Kickstarter(キックスターター)のキャンペーンで、続けて成功を収めてきたPeak Design(ピーク・デザイン)が、またまたMobile by Peak Design(モバイル・バイ・ピーク・デザイン)という新製品をひっさげ戻ってきた。カメラ用マウントやパッキングギアの豊かなエコシステムを作り上げてきたこのスタートアップは、まるでApple(アップル)の磁石を使った新しいiPhone用アクセサリー体系MagSafe(マグセーフ)の登場を待っていたかのようなスマートな相互接続システムを打ち出した。しかし、Peak Designの製品はあらゆるスマートフォンとモバイル機器に対応する。
Peak DesignのCapture(キャプチャー)、Anchor(アンカー)およびマウンティングプレートシステムと同様にMobile by Peak Designは、スマートフォンをあらゆる種類のアクセサリーへの接続方法を提供する。このシステムは、SlimLink(スリムリンク)とPeak Designが呼ぶコネクターを中心に構築されている。磁石と物理的なマウントをうまく組み合わせたもので、スマートフォンを特定の用途にも汎用の粘着式アクセサリーにも対応できる。さらにSlimLinkはソフトロックとハードロック、つまり磁石のみ(ソフト)と磁石と物理的な固定具の併用(ハード)のどちらのアクセサリーでも使えるため、一連のマウントに応じた、さまざまなレベルの安定性が得られる。
Peak DesignはKickstarterでクラウドファンディングキャンペーンを行っているが、製品はすでにデザインができており、高いレベルの品質で製造されている。各メディアには、SlimLink汎用スマホマウント、自転車のハンドル用マウント、三脚、磁石式と粘着式の汎用マウント用パッド、自動車のダッシュボード用マウントといった一連のMobileラインアップのサンプルが送られている。
画像クレジット:Peak Design
私はこれらを2週間ほど使っているが、驚くほど用途が広く便利であることがわかった。Peak DesignはiPhone 11 Pro用のケースも提供してくれたが、私はiPhone 11 Pro Maxを使っているので、両面テープで固定する汎用プレートを、付属のサイズと位置の調整ガイドに従ってiPhoneに直接貼り付けた。大変にしっかりと保持してくれる上に、厚みはほどんど気にならない(iPhone 11 Proをテーブルに置いたときに、カメラ部分の出っ張りがぶつからない程度に、わずかな隙間が開くようになっている)。
iPhoneとソフトロックとの磁石によるホールドには十分な強度があり、緩んでしまうのではないかという不安は一切感じない。私はよく汎用の磁石マウントで冷蔵庫にスマホをくっ付けているが、スマホがズレることはない。物理的な固定具が追加されている自転車用のマウントは、自転車を乗り回してもしっかりとスマホを保持してくれる。アームも、スマホをベストな位置に保てるようになっているので(縦横どちら向きにもできる)自転車用のナビとして使える。
画像クレジット:Peak Design
実際、Peak Designのシステムデザインは、他社製品よりも大きく秀でているのだが、それが本当によく現れているのが三脚だ。とてもうまく考えられた非常に小型の三脚で、全体の面積はクレジットカードよりも小さく、やや厚みがある程度だ。ポケットに入れてどこへでも持ち運べる上に、タイムラプス写真の撮影にもとても安定したプラットフォームとなる。付属の六角レンチを使えば、どの角度でもしっかりと固定できる。
自動車用のマウントは、粘着テープでダッシュボードに貼り付けるようになっている。スマホ本体に取り付けたマウントにもケースにも、SlimLinkスロットにはめ込む突起があり、物理的に爪で固定しなくてもスマホを保持できる仕組みになっている。試したところ、保持力は大変に高くし、特に程よい固さのボールジョイントは、いちいちネジを締めるなどの必要がなく、自由な角度にスマホを調整できる。この汎用マウントには、いまのところ1つだけ不満がある。Nomad(ノマド)のワイヤレス充電器Base Station Pro(ベース・ステーション・プロ)との互換性がないことだ。これについてPeak Designは、現在、ワイヤレス充電アクセサリーのテスト中であり、将来、互換性に関するアドバイスを行うと話している。しかしPeakのスマホケースEveryday(エブリデイ)は、すでに数多くのQi(チー)充電器に対応している。
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画像クレジット:Peak Design
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画像クレジット:Peak Design
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Peak Designは、デザインは変更される場合があるという。当然のことながら、世界中の誰もがそう感じたように、MagSafeの登場は同社にとっても驚きだった。Peak Designは、今もiPhone 12シリーズ用ケースの開発を計画しているが、同社のすべてのソフトロック型アクセサリーは、アップルのMagSafe対応iPhoneとケースの両方を固定できると話している。レザーウォレットなどのアップル純正のMagSafeアクセサリーも、Peak Designのマウントまたはケースを装着したMagSafe対応iPhoneに、普通に取り付けることができる。
競合製品が市場に投入されるより早く、それを時代遅れにしてしまうものをアップルが発表したとき、Peak Designも同じ憂き目に遭っていたかもしれないのだが、Mobileシステムデザインによって協調的な立場を実現できた。つまり、それがなければMagSafeが提供するものだけが利用できる環境になっていたところへ、スマホとアクセサリーの両方に、ほぼ同等の恩恵をもたらすことができるわけだ。
Kickstarterキャンペーンは米国時間10月19日から始まった。Peak Designでは、Mobileシステムのケースとアクセサリーを2021年の春から出荷できると考えている。
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画像クレジット:Peak Design
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(翻訳:金井哲夫)