次世代Apple WatchはLTE通信対応

昨晩、iOS 11 GMのダウンロードリンクがReddit上でリークされた。その内容については9to5Macが分析して記事にしていた。

新しい機能についてはこちらの記事にまとめてある。しかし、そうした新機能の数々の中でも注目すべきなのはLTE通信に対応したことだろう(あるいはLTE版とWiFi版があるのかもしれない)。LTE通信が可能になるということは、通信を行うのにテザリングする必要がなくなるということを意味する。リークされた画像では、Apple Watchの左上に、LTE信号の強度を示すインジケーターが表示されている。

テザリング不要でネットワークにつながることのメリットはいくらでも考えられるだろう。iPhoneを持ち歩かずとも、音楽ストリーミングを楽しんだり、電話に応答したりすることもできるようになるわけだ。

さらに、9to5Macの記事によれば、LTE版Apple WatchはiPhoneと同じ電話番号を持つようになるのだとのこと。かかってきた電話を、どちらのデバイスでも受けられるようになるわけだ。これまではデータ通信のために回線サービスを新たに契約したりしていたわけだが、おそらくはそれよりも安い料金プランが提供されるのだろう。

なお、9to5の画像によれば、LTE版のApple Watchは竜頭の色が赤になるようだ。

そういえば2年前、オリジナルのApple Watchが発表された際にもTim Cookは赤い竜頭のApple Watchを手にしていた。この頃からTim CookがLTE版を試していたのか、それとも当時は赤竜頭に別の意味をもたせようとしていたのかは不明だ。

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(翻訳:Maeda, H

超音波を使えば、「音」を発せずに音声認識デバイスを騙すことができる

セキュリティ関連技術を研究する中国人研究者が、「音」を発せずに音声認識システムを作動させる方法を開発した。人間には聞こえず、しかしマイクでは検知できる高周波音を用いるのだ。このしくみを用いて、人間には音が聞こえない状況で、さまざまなコマンドを発することに成功したのだそうだ。メジャーな音声認識アシスタントのすべてを操作することができたとのこと。

今回の成果を発表したのは浙江大学の研究者たちで、超音波を用いてコミュニケートするイルカたちにならって、用いた仕組みを「DolphinAttack(PDF)」と呼んでいる。しくみをごく簡単に説明しておこう。

音を発せずに音声アシスタントを動かす仕組み

電子デバイスに搭載されるマイクは、音波によって変化する空気圧に反応する小さくて薄い皮膜を利用している。人間はふつう、20キロヘルツ以上の音を感知できないので、一般的なマイクでも20キロヘルツ以上の「音」に反応しない仕組みが搭載されている。その仕組みはローパスフィルタと呼ばれている。

このローパスフィルタ機能が理論通りに機能すれば、たしかに意図した周波数の音声のみに反応することになる。しかし現実には「ハーモニクス」というやっかいなものが存在する。たとえば400Hzの音は、200Hzあるいは800Hzを捉えるようになっているマイクにも捉えられてしまうのだ(正確な仕組みは端折って、効果についてのみ記している。詳細を知りたい方はWikipediaなどを参照してほしい)。ただし「ハーモニクス」は、もとの音声に比べるとかなり小さく響くようになるもので、通常はハーモニクスの存在がなにか問題を引き起こすようなことはない。

ただ、100Hzの音を拾うマイクに対し、何らかの事情で100Hzのを発することができない事情があったとしよう。この場合、音の大きさを大きくすれば、800Hzの音でマイクを反応させることができるのだ。100Hzの音を発したことをさとられずに、マイクのみに100Hzのハーモニクスを伝達することができるのだ。人間の耳には800Hzの音のみが伝わることとなる。

変調装置の仕組み

研究者たちも、大まかにいえば上に記した仕組みをもちいてマイクにのみ通じる音を発生させている。もちろん実際にはさまざまな複雑なプロセスを経るようになっている。そしていろいろと試してみたところでは、スマートフォン、スマートウォッチ、ホームハブなど、音声に反応するように設計されているデバイスのほとんどが、ハーモニクスに反応したとのことだ。

超音波(黒の音声信号)がハーモニクス(赤の信号)を発生させる様子。超音波の方はローパスフィルタによりカットされる。

最初は単なる超音波信号を発生させる実験を行なっていた。それがうまくいったので、次に500ヘルツないし1000ヘルツの音声信号を生成することにしたのだ。複雑な作業が必要になるものの、しかし基本的には同様の方法で音声信号の生成に成功したとのこと。作業が複雑になるといっても、特殊なハードウェアを必要とするわけではない。エレクトロニクスパーツを扱っている店で手に入る部品のみを用いて実現できる。

超音波から生じた音声は確かに機能し、たいていの音声認識プラットフォームで狙い通りに認識されたとのこと。

DolphinAttackで使う音は、人間には聞こえず、感知することすらできません。しかし音声認識を行うデバイスはこの「音声」に反応するのです。Siri、Google Now、Samsung S Voice、Huawei HiVoice、Cortana、およびAlexaなど、いずれのプラットフォームで動作することを確認しました。

超音波から生成した音声により、簡単なフレーズ(「OK、Google」)から、やや複雑なコマンド(「unlock the back door」―勝手口の鍵を開けて)などを認識させ動作させることができたとのこと。スマートフォンによって通じやすいフレーズや通じにくいものがあったり、超音波を発する距離によっても実験結果が左右されたとのこと。ただし、5フィート以上の距離から発した超音波ーハーモニクスに反応したデバイスはなかったとのことだ。

研究で使用した簡単な超音波ーハーモニクス発生システム。

距離に制限があるということのようだが、しかしそれでも脅威に感じる。感知できないコマンドが発せられ、それによって手元のデバイスが作動してしまうのだ(Wi-Fiにも似たようなリスクがないわけではない)。ただし、今のところは大騒ぎすることもないのかもしれない。

たとえば、音声コマンドによってデバイスを活動状態にする機能をオフにしておくだけで、大半のリスクを避けることができるようになる。音声コマンドを受け付けるのは、デバイスがアクティブな状態にあるときのみになるわけだ。

さらに、たとえスリープからの復帰を音声コマンドで行えるようにしていても、たいていのデバイスでは電話をかけたり、アプリケーションを実行したり、あるいはウェブにアクセスしたりする機能を制限している。天候を確認したり、近くのレストランを表示するようなことはできるが、悪意あるサイトへのアクセスなどはできないことが多い。

また、音声コマンドは数フィート以内の距離から発しなければならないというのが一般的だ。もちろん、知らない誰かがすぐ近くから超音波ーハーモニクス音声をもちいてコマンドを発行することはできるだろう。しかし突然スマートフォンがスリープから復帰して、「モスクワに送金しました」などといえば、ただちに適切な対応をすることができるのではなかろうか。

もちろん危険性がゼロでないのは事実だ。超音波を発することのできる、スピーカーを備えたIoTデバイスがEchoに話しかけて、家のロックやアラームを解除するような可能性だってあるわけだ。

直ちにさまざまなリスクに対応する必要があるというわけではないかもしれない。しかし、電子デバイスに対する攻撃を実行しようとするひとたちに、新たな可能性が開かれつつあるのは事実だ。そのリスクを公にし、日常的に利用するデバイスにて対抗手段を備えることが重要になりつつあるといえよう。

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(翻訳:Maeda, H

コバルトのナノドットで磁気RAMができる、しかも高集積・超高速の

磁気ストレージといえば、主にテープやディスクのことだが、安くて安定性が良いので長期保存に適している。そこが、固体〔主にシリコントランジスタ〕ドライブや揮発性メモリと違う。それらは高速だが高価で、一時的保存に適している。でも新しい研究が、両者の良いとこ取りを可能にするかもしれない。

磁気ストレージの主な問題は、データを書き込む==磁化の向きを変えるためには、帯電したコイルをディスクやテープ上の目的の場所に物理的に移動しなければならないことだ。固体ストレージは、ファイルシステムが何ギガバイトものデータをどこにでも瞬間的に書き込むことができる。両者の違いは、誰かの住所を書く〔だけでよい〕ことと、実際にその場所へドライブすることの違いに似ている。

しかし、磁気ストレージに、アドレシングのできるセルがあったら、書き込みは速くなり、しかもその1や0の状態を永遠に維持するだろう。スイスのETH Zurichの研究者たちは、それをトライして成功した。ただし、たった一つのセルで。

X線銃とコバルトドット

コイルが磁気媒体に触れる方式の代わりに、直径500ナノメーターの小さなコバルトのドットがプラチナ製のワイヤの近くにある。ワイヤに電気が流れると、コバルトとは逆のスピンの漂遊電子が縁(エッジ)に集積し、最後にはドット全体の磁気の方向を逆転する。

チームはこれを2011年にデモしたが、今回新たなペーパーを発表して、それがきわめて速く起きることを示した。その観察には顕微鏡的なX線マシンで照射〜スキャンする方法を用いた(そのことがすごい!)。そしてビットの反転過程が1ナノ秒未満で起きることが分かった。

ドットの磁気モーメントの反転が1ナノ秒未満で起きる

それだけでなく、彼らは毎秒200万回で反転を1兆回(!)繰り返し、効果が弱まる兆候や信頼性が劣化する傾向を見出さなかった。

彼らは、さらなる高速化と低電流化、そしてドットの形を変えることを目指している。彼らの知見では、円よりも矩形の方が速いと思われるからだ。でも彼らは、いちばん難しい部分を先延ばししているのではないか。それは、何十億個ものこれらを、大きな、アドレシング可能な配列に収めることだ。一つだけの0/1は役に立たないし、コインが一枚あればぼくにもできる。

最終的には、このような技術によって、瞬間的にライト(write)できるけど永続性があって、データの無傷な保存のために電力を要しないストレージが可能かもしれない。十分に安価であれば、RAMと長期保存の両方に使えるだろう。そこが、彼らの課題だ。

この研究の詳細は、Nature Nanotechnologyの最新号に載っている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

自分用ミニ地球ローバーを手に入れるチャンスだ

火星は遠く離れていて、辿り着くには途轍もないコストがかかるので、もし自分自身の火星ローバーを所有するという夢があっても、それが実現することはおそらくないだろう。しかし、 地球ローバーが必要な場合は、資金調達目標に達することがでできれば、それを提供できる新しいKickstarterプロジェクトがある。Turtle Roverは、これまでヨーロッパ、ドイツ、スウェーデンの宇宙機関のための、いくつもの火星ローバープロトタイププロジェクトに取り組んできた小さなチームによって開発された新しいロボットだ。

5人のチームが、彼らのローバーを「着陸」させるために6万ユーロ(約7万1500ドル)を調達しようとしている。車両の出荷は来年の4月を目標にしていて、DIYキットもしくは完全に組立済のマシンとして支援者には提供される。最低額はおよそ1000ドルだ。

Turtle(ローバーの名前)は、内蔵バッテリーに対する1回の充電で、最大4時間運転できる4輪の地上無人機で、ほとんどのコンピュータ、タブレット、スマートフォンで使えるアプリを介して簡単に制御することができる。Turtleは外部の通信グリッドに接続されていない場合でも、独自のWi-Fiネットワークを構成することが可能だ。これは大事なことだ。なぜなら、こうしたものは未踏の地に分け入るためにデザインされているものだからだ。

Raspbianで動作するRaspberry Pi 3コンピュータを搭載していて、ビデオキャプチャとライブストリーミング用のフルHDカメラを装備している。デザインは水密性があり、プロジェクトのクリエイターによれば、悪影響なしに完全に水没させることが可能だ。最大500グラム程度のものを持ち上げることのできるロボットアームも用意されている。また、これは完全にカスタマイズ可能なため、奥行きや環境検知用のために、Microsoft KinectやLiDARセンサーなどの、独自のアドオンを組み込むこともできる。

5キロまでの荷物を載せることができるので、実際にDSLRとレンズを搭載することや、遠隔洞窟探検をする際に、興味深い地質サンプルを集めるための箱を載せることもできる。すべてのハードウェアとソフトウェアは完全にオープンソースであり、プロジェクトのクリエイターたちは、これを開発プラットフォームまたは教育プラットフォームとして使うことを推奨している。

Turtle Roverは人間がアクセス困難な場所に、より簡単にアクセスできるように、そして足取りの重い人間のように邪魔にならないようにデザインされている。ビデオでは、人間が探索できない場所をTurtleがいかに探索できるかを見ることができる。チームはまた、ローバーが非常に低い重心を持ち、実際のNASA火星ローバーに触発されたサスペンションは、厄介な地形を航行するのに役立つ筈だと語る。

Turtle Roverは、Simon Dzwonczyk、Julia Marek、Martin Twardak、Aleksander Dziopa、Justyna Pelcの5人のチームで外部資金を使わずに作製され、現時点では支援者に100%頼っている。それにもかかわらず、5人は企業の仕事を辞めて6ヵ月で完全に機能するプロトタイプを作製した。彼らによれば、Turtleを実際に構築する能力を示すことができたので、現在ベンチャーキャピタルからの接触も受けているところだという。

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自己資金で設立されたハードウェアスタートアップにとって、これはとても有望な話だ。そして自分の興味を更に掘り下げたいアマチュアの宇宙もしくは無人機ホビーイストたちにもアピールするだろう、また真のメイカープロジェクトで教育に使うこともできる。Kickstarterのキャンペーンは9月24日に終了する、この記事の執筆時点における達成額は半分ほどだ。

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(翻訳:Sako)

AmazonのAlexaは、答を知らない質問に対して、適切と思われるスキルを探して答えるようになる

Amazonは、EchoとAlexaを搭載したデバイスのオーナーが、仮想アシスタントの機能を拡張する音声アプリケーションを見つけやすくなるようにしようとしている。同社は最近、特定の質問に答えるための第三者のスキル(アプリのこと)を、Alexaに提案させる新機能の提供を始めた。言い換えれば、Alexaが扱えない質問をした場合に、そのタスクを実行できる別のスキルを提案してくるということだ。

Alexaがサードパーティーのスキルを推薦する機能は、最初Voicebot.aiによって発見された。これまでAlexaは答えることができない質問を投げかけられた際には、単に彼女は力になれないと答えるだけだった。

例えば、Alexaはしばしば以下のような応答を返す「ええと、わかりません」、あるいは後でまた聞いてくれと答えるかも知れない。

もしユーザーの必要なスキルを見つけたい場合には、ウェブ上のAlexaスキルストアや、Alexaコンパニオンアプリの中をブラウズする必要がある。

しかし、それが変わろうとしている。最近バーチャルアシスタント(Alexa)は、プラットフォーム用に書かれた音声アプリケーションたちができることを知るようになり、もしユーザーの質問に答えることができそうなものがある場合にはそれを提案してくる。

Amazonはこのスキル推薦機能が新しいものであることを認めたが、サポートスキルとしても、またAlexaの顧客ベースに対しても、まだ広くは展開していない。

Amazonの広報担当者はTechCrunchに対して「現在は、限られたシナリオの中で、Alexaは役に立つかもしれないスキルを使って特定の質問に応答します」と語った。「私たちは、この機能が時間が経つにつれてより多くのお客様に届き、新しいスキルを見つけやすくなって、Alexaを通した情報を得ることをお手伝いできることにワクワクしています」。

Voicebotが、この新しい機能に気が付いたのは、Alexaに株価に関する質問をした時だった。この新機能が登場する前は、質問に対する応答を得るためには、Alexaにその種の情報に答えるサードパーティー製のスキルを開くように依頼する必要があった。しかし現在、Alexaが答を知らない質問を受けると、彼女はこう答える「わかりません。おそらくOpening BellのStock Pricesスキルが役に立つかも知れません。試してみますか?」

また別のケースでは、彼女は別のボイスアプリであるFifty-Two Week Lowを詳しい株価情報のために推薦してきた(上のビデオを参照)。

この動作はスキル発見に関するAlexaの利便性を、Google Assistantを通したGoogle Homeと同程度のものに引き上げる。Google Homeのウェブサイトでの説明によれば、もしGoogle Homeの開発者たちが、アプリが扱えるアクションについて事前にGoogleに登録しておけば、そのアプリはユーザーの質問に対して関連するものとして提供されるということだ。

私たちはAmazonの処理がどのように異なっているのかを判断しようとしているが、スキルの提供するアクションに関しての、似通った理解方法は利用しているのだろうと想像される。

関連スキルを提案する方向への動きは、既に支配的なスマートスピーカープラットフォーム上での音声アプリケーションの利用を促進することになる。

現在Amazonはスマートスピーカーの競争で、はるかに先行している。調査会社eMarketerの予測では、Alexaは今年、音声制御スピーカー市場の70%を占有するものと思われている。その後出されたEdison Researchの別の調査によれば、Amazon EchoとAlexaデバイスがスマートスピーカー市場の82%を占めるのに対し、Google Homeはわずか18%に留まるだろうと予想されている。

Alexaは既にライバルたちに比べて、使えるスキルの数が遥かに多くなって来ている ―― 実際には、今年7月現在でその数は1万5000以上を数える。しかし、それらの多くは、ユーザーたちがその存在を知らないために、あるいは品質が劣っているために、使われていない。一方、Alexaのこれまでの最大のユースケースは、音楽、ラジオ、そしてニュースを聴くといったもの、タイマーを設定すること、またはスマートホームデバイスを制御するといったものだった。

しかし、Alexaの開発者コミュニティが発展し続けるためには、音声アプリケーションが発見可能である必要があり、開発者たちがそれらをビジネスとして上手く回せるようになる必要がある。そのために、Amazonは人気のスキルに対しては、開発者に報酬を支払うことを開始したが、最終的にはそうした直接的な現金支払を越えて、長期的マネタイズ戦略が必要とされるだろう。

スキル提案のニュースと並んで、Amazonはまた、新しい開発者ツールも発表した ―― Alexa Skill Management API (SMAPI)とAlexa Skills Kit Command-line Interface (ASK CLI)だ ―― これらはコマンドラインインターフェイスを使うことに慣れた開発者たちに、Alexaスキルの管理をより簡単にしてくれるものだ。

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(翻訳:Sako)

Moleskineの次世代手帳はGoogleカレンダーに同期する

私は日程を管理するために主にほぼ日手帳Weeksを使っている。同僚のJohn Biggsが紙版の手帳をレビューした記事にもあるとおり、「ほぼ日手帳Weeks」は私の取材アポイントメント、to-doリストなどを記入するのにぴったりのスペースがあり、携帯にも理想的なサイズだ。ただしGoogleカレンダーに自動的に同期してはくれない―普通の紙の手帳だ。Moleskineの次世代手帳はLivescribeというスマートペンと特別な紙を使っており、Googleカレンダー同期するという。

この手帳はMoleskineのスマートライティングセットとしてGoogleカレンダーに自動的に同期する最初の製品となる。現行製品は手書きのエントリーをスマートフォンで撮影するかLivescribeスマートペンを使うことによって内容をデジタル化することができた。

他のLivescribeシステムと同様、このMoleskine Smart PlannerもMoleskine ペン+というスマートペンを用いており、専用のスマートペーパーに書いた内容は逐一デジタル化される。会議やアポを予定欄に書き込むとユーザーのGoogleまたはAppleアカウントに同期し、内容をカレンダーの所定の日時に転送してくれる。

この自動転送システムが機能するためにはスマートペンとスマートペーパーの双方が必要だ。

製品が世界で入手可能になるのは9月12日だという。ただし価格は私が使っている「ほぼ日手帳」よりだいぶ高くなる。スマートライティングセットの価格は199ドル(ただし手帳のみは29ドル)。

現在市場にはLivescribeを含めていくつかスマートペン・システムが出回っているが、カレンダーに自動的に同期するプロダクトはなかったと思う。この点がMoleskineの新製品のセールスポイントだ。私のように紙にペンで書き込む体験を楽しむユーザーにとっては紙の手帳にオンライン・カレンダーの便利さが合体される注目の製品になりそうだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

多額のVCマネーを集めた、400ドルのジュースマシンが販売停止

一部で人気だった、400ドルのジュース・マシンが姿を消すこととなった。

「これまでに100万以上のジュースパックを販売してきましたが、Juicero本体およびパックの販売を停止することをご報告いたします」と、公式ブログ上にアナウンスが掲載されたのだ。

商品の返金にも応じるとのこと。「これから90日間、本体の返金に応じます」と記されている。

Juiceroを創立したのはDoug Evansで、サンフランシスコに拠点をおきつつ、Google Ventures、Kleiner Perkinsなど著名VCから11800万ドル以上の資金を調達していた。Melo7 Tech Partners経由でカーメロ・アンソニー(Carmelo Anthony)も出資していた。テック系以外からも、たとえばキャンベル・スープ・カンパニーも資金を提供している。Juiceroの資金調達は2013年に始まり、実際のプロダクト提供は16ヶ月前から行われていた。

Bloombergがプロダクトの有用性に対する疑義を記事にしてから、消費者の間からも疑いの声が上がっていたことも、販売停止に影響しているのかもしれない。

Juicero側は低価格プロダクトの提供などをアナウンスしていたが、それもかなわぬこととなった。現在は会社の買い手を探しているとのこと。

「プロダクトの有用性は伝えられたのではないかと思っています。このプロダクトによるサービスを継続して提供するためには、サービスの買い手を見つけるのが一番良いだろうという考えにいたったのです」と、ブログには記されている。

Keurigのコーヒーメーカーの大成功以来、いくつかのベンチャーがキッチン系プロダクトの開発を行なってきた。熱狂的な「ジュース信者」もいる中、家庭で簡単に本格的ジュースを提供するプロダクトが登場するのは当然のことといえただろう。しかしBloombergの記事がなくとも、本体価格は高価で、さらに専用のリフィル購入が必須である点で、魅力を感じなくなった人も多かったと思われる。

価格は一時700ドルとなっており、当初よりコストパフォーマンスに疑問を感じる人もいた。「シリコンバレー・エリート」専用のプロダクトだと揶揄するむきもあった。

ちなみに筆者もJuiceroのジュースを試してみたことがある。味については文句なくおいしかったと思う。RIP。

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(翻訳:Maeda, H

バング&オルフセンおよびソニー、AirPodが開拓したワイヤレスイヤホン市場に参入

AppleのAirPodが登場して以来、ワイヤレスイヤホンの人気が高まりつつある。そんな中、新たに市場参入を発表した企業がある。IFA 2017にて、バング&オルフセン(Bang & Olufsen)およびソニーが参入を表明したのだ。商品性能はおいておくとして、まずは見かけの点でAirPodとの差別化を行なっている。

バング&オルフセンのBeoplay E8は、バッテリー持続時間が4時間で、素材にはアルミニウムおよびステンレス、およびテクスチャ加工されたラバーを使用している。ケースの外装も革製となっている。バング&オルフセンによれば、これまでのイヤホンと同様のサウンドシステムを利用してるとのこと。おそらくは、価格なり(299ドル)の価値を感じさせてくれるのだろう。

ソニーのWF-1000Xの方は、価格が199ドル99セントとなっている。バッテリー持続時間は3時間だ。接続にはBluetoothないしNFCを利用する。NFCが使えるのなら、接続が非常に簡単に行えることとなる。

両社のモデルとも、外部の音を透過させるモードも用意している。歩行の際などには、外部の音も入ってきたほうが安全だからだ。ソニーはAmbient Soundモードと名付けていて、バング&オルフセンの方はTransparencyモードと呼んでいる。

双方ともになかなかのプロダクトであるようだが、競合製品とはトータルに比較する必要があるだろう。たとえばAirPodはより長いバッテリー稼働時間を誇っているし、よりコンパクトなケースを用意していて、さらにFind My iPhone機能にて探すこともできる。159ドルの価格も魅力だ。さらにMacを利用しているのなら、iPhoneおよびMacの両者で簡単に利用することができるのも便利だ。

ワイヤレスイヤホンは徐々に市場に投入されつつあるところで、興味深いプロダクトも出てきている。TechCrunchスタッフの間では、AppleのAirPodが多数派の地位にあるものの、BragiのDash ProHear Oneなどのファンもいる。選択肢が増えれば増えるほど、消費者にとっては好ましい状況となっていくのだろう。

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(翻訳:Maeda, H

リコーから新しい360°カメラ、THETA V――4K、スペーシャル・オーディオに水中ハウジングも

リコーが360°カメラをバージョンアップした。新しいモデルはTHETA Vと呼ばれ、4Kビデオ録画、より高い没入感を得られるスペーシャル・オーディオ録音、ライブストリーミングなどをサポートする。

リコーのTHETAは360°カメラのパイオニアであり、高い人気を得ていたが、ここしばらくバージョンアップがなかった。今回の新モデル登場でTHETAは待ち望まれていた現代化を果たした。

リコー THETA VはまたWiFiデータ転送速度を大幅にアップし、現行モデルの2.5倍とした。露出とホワイトバランスの正確性も改良されダイナミックレンジも広げられた。リコーはこれによってあらゆる照明条件下で従来より質の高い画像が得られるとしている。またこうした高度なテクノロジーは同社のPentaxデジタル一眼レフ・スリーズから移植したものだという。

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THETA Vは4Kビデオに加えて14メガピクセルの静止画を撮影し、内蔵の19GBフラッシュメモリに保存する。この容量は静止画なら4800枚、4K動画なら約40分に相当する。記録フォーマットはH.264ビデオコーデックをサポートする。ユーザーは専用アプリを用いBluetooth LEを介してスマートフォンからTHETA Vを操作できる。Wi-Fiで接続すればデータ転送速度は速くなる。

THETA Vのもう一つの新機能はソフトウェア・プラグインのサポートだ。つまりリコーは将来プラグインを投入することによってTHETA Vに新しい能力を追加できる。このシステムを活用した最初のプラグインはリモート再生機能だ。これはカメラで撮影した画像をテレビその他、接続可能なデバイス上でミラーリング再生するもの。

サラウンド録音できるスペーシャル・オーディオもクールな機能だ。360°カメラにはきわめて有効だが、THETA Vのライバルには内蔵されている例は少ない。能力は実際にテストしてから判断したいが、VR再生には特に重要となる機能だ。

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リコーでは、別売のアクセサリーとして3Dオーディオを録音できるマイク・キット(269.99ドル)、水深10メートル程度まで対応できる水中ハウジングを用意している。

THETA Vの価格は429.95ドル。今日(米国時間8/31)からリコーのウェブサイトを始めとする通常のチャンネルから発売される。 3Dマイクは同時に発売されるが、水中ハウジングの発売は10月になる。価格は199.95ドル。

リコーが 2013年にオリジナルのTHETAを発売して以後、360°カメラにはライバルが多数登場した。今週発表されたInsta360 Oneはその最新の例だ。しかしTHETA Vはリコーの製品だけあって高品質で信頼性も高く、消費者向け360°カメラとして最高の実績を持っている。発売開始でこの分野の競争はさらに激しくなりそうだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

iPhoneイベントは9/12と確定――Appleから本社内スティーブ・ジョブズ・シアターへの招待状が来た

Appleから今年のiPhoneイベントへの招待状が届いた。イベントはクパチーノの新本社、Appleパーク内のスティーブ・ジョブズ・シアターで9月12日に開催される。このホールは新製品発表のような大型イベントのために特に設けられた施設だ。今回、Appleはここで事実上ベゼルが存在しない新しいデザインのiPhoneを公式発表するものとみられる。

Wall Street Journalの記事を受け、TechCrunchでも取材を行い、この日にイベントが計画されていることをすでに報じている。新設のスティーブ・ジョブズ・シアターで開催される最初のイベントだ。シアターは半地下で、入口は地上階のガラスで覆われた巨大なロタンダだという。

情報源によれば、プレミアム版(価格もプレミアムとなるらしい)のiPhoneの発表と同時に現行iPhone 7、7 Plusのアップデート版(おそらく7s、7s Plusと呼ばれることになるはず)も登場するという。またLTEによるモバイル接続機能を内蔵したApple Watch、4KをサポートするApple TVも紹介されるかもしれない。

われわれはすでにAppleのスマート・スピーカー、HomePodのハードウェアについて多くの情報を得ている。またBloombergの今週の記事はホームボタンを廃止したiPhoneがどのように作動するのか詳しく紹介している。もちろんAppleは現在われわれが得ている以外の新しい情報を9月12日のイベントで多数公開するだろう。ARKitのデモには強い関心が向けられている。

TechCrunchはこのイベントをカバーし、当日スティーブ・ジョブズ・シアターで起きることはその場から報じる予定だ。期待していただきたい。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Lomographyの新製品Squareでアナログ写真を楽しもう

クラウドファンディングプロジェクト(特にハードウェア)の結果は予測しづらいということもあって、TechCrunchではKickstarterのキャンペーンを扱うことはあまりない。しかしLomographyの新しいインスタントカメラは紹介せずにはいられない。私は直近のAutomatというプロジェクトでも同社を支援し、製品は大変満足のいくものだった。Squareと呼ばれる今回のカメラもAutomatと同じくらい楽しそうで、しかも新しいカメラではAutomatよりも大きなフォーマットで写真が撮れるという話だ。

Squareのレンズ部分は蛇腹式で折りたためるようになっており、Polaroid SX-70と似た雰囲気を持っている。折りたたみ式のデザインでなければ、カメラのサイズはかなり大きくなっていただろう。小型化がテーマだったAutomatでは、本体をできるだけ小さくするためにInstax Miniが採用された。MiniはMiniで使っていくうちにいいなと思えるようになったが、やはりフィルムはもう少し大きくてもいいなというのが正直なところだった。一方SquareではInstax Squareが採用されているため、カメラ自体もAutomatより大きくならざるを得なかった。

しかしLomographyは蛇腹式のレンズを採用することで、Squareの巨大化をうまく防いだのだ(しかも蛇腹は強化ゴムで作られているので破損の心配はいらないとのこと)。Automatはカメラ自体のつくりもよかった(数年前に購入したLomographyのDiana F+とインスタントバックよりもよっぽどよい)ので、Squareにも大いに期待している。

AutomatやSquareは使うのも楽しく、実物を見れば誰もが欲しくなるようなカメラだ(経験上これは誇張ではない)。といっても、インスタントカメラで何を撮るのかといえば、昔も今も変わらず何か馬鹿げたことをやっている自分たちの様子なのだろう。

フィルムカメラを触ったことがないという人も心配無用。ゾーンフォーカス(近く、中間、遠くといった感じで被写体との距離に合わせてフォーカスする方法)の基礎さえつかめば、すぐに写真を撮りにいける。多重露光やリモートシャッターといった機能も搭載されているが、私は99%ベーシックなスナップ機能しか使っていない。写真自体はどこかかわいらしい落ち着いた色をしているが、プライマリーカラーは浮き出るような発色具合だ。

ひとつだけ言えるのは、Instax SquareがInstax Miniよりもかなり高いということだ。Amazonを見てみると、Instax Squareのカートリッジ(10枚入り)は14ドルもするが、Instax Miniならツインパック(20枚入入り)でもSquareより安く、まとめ買いするとさらにその価格差は広がる。さらにInstax Miniはさまざまなところで売られているが、Instax Squareを取り扱っているお店はあまりない。なので、フィルムにはある程度お金がかかると予め心の準備をして、セール時にはまとめ買いするようにしよう。

このプロジェクトには、既に目標額の2倍の資金が集まっているため、カメラが作られないという心配はない。価格的にはアーリーバードが129ドル、その後に続く通常のプレオーダー価格が149ドルと179ドルに設定されており、最終的な小売価格は200ドル前後になるようなので、購入に悩んでいる人はタイミングも考えた方がよさそうだ。

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(翻訳:Atsushi Yukutake

Piumのスマートディフューザーは嗅覚への新しいユーザー体験を狙う

Google Homeが発表されたとき、多くの人たちがすぐに、このスマートスピーカーはホームフレグランスディフューザー(アロマ拡散装置)に似ていることに気が付いた。そして今度は、スマートスピーカーのように見えるスマートホームフレグランスディフューザーの登場だ。自身を「次世代スマートディフューザー」だと呼ぶ Piumは、現在Samsung ElectronicによるCreative Squareインキュベーションプログラムのメンバーである。ベルリンで9月1日(現地時間)から開催されるIFA 2017を訪れれば、Samsungのブースでデモを見ることができる。Piumはまた、最近Kickstarterキャンペーンも成功させた

モバイルアプリから制御できるディフューザーは他にも既に存在しているが、Piumのクリエイターたちは、彼らは自身のプロダクトを新しいユーザーインターフェイス体験への入口だと考えていると語る。実際に、スタートアップは既にその技術をバーチャルリアリティプラットフォーム上で利用する方法を模索している。

Piumには2つの形式がある(Brooklynはスマートスピーカーにより似ていて、Chelseaはよりディフューザーっぽい)。そしてどちらも本物のスマートスピーカーであるGoogle HomeやAmazon Echoを使った音声操作が可能だ。また、PhilipsのHueスマート電球やSonosスピーカーとも互換性がある。

PiumのChelseaディフューザー

同社はRyan Kihm、Jay Hwang、そしてWes Yoonによって創業された。Piumを立ち上げる前は、KihmとHwangは、ソウルに拠点を置くアクセラレータの発明チームで働いていた。そこでは初期段階のスタートアップたちがIPポートフォリオを構築することを助けていた。研究を進めている間に2人は、嗅覚や臭いの感知が「次の重要なUX技術」の対象になると判断したのだ。KihmはTechCrunch宛の電子メールでそのように語った。

「米国のホームフレグランス市場は約60億ドルですが、依然として顧客は自分の好みや広告に頼って商品を選ぶだけです。市場には多くの選択肢がありますが、人びとはそこからどのように選べば良いかがわからないのです」と彼は語った。

香りのついたロウソクは、しばしばベンゼンのような潜在的に有害な成分を含んでいるが、エッセンシャルオイルもまた使うのが難しいことがある。Piumのソフトウェアはデータを分析して、人びとがそれぞれのアロマにどのような関連付けをしているのかを理解し、個人に合わせた推奨を行なう。このディフューザーは、エッセンシャルオイルブレンドがあらかじめ詰められたポッド(詰め替え容器)を利用する。Kihmは、これによってディフューザーを販売した後にもPiumに継続的な収入をもたらすだけでなく、オイル自体を混ぜたりPiumを掃除したりする必要もないため、顧客にとってもより便利だという。

同じく重要なことに、ポッドによってPiumはユーザーエクスペリエンスをより詳細に制御することができる。Piumのシステムは、時刻に基づいて異なる香りを放つことを選択し(例えば、夜にラベンダーベースの香りを拡散し、朝には爽快なものに切り替える)、ユーザーの現在地を検知することで、帰宅前に自動的に動作を開始することができる。

Piumは、将来的にはポッドの内容が少なくなったときに、自動的に新しいブレンドを顧客に出荷してくるサブスクリプションサービスの計画も立てている。ディフューザーは現在、事前注文が可能で、ソウルのカフェラウンジであるBodyfriend HQでテストされている。

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(翻訳:Sako)

Google、サードパーティーとの連携で音声アシスタントの普及拡大を企図

Googleは、Googleアシスタントの動作プラットフォームを広げて、Alexaへのキャッチアップを目指すようだ。IFAでのGoogleのアナウンスによれば、サードパーティー製のスピーカー、アプライアンス、ネット接続型カメラなどにGoogleアシスタントを搭載していくことにしているらしい。

これは音声を使うアシスタントデバイスと、Googleの双方にとってメリットのある話だ。デバイス側は機能強化を行うことができるし、Googleとしては広告やマーケティングに利用できるさまざまなデータを集めることができるわけだ。音声アシスタント活躍の場はますます広がっていくことが考えられるが、Googleとしては、期待される可能性をめぐって、Amazonなどとも積極的に争っていくスタンスを示しているわけだ。

搭載するデバイスとしては、たとえば小さなシリンダー型スピーカーで、サードパーティー製Google Homeといった感じのAnker Zolo Mojoなどが予定されている。こちらは10月末にも販売開始の予定だそうだ。PanasonicのGA10やTicHome Miniなども、Googleアシスタントの搭載を予定している。

また、さまざまのLG製品との連携を深め、洗濯機や皿洗い器などのデバイスや、あるいはルンバコンペティターなどでもGoogleアシスタントが使えるようにする考えもあるようだ。

こうした動きは、音声アシスタントの新時代の到来を告げるものだといえよう。さまざまなプロダクトと連携することで、いっそう便利な機能を提供しようとしているわけだ。AmazonもGoogleも、「データ」に基づくビジネスを展開しており、この分野での覇権獲得を狙っているのだ。もちろんAppleの動きも興味深い。Siriを搭載したHomePodでの市場獲得を狙ってくるだろうが、しかしサードパーティーとの連携というのは考えにくい。どのような戦略を立ててくるのかに注目したい。

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(翻訳:Maeda, H

Essential Phoneが顧客への発送を開始

Essential Phoneがついに先週からメディアや批評家の手に到着しはじめ、そして今日(米国時間8/25)からは最初の顧客に発送している。EssentialはこのニュースをTwitterのアカウントから発表し、初期のお客にはメールで追跡情報を送るのでよろしく、と言っている。

[Essential Phoneの発送を開始しました。追跡情報は今日のメールをご覧ください。みなさまの忍耐を感謝いたします!]

先週、ごく初期の未登録顧客には、もうすぐ始まる発送のために、最終的な支払いと送り先情報を求めるメールが届き始めた。そのあとEssentialは何度かプレスイベントを行って、同社の新しいデバイスを一人々々に触らせた。

このAndy Rubinが創業したスマートフォンメーカーは、製品を同社のWebサイトからアンロックで699ドル、そしてキャリアのパートナーからはアメリカではSprint、カナダはTelusが売る。両社およびアメリカではBest Buyの予約受付も、先週から始まっている。公式キャリアパートナーはローンチ時にはSprintとTelusだけだが、アンロック機に関してはアメリカ、カナダ両国の大手キャリア全社に売り込むようだ。

5月後半に行われた最初の発表では30日以内に発売とされたが、それをミスってからは発送スケジュールに関して沈黙気味になった。だから今日のニュースは、いちばん最初に予約購入した人びとには大歓迎だろう。追跡情報のメールをもらった幸運な読者は、ぜひコメントなどで共有してほしい。

以下は、おまけのスライド。右がEssential Phone、左がSamsung Galaxy Note 8だ。両者をまじめに比較している気はないけどね。

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  2. samsung-galaxy-note-8.jpg

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

今年のウェアラブル市場は17%成長、販売数3.1億台、売上305億ドルの見込み――Gartner予測

グローバルのウェアラブル市場は前年比で16.7%の成長を遂げる、という予測を調査会社のGartnerが発表した。”ウェアラブル”と一言で言っても、そこにはスマートウォッチから体に身につけるカメラ、さらにはヘッドマウントディスプレイまで、さまざまな種類のデバイスが含まれている。

同社の予測によれば、今年中に3億1040万台のウェアラブルデバイスが販売され、売上額は305億ドルにのぼるとのこと。さらに、売上額のうち93億ドルがスマートウォッチによるものとされており、現在このカテゴリーではAppleがSamsungに先行している。

また、Appleが9月に新しいスマートウォッチを発表するという噂がある。新製品はモバイル通信対応で、iPhoneが近くになくてもSiriを使ったり、メッセージやセンサーデータをやりとりしたりできるようになると言われており、利用シーンの増加が販売数にも繋がるかもしれない。

Apple Watchの販売数は公表されていないが、今月始めに行われた業績発表の中で、Apple CEOのTim Cookはウァラブル製品の売上が前年比で50%増加したと語った(レポート内だとApple Watchは「その他の製品」カテゴリーに入っており、ここにはApple TVやBeats製品、iPod、Appleブランドのアクセサリーなども含まれている。2017年第2四半期の同カテゴリーの売上額は27億4000万ドルだった)。

さらにGartnerは、今年中に4150万台ものスマートウォッチが販売されると予想しており、Bluetoothヘッドフォンを除けば、2019〜2021年の間にスマートウォッチがウェアラブルデバイスの中でもっとも販売台数の多い製品カテゴリーになるだろうとも語っている。

同社のレポートには、2021年までにスマートウォッチの販売台数が約8100万台まで増加し、ウェアラブルデバイス全体の販売台数に占めるスマートウォッチの割合が16%に達すると書かれている。

さらに同レポートによれば、スマートウォッチの売上額増加には、比較的安定したApple Watchの平均販売価格(当初の販売価格は269ドル)が関係しているという。

「販売台数が増えることで製造コストが下がり、スマートウォッチカテゴリー全体の平均販売価格も2017年の223.25ドルから2021年には214.99ドルへと下がるだろう。しかしAppleやFossilといったブランド力のある企業の商品は、普通の時計と同じような価格帯にとどまる可能性が高い」とGartnerでリサーチ・ディレクターを務めるAngela Mcintyreは声明の中で語った。

引き続きAppleがスマートウォッチ界を牽引すると予測する一方で、Gartnerは参入企業が増えるにつれて、2016年には全体の3分の1を占めていたCupertinoのシェアが2021年には4分の1まで減ることになると考えている(とは言え、AsusやHuawei、LG、Samsung、Sonyらが躍進するというわけではなく、これらの企業のシェアは2021年でも合計で15%程度とされている)。

面白いことに、Gartnerは子ども向けのスマートフォンを今後伸びるサブカテゴリーとして挙げており、2021年にはスマートウォッチ全体の出荷台数の30%が子ども向けスマートフォンになるだろうと記している。

スマートフォンと言ってもこれは2〜13歳の子どもを対象にしたウェアラブルデバイスで、子どもに普通のスマートフォンを持たせるのはまだ早いと考えている親がそのターゲットだ。

さらに有名時計メーカーや高級ブランド、ファッションブランドなどが、今後若い消費者をひきつけるためにスマートウォッチ界に参入し、2021年までにはこのような企業の販売する製品がスマートウォッチの出荷台数の25%を占めるようになるとも予測されている。

その一方で、スタートアップやホワイトラベルのスマートウォッチを製造する企業(Archos、Cogito、Compal、Martian、Omate、Quantaなど)の販売台数は2021年でも全体の5%程度のようだ。

その他の製品群としては、Bluetoothヘッドフォン・イヤフォンの人気が継続し、2017年のウェアラブルデバイス売上台数の約半分(48%)を占めるようになるとのこと。2021年までの予測を通して見ても、オーディオデバイスはもっとも販売台数の多いサブカテゴリーの座に座り続け、最終的な販売台数予測は2億60万台とされている。

その成長を支えるのが「主要スマートフォンメーカー」によるヘッドフォンジャックの廃止だとGartnerは言う。Appleがその草分けとして知られている(そして彼らはBluetoothを搭載したSiri対応の高価なワイヤレスイヤホンAirPodsの販売を始めた)が、2021年までには、ほぼ全てのプレミアムラインから3.5mmジャックが消え去るだろうとGartnerのアナリストは予測する。古き良きヘッドフォン・イヤフォンの姿を見ることは本当になくなってしまいそうだ。

誕生間もない製品群として挙げられているのが、(VRヘッドセットとは違い)ユーザーの視界を完全に遮らないタイプのAR対応ヘッドマウントディスプレイ(HMD)なのだが、こちらは向こう約5年間にわたって広く普及することはないようだ。

Gartnerの予測によれば、2017年のウェアラブルデバイス出荷台数のうちHMDが占める割合は7%程度で、2021年の段階でさえ個人・法人ユーザーどちらについてもHDMがメインストリームな製品になることはないとされている(この予測はARスタートアップMagic Leapの弱気な短期プランとも一致する。同社はまだプロダクトを市場に出せておらず、ファウンダーももしかしたら来年販売を開始できるかもしれないと匂わせるにとどまっている)。

短期的にはビデオゲームや機械の修繕、検査、メンテナンスでの利用、もしくは製造や教育、デザイン、カスタマーサービスといった分野での活用のほか、テーマパークや映画館、スポーツ会場といったエンターテイメント施設で、臨場感アップや補足情報の提供を目的にHDMが使われることになるかもしれないとGartnerは語る。

「一般消費者市場における現状の普及率を考えると、まだまだHMDは黎明期にあると言わざるをえない。しかし同時に同製品カテゴリーの長期的な可能性を否定しているわけではない」とGartnerのMcIntyreは付け加えた。

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(翻訳:Atsushi Yukutake

Luna DisplayでiPadをワイヤレスRetinaディスプレイ化――タッチ操作にも対応

ワイヤレス外部ディスプレイには、ラグや画質、接続の安定性など、まだまだ実用上の問題がたくさんある。しかし、iPadをペンタブ化するAstropadというアプリの開発元が、高品質で簡単に使え、頼りがいのあるワイヤレス外部ディスプレイを作るのは不可能ではないということを教えてくれた。Kickstarterプロジェクトとしてはじまった彼らの新製品Luna Displayは、近日中に販売開始予定だ。

Luna DisplayはUSBメモリとほぼ変わらないくらいの大きさで、Mini DiplayPort(Thunderboltポートにも対応)とUSB−Cポートに対応した2種類のモデルがある。そしてこのドングルとiPad用アプリがWi-Fi経由で連携し、データのやりとりを行うという仕組みだ。

iPad用のディスプレイアプリは、Astropadを含めワイヤレスでMacと接続するものが多い中、なぜLuna Displayは物理的なドングルという形をとったのか? その理由は極めて単純で、Macのグラフィックカードにアクセスするためだ。このドングルは、接続されたMacのグラフィックハードウェアの能力を最大限活用(Metalもサポート)し、ソフトウェアだけでは不可能なレベルのパフォーマンスを実現している。つまり物理的なデバイスのおかげで、Retinaディスプレイを最大限活用し、動画を含むさまざまな種類のメディアを高解像度でiPad上に表示できるのだ。

今回私がレビュー用に受け取ったものはプロトタイプだったため、販売開始までにはさらに手が加えられるものと思われるが、その性能は目を見張るほどだった。実は私は長い間iPadをセカンドディスプレイとして使っており、これまでは満足のいく性能を引き出すために、iPadとMacを有線接続してAstropadの競合にあたるDuet Displayのアプリを使っていた。

Luna DisplayならRetinaディスプレイの解像度を最大限活用できる

Luna Displayの素晴らしい点は、ワイヤレス接続にもかかわらず画質でDuet Displayに勝っているということだ。誤解のないように言うと、Duet Displayも決して悪くはない。しかしLuna Displayの再現性は、ワイヤレス接続では考えられないほど高く、YouTubeなどの動画コンテンツも十分楽しめるレベルだ。

正式なリリース前のソフトウェア・ハードウェアということもあり、ウィンドウを動かしたときやアニメーションや動画コンテンツの視聴時には、画面の一部がピクセル化することもあったが、これも気になるほどではなかった。まだ本プロダクトはベータ段階にあり、アプリもAppleのTestFlight経由で入手したものだということも付け加えておきたい。

上述の問題を除けば、タッチ操作への反応も良好だった。Windowsを搭載したタッチスクリーン対応のマシンが既に多く登場していることを考えると、Macユーザーの中にはこの機能を求めている人もいるだろう。Luna Displayは指を使ったスクロール、ピンチオープンでの拡大、さらにはApple Pencilにさえ対応しており、私が想像していたよりも操作性は遥かに良かった。Astropadによれば、デジタルデザイナー向けに作られたAstropadアプリの機能も、そのうちLuna Displayに導入されるようになるとのこと。

総括として、Luna Displayは携帯性に優れた外部ディスプレイソリューションであり、特に単なるセカンドディスプレイではなく、高い色再現性を誇る外部Retinaディスプレイを求めている人にはうってつけのプロダクトだ。グラフィックの分野ではiPad Proが高い評価を得ているが、iPad Proを即座に外部ディスプレイに変換し、緊急時にはタッチスクリーン式のMacとしても使えるというのは、本当の意味でのゲームチェンジャーだと言える。

Lunac DisplayのKickstarterプロジェクトは現在も継続中で、59ドルでUSB-CもしくはMini DisplayPort対応のドングルをひとつ購入できる(2018年5月出荷予定)。その他にもドングルに加えてAstropad Studioを1年間利用できる99ドルのアーティストバンドルなど、さまざまなオプションが準備されている。

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(翻訳:Atsushi Yukutake

Galaxy Note 8にて、さらに進化したスタイラス(S Pen)

サムスンのGalaxy Note 8には、前バージョンと同様にS Penが付属している。ただ、S Penの形状は同様でありながら、できることがさらに増えている。多くの人の注目を集めるだろうと思われるのがLive Messagesの機能だ。手書きのメモやイラストなどを、アニメーション化して共有することができるのだ。

さらに翻訳機能も興味深い。すなわちS Penを使ってテキストをなぞれば、それを母国語に翻訳してくれるのだ。翻訳機能はいまや一般的なものとなりつつあるが、ペンでなぞって翻訳するのは使い勝手も良さそうだ。充実したメモ機能と相俟って、ビジネス用途で利用するユーザー層へのアピール力が増したように思われる。

翻訳機能と同じ方向性のものではあるが、ペン先でなぞることにより、外国の通貨単位を母国のものに変換することもできるようになっている。たとえばカナダに住んでいれば、頻繁にドルとの変換作業が必要になるものだが、そうした人にもこの機能は便利なものとなるだろう。

また、スリープ状態でメモを記すことのできる「Screen Off Memo」にて、メモすることのできるページ数が100ページに増大した。省電力状態で多くのメモを取ることができるし、また通話中などにメモをするのにも便利になった。

S Penは本体右側に収納する形で持ち運ぶこととなる。スタイラスはGalaxy Noteのウリのひとつであったわけだが、今回の進化にもサムスンがスタイラスにかける思いのようなものが伝わってくるようだ。

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(翻訳:Maeda, H

Amazon、Alexaスキルの報酬対象を拡大――有料スキル・広告掲載は未だ非サポート

本日(現地時間8/16)アマゾンは、Amazon EchoをはじめとするAlexaデバイス上で使える「スキル」(アプリのようなもの)の開発者向けに、新たな報酬プログラムを導入すると発表した。同社によれば、今後は5種類以上のカテゴリーで高パフォーマンス・高”エンゲージメント”のスキルに対して報酬が支払われるとのこと。なお、ゲームカテゴリーでは過去に似たプログラムを通じて開発者に報酬が支払われており、新プログラムでも同カテゴリーは報酬対象に含まれている。

ゲーム開発者向けの報酬プログラムは今年の5月に密かにリリースされ、人気ゲームには現金が支払われていた。

今回のアマゾンの発表によれば、ゲーム以外の教育・辞典、食べ物・飲み物、生活・フィットネス、ライフスタイル、音楽・オーディオ、プロダクティビティカテゴリーでも今後人気スキルには報酬が支払われることになる。

彼らの狙いは、正式なマネタイズプログラムのローンチ前に、スキルの開発者に何かしらの報酬を提供することだ。現在のところ開発者はAlexa App Store上では有料のスキルを販売できず、スキル内課金もできなくなっている。6月にはAlexa上で機能する広告ネットワークをシャットダウンするために、Alexaスキルに関するポリシーが変更された。

つまり、これまで開発者はテクノロジーへの愛からスキルを開発していたのだ。しかし、類似商品が次々に登場する中、Amazonはようやく音声アプリに何らかの対価を支払うことに決めたようだ。

同プログラムに関するブログポストの中では、”エンゲージメント”の指標に関する詳しい説明はなかった。むしろ同社は、「音声ファースト」でユニーク、かつ定期的に新しいコンテンツを紹介し、検索エンジン以外の手段で人びとの生活を楽にするようなスキルを求めていると記している。

例えば、あるフレーズを他の言語でどう表現するか調べるための翻訳スキルであれば、検索エンジンを使うよりもシンプルに必要な情報が手に入るとアマゾンは説明する。

さらに同社は、ゲームがもっともエンゲージメントの高いカテゴリーだと繰り返し述べている。同カテゴリーが以前の報酬プログラムの対象になっていたのには、これも関係しているのだろう。

アマゾンからはどの指標に基いて報酬額が決まるのかについて具体的な説明はなかったが、これまでゲームスキルで報酬を受け取っていたある開発者は、ランキングが報酬額に大きく関わってくるだろうと話す。彼によれば、ランキング1位の5000ドルをスタート地点に、6位が2000ドル、さらに7位が1000ドルで300位が100ドルくらいになるだろうとのこと。

しかし開発者が確認できる指標の数は(少なくとも現時点では)限られている。現状のダッシュボードにはセッション数やユニークユーザー数、インテント数、発話数(音声操作の数)などは表示されるが、これらの指標と報酬の間に直接的な関係は見られない。つまり、アマゾンが公表していない別の指標が報酬額に関わっていると考えられる。同社に確認をとったところ、利用時間(分)や新規ユーザー数、繰り返し当該スキルを利用するユーザーの数、ユーザーレーティングなどが報酬額と関係しているということがわかった。

アマゾンはAlexaエコシステムの構築にあたり、現金報酬にだけ頼ってきたわけではない。優秀な開発者にはAmazon Web Servicesの支払いに使えるクレジットを発行し、Alexaのワークショップを世界中で開催しているほか、開発者向けにEchoデバイスの無料配布も行っている。

しかし、フリーミアムモデルや有料のアプリ販売、広告掲載といった従来のマネタイズ手段をサポートせず、大々的な報酬プログラムも導入していなかったにも関わらず、Alexaプラットフォームに一定数の開発者が集まったというのは注目に値する。Alexa App Storeで配信されているスキルの数は、短期間のうち(アマゾン初のオフィシャルAlexaデバイスであるEchoは2015年7月リリース)に1万5000種類を超えた

とはいっても、スキルに対する一定額の現金報酬というのは長続きしないかもしれない。そのうち開発者は詳細不明の報酬体系に満足できず、きちんとしたビジネスが成り立つような形態を求めるようになるだろう。さらにAlexa(そしてEchoシリーズ)は、Google HomeやAppleのHomePodなど、アプリエコシステムをよく知る企業が発表した競合製品ともこれから本格的に戦うことになる。

その一方で、GoogleやAppleはアマゾンに遅れをとっている。Echoスピーカーやその弟分にあたる安価なEcho Dotをはじめとする各デバイス(こちらこちら)の人気もあり、Alexaは既にある程度のトラクションを築いているのだ。アマゾンは音声アシスタントを最初に開発した企業というわけではないが、音声スピーカーのあるべき姿を見極め、伸びゆく消費者の需要に応えているというのは間違いない。

ポケットやカバンの中に入った携帯電話ではなく、家のある場所に置かれたスピーカーに音声アシスタントを搭載したというのがアマゾンの目の付け所の違いだった。そのおかげで、話しかければコンピューター(=Alexa)が応えてくれるという、私たちが待ち望んでいたSFのような世界が現実のものとなり、今では誰もが使い方を心得ている。そんなアマゾンが音声スピーカー業界で現在のポジションを守るためには、持続的なアプリエコシステムを構築していかなければならない。そのためにも開発者への配慮を怠ってはならないのだ。

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(翻訳:Atsushi Yukutake

A・ルービンのEssentialがスマートフォン発売へ――3億ドル調達、Amazon、Best Buyに近く登場

Androidの生みの親の一人、アンディー・ルービンの新しいスマートフォン・メーカー、Essentialは3億ドルの資金調達ラウンドを公式に完了した。TechCrunchが6月に報じたとおりこれはEssentialとして最初の資金調達ラウンドだった。投資家にはTencent、AmazonのAlexa Fundなどが含まれる。今回Essentialは製品の販売計画についても新しい情報を公開した。これによれば、AmazonとBest Buyがアメリカにおける販売チャンネルとなる。

製品がリリースされる日時は明かされなかったが、水曜日にEssentialのプレジデント、Niccolo De MasiがWall Street Journalに語ったところによれば、発売は「数週間後に迫っている」という。正確な日付は「1週間以内に発表される」ということだ。 アメリカのキャリヤではSprintと独占契約を結んでおり、またカナダではTelusと契約していることも発表されている。De MasiはWSJに対し、「アメリカ以外の国でのキャリヤについては今年の後半に明らかする予定だ」と述べた。

このスマートフォン・スタートアップはデザインや機能からしてAppleを始めとするプレミアム・ブランドに属する製品となるが、当面、販売台数でトップメーカーと競争するような存在になることは考えていない。De Masiは「われわれはスタートアップなので1年目に数百万台を販売できれば大成功」と考えているという。

同社の資金調達総額は3億3000万ドルとなった。非公開企業の株式のマーケットプレイス、Equidateの推定では会社評価額は10億ドルだ。ただしEssential自身は会社評価額を公表していない。同社のスマートフォンはアンロック可能でAmazon、Best Buy、Essential.comおよびキャリヤのSprintとTelusから購入できる。

EssentialはAndroidの生みの親、アンディー・ルービンのスタートアップであること、スクリーンのサイズが最大限に取られているユニークなデザインであることなどから大きな関心を集めてきた。リーク情報によれば、来るべきiPhone 8が似たデザインになるらしい。 またこれに刺激されて他のAndroidデバイスのメーカーもベゼルの幅を最小限に抑えスクリーンのサイズを拡張したプロトタイプを開発している。スマートフォン市場におけるこうした動きの中でEssentialがどのような地位を占めることになるかが注目される。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Android携帯電話をリアルゲームボーイに変身させるガジェットが登場

エイプリルフールのジョークとして生まれたプロダクトが、実際に注文できる本物としての卒業を果たした。HyperkinのSmartBoyは、USB-Cコネクタを備えたAndroidスマートフォンの周辺機器だ。ゲームボーイのような物理的コントローラーと、本物のゲームボーイカートリッジとの互換性を、何時でも何処でもポケットに入れて持ち歩いているゲームデバイスにもたらすものだ。

HyperkinのSmartBoyは現在プレオーダーを受付中で、8月21日に出荷が始まる。それは、任天堂のオリジナルゲームボーイファンのために、おなじみのボタンの構成と配色を備えていて、そして背中の溝の触り午後地も懐かしい。この周辺機器はSmartBoyコンパニオンアプリと共に動作し、Google Playストアで利用可能な他の様々なAndroid用エミュレータとの組み合わせも良好だ。

この製品は、上で述べたように、ゲームボーイとゲームボーイカラーの公式カートリッジを再生することができるが、カートリッジの内容を実際に機器の中にロードするので少々時間がかかる。このデバイスは、Samsung Galaxy S8用に作られたものだが、Google PixelやPixel XL、Moto Z、Z Forceなどの、沢山のUSB C携帯電話もサポートしている。互換性のあるスマートフォンの完全なリストはHyperkinサイトで提供されている。

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初期のレポートでは、ソフトキーを使うAndroid上のエミュレータアプリに勝る、満足行く物理ゲーム体験が報告されている。モバイルゲームのための選択肢が豊富な現在では、これが訴求するのはニッチなファン層に過ぎないかもしれないが、ポケットや通学カバンにゲームボーイを忍ばせていた世代にとっては、間違いなく魅力的なプロダクトだ。

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(翻訳:Sako)