Autodeskが世界中の学校の生徒に主要ソフトを無料化…その長期的販促効果を重視

プロの仕事人たちが使うソフトも、箱入りの商品として売られる時代は終わり、またソフトウェア企業の多くが、ソフトの画一的な有料化があまり合理的でないことに気づきつつある。Microsoftですら、最近それがわかってきたし、そして今日(米国時間12/1)はAutodeskが、その無料ユーザ層に学校の生徒と教師を含める、と発表した。合衆国ではこれまで、オバマ大統領のConnectED事業の一環として、同社のソフトウェアは無料で提供されていた。

これからは、AutodeskのAutoCAD、Sketchbook、3D Max、Mayaなどのソフトウェアを、約80万校の中学高校の生徒6億8000万名が、どんな有料ライセンスもなく、利用できる。一部のクラウドサービスとサポートは有料だが、それは今のエンタプライズソフトウェアの一般的な売り方を踏襲したやり方だ。

学校と生徒にソフトウェアを無料にすると、卒業して企業に入社したときすぐにそれらのツールを使えるようになるから、企業としても新入社員が即戦力になるためには、そのソフトを使おう、という気になる。しかも、そういう論理があるだけでなく、ソフトウェア企業としてはその後のクラウドサービスから売上を得られるので、箱入りソフトを有料ライセンス付きで売るという短期的な利益を犠牲にすることは、むしろ企業の長期的な利益につながることになる。Autodeskも、今のソフトウェア企業の、標準的な営業パターンに目覚めてきたのだ。

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起業家だけを対象にプロダクト指向でプログラミングを短期特訓するLe Wagon

プログラミングのブートキャンプ(bootcamp, 短期特訓集会)は珍しくないが、でもヨーロッパよりは圧倒的に合衆国に多い。だから昨年フランスでLe Wagonがスタートしたときは、閉塞感が破られたように爽快だった。それはブートキャンプをヨーロッパで広めることだけが目的ではなく、独自の趣向も持っていた。つまりLe Wagonは、起業家を対象とするプログラミングスクールなのだ。同社独自の高品質な教材により、生徒は2か月でプログラミングを学ぶ。

協同ファウンダでCOOのRomain Paillardは次のように言う: “仲間たちはみんな、こういうタイプの学習/教育の必要性を痛感していた。生徒が、というより、それは今の産業や経済が求めているものだ。Le Wagonを卒業した生徒は、自分のやりたいことができるようになるからね。来年からはうちから毎月、20名のCTOやCEOが生まれるだろう”。

単なるプログラマではなくて有能なCTOやCEOが生まれる、というところにLe Wagonの独自性がある。生徒の中にはビジネススクールや大学の工学部の卒業生もいる。しかしそのような経歴を、実際のコードに生かす方法を知らない。

Le Wagonは、プロダクトのアクセラレータを自称している。ふつうのスタートアップアクセラレータのように経営のことを教えるのではなく、プロダクト、すなわち製品開発のAからZまでを学ぶ。この学校へ入るときは、自分のアイデアを持って入る。それをスクラッチからプログラミングして、MVP(Minimum Viable Product, 最小限の機能だけを持った実用製品)〔日本語記事〕を作る。2か月経って卒業したら、そのプロジェクトをさらに磨いてもよい。

たとえばBouquetは、花束を頼んd配達してもらうアプリだ。Roadstrは、いわばヴィンテージカーのDrivyだ。Kudozは、求人市場のためのTinderだ。これらはどれも、Le Wagonの生徒たちのプロジェクトで、ほかにもいろいろなプロダクトの例がある。

Le Wagonでの2か月の集中学習を経て、StripeやFinexkapのエンジニアになった人たちもいる。学費は5000ドルとお高いが、それを投資と考えるべきだ。事実、次の2校期(4か月)はすでに満席で、申し込みを締めきっている。

でも、Le Wagonみたいな方式の学習/教育サービスは、スケールするのだろうか? Le Wagonは、一年かけて自分たちの教育過程を標準化している。そして独自に開発した 学習プラットホームは、練習問題、教師との面談、グループ学習(互いに他人がやってることを見てそれらから学ぶ)などから成る。このように、すでに教程の形式化・標準化・規格化が為されているので、新しい場所で校期を展開することも、比較的容易だ。実際、来年以降はブラッセルやナンシー、スーストンなどでの開校を予定している(今はパリのみ)。

またLe Wagonは、新しい形の教程をトライしようとしている。Pillardによると、“来年は対象を絞り込んだ短期のセッション…たとえばiOS開発…もやりたい。そういう複数の小さなコースを束ねて、大きなオンラインコースを作ることもできる”、ということだ。

つまりLe Wagonは、TreehouseCode Schoolなどとも競合する立場になる。すべての教材が、すでに英語化されている。今後はそれを、ブートキャンプで実際に使って、さらに磨いていく予定だ。

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ニューヨークの全校(幼・小・中・高)がChromebookを採用…今や学校利用ではトップ

最近のIDCの調査によるとGoogleはすでに、K-12の教育機関に納入されるタブレットやノートブックではトップ企業だ。今日もまた、強力な味方が現れた: ニューヨーク市の教育局だ。ニューヨーク市のCIOはChromebooksの購入にサインし、また今年の学年(9月-)用に承認され市のIT部門がサポートするツールの一環としてGoogle Apps for Educationも認められた。市はまた、教師のためのガイドブックも制作した。

これはGoogleにとって、ChromebookとAppsのユーザが新たに1800校の児童生徒100万名ぶん増えたことを意味する。ニューヨーク市のCIOはブログ記事で、ChromebookとGoogle Apps for Educationを採用した理由として、すでにそれらを使っている学校が多いため、まったく新しいハードやソフトを思い切って採用するときのようなリスクがないことを挙げている。それは、Googleの教育方面での取り組みが高く評価されている証(あかし)でもある。

Googleは、Chromebookを買いやすい値段で教育市場に広めるために、できることをすべてやってきた。またこの最小限主義のデバイスはほとんどWeb上で利用するGoogle Apps for Educationとの相性も良い。Googleはさらに今年は、Apps for Educationのユーザデータを広告の営業やターゲティングに使わないと宣言して、その誠意を表明し、より多くの教育委員会や学校、教師、および各地の教育行政部門から受け入れられるための基盤を作った。

最近Microsoftが発表した、完全なWebサービスとしてのSkypeの提供は、WebをOSとするChromebookの価値をさらに高め、教育の世界でのChromebookの利便性を大きく高めるだろう。

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Googleがバングラデシュ国内をバスツアー、子どもたちにインターネットの魅力と使い方を教える

Googleはバングラデシュの、文字通り路上で、インターネットの普及活動をしようとしている。同社が今日(米国時間11/12)立ち上げた教育事業‘Google Bus Bangladesh’は、この東南アジアの国の50万あまりの児童生徒たちにデジタルのスキルを教えることが目的だ。

世界中の人びとをインターネットにつなごうとする、奇抜な試みはいくつかある。たとえばGoogleの気球や、SpaceXの衛星計画Facebookのドローンなどだ。しかし今回Googleは基本に戻り、この世界で八番目に人口の多い国で地方従業をやらかそうとしている。計画では今後1年間で、35の地区の500の教育施設(学校など)を訪問し、インストラクターたちが児童生徒にインターネットを最大限に利用するための重要なツール(Webブラウザなど)について教える。

単にバスでやってきた先生たちが教えるだけでなく、児童生徒一人々々にインターネットに接続したAndroidデバイスが手渡される。Googleによるとそのハードウェアは、SymphonyのXplorer W65i(売価70ドル)など、いわゆる入門機だ。このプロジェクトのためのGoogle+のコミュニティもあり、そこで児童生徒たちは考えを述べ合ったり、さらにいろいろな情報にアクセスしたりする。

Google Asia PacificのJames McClureは語る: “バングラデシュは今激しく変化している国で、とくに若い人口が多く、彼らがインターネットの推進力になっている。適切な教育が与えられれば、若者たちはインターネット化されデジタル化されたバングラデシュを構築するための礎石になりえる”。

ぼくも東南アジアに住んでいるので、インターネットが人びとの生活を変える様子をいつも目(ま)の当たりにしている。友だちや家族やエキスパートの人たちとつながること、情報やニュースに容易にアクセスできること、エンタテイメントを楽しむメディアでもあること、インターネットにはいろんな可能性があるが、途上国の人たちの多くはそのことにまだ目覚めていない。スマートフォンやコンピュータを投げ与えるだけでは、だめである。インターネットを怖がらずに積極的に使えるようになるためには、教わる場が必要だ。

まだ世界の総人口の2/3がオフラインだから、このGoogle Bus Bangladeshのような地域的な取り組みの意義と効果は大きい。もちろん多くの人がインターネットを使うようになれがGoogleのビジネスにもプラスだが、しかしそれでも、このようなリソース集約的で時間集約的な企画を実行するGoogleは、一つの国に違いを作り出すという意味で、賞賛に値する。

情報をありがとう、Arif。

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アメリカのプログラマ不足はますます深刻、SquareのJim McKelveyが雇用直結型の教育サービスLaunchCodeを立ち上げ

【抄訳】

合衆国の失業率は今、減少傾向が続いている。全国的に求人が増え、中でもとくにテクノロジの分野には、人材の活発な需要がある。

とりわけ今の脱工業化社会のアメリカで、サクセスストーリーがもっとも多いと言われるのが、スタートアップ世界のプログラマやマーケター、それに営業マン/ウーマンたちだ。しかしプログラマという職種は今では、シリコンバレーのテクノロジ企業だけでなく、AvisWinn-Dixieなどの一般企業でも必要とされている。

一般企業のIT部門も含めると、今の合衆国ではプログラマの絶対数が足りない。そこで今では、インターネット上に、さまざまなプログラミング教育/学習サービスが登場している。その中には、近年の技術革新に対応して既存のプログラマを再教育したい、というニーズに応えるサービスも少なくない。

スマホ上でクレジットカード決済を行う人気サービスSquareの協同ファウンダJim McKelveyの心の中では、プログラマを育てて獲得したいという企業的ニーズと、格差社会の下の方の人たちの経済力を底上げしたい、という福祉的な願いが合体している。そこで彼は、生まれ故郷のセントルイスでLaunchCodeを立ち上げた。

“もっとよい仕事をしたい、と願っている人たちのための、(専用道路への)流入ランプとして、これを作った”、とMcKelveyは語る。

 

有料のプログラミング教育/学習サイトの多くは、卒業者を新規雇用の対象と見なすか見なさないかを企業まかせにしている。しかし完全に非営利のLaunchCodeでは、立ち上げから今日までの13か月で115名を正社員候補として企業に送り込んだ。

McKelveyのやり方は、一般的な教育訓練と現場実習(見習い)の二本立てだ。それによって、企業のIT部門における新規雇用を阻む二つの要因を、取り除こうとしている。彼は曰く、“まず、経験2年以上でないと雇わない企業が多い。それも当然で、経験のないプログラマは会社に損害を与えることがありえるからね”。

10月にLaunchCodeは、教育テクノロジの企業PluralSight とパートナーして、LaunchCodeで無料で勉強している人たちがPluralSightのオンライントレーニングコースを無料で受けられるようにした。“いちばん重要なのは、良質で搾取的でない教育だ。良い教育を自称しているサービスは多いが、その実態は、最後が行き止まりだ”、とMcKelveyは言う。ただし中には、ユタ州のFarmingtonのように、企業の要求に合わせてカリキュラムを組んでいるプログラミング教育サイトもある、と彼は語る。

PluralSightの無料のトレーニングはLaunchCodeの参加者に、搾取されるおそれなく、スキルを磨く機会を与えている。

【中略】

そして、企業が彼らを雇おうとするときの、もうひとつの障壁、すなわち資格や証明の保有は、General Assemblyが最近立ち上げた資格認定サービスなどが解決するだろう。
General AssemblyのCEO Jake Schwartzは、こう述べている: “世界的な大企業でも認めるほどのスタンダードがあることによって、スキルを明確に定義でき、将来の雇用機会に結びつけることができる”。

有能なプログラマの不足は、ますます深刻な問題になろうとしているが、McKelveyに言わせると、“一般にプログラミングは難しいと言われるが、むしろ、それを勉強して習得できる人は意外に多いことを、ぼくはLaunchCodeの経験から学んだ”、ということなのだ。

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Google Chromebook、米国小学校市場で売上トップに(IDC調べ)


Google Chrme OSは予想外の長期ヒットになるかもしれない ― 米国の生徒たちのおかげで。IDCの最新レポートによると、K-12(幼稚園と小学校)市場においてChromebookは、2014年で最もよく売れたデバイスだった。

Chromebookが学校で成功している理由には、おそらくいくつか要因がある。Googleがこの分野での販売に力を入れていること、および同社の制度がこのChrome OSノートPCの普及を後押ししていることだ。例えば同社は、今秋大学生向けにChromebook貸出しライブラリーを提供するプログラムを開始したが、さらにGoogleは、K-12をターゲットに20セット以上買うと割引きになる特別なChromeアプリ教育パックも提供している。

Googleは、Chromebookが学校への展開に成功している理由として、端末の管理が容易であることを強調している。IT部門による大がかりなサポートは不要であると検索の巨人は言う。しかし、ChromebookがK-12のタブレットおよびノートPC市場で成功している最大の理由は、ほぼ間違いなく価格だ。―括購入割引を受ければ、このブラウザー中心のパソコンは、従来のWindowsノートよりもiPadよりも低価格になり、ウェブベースの生産性アプリの成長と共に、Chrome OSのデスクトップOSに対する弱点も日々克服されている。

K-12での好調は良い兆候だが、Chromebookが生徒たちを学生時代だけでなく社会人になってからもフォローできることを示すためには、まだGoogleのやるべき仕事は多い。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Codecademyがそのほかのプログラミング教育サービスと共同で雇用促進事業ReskillUSAを立ち上げ

Codecademyは、プログラミングを勉強して次の求職活動を有利に運ぼう、というサイトだが、このほど同社は、ThinkfulThe Flatiron SchoolDev Bootcampなど、同社と同じようなプログラミング学習サービスと組んで、ReskillUSAと呼ばれる、もっと幅広い取り組みを開始した。

そのWebサイトにも書かれているように、ReskillUSAの目標は“技術教育と雇用とのあいだのギャップを填める”ことだ。

Codecademyの協同ファウンダでCEOのZach Sims(上図)によると、このサイトの対象層は主に二つある。ひとつは、今失業または低賃金職にあって自分の技術的スキルを向上させたいと考えている人たち。SimsによるとReskillUSAには、そこ一箇所にこれまでに登場した優秀な教育プロバイダが集まっているので、ユーザはより良い雇用への道を確実に築くことができる。

彼によると、複数のプログラミング教育サービスが協力することによって、そこの‘卒業者’に対する求人側の好印象が形成され、大学でコンピュータ科学の学士号を取っていない人でも前向きに検討してもらえる。

“一緒に組むことによって、この新しい形の教育への世間の、そして求人側の、認知度を高めたいのだ”、とSimsは言う。そこでReskillUSAの第二のターゲットは、一般世間、とりわけ求人市場だ。

つまり、今や彼らは、教育の傍流と見られることから卒業して、これまでのメジャーな教育(大学など)と肩を並べたいのだ。しかもReskillUSAは、一社の活動ではなく、有力なネット教育サービスの集合体だ。Simsによるとこの取り組みは、ホワイトハウスとの会話から生まれた。中でもとくに、合衆国のCTO(元Google)Megan Smithが、教育とスキル(職業技能)とのギャップについて述べたことがきっかけだ。なお、ホワイトハウスはこの事業に関与してはいない。

今のところReskillUSAは、参加している教育サービスの総合案内所だ。それらのコースをオンラインとオフラインに分類し、教科内容や授業料、履修期間などを紹介している。オフラインの教育サービスは、シカゴとデトロイトとロサンゼルス、マイアミ、ニューヨーク、サンフランシスコをカバーしている。今後はたとえば補習のための共同コースなんかも提供するのか、とSimsに尋ねると、“もちろん”という答が返ってきた。“今はまだ、始まったばかりだからね”。

Codecademyはこのほか、GoogleやDonorsChooseと組んで、コンピュータ科学への女性の関心を喚起する取り組みも開始している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


マーク・ザッカーバーグとジョン・ドーア、”Hour of Code” に100万ドルを寄付


IndieGogoキャンペーンが始まってから3週間で、Code.orgによる、Hour of Codeに参加する生徒を増やすための指導者教育をクラウドファンドするプロジェクトは、約29万4000ドルを集めた。キャンペーンが掲げる目標額500万ドルの6%だ。

この数字がまもなく飛躍的に増える。FacebookのCEO Mark Zuckerbergと妻のPriscilla Chanが50万ドルを寄付する。John DoerrとAnn Doerrの夫妻も50万ドルを支援し、Code.orgがTechCrunchに伝えたところによると、連続起業家のRich Bartonが2万5000ドルを寄付するという。

Code.orgは、目標達成までの期間をかなり長くとっていた ― IndieGogoのキャンペーンは12月14日に終了する。これで47日を残して100万ドルの壁を越え、しかもこれに、Microsoftのビル・ゲイツ、Reid Hoffman、Salesforce、Google等からの同額寄付が加わる。Code.orgは、もし500万ドルを達成した場合は、Hour of Codeを1億人に広げめられると言っている。それは恐ろしく高い目標と思われ、同NPOがキャンペーンによって教育する先生の数が約1万人であることを踏まえるとなおさらだ。しかし、殆どの生徒にとって小中学校でコンピュータサイエンスに触れる機会がないことを考えれば、たとえ部分的な成功であっても感動的だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


ビデオと実習を併用するプログラミング教育Code SchoolがiOSアプリをリリース

デベロッパのためのお勉強サイトCode Schoolは、ファウンダGregg Pollackの長年の知識共有努力から育ってきたが、このほどモバイルも対象にすることになった。そのiOSアプリからデベロッパは、CodeSchoolの300本を超える教材ビデオを視聴でき、JavaScript、HTML/CSS、Ruby、iOS、Gitや人気のデベロッパツールChrome Dev Toolsなどについて学べる。

CodeSchoolの多くの教材は無料だが、有料会員になるとそのほかのビデオも見られる。ただしモバイルアプリでは、デスクトップのようにブラウザ上で実際にコードを書きながらビデオや静止画から学ぶ、という勉強の仕方はできない。

コミュニティ優先、ビジネスは二の次

Code Schoolは8年前に、デベロッパのための教育的なコンテンツを作りたいというPollack自身の関心から生まれた。当時は、そのころまだ比較的新しいフレームワークだったRuby on Railsを取り上げた。“生まれたばかりの技術は、ドキュメンテーションがお粗末だからね”、とPollackは説明する。“だからぼくは、ブログでもポッドキャストでもカンファレンスの講演でもそればっかり書いたり喋ったりした。ひまなときには、ビデオも作った”。

Pollackの仕事はコンサルタントで、彼のコンサルタント会社は5年ほど前に”Envy Labs”という名前になった。そのころから彼が作る教材の評判が、多くの人たちに広まっていったが、彼にそれを独立のビジネスにする気はなかった。

しかし、2010年にリリースした”Rails for Zombies”が、大人気になった。それはビデオコンテンツとブラウザ上のコーディングを組み合わせる初の試みだった。今ではそんなプログラミング独習サイトがいろいろあるけど、当時はその後競争相手となるCodecademyすらまだ存在していなかった。

“当時でも、ブラウザ上でコーディングを勉強するサイトはいくつかあった”、とPollackは認める。“でも、ぼくのやり方は新しかった”。つまりそのRailsのコースでは、デベロッパはビデオを見て学んだことを、実際にブラウザ上でコードを書いて練習する。それを、納得するまで何度も何度も繰り返す。このやり方が大人気になったため、Pollackはもっと本格的にやろう、と思い始めた。

そして2011年の3月に、ビジネスとしてのCode Schoolが立ち上がり、そのときのコースはRailsの無料コースが一つ、有料コースが一つだけだった。今では前記のように、いろんな言語やツールをカバーする40あまりのコースがあり、完全な初心者と、自分のスキルを磨きたいと考えているベテランのデベロッパ両方を対象にしている。

今のアクティブユーザ数は常時だいたい40000名、登録ユーザの数は100万に達している。ユーザ調査によると、ほぼ15%が、昇進や有利な転職などがCode Schoolのおかげ、と答えている。ユーザを技能のレベル別に、上級、中級、初級、ビギナーの4段階に分けると、それぞれ29%、33%、14%、24%となる。

今回リリースしたiOSアプリで、外出〜移動時でも勉強したいという層をねらっているが、上に書いたようにモバイルでは実際にコードを書くという実習ができない。だからむしろモバイルは、Web上で実習したことの復習用に適しているのではないか。

今社員35名のCode Schoolはフロリダ州Orlandoにあり、最初から有料コースがあるので最初から黒字だ。Pollackが明かす、そのほかのネット上のプログラミング学習サイトとの差別化要因は、コースと教材の制作にかける手数だ。だいたい5時間のコースを、6人の社員が3か月かけて作る。スケーラビリティという点では不利なようだが、ファウンダは、これこそうちの特長、と胸を張る。“スクリーンキャストの寄せ集めではなく、一本のゲームを作るように念を入れて作っている”、と彼は語る。

なお、このiOSアプリでは有料会費は月額29ドルで、無料ユーザには見れないビデオも全部見られる。料金の団体割引もある。今ではAccentureやBooz Allen Hamilton、Zendesk、Fandangoなどが社員教育のために、Code Schoolの団体割引を利用している。

Code SchoolのiOSアプリの無料ダウンロードはここから。

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1年間の特訓教育でデータサイエンティストを育てるGalvanizeのコースは授業料48000ドル

プログラミングなどコンピュータ応用技術のスキルをゼロから特訓するGalvanizeが、データサイエンティストを育てて履修者に工学修士号を提供する期間1年の課程をスタートする。

galvanizeUと名付けられたこの1年課程は2015年1月に始まり、その費用は48000ドルという途方もない額だ。しかし、この1/5の期間でJavaScriptとHTML5とCSSを書けるようになる課程が12000ドルだから、同社のお値段、ないし‘授業料’としてはふつうだ。

定員は30名で、10月29日から申し込みを受け付ける。この課程を終了すると、現場ですぐにビッグデータ分析の仕事ができるデータサイエンティストになれる(Pythonによるプログラミング+データサイエンスに必要な数学と統計学)。サンフランシスコのSoma地区にあるGalvanizeの新しい(異様に巨大な)本社に教室が置かれるが、その建物はほかのスタートアップたちにもオフィススペースとして貸し出され、またGalvanizeのVC部門もこの中にあるから、卒業後にすぐ投資を受けるというシナリオもありえる。このような雑居構造は、生徒たちがスキルを習得するだけでなく、現実のスタートアップのコミュニティとその構成員の人たちに日常的に接触する、実際の仕事がどういうものか、見て聞いて分かる、という教育的メリットを想定している。つまりこのカリキュラムには、部分的に、OJT的な側面もある。

galvanizeUの卒業生には、コネチカット州の私立大学University of New Haven(ニューヘイブン大学)との提携により学位が与えられる。卒業生は同社のコロラド州BoulderとDenverにあるキャンパスで、gSchoolと呼ばれる期間6か月の通常のプログラミング課程を受講することもできる。

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自動で方程式の解を示すPhotomath、Disrupt Londonでのデビューを経てApp Storeで大人気

話題になっているPhotomathに触ってみた人も多いだろう。頭の良さそうなアプリケーションだ。カメラで覗くだけで方程式を解いてくれるのだ。アプリケーションのリリースはDisrupt Londonの場だった。大いに話題になり、App StoreではFacebook Messageを追いやって無料部門のトップになってしまった。

方程式をカメラ領域に収めると、拡張現実的に解答をリアルタイムで表示してくれるのだ。表示されるボタンをクリックすると、解答に至るまでの手順さえも示してくれる。開発者によると、中学生レベルが扱う方程式を想定しているものなのだそうだ。三角関数などを扱うことは、今のところできないようだ。

また、今のところは手書きには対応していない。活字で記された方程式にのみ対応している。

Photomathは無料であり、開発元のMicroBlinkは、このサービスで稼ぐつもりではないようだ。本業としては銀行向けのOCRシステムを扱っている。PhotomathはMicroBlinkの技術力を証明するためのプロダクトであり、これをきっかけにMicroBlinkの提供する各種プロダクトに注目を集めたいという考えであるらしい。コアコンピタンスは教育界になく、技術を広めるのであればライセンス提供の形で行なっていきたい考えだ。

冒頭にも述べたが、Photomathが発表されたのはDisrupt Londonの席で、ファイナルラウンドにも進出した。優勝はCrateに譲ったものの、App Storeで注目を集めるようになったのは、MicroBlinkにとって好ましいことだろう。


 
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(翻訳:Maeda, H


適応数学学習プラットホームKnowReがシリーズAで$6.8Mを調達、ニューヨーク市の教育アプリ賞を受賞

中学生のための数学勉強サイトKnowReが、新たに680万ドルの資金を調達した。この投資を率いたのは同社の前からの投資家SoftBank Ventures Koreaで、KTB Network Partners FundとPartners Investment、およびSparkLabs Global Venturesが参加した。

KnowReの協同ファウンダで協同CEOのDavid Jooは、声明文の中で、このシリーズAの資金によって“合衆国における展開を拡大し、弊社のローンチによって生まれた各学校や学区からの熱烈な需要に応えていきたい。また製品開発にもさらに力を注ぎ、合衆国と韓国および広大なアジア市場に合わせたプロダクトを提供していきたい”、と述べている。

KnowReを本誌が最初に取り上げたのは2013年の1月で、そのとき同社はその適応学習プラットホームのためにSoftBank Ventures Koreaから140万ドルを調達していた。このサイトは、各生徒の勉強の進み方に合わせてレッスンを個人化する。このプラットホームを教師が宿題の一部として利用したり、また教室で授業に利用したりすることが、主なねらいだ。

同サイトは1年間、合衆国の数十の中学や高校でパイロット事業を展開し、その後今年初めに正式にローンチした。2013年のGapアプリコンテストではニューヨーク市教育局“最優秀教育アプリ賞”の一等賞を受賞し、最近ではRobin Hoodカレッジの成功賞を受賞した。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


デベロッパ教育に心と金を使う企業が安定と成功を勝ち取る

[筆者: Gregg Pollack]

編集者注記: Gregg PollackはCode SchoolのCEOでファウンダ。ここはデベロッパやその志望者たちが、楽しいコンテンツを使ってプログラミングを学べる。

ソフトウェアのデベロッパたちに、技能向上のために何をやってるかと聞くと、いろんな答が返ってくる。副業や趣味のプロジェクトをやる、Hacker Newsを読む、ポッドキャストを聴く、オンラインのコースやチュートリアルで勉強する、などなど。これらのどれか複数のこともあるが、いずれも勤務時間外に行われている。

でも、その中にめったにないのは: 雇用主が積極的に何かをやっている、というケース。

でも、それはおかしいのではないか。多くのテク企業やスタートアップが、彼らが抱える人材たちに、人も羨むような高額な給与やボーナスを投じていながら、彼らの仕事にとっていちばん重要なことをやっていない。それは、継続的な学習、だ。この重要な問題を、ちょっと掘り下げてみよう。

プログラミングはふつうの職務ではない

世の中のほとんどの仕事は、かなりスタティックな知識を必要とする。しかしソフトウェア開発は違う。技術はたえず進化しているが、つねに最良の技術を彼らに駆使してもらいたいのなら、デベロッパもそれに合わせて進化しなければならない。多くの意味で、彼らの仕事はコードを書くだけでなく、勉強も仕事の重要な一部なのだ。

たとえば、新しい言語やフレームワークの出現が、この世界では珍しいことではない。AppleのSwiftは、その好例のひとつだ。デベロッパが使う言語も、近い将来変わるかもしれない。

ここで自分を振り返ると、大学ではC++、仕事でPerlを学び、もっと良い仕事に就きたくてJavaを独学し、自分のコンサルタント会社を立ち上げるためにRuby on Railsを独学した。新しい技術や言語を学ぶことによって、デベロッパとしてより優位に立ち、仕事の変遷に成功してきた。自分で勉強しようとしなかったら、今の自分はないだろう。

デベロッパ全員が、このような自発的な学習意欲を持っているだろうか? 残念ながら、それはないと思う。しかしそんなデベロッパが、新しい技術について行けなくなったら、どうなるか? そういう人たちが作るプロダクトと、彼らがいる企業が、最後には失敗するだろう。メンテナンスしづらいコードや、実行時間の長いコード、ほかのデベロッパが敬遠するような古い言語やフレームワークで書かれたコード、そんなコードだらけになる。それは、どんな企業にとってもおそろしい事態だが、でもちょっと努力すれば防げる事態でもある。

企業が支援するデベロッパ教育とは

企業が行う社員教育のためのソリューションは、実装が容易で費用もあまりかからないものが多い。しかもその費用は、その後得られる生産性アップや社員の幸福感で十分にまかなえる。

まず最初にやるべきことは、いちばんやさしいこと。仕事のための勉強を積極的に認めるのだ。勉強もしろよ、と何度も何度も言う。これまで、(上司や同僚に知られず!)チュートリアルをやったりHacker Newsを読むことに伴いがちだった“隠れてこそこそ”感が一掃され、むしろ毎日、正々堂々とした気持ちで勉強に取り組める。現社員や新社員が積極的に勉強に取り組めるためには、勉強に関する日頃からの社内コミュニケーションが重要なのだ。

もうひとつの完全に無料のソリューションは、ペアプログラミングを奨励すること。これはバグが減りコードの質が向上するだけでなく、ほかのデベロッパのやり方をその場で見ることが、すごく勉強になるのだ。

会社によっては、社員教育を定常化して、チームの構成員の知識や技能に高低差が生じないように努めているところもある。チーム内に知識のギャップがあると、生産性とモラールに(ネガティブに)ひびくから、社内教育を正規の社内事業にすることによって、トラブルを未然に防止しよう。

わが社Code Schoolには毎月、“改善日(Betterment)”という日が一日だけある。その日は、その名のとおり、何かの改善改良に役立つことだけをするのだ。専門の講師を招いてタイピングのレッスンをする、とか、読書会をする、オープンソースの小さなプロジェクトに取り組む、新しい言語やフレームワークをちょっとかじる、などなど、何でもいい。この一日があることによって、うちの社員たちの創造性とモラールは、信じがたいほどすごく盛り上がる。

地元や遠い都市で行われる講習会やカンファレンスに、毎年一回社費で行かせるのもよい。本や研究会やオンラインコースの費用を、会社が持つのもよい。会社が、社員福祉と称してNetflixの会費を負担したり、休憩室や休憩コーナーにテーブルフットボールがあることなどより、こっちの方がよほど喜ばれる。ありきたりの、眠い社員福祉は、もらう側もかったるい。

以上は、ごくわずかなアイデアにすぎない。会社ごとに、その会社の状況やニーズにいちばん合ったやり方があるはずだ。社員のやる気が向上する学習〜教育事業を見つけよう。

イノベーションはコンスタントに勉強するチームから生まれる

勉強を奨励する仕事環境には、すばらしい副産物がある。それは、モアベターなプロダクトと企業の安定長寿だ。いつでも、その仕事のためのベストのツールを使う姿勢が、企業文化として定着する。マンネリで、自分たちが使い慣れているツールをいつも使うのではなく。

難しい問題にクリエイティブなソリューションを見つけることができるための、装備のある企業が成功する企業だ。成功のために必要な装備の中でも、いつでも勉強をコンスタントにやっているチームこそが、会社を競争で優位に立たせ、社員を学習者ではなく単なる労働者と位置づけている他社を、ずーっと後方に置き去りにすることができるのだ。

デベロッパは全員が、つねに学習者と労働者の両方でなければならない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


アドテック(広告テクノロジ)製品の覇者Googleがユーザ教育のためのマーケティングレッスンGoogle Primerを開始

GoogleがPrimerと名づけたiPhoneアプリをローンチした。Googleの広告を利用する企業に、マーケティングの基礎を…Googleふうにひねって…教えることが目的だ。今はiPhoneだけだが、もうすぐAndroidにも来る。Google PrimerのWebサイトには、Googleが提供するこのミニ・マーケティングレッスンが同社のより大きな企業方針に即している、と説明されている。

引用すると: “企業と顧客を結びつけるGoogleの広告プロダクト(アドテック製品)には、〔その使い方の上手下手によって〕マーケティングのプロと初心者とのギャップを拡大する副作用がある。弊社は、このギャップを修復したい”。

Googleはマーケティングの初心者たちに同社の広告製品の使い方を教えるよりも、Primerによってマーケティングのレッスンを提供することを選んだ。そこでは、マーケティングのケーススタディや、“視野を広く持つ”ことを教える小テストなどが展開される。そのコンテンツは、Googleと各カテゴリーのエキスパートたちによる共作だ。

レッスンのタイトルをいくつか拾ってみると: Search Engine Marketing(検索エンジンマーケティング)、Getting Media Coverage(メディアに取り上げてもらうには)、Content Marketing(コンテンツのマーケティング)、などがある。基礎を迅速に学ぶことが目的なので、各レッスンが5分以内だ。オフラインでも使えるから、信号状態の悪い乗り物の中などでも勉強できる。

〔ここにスライドが表示されない場合は、原文を見てください。〕

Googleによると、今はまだパイロット段階だが、今後はレッスンのトピックがさらに増える。

またレッスンを‘受講する’ことだけでなく、オプトインのメールにより、学んだことを実際のマーケティング活動に活かすための実例などを知ることができる。この機能には、ほやほやスタートアップの生徒たちをGoogleの広告製品の将来のユーザにするねらいもありそうだ。

アプリのスクリーンショットを見るかぎり、このマーケティングレッスンはきわめて初歩的だ。小テストの問題の中には、“(広告に)ジャーゴンやバズワードを使ってよいか”、というのもある。そう、本当の初心者は、ささいなことでも迷うからね。

Google PrimerはiTunesで無料でダウンロードできる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


コンピュータ科学は今や万人の学、普及にはイメージの改革が必要

[筆者: Alison Derbenwick Miller]

編集者注記: Alison Derbenwick MillerはOracle AcademyのVPで、彼女のチームは生徒の興味とスキルを高めることによる高度なコンピュータ科学教育を推進している。それにより同校は、生徒の性別や社会経済的な背景(人種など)を問わず、次世代のイノベータとビジネスリーダーを育てようとしている。


コンピュータ科学教育の拡大と普及を阻む頑迷固陋なイメージの問題が存在することが、このところますます明らかになってきた。しかし、この問題をこれ以上放置することは許されない。

個人のモバイルデバイスから、会社の自動化人事管理システム、電力会社のスマートグリッドなどなどに至るまで、情報技術は今日の世界のあらゆる部分に浸透し、それと共にコンピュータ科学の必要性も増している。しかし多くの指標は、その需要と供給のあいだに大きなギャップがあることを示している。たとえば合衆国労働統計局のデータでは、2020年にコンピュータ科学関連の新たな求人は140万件ある。これに対し現在の教育者の数と大学の容量から推計すると、2020年に新たに社会に供給できるコンピュータ科学履修者はわずかに40万人である。

コンピュータ科学者のニーズが増え続けているだけでなく、社会のあらゆる分野で今では、コンピュータ科学の基礎的なリテラシーがますます必要とされている。企業のマーケティングも、地方の行政も、それに保健医療の分野も、意思決定がデータに依存しつつある今日では、コンピュータと情報処理の基礎知識や、コンピュータプログラミングとデータ分析の初歩的知識や技能が、どの職場でも必要とされる。今日そうでないところでも、明日はそうなる。

しかし今の中学校のカリキュラムには、コンピュータ科学のコースやそれに相当する学科がほとんどない。高校ではわずか10%の高校にコンピュータ科学のコースがあるだけで、高校全体としては、初等コンピュータ科学のコースは2005年に比べて17%減少している(College Board*のデータによる)。〔*: College Board, 日本の大学入試センターにやや似ているが、民間機関。〕

このような需給ギャップの拡大傾向がこのまま続けば、深刻な経済不安と社会的な不正義(貧富の格差など)を招きかねない。したがって、どんなに困難な問題であっても、コンピュータの知識と技能に関する持てる者と持たざる者とのギャップを縮小する現実性のある努力を、われわれは今日にでも開始しなければならない。学校と教師と親と行政と産業界の全員が、その努力の担い手でなければならない。

コンピュータ科学は、本質的に難しい学科だ。そのためそれは、多くの生徒をびびらせてしまい、コードを書くという機械的な作業の向こう側に、モバイルのゲームから医療の個人化に至るまで、コンピュータ科学の実際的ですばらしい応用〜アプリケーションが、生活とコミュニティのあらゆる部分に浸透していることを、なかなか理解しないし、実感できない。生徒たちは、試験でAを取ることが勉強の目標だ、と教えられる。しかしコンピュータ科学は、試行錯誤を繰り返しながら成功を実現する過程だ。

生徒たちは、試験でAを取ることが勉強の目的だ、と教えられる。しかしコンピュータ科学は、試行錯誤を繰り返しながら成功を実現する過程だ。

しかも生徒たちの多くは、コンピュータ科学の知識と技能が開く多様な進路や職業を、実際に見たり触れたり理解したりする機会に恵まれていない。コンピュータ科学とは、単純にコマンドラインを操作することではなく、よりエネルギー効率の良いビルを建てたり、ホームレスのペットに新しい家族を見つけてあげたり、顕微鏡手術を行うロボットを開発することなのだ。

教師の絶対的な不足も、大きな問題だ。College Boardによると、合衆国の約42000の高校のうち、コンピュータ科学の初等APコースがあるのは9%にすぎない(2013年)。

このような趨勢を変えるためには、何をすべきか?

コンピュータ科学をK-12カリキュラムの必須科目にする コンピュータ科学者を作るためには、25年以上かかる。問題を分析できて、その解を設計でき、それを流暢なプログラミング言語で実装できるようになるまでには、それぐらいの年月を要する。したがってコンピュータ科学の基礎教育はK-12から始める必要がある。

低学年には、コンピュータそのものだけでなく、コラボレーションによる問題解決や、批判的な思考力、数学において現実的な問題を創造的に解く能力、科学と言葉によるアート、などの能力を涵養する必要がある。高学年ではAlliceGreenfootビデオ)などを使って実際のプログラミングに挑戦する…絵本の一シーンをアニメにしたり、習ったばかりの数学の知識を応用したゲームを作るなど…。これらはすべて、コンピュータ科学の基礎を子どもたちの脳内に形作る過程であり、高校で本格的なプログラミングのコースを、びびらずに自然に取れるようにする。

気軽でとっつきやすいコンピュータ科学 教師や親や学校管理者などは、多くの生徒がコンピュータ科学はおもしろい、と思えるような方法で、この学科への関心を喚起できる。日常の思わぬところにコンピュータ科学がある、ということに生徒たちが気づくようにしよう。クラス分けをするとき、コンピュータがどんな役に立っているのか。携帯電話の重要な機能を、コンピュータがどうやって支えているのか。Webの広告はあなたに見せる広告をどうやって選んでいるのか、などなど、現実の中から話題を拾うとよい。

現状では、コンピュータ科学を選んだ生徒学生たちに多様性が少なくて、そのことも、企業等が求める才能と技能の需給ギャップの拡大に貢献している。2013年ではコンピュータ科学のAPを取った高校生のうち、女性は20%弱、アフリカ系アメリカ人はわずか3%、ヒスパニックは約8%だった(College Boardによる)。

成功が学校/教室の外にあることを理解する コンピュータ科学を勉強したらコンピュータの専門家になる、という通念はもはや昔の話だ。今はまったく逆で、どんな仕事をするにもコンピュータ科学の知識技能がある程度は必要だ。だからコンピュータ科学を、進路の多様性と結びつけながら教えていこう。それによって、女性やマイノリティの人たちが、より多くコンピュータに関心を持つだろう。産業界と高等教育の分野がどちらも既存の役割モデルに光をあて、コミュニティのレベルでのメンターシップ(いわゆる“実践的社会教育”)に力を入れるべきだ。学校は、実際にコンピュータを仕事に役立たせている父兄を招待して、コンピュータ科学と職業的現実との結びつきを生徒に理解させるとよい。

企業と協力する 学校と産業界が常時オープンな連携関係を維持して、生徒たちが、今勉強していることが現実世界で何の役に立つのか、将来的にどのような技能が求められているのかを、つねに理解していることが必要だ。学校は、ちょっと高度な実験や、モデルづくりや、コラボレーション事業になると、資金や時間や知識がなくてなかなか取り組めないことが多い。それらに関しては、地元の企業にぜひスポンサーになってもらおう。もちろんこれは、企業の社会貢献の一環になる。企業はこれまでにも、さまざまな分野で、教師や生徒の教育に協力し貢献してきた。〔余計な訳注: 単純な工場見学などは、事前に学産共同でプログラムを練らないと、おもしろいもの、教育効果の高いものにはなりにくい。〕

コンピュータ科学を全国の教室に実装することは、一朝一夕でできることではない。しかし、上記の深刻な需給ギャップをなるべく早期に填めるためには、教師、学校管理者、国、地方行政、そして産業界が協力して長期的な実践プランを作り、明日必要な人材が明日になったら確実にいる、という状態をなんとしてでも作り出さなければならない。

コンピュータがもはやコンピュータの専門家のものではない今日および未来は、生徒たちに確実に正しい知識とスキルを身につけてもらうために、コンピュータ科学がもたらす多様な可能性に生徒たちを今から触れさせることが重要であり、そしてそのためには、企業が必要とするスキルに関して、教育者と雇用者がオープンな対話を定常的に継続することが重要だ。これによって公的教育に投じられる資金も増え、人種や性別を問わずすべての生徒に、コンピュータ科学を学んだことにより、より良い就業機会を与える。それは、コンピュータ科学者になることだけでなく、公務員、保健医療プロバイダ、ミュージシャン、などなど、何であっても、コンピュータの知識と技能がその職業に力を与える。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


オンライン家庭教師サービスのmana.bo、ベネッセなどから3.3億円の資金調達

 

スマートフォンやタブレットを使った家庭教師サービスを展開するマナボは9月18日、ベネッセコーポレーション、ニッセイ・キャピタル、三菱UFJキャピタルから合計3億3000万円の資金調達を実施したことを明らかにした。またこれにあわせて、ベネッセホールディングス インキュベーションセンター EdTech Lab部長の森安康雄氏が同社の社外取締役に就任する。

マナボが手がける家庭教師サービス「mana.bo」は、スマートフォンやタブレット向けのアプリを通じて、オンデマンド、リアルタイムでの個別学習を実現するものだ。生徒が学習している中で、解き方の分からない問題に出会ったときにアプリ上で指導を求めると、待機している講師(おもに有名大学の学生)がアプリ上で音声通話と手書きでの画像共有を使って解き方を指導するというもの。

2013年1月から法人向けにOEM提供して試験的にサービスを展開してきたが、2013年夏にはベネッセと本格的なトライアルを実施。2014年4月からは「リアルタイム家庭教師」の名称で正式にサービスを開始していた。料金は月額9980円で180分利用できるプランと月額1万9800円で無制限に利用できるプランがあるが、後者では月に3時間45分程度利用されているという。ちなみにサービスは一応PCでも利用できるのだが、85%がスマートフォンおよびタブレット出利用していることから、現在はアプリの開発にリソースを注力しているそうだ。

またマナボでは、前述のBtoBtoCで提供するリアルタイム家庭教師とは別に、今秋にもmana.boの名称で自社サービス(BtoC)を正式に開始する予定。価格はリアルタイム家庭教師とほぼ同程度になる見込み。加えて、OEM提供の幅を広げるため、来年度に向けてパートナー向けにAPIを公開していくという。さらに現在500人程度の講師については、今年度内に3000人程度まで拡大させるとしている。


Code.orgのCode Studioは、子供たちにプログラミングを教えるためのツールとカリキュラム


創設以来、Code.orgのミッションは、プログラミングを全米の教育カリキュラムに組み込むことだ。今日(米国時間9/11)、NPO団体はKindergarten(幼稚園年長)から高校までの生徒に、ガイド付レッスンを通じてプログラミングの基本概念に興味を持たせる、ツールとカリキュラムを合わせたセット、Code Studioを公開した。

子供たちにPythonやJava等の言語を教える(大学等のコンピュータサイエンスの授業のように)のではなく、Code Studioは、ロジックのブロックを操作させることによってプログラミングの基本概念を教える。適切な順番に並べることで、キャラクターを動かしたり、図形を描いたりできる。インターフェースは、MITのScratchによく似ているが、Code.orgの製品担当ディレクター、Mona AkmalがGoogle Hangoutで私に話したところによると、Code Studioには、MITのものとはいくつか重要な違いがあると言い、中でも、HTML 5を使っていること(このため殆どのブラウザーで動作する)と、K-12(Kindergartenから高3まで)生徒向けにパズルベースのレッスンプランがあることを挙げた。

ユーザーインターフェースそのもの以外でも、Code.orgはその大義(“Hour of Code” キャンペーンに後押しされた)にまつわる認知度を利用して、概念を紹介するビデオにMark Zuckerberg、ビル・ゲイツといったビッグネームを登場させたり、Angry Birds等の人気ブランドのキャラクターをレッスンで利用したりしている。

もう一つCode Studioの大きな特徴は、教師が生徒の進捗をモニターできるインターフェースがあることだ。教師が自分のクラス経営を行ったり、司書やコンピュータ室スタッフが様々な学年の生徒向けにカリキュラムを組むためには、当然必要な機能だ(Code.orgはこうしたカリキュラムを学校に浸透させることが目的)。

Code.orgは、学校が生徒にCode Studioを紹介することを期待すると同時に、子供たちが学年に見合ったレッスンを修了した後、自分たち独自のゲームやアプリを作ってシェアするための環境を提供したという認識を持っている。そんなシェア活動を促進するために、近々Code Studioは、プロジェクトへのリンクを生成してSMSやソーシャルネットワークを通じて、友達や家族に自分の作品をプレイしてもらえるようにする予定だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


MOOCの元祖Courseraの社長Daphne Koller曰く: 2014年はMOOCの成熟の年

今朝(米国時間9/10)のDisrupt SFでは、MOOCの草分けCourseraDaphne Koller社長が、同社は教育分野の営利企業だ、という世の中の通念に反発した。彼女に言わせると、Courseraはテクノロジ分野の営利企業なのだ。

本誌TechCrunchのスタッフライターFrederic Lardinoisが、彼女のプラットホームでは一(ひと)クラス平均の終了率…受講者総数のうちそのコース(課程)を終了した者…が5%だと聞いているが、という質問をぶつけた。Kollerは、その質問に狼狽しなかった。彼女が挙げた数字によると、最初からそのコースを終了するつもりで受講してくる人の70%が終了しているから、いろんなオンラインのアクティビティの中では終了率が高いほうだ、という。

〔ここにスライドが表示されない場合は、原文を見てください。〕


同社はこの数字をもとに、今後はもっと生徒の自己管理性の高い学習や、開始日を限定しないクラスを多くしていく、という。Kollerによると、たとえば、会員登録をした週にクラスの(コースの)開始日があると、熱心な生徒が多くなるそうだ。たしかに、開始日が来年の1月だと、当人はそのころ何をしてるか分からないから、会員登録をしただけでは、強い学習動機にならないのだ。

今のオンライン教育の中には、卒業率が低い、料金が高い、奨学金ローンは簡単に下りるが生徒は貧困のスパイラルに陥(おちい)る、といった評判の悪いところもある。学歴を経済的セキュリティにできる、というオンライン学習への夢が、食い物にされ、裏切られるのだ。Courseraのやり方は、それらとまったく違っている。クラスの卒業(==合格)証書はわずか50ドルだ。卒業証書なんか要らない、という勉強の仕方でもよい。

しかし、Courseraの卒業証書を持ってることは、実際に就職の役に立つのだろうか? Kollerによると、Courseraの卒業証書を持ってる人の約70%は、LinkedInのプロフィールにそのことを記している。また、雇用者の60〜70%は、求職者がCourseraの卒業証書を持ってることをプラス評価に数える。

トークの終わりにLardinoisは、2012年にはMOOCが派手に騒がれただけだったし、2013年には伸び悩んだ。では、2014年はMOOCにとってどんな年になるか、とKollerに尋ねた。彼女はそれに答えて曰く、2014年には大規模なオンラインクラスを支える技術が成熟に達して、空騒ぎではない意義ある影響を社会に与えるだろう、と。

さて、彼女の説は正しいだろうか。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


テクノロジ教育の最大手PluralsightのシリーズBはついに$135Mの大台に、今や企業(社員教育)や大学も同社のコースを利用

テクノロジ部門の教育訓練サービスをネット上で展開しているPluralsightが、新たに1億3500万ドルという巨額を調達して、オンライン情報技術教育におけるトップの座をより確実にしようとしている。

PluralsightのCEO Aaron Skonnardは、“専門教育/職業教育を民主化するというわが社のビジョンの正しさを信じている”、と述べるが、同社の投資者たちもどうやら、この信念を共有しているようだ。

この大きなシリーズBを率いたのはInsight Venture Partnersで、これにシリコンバレーのICONIQ CapitalとSorenson Capitalが参加した。Skonnardによると、この投資によって同社の評価額は10億ドル近くになった。

“調達前の評価額は8億ドル近くだった”、と”Skonnardは言う。“その後1億3500万ドルを調達したから10億ドルに接近した”。同社は、2013年1月のラウンドで同じくInsight Venture Partnersから2750万ドルを調達している。

これによって同社は同じく資金状態の良いテク企業集団の仲間入りをし、彼らが競合相手になった、とSkonnardは見ている。たとえばlynda.comSkillsoftなどの教育訓練企業は、やはり巨額なキャッシュを体内に輸液されて、個人や企業向けの教育サービスに邁進している。Skonnardはこう言う: “このラウンドの目標の一つは、シリコンバレーの企業を顧客として取り込むことだ。バレーの中枢部に食らいついていたいのだ”。

この投資はユタ州出身の企業の獲得金額としては最大で、今後の買収や新コンテンツの開発、機能性の改良、そして目下同社で増加中の企業顧客をさらに獲得していくための、新しい機能の整備に使われるだろう。

Pluralsightが2004年に創業したときには、プロのプログラマが主な対象で、彼らのスキルの向上と、最新技術の習得を助けることが目的だった。しかしやがてプログラマたちはカリキュラムを自分の会社に持ち込み、社費による社員教育の充実を求めるようになった。その後同社は7000万ドルを投じてPeepCode、Tekpub、TrainSignal、Digital-Tutorsなどのプログラマ教育サービスを買収し、企業ユーザの社員教育訓練ニーズに応えていった。

ユタ州Farmingtonに本社のある同社は今、3000あまりのオンラインコースを提供し、顧客は150か国以上に広がっている。でもSkonnardから見て今後いちばん有望なのは、職業的専門的な教育訓練に対する企業の考え方を変えていくことだ。

ユーザは月額29ドルを払って同社の3000あまりのコースのライブラリにアクセスできる。しかし企業向けには、社員一人あたり年額300ドルの年間ライセンスモードがある。Skonnardは、“そうやって社員に弊社のコース終了(合格)認定書を与えることが、企業の社員教育のデファクトのスタンダードになってほしい。今後Pluralsightは、企業世界における社員の技術やスキルの、資格取得証明のスタンダードになっていく、と思っている”、と言うのだ。

今では企業のほかに、大学や学部がカリキュラムの一部としてPluralsightを取り入れつつある。

Insight Venture Partnersは教育分野のテクノロジ企業に数多く投資しているから、今回のPluralsightへの再度の投資も、いわば当たり前の部類だ。InsightのRyan Hinkleはこう言っている: “投資が先か、魅力的な顧客ベースがあることが先か、という「鶏か卵か」の問題が同社にはない。しかも2012年にうちが初めて投資したときすでに同社は、大きなコンテンツカタログと、相当初期から大企業が含まれていた顧客リストを抱えていた”。…というわけで、投資家にとっても、Pluralsightは安心して投資できる企業の一つだったのだ。

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“結果を楽しめる”プログラミング教育でないとだめ、Scratch由来のTickleがKickstarterに登場

子どもたちにプログラミングを教えると称するゲームやパズルは、今やとても多い。しかしその中でも、Tickleは傑出している。今KickstarterしているこのiPadアプリは、UCバークリー校コンピュータ科学の教授、Mike Chenの作だ。

Tickleは、子どもたちにプログラミングの基礎を教えるための言語としてかねてから有名なScratchを使用している。Tickle(くすぐる)という名前も、Scratch(ひっかく)にあやかっている。このアプリでは子どもたちはまず、部品的なコードブロックを組み立ててキャラクターを動かすことをおぼえる。

その次は既存の人気ゲームの自己流バージョンを作り、その後実際にApp Storeで売れるオリジナルのゲームを作る。また、スマート電球のPhilips Hueやドローン(無人機)AR.Droneなど、すでに実際にあるもののプログラミングを勉強する。

Kickstarterの締め切りまであと20日という今日(米国時間8/19)の段階で、Tickleは目標の3万ドルの1/3を集めている。Chenによるとアプリのベータのリリースは9月の予定で、Kickstarterで125ドル以上を支援した人はそれにアクセスできる。資金の募集は、開発費用を回収してアプリそのものはApp Storeで無料アプリとしてリリースするためだ。

Chenが言うには、大学で人に教えるという立場から、これまでのプログラミング教育の方法に不満だった。そしてそこから、Tickleというアプリが生まれた。

“大学では初等コンピュータ科学を教えているが、今のプログラミング教育に用いられている方法は要するにおもしろくない”、と彼は語る。“そこで、プログラミングを楽しいものにしたい、と考えた。そのためにはApp Storeで人気のあるゲームを利用するレッスンがよいだろう。Tickleは’Flappy Bird’や’Angry Bird’などのゲームもサポートしている。プログラミングを勉強するという視点でこれらのゲームを見ていくと、確かに子どもたちも積極的な関心を持つね”。

Tickleは、そのほかのプログラミング教育アプリと違って、インタフェイスはカラフルだし、ゲームのキャラクターを利用する。そして子どもたちのモチベーションをキープするために、一つのプログラミングの概念(例: 条件分岐)をおぼえると、それを使ったプログラムを彼らに実際に作らせる。

Chenは語る: “私がやりたかったのは、‘それで何ができるのか’というプログラミングの実用性を子どもたちに体験させ、子どもたちの関心を維持持続させることだ。実際に動く例を見せて、次は子どもたち自身にそれを作らせる。実際にゲームを作れるようになるまでの、段階的なレッスンがある。子どもたちは、自力でゲームを作れたらそれをApp Storeにパブリッシュできる。このように完全に実践的なところが、これまでのプログラミング学習アプリとの最大の違いだ”。

Tickleには、Scratchを使ってより高度なプログラミングの概念を教える部分もある。

Chen曰く、“Scratchはかなり複雑な言語で、大学のコンピュータ科学で教えるようなコンセプトもたくさん含まれている。オブジェクト指向プログラミングとか、パブリッシュ-サブスクライブパターン、並列処理など。だからこの言語を勉強すると、より高度なゲームも作れるようになる”。

このアプリはAirPlayを統合し、投射された画像上にタッチポイント(今子どもたちがiPadの画面のどこに触れているか)を表示する。それを見て親や教師は、子どもが今やってることを理解できる。

Tickleについて詳しく知りたい人は、Kickstarterのページを訪ねてみよう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))