Facebookスマホの出足は鈍い?―AT&TはHTC Firstの価格を99ドルから99セントに大幅値下げ

FacebookがFacebook Homeの普及を助けるためにさらに努力が必要だと感じたのかもしれない。あるいはAT&TとHTCが売上をもう少し伸ばしたかったのかもしれない。いずれにしても、デビューからまだ1と月たっていないのに、最初のFacebookスマホ、HTC Firstの価格が99ドルから0.99セントへと引き下げられた(AT&Tとの契約が必要)。標準のAndroidと高速LTE接続機能が備わった携帯にしてはお買い得だ。

Facebookは私の取材に対して「“われわれはAT&Tの決定を歓迎している。Facebook Mobileのページでも新価格を告知している。AT&TはHTCとSamsung Galaxy S4についても特別割引キャンペーンを実施中だ。だからこの値下げはFirstの売れ行きとは直接関係ない。あくまでキャリヤ側の販売努力だ。どんな携帯も時間がやがて値下がりする」と答えた。

Facebookは「Facebook Homeを搭載した独自携帯の開発に関して他のメーカーとも引き続き協力している」としているのでHTC Firstが最後のFacebook携帯になるわけではないだろう。しかし、HTC Firstについての私の最大の不満はカメラがしょぼいことだったが、その欠点を帳消しにするほどの人気は得ていないようだ。5メガピクセルのカメラは暗いところに弱い上に起動に手間がかかりシャッターチャンスを逃しやすい。

独自のAndroidアプリのHomeの方もダウンロード数は100万に届いていない。とすればHomeがデフォールトで組み込まれたAndroid携帯を99ドル出して買うユーザーはそれよりだいぶ少なかっただろうと推定できる。しかしHomeは今後改善が進むはずだ。ユーザーはHomeのUIが「非直感的」であることに強い不満を抱いているが、昨日も書いたように、Fcebookは毎月のアップデートで早急に対処するはずだ。特にホームスクリーンからアプリのフォルダをすっかり隠してしまうのを止めるべきだと思う。

HomeのUIが改良されればHTCはカメラを改良した新しいFirstを出すだろう。そうなれば売れ行きも上向きになるだろう。それにFacebookは新しいCMを準備したほうがよい。最初のFirstとHomeのCMはストーリーにむやみに邪魔が入る奇妙なものだった。

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新iPad Mini用のRetinaディスプレイ、6月か7月に製造開始との情報

iPad miniは今やAppleの製品ラインの中できわめて重要な地位を占めるようになった。一部の情報源によればminiはAppleがこれまで製造した中でもっとも売れたタブレットだという。miniは昨年の11月上旬に発売され、昨年のAppleのタブレットのセールスの好調さに大いに寄与した。前四半期には1950万台が売れている。Retinaディスプレイ版のminiが登場することは必然と考えられている。MacRumorsによればRetina版のminiはこの夏にも製造が開始されるという。

一方、NPD DisplaySearchのアナリストは次のように予測している。

iPad mini向けRetinaディスプレイの製造は6月か7月に開始される。主な供給メーカーはLGDisplayだ。Samsungは過去にAppleのパートナーだったが今回Retinaディスプレイは製造しない。Retina版iPad mini のスクリーンサイズは7.9インチ、解像度は2,048×1536ピクセルで324 PPIとなるはず。この解像度はiPhone 5とほぼ同様。フルサイズのRetina版iPadと画面表示に互換性があるが、ピクセル密度は一層高い。

この製造開始時期はRetina iPad miniの登場時期が7月から9月にかけてだろうと予測されてきたのと符合する。CEOのTim Cookは最近、「今年の秋から2014年にかけてエキサイティングな一連の製品が発表される」と予告している。これから考えるとRetina版iPadminiの登場は早くても秋ということになりそうだ。

Retinaスクリーンが搭載されなかったことは、買う価値がないとまで論じたものはほとんどいなかったものの、iPad miniの「唯一の欠点」として広く批判された。Retinaの搭載で唯一の欠点も解消されることになる。

当初、次世代のminiは重さも厚さも現行製品よりやや増加しているという情報がリークした。事実、フルサイズiPadにRetinaディスプレイが搭載されたときに同じことが起きている。この増加ははっきり実感され、私にはディスプレイの改良によるメリットをほとんど打ち消しているように感じられた。miniのリーク情報については、ごく初期のプロトタイプについてのものであると思いたい。

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3Dプリンタで製作できるLiberatorピストルについてまず知っておくべき事実

3Dプリンタで出力されたLiberatorというピストルは実際に発射可能であることが分かった。そこで3D兵器、自家製兵器について基本的な事項をここで確認しておこうと思う。

本当に作動するのか? イェス。少なくとも1発は本体を損傷させずに発射できたようだ。上のビデオでは1発しか発射されていないが、ForbesのAndy Greenbergは何回か発射したところを見たという。

これは本物のピストルといってよいのか?  ノー。これはピストルというよりいわゆるジップガンだ。ジップガンというのは鉄パイプ、釘、輪ゴムなどで組み立てられた即席、手製の火器を言う。大怪我したり死んだりする危険が十分あるのにスリルを求めてこんなもの作るガキども(その中には作り方を見せてくれた私の父も含まれる)は、弾を鉄パイプに詰め、輪ゴムに取り付けたクギを用意する。輪ゴムをひっぱって離し、雷管を叩いて発射を試みるわけだ。ビデオのLiberatorも似たような仕組で、スプリングで釘を雷管に打ち付ける。

この銃の銃身にはいちおう溝が刻まれているが命中精度はごく低いだろう。ごく小型の380口径の弾頭を使う。もちろん人を殺せるが、威力は低い。

誰でもプリントできるのか? イェス。3Dプリント用のファイルをダウンロードすればよい。あとは3Dプリンタだけあればよい。

オリジナルの製造者は高精度のStratasys Dimension SST 3Dプリンタを利用しているが、Makerbotでも出力可能なはずだ。

しかし私は手持ちのReplicatorで出力して試してみようとは思わない。そこまで無謀ではない。私は3Dプリンタ・メーカー各社に問い合わせてみたが、どこも火器への応用に関してはノーコメントだった。誰も安全は保証しないということだ。しかし家庭用プリンタで出力可能なことは間違いない。

合法的なのか? いちおうはイェス(だが、私は弁護士ではない)。火器の製造に当たってはFederal Firearms Licenseを取得しなければならない。この銃を製造するには「破壊的装置および破壊的装置のための弾薬、徹甲弾薬の製造者」のライセンスが必要だ。このライセンスは誰でも申請できる。ただしこれまではライセンスの取得が困難というよりもむしろ火器製造のための工具が高価なためにあえて自家製の火器を作ろうとする人間が少なかった。それがStratasysの高性能プリンタでも8000ドル、無謀なら2000ドルの家庭用プリンタでも製造可能になったという点が問題となる。

また金属探知機による探知が不可能な火器の製造を禁止する法律(1988年)に適合させるよう、この銃には金属部品が組みこまれている。

というわけでこの銃を合法的に製造することは可能だ。

こうした火器の製造を止めることはできるか? できないだろう。

次にどうなる? 冷笑的な連中の議論が喧しくなるだろう。あるものは「すぐに3Dガンによる殺人が起きる」と主張するだろう。そして3Dプリンティング全体が恐ろしいものだとみなされるようになる、あれやこれやの規制と取締が必要だと言うだろう。銃規制推進派、反対派はそれぞれに過激な議論を繰り広げるだろう。

ここでは感情的な極論を排した冷静でバランスの取れたアプローチがぜひとも必要だ。

冷静な議論をするものは、今回のLiberatorガンそれ自体は実用的な火器というよりコンセプトを実証したモデルに過ぎないと見るだろう。3Dプリンティング・テクノロジーはあらゆる製造業のあり方を一変させつつある。したがって火器製造にも影響が及ぶというのは論理的必然だ。銃の自家製造は今に始まったことではない。アメリカでは昔から行われてきた。ただし3Dプリンティングは今後それを以前よりかなり容易にすることになる。

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3Dプリンタで製作できるLiberatorピストルについてまず知っておくべき事実

3Dプリンタで出力されたLiberatorというピストルは実際に発射可能であることが分かった。そこで3D兵器、自家製兵器について基本的な事項をここで確認しておこうと思う。

本当に作動するのか? イェス。少なくとも1発は本体を損傷させずに発射できたようだ。上のビデオでは1発しか発射されていないが、ForbesのAndy Greenbergは何回か発射したところを見たという。

これは本物のピストルといってよいのか?  ノー。これはピストルというよりいわゆるジップガンだ。ジップガンというのは鉄パイプ、釘、輪ゴムなどで組み立てられた即席、手製の火器を言う。大怪我したり死んだりする危険が十分あるのにスリルを求めてこんなもの作るガキども(その中には作り方を見せてくれた私の父も含まれる)は、弾を鉄パイプに詰め、輪ゴムに取り付けたクギを用意する。輪ゴムをひっぱって離し、雷管を叩いて発射を試みるわけだ。ビデオのLiberatorも似たような仕組で、スプリングで釘を雷管に打ち付ける。

この銃の銃身にはいちおう溝が刻まれているが命中精度はごく低いだろう。ごく小型の380口径の弾頭を使う。もちろん人を殺せるが、威力は低い。

誰でもプリントできるのか? イェス。3Dプリント用のファイルをダウンロードすればよい。あとは3Dプリンタだけあればよい。

オリジナルの製造者は高精度のStratasys Dimension SST 3Dプリンタを利用しているが、Makerbotでも出力可能なはずだ。

しかし私は手持ちのReplicatorで出力して試してみようとは思わない。そこまで無謀ではない。私は3Dプリンタ・メーカー各社に問い合わせてみたが、どこも火器への応用に関してはノーコメントだった。誰も安全は保証しないということだ。しかし家庭用プリンタで出力可能なことは間違いない。

合法的なのか? いちおうはイェス(だが、私は弁護士ではない)。火器の製造に当たってはFederal Firearms Licenseを取得しなければならない。この銃を製造するには「破壊的装置および破壊的装置のための弾薬、徹甲弾薬の製造者」のライセンスが必要だ。このライセンスは誰でも申請できる。ただしこれまではライセンスの取得が困難というよりもむしろ火器製造のための工具が高価なためにあえて自家製の火器を作ろうとする人間が少なかった。それがStratasysの高性能プリンタでも8000ドル、無謀なら2000ドルの家庭用プリンタでも製造可能になったという点が問題となる。

また金属探知機による探知が不可能な火器の製造を禁止する法律(1988年)に適合させるよう、この銃には金属部品が組みこまれている。

というわけでこの銃を合法的に製造することは可能だ。

こうした火器の製造を止めることはできるか? できないだろう。

次にどうなる? 冷笑的な連中の議論が喧しくなるだろう。あるものは「すぐに3Dガンによる殺人が起きる」と主張するだろう。そして3Dプリンティング全体が恐ろしいものだとみなされるようになる、あれやこれやの規制と取締が必要だと言うだろう。銃規制推進派、反対派はそれぞれに過激な議論を繰り広げるだろう。

ここでは感情的な極論を排した冷静でバランスの取れたアプローチがぜひとも必要だ。

冷静な議論をするものは、今回のLiberatorガンそれ自体は実用的な火器というよりコンセプトを実証したモデルに過ぎないと見るだろう。3Dプリンティング・テクノロジーはあらゆる製造業のあり方を一変させつつある。したがって火器製造にも影響が及ぶというのは論理的必然だ。銃の自家製造は今に始まったことではない。アメリカでは昔から行われてきた。ただし3Dプリンティングは今後それを以前よりかなり容易にすることになる。

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物理の先生がGlassを通じてCERNの大型ハドロン衝突型加速器の内部を生徒に紹介(ビデオあり)

もしGoogleがGlassがオタクっぽいことを心配しているのだったら、オタクの聖地、CERNの大型ハドロン衝突型加速器の内部をGlassで紹介するというプロモーション・ビデオは作らなかっただろう。

さいわいなことに、Googleはそんなことを全く気にかけなかった(また、気にかけるべきではない)。Glassのような驚くべきイノベーションの実験には外野からの少々の雑音はつきものだ。ともあれGoogleからこちらのビデオが公開された。

今回Googleは宇宙飛行士志望だったクールガイで、オンラインで物理を教えている教師、Andrew Vanden Heuvelをスイスの地下150mに設置された世界最大の粒子加速器のトンネルに送り込んだ。

Andrewはここで1人称視点でハドロン加速器の内部を撮影しただけでなく、Googleハングアウトを通じてアメリカの生徒たちとビデオチャットし、リアルタイムでこの冒険を共有した。

AndrewはこのGoogle Glass体験をブログに詳しく書いている。その中で彼は「重要なのはテクノロジーそのものではない。そのテクノロジーでわれわれが何ができるかだ」と指摘している。

私はGoogle Glassをもうずいぶん使った。今1500ドルを自腹で払うかといわれれば、たぶんノーだ。しかしGoogleがやっていることに大きな意味があることについては確信がある。

最近Glassに対する批判があれやこれや出ている。Googleは時間をムダにしているとか、オタクっぽ過ぎるとか、本当に新しいことをやっている相手の足を引っ張るような非難だ。われわれにはイノベーションが必要だと言いながら、実際に画期的に新しいものが出てくると揶揄したり、やみくもに否定したりする連中が存在する。それにGoogleは初めからGlassは「ひとつの実験」だと言っているのだ。

しかしこの点については改めて記事を書く必要がありそうだ。今回はとりあえずビデオを楽しんでいただきたい。

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Google Glass、近くiPhoneでもナビゲーションとテキスト・メッセージが可能に

現在、Google Glassでテキスト・メッセージとナビゲーション機能を利用する場合、AndroidにGlassのコンパニオン・アプリをインストールしてペアリングしなければならない。しかし、これはすぐに変わりそうだ。昨日(米国時間5/3)、私がニューヨークのGoogleオフィスにGlassを受け取りに行ったときに担当者から聞いたところでは、これらの機能をどんなデバイスからも使えるようにするために作業が行われているという(コンパニオン・アプリからも独立に使えるようになるのかもしれない)。

今でもGlassはBluetooth経由でiPhoneとペアリングして利用できる。しかしiPhoneユーザーは現在まだ曲がり角ごとに案内してくれるナビという最大のセールスポイントの機能が使えない。地理不案内な場所を訪問したときにこのナビは実に役に立つ。Glassの位置情報機能の見せ場だ。しかし現在はiPhoneからはこの機能が無効にされている。

念のために言っておくと、Glassは独自にインターネットに接続できるという噂をよく聞くが、間違っている。Glassがインターネットに接続するためにはテザリング機能のあるスマートフォンが必要だ。キャリヤ側からみれば、Glassは無線ホットスポット機能を利用するデバイスの一つに過ぎない。そうであれば本来Glassはスマートフォン上のアプリによって機能が制約される必然性はない。ナビとSMSがiPhoneで利用できないのが奇妙だった。

Glassはコンパスは内蔵しているが、独自のGPS受信機は持っていない。GPS情報はペアリングしたスマートフォンから読み出す。Glassソフトウェア現在ベータ版なので、おそらくこのあたりに何らかの問題があったのだろう。ともあれ、近くGlassはペアリングするデバイスを選ばなくなるということなので期待している。

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天井の隅に設置するスピーカーTiptopは部屋の音響特性を有効利用する

【抄訳】

友だちの部屋へ入ったら、天井の隅におかしなものがある(左図)。なんだろう? きみがぼくと同じタイプの人間なら、まったく見当が付かないだろうね。

スタンフォード大学でプロダクトデザインを専攻している三人が、部屋のスペースを有効利用でき、そして、部屋全体を音響装置の一部として活かすことのできるスピーカーを考えた。

このTiptopと名付けられたスピーカーは、小さなピラミッド型をしていて、そのまま机上などでも使えるし、専用のフレームに収めて天井の隅にも設置できる。Jamboxなどと同じくワイヤレスで、Bluetoothで接続する。天井の隅に設置すると、その部屋のルームゲインが音に加わり、部屋自身の音響効果で、よりリッチで快適な音になる。

“置き方でスピーカーの形が変わるだけでなく、スピーカーによる室内空間の使い方が変わる”、と三人の一人Jack Brody は言う。彼によると、複数のスピーカーを置いても音が良くなることはなく、むしろスピーカーそのものが良質であることが重要だそうだ。

BrodyとMadeleine ThompsonAlex Walkerの三人は、このプロジェクトを昨日(米国時間5/1)Kickstarterで立ち上げた。今のところ目標額215000ドルに対し、30000ドル(154名)が集まっている。(Thompsonは女子プロサッカーチームSky Blue FCの選手でもある。)

期限の6月1日には、三人とも卒業してこのスピーカーの製造販売をビジネスにするつもりだ。お値段は資金提供者は175〜199ドル、定価は249ドルだ。

【中略】

去年の秋のある晩、三人はWalkerの部屋でデザインのアイデアや音楽について雑談していた。Thompsonはヒントを求めてKickstarterをサーフィンしていた。Walkerはデスクに向かっていた。Brodyは床にごろ寝して天井を見つめていた…そしてそのとき、天井の隅を利用するというアイデアが、突然ひらめいた。スピーカーを天井の隅に取り付けて、試聴した。彼らは、その音がとても気に入った。

後日、友だちを招いてブラインドテストしたときも、“天井の隅のスピーカー”は好評だった。ぼくもその一人だが、確かに同じ曲がすごくリッチな音に聞こえる。また、狭い部屋の床や机の上を、スピーカーに占領されないのがよろしい。

【後略】

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Lumuは、iPhoneに差し込んで使うカメラデジタル露出計

Lumuは、従来のアナログ露出計に代わるiPhoneのヘッドホンジャックに差して使う小さくて賢い露出計だ。フォトグラファーは専用のLumuアプリ ― Disrupt NYのハードウェアエリアでプロトタイプをデモしていた ― を使って撮影位置に最適な設定を知ることができる。

LumuはiPhoneで良い写真を取るためのものではない。ISO感度、絞り、シャッター速度をマニュアル設定できる単体カメラのためのツールだ。欧州スロベニアからやってきたこのスタートアップは、一ヵ月以内にKickstarterでキャンペーンを始める。Lumuデバイスの価格は99ドルの予定。

「これは世界一賢い露出計です」と共同ファウンダーのBenjamin Polovicは言う。「既存の露出計は大きくてかさばって非常に高価です。Lumuでは主要な処理がiPhoneで行われます。iPhoneのパワーを利用するのです。電源はiPhoneから取るので電池も不要です」

「iPhoneまたはiPodに差し込むとアプリがLumuを認識してその環境に合わせて設定されます。あとはデジタルカメラで使用するISOと絞りを入力すればシャッター速度を計算します」

撮影者は推奨された値を手動でカメラに設定する必要がある。しかしPolovicによると、開発チームではBluetoothドングルを作ってカメラにワイヤレスで設定を送ることを考えている。「Kickstarterのキャンペーンがスタートしたら、そこで何かアイディアを得られることを楽しみにしています」と付け加えた。

アプリは、現在のライティング条件での光量レベルと露出値を表示する他に、ジオタグされた位置毎に個別の設定をプリセットしておき、再度訪れた時に簡単に呼び出すこともできる。オートモードやフィルタースタイルの機能によって、bokeh(背景のぼけ味)などの効果を得る方法も教えてくれる。

Polovicによると、Lumuの願いは、より多くの人々が自分のカメラ設定を奥深く探ってくれることだという。「私たちは写真が大好きなので、もっと使いやすくして、カメラは難しすぎてわからないという人たちにも紹介したいのです」と彼は言う。

同社は4~5ヵ月かけてLumuを開発した。今後はSDKを提供して、デベロッパーがこのセンサーを利用して別のアプリを作れるようにしたいと考えている。例えば、明るくなったらiPhoneオーナーを起こしてくれるアプリなどだ。

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(翻訳:Nob Takahashi)


AdafruitのLimor FriedがDisrupt NY 2013に登場–未来を開く鍵はオープンハードウェア

最近の消費者電子製品は、開放的ではなくますます閉鎖的になっていく傾向がある。しかしニューヨークのAdafruitは、その傾向を逆転して、人びとがデバイスの内部を怖がることなく、むしろ電子部品やそれらの動作原理などに、親しみをおぼえるようにしたい、と願っている。AdafruitのファウンダでCEOのLimor Friedが、今日(米国時間5/1)のTechCrunch Disrupt NY 2013のステージに来てくれて、同社がどうやってその目標を達成しようとしているのか、を語った。

同社は、そのミッション(会社の使命)を通じて収益を上げている。すなわち同社は、そのオンラインストアで、さまざまな電子部品や回路部品、DIYキット、オープンソースの各種製品などを売っている。Friedは曰く、電子工作ホビーは、なるべく若い〜幼いころに始めることがかんじんである。とくに子どもの成長期に必ずある、あたりのものや環境について何でも知りたがる年代をうまくとらえることが重要だ。

“その年代には、何でも自分で知ることによって納得したいのよ。たいていの子が、分解魔になるわね。いろんなものを自分で分解してみて、そこから学ぶのよ。ソフトウェアもそれと同じね”、と彼女は言う。たしかにソフトウェアも、人が書いたコードを分解ならぬ分析して、どこで何をどうしているのかを学ぶのだ。ハードウェアでも、同じことができるべきだ。

“子どもって、何でも開けてみたいのよ。それなのに、おもちゃも、タブレットも、スマートフォンも、今では開けてみるのが難しくなっている。だから、うちは、開けられるデバイスを売っているの”。何かを壊すこと、壊したものを修理すること、それを怖がってはいけない。しかも、8年も専門教育を受けなくても、壊れたコンデンサぐらい誰もが交換できるべきだ。

Adafruitは最近、幼児〜子ども向けの電子工学教育ビデオシリーズCircuit Playgroundを立ち上げた。また、電子工学/電子工作に関する絵本も、クリエイティブコモンズのライセンスのもとに出版している…ユーザ各自がプリンタで印刷して読む絵本だが。これらはいずれも、本格的で厳格な教育課程ではなくて、子どもたちが小さいころから用語や設計や部品の形状などに慣れ親しむことがねらいだ。そうすれば、その後の本格的な教育課程にも、すんなり入っていけるだろう。こうしてAdafruitは、次の世代が自分でものを作るメーカー世代になるための、タネを播いているのだ。

Adafruitは、教育企業だろうか、それとも製造会社か? Friedは、自分の会社は“教育と個人指導を行う会社”だ、と定義する。ただしそこには、ギフトショップが併設されているのだ。美術用品のストアと同じビジネスモデルだ、と彼女は言う。いろいろなものを売っているけど、実際に絵を描くのはお客さん本人だ、と。でも実際には、誰かが描いた絵を買う人の方が多い。今の電子工作ホビイストも、プリント基板を自分で作る人は少ない。むしろAdafruitで売っているような基板部品や回路部品を買って、目的の機能製品を組み立てる場合が多い。でも同社の力点はあくまでも、教育とオープンソースにある。

Friedがビジョンする次世代の世界では、ハードウェアがソフトウェアと同格に扱われる。ソフトウェアは今すでにオープンソースがきわめて強力だから、誰もがそれらを利用して自分の会社を始められる。ハードウェアも、そうやって“オープンハードウェア”が主流になれば、工学の教育/学習も、製造業の形も、ラジカルに変わるだろう。Adafruitは、まず子どもたち向けの早期教育に取り組むことによって、そんな時代の到来をより確実にしたいのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


いよいよハードウェアがおもしろい時代へ: Disrupt NY 2013のHardware Alleyを見学

犬、無人ヘリ、デジタルコントローラ、なんと多彩な! 今年のニューヨークのDisruptカンファレンスは、すばらしいWebサービスやソフトウェアがたくさんあったけど、Hardware Alleyに出場したハードウェア選手たちの多彩ぶりもすごかった。ハードウェアのスタートアップ、ハードウェアによるディスラプト(革新的破壊)が、いよいよ本格的なビジネスになってきたのだ。

本誌ライターのDarrell Etheringtonとぼくは、今日(米国時間5/1)、Hardware Alleyの会場を歩き回っていろんなすばらしい企業に会った。犬の健康状態をリモートでモニタするFitbarkがあり、発癌物質を摂取せずに煙草を吸えるThermovapeがある。そしてExtreme Flyersは室内で飛ばせるミニ無線ヘリだ。Social Bicyclesは、WiFiを利用して商店街や地域社会などの共用自転車システム/サービスを構成できる。

これから数日かけて、個々のハードウェア企業を紹介していこうと思うが、今日はとりあえずこれらのビデオを見て、彼らの製品のクールさを味わっていただきたい。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


世界のスマートフォン市場の2013年第1四半期―Androidが64%、Windows Phoneが堅実な伸び(Kantar調べ)

今日(米国時間4/29)、Kantar Worldpanel Comtech(WPPグループの市場調査会社)が発表したレポートによれば、GoogleのAndroid OSは世界のスマートフォン市場で首位に立ち、引き続き勢力を拡大している。

これは毎年実施されている主要市場における四半期ベースの調査で、Kantarのオーストラリア、中国、フランス、ドイツ、イタリア、日本、スペイン、イギリス、アメリカの各現地法人が調査にあたった(記事末に表あり)。3月31日以前の12週間においてこれらの地域で販売されたスマートフォンのうち、Android onは64.2%を占めていた。

主要市場のうちAndroidがトップでなかったのは日本だけだった。ここではAppleのiOSがわずかにAndroidをしのいでいる(それぞれ49.2%、45.8%)。 他の市場では飽和に近づいている場合(アメリカ、イギリス、ドイツ)でも、成長中(中国)でも、経済危機のさなか(スペイン)でもAndroid携帯が首位を占めた。スペインでは全スマートフォン販売数のなんと93.5%を占めて新記録となった。

Kantarのレポートは、年間アメリカで24万人、ヨーロッパで100万人などの大規模な聞き取り調査に基づいている。その分析によると、Samsung Galaxy S4とHTC Oneという有力なAndroid製品2機種の発売で、Androidの優位は向こう数ヶ月でさらに広がりそうだという。

Kantarの調査によると、アメリカでAndroidの他に市場占有率を増加させているプラットフォームはWindows Phoneだけだ。この傾向は先月から現れていた。Windows Phoneは対前年同期比(以下同様)で1.9ポイント上昇し、5.6%に達した。その大部分はNokiaの製品だ。

アメリカ以外でもAndroidの優位とWindows Phoneの増加という傾向が広く見られた。ヨーロッパの5ヶ国ではWindows Phone が6.5%を占め、2.5ポイントアップしている一方、 Androidは68.8%で10ポイントのアップだった。同様にオーストラリアでもAndroidは63%弱を占め、8.8ポイントアップした。ここでもWindows Phoneは0.8ポイント、アップして4%強となった。〔日本は前年のデータがないため変化は不明〕

ではWindows Phoneが増加している理由は何だろう? Kantorのアナリスト、Mary-Ann Parlatoによれば、WPのメーカー(主としてNokia)が従来フィーチャーフォンを使っていた層に対して最初のスマートフォンとして強力にプロモーションをかけたことが大きいという。

なるほど、新規の販売するではスマートフォンがフィーチャーフォンを追い越す状況になっているものの、現在利用されている携帯電話全体で考えると、まだまだフィーチャーフォンの数のほうが多い。Kantarの分析によれば、Nokiaのカラフルで機能がシンプルで安価なWPは初めてスマートフォンを使うユーザー(アメリカではWPの52%を占める)に魅力的なものとなっているのだという。

これに対してAndroid とiOSのユーザーは大半が過去にスマートフォンを使っている(それぞれ 51%、55%)。 Windows Phoneがフィーチャーフォンのユーザーに特に好まれるという傾向が事実なら、WPは今後さらに有利になるかもしれない。イギリスではスマートフォンの普及率が63%という高率で、同時にWPの市場占有率も7%と好調だ(絶対的にはさほど高いレベルではないが)。〔今回Windows Phoneの市場占有率がもっとも高かったのはイタリアの10.9%、最低は日本の0.3%〕

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


「Google Glassは異様な体験」とGoogle会長Eric Schmidt–産業用としては生き残るか?

Googleの会長Eric Schmidtが語った体験談によると、Google Glassに大声で話しかけてそのインタフェイスをコントロールするのは“とっても異様”であり、Google Glassを使うことが“不適切な場面”も少なからずあるだろう、という。ぼくも短時間試してみたが、このプロダクトが短期間で大衆的なヒット製品になることはない、と確信した。これが商品として将来性を持つためには、ふつうの眼鏡の中に隠れてしまうか、または産業用の器具に徹するしかない。このままでは、スマートフォンのように大きく普及することはないだろう。

ヨーロッパで行われたあるカンファレンスで、ある人からちょっとだけ借りて試してみた。プレビュー機は人に貸してはならない、というGoogleの規約になってるらしいから、その規約破りの人の名は明かさないことにしよう。

一言で言えばそれは、なんだかへんな体験だった。自分が今眼鏡をかけているという体感はあるが、でも目の前には何もないふつうの視界がある(レンズなどがない)。しかし、視線の上のやや右には小さな画面が宙に浮いている。だから、ちょっと上を見るだけではその画面を見られない。上、そしてやや右、と眼球を動かさなければならない。それは、少なくともぼくの場合は、日常的で自然な目の動きではない。画面を視界のどこに置くかは、ユーザ個人々々が設定できるようにすべきだ。

コンタクトレンズをしている友人はGlassを10分間使ってみて、その後の1時間を頭痛に悩まされた。画面を見るために目線を上に動かすことが、つらいのだ。

次のハードルは、自分の音声による命令だ。たとえば「写真を撮れ」とか。誰かと話をしていて、その人の写真を撮りたくなって、「写真を撮れ!」と大声で言ったら、非常におかしなことになる。突然会話が途切れて、人ではなくGlassに話しかけるのだ。スマートフォンで、人と話をしていて突然ほかのことに気を取られる、という状況とGlassは全然違う。Glassでそれをやると、非常に不作法で、相手に対して失礼だ。

つまり結論として、Google Glassを社会性を維持しつつ使うのは不可能だ。テク業界の人たちがカンファレンスの会場などで使うぶんには、お互いの社会性もまあまあだろう。会場で何かをググったりする必要性も、たぶんある。でも、世の中のふつうの人には無理だ。

アムステルダムで行われたThe Next WebカンファレンスでAndrew Keenが、上と同じようなことを言った。彼は、誰かの面前でGoogle Glassを誇示する行為自体が一方的で無礼で“無許可だ”、と言った。お互い、文明人としての会話をこれから始めるためには、その前にまず、Google Glassを外していただくようお願いすることになるだろう。スマートフォンなら、会話の前にスマートフォンをしまってくださいとは言わない。

Google Glassを使いたいのは、手をコンピュータの操作以外のことに使いたいときだ。撮影しながら山の斜面をスキーで下るとかなら、Google GlassをGoPro的に使える。また産業用としては、建築や製造の現場で便利に使える場面があるだろう。設計図面をGlassに表示するとか。警察も、いろいろ便利に使えるかもしれない。

でも、ふつうの人がふつうに歩いているときは、ノーだ。

この技術そのものの将来性は? 上述のように、ふつうの眼鏡のふつうのフレームに入ってしまうなら、チャンスはある。ただし、音声命令による会話の中断は、未来の人類がそれを受け入れ、慣れるとは…少なくともこのぼくには…想像できない。

だからぼくにとってのGoogle Glassは、かつてのSegwayと同じだ。あれは、画期的と持て囃されたが結局今は、倉庫で作業する人や、ショッピングモールを巡回するお巡りさんしか使っていない。

〔訳注: この記事の原文はコメントがとても多く、その中にはこの記事への反論も多い。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Google GlassはDroid RAZRやGalaxy Tab 2.0と同じチップセットを使用

Googleは今週の初めにGlassのスペックの一部を明かした方がよいと感じたようだが、しかし同社のこのウェアラブルディスプレイは、5メガピクセルのカメラと16GBの内部ストレージだけでは終わらない。Google Glassにはほかに何があるのか、知りたい人のために、AndroidデベロッパでGlassのエクスプローラーでもあるJay Leeが、彼のプレビュー機をいろいろいじくって、このハードウェアについていくつかのことを見つけた。

Leeがまず確認できたのは、GlassがAndroid 4.0.4 Ice Cream Sandwichで動いていること(CEOのLarry PageはGoogleの最近の決算報告で、Glassは“言うまでもなく”Androidだと言った)。またLeeはチップセットがTexas InstrumentsのOMAP 4430であることを見つけた。このチップセットはMotorola Droid RAZRやSamsungの7インチのGalaxy Tab 2.0にも使われている。いずれも最盛期には優れたデバイスだったが、そこに使われているチップセットはとくに新しいとは言えない。

分からなかったこともある。Leeはプロセッサのクロックを判定できなかった(4430のCPUのクロックは1〜1.2 GHzだが)。RAMは計ると682MBだったが、本当は1GBだろうとLeeは思っている。でも、たかが眼鏡のわりには、上出来のスペックだ。しかも最近あちこちで聞かれる噂によると、意外と簡単にrootになれるそうだ。GoogleのChromeのチームでインターンをしているLiam McLoughinはツイートで、rootアクセスは理論的には簡単なはずだ、と言った。Leeが今回いろいろやる気になったきっかけが、このツイートだった。

CydiaのファウンダでアドミニストレータのJay FreemanがTwitterで公開した情報によると、彼も今rootアクセスへの途上にあり、その現状を示す写真もポストした。今すでに、Glassをプラットホームとして使う企業も現れている(PathとThe New York Timesがその筆頭か)。EvernoteなどもGlass対応をやるらしいが、とにかくハードウェアは相当強力であるし、容易にrootになれるらしいから、GlassはAndroidでいたずらしたい人たちにとっても、よだれが出そうなお品だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


ニューヨークのサラリーマンは自転車通勤が似合う, Hero Eco A2B Metro電動自転車が似合う

ほとんど毎日、屋根裏部屋で缶詰め状態になっている者にとって、比較的空(す)いた道を自転車でつっ走ることは天国だ。自分のヘアに気持ちいい風を感じ、マンハッタンのダウンタウンを爆走しながらタイヤでガラス瓶を割る。昨日のぼくは、電動自転車Hero Eco A2B Metroに試乗してBay Ridgeの自宅からブロードウェイの本誌オフィスまで“通勤”し、まさにその快感を味わった。ぼくの電動自転車への愛、とくにこの電動自転車への愛は、いやが上にも高まった。

MetroはドイツのHero Eco社(前はUltra Motor)が作ったブルータリズム的デザインのは電動自転車で、バッテリ内蔵、最大時速が20マイルだ。ペダルと7段ギアがあるので、正確にはこれはモペッド(moped)であり*、オートバイの免許は要らないし、しかも速度制限装置を内蔵しているので、この重量80ポンドのマシンに乗って暴走することはありえない。〔*: 日本的かつ法的にこれを“電動アシスト自転車”と呼べるのか、詳しく調べて当局にも聞かないと分からない。〕

合衆国でこの自転車を売り出したのは数年前だが、今はブランドを完全に変えようとしている最中だ。ただし、自転車そのものは変わらない。同社の最新の自転車は、すばらしいWebページのここにある。この車種はオンライン価格で3000ドルだが、作りが良いし装置も、Kendaの太いタイヤやShimanoの変速装置など、良いものばかりだ。Amazonにはモーターやタイヤが壊れたという不評が載っているが、ぼくが一週間乗ったかぎりでは何も問題はなかった。まだ、ヘビーな乗り方はしてないけどね。ぼくの片道15マイルの通勤では、まったく安定しているし、加速時の横滑り(スキッド)や尻振りはない。帰宅時に電池切れになって、文字どおりラストマイルをペダルを踏んで走ったが、まあ、それは楽ではなかった。

この自転車はやや大きい方だが、でも混み合った道でほかの自転車と接触するほどではない。混雑した街区でも楽に走れるし、それにモーターがハブに付いているから、目立たない。ほかのサイクリストたちから、怪訝な目で見られることは、まったくなかった。

最近の電動自転車には、あまり興味がなかった。10速変速自転車にモーターをくくりつけたような製品ばかりだったから。でもこれは違う。今みんなが乗ってる折りたたみ式のシティサイクルの対極にある自転車だ。うちの子たちはこれを、スーパー自転車と呼んだ。

Hero Ecoは経営的にもアメリカに根付きつつあるようで、今では2000ドル以下の車種もあるし、その中には電動折りたたみ自転車Kuoもある。こちらは1599ドルだ。社名は、前はUltra Motor今はHeroEcoだが、変わったばかりの今はまだ消費者も混乱しているようだ。

これのどこが3000ドルなのか。そう、しっかりとした溶接フレーム、堅牢な部品、そして快調な加速だ。走行距離もまあまあだが(37.2マイル)、電池を増設するとさらに20マイル稼げる。ガバナーを取り去りたい人もいると思うが、メーカーはそれを推奨しないだろう。これは、競技用自転車ではない。いちばん適しているユーザは、片道10〜15マイルの自転車通勤者だろう。通勤途上で外気に触れたい人。しかも炭素をあまり排出したくない人。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Google Glass初のイースターエッグを発見―こう操作すると開発チームの360度パノラマ写真が表示される〔ビデオあり〕

Google Glassがより多くのデベロッパーの手に渡るにつれて話題も賑やかになってきた。あるデベロッパーはGlassの面白い隠れ機能を発見した。開発チーム全員の写真だ。

このイースターエッグを表示する手順は以下のとおり。わりあいシンプルだ。

Settings -> Device info -> licensesを表示 ->タッチパッドを9回タップ-> Meet Teamをタップ

下にビデオを掲載した。タップを繰り返すうちに効果音の音程が上がっていくのがなかなかたくみな仕掛けだ。



この写真が面白いのは実は完全な360度パノラマになっている点だ。頭を動かすと動かした方向を見ることができる。ただし頭の動きと表示にずれがあるのでMyGlassのスクリーンキャストで再現するのは少々難しかった。このイースターエッグを隠したのはGoogle Xのソフトウェア・エンジニア、Mike LeBeauだそうだ。 Mikeは以前TechCrunchが掲載したGoogleデモ・ビデオの爆笑NG集に登場している。

Glass開発チームの中央最前列にはGoogleの共同ファウンダー、サーゲイ・ブリンが写っている。

他にもイースターエッグが隠されているに違いないが、この360度パノラマ写真にはびっくりした。こんな機能があったとは初めて知った。現在、Mirror APIではこの機能はサポートされていない。将来サポートされることになったらいろいろ興味ある応用が考えられるだろう。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Amazonが秋に独自のTVセットトップボックスをリリースか

BloombergのBusinessweekの記事によれば、この秋Amazonは配信するコンテンツをリビングの大画面で楽しめるようにするセットトップボックスをリリースする計画だといいう。AmazonはすでにKindleプラットフォームを消費者に強力に売り込んでいる。Appleのファンシーさ、XBoxのゲーム機という本質、Google TVの中途半端さが好きでない消費者がターゲットだ。

もちろんセットトップボックスはすでに競争が非常に激しい市場になっている。 しかしAmazonはこうしたライバルにない強みを持っている。つまり消費者がテレビを見ている間に売り込める膨大な商品群を倉庫にストックしているという点だ。おそらくAmazonのサービスはテレビを見ながら直接、あるいはモバイルデバイスを通じてオンライン・ショッピングができるようになっているはずだ。たとえば古いテレビに飽き始めているときに、新しいテレビがクリックひとつで買えるとなったら、その誘惑に屈する消費者は多いはずだ。

Amazon TVでは興味ある独自番組も企画されているようだが、むしろホームショッピング2.0という側面が重要だと思う。

すでにサービスを開始しているスタートアップを買収するというよくある方法を使わず、AmazonはクパチーノのLab126で社内開発することを決断した。

AmazonはKindleシリーズをAmazon Primeの送料無料サービスのユーザーをターゲットして売り込みに成功している。Amazonにすでに定期的に金を払っているユーザーなら新しいプロダクトにさらに金を払う可能性が高いわけだ。もっとも映画やテレビ番組の配信に「送料無料」がどう関係があるのかは不明だが、消費者は満足しているようだ。

Kindleプラットフォームで一番人気が出ているのがオリジナル・コンテンツであるからにはセットトップボックスの開発は必然だったといえる。Amazonが人気のある独自番組をより多く製作することができれば、それだけAmazonの独自デバイスをテレビにつなぐ理由が増えるわけだ。これはAppleが既存のデバイスをテコにして新しいデバイスを売り込んできたのと同じ手法だ。Amazonはそのノウハウをよく研究したものとみえる。

Amazonの参入は遅すぎたという声も上がるだろうが、 Jeff Bezosは今回も他者の失敗を観察して学ぶという賢明かつ計算し抜いた戦略を取っていると思う。Kindleの成功もシンプルなペーパーバック的読書体験に機能を集中させたことが大きい。

[写真:Flickr]

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Microsoft、から招待状―5月21日に新しいXboxの発表イベント

Microsoftからプレスイベントへの招待状が届いた。ワシント州レッドモンドの本社で5月21日午前10時から開催されるイベントには #XboxRevealというハッシュタグが付与されている。このイベントでMicrosoftの次世代Xboxがお披露目されるのは間違いない。

6月のE3での詳細発表に先立ってMicrosoftが5月下旬に新しいXboxのプレビュー・イベントを行うという情報は以前から流れていた。Microsoftのブログに#8220;ネルソン少佐”ことLarry Hyrbが書いた記事によれば、 プレスイベントはXbox.comとSpike TVのXbox LIVEチャンネルでアメリカとカナダにライブ・ストリーミングされる。このイベントでは6月19日のE3での発表に先立って新Xbox概要が発表されるようだ。

5月下旬のイベントについては、Windowsの専門家、Paul Thurrotが最初に情報をつかんだ(実際、5月21と書いている)。その後VergeのTom Warrenが確認した。イベントで発表される内容はまだ明らかでないが、MicrosoftのHyrbは以前 SonyがPlayStation 4の発表会でハードウェアの実物を見せなかったことを非難していたから、今回のイベントでは新Xboxの実物が登場するのだろう。

新Xboxはインターネット常時接続が必要になるという噂についてもMicrosoftの公式発表があるだろう。またケーブルテレビのセットトップボックスなど他のリビングルームのデバイスとどのように接続されるのか、その詳細についても明かされることを期待したい。

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Raspberry Piよりもやや高度なシングルボードコンピュータでインターネットからビールの温度を管理

Raspberry Piは子どもにコンピュータを教えるのにはグレートだけど、ビールの醸造はできるだろうか? BeagleBone Blackには、まさにそれができる。TI(Texas Instruments)の技術者Trevor Hubbardは、ボード型コンピュータを使って熱交換機をコントロールすることによって、リモートでビールの温度を管理している。

ボードそのものも、なかなかクールだ(TI製)。プロセッサはAM335x 1GHz ARM Cortex-A8、グラフィクスアクセラレータ付き、I/O用に46ピンのヘッダが2つあるので、監視用やロボット用にうってつけだ。お値段は45ドルでPiよりやや高い。

OSはAndroidやUbuntu Linuxが動き、インターネットにはEthernetまたはUSBのWi-Fiドングルで接続できる。ボード全体がオープンソースなので、ユーザ自身がいろいろいじくれる。

BeagleBone Blackを作った会社はやはりTIの技術者Jason KridnerGerald Coleyが創業した。ヘッダは多用途I/Oポートでアナログ、デジタルの両方に対応している。だからRaspberry Piに比べるとやや複雑だが、用途は広いだろう。

下のビデオにはHubbardが、BeagleBoardを使ってインターネットからビールの温度を制御している様子が写っている。うむ、こいつは男の必需品だね。

出典: Ars

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Smack Attackはハンドルをドラムにして眠気を防止するガジェット―元NASAのエンジニアがKickstarterで資金募集中

車が渋滞にはまりこんだときに音楽を聞きながらハンドルをドラム代わりに叩くのは誰もがやることだが、この体験を少し改善しようと試みる起業家が現れた。

Gregor Hanuschak(元NASAのエンジニア)は現在KickstarterでSmack Attackというプロジェクトへの資金提供を募っている。これは自動車のハンドルに取り付けるガジェットで、ユーザーはこれを叩いてドラム・ソロが楽しめる。

Smack AttackシステムはハンドルカバーとiOSデバイス向けアプリという2つのコンポーネントから成る。ハンドルカバーをBluetoothでiOSデバイスにペアリングしてからリンゴ・スターになったつもりでハンドルの側面に設けられた8個の圧力スイッチを叩く。サンプル音源はいろいろ選択が可能だ。また同乗者がいる場合、アプリを経由してドラムのジャムセッションもできるが、同乗者の腕次第でひどい経験になりそうだ。

アホらしいといえばまったくjアホらしいプロジェクトだが初期のアホらしいプロモ・ビデオ)、Hanuschakは実は交通安全上の重要な問題に取り組んでいるのだ。つまり長時間単調なドライブを続けているうちに襲ってくる眠気だ。手を動かし、ドライバーの注意を集中させることによってこの眠気が追い払えるというのがHanuschakの考えだ。

SmackAttackはドライバーの命を救うガジェットになる可能性があるというわけだが、逆に「ハンドルを楽器にして演奏するということは運転から注意を逸らす危険がある」という懸念も出てくるだろう。いずれにせよ、Hanuschakは今年中にハンドルカバーとアプリのセットをリリースするために現在20万ドルを集めている。価格は149ドルだ。くれぐれも安全運転を。

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Google Glassの開発環境が明らかに―現状では制限があるものの可能性はすばらしい

先週Googleはとうとうデベロッパー・ガイドその他Glassアプリの開発に必要な文書をリリースした。このMirror APIには完全なAR(拡張現実)アプリの開発を希望していた一部のデベロッパーから失望の声も上がった。しかし現状のままでもデベロッパーは新規、あるいは既存のアプリに今までは不可能だったまったく新しいユーザー体験を提供できるはずだ。

Googleがこのドキュメントを公開して多くのデベロッパーが始めて知ったことの一つは、APIが基本的に伝統的なRESTfulサービスだったことだ。これはつまりGlassに対する操作はすべてクラウドを通さねばならないことを意味する。Glass自身はAndroidで動いているが、現状ではデベロッパーはGlassのハードウェア上で作動するアプリを開発することはできない。開発できるのはウェブアプリだけだ。

Googleがこのような選択をした理由はいくつか考えられる。ひとつにはGlassのバッテリー駆動時間があまり短くならないように配慮したのだろう(Googleでは「ビデオを長時間録画しないかぎり1日もつ」としている)。ウェブアプリであれば、ネコの写真を1秒に1枚送りつけるような振る舞いに及んだ場合、Googleは配信をブロックすることができる。ユーザーの観点からは善悪は決めにくいが、Googleが当面Glass環境にある種のコントロールを及ぼそうとしていることは確かだ。

現在のMirror APIの仕様からすると、スマートフォンならどれでも一般に可能な動作でもGlassでは不可能なものが出てくる。たとえば、上で述べたようにARアプリは開発できない。また音声やビデオをユーザーのモバイル・デバイスからGlassにストリーミングすることも難しい(しかしGlassでもGoogle+のハングアウトは利用可能なはず)。

ウェブアプリであるからには表示はHTMLとCSSを使わねばならない。GoogleはユーザーがカスタムCSSを書くことを好まず、標準テンプレートだけを使わせようとしている。.

しかし全体としてみれば、デベロッパーは昨年Googleが公開したGlassのデモ・ビデオで描かれた機能はすべて実装できそうだ。

Androidデバイスがベースであれば、位置情報利用アプリを開発することも可能だ。ユーザーが画像をサーバに送り、そこでなんらかの処理を行なってからユーザーのGlassに送り返すようなアプリも開発できる。ビデオのアップロードもできる(逆にサーバ側から画像、音声、動画を配信することもできる)。

デベロッパーに(少なくとも現在は)許されていないのは、ユーザーのGlassに広告を表示すること、有料アプリを販売すること(違法なギャンブルアプリも問題外)だ。Glassの当面の市場規模を考えればこうした制限は大きな問題にはならないだろう。おそらくGoogleは将来デベロッパーに対して何らかの有料化を認めるだろうが、Glassプラットフォームに伝統的な広告を表示するのはユーザー体験を大いに損なうだろうから、将来とも許可されないだろう。

Googleは「デベロッパーはGlassが誕生したばかりのプラットフォームであることを強く意識して開発にあたってもらいたい」としている。現にGlassのハードウェアを購入したデベロッパーだけがAPIにアクセスできるのもこうした事情によるものだ。

当面、このAPIFに対してデベロッパーはいろいろな不満のを抱きそうだ。しかしこれは最初の一歩にすぎないことを忘れないyほうしなければならない。Googleは今後もっと強力なAPIをリリースし、また現在のAPIの制限を緩めるはずだ。ネーティブ・アプリが開発できなければデベロッパーが望んでいたようなサービスをすべて提供するのは不可能だ。こうした制限付きではあっても、さまざまな革新的Glassアプリが近く登場することは確実だ。

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