Birdが買収したスクーターシェアCircの中東事業を停止、スクーター1万台を処分

Bird(バード)は、1月に買収したマイクロモビリティスタートアップのCirc(サーク)が管理する中東のいくつかの都市でのスクーターシェアリング事業を停止した。メディアとの接触を認められていないために匿名を条件に語った複数の業界筋によると、Circの従業員約100人が解雇され、Circのスクーター1万台ほどがリサイクルのために、UAE(アラブ首長国連邦)拠点のサードパーティー企業に送られた。

Birdが「オペレーションの一時停止」と呼ぶ事業停止は、米国ロサンゼルス拠点の同社が欧州のライバル買収を発表し、事業拡大計画を明らかにしてから6カ月もたたずしてものとなる。Circの中東事業を全て停止するというBirdの決断は、バーレーン、UAE、カタールに影響が及ぶ。

8000〜1万台のCircのスクーターがEnviroServe(エンバイロサーブ)に送られた。同社は電化製品やその他の製品をリサイクルするUAE拠点の会社だ。複数の情報筋はTechCrunchに語る際に対し匿名を希望し、そのうちの1人によるとCircのスクーター約1000台が新品だった。

Birdは声明の中で、中東からの撤退ではないと述べた。「オペレーションの一時停止」で、秋に戻ってくる計画だとした。Birdはまだ自前のサービスをテルアビブで展開している。

「Birdは現在テルアビブでサービスを提供している。中東の他の地域はこの時期かなり暑くなり、オペレーションを一時的に停止している」と電子メールによる声明で述べた。「一時停止している間を利用して、中東で使われていたCircの古いスクーターのパーツを責任を持ってリサイクルする。スクーターはかなり傷んでいて、もはや我々の品質基準を満たさない。こうしたスクーターの売却または再利用は究極的には安全問題や責任問題につながりかねない。これは購入する側もしくは利用するかもしれないライダーにとってフェアではなく、倫理的に問題でもある。今年後半に中東地域でさらに範囲を広げてサービスを再開することを楽しみにしている」。

ベルリン拠点のTier Mobility(ティア・モビリティ)を含む数社が、ドバイやそのほかの中東の都市から撤去されたCircブランドのスクーター購入を申し出た、との情報をTechCrunchは入手した。情報筋2人によると、こうしたオファーをBirdは断ったとのことだ。

過去2カ月間、米国、カナダ、欧州、そして今や中東で数万台ものスクーターや自転車が処分された。新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックの間のコストを削減しようと、マイクロモビリティ企業がマーケットから撤収している。明るい赤色をしたJUMPの自転車が処分されて山積みになっているところを映した写真やビデオが先月Twitter(ツイッター)上で拡散し、自転車推進者や都市プラナー、業界ウォッチャーの間で広く批判や怒りをかった。自転車の処分は部分的には、Lime(ライム)とUber(ウーバー)間の複雑な契約の影響によるものだ。先月LimeはUberがリードする投資ラウンドで1億7000万ドル(約185億円)を調達した。ディールの一環として、Uberは2018年に2億ドル(約217億円)で買収したJUMPをLimeに押し付けた。JUMPの全従業員400人は解雇され、そして米国だけで自転車とスクーター少なくとも2万台が処分された。JUMPの自転車が通りから撤去され、リサイクルに回されたというニュースはカナダでも報じられた。

Tier Mobility(ティア・モビリティ)のCEOで共同創業者のLawrence Leuschner(ローレンス・ロイシュナー)氏は、JUMP自転車の購入を申し出た。また、Birdにも声をかけた。

「持続可能なモビリティにはお構いなく、結果ありきだった」とロイシュナー氏は最近のインタビューの中でスクーターや自転車を処分するという決定について語った。「この業界が取るべき手法ではなく、だからこそ私は声を大にして言わなければならない」。

中古電化製品で欧州のマーケットリーダーであるreBuyを以前立ち上げたロイシュナー氏は「適切に、そして安全にスクーターを一新して消費者に販売することはできる」と述べた。Tier Mobilityは自社の車両を新しいものに替えた後、古い電動スクーターを一新して消費者に売った。

Circは2019年1月にシリーズAラウンドで5500万ユーロ(約67億円)を調達(未訳記事)して一躍有名になった。ベルリン拠点の電動スクータースタートアップである同社は、ブランドを改める前はFlashという名称だった、Delivery HeroとTeam Europeの創業者であるLukasz Gadowski(ルーカス・ガドウスキ)氏によって設立された。

Circは素早く欧州中に拡大し、その後中東にも進出した。同社は、ステルスモードから突然登場して6カ月もたたないうちに7カ国21都市でサービスを展開(未訳記事)した。そして、その後も拡大路線を続けた。しかし他のスクーターシェアリング企業と同様、Circも停滞に直面した。同社は昨年11月に各地域のオペレーションやベルリンの本部で人員を削減(未訳記事)した。従業員の解雇は「シーズンを通じてのユーザーの変動、『経営から得たこと』、そしてバッテリー交換可能な電動スクーターへの移行によるものだ」とガドウスキ氏は当時TechCrunchに語っていた。

[原文へ]

(翻訳:Mizoguchi

Birdが米国オースティンで小型バイクScoot Mopedsをローンチ

BirdがScootを買収して生まれた電動モペッド(小型バイク)のScoot Mopedは、その発表から5か月後にオースティンでローンチされることとなる。

この新型の電動モペットは、Birdによるより多くの顧客を獲得するために製品の多様化を図る取り組みだ。Scoot Mopedは、Birdのアプリから利用でき、幅広タイヤ、油圧ディスクブレーキ、2つのサイドミラー、車速情報用のLCDディスプレイのほか、2サイズのヘルメットが車両のボックスに格納されている。Scoot Mopedの使用者は18歳以上で、かつ有効な運転免許証を所持している必要がある。

BirdがScoot Mopedを初めて発表したのは、Scootの買収後となる昨年10月だった。Birdによると、最初はロサンゼルスで試験走行を実施していたという。そして、音楽やテクノロジー、映画、コメディの祭典ことSXSWの開催の1週間前に、Scoot Mopedsはオーステンにてローンチされる予定だった。

【アップデート】オースティン市は米国時間3月6日、SXSWフェスティバルを中止すると発表した。

Scoot Mopedsは、すでにオースティンの市道を走っているシェアモビリティの一群に加わる。オースティン市議会は2018年2月、「ドックレス(充電設備なし)」シェアサイクルのパイロットプログラムの創設を承認した。そしてすでに、このサービスを運営している企業もあり、一方でその反応として規制の枠組もできた。しかし、スクーターは続々と登場している。

SXSW 2019にてTechCrunchが取材した複数の市当局者によると、シェアスクーターの利用者はシェアサイクルを逆転し、需要不足のために一部のシェアサイクルを路上から撤去するよう企業に促したという。

Birdの政府パートナーシップチームメンバーであるBlanca Laborde(ブラン・カラボルド)氏は声明で「(同社は)オースティン市と緊密に連携して、2039年までに50-50モードシフトという目標の達成を支援し、Austin Strategic Mobility Planを支援するより多くのソリューションについて、協力できることを楽しみにしている」と述べた。そして「オースティンの市民は、この新しいモビリティを気に入るだろう」と続けた。

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹Twitter

Birdがサンフランシスコに電動スクーター「Bird Two」 を展開

Bird(バード)は昨年8月に発表した電動スクーターのBird Twoを、米国サンフランシスコにてScootを通じて展開する。Scootの計画では、このBird Twoは最大1000台が導入される。

「新世代の電動スクーターがサンフランシスコに導入されることで、車に乗る必要のあるサンフランシスコ市民は減っている」と、Scootの創業者でBirdでSVP of Citiesを務めるMichael Keating(マイケル・キーティング)氏は声明で伝えている。「Bird Twoでは業界をリードする性能、航続距離、安全性に関する特徴により、マイクロモビリティによって車を置き換えるといったトレンドを継続していく」。

Bird Twoのユニークな点は、車両の問題を通知する損傷センサーだ。このアイディアを思いついたのはBirdが最初ではないが、この種のシステムを搭載した電動スクーターを発売したのはBirdが初めてだ。Superpedestrianは6400万ドル(約70億円)の資金を調達し、自動診断スクーターの開発に何年も前から取り組んでいるが、まだ実用化には至っていない。

それ以外にも盗難やいたずらを防ぐため、Bird Twoにはパンク防止タイヤやOSの暗号化が採用され、ネジの露出は最低限に抑えられている。

Scootはサンフランシスコの他の事業者と同様、スクーター盗難の標的だった。同社がサンフランシスコで電動スクーターのシェアを始めた最初の2週間で、200台以上のスクーターが盗まれたり、修理できないほど損傷したりした。そして盗難対策として、スクートは車両に鍵を取り付けた。現在、同市はロックを義務化しているが、その主な目的は歩道の混雑を抑えることだ。そして同社はBird Twoの導入により、盗難や破壊行為に対する保護を強化する。

この展開はBirdがヨーロッパのライバルことCircを買収した直後に実施され、同時にシリーズDの資金調達ラウンドにて7500万ドル(約82億円)を調達すると発表した。これにより、資金調達総額は3億5000万ドル(約380億円)となった。

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹 Twitter

電動キックスクーターのBirdがベルリン拠点の同業Circを買収

LAで創業された電動キックスクーター大手Bird(バード)は、欧州での競合相手Circ(サーク)を買収することを認めた。CircはDelivery Heroで知られるLukasz Gadowski(ルーカス・ガドウスキ)氏が設立したマイクロモビリティ企業だ。

買収条件などは非公表のこのディールは先週、FTが最初に報じた。2019年11月にTechCrunchはCircの経営が厳しい状態にあり、「オペレーション調整」としてレイオフを行ったことをレポートしている。

当時、ガドウスキ氏は平静を装いながら、Circがいかに多くの欧州マーケットでマイクロモビリティサービスを同時に展開するかを学ぶ必要がある、とTechCrunchに語っていた。「基本的にいかに効率をあげるか、どのようにマイクロモビリティの業務を展開するかを理解する必要がある。まだ能率的に行えていないが、夏の間にそうしたことを学んだ」と語った。

彼はまた、マイクロモビリティ業界全体の話として、これまでは陣取り戦略のようなものが展開されてきたが、現在では資本効率により重きを置く方向へと必然的にシフトしていることを認めた。「我々がサービスを開始したときはマーケット参入時期にフォーカスしていたが、今は時期ではなく効率だ」とTechCrunchに話した。

CircがシリーズBで資金を調達しようとしていたこともTechCrunchは把握している。これがBirdとの協議につながった。2019年初めにCircは6000万ドル(約65億円)超のシリーズAをクローズした。この資金は同社が12カ国43都市でサービスを開始するのに使われた、と広報は話している。

資金調達でいえば、Birdもまた資金調達したことを今回の買収発表に乗じて明らかにした。BirdにとってシリーズDとなるラウンドで新たに7500万ドル(約82億円)を調達し、累計調達額は3億5000万ドル(約380億円)となった。

マイクロモビリティ企業は支出抑制と収益化に苦戦してきた。Birdの主要なライバルであるLimeは2020年1月初め、2020年中の黒字化を目指して従業員100人を解雇し、12のマーケットから撤退することを発表した。

Circ買収の結果、Birdの欧州オペレーションに従業員300人が加わる、としている。

関連記事:電動キックボードのLimeが12都市から撤退し約100人を解雇

[原文へ]

(翻訳:Mizoguchi

電動キックボードシェアのBirdが買収したScootの技術系従業員を一部解雇

The San Francisco Chronicleが最初に報じたところによると、電動キックボードのシェアリングサービスを展開しているBird(バード)は24人未満の従業員をレイオフしたという。レイオフの対象となるのは、今年初めにBirdが2500万ドル(約27億円)で買収したScoot(スクート)の従業員だ。Birdによると、レイオフの対象となったのは技術系の従業員だったという。

「BirdとScootの統合は、サンフランシスコの居住者と旅行者に最高の品質かつ信頼性の高いシェア・マイクロモビリティ・ビークルとサービスへのアクセスを提供するという、我々の以前または将来の取り組みに影響を与えたり、変更したりするものではない」と、Birdの広報担当者はTechCrunchに語っている。「Scootのチームはサンタモニカの本社に配置される予定だが、サンフランシスコにも運用とメンテナンスのチームや地域ごとの役割のためのオフィスを残す」。

Scootは現在、4社のうちの1社としてサンフランシスコでの電動キックボードとモペットの運営を認められており、またサンティアゴとバルセロナでも他の車種を運用している。

今回のラウンドはBirdにとって今年2回目のレイオフとなる。3月には、Birdは従業員の4〜5%をレイオフした。このレイオフはBirdの年次業績評価プロセスの一環であり、影響を受けたのは米国の従業員だけだった。

昨年10月、BirdはCDPQとSequoia CapitalがリードしたシリーズDラウンドで2億7500万ドル(約300億円)を調達し、投資前の評価額は25億ドル(約2700億円)だった。また同月、BirdのCEOであるTravis VanderZanden(トラビス・ヴァンダーザンデン)氏はTechCrunch Disrupt San Franciscoにて、Scootブランドを存続させたいと語った。

「(Scootは)特に都市部で強力なブランドなので、存続させたい考えている」と、ヴァンダーザンデン氏は語る。「サンフランシスコでは、間違いなく続くだろう。そしてブランドにとって何が最も適しているのかを、他の都市でも探るつもりだ」。

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹 Twitter

Limeがケープタウンで電動スクーターをローンチ

Lime(ライム)はアフリカで電動スクーターを運用する、初の大手オペレーターとなる。同社は来年初め、南アフリカのケープタウンで電動スクーターをロールアウトする。なお、米国やヨーロッパでは歩道にスクーターが設置されているが、Limeはケープタウンにてスクーターを市中のプライベートな場所に設置する。

Lime GlobalにてOperations and Strategy部門の責任者であるWayne Ting(ウェイン・ティン)氏はプレスリリースにて「ケープタウンはアフリカのテクノロジーとイノベーションを前進させる手助けをする」と述べている。「私たちの使命は持続可能で手頃な価格の交通手段を通じて、都市の生活を改善することであり、ケープタウンに住み、あるいはそこへ向かう南アフリカの人々が有意義な移動手段を利用でき、カーボンエミッションを削減できることを楽しみにしている」。

「私は電動バイクの展開を、ぜひ実現したいと思っている。なぜなら、そこには新しいソリューションをすぐに受け入れる非常に若くて革新的な住人がいるからだ」と、Birdのヨーロッパ、中東、アフリカ地域を担当するPatrick Studener(パトリック・スチューダー)氏は昨年7月に語った。

Limeは今後数週間のうちにアラブ首長国連邦、アブダビ、ドバイにも電動スクーターを配備すると述べている。同社のアブダビ進出は、Limeにとって中東における3番目の市場となる。

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹 Twitter

Bird傘下のScootが新しい電動モペッドを展開

Bird傘下のScootが、Scoot Mopedを発表した。一見すると、6月に発表されたBirdの2人乗り自転車、Cruiser(クルーザー)に似ている。Cruiserは市場によって電動アシストかペグのみの2種類がある。

Scoot Mopedは1人乗りだが、ScootによればScoot MopedのデザインとエンジニアリングはBirdのクルーザーをベースにしているという。

Birdのクルーザー

Scoot Mopedはまずパイロットプログラムとしてロサンゼルスで提供を開始する。今年中にはほかの都市にも展開する計画だ。利用者は18歳以上で、ヘルメットを着用する必要がある。ヘルメットはレンタルのモペッドに付属する。

Scootは、2012年から米国サンフランシスコで、2018年5月からはスペイン・バルセロナで一般的な電動モペッドのサービスを運営している。サンフランシスコでは最大時速30マイル(約48km)、バルセロナでは最大時速60マイル(約96km)で運転できる。一方、新しいモペッドは最高時速20マイル(約32km)に制限される。

Birdは6月にScootをおよそ2500万ドル(約27億円)で買収した。それ以降、Birdの評価額は25億ドル(約2700億円)となり、さらに2億7500万ドル(約298億円)を調達した。

[原文へ]

(翻訳:Kaori Koyama)

電動キックボードBirdがシリーズDで約290億円の資金調達、狙いは海外展開の強化

電動キックボード事業を展開するBirdは10月3日、2億7500万ドル(約290億円)をシリーズDで調達したことを明かした。リードはCDPQとSequoia Capital。バリュエーションは25億ドル(約2670億円)。

同日にTechCrunchが主催するDisruptにて登壇したBirdのCEOのTravis VanderZanden氏は、調達した資金をもとに同社が「より多くの街に展開していく」と話した。Birdは8月、同社にとっては日本での初となる実証実験を福岡市で実施しているが、VanderZanden氏から日本での今後の展開に関して言及はなかった。「ヨーロッパに関しては引き続き注力していく」という。「Birdとそのミッションを出来るだけ早く世界に届けたい」(VanderZanden氏)。

6月に発表されたScootの買収に関して「1つのブランドになる予定は?」と聞かれたVanderZanden氏は「Scootブランドは残す」と答えた。同氏いわく、Scootの強みは「街との協力体制の構築が巧み」な点。9月にはJUMP、Lime、Scoot、Spinの4事業者が、10月15日よりサンフランシスコで電動キックボードを展開する許可を得られたとTechCrunchが報じた。この時Birdが許可を申請しなかったのは、Scootを買収していたから。ちなみに、前回は許可を得られたSkipは、今回は残念ながら許可を得られなかった。ハードウェアの安全性に関するスコアが低かったとサンフランシスコの市営交通機関は説明している。

Birdは電動キックボードのシェアリング以外にも、ハードウェアの販売や月額のサブスクを展開している。「車の所有」は当たり前だが、マイクロモビリティーはまだまだ「フレッシュスタート」であるため、様々な選択肢を用意しているという。

様々な選択肢は、ハードウェア面でも用意されている。8月には最新の電動キックボードのBird Twoが発表されたが、それ以上に印象的だったのは6月に発表されたBird Cruiserだ。

Bird Cruiser

Bird Cruiserは2人乗りの、自転車とモペット(ペダル付きオートバイ)の中間のような電動の乗り物。VanderZanden氏によると、電動キックボードは1〜2マイル(1.6〜3.2Km)、そしてBird Cruiserは2〜5マイル(3.2〜8Km)の移動に適しているそうだ。そして、Bird Cruiserは電動キックボードに乗るのを躊躇する、中高年の利用も想定している。「車の稼働を削減する」と繰り返したVanderZanden氏。Birdは利用方法やハードウェアの多様性により、車よりも環境に優しいマイクロモビリティーを定番化しようと試みている。

電動キックボードのBirdが日本での初の実証実験、サービス提供を目指し「福岡市と密接に取り組む」

Birdの世界進出担当シニアマネージャー、Sam Kernan-Schloss氏

Uber(ウーバー)がディスラプトできなかった国、日本。同社は2015年2月にライドシェアの検証実験を開始したが、無許可でタクシー業を行う「白タク」を禁止する道路運送法に抵触する可能性があるとして国土交通省から「待った」をかけられたのち、わずか1ヵ月ほどで中止した。以後、ここ日本においてライドシェアは全く定着していない状況だ。

8月31日に福岡市で実証実験を開始した米の電動キックボードのパイオニアであるBird(バード)はそんなUberの失敗から学んでいるようだった。Birdにとっては今回が日本での初となる実証実験。この実証実験は、Birdと住友商事が福岡市との協力のもと行なっている。当日、実証実験の開始前に報道陣の前で挨拶をしたBirdの世界進出担当シニアマネージャーのSam Kernan-Schloss氏は「福岡市との密接な協力体制」を強調していた。また、同社は規制について深く理解した上で慎重に実証実験を行なっていくスタンスだ。

「Birdではミッションとして、世界中の都市をより活性化し、人々の自動車の利用を軽減することで交通渋滞を緩和しCO2の排出量を減らすことを掲げてきている。この実証実験では住友商事、そして福岡市と密接に取り組む。我々が提供する環境に優しいモビリティーの選択肢を福岡市の皆様に提供できるようになることを心待ちにしている」(Kernan-Schloss氏)。

BirdのCEO、Travis VanderZanden氏はプレスリリースで「実証実験を通じ(福岡)市民は、我々の提供する持続可能な交通手段が福岡市のインフラにシームレスに統合することが可能だと知ることができる。また、我々が、利用しやすく人々の移動を便利にし、かつ渋滞を悪化させないマイクロモビリティーのソリューションを提供可能だということを、直接、体験することができる」とコメントしている。

また、米国のBird本社にコメントを求めたところ、担当者からは「現在、日本において電動キックボードは道路交通法の規定により原付バイク扱いとなり、車道を走行する場合は、様々な装備が必要となることは承知している。福岡市は日本で初めて(電動キックボード)に関する規制を緩和する都市になろうとしている」とのコメントを得られた。福岡市長の高島宗一郎氏は2月、内閣府での国家戦略特区会議にて、福岡における電動キックボードの規制緩和を提案している。

日本では電動キックボードのシェアリングサービスのLuupが8月20日、埼玉県横瀬町の「埼玉県県民の森」にて、立教大学の観光学部舛谷ゼミと共同で実証実験を実施。この実証実験が同社いわく「国内初の公道での実証」となるなど、日本でも電動キックボードに関する取り組みが加速してきている。

9月7日より、同じく福岡市の貝塚交通公園にてBirdの競合、Lime(ライム)が実証実験を開始する。LimeのCEO、Brad Bao氏はインタビューで「日本は最も参入しにくい市場だが、最もポテンシャルのある市場でもある」と述べていたが、住友商事いわく、Birdも「日本を注力市場と捉えている」。Birdは福岡市での実証実験が他エリアでのトライアルにも繋がることを期待しているようだ。

  1. 69262787_360915414835195_4503561677039468544_n

  2. 69225394_2388209464781062_2682855698018074624_n

スクーターシェアのBirdがパリで1000人雇用へ

スクータースタートアップのBirdがフランスのマーケットに意味深長な方法で将来を賭けている。パリに欧州最大のオフィスを設ける計画で、2021年半ばまでにBirdは1000人を雇用する。この1000というのは同社にとってここ数年意味のある数字だ。

パリというのは、Bird、そして一般にすべてのスクータースタートアップにとって重要なマーケットだ。パリは比較的小さな街で、面積でいえばサンフランシスコよりも小さい。しかし人口密度の高い街でもある。そしてもちろん、わずか数日のためにパリにやって来る観光客が大勢いる。

だからこそ、12社もの企業がスクーターシェアリングサービスをパリで展開している(そう、12社もだ)。しかしつい最近、Les Échosはそうした企業の多くがパリをすでに離れたと報じた。Lime、Bird、Circ、Dott、Jump、そしてB-Mobilityはまだ展開している。

この業界は資金が豊富で、Birdは競争を勝ち抜くためにかなりの額をすでに調達している。しかし資金は1つの要素にすぎない。

パリにオフィスを設置するというのは、Birdがパリというマーケットに真剣であることを市当局に示すのに重要な意味を持つ。先月、パリ市はパリでサービスを展開するスクーター企業数を制限すると発表した。市は事業許可を2、3社に絞るつもりだ。もちろんBirdはそのうちの1社になることを狙っている。

Birdはまた、安全性についてユーザーを教育するのにパリに置くハブを活用する。安全トレーニングセッションに参加した人には無料のヘルメットを提供する計画だ。

[原文へ]

(翻訳:Mizoguchi)

ラテンアメリカの電動スクーターシェアの「Grow」が1000万回の利用回数を達成

ラテンアメリカのGrow Mobilityは、マイクロモビリティのGrinとYellowが今年のはじめに合併してできた企業だ。Grinは1年前にメキシコで事業を開始した。その後YellowRideとの合併を経て、ラテンアメリカの23都市へと事業を拡大してきた。そのGrowの利用回数が1000万回に達した。

これは、BirdとLimeがそれぞれ最初の1年で達成した記録と同じペースだ。昨年9月にBirdは開業後約1年でスクーターの1000万回の利用を達成した。同じ月にLimeは開業後14カ月でバイクとスクーターの1150万回の利用を達成した

Grow Mobilityの営業地域

米国時間6月26日に、米国のLimeはラテンアメリカで電動スクーター事業を拡大し、ブラジル、アルゼンチン、ペルー、メキシコ、チリで営業すると発表したばかりだった。Limeの利用回数はこれまでに6500万回に達している。

Growは1億5千万ドル(約160億円)を調達し、ラテンアメリカでスクーター、バイク、電動機付き自転車を共有する同社のユーザーは500万人いる。Growのマイクロモビリティを使ったユーザーの移動距離は、合計で1450万キロ以上となった。

画像:Yellow

[原文へ]

(翻訳:Kaori Koyama)

シェアリング電動スクーターのBirdが同業Scootを買収

Birdは電動スクーターとモペットのスタートアップScootを買収する。2社が買収について協議しているとしたTechCrunchの最近の報道を認めた。

「ScootをBirdエコシステムに迎え入れることに興奮している。車での移動をマイクロモビリティに代えるというミッションをさらに展開するためにScootのチームとともに働くことを楽しみにしている」とBirdの創業者でCEOのTravis VanderZanden(トラビス・バンダーザンデン)氏は発表文で述べた。「手を携えることで、我々はライダーの日々の暮らしやサービスを展開する地域社会にさらに影響を及ぼすことができる」。

買収に先立ち、Scootは4700万ドルの資金調達で企業価値は約7100万ドルとされた。Scootは2011年に電動モペットで事業を開始し、以来電動の自転車とスクーターも展開してきた。

BirdとScootは買収条件を明らかにしていないが、WSJは買収額は約2500万ドルで、現金と株式で支払われると報道している。

「ユーザーがスマホでアクセスする最初の電動の乗り物のサービスを立ち上げて以来、我々は『皆に電動の乗り物を』というミッションを追求してきた。そしてシェアする電動モビリティは市民にとって便利で楽しく、手頃な交通手段だということを地域社会に示してきた」と、Scootの創業者で会長のMichael Keating氏は発表文で語った。「Birdと一緒になることによってミッションに変更はないが、そのスケールや提供する乗り物はライダーと地域社会にとってさらに良いものになる」。

この買収は、Birdがようやくサンフランシスコでシェアリングの電動スクーターを展開することを意味する。加えて、月極めのレンタルサービスを提供することにもなる。Scootは新オーナーのもとでサービスを続けるために別の承認を得ることになる、とThe Informationは報道している。

この点について、サンフランシスコ市交通局から返事があり次第アップデートする。

[原文へ]

(翻訳:Mizoguchi)

電動キックボードのBirdが2人乗りの電動「クルーザー」を発表

Bird Cruiser

電動キックボードのシェアリング事業で知られるBirdはアメリカ時間6月4日、自転車とモペットの中間のような電動の乗り物、Bird Cruiserを発表した。同社が「シートあり」の乗り物を発表するのはこれが初となる。

Bird Cruiserのパッド付きシートには大人が2人まで乗ることができる。電動アシストもしくはペグの2択が用意されており、油圧式ディスクブレーキと52Vのバッテリーを装備している。タイヤは20インチで、フルサスペンション。電動キックボードよりも乗り心地は良さそうだ。

Bird Cruiserがシェアリング事業で展開されることは確認できているが、1299ドルの電動キックボードBird Oneのように一般販売されるかについては発表されていない。

Bird One

Bird Cruiserは今夏より少数のテストマーケットにて展開される予定だ。

Birdの創業者でCEOのTravis VanderZanden氏は以下のようにコメントしている。

「『街をより住みやすくする』という我々のミッションをさらに加速させるべく、私たちはBird Cruiserを含む環境に優しいマイクロモビリティの選択肢を増やしてきている。今夏より、人々は車に乗ることなく、共に、街を移動したり新たなエリアを探索することができるようになる。カリフォルニアでデザインされ設計されたBird Cruiserは、親しみやすく乗りやすい、でこぼこ道でも快適な電動のオプションだ」

レンタル電動スクーターのBirdが消費者への直販を開始

電動スクーターをレンタルだけでなく所有したい、という需要の可能性を認識したBirdは、販売用に新しいモデルのスクーターを発表した。Bird Oneと呼ばれる新モデルは、一般販売とシェア利用の両方に使われる。Birdは、Segway-NinebotのスクーターであるNinebot ESの利用をやめ、月極の個人レンタルに自社のM365モデルを使用することも発表した。

「Bird Oneは、Bird Zeroの利点と学習に基づいて作られ、シェア環境で一年以上の利用に耐える見込みだ」とBirdでCEOを務めるTravis Vander Zanden氏が声明で語った。「そして当社の次世代Eスクーターへの期待と需要に答え、Bird Oneを数量限定で一般販売も行うことにした。これからはシェア、レンタル、購入、どの形態でも、Birdはあらゆる人たちの選択肢を提供していく」

Bird Oneは、2倍長持ちするバッテリーを備え、広い範囲をカバーし、4倍以上シェア利用することができる。これは電動スクーターのシェアで優れたユニット経済性を実現することが難しい現状を踏まえると極めて重要だ。

Bird Oneの価格は1299ドルで、3色のカラーバリエーションがある。すでに予約受け付け中で、夏には受け取ることができる。Birdの発表は、Boostedの電動スクーターの発売が予想されている5月15日に先立って行われた。

過去数カ月間、Birdは電動スクーター市場のシェア拡大に積極的な取り組みを見せている。先月末Birdは、サンフランシスコとバルセロナで月極個人レンタルを開始した。同プログラムは、月額24.99ドルでスクーターをレンタルできるもので、乗車回数に上限はない。

サンフランシスコとバルセロナでのスクーターシェア事業は強く規制されているため、Birdsの戦術は規制の影響を受けない賢い方法だと言える。問題は、自分でスクーターを持ちたいと思う人が何人いるかだ。

伝統的なシェア方式モデルにせよ、月間レンタルにせよ、消費者への直接販売にせよ、人々の使いたい頻度にかかわらず、Birdが電動スクーターの第一人者になろうとしていることは間違いない。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Birdが今後ヨーロッパの50以上の都市で電動スクーターを展開

Birdがさらに50以上のヨーロッパの都市で電動スクーターを展開すると発表した。

米国でスタートしたBirdは、1年足らず前にヨーロッパへの進出を開始した現在はパリ、ブリュッセル、ウィーン、チューリッヒなどのヨーロッパの都市で事業を展開している。今回の発表で、ヨーロッパでの拠点は10倍以上になる。

BirdのCEOであるTravis VanderZanden氏は、発表の中で次のように述べている。「世界的な企業やブランドは、経済の完璧な公式と、成長とスケールのための能力を持っている。Birdがグローバルに展開するにあたり、私たちは卓越した革新と、利用者、地域、都市へのコミットメント、そしてオペレーショナルエクセレンスを示しながら、爆発的な将来予測値を生み出していく。この公式には大きな影響力があり、私たちの都市や地域社会をもっと住みやすいものにするという私たちの使命を前進させていくだろう」

およそ1カ月前、Birdは従業員の4〜5%を解雇した。これはBirdが年に1回実施している業績評価プロセスの一環であり、解雇されたのは米国拠点の従業員のみだった。解雇された人たちは医療給付を含めた退職手当の対象となった。

Birdはこれまでに4億ドル(約448億円)以上の資金を調達しており、さらに3億ドル(約336億円)を調達中と見られる。

Image Credits:Justin Sullivan / Staff / Getty Images

[原文へ]

(翻訳:Kaori Koyama)

電動スクーターのBirdが全従業員の5%を解雇

電動スクータースタートアップのBirdは全従業員の4〜5%を解雇した。The Informationが最初に報じた。最大900人の全従業員のうち40人ほどの解雇となる。このニュースは、Lyftがバイク・スクーター部門で最大50人を解雇したのに続くものだ。

「サービスを展開する都市に地元のサービスセンターを設置するのに伴い、従業員の配置は地理的に変化している」とBirdの広報はTechCrunchに対し語った。「我々は、サンタモニカの本部で効率的な運営構造を導入している一方で、世界で拡大しているサービスに対応するためにそうしたところで従業員を増やしている。今回の解雇は地理的需要のシフトと人材レビュープロセスを反映したものだ」。

TechCrunchが把握しているところでは、解雇はBirdの年1回行われる成績評価のプロセスの一環であり、米国拠点の従業員のみが影響を受ける。解雇された人たちは医療給付を含めた契約解除となる。従業員を解雇するにもかかわらず、Birdは全社で100以上のポストで求人を出している。

今月初め、Birdは起業家に自前のスクーターを管理させるプラットフォームをニュージーランドで公開した。Bird Platformは世界中にBirdのスクーターを展開するというミッションの一部であり、「我々が展開を考えていない地域の地元起業家にBirdの技術と乗り物で電動スクーターシェアリングプログラムを運営する権限を与えるもの」とBirdのCEOであるTravis VanderZanden氏は今月初めにTechCrunchに対し述べた。

Birdはこれまでに4億ドル以上の資金を調達していて、さらに3億ドルを調達中とみられている。

原文へ、翻訳:Mizoguchi)

セグウェイ、新型電動スクーターと無人配送ロボットを発表

物理的消耗は電動スクーターにとって主要な問題であり、個体の寿命は短くなり経済性に劣る結果を招いている。本日(米国時間1/3)のConsumer Electric Showで、Segway -Ninebotは新型電動スクーターModel Maxを披露した。BirdやLimeのようなサービスの運用・維持コストを低減することが目的だ。

「Model Maxは複雑なシェア利用形態や消費者による過度な使用、運用ビジネスモデル、維持コストなどを考慮にいれて作られている」とSegwayがプレスリリースに書いた。「それと同時に、Segway-Ninebotは様々な運営会社のニーズや、市場ごとに異なるユーザーや消費者のニーズを広く受け入れている」Segwayは仕様の詳細については明らかにしていないが、1月8日に追加情報を発表すると言った。

Segwayの一部のNinebotスクーターがLimeに安全上の問題をもたらしたことは知っておくべきだろう。昨年8月、LimeはSegway Ninebotスクーターの一部に潜在的問題があることを認識した。具体的には、早期バージョンのスクーターの一部で、2台のバッテリーのうち1つに問題があった

同じくNinebotのスクーターを使用しているBirdは、調査の結果Segway-Ninebotから購入した車両に問題がなかったことを報告した。

また今日Segwayは、ラスト1マイル用無人運転車両、Loomo Deliveryも発表した。このロボットを使って食品、小荷物などの無人配送を行うことが狙いだ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Bird、自社製の電動キックスクーターとデリバリーサービスを発表

電動キックスクーターのシェアリング事業を展開している企業価値20億ドルのスタートアップBirdは、カスタムメイドの電動キックスクーター導入で同業他社とのさらなる差別化を図ろうとしている。この自前スクーターを使ったサービスはロサンゼルス、ナッシュビル、アトランタ、バルチモア、オースティン、ソルトレークシティーでのテスト後、“数週間”内に始まる予定だ。

Bird Zeroという名称のこのサービスで使うスクーターのバッテリー容量はオリジナルモデルより60%も大きく、安定性や耐久性も優れている。走行スピードなどを表示するデジタルスクリーンも搭載された。

「我々はBird Zeroと呼んでいる。というのも、シェアリング用に我々が特別にデザイン・設計した最初のスクーターだからだ」とBirdのCEO、Travis VanderZandenは今朝TechCrunchに対しこう話した。

Okaiとのパートナーシップのもと、Birdは一からデザインし、製造した。Birdがデザインを手がけ、Okaiが製造を行なった。しかし現在は、いくつかの製造業者と協働している、とVanderZandenは語った。

Bird Zeroはシェアリングのために作られた。なので我々はBird Zeroがどのように使われるか見守り、ライダーやコミュニティのフィードバックを参考にする」と言う。

電動キックスクーター企業の多くが、自前ではスクーターを製造しない。その代わり、何年も使われたスクーターにスティッカーやロゴを貼っている。LimeにBird、そしてSpinは、Segwayと合併した中国のスクーター企業Ninebotの製品で事業を開始した。NinebotにはSequoia CapitalやXiaomi、ShunWeiが出資している。しかしながらLimeはその後スクーター製造でSegwayとパートナーシップを結びSkipも当初から自前のスクーターを製造する計画を明らかにしている。

A Bird Rides Inc. shared electric scooter stands on the Embarcadero in San Francisco, California, U.S., on Thursday, May 3, 2018. Photographer: David Paul Morris/Bloomberg via Getty Images

一番大事なのは、可能な限り顧客第一であること、とVanderZandenは話す。そうして間もなく始めるのが、Bird Deliveryだ。このサービスでは、ライダーはBirdに自宅やオフィスにスクーターを午前8時までに配達するようにリクエストできる。配達された後は、ライダーはそのスクーターを1日中使用できる。

「市当局はトップカスタマーだが、我々はまたライダーの声にも耳を傾け、どんなサービスを利用したいのか理解に努めてきた」とVanderZandenは語る。「ライダーは朝自宅までBirdが配達されることを本当に望んでいる。それはかなりすごい体験になると思う。我々はもう間もなくそのサービスを開始する。そんなにたくさんのライダーがダウンタウン近くに住んでいるわけではない。なので、我々がかなり楽しみにしている要素がそこには含まれている」。

Birdはまだ料金体系を決めていないが、間もなく発表する見込みだ。VanderZandenは我々に対し“あなたにとって経済的にリーズナブル”になると明らかにした。VanderZandenは、理論的には人々が自分のスクーターを購入することもできるが、そうなると充電やメンテナンス、保管も自分で面倒をみなければならず、おそらく購入しないのでは、と考えている。

先月、Birdは1年前のサービス開始からの利用回数が1000万回に達したと発表した。Birdは100以上の都市で電動キックスクーターシェアリング事業を行うのに、これまでのところ4億1500万ドルの資金を調達している。

イメージクレジット: Bird

[原文へ]

(翻訳:Mizoguchi)

LimeのスクーターのライダーがワシントンD.C.で今月二人目の死亡事故に遭う

生後18か月のサンフランシスコのスタートアップLimeは、今やその明るいグリーンの自転車やスクーターがアメリカ中の都市に広まっている。今日(米国時間9/11)はタコマとワシントンでパイロット事業を立ち上げたが、でもその小さな勝利は、短命と感じられたかもしれない。その理由は、この国の反対側〔イーストコースト〕で今日、Limeのライダーが、ワシントンD.C.のDuPont界隈を乗り回しているとき、一台のSUVに殺されたからだ。地元の消防署が救助時のビデオをビデオをシェアしたが、被害者の成人男性を車の下からひきずり出さなくてはならなかった。

それは、知られているかぎり同社にとって二度目の死亡事故で、今月初めにはダラスで、24歳のテキサス州の男性が自分が乗ってるスクーターから落ち、頭を強打して死亡した。

ある面でそれらの事故は、不運だったとはいえ、現状のライダーやe-スクーターの劣悪な脆弱性があるかぎり、誰にとっても意外ではないはずだ。e-スクーターの利用は増えていて、LimeとそのL.A.のライバルBirdは今週、彼らの顧客が1000万を超えた、と発表した。しかしそれと同時に、各都市はからと、歩行者の事故防止のために歩道での使用を禁止している。そこでライダーたちは、彼らがいずれ徐々に追い払いたいと願っていたものと同じタイプの、巨大で排気ガスを吐きまくるマシンと、街路を共有することになった。ところが、追い払うどころか、SUVの売上台数は、失業の減少と製品に対する消費者の高い信頼、そしてアメリカ人の心から消えることのない巨大な乗り物への愛が相まって、どんどん増え続けている

e-スクーターの企業とその投資家たちが前から言っている解決策は、専用レーンを設けることだ。Birdは、自転車とスクーターの安全を確保するインフラストラクチャを作るためのファンドまで創設している。

ヘルメットの着用義務も有効と思うが、カリフォルニア州は反対している。水曜日(米国時間9/19)にJerry Brown知事は、電動スクーターに乗る〔年齢18歳以上の〕カリフォルニア州民は1月1日よりヘルメット着用を義務付けられない、という法案 に署名した。

この法案はBirdがスポンサーだ、と報じられている。

画像クレジット: Lime

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa