BMWが車のオプション機能をサブスクで提供開始へ、中古車も対応

米国時間7月1日、BMW(ビーエムダブリュー)は、仮想現実記者発表会を開き、一連の車載ソフトウェア体験の更新を公開し、ミュンヘン市内の仮想ドライブを通じて、そのいくつかの機能が紹介された。これらの機能は、Operating System 7(オペレーティングシステム・セブン)搭載のBMWの最新型車種に対応するもので、今年後半から提供される。なお、新車にはあらかじめ組み込まれる。

同社は、自動車情報システムの更新を可能にしただけではなく、現代の自動車に欠かせないさまざまなコンピューターシステムの、プログラムの各行の書き換えもバーチャルでできるようにした。これにより、以前から話題になっていたBMWのいくつかの新機能の市場投入がやっと実現する。

なかでも注目すべきは、特定のハードウェア機能のサブスクリプションを可能にするプログラムの更新だろう。たとえばシートのヒーターや高度な運転支援システムなど、BMW車に最初から備わっていながら、購入した時点では使えない状態にしているものもある。

BMWはずいぶん前からこの話をしていたのだが、ようやく現実化したわけだ。例えば新しいBMWを買ったとき、ハンドルやシートを温めるオプションを付けなかったとしても、3カ月間の無料お試しが可能になる。気に入れば、一定期間この機能をサブスクリプションとして購入することができるようになる。

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「新車も中古車も区別なく、BMWのオプション機能を選択される際に、最大限の自由度と安心感をお客様に提供したいと私たちは考えています」と本日の記者会見で同社の広報担当者は話していた。「オプション機器に関しては、ご自身の意志でいつでも簡単に購入でき、すぐにお使いいただける、大変に柔軟で素早いご提供となります。我々は20年以上前から接続性を重視しており、2014年からはデジタルサービスをオンライン予約できるConnected Drive Storeを運営しています」。

ただ、そのほとんどは情報機能だった。それが今回、車両の機能やオプション機器もオンデマンドのネット接続で選べるようになったということだ。同社は手始めに、停止発進機能を備えたアクティブ・クルーズコントロール、ハイビームアシスタント、BMW IconicSounds Sport(アイコニックサウンド・スポーツ)へのアクセスを提供する。今後、ラインアップに他の新機能が追加されていく予定だ。

意外なことに自動車メーカーにすれば、たとえ使われなくても、ハードウェアを車に組み込むほうが早くて安いのだという。理由は簡単。それにより製造時の手間が省かれるからだ。だが、今回BMWが話題にしている内容は、その多くがソフトウェアとハードウェアの組み合わせになっている。

新しいのは、特定の機能をサブスクリプションによって短期間だけ使えるという仕組みだ。

「近い将来、ここに新しい機能を追加するだけでなく、一定期間その機能を使いたいお客様のための、さらなる柔軟性を高めていく考えです。例えば、あるオプションを3年間だけ、1年間だけ、あるいは数カ月という短期間だけ使用するといった具合にです」

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同社はまた、中古車を購入する人は、その柔軟性の恩恵がさらに大きいと話している。Apple(アップル)のCarPlay(カープレイ)の対応についても話しておくべきだろう。この機能は、もともと年間80ドルというサブスクリプションで提供することになっていた。少しでも金を浮かせたいドライバーのための配慮のように見えるが、CarPlay対応が有料という自動車メーカーは他にない。BMWオーナーには大変に不評だったため、去年の12月に同社はこの決定を取り下げた。

新しく加わるサブスクリプションサービスにBMWオーナーがどう反応するかは興味深いところだが、重要なのは、普通なら新車購入時に決なければならないオプションが後からでも選べるという利便性だ。そう思えば、追加サービスへの反応は、あまり問題にならないだろう。

BMWが本日発表した、新規または更新されたデジタルサービスには、アップルの新サービスであるCar Keys(カーキーズ)も含まれていた。BMWではこれを「BMW Digial Key」(デジタルキー)と名付けている。また、BMW Personal Assitant(パーソナル・アシスタント)の更新も披露された。この新しい支援機能に、装飾的なものや車内ディスプレイの表示方法を変えられるものも含まれている。

もうひとつ面白い支援機能として、自動車用のIFTTT(イフト)のようなものがあった。これを使えば、たとえば会社の駐車場に入ると自動的に窓が開くようにプログラムできる。社員証をスキャナーにかざしてゲートを開けるときなどに便利だ。

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その他、BMWの内蔵GPSシステムMaps(マップス)の更新もあった。同社によれば「大きな飛躍」とのことだ。

これは、クラウドベースのサービスで、ルート検索が高速になり、より詳細な交通情報や、駐車場の空き状況が確認できるようになる。そしてその駐車場機能は、数多くのBMW車両から収集したセンサーデータと格闘してきたBMWの努力の賜物でもある。現在すでにドイツのハイウェイ網の99%近くがカバーされ、毎日、高精度マップに落とし込まれている。

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マップと言えば、BMWは現在、ハイブリッド電気自動車の販売に力を入れているが、現在はハイブリッド車のドライバーが充電ステーションを探しやすくする機能と、欧州の80の街に設定されている低排出ゾーンで自動的に電気走行に切り替える機能も発表された。将来的には、他の街にも対応させていく予定だ。

「高級車においては、ハードウェアとソフトウェアは同等の重要性を持つため、デジタルテクノロジーは、BMWの中核を成しています」と、BMW役員会会長Oliver Zipse(オリバー・ツィプセ)氏は言う。「私たちの使命は、高度なデジタルテクノロジーを卓越した最高級の製品に統合し、お客様のエクスペリエンスと運転の楽しさをさらに高めることにあります」。

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(翻訳:金井哲夫)

BMWが電動iX3 SUVの米国投入計画を白紙に

BMWは、同社初の電動クロスオーバーであるiX3を米国に投入しない。EV戦略を修正して、ヨーロッパと中国に注力することにした自動車メーカーが、また1つ増えた。

画像クレジット:BMW

BMWがAutomotive Newsに今回の変更について語り、同メディアが最初にレポートした。それによると、今のところBMWはiX3を米国市場に持ち込む予定はないという。この方針転換は意外なことと受け止められている。というのも、iX3がベースとなったX3は米国で最も人気の高いBMW車だからだ。

BMW iX3は、中国で製造されることになっており、2021年の前半には市場に投入される予定だ。

BMWは、北京で開催されたAuto China 2018でiX3のコンセプトを発表した。同社は広範なEV戦略として米国、欧州、中国をターゲットにしている。しかし、テスラ以外の自動車メーカーが、EVに対する煮え切らない反応に直面している米国市場の現実は、ヨーロッパで厳しさを増す排ガス規制と相まって、今やBMWにとっても痛手となっている。

BMWは、今後米国に電気自動車を導入する計画を見直した唯一の自動車メーカーというわけではない。メルセデスベンツも、電動のEQC SUVの米国での発売を1年遅らせた。今のところEQCは、2021年に米国に導入される予定となっている。

またフォルクスワーゲンも、これから登場するIDシリーズの電動車の販売戦略を修正した。同社はコンパクトなハッチバックのID.3は、米国に導入しないことにした。その代わり米国には、I.D. CROZZとしても知られるID.4を持ち込むことを計画している。ただし、それも先に欧州で発売した後のこととなる。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

BMWのコンセプトカー「i4」、2021年予定の量産型が見えてきた

BMWは米国時間3月3日、近く発売が予定されるi4のコンセプトカーを公開した。EPA電費は推定270マイル(約435キロメートル)、出力は530馬力という、ガソリンエンジン搭載のハイパフォーマンスカーM3の性能を凌ぐ完全電動4ドアグランクーペだ。

i4コンセプトカーは、ジュネーブの国際モーターショーがコロナウイルスの影響で中止になったためインターネット上で公開されたが、2021年に生産開始の予定が組まれている。BMWはここしばらく、電気自動車i3の次に出る車両について語り、情報を小出しにしてき。2019年11月には、ロサンゼルスのオートショーでi4の仕様の一部を公表している。そして今回の最新発表では、i4がどんなスタイルになるのかが、一層はっきりしてきた。また、インテリアと電費の予測値に関する情報も少しだけ公開されている。

このコンセプトカーは、ロングホイールベース、ファストバックのルーフライン、ショートオーバーハングという形状で、量産型はこれに近くなることがうかがえる。i4はツーボックスのi3とは、ずいぶんかけ離れたスタイルだ。

前面には通気性のないグリルがある。その目的は、過去のガソリンエンジン車のイメージを引き継ぐためだけではないとBMWは話している。さまざまなセンサーを搭載するためにグリルが使われるとのことだ。

おそらく、巨大な腎臓のような形のフロントグリル以外に、もっとも注目すべき点は、ガラスのルーフと車内に配置された湾曲したデジタルディスプレイだろう。

量産型にもこれと同じものが搭載されるかは定かでないが、インテリアのタッチ操作が基本になり、ボタンやノブは少なくなると予想される。BMWが1画面デザインにこだわり続けるかどうかも見どころだ。下の写真では、コンソール部分にノブが1つしかないことがわかる。

BMWのEV計画を詳しく追いかけてきた人は覚えているだろうが、i4の電費は600キロメートルになると言われていた。その数値はライバル車よりも頭ひとつ抜き出るものだが、EPA電費なのかヨーロッパのWLTP電費なのか、基準が明確にされていなかった。EPAのほうが控えめな値になることが多い。BMWは、今回その電費を明らかにし、EPA推定値270マイル(約435キロメートル)と公表した。

i4は、5代目のBMW eDriveを搭載する。新型の電動モーター、電力制御系、充電ユニット、高電圧バッテリーを搭載したプラットフォームだ。この第5世代プラットフォームは、iNEXT SUVと中国市場に投入されるiX3にも使われる。i4の80キロワットのバッテリーパックはフラットな形状をしており、BMWによると重量は550キログラムとのこと。ちなみに、Tesla Model3のバッテリーの重量は480キログラムだ。

i4コンセプトの発表は、電動化を深いレベルで推し進めるとBMWが以前から公言していた姿勢を示すものだ。2019年11月、BMWは中国のバッテリーセルメーカーContemporary Amperex Technology Co.(寧徳時代新能源科技:CATL)と韓国のSamsung SDIから100億ユーロ(約1兆2000億円)を投じてバッテリーを調達すると発表した。2018年中ごろに発表されたCATLとの最初の契約では、40億ユーロ(約4800億円)相当のバッテリーセルを購入するという話だった。今度の新規契約は2020年から2031年までの期間にわたるものだと、同社は同時に公表した。

BMWグループは、ドイツのエアフルトに建設中のCATLのバッテリーセル工場における最初の顧客となる。CATLをドイツに招致するうえで、BMWは大きな役割を果たしたと、BMW AGの取締役会メンバーであり、購入とサプライヤーネットワークの責任者であるAndreas Wendt(アンドリアス・ベント)氏は話していた。

画像クレジット:BMW

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(翻訳:金井哲夫)

BMWは自動運転車をラウンジに変える

CESでBMWは米国時間1月7日、今後の車に関する多くの新技術を発表した。それに加え、自動運転が普及する際に、それに見合った快適な乗車体験を創造するための仕事についても紹介している。それはつまるところ、(ロボットの)運転手が高速道路を飛ばしている間、あなたは「豪華なZeroG Lounger」でくつろいでください、というもの。そして、あなたの車のインテリアは、ほとんど「ブティックホテルのリラックスした雰囲気」そのものです、ということになる。

すべてのプロトタイプと同様、BMWはそのコンセプトについて、かなり真剣に考えている。同社が求めているのは正しいものであり、過去数年間にわたって熟考してきたところだ。自分の車が自分のために運転してくれるようになれば、結局のところ、乗客としての体験をゼロから考え直すしかない。

ラウンジャーシートは、後ろに最大60度まで傾くので、景色(あるいは本や映画)を楽しみながらリラックスできる

ただし、ここでの本当のハイライトは、BMW i3 Urban Suiteだ。基本的には、標準的なi3電気自動車に、モダンなホテルのロビーの見た目と雰囲気を持ち込んだもの。ラウンジャーシートを備え、隣にはランプとテーブル、前方には折り畳み式のスクリーンを設置している。それなりのスペースが必要なので、助手席はない。快適な後部座席だけのラウンジャーなのだ。車の世界では、今でも本革素材を使うことで、豪華さを演出することが多い。BMWはそれを廃止し、代わりにファブリックと木材を使っている。また、洋服ハンガー、充電ポート、さらに飲み物を温めたり、逆に冷やしたりもできる温度調整機能付きのカップホルダーも備える。可能なことは何でも実現する精神だ。

ああ、それから、車内の画面だが、これはAmazonが担当し、Fire TVプラットフォームを搭載している。

実は私自身は、こうした考え方にはやや懐疑的だった。しかし、昨日実際に改造された車に乗せてもらったところ、非常に快適だった。ふんぞり返って足を投げ出し、誰かにラスベガスの街を運転してもらうのは、かなり愉快な体験だとわかった。フットレストを動かすコントロールは、横にある木製テーブルに組み込まれている。夜にランプを灯せば、なんとも言えない雰囲気が味わえる。実は私自身は、慣れないスクリーンを見ていたら、ちょっと気持ち悪くなった。それでも、これでテレビや映画を見たいという人がいるのも理解できる。いずれにしても、これはちょっとやみつきになりそうなものではある。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

BMWがドライバーが見ているモノを認識する注視検出システムを発表

BMWは米国時間1月8日、CES会場で開いた記者会見で、新しい注視検出システムを発表した。このシステムは、ドライバーがクルマの外の何を見ているかを検知して、関連する情報を提示するというものだ。

ドイツの自動車メーカーは、2019年10月に発表したコンセプトカー「i Interaction EASE」を会場に持ち込んでいた。この車両が提案している機能は、クルマのシステムへのドライバーの関わり方を簡略化するというコンセプトに基づいている。具体的にはタッチコントロール、ジェスチャー、音声認識といった内容だが、特に自動運転が実現した際の環境に焦点があてられている。

「BMW i Interaction EASEは、自動運転が当たり前になった未来のクルマでの移動がどのようなものになるかを示しています。それは贅沢で、人間的で、直感的なものです」と、BMW Group Design(BMWグループ・デザイン)の上級副社長Adrian van Hooydonk(アドリアン・フォン・ホイドンク)氏は説明する。「同乗者は、すでに到着したかのような気分で旅を始められます」

BMWは、ドライバーが見ているものを追跡するこのシステムを、EASEを初公開した際、すでにほのめかしていた。このクルマの車載システムは、独自のAIツールを利用しており、ドライバーが見ているものを観察して解釈できる。例えば、クルマで通り過ぎたレストランの詳しい情報や、映画館で何が上映されているかといった情報を知ることができる。

これらの機能はすべて、BMWの「インテリジェント・パーソナル・アシスタント」と連動する。そのため、今見ている場所に関する会話を始めることもできる。しかも、EASEにはフロントガラスの全面をカバーするヘッドアップ・ディスプレイがあるため、走る大きな拡張現実画面として使うことも可能なのだ。

ちなみにこの画面には次の3つのモードがある。探索モード(explore)は、窓の外のモノに重点が置かれる。娯楽モード(entertain)では、映画を観ることができる。安楽モード(ease)を選ぶと、車内が「落ち着いたリラックスできる場所」に変わる。

ジェスチャーと自然言語認識と注視検出を組み合わせれば、クルマの中でのあらゆる操作が、非常に自然なマンマシン・インターフェイスで可能になる。

「BMWには、車内の自然言語認識に関してすでに長い歴史があり、現在、実際に走っているクルマにおいて最上級の音声検出技術を有しています」と、BMW Group Electronics(BMWグループ・エレクトロニクス)の上級副社長Christoph Grote(クリストフ・ゴルテ)氏は、本日の発表に先立ち、記者会見で述べていた。「iNEXTとBMWによって、自然なインタラクションは新しいレベルに達します。iNextは、音声によるコマンド、ジェスチャー、さらには視線の方向を複合的に分析します。それは、人間同士がコミュニケーションをとるときと、ほとんど同じやり方です。またこれにより、特別な状況でドライバーが何を求めているかを、クルマがより正確に理解できるようになります」

EASEは、かなり先の将来を見据えたプロトタイプなので、5G接続に対応させてシステムにパワーを与えることも想定されている(しかし、この使用事例では5Gでなければならないほどの回線容量は必要なく、遅延もそれほど心配することはないと私は思う)。BMWは記者会見で、BMW iNextは2021年のどこかで発売される際には、車載システムは5G対応になっているとも話していた。

EASEから生まれた最初のアイデアのうち、そのいくつかは2020年の後半にはBMWの次世代電気自動車iNextに採用されていく。どの機能が搭載されるかはまだ不明だが、注視検出が最初ということは、まずないと思っていい。

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(翻訳:金井哲夫)

BMWがようやくAndroid Autoを採用へ

BMWは米国時間12月11日、ようやく2020年7月からAndroid Autoを同社の車に搭載することを発表した。これにより同社の車では、AppleのCarPlayと併せて利用できるようになる。

BMWによるAndroid Autoの最初のライブデモは、来月のCES 2020で行われる。その後、BMW OS 7.0を搭載した車で、20か国のドライバーに対するアップデートとして利用可能になる予定だ。ただし、BMWはAndroid Autoをワイヤレス接続でサポートするので、一般のものとまったく同じにはならない。

わずか2年前には、同社はAndroid Autoのサポートに興味がないと述べていた。当時、デジタルサービスおよびビジネスモデル担当の上級副社長だったDieter May(ディーター・メイ)氏は独占インタビューで「車内のインターフェイスを完全に掌握するため、自社の純正アプリにこだわっている」と語っていた。従って、BMWではAndroid Autoの採用に興味はないと。メイ氏はその後退社したが、Android Auto自体、その後の2年間で大幅に洗練されたものになったことも頭に入れておく必要があるだろう。

「Android Auto上でGoogleアシスタントを利用すれば、道順の検索も簡単で、人との連絡を保ち、生産性を維持できます。多くのお客様が、BMW独自の機能とサービスに加えて、Android Autoが車内で利用できるようになることの重要性を指摘しています。運転から気を散らすことなく安全に、多くの使い慣れたAndroidスマートフォンの機能が使えるようになるからです」と、BMWの製品管理担当の上級副社長であるPeter Henrich(ペーター・ヘンリッヒ)氏は、発表の場で述べた。

これによりBMWは、早くからAlexa、Cortana、そして独自にMicrosoft(マイクロソフト)のAIスタックの上に構築したBMW Assistantのサポートに手を出してきた後、ついにGoogleアシスタントもサポートすることになった。同社はずっと、一般に使われているデジタルアシスタントは、すべてサポートしたいと表明してきた。Googleアシスタントをサポートするには、少なくとも今のところ、Android Autoを利用するしかなかった。

BMWの場合、Android Autoは、BMWのInfo Displayと道順表示用のヘッドアップディスプレイに加えて、車のデジタルコックピットにも統合されることになる。これは非常に深い統合であり、現在ほとんどの自動車メーカーが実現しているものを超えている。

「BMWと協力して、来年には世界中のBMWのお客様に、ワイヤレスのAndroid Autoをお届けできることを楽しみにしています」と、Googleのエンジニアリング担当副社長であるPatrick Brady(パトリック・ブレイディ)氏は、述べている。「AndroidスマートフォンからBMWの車へのシームレスな接続により、お客様は、ご愛用のアプリやサービスへのアクセスを安全に維持したまま、車に乗り込んですぐに運転を始めることができるのです」。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

BMWが530馬力で航続距離約600kmの電動セダン「i4」を発表

BMWが同社初の完全電動プレミアム中型セダンを発表した。i4と名付けられたこの電気自動車は、同社の第5世代となるeDriveプラットフォームを動力源としており、またBMWにおけるEV攻勢の一部にすぎない。ただし、すぐに購入できるわけではなく、早くても2021年後半まで待つ必要がある。

BMWによるとi4は530馬力を発揮し、同社のM3よりもパワフルだという。80kWhのバッテリーと組み合わせることで、時速0〜62マイル(時速0〜100km)のダッシュなら約4秒、最高速度は時速125マイル(時速約200km)になる。EPAとは異なるWLTP評価は600km(約373マイル)だ。

i4では2020年に発売されるiX3で最初に採用される第5世代のBMW eDriveと、それに続くiNEXTを使用する。BMWによると、このプラットフォームはまったく新しい電気モーターとパワーエレクトロニクス、充電ユニット、高電圧バッテリーを利用するという。同社のプレスリリースによると、i4のバッテリー構造はフラットで、重量は550kg。参考までに、Tesla Model3のバッテリーパックの重量は480kgだ。

i4については最終的なデザインを含め、多くの謎が残っている。BMWは外観が変更されるかもしれない、迷彩柄で覆った車両を披露している。価格もまだ発表されておらず、BMWの4シリーズの中でどのように位置づけられるのかも不明だ。これまでのところi4は素晴らしいようだが、発売は数年後なので、ディーラーに配車される頃には状況が変わっている可能性がある。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

電動自動車のMini Cooper SEが米国にて約330万円で発売

電気自動車として初めて設計されたMiniこと電気自動車のMini Cooper SEは、米国で税制優遇措置を考慮しない場合に2万9900ドル+配送手数料850ドル(約330万円+約9万3000円)で販売される。なお、合衆国および州の税制優遇措置を考慮した場合の最終的な価格は1万7900ドル(約190万円)程度に抑えられるほか、一部の州ではEV所有者への優遇措置として、乗車率の高い車のために確保されている車線へのアクセスなども可能だ。

BMWグループ傘下のMiniは今年7月にMini Cooper SEを発表しており、電動自動車へのカテゴリーへの初参入となった。車両の航続距離は146〜168マイル(約230〜270km)で、Tesla Model 3とは比較にならないが、市内や市外への通勤には十分な航続距離となり、その価格は税制優遇措置を考慮したTeslaのセダンをかなり下回っている。

Mini Cooper SEは時速0〜60マイル(約97km) を6.9秒で走行できる。ベースモデルでも、6.5インチのインダッシュディスプレイ、Apple(アップル)のCareplay対応、ヒートフロントシート、クルーズコントロール、オートワイパー、ヘッドライト、最大50kWのDC高速充電を備えるなど、かなり魅力的だ。

また、最大7.4kWの家庭用充電器を使えば4時間で満充電でき、さらに対応する充電ステーションなら、わずか35分で80%まで充電できる。米国ではMini Cooper SEは2020年3月にも販売が開始される。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

BMWは中国市場にさらに食い込む、自動運転でBaiduに続きテンセントと提携

中国はBMWにとって最大のマーケットだ。そしてこのドイツの自動車メーカーは、中国の要求の多い消費者を引きつけためには、将来のモデルはしっかりと自動運転能力をサポートするものでなけれればならないことを知っている。

しかし中国でそうしたものをつくるのはほとんど不可能だ。自動運転を実現するには部分的に高解像度のマッピングに頼っていて、これは広範の地理情報を必要とする。法律で外国企業は中国のパートナー企業なしに中国のデータを扱うことはできないことになっている。Apple(アップル)はユーザーの電子メールやテキストメッセージ、その他の形での中国におけるデジタルのデータを保存するために中国企業と協業している。

これが刺激となって、BMWのテンセントとの新たな提携に結びついたようだ。WeChatでよく知られ、クラウドコンピューティング事業を拡大しつつある中国のテック大企業であるTencent(テンセント)は米国時間7月19日、BMWのためにデータコンピューティングとストレージプラットフォームを準備していると語った。ロイターは、両社が今年末までに北京近くの海に面している都市・天津市にコンピューティングセンターを立ち上げる計画だと報じた。

この2社の提携に先立ち、BMWは世界最大の乗用車マーケットである中国でデータを拡大させている。GoogleマップのライバルでBMWが出資するHereは、2月に中国のナビゲーションサービスNavinfoと提携した。この提携ではHereが現地でデータを収集するのをNavinfoがサポートする。 NavinfoとTencentの両社が3年前にHereのわずかな株式を購入していたのはおそらく偶然ではないだろう。

BMWは中国の道路のデータに詳しくなりつつあり、このデータを新たに設立した配車サービスベンチャーに応用しない手はない。

TencentにとってBMWとの提携は大きな幸運となるかもしれない。というのもTencentの主力のゲーム事業は当局の圧力を受けてこのところ困難を抱えていたからだ。「輸送業界でTencentはデジタルトランスフォーメーションにおいて自動車会社をサポートするのに注力する」とTencentのクラウドスマート産業部門のトップであるDowson Tong(ダウスン・トン)氏は発表文で述べた。

もう一つの提携

BMWはこれまでにも車両を自動化するために他の中国テック企業との提携を模索している。同社は、中国最大の検索エンジンを展開しているBaidu2014年から自動運転について協業してきた。

昨年10月、BMWがBaiduの自動運転オープンプラットフォームであるApolloに加わり、両社は提携を強化した。この提携は、中国の李克強首相がドイツを訪問してアンジェラ・メルケル首相に面会したときに発表され、大きな外交的意味合いを持つことになった。その際、Baiduの会長Zhang Yaqin(チャン・ヤーキン)氏は「この提携は中国マーケットと結びつく自動運転テクノロジーの開発を加速させるものだ」と語った。

一方、BMWのTencentとの関係は、TencentのKeen Security Labも関わっての自動運転の安全性やテストのための共同研究など、Baiduとは別の意味を持つ。

BaiduとTencentは主力事業では基本的に競合しない。しかし両社とも、車内エンターテイメントや自動運転といったモビリティの将来に向けた取り組みを進めている。中国ではライバル同士のテック企業が同じパートナーを持つことは珍しいことではない。BMWの広報はTechCrunchに対し、「コラボレーションで重なっているところはない。それぞれの分野で最高の企業と協力している」と語った。

実際、Tencentとの提携は一見、より包括的なもののようだ。広報によると、Tencentは「BMWの自動運転研究と開発の全プロセスをサポートするITアーキテクト、ツール、そしてプラットフォームを提供する」。そしてBaiduとの提携について、広報は他に10社のパートナーが関わっている自動運転安全の白書に取り組んでいるとの例を示した。

これは、Baiduとの提携は緩やかなものであることの間接的な表現かもしれない。自ら自動運転のAndroidと広告しているApolloに参加しているのはBMWだけでなく、世界中の100社超の自動車関連会社が名を連ねている。

大きなネットワークが相互にやり取りし、それは今後につながっていくかもしれない。しかし深く掘り下げた“コラボレーション”を妨げるものにもなるかもしれない。中国の自動運転ユニコーンであるMomentaの創業者のCao Xudong(カオ・シェートン)氏は以前TechCrunchに対し、自動車部門のコラボレーションは「深みのある、資源集約型のコラボレーションを必要とし、提携する企業が少ないほうが意義は大きいと考えられている」と語った。

同様に運転の将来に関して独自の計画を展開したいテック大企業Alibabaはどうだろうか。eコマースとクラウドコンピューティングを展開している同社は国営車メーカーSAICとすでに親しい関係にあり、自動運転ソリューションを生み出すためにBanmaというジョイントベンチャーを立ち上げた。この提携からわかるのはBMWがオートメーションでAlibabaと提携することはないだろうということだ、と中国の自動運転スタートアップのある従業員は話している。

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(翻訳:Mizoguchi)

BMWは初のフル電動ミニクーパーSEを発表

フル電動のミニクーパーは、かつて1度デモされたことがあり、EVファンの夢となっていた。それが、ようやく誰でも買える車となる。最初から電動車として設計された駆動系を備え、もっとも競合が激しいクラスの市場に投入される。この新しいミニクーパーSEは、Mini(ミニ)ブランドとして初の小型電気自動車で、フル充電での走行距離は235〜270 km(146〜168マイル)を実現している。最大50kWでの急速充電が可能だ。

クーパーSEは、0-60mph(約96.5km/h)の加速に、7秒ちょっとしかかからない。馬力で言えば181HPに相当する。電気自動車としては共通のメリットだが、加速はやはりすばらしい。発進してから37mph(約59.5km/h)に到達するのにも、わずか3.9秒だ。

もちろん、こうした数字が表す性能は、TeslaのModel Sには(そしてModel 3にさえ)とうてい及ばない。航続距離も比べるべくもない。こうした点は、やはり足かせになるかもしれない。それでも、伝統的な3ドアのミニクーパーのデザインは、それだけで人を引きつけるものがある。価格的にも、3万2500ユーロの基本価格から換算して3万6400ドル(約396万円)に抑えられている。購入を考えている人にとっては、ちょっと贅沢、といった範囲に収まる魅力的なものに感じられるだろう。

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機能的にも、回生ブレーキの効き具合をドライバー自身が調整できるという点で、BMWグループとして最初の電気自動車となっている。アクセルペダルから足を離したときに、どの程度減速されるかを細かく調整できるのだ。特にガソリン車から乗り換える人にとっては安心な機能だ。もちろん、パフォーマンスを最大限に引き出したいという人にとっても有効だろう。

BMWグループは、なるべく早い時期に納車を開始したいとしているが、現状の見込みでは2020年の3月頃からになりそうだという。すでに予約が殺到している状況のようだ。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

BMWとダイムラーが自動運転で提携、2024年までの実装目指す

世界的自動車メーカーのBMWとDaimler(ダイムラー)は、自動運転技術の共同開発にあたり新たに長期的なパートナーシップを締結した。両社は完全自動運転に相当するSAEレベル4、つまり特定の状況や領域をのぞいて人の介入が必要なく、またハンドルやブレーキも車内に必要とされない技術の実現を目指す。

また、BMWとダイムラーの提携にはスマートクルーズ制御や自動駐車などの、高度な運転支援機能も含まれている。さらに両社は今回の提携には含まれていないが、人口密集地の都会や都市部の運転状況における、高度な自動運転技術についての協議も進めるという。

これは非独占的な合意で、自動運転車の技術開発における新しいスタンダードだ。メーカー間の提携がますます一般的になる中、レガシーな自動車メーカーが自社の技術開発を補うためにスタートアップや新興企業とこのような提携をすることはよくある。

ダイムラーとBMWは共同での取り組みを通じ、「自動運転におけるスケーラブルなプラットフォーム」の構築を目指しており、また両社によれば他の自動車メーカーやテック企業が参加する可能性もあるという。完成したプラットフォームは他のOEMメーカーにも提供される。

また、ダイムラーは独自にボッシュと共同で都市環境におけるレベル4/レベル5の自動運転車のパイロットプログラムの展開にも取り組んでおり、今年の実用化を目指している。BMWの次の大規模な自動運転技術はiNEXTと並行して計画されており、レベル3技術は2021年の最初のモデルと共にリリースされる。そして両社は今回の提携の結果を、2024年初めにそれぞれのモデルにて実装する予定だ。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

BMWの次世代電動コンセプトカーには特製のサウンドトラックがついている

【抄訳】

6月25日にデビューした「Vision M NEXT」は、BMWの電動コンセプトカーで、ショウルームに登場するとしてもそれはまだかなり先だ。でもそのサウンドは、有名な映画音楽作曲家Hans Zimmer氏とBMW Groupの音響技師でサウンドデザイナーのRenzo Vitale氏が作り、同社の次の車に搭載される予定だ。

たしかに、電動車は無音だ。それらは、内燃機関を載せた車のような音を出す必要がない。このコンセプトカーも、それは同じだ。でも今回わざわざ作ったサウンドは、無音の電動車の楽しいおまけ機能として、ドライバーが有効/無効に設定できる。

今月の初めにBMWはZimmer氏を起用してVision M NEXTと、可能ならばその次の世代の電動車のサウンドの制作を委託した。でもそのとき発表されたビデオはノイズが多くて、バックグラウンドの音楽はよく聞こえなかった。

BMWはその後Webページを作ったので、この未来的な車を近くで見ることができる。無料のSTLファイルが提供されているので、この車の縮小バージョンを3Dプリントすることもできる。壁紙もダウンロードできる。そして、Zimmer氏がVision M NEXTのために作ったサウンドも聴ける。

下のビデオで聴けるサウンドは、加速されたVision M NEXTが「Boost+ Mode」モードに入ったときに鳴る音だ。

最初は、映画館で上映前に鳴るTHXの音みたいだが、加速を表す音に変わっていく。音のピッチがだんだん高くなってスピード感を感じさせる。

Blade Runnerを思い出してしまう。なかなか、よろしい。

【後略】

画像クレジット: BMW

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

都市問題に挑戦するスタートアップを育てるアクセラレーターが7社を選定

世界の都市問題を解決するスタートアップを育てることを目的とするアクセラレーターUrban-Xが、その第6次の育成グループとして7社を選んだ。

BMWのMini事業部の設計部門とVCのUrban.USをパートナーとして、7社は各15万ドルの資金を受け取り、Urban-Xの20週間の育成事業に参加する。その途上でBMWの技術者やデザイナー、ソフトウェアデベロッパー、ポリシーや営業の専門家、そしてマーケティングの指導者たちとの接触がある。

今回選ばれたスタートアップは、以下のとおり:

  • 3AM Innovations:緊急時におけるファーストレスポンダー(初動救援要員)のための捜索ツールを提供する
  • Cove.Tool:ビルの設計の初期段階においてパフォーマンスのモデリングを自動化するツールキットを提供する
  • Evolve Energy:リアルタイムの料金計算やコネクテッドホームデバイス、再生可能エネルギーなどを利用して家庭のエネルギー費用を節減する
  • Food For All:レストランの今後廃棄されそうな食材を回収して一食4ドルの食事を作る
  • OurHub:公共のスペースを利用するアウトドアレクリエーションによるアウトドアエクササイズのネットワーク
  • Pi Variables:交通整理のソフトウェアサービス
  • Varuna:水質監視サービス

Miniは3年前に、そのイノベーションとブランド戦略の一環としてUrban-Xを立ち上げた。支援対象となるスタートアップは主に、モビリティや効率的なエネルギー利用、都市のインフラストラクチャ、住宅、食料廃棄などに関連したサービスだ。

これまでに同アクセラレーターを卒業したスタートアップは44社、その85%がその後新たな資金調達を行っている。

Urban-XのマネージングディレクターMicah Kotch氏は「都市と新興のテクノロジー企業は最大の都市問題を解決して行く上での強力なパートナーだ。今回の第6次育成グループについても、彼らのソリューションを、都市生活にインパクトを与えているさまざまな産業に向けてスケールしていきたい」とコメントした。

画像クレジット: Walter Bibikow

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BMWとジャガーランドローバーが次世代の電気駆動技術開発で提携

BMWグループとジャガーランドローバー(JLRが、未来の電気自動車開発で協力することに合意したことを発表した。この自動車メーカー同士の一連の協業は、先進的でしばしば高価なテクノロジーを、大衆マーケットに向けてリリースすることが狙いだ。

両社が協業を認めたのは米国時間の6月5日。彼らは、これは従来の内燃機関の乗用車やトラックから、自律的、コネクテッド、電気駆動、そして共有される車両へと移行する業界の流れの中心となるものだと述べている。

BMWとジャガーは、サプライチェーン全体にわたる共同調達による経済的スケールメリットを得ることはもちろん、共同の研究開発および生産計画による、効率性とコスト削減を達成する計画を立てていると語る。

JLRのスポークスマンは、同社最初の完全電気自動車であるI-Paceのために作成したアーキテクチャは継続するのか、という特定の質問にはコメントを行わなかった。JLRが語ったのは、この協力は将来のジャガーとランドローバーを支えるだろうという事だけである。

このBMWとジャガーの協力は、リソースや、技術的洞察、そしてコストの共有を期待して行われている他の数多くの自動車メーカー同士の提携、開発パートナーシップ、あるいは協力提案に続くものだ。たとえば、フォルクスワーゲンとフォードモーターは共同で商用バンを製造している。フィアット・クライスラー(FCA)は最新の例だ。FCA は5月に、ルノーに対して事業統合を提案した。もしこれが実現した場合には、世界で3番目に大きい自動車メーカーが誕生し、年間870万台の自動車販売が達成される。だがウォールストリートジャーナル(WSJ)のレポートによれば、FCAはそのオファーを撤回した模様だ

BMWとジャガーは、最近公平なパートナーシップを締結している。特に20183に、ダイムラーの都市モビリティサービスを買収して1つの持株会社に吸収したときには、それぞれの会社が50%の株式を保有した。両社は、この都市モビリティサービスを育成するために、これからの数年で11億ドル(約1200億円。10億ユーロ)を投資する計画だ。彼らはサービスを5社のジョイントベンチャー(Reach Now、Charge Now、Park Now、Free Now、そしてShare Now)を設立して、5つのカテゴリーに統合すると発表している。

BMWとジャガーの合意に基き、両社のエンジニアチームが次世代の電気駆動装置(EDU)の開発に取り組む。これらのEDUは、その後各自動車メーカーのそれぞれの工場で製造されることになる。ジャガーは、同社が世界規模の電気駆動プログラムに割り当てたウルバーハンプトンに拠点を置くエンジン製造センター(EMC)を使用する。

ジャガーには、パートナーシップの歴史もある。同社は自動運転車企業のWaymoと提携し、それを自社のI-Pace車両に供給している。また同社は、I-Paceを製造しているMagnaとも提携している。

画像クレジット: Andrew Ferraro – Handout/Jaguar Racing via Getty Images

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(翻訳:sako)

BMW、ポルシェ、ジャガーが路上支援サービスのUrgentlyに出資

車の故障時に牽引サービスなどを提供する路上支援サービスのスタートアップUrgentlyは、シリーズBラウンドで2100万ドルを調達した。ラウンドにはBMW、Porsche、Jaguar Land Roverらのベンチャー部門も参加した。

BMWは自社の路上支援プラットフォーム(BMW Assist)のベンダー・パートナーとしてもUrgentlyと契約し、米国内BMWの4ブランド、BMW、BMW Motorrad、MINI、およびRolls-Royce Motor Carsすべてのオーナーに路上支援および拡大移動サービスを提供する。

Urgentlyは、Chris Spanos、Surendra Goel、Luke Katholの3人が設立した会社で、AAAなどのオートクラブと異なり年間メンバーシップ料金を取らない。しくみは、UberやLyftとよく似ている。ユーザーがバッテリー接続や牽引、タイヤ交換などの支援をアプリ経由で要請すると、近くのサービス提供者につながる。その時点でユーザーには牽引そのたのサービス料金が提示される。支払いもアプリ内で処理される。

Urgentlyの可能性は、従来の自動車オーナーをつなぐことだけにとどまらない。プラットフォームはスケーラブルなので多数の車両を抱える企業にとっても魅力的だ。さらには電気自動車が増えるにつれ、路上充電など、支援サービスの新たな需要がでてくる可能性もある。

「従来型の路上支援サービスはデジタルな近代的アプローチに取って代わられるべきだ」とBMW i Venturesのパートナー、Kasper Sageは言った。Urgentlyは世界中のOEMが自社顧客にリアルタイムでつながったデジタル体験を提供することを可能にする。いまや、食料配達から乗り合いまであらゆるサービスが期待されている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Porsche Taycanは最初の1年間の生産台数がすでに予約で売り切れ、多くがTeslaからの乗り換えだ

Porscheの初めての完全電動スポーツカーは、2019年のもっとも待ちに待たれた車になるのかもしれない。Teslaのオーナーですら、その虜(とりこ)なっている。

最近のCNETのインタビューでPorsche North Americaの社長でCEOのKlaus Zellmerは、すでに預託金を払っている予約購入者が全員実際に購入するとしたら、Taycanの最初の1年の生産量がそれだけで売り切れてしまう、と言っている。

そういう、初期の予約客って誰のことか? Zellmerによると、その半数以上は過去にも現在にもPorscheのオーナーではない/なかった人びとだ。もっと具体的に言うと、これらの潜在的顧客はTeslaから来ている。

CNETから引用しよう:

通常、他のブランドから来る人たちと言えば、それはAudiやBMW、Mercedesなどのブランドからだ。しかし今回のナンバーワンブランドは、Teslaだ。Teslaに関心を持つような人たちにとって、さらにもっと関心を持つ車があることは、たいへん興味深い。

Zellmerは、具体的な数字などを挙げなかった。何人の人が預託金を払ったのか、Taycanの1年間の生産台数は何台か。後者については、計画量2万台、という発表が前にあった。PorscheのCEO Oliver Blumeが11月にドイツの経済誌WirtschaftsWocheに語っているところによると、Taycanは需要が予想外に大きいので生産能力を増やすというが、やはり台数の言及はない。

Taycanは、2019年の年末に発売される。

画像クレジット: Porsche

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無人運転シャトルバスのMay Mobility、第3の都市に進出

May Mobility は、今年夏に初の低速無人運転シャトルをデトロイトで運用開始した。来年3月までに、ミシガン州アンアーバー拠点の同社は、米国で3都市以上で運用する計画だ。

つい最近オハイオ州コロンバスへの拡大を発表した同社は、ミシガン州グランドラピッズにも新たな経路を計画している。設立から2年経過していない会社としては急激な加速だ。

May Mobilityは、自動運転車の商業規模展開を競っている他社とは異なっている。自動運転と自動車業界のベテラン集団が設立したこのスタートアップは、商業地域や企業、大学などの構内で決められた経路を走るために設計された低速無人シャトルを開発した。

同社は6人乗り電動シャトル4台をグランドラピッズに投入すると言った。1年間のパイロットは2019年3月に始まる。

この最新のシャトル運用はGrand Rapids Autonomous Mobility Initiativeと呼ばれ、Consumers Energy、フランスの自動車メーカー Faurecia、Gentex、Rockford Constrution、Seamless、および家具メーカーのSteelcase らの企業からなる幅広い取り組みの一環だ。

プログラムの目的は、移動のしやすさがが都市インフラに与える影響を調べ、コミュニティーが無人自動車を受け入れるための準備をすることにある。さらに、自動運転車によって高齢者や障害者の移動性がどのように改善されるか、影響を受けるかにも焦点を当てる。

バスは既存バス路線の3.2マイル(5 km)の区間を運行し、市の中心部と2箇所の商業地区へのアクセスを提供する。区間には停留所22箇所、信号30箇所、曲がり角が12箇所あり、うち3つは左折だと同イニシアティブは言った。

シャトルの利用は無料で、市が現在提供しているDASH輸送システムを補完するかたちで運行される。

May Mobility車両の運行部門は革新的な発電・配電システムを推進するCircuit West内のRockford Construction West Side Officeに設置される。

May Mobilityは2018年に1150万ドルのシード資金をBMW iVentures、Toyota AIらから調達した。Trucks、Maven Venture、およびTandem Venturesも同社に投資している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

BMWはなぜ一貫した顧客体験を追求するのか

BMWは過去数年間、電気自動車、自動運転など状況がめまぐるしく変わり、顧客の期待が高まる一方である時代におけるラグジュアリー車メーカーであるというのは何を意味するのか、という疑問に向き合っている。結局のところ、その疑問は人がやがて運転しなくなったときの“究極のドライブマシーン”とは何か、ということになる。

BMWにとってこの問いへの答えは、高パフォーマンスの車という遺産も踏まえ、テクノロジーと乗車体験に改めてフォーカスする、ということになる。車という製品だけでなくビジネスモデルという点も含めて、この会社がどう変わりつつあるのか。率直にものを言うBMWデジタルプロダクト・サービスのヴァイスプレジデントDieter Mayに、同社が最新の車内オペレーティングシステムを発表した直後に話を聞いた。

「我々は、これまでの主力商品の車とは異なる、そして収入につながるようなデジタルロダクト・サービスをつくる」とMayは語る。「これらのデジタルプロダクトというのは、販売先の顧客と直の関係を築き、直接語れるようなチャネルや接触点を有するものだ」。

車産業において、こうした販売チャネルというのはディーラーに頼っていた。ディーラーというのは、客が車を購入し、サービスを受ける場所だ。あなたがどうした人物なのか、何を欲しているのかを把握しているのは(理想的には)ディーラーなのだ。このビジネスモデルでは車メーカーの役割というのは車を製造することだ。おそらく顧客が車の価格について何かしら情報を得るという点でオンライン上では少しは中心的な役割を担っているかもしれない。そのスタイルから抜け出すのだ。

しかしながら、それは、Mayが描いている未来の姿ではない。その姿とは、ドライバーやユーザー体験を持っているAppleやGoogleといった大テック企業のものとも違う。

「我々は車におけるデジタルプロダクトを作ろうとしているのであり、と同時にチャネルや接触点としての車を手掛けようとしている」とMayは言う。「アプリやパーソナルアシスタントを用意するだろうが、それらをもって我々はユーザーのプロフィールをつくり、セールス部門に提供する。今日、どの車メーカーも顧客と直接やりとりをすることはほとんどできない。というのも顧客はディーラーに属していて、その後のセールスやファイナンシャルサービスといった各ビジネスは束ねられておらず、それぞれが別々に顧客に連絡をとっている」。

だからこそBMWにとって車におけるデジタル体験というのは意味のあることなのだーおそらく今後数週間、数カ月以内に何かしらの発表があるだろう。しかしBMWは、この変化をいかに新たなビジネス機会をつくるのに生かすかという視点で先を見ている。そのビジネス機会とは、数ドルの車内Spotify購読の販売だったりする。しかしここで最もMayが興奮しているのは、同社の車を所有している限りそのオーナーとつながれることにある。「これは素晴らしいことだ。というのも、製品である“車”を常にフレッシュな状態にでき、デバイスのように管理できるからだ」と語る。

ここで Mayが示唆することは、BMWが車販売に専念するというのではなく、車が使われている限りユーザーから何かしらの収入を得るモデルを作る、ということだ。一例として、MayはBMWが充電パッケージ付きのMiniを、また均一料金で充電できる購読付きで販売するかもしれないと述べた。「ここではたくさんのチャンスがあるが、車の購入前後でスマートに行わなければならない」。

しかし、もしBMWが顧客をカバーしたいのなら、それはディーラーシップに変化が生じることを意味する。「ディーラーは今後、違う役割を模索しなければならない」とMayは認める。「我々は、ディーラーとデータを共有し、またディーラーも我々とデータを共有することを想定している。大きなケーキのほんの一部分だとしても、ないよりはマシだ」。

客は今後もサービスを受けるためにディーラーに足を運ぶだろう。ゆえにBMWはそれを完全にやめさせようとは思っていない。しかし顧客との関係面で大部分を自社で掌握したいと思っている。結局のところ、車メーカーを代表するのは、テストドライブを提供したり車を自宅まで届けたりするディーラーなのだ。

「誰もが自動運転や電気自動車などについて語るが、我々にとって最も重要なことは、顧客重視の企業にならなければ、我々は必ず失敗するだろうということだ。顧客の生活、そして車の中でもデジタル要素は今後も増えるだろう。それを理解していなければ、我々は問題を抱えることになる」。

最新の車載システムに関して、BMWはのConnectedDrive systemの登録ユーザーが現在300万人超であることをMayは明らかにした。しかしさらに重要なのは、ユーザーインタラクション数がユーザー数を上回るかなりのスピードで増えていることだ。興味深いのは、こうしたユーザーは消費者向けインターネット企業とかなりうまくやっているというふうにBMWが考えていることだ。チームが月ごと、週ごと、そして毎日のアクティブユーザーを追跡した場合、チームはその数がアップデートするごとに増えるよう取り組んでいる。

車メーカーが長らく格闘してきた問題の一つに、車はスマホよりもずいぶん長く使うものであるために、車に搭載したテクノロジーがすぐに“廃れて”しまうことがある。現在はクラウドにいつもつながるようなコネクテッドカーの開発に専念しているので、BMWは(平等に言えば競合する他のメーカーも)車載ソフトウェアをアップデートできる。これは新しい車については当てはまるが、古い車ではそうではなく、その差は残るーBMWとMiniブランドの標準化されたモデルに関して言えば、2、3年前から直近にかけて発売されたものであれば問題はないようだ。

「車産業において、多くの人がすべては20年前のものにさかのぼって互換性があるようにするべきと考えている。しかし私の考えでは我々はスマホベンダーのようになるべきだ」とMayは言う。

ソフトウェア産業について言うと、BMWはミニマルで有能な製品に類似した新機能をしばしば発表する。その新機能は必ずしも、ラグジュアリーな車を買う人が慣れているというものではないが、こうすることで新機能をテストし、使用されるようになるにつれ機能を拡大させることができる。

BMWにとっての次の確実なステップは、顧客のことをよく知っているインターラクティブなパーソナルアシスタントを車に搭載することだ。この機能はかなり使われるようになるだろう、とMayは確信している。詳細についてはまだ明らかではないが、BMWチームは今秋より多くのことが明らかになるとヒントをくれた。

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(翻訳:Mizoguchi)

BMWとレクサスも車のサブスクリプションを目指す

間もなくより多くの自動車メーカーが、サブスクリプションサービスを通じて車を提供するようになるだろう。Lexusは本日(米国時間3月26日)、来るべきUXクロスオーバーがサブスクリプションを通して利用可能になることを発表した。またブルームバーグも本日、BMWがサブスクリプションの試験運用を発表しようとしていることをレポートした。

これらの自動車メーカーは、新しいファイナンスモデルで車両を提供するメーカーのリスト(現在その数は増加中だ)に加わることになる。現在、 Volvo 、Cadillac、 Ford 、そしてPorscheが、従来のファイナンスモデルではない、最新の車を運転するための、より柔軟で革新的な方法を探っている。DroverFairのようなスタートアップたちもまた、需要の増加に伴いこの市場を狙ってきている。

現在のサブスクリプションサービスは、短期間のレンタルと数年に渡るリースの間に位置付けられるものだ。ほとんどのサービスは、車両コストの範囲内で、車両を交換したり、保険料を含めることを可能にしている。目標は、できるだけ効率的に最新の車両を消費者に提供することだ。

Lexus UXは、Lexusがサブスクリプションを通じて提供する最初の車両となる。

同様に、BMWはテネシー州で来週から試験サブスクリプションを提供すると言われている。どうやら、それはAccess by BMWという名前で、地元のBMW販売代理店によって提供されるようだ。

LexusとBMWの両サービスの条件はまだ発表されていない。

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(翻訳:sako)

BMW、電気自動車の2017年販売目標10万台を達成

BMWは今年中に全世界で10万台の電動自動車を販売する見込みであることを今日発表した。これには全電動車のほかActive Tourer 2-シリーズのようなプラグイン・ハイブリッド車も含まれている。Reutersが報じた

同社の全電動車のひとつ、コンパクトカーのi3は2013年に発売され、これまでは比較的出荷台数が少なかったが、今年になってから米国と西欧で需要が増えた。BMWは昨年6万台強のEVを販売したので、2017年は60%増の売り上げを達成したことになる。同社は2018年のEV販売を、今年ほどではないが2桁パーセント増を維持する目標をかかげている。

BMWはバッテリーのスタートアップ、Solid Powerと今年早くに提携を結び、全固体電池の開発を推進している。固体電池は現在使用されているリチウムイオン電池と比べ、安全性、航続距離、寿命の改善が期待されている。

BMWは2025年までに全電動車を10車種ほど提供する意向で、4ドアセダン車は2021年の出荷を目指している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook