オンデマンド型シャトルのNearMeとスターフライヤー、北九州空港と市内を結ぶ空港送迎「スマートシャトル」を開始

オンデマンド型シャトルのNearMeとスターフライヤー、北九州空港と市内を結ぶ空港送迎「スマートシャトル」を開始

オンデマンド型シャトルサービスを手がけるNearMe(ニアミー)は3月30日、空港と市内を結ぶ送迎サービス「スマートシャトル」(nearMe.Airport)について、北九州空港に本拠を置く航空会社のスターフライヤーと提携を開始。北九州空港と北九州市内をドアツードアで結ぶ空港版スマートシャトルの予約を、同日よりスタートしたことを発表した(前日までの事前予約制のため運行開始は4月1日から)。九州エリアでは、福岡空港の送迎シャトルに続いて2空港目となる。

NearMeは、独自のAIを活用し、2019年夏に空港送迎版の「nearMe.Airport」(ニアミー エアポート)のサービスを開始。2022年2月、北九州市が行なう「スタートアップSDGsイノベーショントライアル事業(実証支援事業)」を通じ、北九州市内・苅田町と北九州空港をドアツードアで結ぶスマートシャトルの実証実験を実施した。今回その結果を受け、スターフライヤーの協力のもと北九州空港と市内を結ぶ送迎シャトルのサービス開始に至ったという。

nearMe.Airportは、北の新千歳空港から南の那覇空港まで、今回の北九州空港を含め全国13空港で利用できるようになった。

スマートシャトル」運行概要

  • サイトURLhttps://app.nearme.jp/airport-shuttle/
    ・多言語対応。現状は日本語と英語、今後は5カ国語対応予定
  • 利用方法:オンラインによる事前予約制。前日18時までに予約
  • 運行開始:2022年4月1日
  • 発着点:北九州空港←→北九州市内の指定箇所

料金

  • 北九州空港←→北九州市小倉南区、苅田町:1回2480円(税抜)/人から
  • 北九州空港←→北九州市小倉北区:1回3980円(税込)/人から
  • 北九州空港←→北九州市門司区:1回4980円(税込)/人から
  • オンライン決済が可能なのでチケット不要。飛行機遅延に伴う料金請求はなし
  • 各エリア内であれば乗降車場所問わず定額
  • 大人1名につき、12歳未満の児童2名まで半額適用

また同社は、新型コロナウイルス対策として以下を実施している。

  • 乗車中の車内換気を徹底
  • 全乗務員は運行前に検温を行い、マスクを着用
  • アルコール消毒を設置し、乗車の際には乗車客に消毒を依頼
  • 前日までに乗車する方を決定し、感染者が出た場合早急に対応
  • 降車後の清掃の際、乗車客の触れる箇所にアルコール消毒を実施
  • 乗車客同士が隣接しないよう、少人数・大型車で展開
  • 乗車客にはマスクの着用を依頼

UberがNY市のタクシーと提携、ドライバー不足と運賃高騰対策で

ディスラプトできないなら、仲間になる?かつてタクシーシステムをなくす勢いだったUber(ウーバー)は、ニューヨーク市の全タクシーをアプリに載せることで合意した。今春以降、ニューヨーク市の利用者はUberのアプリから直接タクシーを呼ぶことができるようになり、同社のドライバー不足と運賃の高騰に対処する一助となる。

Uberの広報担当者のConor Ferguson(コナー・ファーガソン)氏は、電子メールでTechCrunchに次のように語った。「タクシー業界との提携は世界中で異なっており、今後5年間に目を向けるとき、タクシーとUberが別々に存在する世界はないと強く信じています。両者にとって得るものが多すぎるのです。タクシーは、私たちが新しい市場を開拓するのに役立ちます。実際、香港やトルコといった場所では、今や当社の主要な商品になっています」。

この提携は、Uberのソフトウェアと、CMTやCurbといった会社の既存のタクシーソフトウェアを統合することで機能する。ウォールストリート・ジャーナル紙の報道によると、Uberを利用したタクシーの運賃は一般的なUber Xとほぼ同じになる。Uberの乗客を乗せたタクシードライバーは、通常のUberドライバーと同じ報酬が支払われる。その額は最低時間と距離のレートに応じて決定される。しかし、Uberはタクシーとは異なる指標で賃金を計算する。そのため、タクシー運転手はUberの乗客を受け入れる前に、予想される収入を確認することができる。これは、Uberが既存の運転手に対して行っていない丁重な措置だ。投資家向け報告書によると、Uberは運賃の約20%を徴収しているが、ニューヨーク市タクシー・リムジン委員会との契約の条件、例えばタクシーの乗車料金からどのような手数料が差し引かれるのかなどは公表していない。

世界中のタクシー運転手はUberのようなライドシェア事業の普及に抗議してきた。フランスでは、既存のインフラから顧客やドライバーを誘致するため、Uberは赤字で営業していたこともある。乗車料金を低く抑えるために負債を発生させるこの全体的なモデルは、依然として24億ドル(約2935億円)の損失を出していたにもかかわらず、同社が2021年第3四半期にわずかな利益をなんとか確保するまで続いた。タクシー運転手と協力するという決断は、米国外では成功したことが証明されている。Uberはスペイン、コロンビア、オーストリア、ドイツ、韓国などの国でタクシー事業者と提携している。よって同社が最大の米国市場の1つでこれを試みるのは不思議ではない。

画像クレジット:Instants/iStock

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Nariko Mizoguchi

シェアリングIoT農園を展開するプランティオが1.3億円調達、大手町エリア・渋谷区・多摩田園都市エリアに農園設置

シェアリングIoT農園を展開するプランティオは3月22日、第三者割当増資による総額1億3000万円の資金調達を実施したと発表した。引受先はジェネシア・ベンチャーズ、大広、MS-Japan、iSGSインベストメントワークス、そのほか既存投資家。

調達した資金により、大手町エリア・渋谷区・多摩田園都市エリアにシェアリングIoT農園を設置するほか、年内には東京以外の主要都市にも随時設置し、行政・民間らと共創を行い、コレクティブ・インパクトを加速する。コレクティブ・インパクトとは、社会課題に対して、行政・企業・NPO・基金・市民などがセクターを越え、互いに強みやノウハウを持ち寄ると同時に働きかけを行い、課題解決や大規模な社会変革を目指すアプローチ(Channeling Change: Making Collective Impact Work)。

また、農業をDX化する次世代型アグリテインメントプラットフォーム「grow」において、農業的な活動がどれだけ環境に貢献しているかを可視化する機能を強化するという。既存農業と比較した場合のCO2削減量、生ゴミ削減量、ヒートアイランド現象にどの程度貢献できているのかなどを可視化する。

growとは、IoTセンサー「grow CONNECT」とスマートフォンアプリを組み合わせることで野菜栽培をナビゲーションするプラットフォーム。家庭のベランダやビルの屋上、マンションの屋内といった様々な場所で野菜栽培を可能にするという。

2015年6月設立のプランティオは、「持続可能な食と農をアグリテインメントな世界へ」をビジョンとして掲げるスタートアップ。育てる楽しさ、食べる喜び、人との関わり合いなどをICT×エンタテインメントの力でエンパワーメントすることを目指している。

世界が再び動き出す中、Uberが第1四半期の利益見通しを上方修正

米国の配車サービス大手Uber(ウーバー)は、第1四半期の調整後収益見通しを引き上げ、需要急増により予想以上に楽観的な見通しを示した。

米国時間3月7日朝に提出されたばかりの8-K報告資料には、調整後EBITDA(株式報酬を含む多くのコストを控除した、大幅に修正された利益指標)は第1四半期に1億3000万〜1億5000万ドル(約150億〜173億円)になると予想しているとある。これは、2月の2021年第4四半期決算説明会で発表された1億ドル〜1億3000万ドル(約115億〜150億円)という以前の見通しから大幅に引き上げられている。

つまるところ、配車やフードデリバリーの需要が高まり、パンデミック以前の水準にほぼ戻っている。

配車面では、Uberは乗車の指標が2019年2月実績の90%まで回復し、利用総額は2019年2月実績比95%という強さに戻ったと同社は述べている。UberのCEOであるDara Khosrowshahi(ダラ・コスロシャヒ)氏は報告資料の中で「2月の空港利用総額は前月比で50%以上増加し、Uberは次の旅行シーズンが過去最高の1つとなるよう準備している」と付け加えた。

重要なのは、コスロシャヒ氏によると、配車の需要があらゆるユースケースに及んでいることで、乗車の増加には旅行、通勤、夜の外出のための移動が含まれていると同氏は指摘している。

同社はまた「モビリティとデリバリー部門の調整後EBITDAの両方が引き続き改善されている」と指摘している。総数が更新されたのに、なぜニュアンスを共有するのか? 同社は、配車事業(モビリティ)が回復している一方で、その業績向上がフードデリバリー事業(デリバリー)の犠牲になっていないことを強調したいのだ。

Uberのフードデリバリー事業は、パンデミックで人々が家から出なくなって配車事業が大混乱に陥った時、利用総額で大きなヘッジとなった。

配車とデリバリーは表裏一体で、2つが同時に表に出ることはないというのが市場の懸念だったが、Uberの最新の数字はそれが実際に可能であることを示唆している。米証券取引委員会への報告資料は、同社が予想以上に営業レバレッジを効かせていることを暗示している。

好調なスタートを切ったにもかかわらず、3月7日、Uberの株価は約1.8%下落した。世界的な市場低迷の中で、ハイテク株は全般的に苦戦している。

Lyft(リフト)は、第1四半期の業績について新たな見通しを発表していない。UberのライバルであるLyftの前回の決算報告では、乗車が回復していることが示されている。問題は、Lyftが2022年の最初の2カ月間を通じて、同じように乗車が増加しているかどうかだ。

注目すべきは、LyftがUberのようなフードデリバリー事業を展開していないことだろう。多角化特化の考え方にもよるが、Lyftの配車事業への一点集中は強みでもあり弱みでもある。

Uberが利益見通しを上方修正し、それでも日中の取引で評価額の減少をみたのはかなり2022年的だ。同社はここ数カ月でそのパンデミックゲインのすべてを戻した。実際、3月7日のUberの評価額は、パンデミックを乗り切り、デリバリー事業を拡大し、調整ベースとはいえ連続黒字を達成するずっと前の2019年半ばの評価額よりも低くなっている。

世の中はなかなか厳しい。

画像クレジット:JOSH EDELSON/AFP / Getty Images

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(文:Alex Wilhelm、Kirsten Korosec、翻訳:Nariko Mizoguchi

NearMeが街中のタクシー相乗りサービス「ニアミー タウン」を中央区・千代田区・港区・江東区で2月24日15時スタート

NearMe(ニアミー)は2月23日、タクシーの相乗り(略称「シェアタク」)解禁を受け、街中でも行きたいところまでドアツードアで移動できる「nearMe.Town」(ニアミー タウン)を2月24日15時からサービススタートすると発表した。東京都中央区・千代田区・港区・江東区の4エリアで展開する。

利用希望者は、ニアミー タウンの登録サイトにおいて、NearMe公式LINEアカウントの友達追加を行い、アンケートに回答すると受け取れる招待メッセージから参加できる。

乗車前日の18時までに予約するシステムのため、24日から予約開始で25日から乗車が可能となる。運行時間は7~22時(降車時間)まで。1乗車あたりの可能人数は5名、1組あたりの最大人数は4名。発着点は展開する都内4区の全域。料金は国土交通省からの相乗り通達内容に沿って算出される。

nearMe.Town(ニアミー タウン)詳細

  • 予約開始日:2022年2月24日15時から
  • 乗車可能日:2月25日から(乗車前日の18時までに予約)
  • 利用方法登録サイトにおいてNearMe公式LINEアカウントを友だち追加し、簡単なアンケートに回答。その後、随時送られる招待メッセージから参加
  • 運行時間:朝7時(乗車)から夜22時(降車)まで
  • 1乗車あたりの乗車可能人数:5名
  • 1組あたりの最大人数:4名
  • 発着点:東京都内4区(中央区、千代田区、港区、江東区)の全域
  • 料金:相乗り通達内容に沿って料金を算出

同サービスは、国土交通省が発表した、2021年11月1日運用開始の一般乗用旅客自動車運送事業における相乗り旅客の運送を受けたもの(一般乗用旅客自動車運送事業における相乗り旅客の運送の取扱いについて)。これにより、配車アプリなどを介して、目的地の近い乗客・旅客同士を運送開始前にマッチングさせて運送するという、シェアタクが可能となっている。

同社は、リアルタイムの位置情報を活用して地域活性化に貢献する「瞬間マッチング」プラットフォーム作りを目指し、まずはMaaS領域において、主に空港と都市をドアツードアで結ぶオンデマンド型シャトルサービス「スマートシャトル」(nearMe.Airport)を2019年8月から展開。すでに全国11空港に拡大しており、その実績を基に独自開発のAIを発展させ、同乗者同士のルーティングの最適化を行ってきた。

NearMe代表取締役社長の髙原幸一郎氏は、今回の相乗り解禁を心待ちにしていたとして、「ニアミーはタクシーをシェアするドアツードア移動で電車・バス・単独のタクシー乗車に次ぐ『第4の公共交通機関』を目指しています」と述べている。

なお同社は、新型コロナウイルス対策として以下を実施している。

  • 乗車中の車内換気を徹底
  • 全乗務員は運行前に検温を行い、マスクを着用
  • アルコール消毒を設置し、乗車の際には乗車客に消毒を依頼
  • 前日までに乗車する方を決定し、感染者が出た場合早急に対応
  • 降車後の清掃の際、乗車客の触れる箇所にアルコール消毒を実施
  • 乗車客同士が隣接しないよう、少人数・大型車で展開
  • 乗車客にはマスクの着用を依頼

猫に仕事を邪魔される「日本一集中できないワークスペース」予約開始、スペースマーケットと猫カフェのリポットが連携

猫に仕事を邪魔される「日本一集中できないワークスペース」予約開始、スペースマーケットと猫カフェ運営のリポットが連携

あらゆるスペースを貸し借りできるプラットフォーム「スペースマーケット」を運営するスペースマーケットと、全国20店舗展開する「猫カフェMOCHA」運営のリポットが連携し、MOCHAをワークスペースとして利用できる「猫カフェMOCHAソロワークプラン」を提供開始すると発表した。MOCHAがソロワーク予約に対応するのは今回が初という。スペースマーケット限定で事前予約が行える。

今回の取り組みにより、自宅にペットがいない方でも「オンライン会議中に猫が通り過ぎる」「猫がPCを操作して不可解な文書を作成する」といった、猫好きがあこがれるシチュエーションを実現できる。猫に仕事を邪魔される「日本一集中できないワークスペース」予約開始、スペースマーケットと猫カフェ運営のリポットが連携

猫カフェMOCHAソロワークプラン

  • 販売期間:2月21日〜3月31日
  • 価格:3025円(税込・サ別)/日
  • 特典:フリードリンク、猫ちゃんへのおやつ(550円分)、お仕事終わりの「お疲れ様チョコ」(先着100名)、次回以降スペースマーケットの「ソロワークスペース」予約時に利用できる800円割引クーポン
  • 利用用途:テレワーク(ビデオ会議は周囲の他顧客に配慮の上で実施可能)
  • 予約方法スペースマーケットから予約可能。ソロワークプランは2月21日より販売予定
  • 詳細猫カフェMOCHAソロワークプラン

スペースマーケットによると、リモートワークの定常化や人流の変化に伴い、平日の日中帯を中心に仕事のために1人で場所を借りる「ソロワーク」の利用が前年同月比3.5倍(2022年1月時点)に増加しているという。また利用者の増加とともに予約スペースも多様化しており、個室型ワークボックス、ホテルの客室などの個室以外にも、コワーキングスペース、カフェ、ホテルラウンジなどのオープンスペースを席単位で利用するケースも増えているそうだ。

一方、飲食店は立地や時間帯による繁閑の差が激しく、平日昼間の集客が大きな課題となっている。MOCHAでは、顧客への新しい体験の提供と平日昼間の遊休時間の有効活用を目的としており、今回の取り組みに至ったという。

2014年1月設立のスペースマーケットは、「チャレンジを生み出し、世の中を面白くする」というビジョンを掲げ、スペースシェアの文化創造・拡大に取り組むスタートアップ企業。スペースを貸し借りするプラットフォーム「スペースマーケット」には、全国1万8000件以上のスペースを掲載。住宅、古民家、会議室、撮影スタジオ、映画館、廃校など多岐にわたるスペースを撮影・会議・イベントなどに利用できる。

駐車場管理アプリakippeが特定利用者のみに空き駐車場を貸し出せるakippe private機能追加、3月1日スタート

駐車場予約アプリ「akippa」(Android版iOS版)を運営するakippaは2月16日、駐車場のオーナーがマンション・寮など特定の住人のみに貸し出せる新機能「akippa private」(アキッパ・プライベート)の提供開始を発表した。3月1日より利用可能。マンション・アパート・学生寮などの入居者専用駐車場、公団での介護者専用駐車場、オフィスビル・商業施設の関係者専用駐車場などに活用できるという。

akippaは、駐車場のシェアリングサービス。契約されていない月極駐車場や個人宅の車庫・空き地・商業施設などの空きスペースを、ウェブかアプリから事前予約・決済して安く利用できるというもの。空きスペースを持っている人ならば誰でも登録・貸出が行えるので、費用をかけることなく副収入を得られる。2022年2月現在で会員数は累計250万人(貸主を含まない)となっているそうだ。

akippaの新機能akippa privateは、マンション入居者など駐車場オーナーが指定したユーザーのみが予約・利用できる機能。一般のakippa会員は、駐車場詳細ページの閲覧や予約を行うことはできない。そのため外部収益とはみなされずに分譲駐車場の空き駐車場をシェアすることが可能になるという。

akippa privateの活用イメージ例

  • 分譲マンションでの入居者専用駐車場
  • 賃貸マンション・アパート・学生寮などでの入居者・来客専用駐車場
  • 公社などの団地での介護事業者専用駐車場
  • オフィスビルや商業施設の関係者専用駐車場
  • バスや搬入車両など大型車両専用駐車場
  • akippaマルシェ専用駐車場

akippaによると、近年都心部のマンションなどでは、住民の車離れにより付帯駐車場に空きが出てしまう物件が増えており、課題となっているという。

分譲マンションの駐車場を住民以外に貸し出した場合、その駐車場売上は「外部収益」とみなされ各種税金や税務申告の義務が生じるため、手続きなどで新たなコストが発生する。そのため多くの収益が見込めない場合は、マンション理事会の承認などの手続きが煩雑なこともあり駐車場シェアの導入は難しい。

これに対してakippa privateは、特定ユーザーのみが予約・利用可能とすることで、外部収益とはみなされずに空き駐車情のシェアが可能となる。現在は個人宅には対応していないが、将来的には対象駐車場の拡大も見込んでいるとのこと。

また予約対象者を絞れることから、住民と関係ない第三者がマンション・学生寮などセキュリティの整った場所に立ち入ることを防止可能。このほか、akippaの予約システムを活用し利用料金を徴収するため、クレジットカード、キャリア決済(docomo、au)、PayPay決済によるキャッシュレス決済が行える。管理会社は窓口業務の管理工数を削減できるほか、現金取り扱いリスクを回避できる。

電動マイクロモビリティシェアのLUUPがロゴ刷新、視認性を向上させた新電動キックボード発表―小型電動アシスト自転車新モデルも

電動マイクロモビリティシェアのLUUPがロゴ刷新、視認性を向上させた新電動キックボード発表―小型電動アシスト自転車新モデルもLuupは2月15日、電動マイクロモビリティのシェアリングサービス「LUUP」(Android版iOS版)の新ロゴとともに、視認性を向上させた新しい電動キックボードを発表した。電動キックボードの新機体への移行は東京から開始し、他エリアへの導入に関しても順次検討する。またこれを記念し、「LUUP for your City」と銘打ち、電動キックボードの安全な社会実装に向けたLuupのこれまでの取り組みと目指す未来をまとめたコンテンツを展開する。

さらに、今回のロゴの刷新と合わせ、小型電動アシスト自転車のデザインを一新したモデルを開発中と明らかにした。機体の小型化に引き続きこだわって開発している他、サドルの安定性の向上やスマホホルダーの装着など、ユーザーから得られた様々なフィードバックを参考に、全体的なバージョンアップを施しているという。2022年の夏までの導入を目指して開発中しているそうだ。

電動マイクロモビリティシェアのLUUPがロゴ刷新、視認性を向上させた新電動キックボード発表―小型電動アシスト自転車新モデルも

Luupが新しく開発中の小型電動アシスト自転車の新モデル イメージ

Luupは、「街じゅうを『駅前化』するインフラをつくる」をミッションに、マイクロモビリティのシェアリングサービス「LUUP」を展開している。電動アシスト自転車や電動キックボードのみならず、電動・小型・1人乗りのマイクロモビリティを包括的に取り扱い、将来的には高齢の方も乗ることができる新しい機体の導入を見据え、すべての人が自由に移動できる未来を目指している。

会社設立から3年半を迎えたLuupは、より身近な存在として、日々のファースト・ラストワンマイルの移動を支える次世代のインフラ的存在になるために歩みを進めるべく、コーポレートロゴおよびサービスロゴを刷新し、電動キックボードのデザインの視認性を向上させたという。電動マイクロモビリティシェアのLUUPがロゴ刷新、視認性を向上させた新電動キックボード発表―小型電動アシスト自転車新モデルも

新ロゴについては、LUUPのもたらす移動に関する価値を基に、「expand you」というコンセプトでデザイン(制作 : kern inc.)。交通工学分野で採用されている緩和曲線(線路や道路などで、直線部と円曲線部をなめらかにつなぐために設ける曲線)から着想を得て、複数の曲率で「U」を描きなだらかなフォルムを作ることで、LUUPに乗った人々の身体性が拡張され、軽やかで自由な移動が実現するさまを表現しているという。を指す。また、ロゴを囲む枠線は、LUUPの機体が置かれるポートの線を元にしているそうだ。電動マイクロモビリティシェアのLUUPがロゴ刷新、視認性を向上させた新電動キックボード発表―小型電動アシスト自転車新モデルも

また電動キックボードについては、「LUUPがもたらす価値をロゴだけではなくサービスの顔である機体でも表現し届けたい」「次世代のインフラ的存在を目指すにあたり、電動キックボードの視認性を向上させる必要がある」と考えたことから、デザイン変更に至った。

機体の色は、インフラとして街にやさしく馴染みつつ、どこか先進性や高級感を感じられるようなオリジナルのブランドカラーであるLUUP GREEN・白・黒によって構成。今回のリニューアルでは、機体上部を白、下部をLUUP GREENにすることで、開放感や自由さを感じさせながらブランドカラーが印象付けられるよう設計した。なおLuupは、現在に至るまで、安全に乗れるよう、電動キックボードの安定性や各種パーツの操作性の向上など11回のアップデートを重ね、改善を進めているという。電動マイクロモビリティシェアのLUUPがロゴ刷新、視認性を向上させた新電動キックボード発表―小型電動アシスト自転車新モデルも

LUUP for your Cityでは、電動キックボードの走行ルールと安全な利用方法を案内する「電動キックボードのご利用ガイドブック」、Luupが目指す未来、実施してきた実証実験の背景と、安全への取り組みについてまとめたウェブページ、交通ルールについて解説した動画を公開する。また一部ポートでは、スタッフが乗り方や走行ルールのレクチャーを行い、「電動キックボードのご利用ガイドブック」を配布するという。

Uber、2021年の売上高を力強く伸ばし調整後の収益性も改善

Uber(ウーバー)は米国2月9日、取引開始直後に2021年第4四半期決算を発表した。プラットフォーム総支出は259億ドル(約2兆9915億円)で、前年同期比51%増だった。売上高は57億8000万ドル(約6676億円)で同83%増となった。また、GAAPベースの純利益は1株当たり0.44ドル(約50円)だったが、この数字には投資に関する営業外項目が含まれている。

Yahoo Financeに掲載された予想によると、アナリストは売上高53億4000万ドル(約6167億円)に対して1株当たり0.35ドル(約40円)の損失を計上すると予想していた。Uberの株価は、決算発表直後から6%弱上昇している。

Uberの主要事業の売上高を部門ごとに見ると、以下のようになる。

上記の数字には、Uberの多様性が存分に表れており、配車事業はUberの主要部門の業績の中で最も成長率が低く、配達事業に収益の王座を奪われてさえいる。しかし、かなり調整されたEBITDAに目を向けると、状況は一変する。

Uberの配車事業は、同社のコーポレート部門が請求できるマージンを生み出すという点では、依然としてトップであることがわかる。一方、配達事業と貨物輸送事業は同四半期に事実上、相殺している。しかし、Uberにとって調整後EBITDAがプラスになったことは、配達事業の黒字化が少なからず寄与してかつてのような赤字体質から脱却したことを示す有用な指標だ。

UberのライバルであるLyft(リフト)は2月8日、調整後黒字を計上し、売上高が予想を上回った第4四半期決算を発表した。UberとLyftの株価は通常取引で上昇した。

上記のニュースは概してポジティブなものだが、より伝統的な指標ではUberは依然として採算が取れていない。例えば、2021年第4四半期の同社の営業損益は5億5000万ドル(約635億円)の赤字になった。しかし、14億7000万ドル(約1697億円)の「その他」収入がその赤字を補って余りある。その他収入とは何なのか。同社によると、この項目は「主にUberのGrab(グラブ)とAurora(オーロラ)の株式投資の再評価に関連する含み益の合計によるもので、UberのDidi(ディディ)の株式投資の再評価に関連する含み損で一部相殺された」ものだという。

歓迎すべきことではあるが、これらの利益は四半期単位で持続することはなく、Uberの事業はすべての経費を営業成績に織り込むと依然として採算が合わないことを暗に示している。以前ほどではないが。この状況を見る良い方法は、1年当たりの営業現金燃焼だ。2020年のUberの事業は27億5000万ドル(約3176億円)を使い、2021年の営業キャッシュフローははるかに少ないマイナス4億4500万ドル(約513億円)だった。

業績予想

Uberは2022年第1四半期に「250億〜260億ドル(約2兆8875億〜3兆30億円)」の総プラットフォーム支出を「1億〜1億3000万ドル(約115〜150億円)」の調整後EBITDAを見込んでいる。総プラットフォーム支出は2021年第4四半期実績と比較して横ばいか若干のマイナス、調整後EBITDAの数値は8600万ドル(約99億円)だった第4四半期実績から若干の改善となる。

もちろん、業績発表後にさらに詳細が明らかになるが、これが最初の概要だ。

画像クレジット:NurPhoto / Getty Images

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(文:Alex Wilhelm、翻訳:Nariko Mizoguchi

米ライドシェアリングLyft、アクティブ乗客数の減少を隠すほど売上は成長

米国のライドシェアリング会社、Lyft(リフト)が米国時間2月8日に第4四半期の決算を報告した。結果は成長と減少の入り混じったものだった。アクティブ乗客数はアナリストの予測に達しなかった。

上場企業である同社の2021年第4四半期売上は9億6990万ドル(約1119億円)で、パンデミックによる経済崩壊の大打撃を受けた前年同期より約70%増加した。前四半期比較で、Lyftは第3四半期の売上を12%上回った。

第4四半期のLyftの純損失は2億5860万ドル(約298億円)で、これには「1億6420万ドル(約189億円)の株式ベースの報酬と関連する給与税支出、および歴史的時代に起因する規制機関に定められた保険負担の変更に関係する支出、1億2230万ドル(約141億円)」が含まれることを、同社はすかさず説明した。果たしてそれらすべてを会社の最終収支から外すことを許すかどうかにもよるが、2021年最後の3カ月におけるLyftの調整後純利益は3210万ドル(約37億500万円)、調整後1株当り利益0.09ドル(約114円)になった。

関連記事:ライドシェアサービスは運転手や地域社会にコストを負担させていることが調査結果から明らかに

アナリストらはこの元ユニコーンのスタートアップが、売上9億3890万ドル(約1083億円)、調整後1株当り利益0.09ドル(約114円)を報告すると予測していた。これはTechCrunchの姉妹媒体であるYahoo Finance(ヤフー・ファイナンス)が提供する平均値による。Lyftは自身のガイダンスも上回ったが、アナリスト予測を達成したことに比べると意味は小さい。

2021年第2四半期と第3四半期に、Lyftは利益を計算するための調整方法の1つである調整後EBITDA黒字を初めて報告した。2021年第4四半期には、これらの結果をしのぐ支払利息・税金・減価償却・償却控除前利益(EBITDA)747万ドル(約86億円)を記録した。

Lyftの株価は時間外取引で3%以上下げた。

同社の四半期決算に関する有力な評論によると、期待ほどではなかったユニーク乗客数がLyftの株価下落の理由かもしれないという。同社が報告した四半期中のアクティブ乗客数は1872万8000人で、前年同時期の1255万2000人を上回った。

しかしウォール街の2021年第4四半期の予測は2000万人強だった。これはLyftと関連サービスの需要が期待に届かなかったことを意味しているのだろう。そして何よりも、同社の第4四半期のアクティブ乗客数は第3四半期と比べて減少しており、未だにパンデミック前レベルより少ない。

Lyftの2020年と2021年のアクティブ乗客数およびアクティブ乗客あたり売上(画像クレジット:Lyftの投資家向け資料より)

乗客数は予測水準を大きく下回っているにも関わらず、Lyftの通年売上は2020年から36%増えた。全般的な利用数増加のためだ。2020年の四半期あたりアクティブ乗客数が1375万人だったのに対して2021年は1700万人だった。

アクティブ乗客あたりの売上が増加したことが売上全体の増加の主要因だ。乗車あたり売上の増加は、大部分が長距離乗車によるものであり、その多くは空港との往復だ。また、乗車の頻度も高かったとLytfは言っている。

オミクロン株の深刻な影響がライドシェアリング需要の減少につながっている中、Lyftは需要が復活し始めることを期待している。

「実際、1月の最終週にはライドシェアリング利用の復活が見られ、私たちはこれをプラスの兆候と見ています」とCFOのElaine Paul(イレイン・ポール)氏が、2月8日の2021年第4四半期および通年の収支会見で語った。

「第1四半期で予想されるオミクロン株の影響と第2四半期に持ち越されるかもしれない不透明な回復の兆しを踏まえると、当社の短期的売上成長の加速が影響を受ける可能性は小さくありません。前回の収支会見で私たちは、2022年通年の売上成長は2021年を上回る見込みだといいました。私たちはそのとおりになることを慎重ながらも楽観的に見ています」。

画像クレジット:Jeenah Moon/Bloomberg / Getty Images

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(文:Alex Wilhelm、翻訳:Nob Takahashi / facebook

元任天堂デザイナー率いる前田デザイン室がPNG素材「粗ドット」をDOTOWNで公開、個人・法人・商用問わず無料利用可

元任天堂デザイナー前田高志氏率いる前田デザイン室がPNG素材「粗ドット」をDOTOWNで公開、個人・法人・商用・非商用問わず無料利用可

NASU代表の元任天堂デザイナー前田高志氏が運営するオンラインサロン「前田デザイン室」は2月2日、粗いドット絵(粗ドット。あらドットと読む)素材をPNG形式でダウンロードできるサイト「DOTOWN」(ドッタウン)を公開した。食べ物・乗り物・人物・動物・建物・植物・季節イベント系など、約700点(サイトオープン時点)を用意。粗ドット素材は、誰でも無料でダウンロードでき、商用としても利用可能。元任天堂デザイナー前田高志氏率いる前田デザイン室がPNG素材「粗ドット」をDOTOWNで公開、個人・法人・商用・非商用問わず無料利用可

前田デザイン室は、元・任天堂デザイナーの前田氏とともにクリエイティブを楽しむ集団。前田デザイン室は「おもろ!(アイデア)たのし!(積極性)いいな!(クオリティ)」を行動指針として掲げており、「デザインでみんなが楽しく笑顔に平和に!」を願って、世の中に新しいクリエイティブを大量投下するとしている。

  • 全素材無料ダウンロード(データ形式:PNG)
  • 個人・法人・商用・非商用問わず利用可(再配布は禁止)
  • 基本的に連絡(クレジット表記)の必要なし。クレジットを掲載すると、前田デザイン室のメンバー全員が大喜びする
  • 公開時素材数約700点
  • 広告なし(前田デザイン室は「仕事では味わえないクリエイティブ」を行うコミュニティ。営利目的ではないため、広告は入っていない)
  • 詳細な規約は「ご利用について」を参照

またDOTOWNでは、粗ドットを使った使用例のページも用意している。素材を利用する・探すだけの単なる素材配布サイトではなく、訪問するのが楽しくなる「おもろ!たのし!いいな!」なサイトを目指しているそうだ。DOTOWNがきっかけで、魅力的な制作物を作るきっかけにひいてはデザインを身近に感じられるとうれしいとしている。元任天堂デザイナー前田高志氏率いる前田デザイン室がPNG素材「粗ドット」をDOTOWNで公開、個人・法人・商用・非商用問わず無料利用可

なお2月6日13時から、DOTOWNリリース記念オンラインイベントがオンライン開催される。ドット絵に興味がある方、前田デザイン室に関心がある方への参加を呼びかけており、閲覧申込は、「粗ドット素材ダウンロードサイト DOTOWN(ドッタウン) 完成お披露目会」から行える。参加費は無料。元任天堂デザイナー前田高志氏率いる前田デザイン室がPNG素材「粗ドット」をDOTOWNで公開、個人・法人・商用・非商用問わず無料利用可

粗ドット(あらドット)

粗ドットとは、可能な限り低い解像度で、究極に抽象的な表現をしたドット絵を指すという。粗ドットは、前田デザイン室発足時に「らしさ」を表現できる共通言語ならぬ共通絵として誕生。前田氏が「粗ドット」と命名し、コミュニティ内で親しまれ続けてきた。

ゲーム機などで用いられている通常のドット絵は、縁取りや影のドットを用いて素材の形をわかりやすく構成しているが、粗ドットはドットの数が少ないため、縁取り・影はないそうだ。1つ1つのドットの色と配置のみで何であるかが一目でわかるように作っている。これは、ゲームグラフィックにおける「逆進化(=究極の抽象化)」と位置付けているという。元任天堂デザイナー前田高志氏率いる前田デザイン室がPNG素材「粗ドット」をDOTOWNで公開、個人・法人・商用・非商用問わず無料利用可元任天堂デザイナー前田高志氏率いる前田デザイン室がPNG素材「粗ドット」をDOTOWNで公開、個人・法人・商用・非商用問わず無料利用可

また粗ドットは、規則性さえ理解すれば、あらゆるツールであらゆる人が作ることができて、クオリティの差が出にくいとう。大人数でものづくりをするオンラインサロンにふさわしいとしている。元任天堂デザイナー前田高志氏率いる前田デザイン室がPNG素材「粗ドット」をDOTOWNで公開、個人・法人・商用・非商用問わず無料利用可

欧州のマイクロモビリティスタートアップのDottが約80.5億円獲得

アーバンモビリティスタートアップであるDott(ドット)は、シリーズBラウンド延長を獲得した。もともと2021年春の発表で同社が8500万ドル(約97億7800万円)のシリーズBラウンドを調達した際には、株式と資産担保債務のミックスだった。そして米国時間2月1日、同社はこのラウンドにさらに7000万ドル(約80億5200万円)を追加した。今回も再び株式と債務のミックスとなる。

Dottは、スクーターシェアリングサービスでよく知られるヨーロッパのマイクロモビリティスタートアップ企業だ。最近、同社は一部の都市でeバイクのシェアリングサービスも開始している。

abrdn(アバドン)はDottの既存投資家Sofina(ソフィーナ)とともにシリーズBの延長を主導している。その他、EQT Ventures(EQベンチャーズ)やProsus Ventures(プロサス・ベンチャーズ)など、既存の投資家がさらに多くの資金を投入している。

Dottは、ヨーロッパで他のマイクロモビリティスタートアップと競合している。最も直接的な競合相手は、Tier(ティア)Lime(ライム)Voi(ヴォイ)である。価格設定やスクーターに関してはよく似ており、そのほとんどがOkai(オカイ)と協力してスクーターデザインを手かげている。しかし、必ずしもまったく同じ市場で事業を展開しているというわけではない。

現在、Dottはヨーロッパ9カ国の36都市をカバーしている。4万台のスクーターと1万台のバイクを管理している。Dottは収益の数字を共有していないが、同社は2021年に2020年に比べて130%多い利用を処理した。

マイクロモビリティ事業者の差別化要因として、他にロジスティクスと規制がある。ロジスティクスに関しては、Dottはプロセスを可能な限り内製化しようとしている。サードパーティの物流業者とは提携せず、自社で倉庫と修理チームを持ち、保有する車両のケアを行っている。

規制に関しては、同社はパリやロンドンといった憧れの市場で営業許可をいくつか獲得している。しかし、パリは現在、スクーターシェアリングサービスを厳しく規制しようとしており、新たに最高速度を時速10km(つまり時速6.2マイル)に設定した。現在、パリには最高速度時速10kmの低速ゾーンが700カ所ある。

関連記事:パリ、スクーターシェアリングサービスに時速10kmまでの制限を要請

ここで、2つの重要なポイントがある。まず、マイクロモビリティの会社を作るには、膨大な資本が必要だということだ。スクーターの購入にはお金がかかり、バッテリーの充電にもお金がかかり、すべてを円滑に進めるために人を雇うのにもお金がかかるので、これは驚くには値しないだろう。

第二に、規制の状況はまだ進化しており、スクーターのスタートアップにとってはまだ不確定要素があるということだ。Dottは電動バイクで製品を多様化させているが、これは賢い選択だと思う。また、充電の最適化を図り、より費用対効果の高いサービスを提供する計画にも注目したい。

画像クレジット:Dott

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(文:Romain Dillet、翻訳:Akihito Mizukoshi)

食品ロス削減のフードシェアリングTABETEが1.1億円のシリーズA調達、開発体制や新規店舗・新規ユーザー獲得を強化

食品ロス削減のフードシェアリングTABETEが1.1億円のシリーズA調達、開発体制や新規店舗・新規ユーザー獲得強化

食品ロス削減サービス「TABETE」(タべテ。iOS版Android版)運営のコークッキングは1月31日、シリーズAラウンドとして、第三者割当増資による総額1億1000万円の資金調達を実施したと発表した。引受先は、KIBOW社会投資ファンド、SMBCベンチャーキャピタル、山口キャピタル、のとSDGsファンド。累計資金調達額は約3億8000万円となった。また、さらなる経営基盤強化として社外取締役にグロービスのマネージャー(グロービス経営大学院教員)の井上智映子氏が就任した。

調達した資金は、主に以下の用途にあてる。
・組織(開発体制・セールス体制・マーケティング体制)の強化
・食品ロス削減サービス「TABETE」のサービス改善
・食品ロス削減サービス「TABETE」の新規店舗・新規ユーザー獲得、既存ユーザーのエンゲージメント向上のためのセールス・マーケティング強化

TABETEは、パン屋をはじめとする中食・飲食店舗で、閉店までに売り切るのが難しく、まだおいしく安全に食べられるのに廃棄の危機に直面している食事と、レスキュー(購入)したい消費者を直接マッチングさせるというフードシェアリングサービス。これまで累計25万食のパンや洋菓子・弁当などの食品ロスを削減してきたという。また、現時点で登録店舗数は約2000店舗、登録者数は約49万人となっており、TABETEに出品された食品の2つに1つ(約50%)はレスキューされているそうだ。食品ロス削減のフードシェアリングTABETEが1.1億円のシリーズA調達、開発体制や新規店舗・新規ユーザー獲得強化

コンビニ市場で存在感を高めたい食品デリバリー事業の英Zappが約231億円調達

2020年にロンドンでスタートしたインスタント食料品配達スタートアップのZapp(ザップ)は、Getir(ゲチル)、GoPuff(ゴーパフ)、Jiffy(ジフィー)、Deliveroo(デリバルー)、その他オンデマンドコンビニ市場のシェアを狙う多くの企業と真っ向勝負するために、かなりの額の資金調達を行った。シリーズBラウンドで2億ドル(約231億1900万円)を調達した同社は、ホームの市場での存在感を高めると同時に、共同創業者で事実上のトップであるJoe Falter(ジョー・ファルター)氏のいう「メガシティ」に進出するために使うとしている。Zappは現在、ロンドンに加え、マンチェスター、ケンブリッジ、ブリストル、アムステルダム、ロッテルダムで事業を展開しており、パリではソフトローンチを実施中である。

Zappによると、このラウンドはLightspeed(ライトスピード)、468 Capital(468キャピタル)、BroadLight Capital(ブロードライト・キャピタル)が共同でリードし、以前の支援者でもあるAtomico(アトミコ)、Burda(ブルダ)、Vorwerk Ventures(ボーワー・ベンチャーズ)も、F1チャンピオンのLewis Hamilton(ルイス・ハミルトン)氏と並んで参加している(したがって「超速」サービスを売りにする会社のブランドとして、かなり適切だと思う)。

しかし、このラウンドについて報じられているのは、それだけではない。PitchBookは、2021年12月にこの投資の第1トランシェがクローズした際「ライバルのGorillas(ゴリラズ)」もその一部であったと述べている。そして先週、Sky Newsは「シンガポールの国営ファンド」も後援者に含まれていると報じた。現地時間1月28日のZappの発表では、どちらも言及されていない。我々は、どちらかが実際に関与しているかどうか確認するよう同社に求めたので、詳細が分かり次第、更新する。

Gorillasは、2021年秋に10億ドル(約1156億円)を調達したドイツのスタートアップ企業で、ライバルのGetir同様、その資金の一部を使って、パリのFrichti(フリッチ)など、他の市場で競合になりそうな企業を買収したり投資したりしている。ここに登場するのには、ありえない名前ではないだろう。また、デリバリー企業はお互いに投資し合ってきたこれまでの流れがあり、ひょっとしたらさらなる統合を前にした最初の動きなのかもしれない。Delivery Hero(デリバリー・ヒーロー)はGorillasを支援し、DoorDash(ドアダッシュ)は同じくドイツのスタートアップ企業Flink(フリンク)に投資している。

Zappは評価額を公表しておらず、これまでに処理した顧客や注文の数についても語っていない。現在、同社は3億ドル(約347億円)を調達している。

スタートアップや既存の食料品メーカーの間で、コンビニエンスストア市場で主要な存在になりたいという意欲は強く、コンビニの食料品部門は、英国だけでも2021年に約430億ポンド(約6兆6580億円)の価値があると推定されているその規模を考えると、複数の勝者が存在する余地もありそうだ。

しかし、この物語がどのように展開されるかについては、まだ多くの疑問が残っている。最終的にどれだけの消費者が、どれだけの期間、これらのサービスを利用するのだろうか?典型的なインスタント食品会社が利益を上げるには、どれだけの顧客が必要なのか?また、1つの都市に何社のデリバリー企業が存在できるのだろうか?

しかし、投資家は、この分野でより興味深い事業を支援することに非常に意欲的である。Zappの今回のラウンドとGorillaの2021年の10億ドル(約1156億円)の資金調達に加えて、Flinkは12月に7億5000万ドル(約867億4600万円)を調達し、インドのZepto(ゼプト)は1億ドル(約115億6600万円)を、Jokr(ジョーカー)は2億6000万ドル(約300億7200万円)を調達し、GoPuffとGetirはともに数十億ドル(数千億円)調達している。

Zappは、顧客サービス、注文を満たすための大規模な流通センターと組み合わさった、戦略的に配置された小規模なダークストア(「ザップストア」)のネットワーク、幅広い商品構成(50種類のアイスクリーム、21ブランドのテキーラ)と同時に、ユーザーが直前に実際に欲しいだろと思われる商品の組み合わせ、卸業者だけでなくブランドと直接つながるサプライチェーンという、これらのバランスがとれた、クイックデリバリーの分野で長く活躍するための方式を発見したと信じている。

これは、例えばGoPuffやFlinkのように、大衆消費者が、毎週大きなバスケットで買い物をするよりも、より頻繁に、より少量のインスタント食料品で買い物をするように説得できると考えているのとは対照的だ。

「私たちは、顧客体験を重視しています。それが、ここでの勝利につながるのです」とファルター氏はインタビューに答えている。彼は、競合他社がユーザーに複数の割引を提供することで、注文を事実上補助することで市場シェアを狙うことを選択したことが「おかしい」と述べた。「私たちはクーポン券や割引商品の提供はしていません」と述べ、すぐさま修正するように「最初の注文は50%オフですが、それ以外何度もクーポン券を提供するということはありません。私たちは、顧客体験、より良い製品を時間通りに届けるサプライチェーン、そして、週1回の買い物を邪魔するというよりも、コンビニ関連の品揃えを信じています」と述べた。

その平均注文額は、Gorillasが1件あたり「15ポンド(約2300円)以下」であるのに対し「20ポンド(約3000円)台半ば」であると彼は言っている(Zappが提示した数字)。また、Zappの注文の3分の2は、利益になっているという。

平均受注額の低い会社については「私が彼らなら、少し不安になるでしょう。持続可能な基盤とは言えません」と述べた。

多くのインスタント食品会社が、新型コロナウイルスのパンデミックが世界を覆ったたときに出現し、その本領を発揮した。このラウンドは、Zappがそれが終わった後の可能性を持っているということを示すための準備をするということだ。

Lightspeed Venture Partners(ライトスピード・ベンチャー・パートナーズ)のパートナーであるRytis Vitkauskas(リティス・ヴィトカウスカス)氏は「コンビニエンスストアは、完全にオンライン化される最後の小売セグメントの1つですが、ロックダウン後に本当にその瞬間を迎えようとしています」と声明で述べている。「忙しい日常が戻ってきたとき、人々は迅速なデリバリーで『今を生きる』ことができるようになります。Zappは、この消費者行動を活用するために一から構築され、その結果、並外れた顧客ロイヤリティを獲得しています。私たちは、コンビニ市場のお客様にまったく新しい体験を提供し、長期的な投資を続ける同社の歩みに参加できることをうれしく思います」と述べた。

編集部注:TechCrunchのライターを長く務めたSteve O’Hear(スティーブ・オヒア)氏は、現在Zappに在籍していますが、そのことはこの記事の報じ方に影響を与えるものではない。

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(文:Ingrid Lunden、翻訳:Akihito Mizukoshi)

防災備蓄共同保有プラットフォーム「あんしんストック」を展開するLaspyがシードラウンドファーストクローズとして5000万円調達

大災害などで必要となる防災備蓄を共同で備蓄するプラットフォーム「あんしんストック」を展開するLaspyは1月28日、シードラウンドファーストクローズとして、第三者割当増資による5000万円の資金調達を実施したと発表した。引受先はKUSABI、サムライインキュベート。調達した資金は、プロダクト開発と採用・組織体制の強化にあてる。

あんしんストックは、マンションや町内会、事業者といったある程度の共同体のエリアごとに水や食料といった防災備蓄を共同で保有するプラットフォーム。防災備蓄スペースや防災備蓄品の確保、賞味期限などの管理コスト削減、食品ロス対策やSDGsへの対応などが可能なワンストップソリューションとして提供している。

調達した資金により、防災備蓄共同保有の仕組みを実際に街へ配備できるよう加速する。具体的には、Laspy独自の防災備蓄の管理最適化・効率化、また2022年春頃取得見込のビジネスモデル特許を表現し災害時における防災備蓄の最適な配布を行うためのシステム開発に注力。同時にそれらを実現するためのシステム開発エンジニアの採用を進めている。

また街作りに関わる大手不動産デベロッパーに加えて、多種多様なメーカー、データベンダー、インフラ企業、大手商社などとのパートナーシップを拡大させる。現状においても、東京都中央区兜町エリアや近隣ビジネス街向けの備蓄プラットフォーム事業や、東京都内・愛知県名古屋市内の大規模な新築マンション開発プロジェクトへの導入に向けた実証実験などを推進させているという。こうしたパートナーとの各種実証実験を多く成功させ、多数のモデルケース獲得を目指すとしている。

 

防災備蓄共同保有プラットフォーム「あんしんストック」を展開するLaspyがシードラウンドファーストクローズとして5000万円調達

大災害などで必要となる防災備蓄を共同で備蓄するプラットフォーム「あんしんストック」を展開するLaspyは1月28日、シードラウンドファーストクローズとして、第三者割当増資による5000万円の資金調達を実施したと発表した。引受先はKUSABI、サムライインキュベート。調達した資金は、プロダクト開発と採用・組織体制の強化にあてる。

あんしんストックは、マンションや町内会、事業者といったある程度の共同体のエリアごとに水や食料といった防災備蓄を共同で保有するプラットフォーム。防災備蓄スペースや防災備蓄品の確保、賞味期限などの管理コスト削減、食品ロス対策やSDGsへの対応などが可能なワンストップソリューションとして提供している。

調達した資金により、防災備蓄共同保有の仕組みを実際に街へ配備できるよう加速する。具体的には、Laspy独自の防災備蓄の管理最適化・効率化、また2022年春頃取得見込のビジネスモデル特許を表現し災害時における防災備蓄の最適な配布を行うためのシステム開発に注力。同時にそれらを実現するためのシステム開発エンジニアの採用を進めている。

また街作りに関わる大手不動産デベロッパーに加えて、多種多様なメーカー、データベンダー、インフラ企業、大手商社などとのパートナーシップを拡大させる。現状においても、東京都中央区兜町エリアや近隣ビジネス街向けの備蓄プラットフォーム事業や、東京都内・愛知県名古屋市内の大規模な新築マンション開発プロジェクトへの導入に向けた実証実験などを推進させているという。こうしたパートナーとの各種実証実験を多く成功させ、多数のモデルケース獲得を目指すとしている。

 

「帰らない日は家賃がかからない家」を探せるunitoが約1.2億円調達、サイトのアップデートとともに料金プランを3種類に拡充

「帰らない日は家賃がかからない家」を探せるunitoが約1.2億円調達、サイトのアップデートとともに料金プランを3種類に拡充

「住んだ分だけの家賃で暮らせる部屋」など、新しい暮らしを提供するプラットフォーム「unito」を運営するUnitoは1月19日、第三者割当増資による総額約1億2000万円の資金調達を発表した。引受先は、アイティーファームほか既存株主、ベクトル、岡三キャピタルパートナーズ、シーラホールディングス、スペースマーケット。累計資金調達総額は約3億円となった。

調達した資金により、同社は「帰らない日は家賃がかからない家」の枠組みを超えて、多様な暮らし方のプランを取り揃え、さらに、あらゆるタイプの部屋を複数のエリアに展開することで、暮らしの最適化を追求する。

さらに、お部屋検索サイト「unito」をアップデートしたことを明らかにした。新たなunitoでは、料金プランを「メイン拠点プラン」「サブ拠点プラン」「マンスリープラン」の3つに拡充。メイン拠点プランは、月10日間以上利用できる部屋を持ちたい方向けで、利用しない日を申請することで、帰らない日数分の料金が差し引かれる料金システム「リレント」を導入したものとなっている。

サブ拠点プランは、月1~5日間だけ利用できる部屋を持ちたい方向けで、利用する日を申請し、その日数分の料金を支払う。マンスリープランは、毎日利用できる部屋を持ちたい方向けで、利用する日を申請しその日数分の料金を支払う。「帰らない日は家賃がかからない家」を探せるunitoが約1.2億円調達、サイトのアップデートとともに料金プランを3種類に拡充

このほか、ユーザーの暮らしを部屋探しから利用中・退去まで、LINEでサポートするコンシェルジュを強化。「部屋探しサイト」「仲介会社」「管理会社」と部屋探しから退去までが分断されているが、unitoでは部屋探しから退去まで、コンシェルジュが一気通貫でサポートする。「帰らない日は家賃がかからない家」を探せるunitoが約1.2億円調達、サイトのアップデートとともに料金プランを3種類に拡充

「バンライフ」のCarstayが損保ジャパンと資本業務提携、観光・防災におけるキャンピングカー活用推進で共創

「バンライフ」のCarstayが損保ジャパンと資本業務提携、観光・防災・新しいライフスタイルにおけるキャンピングカー活用で共創

キャンピングカーと車中泊スポットのシェアリングサービス「バンライフ」(Android版iOS版)を展開するCarstay(カースティ)と損害保険ジャパンは1月19日、観光・防災などにおけるキャンピングカーなどモビリティの活用推進を目指し資本業務提携を開始したと発表した。

またCarstayは、損保ジャパンを引受先として、第三者割当増資による約5300万円の資金調達を実施したと明らかにした。これにより、金融機関からの融資を含め、累計調達額は約2億9000万円となった。

日本RV協会(JRVA)の「キャンピングカー白書2021」によると、キャンピングカーの2020年の国内総保有台数は約12万7400台となり、この10年間で1.5倍に増加したという。バンなどの車両をキャンピングカーなど車中泊仕様の車に改修する個人も増えているそうだ。コロナ禍において密を避けた旅やワーケーションができる手段として、車を基盤とした新たな旅や暮らしのスタイル「バンライフ」とその市場規模は増加し、「動くホテル」「動くオフィス」としての需要が高まっているという。

一方Carstayによると、需要の高まりにも関わらず、キャンピングカーや車中泊仕様の車両を日常的に駐車できる施設は依然少なく、また車中泊の規則も各自治体や施設に委ねられているなど、現状のバンライフの基盤には課題があると指摘。安心・安全な「バンライフ」の実現のためにインフラやルール面の整備が求められているという。

そこで、Carstayと損害保険ジャパンは、今回の資本業務提携を通じて、コロナ禍や終息後に求められる、平時の観光・有事の防災・新しいライフスタイルとしての「バンライフ」のあり方を共創する。

今後Carstayと損害保険ジャパンは共同で、キャンピングカーと車中泊スポットのシェアリングに際して、より広範囲で利用者と所有者を補償する保険サービスの開発・提供、Carstayでの移動・滞在・体験に関連するデータを活用した新たなサービスの研究を実施する。また、パートナー事業者・自治体の開拓に向けて両社アセットを活用する。

「バンライフ」のCarstayが損保ジャパンと資本業務提携、観光・防災・新しいライフスタイルにおけるキャンピングカー活用で共創

損保ジャパンは、「『安心・安全・健康のテーマパーク』により、あらゆる人が自分らしい人生を健康で豊かに楽しむことのできる社会の実現」を目指している。今回の提携により、新たなライフスタイル「バンライフ」の確立、地域の活性化を推進するとともに、有事の際やコロナ禍におけるスペース活用のあり方など、モビリティを活用した新たな社会価値の創造とそこから生まれるデータを活用した新サービス開発に向けて取り組む。

Carstayは、「誰もが好きな時に、好きな場所で、好きな人と過ごせる世界」の創造の実現に向けて、2019年1月に車中泊スポットのスペースシェアサービス、2020年6月にキャンピングカーのカーシェアサービスを発表し、全国各地に車中泊スポットを約330カ所、キャンピングカーシェア登録車両を240台に拡大するなど「バンライフ」プラットフォーム事業を展開。また提供しているサービスを応用利用することで、医療機関や被災地に休憩所としてキャンピングカーを提供する社会支援活動「バンシェルター」を実施している。

これまで同社は、大手企業や自治体への営業活動を行い、バンライフの普及と啓蒙を実施しており、今後全国にパートナーの事業者や自治体を有する損保ジャパンの参画を契機にバンライフのインフラ整備を加速する。安全性・社会受容性をさらに高めていき、バンライフの発展に貢献するとしている。

Carstayが静岡県浜松市で新ライフスタイル「バンライフ」を通じた地域活性化 「Local Vanlife Project」を2月より開始

キャンピングカーと車中泊スポットのシェアリングサービスである「バンライフ」のプラットフォーム事業を展開するCarstay(カースティ)は1月17日、地域に根ざした持続可能な地域観光モデル「Local Vanlife Project」(ローカル・バンライフ・プロジェクト)の一環として、静岡県浜松市で事業を展開すると発表した。2月からスタートし、キャンピングカーと車中泊に便利な浜松市内のスポットをCarsteyに順次登録する。

Local Vanlife Projectは、キャンピングカーやバンによる地域観光モデルを推進するプロジェクト。これにより、車を通じた旅や暮らしにより、「人生を豊かにする」ために荷台スペースが広い車であるバンを家やオフィスのように作り変えて、車を働く・遊ぶ・暮らしの拠点とする新たなライフスタイル「バンライフ」を広めることを目指す。今回の取り組みは、石川県白山市、埼玉県川島町、広島県三原市に続く第4弾となる。

FromTo、We will、スズヒロなど、地域活性化事業を手掛ける浜松市内拠点の民間事業者と連携し、バンライフのプラットフォーム事業を浜松市で立ち上げ、観光消費拡大、ワーケーション促進による企業誘致、防災インフラ整備を促進していくことが目的。

同プロジェクトに興味がある人は、キャンピングカー・車中泊仕様のバンのカーシェアに登録可能。これにより、そうした車を所有していない人も参加できるようになる。また、所有する空き地や空き地駐車場の車中泊スペースのシェア登録を行うことで、ホストとしても参加できるようにしている。

Carstayは、「Stay Anywhere, Anytime. 誰もが好きな時に、好きな場所で、好きな人と過ごせる世界をつくる」をミッションに掲げているスタートアップ。「移動」を基盤にあらゆるサービスを提供する概念MaaS(Mobility as a Service)領域で新しい旅と暮らしのスタイル「VANLIFE」(バンライフ)をテーマに事業を展開している。

翌日配達のスタートアップVehoが144億円のシリーズAに続き企業価値1148億円の評価を受ける

翌日配達の技術を提供するスタートアップVehoは、配送のラストワンマイル(最後の1マイル)、つまり配送センターから注文客の自宅玄関までの荷物配達の問題解決を目指している。また、同社は顧客がいつ、どこへ、どのように荷物を配送してもらいたいか、そしてプロセス全体を通してリアルタイムのコミュニケーションにより配送に透明性を提供するという、ユニークな才能を利用してそれを実行したいと考えている。

ニューヨークに拠点を置くVehoの収益は2020年夏のシードラウンドの資金調達から40倍増加し、従業員数も15人から400人に増えたと、Vehoの共同設立者でCEOのItamar Zur(イタマー・ツア)氏はTechCrunchに語った。

同社はすでに米国の14の市場で事業活動を行っているが、2022年末には50市場に増やす計画である。チームを増員し、再配達対策プログラムを導入および拡大して、それに向けて技術開発に投資するために、同社はシリーズAの資金調達が1億2500万ドル(約144億円)に上り、企業価値が10億ドル(約1148億円)と評価されたことを発表した。

General Catalyst(ゼネラル・カタリスト)がラウンドを率いConstruct Capital (コンストラクト・キャピタル)、Rachel Holt(レイチェル・ホルト)、Bling Capital(ブリング・キャピタル)、Industry Ventures(インダストリー・ベンチャーズ)、Fontinalis Partners(フォンティナリス・パートナーズ)、Origin Ventures(オリジン・ベンチャーズ)が参加した。直近の資金調達ラウンドではVehoに対してこれまで合計1億3000万ドル(約149億円)が集まったとツア氏は述べた。

いったいなぜ、新興企業がそれほどの資本を事前に集めたのか疑問に思うかもしれない。しかしツア氏は、Vehoが「しっかりとしたプラットフォームであり、現時点で小さな事業ではない。急成長を維持したいと思っている」と回答した。

「最大のeコマース革命の最中にチャンスがあります。パンデミックを通して急成長した後もそれは終わりません」と付け加えた。「顧客体験は私達の目前で変化しています。スピードとコミュニケーション以外に、ブランドが提供したいのは可視性とデータです。より多くの資本を取り入れ驚異的なスピードで成長を続けるには完璧なタイミングだと考えています」。

もちろん、Amazon(アマゾン)はラストワンマイル市場の約50%を抱え込んでおり、ここでは、アマゾンがうまくやっているかは議論するまでもない。ツア氏もそれを否定しないが、7~10営業日かけるより早くサービスを提供したいと考えているeコマース企業の50%に、同種の配送サービスを提供する好機を見出している。

Vehoの技術は、有資格のドライバーパートナーがいることにより宅配の需要と一致するとともに、顧客が配達中でも実際の到着時間を知らせることができる。リアルタイムで配達スケジュールを変更したり、届け先を変更したり、個人的な配達指示を出すことも可能だ。

Vehoチーム(画像クレジット:Veho)

同社のアイデアはツア氏自身の経験から来ている。ビジネススクール在学中に食事配達のサブスクリプションに入ったが、初めて注文した品が届かなかった。ツア氏は配送会社に連絡を取った。そして40分待った後、電話はつながらなくなった。彼はサブスクリプションをキャンセルしたが、それは荷物の到着が遅れたり受け取れなかったりすることに我慢できない他の客と同じである。

「ますます競争的なeコマース分野において、多くの企業がアマゾンと同様のすばやい配達を求めているが、そうするほどの規模に欠けています」とツア氏はいう。「Vehoはそのようなブランドのために公平な条件を作っています。逃した最大の機会は、前もって包装されていることと、ブランドがよりロイヤルティを作り、顧客を長く引き止めてもっと頻繁に購買してもらえるような配達の、点と点をつなげることである」。

ラストワンマイルの問題解決だけに取り組むのはVehoだけではない。他にもそのアプローチのために資本調達をする企業が世界中にある。例えば、過去6カ月間でZoomo(ズーモ) Cargamos(カルガモス)Coco(ココ)Deliverr(デリバー)Bringg(ブリング)が新たなラウンドを発表した。Walmart(ウォルマート)も夏にWalmart GoLocalプログラムを導入し、リテーラーがリテール大手の配送網に入り込めるようにした。

ツア氏は、Vehoがデリバーなどの他社と競合しているとは見ていないが、国有の運送会社を競合と考えている。そのような国有企業の技術はeコマースのない「旧世界」のために設計されており、それがそのセクターが今後10年でいかに成長するかという展望とともに「完全にeコマース顧客のニーズに基づいて」創設されたVehoとの違いだ。

世界のラストワンマイル配送市場は2020年に約1080億ドル(約12兆3993万円)と評価され、今後4年で1469億6000万ドル(約16兆8720万円)増加する。テクノロジーおよび調査会社のTechnavio(テックナビオ)によると、北米がその成長の39%を占める。

購買におけるeコマースへの移行にともない、物流および宅配便セクターは競って需要に追いつこうとしている。彼らは2020年のホリデーシーズンにおける、ハルマゲドンならぬ「shipaggedon(シッパゲドン)」から、半導体の製造と出荷の遅延、入港まで、ここ数年で大きな挫折も味わっている。

Vehoは、顧客が戻ってきて注文してくれるような、顧客とeコマース企業間の信頼を促進する真にすばらしい配送体験を作り出したいと考えている。ツア氏はアパレルとアクセサリー、食品雑貨類の販売を行う顧客に言及し、従来の配送会社から箱を受け取っていた顧客と比べて、すでに顧客の再購入で20%の増加、顧客生涯価値で40%の増加、ネットプロモータースコアで8ポイントの増加がみられたことを付け加えた。

一方で、ゼネラルカタリストのKyle Doherty(カイル・ドハーティ)氏は、8000億ドル(約91兆8516万円)のeコマース市場を狙う多くの企業にとってチャンスがあると述べた。その半数が米国にあり、毎年全体で約1000億ドル(約11兆4815億円)ずつ成長することが予測される。

ツア氏と同じくドハーティ氏も、サンフランシスコの自宅で荷物を受け取る際に失望してきたが、そこでは荷物の盗難が起きているという。

「どうしようもなく感じますし、状況を管理できません」と彼は付け加えた。「我々は最前線でeコマースの使用と、ストレスを受けるサプライチェーンにおける劇的な加速を見てきました。コンピューター技術が物流業者に優れた体験をもたらすことができると信じてきました。私がイタマーさんに紹介されたとき、すぐにわかりました。彼も顧客体験について業者と消費者に共感している。それがよくわかりました」。

画像クレジット:Getty Images

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(文:Christine Hall、翻訳:Dragonfly)