CES 2017:ホンダのRiding Assistはアシモの技術を応用してバイクを安定させる

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Hondaの新しいオートバイ技術、Riding Assistは商品化こそされていないが、魅力ある技術デモだ。CESで披露されたコンセプトは、低速度での車体バランス維持という経験あるライダーにとっても困難な操作を補助する。

実際、時速3~5 kmというスピードは、オートバイを直立に保つことが最も難しいことで知られていう。HondaはロボットのAsimoやスクーター風乗り物のUNI-CUBで培った経験を生かし、バイクがバランスを保ち、ライダーが低速度でも安定して乗れるよう手助けする。

Riding Assistは、オートバイのフロントフォークを通常よりも大きい角度に変えており、あまりスピードを出さないクルーザー型オートバイに近い形状にしている。角度を調整することよって安定度を高め、前輪に装備された専用モーターを使って制御する。

Hondaは、バイクが自立走行している状態でRiding Assistが作動するところを私に見せてくれた。車体の両側には、システムが作動していない時に倒れないように2本のバーが伸びているが、倒れることなく自力で走ることに成功した。ハンドルが左右に曲げられても大丈夫だった。

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HondaのRiding Assist担当エンジニア、Makoto Arakiは、具体的な提供時期は決まっていないが、この技術は予測していない時に起きる多くの事故からライダーを守るのに役立つだろうと話した。バイクの高速走行時に安定を維持する補助システムは既に他社もデモを見せているが、これは従来見逃がされがだった低速時走行の改善に目を向けたものだ。

これは、Hondaのロボット技術が様々な製品分野に活用できる可能性を示す好例でもあり、多くの人々が恩恵を受けられる改善が期待される。Asimoをはじめとするパーソナルロボットが本格的な消費者向け商品になるまでには少なくともあと10年かかるだろうが、開発の過程で生まれた技術はずっと早く有効活用されるかもしれない。

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GM、シボレー・クルーズはメキシコ製だとするトランプのツイートに反論

2016 Chevrolet Cruze hits the road in Nashville delivering an EPA-estimated 42 mpg on the highway and the most connectivity in its class.

火曜日(米国時間1/3)午前、ドナルド・トランプはTwitterで、米国で販売されているChevrolet Cruzeはメキシコで製造され、米国ディーラーに非課税で輸出されていると語った。これに対してGMは、同社が国内で販売するCruzeの製造拠点を明らかにし、主にオハイオ州で作られているとする声明を発表した。

米国で販売されているCruzeのセダンはすべてオハイオ州の工場で生産されているとGMは指摘した。世界市場向けに設計されているCruzeハッチバックの一部は米国内で販売されており、事実メキシコで製造されているが、同車種の大部分は海外市場への輸出に向けられているという。

トランプが米国企業の製造拠点について口を挟んだのはこれが初めてではない。以前空調機会社のCarrierと、米国内の職を確保する協定を結んだと発表したが、未だに実施されておらず詳細はほとんどが闇の中だ。

トランプの主張にはごく一沫の真実も含まれているが、米国雇用の救世主としてのイメージを作るための誇大宣伝であることは明白だ。Cruzeのセダンモデルは米国市場で圧倒的な支持を得ており、同社はこのモデルがオハイオ州の工場でのみ生産されていることを正式に表明した。

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[General Motorsはメキシコ製のChevy Cruzeを米国カーディーラーに非課税で供給している。アメリカで作るか、高額の関税を払え!]

GMの声明の全文:

General Motorsは、Chevrolet Cruzeセダンをオハイオ州ローズタウンで生産している。米国で販売されているChevrolet Cruzeセダンは、すべてオハイオ州ローズタウンの組立て工場で作られている。GMは世界市場向けChevrolet Cruzeハッチバックをメキシコで製造しており、そのうちのごく少数は米国内でも販売されている。

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EVの高速充電装置/ステーションはどんだけ速いのか?、メーカーの発表数値を比較する

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EVgoが今月、公共直流高速充電ステーションの新記録をカリフォルニアで作る、と発表した。その能力は最大350kw、現在の記録保持者はTesla Superchargerだが、それよりも強力だ。EVgoのステーションの1号機はこの夏、カリフォルニア州ベイカーの世界一背が高い温度計の近くで、供用を開始する。

そこで、疑問が生ずる: そのほかの高速充電ステーションはどれだけ速いのか? そもそも、高速充電ってどれだけ速いのか?

EVの充電に要する時間は、二つのことに依存している: 充電装置が供給する電力と、車の充電システムが対応できる最大電力だ。EVはLevel 3の充電ステーションを使うために、CHAdeMOやSAE CCSの規格に準拠、またはTeslaの車種でなければならない(後者は他の規格のためのアダプタがアクセサリとしてある)。

Level 1の壁際コンセントは、減損したEV用電池の充電に一晩、あるいはそれ以上かかる。Level 2の充電装置は完全充電までに一晩ぐらいかかる。Level 3のステーションでは、80%の再充電が1時間以内に終わる。

以上は一般的なルールだが、メーカーはこんな数字を挙げている:

  • Tesla Model S: 120kw Superchargerステーション、40分で80%充電。
  • Jaguar I-PACE コンセプトEV: 50kw Level 3ステーション、90分で80%充電。
  • Chevy Bolt: 50kw Level 3ステーション、30分充電で90マイル。
  • Nissan Leaf: 50kw Level 3ステーション、30分で80%充電。

EVgoのネットワーク上には800基あまりの高速充電ステーションがあり、そのほかに最新のハイパワーステーションもある。後者は4台の充電装置を内蔵し、将来8台に拡張する予定だ。ひさしにソーラーパネルがあって充電装置に電力を供給、もちろんひさしだから人間と車を直射日光から守る。(充電器への電力供給のない)夜間利用者のための、バックアップ電池も用意している。Tesla SuperchargerのようなWi-Fiホットスポットはないが、でも、忘れちゃいけない、近くに世界でいちばん背の高い温度計がある!

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Teslaの最新イースターエッグは、ガルウィングドアが踊るホリデー・ライトショウだ

Teslaには、ソフトウェアアップデートにちょっとしたイースターエッグ(ソフトウェアの隠し機能)を仕込む癖がある。最新のアップデートには20個以上あった。まずはModel Xオーナーのためのホリデー・ライトショウで、SUVの電動ガルウィングドアを最大限に活用し、方向指示器、フォグライト、ヘッドライト等も動員する。さらに熱烈なサウンドも加わってオーナーのホリデー気分を高揚させてくれる。

しかしそれだけではない ― 自分の車でもっと現実逃避的な体験をしたい人のために
、Model SまたはModel Xをアップデートしたオーナーは、車を火星行き宇宙船に「変身」させることができる。Teslaの兄弟会社、SpaceXが開択者を赤い惑星に送り込むために作っている宇宙船だ。

このボーナス機能は、車のソフトウェアシステムのアクセスコードに ‘Mars’ と入力すると有効になり、車載マップは火星表面のマップに変わり、車がバーチャル火星上を走り回れは、惑星探査機[ローバー]も一緒に火星の新たな地形を横断していく。2つのイースターエッグおよびその起動方法は、上と下のDrag Times YouTubeビデオで見ることができる。

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Volkswagenの今度のEVは未来の自動運転を完全に意識、ハンドルがどこかへ隠れてしまう!

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Volkswagenは、今年の初めにパリのモーターショーで披露したI.D.コンセプトカーの系列を拡張した新しいコンセプトカーを、1月にデトロイトで行われる北米国際オートショーで正式に発表する。今日同社は、そのコンセプトカーの“予告編”をリリースして、その車種の詳細をいくつか垣間見せた。それにより、その設計が、将来の自動運転車を完全に想定していることも分かる。

今回I.D.系列に新たに加わる車種はフル・エレクトリック、ハイブリッドでない完全な電気自動車(EV)で、同社のModular Electric Drive(MEB)がベースだ。この新しいプラットホームをVolvoも使用して、そのEVラインを今後10年間で30車種以上に広げる計画だ。

この新しいコンセプトは、パリのオートショーで紹介されたI.D.よりも未来志向のようだ(I.D.は、MEBをベースとする最初の量産車両になる、と同社は言っていた)。新しいコンセプトカーの設計は完全に自動運転を前提しており、ステアリングホイールはあるけれども、VWのロゴのあるボタンを押すと、ダッシュボードの中へ格納され、運転者がくつろげる空間を作る。

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その設計/デザインはまるで、人間が運転しなくなった時代の車はどうあるべきか、をヴィジョンしているようだ。実際に“ポスト人間運転”の車が路上を走るようになるのは、もっと未来の話だが、今現在の消費者向け自動車に自動運転車の技術を部分的に導入するVWの考え方は、やはりおもしろい/興味深いと言える。

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アメリカの一般消費者の見解: 「自動運転車は人間運転者よりも優秀」

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企業向けのさまざまなサービス日本)を提供しているPwCが、自動車技術の未来に関する最新のアンケート調査の結果を発表した。そしてそれによると、アメリカ人は、自動運転車や配車サービス(ride hailing, 流している車を呼ぶこと)、カーシェアリングサービスなどの概念を、徐々に受け入れつつある。たとえば回答者の66%が、自動運転車は平均的な人間運転者よりも優秀だ、と考えている。

その調査は、アメリカ国内で16歳以上の1584名に対して行われ、交通の未来について質問をした。それによると、新しいテクノロジーの受容は年齢よりもその人のテクノロジー観に依るところが大きく、また人びとは、派手な宣伝文句などよりも実用的な技術を求めている。

21歳から49歳までをカバーするジェネレーションXとジェネレーションYの人たちがいちばん、新しい自動車技術に熱心な関心を持っている。50歳以上と20歳以下の層は、自動車技術にそれほど関心を持っていない。

興味深いのは、お金を払ってでも利用したいと考えている技術の上位三つがどれも、事故や犯罪や災害など緊急事態に関連していることだ。全体で2/3以上の回答が集まったそれら三つは、完全で網羅的な車両追跡、車両の遠隔停止、そして運転者制御(運転者の運転権を奪う)システムだ。これらに比べると、ジェスチャーによる制御や、スマートフォンの完全な統合などは、ずっと下位である。

Uberのようなライドシェアリング*の利用は、徐々に普及が進んでおり、回答者の37%が、一度以上は利用したことがある、と答えている。一度も使ったことがない、と答えた回答者も、その55%は、試してみたい、と答えている。でもUberさん、気をつけた方がいいよ。回答者の74%が、“ライドシェアリングは経済を阻害しない”、と答えているが、しかし72%が、その業界には“規制が必要”、としている。カーシェアリングは、これらと趣(おもむき)がやや異なり、Zipcarやcar2goなどの利用経験者はわずかに23%、“試してみたい”もわずかに37%だ。〔*: ride-share == ‘便’の共用、相乗り…しかし実態は一人/一グループの利用が多いので、ride hailing(車を呼ぶこと、配車をリクエストすること)が言葉として定着しつつある。car-share == 車本体の共用、運転は利用者自身がする。インスタント・レンタカー、みたいなもの。〕

自動運転車に関しては、もっぱら安全性が心配されている。車がハックされる、という懸念もある。しかし一方では肯定的な見方も多くて、自動運転車は高齢者には好適で、高齢者本人が運転するより事故が少ない、と期待されている。つまり自動運転車は安全性が心配だけれども、法規の遵守や衝突事故の少なさでは優(まさ)っているだろう、と見なされている。

自動運転車には何も利点がない、という回答は13%ある。また、自動運転車の中で拡張現実のディスプレイなどのハイテク機能を利用するとき、プライバシーの一部を放棄してもよいか、という問いには、60%がノーだ。安全性が心配と答えた回答者のうち、全回答者の53%に相当する人びとが、“自動運転車は怖い”、と答えている。われらがロボットの君主たちには、まだまだ克服すべき課題が多いようだ。

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Tesla、対面通行道路ではオートパイロットが制限速度を遵守するようシステムを変更

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Teslaはソフトウェアアップデートを発行し、オートパイロット走行中車線を維持するオートステア機能を使用している間は、最高速度を制限速度以下とするよう変更した。この制限は対面通行道路に適用され、制限速度を時速5マイルまで越えることができた従来の機能を置き換える。TechCrunchが確認した。

オートパイロットは分離帯のある道路ではこの種の速度制限を受けず、常時有効な時速90マイルの制限が適用される。Electrekが最初に報じた

こうした制限は賢明な安全対策と言える。なぜなら制限速度は、たとえ人間ドライバーが遵守することがめったになくても、理由があって設定されているからだ。Teslaは以前にも、マニュアル運転に戻す必要がある場合にドライバーに警告を発し、ハンドルを持たせるようにシステムを変更している。

Teslaはエンハンストオートパイロットと呼ばれる新しいオートパイロットシステムも開発中だ。これは10月以降に発売されたTeslaの全車種に装備されている自立走行センサーと車載コンピュータのパワーを利用しているため、それ以前の車種では動作しない。TeslaのCEO Elon Muskは今週、 新システムの開発が順調に進んでいると語ったが、年内に間に合う様子はなかった。

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Uberはサンフランシスコでの自動運転パイロット事業を中止、自動車局が車両の登録を撤回したため

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Uberが、サンフランシスコにおける同社の自動運転パイロット事業の中止を確認した。それは、今日(米国時間12/21)行われた三者協議の結果だ(Uber、カリフォルニア州自動車局、司法長官事務所)。自動車局は、Uberがパイロット事業で使っていた16台の自動運転テスト車両の車両登録を撤回した。

自動車局によると、車両の登録を撤回すると同時に、Uberには許可プロセスを完了するようすすめた。一方Uberは、当面、ほかのところでそれらの車両を展開するつもりだ。Uberは、次のように声明している:

自動車局がわれわれの自動運転車の登録を撤回したので、カリフォルニアにおける弊社の自動運転パイロット事業を中止した。今、これらの車を再び展開できるところを探しているが、今でもカリフォルニアには100%コミットしており、より現実性のある州の規則を開発する努力を、今後は一層強化していきたい。

Uberは12月14日に、サンフランシスコにおける自動運転のVolvo X90 SUVのアップデートを開始し、この地域でランダムに選んだuberXの顧客にサービスを提供した。自動運転車を公道でテストする企業に州が発行する許可を、同社は求めなかった。その論拠は、現段階では完全な自動運転車ではないから、そのような許可は必要ない、というものだ。

最初のうちUberは、規制当局の異議にも関わらずそのパイロット事業を続行したが、自動車局とカリフォルニア州の司法長官事務所は、同社がサービスの提供を続けるかぎり、差止め命令などの法的措置に直面するだろう、と述べた。

Uberは今、同社のAdvanced Technology Groupのあるピッツバーグでも自動運転技術のテストを運用している。今年の初めに始まったそれらのテストは、Ford Focusに自律センサーや車載用コンピューターを装備した改造車を使用し、今後も続けられる。

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Hondaが1月のCESの予告編をリリース、Safe Swarm技術、個人車Uni-Cub、感情ロボットカーNeuVなど

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Hondaは1月に行われる今度のCESで、同社がこれから展開する“cooperative mobility ecosystem”なるものを軸とする、いくつかの発表を行う。そして今日同社は、その発表の中身の一部を、“予告編”として公開した。

その短いビデオでは、三つの新しい機能が紹介され、その中には、今年の11月に発表された新しいトレードマーク“Safe Swarm”*も含まれる。それは、一種の車両間コミュニケーションネットワークのようなもので、車同士が情報を共有しながらより安全に道路を通行する。ただしその仕組みは、今回のグラフィクスからはよく分からない。〔*: Safe Swarm, 安全な大群, 主にロボット工学の用語で、大量の群れがハチやアリなどの群れのように、どんなにたくさん密集して高速移動しても、お互いに事故ることなく安全・整然と行動できるための制御とコミュニケーションの方式。 〕

第二のテーマUni-Cubは、個人が利用する未来の移動デバイスだ。このいわゆる“個人車”は、自動車業界全体としての大きな未来的テーマであり、とくに高齢化社会では重要、と見なされている。Hyundaiも今週の初めに、CESでデモする予定のプロジェクトをプレビューした

この予告編の三つめのスターは、コンセプトカーNeuVだ。この、今月初めに発表された通勤用自動化電気自動車は、“感情エンジン”と呼ばれる人工知能を搭載している。Pepperを作った企業との共同開発で、ロボットのPepperくんと同じような、AIによる対話機能を持ったサービスロボットを内蔵している。

今度の消費者電子製品ショウ(consumer electronics show, CES)でHondaは、未来志向の発表をたくさん行うようだ。問題は、その中のどれだけが実現するか、だけど。

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Uberの自動運転車はサイクリストを危険にさらす、と自転車愛好家グループが警告

車のオンデマンド配車で巨大企業になったUberは先週、州の許可なしで公道上の自動運転車のテストを行い、論議を招いた。

本日(米国時間12/20)Uberは、自転車愛好家たちが、その試験車両には右折時の“右フック”(巻き込み)問題があり、サイクリストを重大な危険にさらす、と警告したため、火に油を注ぐ結果となった。

このシナリオでは、車両が自分の車線から右折しようとするとき、自転車用車線に合流してから安全に右折を完了するのではなく、曲がり角でサイクリストを妨害することもありえる。

San Francisco Bike Coalition(サンフランシスコ自転車連盟)によると、これが、自転車と自動車の接触事故の主な原因の一つであり、今年の初め、Uberのためにビデオでコンサルティングしたときにも指摘した事実である:

この種の方向変えは、重傷や死亡に結びつくような自動車と自転車との接触事故の、主な原因の一つとして知られている。それはまた、われわれが職業的運転者に提供しているすべての交通安全教育において注意を喚起している、危険な行為である。その教材には、この秋というごく最近の時期にUberのためにコンサルティングしたときの、ビデオも含まれる。

The Guardianの記事によると、Uberはこの問題を知っているが、その自動運転車両の稼働を継続した。その場しのぎの策としてUberは、自転車専用車線のある道路で右折するときには人間運転者が運転するよう、命じていたという。

この“右フック”問題が大きく報じられるよりも前にカリフォルニア州の司法長官Kamala Harris(州選出の上院議員にも選ばれている)は、州自動車局の特別許可が得られるまでUberのテストを中止するよう要求した。

Uberは、Self-Driving Coalition for Safer Streets(より安全な道路のための自動運転連盟)の創立メンバーだ。本誌TechCrunchは、この記事のアップデートのために、同社と連盟にコメントを求めている。

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モントリオール市、交通渋滞緩和にBluetoothを利用

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いわゆる〈つながっている〉都市インフラと自動車が相互に通信できるようになれば、交通渋滞の緩和に大きく役立つだろう。しかしカナダのケベック州モントリオールでは、都市交通問題への取り組みにもっと手近なテクノロジーを使おうとしている。Bluetoothだ。同市はこの2ヵ月間にBluetooth信号検出装置を100台設置し、交通状況を毎日リアルタイムで監視、分析できるようにした。これまでは年に一度の交通調査しか行われていなかった。

Radio-Canadaの記事によると、新プロジェクトでは自動車に乗っている人が使っているBluetooth端末を追跡し、一意のMACアドレスと結びつけることによって、他の場所で再び同じ端末を見つけて自動車の移動速度を判定する。収集したデータは特定個人にひも付けされることなく、市内の車の流れを当局が把握するのに役立てることができる。

交通パターンを詳細に分析することが都市計画に役立つことは明らかであり、年に一度の調査ではなく、年間を通じた渋滞緩和につながることが期待できる。また、Bluetoothを利用した追跡機器は比較的安価に設置でき、車両・インフラ間通信のための特殊な通信装置を路上の車に塔載する必要もない。

モントリオールでは他にも道路交通にBluetoothを利用する計画がある ― 2018年までにアイスホッケーのパック大の装置を道路に設置し、空いている駐車スペースを見つけて車をそこへ誘導できるようにする。市の交通当局によると、渋滞のかなりの割合が、空いた場所を探してうろうろする車によって引き起こされていることがわかっており、適切に誘導することで路上の不必要な車を減らすことができる。

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カリフォルニア州司法長官、Uberにサンフランシスコでの自動運転テスト中止を命令

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カリフォルニア州陸運局(DMV)は、Uberに対してサンフランシスコでの自動運転車パイロットテストを中止するよう通知したが、Uberはこれを無視して運行を続行した。このほどカリフォルニア州司法省がこの件を追及し、DMVの要求を後押しする司法長官命令を発行した。

DMVはUberへの当初の要求の中で、テストを中止し、自動運転車のテストを行っている他の20社と同様に州当局の許可を得る義務があることを通知していた。しかし今回のレターでは、Uberが〈直ちに〉(強調は原文)テスト車を公道から引き上げ、適切な許可を得てから自動運転車の使用を再開するよう求めている。

Uberがこうした要求に答えなかった場合、「州司法長官は差し止めを含め相応の措置をとる」ことが、司法副長官のMiguel A. Neri および Fiel D. Tignoが署名したレターに書かれている。

Uberは依然として自社の車両は真の無人ではなく、したがって許可は不要であるとの立場を続けているが、だとすれば同社が自動運転技術の向上をメディアに訴えてき続けることは難しくなる。

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Uber曰く、自動運転車の信号無視は「人的ミス」

アップデート(7 PM ET)Uber広報は、上記ビデオの事象は人間ドライバーの責任であることが明らかだと話した。全文は以下の通り。

この事故の原因は人的ミスである。Uberを自動運転化することで道路は安全になる、と当社が強く信じている理由はここにある。この車はパイロットテストには参加しておらず顧客も乗せていなかった。問題のドライバーは、継続調査する間営業を停止している。

Uberは上のビデオに写っている事象を認識しており、自動運転テスト中のSUVがサンフランシスコで赤信号を無視しているように見える。この日Uberは当地で自動運転車の路上パイロットテストを開始していた。同社は現在正確な状況を調査中であるとTechCrunchに話した。San Francisco Examinerが公開したこのビデオは、サンフランシスコの認可タクシー会社であるLuxor Cabが運行する車に設置された車載カメラが捕えた。

タクシーのカメラに撮られたこの事象について詳しい情報を問われたUber広報担当者は、以下の声明を発表した。

安全は当社の最優先事項だ。この事象は認識しており、現在何が起きたかを調査している。

サンフランシスコでのUberの自動運転テスト車には、運転席に人間ドライバーが座り、助手席にも補助技術者が乗って運転中の測定や観測を行う。人間ドライバーは何か問題が起きた場合に、代って車を制御するために乗っており、交差点で完全停止に致らなかった今回の例も該当するはずだ。

ビデオの事象が起きた当時に人間ドライバーが制御していた可能性もあるが、その場合は別の問題が浮上する。以前ピッツバーグで行われたテストでは、同社が使用していたFord Fusionの自動運転テスト車による複数の事故が報告され、逆走運転の事例もあった。

自動運転車が無人では走行できないという事実は、カリフォルニア州の路上でテストを行うのに州DMV(車両管理局)の認可を受ける必要はないとする、Uberの理由の一つになっている(DMVはこの主張に異議を唱えている)。

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Uberの自動運転車サービス(無許可)が初日に信号無視、州から停止命令

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Associated Pressによると、Uberはカリフォルニア州当局から、少なくとも自動運転車両の公道上での試用を認める州の許可が得られるまでは、自動運転車の使用をやめるよう、命令された。州自動車局が発表した声明によると、Uberはそのような許可を求めるものと期待されていたが、しかしUberは、その車両が完全な自動運転でなく、運転者が常時同乗しているので認可は不要、と申し立てていた。

今回のサンフランシスコにおける自動運転のパイロットプログラムは、今年の初めに同社がピッツバーグで行った試験的サービスの拡張である。今回使用したVolvoのXC90 SUVは、Uberの自動運転テスト車両の三世代目のバージョンだ。

Uberは以前から、許可を申請するつもりはない、と言っていた。しかしその許可項目は、カリフォルニア州自動車局が、公道上で自動運転車両を運用しようとするサイトに対して詳細に記述している要件の集合なのだ。

州の規制当局がこのようにUberに対して停止を命ずるよりも前に、カメラは、Uberの車両の信号無視らしき動きを捉えていた。しかしその時点では、詳しい状況が不明、とされていた。たとえば赤信号を無視して走行したときの運転者が人だったかコンピューターだったか、なども分かっていなかった。Uberは本誌に対して、この問題を、“あくまでも安全性最優先で調べる”、と言っている。

Uberの自動運転車の試験運用は、まる一日を経ないうちに最初の事変を記録され、州の停止命令を食らったことになる。Uberにはその初期から、地元の規制当局に逆らって事業の目的を達成するという強運があるが、今回も、そのひとつになるのかもしれない。

本誌は今、Uberとカリフォルニア州自動車局の両方にコメントを求めている。何か得られ次第、この記事をアップデートしたい。

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Googleは自動運転車の自社開発をやめたらしい、今後は自動車メーカーとのパートナーシップを重視

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一部の報道では、Googleは長年取り組んできた自動運転車の開発計画を棚上げし、既存の自動車メーカーとのパートナーシップの道を選ぶ、という。

The Informationの記事によると、Googleの自動運転車部門…社内コードChauffeur…は今、一部の自動運転機能を含むがハンドルやペダルは残る自動車の名前(ブランド名)を検討している。そのために今同社はFiat Chryslerと協働しており、両社のパートナーシップは5月に発表されたが、しかしそれは、今後のそのほかのパートナーシップを匂わせる兆候だったかもしれない。

その記事によると、Googleは最初、ハンドルもペダルもない自動運転車を追究したが、その後、AlphabetのCEO Larry PagとCFO Ruth Poratが、その最初のやり方を“非実用的”と判断した。なんとその判断は、Googleが自動運転車で公道上の200万マイルのテスト走行を成し遂げたあとに、下(お)りているのだ。

Googleがペダルのない自動運転車を放棄したとしても、The Informationに情報を提供した筋によると、同社はその野心的なプランをふところに抱(いだ)いたまま、2017年内には自動運転タクシーを発表するべく、その開発を進めている。Googleは前から、オンデマンドカーの市場に参加する、と噂されている — 現に同社はそのWaze事業によりカープーリング・サービスを提供しているが、それは結局、Uberと直接的に競合することになるだろう。一方Uberは今年ピッツバーグで、自動運転タクシーの試行を始めた。そしてさらにNutonomyという若い企業はシンガポールボストンで、同様の試行を行っている。

Googleとしては、先行している彼らに追いつきたいのだ。

同社は火曜日(米国時間12/14)にカリフォルニアで、自動運転車に関するメディアイベントを行うので、そこで詳しい情報が得られるだろう。

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そこらの観光案内等にはない詳細な都市情報をAPIで提供するSpatial、誰もがそこの住民なみの物知りに

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民族誌学者のLyden Foustは、企業のために世界中を旅している。一つの都市で数か月生活し、いろんなことを知り、それを彼を雇った人たちに報告する。“人びとは、研究者としてのぼくに語るよりもずっと多くのことをソーシャルメディアで語っていることに、気づいた”、とFoustは言う。そこで彼は、ジェットエンジンのソフトウェアエンジニアとして大量のデータを扱い慣れていた友だちのWill Kiesslingとパートナーし、Spatialを創った。

Spatialは“大量のソーシャルソース”からデータを拾う、とFoustは言う。それらのデータをすべて使って、ユーザーが都市を、そこの住人と同じぐらい知ってるようにする。今Spatialは30あまりのソースからデータを取り出している: Instagram, Twitter, Facebook, Flickr, Tinderなどなど。いろんなアプリ/アプリケーションも見ていく。たとえばStravaでは、人びとがどこで自転車に乗っているか、暑い日、雨の日、雪の日などにはどうしているか、などが分かる。Focusは言う: “「理解」はできないけど、それらのデータを全体として見れば、雨の日にはInstagramがどんな傾向になるか、分かる。そこから、人びとの行動も分かる”。

Foustによると、人びとをA地点からB地点へ連れて行くアプリは山ほどある、車のナビゲーションシステムもそうだし、YelpのようなWebサイトもだ〔広義の旅行サイトも〕。“その市場はエンドレスだ”、と彼は言う。だからそれ的なアプリをまた一つ作ってもしょうがない。そこでSpatialは、アプリのメーカーや自動車企業などがライセンスを買って利用するAPIだ。2016年にSpatialは、Techstars Mobility Acceleratorプログラムに参加し、そのデモデーに、Fordとの契約を発表した。

“中華料理店はどこにある?なんて質問に答えられるアプリなら、たくさんある。でも、もっといろんな条件のつく質問なら、Googleを相手に1時間を過ごさなければならない”、とFoustは言う。Spatialは何十ものソースからデータを取り出して、海の向こうに沈む夕日を見られるバーはどこか、クリスマスのライトアップがいちばん美しい地域はどこか、といった質問にも答えられる。

Spatialはデトロイトの企業だが、“テクノロジー企業が資金を調達しにくい都市だ”、とFoustは言う。そこで、サービスやアプリケーションではなく、APIで企業に直接売ることにした。今のところ、それはうまくいっているようだ。最大の顧客であるFordは、同社のお客様歴がすでに9か月にもなる。Spatialは来週、200万ドルのシードラウンドの完了を予定している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

BMW、ダイムラー、フォード、VWがヨーロッパに高速充電ネットワークを設置へ

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大手自動車メーカーによる新しいジョイントベンチャーが、ヨーロッパを電気自動車で走りやすくしようとしている。充電時間が従来より劇的に短くなる最大350 kWの容量をもつ充電ネットワークを構成する。参加するのはBMW、Daimler、Ford、およびVolkswagenで、高速充電ステーションの設置は2017年にスタートする。

設置場所はまずヨーロッパで400箇所を選び、2020年までに「数千箇所」に拡大する計画だ(参加メーカーの製品ラインにEVが増える時期と一致しているのは偶然ではない)。

充電ネットワークを支えるテクノロジーは、CCS(Combined Charging System)と呼ばれるもので、「コンボカプラー」というAC/DCを組み合わせたコネクターを使って最大350 kWの充電速度を実現する。この規格は、VW、BMW、Daimler、Fordの他、Hyundai、GM、およびFCAが採用している。

最近発売されたChevy BoltもCCSを使用している。この規格を管理しているCharging Interface Initiativeは、Audi、BMW、Daimler、VW等が設立したグループで、CCSを業界標準にするべく強く推進している。Teslaも今年の3月に同標準グループに参加し、CCS規格に対応するアダプターを開発中であることを2月に発表した。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

電動トラックのCharge、カーレースに挑戦

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英国オックスフォード拠点の電気自動車メーカー、Chargeは、最も伝統的なやり方でプロトタイプをテストしている。カーレースだ。

自動車時代の夜明け以来、発明家や製造メーカーは自分たちの作った車の能力を試すためにコースへ繰り出した。ただしこのトラックはレースで走るのではない。電気自動車のレースシリーズFormula Eの、公式サポート車両として参加する。Formula Eは、Chargeにとってとりわけ都合が良い。このシリーズでは専用コースではなく公道を使用する。Chargeが市場に出た時に走るのと全く同じ環境だ。

Chargeは小型の配達用車両と、大型のフルサイズトラックを製造して様々なニーズに答えようとしている。車の説明にはプラグインハイブリッドと思われる記載がある。このトラックは最初の100マイルを完全排出ゼロで走るが、エンジンでバッテリーを再充電する「デュアルモード」で最長500マイルまで距離を延ばせる。

トラックはモジュラー設計で作られているので、1台を組み立てるのに1人で4時間しかからないとChargeは言っている。同社の計算によれば、10人が1日2シフトで働けば年間1万台のトラックを作れる。これはChargeにとって、製造・運用のスケーリングが容易であることを意味する。英国のハブで生産して世界に配送するのではなく、販売場所に近い現地の小さな設備で組み立てられるからだ。同じアイデアは、Local MotorsOXも探っている。

Chargeのレースへの関りは、レースコース周辺に物を運ぶことだけでは終らない。同社は来シーズンから本格的に始まる自立サポートレース、Roboraceにも関与する。ChargeはRobocarの電源回路やモーターの開発全般に協力している。

Chargeの最初の工場は2017年に本社近くに竣工の予定で、電動(あるいはハイブリッド)トラックを「一般的トラックと同等の」価格で作ることを目標に置いている。

下のビデオで、ChargeのDHL配達トラックがFormula Eのレーシングカーを載せているところが見られる。

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カナダ・オンタリオ州、公道での自動運転テストを可能に。BlackBerryも参加

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カナダの自動運転車テストがオンタリオ州の公道で始まろうとしている。自動運転テスト(非常用ドライバーが同乗)に必要なライセンスプログラムには3つのグループが承認された。そのうちの1社はBlakBerryで、他にウォータールー大学自動車研究センターとドイツのキャンピングカー、レジャー車両メーカー、Erwin Hyper Groupが参加する。The Globe and Mailが報じた。

同州は、ここを多くの自動車メーカーが自動運転技術をテストする場にすることを望んでいる。この種のテストが可能な公道はまだ少ないが、世界中で増え続けている。今回の発表に先立ち、州政府は昨年末に当地で自動運転のテストを可能にする旨を発表していた。

オンタリオ州がテスト場所として有利な理由は、天候の多様さにある。四季それぞれを楽しむことができ、北部では極限の条件でテストすることもできる。ミシガン州も、335エーカーの広大なテスト施設と類似の道路状況を提供しているが、天候の厳しさに関してオンタリオは異色といえる。州内のあらゆる道路で州の定めたルールによるテストが可能だ。

ウォータールー大学の技術能力と、トロント大学の機械学習の学門的知識に、GM、トヨタをはじめとする主要自動車メーカーの資金と存在感を組み合わせることによって、オンタリオ州は自動運転の場として先行の利を生かせるだろう。

ただし、たまたまオンタリオに住んでいる人(私がそうだ)も、自動運転テスト車を道路で見かけるのはまだ先の話だ。初期の参加グループが最初のテストを行うのは、2017年始めの予定だ。

【日本語版注:BlackBerryの子会社QNXは、自動運転用ソフトウェアを開発している】

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マセラティ、新型車アルフィエーリの完全電動モデルを2020年に発売へ

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Maseratiは2020年をターゲットに初の電気自動車を開発していると言われていたが、このほど同社は、2シーター・スポーツカー、Alfieriのバッテリー駆動モデルを2020年に発売するとAutocar誌に正式に伝えた。

EVバージョンに先がけ、ガソリンエンジン仕様のV6 Alfieriが2019年中にデビューする予定だ。発売時期がかなり先になる理由の一つは、Alfierで使用するシャシー設計に軽量化と低燃費のための改善が必要なためであり、2018年以降に予定されている現行車種の製品デザイン改訂が完了してから取りかかる。

MaseratiのAlfieriについては、以前Car and Driver誌が報じており、最初の電動車はTesla Model Sの直接ライバルではなく、「GTクーペ」タイプになる可能性が高く、Maseratiの特徴的な車両デザインからも大きく離れたものになるだろうとしていた。

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