイスがサポートする最大電力ではないが、Airaの共同創立者であるJake Slatnick(ジェイク・スラントニック)氏によると、実際にはほとんど問題にならないという。

「ベンチマークテストによって明らかになったのは、私たちの5W出力による充電時間が、他社の10W出力とされている充電器と、ほとんど変わらなかったことです」と、スラントニック氏はメールで説明してくれた。「スマホが熱くなり始めると、充電速度が大幅に低下することもわかりました。その際、電力は5W未満になってしまいます。7.5W以上の充電器は、その電力を、ほんの2、3分しか維持できないようです。現時点でのパフォーマンスは、他社のどんな充電器とも同等で、ほとんどのユーザーは違いに気付かないはずです」。

Nomad Base Station Proは、すべて5Wで最大3台のデバイスの同時充電をサポートする。例えば、2台のiPhoneと、AppleのWireless Charging Caseに入れたAirPodsを一度に充電できる。

この製品には、USB Power Deliveryに対応した27WのUSB-C電源アダプターと、それをBase Station Proに接続するUSB-Cケーブルも付属している。価格は、おそらくかなり高価なものとなりそうだが、実際のところは11月に予約注文が始まれば明らかになるはずだ。

アップルが開発していたものと比べると、少なくともアップルの熱心なユーザーにとって重要な違いが1つある。それはApple Watchの充電をサポートしていないこと。NomadのBase Stationには、Apple Watchの充電機能を統合したモデルもある。しかし、そのモデルには、この新モデルのようなオーバーラップするコイルの設計は採用されておらず、どこに置いても充電できる機能は実現していない。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

トヨタのコンセプトカーLQは車載AIによって人間と友達になる


トヨタは、人を引きつけるような未来の車を開発するためのカギは、車と運転者の間に真の関係を築くことだという予想に対する自信をますます深めている。この「運転者」の部分は、自動運転モードを使う場合には「乗客」と読み替える必要がある。トヨタの新しいLQコンセプトは、2017年にCESで発表されたConcept-iをさらに進化させた車で、「Yui」という仮想車載アシスタントも搭載している。

LQは、Concept-iと共通するデザインの系統とテーマを継承している。その研究開発を担当するTRI(トヨタ・リサーチ・インスティテュート)と連携することで、LQはさらに高度な自動運転機能を獲得した。また、アップデートされたYuiは、運転者に対してより緊密に応答し、運転者の習性や好みを学習して適応する。

Yuiは、音声インターフェイスはもちろん、照明、空調、さらには香りを発散させて運転者と対話し、運転者の気分を整え、車と人間の絆を強くする。また、LQに搭載された自動運転機能から、運転者が操作を引き継がなければならないような場合には、運転者に注意力を維持するよう促すこともできる。

自動運転の能力についてLQは、SAEレベル4の自動運転機能を発揮できるように設計されている。つまり、運転席に座った人が、まったく何もしなくても完全に自動運転できるだけの能力を備えているのだ。パナソニックと共同開発した「Automated Valet」(自動従者)技術も自慢の種だ。これは、駐車場と駐車場、あるいは送迎場所の間を自動的に運行するもの。トヨタによれば、アクセシビリティに関する援助が必要な運転者を手助けすることができるという。

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トヨタとしては、そうすることが理にかなう場合には、運転者がシートに座っている必要があると認識している。そこでLQには、新たに設計されたシートシステムを採用している。座席の中に埋め込まれた空気袋を膨らませて、運転者が正面を向くよう姿勢を正すことができる。また、特に注意力を必要とする局面では、運転者に冷たい空気を吹きかけたりもする。普段は、空気袋はゆっくりとした呼吸リズムを模倣し、穏やかに膨らんだり縮んだりして、運転者にもリラックスした呼吸パターンを促す。

また、色分けされた内装の照明によって、Yuiは運転者や乗客に何かを伝えることができる。たとえば、床に埋め込まれた照明の色を変えることで、車に内蔵されたAIアシスタントが、誰に対応しているのかを指し示す。さらに外部にも、プログラム可能なパターンのプロジェクターを組み込んだヘッドライトなどがあり、車の外にいる人にも視覚的に「語りかける」ことが可能となっている。LQのダッシュボードに内蔵されたディスプレイは、すべてOLEDなので、視認性は高く、消費電力は少ない。また排気ガスの浄化システムも備え、この車の室内の空気の清浄度を新たなレベルにまで高めることに貢献している。

もちろんこれはコンセプトカーなので、こうした技術の多くはこの段階ではまだ理論と現実が混在している。しかしトヨタは、未来の車を機能的なだけでなく親しみやすいものにするというビジョンに熱中しているように見える。私もそれには大いに興味がある。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

Waymoとルノーがパリで2024オリンピックに向けて自動運転交通ルートを探究

自動運転者を開発しているWaymo(ウェイモ)とフランス大手の自動車メーカーであるルノーが共同で、シャルルドゴール空港とパリに隣接する高層ビルの多い巨大業務地区ラデファンスを結ぶ、自動運転車による交通機関を作ろうとしている。ラデファンスには、大きなショッピングセンターもある。これはルノーと日産がこの前Waymoと交わした契約の一環であり、それにより3社は、日本とフランスにおける自動運転車による交通サービスの可能性を探ろうとしている。

とくにこのルートは、2024年夏にパリで開催されるオリンピックに備える準備的プロジェクトとして研究されている。目標は、パリのあるイルドフランス地域の住民に交通の便を提供し、さらに観光客や外国からの訪問者には交通手段の選択肢を増やすことだ。地元は、さまざまなプロジェクトから成る自動運転インフラストラクチャの開発に1億ユーロ(約120億円)を投ずる。

Waymoの自動車事業のチーフでパートナーシップ担当のAdam Frost(アダム・フロスト)氏は声明で「誰もが認めるとおり、フランスは世界のモビリティのリーダーだ。そして弊社はイルドフランス地域圏およびパートナーのルノーグループと協働して、Waymo Driver事業をパリシャルルドゴール空港とパリのラデファンスを結ぶルートに展開することを探究したい」とコメントしている。

特定のニーズを満たすルートを、しかもオリンピックのようなビッグイベントにタイミングを合わせて事業化することは、Waymoをはじめ自動運転サービスの展開にフォーカスしている人びとにとって、パイロット事業の好機だ。なぜならそれは、需要と規制免除とモチベーションと自治体やパートナーからのサポートの完全なブレンドだから。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Uberが食料雑貨宅配サービスのコーナーショップを買収へ

Uber(ウーバー)はCornershop(コーナーショップ)を買収する。Cornershopは食料雑貨配達のスタートアップで、ラテンアメリカ市場にてサービスを提供し、最近は北米初となる都市トロントでのサービスへおシフトした。Uberは米国時間10月11日、必要な規制認可を受けた後に2020年初頭にCornershopの株式の過半数を買収すると発表した。

Cornershopは2015年にOskar Hjertonsson(オスカー・ヘルトンソン)氏、Daniel Undurraga(ダニエル・ウンドゥラガ)氏、Juan Pablo Cuevas(フアン・パブロ・クエバス)氏によって設立された。なお、本社はチリにある。Uberによると、Cornershopは現在の形態でUberのもとで運営され、取締役会の大半はUber出身者が構成するという。

4ラウンドの資金調達でCornershopは、Accel、Jackson Square Venturesなどから3170万ドル(約34億円)を調達している。同社はWalmart(ウォルマート)によって2億2500万ドル(約240億円)で買収されると2018年9月に発表されていたが、メキシコの独禁法当局がそれを阻止したため、今年6月に決裂した。

しかし、WalmartはCornershopとの関係を保っており、つい昨日までトロントで同スタートアップと共にサービスを提供していた。Uberは以前、Walmartとの提携を含め食料雑貨の配達を実験しており、UberでCEOを務めるDara Khosrowshahi(ダラ・コスロシャヒ)氏はUber Eatsの成功を考えると、食料雑貨の配達は同社が事業を拡大するのに適した分野であると述べた。Cornershopの競合企業にはInstacartやPostmatesなどの強豪がいるが、Uber Eatsも当初はずっと有名な企業との競争に直面していた。

この買収はまだ規制当局の承認が必要で、Walmartの買収が失敗したのもそれが理由であり、今後を見守る必要がある。これまで、Uberは食料雑貨の分野ではなんの目的も隠しておらず、なんらかの形でビジネスは成功しそうだ。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

ロケット・ラボの5年間の新FAAライセンス、打ち上げプロセスを合理化へ

Rocket Lab(ロケット・ラボ)は、ニュージーランドにある同社のLC-1発射場からのElectronロケットの打ち上げのたびに許可を得る必要がなくなる、新たな5年間のローンチ・オペレーター・ライセンスを米国連邦航空局(FAA)からから取得した。制限はこれだけではないが、このライセンスはRocket LabがLC-1からの打ち上げ頻度を増やし、より多くの商用小型衛星の顧客にサービスを提供するのに役立つだろう。

これまでRocket Labは、それぞれ打ち上げたロケットごとにFAAからライセンス(または複数のライセンス)を取得しなければならなかった。同社はこれまでそのプロセスをうまく運用してきたようだがこれは追加作業であり、たとえこれまで影響はなったとしても、それぞれの打ち上げに多くの時間と労力を追加していただろう。

Rocket Labによると、これは顧客に「打ち上げの合理化」を提供するもので、小さな人工衛星スタートアップや立ち上げたばかりの宇宙開発企業のスケジュールの変化に、うまく対応できるように設計された柔軟なモデルの運営を容易にし、また同社の打ち上げ能力を最大限に活用することを保証するという。たとえばRocket Labは最近、1つのペイロードを次の打ち上げ用に交換した。

Rocket LabはSpaceX(スペースX)、Virgin Galactic(ヴァージン・ギャラクティック)、Relativity Space(リラティビティ・スペース)などを含む、業界コンソーシアムのCommercial Spaceflight Federationの一員で、現状の商業宇宙ビジネスにより適合するような規制改革をFAAに請願している。SpaceXでCEOを務めるElon Musk(イーロン・マスク)氏は最近、FAAが非常に協力的なパートナーであると称賛し、現在開発中のStarshipのテストのライセンスプロセスについて語った。

このライセンスは、米国での打ち上げのライセンス付与のためのFAAのプロセスとは結び付いていない(LC-1はニュージーランドにある)が、現在のFAAが効率的な方法でビジネスを行うために、若い宇宙開発企業と協力することにより前向きであることを示す、もうひとつの兆候である。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

ポルシェとボーイングは高級電動飛行車を共同開発へ

電動の垂直離着陸機(eVTOL)の業界は競争が激化している。多くの企業が、業界に旋風を巻き起こすことができそうなパートナーを探している。そのためには、一般向けの商用の空の旅の実現に向けて、技術的、および規制に関するハードルを克服しなければならない。そして今、自動車メーカーのポルシェ(Porsche)は、ボーイング(Boeing)との新たなパートナーシップを確立して、この分野に殴り込みをかけようとしている。両社は、「高級」eVTOLのコンセプトを共同で開発するための新たな覚書を締結した。

この新しいパートナーシップでは、都市の空中モビリティの時代において、「高級」であることが、どのような形の製品として実を結ぶのかを探求する。まずは、航空機の設計から、実際に飛行可能なプロトタイプの開発とテストまでを協力して遂行する。さらに、高級な航空サービスの潜在的な市場が、どんなものになるのかを研究する。

皮肉なことに、近い将来においては、空中モビリティのサービスは、コスト、アクセス性、利用方法、どれをとっても「高級」なものにならざるを得ないと思われる。すでにUberや、他の会社は、短距離用のコミューターヘリのサービスを導入して、混雑した空港のハブ間を接続している。こうしたサービスのコストを見れば、それが都市間や空港間を結ぶ大量輸送手段の代わりになるものではないことは明白だ。

それでも、今回のポルシェとボーイングの提携は、空中モビリティが、価格、サービスのレベル、アクセス性などの点で、将来広がりを見せることに期待したものだろう。特にポルシェは、都市の航空輸送が2025年ごろから急激に増加する、という自社のコンサルティンググループによる調査結果を拠り所としている。それが、今回の提携を後押ししたのは間違いない。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

イーロン・マスクが「NASAはSpaceXの知財権を自由に配布OK」と発言

SpaceXのCEOであるElon Musk(イーロン・マスク)氏は米国時間10月10日間、米国カリフォルニア州ホーソンの本社でNASAのジム・ブライデンスタイン長官と共同会見を行い、同局と提携している商業有人宇宙飛行プログラムの最新状況を報告した。 現状と次のステップの詳細に関する所見の中でマスク氏は、同社がNASAと共同開発している知的財産権は誰とでも共有していいと繰り返し発言した。

マスク氏は質疑応答の開始当初、SpaceXが宇宙船Crew Dragon(クルー・ドラゴン)用パラシュート開発プログラムで得た知識は、誰に提供してもいいと語った。SpaceXは、Crew Dragonカプセルが地球に無事生還するために使用するパラシュートの第3世代を現在開発している。

「私はジム(ブライデンスタイン長官)にSpaceXのデータは独占されるべきではないと繰り返し明言してきた」とマスク氏は語った。「どのライバルも使っていい。無料で」。

その後マスク氏は、NASAのテーブルにあるSpaceXの知的財産は事実上すべて、同局が適切とみなせば自由に配布できると語った。

「はっきりしておきたい。NASAは、当社の全知的財産権をNASAの望む誰とでも共有できる」と同氏は言った。それに対してブライデンスタイン長官は、同局としてこの自由を心から感謝しているが、配布には一定の制限を設ける必要があると答えた。

「知的財産権の中には一般人あるいは我が国のことを思っていない国とは共有できないものがある」と語り、パートナーが情報技術を厳重に管理し保護手段を設けていることが大切なのはこれが理由であると付け加えた。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Holorideが「車内VR」アトラクションを初公開

Audi(アウディ)をスピンアウトしたHoloride(ホロライド)は、Ford(フォード)およびUnversal Pictures(ユニバーサル・ピクチャーズ)との提携によって初めて製品を一般公開する。同社はバーチャルリアリティーに独自の工夫を加えた製品開発に特化している。自動車が走っている間に乗客が体験する車内VRだ。

車の中でVRというと矛盾や危険を感じるかもしれないが、Holorideのアプローチを知れば、十分理にかなっていることがわかる。TechCrunchは今年のCESで体験し、車の移動とバーチャル没入環境をマッチングさせた同社の技術が驚くほど魅力的な体験を実現していると感じた。

この会社はこれまでに水中アドベンチャーやマーベルのアベンジャーシリーズなどを手掛けてきたが、今回公開するのは「フランケンシュタインの花嫁」というアトラクションで、10月14日から11月9日までハリウッドのユニバーサルシティウォークで無料公開される。ニュースリリースによると、登場するバーチャルモンスターや障害物は、すべて2020年モデルのFord Explorer SUVの中で体験するアトラクションにマッピングされている。

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エンターテイメント技術のスタートアップ、Holorideは、フォードおよびユニバーサル・ピクチャーズと提携して 「Unviersal Monsters Presents Bride of Frankenstein Holoride」を開発した。この没入感の高いVR体験は、ハリウッドのユニバーサルシティウォークで無料公開される。

ストーリーはユニバーサルの悪霊映像専門のサブブランドであるUniversal Monsters(ユニバーサル・モンスターズ)が担当し、Holorideは車のスピードやステアリング情報などのドライビングデータを使って、プレイヤーの実際の移動とVRを同期させる。

フォードとの提携は、アウディがこのベンチャーをスピンアウトさせた理由のひとつでもある。当時フォードは、Holorideがどのメーカーの車の後部座席でも使わえることを願っていると語った。

今回の同社初の一般公開は、Holorideチームにとって将来の商品化やテクノロジーの展開計画を占う重要な試みだ。車内VRはニッチなユースケースに思えるが、そのニッチが、自宅用にヘッドセットを買いそうにない多くの潜在ユーザーにVRを使ってもらうきっかけになるかもしれない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Gnarbox 2.0バックアップSSDは現場でも自宅でも写真家の力強い味方

プロの写真家はもちろん、大量の写真を撮るのが好きな愛好家は、たとえ最大サイズのSDカードを使っていても、すぐに満杯になってしまうことを知っている。特にJPEGとRAW形式の両方や、そして4Kビデオなどの大きなファイルサイズでの撮影しているときには。

この問題の解決策は、やはり優れたモバイルバックアップドライブだろう。要件に見合う製品は多数あるが、中でも新しくリリースされたGnarbox 2.0は最も優れたものかもしれない。高速のSSDストレージを搭載していることに加えて、小型の独立した写真コンピューターのように動作するからだ。

これはGnarbox(ナーボックス)のバックアップソリューションの第2世代である。私は第1世代のHDDベースのバージョンを長年愛用してきたが、このバージョン2.0は便利な機能を山のように追加している。例えば、256GBから1TBの選択肢がある超高速SSD、野外での利用をさらに便利にする新しいOLEDディスプレイ、そしてスペアのバッテリーを用意することで電池切れのリスクを軽減できるリムーバブルバッテリー機構などだ。

シンプルで簡単なバックアップ

まずSDカードの迅速で簡単なバックアップだ。これはGnarbox 2.0が提供する最も素晴らしい機能ではないものの、最もよく使われる機能だろう。デバイス自体には最大75MB/秒で転送できるSDスロットを備えており、転送能力に応じて最大350MB/秒でカメラまたはカードリーダーから直接転送できるUSB-Cポートを搭載している。SDカードまたはカメラを接続すると、画面にオプションが表示され、接続したドライブの内容をワンクリックで完全にバックアップできる。これによって、撮影を続けるための保存、削除、スペースの確保がとても簡単になる。

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私は2つのイベントと撮影目的の休暇を含む9日間の旅行で、この機能を頻繁に利用した。新しいソニーの一眼カメラ「α7R IV」を使い、RAWとJPEGの両フォーマットで撮影すると私の128GB SD+64GB SDのバックアップカードでも、あっという間に空き容量が埋まってしまう。そんな時でも、場所を変える前に、カードの1枚をGnarboxのスロットに挿してバックアップボタンをひと押しすれば、数分で完全なバックアップが完了する。

経験上、このプロセスは堅実で信頼性が高く、単にカードに頼っていたときに比べて実質的に撮影に対して10倍のスペースを与えてくれる(私は通常、10GBのものは除いて、同じサイズのバックアップSDカードを出張には持っていかないのだ)。Gnarbox 2.0は、初期設定ですべてのデータを撮影日ごとのフォルダーに整理してくれるので、撮影後に作業場所などで写真を整理・加工する際に便利だ。

モバイルで使えるレビュー&レーティングマシン

素晴らしい撮影コンテンツが揃ったらGnarboxのモバイルアプリを使用してドライブを接続し、撮影したものを確認したり、写真を素早くレーティングしたりできる。これで後ほどPC上で行う作業量を減らせるだろう。

現在、Gnarbox SafekeepとGnarbox Selectsという2つのアプリが、Gnarboxから提供されている。Safekeepを使用すれば、デバイスのすべてのデータにアクセスすることが可能で、アプリ間で写真を移動するためのファイルブラウザーとして使える。とはいえ、おそらく最も頻繁に利用するのはSelectsのほうだ。主要なカメラのRAWフォーマットに対応しており、RAW画像を高速プレビューできるだけでなく、素早くレーティングやタグを加えたりできるので、デスクトップPCでのコレクション編集の準備をスマートフォン上で整えられる。

Selectsを使用することで、Gnarbox SSD自身のファイル、または接続されたメモリカードやストレージメディア上のすべてのファイルを確認できる。従って、例えば外付けSSDのSamsung T5のようなものを、すでにバックアップソリューションとして使用している場合はその中身を見ることもできる。こうした情報はすべて、Adobe Lightroomなどのアプリケーションに表示され、ワークフローが円滑になる。

すなわち、すべてをインポートするのを待つことなく、そして現場でその撮影で何をしようとしていたのかを後で思い出そうとするのでもなく、事前にレーティングとレビューを済ませておくことで、写真を整理するプロセスにかける時間を大幅に削減できるのだ。

現場から簡単に共有

時間の節約について言えば、Gnarbox 2.0は撮影から共有を迅速にこなす手助けもしてくれる。これはライブイベントで作業しているときや、いま目の前で起きていることに対する報道写真を撮影するときにとても便利だ。このデバイスは、開封時からモバイル版のLightroomが使えるようになっている。つまり携帯電話やタブレットに接続することで、新しいコレクションのソースとしてデバイスを使えるし、直接ファイルを転送できるのだ。これにより、RAWファイルに素早く編集を加えたり、完成したJPEGをエクスポートしたり、ソーシャルアプリやウェブサイトに直接共有したりすることができる。

アップルはiOS 13で新しいファイルシステムを採用したが、Gnarbox 2.0はiPhoneの大容量ストレージデバイスとしても利用できる。Gnarbox 2.0は写真だけでなく、ビデオも同様に保存・管理できるので、モバイルビデオワークフローにも最適だ。

ホームワークステーションコンパニオン

Gnarbox 2.0 3Gnarbox 2.0は外出先で活躍するが、撮影から戻ったあとの自宅の仕事用ドライブとしても完璧だ。この記事では1TBバージョンをレビューしているが、使用可能な内蔵容量が大きいことはかなりの利点だ。なぜなら、すべての作業ファイルを1カ所で扱うために必要なすべてのスペースを提供できるからだ。

前述のように、高速転送が可能なUSB-Cを搭載しているので、メインワークステーションからドライブ上のファイルを直接快適に操作できる。またそれは、仕事をするためにファイルを必ずしもローカルに移動する必要がないことを意味している。ひと手間を減らし、コンピューターのディスクスペースを節約してくれる。

Gnarbox 2.0は、オンボードOLEDメニューシステムを使用することで、大容量USBストレージモードに簡単に切り替えられる。ただし、このスイッチ操作は手動だ。なぜなら初期状態ではコンピューターに接続されるUSB-CポートはGnarboxの充電に使われるからだ。とはいえ、一度モードを切り替えてしまえば、Gnarbox 2.0をコンピューターに接続してその中にアクセスすることは、他の大容量デバイスを接続した場合と同じくらい容易だ。

前述のように、ドライブ上の写真はキャプチャした日付で整理されるほか、必要に応じてフォルダー構造の作成方法をカスタマイズできる。そして、LightroomやCapture Oneなどの写真編集ソフトウェアでインポートする対象に選べる。

結論

Gnarbox 2.0 5Gnarboxは、従来モデルの完全な後継製品とするため開発に時間をかけてGnarbox 2.0を生み出した。これは、現場用写真サーバーとミニコンピューターのユニークな組み合わせであり、取り外し可能なバッテリーパックや防塵・防滴といった気の利いた機能の採用によって、使い勝手が向上している。結局のところ、Gnarbox 2.0と完全に競合できるものは市場に存在していない。まあ求めるものによっては、WD(Western digital、ウェスタンデジタル)のMy Passport Wireless ProやLaCie(ラシー)のRugged Boss SSDなどが、一部の機能をより低価格で提供してはくれるのだが。

私がレビューした1TBバージョンは899ドル(約9万7000円)。256GBと512GBバージョンはそれぞれ499ドル(約5万4000円)と599ドル(約6万4000円)であることを考えると、Gnarbox 2.0は明らかに万人向けのプロダクトではない。プロフェッショナルなワークフローのためのプロフェッショナルなツールであり、価格もそれなりに高価だ。とはいえ、自宅や外出先で作業するために、最大限の柔軟性を備えたコンパニオンストレージソリューションを必要としている忙しい写真家は、このデバイスは間違いなく対価を支払う価値のあるものだ。

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(翻訳:sako)

Virgin Orbitが火星への初の商業小型衛星の打ち上げを計画

Richard Bransons(リチャード・ブランソン)氏が率いる小型人工衛星打ち上げ企業のVirgin Orbit(ヴァージン・オービット)は米国時間10月9日、商業用のキューブサット(小型人工衛星)を火星に投入するミッションを、初めて遂行すると発表した。Virgin Orbitはポーランドの人工衛星企業のSatRevolutionと共同でコンソーシアムを設立し、同国の学術機関と共同で少なくとも1機、最大3機の火星へと向かう小型人工衛星の打ち上げに取り組んでいる。

このコンソーシアムは、2機の小型衛星を火星へと投入した、2018年のNASAのJPL(ジェット推進研究所)の火星探査ミッション「MarCO」に連なるものだ。MarCOの初期研究では、50kgかそれ以下の重量の人工衛星でも火星とそれを周回するフォボスの画像収集を含め、有意義な科学調査が可能であることを示した。Virgin Orbitによると、同社が打ち上げる人工衛星は火星の大気組成に関する重要な情報や地下の水を探査することもできるという。

ワルシャワをベースとするSatRevolution(サットレボリューション)は商業宇宙産業にて経験があり、今年4月にはポーランド初の商業用小型衛星を軌道へと送った。このミッションにはAGH科学技術大学とワルシャワ工科大学、その他にも多くの大学が関与しており、宇宙産業における研究の経験も持っている。今回の計画では大学とSatRevolutionが開発した宇宙船をボーイング 747-400を改造した母艦から、Virgin OrbitのLauncherOneロケットにて打ち上げる。

Virgin Orbitは今年中に最初の軌道ロケットの打ち上げを計画しており、それに備えた最終テストをおこなっている。同社は実際には動作しないロケットをボーイング 747-400の主翼から投下する重要な試験を成功させており、早ければ来年にも英国からロケットを打ち上げる契約に署名している。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

商業衛星の寿命を伸ばす初の宇宙船の打ち上げに成功

これまで商業衛星は事実上使い捨てだった。数トンもある10年以上稼働する巨大衛星でさえ、いずれは燃料が切れて大きな宇宙ゴミになるか、何らかの機会的故障によって終末迎えることになる。Northrop Grumman(ノースロップ・グラマン)が開発し、ロシアのソユーズに乗って米国時間10月9日に打ち上げられた新しい宇宙船が、それを変えるかもしれない。

MEV-1と呼ばれる衛星補修宇宙船は、軌道上のインテルサット901と出会い、自身の軌道修正用ロケットエンジンを使って衛星を理想的な目標軌道に戻すという特別任務を担っている。その結果、18年を経過した古い衛星の寿命を最大5年間伸ばすことができる。インテルサット901の軌道修正に成功すれば、MEV-1が推進燃料の枯渇したほかの軌道衛生にも同じことができる可能性は高い。

事実、MEV-1宇宙船自身の耐用年数15年に設計されており、ドッキングとアンドッキングを複数回実行できるので、2トン前後の地球同期衛星にドッキングして15年以上ミッション期間を延長させるとNorthrop Grummanは表明している。

これによって商業衛星は新しい時代を迎え、運用コストがさらに削減されることでスタートアップや小さな会社でも利用できるようになる可能性がある。NorthropのMEV-1は、実質的に宇宙の曳航船であり、地球同期衛星の寿命を倍増させることができる。これはもしMEV-1が複数の顧客を見つけて開発と打ち上げのコストを分散できれば、莫大なコストをかけることなく大きな利益を上げられる可能性がまだまだあることを意味している。

ほかにも衛星支援プロジェクトは進行中であり、先週TechCrunch DisruptのStartup BattlefieldでファイナリストになったOrbit Fabなどの会社は恩恵に預かるかもしれない。Orbit Fabは宇宙で衛星に燃料補給するシンプルなシステムを開発している。補給宇宙船が衛星とドッキングすることなく、繋がって燃料を補給できる方式だ。ほかにも、複数の顧客の要求に応じてモジュールやセンサーをアップグレードすることで、衛星の設計や開発、打ち上げへの投資の見返りを最大にする宇宙補給サービスが考えられる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

トヨタとGM、Nvidia、ボッシュらが新たな自動運転技術コンソーシアムを結成

我々はまだ自動運転におけるコラボレーションの段階で、消費者が日常的に利用できるようになるのはかなり先のことだ。つまり、米国時間109日に発表された新しい「オートノマス・ビークル・コンピューティング・コンソーシアム(AVCC)」のような団体が形成される機会はたくさんある。AVCCにはARMBosch(ボッシュ)、Continental(コンティネンタル)、GM、トヨタ、NvidiaNXP、デンソーが含まれ、今日の自動車業界をリードするチップメーカーや一流サプライヤー、自動車メーカーが集まった。

AVCCの目標は、「自動運転車を大規模に展開するために最も重要な課題を解決する」ために協力することで、これは自動運転が商業的に利用可能な技術になり、最大の利益を得ようとする努力を結集し、商業化を加速させるためのものだ。自動運転技術はここ数年、熱心な投資と注目を集めてきた分野だが、これらの企業が投資から本当に利益を得られるようになるまでには、まだ時間がかかる。

では、この目標の達成にはなにが必要だろうか。まず、AVシステムのアーキテクチャとコンピュータが遵守すべきサイズ、温度、消費電力、および安全基準を概説した、推奨仕様を定義する。この基準を守ることで、高価で少量しか生産できないプロトタイプから、商業規模でのAVシステムの製造と展開へと移行できるようになる。

しかしこのグループの目標は、単にシステムの仕様を定義するだけではない。参加企業は「共通の技術的課題を研究」し、実際に自動運転車を路上で走らせる際に克服すべき根本的な技術的課題を克服するために、力を合わせることになる。

もちろん、グループの初期メンバーには上記の企業しか含まれていないが、新しいメンバーにも門戸は開かれている。

 

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

NASAは月面用の宇宙服を将来的には民間企業にアウトソーシングへ

NASAは、特に宇宙服に関して、業界からの情報を求めるという正式なリクエストを発行した。宇宙服の生産と付随するサービスを、外部の業者に委託するための将来の道筋を探ろうと考えている。

これは、宇宙服の設計と生産を、ただちにアウトソーシングするという意味ではない。NASAは、最初のArtemis(アルテミス)ミッションで使う宇宙服を自ら開発し、検証するつもりでいる。実際にArtemis IIIでは、引き続きアメリカ人男性と、最初のアメリカ人女性を月面に送り込む予定となっている。その後のArtemis計画としては、さらにAltemis 4から8まで、5つのミッションが提案されている。そのうちの4つでは、乗組員を月まで運ぶことになっている。

もちろん、すでにNASAは、民間企業だけでなく、学術機関や研究者とも協力して、自らの宇宙服に組み込むべき技術について検討してきた。現在の探査用宇宙服が、将来の設計の基礎となること前提とした上での話だ。しかしその一方で、宇宙服の製造と検査を、その業界のパートナー企業に完全に移管することも視野に入れている。さらに、そうしたパートナーが「宇宙服の進化を促進させる」ことにも期待している。また、現状の宇宙服の設計の改良も持ちかけたいと考えている。

NASAは、宇宙服だけではなく、船外活動の際に宇宙服と組み合わせて使うツールやサポート用のハードウェアに関する情報も求めている。飛行士を運ぶ輸送船の内部や、地球と月面の中継基地となるゲートウェイでも、そうした宇宙服がうまく機能する必要があるからだ。

それからNASAは、宇宙服や宇宙遊泳を、うまく事業化するにはどうすればよいか、といったことについても、多くの企業から話を聞きたがっている。NASAの外部の顧客にも、そうした技術を提供するためだ。

最近のNASAは、Artemisだけでなく、将来の火星探査、現在のISSに関して、さらにISSを事業として企業に引き継いでもらう可能性などについて、より深く業界と提携することに強い関心を示していることが見て取れる。それを考えると、宇宙服についての動きも、まったく驚きではない。NASAが発行した完全なRFI(情報依頼書)は、ここから入手できる。宇宙服のスタートアップを始めたいと考えている人は、見てみるといいだろう

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

軌道上の人工衛星に燃料補給するスタートアップOrbit Fabが約3億2000万円を調達

今週サンフランシスコで開催されたTechCrunch Disrupt Battlefieldに出場したOrbit Fab(オービットファブ)が、300万ドル(約3億2000万円)のシードラウンドをクローズした。Type 1 Ventures、TechStarsなどが出資した。Orbit Fabは宇宙空間でのロボットによる燃料補給技術で勢いに乗っており、今回の資金がさらに後押しする。

今年初めに達成したあることから、Orbit Fabという名前を覚えている人もいるかもしれない。国際宇宙ステーションに水を供給した最初のスタートアップになったのだ。それ自体も成果だが、軌道上の人工衛星に燃料補給する技術にも使えることを実証する結果となった。人工衛星に燃料を補給できれば商業衛星ビジネスに与える影響は計り知れない。高価な人工衛星の運用寿命を大幅に延ばすことができるからだ。利益率が上がり、収益性の高いビジネスになる。

共同創業者のDaniel Faber(ダニエル・フェイバー)氏とJeremy Schiel(ジェレミー・シエル)氏は創業前から業界では旧知の仲で、2人とも15年以上宇宙技術ビジネスでリーダーシップを発揮する立場にいたこともあり、Orbit Fabは創業後1年も経たないうちに宇宙で使える技術を実証できた。CEOのフェイバー氏とCMOのシエル氏は、Deep Space Industriesで出会った。フェイバー氏が同社のCEO、シエル氏は契約社員だった。

シエル氏はインタビューで「後日再会することになって、この産業を進化させるビジネスモデルをいくつか真剣に検討した。業界の動きとも歩調があっていて実際に顧客がついたのは衛星の燃料補給ビジネスだった。Elon Musk(イーロン・マスク)はロケットを再利用可能にしつつある。いよいよ人工衛星も再利用する時代が来たと思った」と語った。

2人は2018年1月に会社を設立して早速取り組み始めた。その後、同年6月にOrbit Fabにとって最初のラウンドとなるプレシードラウンドでサンフランシスコのBoltから投資を確保した。契約も2つ獲得した。NASAと国際宇宙ステーション国立研究所からだ。

「およそ4カ月半で燃料補給試験機に飛行適格かつ有人レベル(人間を運ぶに足る安全性)の評価をを得た。2018年12月と2019年3月に国際宇宙ステーションに飛ばした2つの試験機をNASAが評価した」とシエル氏は述べた。

なぜそんなに早くできたのか? フェイバー氏はリードエンジニアのJames Bultitude(ジェームズ・バルティテュード)氏の功績によるところが大きいと言う。国際宇宙ステーションに5つのペイロード(航空宇宙における貨物や旅客)を運んだ実績を持つ熟練した宇宙技術者だ。

「彼はペーパーナプキンに描いたプロジェクトのアイデアを4ヵ月半でハードウェアとして実現した。すべてがNASAの有人レベルの安全基準に適合していた。偉業だとしか言いようがない。NASAに急いでもらう必要があった」とフェイバー氏は語った。

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フェイバー氏は、Orbit Fabの成功理由として米国の宇宙機関を動かす能力を挙げ、こんな話をした。National Lab(国際宇宙ステーション米国国立研究所)が予定していた宇宙機への試験貨物積載を中止しようとした際、Orbit Fabはその週末にNASAの最上層部に掛け合い承認を得て何とか飛行にこぎ着けた。

スタートアップとしてNASAと仕事をすることに関してフェイバー氏は「様相が変わってきた。NASAは若い企業やスタートアップと仕事をすることに前向きになっているし、適応もしている。それが今までとは異なるイノベーションを現場にもたらしている」と述べた。

「NASAと電話していると変化がはっきりわかる。彼らの変化を電話越しに感じ取ることができる」と彼は言う。

Disruptのステージで、Orbit Fabは燃料補給用のロボットコネクタのデモを初めて行った。構想はこうだ。メーカーが標準的なノズルを人工衛星の設計に組み込む。ロボット給油機がノズルを探し出し、カプラーを介してしっかりと人工衛星と接続し、推進剤を注入する。

Orbit Fabはすでに、Northrop Grummanを含むパートナーと協議を始めている。衛星関連のロボットサービスとメンテナンスの業界団体であるRendezvous and Servicing Operations(CONFERS)のメンバーにもなっている。

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(翻訳:Mizoguchi)

NASA初の実験的全電動航空機X-planeがテストを開始

NASAが近く、ほぼ20年ぶりに有人機のX-planeを飛ばす。X-planeはNASAがさまざまな技術をテストするための実験的航空機の総称で、フライトシミュレーターのX-Planeとは異なる。そのX-planeはX-57 Maxwellと呼ばれ、もうひとつ重要なのはNASAにとって初めての全電動の実験機であることだ。

NASAがX-57 Maxwellを米国カリフォルニア州のアームストロング航空研究センター(Armstrong Flight Research Center)に送付したことは、地上試験の開始が近いことを意味している。そして地上試験がOKとなったら飛行試験を開始する。この全電動のX-57以外にもNASAには、航空機の電動推進システムをテストするための航空機がいろいろある。それらは、来るべき航空輸送の全電動化に向けて、さまざまなスタンダードや設計慣行、認定計画などを作っていくための研究基盤でもある。それは、今勃興しつつある電動垂直離着陸機(VOTL機)による短距離交通の業界も視野に入れている。

NASAの計画では、今回のX-57およびその各種変形バージョンによるテストの結果は産業界やそのほかの諸機関、および規制当局と共有する。X-planeプロジェクトはまた、飛行の効率化や騒音の削減、人間の生活環境の安全などの面で、NASAが日常的な商用航空産業に対して技術的貢献をする手段のひとつにもなる。

画像クレジット: NASA

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

マイクロソフトのSurface Pro 7が遂にUSB-Cを搭載、10月22日発売

Microsoft(マイクロソフト)は米国時間10月2日のハードウェアイベントにて、新モデルとなるSurface Pro 7を発表した。新型のSurface Proは、ついにUSB-Cポートを同社のコンバーチブルラップトップに追加した。これは、普及しつつある接続規格を待ち望んでいたファンにとって歓迎すべき変更である。

最新モデルのSurface Proは10月22日に発売され、価格は749ドル(約8万円)から。今日から予約注文が始まる。

これまでのSurface同様、Surface Pro 7も角度調整が可能な折り畳み式キックスタンドを備えた12インチのタブレットだ。キーボードカバーは取り外し可能で、スタイラスのSurface Penを使って書き込んだり絵を描いたり、メモもできる。

また、Surface Proには 「studio mics」(スタジオ・マイク)も搭載されており、これは新しいSurface Laptopにも採用されている。

「Studio micsはあなたの声と環境に完璧にチューンされ、周囲の音ではなくユーザーの声をキャプチャする」と、イベントで新デバイスを発表したデバイス担当コーポレートバイスプレジデントを務めるRobin Seiler(ロビン・セイラー)氏は伝えた。これは、通話やメッセージにおいてスマートフォンとコンピューターとを接続する機能を搭載した、WindowsアプリのYour Phoneでも利用される。

セイラー氏によると、Surface Proは市場で最も人気のある2 in 1製品で、Fortune 500企業の75%以上がSurfaceデバイスを購入しているという。

Microsoftは、Connie(コニー)というアーティストがデジタルペイントにPenを使っている動画で、Surface Proのクリエイティブな可能性を強調し、また2 in 1デバイスでのOfficeのさまざまな機能のライブデモで、生産性をアピールした。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

GoProが新アクションカムのHero8 BlackとMAXを発表

GoProはHeroシリーズと360度アクションカメラの新バージョンを発表した。399ドル(約4万3000円)のGoPro Hero8 Blackの最大の変更点は、GoPro独自のマウントシステムをケースに直接組み込んだ新ボディデザインになり、自撮り棒や吸着マウント、ボディマウントなどに取り付けるための、アドオンフレームが不要になったことだ。

GoPro Hero8 Blackは1080pから4Kの解像度で撮影でき、独自のデジタル安定化技術の第2世代バージョンことHyperSmooth 2.0も搭載されている。GoPro Hero7で初公開された最初のHyperSmoothはその有効性が称賛されたが、新バージョンはさらに強力で、その効き具合を調整できる新しいオプションが存在する。

GoPro独自の可変録画モードことTimeWarpもバージョン2.0にアップグレードされ、マイクなしでの録画での防風効果が向上した。本体の変更によりレンズは取り外せなくなったが、GoProはフィルタ用の新しいマウントシステムを間もなくリリースする予定だ。

新デザイン以外にも、一連の新しい別売りアドオンがあり、GoProはこれを「Mods(モッド)」と呼んでいる。ショットガンマイクを内蔵したMedia Mod(79.99ドル、約8600円)や、フリップアップ式の液晶ビューファインダーを備えたDisplay Mod(79.99ドル、約8600円)、200ルーメンの動画用LEDライトを搭載したLight Mod(49.99ドル、約5400円)が用意される。

もう1つの新しいカメラ ことGoPro MAX は、499ドル(約5万4000円)のGoPro Fusionの後継機で、360度の撮影が可能だ。また、優れたシングルレンズ撮影や従来どおりの広角撮影、そしてMax HyperSmooth(名前のとおり、非常に強力な)と呼ばれる独自のHyperSmoothスタビライズ機能が利用できる。

GoPro MAX にはフロントディスプレイが搭載され、360度動画よりも動画編集の柔軟性と、より簡単に動画をvlog(ブイログ)したい先進的なコンテンツクリエーター向けのようにみえる。

GoProはDJIやInsta360など、ホームカテゴリにおける競争激化に直面しているが、今回のアップグレードは既存のHero7と比べてクオリティが高められた意義ある改善であり、新しいオールインワンボディデザインは外出先でもさらに便利なはずだ。

GoPro Hero8の予約受付は10月15日から、そしてGoPro Maxの出荷は10月24日からとなる。

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(翻訳:塚本直樹Twitter

NASAの惑星探査用の新望遠鏡は気球に乗って大気圏の外縁に浮かぶ

最新の望遠鏡は星からの光を適切に濾過することによって、約4万メートル上空から地球に似た星を見つけることができる。その、マサチューセッツ大学 ローウェル校が作った望遠鏡は米国時間10月1日の朝、ヘリウムガスを積めたフットボール場ほどの大きさの巨大な気球に乗せられてニューメキシコ州フォートサムナーから飛び立った。

「PICTURE-C」と呼ばれるその望遠鏡は重さが800kg近くあり、長さは約4m、幅は1m近い。それを視界が澄明な地球の大気の外縁に定置するためには、それぐらい大きな気球が必要だ。それでも空中に定位できるのはほんの数時間で、その後は分解されてパラシュートで降下する。従って装置そのものは再利用性がある。

NASAが大学に560万ドルを助成した5年におよぶこのプロジェクトは、来年再び望遠鏡を気球に乗せて飛び立ち、研究者のための画像をさらにたくさん撮る予定だ。このプロジェクトで、地球に似た惑星以外のほかのものが発見されるかもしれない。環境光や他の星からの光に邪魔されない、初めてのとてもクリアな観測だから、これまでの観測では見えなかったものが初めて見える可能性がある。

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画像クレジット: NASA

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

インスタビデオの活用を推進する「@creators」アカウントが登場

米国時間9月30日、Instagram(インスタグラム)は、YouTubeに代わる有望なプラットフォームを見つけたい個人のクリエイター向けに新しいツールを公開した。「@creators」という専用のアカウントがそのツールで、インスタグラムでもっと活躍したい人々のためのヒントとコツが提示される。

インスタグラムはこのアカウントにFAQのストーリーを投稿し、ピン固定している。またインスタグラムを活用している実在のクリエイターからの証言もある。そして、どのように認証を受けるかという疑問に回答している。これは一部の人々からほんとうによく尋ねられる質問なのだろう。

@creatorsの投稿には有用なヒントが含まれている。例えばインスタグラム利用者の60%は音を出してストーリーを見ているという。このアカウントがビデオ制作のヒントやツールを積極的に提供しようとしていることは明らかだ。ビデオはインスタグラム上で成長している分野であり、不満を持っているYouTuberや若年層のクリエイターの新たな活動の場にする方策と考えれば、当然と言える。

ビデオの活用はインスタグラムにとって大きな可能性を秘めている。@creatorsのアカウントは、プラットフォームを求めるクリエイターたちへのアプローチのほんの一部ではあるが、いい取り組みだ。

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(翻訳:Kaori Koyama)

イーロン・マスクの次世代宇宙船Starshipは半年以内に衛星軌道に、来年には有人飛行

SpaceX CEOのイーロン・マスク氏は、同社の次世代宇宙船であるStarship(スターシップ)に関する最新情報を発表した。Starshipは完全な「迅速再利用性」を実現するために設計されている。マスク氏は、スターシップの設計の背後にある技術について語ったが、それらは2017年に最初に発表されて以来、テストと開発を通じて進化を遂げてきたものだ。

数ある最新情報を説明する中で、マスク氏はStarshipが人類の惑星間フライトにどのように使われるかを説明した。その中には軌道上に打ち上げ済のタンカーStarshipとドッキングすることによって、空中で推進燃料を補充するといったことなども含まれている。これは、特に他の宇宙施設へ届けるために100トン近くの貨物を搭載する宇宙船が、打ち上げ後に地球から月または火星への移動に十分な推進燃料を補給するためには必要な措置だ。

エロン・マスク

これらには、惑星の表面に基地を建設するための資材だけでなく、惑星から惑星への長距離飛行を行う最大100人の乗客も含まれている。

とはいえ、それらは依然として非常に長期的な目標である。マスク氏は現行世代のStarshipプロトタイプの開発と軌道に乗る予定の将来のStarship、そして最初の有人飛行についても詳細に説明を行った。

Starship Mk1、Mk2、および今後登場するMk3およびMk4オービタルテスター(軌道試験機)はすべて、フィン(ヒレ)のあるデザインを備えているが、これは地球の大気に腹部を水平に保ちながら再突入し、振り子のようなスイングで姿勢を変えて、タッチダウンのために垂直状態になる前に、抵抗を高めて速度を落とせるようにするためのものだ。イベントで披露されたように、シミュレーションで示された映像は信じられないようなものだった。なにしろそれは現在のFalconブースターの着陸プロセスよりも、制御されているとはいえ、はるかに扱いにくいもののように見えたからだ。

SpaceX Starship Mk1 29再利用のための重要なコンポーネントであるStarshipプロトタイプのフロントフィンは、再突入の方向を決めるのに役立つ

マスク氏はまた、宇宙船を軌道に乗せるために使用されるブースターであるSuper Heavyで計画されている設計についても紹介を行った。Starship自身の約1.5倍の高さの、この液体酸素を動力とするロケットには、37個のラプターエンジンが搭載され(Starshipには6個しか搭載されない)、さらに6本の着陸脚と、自身が地球に帰還する際に使用する展開可能なグリッドフィンも備えている。

マスク氏が南テキサスのボカチカで発表した、テストと開発の計画に関して言えば、スターシップMk1は1〜2ヶ月のうちに最初のテスト飛行を行う予定だ。それは、7万フィート(約21.3km)よりも少し低い、準軌道高度への飛行になる。プロトタイプの宇宙船には、その飛行に使用する3つのRaptorエンジンがすでに搭載されている。

また、現在フロリダ州ケープカナベラルの別のSpaceX施設で建造中のスターシップMk2は、同様の高度試験を行う予定だ。マスク氏は、これら両方のファミリが引き続き内部で互いに競争を行い、Starshipのプロトタイプとロケットを同時に建造すると説明した。Mk3は来月からボカチカで建造が開始され、Mk4の建造は間もなくケープで開始される。マスク氏は、Mk1の準軌道旅行の後に行われる次のStarshipのフライトは、完全なSuper HeavyブースターとMk3を組み合わせた軌道打ち上げになる可能性があると述べた。

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マスク氏は、SpaceXは「ここ(ボカチカ)で宇宙船とブースターの両者を建造し、ケープでも可能な限り作業を急いでいる」と述べた。そして彼らはこの競争の結果、宇宙船の設計と製造の両方で既に「指数関数的な」改善を行えていると述べた。

例えば、Mk1は、以下のプロトタイプの詳細写真で見ることができるようなリング状の溶接パネルを使っているが、Mk3とMk4は、一箇所で溶接された宇宙船の全周を覆うステンレス鋼のフルシートを使用する。このイベントの会場にはそのようなリングが1つ置かれていた。これは、SpaceXがすでにこの部品を制作していることを示している。

このラピッドプロトタイピングにより、SpaceXは2カ月以内にMk2、3カ月でMk3、4カ月でMk4を建造してフライトを行って行くことができる。マスク氏は、Mk3またはMk5のいずれかが、軌道テストとなること、そして6か月以内にそれを達成できるようにしたいと付け加えた。最終的には、スターシップを使う有人ミッションはボカチカとケープの両方で行われる予定だ。両施設はMk4が完了するまではStarshipの生産にのみ集中し、その後Super Heavyブースターの開発が開始される。

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マスク氏によれば、SpaceXは、これから最初の軌道飛行までに100基のRaptorロケットエンジンを必要とすると述べた。現在のペースでは、SpaceXは8日ごとに1基のエンジンを生産しているが、数カ月以内には2日ごとに1基に増やし、2020年の第1四半期の早い段階には毎日1基を生産できるようにする予定だ。

積極的な建造とテストサイクルを行うために、そしてマスク氏が言ったように「ブースターを1日に20回飛ばす」とか「1日に(Starshipを)3〜4回飛ばす」ためには、SpaceXは理論的な実行可能性をきわめてに迅速に証明しなければならない。マスク氏はこの結果として、早ければ来年には人間を乗せたStarshipのテスト飛行を行えるだろうと楽観していると語った。

その素早い再利用性の一部は、SpaceXがStarship用に考案した遮熱設計おかげだ。これは宇宙船の半分をステンレス鋼で仕上げて、再突入時に最も高熱のかかる底部にはセラミックタイルを使用するというものだ。マスク氏は、両者は共に再突入のストレスに対して高い抵抗力があり、ステンレス鋼ではなく炭素繊維を使用していた最初のコンセプトとは異なり、莫大なコストをかけることなく頻繁な再利用を実現することができると語った。

マスク氏は現実とあまり一致しないタイムラインを発表することで知られているが、Starshipの初期のテストでは、これまでのところ彼の予測に遅れは出ていない。

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(翻訳:sako)