Facebook、今年下半期に広告の大幅改革を実施―現在の27種類を半減へ

Facebookはさきほどメンローパークの本社でプレスイベントを開催し、広告の種類を大幅に減らして広告システムを簡素化する計画を発表した。

広告プロダクト・マネージャーのFidji Simoによれば、Facebookは広告出稿プロセスを簡単でわかりやすいものに改良したいのだという。Simoは「現在Facebookには27種類の広告がある。どれをとってもそれ自身としてはすばらしいプロダクトだが、残念ながら全体としてはあまりに複雑なシステムになっている」と認めた。

これはつまり広告主が複雑さに恐れをなしたり敬遠したりする可能性があるということだ。Facebookのビジョンは、広告主が「何者で、何を伝えたいのか、何を達成したいのか」を告げるだけでシステムが最適な広告ユニットを選択できるようにすることだという。

少々わかりにくいが、Facebookは広告の料金決定のシステムを変えるつもりはないらしい。プレスイベントの会場からその点について質問があり、Andrew Bosworthは「現行の競争入札による料金決定プロセスはいっさい変更されない」と答えた。Simoは「改革は広告フォーマットを簡素化すること、あらゆる種類の広告でもっとも効果の高いスポンサード記事を表示すること、広告表示の一貫性を高めること、という3つの分野になる」と説明した。

たとえばFacebookは独立した広告としてのQuestionsを廃止する代わりに通常のFacebookページ広告に質問機能を追加する。広告ページに割引セールのサイトへのリンクを掲載するだけで足りるので割引セール広告も廃止する。またFacebookページ広告にページ広告自体とページの「いいね!」広告、ページのコメント広告と3種類あったのをページ広告に一本化し、Facebookシステムがソーシャル・コンテキストを判断して自動的に適切な位置に広告を表示する(下のスクリーンショットはその例)。

こうした広告システムの変更の大部分は今年の第3ないし第4四半期に実施されるという。ただし一部はそれより早く実施される。

Facebookはさきほど公式ブログに記事を詳細を解説する記事を発表した。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


抗議運動激化のトルコでエルドアン首相が「ソーシャル・メディアは最悪の社会の脅威」と非難―Twitterユーザー25人逮捕

トルコの当局は抗議活動参加者25人をTwitterを使ったという容疑で逮捕した。トルコ全土で抗議活動が激化し警察との衝突が繰り返される中、火曜の夜にはネット市民が「嘘の情報を広めた」廉で大量に逮捕された。激しい批判にさらされているレジェップ・タイイップ・エルドアン首相は「ソーシャル・メディアは社会の最悪の脅威だ。Twitterは嘘を広めている良い例だ」と述べた。

トルコの民主化活動家にとってソーシャル・メデイアは官製マスコミの沈黙を打ち破るための主要なツールとなっている。「トルコのメディアは恥じ入るべきだ。この48時間、市民が苦闘を続けている間、トルコのマスコミは一切そのことを報道しなかった。恥を知れと言いたい」とトルコの著名な映画監督、Fatih Akinは述べた。

実際、この週末に国営新聞、Sabahの一面を飾ったのは「禁煙キャンペーンの功績で首相が賞をもらった」などという記事で、世界のマスコミのトップニュースになった全国的な抗議行動の広がりにはまったく触れられていなかった。

VineのビデオとInstagram写真を下にエンベッドした。大規模な学生の抗議行動と警察の強硬な鎮圧が記録されている。


[photo link]

ニューヨーク大学の博士課程の院生、Pablo BarberáとMegan Metzgerの調査によれば、エジプトの抗議活動などの例とは異なり、関連するツイートのほとんど(90%)はトルコ国内から発信されているという。つまり、トルコの抗議活動では、ソーシャル・メディアを利用しているのは活動参加者自身であり、国外の支援者ではないということだ。

一方で、悪名高いAnonymousやSyrian Electronic Armyといったハッカー集団もトルコ政府機関を攻撃しているという未確認情報もある。

われわれは今後も事態の展開をフォローしていく。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


TweetDeckファウンダーのDodsworthがTwitterから離脱。TweetDeckの将来は?!

TweetDeckのファウンダーであるIain Dodsworthが、Twitter社を去った。TwitterがTweetDeckを買収してから2年が経ち、Dodsworthとしては「何か新しいことを始めるタイミングだ」と感じたそうだ。

Dodsworthの離脱により、Twitter社によるTweetDeckの扱いはどのように変わってくるのだろうか。少し前には、iPhone、Android、およびAIR版の開発を停止している。WindowsおよびMac向けのネイティブアプリケーションはまだ提供されているが、今後はウェブ版に注力していくと言っていた。

そのような流れの中、DodsworthがTwitter社を離れることとなったわけだ。TweetDeckは消滅するのではないかと考える人が増えるのも当然のことだろうと思う。たとえばReuterのソーシャルメディア部門のエディターで、Circaの編集長に就任することとなったAnthony De Rosaも「@TweetDeckの将来は一層暗くなったんじゃないかな」とツイートしている。しかしTwitterのニュース部門マネージャーのErica Andersonは、GuardianからSharath Bulusuを引きぬいてTweetDeck担当のプロダクトマネージャーにアサインしており、今後も注力していく予定だとツイートしている(ちなみにBulusuの採用は半月ほど前にアナウンスされている)。

ツイートの中でAndersonは「TweetDeckの重要性は重々認識していますよ」と記している。Twitterの広報部によれば、本件についてとくに追加すべき内容はないとのことだ。

Update:TweetDeckに関わるエンジニアの募集も行われているようだ。

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(翻訳:Maeda, H)


Facebook、Twitterにならってページと個人プロフィールにアカウント認証を導入

Facebookは先ほど、アカウントの認証機能の提供を開始した。これは影響力の大きいFacebookページおよびプロフィールについて、真正なユーザーによって所有されていることをFacebookが保証するものだ。これがTwitterの認証アカウントのコピーであるのは明らかで、個人ないし企業が真正であることを表示するために青いチェックマークが使われている点まで同じだ。チェックマークはページそのものに表示されるだけでなく、検索結果その他あらゆる場所に表示される。

現在、認証はフォロワー数が多く、影響力の大きいユーザー(著名人、ジャーナリスト、政府高官、有名ブランド・企業など)のFacebookページに限られている。Facebookによれば、個人のプロフィールの認証機能もすぐに公開されるという〔公開ずみ。アップデート参照〕。

Facebookはヘルプセンターに新たな項目を設け、ページやプロフィールの認証機能が提供されることを説明している。ただし具体的にどのようにして認証が行われるのか具体的な情報はない。チェックマークにマウスを載せると(日本語の場合)「認証済みページ(プロフィール)」というポップアップが表示される。Facebookでは「ユーザー側から認証を求めることはできない」という。Twitterの場合と同様、Facebook側から認証の確認を求めることになるようだ。

われわれはFacebookに対して認証手続きの詳細を取材しているところなので、新しいことが分かり次第フォローする。

Facebookは2012年の2月に一種の認証システムをスタートさせている。このときはユーザーがなんらかの身分証を提出するという方式だった。これはユーザーが実名ではなくニックネームを使う(俳優や作家の場合必要になる)ための手続きの一環だった。しかしこのプログラムで承認されても、そのことはどこにも表示されなかった点が今回の認証とは異なる。

FacebookはTwitterがすでにそうなっているようなメディア、ジャーナリスト、セレブなどの大規模な情報配信のチャンネルになろうと努めている。フォロー機能も昨年取り入れられ、相互承認が必要な友だち関係にならなくても、興味を持った相手の投稿を購読できるようになった。これはFacebookが「現実の知り合いのネットワーク」にとどまらず、放送の代替となるようなマスメディア機能を果たそうとしていることのはっきりした現れといってよい。

Facebookはまた2011年にソーシャルメディアのプロ、MashableのVadim Lavrusikをスカウトしている。Lavrusikは現在ジャーナリストにFacebookを主要な情報配信媒体として利用するよう熱心に働きかけている。認証済みチェックマークはセレブやジャーナリスト本人が(あるいは少なくとも本人が承認したPRチームが)アカウントを運営していることが分かる点で、その情報源としての信頼性と価値を大きくアップすることになる。

アップデート: われわれのJosh Constine記者はつい先ほど「プロフィールが承認済みとなった」という通知を受けた。Joshはこの件については何の要請もしておらず、また特に手続きも要請されなかった。彼のアカウントは通常の個人アカウントだが、フォロワーが17万人と大量であること、ジャーナリストとして著名であることなどから、自動的な承認の対象になったものだろう。Joshのアカウントを訪問あるいは検索すると青いチェックマークが現れる。

〔日本版〕安倍晋三首相のアカウントにも認証済みチェックマークがついていない。現時点では日本では認証機能は未公開のもよう。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


近隣居住者オンリーのソーシャルネットワークを展開するNextdoor、iPhone用アプリケーションを投入

近隣の住人の間でのみ利用できるソーシャルネットワークサービスというのがある。Nextdoorというようなサービスだ。このNextdoorが、iPhone向けのモバイルアプリケーションをリリースした(日本では未公開の様子)。

ネイティブアプリケーションのリリースを行う前から、サンフランシスコ発のNextdoorはなかなかの人気を集めていた。CEOのNirav Toliaに最近インタビューを行ったところ、Nextdoorの利用者は50州に広がり12600の「ご近所」ネットワークを生んでいるのだそうだ。3ヵ月前の段階では、「ご近所」ネットワークの数は8000で、3月後半に10000を超えて順調に成長している様子。

今回のアプリケーション投入はNextdoor利用者にとっては朗報だと言えるだろう。Nextdoor.com利用者の30%は、モバイル環境からのアクセスとなっているのだ。また、新規利用者の招待も、30%程度がモバイルブラウザ経由で行われていたのだそうだ。「この1年間、もっとも多く寄せられた要望が、モバイル用のアプリケーションを作って欲しいというものでした」とToliaは言っている。数ヶ月以内のリリースを目指して、Android版アプリケーションも開発を行なっているところだ。

Toliaは、スマートフォン用アプリケーションの投入により、Nextdoorを巡る世界は大きな変化を遂げるだろうとも言っている。たとえば近所で発生した犯罪などの情報は迅速に広まることとなり(サービスの特徴として、そういう情報を伝えやすいという面はもともと備えている)、あるいはペットがいなくなりましたなどという情報から、自然災害に関する情報まで、いろんな情報を一層効果的に共有できることになると考えている。「手元にカメラと連携する情報伝達デバイスを持っていれば、情報共有の効率ははるかに向上するのです」とToliaは言う。また、アプリケーションが登場したことで、知り合いにメッセージを送るのも簡単になった。

Nextdoorのサービス開始は2011年のことだった。以来、Greylock PartnersBenchmarkDAG VenturesShasta VenturesAllen & CompanyPinnacle Venturesなどの有名どころや、Bezos ExpeditionsGoogle Ventures等から、あわせて4020万ドルの資金を調達している。現在では50名のスタッフをかかえるまでになっている。

iPhoneアプリケーションのスクリーンショットを掲載しておこう(クリックで拡大)。

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(翻訳:Maeda, H)


Flickrが驚きのリニューアル―高解像度、新Androidアプリ、1TB無料ストレージなど

新Flickrはすでにオープンずみだ。

Tumblr買収が公式に確認された当日、Yahooはニューヨークでプレスイベントを開催した。しかしそこでわれわれを驚かせた発表はTumblrではなく、2005年3月に3500万ドルでYahooに買収された写真共有ソーシャル・ネットワークのFlickrの完全リニューアルだった。

今日(米国時間5/20)、Flickrはルック&フィールから機能に至るまで徹底的に改良された。大きく分けるとその焦点は3つの分野になる。まず第1に、UIからテキストや青いリンクが追放され、高解像度の写真がPinterest風のグリッドに配置されるようになった。

第2に、最近のiOS版のアプリで行われたアップデート(これによってアップロード数が25%も急増したという)を取り入れたAndroid版アプリが発表された。これでAndroridユーザーもiOS版と同様の機能を利用できるようになった。

第3に、Flickrは無料ストレージの容量を大幅に拡大した。実際、それは巨大なものになった。Flickrは今やすべてのユーザーに無料で1テラバイトの記憶容量を提供する。Yahooは「1テラバイトの容量を無料で提供するインターネット・サービスは世界で初めてだ」と宣言した。この容量は写真に換算すると53万7731枚になるという。.

新UIでは写真ストリームはグリッドに隙間なく同じ大きさで配置される。Facebookのタイムライン風のヘッダーにユーザーのプロフィールが表示される。上部の左側にPhotostream(写真ストリーム)、Sets(アルバム)、Favorite(お気に入り)にビューを切り替えるボタンがある。

では共有の方法も簡単になった。グリッドの写真をクリックして単独表示にすると下部に共有アイコンが表示される。クリックするとメール、Facebook、Twitter、Pinterest、Tumblrの共有ボタンが表示される。また写真へのリンクもワンクリックで取得できる。

写真の表示のデザインも大きく変わった。背景は黒になり、どの写真もフルスクリーン表示が可能になった。フルスクリーン表示状態でも矢印で前後の写真に簡単に移動できる。

Yahooのモバイルおよび最新プロダクト担当上級副社長のAdam CahanはFlickrには現在8900万のユーザーがおり、80億枚以上の写真がアップロードされているという。これは大変な数だ。

Marissa Mayerは「Yahooで起きている改革のほとんどはユーザーの日常の行動の観察から生まれている」と説明した。それがホームページ、メール、天気予報などユーザーにもっとも身近なプロダクトのの改良に力を入れている理由だという。これらのプロダクトはそれぞれに写真によって機能を強化されている。

Yahooは、Marissa Mayerのイニシアチブの下でFlickrを含めたYahooプラットフォームのリニューアルに成功しつつある。しかし一方で、Flickrが今後収益性を高めることができるのか、そしてもっと重要な点だが、Instagramという怪物と戦えるのかという疑問にはまだ答えが出ていない。

ここでタイミングが興味あるものとなる。Yahooはインターネッで最大のブログ・プラットフォームの一つを買収した。Flickrはブログに対する写真の巨大なリソースだ。ではYahooどのようにしてこの2つの大規模な資産を統合していくつもりだろうか?

Flickrのリニューアルを発表した他に、MayerはYahooが新しいニューヨーク・オフィスを以前ニューヨーク・タイムズの本社だったタイムズ・スクエアのビル内に開設することを発表した。これまでニューヨーク市内の各所に分散していた500人のYahoo社員はこの新オフィスに集中される。ただしTumblrのチームは新おフィルへ移動せず、従来どおりのオフィスで独立に業務を続けるという。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


2005年にスタートしたYouTubeは8歳へ。毎分100時間分のビデオを加えて成長中

YouTubeが8歳になった。もうそんなになるのかと思う人もいれば、もっと昔からあったんじゃないのかと驚く人もいることだろう。サービスがスタートしたのは2005年のことだった。マイケル・ジャクソンの児童に対する性的虐待疑惑について無罪が言い渡され、ランス・アームストロングがツール・ド・フランスで7度目の勝利を収め、そして人気テレビドラマのArrested Developmentが放送されていた時代のことだ。

振り返ってみれば、多くのことが当時とは異なったものとなっている。しかしYouTube成長の勢いというのは当時のまま、変わらないようでもある。YouTubeのアナウンスによれば、YouTubeへの動画アップロードの規模は、毎分100時間分以上となっているそうなのだ。書き間違いではない。毎分100時間分以上がアップロードされているのだ。60秒毎に4日分の動画がアップロードされているということだ。

もちろん、アップロードされているというだけでは、サービスの人気が高まっているということもできまい。供給に応じた需要があるのかどうかも重要な視点だ。YouTubeによれば、月毎の全世界からの閲覧者数は10億人を超えるのだそうだ。これはすなわちインターネットにアクセスできる人の半数程度にもなる数字だ。

成長の様子を示す数値を見ておこう。2年前、YouTubeは毎分48時間分のビデオがアップロードされていると言っていた。そして昨年はこれが72時間になった。そして、今回の数字だ。つまりYouTubeは誕生から8年を経て、未だに成長を続けるプラットフォームであると言うことができる。たとえば若年層が離れ始めているとか、ニッチを目指す新たなサービスに利用者を食われつつあると言われているのとは対照的だと言えるのかもしれない。

またYouTubeは、そのサービスが抱える膨大なアクティブユーザーやコンテンツを活用しようとするスタートアップにとっても注目に値するサービスとなっている。たとえば、Betaworksが展開しようとしている、膨大なビデオをキュレーティングして、モバイル環境における効率的な閲覧環境を提供するTelecastなどが良い例となるだろう。

本稿最後に、YouTubeの公式ブログでの投稿を如何に掲載しておくことにする。

8度目の誕生日を迎えることとなりました。YouTubeを使い、育ててくださったことに深く感謝いたします。投稿していただいたビデオが人々を繋げ、また国境を超えて広がっていき、新しいものを生み出していくのを見るのは、非常に面白い経験でもありました。YouTube上にあるもの全てが皆さんの好みに合致するわけでもないし、あるいは何を意味しているのかわからないものも多くあると思います。しかしそうしたこともありながら、大勢の方がYouTubeを楽しんでくださっています。世界規模で見ても、あるいは個々人の観点から見ても、YouTubeが面白い場所として育つことができたのは、利用者のみなさんのおかげです。皆さん自らが繰り広げる、YouTube上での新しい創造的行為を楽しみにしています。

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(翻訳:Maeda, H)


FacebookはIPOから1年でどう変わったか–12の重要な数字を見る

$FBは$26.25と低迷し、IPO時の$38から相当下げているが、しかし1年前の公開時に比べて企業は大きく成長している。一日のユーザは26%アップ、モバイルの月間ユーザは56%アップ、売上は38%アップだ。先進国では新規登録が枯渇気味だが、成長は順調で天敵も現れず、困難な初年度を無事に生き延びた。

〔以下の各項目のパーセンテージは、とくに記銘のないものは“アップ”を意味します。〕

  • Like(いいね!) – 45億 – 67% – 本年5月の1日平均。2012年8月では27億。
  • 共有コンテンツ数 – 47.5億 – 94% – 本年5月の1日平均。2012年8月では24.5億。

[データと画像はFacebook提供]

Like(いいね!)と共有の増加率はFacebookのユーザ数のそれを上回っており、ユーザのエンゲージメント(参加性)が強いことを表している。Facebookは飽きられつつあるという噂にも反している。Mooreの法則をもじったCEO Zuckerbergの法則によると、人びとの共有数は各年で倍増する。94%はほぼ倍増を意味するから、Markの説は当たっている。この数字の増加は、共有されたコンテンツを見に来るユーザが増えるという意味だから、Facebookの広告収入にとっても重要だ。

そのためFacebookは最近とくに、モバイル体験の参加性アップに努めている。とりわけFacebook Homeは、まだ絶対数は少ないものの、アクティブユーザのFacebook滞留時間を25%上げている。滞留時間が増えれば共有も増える、という算術だ。また人気の高いiOSとAndroidアプリは、HTML5からネイティブアプリに切り替えることによって倍速くなった。これもセッションタイムの増に貢献している。そのほか、コンテンツ特定型のニューズフィードで閲覧密度を高め、 グラフ検索によりデータの付加価値増と(その付加価値への)人びとの貢献度アップを図っている。

iOSとAndroidに関してはモバイルSDKを充実し、いろんなアプリがFacebook上でコンテンツを共有しやすいようにした。Facebookがデベロッパ育成に熱心なのも、そのためだ。デベロッパがwinすればFacebookもwinするという、winwinの関係がある。

  • 月間アクティブユーザ数 – 11.1億 – 23% – 2013年3月。2012年3月では9.01億。
  • 各日アクティブユーザ数 – 6.65億 – 26% – 2013年3月の平均。2012年3月の平均は5.26億。
  • モバイル月間アクティブユーザ数 – 7.51億 – 54% – 2013年3月。2012年3月では4.88億。
  • Instagram – 月間アクティブユーザ数1億 – 2013年2月。

Facebookの新規登録は今でも活発だが、地域によって差がある。2013Q1では、合衆国とカナダでのユーザ一人当たり収益$3.50に対し、インドとブラジルを含む途上国ではわずかに$0.50だ。Facebookのユーザ数が大きく増加しているのは後者の市場だが、増加ぶんがFacebookに持参する新規の‘ユーザ価値’は、したがって年々薄くなっている。

モバイルの成長も、同じ問題を抱える。デスクトップでは最大7つの広告を表示できるFacebookも、モバイルの小さな画面では遠慮しなければならない。だから、デスクトップからモバイルに移行するユーザが増えると、ユーザ一人当たりの広告収入は減る〔広告単価は同じか?〕。デベロッパが自分のアプリを見つけやすくするための、ニューズフィードへの課金にFacebookは期待しているが、アプリのローンチ数と途上国のスマートフォンユーザ数は今後増える一方だから、それは確かに成長市場だ。

しかし全体として見ると、Facebookは立ち上げから9年にして、いまだに強力に成長している。Facebookの、まるで空気や水のような遍在性が持つネットワーク効果は、もはや無敵だ。Facebookを、今の‘万人の万人のためのソーシャルネットワーク’の座から引きずり下ろすためには、何かものすごく画期的なものが必要だ。いまのところは、特定のユースケースを売りにする競合サイトはいくつかあっても、Facebookの、インターネットの住民登記所のような普遍的な性格に勝てるものは見あたらない。Facebookは、Instagramの例に見られるように、若干脅威を感じたものは自分で買ってしまうから、なかなかディスラプトされないし、その支配は今後何年も続くだろう。

  • 地域企業 – 1600万 – 100% – 2013年5月の企業ページ数。2012年6月では800万。
  • 投稿の宣伝(Promoted Posts) – 750万 – 2012年6月から2013年5月までの累積。
  • 売上 – 14.6億ドル – 38% – 2013Q1。2012Q1では10.6億ドル。
  • 広告収入 – 12.5億ドル – 43% – 2013Q1。2012Q1では8.72億ドル。
  • 社員数 – 4900 – 38% – 2013年3月。2012年3月では3,539。
  • 有料ゲームプレーヤー数 – 24%あまり – 2012年3月と2013年3月の対比。

明らかにFacebookは、公開企業になってからお金儲けにまじめに取り組むようになった。ゼロだったモバイルの売上は四半期で$375Mになり、総広告収入の30%を占めるに至った。それは昨年後半に立ち上げたモバイルアプリインストール広告に依るところが大きい。デベロッパが自分のアプリをFacebookのニューズフィードで宣伝すると、広告のリンクがユーザをApple App StoreやGoogle Playストアのダウンロードページへ連れて行くのだ。今やこれらのストアは大量のアプリで渋滞しているが、デベロッパたちは、だからなおさら、Facebookにお金を払って自分のアプリを見つけてもらおうとする。

FacebookのFacebook Exchangeも、広告ビジネスとして順調だ。これはユーザのブラウザの履歴を見て、そのユーザ向きと思われる広告を表示する。Facebookは、企業の通常の広告費のほかに、ターゲット広告のための広告予算も取れるようになった。これに対し、eコマースへの進出ともいえるFacebook Giftsは、あまりうまくいってない。Giftsは成績がよろしくないので、より魅力的なギフト/プレゼント買い物サイトへのオーバホールを迫られている。有料ゲーム等のさや取りも、あまり伸びていない。ゲームのモバイル化で今繁盛しているのは、Apple(iOS)とGoogle(Android)の二大陣営だ。Facebookは、いまいち。

Facebookがグラフ検索に広告を出し始めたことは、投資家を喜ばせるかもしれない。今はFacebookの通常のターゲット広告だが、キーワードターゲットを導入すればGoogleのAdWordsという強敵と互角に戦える。今後は地域企業もますます、ネット志向Web志向になってくるから、(彼らのページのある)Facebookにとっては有利な展開になる。今のところソーシャル広告の活用例が少ないが、でもターゲット性の希薄な印刷広告や電話帳広告からFacebookへの移行の流れが、これからはますます太くなる。

というわけで、これからのFacebookのお金儲けのネタはまだまだある。テレビコマーシャル的な自動再生ビデオ広告はまだやってないし(やるという噂はあるが)、モバイルの広告ネットワークも実験を中断してしまった。個人化〜ターゲット化された広告の再利用が進むと、一部のユーザは不快に思うかもしれないが、売上増には大きく貢献する。広告ネットワークでは、Facebookの無尽蔵な個人データが、よそで表示される広告にも利用されるのだから、自分のサイトやページの物理的な限界が打ち破られ、濡れ手で粟のような広告ビジネスとなる。こういうことを考えると、今のFacebookの株価は実体に対してあまりに低すぎる。

しかもFacebookの場合は、お金儲けに精を出しても本業の“世界を結びつける”仕事が阻害されない。広告は(とくにモバイルで)これからもどんどん増えるが、それはユーザがエンゲージメント意欲を削がれるほどの困惑材料ではない

Facebookは、成長し成熟した。毎年ユーザ数が倍増していたぴちぴちのスタートアップでは、もはやない。しかしその成熟は、まだ円熟にはほど遠い。そのデータとユーザアクションが持つ大きな潜在的付加価値は、まだ十分に掘り起こされていない。IPOを無難に切り抜け、ユーザ体験を損なうことはまったくなかったが、世界の基盤的ユーティリティとなった今とこれからは、直接的な金儲けよりも、そのコミュニティの長期的な健康に注力することによって、人びとの人生そのものをシリアスなビジネスに変えていけるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Google+の写真機能、大幅強化―全自動で色調・露出補正、GIF、パノラマ、HDR、 グループ写真の合成などを実行

Google+の重要なセールスポイントは写真だったが、I/Oカンファレンスで発表されたGoogle+のリニューアルでも写真に重点が置かれていた。

今回Googleが発表したGoogle+写真のアップグレードには昨年11月に買収したNik Softwareのテクノロジーが多用されている。画像の補正と共有の自動化だ。たとえばホワイトバランスや肌色の調整、エッジのシャープ化、ノイズ除去などがワンクリックで自動的にできるようになった。画像処理はすべてクラウド上で実行される。

GoogleのVic Gundotraが事前のわれわれに取材で対して語った(そしてI/Oでも繰り返した)ところによれば、写真というのはもはや「撮影」するものではなく「作り上げる」ものなのだという。ユーザーは写真のハードとソフトに何千ドルも投じているが、写真を整理し、補正する作業は依然として高度に労働集約的で時間のかかる作業だ。「しかし普通のユーザーにはそんな時間がない。それならGoogleのデータセンターがユーザーのデジタル暗室になればどうだろう?」とGundotraは言う。

Googleが今回ローンチしたのはユーザーがアップロードしたデータを解析して、ユーザーにさまざまなフィードバックを提供する仕組みだ。ひどいブレや重複している写真などには印をつけて注意を促す。露出不足の写真は修正する。有名なランドマークが写っている良い写真があればチェックする。顔を認識して笑っているかどうか、ユーザーのGoogle+サークルに含まれている人物かどうかを判断する。これまでユーザーが何時間もかけていた写真の整理がクラウド上で文字通り数秒のうちに処理されてしまう。

そこでGoogle+システムは緑を鮮やかに、肌を魅力的に、湖をブルーにし、コントラストを強くし、等々の画像処理を自動的に行う。またフラッシュによる人物の赤目も自動的に修正してくれる。ユーザーはこうした補正処理を一括して適用することも、個別のフィルタだけを適用することもできる。

すべて非破壊処理なので元の画像ファイルはオリジナルの状態に保たれる。ユーザーはオリジナルと補正後の画像をワンタッチで往復して比較ができる。Googleは今や全ユーザーに無料で15GBの記憶容量を提供しているのでユーザーはフルサイズの画像を大量にアップロードできる。

オートAwesome機能

アニメの人気を反映してGoogle+チームはGIFファイルの制作もサポートすることにしたが、その手法がなかなかユニークだ。Awesomeと名付けられたシステムはアニメに合成可能な一連の写真を見つけ出して自動的にGIFファイルを作成する。Gundotoraは「ユーザーがバーストモードであれ手動であれ短時間に連射した写真があれば、自動的にアニメを作成できる。システムは背景が動いていないこともチェックする」と述べた。

オート“Awesome機能はGIFファイルを作るだけではない。人物が笑っている写真を集めて切り貼りし、全員が笑っているグループ写真を合成したり、風景写真の場合、継ぎ合わせてパノラマ写真を作れる また露出ブラケット撮影した写真があればHDR写真を合成することもできる。しかもこうした処理はGoogleの巨大データセンター内で実行されるので非常に短時間ですむ。

以上の機能はすでに公開ずみで、Googleはユーザーの既存の写真からいろいろすばらしい写真をせっせと作っているところだ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


注目のプライベート・ソーシャルネットワーク分野にディズニーが参入。写真やビデオを編集共有する「Story」、米国で公開中

大規模ソーシャルネットワークであるFacebookに対抗する形で、プライベートな情報共有を実現しようとするサービスがまた登場してきた。但し今回は「スタートアップ」ではない。メディア界の巨人であるディズニーが参入してきたのだ。ディズニーはそもそも「ストーリー」との親和性が高いと言えるだろう。そうしたイメージも背景に、ゲームやサイト、「Where’s My Water?」、「Temple Run: Brave」、「Club Penguin」などの仮想現実風アプリケーションで注目を集めるディズニーのInteractive部門が、名前もそのままずばりのStoryという思い出管理ツールをリリースした。

このアプリケーションは、まずiPhoneアプリケーションとして登場してきた(訳注:今のところ、日本では扱っていないようです)。iPhoneで撮影した写真やビデオをアルバム化して、友だちと共有できるようにするアプリケーションだ。但し、初期状態ではすべてのデータがプライベートとして扱われる。また、共有する前にキャプション、説明文、一連のデータに適用するテーマやレイアウトを指定することもできる。コンテンツはiCloudにも保存することができるので、所有する他のAppleデバイスで処理することも簡単に行える。

尚、写真や動画をアルバム化するアプリケーションは、これまでにもいろいろなものが登場してきている。実際のところ、Appleの標準アプリケーションでもある種のアルバム化を行うことができる。ただ、ディズニーのアプリケーションを利用すれば、撮影の時間と場所を判断して、自動的に分類してくれるのだ。

デジタルで保存した記録には、日付や時刻、そして位置情報なども付随していることが多い。Colorは少々データの扱いを間違ってしまった感じがあるが、FlockClusterTracksFlayvrMoment.meEverpixなど多数がさまざまな機能を提供して人気を集めている。

また、Storyには付随するデジタル情報を活用するだけでなく、いろいろと情報を付け加えたりするカスタマイズ機能も搭載されている。その点で言えばMosaicSimplePrints、あるいはKeepShotなどと似ているとも言える。現在のところ、Storyでは作成したアルバムの印刷をオーダーすることはできない。しかしDisney InteractiveでEngineering部門のSenior Directorを務めるScott Gerlachは、将来的には何らかのサービスを追加する予定であると述べている。

「Storyのベータテスト段階時点から、綺麗に印刷したアウトプットがあれば、保管用ないしプレゼント用などにぜひ購入したいという声がありました」とGerlachは言っている。「さまざまな目的に利用できるように、いろいろなオプションを考えて行きたいと思っています」とのこと。写真を使ったガジェットのようなものも想定しているようだ。

そうしたオプションを備えれば、さまざまなアイテムがアプリケーション内販売の形で提供さえっることになるのだろう。その他にも様々なテーマを利用できる有料オプションなどの準備も進めている様子。とりあえず現在のところは無料で、広告表示もない形で提供されている。

Storyの使い方は非常に簡単だ。Storyが自動的に作成したアルバムの編集作業は、ボタンタップひとつで行える。写真、ビデオ、テキスト情報を追加したり、またはアルバムのテーマを変更したりすることもできる。登録済みの写真などをクリックすると、そこにキャプションを加えたり、サイズの変更を行ったり、あるいは削除してしまうこともできる。さらにドラッグ&ドロップで画像の位置などを変更することもできる。これはKleiner Perkinsが出資していたErlyがウェブ上で展開していたサービスにおけるインタフェースを思い起こさせるものだ。ちなみにErlyは2012年3月、Airtimeに売却されている。

Storyで「ストーリー」の作成が完了すれば、メールで家族や友人に通知することができる。あるいはFacebookに投稿して共有することもできる。またウェブに埋め込むこともできるようになっている。

不満があるとすれば、いくらでも投入できる資源がありそうなのに、やや中途半端な段階でリリースしたという点についてだろう。たとえばStoryはiPadで使った方が楽しめると思う。しかしiPad版やAndroid版はまだ存在しないのだ。またプリントアウトサービスの提供や、他のアプリケーションには標準で搭載されていることの多い写真加工機能やステッカー機能などがないのも寂しい。

しかしDisneyも不備については重々承知で、Storyを徐々に家族ないし親しい友人間向けの「マイクロソーシャルネットワーク」ツールとして進化させていこうと考えている。「ソーシャル面やコラボレーションの面での進化を考えています」とGerlachも言っている。コメント機能や「いいね!」風の機能、ないし共有アルバムなどを実装して、FamiliarTweekabooなどのような機能も加えていくのだろう。

とりあえず今のところは、このStoryも他の類似アプリケーションに比べて大いに優れているというわけでもない。いずれの面でも突出した機能を実現しているわけでもない。フォトブックを作ろうと考えたり、プライベートな、家族で利用するソーシャルネットワークが欲しいと考えているのなら、他にもいろいろと使い勝手の良い物がありそうだ。今後に期待したい。

Storyはこちらから入手できる。

(訳注:日本語版はまだありませんが、注目分野へのディズニーの参入ということで訳出しておきました)。

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(翻訳:Maeda, H)


Facebook Home、Google Playランキングで見る限りは人気は急「降下」中

他記事にも出てきているようにFacebook Homeの人気がいまひとつ上がらない。FacebookのCEOであるMark Zuckerbergが「次世代のFacebook」として投入したものだ。アプリケーションストア分析サービスの報告を見ても、Google Playでのランキングは登場時に話題を集めたとき以来、着実に低下し続けている。Facebook自体のアクティブユーザーは10億を超えているものの、Facebook Homeのダウンロード数は木曜日のアナウンス時点で100万程度であるとのことだった。またAT&TはFacebook Home搭載のHTC Firstの価格を99ドルから99セントに大幅値下げした。

いろいろなデータからわかるのは、Facebook Homeが苦戦を続けているらしいということだ。ユーザー獲得がなかなか進まない状況なのだ。

アプリケーションは、4月12日にGoogle Playで公開された。サポートデバイスはごく限られたもので、HTC One X、HTC One X+、Samsung Galaxy III、そしてGalaxy Note IIだった。HTC Firstには、予めFacebook Homeが搭載され、アプリケーションのリリースと同時に発売されることとなった。少しして、HTC OneおよびGalaxy S4でも利用できるようになった

予め言っておけば、こうして一部の機種でしか利用できなかったのも普及を妨げる一因とはなったのだろう。

いずれにせよ、Facebook Homeが、ダウンロード可能な国々のストアで最高の成績をおさめたのが4月24日だった。しかしそこから主要マーケットで徐々にランキングを落としてきているのだ。すなわち、まず話題になっているアプリケーションに多くの利用者が注目したものの、癖のあるものであるという情報が広まり、新たに導入しようと考える人が減っていったのだろうと思われる。

App Annieのデータにも、人気上昇と下降の様子が現れている。公開されるとすぐにFacebook Homeはアメリカ国内における全体順位で72位まで上昇した。これが4月の16日だ。4月の23日までには8ヵ国でトップ100入りする成績をおさめた(ノルウェイ、シンガポール、カナダ、デンマーク、オーストラリア、香港、ハンガリー、イギリス)。そしてトップ500には38ヵ国で入り込んでいた。しかしそれから4月末に向けてランクを落とし始め、トップ500に入っているのは29ヵ国で、トップ100を記録している場所はなくなってしまった。

以降、いずれのマーケットでもまだトップ100への返り咲きを果たすことができずにいる。

Distimoの分析でも同様の結果が出ているだ。4月末(4/29)の調査では、Facebook Homeはルクセンブルクにて、最高の83位の位置にいて、ポルトガルでは477位だった。しかしこの段階で既に、ランキングを落としつつあるのだ。

下の表は、Facebook Homeの4月29日段階でのランクと、それが4月24日からどのように変化したかを示すものだ。ランクの変動幅は各国の順位を示すバーの上に小さな数字で記されている。

そしてさらに数日後(5/8)、Distimoは状況がさらに悪くなっているということを発見した。フランス、ドイツ、ブラジル、およびアルゼンチン等の主要国では全体ランキングの500位からも脱落している。

そして上位に位置する国の数はさらに減りつつあるのが現状だ(下の表と上の表では国の数がかなり違ってきていることがお分かりいただけるだろう)。

アメリカ、ドイツ、オーストラリアのみを対象として折れ線グラフにも示してみた。

App Annieの調査でも順位の下落が顕著となっている。5月10日の段階で、Facebook Homeが上位500位に入っている国は19しかない。それらの中における最高位はノルウェイの191位で、トップ100には遠く及ばないような状況となっているのだ。

たいていの国では300位ないし400位あたりにいるようだ。たとえばアメリカでの順位は338位となっている。

復活はあるのか?

このような現状を見る限り、Facebook Homeは「ヒット」とは遠い状況にあるといえるだろう。

少し前にFacebook Homeの状況についてFacebook自体が論じていた中で、「100万程度のダウンロード数」ということをアナウンスしていた。しかしそれはあくまでダウンロード数のことであり、アクティブユーザーの話ではなかった。ここまでに示してきたデータを見る限り、ダウンロード数すらも思い通りに伸びていかない状況となってしまいそうだ。

但し、Homeを使っている人のエンゲージメント率は確かに高まっている。先のFacebookからの発表記事によれば、Homeの利用者の間ではFacebookの利用時間が全体で25%伸びたのだとのこと。細かくみるとコメントや「いいね!」が25%の伸び、チャットの利用率が7%、そしてメッセージの利用率も10%伸びているのだそうだ。

ただ、現段階での目標はダウンロードしてくれる人を増やすことだろう。そしてもちろん、それを使ってもらえるようにしなければならない。Facebookも、もちろんその方向で考えており、アイコンドック(ホーム画面の下部に、よく利用するアイコンを登録しておく機能)を追加したり、Dash Barという機能でチャットの相手を見つけやすくなる機能などを搭載することとした。またこれまでの方針を変更し、ホーム画面の代替物としてではなく、既存システムの上で動作するレイヤー型のアプリケーションとしての方向も目指しているようだ。これにより、利用者がFacebook Homeの導入までに行ったカスタマイズなどが消え去ってしまうこともなくなる。

Facebookの方針転換を含む変更が「間に合う」のかどうかは今後を見てみないとわからない。もしかするとFacebook Homeについてネガティブな評価をしているアーリーアダプターたちが、期待を失い、そして興味をなくしてしまうこともあるかも知れない。

原文へ

(翻訳:Maeda, H)


最初のFacebook Home組み込みスマートフォン、HTC FirstにAT&Tが販売終了との噂

HTCのFacebook Homeを組み込みんだAndroidスマートフォン、FirstがAT&Tからデビューしたのは先月のことだが、早くも製品として大失敗という声が上がっている。BGRのZach Epsteinによれば、HTC Firstの売れ行きがあまりに不振なため、AT&Tは近く販売を中止し、売れ残りはHTCに返品することを決めたという。

この報道が事実なら(AT&T、HTC、Facebookに確認を求めたが、本稿執筆時点ではいずれも回答なし)、AT&Tは「契約上の義務を果たすために」今後一定期間はFirstの店頭展示を続けるが、その後は販売を中止するという。

しかしいったいFirstはどのくらい不振なのだろう? Epsteinは「HTC Status(ChaCha)の発売後1月時点と比較してもさらに売れ行きが悪い」とツイートしている。ちなみにStatusというのはHTCの最初のFacebook携帯の試みだ。ブラックベリー風のデザインで、QWERTYキーボードの下にFacebookサイトを呼び出す専用ボタンがついている。一方、Facebook HomeのAndroidアプリはFirstよりいっそう出来が悪く、その悪評がFirstの足を引っ張っている面もある。いずれにしても決して満足できる状況にないのは確かだ。

もしAT&TがFirstの販売を中止するようなことになると、他国での販売計画にも影響が出そうだ。HTCのCEO、Peter ChouはFacebook Homeの発表イベントで、フランスのOrangeとイギリスのEEからこの夏発売されると述べていた。

率直に言えば、Firstがスマートフォン・ユーザーから熱狂的支持を受けていないと聞いてもあまり驚きは感じない。先週、AT&TはFirstの価格を99ドルからわずか0.99ドルに大幅値下げした。発表後1月しか経っていない新製品にしては異例の動きに「売れ行きが相当悪いのだろう」という声が上がった。さてFirstの不振の原因はハードウェアとして凡庸だったところにあるのか、それともFacebook Homeにあるのか?  ユーザーも専門家もそろってFacebookの独自ランチャー、Homeへの興味を失いつつある現状を考えると、原因は後者だと考えざるをえない。

この情報の真偽については現在さらに確認の努力を続けている。ただAT&Tが「販売を中止する」という噂が流れたStatusの販売がまだ続いている例もあるのでFirstの運命も予断を許さない。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook <A


最初のFacebook Home組み込みスマートフォン、HTC FirstにAT&Tが販売終了との噂

HTCのFacebook Homeを組み込みんだAndroidスマートフォン、FirstがAT&Tからデビューしたのは先月のことだが、早くも製品として大失敗という声が上がっている。BGRのZach Epsteinによれば、HTC Firstの売れ行きがあまりに不振なため、AT&Tは近く販売を中止し、売れ残りはHTCに返品することを決めたという。

この報道が事実なら(AT&T、HTC、Facebookに確認を求めたが、本稿執筆時点ではいずれも回答なし)、AT&Tは「契約上の義務を果たすために」今後一定期間はFirstの店頭展示を続けるが、その後は販売を中止するという。

しかしいったいFirstはどのくらい不振なのだろう? Epsteinは「HTC Status(ChaCha)の発売後1月時点と比較してもさらに売れ行きが悪い」とツイートしている。ちなみにStatusというのはHTCの最初のFacebook携帯の試みだ。ブラックベリー風のデザインで、QWERTYキーボードの下にFacebookサイトを呼び出す専用ボタンがついている。一方、Facebook HomeのAndroidアプリはFirstよりいっそう出来が悪く、その悪評がFirstの足を引っ張っている面もある。いずれにしても決して満足できる状況にないのは確かだ。

もしAT&TがFirstの販売を中止するようなことになると、他国での販売計画にも影響が出そうだ。HTCのCEO、Peter ChouはFacebook Homeの発表イベントで、フランスのOrangeとイギリスのEEからこの夏発売されると述べていた。

率直に言えば、Firstがスマートフォン・ユーザーから熱狂的支持を受けていないと聞いてもあまり驚きは感じない。先週、AT&TはFirstの価格を99ドルからわずか0.99ドルに大幅値下げした。発表後1月しか経っていない新製品にしては異例の動きに「売れ行きが相当悪いのだろう」という声が上がった。さてFirstの不振の原因はハードウェアとして凡庸だったところにあるのか、それともFacebook Homeにあるのか?  ユーザーも専門家もそろってFacebookの独自ランチャー、Homeへの興味を失いつつある現状を考えると、原因は後者だと考えざるをえない。

この情報の真偽については現在さらに確認の努力を続けている。ただAT&Tが「販売を中止する」という噂が流れたStatusの販売がまだ続いている例もあるのでFirstの運命も予断を許さない。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook <A


Facebookスマホの出足は鈍い?―AT&TはHTC Firstの価格を99ドルから99セントに大幅値下げ

FacebookがFacebook Homeの普及を助けるためにさらに努力が必要だと感じたのかもしれない。あるいはAT&TとHTCが売上をもう少し伸ばしたかったのかもしれない。いずれにしても、デビューからまだ1と月たっていないのに、最初のFacebookスマホ、HTC Firstの価格が99ドルから0.99セントへと引き下げられた(AT&Tとの契約が必要)。標準のAndroidと高速LTE接続機能が備わった携帯にしてはお買い得だ。

Facebookは私の取材に対して「“われわれはAT&Tの決定を歓迎している。Facebook Mobileのページでも新価格を告知している。AT&TはHTCとSamsung Galaxy S4についても特別割引キャンペーンを実施中だ。だからこの値下げはFirstの売れ行きとは直接関係ない。あくまでキャリヤ側の販売努力だ。どんな携帯も時間がやがて値下がりする」と答えた。

Facebookは「Facebook Homeを搭載した独自携帯の開発に関して他のメーカーとも引き続き協力している」としているのでHTC Firstが最後のFacebook携帯になるわけではないだろう。しかし、HTC Firstについての私の最大の不満はカメラがしょぼいことだったが、その欠点を帳消しにするほどの人気は得ていないようだ。5メガピクセルのカメラは暗いところに弱い上に起動に手間がかかりシャッターチャンスを逃しやすい。

独自のAndroidアプリのHomeの方もダウンロード数は100万に届いていない。とすればHomeがデフォールトで組み込まれたAndroid携帯を99ドル出して買うユーザーはそれよりだいぶ少なかっただろうと推定できる。しかしHomeは今後改善が進むはずだ。ユーザーはHomeのUIが「非直感的」であることに強い不満を抱いているが、昨日も書いたように、Fcebookは毎月のアップデートで早急に対処するはずだ。特にホームスクリーンからアプリのフォルダをすっかり隠してしまうのを止めるべきだと思う。

HomeのUIが改良されればHTCはカメラを改良した新しいFirstを出すだろう。そうなれば売れ行きも上向きになるだろう。それにFacebookは新しいCMを準備したほうがよい。最初のFirstとHomeのCMはストーリーにむやみに邪魔が入る奇妙なものだった。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Facebook Home、既存システムの代替としてではなく、その上で動作する「レイヤー」として生まれ変わるべき

「Androidはどこへ行った?」。Facebook Homeのレビュー時によく出てくる文句だ。一所懸命にウィジェットの設定を行ったホーム画面が消えてしまい、呆然とする人が多いのだ。Facebookが自前のHome画面をヒットさせたいと思うのならば、利用者それぞれがそれまでに構築した画面にもすぐアクセスできるようにしておく必要があると思う。Facebookも利用者の声は気になるはずだ。現在のようにトレードオフ関係を提供するのではなく、両立的なFacebook Homeを提供するようにすべきだと考えるが如何だろうか。

Facebookの主張としては、Homeとは「世界をアプリケーション経由ではなく、人間を通して見つめる、全く新しいエクスペリエンスを提供する」ものだ。しかしこの「新しいエクスペリエンス」が、それまでの利用者の行為を無にしてしまうことに、多くの利用者が当惑している。アプリケーションの置き場所を考えて、フォルダ毎に整理して、最初の画面に表示するアプリケーションを注意深く選んだはずだった。常に表示して欲しい情報を提供してくれるウィジェットも、場所を探してきちんと配置したはずだった。Facebook Homeを利用するために、そうしたすべての努力をなかったことにしても良いと考える人は少ないはずなのだ。

幸いなことに、FacebookはHomeを毎月アップデートするとアナウンスしている。最初のアップデートは5月12日になる予定だ。いろいろと追加すると面白そうな機能は思いつく。しかし何かを追加する前に、まずはきっちりと地歩を固めるところから始めてもらいたいと思うのだ。

よりオープンな環境を目指すべき

利用者の感想を知るために、Facebook Homeに関する多くのレビューを読んでみた。ジャーナリストやテック系の人々は、私自身を含めて、カバーフィードとチャットヘッドに注目している。こうした人々はインストール時に複雑な設定をする必要があっても別に苦にしない人々だ。しかし、一般の人はFacebook Homeをインストールした瞬間から、慣れ親しんだAndroid環境を失ってしまって混乱してしまっているようなのだ。

もちろん、Facebook Homeを気に入っている人はいる。最初は驚いてもすぐに慣れたと言っている人も多い。しかしGoogle Playには1つ星のレビューも溢れているのだ。いくつかレビューを見てみよう(利用者の声をそのまま紹介している)。

  • 直感的な操作ができない。ごちゃごちゃしてとても使いにくくなってしまった。結局4、5時間でアンインストール。従来のホームスクリーンに簡単に戻れるようになるのでなければ、もう決して再インストールすることはない。Victoria Wiley
  • スマートフォンが乗っ取られてしまった感じ。とても使い勝手の悪い新しいOSに変わってしまったような気がする。joe smith
  • ウィジェットはどこに消えてしまったんだ? 全くもって使えない。David Marner
  • これまでの設定は何もかも全て消えてしまう。J Erickson

こうした感想や、ここでは取り上げなかった同種の意見を見る限り、Facebook Homeは、従来の環境との切り替えをもっとうまくやる必要があることがわかる。「Complete Action Using」(標準をFacebook Homeに切り替える)というようなメッセージが出ても、たいていの人は何のことかわからず、あるいは判断せずに処理をすすめてしまう。ホーム画面が切り替わってしまうことを、もう少し丁寧に説明すべきだと思う。また、Facebook Homeをインストールして、その環境を使うことに設定したにしても、使えるようになった機能の説明だけを提供するのではなく、さまざまな方向から変更点を説明して、元に戻すための情報も提供すべきだと思うのだ。

利用者の苦労を無にしてはいけない

Facebook Homeではウィジェットがなく、またアプリケーションフォルダには未対応となっている。もちろんこうした状態はすぐにも改善されることと思う。FacebookのProduct部門DirectorのAdam Mosseriは「フォルダーやウィジェットなど、当初から導入したいと考えていながらできなかった機能も多くあります。しかし次々にアップデートしていくことが既定路線です。すぐにみなさんの期待に応じた機能が実装されるはずです」と述べている。

ホーム画面に新しい仕組みを導入しているので、現状のまま進むならばウィジェットやフォルダについても独自の方式で実装していくことになるのだろう。しかしそのようなスタイルでは利用者の不満はおさまらないと思われる。利用者が行なってきたカスタマイズを台無しにするようなアプローチでは、世の中に認められることとはならないだろう。

すなわちFacebookはなんとかして新しいFacebook Homeと、従来型のウィジェット処理システムおよびフォルダ機能の両立を目指していくことが必要となる。このためには全く新しいホーム画面というスタンスから、既存のシステムの上に乗るある種のレイヤー型サービスとして完全に生まれ変わることが必要となる。必要に応じてFacebook Homeを消して、従来のホーム画面や、これまでに行なってきたカスタマイズ画面が利用できるようになるのが理想だ。従来のフォルダやウィジェットは、新しいHomeの「引き出し」に入れておいて、必要な際に取り出して利用するというスタイルを採用しても、利用者にとっては非常に使いやすいものとなるだろう。

現在のところ、カバーフィードの画面で左スワイプするとFacebookメッセンジャーが表示され、右スワイプで利用したアプリケーションの一覧画面になる。そして上スワイプでよく使うアプリケーションが表示されるようになっている。ここに下スワイプを加えるべきだと思うのだ。表示すべきはもちろんFacebook Home以前から使っていたホーム画面だ。あるいは上スワイプで従来のホームに戻っても良いかもしれない。

こうした修正が成されれば、Facebook Homeはより多くの人に受け入れられ、そしてFacebookの利用時間を大幅に伸ばす人も出てくるだろう。Facebook Home以前から使っていた環境を捨てなくて良いとなれば、導入にあたっての障壁も消え去ることとなる。現在の50万ないし100万ダウンロードという数字を大幅に塗り替え、新しい環境を楽しむ人も増えるに違いない。アプリケーションではなくて、人を通して世界と繋がるというコンセプトが気に入っている人は多い。但し、そういう人もアプリケーションを捨てようとまでは考えていないことを、Facebookは認識すべきだと思う。

[Image Credits: Marcio Jose Sanchez / AP, Dashburst]

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(翻訳:Maeda, H)


自転車シェアサービスを展開するSocial Bicycles、事業拡大のために110万ドルの資金を調達

自転車共有サービスを展開しているSocial Bicyclesをご存知だろうか。このSocial Bicycleがこの度、さらなる業務展開を行うために、110万ドルの資金を調達した。ちなみにSocial BicyclesはRyan Rzepeckiが指揮を執る企業だ。

ラウンドをリードしたのはNew York AngelsのDavid Roseで、Esther Dyson、Amol Sarva、そしてKarl Ulrichも参加している。David RoseおよびBrad Higginsは取締役に就任する。

サービスを開始したのは2011年のことだった。当初はKickstarterプロジェクトとして始まった。そして12月にサンフランシスコ空港地域でもサービスを開始。翌3月にはUniversity of Buffaloにもサービスを展開している。

以来、Social Bicyclesはニュージャージー州のホーボーケン(Hoboken)における自転車シェアシステムの構築をサポートしている。またフロリダ州のセントピーターズバーグ(St. Petersburg)にてもサービスを展開するために、300台の自転車を調達しているところだ。

自転車にはGPSシステムが内蔵され、ロック解除は携帯電話を利用して行う仕組みとなっている。自転車はたいていの場所に乗り捨てることができ、必要な場所で登録自転車を見つければいつでもアプリケーション経由からロックを外して利用することができる。こうした仕組みにより、貴重な歩行者スペースを奪ってしまう自転車共有のためのハブを用意する必要もなく、システムを運用できるようになっている。

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(翻訳:Maeda, H)


Instagram、v3.5をリリース―自分の写真に写っている人(モノ)を自由にタグづけ、「あなたの写っている写真」で公開

今日(米国時間5/2)、Instagramは新しい写真へのタグ付け機能をリリースした。タグ付けはFacebookの初期の爆発的成長を支えた重要な要素だ。

今回アップデートされたv3.5(iOS版、Android版)では、ユーザーが写した写真に入っているどんな人物(あるいはブランド)でも自由にタグづけできるようになった。タグづけされた写真はその相手のページの「あなたが写っている写真」セクションに自動的に表示され、一般公開される。自分がタグ付けされると通知がプッシュされる。自分がタグづけされた写真が公開される前に自分の承認を必要とするように設定することもできる。

[注:v3.5は順次公開中なのでユーザーによってはまだダウンロード可能になっていないかもしれない。(7:59現在、日本版Play Storeではv3.4.1のままとなっている)]

新しい「あなたの写っている写真」セクションは5月16日まではユーザー本人しか見ることができない。これは自分が撮影した過去の写真をタグ付けしたり、他のユーザーがタグづけした自分の写真を検討して、必要ならそのうちの一部だけに承認を与えるなど、新機能に慣れる準備の時間を与えるためだ。

写真のタグづけとそれが通知されることはユーザーのInstagram利用を増大させるだろう。新しい「あなたの写っている写真」セクションは個人だけでなく、企業やブランドがInstagramで自己のイメージを管理する手段を与える。誰が、いつ、どんな製品をタグづけしたかのデータは企業にとって非常に有益な情報だ。

友だちがタグづけされた写真ストリームを眺めるのはFacebookでも非常に人気のある中毒性の高い活動だ。今回Instagramでも同様のことができるようになったのはいってみれば新たな金鉱を掘り当てたようなものだ。

新しい写真タグの使い方

iOSまたはAndroidでv3.5をインストールしたら、プロフィール・ページを開いて「あなたの写っている写真」をチェックしてみよう。あなたがタグ付けされた写真はすべてここに表示される。あるいは公開前に承認が必要な設定にしてある場合は、承認を求める写真が表示される。めったにタグづけされないユーザーの場合、自動的に承認する設定でもよいかもしれないが、大量のタグ付けを受けるような企業や著名人の場合、承認制にしておいたほうが安全だろう。Instagramのプライバシー管理についてはHelp Centerを参照。

自分がタグ付けされている写真を眺めて、承認するかどうか決定した後で、このセクションは一般公開もできるようになる。これはFacebookがタイムライン機能を取り入れたときに、ユーザーに自分の過去の記事や写真を検討する時間を与えたのと似ている。5月16日以降、「あなたの写っている写真」セクションは公開のプロフィールに表示されるようになる(公開する写真がなくても表示される)。

写真をアップロードするときに人物や製品をタップしてタグづけができる。また過去に撮影した写真に対しても同様にタグ付けできる。新しいタグ付け機能では、単にフォローしている相手やFacebookの友だちだけでなく、誰であろうと何であろうと写真に写っている対象をタグづけできる。ただしタグづけできるのはあくまで自分が撮った写真だけで、他のユーザーの写真にタグ付けすることはできない。

誰かの写真に自分がタグ付けされると通知が来て、その写真を(フォローしていない相手だろうと、非公開設定だろうと)見ることができる。その写真が自分のプロフィールページで公開されたくない場合、タグ付けされたユーザーはタグを削除したり、公開を承認しないことができる。また問題が深刻な場合は運営者に通知ができる。

将来は写真グラフになる?

自分がタグ付けされたという通知が来れば、たいていのユーザーはすぐにInstagramをチェックしに行くだろう。これはFacebookを急成長させた手法同じ、非常に巧みなバイラル戦術だ。Instagramにはすでに1億人のユーザーがいるが、新機能のおかげで利用はさらに活発になるはずだ。また自分がどのようにタグ付けされているか知りたいので新たにInstagramを使いはじめるユーザーも出るだろう。

私の取材に対してInstagramは「この機能を長期的にマネタイズにどう生かしていくか、まだはっきりしたことは考えていない」と答えた。しかし人物や製品に対するタグ付け情報がやがて何らかの形で広告のベースとなることは疑いない。

海に沈む夕陽やラテ・アートは見て美しいが、本当にユーザーを惹きつけ利用の中心となるのはやはり人物だ。「あなたの写っている写真」の公開でInstagramはますますユーザーの写真ライフの中心的役割を果たすようになるだろう。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


LinkedInは新機能を多数追加して変身中―プロフィールに写真、ビデオ、パワポが追加可能に

今日(米国時間5/1)、LinkedInはまたアップデートを行ったことを発表した。これはLinkedinが最近実施中の大幅な改良の一環で、ユーザーの滞在時間を延長するためにさまざまな新機能が追加されている。

今回のアップデートはプロフィール・ページが中心で、ユーザーは履歴に加えて写真、ビデオ、パワーポイントのプレゼンを追加し、他のユーザーからのコメントも受け付けることができるようになった。

アップデートは今日から全ユーザーに順次公開される。

またLinkedinはさらなるソーシャル化を進めている。広報担当者によれば、近くユーザーはリンクを送って自分のプロフィールを見てもらったり、プロフィールの一部、履歴やプレゼンを共有することもできるようになるという。

これまでLinkedinのプロフィール・ページはユーザーの職業、専門が何であろうとまったく同じフォーマットで表示されていた。今回のアップデートで、ユーザーが建築家であれば設計した建物のダイナミックな写真を掲載できるし、テクノロジーの専門家であれば、最近の業績へのリンクやプレゼンのスライドを含めることができる。プロのためにネットワークといってもプロにはそれぞれ異なる専門分野があるのだからこれは非常に役に立つ改良だ。

またこれによってLinkedInは企業ページを掲載するという新しい分野に参入できる。つまりAbout.meFlavors.meGetHiredGrouptalentHireArtBraveNewTalentResumUpなどの有力なライバルとなるかもしれない。

最近の一連のLinkedinのアップデートには、ContactsiPhoneとAndroidアプリ検索エンジンなどの改良、ステータス投稿での@mentionのサポートKlout風の推薦採用担当者向けページのリニューアルなどがある。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


6秒動画のVine、アップデート版を公開。「@」メンション及びフロントカメラも利用可能に

大人気の6秒ビデオ作成アプリケーションのVineがアップデートをリリースしている。なかなか重大な部分にかかわるアップデートだ。まず前面カメラが使えるようになった。しかもVineビデオ撮影中にカメラを切り替えることができるようになっている。また、ビデオ投稿時やコメント投稿時にメンションボタンを押して「@」を出して、目的の人物に投稿したことを通知できるようにもなった。

新たな機能を試してみたのだが、なるほど本格的映画作品のような効果を狙うことができそうだ。

また、ユーザー検索機能も強化され、Twitterのハンドルを指定して友人を探すこともできるようになった。いろいろとあるが、ともかく今回のアップデートで最も大きなものはフロントカメラのサポートということになるだろう。最新版はこちらからダウンロードできる。

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(翻訳:Maeda, H)


LinkedIn、シンガポールでも利用者数100万を突破(現地人口の20%が利用中)

LinkedInがアナウンスしたところによれば、シンガポールでの利用者が100万人を突破したそうだ。人口500万人のうちの20%が利用しているということになる。あるいは労働人口および学生のうち70%ほどがLinkedIn上にアカウントを持っていることになるのだそうだ。

LinkedInはシンガポールにアジア太平洋地域のHQを設置しており、100万名突破は東南アジアではマレーシア(利用者100万人ほど)、インドネシアおよびフィリピン(いずれも150万人ほど)に続き4番目となる。他にアジア太平洋地域100万人を超えているのはオーストラリア(400万人)、インド(1900万人)、そして中国(300万人)となっている。

シンガポールはビジネスおよび金融のハブとしての役割を担っており、LinkedIn利用者の急増も納得の行くところだ。他の東南アジア地域でも利用者数は伸びてきており、テック系やオンラインサービスにとって有望な市場であることを示している。Brand24.co.idの調査によれば、中でもインドネシアにおけるソーシャルネットワークの利用率が非常に高い様子。ツイート数のうちでインドネシアが占める割合は2.4%にのぼり、またFacebook上でも、ジャカルタでの利用者数は世界中の都市のなかで2番目となっているそうだ。Mary Meekerによれば、インドネシアでは2012年にインターネット利用者が58%も伸びたのだとのこと。これを上回るのは中国とインドだけという状況だ。

シンガポールにおけるLinkedIn利用者はIT、銀行、金融サービス、オイルおよびエネルギー、教育関連の人が多いようだ。フォロワーが多いインターナショナル企業はStandard Chartered Bank、Hewlett-Packard、Google、Solutions for Emerging Asia、およびIBMとなっている。

ちなみにLinkedInによると、全世界で見ると毎秒2名以上がLinkedInに登録していて、これまでに2億人以上がメンバーとなっているのだそうだ。

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(翻訳:Maeda, H)