次世代いす型モビリティを手がけるLIFEHUBが1億円調達、進行方向を向いたままエスカレーターを利用可能など目指す

次世代いす型モビリティを開発するLIFEHUBが1億円調達、進行方向を向いたままエスカレーターを利用可能など「少し未来」目指す

二輪起立構造を実装した次世代型電動車いすを開発するLIFEHUBは3月1日、シードラウンドとして、第三者割当増資による約1億円の資金調達を実施したと発表した。引受先は、新規投資家のサイバーエージェント・キャピタル、既存株主のインキュベイトファンド。調達した資金は、「次世代のいす型モビリティ」の製品開発、経営基盤強化に向けた人材採用にあてる予定。また、2023年7月にイニシャルモデルの一般販売をスタートし、その後2024年中にも量産型の市販モデルを投入する予定。

2021年1月設立のLIFEHUBは、ロボティクスなど最先端テクノロジーを駆使し、すべての人が自由で豊かな生活を送ることをためらわない世界を作る「人類の身体的な制約からの解放」というミッション・経営理念を掲げるスタートアップ。

代表取締役CEOの中野裕士氏は、「日本市場および世界市場の車いすユーザーの方々に向けて、モビリティに搭乗したまま立ち上がって屋内や屋外を移動することができ、さらに進行方向を向いたまま健常者が利用するのと同じようにエスカレータを利用できる、電動車いすの少し未来の姿を提示したいと考えています。これは、人体の脚の機能をモビリティで再現するという、技術的にもビジネス的にも大きなチャレンジとなります」と述べている。

次世代いす型モビリティを開発するLIFEHUBが1億円調達、進行方向を向いたままエスカレーターを利用可能など「少し未来」目指す

同社が、次世代いす型モビリティの第1弾プロダクトとしてリリースを目指しているのは、二輪起立構造を実装した次世代型電動車いす「TRANSELLA」(トランセラ。仮称)。一般的な電動車いすに用意されているレバーやボタン、リモコンによる基本的な操作機能を備えるほか、重心移動による操作にも対応するよう研究を進めているという。

また、既存の車いすでは不可能な「歩く、立ち上がる、乗り越える」という動作の実現を目指しているそうだ。例えば起立機能では、車いすユーザーが店舗内の陳列された商品を眺める時や、レジやカウンターで用事を済ませたい時に、座ったままの状態で約60~80cm立ち上がれるようにする。この立ち上がりの実装については、周囲の人や物とぶつからないようレーザーによる接触防止機能や、転倒時にユーザーの身を守るエアバック機能、転倒を検知してスマートフォンに緊急アラートを通知する機能など、もしもの時に備えた安全装備についても実現できるよう準備を進めているという。

次世代いす型モビリティを開発するLIFEHUBが1億円調達、進行方向を向いたままエスカレーターを利用可能など「少し未来」目指す

さらに、テーブルや机の間といった狭いスペースで移動する際に、約1mの道幅でも360度自由に方向転換できる移動性能を持たせるとしている。

次世代いす型モビリティを開発するLIFEHUBが1億円調達、進行方向を向いたままエスカレーターを利用可能など「少し未来」目指す

障がい者支援に向けたeラーニングサービスを提供するLean on MeがシリーズAエクステンションとして8050万円を調達

障がい者支援のeラーニングサービスを提供するLean on MeがシリーズAエクステンションとして8050万円を調達

障がい者支援者向けeラーニングサービスを提供するLean on Me(リーオンミー)は3月2日、シリーズAエクステンションラウンドとして第三者割当増資による8050万円の資金調達を実施したと発表した。これにより、シリーズAラウンド累計調達額は約3億円となった。調達した資金は、障がい者支援のためのeラーニング「Special Learning」のコンテンツ充実、サポート体制の強化、システム改良によるサービス強化にあてる。

引受先は、以下の通り。

・おおさか社会課題解決2号投資事業有限責任組合(大阪信用金庫およびフューチャーベンチャーキャピタル)
・京信イノベーションC2号投資事業有限責任組合(京都信用金庫CVC「京信ソーシャルキャピタル」およびフューチャーベンチャーキャピタル)
・京銀輝く未来応援ファンド2号投資事業有限責任組合(京銀リース・キャピタル)
・三菱UFJキャピタル8号投資事業有限責任組合(三菱UFJキャピタル)
・松尾義清氏(農業総合研究所取締役)

2014年4月設立のLean on Meは、「障がい者にやさしい街づくり」をビジョンに掲げ、障害のある方の生きづらさを解消し共生社会の社会基盤となることを目指すスタートアップ。

Special Learningは、社会福祉法人の職員や障がい者を雇用する一般企業の社員に向けたサービス。障がい者を支援するうえで必要となる知識を、動画を用いて学べるオンライン研修を提供している。日常の支援でつまずいた際に、必要とする知識・コンテンツを自ら選択し学ぶことで、実際に適切な支援が行えるようサポートするという。具体的な内容の例としては、「AEDの使い方・応急手当・防災マニュアル・移乗介助の仕方」といった安全面、「基本的人権・障害者差別解消法・虐待の5類型・運営適性委員会など」の権利面などがある。障がい者支援のeラーニングサービスを提供するLean on MeがシリーズAエクステンションとして8050万円を調達

建設業界向け受発注クラウド「建設PAD」のKPtechnologiesが5200万円のシード調達、機能拡大と人材採用を加速

建設業界向け受発注クラウド「建設PAD」を手がけるKPtechnologiesが5200万円のシード調達、機能拡大と人材採用を加速

クラウド型受発注ソフト「建設PAD」を運営し建設業界のDX化を推進するKPtechnologiesは3月2日、シードラウンドとして、第三者割当増資による総額5200万円の資金調達を実施したことを発表した。引受先は、B Dash Fund 4号投資事業有限責任組合、エアトリ、WealthPark、クロスボーダーインベストメント、複数の個人投資家。調達した資金は、建設PADのユーザー体験をさらに高めるため、プロダクトの機能拡充および拡販・人材採用にあてる予定。

建設PADは、建設業界の契約、受発注、請求といった業務デジタル化し事務作業にかかる負担を削減できる、電子商取引プラットフォーム。

建設業界は、高齢化や労働人口の減少、時間外・休日労働に関する36協定の2024年改定、電子帳簿保存法改定、コロナ禍による働き方改革への適応といった課題に直面している。その解決のためDX化推進の動きがあるものの、順調に進んでいるとはいえない状況だ。これを受けKPtechnologiesは、建設業に特化したSaaS企業として建設PADに各種課題を解決する新機能を実装し、DXの実現を推進しようとしている。

KPtechnologiesは、2020年2月に設立されたスタートアップ。「建設産業のポテンシャルを最大化する」をミッションに掲げ、現場とデジタルの共生基盤を構築し業界のイノベーションをうながすことを目指している。建設業界向け受発注クラウド「建設PAD」を手がけるKPtechnologiesが5200万円のシード調達、機能拡大と人材採用を加速

iPS細胞による免疫細胞臨床応用に向けた研究を進める京都大学発サイアスが21.3億円調達、研究開発体制拡充・米国展開へ

iPS細胞由来の免疫細胞の臨床応用に向けた研究を進めるサイアスは2月28日、シリーズBラウンドとして、第三者割当増資による総額21億3000万円の資金調達を実施したと発表した。引受先は、新規投資家のEight Roads Ventures Japan、F-Prime Capital Partners、既存投資家のD3 LLC。調達した資金により、研究開発体制を大幅に拡充し、次世代の免疫細胞療法の開発を加速する。またEight RoadsとF-Primeの協力の下、本格的な米国展開の準備を開始する。

サイアスは、京都大学iPS細胞研究所(CiRA)の金子新教授の研究成果を基に、iPS細胞由来の免疫細胞(T細胞やNK細胞等)の臨床応用に向けた研究開発を進める京都大学発のスタートアップ。

他家iPS細胞を原料として、固形がんをターゲットにT細胞受容体(TCR)を遺伝子導入するiPS細胞由来T細胞製品や、固形がんをターゲットとするキメラ抗原受容体(CAR)遺伝子を導入したiPS細胞由来NK細胞製品など、各種免疫細胞治療の研究開発を行っている。また、この分化技術から製造される再生免疫細胞は、様々なTCRやCARを搭載しており、多様ながん種に対する治療法の開発を行えるプラットフォームとなりえるという。そのため、所望するターゲットを狙ったTCRやCARを搭載した免疫細胞製品を様々なパートナーと共同開発することも可能としている。

京都大学iPS細胞研究所を起源とするサイアスの免疫細胞分化方法は世界有数の技術としており、これを基に世界最先端の遺伝子・細胞療法市場、巨大な資本市場、さらに優秀な人材へのアクセスが可能なアメリカに踏み出すことで、グローバル企業への進化を目指す。

不動産管理業務のワークシェアリングサービスCOSOJIを運営するRsmileが累計1.6億円の資金調達

不動産管理業務のワークシェアリングサービスCOSOJIを運営するRsmileが累計1.6億円の資金調達

不動産の管理業務と地域作業者をつなぐワークシェアリングサービス「COSOJI」(コソージ)を展開するRsmileは3月1日、第三者割当増資による資金調達を実施したことを発表した。引受先は、KUSABI1号投資事業有限責任組合、B Dash Ventures、ニッセイ・キャピタル、グロービス。累計調達金額は1億6000万円となった。調達した資金は、開発体制とカスタマーサポート、マーケティング強化のための人員拡大に充当する。

COSOJIは、不動産の共用部清掃や目視点検などのメンテナンス、消防設備点検や貯水槽清掃などの法令点検を、地域の作業者や工務店に直接つなげるマッチングサービス。不動産のある地域に近い作業者に業務を委託することで、交通費などの経費を削減でき、物件の登録・作業の依頼・作業報告の確認・決済までをオンラインで完結できる。2021年1月のリリース以降、アパート、空き家、駐輪場・駐車場、太陽光施設などの不動産に導入されており、現在は全国2000以上の施設でサービスを展開。利用者は不動産管理会社、オーナーとなっており、現地作業員・工務店などの現地パートナーは1万ユーザーを超える。「不動産にかかわる全ての人に快適な世界を」をビジョンに掲げるRsmileは、地域に根差した新しいサービスの提供を目指したいという。

 

リモートセンシング技術のスカイマティクスが13億円のシリーズB調達、セールス・マーケティング・人材採用を強化

リモートセンシング技術のスカイマティクスが13億円のシリーズB調達、セールス・マーケティング・人材採用を強化

「リモートセンシングで、新しい社会を創る」をミッションとするスカイマティクスは3月1日、シリーズBラウンドとして、第三者割当増資による総額約13億円の資金調達を実施したことを発表した。引受先は、既存投資家のフェムトグロースファンド2.0投資事業有限責任組合、新規投資家のミライトロン、ジャパン・コインベスト(三井住友トラスト・インベストメント)、農林中央金庫の4社。累積調達額は約29億円となった。調達した資金は、同社サービスのセールスとマーケティングに「集中投下」し、同時に人材採用も強化するとのことだ。特に、GISエンジニア、ウェブエンジニア、画像処理解析エンジニア、さらにR&D人材、セールス、カスタマーサクセス人材を拡充する。

リモートセンシングとは、遠く離れた場所からセンサーを用いて対象物を調べる技術のことをいう。この技術を柱とするスカイマティクスは、人工衛星やドローンなどから収集したあらゆる地理空間情報(GIS)と時系列情報を処理解析する「時空間解析プラットフォーム」を構築し、農業・建設・測量・整備点検・防災といった幅広い業界のDXを推進している。

スカイマティクスが提供するサービスには、以下のものがある。

ドローン測量・現地管理DXクラウド「くみき

ドローン測量データから現場の画像や動画データを駆使した「現場データ丸ごと管理」サービス。あらゆるデータを地図上に統合し、データ管理を効率化する。

施設・設備情報管理システム「くみきスコープ

施設や設備に関する画像、テキスト、ファイルなどの情報を、屋内外を360度パノラマ化した画像で可視化し、スマートに管理するサービス。独自AIによる画像処理で、錆びや腐食の検出なども行える。

農家向けスマート農業サービス「いろは

画像解析技術と地理情報技術で、農地へ行かなくても農地全体の状況を把握できるようにするサービス。全国の農地に採用され、都道府県普及率100パーセントを達成した。

自治体向け農業管理DXソリューション「いろはMapper

自治体による経営所得安定対策と中山間地域等直接支払いのための現地調査を効率化するサービス。

 

ウェルネス産業向け会員管理・予約・決済SaaSのhacomonoが20億円のシリーズB調達、エンジニア・デザイナーなど採用強化

ウェルネス産業向け会員管理・予約・決済SaaSのhacomonoが20億円のシリーズB調達、エンジニア・デザイナーなど採用強化

フィットネスクラブや公共運動施設などに向けた会員管理・予約・決済システム「hacomono」を運営するhacomonoは3月2日、シリーズBラウンドにおいて、三者割当増資による総額20億円の資金調達を行なったことを発表した。引受先は、新規リード投資家のTHE FUND(シニフィアン、みずほキャピタル)、既存投資家のCoral Capital、ALL STAR SAAS FUND。

調達した資金は、プロダクト強化のためのエンジニアとUI/UXデザイナーチームの増強、提案力・サポート力強化のためセールス・カスタマーサクセス・サポートチームの増強、日本全国への拠点作りなどに充当する予定。ウェルネス産業を中心にさらなる業務のデジタル化を後押しし、経営力と収益力を強化できるプラットフォームを目指し、今後は他業種に対してもリアル店舗・サービス業における「リアル店舗のOS」となることを視野に入れているという。ウェルネス産業向け会員管理・予約・決済SaaSのhacomonoが20億円のシリーズB調達、エンジニア・デザイナーなど採用強化

hacomonoは、リアル店舗における予約・決済や入会手続きについて、顧客が自分のPCやスマホからオンラインで完結させることができ、店舗での事務手続きや支払い手続きを削減可能というクラウドサービス。店舗側にとっては、月謝の引き落としや未払い徴収に関するオペレーションなどを自動化できるため、店舗・施設スタッフの業務の省力化も行える。2019年3月のリリース以来、導入店舗・施設数は1000を超え、導入件数は前年比10倍以上のペースで増加。ウェルネス産業におけるオンライン化(非対面・非接触・脱労働集約)、キャッシュレス化・DX化、アフターデジタル(OMO化)を推し進めているという。ウェルネス産業向け会員管理・予約・決済SaaSのhacomonoが20億円のシリーズB調達、エンジニア・デザイナーなど採用強化

習慣化アプリ「みんチャレ」のエーテンラボが3.7億円調達、健保向け事業開発・営業・カスタマーサクセスの人材採用注力

三日坊主を乗り越えるための習慣化アプリ「みんチャレ」(Android版iOS版)を開発・運営するエーテンラボは2月28日、プレシリーズAおよびシリーズAラウンドにおいて、3億7000万円の資金調達を実施したと発表した。引受先は、ファストトラックイニシアティブ、みずほキャピタルなど。調達した資金は、人材採用にあてる。みんチャレに新機能を実装するエンジニアや、特に健保向け事業を展開するための事業開発、営業、カスタマーサクセスの強化に注力するという。

みんチャレは、勉強・ダイエット・運動・糖尿病改善といった同じ目標を持つ匿名の5人でチームを作り、チャットを介して報告とはげまし合うことで、楽しく習慣化に取り組めるというピアサポートアプリ。ピアサポートとは、同じ課題を抱える者同士がお互いに支援するといった意味。2022年2月現在の累計利用者数は100万人という。

習慣化アプリ「みんチャレ」のエーテンラボが3.7億円調達、健保向け事業開発・営業・カスタマーサクセスの人材採用注力

また今後エーテンラボは、健康保険組合の保健事業や企業の健康経営、自治体の健康支援事業向けとして、個人の参加者が生活習慣の改善を「始める」行動変容プログラム「みんチャレHealthcare」も提供する。「保健事業に参加する」「生活習慣の改善を続ける」という2つの行動変容にコミットし、ウィズコロナに対応した、オンラインでピアサポートが行える保健事業を提供するとしている。

エーテンラボは、2017年にソニーの新規事業創出プログラムから独立したスタートアップ。「テクノロジーでみんなを幸せにする」をミッションとし、ユーザーが習慣化の成功体験を糧に自ら積極的に行動して幸せになる社会を目指している。

習慣化アプリ「みんチャレ」のエーテンラボが3.7億円調達、健保向け事業開発・営業・カスタマーサクセスの人材採用注力

インフルエンサーマーケ支援のトリドリが12億円のシリーズB調達、人材採用・プロダクト開発・プロモーションを強化

各種インフルエンサーマーケティング事業を展開するトリドリ(toridori)は2月28日、シリーズBラウンドとして第三者割当増資による総額12億円の資金調達を実施したと発表した。引受先は、リードベンチャーのGlobal Catalyst Partners Japan、既存投資家の三菱UFJキャピタル、セレス、イノベーションエンジン、新規投資家のXTech Ventures、スリーエスキャピタル、ファーストアドバイザーズ、HIRAC FUND(マネーフォワードベンチャーパートナーズ)。シリーズAラウンドおよびこれまでの借入金も含め、累計調達額は24億円を突破した。

調達した資金により、インフルエンサーと企業を繋ぐマーケティングプラットフォーム「toridori marketing」(トリドリマーケティング)と「toridori base」(トリドリベース)(Android版iOS版)の成長を加速させる。より使いやすいサービスへと進化させるための人材採用、プロダクト開発、戦略的プロモーションにあてる予定。

企業用サービスtoridori marketingと、インフルエンサー専用案件管理アプリtoridori baseは、中小企業・個人事業主などの事業者に対してインフルエンサーを活用したマーケティング支援を行うサービス。企業がmarketing上でPR案件依頼募集を行うと、商品を紹介したい全国のインフルエンサーがbaseアプリを利用し立候補する形式で、どこのエリアの企業でも利用しやすいとしている。利用料金は月額制で、登録インフルエンサーは約2万5000人。現在はPR実績が15万件を超えるという。

2016年6月設立のトリドリは、「『個の時代』の、担い手に。」をミッションとして、インフルエンサーマーケティングに特化した各種サービスを提供している。toridori marketingとtoridori baseのほか、インフルエンサー成果報酬型広告「toridori ad」、YouTubeコンサルティング「toridori studio」といった事業を展開し、インフルエンサーの個性を最大化し企業プロモーションに活用するサービスを提供している。

パナソニック、テスラのEV向け大容量電池を2024年3月までに和歌山で量産開始

Panasonic(パナソニック)は、2024年3月までにTesla(テスラ)の電気自動車向けとなる大容量バッテリーの量産開始を目指している。同社は和歌山工場に同バッテリーの生産設備を建設中で、そこに2つの生産ラインを増設し、構造的な改良を施す計画だ。

この現在も開発が続いている「4680」と呼ばれる新型リチウムイオン電池は、現行の電池の約2倍の大きさで、エネルギー容量は5倍になる見込みだ。1台の車両に必要な電池の本数が減る(これはコスト削減につながり、EVの価格を下げる可能性がある)一方で、一度の充電で走行可能な航続距離を15%以上伸ばすことができるという。

今回のパナソニックの発表は、来年にもこの電池の製造が始まる可能性を示唆した以前の報道と一致する。同社はその生産設備に約800億円を投資すると言われていた。テスラからの要請を受けて、この電池の開発に着手したものの、他の自動車メーカーに4680電池を販売する可能性もある。

編集部注:本稿の初出はEngadget。執筆者Kris HoltはEngadgetの寄稿ライター。

画像クレジット:Getty Images under a Sjoerd van der Wal license.

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(文:Kris Holt、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

心疾患診断アシスト機能付き遠隔医療対応聴診器など手がけるAMIが1.5億円調達、日清紡HDと資本提携し社会実装を加速

心疾患診断アシスト機能付き遠隔医療対応聴診器など手がけるAMIが1.5億円調達、日清紡HDと資本提携しサービス提供目指す

心疾患診断アシスト機能付遠隔医療対応聴診器「超聴診器」や遠隔医療サービスの社会実装で医療革新を目指すAIMは2月28日、日清紡ホールディングス(日清紡HD)と資本業務提携を締結し1.5億円の資金調達を行ったと発表した。両社の技術やノウハウを合わせ、誰もが・どこにいても・質の高い医療を受けられる世界の実現を目指す。

AIMは、医療従事者の経験と聴覚に頼らざるを得なかった聴診器にイノベーションを起こすため、心疾患診断アシスト機能を搭載した「超聴診器」の開発に取り組んでいる。さらに、遠隔医療領域では、AIMの掲げるクラウド総合病院構想を実現するため、アフターコロナ時代の医療DXを推進する新たなDtoD(Doctor to Doctor:医師-医師間)遠隔医療サービスの社会実装、医師の偏在や地域医療課草を解決するソリューションの展開を目指している。

また日清紡HDは、「ライフ&ヘルスケア」を戦略的事業領域の1つに定め、無線通信技術を使った医療機器や介護領域での製品を開発している。そうした中で、ライフ&ヘルスケア事業におけるさらなるイノベーションを実現すべく、遠隔医療事業の開発を目的とする資本業務提携に至ったという。

今後は、日清紡HDの情報通信技術、センシング技術、医療機器製造などのノウハウ、またAIMが持つAIやデータ解析の技術・臨床研究フィールドを通じて両社共創による質の高い遠隔医療サービスの社会実装を加速する。心疾患診断アシスト機能付き遠隔医療対応聴診器など手がけるAMIが1.5億円調達、日清紡HDと資本提携しサービス提供目指す

2020年度に熊本県水俣市で実施された委託事業「遠隔システムを活用した予備健診実施実証事業~クラウド健進~」の報告書より

2020年度に熊本県水俣市で実施された委託事業「遠隔システムを活用した予備健診実施実証事業~クラウド健進~」の報告書より

2015年11月設立のAIMは、遠隔医療サービスの社会実装を目指す研究開発型スタートアップ。「急激な医療革新の実現」をミッションに掲げ、医療機器の開発や遠隔医療サービスの提供を事業としている。

レブコムの音声解析AI電話MiiTelが受発信用電話番号として主要都市の市外局番を追加、03・06以外の地元の番号が利用可能に

レブコムの音声解析AI電話MiiTelが受発信用電話番号として主要都市の市外局番を追加、03・06以外の地元の番号が利用可能に

RevComm(レブコム)は2月28日、音声解析AI電話サービス「MiiTel」(ミーテル)において、従来より市外局番として提供している03(東京)と06(大阪)に加えて、主要都市の市外局番を追加することを発表した。これにより、主要都市の市外局番をMiiTelでの受発信用電話番号として利用できるようになる。

MiiTelは、会話の内容を解析し高精度のフィードバックを行う音声解析AI電話サービス。営業電話やコンタクトセンター業務において利用されており、商談獲得率・成約率の向上に寄与している。また、顧客と担当者が「何を」「どのように」話しているのかわからないというブラックボックス化問題を解消するほか、自動文字起こし機能によりアナログな議事録作成においても活躍している。

RevCommは、MiiTelでの受発信に利用できる電話番号として、050や0120、0800、また市外局番としては03と06で始まる番号を提供しており、2月28日より主要都市の市外局番の提供も開始した。そうした主要都市に本社や拠点を持つ企業・団体は、該当する市外局番をMiiTelの受発信用電話番号として利用できるようになる。

すでに利用している電話番号を変更せずにそのままMiiTelでの受発信用電話番号として使える可能性があり、その場合は地元で慣れ親しまれている電話番号を変更せずMiiTelを導入できるという。

MiiTelが市外局番を提供開始した主要都市一覧

  • 北海道:札幌市
  • 宮城県:仙台市
  • 埼玉県:狭山市、所沢市、入間市、さいたま市、川口市、戸田市、朝霞市、鳩ケ谷市、志木市、新座市、草加市、越谷市、三郷市、春日部市、和光市、八潮市、川越市、富士見市、ふじみ野市
  • 神奈川県:相模原市、川崎市、横浜市、平塚市、綾瀬市、鎌倉市、藤沢市、茅ケ崎市
  • 千葉県:千葉市、船橋市、浦安市、市川市、松戸市、習志野市、柏市、我孫子市、流山市
  • 東京都:あきる野市、昭島市、稲城市、清瀬市、国立市、国分寺市、羽村市、西多摩郡、多摩市、東大和市、日野市、八王子市、福生市、立川市、武蔵村山市、狛江市、三鷹市、小金井市、町田市、小平市、西東京市、調布市、東村山市、府中市、武蔵野市
  • 愛知県:名古屋市、清須市、日進市、みよし市、愛知郡、瀬戸市、春日井市、一宮市
  • 京都府:京都市
  • 大阪府:摂津市、門真市、八尾市、茨木市、池田市、堺市、箕面市、高石市、寝屋川市、枚方市、和泉市
  • 兵庫県:尼崎市、明石市、神戸市、三田市、西宮市、宝塚市
  • 広島県:広島市
  • 福岡県:福岡市、春日市、太宰府市、筑紫野市、大野城市、北九州市

国内生産の食用コオロギによる商品開発・販売など手がける徳島大学発グリラスが2.9億円達、累計調達額約5.2億円に

国内生産の食用コオロギによる商品開発・販売など手がける徳島大学発グリラスが2.9億円達、累計調達額約5.2億円に

徳島大学発スタートアップ企業「グリラス」は2月28日、約2億9000万円の資金調達を実施したと発表した。引受先は、既存株主のBeyond Next Ventures、HOXIN、産学連携キャピタルなど、新規株主のいよぎんキャピタル、近鉄ベンチャーパートナーズ、食の未来ファンド(kemuri ventures)、地域とトモニファンド(徳島大正銀行、香川銀行、フューチャーベンチャーキャピタル)。累計資金調達金額は約5億2000万円となった。

グリラスは、徳島大学における30年に及ぶコオロギ研究を基礎に、食用コオロギに関連する品種改良・生産・原料加工・商品開発・販売を一貫して国内で行うフードテック領域スタートアップ企業。徳島県美馬市の2つの廃校をそれぞれ生産拠点・研究拠点として整備し、コオロギの品種改良を目的とした研究開発から、食用コオロギの生産、食品原料や商品の開発・販売までを一貫して国内で行っている。調達した資金は、「生産体制の拡充」「研究開発の加速」「PR・広報・マーケティング活動の推進」「採用の強化」にあてる。

生産体制の拡充

現在グリラスは、同社コオロギを使用した食品原料については、他社との協業商品のほか、自社ブランド「C. TRIA」(シートリア)などに使用している。前回のラウンドでは徳島県美馬市にある廃校(旧芝坂小学校)を食用コオロギの生産拠点・食品原料への加工拠点として整備することで、既存のファームと合わせて2022年2月時点で年間10トン以上のコオロギパウダーを生産する体制を確立した。

しかし、他社との協業商品や自社ブランド商品の売り上げ拡大に対して、食用フタホシコオロギを加工した食品原料の生産が追い付いていない状況が続いているという。

この状況を受け今回のラウンドでは、調達した資金を自社の新規ファームの立ち上げと、生産パートナー制度の整備に活用することで、2023年12月時点で累計年間約60トンのコオロギパウダー生産体制を目指す。

研究開発の加速

現在の食用コオロギは、野生の品種を採取して養殖しているにとどまり、コオロギの大量生産において、品種改良による家畜化が急務となっている。また、コオロギをはじめ、昆虫は甲殻類に類似したアレルギーを引き起こす可能性があり、食用コオロギの一般化に際して数多くの課題が残されているという。

グリラスでは、これら課題をテクノロジーの力で打破すべく、2021年夏に徳島県美馬市の廃校(旧切久保小学校)を、大学で蓄積されたゲノム編集技術を用いてコオロギの高効率な品種改良を行う研究施設として整備した。現在は、高生産性コオロギの開発や、アレルゲンの少ない品種の確立などをテーマとして研究を進めているそうだ。

今回のラウンドでは、人員および設備への投資を行うことで、2023年内で上記2品種の上市を目標として研究開発を加速させる。また、コオロギの持つ独自の栄養成分や特徴を活かした商品の開発を並行して行うことで、食用コオロギの普及に寄与する。

アンドパッド、「数年先の設計・施工DX」に先行し取り組む住宅実験プロジェクトANDPAD HOUSE検証発表

クラウド型建設プロジェクト管理サービス「ANDPAD」を運営するアンドパッドは2月21日、2020年10月に企画をスタートした未来の設計と施工のDX実験住宅プロジェクトによる「ANDPAD HOUSE」が完成したことを発表した。

同プロジェクトは、アンドパッドが施主となり、実験住宅の設計・施工を通して「数年先に実現する設計・施工のDX」を先行実証するために立ち上げられた。国土交通省が進める「令和3年度BIMを活用した建築生産・維持管理プロセス円滑化モデル事業(先導事業者型)」において、「木造建築における、BIMとクラウドサービスを用いたCDEとECIの効果検証・課題分析」に採択されている。

現在BIMの利活用は、大手ゼネコンや組織設計事務所といった一部企業の大規模物件だけに限られた状況となっているという。しかし近年、住宅・非住宅を問わずBIMの利活用の需要が高まっており、木造建築・住宅における利活用の効果を実証する必要があるとしている。

今回のプロジェクトで行った検証の結果として、アンドパッドは「移動時間ゼロ、合計300時間以上の移動時間を削減」「工期を3カ月以上短縮」の2点を報告している。

移動時間ゼロ、合計300時間以上の移動時間を削減

プロジェクト管理プラットフォームとしてANDPADを用い、BIMデータだけでなくプロジェクトに関わるすべての共有可能なデータについて、CDE(Common Data Environment)に取り組み、関係者全員がいつでもアクセスできる状態を実現した。

また会議はすべてリモートで行うことで、移動時間を削減するとともに、週1回の定例会議に関係者全員が参加し、意志決定スピードもアップさせた。

そのほか、ロボットやMRグラスなどを使った遠隔臨場にも取り組み、結果として余分な移動時間がゼロ、合計300時間以上の移動時間を削減できた。

工期を3カ月以上短縮

施工者の長谷萬が基本計画段階からプロジェクトに参画することで、施工・製造の効率化を図るECI(Early Contractor Involvement)の形式を採用。実施設計から作図を開始することで、工期をのべ1.5カ月短縮させた。

またウッドショックの影響により、追加で1.5カ月の工期延長を余儀なくされるところだったが、部材変更対応を迅速に行ったことで延長することなく工事を実施。合計で実質3カ月以上の工期短縮を実現できた。

シェア買いアプリ「カウシェ」、シェア買い成立に必要な人数を事業者が設定できる「大人数シェア買い機能」α版追加

カウシェは2月21日、同じ商品を2人以上で購入することでお得に買い物ができるシェア買いアプリ「カウシェ」(Android版iOS版)において、「大人数シェア買い機能」α版を追加したと発表した。同機能は、シェア買い成立に必要な人数(従来は2名以上)について、事業者側が自由に設定できるというもの。今回はα版のため30人もしくは50人の2パターンから設定する。

事業者にとっては、販売数をコントロールでき、ボリュームディスカウントの提供も可能となる。またユーザーにとっては、よりお得な価格で商品を購入できるようになるという。

カウシェは、友人や家族、もしくはSNS上の誰かとといった自分を含めて2人以上で購入する「シェア買い」が手軽に行えるアプリ。シェア買いの仲間を見つけるにあたって、買い物の醍醐味ともいえる、商品についての語り合いや一緒に購入する約束をオンラインで実現することにより「ショッピングの楽しさ」と「お得な買い物体験」を提供する。

出品する事業者側としても、シェア買いを成立させたいユーザーが自発的に商品情報拡散をSNSなどで行うことで、広告費を抑えられるとしている。

「大人数シェア買い機能」では、シェア買い成立人数を事業者側が独自に設定し、「○個販売する場合は、○円で販売可能」といった形で販売量と価格の調整によるボリュームディスカウントが可能となる。シェア買い成立までの人数集めの規模が大きくなるので、ユーザーがより多くの新規ユーザーを呼び込むことを期待できるという。ユーザーとしては達成までのハードルは上がるものの、よりお得な価格で商品を購入可能になるとしている。

2020年9月設立のカウシェは、「世界一楽しいショッピング体験をつくる」をビジョンとして掲げ、シェア買いアプリ「カウシェ」を運営。買い物客と、モノを売りたい事業者の双方がワクワクするようなショッピング体験を実現することで、「物を購入する」という目的に留まらず、楽しさを追求できる場所として、デジタルの買い物体験のアップデートを目指している。

1日に必要な栄養素の3分の1を1食で摂れるBASE FOOD提供のベースフードが20億円調達、新商品開発を加速

1日に必要な栄養素の1/3を1食で摂取できる「BASE FOOD」を提供するベースフードは2月23日、第三者割当増資10億円と融資契約10億円による総額20億円の資金調達を実施をしたと発表した。引受先は、シニフィアンとみずほキャピタルが共同運営するTHE FUND。借入先は三菱UFJ銀行、商工組合中央金庫、りそな銀行、三井住友銀行。調達した資金は、既存商品のアップデートと新商品開発の加速、人材採用の強化にあてる。

BASE FOODは、1食で1日に必要な栄養素の1/3を摂取できる「完全栄養食」(栄養素等表示基準値に基づき、脂質・飽和脂肪酸・n-6系脂肪酸・炭水化物・ナトリウム・熱量を除いて、すべての栄養素で1日分の基準値の1/3以上を含む)。全粒粉や大豆、チアシードなど10種類以上の原材料を使用しつつ、栄養バランスとおいしさを独自の配合と製法により実現。たんぱく質や食物繊維、26種類のビタミン・ミネラルなど1日に必要な33種類の栄養素を1食で摂れるという。

2016年4月設立のベースフードは「主食をイノベーションし、健康をあたりまえに」をミッションに掲げるフードテック領域のスタートアップ。2017年に完全栄養パスタ「BASE PASTA」をサブスクリプションサービスとして販売開始し、現在では完全栄養パン「BASE BREAD」、完全栄養クッキー「BASE Cookies」とラインナップを蓋している。2021年11月末にはシリーズ累計販売食数1500万食を突破し、2022年2月の月額定期購入者数は10万人を超えている。

与信サービス構築基盤Credit as a Serviceを展開するCrezitが6.5億円調達、開発・経営チームの採用強化

与信サービス構築基盤Credit as a Serviceを展開するCrezitが6.5億円調達、開発・経営チームの採用強化

与信プラットフォーム「Credit as a Service」(CaaS)を手がけるCrezit Holdingsは2月24日、第三者割当増資による総額6億5000万円の資金調達を実施したと発表した。引受先は、デライト・ベンチャーズ、Spiral Capital、千葉道場ファンド。シードラウンドを含めた累計調達額は約9億2000万円となった。調達した資金は、採用・組織体制の強化、CaaSの開発にあてる予定。

Crezit Holdingsは「Optimize Credit, Unleash Potential. / 信用を最適化して、人の可能性を解き放つ。」をミッションに掲げ、2020年7月に設立したスタートアップ。消費者信用事業(貸金・割賦販売など)に参入したいあらゆる企業に対して、金融サービス構築に必要なシステム基盤やオペレーションを提供していくCaaSを開発・提供している。

一般に、与信サービスの立ち上げには膨大なリソースを必要とし、金銭的にも時間的にも多大なコストがかかかる。このため結果として、従来一部の大資本を持つ事業者以外による参入は、限定的な状況にあった。

テクノロジー企業が自社の顧客基盤に対して、ユーザーデータを活用した金融サービスを展開する流れが起こりつつある中で、同社は与信サービスに必要な様々な要素をソフトウェアとして提供することで、利用企業の早期の消費者信用事業の立ち上げを可能とするという。

サービスの利用企業と共に新しい金融サービスを共創していくことで、より多くの個人に対して適切な金融サービスが届く世界を実現するとしている。

製造業の研究開発・生産技術領域での課題解決をAI・機械学習で支援するSUPWATが1.5億円調達

製造業の研究開発・生産技術領域においてAI・機械学習などを活用し研究開発現場の課題解決に向けた事業を展開するSUPWAT(スプワット)は、2月24日、シードラウンドで総額約1億5000万円の資金調達を行った。引受先はScrum Ventures、DEEPCOREとなる。

現在、SUPWATは製造業への深い知見を活用しながら、製造領域に対して機械学習などの技術を適用する「メカニカル・インフォマティクス技術」で研究開発現場の課題解決に向けた事業を展開。製造業の研究開発領域において誰でも簡単に定量的な判断ができるようになるサービスであるAIや機械学習を活用したSaaS型プラットフォーム「WALL」などを提供している。さらに同社は、受託研究開発としてNEDO/東京大学生産技術研究所と共同で「水素タンク」最適設計の研究にも採択され、、機械学習・AI技術を用いた最適設計技術を提供している。

調達した資金で、既存のサプライチェーンマネジメントの概念を変え、SUPWATが掲げるビジョンである「知的製造業の時代を創る」のために、エンジニアを中心とした採用を強化していくとのこと。

また、今回の発表に合わせてコンピュータービジョン・機械学習の応用研究やプロダクト開発、組織マネジメント、技術ブランディングなどを行うABEJAの共同創業者でCTOを務めた緒方貴紀氏が、SUPWATの技術顧問に就任する。

スクラムベンチャーズのプリンシパル黒田健介氏はリリースで「研究開発の現場では日々、担当者の勘と経験をもとにした仮説構築、それに基づいたマニュアルでの実験作業、実験データのCSVでのローカル管理・分析が行われており、クラウドや機械学習等 を用いた高度化・効率化の余地がいまだに大きく残されています。【略】高い技術力と現場への深い理解を併せ持つSUPWAT創業チームに、緒方さんという心強い味方も加わり、日本が誇る製造業という巨大産業のアップデートに挑みます」と述べている。

自動接客ツールanybotを開発・運営するエボラニが3.4億円調達、ノーコード・ローコードのミニアプリの構築基盤化を加速

自動接客ツールanybotを開発・運営するエボラニが3.4億円調達、ノーコード・ローコードのミニアプリの構築基盤化を加速

接客用のチャットボットやミニアプリなどを構築できる「anybot」(エニーボット)を開発・運営するエボラニ(Evolany)は2月21日、合計3億4000万円の資金調達を実施したと発表した。引受先は、リード投資家のネットスターズ、またAMD1号ファンド(プレミアグループ)、D4V1号投資事業有限責任組合、個人投資家や銀行。

ネットスターズ、プレミアグループ、既存株主LINE社などとともに、小売やサービス業を中心に、anybotのノーコード・ローコードのミニアプリの構築基盤を進化させ、従来より「早く・安く・ストレスのない」ソリューションを企業に届けることで、LINEミニアプリの普及および日本のDX化推進に貢献するとしている。また、世界に受け入れられるようなサービス提供へのチャレンジをスタートさせたいという。

anybotは、チャットボットやミニアプリ、電話自動応答のIVRといった接客ツールを、ノーコード・ローコードで実現できる構築基盤。すべてのデータを自動的にCRM(顧客関係管理)に保存しセグメント化を行うため、導入企業は、ユーザーとの間でLINE・メール・Messenger・Instagramなどにまたがったやり取りを実現できる。また、様々なステップ配信やセグメント配信も自動で行える。接客に必要な各種予約機能、会員証・ECや決済、クーポンといったキャンペーン機能も備えており、企業の集客からリピート率・ロイヤリティ向上、業務効率化などの課題解決を支援する。

エボラニは「最も役に立つ・感動する接客体験を。」をミッションに掲げ、2018年3月に設立。「町の店長に届けられる自動化社会へ。」をモットーとし、流通・サービス業の現場における集客および活性化の課題を解決するためプロダクトの改善を行ってきた。多様な業種の約3500社にサービスを提供しているという。

マニュアル&ナレッジ管理アプリtoaster teamを運営するnacoが1.3億円のプレシリーズA調達、新ブランド「n」推進

社内や現場でのマニュアルや各種情報を管理するアプリ「toaster team」(トースターチーム)を運営する「naco」は2月21日、プレシリーズAラウンドとして、J-KISS型新株予約権の発行による総額1億3000万円の資金調達を実施したと発表した。引受先はCoral Capital、Headline Asia(旧インフィニティ・ベンチャーズ)、アプリコット・ベンチャーズ。調達した資金はtoaster teamの新機能開発や、新たに展開するデジタルワークプレイスツール「n」ブランドの立ち上げ、中核人材の積極採用、マーケティング活動にあてる予定。

2017年5月設立のnacoは、「働く人たちが、いきいきと活躍できる社会を創る」をミッションに掲げ、働く人と組織をエンパワーメントするデジタルワークプレイスツールを開発・提供している。

その第1弾にあたるtoaster teamは、社内や現場における「知らない」「わからない」「できない」を解決するアプリおよびクラウドサービスとなっている。業務マニュアル、動画マニュアル、社内用語、日報、議事録、ニュースのクリッピングなど業務に関する様々な手順やノウハウを見える化し、社員・スタッフの即戦力化や業務効率化の向上を実現できるとしている。2020年7月のサービス提供開始以降、累計導入企業は2000社を突破した。