Facebook、2013年Q1業績:売上38%増の14.6億ドルも1株当たり利益は0.12ドルで予測に届かず

Facebookが2013年3月末期(Q1)の収支を報告した。売上は14.6億ドル、2012年Q1の38%増で、ウォール街予測の14.4億ドルを上回った。1株当たり利益は予測を下回る0.12ドルだった(アナリスト予測は0.13ドル)。

純利益は2.19億ドルで、前年同期の2.05億ドルから7%増加した(GAAPベース)。

売上はわずかに増加し、月間11.1億人、および日間6.65億人のアクティブユーザー数も前期をわずかに上回った。ユーザー数成長の詳細については本誌Drew Olanoffの記事を参照されたい。

またFacebookは、本日提出したSEC資料で、最高財務責任者のDavid Spillaneが社を去ることを公表した。Spillaneは2008年以来、売上管理責任者を務め同社の成長とIPOを監督してきた。同氏の職務は5月10日付でJas Athwalが引き継ぐ。

株式市場の初期の反応はやや好意的で、収支発表直後の時間外取引でFacebook株価はわずかに上昇したが終値は1.22%安の27.43ドルだった。

Facebookの広告収入におけるモバイルの比率は前四半期の23%から30%に上昇した。Facebookのモバイルの伸びについてはKim-Mai Cutlerが詳しく報じている。。

前四半期、Facebookの売上は15.9億ドル、前年比40%増だった。同期の月間ユーザー数は11億人、月間ユーザー数6.18億人、モバイル月間ユーザーは6.8億人で前年比57%増だった。

今日の収支発表に先立ち、いくつかに重要な指標でFacebookがどんな結果を残すか、さまざまな予測がなされていた。

ユーザー数WSJが報じているように、今後Facebookで注目される数値の一つは日間アクティブ数の月間アクティブ数に対する比率だ。前期は全世界で58.5%だった。RBC Capital MarketsのMark MahaneyはWSJに対して、比率は59%になると予測するが「もし58%を下回ることがあればFacebookにとってマイナス要因だ」と語った。ユーザー数減少を伝える報道もいくつかあった。しかし、Facebookは日間月間比60%を達成し、わずかながらエンゲージメントの改善を示した。

この高い比率は、Facebookの吸引力が前期よりも高かったことを意味しており、同サイトの利用が減っているという批判を打ち消す強力なメッセージとなった。しかし現在Facebookユーザーの伸びは主として途上国によるものであり、米国をはじめとする先進諸国市場のユーザーほどは収益を生まない。

広告および支払い。昨期Facebookの広告売上は13.3億ドル、前年比41%増、支払い売上は2.56億ドルだった。2013年Q1の支払い売上は2.13億ドルだった。これは3ヵ月四半期では過去最高の支払い売上だ。[2012年Q4は4ヵ月間だったため、帳簿上の売上を不規則に増加させていた]。

モバイル。昨期のモバイル売上は同社全売上の23%を占めるまでに成長した。モバイル売上は事実上モバイル広告売上に等しく、同じくモバイル向けに販売しているギフト売上は無視できるほど少ない。しかし次の四半期からFacebookは、モバイル開発プラットフォーム、Parseによる新たな収入源を得る。Parseは約6万のデベロッパーを擁し、利用に応じたフリーミアムモデルを採用しており、有料バージョンは月間199ドルから。先月8500万ドルと言われる金額で買収された段階で同社はまだ比較的小規模な会社であり、今後数年間は目立った収入源になることはなさそうだ。Facebookのモバイル広告事業を大きく後押しすることを証明しつつあるのがアプリインストール広告だ。アプリ会社は料金を支払うことによってモバイルユーザーのニュースフィード内に広告を流すことができる。

Facebook Home、グラフ検索四半期中Facebookは大きな取組みを2つ立ち上げた。モバイルのFacebook Home、およびニュースフィード、タイムラインに続く第3の柱とMark Zuckerbergが言うグラフ検索だ。Facebook Homeは多少の注目を引き、現在サポートしている限られたデバイスで最初の5日間に50万回ダウンロードされた。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)


Facebookが1000億円ビジネスに成長することを私が疑った理由と、その過ちから学んだこと

先日紹介したアンドリュー・チェンの「マネタイズはどうやるの?」と尋ねるのはもう止めてが人気を博して、してやったりの私です。今回はその記事で取り上げられていたアンドリューがそれ以前に書いたFacebookに関する彼の成長予測をそれを外した理由、そしてそこから学んだことについて書き記した記事を。一流な人であればある程、自身の間違いを素直に認め、そこから何かを学び次に進むと思いますが、その辺含めて諸々参考になること多い記事です。 — SEO Japan

2006年初頭のFacebook

時々あなたは、偏見にとらわれないことを自分に思い出せるために、ひどく、呆れるほどに、間違える必要がある。これは、私がFacebookの可能性を理解しなかったという話だ。

2006年、私は、ソーシャルネットワーキングデータを使用したターゲッティング広告を数多く試みる新しいアド・ネットワークビジネスに取り組んでいた。それは今では“リターゲッティング”として知られている。このアイディアは、あなたの関心に応じた広告をターゲットにすることができ、それがより高いCPMを導くというものだ。このプロジェクトの一環として、私たちは、まだ12人しかいなかったFacebookとミーティングをした。この会社についてニュースで少しだけ読んだことはあったが、私が大学を出てから数年が経っていたため、彼らの製品を使ったことはなかった。ミーティングをするにあたっては、当時私はシアトルを拠点としていたため、何人かの同僚と飛行機に乗ってPalo Altoへ行き、彼らの新しいオフィスで話をした。

私たちは、University AveにあるSushitomoのすぐ隣のオフィスでFacebookチームと会った。その場所は男子寮のように見えた―テレビとゲーム機が床に置かれ、洋服やゴミがそこら中にあった―数人の若い人が一生懸命働いている結果である。数分待った後、私たちはミーティングルームに案内され、そこでSean ParkerとMatt CohlerとMark Zuckerbergに会った。Seanがミーティングを指揮し、Facebookに関するたくさんのこと、最近AccelからのVCラウンドを調達することに自分が貢献したこと、Facebookで起きているありとあらゆる良いことについて教えてくれた。Markとその他の人達は何も言わなかった。

私たちは、最終的にはMySpace、AOL、Wall St. Journal、NY Timesなど数千のパブリッシャーと契約をしたが、結局、Facebookと仕事をすることには至らなかった。同時に、そのミーティングは、私にひどく間違ったことを確信させた:Facebookは決して10億ドル企業にはならない、と。

Facebookのメトリクス―高い成長と、とても低いCPM
ミーティングの一環として、私たちはFacebookに関連するメトリクスについて少し話した。そして、私はいくつかのことに驚いた:

  • Facebookは急速に成長していた―とても急速に。そして、月に何百万のユニークビジターのあるサイトに座っている超若いチーム(私のように!)によって見事に運営されていた。
  • CPMは最悪で、0.25ドルより低く(1000の広告インプレッションにつき獲得する収益)、サイトは(当時)オンラインポーカーやデーティングサイトや住宅ローンなどのくだらない広告で覆われていた。(皮肉にも、今それらのことはMySpaceと結びつく。)
  • 彼らは広告についてあまりよく知らなかったし、彼らのCPMは本当に悪く、良くなりそうもなかった―彼らのマネタイゼーションの戦略はよくてもうわべだけに見えた。

これらの数字から、私は素早く計算をした:

$0.25 CPM × 最大月50億の広告インプレッションは?
=$125万/月=$1500万/年=$1億5000万~3億の企業?

私は、Facebookが一か月で50億の広告をヒットすればすごいことだと思った―だって、それは結局のところ大学のソーシャルネットワークなのだから。月間50億インプレッションは、私たちの当時の最大のクライアントであり、トップ10インターネット企業のESPN.comよりも大きかった。それより大きいのはYahooやMSNやAOLのような巨大ポータルサイトくらいだ。Facebookがいつかそれら全てのポータルよりも大きくなるというような考えが、私の頭によぎることは決してなかった。

私は業界中から(MySpace、Friendster、Hi5、その他多くのソーシャルネットワークから)集めた独自のデータポイントを複数持っていたため、CPMの数字が低いままで居続けることには特に自信があった。私は、自分がFacebookの真の可能性について唯一の理解をしていると確信していた―Facebookが決して大きくならないということはもっと確信していた。

そして、もちろん、私は完全に、ひどく、間違っていたのだ:)

Facebook買収に向かったYahooの事例
ミーティングの後に私がこれらの計算をしていたのと同時に、YahooもFacebookを買収することへの不運な試みのためにこの会社の価値について似たような分析をしていた。私は最初それについてWall Street Journalで読んだが、その後、Techcrunchでこの興味をそそられるスライドを目にした。

以下のスライドは、その当時Facebookがどれくらいの登録ユーザーを保有しているのかの見積もりで始まり、彼らが“高校生と若者”の中心的なユーザーベースを飽和状態にすることが何を意味するのかを論理的に提示した―当時、これらは最終的に大きな買収価格を正当化することができるアグレッシブな見積もりのように感じたことは確かだ:

これらの数字を見て実際に起きたことと比べると、とても面白い。彼らの予測した2010Eと実際に起きたことを比較すると、数億ユーザーのずれしかなかったのだ!

さらに、Yahooの数字はCPMが次第に$0.25から$5に増えることについてもかなり楽天的だったと言える。計画されていなかったユーザー生成コンテンツの隣にさらされるブランド広告主にはたくさんの問題があったし、これらの数字は最終的にFavebookがhomepage takeoversなどをすることを伴った。実際、$5レベルに近いCPMを生み出すことができている大きなユーザー生成コンテンツやソーシャルネットワーキングサイトがないことは事実だ。

では私の推理は何が間違っていたのか?
結局のところ、私の全ての結論は、けた違いに間違っていた―Facebookはインターネットでナンバー1サイトになるだろう。そして、歴史的なデータポイント、改変、専門家の意見などを基に理論づける全ての試みを壊すだろう。

比べてみると私の理論付けがどれくらい馬鹿だったかが分かる:

私の2006年の予測:Facebookは最大で3~50億のページビュー/月になるだろう
現実:
Facebookは1兆ページビュー/で、まだ成長し続けている。

CPMがそれほど増えないということについては正しかったが、月のページビューで200~300倍もずれていたのだからそんなことは関係ない!完全な失敗だ。もちろん、Facebookは大学生のソーシャルネットワークに留まらず、世界の全ての人をターゲットとした商品になるというのが大きな見解だった。大学というニッチ内に限定されていたのだから、Facebookがいつか月に1兆のページビューに届くという考えは馬鹿げているように思えた。しかし、創設チームのビジョンのおかげで、Facebookはこのニッチを打ち破って、世界がこれまでに見たことのない新しい製品を築き、私が予測しなかった数字に達したのだ。

最も並外れたケースはシンプルなパターンマッチングを受け付けない
シリコンバレーにおける集団思考VSイノベーションに関する前回の記事の中で述べたように、私たちがビジネスを分析し分類するために使用するメンタルツールと、人気の出る並外れた会社が存在する時にそれがどう見えるかにはおかしな矛盾がある。パターンマッチング、演繹的理論付け、専門家の意見は“一般的な”ケースでの物事の仕組みを教えてくれるが、もちろん、私たちは一般的なケースには興味がない―私たちは並外れたもの、スタートアップランドスケープを定義するロケット船のような会社を探そうとしているのだ。

それは、まさに私たちの論理的な理論付けと歴史に基づいた理論付けが、私たちを最も裏切る時だ。

例えば、ThisNext、Kaboodleなどのようなソーシャルショッピングカテゴリ全体からの長年の失敗の後、Pinterestは今年一番ホットな会社になった。長年Googleが、全てのスタートアップはX-rankと呼ばれるアルゴリズムと10倍リードした技術を持つ必要があるという印象を私たちみんなに与えた後、Twitterとして知られる簡単なウェブアプリが台頭するだろう。そして、VCによって資金提供された10社の検索会社がスタートされ、Yahooの人達が検索は損失を導く機能で、アウトソースされるのが一番だと考えた後、Googleが台頭した。このリストは延々と続く。

Google、Yahoo、Paypal、Appleなどに投資した伝説的なVC、Mike Moritzが関連のあることを言っている:

私は大きなテーマについてめったに考えることはない。ビジネスは野鳥観察のようなものだ。私は群れを見つけ出そうとはしない。それぞれが違うのだ。私は、群れ全体について観察をしようとするよりも群れの中の面白い外見の鳥を見つけようとする。それが理由となり、他のVCが必要以上に騒がれすぎていたり、市場が既に成熟しているという理由で避ける業界や会社にあえて投資をすることもある。

醜いアヒルの子に投資をすることには良い面もたくさんある。Don ValentineがCiscoへのSequoia Capitalの投資を指揮した時、他の多くの人はLen BosackとSnady Lernerという夫婦の創設チームをパスした。

野鳥観察についてもっと突っ込んだことは言われていない:)

私が学んだ最大の教訓
これから学ぶべき明確な教訓は、現代では、ビジネスモデルはコモディティであるということだ。私は、“でも、彼らのビジネスモデルは何?”と人々が尋ねるのを聞きたくない。なぜなら、数年で10億のユーザーベースを育てることができる世界では、売れ残り枠に広告を表示して$0.25のCPMを獲得することが目的を果たす。もしくは、いくつかのフリーミアムモデルを投げて、その中の1%をマネタイズするのだ。もしあなたがオーディエンスを築くことができれば、あなたは大きなビジネスを築くことができる。

もっと抽象的な教訓はこうだ:謙虚になって、おかしな新しい会社に先入観を持たないこと。シリコンバレーでの数年間の後、あなたは何が機能し何が機能しないかについてたくさんの役に立つ経験則を集めることができる。それは大部分の場合はあなたを助けるが、例外的なケースのこととなると、番狂わせが生じる。だから、確立されたパターンにフィットしないおかしな若い会社に出会っても先入観を持たないことだ。もしかするとその創設者たちは、みんな最近のMBA取得者かもしれないし、退屈な古い会社からのスピンアウトかもしれない。または、それは動きの遅い市場かもしれないし、夫婦かもしれないし、10人の創設者がいるかもしれないし、その他一般的には悪いことかもしれない。あなたは、そのような特徴のある会社全てのミューチュアル・ファンドではなく、自分の目の前にいる会社のために、役に立ち、投資をし、働いているのだということを忘れないことだ!

あなたが、私がしたように、全てのソーシャルネットワーキングサービスをグループとして見るなら、疑問の余地があるビジネスモデルを持つ会社の群れを見つけていただろう。しかしながら、あなたがFacebookを選び出すほどの予知能力があったのなら、全ての歴史的先例を破って大きな成功を収める会社を目にしただろう。私が2006年のあの日に出会った12人の従業員には脱帽する。


この記事は、@andrewchenに掲載された「Why I doubted Facebook could build a billion dollar business, and what I learned from being horribly wrong」を翻訳した内容です。

私如きがコメントするのは畏れ多いですが、色々と考えさせられると共に起業家としてのチャレンジ精神をふるいたたせられる記事でした。新たなイノベーションが求められる日本、起業家やスタートアップも(ネット業界では)これまでにない以上に増えており、その中で多くの失敗があると思いますが、仮に自分が理解できなくとも新しい製品サービス、そこに潜む価値観や発想、そしてそれを支える人を応援する心は持っていたいですね。そして自らも過去の経験に囚われず常にチャレンジしていきたいと思います。 — SEO Japan [G+]

Facebookが1000億円ビジネスに成長することを私が疑った理由と、その過ちから学んだこと

先日紹介したアンドリュー・チェンの「マネタイズはどうやるの?」と尋ねるのはもう止めてが人気を博して、してやったりの私です。今回はその記事で取り上げられていたアンドリューがそれ以前に書いたFacebookに関する彼の成長予測をそれを外した理由、そしてそこから学んだことについて書き記した記事を。一流な人であればある程、自身の間違いを素直に認め、そこから何かを学び次に進むと思いますが、その辺含めて諸々参考になること多い記事です。 — SEO Japan

2006年初頭のFacebook

時々あなたは、偏見にとらわれないことを自分に思い出せるために、ひどく、呆れるほどに、間違える必要がある。これは、私がFacebookの可能性を理解しなかったという話だ。

2006年、私は、ソーシャルネットワーキングデータを使用したターゲッティング広告を数多く試みる新しいアド・ネットワークビジネスに取り組んでいた。それは今では“リターゲッティング”として知られている。このアイディアは、あなたの関心に応じた広告をターゲットにすることができ、それがより高いCPMを導くというものだ。このプロジェクトの一環として、私たちは、まだ12人しかいなかったFacebookとミーティングをした。この会社についてニュースで少しだけ読んだことはあったが、私が大学を出てから数年が経っていたため、彼らの製品を使ったことはなかった。ミーティングをするにあたっては、当時私はシアトルを拠点としていたため、何人かの同僚と飛行機に乗ってPalo Altoへ行き、彼らの新しいオフィスで話をした。

私たちは、University AveにあるSushitomoのすぐ隣のオフィスでFacebookチームと会った。その場所は男子寮のように見えた―テレビとゲーム機が床に置かれ、洋服やゴミがそこら中にあった―数人の若い人が一生懸命働いている結果である。数分待った後、私たちはミーティングルームに案内され、そこでSean ParkerとMatt CohlerとMark Zuckerbergに会った。Seanがミーティングを指揮し、Facebookに関するたくさんのこと、最近AccelからのVCラウンドを調達することに自分が貢献したこと、Facebookで起きているありとあらゆる良いことについて教えてくれた。Markとその他の人達は何も言わなかった。

私たちは、最終的にはMySpace、AOL、Wall St. Journal、NY Timesなど数千のパブリッシャーと契約をしたが、結局、Facebookと仕事をすることには至らなかった。同時に、そのミーティングは、私にひどく間違ったことを確信させた:Facebookは決して10億ドル企業にはならない、と。

Facebookのメトリクス―高い成長と、とても低いCPM
ミーティングの一環として、私たちはFacebookに関連するメトリクスについて少し話した。そして、私はいくつかのことに驚いた:

  • Facebookは急速に成長していた―とても急速に。そして、月に何百万のユニークビジターのあるサイトに座っている超若いチーム(私のように!)によって見事に運営されていた。
  • CPMは最悪で、0.25ドルより低く(1000の広告インプレッションにつき獲得する収益)、サイトは(当時)オンラインポーカーやデーティングサイトや住宅ローンなどのくだらない広告で覆われていた。(皮肉にも、今それらのことはMySpaceと結びつく。)
  • 彼らは広告についてあまりよく知らなかったし、彼らのCPMは本当に悪く、良くなりそうもなかった―彼らのマネタイゼーションの戦略はよくてもうわべだけに見えた。

これらの数字から、私は素早く計算をした:

$0.25 CPM × 最大月50億の広告インプレッションは?
=$125万/月=$1500万/年=$1億5000万~3億の企業?

私は、Facebookが一か月で50億の広告をヒットすればすごいことだと思った―だって、それは結局のところ大学のソーシャルネットワークなのだから。月間50億インプレッションは、私たちの当時の最大のクライアントであり、トップ10インターネット企業のESPN.comよりも大きかった。それより大きいのはYahooやMSNやAOLのような巨大ポータルサイトくらいだ。Facebookがいつかそれら全てのポータルよりも大きくなるというような考えが、私の頭によぎることは決してなかった。

私は業界中から(MySpace、Friendster、Hi5、その他多くのソーシャルネットワークから)集めた独自のデータポイントを複数持っていたため、CPMの数字が低いままで居続けることには特に自信があった。私は、自分がFacebookの真の可能性について唯一の理解をしていると確信していた―Facebookが決して大きくならないということはもっと確信していた。

そして、もちろん、私は完全に、ひどく、間違っていたのだ:)

Facebook買収に向かったYahooの事例
ミーティングの後に私がこれらの計算をしていたのと同時に、YahooもFacebookを買収することへの不運な試みのためにこの会社の価値について似たような分析をしていた。私は最初それについてWall Street Journalで読んだが、その後、Techcrunchでこの興味をそそられるスライドを目にした。

以下のスライドは、その当時Facebookがどれくらいの登録ユーザーを保有しているのかの見積もりで始まり、彼らが“高校生と若者”の中心的なユーザーベースを飽和状態にすることが何を意味するのかを論理的に提示した―当時、これらは最終的に大きな買収価格を正当化することができるアグレッシブな見積もりのように感じたことは確かだ:

これらの数字を見て実際に起きたことと比べると、とても面白い。彼らの予測した2010Eと実際に起きたことを比較すると、数億ユーザーのずれしかなかったのだ!

さらに、Yahooの数字はCPMが次第に$0.25から$5に増えることについてもかなり楽天的だったと言える。計画されていなかったユーザー生成コンテンツの隣にさらされるブランド広告主にはたくさんの問題があったし、これらの数字は最終的にFavebookがhomepage takeoversなどをすることを伴った。実際、$5レベルに近いCPMを生み出すことができている大きなユーザー生成コンテンツやソーシャルネットワーキングサイトがないことは事実だ。

では私の推理は何が間違っていたのか?
結局のところ、私の全ての結論は、けた違いに間違っていた―Facebookはインターネットでナンバー1サイトになるだろう。そして、歴史的なデータポイント、改変、専門家の意見などを基に理論づける全ての試みを壊すだろう。

比べてみると私の理論付けがどれくらい馬鹿だったかが分かる:

私の2006年の予測:Facebookは最大で3~50億のページビュー/月になるだろう
現実:
Facebookは1兆ページビュー/で、まだ成長し続けている。

CPMがそれほど増えないということについては正しかったが、月のページビューで200~300倍もずれていたのだからそんなことは関係ない!完全な失敗だ。もちろん、Facebookは大学生のソーシャルネットワークに留まらず、世界の全ての人をターゲットとした商品になるというのが大きな見解だった。大学というニッチ内に限定されていたのだから、Facebookがいつか月に1兆のページビューに届くという考えは馬鹿げているように思えた。しかし、創設チームのビジョンのおかげで、Facebookはこのニッチを打ち破って、世界がこれまでに見たことのない新しい製品を築き、私が予測しなかった数字に達したのだ。

最も並外れたケースはシンプルなパターンマッチングを受け付けない
シリコンバレーにおける集団思考VSイノベーションに関する前回の記事の中で述べたように、私たちがビジネスを分析し分類するために使用するメンタルツールと、人気の出る並外れた会社が存在する時にそれがどう見えるかにはおかしな矛盾がある。パターンマッチング、演繹的理論付け、専門家の意見は“一般的な”ケースでの物事の仕組みを教えてくれるが、もちろん、私たちは一般的なケースには興味がない―私たちは並外れたもの、スタートアップランドスケープを定義するロケット船のような会社を探そうとしているのだ。

それは、まさに私たちの論理的な理論付けと歴史に基づいた理論付けが、私たちを最も裏切る時だ。

例えば、ThisNext、Kaboodleなどのようなソーシャルショッピングカテゴリ全体からの長年の失敗の後、Pinterestは今年一番ホットな会社になった。長年Googleが、全てのスタートアップはX-rankと呼ばれるアルゴリズムと10倍リードした技術を持つ必要があるという印象を私たちみんなに与えた後、Twitterとして知られる簡単なウェブアプリが台頭するだろう。そして、VCによって資金提供された10社の検索会社がスタートされ、Yahooの人達が検索は損失を導く機能で、アウトソースされるのが一番だと考えた後、Googleが台頭した。このリストは延々と続く。

Google、Yahoo、Paypal、Appleなどに投資した伝説的なVC、Mike Moritzが関連のあることを言っている:

私は大きなテーマについてめったに考えることはない。ビジネスは野鳥観察のようなものだ。私は群れを見つけ出そうとはしない。それぞれが違うのだ。私は、群れ全体について観察をしようとするよりも群れの中の面白い外見の鳥を見つけようとする。それが理由となり、他のVCが必要以上に騒がれすぎていたり、市場が既に成熟しているという理由で避ける業界や会社にあえて投資をすることもある。

醜いアヒルの子に投資をすることには良い面もたくさんある。Don ValentineがCiscoへのSequoia Capitalの投資を指揮した時、他の多くの人はLen BosackとSnady Lernerという夫婦の創設チームをパスした。

野鳥観察についてもっと突っ込んだことは言われていない:)

私が学んだ最大の教訓
これから学ぶべき明確な教訓は、現代では、ビジネスモデルはコモディティであるということだ。私は、“でも、彼らのビジネスモデルは何?”と人々が尋ねるのを聞きたくない。なぜなら、数年で10億のユーザーベースを育てることができる世界では、売れ残り枠に広告を表示して$0.25のCPMを獲得することが目的を果たす。もしくは、いくつかのフリーミアムモデルを投げて、その中の1%をマネタイズするのだ。もしあなたがオーディエンスを築くことができれば、あなたは大きなビジネスを築くことができる。

もっと抽象的な教訓はこうだ:謙虚になって、おかしな新しい会社に先入観を持たないこと。シリコンバレーでの数年間の後、あなたは何が機能し何が機能しないかについてたくさんの役に立つ経験則を集めることができる。それは大部分の場合はあなたを助けるが、例外的なケースのこととなると、番狂わせが生じる。だから、確立されたパターンにフィットしないおかしな若い会社に出会っても先入観を持たないことだ。もしかするとその創設者たちは、みんな最近のMBA取得者かもしれないし、退屈な古い会社からのスピンアウトかもしれない。または、それは動きの遅い市場かもしれないし、夫婦かもしれないし、10人の創設者がいるかもしれないし、その他一般的には悪いことかもしれない。あなたは、そのような特徴のある会社全てのミューチュアル・ファンドではなく、自分の目の前にいる会社のために、役に立ち、投資をし、働いているのだということを忘れないことだ!

あなたが、私がしたように、全てのソーシャルネットワーキングサービスをグループとして見るなら、疑問の余地があるビジネスモデルを持つ会社の群れを見つけていただろう。しかしながら、あなたがFacebookを選び出すほどの予知能力があったのなら、全ての歴史的先例を破って大きな成功を収める会社を目にしただろう。私が2006年のあの日に出会った12人の従業員には脱帽する。


この記事は、@andrewchenに掲載された「Why I doubted Facebook could build a billion dollar business, and what I learned from being horribly wrong」を翻訳した内容です。

私如きがコメントするのは畏れ多いですが、色々と考えさせられると共に起業家としてのチャレンジ精神をふるいたたせられる記事でした。新たなイノベーションが求められる日本、起業家やスタートアップも(ネット業界では)これまでにない以上に増えており、その中で多くの失敗があると思いますが、仮に自分が理解できなくとも新しい製品サービス、そこに潜む価値観や発想、そしてそれを支える人を応援する心は持っていたいですね。そして自らも過去の経験に囚われず常にチャレンジしていきたいと思います。 — SEO Japan [G+]

Facebook Home、5日間で50万ダウンロードを達成。InstagramのAndroid進出時と比べると見劣り

どうやらFacebook Homeは、5日前の4月16日にGoogle Playでデビューして以来、50万ダウンロードを越えたようだ。同アプリのGoogle Playランキングにこのマイルストンが表示されている他、TwitterでBen Evansが正式に認めた。

Facebook Homeは、スマートフォンのユーザーインターフェースとして特別なアプリではないが、Androidユーザーのスマートフォン体験のど真ん中にFacebookを配置する。Facebook Homeのユーザーはロック画面から直接近況をアップデートしたりニュースフィードを読んだりできるほか、チャットヘッドのおかげで一切割り込まれることなくメッセージをやりとりできる。

要するに、これはFacebookを他のいかなるアプリよりも前面に押し出し、スマートフォンの中心であるランチパッドにするものだ。その期待の高さは、発表イベントでのZuckerbergの熱演ぶりから見てとれたが、発表当日言われていたのは、ユーザーはあまりFacebook Homeに注目していないということだった。

それが真実でなかったことは、公開1日後に10万ダウンロードを達成したことから明らかだ。とはいえこれは爆発的な数字ではない。InstagramがAndroidで公開された時、1日で100万ダウンロードを記録したことを覚えているだろうか。そして6日間で500万ダウンロードを越えたことを。あれが爆発的な数字だ。

もう一つ、Facebookには10億人以上ユーザーがいることを考えれば、50万というのは実際大勢に影響を与えない数値だ。

しかし、Facebookを擁護して言うと、Homeアプリは限られた端末でしか利用できない。Samsung Galaxy S III、Galaxy Note II、HTC One X、HTC One X+、およびFacebook PhoneたるHTC Firstだけだ。

そしてもちろんFacebookは、InstagramがAndroidで成功していることを大いに喜んでいる。たったの10億ドルで買収した後になってみれば。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)


Facebook、初のグラフ検索広告をテスト中。ただしターゲティングに検索ワードは使用せず

投資家たちは、いずれFacebookが利益性の高い要求充足型検索広告を販売することを期待しているが、出だしは慎重そのものだ。今日(米国時間4/16)Facebookは、初のグラフ検索広告の小規模なテストを始めたが、ターゲティングに使うのはユーザーの検索クエリではない。代わりにFacebookは、通常のターゲティングと再ターゲティングの方式を利用する。サイドバー広告と同じようにページの末尾に表示され、それも検索結果が1ページを超える場合のみだ。

Mark Zuckerbergは、人や場所や興味を見つけるこの新しい検索エンジンの発表イベントの際、収益化に関する私の質問に対して、グラフ検索に広告が入る可能性を示唆した。彼は「人々が欲しがるものを作ることによって良いビジネスを作れる」と言ったが、Facebookの従来のタイプアヘッド広告が「その方向にうまく拡張できている」ことも指摘した。Zuckerbergは、Facebookではユーザー体験が第一であることを強調したが、検索広告が「時間の経過と共にビジネスになる可能性」も認めた。

しかし、検索タイプアヘッド広告が、Facebookのリアルタイム検索のドロップダウンメニューで広告主をライバルや他の関連企業より上位に表示させるのに対し、初のグラフ検索広告は単なる新たな表示枠にすぎない。現時点ではFacebook全ユーザーのごく一部であるグラフ検索ユーザーのそのまた少数のグループにのみ表示されている。テスト対象のユーザーがグラフ検索を行い結果が1ページを超えると、2ページ目が自動読み込みされる前の境界行に広告が2~3件表示される。これらの広告はFacebookのサイドバー枠と同じく、見出しとサムネイル画像と本文からなり、Facebook内外の目的地へのリンクを含む。

現在のグラフ検索広告は他の殆どのFacebook広告と同じターゲティング技法を用いている。年齢、性別、現住所、勤務先など統計データや、いいね!、オープングラフでの行動、さらには最近ユーザーが訪れたウェブサイトのクッキーに基づく再ターゲティング等だ。

もしテスト結果が良好で広告がクリックやブランド確立に有効となれば、全グラフ検索ユーザーに展開する可能性が高い。

果たしてFacebookが、検索ワードに基づくターゲティングを広告主に許すかどうかは未だに不明だ。もしFacebookの他のターゲティング技術と組み合わせられれば、企業はグラフ検索を使って、レストラン、小売店、専門サービス等を探している瞬間のユーザーにアピールすることが可能になる。現在グラフ検索広告は、統計情報と興味、閲覧履歴によるターゲティングしか使用できないが、いずれはユーザーが「近所の歯医者」を検索した時に歯科医の広告を見るようになるかもしれない。

購入プロセスの最終部分は、最初の需要生成部分よりもずっと価値が高い。広告が購入や投資利益率に直接結びつくからだ。つまりFacebookは高い料金を請求することができ、Googleその他の検索広告のために予約されている膨大な広告予算を獲得できることを意味する。これは既存の収益ストリームの改善などではなく、新しい広告カテゴリーとして投資家を大いに喜ばせるものであり、ついには$FB(今日の終値は26.92ドル)をIPO価格の38ドル以上へと引き上げられるかもしれない。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)


Facebook HomeをほとんどすべてのAndroidデバイスで動かすためのハック–SMSが送れないけど秀作

まず、知らなかった人のために言うと、昨日(米国時間4/11)は大騒動だったんだ。FacebookがFacebook HomeのランチャをGoogle Playストアに置いたんだけど、対応機種がごく限られていた。そのアプリは、機能も性能も完璧のようだったけど、でも正しい機種を持っていない人はいくらHomeを試してみたくてもだめだった。

もう一度言うよ。試してみたくてもだめだった。過去形だ。MoDaCoのファウンダPaul O’Brienが、Facebook HomeをどのAndroidデバイスでも動かせる、とっても簡単な方法を見つけた。長い話を短く言うと、彼はあるバージョンのHomeアプリにパッチを当てて、自分がロードされたデバイスをチェックしないようにした。機種不対応のエラー画面も出ない。

やるべきことはただ一つ、Androidデバイスの設定画面を出して、『セキュリティ』のところにある「提供元不明のアプリ」「提供元がPlayストアではないアプリのインストールを許可する」のところにチェックを入れる。それからFacebook Homeアプリの彼がパッチを当てたバージョンをダウンロードしてインストールする。ついでに同じく彼がパッチを当てたバージョンのFacebookアプリとFacebook Messengerアプリもダウンロード/インストールする。この二つのアプリをすでにインストールしている人は、まずそれらをアンインストールしてから、O’Brienが料理したバージョンをロードする。それは、あなたのデバイスの上でHomeが正しく動くためだ。

ここで、疑問を感じる人もいるかもしれない。メーカーがFacebookアプリをプレインストールしているデバイス(HTC Oneなど)では、そのデバイスのrootユーザになってFacebookアプリを自力で削除しないと、このパッチバージョンのHomeアプリは使えない。幸いにもほとんどの人気機種で、rootになるのは前より容易になっているが、びびりの人はまずここで宿題をやってからにしよう。

O’Brienの作品を試すために、ぼくは二つのFacebook Home非対応機…MotorolaのDroid RAZR HDとSamsungのタブレットGalaxy Note 8.0…にそれをインストールしてみた。インストールにはどちらも、2分弱しかかからなかったし、Facebook Homeはだいたいまともに動く。メッセージが出るまでに一瞬の間があるが、Facebookの新しいチャットのインタフェイスはどちらの機種にも出る。友だちが金曜の夜何をしてるかも分かる(ぼく自身は家にいて携帯電話で遊んでいる)。Homeの、スワイプして見るストリームに、友だち全員のニューズフィードのアップデートは出ないが、それは公式にサポートされている機種でも同じだ。

唯一の重要な欠陥は、どちらの機種でもMessengerアプリからSMSを送れないこと。O’Brienのバージョンを使うほとんどの人が、これにはがっくりするだろう。でも、100%完璧なハックでなくても、そのうちFacebookがAndroidの全機種に公式対応するまで、Facebook Homeに慣れておくためのアプリとしては上出来だと思う。もちろん中には、SMSができないなら要らない、という人もいるかもしれないけど。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


プラットフォーム大戦争:Facebook対Apple対Android対Twitter

昔の怪獣映画みたいなタイトルになってしまいましたが、誰もが気になるオンラインプラットフォームの行方について、Andrew Chenが考えた記事を。 — SEO Japan

どのプラットフォーム用に作るべきかという選択がはっきりとしない。数十年ぶりのことだ。

80年代および90年代の頃は、それは明白だった:Microsoftに基づいて作る。そして、2000年から2008年までは、プラットフォームに一番身近なものはGoogleだった。そこでは、デベロッパーはトラフィックを獲得するためにSEOやSEMの戦術を使った。そして突然、Facebookプラットフォームが成長した。本当に大きく成長した。そして、モバイルがやって来た。

これが最後に起きたのは、1980年代始めだった
突然、あなたは実際にどのプラットフォームに基づいて作るのか選ぶことができるようになる。不思議だ。これは歴史的な出来事だ―このようなたくさんの選択肢が最後にあった時、私たちはWindowsかOS/2かオリジナルのMacの間で選択していた。

もちろん、十分な資金のある人達は、それら全てを基に作ることができる―しかし、もしあなたがまだ初期のスタートアップなら、まずは1つに倍掛けして、けん引力を獲得してからマルチプラットフォームに進まなければならない。

プラットフォームを評価する
どのプラットフォームが一番か評価するためには、いくつかの考え方がある:

  • どれが最も関連性のあるユーザーへのアクセスを提供するか?
  • どれが最も安定しているか?
  • 競合アプリを作ってあなたのものと置き換えようと最もしそうもないプラットフォームはどれか?

Apple
結局のところ、プラットフォームが本当に役に立つ場所はディストリビューションだと思うのだ。Appleが提示したように、あなたが何百万人ものユーザーへのアクセスをデベロッパーに与えることができれば、彼らに全く新しいプログラミング言語や新しいテクノロジーの山を学ばせることができる。GoogleやYahoo!のAPIは大量のデータへのアクセスは提供してくれるが、ディストリビューションという意味では余り役に立たない。Appleの最大の問題は、彼らのランキングシステムは既に勝者に埋め尽くされており、割って入るのが難しいことだ。

Facebook
Facebookは、むしろ自由競争で、新しいアプリが割って入ることができるが、かなり不安定で常にプラットフォームの中身を変えている。プラスの側面は、彼らの絶え間ない変化が、冒険好きなデベロッパーが飛び込むチャンスの新しい窓を案内することだ。

Twitter
消費者製品としてのTwitterはとてもシンプルだが、それを活用するためのマーケティングチャンネルは多くない。彼らはアプリストアを持たないし、アプリページを持たないし、発見するのが難しい。現在のところ、プラットフォームとしては、Twitterはそれほど良くない。

Android
Androidは、開発するのに優れたプラットフォームの可能性を持っているように見えるが、iOSの世界にも大部分のデベロッパーが見落としてきたチャンスがまだたくさんある。私の意見に反して、いずれはAndroid先行アプリの成功例をいくつか目にするだろう。もちろん、分断化は大問題だし、RovioやInstagramと同じレベルのけん引力を持ったAndroid先行アプリの存在証明はまだ存在していない。

もっと多くのプラットフォームが登場する?
Windows Mobileを除外するのはやめておこう。MicrosoftとAppleがデスクトップアプリストアを作っており、もしかすると、ネイティブ・アプリケーションの復活さえあるかもしれない。PinterestやDropboxのような興味深い新興企業もある。それらは数億人ユーザーまではいないかもしれないが、すぐにそこに到達するかもしれない。

マーケティングチャンネルは短期的に緩和すると予測する
ここにはたくさんの面白い選択肢がある―そして膨大なチャンスがある。私は、プラットフォーム間の競争がディストリビューションチャンネルの緩和をもたらすのを目にすることになると思う。例えば、うまくいけばFacebookは、ソーシャルゲームデベロッパーがモバイルに吸い取られるのを見るのではなく、もう少し開放して、もっとたくさんのトラフィックを提供するだろう。今後が楽しみだ。


この記事は、@andrewchenに掲載された「War of the platforms: Facebook, Apple, Android, Twitter」を翻訳した内容です。

実は昨年夏の記事ですが、まだその戦争は終結していませんし、今でも十分に通用する内容でした。軽い推察レベルの記事でしたが、的は得ていると思います。さて5年後、このプラットフォーム戦争は誰が勝利者になっているでしょうか? — SEO Japan [G+]

Facebookが依然トップだが、ティーンの間で既存ソーシャル・メディアの人気は退潮ぎみ(Piper Jaffray調べ)

十代の若者は依然としてFacebookが好きだ。その点は変わっていない。有力投資銀行のPiper Jaffrayの調査によれば,、調査対象の5200人のティーンエージャーの33%がFacebookを「自分にとってもっとも重要なソーシャルネットワーク」だと答えている。2位はTwitterで30%、Instagramという回答が17%で3位だった。

しかし興味深いのは、ティーンの間でのFacebookに対する関心が急速に低下していることだ。なるほどティーンはソーシャルネットワークとしてはFacebookを依然重視しているが、Piper Jaffrayのレポートによれば、ソーシャルなウェブサイトとしてのFacebookに対する興味は減退している。

過去1年でFacebookがもっとも重要なソーシャル・メディア・サイトだと回答したティーンの割合は30%から20%をやや上回るレベルまで低下した。しかしこれはFacebookだけに限った現象ではない。ほとんどの既存ソーシャル・メディアが退潮、または頭打ちとなっている。

YouTubeはもうすぐFacebookを抜いてもっとも重要なソーシャル・メディア・サイトとなりそうだが、YouTube自身も重要性の割合を落としている。YouTubeは現在22%だ。ただし関心の減少の割合はFacebookに比べれば少ない。


逆にInstagramとTwitterの重要性は増加している。これはおそらく春になってティーンの活動が活発になったせいもあるだろう。

しかしいかにも気まぐれなティーンらしく5200人の対象の多くは「もっとも重要」なソーシャル・サイトをトップのリスト外から選んだ。レポートによるとWanelo、Vine、Snapchat、Kik、4chanの順で人気.があったという。

Vineは登場してから数ヶ月しかたたないのにApp Storeのトップに立っている。毎日2000万枚アップされている写真の大半がティーンからのものだということを考えるとSnapchatの人気もうなずける。

FacebookにとってはTwitterも脅威だが、それに劣らずこうした新興ソーシャル・サイトもライバルとなるだろう。

新しく発表されたFacebook Home(Facebook専用のAndroidスキン)はティーンの興味をつなぎ止めるのに有効かもしれない。Facebookの機能を常にユーザーの前に表示するだけでなく、どのユーザーがいつどのようにさまざまなアプリを使用したかモニタすることができるのでライバルの動向についてリアルタイムで深い知識を得られるわけだ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Facebook、 近況アップデートに「今何してる?」をワンクリックで投稿できるエモーティコンを導入中

これで自分の感情を表現するのがもっと簡単になるかもしれない。現実の複雑な状況や感情を単純化しすぎるものだという批判も出るだろう。

今日(米国時間4/9)、Facebookは自分が現在やっていることやムードをアイコン(エモーティコン)で表現するオプションを近況アップデート窓に追加した。ドロップダウン・メニューからさまざまなエモーティコンが選択できる。

Facebookがこのオプションをテストし始めたのは今年の1月だが、これまではスクリーンショットしか公開情報がなかった。現在アメリカで一般ユーザーへの公開が始まっているが、おそらく他の地域にも拡大されるのだろう。[アップデート:Facebookは私の問い合わせに対して「われわれはこの機能をアメリカで一般ユーザーに公開中だ」と確認した。] この件に関するネットへの投稿はほとんどはアメリカ居住者からで、昔のMyspaceのムード共有機能に似ているという声が多い。

この機能が公開されたユーザーの場合、デスクトップでもモバイルでも、「写真を追加」と「プライバシー設定」のアイコンの間にニコチャン・マークのアイコンが表示される。

このエモーティコンは「今のどんな気分? 何を見ている? 聴いている? 飲んでいる? 食べている?」から選べる。それぞれクレリックするとサブメニューが開く。自分で補足入力もできる。共有するとそのエモーティコンが投稿に表示される。あるいはゲームをしているならそのページへのリンクが表示される。

エモーティコンを利用すると小さいポップアップが開き、「この機能を利用した情報はプロフィールその他のFacebookのページにも表示されます」という注意書が表示される。つまりFacebookページの推薦やグラフ検索、そしてFacebook広告として公開される可能性があるということだ。この機能のビジネスの側面についてはこの機能が一般ユーザーに広く公開されてから研究することにしたい。


Facebookがわれれわれの感情まで正確に把握できるようになれば、悲しいときやコーヒーを飲んでいるときに、それに応じてアルゴリズが調整されてティッシュペーパーの広告が表示されるようになるかもしれない。しかし同時に、この機能はソーシャルメディアにおけるコミュケーションに2つの側面で重要な影響を与えそうだ。われわれは今自分が何をしているか語るのが好きだ。どんな音楽を聴いているか、どんなテレビ番組を視ているか、どんな場所で酔っ払っているか、等々だ。そういった情報を分類しタグづけして簡単に共有できるようになれば、ソーシャルな会話はいっそう緊密になるだろう。

最近の私のお気に入りのミュージシャンはRobert Delongだが、いちいちその名前で検索しないでも、「今何を聴いている」のドロップダウンから自動補完で簡単に共有できる。私の友達はこの投稿をクリックしてDelongのFacebookプロフィールページを訪問し、再生ボタンをクリックすれば好みのストリーミング・サービスで楽曲の再生が始まる。いちいち検索してYouTubeのリンクを投稿にコピペする必要がない。すべて近況アップデート窓の中だけですむ。


感情のエモーティコンはやや微妙な問題をはらんでいるかもしれない。感嘆符や罵り言葉を多用するタイプのユーザーにとって感情ははっきりしている。 ワンクリックで感情が表現できるのはこういうユーザーにとっては便利だろう。しかし表現するのが難しい感情を持つ場合も多々ある。退屈しているのでなければびっくり仰天しているといった2分法が不適当な場面も多いだろう。

しかし事前に用意されたエモーティコンがあれば、以前より感情の表現が容易になる場合もある。Facebookにとってはそれで十分ということだろう。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


ソーシャル・ログイン市場は依然Facebookが46%を占めてトップ―Googleも2四半期連続で差を詰める

今年に入ってすぐ、GoogleがGoogle+によるサービス開始したので、ソーシャル・ログイン市場は再び激戦区となった。ログイン・プロバイダーのJanrainが発表したところによると、Facebookは依然としてソーシャル・ログイン市場のシェアでトップを占めているが、Googleに追い上げられている兆しがあるという。

JanrainやGigyaなどは、ユーザーがウェブサイトにサイン・インする手続きを簡単にし、同時にウェブサイトにはさらに豊富なユーザー情報を提供するサービスだ。こうしたサービスはユーザーの身元確認にさまざまな方法を用意している。Facebook、Google、Yahoo、LinkedIn、Twitterなどがポピュラーなオプションだ。しかしニッチなウェブサイト向けにSoundCloudやTumblrなどもそれなりのユーザーを得ている。Janrain Engageは25のネットワークをサポートしている。

現在JanrainのソーシャルログインではFacebookが46%を占めてトップ、Googleが34%でこれに続いている。ただしFacebookについては2012年第4四半期と比較して3%の減少で、同時期にGoogleのシェアは逆にちょうど3%増加している。これで2期続いてFacebookとGoogleの差が縮まった。Janrainは「Googleのサービスが信頼性、親近性を増している表れだろう」という。Googleは自らの既存の各サービスへのログインにGoogle+を使わせることでこのソーシャル・ネットワークへのトラフィックの増大を図っている。JanrainはGoogle+ログインを最近になってサポートしたので今回発表された数字には含まれていない。次期のレポートの結果が楽しみだ。

Janrainのレポートによれば、ソーシャル・ログインに用いられるネットワークには地域によって大きな差があるという。たとえばオランダでは地元のソーシャル・ネットワークのHyvesが好まれ、ブラジルとインドでは依然GoogleのOrkutが人気だという。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Google曰く「Facebook HomeはAndroidのオープン性を立証するもの」。Appleの制約を示唆


Facebookの“Home”発表に対するGoogleのコメントは、短かく優しかったが、非常に多くを語っていたので、少々これを解析してみたい。本誌が以前報じたように、FacebookはAndroidを第一としたが、これはその柔軟性とカスタマイズのしやすさが理由だ。

他のプラットフォームではそうはいかない。Zuckerbergは、Windows Phoneが多少やりやすいかもしれないとも言い、AndroidとiOSの「間のどこか」だと評した。

Googleは少し前本誌にこう語った。

Androidプラットフォームは何百種類もの端末の開発を促進した。この最新デバイスは、Androidをここまで普及させたオープン性と柔軟性を立証するものだ。

この会社が最初に、同社のモバイルOSを塔載した端末が「何百」種類も存在していると言っていることに注目されたい。かつてそれは悪いことだった。断片化のためだ。今、明らかにGoogleはこれを優位性と位置づけており、消費者にとって選択肢が多いと言っている。そう、Appleよりも。

第二に、「この最新デバイス」とはHTC Firstのことで、Facebook Homeがプレインストールされており、Androidの柔軟性を示している。ここでも明らかにGoogleは、カスタマイズに関して非常に頑なライバルAppleに対してロケット弾を打ち込んでいる。Appleの考えは、ユーザーはそれを見せられるまで自分が何を欲しいか知らない、である。Facebookのような会社に、ユーザーが端末を立ち上げた後最初の体験を支配させることは、何もかも渡すことに等しい。これまたGoogleが競争優位性に挙げていることだ。

VentureBeatに向けた長い声明の中で、Googleは同時に自社製品群も強化することを明言している。

そしてこれは、Androidエコシステムの中心Google Playから、Gmail、検索、GoogleマップなどのGoogle製品と同様に、カスタマイズされたFacebook体験をダウンロードしたいユーザーにとっても朗報だ。

ここでGoogleは、検索、メール、マップといった同社の標準Androidサービスに注目を戻すことを忘れなかった。Googleは一連のFacebook騒動に嫉妬しているのか?それは全くない。これらの会社は、どちらもユーザーを獲得したいという意味ではライバルだが、ソーシャルな交流、という意味ではこれ以上ないほど別物だ。ここでGoogle+の議論はしない、あれはFacebookのライバルとして作られたわけではない。Googleが検索とメールを支配しいるのには理由がある。他社より優れた製品だからだ。

ここではFacebookとGoogle、両方が勝者だ。Facebookは専用の端末やOSを作らなくて済み、一方Googleはカスタマイズについて、消費者がそれを望んでおり、Appleにはそれができないという事実を訴え続けることができる。両社は互いを利用しており、MG Sieglerが指摘するように、奇妙な関係にある。

そう、FacebookはAppleと組み、近況アップデートやメッセージを簡単に送る方法をユーザーにもたらしたが、今日Facebook Homeを見た後では、このソーシャルネットワークにとってあれでは十分ではないことは明らかだ。モバイル端末でかなりの時間をFacebookに費やす人々は、スマートフォンを立ち上げ、Facebookアプリを探し、それを開いて通知を読むことがすぐに面倒になるだろう。ひとたびHTC FirstやFacebook Homeをインストールした他のAndroid端末を使う友達を見れば、なぜ同じことがiPhoneでできないのかを疑問に感じるだろう。

Facebook以外の会社も、自社ユーザーにカスタム版ランチャーを提供することについてこのアプローチに関心を寄せ始めるだろう。Tumblrのファウンダー・CEO、David Karpは今日のHomeイベントに来ていたが、ニューヨークに戻ったら、TumblrをテーマにしたAndroidがどんな外見と機能になるかを開発チームと話しているのではなかろうか。同じくイベントに出席したDropboxのDrew Housotonはどうだろうか。ファイル共有はモバイル体験の推進力になるのではないだろうか。どれがようかはあなたがどんなタイプのユーザーかによる。

誤解してほしくないのだが、たった今Appleが窮地に立たされているわけではない。しかし、今日のニュースを見た社内の誰かは、Facebookの後を追ってAndroid第一の戦略をとりそうになっているデベロッパーたちを取り戻す方法を考え始めているはずだ。

Facebook Homeは、ついに「Android/オープン vs iOS/クローズド」問題を主流にした。
[写真提供:Flickr

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(翻訳:Nob Takahashi)


カスタマイズOS搭載のFacebook携帯、HTC Firstはダウンロード版Homeアプリにない機能を提供

今日(米国時間4/5)のFacebookの発表は“Home”と呼ばれるホームスクリーン・アプリに重点が置かれていた。これは標準的なAndroidの多くの機種で作動する〔HTCの数機種とSamsungのGalaxyIII/IVが当面サポートされる〕。

一方、HTCは私の取材に対して、「われわれはFacebookと協力してAndroid OSのカスタマイズに取り組んできた。HTCのFirstスマートフォンにはダウンロード版のHomeにはない機能がいくつもある。たとえばFirstではメールとカレンダーの通知をホームスクリーンに表示できる機能がある」と述べた。HTCの提携担当マネージャー、Michael Goodwinは私にこう説明した。

そう、われわれはOSにいくつか手を加えねばならなかった。システム通知をホームスクリーンに表示するために新たなフックをいくつか開発した。Android OSのカスタマイズのおかげでAndroidの通知トレイに現れるさまざまな通知がすべてFacebook Homeに表示される。

また発表イベントでFacebookのCEO、マーク・ザッカーバーグとプロダクト・ディレクターのAdam MosseriはHTCのFirstスマートフォンはHomeの体験を最良とするために最適化されていると述べた。

「Facebookはカスタマイズ版のAndroidを搭載したHTCスマートフォンも発表する。これにはダウンロード版にはない機能が含まれている」という先週の私のスクープはやはり正しかった。HTC Firstは現在、99.99ドルでAT&Tが予約受付け中だ、。出荷開始は4月10日でユーザーの手元には4月12日まで届くという。

HTCの社長、Jason MackenzieはHTCがFirst向けにAndroid OSの改造をするという努力を払った理由をこう説明している。

ユーザー体験の一貫性を高めたかったからだ。ユーザーにとってもっとも簡単でもっとも使いやすい方法を提供したかった。Chat Headsや通知機能でホームスクリーンでFacebook関連のメッセージを扱えるのに、他のメッセージやメールは別のアプリを起動しなければならないというのでは一貫性に欠ける。HTC Firstはスマートフォンの中心にアプリではなくユーザーの友だちを据えるというFacebookとザッカーバーグのビジョンをもっともよく実現するものとなっている。

Google PlayからダウンロードできるHomeはFacebookのコンテンツのみをホームスクリーンに表示するが、OSをカスタマイズしたHTCFirstはGoogleカレンダー、Microsoft Outlookのメール、利用可能なWi-Fiネットワーク、その他の通知をホームスクリーンに送り込む。またHTCFirstは上にスワイプしてアプリのショートカットが表示でき、右スワイプでGoogleの検索バーが表示される。これらもダウンロード版にはない機能だ。

つまり、やや逆説的だが、HTCのFacebook携帯はダウンロード版にくらべてFacebookコンテンツ以外も広く表示し、いわばより中立的なユーザー体験を提供するものとなっている。

下はHTCのMichael Goodwinのインタビュー

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Facebook Homeは殆んどの端末でGoogle検索をホーム画面から追い出す

今日(米国時間4/4)Facebook Homeが発表された直後、私はFacebookのAndroid担当技術責任者のTom Allisonと話す機会を得た。そこでは彼がHomeで気に入っている点、ベースとなるOSをどのくらい変更する必要があったか(=多くはない)、およびHomeの開発でもっとも苦労した点について話を聞いた。

特に興味深かったことの一つがこれだ。発表されたばかりのHTC Firstに内蔵されるバージョンのFacebook HomeにはGoogle検索が組み込まれているが、その他のユーザーがダウンロードするバージョンには入らないという。これがプレインストールされていない端末では、まずChromeに入って専用の検索アプリを立ち上げるか、旧ホーム画面を使う必要がある(後者は驚くほど簡単だ。下のビデオ参照)。

なぜこれが重要なのか。検索(もっと正確に言えば、検索結果に入る広告)はGogleのビジネスモデルにとって極めて大きい部分を占めている。ホーム画面に検索ボタンがあれば、検索は衝動的に行われその結果検索の量が増える。もしFacebookが、望み通りにこれを多くの端末に載せることができれば、Googleが検索によってAndroidから得る収益を多少なりとも減らすことになるかもしれない。

ホーム画面に関していえば、もしFacebook Homeをインストールしてみたいが、元のホーム画面(SamsungのTouchWizであれHTCのSenseであれ、Android標準のホーム画面であれ)やそのウィジェットを使い続けたいという人も心配は無用だ。以前Galaxy Note 2でFacebook Homeが動いているのを見た時、2つのホーム画面が共存しているデモを見た。設定画面をいじったりスイッチを切り換えたり端末をリセットする必要はなく、アプリドロワーに隠れているMore…ボタンをタップするだけでよい。その後端末のホームキーを押すと、再びFacebook Homeに戻る。

(ひどい音声で申し訳ない。混雑した部屋にいた上に私のiPhoneが怖がって耳をふさいでいたようだ)

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(翻訳:Nob Takahashi)


ザッカーバーグが発表したAndroidランチャーFacebook Homeの4つのメリット

今日(米国時間4/5)のFacebook のイベントで“発表されたHome on Androidはまさにその名のとおり、AndroidスマートフォンにFacebookの新しいホームを提供する。本質的には高度にカスタマイズされたAndroidランチャーで、Facebookのさまざまな機能をAndroidのユーザー体験のすみずみにまで行き渡らせている。ほとんどの場合、ユーザーはFacebookの専用アプリを起動する必要がない。通常のAndroidとはまったく異なったユーザー体験となる。ここではそのうちもっとも重要と思われる4点を紹介しよう。

1. カバー・フィードは人が主役

Facebookのファウンダー、CEOのマーク・ザッカーバーグはイベントで、「Facebook Homeプロジェクトは、デバイスをアプリの回りに作るのではなく、人間の回りに作ることにしたらどうかというアイディアから始まった」と述べた。Homeはまず友達とのつながりをベースとしたカバー・フィード・スクリーンから始まる。

フィードスクリーンには1回に1つのテーマを表示する。テキスト投稿やコメントに加えて画像がフルスクリーンで表示され、友だちが今何をしているのかリアルタイムで知ることができる。

ニュースフィードをそのまま流すのではなく、1回に1人の友だちに絞って表示するというのはエレガントなアイディアだ。通常のソーシャルフィードに混じる騒々しい雑音が押さえられることになるだろう。「人を中心にデザインした」と主張することは簡単だが、文字通り人をテーマにしたインタフェースを作り上げたことには感心せざるをえない。

2. Chat headsはiMessageの強化版

Chat headsというのは妙な名前だが、実用性は十分だ。ユーザーはさまざまなアプリを使いながら連続してチャットすることができる。チャット自体はデバイス組み込みの標準アプリでもFacebookアプリのチャット機能を使ってもよい。会話はユーザーが現在開いている画面の上にオーバーレイで表示される。チャットを始めるために他のアプリを閉じる必要がない。

これはモバイル・メッセージ・システムとして非常にスマートなやり方だし、考えてみればどうして今まで誰もこういうチャット機能を実装しなかったのか不思議なほどだ。本番でもChatheadsという名前になるのかどうかわからないが(良い名前とは思えない)、非常に役に立つサービスであり、WhatsApp、LINEといったメッセージ・サービスに対する有力なライバルとなるだろう。

3. アップデートは毎月

Facebookは大胆にもFacebook Homeを毎月アップデートすると宣言した。ユーザーはいつ新機能が追加されるのかあらかじめ日時を知ることができる。ユーザーにとってはさほど重要性のない話だが、こうした約束ができるのはFacebookならではだ。とくに多機種のAndroidでの作動の確認にはかなり手間がかかり、厳しい作業になるかもしれない。問題点の修正や新機能の追加についてユーザーにはまったく情報が流れてこないのが普通だから、毎月必ずアップデートがあるという約束はやはり心強い。

4. 通知

標準のAndroidには強力な通知システムがなかった。Facebook Homeはこの点でも大きな改良だ。カバー・フィードにポップアップで重要な通知が表示される。HomeはFacebookからの通知だけでなく、他のアプリからの通知も処理する。ユーザーはコンテンツのアップデートをリアルタイムで知ることができる。

Facebook HomeはAndroidをフォークした別バージョンではない。あくまでもアプリのランチャーだが、それとして現在最高のできばえといえる。Facebookのヘビーユーザーには非常に魅力的だ。GoogleのAndroidOSの改良にはデバイス・メーカー、デベロッパーがこぞって手を染めてきたが、Facebook Homeは周到に考え抜かれたアプローチを取っている。過去につまらないランチャーをインストールして嫌気がさしたことがあるユーザーにも使ってみる気を起こさせると思う。

〔関連記事:Facebook Home、4月12日よりPlay Storeにて提供開始予定(米国情報)

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Facebook Home、4月12日よりPlay Storeにて提供開始予定(米国情報)

Facebookフォンに関わるイベントにおいて、FacebookはFacebook Homeのアナウンスを行った。ホームスクリーンを改変して、そこでさまざまな機能を提供しようとするアプリケーションだ。Playストアに登場するのは4月12日の予定で、これから毎月、種々のアップデートを行なっていく予定だとのこと。

タブレットについては現在開発中で、「数ヶ月」のうちに提供される予定なのだそうだ。Androidタブレットを使っている人は、数ヶ月のうちにFacebook Homeが利用できるようになる予定ながら、まだFacebook版は「開発途上」であるとのことだ。

「タブレット上でのFacebook Homeは非常に便利なものになると思います」と、Facebookの関係者は述べている。HTCと共同でFacebookフォンをリリースするが、戦略的にはPlay Station上でFacebook Homeをリリースすることこそ必要なことであると考えているようだ。

「Androidはオープンな環境であることが非常な魅力です」と、Homeリリース前にZuckerbergが言っていた。「Facebook Homeを利用するにあたって、特殊なAndroid OSを用意して頂く必要はありません」とも述べている。Facebookは、多くのAndroid利用者がそのまま利用できる形で提供することこそ重要なのだと考えているのだろう。

但し、Facebook Homeはまず特定のデバイスにのみ対応することになる。機能的にハードウェアメーカーとのすり合わせが必要となる部分があるためだ。まず対応するのはHTC One、HTC One X1、Samsung Galaxy SIII、Samsung Galaxy S4、そしてSamsung Galaxy Note IIということになる。現在のところ、Facebookとの間で調整ができているのがSamsungとHTCであるということなのだと思われる。

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(翻訳:Maeda, H)


Android版リリースから1年後、Instagramの1億のユーザーの半数がAndroidに

このごろではInstagramは大昔から存在していたような気がする。しかしiOS専用アプリだった時間が長く、Androidにドアを開いたのはかなり後になってからだ。

公式ブログの記事によると、実は今日(米国時間4/4)がAndroid版リリースの1周年に当たるのだそうだ。このわりあい短い期間に、ユーザーのほぼ半数がAndroidとなっているということだ。

Instagramの1月の月間アクティブ・ユーザーは1億人だと最近発表された。この依然として続いている急成長の非常に大きな部分がAndroid版のリリースによるものだという。なにしろリリース後わずか24時間で100万ダウンロードを記録したほどだ。当時、InstagramのiOSインストール数は3000万くらいだった。

その後InstagramはFacebookに10億ドルで買収されたが、昨年4月9日の買収以後もiOS版、Android版ともにユーザー数を着実に伸ばした。実際、買収のわずか2週間後にInstagramは毎週新たに500万人が加入中で、ユーザーは5000万人を突破したと発表した。Android版がリリースされて5ヵ月後にはユーザーは8000万人に達した。

このInstagramなどは典型的な「こんな簡単なアイディアをなんで自分は思いつかなかったのだろう」と思わせるタイプのアプリだ。しかしその成長戦略は非常に周到なものだった。Instagramは写真の見栄えを大きくアップするフィルタ機能と共有の簡単さで他のライバルすべてを打ち負かした。モバイル・テクノロジーの歴史に残るシンプルだが決定的なソリューションといえるだろう。

またInstagramはiOSのみの環境で1年近く改良と準備を重ねてからAndroidに門戸を開いた。これらの戦略は1年後に大きな見返りをもたらすこととなった。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


アメリカのモバイル・アプリ経済は活力旺盛、モバイル・ブラウザはFacebookアプリに押されて苦戦(Flurry調べ)

モバイル・アプリのアナリティクスを提供するFlurryは毎月10億台以上のスマート・モバイル・デバイスの利用状況を調査している。最近Flurryはアメリカの消費者がモバイル・アプリとモバイル・ブラウザをどのように使い分けているかレポートした。それによると、iOSとAndroidのアプリは元気一杯のようだ。消費者のスマートフォン、タブレットの利用時間は1日あたり平均2時間38分だが、その80%の時間はアプリを利用している。モバイル・ブラウザの利用は5分の1(20%、31分)しかない。

アプリのカテゴリーでみると、やはりゲームが大きな割合(32%)を占めている。次に大きいのがFacebookで毎日の利用時間の18%を占めている。さらに他のソーシャルメディアのアプリの6%を加えると、ソーシャル関係の利用時間はほぼ全体の4分の1となる。

しかしFlurryの調査によれば、Facebookアプリの利用時間を長くしているのはソーシャルな活動だけではないという。Flurry CEO、Simon Khalafは「ユーザーはおそらくFacebookアプリ内で他のウェブコンテンツを相当時間見ているに違いない。いわばザッカーバーグは壁に囲まれた庭を作ることに成功している。Facebookは消費者がもっとも長時間利用するウェブ・ブラウザになっているのは間違いない。消費者が全体として毎日39分近くの時間をFacebookアプリ内で過ごすというのはFacebookにとって非常に有利な状況だ」」と述べた。

Facebookは消費者がもっとも長時間利用するウェブ・ブラウザになっている

KhalafはFlurryのブログ記事にこう書いている。

モバイル・アプリが登場してから5年になるが、このエコシステムは大いに繁栄している。成長が鈍化するきざしに目を光らせているが、今のところその兆候はまったく見られない。これはスマートフォンに続いてタブレットも急速に普及したいるためだだ。タブレットとスマートフォンはデスクトップ、ノート両方のパソコンを侵食している。Facebokを始めとするアプリが消費者のモバイル滞在時間の大部分を奪っている。

ブラウザではiOSのSafari(12%)の利用時間がトップだ。Flurryのデータを見ると、iPhoneとiPadのユーザーはAndroidのユーザーよりブラウザを利用する率が少し高い。あるいはAndroidのユーザーがiOSユーザーよりも熱心なFacebookユーザーなのかもしれない。Safariの優位はiPadの普及のせいかもしれない。タブレットの大きな画面ではブラウザの利用が快適になる。しかしAndroidのタブレットは(少なくともまだ)iPadのシェアに及ばない。

これ以外の分野については、エンタテインメント・アプリとユーティリティー・アプリがそれぞれ 8%ずつを占めているという。生産性アプリ、ニュース・アプリはそれぞれわずか2%しか占めていない。またiOSとAndroid以外のモバイル・プラットフォームの支持者が言うような「消費者はアプリに飽きている」という証拠はまったく見出されなかった。ここ3年間の世界のモバイル・アプリの1日あたり平均リリース数は次のとおりだ。2010年誌第4四半期は7.2、2011年第4四半期は7.5、2012年第4四半期は7.9。

「このようにアプリのリリース数が着実に増加していることはまだまだアプリ史上が飽和していないことを示すものだろう。消費者はますます多くのアプリを利用するようになっている」とKhalafは書いている。 ただしアプリの大部分は書籍、テレビ番組、ゲームのように寿命が短い。いずれにせよ「2010に比べて2012年の方がアプリの利用が減っている」という主張には根拠がないようだ。

2010年誌第4四半期から2012年第4四半期にかけて、ユーザーが新アプリを利用する率がほとんど2倍になっていることも発見された(下のグラフ)。これは220万台のデバイスについて2年以上にわたって行われた調査の結果だ。消費者がますます多くの新しいアプリをインストールしているという傾向はデベロッパーにとって朗報だ。

「消費者がこれほど多数の新しいアプリを利用しているということはアプリ市場はまだ成長期にあり、今後イノベーション、ブレークスルーをもたらす新しいアプリの登場が期待できることを意味する」とKhalafは結論している。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


いよいよ収益化へ:Facebookのエミリー・ホワイト、Instagramの事業運営責任者に就任。第2のサンドバーグになるか?

Instagramが事業運営責任者を雇った。これは巨大スケールの写真共有アプリを収益化し、ブランド提携による無限の可能性を拡大するための第一歩だろう。Facebookのモバイル提携担当ディレクター、Emily Whiteは、2月にユーザー数1億人を突破した20名足らずのチームに内部異動する。

Emily White自身がInstagramで就任を発表している。

ある筋が「実に行動的な人物」と呼ぶWhiteは、Goolgeの早期メンバーで、従業員わずか200名の時に入社し、2万2000人の時に退社した。Googleでは、AdWordsの開発などを手がけた。Whiteは2010年2月にFacebookに入社、ローカルおよびモバイルのディレクターを務めた。できるだけ多くのデバイスにFacebookを載せることに集中しその数は2500機種に上った。ヨガウェア最大手のLululemonの取締役を兼務している。

Sheryl Sandbergの弟子ともいえるWhiteは、若きInstagramチームを率いる、最初の著名で経験豊かな指導者となる。実際Whiteは写真アプリのShryl Sandbergになるかもしれない。Instagramの活用しきれていない人気を、ユーザー体験を大きく損うことなく本格的収入源へと変えることが彼女の使命だ。共同ファウンダーのKevin SystromとMike Kriegerは、事業運営をWhiteに任せることによって、モバイルおよびウェブの開発に専念できるだろう。

「Emily WhiteをInstagramチームに迎えたことを嬉しく思う。1億人を超えるアクティブユーザーをサポートするわが社の事業を今後もスケーリングしていくために、パートナー作りと事業運営に関する彼女の経験は、今後の成功の鍵を握っている」とWhiteの就任にあたってSystromは言った。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Facebook携帯のハードは平凡なHTC機―カスタム・ホーム・アプリは一般のAndroid機種でも利用可能

Facebookの「Androidの新しいホーム」のハードウェアは結局、コードネームをMystというHTCの平凡な機種であるようだ。しかしアプリは標準的なAndroidスマートフォンならどれでも作動するという。

Android Policeによれば、この情報はリークされたFacebookフォンのソフトウェアを分析した結果判明したものという。 この分析は「今週木曜日にFacebookが大がかりなプレスイベントを予定している」というわれわれのスクープと合致する。

多少のカスタマイズをしたAndroid OSをHTCの携帯向けに提供することで、FacebookはiOSや標準のAndroid機種ではできないようなカスタマイズの自由を得るわけだ。これにはユーザー別に高度にカスタマイズされたホームスクリーンが含まれる。このホームスクリーンにFacebookのニュースフィードや通知が表示される他、OSの各所でFacebookの機能との密接な連携が図られている。

しかしFacebookの利用に特化したスマートフォンの市場はさほど大きくないことが予想されるので、FacebookはHTC版のカスタム・ホームスクリーンに似たユーザー体験を提供するホームスクリーン・ランチャーを一般のAndroid機にインストール可能な単独のアプリとして発表するものと思われる。ともかくもAndroidは世界でもっとも数多く利用されているスマートフォンOSだ。FacebookとしてはせっかくのホームスクリーンをHTCの特定機種だけに閉じ込めておくわけにはいかないだろう。

Android PoliceのRon Amadeoによるソフトウェアの分析によって、以下の詳細が明らかになった。

Facebookスマートフォンのハード

これはデベロッパー・ビルドの内容の分析に基づくもので、ターゲットのデバイスは単なるテスト目的であり、木曜日には何かもっとハイエンドの機種が登場する可能性はある。しかしAPK(アプリケーション・パッケージ・ファイル)の内容によれば、このソフトウェアは以下のハードウェアで作動するようデザインされている。

  • メーカー: HTC
  • モデル: MYSTUL (Myst_UL)
  • キャリヤ: AT&T
  • プラットホーム:MSM8960 (デュアルコア)
  • RAM: 1GB
  • ディスプレイ: 4.3 inch、720p
  • Androidバージョン:4.1.2
  • Senseバージョン:4.5
  • リアカメラ = 5M
  • フロントカメラ = 1.6M
  • SDカード・スロット:なし
  • Bluetooth 4.0
  • Wi-Fi a/b/g/n

このスペックはFacebookフォンはHTCSense 4.5かそれにごく近いモデルとなるだろうというUnwired Viewの情報とも一致する。ただしキャリヤはAT&T以外にも対応することになるだろう。

“Facebook Home”アプリ

先週われわれが報じたように、 “Facebook Home”というロゴが表示される。このFaceboookアプリの機能には以下のようなものがある。

  • あるウィンドウを常に他の窓の上に表示させる
  • ロックスクリーンを無効にする
  • デバイスを起動すると同時にこのアプリも起動する
  • 他のアプリの作動状態をモニタする
  • デバイスのWi-Fi接続を管理する
  • システム設定を変更する

XMLレイアウトと画像ファイルから判断するとFacebook Homeはホームスクリーンにニュースフィード、時計、他のアプリを起動するショートカット、Google検索などを表示するようだ。

APKから発見されたもっとも興味ふかい機能のひとつは“Chat Heads”だ。これはFacebookのチャット窓をフロート状態で他の窓の上に表示させることができる機能で、他のアプリを利用している場合でもそのまま表示され続ける。一部の音楽サービスのサイトがいったん起動すると他のアプリを使っていてもずっと表示が続くプレイヤー・アプリを提供しているが、そのチャット版と思えばよい。ただしChat HeadsはFacebookがカスタマイズしたAndroid OSでなければ作動しない。

一般Android向け“Home”アプリ

Android Policeの発見でもっとも重要なのはこの点だ。Facebook Homeソフトウェアにはカスタマイズされていない一般のAndroid OSの設定を読み込む機能があると判明した。またHTCランチャーだけでなくSamsungのフロントエンド、TouchWizランチャーにも対応している。このことはHomeアプリがHTC以外のメーカーの標準的Android OS搭載機でも作動することを示唆している。Facebookは一般Android向けHomeアプリをGoogle Playを通じて広く提供することになるだろう。

Homeアプリのプレミア・アージョンはHTCの専用OS搭載機で作動するが、いくつかの機能を外したバージョンは一般Android機で作動するということになるというのは合理的でもあり、先週の私の記事の推測とも合致する。イベントが予想されている4月4日はもう目前だ。カスタムOSによるプレミア版が成功すれば、FacebookはHTC以外にもOEMパートナーを増やすかもしれない。

つまりFacebookの戦略こうなるのだろう。1. HTC機で最高のユーザー体験をデモンストレーションする。 2. 現在のアプリより深いレベルでOSの機能を利用した一般Android向けHomeアプリを」提供する。 3. 他のメーカーをカスタムOSの専用機製造に勧誘する。

なかなか巧妙な戦略に聞こえるが、これが成功するかどうかはFacebook Homeが既存のアプリと比べてユーザーにどれだけの新たな価値を与えられるかにかかっている。さほどのメリットが見出されなければユーザーはHTCのFacebook携帯を買わないだろうし、他のメーカーも誘いには乗ってこないだろう。Facebookは何年もかけて無駄な骨折りをしたということになる。

しかし成功すれば、Facebook Homeのユーザーは常時リアルタイムでFacebookの友だちと交流しつづけるという新たなソーシャル感覚を手に入れることになる。もしかするとAppleもホームスクリーンのカスタマイズをデベロッパーに認めるようになるかもしれない。一方、Facebookは自らハードウェアの製造に乗り出さないでもモバイルでのユーザー体験に対するコントロールを強めることが可能になるだろう。

Facebookのスマートフォン計画については次の記事も参照

Facebook To Reveal “Home On Android” Sources Say Is A Modified OS On HTC At 4/4 Event

Facebook’s “Home” On Android Could Give You A Sixth Sense For Your Social Life

Facebook’s Android Homescreen Could Expose Apple’s Inflexibility

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


グラフ検索と新しいフィードがもっと使われるためにFacebookがすべきこと

少なくともFacebookは何も壊していない。しかし最近追加された新しいフィードと検索ボックスは、まだ私の生活を劇的に改善してくれていない。ホームページのデザインは美しくなったが、写真と音楽のフィードがあることをしょっちゅう忘れてしまうのはサイドバーに埋もれているからだろ。そして、グラフ検索は使った時には感激するが使うことがめったにない。しかし、ちょっとしたデザインの工夫によって、Facebookはこの努力の結晶の秘めたる力をもっと発揮させることができる。

世界人口の1/4の生活に深く染みついたサービスに手を加えるともなると、大ポカをやらないだけでも一種の偉業といえる。Facebookには、新機能をもっと高圧的にに導入するやり方がいくらでもあった。しかしそうはしていない、少なくとも私の目にはそう写る。両機能ともまだごくわずかなユーザーにしか提供されていないので、もしパニックや暴動が起きるとしてもまだ地平線のかなただ。新機能が導入されたトップページの外観はこんな感じだ。ちなみに、わずかな新機能利用者の間でも、異なるデザインが数多くテストされている。

フィードのデザイン変更もグラフ検索も、あなたのソーシャルネットワークを変えてくれる強壮剤ではない。どちらかといえと1足のランニングシューズに似ている。使う人の能力を高めてくれるが、そのためには慣れが必要で、履くのを忘れると効果が出ない。

つまりこれは、クローゼットの中で忘れられているスニーカーと同じように、その真価は多くの人に見過ごされているという意味だ。すぐ飽きられてしまう面白グッズのように。しかしこれではFacebookがおびただしい時間とカネを注ぎ込み、サービスを劇的に改善するはずのプロダクトにとってあまりにも残念だ。果たしてMark Zuckerbergたちは、目立ちすぎることなく目的を達成できるようなデザインバランスを見つけることができるのだろうか。

すでに先週グラフ検索には地味だが重要な変更が加えられている。ナビゲーションバーの中にポツンと置かれたグラフ検索ボタンが、一部のユーザーではネイビーブルーのリンク付きボックスになって、それがクリックすべきものであることが明解になっている。

しかし、グラフ検索を使う上で最大のハードルは、「友達の友達が行ったことのあるサンフランシスコのカフェ」といったクエリの書き方にユーザーが不慣れなことだ。Facebookはブログで検索のサンプルを見せたり、サイドバーでBrowseをクリックすると自動的にランダムな結果が表示されることをわれわれに教えようとした。

ユーザーにグラフ検索の真の魅力を知らしめ、 自主的に貢献するよう仕向けるためには、もう少し押しを強くする必要があるかもしれない。一つの方法は、検索ボックスのプロンプト文字列を「人や場所や物を検索」などという一般的なものでなく、最高の検索サンプルにすることだ。ワンクリックでFacebookのユニコーン検索エンジンのユニークな力を見せつけたり、プロンプト文字列でユーザーの想像力を喚起できるかもしれない。

もう一つの方法はグラフ検索にGUIを付けることだ。チェックボックスに印を付けるたけで検索クエリが生成される、以前のFacebookの詳細検索ページに似たものになるかもしれない。「場所」、「カフェ」、「行ったことがある」などを選んでいくとクエリが作られる。この方が簡単だとい人もいいだろうし、自然言語風検索のやり方にも慣れることができる。グラフ検索のドロップダウンの中だけで実現可能だ。、

フィードはどうだろうか。Facebookのオースチン支社のパーティーでFacebookのリードデザイナーと話した時、最大の問題は この強力なコンテンツ別フィードの存在を、ホームページを邪魔することも、ユーザーを圧倒することもなくいかに知らしめるかだと彼は話していた。こと

モバイルではさほど大きな問題ではない。Facebookはニュースフィードのトップにフィードのセレクターを置く予定だと正式に認めている。しかし、現在ウェブでは、サイドバーに押し込まれて畳まれた状態のセレクターはあまりにも見過ごしやすい。クリックするまではフィードがもう1つだけあるようにしか見えない。ページをスクロールしていくと、そのセレクターが最小化されて現在見ているフィードだけになってしまう。

貪るようにFacebookを使い、新しいフィード機能も知りすぎるほど知っている私でさえ、まだ何回かしか新機能を使っていない。目障りにならないのは良いが、今のデザインのままでは、滞留時間もエンゲージメントも向上が期待できない。私のつたない改造案はともかく、きっとFacebookなら、私が新しいコンテンツストリームをもっと触りたくなるようなインターフェースを実現してくれることだろう。

フィードの追加によってFacebookの情報価値は向上し、グラフ検索は膨大なデータセットに新たな使い道をもたらしてくれるだろう。あとはFacebookがデザインにもう一工夫を加えて、新機能をわれわれの大脳皮質に刻み込ませるだけだ。殆どの人は無意識のうちにいいね!をつけたり写真をスクロールしている。今度の新機能も反射的に使うようになるか今後に注目したい。

[画像提供:Mark Tedin / Magic The Gathering

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(翻訳:Nob Takahashi)