子どもに仮想環境下での英語没入体験を提供する語学学習Novakidが38.2億円調達

もし母国語以外の言語で流暢に話せるようになりたいなら、対象言語へどっぷり浸ることが重要だ。ネイティブスピーカーに囲まれて過ごすことは、発音、文脈構築、そして何よりも自信をつける役に立つ。

しかし、もしあなたがスペインで英語を学んでいる8歳の子どもで、夏に米国への1人旅をすることは難しいとしたら?

Maxim Azarov(マキシム・アザロフ)氏が創業したNovakid(ノバキッド)は、そうした子どものための次善の選択肢になることを狙う。サンフランシスコを拠点とするこのEdTechスタートアップは、ライブ授業からゲーミフィケーションまでのさまざまなサービスを組み合わせることで、4歳から12歳までの子どもたちに仮想環境下での英語没入体験を提供する。

2020年12月に425万ドル(約4億6000万円)のシリーズAラウンドを終了したNovakidは、今回Owl VenturesとGoodwater Capitalが主導する3500万ドル(約38億2000万円)のシリーズB資金調達を行ったことを発表した。PortfoLion、LearnStart、TMT Investments、Xploration Capital、LETA Capital、BonAngelsなどの既存の投資家もこのラウンドに参加した。

スタートアップが資金調達したのは、2021年の好調なスタートに応えるためだ。同社のアクティブなクライアントベースは、前年比で350%増加し、現在5万人以上の有料生徒がいる。このお金は、より多くの生徒をそのツール環境に誘い込むために使われるだけでなく、英語を学びたい話者の人口が多い国際市場に対するNovakidの拡大を後押しするために使われる。

同社の一連のサービスは、2つの原則に基づいて構築されている。1つは、幼い学習者を英語の世界に心から没頭させること、もう1つは、実際に楽しく利用できるようにすることだ。

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1人のユーザーがサインアップすると、まず最初に最初の授業として、Novakidの2000人のライブチューターの1人に接続される。チューターは、学士以上の学歴を持つ英語のネイティブスピーカーで、同時にDELTA、CELTA、TESOL、TEFLなどの国際的な教育資格も持っている。

アザロフ氏は「心理学的にみても、本当に重要なことの1つは、言語を聞き始めて、そして生きている人と交流することを始めて、何かがわからないことを恐れないようにすることです」という。同社は、子どもたちが母国語を学んだときのような条件を再現したいと考えている。

授業では、チューターは英語しか話さない。生徒たちはそれをゆっくりと真似ながら、間違いも重ねつつ自信をつけていくことが期待される。ライブの動画ベースの授業はNovakidの製品の重要な部分を占めているが、アザロフ氏は、彼の会社のが提案する価値は「教師へのアクセスを提供するだけではありません」と語る。

「競合他社のほとんどは、教師をリモートでアクセスできるようにしているため、生徒は出かける必要がなく、選択肢も豊富です」と彼はいう。「しかし、業界全体や、言語学習業界にコンテンツを提供しているオックスフォード、ケンブリッジ、ピアソンのようなプレイヤーを眺めた場合、基本的に彼らの製品はひどいものなのです。本当に劣悪です」。そこで、Novakidはそのエネルギーのほとんどを、より優れたデザインを備え、ゲームも含むカリキュラムの再構築に費やしているのだ。

ゲーム化されたコンテンツは、授業の内と外の両方に存在している。授業中には、教師が生徒をVRを使ったツアーに連れて行き、有名なランドマークや美術館を巡って、語彙を練習することができる。自分のペースで進められるコンテンツの中には、2人の生徒が特定の時間内に質問に答えることで高得点を競いあう、マルチプレイヤーゲームのように見えるものもある。Novakidには、ゲームのデザインと開発に専念するチームを抱えている。

生徒たちも馴染んでいる。現在Novakidのユーザーは、全時間の3分の2をチューター相手にウェブ上で過ごし、残り3分の1は自分のペースで進められるNovakid社内で開発されたコンテンツに費やしている。同社はこの割合を逆転させたいと思っている。なぜなら文法や語彙に関する非同期コンテンツに時間を費やす生徒が増え、教師は会話や会話などのより複雑な情報のために予約されることが多くなっているからだ。

言語学習ビジネスを拡大することの難しさの一部は、ユーザーにやる気を維持してもらう必要がある点だ。ゲーミフィケーションはエンゲージメントに役立つものの、Novakidの子どもの顧客は、成人学習者と比べると、単に優先度が理由ですぐに解約する可能性がある。アザロフ氏は、子どもだけに販売することを不利な材料と見なす人もいることは知っているものの、彼自身はその特化を差別化とみなしているのだと語る。

「より集中することで、ブランド価値が向上します」と彼はいう。「子どもたちが言語を学ぶ方法は、大人が言語を学ぶ方法とは大きく異なります。そして『すべての人にすべてのこと』を行う一般的なプレイヤーが、私たちのように子どもたち相手の教育を行うことができるとは思いません」。Duolingo(デュオリンゴ)は最近、何百もの短い形式のエクササイズを備えた無料の英語リテラシーアプリDuolingo ABC(デュオリンゴABC)をリリースした。新規公開を果たしたDuolingoは強力なブランドを保持しているが、Novakidの戦略は、ライブ学習とスピーキングに関するサービスを追加することによる差別化だ。

これまでのところ、同社はその戦略が上手く行っていることを証明している。同社の2020年の収益は900万ドル(約9億8000万円)だったが、2021年には3600万ドル(約39億3000万円)から4500万ドル(約49億1000万円)の収益が見込まれている。チームの多様性に関する詳細は明らかにしなかったが、今後はかなり集中的な採用活動を開始する予定だ。アザロフ氏は、今後6カ月で現在300人の会社に200人を追加する予定だ。

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(文:Natasha Mascarenhas、翻訳:sako)

出世払い型(ISA)テックセールス養成スクール「TECH SALES CAMP」のWorXが約4000万円調達、10月開校予定

出世払い型(ISA)テックセールス養成スクール「TECH SALES CAMP」のWorXが約4000万円調達、2021年10月開講予定

出世払い型(ISA)テックセールス養成スクール「TECH SALES CAMP」を2021年10月開校予定とするWorXは7月29日、第三者割当増資および金融機関からのデットファイナンスを合わせ総額約4000万円の資金調達を実施したと発表した。引受先は、サイバーエージェント・キャピタル、日本スタートアップ支援協会、事業会社、エンジェル投資家など。調達した資金は、プロダクト開発および採用・組織構築、マーケティング強化にあてる予定。学びを促進するプロダクト・コンテンツ開発・ラーニング環境を構築し、受講者のキャリアの選択肢を増やし、人生の可能性を広げる支援を行う。

TECH SALES CAMPは、コロナ禍に影響を受けた販売・サービス業従事者を中心に、業界・職種未経験から成長産業の営業関連職へのキャリアチェンジを実現するためのテックセールス養成スクール。テックセールスとは、最先端のB2Bセールスのナレッジ・オペレーションを駆使し、テクノロジーの力を用いて営業活動の効率化や業績向上を実現する次世代セールスパーソンを指すとしている。長期的な成長が見込めるIT・SaaS領域を含む成長産業へのキャリアの選択肢を提供することで、人生の可能性を広げる機会を提供するという。

受講者の対象イメージ

  • コロナ禍で、キャリアチェンジを余儀なくされた販売・サービス業従事者
  • 成長産業(特にIT・SaaS領域)における営業関連職種への就職を目指す方
  • リモートワークなど、地方や遠隔地からキャリアの選択肢を広げたい方
  • 金銭的な理由で、キャリアチェンジのスクールに通うことができなかった方
  • 出産や介護などの理由により、キャリアの再出発を目指す方

学習カリキュラムとしては、営業未経験から、テックセールスになるための網羅的なカリキュラムを用意。学習期間は約3カ月で、累計200時間のカリキュラムを構築しているという。B2Bセールスの基礎・インサイドセールスの実践的なスキルアップに向けた、約60講座のカリキュラムをオンライン完結で提供(Zoomおよびeラーニング活用)。成長産業のセールスには欠かせないSFA・CRMなどのセールステックのデモ利用や、実際に企業に営業活動を実践できる環境を構築する。

同社が採用している出世払い型支払いとは「ISA」(Income Share Agreement)と呼ばれるモデル。教材購入など一部を除き、在学中の学費や入学金などの初期費用負担が一切発生しない代わりに、卒業後に就職した企業の年収に応じて支払金額を決定するというもの。米国では学生が多額の学費ローンを抱えることが社会問題となっており、ISAはそれに変わる新しいモデルとして注目を集めている。

TECH SALES CAMPの場合は、希望の会社・職種での就職決定後に理論月収の10%を一定期間(24カ月)支払う義務が発生する。ISA導入により多くの方に教育機会を提供すると同時に、卒業生および入社後の定着・将来的な活躍に伴走することが可能となるとしている。同社は、本質的なキャリアチェンジの成功を実現する教育機関を目指すという。

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Zoom特化のオンライン授業を提供するClassがソフトバンクがリードしたラウンドで約115億円調達

Zoomだけを統合しているバーチャルクラスルームのClass(クラス)は米国時間7月28日、ソフトバンクのVision Fund IIがリードしたラウンドで1億500万ドル(約115億円)を調達したと発表した。今回を含め、創業10カ月のClassはこれまでに明らかになっているラウンドで計1億4600万ドル(約160億円)を調達し、この額は創業者Michael Chasen(マイケル・チェイスン)氏の以前の会社で現在上場しているBlackboardが調達した額を上回っている。

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まだ初期段階であるにもかかわらず、Classは急速にユニコーンステータスに近づいていて、現在のポストマネーの評価額が8億400万ドル(約884億円)であることを同社は認めた。同社の他の投資家にはGSV Venturesと、プレシードラウンドをリードしたEmergence Capital、それからReach Capital、Owl Ventures、Insight Partners、Learn Capitalなど米国の有数のEdTechファンドが含まれる。

以前Class for Zoomという名称だったClassは、ビデオ会議エクスペリエンスを支えるのに管理とインストラクションのツールを活用している。立ち上げ以来、同社はビデオ会議大手のZoomだけを統合している。Zoomはパンデミックの最初の数カ月でお馴染みのサービスになり、同期通信分野を代表する存在であり続けている。Classは2020年登場した一連のZoom代替・改良版サービスの1つであり、これまでに250以上の顧客を獲得した。

7月28日のソフトバンクによる太鼓判の発表は、Classの2つの意図を意味する。1つは同社がグローバル展開を真剣にとらえていること。もう1つは、筆者が思うに同社がZoomの買収ターゲットになろうと考えていないことを示している。

EdTechのグローバリゼーション

ソフトバンクは部門の「勝者」とみなした企業の支援を好み、そうした企業の国際展開をサポートするために何百万ドル(何億円)という資金を注ぐ。7月初めに同社は以前Clearbancという社名だった資本提供スタートアップのClearcoが欧州、カナダ、米国以外に事業を拡大できるよう数百万ドルを投資した。ソフトバンクは自然と国際展開が求められる独自のスタートアップを探し、そして資金を提供すると筆者は想像する。

Classについても同じだ。チェイスン氏は自社プロダクトに対する世界の需要が、シードラウンド発表以来、いかに大きくなってきたか説明した。一般展開する前に欧州、中東、日本の学校が同社に連絡を取ってきた。ClassのサービスがMac、Windows、iOS、Android、Chromebookで提供されているいま、チェイスン氏はウェイトリストに登録して待っている人へのサービス提供に注力している

Classの国際展開は、英国やアイルランド、EMEA(欧州・中東・アフリカ)、南米、APAC(アジア太平洋地域)といったターゲット地域でのローカルチームの立ち上げにつながる。同社の従業員は現在200人だが、今後世界中で新たに100人増やす予定だ。

チェイスン氏は資金の65%が同社の国際展開に注がれ、残りは製品開発にあてられると考えている。懸念されるのは、同社のプラットフォームが高度な授業向けに提供しているのと同じエクスペリエンスを中度の授業にも提供していることだ。同社が今後のプロダクトに特異性、おそらく幼稚園〜12年生向けのゲーミフィケーションや高等教育向けの試験監督を加える必要があることをチェイスン氏は認識している。

「V1は、あなたがオンラインで教えるのに必要最小限のものを提供します」とチェイスン氏はテストやグレードトラッカーなどの機能に言及しながら述べた。「現在当社はどのマーケットでも機能するプロダクトを必要としていて、将来マーケットに合わせて強化します」。

これまでのところ、ユーザーはそうしたサービスにお金を払っている。2021年の四半期の売上高は前年同期の約4倍に成長した。

大型の資金調達と輝かしい評価額には麻痺効果があるが、Classの直近の資金調達は最終的にはZoomによる買収のために自らを高めているのではという疑念を払拭することができるかもしれない。

TechCrunchが最初にチェイスン氏と話したとき、ZoomはClassが提供したいと考えている深い専門性のようなものよりもスケールに注力している、と同氏は述べた。

それでもClassはZoomの初期投資家と共謀し、複数のマーケットにおけるZoom再販者として事業を展開していた。これは、将来の仮定において統合が極端におかしいものにならないことをうかがわせる。しかし今後Classが自らを独立した会社とみなすことは明らかだ。統合よりも大きなものになるという野心を持たなければ、スタートアップは経験豊富な投資家から9桁の資金を調達したりはしない。

今後Classは、学校や、授業フレンドリーなZoom環境を求める機関にとって頼りになるオプションとして自らのブランドを確立するのに調達した資金の一部を使う。Classの人材採用ページによると、同社が積極的に求めているのはマーケティングの人材だ。マーケティングチームで6人を募集していて、ここには国際マーケティングマネジャーやコンテンツマーケティングマネジャーが含まれる。

Classと最も競合するのは、2021年5月にシリーズAラウンドで3300万ドル(約36億円)を調達したEngageliだ。同社の共同創業者でCOOのJamie Farrell(ジェイミー・ファレル)氏は2021年2月に別のEdTech企業に移り、Engageliはオンラインではさほど積極的に人材採用をしていないようだ。詳細はまだ裏付けに乏しいが、Classが資金を調達し、グローバルの従業員数が増えつつあるいま、Engageliは処理能力やマーケティングという点で激しい競争に直面するかもしれない。

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タグ:オンライン学習Class資金調達ZoomSoftbank Vision Fund

画像クレジット:Bryce Durbin / Bryce Durbin

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(文:Natasha Mascarenhas、翻訳:Nariko Mizoguchi

競技プログラミング(競プロ)コンテストサイト「AtCoder」の世界登録ユーザー数が30万人を突破

競技プログラミング(競プロ)コンテストサイト「AtCoder」の世界登録ユーザー数が30万人を突破

AtCoderは7月28日、競技プログラミング(競プロ)コンテストサイト「AtCoder」において、全世界での登録者数が30万人を突破したと発表した。

AtCoderは、31万4070人(うち日本人16万7537人)が参加登録し、毎週開催の定期コンテストに約1万1000人が挑戦するという、日本最大級の競プロサイト。2020年3月以降、コロナ禍により全世界で外出自粛が進んだことが影響し、インド、中国、バングラデシュなど海外の競技プログラマーが急激に増加したという。

また日本国内では、小学校でのプログラミング教育必修化や、コロナ禍で加速した企業のDXなど、プログラミングに関する社会的な関心の高まりに加え、競プロを学ぶ手段が増えたことも影響し、登録者数が例年を上回るペースで増加した。

2012年6月設立のAtCoderは、日本語で競プロを開催する、プログラミングコンテスト運営企業。同コンテスト以外にも、高度IT人材採用・育成事業として、コンテスト参加者の成績を8段階にランク付けした「AtCoderランク」を利用する転職・求職支援サービス「AtCoderJobs」や、IT人材のプログラミングスキルを可視化できる検定「アルゴリズム実技検定・PAST」といったサービスを展開している。

AtCoderが無償提供するオンライン学習コンテンツとして、C++言語を学べる「C++入門 AtCoder Programming Guide for beginners(APG4b)」、またAtCoderユーザー「E869120氏」が企画・製作した競技プロ学習コンテンツ「典型競プロ90問」を公開している。

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日本初の女性に特化したメンタリティ教育・キャリアスクールを手がけるLiLiが総額1億円のプレシリーズA調達

日本初の女性に特化したメンタリティ教育・キャリアスクールを手がけるLiLiが総額1億円のプレシリーズA調達

「凛々しく、生きていく」をテーマに、凛々しい女性の育成を行うLiLi(リリ)は7月27日、プレシリーズAラウンドにおいて、総額1億円の資金調達を実施したと発表した。引受先は、リードインベスターのBonds Investment Group、また複数の投資家。

LiLiは、女性に特化したメンタリティ教育を行う場として、「働く女子のキャリアスクールLiLi」「女子学生の就活コミュニティーLiLiキャンパス」「女性メンター育成プログラム」という3つの事業を展開している。

世界経済フォーラムが3月31日に発表した「ジェンダーギャップ指数2021」では、日本は調査対象156カ国中の120位と低迷し、主要7カ国では最下位となっている。また新型コロナウイルスの影響で多くの女性が解雇されたものの、LiLiは、リモートワークの充実で女性が働きやすい世界が到来し、労働市場ではアフターコロナに向けて女性が大きく動き始めると確信した。それを待ち構えるべく、サービス拡充に向けたマーケティングや採用強化のため資金調達を実施した。

LiLiはそのサービスを、一般社団法人日本ウーマンズバリュートレーニング協会から唯一認定された「女子のためのキャリアスクール」であり、「女子に特化した自己分析(キャリアの棚卸し)」、「動画コンテンツで実践スキル学び放題」、「オンラインコミュニティー」にとことんこだわり、「頑張りたい女子のために作られた学びの場」と説明している。

なかでももっとも重視するのが、女性のためのメンタリティ教育を支える「メンター」だ。特にライフイベントの多い女性の場合、キャリア選択時に相談にのってくれる「一歩先を歩む女性」のメンターシップが不可欠になるという。2020年開始した女子学生向けサービスでは、メンターとして働きたい女性から6カ月で330人を超える申し込みがあった。今は社会人にも対応できるようアップデートを行ったが、「予想のペースを上回る申し込み」があるとのこと。現在、メンターの離脱率は0%ということで、女性にとって必要不可欠な場所となっていると考えているが、LiLiが自分の居場所として女性たちに選ばれるよう「圧倒的な価値向上を目指します」と話している。

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カテゴリー:ネットサービス
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インド最大のEdTechスタートアップByju’sが米国の読書プラットフォームEpicを約550億円で買収

Byju’s(バイジュース)は7月21日、カリフォルニアに本社を置く読書プラットフォームのEpic(エピック)を5億ドル(約550億円)で買収したと発表した。インドで評価額が最大のスタートアップByju’sが米国マーケットで事業を拡大する最新の動きだ。

買収取引は現金と株式によるもので、Epicの創業者であるKevin Donahue(ケビン・ドナヒュー)氏とSuren Markosian(スレン・マーコシアン)氏が引き続きEpicを率いる、とByju’sはTechCrunchとのインタビューで述べた。

Epicは社名を冠した、12歳以下の子ども向けのデジタル読書プラットフォームを展開している。米国の小学校の90%で活用されている同プラットフォームは、200万人超の教師と5000万人もの児童(2020年の2000万人から増加した)が使用している。

初期投資家にEvolution Mediaを抱えるEpicは、何人の子どもが本を読んでいるか、どれくらい読書に関わっているか、どこで関心が薄れ始めるかなど、リアルタイムの匿名化および集約されたデータを集めて分析している。Netflix風の動きの中で、Epicはまたオリジナル本の紙バージョンのリリースも開始した。

TechCrunchは3月に、Byju’sがEpic買収を交渉中だと報じた。ドナヒュー氏とマーコシアン氏はByju’sと関わりがある。2人がByju’sの共同創業者でCEOのByju Raveendran(バイジュー・レヴィーンドラン)氏と最初に会ったのは4〜5年前だが、買収話が始まったのは2021年だと2人は話した。

レヴィーンドラン氏(写真)はインタビューで、自身の息子がアプリを使っていて、それがきっかけとなってスタートアップを起業する機会を真剣に追求するようになったと述べた。

「我々は約8年前に、あらゆる子どもに本を提供する、という目標でEpicを創業しました。テクノロジーを通じて子どもを読書に夢中にさせることができ、子どもと読書の間にある障壁を取り除くことができると考えたのです。当社のプラットフォームはいま、米国のほとんどの学校で活用されていて、5000万人超の子どもにリーチし、10億冊の本が読まれました」とマーコシアン氏は話した。

「このプラットフォームの構築は個人的な思いからです。我々の子どもにもっと本を読んで欲しいのです。ですので、この点を鑑みて世界にプラットフォームを拡大することに目を向けるのは我々に取って理にかなったものでした。バイジューと話し始めたとき、教育に対する情熱、そしてテクノロジーが教育の機会を広げるのに役立つという信念を共有していることに気づきました。バイジューとともに我々はEpicを次のレベルにもっていくことができます」とマーコシアン氏は語った。

Epicがリリースしたオリジナル作品(画像クレジット:Epic)

米国での事業拡大

Byju’sにとって新しいプロダクトは現在のポートフォリオを拡大し、同社が探し求めてきた米国についての専門性をもたらす、とレヴィーンドラン氏は述べた。Byju’sのサービスへのEpic追加は「読書は子どもの学習にとってパワフルなフォーマットであるため、プロダクトという観点から賞賛すべきものです」とも話した。

「Epicのプロダクトの提供は米国の生徒にさらなるオプションをもたらし、当社がサービスを提供しようとしてきた層にリーチするのに役立つでしょう。Epicはこうした層をよく理解しています」とレヴィーンドラン氏は指摘した。

​Byju’s​は2021年初め、コーディングと数学をオンラインと非オンラインで提供し、またラインナップに音楽、英語、美術、科学を加える計画の一環として、海外事業をByju’s Future Schoolへとブランド変更した。レヴィーンドラン氏は、Epicがブランド名を改称するか決めていないと話したが、同社が米国でよく知られているブランドあることを認めた。

7月初めに米国でディズニーのキャラクターを使った学習アプリを立ち上げたByju’s​は米国で主に3つのサービスを提供している。各サービスは2021年だけでそれぞれ1億ドル(約110億円)を売り上げる、とレヴィーンドラン氏は予想している。「当社の野心は世界に影響を与えることです」と同氏は述べた。

Byju’s​は北米事業に10億ドル(約1100億円)を投資する計画だと同氏は話し、Epicのサービスをインドや他のマーケットにも投入する計画だとも付け加えた。

買収と資金調達

EpicはByju’s​の一連の買収の最新例だ。ここ2年、Byju’s​は米国拠点の子どもにフォーカスした「フィジタル」スタートアップのOsmoを1億2000万ドル(約130億円)で、オンラインコーディングのプラットフォームWhiteHat Jrを3億ドル(約330億円)で、コーチングセンターチェーンのAakashを10億ドル(約1100億円)近くで、そして(正式に認めていないが)インドのEdTechスタートアップTopprとGradeupを買収した。

「我々は買収をするために買収をしたわけではありません」。自身教師であるレヴィーンドラン氏はそう語り、買収した会社の買収後の成長と成功、そしてこうした企業がどのようにもともとの創業チームに率いられているかを指摘した。「当社の野望はかなり長期的なものです。我々は創業者らが成長を加速させるのをサポートするために協業しています」と同氏は述べ、Byju’s​がさらなるM&Aの機会の模索にオープンであると付け加えた。

2020年にパンデミックが始まってから15億ドル(約1655億円)を調達し、Blackstoneなど著名投資家を引きつけたByju’s​は、近年の資金調達が若い会社の買収を支えたと述べた。同社は現在、外部からさらに資金調達する計画はないが、レヴィーンドラン氏は今後数カ月内の資金調達は排除しなかった。

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カテゴリー:EdTech
タグ:Byju’sインド買収

画像クレジット:Paul Yeung / Bloomberg / Getty Images

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(文:Manish Singh、翻訳:Nariko Mizoguchi

全国14の教科書出版社と提携、有償導入600校超の中高生向けデジタル教材・問題集「リブリー」が資金調達

全国14の教科書出版社と提携、有償導入600校超の中高生向けデジタル教材・問題集「リブリー」が資金調達

デジタル教材とAIドリルの特性を併せ持つデジタル教材プラットフォーム「リブリー」を展開するLibryは7月21日、グロービス・キャピタル・パートナーズ、凸版印刷などを引受先とした第三者割当増資による資金調達を実施したことを発表した。調達金額は非公開。

「一人ひとりが自分の可能性を最大限に発揮できる社会をつくる」をビジョンとするLibryは、2017年にプラットフォーム「リブリー」をリリース。ひとつの端末で複数の教材や問題集を管理でき、学習履歴に基づいた「類似問題」機能などで、生徒ごとの学習状況や理解度に合わせた個別最適化学習を行うというものだ。同時にLibryは、全国14の教科書出版社と提携し、数学、物理、化学、生物、地学、英語の教科書と問題集260冊をデジタル化して提供している。特に高校理数科目では、教科書会社5社中の4社と提携しているという。有償導入している学校は全国600校以上。2022年には複数の出版社が「リブリー」上でデジタル教科書の提供をすることになっている。

今回の資金は、次の目的に使われる。

  • 営業体制の強化による導入校数の拡大
  • 操作性の高いUIへの改善およびカスタマーサクセス体制の強化による顧客の活用促進
  • 「生きるチカラを育むデジタル教科書」に向けた新機能開発
  • 地理・歴史・公民科目など、対応科目の拡張に向けた新機能開発

2012年5月設立のLibryは、共同創設者で代表取締役CEOの後藤匠氏と取締役テクリードの中村文明氏が東京工業大学在学中に立ち上げたスタートアップ。その成り立ちから今日までの記録が、「note」の記事で紹介されている。

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カテゴリー:EdTech
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AIで生徒への指導を個別最適化する学習システムのatama plusがテマセクなどから51億円調達

AIでそれぞれの子どもに最適化した学習システム「atama+」を提供するatama plusは7月21日、シリーズBラウンドで約51億円の資金調達を実施した。既存投資家であるDCMベンチャーズ、ジャフコ グループに加え、新たにシンガポール政府系ファンドであるテマセク・ホールディングス傘下のPavilion Capital、米運用会社大手のティー・ロウ・プライスなどを引受先とする。今回の増資により、2017年4月の創業以降、金融機関からの融資を含む同社の累積調達額は約82億円となった。

苦手単元をAIで克服できる学習アプリ

atama plusは「基礎学力」習得にかかる時間を短くし「社会でいきる力」を養う時間を増やすことを目指し、AIで学習を個別最適化する「atama+(アタマプラス)」を全国の塾・予備校に提供している。駿台グループやZ会グループ、城南進学研究社などで導入され、2017年7月の提供開始から4年で導入教室数は2500以上となった。

atama+では、つまづいた原因を分析し、苦手ポイントの克服に本当に必要な単元を洗い出していく仕組みを導入している。2020年10月時点では生徒の累積問題解答数が1億件を突破しており、AI強化用データの積み上げを行なっている。

新型コロナウイルスの影響もあり、自宅でも使える「atama+」ウェブ版を開発。2020年7月にはオンライン模試の提供を開始し、12月には立命館とともにatama+の学習データを活用した入試企画を検討する共同研究会を立ち上げている。

今回の資金調達により、プロダクト開発の速度向上、顧客支援体制の強化を行い、UI/UXの改善を図るとともに、マーケティング活動への投資により、atama+の認知・利用拡大を目指すという。

代表取締役の稲田大輔氏は「教育を新しくすることで社会の真ん中から新しくしていきたいが、達成度はまだ0.1%くらいだと思っており、これから仕かけていく挑戦がたくさんあると感じている。今回の調達を機に、より多くの仲間とともに『基礎学力の習得にかかる時間を短くし、そのぶん増える時間で社会でいきる力を伸ばす』というミッション実現を加速させていきたい」と語っている。

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インドのオンライン学習プラットフォームSimplilearnの過半数株をBlackstoneが約274億円で取得

Blackstone(ブラックストーン)はベンガルールとサンフランシスコに本社を置くEdTechスタートアップSimplilearn(シンプリラーン)の過半数の株式を2億5000万ドル(約274億円)で取得する。

Simplilearnは、データサイエンスやAI、機械学習、クラウドコンピューティング、その他マーケットで需要のあるスキルを学習できる、社名を冠したオンラインブートキャンプを展開している。

同社はインド工科大学カンプール校、カリフォルニア工科大学、パデュー大学などを含む大学やカレッジと提携しており、同社のサービスに申し込んでコースを終了した学生はこうした教育機関から修了証を取得できる。

毎月1000ものライブ授業を提供している創業11年のSimplilearnはこれまでに150カ国の200万人超のプロフェッショナルや、Facebook、Microsoft、Amazonといった企業2000社にサービスを提供したと話す。

2016年のシリーズCラウンド時に8000万ドル(約88億円)と評価されたSimplilearnの初期投資家にはBrand Capital、Kalaari Capital、Helion Venture Partners、Mayfieldなどが含まれる。分析プラットフォームTracxnによると、これまでにSimplilearnは約3440万ドル(約38億円)を調達した。

今回のBlackstoneの取引では、この件に詳しい情報筋によるとKalaari Capital、Helion Venture Partners、Mayfield Fundは持分を売却したが、Simplilearnの経営陣は保持する。

「パンデミックは デジタルスキルの必要性を一層加速させました。そして業界は、オンラインでのアップスキルの準備が完全に整っていることを示しました。世界最大のデジタルスキリング会社を築くための旅においてさらに大きく飛躍する絶好のタイミングです」とSimplilearnの創業者でCEOのKrishna Kumar(クリシュナ・クマール)氏は声明文で述べた。

「Blackstoneは当社に莫大な価値を加えることができると確信しています。というのも、Blackstoneはスケール、事業構築への献身、そしてグローバルネットワークを有し、世界中に事業を拡大する中で企業や大学と提携を結ぶことができます」。

今回の過半数の株式取得の数カ月前には、Blackstoneが出資するインドでコーチングセンターを運営しているAakash Education Servicesが、インドで最も価値の大きいスタートアップであるByju’sに10億ドル(約1094億円)近くで買収された。BlackstoneはまたByju’sにも出資している

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「これはBlackstoneにとってコンシューマーテクノロジー分野におけるアジアで初のプライベートエクイティ投資になります。成長を加速させ、世界有数のデジタル学習会社に育てるために、クリシュナ・クマール氏、そしてSimplilearnの一流の経営陣と提携することを楽しみにしています。アジアでのこうした投資は今回が初となります」とBlackstoneのアジア担当責任者のAmit Dixit(アミット・ディキシット)氏は声明文で述べた。

カテゴリー:EdTech
タグ:インドSimplilearnオンライン学習Blackstone

画像クレジット:Mark Abramson / Bloomberg / Getty Images

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(文:Manish Singh、翻訳:Nariko Mizoguchi

55歳以上対象少人数グループでの「ソーシャル学習」プラットフォームLeapが約3.4億円を調達

55歳以上の人々がソーシャルのやりとりを通じて学ぶプラットフォームのLeapが、シードラウンドで310万ドル(約3億4000万円)を調達した。このラウンドを主導したのはヨーロッパのアーリーステージ投資家のCreandumとサンフランシスコを拠点とするSouth Park Commonsで、他にLearn Start/Learn Capitalと、Peanut創業者のMichelle Kennedy(ミシェル・ケネディ)氏、Sahil Lavingia(サヒール・ラヴィンギア)氏、Tim Tuttle(ティム・タトル)氏といったエンジェルも参加した。

Leapによれば、共通の関心を持つメンバーが少人数のグループになってオンラインで集まり「ともに学び、つながり、成長する」という。ユーザーは音声とビデオでつながり、グループは5〜10人で構成される。現在のベータでは、専門に採用したメンバーが運営する対話とクラスがある。

Leapを創業したのは、スウェーデンの起業家で子ども向け学習アプリを開発するスウェーデンのToca BocaのCEOだったCaroline Ingeborn(キャロリーン・インゲボーン)氏と、2015年にSlackに買収されたScreenheroの共同創業者でCTOだったVishal Kapur(ビシャル・カプール)氏だ。2人はLeapにつながるコンセプトの多くを実践する意図的学習コミュニティのSouth Park Commonsで出会った。

発表の中でインゲボーン氏は次のように述べている。「この年代の人々のために作られたオンラインサービスを見ても、有意義なつながりを特に促進しているようには思えませんでした。『少人数』と称されるグループは人数が多すぎることが多く、エクスペリエンスは薄っぺらくて無計画であるように感じました。たいてい、1人ずつがたくさんいるだけのようでした。そこで私はもっと参加者に合う親密なものを作ろうと考えたのです」。

CreandumのゼネラルパートナーであるFredrik Cassel(フレドリック・カッセル)氏は次のように述べている。「Leapは社会の中で興味深い層をターゲットにしています。テック系の開発者がほとんど見落としていた、最も裕福で人数が急速に増えつつある定年退職者です。この世代はかなりの時間とエネルギーがあり、スマートフォンを使いこなせます。多様性のある創業者チームは、本当に魅力的なプロダクトを作るという決意とユニークなエクスペリエンスで私たちを納得させました」。

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カテゴリー:EdTech
タグ:Leap資金調達オンライン学習高齢者

画像クレジット:Leapの共同創業者

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(文:Mike Butcher、翻訳:Kaori Koyama)

料理を学びたい人向けミールキット宅配「シェフレピ」がレシピと動画のみ版「#シェフレピアーカイブ」を期間限定で提供

料理を学びたい人向けミールキット宅配「シェフレピ」がレシピと動画のみ版「#シェフレピアーカイブ」を期間限定で提供

本格的な料理を学びたい人向けのミールキット宅配サービス「シェフレピ」を展開するefoo(イフー)は7月12日、レシピと動画のみを販売するサービス「#シェフレピアーカイブ(β版)」を期間限定で開始すると発表した。購入できるのは「シェフレピ」で過去に発表した全10品と、正式公開前の9月に発売されたレシピ10品の計20品。

シェフレピは、家事労働の軽減やメニューの質の向上を目的とした「家事改善型」とは異なり、「シェフのテクニックや食材の知識といった知的財産」の習得に特化した「スタディ型」のミールキット・サービス。2021年4月からサービスを開始したが、5月は売上げ前月比1.35倍(販売初日から20日間の売り上げで算出)、6月は前月比1.93倍(月初から月末の売り上げで算出)と大きく成長しているという。しかし、相次ぐ緊急事態制限で内食需要が高まり、またミールキットの配達区域外の人から、レシピと動画だけでも販売してほしいとの要望を受け、食材のつかない「#シェフレピアーカイブ(β版)」をスタートさせた。

販売期間は7月12日12時から8月22日23時59分まで。購買者には、レシピのPDFデータと調理動画のURLを記載したメールが送られてくる。販売レシピは次のとおり。価格はそれぞれ1500円(税込)。

煮込み特集

  • 米沢豚のトムセップ風|h.b.(フリーランス料理人)
  • 牛ホホ肉の赤ワイン煮込み|大森雄哉(TOYO Tokyo)
  • ウサギ肉のバスク風シードル煮込み|清水和博(エチョラ)
  • ブランケット・ド・ヴォー(仔牛肉のクリーム煮込み)|白竹俊貴(ペルティカ)

ラム肉特集

  • 水煮羊肉片(スイジュウユイロウピェン)|東浩司(AUBE)
  • ラム肩ロースのラグーと手打ちカバテッリ パスクア(復活祭)風 グリーンピースと木の芽添え|田淵拓(サッカパウ)
  • ごまとクミンで香りを付けたラムチョップのロースト ひよこ豆のピュレ添え|福田浩二(プルマン東京)
  • 仔羊背肉のローストと骨つきバラ肉のブレゼ|宮島由香里(フランス料理人)

スパイス×肉特集

  • スパイスをまぶした鴨ムネ肉のエギュイエット 焼きリンゴとゴボウのチップス|h.b.(フリー料理人)
  • 石黒農場ホロホロ鳥のバロティーヌ馬告とスモークパプリカ|小泉敦子(フランス料理人)

また同時に、正式リリース前の9月に販売していた、以下の「幻」のβ版レシピも販売。価格はそれぞれ1400円(税込)。

「幻」のβ版レシピ

  • 海水のフィロ|竹矢匠吾(フリー料理人)
  • 季節の果物とオレンジのグラニテ|竹矢匠吾(フリー料理人)
  • 蟹のグラタン~バスク風~|清水和博(エチョラ)
  • 鶏肉のバスク風煮込み|清水和博(エチョラ)
  • 豚肩ロースとムール貝のフヌイユ風味|h.b.(フリーランス料理人)
  • 羊肉のクスクス|h.b.(フリーランス料理人)
  • 麻婆豆腐|yuccho(フリーランス料理人)
  • 四川風ごまだれ雲呑(ワンタン)|yuccho(フリーランス料理人)
  • ラザニア|表原平(ペルトナーレ)
  • ネチっと食感のパンナコッタ~季節の果物のソース~|表原平(ペルトナーレ)

今回の取り組みは、緊急事態宣言で苦しむ料理人たちを応援する目的もあり、レシピが1つ売れるごとに、それを考案したシェフに1000円が還元される仕組みになっている。以前にミールキットを購入した人が、シェフを応援する目的で再度購入する場合は500引き(β版は400円引き)クーポンが発行される。この場合も、考案シェフには1000円が還元される。

「お力をお借りしているシェフのみなさんに『いつか』お返しをしなければ」と思い続けてきた共同創設者・代表取締役の山本篤氏は、今こそ応援すべきときだと、まだ準備が不十分ながらβ版として「#シェフレピアーカイブ」の販売に踏み切ったという。シェフレピには、本格的な料理を指導するという目的以外に、「シェフのレシピで料理をする」文化を創出してシェフの存在感を高め、「シェフの知的財産」に価値が付けられるような未来を創造することも掲げていると、山本氏は話している。

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カテゴリー:EdTech
タグ:オンライン学習 / eラーニング / オンラインレッスン(用語)教育 / EdTech / エドテック(用語)食材宅配 / フードデリバリー(用語)食事(用語)動画 / ビデオ(用語)ミールキット料理 / クッキング(用語)日本(国・地域)

Engageliがコラボレーション型の動画ベース教育プラットフォームに約36.3億円を確保

学校が再び対面学習の機会を増やす動きを見せる中、2020年は多くの教育機関が重要な学びを得た。物理的体験を断絶しなければならない状況でこそ、リモートで教えるための優れたツールを持つことが極めて重要だ。しかし優れたテクノロジーがあれば、物事が「通常に戻る」時も、教育者と学生ができること、そして教育を受ける人自身を強化することができる。現在、あるスタートアップが高等教育における仮想学習に力を入れ、それを提供するためのイノベーションに投資している。そしてその事業を引き続き強化するために新たな資金調達を告知している。

Engageliはオンラインの教育プラットフォームを基礎から構築しており、授業を行い会話を可能にする独自の内蔵型の動画テクノロジーだけでなく、学生が学習グループに「参加」し共同作業ができるようにするツールや、講義メモを共有したり注釈を付けたり、クイズを受けたりする機能を提供している。同社は今回3300万ドル(約36億3000万円)の資金調達を行った。

CEOのDan Avida(ダン・アヴィダ)氏は妻のDaphne Koller(ダフニー・コラー)氏(Courseraの共同設立者)、Serge Plotkin(セルジュ・プロトキン)氏とともに会社を共同設立した。アヴィダ氏は、同社がより多くのツールの構築を続け、プラットフォームを拡張し、より多くの学校、特に顧客としてターゲットとしている高等教育を行うカレッジや大学といった層に広げることに慣れるだろうと述べた。このような教育機関はライブセッションを提供する優れた動画ツールの将来性を享受し、Engageliの動画プラットフォームに関するさらにオンデマンドな機能や他の機能を開発し続けているからだ。

「当初は優れた同期体験が優先されていた」。アヴィダ氏はインタビューで、リモート学習に関する大学の優先順位について話す。「今は全員がマルチモダリティに大きな注目を置いているわけではない」。

シリーズAの資金調達はMaveronや別の(無名の)投資家が共同で行い、Corner Ventures、Good Friends、 Educapital、そしてEngageliが「個人のテクノロジーエグゼクティブ」と呼ぶ人物も数名参加している。

特に、このスタートアップが2020年10月にステルスモードを脱してからたった7カ月で資金を調達し、同時に発表した1450万ドル(約16億円)のシードラウンドの投資家も参加している。現在4700万ドル(約51億8000万円)以上の資金を調達しているが、その企業価値評価額は公開していない。

教室以外の場所での学習を助けるツールが数十ないし何百とある中、Engageliは教育目的を念頭に置いて基礎から動画ベースのプラットフォームを構築することにより、他とは少し違う手法を採用している。

それに関しては、MicrosoftのTeams、Google Classroom、Zoomなどの同類のサービスからの大きな変革である。この3つの動画プラットフォームは教育の場で最もよく使われているが、元々は企業や全般向けに構築されたテクノロジーに基づいている。

そのためEngageliは動画体験を強化するだけでなく、教育者と学習者にとって合理的な方法でそれを強化するツール、つまり両者が直感的に使用できるツールにより、プラットフォームの拡張に取り組んできた。

  1. Engageli_learners_gallery

  2. Engageli_Learners_Experience

  3. Engageli_Educator_tools2

  4. Engageli_Educator_Tools

  5. Engageli_hybrid_class

これまで、学生同士や学生が教師と交わす会話、そしてクイズ、ダウンロードして書き込めるノート、質疑応答など教師が学生に積極的に参加してもらうための手段が重視されてきた。現在Engageliは独自のテクノロジーの確立に焦点を置いているが、そのうちいかにプラットフォームが教育機関によりすでに定期的に使用されている大きな学習管理システムや他のツールと連携して開発されるかを目にするようになるだろう。

アヴィダ氏は、Engageliがまだエンゲージメント時間、顧客数やユーザー数、他の数字について何も測定基準を公表していないと語った。今のところこのスタートアップは米国、英国、イスラエル(設立者たちの出身地。初めに国の軍事部隊でテクノロジーの確認済み)の大学の顧客を選んでおり、授業ではすでに「何百人もの」学生に利用されている。

また、多くの学校が対面学習に戻っていること、秋学期に新たなユーザーの増加が期待できると付け加えた。リモート学習が後退することはなくなり、その効果が持続しているためだ。

「パンデミック前でさえ何千万人もの学生がオンラインで授業を受け、学生の半数が何らかの形でオンラインコースをとっていた。私たちはこれがオンラインでの日常の買い物や遠隔医療と同じようにもっと発展すると予想している」。と彼はいう。「ある教授がこんな風に説明した。『幻滅の谷』 とはガートナーのマジック・クアドラントの可視化を参考にしたものだが、『それがここでは非常に浅い。私たちが後戻りすることはない』」。

これは教育者が選びそうな意見でもある。

「一度エンゲージメントのレベルを上げると、後戻りすることは難しい。Engageliの体験は現実の教室とほぼ同じレベルになっている。学生は机を前に着席し、私は彼らが何をしているか見られる。彼らは他の学生に質問できるし、おしゃべりしたり交流したりしている」。と、ロンドン大学クイーンメアリー校のTheodora Christou(テオドラ・クリストウ)博士はいう。「私は意義あるグループワークや事例研究をついに簡単にオンラインでできるようになった。大学で提供される既存のツールよりも、Engageliを選ぶだろう」。

学習のデジタルモードを受け入れるため、また多くの場合はオフライン、そして若年層でも起きていることを補完するため、より多くのツールの大量採用と開発を実際に目にしている今、会社の資金調達と成長が生じる。

先にKahootは米国のCleverを買収し、多くのK-12学校がオンライン学習のインタラクションを管理するために使用する人気のプラットフォームを取り入れる。そしてStuDocuは大学の授業ノートをクラウドソーシングし、レーティングし、共有するプラットフォームのために資金を調達した。このプラットフォームは現在1500万人の学生が利用し、非常に速い成長を見せている。これらはすべてEngageliも参戦を望む将来の優れたテクノロジーへの高い期待を集める。

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「ダン・アヴィダ氏と、教授陣、才能あるテクノロジスト、熟練したEdTechのエグゼクティブを含むEngageliのチームは、一部の対面授業よりも優れた教室および機能のように感じるデジタル教育ソリューションを構築することに他に例を見ないほどに適している」。と、Maveron のパートナーであるJason Stoffer(ジェイスン・ストファー)氏は声明で述べた。「パンデミックがあろうとなかろうと、すべての学校が、学生が全日リモート授業を受けたり、柔軟さが必要な時はデジタルを選択したりしながら優れた成果を導き出すためにEngageliを求めている。私たちは高等教育の現場のレベルを高めることに情熱を燃やしている。Engageliのユニークプラットフォームは、教育機関があらゆるタイプの学生のニーズを満たしサポートするのを助けるだろう」。

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(文:Ingrid Lunden、翻訳:Dragonfly)

数々の賞を受賞したゲーム「Alto’s Adventure」のSnowmanが子供向けアプリ会社Pok Pokを設立

数々の賞を受賞したiOSゲーム「Alto’s Adventure」「Alto’s Odyssey(アルトのオデッセイ)」「Skate City」などを開発した小規模な開発スタジオであるSnowman(スノーマン)が、教育的な子ども向けエンターテインメントに特化した新会社Pok Pok(ポク・ポク)を設立した。Pok Pokは、2021年5月末に最初のタイトル「Pok Pok Playroom」を発表している。このゲームタイトルは、未就学児を対象に、遊びを通して創造的思考を引き出すことを目的としている。

今回の発表は、Snowmanがゲーム開発スタジオとしてではなく、アプリメーカーとしての原点に立ち返るものだ。

実際、同社の最初のiOSアプリである「Checkmark」は、iPhoneユーザーに位置情報を利用したリマインダーを提供する生産性向上のためのアプリだった。しかしその後Snowmanはゲーム制作にシフトし、CirclesやSuper Squaresなどの初期リリースでモバイルゲームの需要を開拓した。しかしSnowmanが本格的にゲームへの進出を開始したのは「Alto’s Adventure」が登場してからだった。

Snowmanの共同設立者でクリエイティブディレクターのRyan Cash(ライアン・キャッシュ)氏は「Snowmanのことをビデオゲームの開発スタジオであると考えたことはありません。多くの人はSnowmanを開発スタジオだと思っているでしょう。今のところ私たちはゲーム開発でしか知られていません。これは私たちのコアビジネスのようなものです。しかし、私たちは自分たちのことを、クリエイティブな作業が好きな実験屋が集まるチームだと考えています。今はたまたまビデオゲームですが、これからも何が起こるかわかりませんよ」と語る。

画像クレジット:Snowman

Pok Pokは、実はSnowmanの実験の文化から生まれた。

Snowmanの社員であるMathijs Demaeght(マティス・デマエト)氏とEsther Huybreghts(エスター・ユイブレシュト)氏は、現在それぞれPok Pokのデザインディレクターとクリエイティブディレクターを務めているが、彼らの息子のJames(ジェームズ)が幼児だった頃、彼を楽しませるためのアプリを探していた。しかし、自分たちが探しているようなアプリがあまりないことに気づいた。

エスターは、彼を怒らせないもの、あまり専門なものではないもの、ゲーム要素がないものを求めていたと説明する。

その後次男のJack(ジャック)が生まれたとき、彼らは自分たちが欲しいと思うアプリを作ってみようと考えた。大まかなプロトタイプをライアンに見せたところ、彼はそれに可能性を見出し、彼らにやってみなさいと言ったのだ。

ライアンの姉であるMelissa Cash(メリッサ・キャッシュ)は、ディズニーで乳幼児向け製品の開発に携わっており、当時「アルトのオデッセイ」の立ち上げを手伝っていた。彼女は、エスター氏とマティス氏が取り組んでいるものを見て、感銘を受けた。

画像クレジット:Snowman

「私は5年間、子ども向けの商品の仕事をしてきましたが、このようなものは見たことがありませんでした。その時、この先20年はこの仕事をしていきたいと思ったのです」と彼女は語る。メリッサ氏はこのプロジェクトに参加し、現在はPok PokのスピンアウトのCEOを務めている。

Pok Pokは法律的には独立した会社だが、Snowmanと密接な関係を保っている。

メリッサ氏はまたこう語る。「私たちはSnowmanの中でPok Pokをインキュベートしてきました。デスクを一角に移動し、全員がメンターとして、同僚として、グループで共同作業をしています」。ライアンもやはり関わっている。「ライアンは、私たちのアドバイザーであり、ヘルパーであり、すべてです。私たちはまだ彼のための肩書きを思いついていないほどです」と彼女は付け加えた。

現在、Pok Pokのチームは6人の正社員から成るが、プロジェクトでは請負業者や専門家と協力する。一方、Snowmanは20人以上で、ほとんどがトロントにいる。しかし、Snowmanの社員の中には、30%から50%の時間をPok Pokに費やしている人もいるとライアンはいう。

当面、Pok Pokは自己資金で運営されているが、これはSnowmanが他の分野で成功を収めているおかげでもある。「アルト」シリーズだけでなく、Apple Arcade(アップルアーケード)の「Where Cards Fall」や「Skate City」など、いずれも現在PCやコンソールに展開している。また、Slingshot and Satchel(スリングショット・アンド・サッチェル)とのコラボレーションである「DISTANT」にも取り組んでいる。

2歳から6歳までの子どもを対象としたPok Pok Playroomは、Pok Pokの第1弾タイトルとして、5月20日に配信を開始した。このアプリには、子どもたちが創造的に遊べる、6つのいわゆる電子玩具が収録されている。また、これらのおもちゃは、子どもの成長に合わせて成長していく。

例えば、積み木のおもちゃは、形を動かしたいだけの幼児にとっては魅力的だが、年齢が上の子どもなら街を作ることができるかもしれない。お絵かきのおもちゃは、小さいうちは落書きができるが、大きくなってからはキャンバスになる。また、musical blobsという心を落ち着かせるおもちゃもある。これは、ラバライトのようなもので、さまざまな形の塊が跳ねたり、触ると反応したりするものだ。

すべてのおもちゃは、自由に使えるように設計されている。正しい使い方や間違った使い方はない。また、Pok Pok Playroomはゲームではない。レベルをクリアしたり、目的を達成するものではなく、買うものもない。

Pok Pok Playroomが、例えばToca Boca(トッカ・ボッカ)のようなライバル企業のゲームや電子玩具と比べて違うのは、より教育的でリアルな設計になっていることだ。

エスター氏はこう語る。「私たちは教育的なアプローチをとっており、今後のアプリについても、発売後のPok Pok Playroomがどのように成長しようとも、そのようなアプローチをとる予定です。例えば、Pok Pok Playroomには、ユニコーンも魔法使いも登場しません。すべてが現実に即しています。私たちは、子どもたちと一緒に、世界がどのように見えて、どのように機能するのかを探りたいのだと思います。私たちには、すべての子どもたちを対象にした、いわゆるアルファベットや数字では必ずしもない教育的なアプローチについてのアイデアがたくさんあります」。

画像クレジット:Snowman

また、Pok Pokでは、多様性の問題を避けるために、しゃべる動物や架空のキャラクターは使わない。代わりに、すべての人種、すべての性別、すべての家族構成、さまざまな能力や障害を持った人たちがアプリの中に登場する。

エスター氏は次のように述べる。「子どもたちがアプリの中で自分や家族、友人を認識できるようにすることは、私たちにとってとても重要なことです。私たちのチームにとって、誰もがありのままの自分や家族の姿を尊重されていると感じることがとても重要なのです。私たちはその点でトップランナーでありたいと思っています」。

約3年前から開発を進めてきたこの新アプリは、サブスクリプション方式で価格が設定されており、時間の経過とともに「電子玩具」が追加されていく。

Pok Pokは就学前の子どもを対象としているが、将来的には次の年齢層やその他のタイプの学習者を対象とした創造的なプロジェクトの設計を見越している。

Pok Pok Playroomは、発売に先立ち、約250世帯でベータテストを実施した。

Pok Pok PlayroomはiPhoneおよびiPadで利用でき、5月20日午前9時(米国東部時間。日本時間5月20日午後11時)より、14日間の無料体験版を提供する。その後の価格は、月額3.99ドル(約440円)または年額29.99ドル(約3300円)で、アプリ内課金はない。

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(文:Sarah Perez、翻訳:Dragonfly)

ファンタジーの世界でドラゴンや魔法とともに算数・語学・科学を学ぶゲーム「PowerZ」が約9.2億円調達

フランスのスタートアップであるPowerZは、100万ユーロ(約1億3000万円)の負債を含む700万ユーロ(約9億1500万)の資金を新たに調達したと発表した。残りは従来のエクイティラウンドだ。PowerZはEdTechスタートアップであると同時に、野心的な目標を持つビデオゲームスタジオでもある。同社は「Minecraft(マインクラフト)」や「Fortnite(フォートナイト)」のように魅力的なゲームを、教育に焦点を当てて作りたいと考えている。

2021年2月、PowerZはPC上でゲームの最初のバージョンをリリースした。コンテンツはまだ多くないが、同社はできるだけ早くイタレーションを開始したかったのだ。6歳以上の子どもを対象としたPowerZは、かわいいドラゴンや魔法の呪文が登場するファンタジーワールドにプレイヤーを連れて行く。

「このアイデアは、まさにハリーポッターのようなものです」と共同創業者兼CEOのEmmanuel Freund(エマニュエル・フロイント)氏は語る。「この世界はとても素敵で、興味深いものです。ホグワーツのように、定期的に戻ってきたくなり、非常に長い時間をかけてストーリーが進行していきます」。

1万5000人の子どもたちがゲームの第1章を試し、彼らは平均して4時間ゲームに没頭したという。フロイント氏は、この数字に満足しているのだろうか。彼は、自分の会社のビジョンが「完全に証明された」と思っていると答えた。

今回のラウンドには、Bpifrance Digital Venture、RAISE Ventures、Bayardが出資した。また、既存投資家のEducapital、Hachette Livres、Pierre Kosciusko-Morizet、Michael Benabou(マイケル・ベナボウ)氏も同社に再び投資している。

画像クレジット:PowerZ

ここからは、コンテンツの追加、他のプラットフォームへの展開、新しい言語の立ち上げを行う時期だ。コンテンツについては、同社は他のゲームスタジオと提携していきたいと考えている。新しい島々を作り、若いユーザーに新しいことを学ばせるゲームをデザインする予定だという。Zero Games、Opal Games、ArkRepは「PowerZ」に貢献してくれる初期のサードパーティスタジオとなる。

これらの新しいチャプターがプレイ可能になると、子どもたちは暗算、幾何学、ボキャブラリー、外国語、手話だけでなく、天文学、写真、建築、彫刻、料理、野生動物、ヨガなどの練習ができるようになる。

フロイント氏はいう。「基本的に当社は、パブリッシャーとしての地位を確立したいと考えています。自社で維持したいのは、主なストーリーラインだけです」。

新しいプラットフォームとしては、PowerZは今週、iPadでゲームをローンチする。同社は、PCでのリリースは間違いだったと気づいたのだ。大人はすでに自分がコンピュータを使っていたり、子どもを1人にして使わせたくないと思っている。そのため、PowerZはiPadでスタートし、iPhoneがそれに続く。2022年には、Nintendo Switchや、潜在的には他のゲームコンソールでのリリースも予定されている。

現在このゲームはフランス語でしかプレイできないが、同社は近いうちに英語版のリリースも考えている。

「今のところ、このゲームは完全に無料です。当社には収益化のアイデアがあります。他のゲームと同じように、ビジュアルアイテムをアプリ内で購入できるようにします」とフロイント氏は語った。

さらにロードマップを見てみると、PowerZは非常に野心的な目標を掲げている。フロイント氏は、教育用ゲームはすぐに主流になると考えている。スクリーンは子どもに悪影響を与えるという理由で、この種のゲームは開発したくないという企業も多い。

「ただスクリーンは悪いというだけでは、算数を学ぶためのAmazon(アマゾン)の商品ができてきて、それを使うことになってしまいます。スケールアップできるスクリーン用の教育プラットフォームを開発しなければならないという危機感があります」とフロイント氏は筆者に語った。

PowerZは、できるだけ早く何十万人もの子どもたちにリーチしたいと考えている。そして、FortniteやMinecraftのように、同社はこのゲームが他のもののためのプラットフォームとして機能し、時間をかけて進化していくことができると信じている。

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(文:Romain Dillet、翻訳:Aya Nakazato)

何度でも作り直して遊べる&プログラミングできる組み立て式ロボット「愉快なパチパチブロックキット」が8月5日発売

何度でも作り直して遊べる&ビジュアルプログラミングできる組み立て式ロボット「愉快なパチパチブロックキット」が8月5日発売

「ロボティクスで、世界をユカイに」と数々のロボットやIoT製品を展開しているユカイ工学は7月5日、組み立てブロック式で何度でも繰り返しロボット作りが楽しめる「ユカイなパチパチブロックキット」を2021年8月5から発売すると発表した。直販価格は9900円(税込)。これにともない、先行予約の受付を開始した。予約期間は、8月4日23時59分まで(在庫数上限に達し次第予約受付を終了)。発送は8月5日予定。

何度でも作り直して遊べる&ビジュアルプログラミングできる組み立て式ロボット「愉快なパチパチブロックキット」が8月5日発売

何度でも作り直して遊べる&ビジュアルプログラミングできる組み立て式ロボット「愉快なパチパチブロックキット」が8月5日発売ユカイ工学は、子どもから楽しめるロボット作りやプログラミング環境を提供する「Kurikit」(クリキット)シリーズを展開している。たとえば、モーターとストローを組み合わせて自由に動く工作ができる「ユカイなぼうけんクラフトキット」や、モーターと結束バンドで自由にロボットが作れる「ユカイな生きものロボットキット」、そしてその拡張キットであり、プログラミングで自分のロボットをコントロールできるようになる「ココロキット」などがある。

Kurikitは、NHKエンタープライズと科学技術館からなる小学生ロボコン実行委員会主催の「小学生ロボコン」で、2020年から公式キットとして採用されるなど、数多くの体験教室、イベント、コンテスト、さらに女子美術大学の特別授業「かわいいロボット開発プロジェクト」などで広く利用されているが、ユカイ工学のエンジニア和田義久氏は、自由すぎて何を作ってよいのか戸惑うとの声をワークショップなどで聞いていた。

そこで和田氏は、自身も大好きだった組み立てブロックで遊ぶ体験も、創造力を育むのに大事だと思いつき「ユカイなパチパチブロックキット」の開発に至ったという。

ユカイなパチパチブロックキットは、道具を使わずに組み立てられる。組み立てるとすぐに動かして遊べ、ビジュアルプログラミングによる制御も可能となる。最初にプログラミングしなくてもすぐに動かせる一方で、プログラミングの入門にも適している。様々なプログラミングや応用方法も提供予定で、レベルや年齢に応じてステップアップ可能という。

また「有名なブロックトイと組み合わせも可能です」とのこと。これは、下の動画をご覧いただきたい。

「ユカイなパチパチブロックキット」には以下のものが含まれている。

「ユカイなパチパチブロックキット」内容物

  • コアユニット×1
  • 回転モーター×2
  • 角度モーター×1
  • センサースイッチ×1
  • 丸フレーム×2
  • L字フレーム×2
  • 直線フレーム(長)×2
  • 直線フレーム(短)×2
  • 丸ピン×10
  • 十字ピン×10
  • 輪ゴム×4
  • 目玉シール×2
  • 取扱説明書×1

「ユカイなパチパチブロックキット」仕様

  • コアユニット:サイズW48×D28×H78mm、重量50g(電源を含まず)
  • 電源:単四乾電池3本 DC 4.5V(電池は付属していない)
  • 通信規格: Bluetooth low Energy
  • LED:電源LED、フルカラーLED
  • モーターポート:4ポート
  • 対応モーター:PWM制御方式サーボモーター
  • 入力ポート:2ポート(センサースイッチのみ)

またユカイ工学では、「ユカイなパチパチブロックキット」の発売に先駆け、学習塾、自治体、教育機関に貸し出す先行体験の希望者を募集している。

募集要項

  • 対象者:学習塾、自治体、教育機関
  • 募集期間:2021年7月1日〜16日
  • レンタル期間:2週間
  • レンタルキット上限数:10セット(貸し出しの体験キットは1セット)
  • 費用:無償
  • 条件:レンタル終了後、ウェブ会議などで感想を話せること

何度でも作り直して遊べる&ビジュアルプログラミングできる組み立て式ロボット「愉快なパチパチブロックキット」が8月5日発売

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カテゴリー:EdTech
タグ:STEM教育(用語)プログラミング(用語)ユカイ工学(企業)日本(国・地域)

学費出世払い方式のプログラミングスクール「Microverse」、世界188カ国の生徒が参加

入学費も授業料もゼロで、世界中からプログラミングを学べるMicroverseは、生徒の就職後の所得シェアに収益を依存している。その同社が、新たな投資家を見つけたようだ。

同社はこのほど、Northzoneがリードする1250万ドル(約13億9000万円)のシリーズAを完了した。参加した投資家はGeneral Catalyst、Iron Ventures、そして多くのエンジェルたちだ。先にTechCrunchは、General CatalystとY Combinatorによる同社のシードラウンドを取り上げたが、今回のラウンドで同社の調達総額は1600万ドル(約17億8000万円)近くになる。

最近、大手テクノロジー企業は地理的な境界や複数のタイムゾーンをまたぐリモートワークを積極的に採用しているため、Microverseのビジョンはいかにもパンデミックの時代らしい吸引力の高さを得ている。同社のレッスンは現在、世界の188カ国からの英語を話す生徒を受け入れている。

CEOのAriel Camus(アリエル・カマス)氏は以前のチャットで、今では同社のおよそ300名の卒業生がMicrosoftやVMWare、Huawei(ファーウェイ)などのテクノロジー企業に就職している、と語った。これまで、同社の卒業生が卒業から6カ月以内に雇用される率は95%よりも高て、生徒を米国だけに限定した所得シェア型のスクールのように、肝心の卒業生の就職という問題で行き詰まることがない。

Microverseで目立つのは、同業のLambda Schoolなどと比べて、学費の徴収が厳しいことだ。私が前に書いた記事は、その違いを次のように説明している。

Lambda Schoolの所得共有協定(ISA)では、就職した生徒の年収が5万ドル(約555万円)を超えたら、その後の24カ月間、3万ドル(約333万円)を上限として毎月の給与の17%をLambda Schoolに払う。Microverseは、生徒の月額給与が1000ドル(約11万1000円)を超えたら、その額の15%を要求する。上限はなく、生徒は1万5000ドル(約167万円)を完済するまで支払いを続ける。両社とも、生徒が払うのは彼らが学んだことの関連分野で雇用されたときに限る。しかしMicroverseでは、ISAの期限切れがないため、学習内容に関連する分野で職に就いたら、ずっと返済義務を負う。Lambda SchoolのISAは、最長の延べ払い期間が5年で、それを過ぎると債務は消滅する。

立ち上げ以来、同社はそのフルタイム10カ月のレッスンで生徒たちが本当に有能になるためにプログラムの合理化に努めている。たとえば生徒たちがあまり時間の余裕がなくても内容を習得できるために、レッスンを短い時間へと濃縮する工夫も行っている。カマス氏によると毎月、数千の応募はあるが、同社自身が早くから負荷が大きくなりすぎないように、そのごく一部だけを受け入れているという。2021年は、年間の受け入れ生徒数は1000人だ。

同社の将来計画は非常に大きく、卒業後の生徒がより円滑に就職できるように、日頃からテクノロジー企業と密接に協力していきたいと考えている。

「テクノロジー企業とのパートナー事業は、まだ行っていませんが、スケジュールにはあります。これにより生徒の受け入れ先は現在の5倍になるでしょう。世界人口の90%が高等教育を受けることができないこの時代に、

それによってうちの生徒たちの受け入れ口は今の5倍に大きくなるだろう。世界人口の90%が高等教育を受けられない世界で、年間1万人の学生獲得は、正直なところ、それほど難しいことではないと思います」とカマス氏は語る。

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カテゴリー:EdTech
タグ:Microverseプログラミングオンライン学習教育資金調達

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(文:Lucas Matney、翻訳:Hiroshi Iwatani)

ソラコムが無料でIoTデバイスを貸し出す「自分で学べるIoT通信講座」を8月31日まで開催、専門家が答えるIoT相談会も

ソラコムが無料でIoTデバイスを貸し出す「自分で学べるIoT通信講座」を8月31日まで開催、専門家が答えるIoT相談会もソラコムは7月1日、IoTデバイスの無料貸し出しやIoT開発手順書「SORACOM IoT DIY レシピ」の提供を行いIoTの学習をサポートする「​自分で学べるIoT通信講座」を開始した。開催期間は7月1日から8月31日まで。

昨今IoT活用に精通したDX人材のニーズが高まっている一方、IoT活用にはデバイス・通信・インフラ・アプリケーションなど複数領域の専門知識が必要となることから、初心者にとっては学習ハードルが高いという声があるという。

そこでソラコムでは、「​自分で学べるIoT通信講座」において、初心者でも比較的始めやすいデバイスを申し込んだ者に約2週間無料で貸し出すとともに、ステップごとにわかりやすく開発方法を解説した手順書「SORACOM IoT DIY レシピ」を提供し、IoT学習のサポートを行うことにした。また講座の開催期間中は、専門家に質問ができる「IoT相談室」も開催する。

「自分で学べるIoT通信講座」概要

  • 参加条件など:事前登録制。SORACOMアカウントの作成が済んでいること
  • 参加費:無料(SORACOM IoT SIM通信料1日11円〜が別途発生)
  • 開催期間:2021年7月1日〜8月31日
  • 申し込み:「自分で学べるIoT通信講座とは」の応募フォームより行う

IoTデバイス貸し出し期間(PCはユーザーが各自用意)

  • 7月1日〜7月14日
  • 7月16日〜7月31日
  • 8月3日〜8月17日
  • 8月20日〜8月31日
  • SORACOM IoT SIM通信料1日11円〜が発生する
  • 貸出期間の開始日に発送(翌日、翌々日に到着予定)。貸出期間終了日までに返却する必要がある
  • 返送用着払い伝票を同梱しているので、その伝票を使い返却する

「IoT相談室」日程(Zoom利用)

  • 7月12日17時~19時
  • 7月26日17時~19時
  • 8月10日17時~19時
  • 8月23日17時~19時
  • 各日程の参加用URLは、申し込み後のメールに記載

貸出IoTデバイスおよびIoT DIY レシピの内容

貸し出しデバイスとしては、初心者から経験者まで役立つIoT機器を用意。電源を入れるとすぐに使えるスターターキット、Raspberry Piを用いて簡易監視カメラを開発できるキット、Arduino互換のマイコンボードWio LTEと7種類のセンサーのキットから1つ選択できる。

GPSマルチユニットSORACOM Edition(バッテリー内蔵タイプ)スターターキット

GPSマルチユニットSORACOM Edition(バッテリー内蔵タイプ)スターターキット」では、ウェブブラウザーの操作のみで、温度・湿度・位置情報・加速度の4つのセンサーからのデータの収集から可視化までを行える。充電式のバッテリーを内蔵しており、電源を入れるだけで利用可能。

ソラコムが無料でIoTデバイスを貸し出す「自分で学べるIoT通信講座」を8月31日まで開催、専門家が答えるIoT相談会も

手順書は、ダッシュボードで可視化するところまで掲載している

手順書は、ダッシュボードで可視化するところまで掲載している

IoT DIY レシピ例

  • IoTで温湿度の可視化:GPSマルチユニットを活用し、室内の温湿度をモニタリング。データ収集・蓄積サービス「SORACOM Harvest Data」、ダッシュボード作成・共有サービス「SORACOM Lagoon」を利用
  • IoTでアイスの食べ時をお知らせ:GPSマルチユニットを活用し、温度センサーで計測。任意のメールアドレスにメールで通知する。SORACOM Harvest Data、SORACOM Lagoonを利用
  • IoTで在席状況の自動更新:加速度センサーのデータを取得して活用。SORACOM IoT SIMによる通信管理、SORACOM Harvest、クラウドファンクションアダプター「SORACOM Funk」を使ったSlackへの通知連携設定(AWS Lambdaの機能を利用)などを学べる

IoT 体験キット 〜簡易監視カメラ〜

IoT 体験キット 〜簡易監視カメラ〜」は、「Raspberry Pi 3 Model B+」、3G USBドングル AK-020、USBカメラをセットにした簡易監視カメラキット。同梱のウェブカメラと温度センサー、データ収集・蓄積サービス「SORACOM Harvest Data」により観察したいものを定点観測し、撮影データの蓄積や温度データの可視化を行える。

ソラコムが無料でIoTデバイスを貸し出す「自分で学べるIoT通信講座」を8月31日まで開催、専門家が答えるIoT相談会も

ソラコムが無料でIoTデバイスを貸し出す「自分で学べるIoT通信講座」を8月31日まで開催、専門家が答えるIoT相談会も

IoT DIY レシピ例

Grove IoT スターターキット for SORACOM

はんだ付けが不要なGroveコネクターとマイコン、LTEモジュール搭載のArduino互換開発ボード「Wio LTE JP Version」(日本仕様モデル)、IoT用途でよく使われる7種類のGroveセンサーを同梱。

ソラコムが無料でIoTデバイスを貸し出す「自分で学べるIoT通信講座」を8月31日まで開催、専門家が答えるIoT相談会も

ソラコムが無料でIoTデバイスを貸し出す「自分で学べるIoT通信講座」を8月31日まで開催、専門家が答えるIoT相談会も

ソラコムが無料でIoTデバイスを貸し出す「自分で学べるIoT通信講座」を8月31日まで開催、専門家が答えるIoT相談会も

IoT DIY レシピ例

  • IoTでジェスチャーシステム:Wio LTE JP VersionとGrove超音波距離センサーモジュールを活用。SORACOM Harvest Dataでジェスチャー結果を蓄積することで可視化する

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カテゴリー:IoT
タグ:IoT(用語)Arduino(製品・サービス)Wio LTE(製品)ソラコム(企業・サービス)DIY(用語)プログラミング(用語)Raspberry Pi(組織・製品)日本(国・地域)

語学の先生はご用心、合成人間があなたの仕事を奪うかも

Hour Oneは、どんな言語のどんな既製テキストでもとてもリアルに話す「フォトリアル」なプレゼンターを企業が作れるスタートアップで、このほどBerlitz(ベルリッツ)と契約を結んだ。語学学習の大手であるBerlitzは、このプラットフォームを利用して、インストラクターによるサービスを強化し、何千人もの人間の教師を雇わなければ通常は不可能な方法で、オンライン語学トレーニングプログラムを成長させていく。

BerlitzのCEOであるCurt Uehlein(カート・ユーレイン)氏は、声明で次のように述べている。「Berlitzは、非常に人間中心的な経験を必要とする外国語に上達したいと真剣に願う生徒たちに最良の結果をもたらす体系的な方法論とブランドを構築してきました。デジタル体験は、教室での体験を再現する必要があります。これに成功したことで、Berlitzは新たな市場に進出し、場所や価格の壁を取り払い、生徒たちにとってより身近な存在になることができました」。

Hour OneはBerlitzのために、対面インストラクターから得られる体験を、実物そっくりのフォトリアルなキャラクターで再現することにほぼ完全に成功している。キャラクターは(筆者の印象では)表情やジェスチャーがとても自然で、最も重要なキャラクターと声の同期も完全だ。コンテンツは人間の話者がスタジオで作っているが、そろそろAIで作れるのではないだろうか。外国語を教えている先生たちは、ご用心を。

Hour OneのCEOであるOren Aharon(オレン・アハロン)氏は「他社のイノベーションは主に周辺的なものですが、Berlitzは私たちの技術を全面的に受け入れてビジネスをスケールし、新たな時代へ推し進めようとしています」。

イスラエルで誕生し、現在はニューヨークに本社を置くHour Oneは、Galaxy InteractiveとKindred VenturesとRemagine Venturesから500万ドル(約5億6000万円)を調達している。

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カテゴリー:EdTech
タグ:Hour OneBerlitz語学学習

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(文:Mike Butcher、翻訳:Hiroshi Iwatani)

Apple Podcastランキング1位「歴史を面白く学ぶコテンラジオ」を運営するCOTENが8400万円を調達

歴史を面白く学ぶコテンラジオ(COTEN RADIO)」(YoutubePodcastSpotify)を運営するCOTEN(コテン)は6月30日、総額8400万円の資金調達を発表した。引受先には、REAPRA、ドーガン・ベータ、都築国際育英財団、ウラノス、ゼロトゥワン、個人エンジェル投資家としてメルカリ共同創設者の石塚亮氏と富島寛氏、スターフェスティバル取締役CTOの柄沢聡太郎氏など4人が参加している。この資金は、2021年中にベータ版リリースを目指す世界史データベース「coten」(仮称)の開発にあてられる。

代表取締役の深井龍之介氏によれば、「コテンラジオ」は世界史データベース事業の広報活動として始められたものだという。現代は誰もが人生をどう歩むべきか、幸せとは何かを考える時代になったと深井氏は話す。「この『悩み・問い』を解く糸口が歴史や哲学といった人文学的な思考にはあり、その社会的な価値が、史上最も高まってきている」と考える深井氏は、開発中のこの世界史データベースを「人類の叡智といえる数千年分のケーススタディを体系的にまとめ、検索可能にし、数百冊の本を読むことなく叡智を活用できるようにする試み」だと説明する。

coten(仮称)では、世界史のデータベース化は、歴史上の情報や知識を「同じ型に揃えて整理する」ことで比較を容易にし、さらに、固有名詞が頻出するため体系的な検索が難しい歴史上の出来事を、たとえば「部下に殺された歴史上の人物」のように抽象化したタグ付けで分類し、検索しやすくする。また、社会情勢を同時に盛り込むことで、歴史上の事件をその当時の気候や人口動態などを踏まえて俯瞰できるようにする。これにより「新たな仮説を立てることも可能に」なるとのことだ。

現在は、構造としての基本構想は完成しているが、ユーザーインターフェイス、ユーザーエクスペリエンス、マネタイズモデルは、ベータ版の開発を通して確立してゆくという。

「歴史を面白く学ぶコテンラジオ(COTEN RADIO)」は、2021年6月30日現在、ユニークリスナー数約14万2000人、総再生回数約1900万回、エピソード数は番外編を含めて240本、Apple Podcast総合ランキング1位となっている。

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タグ:教育 / EdTech / エドテック(用語)COTEN(企業)データベース(用語)ポッドキャスト(用語)資金調達(用語)日本(国・地域)

フィジカルインターネットを見据えるモノフルが東大先端科学技術研究センター「先端物流科学寄付研究部門」参画

パートナー企業との協業や様々なソリューションの組み合わせで物流業界を支える「ロジスティクス・エコシステム」を推進するモノフルは6月30日、高度物流人材の育成を支援するため、東京大学先端科学技術研究センターの「先端物流科学寄付研究部門」に参画すると発表した。

モノフルは、物流施設の開発・管理・運用を行うGLPの日本法人「日本GLP」のグループ会社の出資により2017年に創設された。物流施設や工場におけるトラックの長時間待機問題を解消し効率的な運用を行う「トラック簿」、配車や集車を効率化する「配車プラス」、倉庫スタッフの人材確保と管理を行う「適材ナビ」といった物流SaaSを展開し、オープンな業務提携、プロダクト連携、スタートアップ投資などを通じて物流業界の課題解決に取り組んでいる。

東京大学の「先端物流科学寄付研究部門」は、ヤマトホールディングス、SBSホールディングス、鈴与といった大手物流企業と日本政策投資銀行からの寄付で2019年に設立され、西成活裕教授をリーダーに、企業の枠を超えた物流やサプライチェーンの最適化研究を行っている。「従来とは異なる科学的視点で、ビッグデータやAI、IoT、ブロックチェーンなどの新技術を活用し、サイエンスで物流の未来を創ることのできる高度物流人材」の育成を目指している。

モノフルは、インターネットでデータを送るように物を運ぶという、次世代の物流の形として注目されている「フィジカルインターネット」において、「シェアリング、ルーティングなどの高度な技術的視点を持った人材」の育成が不可欠と考えていた。それが「先端物流科学寄付研究部門」の取り組みと一致したことから、参画を決めたという。

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カテゴリー:EdTech
タグ:東京大学(組織)フィジカルインターネット(用語)物流 / ロジスティクス / 運輸(用語)モノフル(企業)日本(国・地域)