Palantirが新型コロナウイルス関連を含む米国食品医薬品局の医療品評価を支援

Palantir(パランティア)による連邦政府の健康問題に向けた取り組みは続いている。このデータ分析会社は、3年間で総額4440万ドル(約46億3000万円)におよぶ米食品医薬品局(FDA)との新たな契約を獲得したばかりだ。このニュースを受けて、同社の株価は約20%上昇し、過去2カ月間で2倍の価値になった。

Bloombergが報じているように、Palantirは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療のために開発されたものを含むFDAの医薬品のレビューを支援し、他にもFDAが規制している手指消毒剤のような健康製品の安全性を評価する。この契約により、Palantirのデータ解析ソフトウェアが、FDAの医薬品評価研究センターとオンコロジー・センター・オブ・エクセレンス(腫瘍学研究拠点)に導入されることになる、とBloombergは報じている。

2020年9月下旬に米国証券取引委員会(SEC)とForm S-1(目論見書)のやり取りを重ねた後、Palantirは伝統的なIPOではなく、直接上場を介して公開された。シリコンバレーの象徴であるPeter Thiel(ピーター・ティール)氏が共同設立者に名を連ねたこの謎の企業は、強制送還を実行する連邦法執行機関であるICEとの継続的な協力関係(未訳記事)で、近年注目を集めている。

FDAは、すでに新型コロナウイルス危機に関する仕事にPalantirを指名している(未訳記事)米国保健福祉省 (HHS) 内に属している。4月にPalantirは、ホワイトハウスの新型コロナウイルス対策本部が、動向を追跡してパンデミックについての意思決定を行うために使用するソフトウェアの件で、HHSと2つの契約を交わした。Palantirはまた、米国疾病予防管理センター(CDC)と協力して、3月中旬にはウイルスの拡散をモデル化している。

バイデン政権がPalantirとの連邦政府の仕事を拡大し続けるかどうかは不明だが、ワクチンを配布するプロセスは、物議を醸している同社にもう1つの物流の機会を提供することになる。どの人がワクチンの2度の接種を受けたかを追跡することは、Palantirの得意分野であると思われる。

Palantirは米国内の連邦政府との契約に大きく依存しているが、海外の政府にもソフトウェアプラットフォームを販売している。11月には、英国が接触追跡の取り組みを支援する(Yahoo! finance記事)ために同社のソフトウェアを検討していたが、英国ではすでにワクチンが流通しているため、いまもそのような話し合いが続いているかどうかは不明だ。

PalantirのS-1書類によると、同社の顧客数は125社に止まり、収益の半分強は政府との契約によるものであることが明らかになった。米国内での取引が中心となりがちだが、同社のビジネスの60%は国際的なものであり、その多くは国内外で知られていない顧客である。

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(翻訳:TechCrunch Japan)

GoogleがAndroid、Chromeに続くOS「Fuchsia」プロジェクトを一般開放へ

長い間、Google(グーグル)の新しいオペレーティングシステム、Fuchsiaはちょっとした(未訳記事)に包まれていた。計画に関する情報はほとんどなく、チームがGitHubに標準オープンソースライセンスでコードを公開した後でさえそうだった。最近になって、これはグーグルにとって、単なる実験(9to5Google記事)以上(あるいは上級エンジニアの離脱を防ぐための引き止めプロジェクト)であることを約束されたまったく新しいカーネルと汎用オペレーティングシステムを開発する初めての試みだとわかった。しかし、大部分において、グーグルは本件について沈黙を貫いてきた。

どうやらグーグルは、Fuchsiaについてもう少し話し始める準備ができたようだ。米国時間12月8日、同社はFuchsiaオープンソースコミュニティを拡大し、他者がその上で開発できる安定基盤ができ次第、オープンソースプロジェクトを関係者以外に開放すると発表した。

「本日より、Fuchsiaのオープンソースモデルを拡張し、誰もがプロジェクトに関わりやすくします」とチームは述べている。「プロジェクトの議論のために新たな公開メーリングリストを作り、戦略的決定がどのように下されるかの運用モデルを導入するとともに、どんな作業が行われているかを一般参加者にもわかるように問題追跡システムを公開しました。私たちはオープンソースプロジェクトとして、みなさんからの質の高い、十分テストされた作品の投稿を歓迎いたします。パッチを提出するメンバーや、全書き込み権限のあるコミッターになるためのプロセスも用意しました」。

グーグルはFuchsiaのドライバーフレームワーク、ファイルシステム性能などを含むテクニカルロードマップも公開する予定で、アクセシビリティのために入力パイプラインを拡張することを最優先にしている。

またグーグルは、Fuchsiaか一般的なプロダクト開発はもちろん、開発ターゲットとしても時期尚早であることを強調している。適切な技術センスの持ち主であれば誰でもリポジトリをクローンしてコードをビルドできる。グーグルは、そのやり方やエミュレーターに関する数多くのドキュメントをすでに提供している。

グーグルは、プロジェクトに関するインクルードオープンソースコミュニティを作る目標についても言及している。「Fuchsiaは、プラットフォーム自身のアーキテクチャーから我々が作っているオープンソースコミュニティまで、本質的に包括的なオープンソースプロジェクトです。プロジェクトは現在も急速に発展していますが、システムの基本原理と価値はプロジェクトを通じて比較的一定に保たれています」。

関連記事:GoogleのFuchsia OSは製品としてのオペレーティングシステムを目指していない?

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

LINEがサービス開始以降初となるアプリ全体のUIデザインリニューアルを実施

LINEがサービス開始以降初となるアプリ全体のUIデザインリニューアルを実施

LINEは12月8日、アプリ全体のUIデザインをリニューアルしたと発表した。UIデザインリニューアルを含む「LINE」バージョン10.21.0以上はAndroid版から順次リリースしており、近日中にiOS版でもリリースを開始予定。

「LINE」は2011年6月23日より提供を開始し、サービス開始から10年目を迎える現在、国内8600万人が利用しているという。今回実施したデザインリニューアルの範囲はアプリ全体に及び、この10年間では最も大規模となる。

デザインリニューアルのテーマは「Simple, Wide and Bright」。アプリ全体を通して一貫した心地良い体験を提供できるよう、シンプルさを追求した。アプリ全体の配色、アイコン、フォントやレイアウトなどすべてのデザイン要素を見直しを実施。画面上部のヘッダーはネイビーを廃止し、シンボリックカラーであるグリーンの明度を上げた。これらの変更により、ひとつひとつのコンテンツが際立って表示され、多くの情報をより得やすく、必要な情報へアクセスしやすくなったとしている。

LINEがサービス開始以降初となるアプリ全体のUIデザインリニューアルを実施

LINEがサービス開始以降初となるアプリ全体のUIデザインリニューアルを実施

新デザイン

LINEがサービス開始以降初となるアプリ全体のUIデザインリニューアルを実施

従来のデザイン

Twitterがプロトタイプアプリ「twttr」の一般ユーザー向けテストを終了

Twitter(ツイッター)は、2019年より新機能のプロトタイプとして公開していた実験的なアプリ「twttr」を終了する(Twitter投稿)。このアプリは2019年1月のCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)で最初に発表され(未訳記事)、同年3月にテスター向けに配布が開始された(未訳記事)。その主な目的は、スレッド会話のための新しいデザイン(未訳記事)を試すことにあり、リプライのツリー化、ラベルの適用、応答の色分けなどが実験的に導入されていた。これらのいくつかはテストされた後、最終的にツイッターの機能として採用され(未訳記事)、そしてtwttrアプリは役目を終えることになった。

公の場でデザインするアイデアは、ツイッターの興味深い実験だった。

ほとんどの企業は新しいアイデアについてフィードバックを得るために、まず社内でベータテストを開始し、その後に一般ユーザーの数パーセントを対象とした小規模なA / Bテストを実施する。ツイッターはtwttrというプロトタイプ版アプリを公開し、もっと早い段階の開発プロセスに実際にユーザーを招待して参加させた。

twttrのコンセプトは、ツイッターのプロダクトマネジメント部でディレクターを務めていたSara Beykpour(サラ・ベイクプール)氏が主導していた。当時はSara Haider(サラハ・イダー)氏。彼女はツイッタープロダクトリーダーのKayvon Beykpour(ケイボン・ベイクプール)氏と結婚して姓が変わった。

しかしサラは2019年、社内で新しい役割に踏み出すことを発表し、ツイッターにおける会話方法の変更を担当する新しいプロダクトディレクターにはSuzanne Xie(スザンヌ・シェ)氏が就任した。彼女はツイッターがLightwell(ライトウェル)を買収したことから入社した人物だ。

twttrの開発は、シェ氏が就任した頃には止まっていたようだ。twttrが利用する「TestFlight(テストフライト)」と呼ばれるApple(アップル)のベータテスト用ユーザーベースに、重要なアップデートがリリースされなくなっていたからだからだ。そしてシェ氏はこの秋、Stripeへ転職するためにツイッターを去った(Twitter投稿)。

現在、ほとんど使われていないアプリを維持することは、もはや同社にとって意味がないのだろう。

ツイッターは米国時間12月4日、正式にtwttrを終了する計画を発表(Twitter投稿)。ツイッター本体で行われている会話に関連する新しいテストに取り組むために、twttrを終了すると述べている。終了は即時行われる。twttrアプリは、まだそれがインストールされていれば機能するかもしれないが、TestFlightのビルドが26日で期限切れになると、そうではなくなる可能性がある。

twttrには、現時点で多くの熱心なユーザーがいたとは思えない。特にこのプロトタイプアプリには、ツイッターに導入された「トピック」や「フリート」のような新しい機能が欠けているたえ、もはやテストのために新しい実験が提供されているとはいえなかった。また、もともとtwttrでテストが始まった、ラインでつなぐスレッド形式のリプライ表示も停止される(Twitter投稿)ことになった。

しかしツイッターは、将来いつか再びtwttrが使用される可能性を排除していない。広報担当者は、新製品をテストするための将来的な計画に向けて、同社が「twttrのための潜在的な次のステップを模索している」と述べている。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Twitter

画像クレジット:Twitter

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(翻訳:TechCrunch Japan)

今冬AndroidにGoogleマップの簡単ルート検索やEmoji Kitchenなど6つの新機能追加

米国時間12月3日、Google(グーグル)は、この冬、Androidスマートフォンに6つの新機能が追加されれるアップデートがあると発表した。これによってGboard、Google Playブックス、Voice Access、Googleマップ、Android Auto、Nearby Shareといったアプリが改良される。

Androidスマートフォンは現在、毎年行われるOSのメジャーアップデート以外でも、数々の新機能が随時追加されている。今回のリリースはその最新のものだ。これらのアップデートでは、Androidの主な機能が最新版に更新されるわけではないかもしれないが、しかしより頻繁に、着実な改良が提供されている。

今冬のアップデートで、最も楽しいちょっとした機能の1つが、Gboardキーボードアプリに追加される「Emoji Kitchen」だ。ユーザーはお気に入りの絵文字を組み合わせて新しい絵文字を作り、それをシェアすることができる。グーグルによると、この機能が2020年初めに導入されて以来、ユーザーはこれまでに30億回以上も絵文字をリミックスしてきたという。今回のアップデートでその選択肢は広がり、デザインできる組み合わせは従来の数百から、1万4000以上に増えることになる。2つの絵文字をタップすると、それらを組み合わせた絵文字がいくつか提案されるので、その中から1つを選んで使用することができる。あるいは1つの絵文字をダブルタップすると、それをもとに「さらに感情を高めた」絵文字が提案されるという。

画像クレジット:Google

このアップデートされた機能は、Gboardアプリのベータ版で配信されていたが、今後数週間のうちにAndroid 6.0以上の端末で使えるようになる予定だ。

そのほかGoogle Playブックスでは、オーディオブックの利用が広がるアップデートが施される。オーディオ版が提供されていない書籍でも、ナレーションが自動生成されるようになるのだ。グーグルは、Google Playブックスにこれらの自動ナレーション付き書籍を追加するため、米国と英国の出版社と協力したと述べている。この機能はいまのところベータ版だが、2021年初頭にはすべての出版社で展開される予定だという。

音声コマンドを使って携帯電話を操作できるアクセシビリティ機能「Voice Access」も改良される。今回のアップデートで、この機能は機械学習を活用し、スクリーン上の各アプリにインターフェースラベルを追加することが可能になる。ユーザーは追加された「戻る」や「詳細」などのボタンを参照し、音声でそれらを使ってナビゲートできる。

現在はベータ版となっているVoice Accessの新バージョンは、Android 6.0以上を搭載した世界中のすべてのデバイスで利用できるようになる。

Googleマップのアップデートでは、人々が最も利用しているアプリの1つに新機能が追加される。

新しい (おそらくWazeにインスパイアされた) 「Goタブ」を使うと、 ユーザーは頻繁に訪問している場所、たとえば学校や食料品店などを、1タップするだけでナビゲーションの目的地として設定できる。そこまでの道順や渋滞情報、通行止めなどの情報が表示され、実際の住所を入力しなくても正確な到着予定時刻がわかる。お気に入りの場所や、公共交通機関を使用するユーザーは特定のルートを「Go」タブに保存しておけば、簡単にアクセスできる。公共交通機関で乗り換えが必要な場合は、正確な発着時間、地元の鉄道会社やバス運行会社からのアラート、そして随時アップデートされる到着予定時刻を見ることができる。

画像クレジット:Google

この新機能の便利な使い方としては、目的地への公共交通機関を使ったルートとドライブルートの両方をピン留めしておき、それぞれの到着予定時間を比較してより早いオプションを選択するという活用法も考えられるだろう。

この機能は、Android版だけでなくiOS版のGoogleマップにも、数週間以内に搭載される予定だ。

Android Autoは、今後数カ月間でより多くの国で利用可能になる予定だ。グーグルは当初、36カ国になると述べていたが、その後、予定が白紙に戻されたとして発表を訂正。現在は具体的な数字は挙げておらず、どこの国に導入されるということも明らかにしていない。楽しみにしていたユーザーは、今後のニュースに注目しながらしばらく待つ必要がありそうだ。

画像クレジット:Google

そして最後に紹介するアップデートは、携帯電話会社の電波やWi-Fiが使えない環境でも、近くにいるユーザー同士でリンク、ファイル、写真などを共有できる「Nearby Share」についてのもの。主に新興市場を念頭に置いて設計されているこの機能は、新たにユーザーが周囲の人とGoogle Playからアプリを共有できるようになる。

これを行うには、Google Playアプリを開いて「マイアプリ&ゲーム」に追加される「アプリの共有」メニューから、共有したいアプリを選択する。この機能は今後数週間で導入される予定だ。

これらの機能の中には、すでに導入が開始されるものもあるので、「数週間」というフレームより早く利用可能になるかもしれないが、進捗はそれぞれのアップデートによって異なる。

関連記事:GoogleのGboardキーボードのEmoji Kitchenで絵文字のマッシュアップができる

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タグ:GoogleAndroidGoogle Playアプリスマートフォン

画像クレジット:Google

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(翻訳:TechCrunch Japan)

アップルのSmall Business Program登録開始、App Storeの手数料を15%に引き下げ

つい数週間前(未訳記事)、Apple(アップル)は「App Store Small Business Program」を開始し、App Storeから年間収益が100万ドル(約1億400万円)以下のデベロッパーに対して30%の手数料を15%に引き下げると発表した。

現在、このプログラムは始まっており、アップルは米国時間12月3日午前に登録手続きを開始している。

アップルはこのプログラムの概要を以下のように説明しており、いくつかの点が際立っている。

  • 新規開発者と既存の開発者の両方が対象で、2020年の収益が全アプリを合計して100万ドル未満であること
  • 収益が年間100万ドルを超えると、レートは標準レートに戻る
  • 12月31日以降にプログラムが開始されると、参加デベロッパーは他のアカウントとの間でアプリを移せなくなる。これはおそらく、開発者による「このアプリは儲かりすぎたため、早く他のアカウントに切り替えてしまおう」といった行為を防ぐためだ。「2020年12月31日以降にアプリを移そうとした場合、または2020年12月31日以降に開始されたアプリの移転を受け入れた場合、プログラムに参加する資格がなくなります」と、アップルは記述している
  • 複数の開発者アカウントを管理している場合、それらを特定するようにアップルは求めている

アップルによれば、12月18日までに登録した場合は2021年1月1日までに割引手数料が有効になるとしている。既存の開発者は、その後も登録することができる。しかし物事はもう少し複雑で、通常割引料金は次の会計月の途中から始まるという。

関連記事:AppleがApp Store手数料率を15%に削減、年間収益約1億円以内の小規模事業者対象

カテゴリー:ソフトウェア
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画像クレジット:Emmanuel Dunand / AFP / Getty Images

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

アップルがApp StoreのBest of 2020とダウンロードランキングを発表

米国時間12月1日、Apple(アップル)はお待ちかねの2020年ベストアプリとゲームを発表した。例年と同様に、App Storeのエディターがアプリの品質、クリエイティブデザイン、ユーザビリティ、アップルのテクノロジーの活用などに基づいて受賞者を選出した。Best of 2020には、家で過ごすようになった人々を支えるアプリが多く含まれている。たとえば自宅でワークアウトができる「Wakeout!」はベストiPhoneアプリを受賞し、「Zoom」はベストiPadアプリに選ばれた。

新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で外出が制限された子供たちを楽しませて家族の助けとなった「Disney+」は、ベストApple TVアプリになった。Disney+は、米国時間12月1日に発表されたGoogle Playのユーザー選出部門でもベストアプリだった。

画像クレジット:Wakeout!

2020年のトップゲームには、ファンタジーの世界などに逃避したいという私たちみんなに共通の欲求を表す結果となった。2020年のベストiPhoneゲームは「原神」(これはGoogle Play Storeのベストゲームでもある)、ベストiPadゲームは「レジェンド・オブ・ルーンテラ」、ベストMacゲームは「Disco Elysium」、ベストApple TVゲームは「Dandara Trials of Fear」、ベストApple Arcadeゲームは「忍び足のサスクワッチ」が選ばれた。

画像クレジット:Fantastical

一方、生産性向上アプリの「Fantastical」がベストMacアプリに選ばれたのは、在宅勤務という新しい生活様式を反映している。

リラクゼーションと睡眠のためのアプリ「Endel」がベストApple Watchアプリを受賞した。

画像クレジット:Endel

リラクゼーションアプリが2020年のトップアプリに選ばれたのは納得できる。Google(グーグル)も睡眠アプリの「Loóna」を2020年のベストアプリに選出した

2020年は、ストレスを感じる出来事の多い厳しい年だった。新型コロナウイルスの感染拡大だけではない。Donald Trump(ドナルド・トランプ)大統領の弾劾裁判と波乱を起こしている11月の大統領選挙、1987年以降最悪の株価暴落、人種差別に対する抗議行動、オーストラリアと米国西部の森林火災、映画プロデューサーのHarvey Weinstein(ハーベイ・ワインスタイン)の有罪判決、ブレグジット、ベイルートの大爆発、デリーの暴動、香港の抗議行動、東アフリカでのバッタの大量発生、そしてRuth Bader Ginsburg(ルース・ベイダー・ギンズバーグ)やKobe Bryant(コービー・ブライアント)、Chadwick Boseman(チャドウィック・ボーズマン)といった有名人の死。

アップルが発表の中で説明している通り、アプリは文化を反映している。2020年は、セルフケアとメンタルヘルス、リモートワークやリモート学習、家族や友人とのつながり、インタラクティブでソーシャルなゲームなどに人々が注目したことを反映している。

画像クレジット:Pokémon GO

アップルは「2020年のトレンドとなったアプリ」として、セルフケアアプリの「Shine」、リモート学習アプリの「Explain Everything Whiteboard」、家族でメッセージをやり取りするアプリの「Caribu」、寄付アプリの「ShareTheMeal」、そして屋内でも楽しめるゲームにシフトした「Pokémon GO」を選んだ。

AppleフェローのPhil Schiller(フィル・シラー)氏は発表の中で「今年はこれまで以上に、最もクリエイティブかつ、人々がつながる瞬間がアプリケーションの中で生まれました。これは1年を通じて、新鮮で、本当に役立つ体験を提供してくれたデベロッパーのみなさんの素晴らしい偉業のおかげです。私たちは世界中で、数多くのデベロッパーのみなさんが並外れた活動を行うのを目の当たりにしてきました。これらBest of 2020を受賞した15本は、彼らが生み出したイノベーションを最も際立ったかたちで表している例といえるでしょう」と述べている。

画像クレジット:Apple

2020年のベストアプリ受賞者には、初めて製作されたモノとしてのアワードが贈られる。これはApp Storeのロゴをデザインして100パーセント再生アルミニウムで作られており、側面に受賞者の名前が刻印される。

アップルは、2020年に最もダウンロードされたアプリとゲームも発表した。これはエディターが選ぶベストアプリとは異なり、消費者のリアルな需要を示すものだ。

リモートワークに欠かせない「Zoom」や「Gmail」、現実逃避できるゲームがトップランキングに入っているのは当然だろう。パンデミックシミュレーターの「Plague, Inc.」が入っているのは偶然ではない。口コミでヒットしたAOCことAlexandria Ocasio-Cortez(アレクサンドリア・オカシオ=コルテス)下院議員のライブストリーミングでも話題になった「Among Us!」(未訳記事)、MinecraftやRobloxのような子供向けプラットフォームの「metaverse」(未訳記事)、そしてソーシャルアプリの常連たちもランクインしている。ただし今年はFacebook(フェイスブック)傘下のアプリではなくTikTokがソーシャル系のトップとなった。

2020年に最も多くダウンロードされたアプリとゲームは以下の通りだ(訳注:日本のトップAppランキングトップゲームランキングも公開されている)。

トップ無料iPhoneアプリ

1. ZOOM Cloud Meetings
2. TikTok
3. Disney+
4. YouTube
5. Instagram
6. Facebook
7. Snapchat
8. Messenger
9. Gmail
10. Cash App

トップ有料iPhoneアプリ

1. TouchRetouch
2. Procreate Pocket
3. Dark Sky Weather
4. Facetune
5. HotSchedules
6. AutoSleep Track Sleep
7. The Wonder Weeks
8. SkyView
9. Shadowrocket
10. Sky Guide

トップ無料iPhoneゲーム

1. Among Us!
2. Call of Duty: Mobile
3. Roblox
4. Subway Surfers
5. Ink Inc. – Tattoo Drawing
6. Magic Tiles 3: Piano Game
7. Brain Test: Tricky Puzzles
8. Brain Out
9. Coin Master
10. Cube Surfer!

トップ有料iPhoneゲーム

1. Minecraft
2. Plague Inc.
3. Heads Up!
4. Monopoly
5. Bloons TD6
6. Geometry Dash
7. NBA 2K20
8. Grand Theft Auto: San Andreas
9. The Game of Life
10. True Skate

トップ無料iPadアプリ

1. ZOOM Cloud Meetings
2. Disney+
3. YouTube
4. Netflix
5. Google Chrome
6. TikTok
7. Amazon Prime Video
8. Gmail
9. Hulu
10. Google Classroom

トップ有料iPadアプリ

1. Procreate
2. GoodNotes 5
3. Notability
4. Duet Display
5. Teach Your Monster
6. LumaFusion
7. Affinity Designer
8. Toca Hair Salon 3
9. 9: Toca Life: Hospital
10. Toca Kitchen 2

トップ無料iPadゲーム

1. Among Us!
2. Roblox
3. Magic Tiles 3: Piano Game
4. Ink Inc. – Tattoo Drawing
5. Call of Duty: Mobile
6. Subway Surfers
7. Dancing Road: Color Ball Run!
8. Tiles Hop – EDM Rush
9. Mario Kart Tour
10. Save The Girl!

トップ有料iPadゲーム

1. Minecraft
2. Monopoly
3. Bloons TD 6
4. Plague Inc.
5. Geometry Dash
6. The Game of Life
7. Five Nights at Freddy’s
8. Human: Fall Flat
9. Stardew Valley
10. Terraria

トップArcadeゲーム

1. Sneaky Sasquatch
2. Hot Lava
3. Skate City
4. Sonic Racing
5. PAC-MAN Party Royale
6. SpongeBob: Patty Pursuit
7. Oceanhorn 2
8. Crossy Road Castle
9. WHAT THE GOLF?
10. LEGO Brawls

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カテゴリー:ソフトウェア
タグ:AppleApp Store新型コロナウイルスCOVID-19アプリ

画像クレジット:TechCrunch

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(翻訳:Kaori Koyama)

macOS最新バージョン「Big Sur」正式リリース版レビュー

macOS最新バージョン「Big Sur」正式リリース版レビュー

macOSの最新バージョン、Big Surの正式リリース版がようやく登場した。6月のWWDCで発表してからここまで、ずいぶんと引っ張ったものだ。macOSのリリースが今のような毎年恒例のパターンになってからは、たぶん最遅だろう。それというのも今回は、同じく今年のWWDCで発表したMac用の新しい自社製CPU「Apple M1」(Apple Silicon)を搭載したMacの新モデルの発売に合わせたからだ。

パブリックベータ版のリリース状況、バージョン番号などから考えると、従来のインテルCPU用のBig Surは、だいぶ前に完成していたように思われる。それでも、両CPU用をいっしょにリリースするために、新製品の発売を待っていたのだろう。

この最新のmacOS Big Surは、従来とはアーキテクチャの異なる新CPUを採用した「新たなMac」用の初OSであると同時に、インテルMac向けの集大成的なOSというふたつの異なる面を持っている。今後インテルCPUを搭載したMacの新モデルが登場する可能性は低いと考えられるから、もはやインテルMacにとっては、いわば「後世」のOSということになるだろう。

機能面の拡充と、ユーザーインターフェースの刷新

新たなバージョンのmacOSとしてみた場合、Big Surは、機能面の拡充とユーザーインターフェースの刷新という、また違った切り口でもふたつの面を併せ持っている。切り分けが難しいものもあるが、これらの中には、ユーザーインターフェースとは一切関係のない、新CPUならではの重要な新機能もある。これはMacのハードウェアのアーキテクチャが安定していた近年のmacOSには見られなかったもので、Big Surの最大の特徴のひとつといえる。またユーザーインターフェースの変化だけを見ても、近年のmacOSの新バージョン中ではかなり大きなものとなっている。

そこでここでは、macOSの新バージョンとして見たBig Surについて、ハードウェアの新製品レビューでは取り上げられにくい点を中心に見ていく。インテルMac、Apple Silicon Macを問わず共通の部分を中心に、Big Surの新機能、新たなユーザーインターフェースを解説する。

7年前のインテルMacも対象、意外にも古いMacもサポートするBig Sur

まず、Big SurがこれまでのインテルMacをどこまでさかのぼってサポートするかを見ておこう。「Macのハードウェア条件」のリストを見ると、意外に古いMacもサポートしていることに驚かされる。

  • MacBook Air 2013以降
  • MacBook Pro Late 2013以降
  • MacBook 2015以降
  • Mac mini 2014以降
  • iMac 2014以降
  • iMac Pro 2017以降
  • Mac Pro 2013以降

この中でもっとも古いのは2013年のもので、3機種もある。他の機種を見ても、MacBookにせよ、miniにせよ、2013年以降に出た最初の新製品からサポートしている。またiMac Proは、そもそも最も古いモデルが出たのが2017だ。つまりサポートの起点は2013年にあると考えていい。

この2013年は、macOSでいえば10.9のMavericksが出た年だ。正確にいえば、「macOS」ではなく、まだ「MacOS」と表記されていた遠い昔のこと。その当時のマシンを、まだ現役で日常的に使っている人は、それほど多くないと思われるが、Big Surはそこまでサポートしている。

Big SurはApple M1に重点を置いて開発されたという印象がどうしても強いが、7年前のインテルMacをもサポートする懐の深さを兼ね備えている。最初に述べたように、インテルMac用macOSの集大成を担うという考えも、そう的外れとはいえないことが分かるだろう。

なお、搭載メモリーやストレージの容量など、いわゆるシステム要件については明記されていない。善意に解釈すれば、上記の条件に合致したMacならば要件を満たすと考えられる。

アップル製デバイスのOSとして、統一感を高めたルック&フィール

Big Surのユーザーインターフェースのルック&フィールについては、WWDC直後に掲載した記事「次期macOS Big SurでUI/UXはどう変わるのか?細かすぎて伝わりにくい部分も解説」で、それまでの発表や資料から分かる範囲でレポートした。その時点では、「こうなるはずだ」という範囲の話だったが、それが実際にどうなったのか、主なところを確認しておこう。

少なくともアップル純正アプリに関する限り、すべてのアイコンがiOS/iPadOSと同様の角の丸い正方形の枠に囲まれたものに統一された。Dockを見ても分かるが、Launcherを開けば一目瞭然だ。

macOS最新バージョン「Big Sur」正式リリース版レビュー

「その他」に分類された比較的マイナーなアプリについても、見事に外枠の形状が角丸正方形で統一されている。

なお、Big SurになってもインテルCPU搭載マシンについてはBoot Campがサポートされている。つまりメインディスクにパーティションを切り、Windows 10をインストールし利用できる。そのためのユーティリティ「Boot Campアシスタント」も健在だ。
macOS最新バージョン「Big Sur」正式リリース版レビュー

実は、Big Surパブリックベータ版の公開時には、一部純正アプリのアイコンは修正が間に合っていなかった。macOSのインストーラーに組み込まれていない、後からApp Storeからダウンロードするタイプのものだ。その時点では、まだCatalinaが現行OSだったからだと思われるが、Big Sur正式版リリースとともに、それらアイコンのアプリも更新され、ようやくアイコンの統一を見た。

macOS最新バージョン「Big Sur」正式リリース版レビュー

「コントロールセンター」と「通知センター」に見る統一感

ユーザーインターフェースの統一は、アイコンの形状にとどまらない。iOSやiPadOSと見紛うようなインターフェースは、特に「コントロールセンター」と「通知センター」で顕著だ。Big Surの場合、コントロールセンターはメニューバーから起動できる。そこで設定できる内容も、Wi-Fi、Bluetooth、AirDropのオン/オフ、おやすみモードの設定、ディスプレイの明るさやサウンド音量の調整など、共通しているものが多い。

macOS最新バージョン「Big Sur」正式リリース版レビュー

通知センターは、以前のmacOSにもあったが、Big Surからはデザイン的にも最新のiOSやiPadOSとの統一感が高められている。

macOS最新バージョン「Big Sur」正式リリース版レビュー

ただし、通知センターに表示する内容の編集画面は、Macならではの広い表示面積を有効に活用したものとなっており、iOSやiPadOSよりも使いやすい。

macOS最新バージョン「Big Sur」正式リリース版レビュー

「Dockとメニューバー」

また、主に通知センターに関連して、「システム環境設定」にも大きな変更が加わった設定項目がある。そのひとつが、以前は単なる「Dock」だったものが「Dockとメニューバー」に拡張されたパネルだ。

macOS最新バージョン「Big Sur」正式リリース版レビュー

このパネルでは、左側にサブ項目が垂直のタブ状に並んでいて、その中から選択した項目の設定内容が右側に表示されるという比較的新しいインターフェースを採用している。Catalinaでも「通知」パネルに見られた方式だ。その中から、たとえば「バッテリー」を選ぶと、メニューバーやコントロールセンターにバッテリーのアイコンや残量を表示するかどうかを設定できる。

macOS最新バージョン「Big Sur」正式リリース版レビュー

これとは独立して「バッテリー」というパネルもあるので、ちょっと紛らわしい。こちらは、「使用状況履歴」によって、iOSやiPadOSと同様にバッテリーの使用状況がグラフ表示される。ただし、Big Surではアプリごとの電力使用状況は表示されない。このあたりは、まだ改良の余地がありそうだ。

macOS最新バージョン「Big Sur」正式リリース版レビュー

メニューバーにバッテリーの残量アイコンを表示するかどうかは、「Dockとメニューバー」パネルの「バッテリー」タブでも、「バッテリー」パネルの「バッテリー」タブでも設定できる。それに対して、残量の割合(%)を数字で表示するかどうかの設定は、「Dockとメニューバー」でしかできないなど、ユーザーを惑わせるような部分も残っている。

「サウンド」で設定可能な通知音

見た目とは関係ないが、Big Surでは「サウンド」で設定可能な通知音が、従来のmacOSのものから刷新された。通知音の名前も、音色も、これまでのものをなんとなく連想させつつも、音色自体は新しいOSにふさわしい、いかにも現代的なものだ。

macOS最新バージョン「Big Sur」正式リリース版レビュー

ただし、iOSやiPadOSのものとは名前も音色も統一されていない。つまり、まったく別系統のものだとなっている。これは意図的そうしたものと考えられるが、その意図がどこにあったのかは不明だ。

思い切って統一しても良かったようにも思えるが、MacとiPhone、またはMacとiPadを日常的に併用している人にとっては、通知音が被る心配がなく、どちらが発した通知なのか画面を見なくても分かるという点では便利かもしれない。

地味ながら有効なアップデートと残念な取りこぼし

アップルがあまり大々的には宣伝しなかったり、パッと見には気付きにくい変更点や改善点は、アップルのサイトのBig Surの紹介ページの中でも、比較的目につきにくい場所「macOS Big Surで
利用できる新機能。
」に網羅的にまとめられている。

同ページを見ると、ここまで挙げた特徴的なルック&フィール以外を除くと、ほとんどの変更点や改善点部分はOS本体ではなく付属アプリ関連であることに気付く。その中で、ちょっと感心した部分と、がっかりした部分をひとつずつ挙げておこう。いずれも「言語」がらみのものだ。

まず感心したのは、「辞書」アプリで使える辞典データの拡充が、綿々と続けられていること。デフォルトでは、国語辞典(スーパー大辞林)、英和/和英辞典(ウィズダム)、Appleの用語辞典、それにWikipediaが設定されているだけだが、辞書の環境設定で、その他の多くの辞典を選んで追加できる。今回のBig Surでは、そこに「フランス語 – ドイツ語」、「インドネシア語 – 英語」、「日本語 – 簡体字中国語」、「ポーランド語 – 英語」の辞典が加わった。これまでは日本語がらみのものは国語辞典と英和/和英しかなかったが、そこに「超級クラウン」の中日/日中が加わったのだ。地味ながらユーザーによっては非常に有効な追加だろう。

macOS最新バージョン「Big Sur」正式リリース版レビュー

一方残念だと感じたのは、Safariに新しく加わった翻訳機能に日本語が含まれていないこと。今のところ対応しているのは、英語、スペイン語、中国語、フランス語、ドイツ語、ロシア語、ポルトガル語(ブラジル)の各言語だけだ。

この機能自体がまだベータ版なので、今後日本語が追加される可能性はあるが、iOS 14に新たに加わった翻訳アプリに最初から日本語が含まれていることと比べると、日本国内でのシェアの違いはあるにせよ、Macがないがしろに扱われているのではないかと感じる。

いずれにしても、Safariの翻訳機能を利用するには、システム環境設定にある「言語と地域」の「優先する言語」において、翻訳後の言語を追加しておく必要がある。すると、Safariで翻訳可能なページを開けばアドレスフィールドに「翻訳を利用できます」と表示されるようになる。フィールド内の翻訳ボタンをクリックして、目的の言語を選ぶだけで、ページ全体が翻訳される。

macOS最新バージョン「Big Sur」正式リリース版レビュー

気になるApple Silicon Macへのアプリ対応

最後にApple Silicon Macへのアプリ対応について、気になる3つの点に簡単に触れておこう。1点目は、Apple Silicon用ネイティブコードを含むアプリの状況はどうなっているかということ。2点目は、従来のインテルMac用アプリは、本当に何の問題もなくApple Silicon上で動くのかということ。そして3点目は、iOSやiPadOS用のアプリは、実際にApple Silicon Mac上で使えるのかどうかだ。

Apple Silicon用ネイティブコードを含むアプリの状況

1点目についてまずいえるのは、Big Surに付属する純正アプリは基本的にすべてUniversalアプリとなり、インテルとApple Siliconの両方にネイティブで対応していること。これはアプリの「情報」ダイアログで「アプリケーション(Universal)」という表記を見れば確認できる。

App Store上のアプリも、続々とUniversal対応が進んでいるようだが、これはアプリごとに異なるので、現状で全体の何%が対応しているかは不明だ。対応はサードパーティ任せとなるものの、実際にApple Silicon Macも発売されたので、盛んにアップデートがなされアプリが対応するのは時間の問題だろう。

従来のインテルMac用アプリは、本当に何の問題もなくApple Silicon上で動くのか

従来のインテルMac用アプリが、Apple Silicon上で問題なく動作するのかという点だが、これもアプリごとに異なる。そのため、現状でどれくらいの割合で動作するのかということはいえない。もしうまく動かないアプリがあった場合、インテル版のままアップデートされて動くようになることは考えにくい。その際は、Universal版のリリースを待つしかないだろう。

なお、インテルMac用アプリを初めてApple Silicon Macで起動する際には、Rosettaのインストールを確認するダイアログが表示されるので、インストールを行う必要がある。これまで試した範囲のインテル用アプリは、Rosettaのインストールだけで何の問題もなく動作した。

macOS最新バージョン「Big Sur」正式リリース版レビュー

iOSやiPadOS用のアプリは、実際にApple Silicon Mac上で使えるのか

3点目は、待望のiOS/iPadOSアプリの動作状況だ。これらのアプリは、Mac用App Storeを使って検索し、通常のMac用アプリとまったく同様にMacにインストールできる。デフォルトでは、検索結果に「Mac App」が表示されるので、「iPhoneおよびiPad App」のボタンをクリックすれば、iOS/iPadOSアプリが表示される。

macOS最新バージョン「Big Sur」正式リリース版レビュー

まずこれらiOS/iPadOSアプリのデベロッパーが、Mac用App Storeに公開することを選択していなければ、見つけることもできず、インストールもできない。iPhoneやiPadのセンサーを利用するものなど、明らかに動作しないものは、デベロッパーの選択によってMac用としては公開しないことも可能となっている。

ただし、公開されているからといって、必ずしも動作するとは限らない。記事執筆時点では「macOSでは検証されていません」と表示されるものも多く、その中にはインストールすらできないものもある。インストールできて動作するものについては、従来のMac用アプリと同様に違和感なく利用できた。

Big Surの正式版がリリースされたとはいえ、アプリについては、まだしばらくは流動的な状態が続くものと考えられる。Apple Silicon Macを安心して本格的に活用できるようになるまでには、まだ少し時間がかかるかもしれない。

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カテゴリー:ソフトウェア
タグ:Apple / アップル(企業)macOS(製品・サービス)WWDC(イベント)

ワークフローソフトのOnitがAI機能導入のため完全リモート交渉でNZのMcCarthyFinchを買収

ヒューストンのワークフローソフトウェア企業Onitが11月第3週に、2018年のTechCrunch Disrupt Battlefield(未訳記事)に出場したMcCarthyFinchを買収したことを発表した。OnitはMcCarthyFinchのAIスキルを利用して同社のワークフローソフトウェアをパワーアップすることを狙っているという。

買収の価額は、公表されていない。

Onitは複数のAI企業を評価検討してからMcCarthyFinchに決めた。後者は前者の法務ワークフローソフトウェアに欠けていた人工知能を提供する。OnitのCEOで共同創業者のEric M. Elfman(エリック・M・エルフマン)氏は、「10社以上のAI企業を評価して、さらに6社を詳しく調べた。群を抜いていたのがMcCarthyFinchだ。彼らは、技術とチームの両方で最強だった」と語っている。

Onitは、同社のワークフロープラットフォームであるAptitudeをAI化するつもりだ。「McCarthyFinchがすごいと思ったのは、最初にCEOのNick Whitehouse(ニック・ホワイトハウス)氏と会話したときからだ。彼らは自分たちをAIプラットフォームと見なしていた。それこそがまさに、私たちの仕事とワークフローオートメーションプラットフォームのAptitudeを補完するものだった」とエルフマン氏はいう。

McCarthyFinchのCEOで共同創業者のホワイトハウス氏によると、同社は2020年初め頃から、資金を調達すべきか、それともどこかに買収された方が良いか迷っていたが、ちょうどそのときに、Onitから話があった。当初彼はその買収話に興味がなく、提携で行った方が良いと思っていたが、その後気が変わった。

「提携路線にずっと固執していたため、買収の話に対してはまったく乗り気ではなかったと思う。しかし会話を重ねるにつれて、誰にもエゴはあるけれども、買収の方が理に適っていると思うようになった」とホワイトハウス氏はいう。

両者は5月に結論に達し、先週、取引は公式に完了した。Onitはヒューストンに本社があり、McCarthyFinchはニュージーランドの企業であるため、交渉と会議はすべてZoomで行った。両社のトップが実際に会ったことは一度もない。計画では、パンデミックが終わってもMcCarthyFinchは現在の場所に留まる。ホワイトハウス氏は、安全になったらヒューストンに旅行してみたいという。

ホワイトハウス氏によると、TechCrunch Battlefieldの経験が彼に大きな影響を与えたという。「Battlefieldで得た知見と、あそこで得られた指導や助言などが、今の私に滲みついているし、今後も一生を通じてそうだろう」と彼は述べた。

買収の時点でMcCarthyFinchは顧客が45社、社員は17名だった。これまで同社は米ドルで500万ドル(約5億2000万円)を調達した。これからは、Onitの一部になってその旅路を続ける。

カテゴリー:ソフトウェア
タグ:OnitMcCarthyFinch買収

画像クレジット:TechCrunch

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

MS Officeのサポート企業AvePointが企業価値2100億円でSPAC経由の上場へ

AvePointは、Microsoft Office 365やSharePoint、Teamsなどを使っている企業に、それらに対するコントロールレイヤーを提供している。同社は米国時間11月23日、Apex Technology Acquisition CorporationとのSPAC合併で上場すると発表した。この取引でAvePointの価値はおよそ20億ドル(約2090億円)になる。

この買収で、テクノロジー業界の強力な役員たちが一堂に会することになる。Apexを経営しているのは元OracleのCFOであるJeff Epstein(ジェフ・エプスタイン)氏と、元Goldman Sachsの技術投資銀行部門のトップBrad Koenig(ブラッド・ケーニッヒ)氏で、2人はこれからAvePointのCEOであるTianyi Jiang(ティエンイー・ジャン)氏と密接に協働することになる。Apexは2019年9月に、3億500万ドル(約318億円)のSPACを申請している

この取引の条件として、Apexの残高3億5200万ドル(約367億円)と、1億4000万ドル(約146億円)のプライベート投資がAvePointに引き渡される。取引の手数料とそのほかの報酬が支払われた後、AvePointのバランスシートには2億5200万ドル(約263億円)が計上されると予想される。AvePointの既存の株主は合併後の法人の約72%を保有し、残りをApex SPACとプライベートな投資のオーナーたちが手にする。

ジャン氏は、これが同社を成長させる方法と考えており「上場によって弊社はこの要求に応えられるようになり、プロダクトのイノベーションとマーケティングの進展、国際市場、および顧客の成功のためのイニシアチブなどすべてにわたって、より高速なスケールアップが可能になる」と述べている。

AvePointは2001年に、SharePointのインストールの複雑性を緩和する企業として創業された。当時のインストールは、すべてオンプレミスだった。現在、同社はSaaSツールとしてクラウドへのシフトに適応し、主に社員たちがこれらのツールを確実なコンプライアンスのもとに使っていることを、企業が確認できるためのポリシーレイヤーとして動いている。

同社は1月に、Sixth Street Partners(元TPG Sixth Street Partners)がリードするラウンドで2億ドル(約209億円)を調達(未訳記事)し、これに以前の投資家であるGoldman Sachsが参加した。現在Apexのケーニッヒ氏はそのときの投資を通じて、AvePointを知ったと思われる。

今回の発表前までの同社の調達総額は2億9400万ドル(約307億円)で、2020年の予測年商は1億5000万ドル(約156億円)、ARR(年間経常収益)の成長率は30%以上と見られる。なお、同社の年商とARRは2019年の第1四半期以降、成長が続いている。同社の予測では次の2年間も成長が大きく、2022年末では売上2億5700万ドル(約268億円)、ARRは2億2000万ドル(約299億円)を予想している。

画像クレジット:AvePoint

この取引は、2021年最初の四半期に完了すると予想されている。完了後も同社の名前はAvePointのままであり、チッカーシンボルAVPTでNASDAQに上場される。

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タグ:AvePointSPAC新規上場

画像クレジット:Brasil2 / Getty Images

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Autodeskが都市開発向けAIソフトウェア企業Spacemakerを2億4000万ドルで買収

エンジニアリング・設計業界を対象としたソフトウェアとサービスを提供する米国の上場企業、Autodesk(オートデスク)は、都市開発向けのAIベースソフトウェアを開発してきたノルウェーのスタートアップ、Spacemaker(スペースメーカー)を買収した。

買収価格は2億4000万ドル(約250億円)で、ほぼ全額現金払いの取引となる。 スペースメーカーに投資するベンチャーキャピタル(VC)には、2019年に同社への2500万ドル(約26億円)のシリーズAラウンドを共同で主導した欧州企業、Atomico(アトミコ)Northzone(ノースゾーン)が含まれている。 資本政策表に名を連ねるその他の投資家には、北欧に展開する不動産イノベーターNREP(エヌレップ)や同じく北欧の不動産開発業者OBOS(オボス)、英国の不動産テクノロジーファンドRound Hill Ventures(ラウンドヒルベンチャーズ)、ノルウェーのConstruct Venture(コンストラクトベンチャー)などがある。

Håvard Haukeland(ホーヴァート・ハウケラン)氏、Carl Christensen(カール・クレステンスン)氏、Anders Kvale(アナス・クヴァール)氏によって設立されたスペースメーカーは、ノルウェーのオスロを拠点としており、他にも世界各地に多くの支店を構えている。従業員は115名で、AIを利用したクラウドベースのソフトウェアを開発および販売し、建築家、都市計画者、不動産開発者がより多くの情報に基づいた設計上の決定を行えるよう支援している。デザイナーの肩越しに見るようにすることによって(CEOのハウケラン氏はよくこのように言う)、スペースメーカーのソフトウェアが目指しているは、人間の作業を強化し、都市開発の設計と計画のプロセスをスピードアップさせるだけでなく、出来上がった空間の持続可能性やそこに住むことになる人々や生活の質といった成果を向上させることである。

これを実現するために、ユーザーは同社のプラットフォームを使用することで、地形、地図、風、照明、交通、区画分けなどの設計基準やデータを考慮しながら、複数の設計案を簡単に「生成、最適化、反復」することができる。その後、スペースメーカーは、候補地の可能性を最大限に引き出すために最適化された設計案を提供する。

「2020年の初めには会社を売却する気などまったくありませんでした」とハウケラン氏は先週、電話でこう語った。 「しかし、以前から関係のあったオートデスクと話を始めてみると、同社が私たちと同じビジョンを持っていることがよくわかりました。さらに、この売却によって私たちのビジョンを強化できること、また実際に、そのビジョンをはるかに短期間で達成できることがわかりました。自分たちのビジョンを実現し、製品を世界に送り出して、何百万人もの建築家やエンジニア、開発者の手に届けること、それこそが私たちを動かすものであり、私たちの望むことなのです」。

金曜日午後遅くの電話でオートデスクのCEO兼社長であるAndrew Anagnost(アンドリュー・アナグノスト)氏は、スペースメーカーの買収が、クラウドの力、「安価なコンピューティング」、そして機械学習を利用して設計方法を変化させ、進化させていくという同社の長期的な戦略に沿ったものであると述べた。

「これは、最先端の機能を組み込んで社内で製品を開発する際にも、買収を検討している企業について検討する際にも、私たちが戦略的に取り組んできたことです」と同氏は語っている。

「これは私たちがしばらく注目していた分野でした。 スペースメーカーが構築したアプリケーションは、私たちが都市計画のための『ジェネレーティブデザイン』と呼んでいるもので、都市計画に適用するための設計案や設計案のテスト結果を機械が生成します。

「スペースメーカーは、クラウドコンピューティング、人工知能、データサイエンスを利用し、顧客が複数の設計案を検討して、より適切な決定を行えるよう支援するという点で、非常に際立っています」。

画像提供:スペースメーカー

買収後は、スペースメーカーをオートデスク内での独立した部門として維持し、これまでうまく機能していたように見えるやり方やスタートアップの理念に(願わくば)あまり干渉しないようにすると同時に、チームがミッションを継続するために必要なリソースを確保できるようにする計画だ。

「オートデスクはスペースメーカーをスペースメーカーとして維持したいと考えています。[単に]私たちの製品を獲得するのではなく、私たちが一つのチームとして進んでいく可能性と探求の道を獲得するのです」とハウケラン氏は述べている。「また、私たちが取り組んでいるミッション、私たちの仕事のやり方や持っている知識、途中で失敗した試みすべてを獲得します。単に製品を買収するということではないのです」。

そういった知識や「失敗した試み」というのは、建築家としてのスペースメーカーCEO自身の経歴だけでなく、プロダクトマーケットフィットへの過程やその技術自体にまで及ぶ。

「スペースメーカーは当初、建築家を直接ターゲットにしていましたが、建築家の予算は比較的少ないことに気づきました」と、ノースゾーンを代表してスタートアップのシリーズAラウンドを主導したMichiel Kotting(ミヒール・コッティング)氏は振り返る。「業界でのハウケラン氏の経験から、スペースメーカーはターゲットを[不動産]開発業者に変え、その開発業者がソフトウェアを社内外の建築家に提供するようにしました。 1プロジェクトあたり6桁の金額にもなる大きな案件を、始めてすぐに獲得できたことに驚いていました」。

また、コッティング氏によると、スペースメーカーはジェネレーティブデザインに将来性があることを早い段階で確信していたそうだ。「建築家が紙の上で行っていたようなことを単に実行するソフトウェアではなく、現代のコンピューティングの全機能を建築家が自由に使えるようになります」と同氏は語っている。「そこにたどり着くまでの道のりは、Deep Mind(ディープマインド)のAlphaGo(アルファ碁)プロジェクトに少し似ています。さまざまな技術、ML(機械学習)、AI、ルールベースの最適化などを組み合わせ、最大限の成果を生み出します。『最新のディープラーニングモデルをプロジェクトに投入してどうなるか見てみよう』というだけではないのです」。

「スペースメーカーは実際、オートデスクの顧客が解決したいと言っていた問題を、期待されるような方法で解決していました」とアナグノスト氏は述べている。「スペースメーカーは単に優れた発想と優れたテクノロジーを備えた卓越したチームであるというだけでなく、実際に問題を解決していたのです。 私はこのことが非常に重要だと考えています。 誰でも自分の好きなテクノロジーを使うことはできますが、まったく新しいビジネスチャンスや市場を創出するため、または既存の問題をまったく新しい革新的な方法で解決するためにそのテクノロジーを活用できなければ、本当に有用なものを作り出しているとは言えません。スペースメーカーは有用なものを作り出してきました」。

「スペースメーカーのシリーズAラウンドを主導してからまだ2年にもなりませんが、その時、世界をリードする製品と、建築や不動産開発にAIを適用することで可能性の限界を押し広げようとするDNAを持つ企業を目の当たりにしました」とアトミコのBen Blume(ベン・ブルーメ)氏は語っている。 「建築、エンジニアリング、建設(AEC)ソフトウェアの世界的リーダーであり、また業界全体の標準となる製品を提供するオートデスクによる買収は、世界トップクラスのAI製品がここヨーロッパで作られてきているという私たちの確信を証明するものです」。

画像提供:スペースメーカー

ノースゾーンのコッティング氏は、製品を繰り返し作り上げる中で、スペースメーカーは「『人参加型』の技術を磨いてきた」と述べている。「ジェネレーティブデザインが候補となる解空間を計算し、建築家がその空間を調べて興味深い出発点を見つけ出し、デザインの選択肢の影響を確認できます。ですから、美しく、目的にかなった最適なものを設計できます」。

また同氏は、建築家の才能と「最先端」のソフトウェアデザイナーの両方が備わっていなければ、スペースメーカーがこれを実現することは不可能だっただろうと考えている。 これは、ノルウェーで会社を設立することが有利に働いた可能性がある部分である。 「この面での適材がノルウェーに多くいることはあまり知られていないかもしれませんが、この国は、石油やガスの最適化という、スペースメーカーの場合と非常に似通った問題を慢性的に抱えてきました。それで、人材は実際に豊富なのです」とコッティング氏は付け加えている。

当時の課題は、ノルウェーで人材がいないことではなく、スタートアップで働くように優秀な人材を説得することであり、スペースメーカーの課題も同じだった。しかし、北欧文化全般で見ると、このような人材が強みであったとも言える。

ハウケラン氏はこう振り返っている。「初期の経験でわかったことは、こうした困難な問題を解決するという遠大な過程の途上では、解決しなければならない問題が次々に出てくるため、自主性を持って問題を解決できる非常に優秀な人材が必要だということです。 そして、4年前にノルウェーでは、本当に多くの優秀な人が石油やガス、またはコンサルティングに携わっていきました。 それによってわかったのは、多くの人は社会に貢献できるミッションに参加したいと心から思っていること、そして自分たちの能力と才能と頭脳を使って難しい問題を解決できるということでした。 そのおかげで、素晴らしい才能を持つ人たちを数多く当社に迎えることができたことは幸運でした」。

アナグノスト氏はまた、スペースメーカーの企業文化とそのヨーロッパ的視点を差別化要因として挙げている。「スペースメーカーはクラウドで最先端のアルゴリズムとアプローチを採用しているヨーロッパのハイテク企業ですが、その起点となっている倫理的枠組みは他の地域のスタートアップと比べてあまり一般的ではありません」と同氏は語っている。「何が差別化要因かと言われれば、それは同社が持ち込んだ倫理的枠組みだと思います。『このデータを使用してユーザーが毎日行っている仕事をより良いものにしていこう。それを顧客と協力して達成していこう。そして顧客だけではなくステークホルダーのエコシステム全体のためにも、より良い結果を生み出していこう』という考えです。そのステークホルダーには地域の環境も含まれます。テクノロジー企業のそういった理念は、米国市場よりもヨーロッパ市場で急速に広まりました。米国市場は『物事を切り開いて進もう』とすることに重きを置き、ここでの自分たちの倫理的基盤は何なのか、自分たちは何を達成しようとしているのか、ということについてはそれほど重視していないからです。

しかし、ヨーロッパでは現在、ユニコーン企業が注目を集めており、また10億ドル(約1040億円)以上の価値の企業を生み出した実績が増えてきていることから、スペースメーカーを売却するのは早すぎたのではないかという疑問が当然起こる。

しかし、「それはVC的な視点だと思います。この疑問はつまり、VCへのリターンが十分ではない段階で売ってしまって良いのかということだからです」とオートデスクのCEOは答えている。「スペースメーカーとその従業員が何を達成しようとしているかという視点から見れば、違った考え方ができます。米国資本を受け入れ続けることで評価額が上がるかもしれませんが、オートデスクの内部で密接に働くことで、これまで以上に多くのことを成し遂げることができます。VCへのリターンは小さくなるかもしれませんが、従業員は自分たちのビジョンに対する純利益がどれくらいかといったことは考えないでしょう。スペースメーカーの従業員と話をしたことがあれば、彼らが自分たちの仕事にとても情熱を持っていることがわかると思います」。

「スペースメーカーとの協力関係から早い段階で手を引くことは、私たちが望んだことではありません。しかし、私たちは最大の効果を短期間で実現したいという同じ熱意を抱いており、その過程で、オートデスクがスペースメーカー製品を自社の将来にとって非常に重要なものであると考えていることがわかりました」とコッティング氏は語っている。

一方、ハウケラン氏は、スペースメーカーが「構想のうちまだ5%」しか開発していないと語り、業界全体でも働き方の大きな変革が始まっていると述べている。 「何かを設計してそれがどう機能するかを確認するためだけにコンピューターを使うのではなく、ユーザーがコンピューターに手助けを依頼したり、コンピューターがユーザーの肩越しにアドバイスしてくれたりするようになると、本当に状況が変わってきます。 それは単なる新しい製品ということではなく、非常に根本的な変化となります。 何年もかけて業界を変えていくことになる大きな変化です」。

「私たちは今後もスペースメーカーに協力し、そういった製品を作り上げられるよう、働きかけていきます」とアナグノスト氏は述べている。「しかし、スペースメーカーとしても、自分たちの技術を発展させるための別の方法や、オートデスクのエコシステムの一部に自分たちの技術を関係させることができる別の分野を見つけることになるでしょう」。

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タグ:不動産テック 資金調達

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(翻訳:Dragonfly)

3Dイメージングを不動産の評価と修繕に活用するホバーが約62億円の資金を調達

米国の不動産市場は、新型コロナウイルス感染症によるパンデミックに対して予想よりも早く立ち直りを見せている。本日多額の資金の調達に成功したのも、コンピューターグラフィックツールによって不動産のオーナーが保有する不動産の評価と修理を簡単に行うことを可能にし、利用者が急激に増加しているスタートアップ企業である。

その会社はHover(ホバー)。同社が構築しているプラットフォームでは、スマートフォンで撮影された最小限の写真8枚をつなぎ合わせて家屋の3D画像を生成し、修理箇所の評価、作業の見積もり、必要な材料の注文を行えるよう請負業者や保険会社に見せることができる。同社は今回、新たに6000万ドル(約62億円)の調達に成功した。

シリーズDの投資において、同社の投資後の価値は4億9000万ドル(約500億円)と算定されており、複数の戦略投資家が同社に出資していることが注目される。また、米国の大手保険会社のうち3社、つまりTravelers(トラベラーズ)、State Farm Ventures(ステート・ファーム・ベンチャーズ)、Nationwide(ネイションワイド)が投資ラウンドを主導し、建材大手のStandard Industries(スタンダード・インダストリー)や名前の明かされていない他の建築テクノロジー企業も参加している。さらに、過去にも支援してきたMenlo Ventures(メンロ・ベンチャー)、GV(以前のグーグル・ベンチャー)、Alsop Louie Partners(オルソップ・ルイ・パートナーズ)に加えて、Guidewire Software(ガイドワイヤ・ソフトウェア)が新たな後援者として名を連ねている。

今回の資金調達により、ホバーがこれまでに調達した資金総額は1億4200万ドル(約147億円)に達した。参考までに、前回2019年のシリーズCのラウンドでホバーの企業価値が2億8000万ドル(約290億円)と算定されていたことを考えれば、かなり跳ね上がったといえるだろう(データはPitchBookによる)。

本日資金調達に成功し、企業価値が急上昇し、保険会社からの関心を集めているのも、同社の非常に大きな成長の当然の帰結だろう。ホバーの設立者兼CEOであるA.J.Altman(アルトマン)氏は、2016年の同社の収益が約100万ドル(1億300万円)だったと語っている。それが今年は年間ランレートで「7000万ドル(約72億円)以上」に達すると予想されており、その成長の大部分を保険会社や他の大規模なビジネスパートナーに負っている。

2011年に設立されたホバーの名を最初に知るようになったのは、家の屋根やその他の構造物の修理を手掛ける不動産オーナーや個人事業主、それに小規模な請負業者たちだ。同社はそのソフトウェアによって市場に貢献し、スマートフォンのカメラ、センサー、アプリを活用することで、家屋の修繕にまつわる煩雑な作業の多くを省略できるようにしたのだった。

ソフトウェアの機能について簡単に説明しておこう。あるスペースのスナップ写真を普通のスマートフォンのカメラで数枚(最大8枚)撮影すれば、それらの写真を組み合わせることで「構造化された」3D画像を作成し、作業の見積もりを簡単に行えるというものだ。

それらの3D画像は通常の3D画像とは異なり、材質、サイズ、寸法などの情報も合わせて、動的にエンコードされる。こうした情報はどのような作業にも欠かせない。請負業者であれば、ホバーのアプリを使用して、見込み客のためにそうした3D画像から材料と作業スケジュールの明細を付した見積書を自動的に作成することができるだろう(これを、多くの作業で見られる、アルトマン氏の言うところの「名刺の裏」の見積もり額と比べてほしい)。

さらにホバーは最近、施工業者が部材を注文するEコマースポータルとしての役割も果たすようになっている。

同社が市場の牽引役を果たすようになった理由の1つは、それまでオンライン化をかたくなに拒み、透明性に欠けていたアナログ的プロセスをデジタル化した手法にある。この分野は、プロセスが本質的に細分化されているだけでなく、市場も非常に細分化されているという特徴があり、現在米国には営業中の家屋修繕業者が約10万社も存在している。

「家屋修繕は、オンライン化されていないわずかなセグメントの1つでした」とアルトマン氏は語っている。「たとえば、屋根を新しくしたいと思っても、それにいくらかかるか教えてもらうことさえ大変でした。修理にかかる時間などを予想し、コストを見積もるためには、誰かがまず家の数十か所を測定することが必要だったからです。ホバーでは、写真からそれらすべての答えを導き出す仕組みを構築したのです」。現在このアプリを使っている請負業者は1万社を超え、アルトマン氏によればまだまだ増える余地があるとのことだ。

アルトマン氏によれば、最初のうち同社が直面した障害は、家屋の修繕を手配するために、問題のある箇所の写真を家の所有者でも撮影できるようなアプリがあるとどれほど便利か、人々に納得してもらうことだったという。

これは、DIYがこれほど一般的になり、The Home Depot(ホーム・デポ)―ちなみに前回ホバーが資金調達した時の支援者でもある― が人気を集める時代になっているのに、建築業者やそのパートナーの側が、写真撮影を顧客の役割ではなく自分たちの仕事だと考えているからだ。

だが、この状況もこの1年で大きく変化してきた。全地球的なパンデミックの時代になり、多くの人がウイルスの広がりを封じ込めるために社会的な接触を減らすことを余儀なくされている。

「家を実際に見に行く必要がなくなるというのは非常に大きな意味を持つことなのですが、新型コロナウイルス感染症の流行前まで、私たちはこのアイデアの良さをわかってもらうために多くの時間を費やしていました」とアルトマン氏は述べた。「保険会社にしろ請負業者にしろ、家のオーナーに連絡して作業をお願いするというやり方を、サービス提供側がいやがっていたのです」。ところが今では「新型コロナウイルス感染症を経験したことで(同氏)」この状況が相当変化し、多くの人がそうした方法を希望するようになっているという。

ホバーの収益の多くを小規模な請負業者が占めているとはいえ、同社のビジネスにおいて成長が著しいのは保険会社のセグメントである。アルトマン氏によれば、大型企業は自社のアプリとホバーのアプリを統合しており、ホバーのアプリを使って写真を撮影するよう顧客にリンクが送信され、その結果は保険会社のアプリに自動的に送られるため、顧客からの支払い要求を処理するプロセスを迅速に開始できるということだ。

トラベラーズのエグゼクティブ・バイス・プレジデント兼支払要求対応責任者であるNick Seminara(ニック・セミナラ)氏は、「私たちにとって、優れたカスタマーエクスペリエンスの実現は重要です。その点、ホバーのテクノロジーは、支払い要求の処理プロセスをさらにシンプルで迅速、かつ透明なものとするのに役立っています」と語っている。「保険業界には、ホバーにとって非常に大きなチャンスがあります。同社とのパートナーシップを継続し、その将来のために投資できることをうれしく思います」。

さらに長期的な視点から見ると、ホバーのテクノロジーを応用できるさまざまな分野を思いつくかもしれない。同社はすでに商業建築についての業務を多く手掛けており、次なるステップはおそらく内装設計や装飾といった室内業務への展開となりそうだ。

ある投資家がデジタルによる「複線化」と形容したとおり、物理的空間をデジタルで視覚化すれば、そこからさらに分析を進めることも、その空間に関する作業プロセスを改善することも可能だ。物理的空間のデジタルによる視覚化プロセスは、地図作製と物流、自動車への応用、医薬、航空宇宙や国防、ゲームなど数々の業界で使用されるようになっている。ホバーは、35件ほどの特許を保有して自社の技術を守り、既存プロセスにさらにイノベーションを投入できるチームを抱えている。このホバーような企業にとって、今後の成長の地平は大きく開けており、さまざまな成長戦略を採用できる。

しかし、不動産市場でのポテンシャルだけに注目したとしても、まだまだいろいろ試す余地がありそうだ。たとえば、ホバーが持っているような技術を不動産販売会社などと連携させれば、家を売るだけでなく、家屋の手軽な修繕プランを合わせて販売することができるだろう。言うまでもなく、家具や家電などを販売するEコマースにも広大なビジネスチャンスが開けている。

IKEA(イケア)Houzz(ハウズ)といった企業の多くが、Apple(アップル)のARプラットフォームのような新技術を活用したユーザーエクスペリエンスの向上にすでにかなりの額を投資していることから、この分野にはさらなるサービス改善を目指す動きが確実に存在しているといえるだろう。

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タグ:不動産テック 資金調達

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(翻訳:Dragonfly)

Splunkがネットワーク可観測性サービスFlowmillを買収

データプラットフォームのSplunkはこのところ買収を続けている。それは、同社が最近立ち上げた可観測性プラットフォームの機能を充実したいためだ。2020年10月にPlumbrとRigorを買収した同社は、米国時間11月25日にパロアルトの可観測性スタートアップFlowmillの買収を発表した(Splunkリリース)。Flowmillは、ユーザーを支援してクラウドインフラストラクチャ上にネットワークのパフォーマンスの問題を見つけられるようにし、トラフィックをサービスごとに計測してコストの管理ができるようにする。

現在、この分野の企業はとても多いが、それらの企業と同じくFlowmillもeBPFを利用する。それはLinuxのカーネルの比較的新しい機能で、カーネルを書き換えたりカーネルモジュールをロードしなくても、サンドボックスに入れたコードをカーネル内で動かせる。この機能は、モニタリングのアプリケーションにとって理想的だ。

「可観測性の技術は最近では高度化が進んでおり、企業のインフラストラクチャやアプリケーションをモニターする方法に革命をもたらしている。Flowmillの革新的なNPM(Network Performance Monitoring)ソリューションは、拡張バークリーパケットフィルター(extended Berkeley Packet Filter、eBPF)の技術を利用して、分散クラウドアプリケーションのネットワークのビヘイビアとパフォーマンスにリアルタイムの可観測性を提供する。Splunkがいま、最高品質の可観測性能力を顧客に届けようとしているとき、Flowmillの先見性に富んだNPM技術を弊社のObservability Suiteに導入できることは本当に素晴らしい」とSplunkのCTOであるTim Tully(ティム・タリー)氏は述べている。

Spunkは10億5000万ドル(約1097億円)でSignalFxを買収など、大型の買収もあるが、同社の可観測性プラットフォームは、それぞれ極めて特別な技術を持っている小さなスタートアップを拾い集めて構築しようとしている。そういう機能をすべて自社で作ることもできたかもしれないが、成長市場にしっかりとした足場を誰よりも速く築くにはスピードが重要と、同社は明確に信じている。いまエンタープライズは、自分たちのテクノロジースタックを現代化するために新しい可観測性ツールを求めているからだ。

FlowmillのCEOであるJonathan Perry(ジョナサン・ペリー)氏は、Splunkによる買収について「忠実度が完全で、リアルタイムで、取り込みと分析の濃度が高いシステムを作るFlowmillのアプローチは、可観測性のSplunkのビジョンに良く合っている。Splunkに加わることは楽しみであり、特に次世代のNPM、eBPFをSplunkのObservability Suiteに導入できることは素晴らしい」と述べている。

買収の価額は明かされていないがFlowmillは先に、AmplifyやFelicis Ventures、WestWave Capital、およびUpWestから資金を調達している

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

サプライチェーンを分断の危機などから守るAltanaが約7.3億円調達

サプライチェーンは、かつてはApple(アップル)がデザインしたかのような資本主義の魔法のエレメントだった。それはそれで機能していた。ときどき野菜売り場でサルモネラ菌が大発生することはあっても、私たちはファストファッションの洋服やデジタルガジェットや医療用品がどうやって店の棚や家まで運ばれてくるのか、深く考えることなく日常の消費生活を送ることができる。

もちろん、この数年間でたくさんの変化があった。グローバル化に反対する声が政治を動かし、米国や英国などの政府は自由貿易協定の再交渉に向かった。貿易体制の崩壊により国内生産の気運が高まった。その一方で、新型コロナウイルスのパンデミックによってサプライチェーンは膨大なストレスを抱え、いつしか完全に断ち切れてしまったものもある。

つまり、サプライチェーンの管理者は、誰も考えたがらない重要な役割から、誰もが常に気にかける重要な役割へと突如として変化したのだ。

そうした管理専門家たちは、Oracle(オラクル)やSAPなどの企業が運営する巨大なプラットフォームを利用できても、サプライチェーンの分断が危惧される場所を特定しようとすれば、もっと多くの情報が必要になる。このサプライチェーンのリンクは、もしかしたら見た目よりも脆いのではないか?サプライチェーンに含まれるこれらの工場は、児童労働や環境基準違反の警告リストに載っていないか?もし政府が貿易政策を変更したら、港に積まれた製品のコンテナを眺めていなければならなくなるのか?

ニューヨークに本社を置くAltana(オルタナ)は、サプライチェーン管理者のための、データと機械学習で現代資本主義の複雑性に対応するインテリジェンスレイヤーになることを目指している。米国時間11月25日、同社は、ロンドンを拠点とするAmadeus Capital Partnersに所属するうAnne Glover(アン・グローバー)氏が主導する700万ドル(約7億3000万円)のシード投資資金の調達を発表した。

このスタートアップは、CEOのEvan Smith(エバン・スミス)氏、CTOのPeter Swartz(ピーター・シュワルツ)氏、COOのRaphael Tehranian(ラファエル・テラニアン)氏の3人によって創設された。全員が2006年に誕生したグローバルサプライチェーンのプラットフォームであるPanjiva(パンジーバ)でともに働いていた経験を持つ。このプラットフォームは10年前にBattery Venturesから資金援助されていたが、2018年の初めにS&P Globalに売却された(PR Newswire記事)。Panjivaの目標は、「グラフ」化したサプライチェーンの情報を管理者に提供することにあった。

そうした直接的な経験が、Altanaにビジョンを与えている。多くの点でPanjivaのビジョンと重なるのだが、最新のテクノロジーとデータ科学によって改良されているようだ。Altanaもまた、管理者に情報と強い回復力を与える、サプライチェーンのナレッジグラフの構築を目指している。

違いはデータの扱い方にある。「私たちがデータ販売の仕事をしていたとき、バリューチェーンの部分でいつも行き詰まっていました」とスミス氏。「顧客は、データに触れることを許してくれません。私たちのデータ管理を信頼していないからです。その他の独自データを扱う企業も、データの管理や転送を任せてはくれせん」。

そこで、あらゆるデータの中央リポジトリになることは考えず、すべてのデータソースの「下流で仕事をする」ことで、企業独自のデータと、彼らがアクセスできるあらゆるデータソースを使って、企業自身が独自にサプライチェーングラフを作れるようにした。

同社が売り込む先は、CFO(最高財務責任者)の管轄になっていることが多い調達部門だ。現在、Altanaの顧客の大半は、政府系クライアントが占めている。たとえば国境警備局だ。そこは「船が到着したときに藁の山から針を探し出すのが仕事です。安全な荷物の中から違法なものを抽出して、法に適った貿易を促進しなければなりません」とスミス氏は話す。

同社の会長はAlan Bersin(アラン・バーシン)氏。米税関および国境警備局の元長官であり、現在は、トランプ政権の対米外国投資委員会でも貿易問題に取り組んできた有名法律事務所Covington & Burling(コビントン・アンド・バーリング)の政策顧問を務めている。

Altanaでは単発の調査やシミュレーションも請け負うが、主要製品の目標は、事業に影響を与えかねない変化を見抜ける実質的な視界をサプライチェーン管理者にもたらし、リアルタイムの警戒態勢を整えることだ。たとえば年間労働監査や環境監査を待って問題点を見つけ出すのではなく、従来よりもずっと早く問題解決ができるよう予測能力を企業に提供したいとAltanaは考えている。

今回の投資にはAmadeus、Schematic Ventures、AlleyCorp、Working Capitalの他に、The Supply Chain Investment Fundも参加している。

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(翻訳:金井哲夫)

AdobeがB2B向け顧客データプラットフォーム開発を発表、2021年前半に製品化

顧客データプラットフォーム(CDP)の概念は比較的新しいものだ。これまでは、さまざまなチャネルから個々の消費者に関するデータをスーパーレコードとして収集することに主眼が置かれていたが、理論的にはこれらすべての詳細な情報に基づいて、より意味のあるコンテンツを提供したり、よりカスタマイズされた体験を提供したりすることができる。Adobe(アドビ)は米国時間11月24日、この手のデータ統合が不足している主要市場であるB2B(Business to Business)の顧客向けに、そのような製品を作成する意向を発表した。

実際、この製品を担当することになったアドビのMarketo Engage製品マーケティング担当ディレクターであるBrian Glover(ブライアン・グローバー)氏によると、この種の営業はより複雑で、B2Bの営業やマーケティングチームはCDPを渇望しているという。

「私たちはこの数年間、Marketo EngageをAdobe Experience Cloudに統合することに費やしてきました。現在、私たちが行っていることは、次世代の新しい補完的なB2B製品をExperienceプラットフォーム上に構築することであり、その第1弾がB2B向けのCDP製品です」とグローバー氏は話してくれた。

グローバー氏によると、B2B営業には通常、購買グループが関与しているため、CDPを適応させるには独自の難しさがあるという。つまり、その過程における様々な人々の異なる役割に合わせて、メッセージをカスタマイズする必要があるということだ。

個人消費者は通常、自分が欲しいものをわかっているので、購入の意思決定を促して購入を完了させることができる。しかしB2Bセールスは通常、異なるレベルの調達が関与し、より長く、より複雑なものになる。たとえばテクノロジーの販売では、最高情報責任者(CIO)をはじめ、そのテクノロジーを使用するグループ、部門、部署、財務部門、法務部門などが関与する場合がある。また提案依頼書(RFP)が必要な場合もあり、販売サイクルは数カ月から数年におよぶこともある。

アドビはこのような販売でも、またその過程が複雑ならなおのこと、個人向け販売で使用するのと同じカスタマイズされたメッセージングアプローチを使用することができるはずだ、と考えている。B2Bのマーケティング担当者はいま、組織内にデータが分散しているという点で、B2Cのマーケティング担当者と同じ問題に直面している。

「B2Bでは購買グループやアカウントが複雑になることで、データ管理の問題がさらに深刻になります。なぜなら最終的には顧客データに接続する必要があるだけでなく、アカウントデータにも接続して、2つのデータをまとめられるようにする必要があるからです」とグローバー氏は説明する。

購買サイクルにおける各個人のより完全なイメージを構築することで、グローバー氏がいうように、アカウント全体のパンくずをまとめ始めることができるというわけだ。

顧客関係管理(CRM)はこのような複雑性に向けて構築されたものではないので、B2Bのセールスとマーケティングをサポートするために構築されたCDPのような専門のツールが求められていると、グローバー氏は考えている。

アドビはこの製品について初期の顧客と協力して作業を行っており、2020年12月末までにはベータ版に移行し、来年前半にはGA版を完成させる予定だという。

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(翻訳:TechCrunch Japan)

コーディングは口述で行う時代へ、Serenadeが2.2億円のシード投資を調達

数年前、Serenade(セレネード)の共同創設者Matt Wiethoff(マット・ウィートホフ)氏がQuora(クオーラ)の開発者だったころ、手が反復性のストレス障害と診断され、プログラムコードのタイピングができなくなった。そこで彼ともう1人の共同創設者Tommy MacMilliam(トミー・マクミリアム)氏は、AIを使って手を使わずに口述でコードが書けるツールを開発しようと決意。そうしてSerenadeが誕生した。

米国時間11月24日、同社はAmplify PartnersとNeoの主導による210万ドル(約2億2000万円)のシード投資を発表した。同時に、初の市販版製品となるSerenade Pro(セレネード・プロ)の発表も行なった。

「Serenadeは、コンピューターにダウンロードして使用するアプリです。Visual Studio CodeやIntelliJといった既存のエディターに統合すれば、あとは口でコードをいうだけです」と共同創設者のマクミリアム氏は私に話した。そこからは同スタートアップのAIエンジンが主導権を握り、口でいったことを文法上正しいコードに変換してくれる。

汎用の音声テキスト変換エンジンはすでに数多く出回っているが、コード入力の必要性に的を絞ってチューンされたものは見たことがないと彼は話す。非常に狭い市場を狙った製品に見えるかもしれないが、この使用事例は、そうしたテクノロジーを怪我を負っていない開発者も利用する時代の出発点に過ぎないと創設者たちは語る。

「私たちのビジョンでは、これがまさにプログラミングの未来なのです。機械学習によって、コーディングはこれまでになく早く簡単になりました。そして私たちのAIは、プログラミングに付き物の機械的な手作業を大幅に減らします。キーボードのショートカットや言語の細かい文法を覚える手間もなく、アイデアを自然な形で表現することに専念できます。それを私たちの機械学習が、あなたに代わって実際のコードに仕上げるのです」とマクミリアム氏は説明してくれた。

このスタートアップの従業員は現在5人だが、新製品の発売と新規の資金調達の力を借りて、2021年中には15〜20人に増やしたいと考えている。この会社を立ち上げるとき、彼らは多様性を大変に重視したとマクミリアム氏はいう。

「私たちの多様化戦略は、起業プロセス全体に行き渡っています。多様性がまず第一にあるのだと私は思っています。そのため、外へ出て、素晴らしい人たちと会うよう心がけています。世間には、素晴らしい人たちがたくさんいます。私たちの仕事は、Serenadeで働くことの素晴しさを彼らにわかってもらうことです」と彼は話す。彼らは、個人的な人脈を超えたさまざまな人材源に働きかけて多様な候補者グループを掘り出す。その後、多様性の高い従業員構成を築くという目標に沿った候補者との面接方法やスキルセットの審査方法を考える。

同社は、自分たちがコーディングをキーボードから口述に移行させるための手段だと自認している。今回の投資は、ユーザーのためのコミュニティを構築しつつ製品の開発を続ける資金となる。「私たちは、声でコーディングすることの価値を、どうしたらうまく説明できるか、どのようにデモをまとめ、どのようにこの製品に長けた人たちのコミュニティを構築して、それ(声のほうが早くコーディングできること)を示すべきかを、これから考えていきます」と彼は話していた。

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画像クレジット:Ledi Nuge / Getty Images

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(翻訳:金井哲夫)

24時間経ち消えたはずのTwitterフリートを後から見ることができるバグが判明

Twitterもようやく 、ユーザーが消えるコンテンツの投稿を試せるソーシャルメディアとなった。TwitterがFleets(フリート)と呼ぶその機能は、モバイルユーザーが写真や動画にテキストを加えて、24時間後に消える短いストーリー(未訳記事)を投稿できるようにする機能だ。

しかし、あるバグによってフリートが適切に削除されず、24時間の期限が切れたあとでも、ずっとアクセス可能になっていた。このバグの詳細は、機能提供開始から1週間も経たない米国時間11月21日に、一連のツイートとして投稿された。

このバグによって、ユーザーのフリートが読まれたことも、誰によってそれが行われたのかも通知されることなく、誰でもユーザーのフリートにアクセスしダウンロードできることができる。つまり、このバグを悪用することで有効期限が切れた後に、ユーザーのフリートがアーカイブされる可能性があるのだ。

このためには開発者APIを介してTwitterのバックエンドシステムと対話するように設計されたアプリを使用する。返されるのは、サーバからのフリートのリストだ。各フリートには独自のダイレクトURLがあり、それをブラウザで開くと、画像またはビデオとしてフリートがロードされる。しかし、24時間経過した後でも、サーバーはTwitterアプリのビューからすでに消えているへのリンクを返すのだ。

Twitterに対して問い合わせを行ったところ、広報担当者は現在修正中だと回答した。「一部のフリートのメディアURLが、技術的な回避手段を通じて、24時間経過後もアクセスできてしまうバグの存在は認知しています。私たちは修正に取り組んでいて、ほどなく修正版が公開される筈です」。

Twitterは、この修正によってフリートが正しく期限切れになることを認め、それでも個別のフリートは最大30日間はサーバーから削除しないと述べた。さらにあるフリートがルール違反を犯していた場合には、そのフリートをさらに長期間保存するだろうとも語った。私たちも、期限が切れた後でも、まだ直接 URLを使ってフリートを読み込むことができることを確認した。

フリートは慎重に。

Chrome開発チームよありがとう!今度のアップデートで軽く、速くなるぞ

2008年にGoogle Chrome(クローム)が登場して以来(未訳記事)、それは常に私の生活に寄り添ってきた。実際、Chromeのローンチは、私が当時働いていたスタートアップを、初めてTechCrunchに取り上げてもらう役に立った(未訳記事)。

私たちは祝杯をあげ、Chromeは輝いていた。私たちは初日からのファンだった。

しかし、時間が経つにつれて、Chromeは少し遅くなり、少し重くなり、そして少し悪化して、かつてのロマンスはすっぱいものとなり始めた。

この劣化はGoogle検索で起きたことと似ていた。そこでは非常に良いアイデアが機能性、スピード、ユーザーの幸せを犠牲にして、ゆっくりとより多くのお金を稼ぎ出すものに変わっていった。その進化の自然な成り行きの詳細はここに(CNBC記事)。

私は短気な子供のようなので、Chromeに起きたことに当惑させられてきた(使うために1ドルも支払ったことがないソフトウェアではあるが)。問題点をはっきりさせるために、何年もの間、Chromeに対して発した文句を1つか2つのツイートにまとめようとしたが、結局5月以降の少なくとも9つの例を見つけて私はうんざりした気持ちになった(12345、6、 789)。話を先に進めることにしよう。

一体、Chromeに何が起きてしまったのだろう?私にはわからない。時間が経つにつれて、RAMの使用量、処理の遅れ、そして一般的な使いにくさが増していった。しかし、G Suiteの世界に住んでいた私には、Chromeの世界に留まることは合理的だった……そのため私は我慢していた。

だがその我慢も、もう不要になるのかもしれない。今週Googleは、もうすぐ行われるChromeアップデートに関する詳細を発表した。この内容読み通すことで、想像される現実の世界への影響は本当に素晴らしいもの。我らがGoogle(グーグル)は、ブラウザをより速く、メモリ使用量を軽く、スマートにする方法を見つけるために、そのコードを深く掘り下げたようだ。

私はとても興奮している。

何がやってくるのだろう?グーグルによるより一般ユーザー向けに行われたブログ投稿ではなく、GoogleのChromiumブログからその内容を抜き出そう(この一連のアップデートに対する私の注意を引いてくれたVergeへは強く感謝したい)、ここに示したのはあくまでも私が気にしている内容だ(各引用文中で太字になっている部分はTechCrunchによるもの)。

多くのタブを開いている場合でも、タスクを完了するためには、それらの一部にしか注目していない可能性があります。今回のリリース以降、関心のあるタブをすばやく表示するために、Chromeはパソコンのリソースを積極的に管理します ―― タブを何百個も開いたままにしておくことが可能になります ―― このため作業を中断したところから再開することが可能になります。

このリリースでは、タブスロットリング(バックグラウンドのタブの消費リソースを抑える)、オクルージョントラッキング(表示されていないタブの消費リソースを抑える)、バック / フォワードキャッシュに対して、Chrome がリソースを理解および管理する方法が改善されました。そのため必要なときに必要な情報をすばやく取得できるようになります。

Googleよ、これは文字通り私のことだ。信じられないものを見たようだ。ありがとう。

バックグラウンドタブがシステムリソースをどのように使用しているかを調査し、JavaScriptタイマーがバックグラウンドタブの作業の40%以上を占めていることがわかりました。ブラウザをより効率的にするには、それらのCPUと消費電力への影響を減らすことが重要です。M87以降は、バックグラウンドタブにおけるJavaScript タイマーのウェイクアップを1分に1回に調整しています(開発者向け文書)。これにより、CPU使用率を最大5分の1に削減し、内部テストによればバッテリ寿命を1.25時間伸ばすことができました。

世界が再び動き始めたら、この作業に参加した全員にランチを御馳走したいくらいだ。

次に、これまではChrome OSとMacには追加されていたオクルージョントラッキング(開発者向け文書)をWindowsにも取り込みました 。この機能はChromeがどのウィンドウやタブが実際に表示されているのかを知るための機能です。この情報によって、Chromeは最小化しているタブではなく、実際に使用しているタブのリソースを最適化することができます。これによりChrome の起動速度が最大25%、ページの読み込みが7%高速になり、メモリ使用量も削減されます。

いいぞ、その通りだ。

ウェブサイトを訪問し、別のページに移動するためにリンクをクリックした後で、そこが求めていたページではなかったことに気がつき『戻る』ボタンを押したことが何回ありますか?【略】Chrome 87では、バック / フォワードキャッシュがそうしたバック / フォワードナビゲーションの20%が瞬時に実行されるようにします。近い将来には、さらなる改善と開発者の支援を通じてこの数字を50%に増やす予定です。

これが必要だということに気がついてはいなかったが、確かにこれは必要だ。それを早く使いたい。

ともあれ、Chromeの内部についてのこの短い記事を書きながら、私は新しく改良されたChromeに対する強い興奮を抑えることができない。ある程度使ってみて、さらにレポートするつもりだが、とにもかくにもやったぜ!という気持ちだ。

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画像クレジット:Jaap Arriens/NurPhoto / Getty Images

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(翻訳:sako)

iOS 14がホーム画面カスタマイズに対応、「ショートカット」アプリの機能を修正

Apple(アップル)はiOS 14の次期リリースで、アプリのショートカット機能を変更する予定だ。iOS 14.3ベータ2では、iPhoneのホーム画面でアプリ「ショートカット」をタップしても表示されなくなる。つまり、iOS 14で、お気に入りのアプリのカスタムアイコンを作成したユーザーは、アプリが起動する前にショートカットアプリが先に開くステップで煩わされなくなる。

この変更は、MacStoriesのファウンダーであるFederico Viticci(フェデリコ・ヴィッチ)氏が発見した(Twitter投稿)。

Apple Terminalのツイートでは、このアップデートにより、アプリが開くと小さなポップアップが表示されるが、ショートカットアプリの完全な起動が省略されている実際の様子が紹介されている。

この変更はわずかなものではあるが、iOS 14のリリース時にホーム画面をカスタマイズした人には歓迎されるだろう。

2020年9月にリリースされたiOS 14は、インターフェイスに関してここ数年で最大級のアップデートだった。ユーザーはようやく、あまり使われていないアプリをAppライブラリに追いやったり、カスタマイズ可能なウィジェットをホーム画面に追加したりして、ホーム画面を好きなようにカスタマイズできるようになった。ウィジェットは本来、次の予定やToDo、今日の天気といった重要な情報をホーム画面に直接表示できるようになっていたが、すぐにもっと多くの情報を表示するために使われるようになった。

WidgetsmithやColor Widgetsといったウィジェット作成アプリにより、フォント、サイズ、色などを選択することで、自分のウィジェットをデザインできるようになった。ユーザーはユーザーはこれらのツールを使って、特定の写真を選んでホーム画面にピン留めすることもできる。

さらなるカスタマイズとしてアップルのアプリ「ショートカット」を使って自分の好きなアプリアイコンを作成するという、これまでも可能だったがあまり利用されていなかったトリックを使う。このやや面倒なやり方は、TikTokユーザーによって詳細に説明された(未訳記事)が、これがホーム画面のカスタマイズブームに火をつけた。簡単に説明すると、このトリックは、アプリ「ショートカット」の機能を使って任意にアプリに自分で用意したアイコンを割り当てるというものだ。

これにより壁紙、カスタムウィジェット、ひと握りのアイコンだけで構成される自分好みのホーム画面にマッチしたアイコンを作成できるようになった。

しかし、カスタムアイコンに対するユーザーの不満の1つが、アプリを起動するためにタップすると、その前にアプリ「ショートカット」が一度起動してしまうことだった。それは、やはりうざったい。

アップルは「ショートカット」の問題に取り組んでいるようだ。iOS 14.3のベータ版では、アプリは直接開く。

アップルがユーザーにウィジェットのラベルを隠すことを許してくれさえすれば、我々は喜んでその設定をするだろうが、残念ながら、その変更は進んでいないようだ(Twitter投稿)。

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画像クレジット:Contrast/Launch Center Pro

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(翻訳:TechCrunch Japan)

こだわり生産者が集うオンライン直売所「食べチョク」がAndroid版アプリを正式リリース

こだわり生産者が集うオンライン直売所「食べチョク」が「Android版アプリ」を正式リリース

こだわり生産者が集うオンライン直売所「食べチョク」運営のビビッドガーデンは11月19日、Android版アプリの正式リリースを発表した。iOS版は8月にリリース済み。

また、Android版アプリのリリースを記念して「アプリ(iOS・Android)ダウンロードキャンペーン」を11月30日まで実施する。詳細は、キャンペーンページを参照。

Android版・iOS版アプリとも、旬の食材に関する最新情報や新たなキャンペーンがスタートした際、また発送状況がプッシュ通知でユーザーに届くため、リアルタイムでさまざまな情報に気づきやすくなる。また、生産者に直接質問や感想を送れる投稿機能や商品をお気に入り登録できる機能などを搭載している。

こだわり生産者が集うオンライン直売所「食べチョク」が「Android版アプリ」を正式リリース

ビビッドガーデンによると、2020年8月のiOS版アプリのリリース以降、食べチョクサイトのスマートフォンからのページ閲覧率が72.8%から86.3%に増えていることを受け、Android版アプリのリリースに至ったという。iOS版アプリリリース直前(2020年6月8日-7月7日)の1ヵ月間と直近1ヵ月間(2020年10月17日-11月16日)の食べチョクサイトのスマートフォンからの閲覧率を比較した。

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カテゴリー:フードテック
タグ:食べチョクビビッドガーデン日本(国・地域)