AWSが日/週/月ベースの予約制インスタンスを割引料金でローンチ

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AmazonのクラウドコンピューティングプラットホームAWSが今日(米国時間1/13)、新しい料金制を導入し、それを使うと、一日に一定の時間だけ、とか、毎月一定の日だけとかに自分のクラウドアプリケーションを動かす必要のあるユーザが、AWSのサービスをより使いやすい料金で利用できる。

その新しい料金制はScheduled Reserved Instancesと呼ばれ、AWSのユーザはインスタンスを、日ベース、週ベース、あるいは月ベースで、一定の時間だけ予約し利用できる。そのためには、下図のような入力フォームにスケジュールを記入するだけだ。

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予約期間の単位は1年だが、その代わり標準のオンデマンドの料金の5〜10%の割引料金になる。

割引率は、一般的にAWSの利用が混みあう時間帯は5%、週末など比較的ひまな時間帯は10%となる。

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この新しい料金制は、当面、US East(North Virginia), US West(Oregon), EU(Ireland)の各リージョンでしか利用できない。

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これは、なかなかうまいやり方、と言えるだろう。クラウドのワークロードはむらが多いからね。でも、週日の午後だけに何かの計算をしたい、とか、月初に課金の計算をするだけ、なんてときに、インスタンスをフル契約するのはもったいない。

AWSでもAzureでもGoogleのCloud Platformでも、任意の日と任意の時間にマシンを動かして停止することは十分に可能だが、そんなユーザでもこれまでは、標準のオンデマンドの料金を払っていたのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

eブック隆盛のいまどき、古書店に投資価値があるだろうか…コミュニティのたまり場として

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Washington Post紙の、休日の心温まる記事によると、ベビーブーム世代の高齢化や、デジタル化の逆風、その風をよけるためのコミュニティの場所へのニーズ、そんないろんな要因から、最近は古本屋さんが復興しているそうだ。

そのキモは? (個人経営の)本屋さんはなにしろ、良い場所だからだ。

“町に本屋がなくなったので、本を買える場所がない、という声を多く聞いた”。Gottwalsはそう語る。“博物館(美術館)や劇場と同じで、本屋は地域の文化の核なんだ。人が、行きたいな、と思う場所なんだ。だから、それは、今どき、良い投資なのさ”。

書店というものを理想化しすぎているきらいはあるが、コーヒーショップやレクリエーションセンターと違って、古本屋にはコミュニティの核としての独特の味がある。最近は地域の集会などから読書会が姿を消し、本を取り上げるサークルも少ない。休日の古書店めぐりには宝探しのような楽しみがあったけど、本を買うだけなら今ではKindleの方が簡単ではやい。印刷された本として生き残るのは、子どもの絵本と稀覯本ぐらいかもしれない。印刷された本は、ビニル製のレコードと一緒に、過去の遺物になろうとしている。ごく一部の、特殊な本をのぞいては。

そんな時代だからこそ、古本屋さんは貴重だ。LPレコードも、古いビデオゲームやゲーム機も、いまだに一定の需要があり、ノスタルジーという価値観がある。それと同じ意味で、古書店にも一定の投資価値があるのではないか。一概に、だめだよとは言い切れない感触があるね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

AWSは韓国に次いでイギリスにも新たにリージョンを設ける意向、今後はインドにも

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Amazon Web Services(AWS)このところ、サービス供用地域の拡大にますます熱心だ。AmazonのCTO Werner Vogelsは今日(米国時間11/6)、2016年の終わりないし2017年の初めにイギリスリージョン(UK region)を立ち上げる、と発表した

それはEUでは3つ目のリージョンで、最初はかなり長年、ダブリンのデータセンターが、ヨーロッパのデベロッパがAWSを使って同地域内にアプリケーションをホストするための、唯一の選択肢だった。そして昨年AWSは、ドイツのフランクフルトを拠点とするリージョンを初めて立ち上げた

イギリスリージョンを発表した日の前日にAWSは、韓国リージョン(South Korea region)の計画を発表した。これはアジア太平洋地区では5つ目のリージョンだ。このほか計画中のリージョンとして、インド、中国第二、オハイオ州(2016)がある。AWSの現在稼働中のリージョンは、11ある。

イギリスと韓国に関してAmazonは、すでの顧客数がとても多いことを挙げている。“2006年にAWSを立ち上げた当初から、イギリスの指導的企業の多くがアーリーアダプターだった。弊社は今日まで継続して彼らを、アジリティの強化やITコストの低減、容易なグローバルスケーリング等の面でお手伝いしてきた”、とVogelは声明文の中で言っている。

リージョンの数に関しては、A、M、G三社の中ではM(Microsoft)のAzureが20で最大、G(Google)のCloud Platformは4つだ(合衆国内2、ベルギー、台湾)。デベロッパはエンドユーザに近いところからアプリケーションをホストした方がレイテンシが低い、と考える。またローカルデータ主権法(local data sovereignty law)のあるドイツのような国では、一部のユーザデータが国外に出ることを禁じている。


〔訳注: AWSの現状11のリージョン一覧(出典)〕

米国東部(バージニア北部)リージョン
EC2 アベイラビリティーゾーン: 5*
2006 年開始

米国西部(北カリフォルニア)リージョン
EC2 アベイラビリティーゾーン: 3*
2009 年開始

米国西部(オレゴン)リージョン
EC2 アベイラビリティーゾーン: 3
2011 年開始

AWS GovCloud(米国)リージョン
EC2 アベイラビリティーゾーン: 2
2011 年開始

サンパウロリージョン
EC2 アベイラビリティーゾーン: 3
2011 年開始

欧州(アイルランド)リージョン
EC2 アベイラビリティーゾーン: 3
2007 年開始

欧州(フランクフルト)リージョン
EC2 アベイラビリティーゾーン: 2
2014 年開始

アジアパシフィック(シンガポール)リージョン
EC2 アベイラビリティーゾーン: 2
2010 年開始

アジアパシフィック(東京)リージョン
EC2 アベイラビリティーゾーン: 3
2011 年開始

アジアパシフィック(シドニー)リージョン
EC2 アベイラビリティーゾーン: 2
2012 年開始

中国(北京)リージョン
EC2 アベイラビリティーゾーン: 2

〔アフリカと中東は現状ではヨーロッパのリージョンがカバーしている。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

Twichが80〜90年代の人気絵画教室番組The Joy of Painting全403回204時間を完全ストリーミング

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Bob RossがTwitchを占拠している。現時点(米国時間10/30早朝)では、Bob Rossのお絵描き番組を見ている人の方が、Dota 2やHearthstoneを見ている人よりも多い。TwitchのCreativeチャネルは、今現在のビューワ数が約45000、たくさんの人が、Bob Rossの穏やかな筆さばきを見て癒やされている。

TwitchがCreativeチャネルをローンチしたのは二日前だが、でもゲームプレイの実況だけをやってるころから、クリエイターたちの利用も少なくなかった。ゲーマーと同じくクリエイターも、発表と共有の場が欲しいのだ。

Creativeチャネルの立ち上げ記念‘番組’としてTwitchは、Janson MediaとBobRoss Inc.の協力を求め、80〜90年代に放送された「ボブの絵画教室」(The Joy of Painting)全403回、全長204時間(8日半)をぶっ続けでストリーミングする。多くの人が狂喜するだけでなく、天国のBobも嬉しいだろう。久々の、出演だからね。

Watch live video from BobRoss on http://www.twitch.tv

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

バックアップサービスのBackblazeがAmazon S3の1/4の料金でクラウドストレージサービスを立ち上げ

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Backblazeは消費者向けと企業向けのバックアップサービスでよく知られており、そのサービスのために同社が買うハードディスクの台数も話題になった。しかし今日同社は、これまでとはやや毛色の違うサービスBackblaze B2の非公開ベータを立ち上げた。それはAmazon S3や、あるいはMicrosoft AzureとGoogleのCloud Platformなどと価格で競合するクラウドストレージサービスだ。

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2007年にローンチして今では利益も出ている同社は、150ペタバイト相当のバックアップデータと1000万を超えるファイルをそのサーバ上に保存している。同社の協同ファウンダでCEOのGleb Budmanによると、そもそもBackblazeが独自のストレージサービスを始めたのも、当時自己資本のみの同社にとって既存のサービスが高すぎたためだ。

“これまでは毎年、時間と労力の90%がクラウドストレージの構築に投じられ、フロントエンドはわずか10%だった”。と彼は語る。そして、きわめて安定したバックエンドを持つようになった同社は、多くのユーザから、バックアップを預けるだけでなく、S3のようなAPIでそのバックエンドに自分で直接アクセスしたい、という要望が寄せられるようになった。

Budmanによると、Backblazeの技術者たちは一年がかりで、その要望に応えるためのソフトウェアを構築した。最初の頃は、わずかな数の社員たちが日々の成長への対応に追われていたから、こんな余技はまったく不可能だっただろう。でも今では、既存勢力と価格や可用性で十分勝負できるB2Bプロダクトを作れる、という気持になっている。

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Backblazeのサービスの料金は、AWSのとても遅いコールドストレージサービスAmazon Glacierの半額、通常のS3サービスの1/4だ。Budmanも、デベロッパがS3からBackblazeに乗り換えるとしたら、その動機は価格だ、と認める。彼によると、“ストレージが高すぎるために存在できないユースケースがいろいろある”、という。たとえばデータを世界各地に分散させて保存したいが、それをAWSだけでやろうとすると、自分で工夫してやる場合の倍の費用がかかるだろう。Backblazeの低料金なら、データの冗長コピーをAmazonに払う場合の15%の料金(約1/6弱)で保存できる。

当面Backblaze B2のユーザは、画像やビデオ、大量のドキュメントなどのデータを保存するだろうが、Budmanは、いずれ膨大な量の研究データなども保存されるようになる、と展望している。

Backblaze B2には無料プランもある(ストレージ10GBまで、読み出し1GB/日、書き込み帯域は無制限)。デベロッパにはAPIとコマンドラインインタフェイスが提供されるが、一般人のためのWebインタフェイスもある。

今はまだ非公開ベータだが、登録はここでできる。一般公開は今年の終わりごろの予定だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

ジェフ・ベゾスのBlue Originがフロリダにロケット工場建設へ。イーロン・マスクのSpaceXに対抗

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今日(米国時間9/15)AmazonのCEO Jeff Bezosは、古き良きフロリダにロケット製造工場を建設する計画を明らかに した。このニュースはもちろん、ケープカナベラルで発表された。

BezosがSpaceXに対抗するために使う会社はBlue Originと呼ばれ、彼は離陸のために2億ドルを投資する計画だ。

Blue Originのロケット、New Shepardは既に開発、テスト中であり、同社によると、ボーイング、ロッキード・マーチンらのUnited Launch Allianceと協力して未来のエンジン開発を行っている。

Blue Originのプレスリリースより:

われわれのフロリダ事業の特徴は、ここから発射するだけでなく、ここで製造することだ。Exploration Parkには21世紀の生産設備を持ち、再利用可能な軌道ランチャー群を製造して、繰り返し飛ばす体制を作ることに専念している。機体の組立て工場を発射現場近くに置くことで、非常に大きなロケットの処理と移動という難題を緩和できる。

われわれは10年以内にここから発射するつもりだ。ニュースに注目していてほしい。アメリカ製のBE-4エンジン ― われわれの軌道打上げ機の心臓部 ― はここで受入れ検査が行われる。われわれのBE-4エンジンは、United Launch Alliance製Vulcanロケットの初飛行の動力となることでも歴史に名を残すだろう。

今この分野は非常に熱く、既に多大な資金が民間宇宙飛行に注ぎ込まれている

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Amazon、新Fire TVでAppleに挑戦状

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これをホビーと呼んではいけない。Amazonのリビングルームへの野望は本気であり、メディアレシーバー、Fire TVの第2世代をまもなく発売する。同社は最初のFire TVを1年半前に発売し、そこには新たに強化されたApple TVと類似の機能が備わっていた。初代Fire TVは音声検索もアプリもゲームも持ち、新機種はさらに強力になっている。

Amazonの次期デバイスは、FCCウェブサイトに仮の名前で載ってたデバイスを見つけたDave Zatzによって暴露された。書類には新たにmicroSDカードスロットが、802.11ac、Bluetooth 4.1、イーサーネットポートおよびUSBポートと共に記載されている。しかし、ガジェットはハードウェア仕様だけで売れるわけではない。

現時点で、Fire TVのインターフェースが変わるのか、あるいはゲームにもっと焦点を当てるのかは不明だ ― いずれも新しいApple TVと正面から戦うために必要だ。そしてDave Zatzが指摘するように、4K出力は一部の人々にとってキラー機能になり得るが、まだはっきりしていない。

Amazonがこの新モデルをごく間近に発売する可能性は高い。例年この会社は新しいハードウェアを秋の始めに発表しており、現在Amazonは初代Fire TVを入手不可と表示している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

人気のゲーム実況ストリーミングにYouTubeも参入、Twitch/Amazon独占のパイを奪う

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6月にYouTubeは、同社はゲーム実況に参入して、Twitchと競合するYouTube Gamingというサービスをローンチする、と発表した。その立ち上げの日は、明日(米国時間8/26)とされていた。

そのサイトはhttps://gaming.youtube.comにある。
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Amazonに買収されたTwitchは、ほかの人たちがビデオゲームをプレイしているのを見たり、あるいは自分のゲームをストリーミングしてその‘番組’をブロードキャストするサイトだ。YouTube Gamingはライブのストリーミングのほかに、ゲーム関連のビデオを一箇所に集めたサイトだ。コピー作品でもよい。ゲームは、プレイするだけでなく見ることにもチャットすることにも人気があるので、Googleもその市場を無視できない。

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GoogleもTwitchの競りに参加したが、土壇場でAmazonという鳶に油揚げをさらわれた、と言われている。TwitchはAmazonのeコマースパズルを構成する大きなピースの一つになり、ビデオゲームのストリーミングは、それらのゲームを買わせるためのリアルタイムコマーシャルになる。

それでは以下に、YouTube Gamingの画面をモバイルとWebの両方でご覧いただこう:

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YouTube GamingはiOSでもAndroidでも見られる。操作しやすいライブストリーミングも、明日、ベータでローンチする。

YouTubeでこのプロジェクトを担当している技術部長Frank Pettersonは、“これはまだ、始まりにすぎない”、と言っている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa