360度でない360度カメラRyloはソフトウェアでいろんなトリックを提供

Ryloは、360度カメラで撮った画像や映像を、後からソフトウェアで必要な形に整える。今日(米国時間4/19)同社はそのアプリと、カメラと、カメラのエフェクトに新しい機能を加え、同社の、本当は360度カメラでない360度カメラを、もっとおもしろいものにしようとしている。

アクションカメラとして使おうとすると、360度カメラにはそれに向いてない部分がいくつかある。たとえばカメラを胸に装着したら、撮った映像の約半分は使えないことを覚悟するだろう。そんなときのために、Ryloのカメラには180度モードがある。このモードで撮ると解像度と画質が良くなる、と同社は言っている。

実際、YouTubeがVR180モードを導入して以来、180度ビデオはいろんな記事でも取り上げられるようになった。その目標は、クリエイターがすべてのワークフローを再発明しなくても、もっと良い没入的なフォーマットを作れることだ。Ryloの単眼レンズでは3Dは無理だが、しかし同社のねらいは、VRヘッドセット用のコンテンツではなく、ふつうのレターボックスフォーマットによりパンチを効かせることだ。

このカメラのタイムラプスモードでは、“モーションブラー(動きのぼかし)”(下図)というクールなエフェクトがあって、パーフェクトなモンタージュを作れる。

またBluetoothによるリモートキャプチャという、360度カメラらしい機能もあり、アプリからリモートで映像の収録をon/offできる。撮影中にユーザーがモードの切り替えをできるから、いちいちカメラに触らなくても、スナップ写真モードから180度モードへ、などの切り替えができる。

いずれも、画期的と言うほどのアップグレードではないけど、この独特でおもしろい球面カメラがどんどん良くなっていることを、示している。アップデートは同社のAndroidとiOSアプリで今日から有効になる。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

GoProがカメラのレンズとセンサーをサードパーティのメーカーにライセンスして活路を見いだす

GoProが今日(米国時間3/22)、電子機器メーカーJabilとの複数年の契約を発表した。Jabilは警察のボディカメラやビデオ会議用機器など、いろいろな製品にGoProの技術を利用する気だ。両社の合意により、JabilはGoProのデザインと知財をライセンスして、承認されたサードパーティ製品に使用する。他社がGoProのパーツで製品を作るのはこれが初めてだが、今回その製品にGoProのブランド表記はない。

GoProは、2014年リリースのGoPro Hero4のころからJabilと協働している。Jabilはアメリカ国籍のメーカー企業だが、23か国に工場など90の事業所がある。今回の合意の財務的条件は公表されていない。

Jabil OpticsのVP Irv Steinが発表声明の中で、“市場からの初期のフィードバックによれば、スマートホームや軍、消防、警察、救難、警備などの分野で、エンタープライズクラスのアクションカメラへの強力な需要があることが示されている”、と述べている。しかし今回の契約は、始まりにすぎない。

GoProのCTO Sandor Barnaは、ビデオ会議やロボティクス、自動運転車などの分野にGoProがレンズと画像センサーを供給できる機会を見ている。

GoProは今後、アクションカメラ市場にとらわれずに、いろんな分野でそのブランドを生かしていく気のようだ。今回の合意では、デジタル画像技術や消費者製品を含む一定範囲のGoPro製品がライセンスされる。ただしアクションカメラは合意の対象外で、契約はGoProの製品と競合しない製品のみをカバーする。

GoProの株価は5ドル未満という記録的な安値をキープしており、同社は会社の存続のために苦闘している。最近はドローン部門の大半をレイオフし、改良された新製品を出したばかりなのに、早くも業績が危うくなっている。だから、今回のように技術をライセンスするという新しい商機が、GoProを立て直すかもしれない。GoProのアクションカメラが市場で最良の製品であることは誰も否定しないが、会社は価値を失い続けている。パートナーを介してそのブランドを有効活用し、新市場に進出しようとするのは、賢明な動きだ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

GoProが会社売却を決めたとの報道に株価やや戻す

GoProは会社の売却先を探しているらしい。CNBCの報道によれば、同社は買い手を探すためにJP Morganと契約したという。この記事の執筆時点で、GoProの時価総額は10億ドル弱だ。会社売却を決断したというニュースに株価はややアップした

今日のGoPro株は値動きが激しかった。市場が開く直前に GoProは「今年の売上は予想を下回る見込みであり、社員の20%をレイオフする」と発表した。GoProの市場オープン前の取引は停止され、マーケットが開くと同時に株価は33%ダウンした。しかし数時間後にやや戻した。

会社の売却先を探しているというニュースで株価は多少のジャンプを見せたが、昨日の終値を依然大きく下回っている。

今のところ、果たして売却が成功するかどうか明らかでない。同社は市場に出ている中で最良のアクション・カメラを作っているし、ブランド力も高い。にもかかわらず、そこから意味のある結果を引き出すことに失敗している。このままGoProの株価が下がり続けるなら、買収金額は10億ドルをだいぶ下回るだろう。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

GoProアクションカメラをアップデート―Hero5のBlack、Sessionが登場

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

GoProの新製品発表会場は海抜850メートル、カリフォルニアとネバダの州境にまたがるシエラネバダ山脈の麓という最高のロケーションだった。本来はウィンター・リゾートなのでまだ雪はなかったが、GoProの新製品がこの冬のスキー、スケートボードのシーズンを狙っているのははっきりしていた。

今回のプレスイベントの注目の的はもちろん長らく噂になっていたKarmaドローンだった。しかしGoProのビジネの主要な柱であるアクション・カメラ自体も新製品が公開された。GoProはしばらく前からアクションカメラの代名詞になっている。今回Hero5 BlackとSessionが発表されるまで、GoProのフラグシップモデルのカメラは新製品の発表が途絶えていた。

27235382_hero5_black_45_master

Hero 5シリーズはは2種類が発売される。Black(399ドル)とSession(299ドル)だ。 Blackのレンズ横には2インチのタッチスクリーンがあり、その分サイズが大きい。しかしカメラそのものは両者はほとんど同一だ。

Hero5は両バージョンとも防水だ。防水性能は標準のケースのままで水深10mクリアしているという。エクストリーム・スポーツのファンには間違いなく歓迎される新機能だろう。GoProではSessionカメラを「GoPro史上もっともタフなカメラ」だと主張している。

  1. gopro-event-2016-12.jpg

    OLYMPUS DIGITAL CAMERA
  2. gopro-event-2016-11.jpg

    OLYMPUS DIGITAL CAMERA
  3. gopro-event-2016-13.jpg

    OLYMPUS DIGITAL CAMERA
  4. gopro-event-2016-10.jpg

    OLYMPUS DIGITAL CAMERA
  5. gopro-event-2016-9.jpg

    OLYMPUS DIGITAL CAMERA
  6. gopro-event-2016-5.jpg

    OLYMPUS DIGITAL CAMERA
  7. gopro-event-2016-4.jpg

    OLYMPUS DIGITAL CAMERA
  8. gopro-event-2016-3.jpg

    OLYMPUS DIGITAL CAMERA
  9. gopro-event-2016-14.jpg

    OLYMPUS DIGITAL CAMERA

動画撮影は4K、30フレームで、12メガピクセルの静止画が撮影できる。画像はカメラが充電モードになると自動アップロードされる。大きな特長として新モデルには音声コントロールが内蔵されている(7ヶ国語対応)。広角レンズを備え、物理的ボタンは一つだけと単純。Hero5 BlackにはRAW撮影モードがある。

3台のマイクを装備しており、アクティブ・ノイズ・キャンセリングが利用できる。風切音なども大きく低減され「ビデオ同様にオーディオも高品質になった」という。

新モデルは既存の各種マウントと互換性がある。別記事で紹介したドローンのKarmaとHero5にはGPSが組み込まれている。Hero5では歓迎すべきアップデートがいくつも行われているが、全体としてみると2年間のブランクを埋めるにしては地味な改良となった印象だ。

  1. gopro-event-2016-1.jpg

    OLYMPUS DIGITAL CAMERA
  2. gopro-event-2016-2.jpg

    OLYMPUS DIGITAL CAMERA
  3. gopro-event-2016-16.jpg

    OLYMPUS DIGITAL CAMERA

〔日本版〕GoProの日本語サイトから注文可能。発売は10月23日。フラグシップモデルのHero5 Blackは4万7000円。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

GoProドローン、デビューは9月19日に決定

battle-drones

ドローンとカメラの連携で何ができるのか。GoProが自らの解を示す日が近づいてきた。公式リリースが9月19日に決まったとアナウンスがあったのだ。名前はKarma(カルマ)で、ティーザービデオも公開されている。ずいぶん前にアナウンスはされていて、発売開始スケジュールが遅れていたものだ。

最初にKaramaについてアナウンスしたのは2015年5月のことだった。CodeカンファレンスにてGoProのCEOであるNick Woodmanが、ドローンの開発を行なっているというようなことを発表したのだった。そして10月になって、下の予告映像が発表された。ここからさらに進化しているのだろう。しかし下の映像の段階でもさすがにアクションカメラメーカー自らが自信をもってリリースしたものだけに、十分に画質面や安定性で十分な機能を持つように見える。

さらにKarmaの外観であるとする写真も流れている。ただしこれについて、公式な確認はまだ得られていない。しかしリーク画像を見る限りは本物らしく見えるスマートな外観をしている。言うなればGoProカメラを接続して利用する電動式ジンバルマウントといった感じだろうか。

公式な情報は9月19日よりGoPro.comで公開されるのだとのこと。GoProがドローンの世界に何を持ち込むつもりなのか、ようやく明らかになるわけだ。

原文へ

(翻訳:Maeda, H

Garminより、GoProクローン風アクションカメラ登場

cmgpv2gv5u7qnpesfmha

いまひとつ、Garminらしさに欠けるような気がするのだがどうだろうか。なんの話かといえば、Garminよりリリースされたアクションカメラの話だ。個人用ナビゲーションシステムで大いに成長した同社が送り出す最新アクションカメラは、あまりにもGoProに似ているように思うのだ。

名前をVirb Ultra 30といい、4Kビデオを撮影でき、音声コマンドにも対応している。「オーケー、Garmin」に続いて指示をすれば、録画の開始や停止、あるいはインデックス付けなどを行うことができるのだ。

Garminが送り出した前世代のアクションカメラ同様に、さまざまなセンサーが搭載されていて、録画中にさまざまなデータを同時に記録するようになっている。搭載されているのは気圧、加速度、方位、ジャイロスコープ、そしてGPSなどで、現場での状況を客観的に示すことができるようになっているわけだ。速度、ペース、高度、重力加速度、継続時間、進んだ距離、水平・垂直移動距離などのパフォーマンスデータを表示させることができる。

外見は(繰り返しになるが)GoProそっくりだ。ケースの外見はもちろん、マウントの設計もよく似ている。ちょっと見てみるだけだと、GoProのアクセサリーがそのまま使えそうにも思える。

Virb Ultra 30は販売開始となっていて、価格は500ドルだ。この価格も、2年前に登場したGoPro Hero 4 Blackと同じくらいになっている。

すこし嫌味な書き方になってしまったが、GoProの人気を見れば、同じようなプロダクトを出すというのは、戦略的には正しいことだとも言えるのだろう。Amazonにも模倣品がたくさんあるし、Alibabaにももちろん存在する。GoProクローン風プロダクトは世の中に多数存在する。すなわち需要があるということではあるわけだ。何か面白い追加情報が入ればあらためてご報告しよう。

原文へ

(翻訳:Maeda, H

レビュー:ライカX-Uは値の張るアドベンチャーカメラ

20160606_115220

何ごとにもはじめがある ― ドイツの名門カメラメーカー、Leicaにとってさえ。それは同社初の、水中撮影可能な防水カメラだ。これを可能にするために、いくつかの妥協はあったが、最終的に ― 殆どすべてにおいて ― ライカならではの仕上がりだ。

レビュー機の価格:Leicaの正規販売店で3295ドル

基本仕様

  • 16.2 メガピクセル CMOS APS-Cセンサー
  • Leica Summilux 23mm f/1.7 ASPHレンズ(35mmカメラの35mm相当)
  • 3″ TFT LCDモニター、解像度約92万ピクセル
  • 11点コントラストベース・オートフォーカス
  • 5枚/秒の連続撮影
  • シャッター速度、30秒~1/2000秒
  • ISO 100~12,500
  • 1080p HD ビデオ、30fps
  • 水中で利用可能
  • 1600 mAh バッテリー
  • 質量 22.4oz/635g

使用記

20160606_115145

私の個人的なライカカメラの体験は、Qに遡る。次がSLで、私はこのドイツ製カメラの品質に何か抵抗できない魅力を感じた。画像にも美的にも。実は、私のライカカメラ体験は10年にも満たない3年だが ― そもそも私は19歳 ― 他のフルフレームあるいはクロップセンサーカメラを経験したことのある人なら、誰でも違いが〈わかる〉だろう。

しかし実際のところ、X-Uはライカコミュニティーに対するサービスである。このブランドのファンにとってこの種のカメラは存在していなかった。

とはいえ、Leica X-Uはあなたの一眼レフやミラーレスの代わりにはならない。事実、他のどのカメラの座を奪うものでもない ― これは、防水、防塵機能を備えた一種のアクションカメラである。

オートフォーカスとシャッターも最速ではなく、実際それは私を悩ませるX-U唯一の欠点だ。また、ビューファインダーがないためフォトグラファーの目は3インチのスクリーンに限られる(光学アクセサリーをお薦めする)。さらにはこの価格で4Kに対応しておらずフルフレームカメラでもないので、まさしく特殊なアイテムと言えるだろう。この種のカメラを必要とするためには、よほどプール撮影が好きでなくてはならない。

20160606_115238

さて、X-U本来の使い方 ― アドベンチャー/アクションカメラ ― となると、私はライカカメラとしての短所にずっと寛容になる。しかし実際のところ、X-Uはライカコミュニティーに対するサービスである。なぜならこのブランドのファンにとってこの種のカメラは存在しなかったからだ。しかし裏を返せば、それ以外の人たちにとってX-Uは「単なる高価なカメラ」であり、おそらくそれは間違っていない。

ともあれ、下の作品はすべてX-Uで撮った(サイズ以外)未加工の写真だ。

  1. l10300901.jpg

  2. l10301011.jpg

  3. l10300911.jpg

  4. l10301091.jpg

  5. l10301181.jpg

  6. l1030123.jpg

  7. l1030126.jpg

  8. l1030128.jpg

  9. l1050005.jpg

  10. l1050014.jpg

  11. l1050015.jpg

  12. l1050019.jpg

画質は、X-Uが実はLeica X Typ 113を防水ケースに入れたものと考えるとすばらしい。焦点位置の正確な調整はできないが、オートフォーカスが働くとすばらしい画像を作る。X-Uのオートホワイトバランスも殆どの状況で有効だ。

35 mmは常にちょうどいい焦点距離であり、液晶の撮影グリッドを使うとフレーミングも楽だ。

20160606_115228

ビデオは別の話だ。このカメラは静止画の方がずっと向いているので、次のジャック・イヴ・クストーになろうとする必要はない。私はたまにしかビデオ機能を使わない。1080p、30フレームでとりたてて良いところもないからだ。

総評

20160606_115100X-Uに最終判決を下すのは難しい。スペックから見て高すぎるカメラだが、品質、耐久性、およびブランドが、様々な場面でX-Uを救っている。

開けるのが困難なバッテリー、私の好みよりも遅く感じるオートフォーカスシステム(マニュアルフォーカスはない)、そして小さなバッテリーは、必要以上に売るのを難しくしている。OlympusやPentaxの同等製品は何分の一かの値段で買える。

もちろん、アドベンチャーカメラのライバルたちに、あの「ライカ感」はない。しかし改めて言うが、そもそもX-Uからフル装備のライカは感じられない。それでも、これは重宝するカメラだ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

波乱のGoPro、アクションカメラと自動車、玩具、アプリとの連携プログラムを発表

2016-04-16-baby-gopro

GoProは木曜日に新しい開発プログラムを静かに発表した。 これはGoProのアクションカメラを自動車その他のサードパーティー製品にできるだけ多く結びつけようという計画だ。このプログラムはサンフランシスコで開催されたプライベート・イベントで発表された。イベントではすでに実施されている提携の成果が多数発表された。

今年に入って発表されたPeriscopeとの連携などがGoProが目指す新たな戦略を示す典型だ。後付けアクセサリーとしてはSyncBac Proというビデオ同期のためのタイムコード生成ハードウェア(先月発表された最新アイテム)などが開発されている。

GoProではFisher-Priceの子供用おもちゃへのアクションカメラの組み込み、パラセールやスキーなどのプレイヤー向けの位置情報その他の重要データを記録するシステムなどを開発するという。BMWとトヨタとの提携は自動車関連のハード、ソフトにも力を入れるというサインだろう。

下のビデオではGoProが開発中のさまざまなアイテムが紹介されているが、私がいちばんクールだと思ったのは手袋をしたままGoProが操作できるジェスチャー・コントロールシステムだ。オートバイやエクストリーム・スポーツで必要とされるギアを装着した場合に非常に役立ちつはずだ。

このタイミングの計画の発表は、財務状況の悪化が公表され株価がジェットコースター状態になったことと関連があるだろう。GoProではユーザーと販路を拡大し、売上を増加させてGoProの輝き(と売上)を取り戻したいに違いない。アクションカメラは需要が一巡してしまえば後は買い替え需要しか見込めない。しかしGoProを毎年買い換えるユーザーはまずいない。新しいクールなアクセサリーとソフトウェアが新しいユーザーを呼び込み、さらに既存ユーザーには積極的にカメラを使ってもらい―できれば新機能を搭載した次世代モデルを買ってもらいたいということだろう。イベントではサードパーティーの製品のための“Works with GoPro”〔GoProと連携〕という規格とロゴも発表された。

works with gopro

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

電動ジンバル内蔵の4Kスマート・アクションカメラ、REVL ArcがIndiegogoで発進

2016-03-18-revlarc

Y Combinatorの2016年冬クラスのメンバーだったREVLが、スマート・アクションカメラ、Arcをリリースした。アクションカメラにおける2つの最悪な問題、ぐらぐらする不愉快な映像と編集にひどく手間取ることを解決しようとする製品だ。

REVL Arcは、.元NASA、シコルスキー、HPのエンジニアによって開発された4Kカメラで、電動ジンバルを内臓しており、撮影時に常に水平を保つようになっている。水深10フィート〔3m〕までの防水性があり、Wi-FiとBluetooth接続能力がある。バッテリーは4Kで90分の撮影が可能だ。

Arcの内蔵センサーは撮影時の高度、スピード、回転などを記録している。編集アプリはセンサーのデータに基いて撮影された活動を分析し、映像のどの部分がもっとも興味を持たれそうか判断する。例えば、ユーザーがスキーをしているところを1時間撮影したとすると、編集アルゴリズムはセンサーのテレメトリーデータを使って退屈な部分をカットし、スキーヤーがジャンプしたり水平回転したりしているエキサイティングなクリップを選び出してユーザーに推薦することができる。

スマート編集はREVLの専用アプリで実行される。アプリは撮影、編集、共有という流れを最大限スピードアップすることを狙いとしている。また編集アプリは、Snapchatのフィルターからヒントを得たのかどうか、ユーザーが高度その他のテレメトリーデータをビデオの上にスーパーインポーズする機能がある。

YCに加えてBill Tai、James Lindenbaum、Googleマップの共同ファウンダー、Lars Rasmussenらの投資家が総額200万ドルのシード資金を投じている。

REVL Arcは今日(米国時間3/17)、Indiegogoでプロジェクトをスタートさせた、出荷は2016年12月になる予定。

〔日本版〕Indiegogoのページによれば、向こう72時間に限り1台349ドルのプレッジで予約が可能。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

GoPro、Periscopeとの連携を開始

unspecified4

アクションカメラを作るGoProが、Periscopeと連携するようになった。PeriscopeとはTwitter発のライブストリーミング用アプリケーションだ。GoProのHERO4が、Periscopeを使ってダイレクトにビデオを配信できるようになったのだ。

使い方は簡単で、iPhoneとGoProをペアリングすると自動的にPeriscopeアプリケーションを認識する。すなわちこれだけで記録したビデオをライブ配信できるようになるのだ(もちろん後に再生してみるために保存しておくこともできる)。

サーファーやスキーヤーに大人気のGoProでは、昨年からPeriscopeの競合であるMeerkatでもライブ配信できるようになっている。またGoPro自身も本格的動画配信のためのHEROCastなるプロダクトも提供している。こちらはプロフェッショナル用途を視野にいれたワイヤレストランスミッターだ。

Twitterは今年になって、Periscopeでのビデオ配信を直接にTwitterフィードに流すことができるようにもしている。1000万を数えるPeriscope登録者のうち、どれだけがアクティブなのかはわからない。しかし公式アナウンスによれば、1日で40年間分のビデオがPeriscope上で視聴されているのだそうだ。

主にティーンの間でライブストリーミングは大いに人気を集めつつある。たとえばYouNowなども人気を集めているし、YouTubeやFacebookでもライブストリーミングが可能となっている。ライブストリーミングを可能とすることで、閲覧者が増える傾向があるようだ。

ちなみにTwitterとGoProは双方ともに「分岐点」にある。ライブストリーミングの力により、利用者を拡大したいと双方ともに考えているところだ。Twitter利用者数の成長率は大いに低下している。エグゼクティブが離職することになったとの発表をうけ、月曜日には過去最安値となる17.02ドルの株価を記録した。GoProの方もレイオフをアナウンスしてから株価は低迷している。

新たな試みをアナウンスする中、GoProは来週水曜日に収支報告が予定されており、Twitterの方も2月10日に報告会が予定されている。

原文へ

(翻訳:Maeda, H

GoProblem―アクションカメラはタブレットと同じ道をたどるのか?

2016-01-15-giphy1-gopro

アクションカメラはタブレットに似ているのではないか? つまり多くの人々が欲しがるが、ただし1台だけだ。いつも最新モデルにアップデートし続けようというユーザーはごく少ない。

私の見るところ、GoProの深刻な状況も結局ここに行き着く。同社は今週発表したガイドラインで売上の落ち込みを予測し、従業員の7%をレイオフすることとなった。GoProが直面しているのは市場の飽和という問題だ。大勢の人々がGoP+roをすでに買っている。ただし1台だけで十分であり、さらにもう1台買うつもりはない。

大半のGoProはたぶん1年のうち11ヶ月は埃をかぶったままだろう。事実に直面する必要がある。われわれ一般ユーザーはエクストリーム・スポーツのマニアではない。なるほどたまの休みにスキーやサーフィン、ハイキングなどをする。GoProがそのもようを撮影できるなら1台欲しい。だが実のところどんなGoProでもいい。

gopro4

解像度が最新、最高のものでなくてもビデオを楽しみ、友達を感心させ、休日を思い出すことができる。バッテリーが1日もたず、いいところでビデオが尻切れになるとしても、カメラのサイズが少しくらい大きくてポケットが膨らむとしてもわれわれはさして気にしない。

アクションカメラの機能はユニークで、他のガジェットでは代替できないことは確かだ。だからといって毎年最新モデルに買い換えるユーザーは少ないだろう。毎日いつもポケットに入っているスマートフォンとは違う。取り出してみせびらかすと効果があるようなステータス・シンボルというわけでもない。

ノートパソコンならわずかの改良でも作業が劇的にはかどり、生活が大いに快適になることもある。ノートパソコンは日常生活の基礎に位置づけられる重要なツールだからだ。ところがGoProの場合は中古品やお安いライバル製品で十分だ。

アクションカメラがタブレットに似ていると言ったのはそこだ。タブレットは映画を見たり本を読んだりゲームを楽しんだりするには好適だが、それには前の世代のiPadでも十分だ。私がそのiPadを買ったときそれは最新モデルだった。以後Appleは製品のアップデートを繰り返しているが、私はiPadを買い換えねばならないと思ったことはない。一方でスマートフォンの画面はモデルチェンジごとに大きくなった。こうした事情からタブレットの市場は頭打ちとなった。私はアクションカメラにも同じことが起こるのではないかと思っている。

screen-shot-2015-07-12-at-10-01-43-pm

タブレットの販売

なるほど世の中にはアドレナリンが出っぱなしの冒険フォトグラファーが存在する。こういうユーザーは常に最新、最高のアクションカメラを求めるだろう。GoProはまたドローンへの搭載や仮想現実の制作ツールの分野で優位性を獲得している。こういう市場は今後も大きな成長が見込まれる。

しかし今日(米国時間1/14)、GoProの株価は15%ダウンし、昨年と比べると77%程度に下がっている。株価を以前の水準に戻すためにはGoProには何か本質的に画期的な製品が必要だ。今のままではユーザーは古いGoProで十分満足しており、新しい製品を買う気にはならないだろう。GoProは「引出の奥に1台あることが分かっていればそれで十分」なのだ。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

249ドルのアクション・カメラ、Graavaはハイライト場面を抽出し、指定の時間に自動編集してくれるすぐれもの

2015-08-06-graava-feature

GoProはすばらしいガジェットだが、面白い場面を探して編集するのは非常に時間のかかる作業になる。新しいアクション・カメラ、Graavaがユニークのは、編集を自動でやってくれるる点だ。Gravaは今日(米国時間8/5)から249ドルで 予約受付を開始した(市販価格は399ドルの予定)。 Graavaカメラはビデオ中の動き、音に加えて加速度計とGPSのデータ、ユーザーの音声による指示を解析して興味ある場面を自動的に抽出する。ユーザーがハイライト・ビデオの長さを指定すると Graavaのアプリはその長さに合わせてシーンを抜き出しビデオを編集する。制作されたビデオはどこにでもアップロードして共有可能だ。

Graavaは8メガピクセル、1080p, 30フレームの動画を連続3時間撮影できる。出荷は2016年2月の予定。

Graava Product

もしこのビデオの自動編集ソフトが満足がいく効果を挙げられるなら画期的なことだ。750,000 in funding. Facebook、YouTube、Twitterなどはユーザーが興味あるビデオを簡単に投稿できるようにテクノロジーには絶大な関心を示すだろう。Graavaはこれまでに75万ドルの資金を調達しただけの小さなスタートアップだが、一躍大型買収の対象になるかもしれない。

下のビデオでGraavaのファウンダーにインタビューし、概要を紹介しているのでご覧いただきたい。

編集よ、さらば

ブラジル出身のファウンダー、Bruno Gregoryは危うくアクション・カメラを身につけたまま死ぬところだった。友達とバークレーヒルをサイクリングしていたとき、ひき逃げに遭ったのだ。幸い、カメラが犯人の車のナンバーを撮影していた。「われわれが警察にビデオを見せるとわずか10分後に犯人が捕まった」とGregoryは言う。

これでアクション・カメラの威力を再認識したGregoryだったが、すぐに長時間の編集作業に耐えられなくなった。友達に見せられるようなクリップを編集するのに手間がかかりすぎるのだ。

Graava Detection

そこでGregoryはGraavaを開発することを思い立ったという。ソフトウェアは、動画内のシーンの転換、対象の動き、カメラの加速、移動、環境音、ユーザーの声による指示をベースに重要と思われる部分を抜き出す。ユーザーは撮影中に編集で残したいシーンに出会ったときは”Graava!”と叫べばよい。

私はサイクリングのビデオを編集したデモを見たが、単に列になって走っているだけの退屈な部分はカットされ、美しい景観が開けてくるところや他のサイクリストとのすれ違いなどが巧みにハイライトされていた。

Graava本体をカラフルな専用ケースに入れ、クリップを取り付ければヘルメットやゴーグル、自転車のハンドルなどに装着できる。

Graava App All

ユーザーは家に帰ったら、カメラを取り出して無線充電器にセットする。充電器は充電しながらコンテンツをGraavaのクラウド編集サーバーに送る。充電器に取り付けた状態で撮影もできるのでホームセキュリティー、子供や老人の見守り用、ドラ初レコーダーにも使える。

ユーザーはスマートフォンでGraavaアプリを起動してビデオの長さを指定する。スマートフォン内の音楽をBGMに指定することもできる。

また自動編集で漏れた部分をマニュアルで追加することもできる。

Graava Stand

なんでも、いつでも撮影する世代向けに理想的なカメラか?

Graava Clip

GraavaはGoProの最安モデル(130ドル) ほど安くないし、フラグシップモデルのような4k機能もない。記録媒体(SDカード)はユーザーが用意する必要がある。しかしバッテリー駆動時間はGoProの2倍もある。この点は「いつでも、なんでも録画する」ユーザーに理想的だ。

しかしなんといってもGraavaの成否のカギは自動編集機能にある。私も動画は「おい、あれすごいな!」というような状況にあったときにiPhoneで撮影するのがせいぜいだが、自動編集機能が本当に有効なら、動画を撮影した場面はたくさんある。

ともかく撮影すればよい。Graava が後の処理をしてくれる。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

新しいアクションカメラ、Hero4 Session登場―これまでで最高のGoProだ

2015-07-07-gopro4

次世代の GoProアクション・カメラが登場した。Hero4 Sessionというこのカメラは、GoProが2007年に最初のHeroが登場して以来、初のまったくの新デザインとなる。しかもデザインだけでなく、その内容もGoProを未来へ一歩進めるものだ。Hero4 Sessionは過酷な使用環境にケースなしで持ち出せる初のGoProだ。

またHero4 Sessionは3.8センチの立方体で、重さは74グラムと過去最も小さく軽いGoProだ。 この重さはiPhone 6の半分にすぎない。筐体は防水で、別売のケースを必要としない。GoProをこのサイズに縮小するために開発チームはたいへんな努力を重ねたことだろう。

ただし、このサイズにするための妥協点もある。最新のGoPro上位モデルにある4k録画機能は省かれた。またバッテリー取外しできない。それでもこの新カメラは素晴らしい。Hero4 Sessionは過去最高のGoProだと思う。

gopro-hero4-session

3年がかりの開発

GoProはHero4 Sessionの開発を3年前から始めたという。 数分触っただけでもこのカメラがGoProの未来だと確信できた。

Hero4にはライバルを大きくしのぐポイントがいくつもある。第一が、前述のとおり、本体が防水、防振仕様になっていて別売ケースを必要としない点だ。これはなんといっても大きい。これまでGoProカメラは水に飛び込んだり宙返りしたりするときにはそれぞれ専用のケースを必要とした。Sessionは10メートルまで防水だ。.

本体を防水仕様とするためにGoProは人間の耳のような構造の新しいマイクを開発した。マイクの内部に鼓膜のような膜が設けられ、水を排出する。水から出てわずか1、2秒でマイク内の水が流れ出るので、すぐに録音が再開される。また裏面にもマイクが設けられ、前面のマイクが強い風切りノイズを拾うと自動的に裏面マイクに切り替わる。

Sessionは上下を認識し、どのようにマウントしても自動的に正しい向きで録画する。

自動車の車体やドローンに吊り下げるような位置でマウントしても自動的に上が画面の上になるように録画される

たとえば自動車の車体やドローンに吊り下げるような位置でマウントしても自動的に上が画面の上になるように録画される。

Sessionはバッテリー交換ができないため、省電力にも注意が払われている。これまでのGoProには電源ボタンと録画ボタンがあり、電源ボタンが押されると待機モードで電力を消費していた、Sessionには両者を兼ねる1つのボタンだけが設けられ、押すと録画開始され、もう一度押すと停止する。

Sessionの上部には液晶スクリーンが備えらているが、筐体のサイズに比例して非常に小さい。カメラのモード、バッテリー充電量、接続状態だけが表示される。しかしトップマウントはこれまでのGoProのようなフロントマウントよりずっと便利だ。ただし、設定などの操作は本体単独ではできず、スマートフォンを接続して専用アプリから行う。

The GoPro Hero4 Session mounted to The Strap, GoPro's latest mount designed to work with the Session and all other GoPro cameras.

トップマウントはこれまでのGoProのようなフロントマウントよりずっと便利だ

1歩後退、2歩前進

Hero4 Sessionの筐体は強化ゴムで覆われ、いかにも頑丈そうだ。登山中に落として転がっても平気だろう。ボタンは一つだけになり操作は非常に簡単になった。以前のGoProは操作を間違いやすかった。私のGoProビデオは意図せずして自画撮りから始まっているものが多い。間違ったボタンを押してしまったせいだが、赤丸ではっきりマークされたボタンが一つだけのSessionならそういうことはない。

ビデオの画質は他のGoProカメラに劣らない。500ドルのHero4 Blackにある4Kやスローモーション録画機能は備えていない。4KはなくてもいいがフルHDのスローモーションがないのは惜しい。Sessionのフレームレートは1080pで毎秒60コマが最高だ。4Kなしでも1440p30コマまたは1080pで60コマは十分な画質を提供する。

液晶画面が縮小され、設定はスマートフォンからとなった

Sessionは小型化の代償として本体での設定はできなくなった。ユーザーはスマートフォンに接続するかGoProのワイヤレス・リモコンを利用することになる。これまでのGoProの液晶画面での設定よりスマートフォンの広い画面から専用アプリで設定するほうがずっと楽だ。

gopro-hero4

GoProシリーズ中でSessionは買いだ

当初、GoProにはたった一つの製品しかなかった。Sessionの登場でGoProのカメラのラインナップは5種類になる。シリーズ中では上位モデルで、液晶を備えたHero4 Silverと同価格、4kとハイスピード撮影機能を備えたフラグシップのHero4 Blackより100ドル安いだけだ。

Sessionには2種類のマウント・フレーム、2種類のマウント、改良され小型化されたマウント・バックルが付属する。

GoProシリーズの中でSessionは買いだ。超小型化され画質は十分、しかも非常に重要な点だが、これまでのどのGoProより操作しやすい。400ドルという価格が多少のネックになるが、Hero4 Sessionは間違いなくGoProの未来を開くカメラだ。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

GoPro、独自ドローンを来年リリースか―アクションカメラ搭載で1000ドル以下

Wall Street Journaによれば、アクションカメラのリーダー、GoProは独自のドローンを開発しているという。新製品はParrot Bebop、DJI Phantom、Inspire 1などに近いものになるようだ。価格は500ドルから1000ドル程度で、GoProのアクションカメラが搭載される。GoProを載せたドローンでホビイストやビデオ映像作家がすでに大量のビデオを撮影していることを考えれば、自然な展開といえるだろう。

ドローン市場への参入はGoPro製品の多様化を図る上でも効果的だろう。現在GoProはアクションカメラという単一製品に頼っており、いわばすべてのタマゴを一つのカゴに入れている状態だ。GoProは自社のカメラ向けの優秀なアクセサリも数多く販売しているものの、有力なライバルが続々とアクション・カメラ市場に現れている現状では、優位性を維持するために新しいことを仕掛けてる必要があった。エントリーモデルのHeroカメラは129.99ドルと低価格だ。アクションカメラ市場での人気をテコに比較的高額で今後の急成長が見込めるドローンという新分野に参入するのは理にかなっている。

Wall Street Journalの記事はGoProの独自ドローンのリリース時期を「来年後半」と予想している。2015年のクリスマス商戦に間に合うかどうか興味が持たれるところだ。GoProはコンシューマー向けドローン市場の2強、ParrotとDJIと差別化する特長を打ち出さなければならない。4K機能を含む次世代カメラ、高度な映像安定化メカニズム、進歩したコントロール・ソフトウェアなどが必要となるだろう。DJIを始め、ドローン・メーカー側でも付加価値でより高価な製品が販売できるよう、独自カメラの搭載を始めようとしている。

GoProはアクションカメラ市場において十分以上の実績を積んでいるだけでなく、価格面でも競争力をもつことになるかもしれない。カメラを搭載したDJI Inspire 1 の市販価格は2800ドルだ。もしGoProがそれに匹敵する能力のカメラ搭載ドローンを半額以下で提供できるなら一挙に大きなシェアを獲得できるかもしれない。

われわれはGoProにこの件に関するコメントを求めている。 なにか情報が得られればアップデートする。

Featured Image: Budi Nusyirwan/Flickr UNDER A CC BY-SA 2.0 LICENSE

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


GoProの129ドルの新しいエントリーモデルHeroはアクションカメラのキングだ

GoProはHeroアクション・カメラの新シリーズを発表した。ハイエンドのHero 4では初めてタッチスクリーン・ディスプレイを背面に備えたシルバーモデル、4Kビデオが撮影できるブラックモデルが登場した。

しかしいちばん興味をひかれたのはHeroと名付けられたエントリーモデルだ。Heroはアクションカメラというカテゴリーを次のレベルに引き上げる製品だと思う。

HeroはこれまでのGoProのホワイトモデルに相当する。しかし今回の新しいHeroは本体の防水ハウジングや低光量時に自動的に最適化されるモードなど、ライバルが到底及ばない機能を詰め込みながら129ドルときわめてアグレッシブな価格設定になっている。

ホワイトモデルから60ドル値下げするために新しいHeroはWi-Fi接続などいくつかの機能を削っている。つまりこのモデルはスマートフォンからコントロールすることはできず、コンピュータとの接続にはUSBケーブルを使う必要がある。しかしこれは実際に使用する上ではそれほど決定的な不便ではない。特に初めてGoProを使うユーザーにはほとんど気にならないだろう。またセミプロの私もWi-Fi接続はそれほど利用していない。そもそも泥、雪、水中といった厳しい条件ではスマートフォンを携帯することができない。

GoProの価格戦略はこの分野への新たな参入者、たとえば、Cubeアクションカメラを99ドルで売りだしたPolaroidなどにとって手強いハードルになるだろう。CubeにはWi-Fiがないだけでなく、そのままでは防水機能も、GoProのProTuneソフトウェアもない。この分野の初心者向けには低価格のPolaroid Cubeの方が向いているという評判だったが、Heroの登場で価格差は100ドルから30ドルへと大幅に縮小した。こうなれば長年にわたる実績があり、さまざまなマウントを始めとする豊富なアクセサリを揃えたGoPro Heroの方がはるかに有利になるだろう。

129ドルなら、多くの人々が新しいアウトドアの動画記録を始めることになるだろう。また Heroを3台揃えて異なるアングルから同時に撮影すればHero 4ブラックモデル1台で撮影するよりはるかに変化に富んだ作品ができそうだ。公開先がiMaxシアターではなくてYouTubeならますますそうだ。

トップエンドのHero4、特に4Kビデオが撮影できるブラックモデルはネイチャーやエクストリーム・スポーツなどを対象とするプロ、セミプロの映像作家の創作意欲をかきたてているが、Heroはアクションカメラ市場の裾野を大きく広げる画期的な製品だ。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+