Formlabsは、MIT Media Lab(MITのメディアラボ)からスピンアウトして、高精細な3DプリンタForm 1を作っているスタートアップだ。同社は最初、Kickstarterで300万ドル近い資金を集めたが、このほどシリーズAとして1900万ドルを調達した。その投資ラウンドの幹事会社はDFJ Growth、これにPitango Venture CapitalとInnovation Endeavors、および、これまで同社に投資していた多くのエンジェル投資家たちも再び投資に参加した。
この投資はFormlabsに、ビジネスを構築していくための大きな力を与える。数か月前には、ライバルのデスクトップ3DプリンタメーカーMakerbotが業務用3DプリンタのStratasysに、4億300万ドルで買収された。Makerbotは今では、Stratasysの子会社として操業している。
2011年に創業されたFormlabsは、今回の資金を研究開発の拡大、グローバルなカスタマサービスの充実、および新しいプリント素材の開発に充てたい、としている。ソフトウェア開発も、重要だ。同社は今日(米国時間10/24)、同社の3Dモデリング/3DプリントソフトウェアPreFormのバージョン1.0を近くローンチしたい、と述べた。
製造施設の拡張も行う。今同社は、マサチュセッツ州Somervilleにある11000平方フィートの建物への引越しを進めている。
Formlabsは最初、180万ドルのシード資金を獲得し、それによって作ったプロトタイプをKickstarterで公開して製造可能なだけの資金を集めた。それから1年後に同社は、Kickstarter上の世界中の支援者たちに900台あまりのプリンタを出荷し、支援者全員への約束を果たしつつある。
今3Dプリントへの関心はますます高まっており、各社がさまざまな観点および価格設定により、3Dプリンタの製品化に取り組んでいる。新規参入者の多くがプロトタイプをクラウドファンディングサイトに持ち込み、安価なデスクトップ3Dプリンタや、消費者向けのシンプルな製品を世に問おうとしている。
しかし少なくとも現時点では、Formlabsあくまでもハイエンドをねらい、価格もMakerbotのReplicatorの2199ドルより高い3299ドルだ。デスクトップ3Dプリンタとしては確かに高価だが、プリントの精細度は群を抜いて高い。
Form 1はレジンにレーザー光線を当てることによって硬化させる、という、いわゆるphotopolymerization(光重合)と呼ばれる方法で3Dプリントを行う。したがってプリントの精度が高く、物の細部を再現できる。
Formlabsのこの方法は安くはないが、業務用3Dプリンタ並の精度を一般向けの低価格機で得たい、という需要はこれからますます高まるだろう。いずれ、今の低精度の低価格3Dプリンタは、過去のものになってしまうかもしれない。
同社は、低価格機市場について、次のように言っている: “弊社はForm 1を最良のデスクトップ3Dプリンタとすることに、今後も力を入れていきたい。今はそのことで手一杯だが、しかし、将来のそのほかの可能性を今から排除するつもりもない”。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))